説明

複合材料の本底を有するスポーツ用履物、およびそれを得るためのプロセス

道路用およびオフロード用の自転車での使用に特に適したスポーツ用履物(1)を提供する。スポーツ用履物(1)は、特異的な剛性を有する手段(5)を含む本底(2)と、特異的な剛性を有する少なくとも複合材料で作られたヒールカップ(14)と、パッド入り舌状部(16)に挿入される緩衝用インサート(18)とを含んでおり、これにより、快適性が実現され、上記履物(1)がカスタマイズされる。さらに、上記履物(1)を製造するプロセスを提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の技術分野
この発明は、一般道路およびオフロードでのサイクリング用のさまざまな種類の自転車およびペダル付き車両での使用に特に適したスポーツ用履物に関し、より特定的には、高い快適特性を与える履物に関する。この高い快適特性は、製造中にその履物の剛性を調整する能力を有する複合材料でできた本底およびヒールカップと、履物を閉じるのにより適切な調整をもたらし使用者のためにより高い快適性をもたらすための緩衝用インサートを備えたパッド入り舌状部とによってもたらされるものである。
【0002】
さらに、この発明は、履物の剛性に対してカスタマイズ可能な生産物を提供し、かつ、製造業者が継続的に随意に変更可能である、上記履物を得るためのプロセスに関する。
【背景技術】
【0003】
サイクリング用履物の分野においては、さまざまな地盤(道路、マウンテンバイク用、走路など)上で使用されるさまざまな種類のサイクリング用履物が公知である。加えて、上記履物は、用いられる/取付けられるペダルの種類に基づいても異なっている。
【0004】
たとえば、特許出願番号US5943795が開示している或るタイプの履物は、サイクリング用の留め具なしペダル向けの履物であり、ペダルとの接続用に滑り止めが本底にしっかりと結合されている。
【0005】
米国特許US5836094は、履物の上方部分の一部および本底を置換えた起伏のある足の形状をした一体型の本体を有するサイクリング用履物を示している。この上方部分は、乗り手の足を固定するための舌状部および調整可能なストラップを含む。
【0006】
さらに、サイクリング用履物の本底は、通常、さまざまな材料、すなわち、炭素繊維、炭素繊維複合材、ナイロン/ガラス複合材、から構成される。そして、本底の剛性は、異なる材料でできた繊維および/または層の材料組成および配置方向を変えることによって操作される。
【0007】
しかしながら、サイクリング用履物は、たとえば地盤の特徴のために、搭乗中および/または動作中に使用者の足をしっかりと収容すると同時に、使用者にとって最大の快適性を保証する必要がある。
【0008】
加えて、通常、炭素繊維のサイクリング用履物の本底を製造するのに必要な機器および設備のために相当な費用が生じる。さらに、留め用ストラップは、足を最適に収容することを確実にするよう厳密に設定されなければならず、しばしば使用者に苦痛と痛みとをもたらす。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明の目的のうちの1つは、最先端技術を向上させることである。
この発明の別の目的は、使用者が自身の好みと自身の足の形とに応じて適合性をカスタマイズすることを可能にする履物を提供することである。
【0010】
発明の別の目的は、使用者の体重に応じてカスタマイズすることを可能にするために、異なる剛性特徴を有する複合材料でできた本底を有する履物を提供することである。
【0011】
この発明の一局面に従うと、これらの目的は請求項1において規定される履物によって解決される。
【0012】
この発明の別の目的は、足、特にかかと、に対する圧力の分布を改善し得る本底を備えた履物を提供することである。
【0013】
この発明の別の目的は、かかとに対応する区域において、異なる剛性特徴を示す複合材料で作られたヒールカップを呈する履物を製造することである。
【0014】
この発明の別の目的は、足を入れることを可能にするような弾力性および柔軟性のあるヒールカップを有する履物を提供することである。
【0015】
この発明の一目的は、形状およびサイズの異なるさまざまなかかとに対して優れた適合性を与えるヒールカップを提供することである。
【0016】
この発明の別の目的は、競技サイクリング自体のパワーおよび効率を高めるよう、競技サイクリング中に使用者の足をサポートおよび制御するヒールカップを提供することである。
【0017】
この発明の別の目的は、さまざまな足の構造およびサイズに適した履物を提供することである。
【0018】
この発明の別の目的は、高い快適性をもたらしつつ、使用者の足をサポートおよび制御するためにストラップによる締付けをもたらすための、緩衝用インサートを備えたパッド入り舌状部を含む履物を提供することである。
【0019】
これらおよび他の目的は、本発明の好ましく有利な実施例に関連する従属請求項2〜13によって解決される。
【0020】
この発明のさらに別の目的は、履物自体の剛性および寸法を変更するために、製造業者によって継続的かつ随意にカスタマイズ可能な、上記履物を製造するためのプロセスを提供することである。
【0021】
この発明の別の目的は、異なるサイズおよび構造を有する足に適した履物を製造するためのプロセスを提供することである。
【0022】
この発明の別の目的は、新しい型および/または多様な型を備える必要のないプロセスを提供することである。
【0023】
この発明の別の局面に従うと、独立請求項14において規定されるように、本底およびヒールカップを備えた履物を製造するためのプロセスが提供される。
【0024】
この発明の付加的な特徴および利点は、限定ではなく例示のために添付の図面において図示される履物についての詳細な説明からより明らかになるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】サイクリング用履物の本底を示す底面図である。
【図2】図1に示されたサイクリング用履物の本底の軸Iに沿った正面断面を示す図である。
【図3】図1に示されたサイクリング用履物の本底の軸Lに沿った断面を示す図である。
【図4】この発明に従った本底の側面図である。
【図5】この発明の履物の上面図である。
【図6】サイクリング用履物のパッド入り舌状部に挿入される緩衝用インサートの上面図である。
【図7】図6に示された緩衝用インサートの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
発明の実施例
図面を参照して、参照符号1で示されるスポーツ用履物は、この発明に従った、一般道路用およびオフロード用のさまざまな種類の自転車およびペダル付き車両で用いられるのに特に適している。
【0027】
上記履物1は、複合材料でできた本底2を示す。上記複合材料は、高剛性を有する少なくとも第1の複合材料3と、低剛性を有する少なくとも第2の複合材料4とを含む。
【0028】
上記本底2は、前方区域12を含み、さらにその後方区域10において、解剖学的構造のヒールカップ14を含む。解剖学的構造のヒールカップ14は、高剛性を有する少なくとも第1の材料19と、低剛性および柔軟性特徴を有する少なくとも第2の材料20とを含む複合材料でできている。上記ヒールカップ14は、低剛性を有する少なくとも第2の材料20のおかげで、広範囲のさまざまなかかとの形状およびサイズにぴったりと適合させることが可能となる。
【0029】
さらに、ヒールカップ14は、高剛性を有する少なくとも第1の材料19のおかげで、競技サイクリング中に使用者の足をサポートおよび制御するよう、快適にぴったりと適合させることを可能にする。
【0030】
上記ヒールカップ14において、高剛性を有する少なくとも第1の複合材料19と低剛性を有する少なくとも第2の複合材料20とを含む複合材料が存在していることにより、上記履物1に足を入れるときにかかとを収容できるような特異的な剛性を有する、使用者のかかと用のカバーがもたらされる。これは、少なくとも第2の複合材料20の弾力性および伸張性によって得られる。同時に、使用者の足が上記履物1に入れられると、高剛性を有する少なくとも第1の材料19により、使用者の足を安全かつ効果的に収容することが可能となる。したがって、使用者の足は競技サイクリング中に高い圧力および/または高い回転数を受けた後でも上記履物1から外れない。
【0031】
本底2のうち高剛性を有する少なくとも第1の複合材料3および低剛性を有する少なくとも第2の複合材料4は、ヒールカップ14のうち高剛性を有する少なくとも第1の複合材料19および低剛性を有する少なくとも第2の複合材料20と同じであっても、または異なっていてもよい。
【0032】
上記本底2は、たとえば、管状要素および/または紐および/または脈管および/またはリブの形状をした特異的な剛性を有する手段5を含む。特異的な剛性を有する上記手段5は、上記本底2の外周Pのうち少なくとも一部に実質的に沿って配置され、実質的に円形区域6をなす。特異的な剛性を有する上記手段5は、異なる断面形状を有していてもよく、固体または中空であってもよく、これらすべての特徴はこの発明の保護下にある。特異的な剛性を有する上記手段5の材料と、上記区域6の直径とにより、本底2に高い剛性が与えられる。
【0033】
特異的な剛性を有する上記手段5は、上記本底2の外周Pのうち少なくとも一部内に成形されてもよく、ならびに/または、手でおよび/もしくは特別な機器によって取付けられてもよく、上記本底2の剛性特徴を変えるよう任意に操られてもよい。また、特異的な剛性を有する上記手段5の剛性を変えて、区域6の直径を大きくするかもしくは小さくすること、および/または、それらの組成で用いられる材料を変えることもできる。
【0034】
上記本底2のうち高剛性を有する少なくとも1つの第1の複合材料3、上記ヒールカップ14のうち高剛性を有する少なくとも第1の複合材料19、および特異的な剛性を有する上記手段5は、エポキシ基材に結合された炭素繊維および/または炭素強化材を含むナイロンでできていてもよく、より一般的には、高い弾性係数を有する複合材料繊維でできていてもよい。上記本底2のうち低剛性を有する少なくとも第2の複合材料4、および、上記ヒールカップ14のうち低剛性を有する少なくとも第2の複合材料20は、ポリウレタンベースの基材に結合されたケブラー(Kevlar)繊維および/またはポリエステルおよび/またはゴムでできていてもよく、より一般的には、高い伸度を有する複合材料繊維でできていてもよい。上記履物1が高い係数および高い伸度といった特徴を有していることで、解剖学的かつ快適に適合させることが可能となり、同時に、運動競技サイクリング中および/または動作中に使用者の足が外れるのを防ぐことが可能となる。
【0035】
高剛性を有する少なくとも第1の複合材料3および少なくとも第1の複合材料19の繊維はともに、最大の機械的性能を得るために配置方向を変えることができてもよく、低剛性を有する少なくとも第2の複合材料4および少なくとも第2の複合材料20の繊維はともに、ケブラー繊維に関係する実質的に長手の配置方向と、ポリエステル繊維に関係する横方向とを有し得る。
【0036】
加えて、繊維配置方向が相互に関連して交互および/または平行になっていてもよい。
上記本底2および上記ヒールカップ14が有するそれぞれ異なる剛性は、繊維の織りおよび/または色を変えることによって容易に示すこともできる。
【0037】
上記本底2および上記ヒールカップ14のそれぞれの上記複合材料により、区別化された剛性および明度の特徴が履物1に与えられ、上記ヒールカップ14および本底2の両方の弾力特性および柔軟特性をカスタマイズすることが可能となる。
【0038】
上記履物1はまた、図5と同様に、その上方部分7において、使用者の足に対する固定システム15を呈している。この固定システム15は、特にオフロードでのレース中または競技サイクリング中に足が誤って履物から脱げるのを防ぐために、非常に狭く剛性にできている。固定システム15の下方にはパッド入り舌状部16も配置されている。パッド入り舌状部16はポケット17を含む。このポケット17は、パッド入り舌状部16に対して長手方向または横方向に配置されており、緩衝用インサート18を収容するのに適している。
【0039】
緩衝用インサート18は、エチルビニルアセテート(EVA:ethyl-vinyl acetate)、ならびに/または、好ましくはポリウレタンゲル、相変化化合物、温度調節化合物、および、同じ社名のTechnogel(R)という商標名で製造および販売されているゲルなどの他の同様の材料から選択されたゲルでできていてもよい。緩衝用インサート18により、使用者の足の最終的な温度を快適な程度に変更したり調節したりすることが可能となる。
【0040】
緩衝用インサート18は、使用者の足の体積および/または形状に応じて上記履物1内での適合性を使用者がカスタマイズすることを可能にするために、2〜4mmの厚さ8を有する。これにより、上記履物1の固定をカスタマイズすることが可能となる。
【0041】
この特徴は先行技術と比較すると異なっている。いうのも、公知のパッド入り舌状部は、通常、予め定められた厚さを有し、エチルビニルアセテート(EVA)または組織でできているからである。
【0042】
緩衝用インサート18は、異なる硬度および剛性を有する多種多様な材料で作られている。
【0043】
使用者は、材料および厚さ8の両方の点で緩衝用インサート18をカスタマイズすることを随意に判断することができる。緩衝用インサート18はまた、使用者の好みおよび要求に応じて、より大幅なカスタマイズが可能となるよう交換可能である。
【0044】
緩衝用インサート18は上面9を有している。この上面9は、パッド入り舌状部16の対応する構造と使用者が所望する特徴とに応じて変更可能な構造を呈している。
【0045】
緩衝用インサート18は、少なくとも5mmの直径を有する少なくとも1つの穴11を呈する。これらの穴11は、何列かに配置されてもよく、または、使用者の好みに応じて異なる配置にされてもよい。好ましくは、穴11の2つの列の間の距離は少なくとも10mmである。
【0046】
この発明はまた、上記履物1を製造するプロセスに関する。特に、上記プロセスは、製造業者が連続的かつ随意に上記履物1の製造をカスタマイズすることを可能にする。上記プロセスでは、すべての種類の足構造(西洋人の足、アジア人の足など)およびすべての種類の足のサイズのための履物1が製造される。また、製造業者にとっては、履物1の構造と、異なるヒールカップ14を有する本底2の構造とをさまざまに適合させることも可能となる。
【0047】
上記本底2およびヒールカップ14を有する履物1を製造するための上記プロセスは、高剛性を有する少なくとも第1の複合材料3における第1の部分と、低剛性を有する少なくとも第2の複合材料4における第2の部分とを本底2に設けるステップを含む。
【0048】
上記プロセスはまた、上記本底2の外周Pのうち少なくとも一部に実質的に沿って配置される特異的な剛性を有する手段5によって本底2を剛化するステップと、上記本底2の底に配置されたチャネルを形成するステップとを含む。
【0049】
上記プロセスはまた、特異的な剛性を有する手段5を上記チャネル内に位置決めするステップと、特異的な剛性を有する上記手段5を上記チャネル内に成形および/または配置するステップとを含む。
【0050】
加えて、上記プロセスは、脈管および/またはリブを実現することによって本底2を剛化するステップを含み得る。
【0051】
上記プロセスは、上記本底2のうち高剛性を有する少なくとも第1の複合材料3と低剛性を有する少なくとも第2の複合材料4とを同時成形および/または同時注入するステップ含む。
【0052】
上記履物1を製造するための上記プロセスはさらに、高剛性を有する少なくとも第1の複合材料19における第1の部分と、低剛性を有する少なくとも第2の複合材料20における第2の部分とをヒールカップ14に設けるステップと、ヒールカップ14のうち高剛性を有する少なくとも第1の複合材料19と低剛性を有する少なくとも第2の複合材料20とを同時成形および/または同時注入するステップとを含む。
【0053】
上記プロセスはさらに、ポケット17を備えるパッド入り舌状部16を設けるステップと、緩衝用インサート18をパッド入り舌状部16のポケット17内に設けるステップとを含む。
【0054】
特異的な剛性を有する手段5の剛性は、材料組成、繊維の配列および特異的な剛性を有する上記手段5の区域6に変更を加えることによって操作することができる。
【0055】
上記本底2の剛性は、材料組成、繊維の配列、および特異的な剛性を有する上記手段5の区域6に変更を加えることによって操作することができる。
【0056】
この発明は、想到されるように、添付の特許請求の範囲の保護範囲内にすべて収まる多数の変更例および変形例が実現可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者のためのより高い快適性と適合性のより大幅なカスタマイズとを確実にする、特にスポーツ用の履物(1)であって、少なくとも、前記履物(1)に関連付けられる本底(2)およびヒールカップ(14)を含み、
前記本底(2)は、高剛性を有する少なくとも第1の複合材料(3)と、低剛性を有する少なくとも第2の複合材料(4)とを含む複合材料を含む、履物(1)。
【請求項2】
前記本底(2)は、特異的な剛性を有する手段(5)を含む、請求項1に記載の履物。
【請求項3】
特異的な剛性を有する前記手段(5)は、前記本底(2)の外周(P)のうち少なくとも一部に実質的に沿って配置される、請求項1または2に記載の履物。
【請求項4】
前記ヒールカップ(14)は、高剛性を有する少なくとも第1の複合材料(19)と、低剛性を有する少なくとも第2の複合材料(20)とを含む複合材料を含む、請求項1から3に記載の履物。
【請求項5】
前記ヒールカップ(14)は、使用者のかかとのために区別化された剛性を有するシェルをもたらす、請求項1から4に記載の履物。
【請求項6】
前記ヒールカップ(14)のうち低剛性を有する前記少なくとも第2の複合材料(20)は、使用者の足を入れることおよび使用者の足の快適性を可能にする、請求項1から5に記載の履物。
【請求項7】
前記ヒールカップ(14)のうち高剛性を有する前記少なくとも第1の複合材料(19)は、競技サイクリング中に使用者の足をサポートおよび制御するためにぴったりとした適合性を可能にする、請求項1から6に記載の履物。
【請求項8】
前記本底(2)のうち高剛性を有する前記少なくとも第1の複合材料(3)、前記ヒールカップ(14)のうち高剛性を有する前記少なくとも第1の複合材料(19)、および、特異的な剛性を有する前記手段(5)は、エポキシ基材に結合された炭素繊維、炭素強化されたナイロン、および/または高い弾性係数繊維を含む、請求項1から7のいずれかに記載の履物。
【請求項9】
前記本底(2)のうち低剛性を有する前記少なくとも第2の複合材料(4)、および、前記ヒールカップ(14)のうち低剛性を有する前記少なくとも第2の複合材料(20)は、ポリウレタンベースの基材および/または高伸度繊維に結合されたケブラー繊維、ポリエステル、ゴムを含む、請求項1から8のいずれかに記載の履物。
【請求項10】
前記履物(1)はパッド入り舌状部(16)を含む、請求項1から9のいずれかに記載の履物。
【請求項11】
前記パッド入り舌状部(16)は、緩衝用インサート(18)を収容するためのポケット(17)を含む、請求項1から10のいずれかに記載の履物。
【請求項12】
前記緩衝用インサート(18)は、エチルビニルアセテート、ゲル、ポリウレタンゲル、温度調節化合物、相変化化合物、テクノゲル(Technogel)(R)などを含む、請求項1から11のいずれかに記載の履物。
【請求項13】
前記緩衝用インサート(18)は、2〜4mmの厚さ(8)を呈し、使用者の足のさまざまなサイズおよび形状に適合するよう任意にカスタマイズ可能である、請求項1から12のいずれかに記載の履物。
【請求項14】
使用者のためのより高い快適性と適合性のより大幅なカスタマイズとを確実にする、特にスポーツ用の履物を製造するためのプロセスであって、前記履物(1)は、少なくとも、前記履物(1)に関連付けられる本底(2)およびヒールカップ(14)を含み、前記プロセスは、
− 高剛性を有する少なくとも第1の複合材料(3)における第1の部分を前記本底(2)に設けるステップと、
− 低剛性を有する少なくとも第2の複合材料(4)における第2の部分を前記本底(2)に設けるステップとを含む、プロセス。
【請求項15】
特異的な剛性を有する手段(5)によって前記本底(2)を剛化するステップを含む、請求項14に記載のプロセス。
【請求項16】
前記本底(2)の外周(P)のうち少なくとも一部に実質的に沿って特異的な剛性を有する前記手段(15)を配置するステップを含む、請求項14または15に記載のプロセス。
【請求項17】
前記本底(2)の底に配置されたチャネルを形成するステップを含む、請求項14から16に記載のプロセス。
【請求項18】
前記本底(2)の底に配置された前記チャネルにおいて特異的な剛性を有する前記手段(5)を配置するステップを含む、請求項14から17に記載のプロセス。
【請求項19】
特異的な剛性を有する前記手段(5)を成形および/または配置するステップを含む、請求項14から18に記載のプロセス。
【請求項20】
脈管および/またはリブを実現することによって前記本底(2)を剛化するステップを含む、請求項14から19に記載のプロセス。
【請求項21】
前記本底(2)のうち高剛性を有する前記少なくとも第1の複合材料(3)と低剛性を有する前記少なくとも第2の複合材料(4)とを同時成形および/または同時注入するステップを含む、請求項14から20に記載のプロセス。
【請求項22】
− 高剛性を有する少なくとも第1の複合材料(19)における第1の部分を前記ヒールカップ(14)に設けるステップと、
− 低剛性を有する少なくとも第2の複合材料(20)における第2の部分を前記ヒールカップ(14)に設けるステップとを含む、請求項14から21に記載のプロセス。
【請求項23】
前記ヒールカップ(14)のうち高剛性を有する前記少なくとも第1の複合材料(19)と低剛性を有する前記少なくとも第2の複合材料(20)とを同時成形および/または同時注入するステップを含む、請求項14から22に記載のプロセス。
【請求項24】
前記履物(1)にパッド入り舌状部(16)を設けるステップを含む、請求項14から23に記載のプロセス。
【請求項25】
前記パッド入り舌状部(16)の緩衝用インサート(18)を設けるステップを含む、請求項14から24に記載のプロセス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2012−525186(P2012−525186A)
【公表日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−507830(P2012−507830)
【出願日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際出願番号】PCT/IB2009/051759
【国際公開番号】WO2010/125425
【国際公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【出願人】(511227118)セレ・ロイヤル・ソシエタ・ペル・アチオニ (2)
【氏名又は名称原語表記】SELLE ROYAL S.P.A.
【Fターム(参考)】