説明

複合生体液中のタンパク質の高速特性評価

候補タンパク質治療薬を高速スクリーニングするための組成物および方法がここに開示されている。より特定的には本発明は、複合生体液中の候補タンパク質治療薬の挙動を検定しかかる体液中で望ましい薬物動態特性を示す候補タンパク質治療薬を同定するための組成物および方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の参照)
本願は、2010年1月25日に出願された米国仮特許出願第61/298,028号の出願日の優先権を主張するものであり、その全部が参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
【0002】
本発明は候補タンパク質治療薬を高速スクリーニングするための組成物および方法に関する。より特定的には本発明は、複合生体液中の候補タンパク質治療薬の挙動を検定しこのような体液中で望ましい薬物動態特性を示す候補タンパク質治療薬を同定するための組成物および方法を提供する。
【背景技術】
【0003】
治療用途の生物製剤の開発においては、候補化合物の安定性および活性を早期に評価できることが重要である。多数の候補を試験する必要があるとき、インビボ評価は実用的でない。従って、安定性および活性に関する予備データを提供するためのインビトロ分析技術が開発されてきた。しかしながらかかる技術は、候補化合物が治療的に有効であるためには複合生体液内で安定かつ活性的でなければならないため、標準バッファおよび複合生体液環境に近似させたしかし決定的に異なり得る明確に定義された条件を用いて一般的に行われている。抗体および他の組換え発現ポリペプチドのようなタンパク質治療薬は血液中を循環した後で回収されたときに薬効の低下を含む生理化学的特性の変化を示すことが過去数年間で明らかになった。したがって、標準的なバッファおよび条件を使用して候補タンパク質治療薬の迅速な評価および選択を行うという現在の主導的な薬剤開発は、臨床的な効果および安定性を正確に評価するために不十分なデータを提供する可能性が潜在する。特に、慣用のアッセイは、複合生体液中で安定でありかつ望ましい薬物動態(“PK”)特性を示す候補タンパク質治療薬を不安定で効能の劣る候補から識別することができない。
【0004】
このような慣用の分析技術の一例として、Chenら,Glycobiology,19(3):240−249(2009)は、ヒト血清中に存在するモノクローナル抗体の電気泳動分析を記載している。Chenらによって使用された分析技術では、いくつかの生理化学的特性を同定するために対象とする抗体を電気泳動分離する前に、それらの抗体を最初にアフィニティ単離によって血清サンプルから取り出し、次に標準的なリン酸塩緩衝生理食塩水(“PBS”)溶液に再懸濁させる必要がある。したがってこの技術は、ヒト血清の接触が抗体の生理化学的特性に与えた特異的な効果を、アフィニティ単離およびPBS再懸濁が与えた効果から分離することができない。さらに、アフィニティ単離および再懸濁の段階は抗体特性評価技術に時間とコストをかなり増加させる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】Chenら,Glycobiology,19(3):240−249(2009)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
血液、血清、血漿、リンパ液、尿および唾液のような複合生体液中の候補タンパク質治療薬を高速度、高精度および高感度で分析できる高スループット技術は、開発コストを節減するだけでなく、多数の候補分子の効率的なスクリーニングを促進するであろう。本発明はこれらの要望に応えようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
いくつかの実施形態において本発明は、候補タンパク質治療薬の生理化学的特性を分析する方法を目的とする。該方法は、候補タンパク質治療薬を最初に標識化し、次に複合生体液に接触させ、その後で標識化候補タンパク質治療薬を含む複合生体液のサンプルを採取し、候補タンパク質治療薬の物理的特性に基づいて分離し、標識を検出して候補タンパク質治療薬の生理化学的特性を判定する段階を含む。
【0008】
いくつかの実施形態において、候補タンパク質治療薬の標識は蛍光標識である。
【0009】
いくつかの実施形態において、候補タンパク質治療薬の蛍光標識はPico Protein(登録商標)染料(Caliper Life Science,Inc.,Hopkinton,MA)である。
【0010】
本発明のいくつかの実施形態において、候補タンパク質治療薬は、抗体、免疫接着分子のような抗体ミメティック、酵素、サイトカイン、サイトカイン受容体、リンホカイン、リンホカイン受容体およびホルモンから成る群から選択される。
【0011】
いくつかの実施形態において、検定すべき生理化学的特性は、(a)候補タンパク質治療薬の断片化プロフィル、(b)候補タンパク質治療薬の凝固傾向、(c)候補タンパク質治療薬の活性低下傾向、(d)候補タンパク質治療薬の他の薬物動態特性、から成る群から選択される。
【0012】
いくつかの実施形態において、検定すべき生理化学的特性は、候補タンパク質治療薬の吸収速度、分布速度、代謝速度、排泄速度、吸収範囲、分布範囲、代謝範囲および排泄範囲から成る群から選択される候補タンパク質治療薬の薬物動態特性である。
【0013】
本発明のいくつかの実施形態において、候補タンパク質治療薬を接触させる複合生体液は、血液、血漿、血清、リンパ液、尿および唾液から成る群から選択される。
【0014】
いくつかの実施形態において、候補タンパク質治療薬を含む複合生体液の分離は電気泳動分離である。
【0015】
いくつかの実施形態において、電気泳動分離は毛管電気泳動、たとえば、LabChip(登録商標)GXII計器(Caliper Life Sciences,Inc.,Hopkinton,MA)を使用して行う毛管電気泳動である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】5℃でのならびに25℃および40℃でそれぞれ6ヶ月および3ヶ月加熱後のmAb−1サンプルのタンパク質組成を示す電気泳動図の総括グラフである。“LC”はL鎖を表し、“HC”はH鎖を表し、“Fab”はFabフラグメントを表す。Fabフラグメントは、発明の詳細な説明においてより詳細に記載されている通り抗体の抗原結合性領域を含む。“Fc”はFcフラグメントを表す。Fcフラグメントは、発明の詳細な説明においてより詳細に記載されている通り抗体の定常領域を含む。“集合体”は抗体の集合を表す。
【図2】全血中で4および24時間のインキュベーション後に得られたmAb−1に関するデータ(n=3)の精度を示す電気泳動図の総括グラフである。
【図3(A)−(B)】図3(A)−3(B)は全血中でT=0時間、T=4時間およびT=24時間のインキュベーション後の(A)DVD−1分子および(B)mAb−1分子について得られた電気泳動図の総括グラフである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明は候補タンパク質治療薬を高速スクリーニングするための組成物および方法に関する。より特定的には本発明は、複合生体液中の候補タンパク質治療薬の挙動を検定しこのような体液中で望ましいPK特性を示す候補タンパク質治療薬を同定するための組成物および方法を提供する。
【0018】
限定ではなく明快な説明のため、詳細な説明を下記項目に分けて説明する:
1.定義
2.分析すべき特性 および
3.分析方法。
【0019】
1.定義
本発明がより容易に理解されるように最初にいくつかの用語を定義する。
【0020】
本明細書で使用する“タンパク質”という用語は、ペプチド結合によって連結されたアミノ酸残基を含む組成物を表すものとする。本明細書で使用するタンパク質という用語は“ポリペプチド”という用語と同義であることもでき、またはさらに、ジスルフィド架橋によって互いに結合されたH鎖およびL鎖の双方のポリペプチド分子を含む抗体のような2つ以上のポリペプチドの複合体を表すこともできる。
【0021】
本明細書で使用する“抗体”という用語は、免疫グロブリン含有分子を表すものとする。免疫グロブリンは4つのポリペプチド鎖から構成され、2つの重(H)鎖と2つの軽(L)鎖がジスルフィド結合によって相互接続されている。各H鎖はH鎖可変領域(HCVRまたはVと略記)とH鎖定常領域(C)とから成る。H鎖定常領域は3つのドメインCH1、CH2およびCH3から成る。各L鎖はL鎖可変領域(LCVRまたはVと略記)とL鎖定常領域とから成る。L鎖定常領域は1つのドメインCから成る。V領域およびV領域はさらに相補性決定領域(CDR)と呼ばれる超可変性の領域に細分され、その間にフレームワーク領域(FR)と呼ばれるより保存性の領域が散在している。各VおよびVは3つのCDRと4つのFRとから構成され、これらはアミノ末端からカルボキシ末端までFR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、FR4の順序で配列されている。免疫グロブリンには5つのクラス、IgA、IgD、IgE、IgGおよびIgMが存在し、各クラスはそれらのH鎖定常領域の構造に基づいて同定される。IgA、IgDおよびIgGのそれぞれのH鎖定常領域は3つのIgドメインと柔軟性を与えるための1つのヒンジ領域とを有している。他方、IgEおよびIgMの定常領域は4つのIgドメインを有している。IgAおよびIgGのクラスはさらにそれぞれ2つおよび4つの個別アイソタイプに分類される(IgA1およびIgA2;IgG1、IgG2、IgG3およびIgG4)。
【0022】
本明細書中、いくつかの抗体フラグメントが、抗体(または“抗体部分”)の“抗原結合性部分”を含むと記載されている。これらのフラグメントは、抗原に特異的に結合する能力を保持する抗体部分を含んでいる。抗体の“抗原結合性部分”という用語の範囲に包含される抗原結合性フラグメントの例は、(i)Fabフラグメント、すなわち、V、V、CおよびCH1ドメインを含む一価のフラグメント、(ii)F(ab’)2フラグメント、すなわち、ヒンジ領域でジスルフィド架橋によって連結された2つのFabフラグメントを含む二価のフラグメント、(iii)VドメインとCH1ドメインとを含むFdフラグメント、(iv)抗体の単一アームにVドメインとVドメインとを含むFvフラグメント、(v)Vドメインを含むdAbフラグメント(Wardら(1989)Nature 341:544−546、この文献の教示全部が参照によって本明細書に組込まれる)、および、(vi)単離された相補性決定領域(CDR)を含む。さらに、Fvフラグメントの2つのドメインVおよびVは別々の遺伝子によってコードされているが、組換え方法を使用してこれらのドメインを合成リンカーによって接合し、V領域とV領域との対が一価の分子を形成しているタンパク質単鎖を作製できる(単鎖Fv(scFv)として公知、Birdら(1988):Science 242:423−426およびHustonら(1988)Proc.Natl.Acad.Sci.USA85:5879−5883、これらの文献の教示全部が参照によって本明細書に組込まれる)。このような単鎖抗体もまた抗体の“抗原結合性部分”という用語に包含されるものとする。ジアボディのような単鎖抗体の他の形態も包含される。ジアボディは、VドメインとVドメインとを単一のポリペプチド鎖上で発現させるが、同一鎖上で2つのドメインを対合させるには短すぎるリンカーを使用しドメインを別の鎖の相補性ドメインと強制的に対合させて2つの抗原結合性部位を作成した二価の二重特異性抗体である(たとえば、Holliger,P.ら(1993)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:6444−6448;Poljak,R.J.ら(1994)Structure 2:1121−1123参照、これらの文献の教示全部が参照によって本明細書に組込まれる)。さらに、二重可変ドメイン抗体(DVD−IgG)は、何らかの2つのモノクローナル抗体から加工され親抗体の活性を保存できる二重特異性の四価の免疫グロブリンG(IgG)様分子である(たとえば、Wuら(2007)Nature Biotechnology 25,1290−1297参照)。さらにまた、抗体またはその抗原結合性部分は、抗体または抗体部分と1つ以上の他のタンパク質またはペプチドとの共有結合的または非共有結合的会合によって形成されたより大きい免疫接着分子の一部であってもよい。このような免疫接着分子の例は、四量体scFv分子を作製するためのストレプトアビジンコア領域の使用(Kipriyanov,S.M.ら(1995)Human Antibodies and Hybridomas 6:93−101、この文献の教示全部が参照によって本明細書に組込まれる)、および、二価のビオチニル化scFv分子を作製するためのシステイン残基、マーカーペプチドおよびC−末端ポリヒスチジンタグの使用(Kipriyanov,S.M.ら(1994)Mol.Immunol.31:1047−1058、この文献の教示全部が参照によって本明細書に組込まれる)を含む。FabフラグメントおよびF(ab’)2フラグメントのような抗体部分は、完全抗体のパパイン消化またはペプシン消化のような慣用の技術をそれぞれ使用して完全抗体から調製できる。なお、抗体、抗体部分、免疫接着分子は標準的な組換えDNA技術を使用して得ることができる。
【0023】
本明細書に示されるいくつかの抗体フラグメントは抗原結合性能力を保持していない。その非限定例はFc抗体フラグメントである。本明細書で使用する“Fcフラグメント”という用語は、免疫グロブリン分子がパパインで消化されたときに産生される抗体フラグメントを表し、L鎖の可変領域(V)と定常領域(C)およびH鎖の可変領域(V)と定常領域(C)が除外された免疫グロブリン分子の領域を表す。
【0024】
本明細書で使用する“複合生体液”という用語は、血液、血清、血漿、リンパ液、尿、脳脊髄液および唾液を非限定的に含む被験者に見出される循環性または非循環性の何らかの生体液を表すものとする。分離分析に先立って複合生体液に最低限の処理を行ってもよい。たとえば、蜂巣状(cellular)および/または粗粒状(paticular)の要素を遠心(低速または高速)もしくは濾過もしくは沈殿によって除去してもよく、または、当業界で公知の標準バッファを用いて体液を希釈してもよい。このような処理の後であっても体液は本明細書中“複合生体液”と表すことができる。
【0025】
本明細書で使用する“全血”という用語は、脊椎動物の心臓、動脈、毛細血管および静脈内を循環し、身体のすべての部分に栄養物と酸素を運びそこから老廃物を運び去る流体を表し、多くの種類の細胞、タンパク質および塩から構成されている。Issaqら,Chem Rev 107(8):3601−3620(2007)。凝固することなく血球(cell)がこの流体から除去されるとき、残された液体部分は“血漿”である。しかしながら抗凝固剤の非存在下で血球(cell)が除去されるとき、液体部分は“血清”と呼ばれる。血清が血漿から異なる点はフィブリンとフィブリンに会合するタンパク質とが除去されていることである。血清は血漿よりもタンパク質が約3から4%少ないと推定されている。血漿は典型的には全タンパク質含量の99%を構成する約22種類のタンパク質を含有し、それらは、アルブミン、全IgG、トランスフェリン、フィブリノーゲン、全IgA、アルファ−2−マクログロブリン、全IgM、アルファ−1−抗−トリプシン、C3補体、ハプトグロブリン、アルファ−1−酸糖タンパク質、アポリポタンパク質−B、アポリポタンパク質−A1、リポタンパク質(a)、H因子、セルロプラスミン、C4補体、補体B因子、プレ−アルブミン、C9補体、C1q補体およびC8補体を含む。Andersonら,Mol Cell Proteomics 3(4):311−326(2004)およびAndersonら,Mol Cell Proteomics 1(11):845−867(2002)。血漿の残りの1%は微量に存在する数百種類のタンパク質から構成されている。このように血清タンパク質は極めて“込み合った”環境を有しており、その排除体積の結果として、抗体治療薬が稠密な構造を採用しかつ血清中の抗原との会合強化を示す。Demeuleら,Anal Biochem 388(2):279−287(2009)。さらに、高レベルのアルブミン、システイン、シスチン、グルタチオン、ホモシステインおよび他の小チオール類はまた、血清から回収された抗体治療薬中のジスルフィド結合の再編成を促進する“レドックス”環境を有している。Summaら,Proteins 69(2):369−378(2007);Sorianiら,Arch Biochem Biophys 312(1):180−188(1994);Millsら,J Lab Clin Med 135(5):396−401(2000);Hildebrandtら,Mech Ageing Dev 123(9):1269−1281(2002);Fiskerstrandら,Clin Chem 39(2):263−271(1993);Di Giuseppeら,J Lab Clin Med 142(1):21−28(2003);および、Anderssonら,Clin Chem 39(8):1590−1597(1993)。
【0026】
本明細書で使用する“薬物動態特性”または“PK特性”という用語は、被験者体内における候補タンパク質治療薬の配置を記述するパラメーターを表すものとする。代表的な薬物動態特性は非限定的に、被験者体内における候補タンパク質治療薬の吸収、分布、代謝および排泄の範囲または速度(“ADME特性”)を含む。
【0027】
本明細書で使用する“電気泳動”という用語は、マトリックス好ましくは高分子マトリックス溶液中で分子を押すかまたは引張るために起電力(“EMF”)が使用される技術を表すものとする。分子は慣用の方法でマトリックス内に導入され、電流が印加されたときに分子は、負に荷電されているならばアノードに向かって、正に荷電されているならばカソードに向かって、様々な速度でマトリックス内を移動するであろう。電気泳動マトリックスの例は、SDS−PAGE分離で常用のポリアクリルアミド、ならびに、たとえばLabChip(登録商標)GXIII計器によって使用されている毛管電気泳動分離のようなマイクロ流体電気泳動分離に使用するための低粘度ポリマー溶液を含む。
【0028】
本明細書で使用する“被験者”という用語はヒトおよびヒト以外の動物の双方を含む何らかの動物を表すものとする。
【0029】
本明細書で使用する“約”という用語は、基準値をほぼ10から20%上回るかまたは下回る範囲を表すものとする。基準値の性質上、状況によって“約”という用語が基準値から10から20%よりも大きいまたは小さい偏差を意味することがあることを当業者は理解するであろう。
【0030】
2.分析すべき特性
本発明の分析技術は、複合生体液中の候補タンパク質治療薬の挙動を判定しまた候補タンパク質治療薬の1つ以上のPK特性を同定するために使用できる。限定はしないがたとえば本発明の分析技術は、複合生体液との接触によって誘発された幾つかの分子挙動、非限定的には、このような体液中の候補タンパク質治療薬の断片化プロフィル、および、かかる体液中の候補治療薬の集合体形成傾向、などを判定するために使用できる。本発明の分析技術を使用して評価できるPK特性は非限定的に、候補タンパク質治療薬の吸収特性、分布特性、代謝特性および排泄特性を含む。本発明のいくつかの実施形態においてはこのような断片化、凝集およびADME特性の2つ以上を同時にまたは順次に判定できる。
【0031】
いくつかの実施形態においては本発明の分析技術が、複合生体液中の候補タンパク質治療薬の断片化プロフィルを判定するために使用される。いくつかの実施形態において断片化プロフィルは、抗体中のH鎖およびL鎖のポリペプチドの分離のような分子内断片化に関する情報を含むことができる。いくつかの実施形態において断片化プロフィルは、Fc、Fv、Fabおよび/またはF(ab’)2フラグメント、または、完全抗体よりも小さいサブフラグメント、完全単鎖免疫グロブリンよりも小さいサブフラグメント、完全Fc、Fv、Fabおよび/またはF(ab’)2フラグメントよりも小さいサブフラグメントなどを遊離するためのプロテアーゼによる抗体の開裂のような分子間断片化に関する情報を含むことができる。いくつかの実施形態において断片化プロフィルは、分子内断片化および分子間断片化の双方に関する情報を含むことができる。さらに、いくつかの実施形態において本発明の分析技術は、候補タンパク質治療薬との接触の結果として生じた断片化プロフィルを同じ種類の複合生体液の異なるサンプルまたは異なる種類の複合生体液に比較すること、および、断片化プロフィルを候補タンパク質治療薬と体液との接触時間の長さに基づいて比較することが可能である。
【0032】
いくつかの実施形態においては本発明の分析技術が、複合生体液の存在下の特定の候補タンパク質治療薬の凝集傾向を判定するために使用される。さらにいくつかの実施形態において本発明の分析技術は、ある1つの候補タンパク質治療薬について、該候補タンパク質治療薬を複数の複合生体液に個々に接触させた結果生じた凝集傾向の比較、および、候補タンパク質治療薬とこれらの体液との接触時間の長さに基づく比較が可能である。
【0033】
いくつかの実施形態においては本発明の分析技術が、候補タンパク質治療薬の吸収、分布、代謝または排泄の範囲または速度を測定するために使用される。さらにいくつかの実施形態において本発明の分析技術は、ある1つの候補タンパク質治療薬について、該候補タンパク質治療薬を複数の複合生体液に個々に接触させた結果生じた吸収、分布、代謝または排泄の範囲または速度の比較、および、候補タンパク質治療薬とこれらの体液との接触時間の長さに基づく比較が可能である。
【0034】
3.分析の方法
本発明のいくつかの実施形態は、複合生体液に接触させた候補タンパク質治療薬の生理化学的特性を検定するための方法を目的とする。以下に詳細に説明するようにこれらの方法は生理化学的特性を検定するための数多くの技術、たとえば非限定的に電気泳動分離、サイズ排除クロマトグラフィーおよびアフィニティクロマトグラフイーを包含し、候補タンパク質治療薬と複合生体液とのインビトロまたはインビボ接触を含み得る。
【0035】
いくつかの実施形態においては、対象となる候補タンパク質治療薬を複合生体液に接触させる前に標識化する。別の実施形態においては、候補タンパク質治療薬を複合生体液に接触させた後、場合によって電気泳動の前または後に標識化する。特定の実施形態において標識はPico Protein(登録商標)染料のような蛍光染料である。別の実施形態において候補タンパク質治療薬は放射線学的または化学的または酵素的または免疫的に標識化される。いくつかの実施形態においては、候補タンパク質治療薬を標識化せず、代わりに、免疫的相互作用(たとえば、候補タンパク質治療薬に特異的な抗体の結合)、受容体/リガンド相互作用、酵素的相互作用、または、対象となる候補タンパク質治療薬を同定するために十分な他の何らかのタンパク質:タンパク質相互作用もしくは化学的相互作用を介して検出する。
【0036】
いくつかの実施形態においては、標識化された候補タンパク質治療薬をインビトロ体液サンプルの直接スパイキングによって複合生体液に接触させる。いくつかの実施形態において複合生体液は血液、血漿、血清、リンパ液、尿または唾液である。かかる実施形態においてはサンプルを当業者が有利であると判断したような温度、圧力などの特定条件下で特定の時間インキュベートできる。このような直接スパイキングの後、候補タンパク質治療薬を含有する複合生体液サンプルの1つ以上のアリコートを、当業者が有利であると判断した1つ以上の時点で採取する。いくつかの実施形態においては、次に(1つ以上の)アリコートの構成成分をこれらの構成成分の特定の物理的特性に基づいて分離する。特定の実施形態においては分離が電荷に基づいて行われ、別の実施形態においては分離がサイズ、pHまたは特定のクロマトグラフィー基質に対する親和性のような別の物理的特性に基づいて行われる。分離が電荷に基づく実施形態においては電気泳動を使用して分離を実行できる。特定の実施形態においては(1つ以上の)アリコートの構成成分を電荷によって分離するために毛管電気泳動を使用する。いくつかの実施形態においては、そのフラグメントおよび集合体も含む対象候補タンパク質の分離の分析が、複合生体液に接触させる前にタンパク質に結合させた標識を検出することによって遂行される。
【0037】
いくつかの実施形態においては候補タンパク質治療薬が、インビボの複合生体液に接触するように被験者(これはヒト被験者でもよくヒト以外でもよい)に投与される。候補タンパク質治療薬は多様な形態のいずれかで被験者に投与できる。これらの形態は非限定的に、液体、半固体および固体の剤形、たとえば、液体溶液(たとえば、注射溶液および注入溶液)、分散液もしくは懸濁液、錠剤、丸剤、散剤、リポソームおよび座薬を含む。形態はたとえば、予定した投薬方法および計画した治療用途に従属する。典型的な組成物は、被験者を抗体で受動免疫感作するために使用される組成物と同様の注射溶液または注入溶液の形態である。1つの投薬方法は非経口(たとえば、静脈内、皮下、腹腔内、筋肉内)である。1つのやり方では候補タンパク質治療薬を静脈内への注入または注射によって投与する。別のやり方では候補タンパク質治療薬を筋肉内または皮下への注射によって投与する。
【0038】
候補タンパク質治療薬を被験者に投与した後、1つ以上の時点で被験者から分析用サンプルを採取する。採取すべきサンプル、たとえば血液、リンパ液、尿または唾液は、対象となる特定の候補タンパク質治療薬に基づいて当業者が決定できる。いくつかの実施形態においては採取すべきサンプルが血液サンプルである。特定実施形態では採取血液をさらに処理して血漿サンプルとする。別の実施形態では採取血液をさらに処理して血清サンプルとする。尚、このようなサンプル採取のタイミングは、対象となる候補タンパク質治療薬および採取すべき複合生体液の既知の特性の双方に基づいて当業者が決定できる。いくつかの実施形態においてはこのようなサンプル採取が、1時間毎、12時間毎、または、1日毎に行われるであろう。
【0039】
いくつかの実施形態においては、候補タンパク質治療薬の投与後に採取したサンプルを該サンプルの構成成分の物理的特性に基づいて直接に分析処理する。別の実施形態においては、このような分析に先立ってサンプルをさらに処理する。非限定的例としては、当業界で公知の標準バッファを用いてサンプルを希釈する。サンプルをさらにまたは代替的に遠心処理してもよい。たとえば、血液サンプルを約2.000rpmで5分間回転させて血清上清を得ることができる。サンプルをさらにまたは代替的にプロテアーゼインヒビターのような中和化合物に接触させて分析前のタンパク質分解を阻止することができる。
【0040】
いくつかの実施形態においては、サンプルの構成成分を特定の物理的特性に基づいて分離することによってこれらの構成成分を分析する。特定の実施形態では分離が電荷に基づき、別の実施形態では分離がこれに代わる物理的特性、たとえばサイズ、pHまたは特定のクロマトグラフィー基質に対する親和性に基づく。分離が電荷に基づく実施形態においては分離が電気泳動法を使用して行われる。特定の実施形態ではサンプルの構成成分を電荷によって分離するために毛管電気泳動が使用される。いくつかの実施形態においては、そのフラグメントおよび集合体を含む対象候補タンパク質の分離の分析が、複合生体液に接触する前にタンパク質に結合させた標識を検出することによって遂行される。
【0041】
いくつかの実施形態においては、上記に記載の分析が、1種以上の複合生体液中の2種以上の候補タンパク質治療薬の挙動の比較、および、このような体液中の候補タンパク質治療薬の1つ以上のPK特性の比較を可能にする。特定の実施形態においてこのような比較は、モノクローナル抗体の個別のクローンまたはDVD−IgG分子を非限定的に含む様々な候補タンパク質治療薬の格付けを可能にする。
【0042】
いくつかの実施形態においては、本発明が2種以上の候補タンパク質治療薬の同時分析を可能にする。本発明の特定の実施形態において候補タンパク質治療薬は、非限定的に電荷またはサイズを含む識別可能な物理的特性を有しており、これらは多数の候補治療薬の同時分析を可能にする。別の実施形態において候補タンパク質治療薬は多数のタンパク質治療薬の同時分析を可能にする識別可能な標識を有している。限定はしないがたとえば、第一の候補タンパク質治療薬を第一の波長で発光する第一の蛍光標識で標識化し、第二の候補タンパク質治療薬を第二の波長で発光する第二の蛍光標識で標識化することができる。
【0043】
いくつかの実施形態においては、本発明が特定の候補タンパク質治療薬の分解経路および代謝産物の分析を可能にする。特定の実施形態においては、特定の候補タンパク質治療薬の特定の代謝産物を標識化し、インビトロまたはインビボで複合生体液に接触させる。特定の候補タンパク質治療薬の特定の代謝産物を含む複合生体液のサンプルの分析が、1つ以上の生体液中の候補タンパク質治療薬の代謝産物の挙動およびこれらの体液中の候補タンパク質治療薬の代謝産物の1つ以上のPK特性に関する情報を提供する。
【0044】
いくつかの実施形態においては、分析を実行するためにLabChip(登録商標)GXII計器または同等のデバイスを使用する。LabChip(登録商標)GXII計器はその分析を実行するときに伝統的なゲル電気泳動原理をチップフォーマットで使用する。しかしながらチップフォーマットは分離時間を劇的に短縮し、サイズおよび量の全自動測定情報をデジタルフォーマットで提供する。チップは、分離マトリックスを含む分離チャンネルを接合する相互接続されたマイクロチャンネルセットおよびバッファウェルを内蔵している。マイクロチャンネルの1つはチップの底部から90度の角度で延びる短い毛細管に接続されている。この毛細管はアッセイ中にマイクロプレートのウェルからサンプルを吸い上げる。
【0045】
チャンネルが満たされるとチップはサンプルの電気泳動分離を実行するための集積電気回路として機能する。チップホルダーが閉じられたときにチップのウェル内の溶液に接触する電極カートリッジに内蔵された様々な電極によって回路が駆動される。アッセイチャンネルを満たすポリマーマトリックスは、ポリアクリルアミドゲルの使用と同様に、タンパク質が電気泳動によってそこを通過するときにタンパク質をサイズによって篩分けするように設計されている。次に候補タンパク質治療薬を含む複合生体液サンプルをアッセイチャンネル内に電気泳動的に移動させる。フラグメントは、アッセイチャンネルを下方に移動するときにサイズによって分離され、最終的に候補タンパク質治療薬に結合された蛍光染料を励起するレーザーを通過する。ソフトウェアが蛍光強度対時間をプロットし各サンプルの電気泳動図を作成する。
【実施例】
【0046】
1.全血中のタンパク質の分析
この実施例は、全血から直接回収された前標識化mAb分子およびDVD−IgG分子を分析するためのLabChip(登録商標)GXII計器の使用を説明する。LabChip(登録商標)GXIIは、約±10%のサイズ分解能で約14から約200kDaのサイズ測定範囲を有している。アッセイは約50pg/μLから約100mg/μLまでのほぼ4つの対数線形範囲を有している。以下に詳述するように、対象となる分子の標識化は製造業者によって提供されたPico Protein(登録商標)染料で行った。標識化抗体を全血にスパイクし、分析に先立って血液を遠心し、分析用上清をLabChip(登録商標)GXIIに収集した。上清のアリコートを動電学的に毛細管に充填し、低粘度ポリマー溶液を収容した14mm長さの分離チャンネルに分離した。各サンプルの分析は96または384ウェルのプレートから直接に約40秒で実行した。この試験は、アッセイの高精度、ならびに、方法の分解能および優れた感度を証明する。
【0047】
Pico Protein(登録商標)染料の染料溶液とタンパク質ラダーとを製造業者の記載通りに調製した。使用した標識化用バッファは、0.5Mの炭酸水素ナトリウム(pH8.0)であった。この試験にはmAb−1(モノクローナル抗体)とDVD−1(二重可変ドメイン抗体)という2つの異なる分子を使用した。抗体を標識化用バッファで2mg/mLに希釈し、つぎに8μgを40μMの処理用染料溶液と共にインキュベートした(抗体の最終濃度は0.8mg/mLであった)。標識化反応を1時間進行させ、次に0.1Mのトリス(pH7.0)中の1Mのエタノールアミンで反応停止させた。
【0048】
次に分子の各々をヒト血液にスパイクし(抗体の最終濃度は約0.1mg/mLであった)、5℃で様々な時間(24時間まで)インキュベートした。次に血液のアリコートを2000rpmで5分間遠心し、5μLの血清を収集し、製造業者から提供されたサンプルバッファを使用して0.01mg/mLに希釈した。LabChip(登録商標)GXIIで分析する前にサンプルを75℃で5分間加熱した。
【0049】
5℃のならびに25℃および40℃でそれぞれ6カ月および3カ月加熱した後のmAb−1の分析を図1に示す。得られた電気泳動図は他の計器でCE−SDS(変性ドデシル硫酸ナトリウムを使用する毛管電気泳動)によって分析されたフラグメントと同等である。LabChip(登録商標)GXIIは熱ストレス後に得られた既知のフラグメント全部を示し、また、mAb−1の凝集を示した。
【0050】
全血中に4時間および24時間維持した後で得られたmAb−1の詳細データ(n=3)を図2に示す。個別の3つの分析から得られた電気泳動図はアッセイの優れた再現性を示す。
【0051】
全血中でT=0時間、T=4時間およびT=24時間のインキュベーション後のDVD−1分子およびmAb−1分子について得られた電気泳動図を図3Aおよび図3Bに示す。DVD−1分子はmAb−1分子よりも大きくmAb−1分子とは異なる泳動時間を有している。双方の分子が全血中で種々のレベルのフラグメントおよび集合体の形成を示す。
【0052】
2.動物に投与されたタンパク質の分析
この実施例は、被験動物に投与後の全血から直接回収した前標識化mAb分子およびDVD−IgG分子を分析するためのLabChip(登録商標)GXII計器の使用を説明する。対象となる分子の標識化は製造業者から提供されたPico Protein(登録商標)染料で実行する。標識化抗体を被験動物に投与し、かかる投与後の種々の時点で全血を採取する。分析に先立って血液を遠心し、分析用上清をLabChip(登録商標)GXIIに収集する。上清のアリコートを動電学的に毛細管に充填し、低粘度ポリマー溶液を収容している14mm長さの分離チャンネルに分離する。各サンプルの分析は96または384ウェルプレートから直接に約40秒で実行する。
【0053】
Pico Protein(登録商標)染料の染料溶液とタンパク質ラダーとを製造業者の記載通りに調製する。使用する標識化用バッファは0.5Mの炭酸水素ナトリウム(pH8.0)である。この試験にはmAb−1(モノクローナル抗体)とDVD−1(二重可変ドメイン抗体)という2つの異なる分子を使用する。抗体を標識化用バッファで2mg/mLに希釈し、つぎに8μgを40μMの処理用染料溶液と共にインキュベートする(抗体の最終濃度は0.8mg/mLであった)。標識化反応を1時間進行させ、次に0.1Mのトリス(pH7.0)中の1Mのエタノールアミンで反応停止させる。
【0054】
次に分子の各々をマウスに投与する(抗体の最終濃度は約0.1mg/mLである)。マウスから血液サンプルを1日一回ずつ14日間採取する。次に各血液サンプルのアリコートを2000rpmで5分間遠心し、5μLの血清を収集し、製造業者から提供されたサンプルバッファを使用して0.01mg/mLに希釈する。LabChip(登録商標)GXIIで分析する前に各サンプルを75℃で5分間加熱する。
【0055】
本明細書は様々な刊行物を引用している。それらの記載内容全部が参照によって本明細書に組込まれるものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
候補タンパク質治療薬の生理化学的特性の分析方法であって、
(a)前記候補タンパク質治療薬を標識化する段階と、
(b)前記標識化候補タンパク質治療薬を複合生体液に接触させる段階と、
(b)前記標識化候補タンパク質治療薬を含む前記複合生体液のサンプルを採取する段階と、
(c)マイクロ流体デバイスにおいて前記サンプルの構成成分を候補タンパク質治療薬の物理的特性に基づいて分離する段階と、
(d)分離したサンプル中の前記候補タンパク質治療薬の生理化学的特性を判定するために前記標識を検出する段階、
とを含む分析方法。
【請求項2】
前記標識が蛍光標識である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記蛍光標識がPico Protein(登録商標)染料である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記候補タンパク質治療薬が、抗体、抗体ミメティック、酵素、サイトカイン、サイトカイン受容体、リンホカイン、リンホカイン受容体およびホルモンから成る群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記特性が、(a)候補タンパク質治療薬の断片化プロフィル、(b)候補タンパク質治療薬の凝集傾向、(c)候補タンパク質治療薬の活性低下傾向、(d)候補タンパク質治療薬の他の薬物動態特性、から成る群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記特性が候補タンパク質治療薬の断片化プロフィルである、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記特性が候補タンパク質治療薬の凝集傾向である、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記特性が候補タンパク質治療薬の別の薬物動態特性である、請求項5に記載の方法。
【請求項9】
前記薬物動態特性が、候補タンパク質治療薬の吸収速度、分布速度、代謝速度、排泄速度、吸収範囲、分布範囲、代謝範囲および排泄範囲から成る群から選択される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記複合生体液が、血液、血漿、血清、リンパ液、尿、脳脊髄液および唾液から成る群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記複合生体液が血清である、請求項5に記載の方法。
【請求項12】
前記分離が電気泳動分離である、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記電気泳動分離が毛管電気泳動である、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記毛管電気泳動がLabChip(登録商標)GXII計器を使用して実行される、請求項13に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3(A)−(B)】
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【公表番号】特表2013−518257(P2013−518257A)
【公表日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−550203(P2012−550203)
【出願日】平成23年1月25日(2011.1.25)
【国際出願番号】PCT/US2011/022348
【国際公開番号】WO2011/091398
【国際公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【出願人】(391008788)アボット・ラボラトリーズ (650)
【氏名又は名称原語表記】ABBOTT LABORATORIES
【Fターム(参考)】