説明

複合組成物及び光学プラスチック製品

【課題】重付加性の重合性モノマーに対して表面修飾剤を使用して金属酸化物微粒子を確実に分散させるようにした複合組成物及び光学プラスチック製品を提供すること。
【解決手段】重合性モノマーとしてペンタエリスリトールテトラキス(PEMP)を使用し、金属酸化物微粒子として微粒子化した酸化チタンとして一次平均粒径約7nmのアナターゼ型酸化チタンを使用した。また、表面修飾剤として下記に示す構造式の物質を使用した。所定の処方で酸化チタンが分散された表面修飾剤とPEMPを攪拌・混合し、加熱硬化させて透明なプラスチックを得た。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は例えば眼鏡レンズ、カメラ、望遠鏡等のレンズ用の光学プラスチックとして好適に使用できる複合組成物に関し、より詳しくは重付加性の重合性モノマー中に、微粒子化した有機金属化合物を分散させた複合組成物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から光学プラスチックの屈折率を制御する手段としてモノマー中に金属酸化物を添加し、分散させることが行われている。金属酸化物は光学的性質を発現させるために微粒子状態で存在する必要があるが、これを単にモノマー内に投入しただけではたとえばモノマーの粘度が高いと混練しても均一に分散させることは困難であり、粘度がそれほど高くないモノマーであっても単なる物理的な混合では微粒子状態の金属酸化物は凝集してしまいやはり均一には分散できない。
そのため、微粒子状態の金属酸化物を分散させる手段として従来より特許文献1及び特許文献2に開示される手段が採用されていた。
特許文献1に開示された技術は、自己重合性のモノマーを金属錯体として合成するというものである。例えばこの特許文献1では金属原子とエピスルフィド基によって合成された錯体をモノマーとする技術である。
また、特許文献2に開示された技術はビニルモノマーの重合体を金属酸化物微粒子の表面修飾剤(分散剤)として使用しアクリルモノマー中に微粒子化した金属酸化物を均一に分散させる技術である。
また、特許文献3に開示された技術は表面修飾剤(分散剤)で修飾された金属酸化物を含むアクリルモノマーを重合させて高屈折の樹脂組成物を製造する技術である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−169190号公報
【特許文献2】特開2008−56826号公報
【特許文献3】特開2007−314773号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1のような錯体化したモノマーを合成するのは非常に手間がかかり、製造コストが高くなる傾向にある。また、あるモノマーを錯体化しようとした場合にモノマー毎に錯体化する方法が異なることとなるため合成作業が繁雑となり、必ずしも使用しようと考えているモノマーで錯体化が可能であるわけでもない。
その点で特許文献2は表面修飾剤を使用することで金属酸化物微粒子を均一にモノマー中に分散させることができるため、特許文献1のようなモノマーを錯体化することに比べ簡便に利用できる。しかし、モノマーと表面修飾剤との相溶性はモノマーの種類と表面修飾剤の種類によって特異性があるため、特許文献2に開示された表面修飾剤をアクリルモノマー以外に使用しても微粒子化した金属酸化物を分散させることはできない。特に光学プラスチック製品の分野では重付加性プラスチックが多用されている。重付加性プラスチックとしては例えばウレタン樹脂やエポキシ樹脂が挙げられ、例えば同じ熱硬化樹脂であっても重付加しないアクリル樹脂に比べて光学性能や耐久性に優れている。
特許文献3ではアクリルモノマーの場合に表面修飾剤として芳香環を持つものを例示した知見が開示されているが、芳香環を持った表面修飾剤では硬化後のプラスチックの着色の問題と重付加性モノマーとの相溶性に問題があるため、特に上記のように光学プラスチック製品に好適な重付加性モノマーに応用することは困難である。そのため、重付加性プラスチックにおいて表面修飾剤を使用して微粒子化した金属酸化物を分散させる技術が求められていた。
本発明は、上記課題を解消するためになされたものであり、その目的は、重付加性の重合性モノマーに対して表面修飾剤を使用して金属酸化物微粒子を確実に分散させるようにした複合組成物及び光学プラスチック製品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
即ち上記目的を達成するため本発明は、以下の発明を提供する。
第1:重付加性の重合性モノマーと、微粒子化した金属酸化物と、表面修飾剤を含有する複合組成物であって、前記表面修飾剤は下記構造式(1)を充足する化合物。
【0006】
【化1】

【0007】
第2:金属酸化物は酸化チタンであることを特徴とする上記第1の複合組成物。
第3:重付加性の重合性モノマーはポリチオール化合物またはポリオール化合物であることを特徴とする上記第1又は上記第2の複合組成物。
第4:上記第1〜第3のいずれかの複合組成物からなる光学プラスチック製品。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、重付加性の重合性モノマーにおいて微粒子化した金属酸化物を均一に分散させた複合組成物を調製することが可能である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において、使用可能な重付加性の重合性モノマーとしては、例えばプラスチックとして(チオ)ウレタン系共重合体を得るためのポリイソシアネート化合物及びポリオール化合物又はポリチオール化合物、エピスルフィド系重合体を得るためのエピスルフィド系モノマー、エポキシ系重合体を得るためのエポキシ系モノマー等が挙げられる。
【0010】
より具体的には、ポリイソシアネート化合物として、例えばチオジエチルジイソシアネート、チオジプロピルジイソシアネート、チオジヘキシルジイソシアネート、ジメチルスルフォンジイソシアネート、ジチオジメチルジイソシアネート、ジチオジエチルジイソシアネート、ジチオジプロピルジイソシアネート等の非環式含硫脂肪族イソシアネートが挙げられる。また、1,4−ジチアン−2,5−ジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、シクロヘキサン−1,3−ジイソシアネート、シクロヘキサン−1,2−ジイソシアネート、1−メチルシクロヘキサン−2,4−ジイソシアネート、1−エチルシクロヘキサン−2,4−ジイソシアネート、シクロプロパン−1,2−ジイソシアネート、ジシクロヘキシル−4,4′−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4′−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメチルメタン−4,4′−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルジメチルメタン−4,4′−ジイソシアネート、2,2′−ジメチルジシクロヘキシルメタン−4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジメチルジシクロヘキシルメタン−4,4′−ジイソシアネート、3,3′,5,5′−テトラメチルジシクロヘキシルメタン−4,4′−ジイソシアネート、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンイソシアネート、2,2,4,4−テトラエチル−1,3−シクロブタンジイソシアネート等の脂環族ポリイソシアネートが挙げられる。また、1−メチルベンゼン−2,4,6−トリイソシアネート、ナフタリン−1,3,7−トリイソシアネート、ビフエニル−2,2,4'−トリイソシアネート、トリフエニルメタン−4,4',4"−トリイソシアネート、トルイレンジイソシアネートの3量体、ポリメチレンポリフエニルイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、トルエン−2,4,6−トリイソシアネート等の3官能イソシアネートが挙げられる。
ポリオール化合物としては、例えばペンタエリスリトールエトキシレート、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ブタントリオール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、ソルビトール、エリスリトール、スレイトール、リビトール、アラビニトール、キシリトール、アリトール、マニトール、ドルシトール、イディトール、グリコール、イノシトール、有機多塩基酸と前記ポリオールとの縮合反応生成物、ハロゲン置換体も含まれる。
ポリチオール化合物としては、例えばジエチレングリコールビス(2−メルカプトアセテート)、ジエチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、1,2−ジメルカプトプロピルメチルエーテル、2,3−ジメルカプトプロピルメチルエーテル、2,2−ビス(メルカプトメチル)−1,3−プロパンジチオール、ビス(2−メルカプトエチル)エーテル、エチレングリコールビス(2−メルカプトアセテート)、エチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス(2−メルカプトアセテート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(2−メルカプトアセテート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)等の脂肪族ポリチオール及びそれらの塩素置換体、臭素置換体等のハロゲン置換化合物が挙げられる。また、1,2,3,4−テトラキス(メルカプトエチレンオキシ)ベンゼン、1,2,3,5−テトラキス(メルカプトエチレンオキシ)ベンゼン、1,2,4,5−テトラキス(メルカプトエチレンオキシ)ベンゼン、2,2′−ジメルカプトビフェニル、4,4′−ジメルカプトビフェニル、4,4′−ジメルカプトビベンジル、2,5−トルエンジチオール、3,4−トルエンジチオール、1,4−ナフタレンジチオール、1,5−ナフタレンジチオール、2,6−ナフタレンジチオール、2,7−ナフタレンジチオール、2,4−ジメチルベンゼン−1,3−ジチオール、4,5−ジメチルベンゼン−1,3−ジチオール、9,10−アントラセンジメタンチオール、1,3−ジ(p−メトキシフェニル)プロパン−2,2−ジチオール、1,3−ジフェニルプロパン−2,2−ジチオール、フェニルメタン−1,1−ジチオール、2,4−ジ(p−メルカプトフェニル)ペンタン等の芳香族ポリチオール及びそれらの塩素置換体、臭素置換体等のハロゲン置換化合物が挙げられる。
【0011】
エピスルフィド系モノマーとしては、例えばビス(β−エピチオプロピルチオ)メタン、1,2−ビス(β−エピチオプロピルチオ)エタン、1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオ)プロパン等の鎖状有機化合物、テトラキス(β−エピチオプロピルチオメチル)メタン、1,1,1−トリス(β−エピチオプロピルチオメチル)プロパン、1,5−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−2−(β−エピチオプロピルチオメチル)−3−チアペンタン、1,5−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−2,4−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3−チアペンタン等の分岐状有機化合物及びこれらの化合物のエピスルフィド基の水素の少なくとも1個がメチル基で置換された化合物、1,3及び1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキサン、1,3及び1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)シクロヘキサン等の環状脂肪族有機化合物及びこれらの化合物のエピスルフィド基の水素の少なくとも1個がメチル基で置換された化合物、1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)ベンゼン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)フェニル〕メタン等の芳香族有機化合物及びこれらの化合物のエピスルフィド基の水素の少なくとも1個がメチル基で置換された化合物等が挙げられる。
エポキシ系モノマーとしては、例えば多価フェノール化合物とエピハロヒドリンの縮合により製造されるフェノール系エポキシ化合物、多価アルコール化合物とエピハロヒドリンの縮合により製造されるアルコール系エポキシ化合物、多価カルボン酸化合物とエピハロヒドリンの縮合により製造されるグリシジルエステル系エポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物、ウレタン系エポキシ化合物等が広く含まれる。
【0012】
微粒子化した金属酸化物としては、例えば酸化チタン、酸化ジルコニウム(ジルコニア)、酸化亜鉛、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化スズ等を挙げることができる。ここに金属酸化物微粒子はいわゆるナノレベルの30nm以下の平均粒径であって、より好ましくは2〜10nm程度の平均粒径とされる。特に光学プラスチック用の金属酸化物として酸化チタンは屈折率が向上するためより好ましい。
金属酸化物の微粒子は単一の金属でのみ構成される必要はない。分子レベルでの複合金属酸化物、例えばチタン酸バリウムのようなものでもよく、更に、異なる金属酸化物同士が一体的に結合して粒子を形成する場合、例えば酸化ジルコニウムや酸化シリコンが酸化チタンに対して一体的結合されるような場合も含むものである。
【0013】
上記微粒子化した金属酸化物を分散させる重付加性の重合性モノマー用の表面修飾剤として上記構造式(1)の表面修飾剤が好適であることを解明した。すなわち、表面修飾剤は金属酸化物に配位させることによって表面修飾剤を介在させて金属酸化物を重合性モノマー中に分散させるものである。また、表面修飾剤は金属酸化物を分散させると同時に重合性モノマーとの相溶性が必要である。相溶しなければ透明性が得られず光学プラスチックとして十分な光学特性を得ることができない。
そのため、上記構造式(1)において、Yの位置には上記4つの官能基のいずれかの基が配位されることが条件であり、好ましくはリン酸基、ホスホン酸基、スルフィノ基、スルホ基、アミノ基、ニトリル基、ヒドロキシ基、チオール基、イソシアノ基、カルボキシル基、金属アルコキシド基であり、より好ましくはリン酸基、ホスホン酸基である。
金属アルコキシド基の例としてはシランアルコキシド基、チタンアルコキシド基、ジルコニウムアルコキシド基が挙げられる。Yの位置には特にリン酸基、ホスホン酸基が選択されることが好ましい。リン酸基、ホスホン酸基は重合性モノマーとの重合反応の際に反応して硬化を阻害する副生成物を生成せず、なおかつ金属酸化物のOH基と結合、あるいは配位するためのOH基を複数有しているため金属酸化物との吸着性が高いことによる。
また、上記構造式(1)において、Rとしてはmが0〜21の整数のアルキル鎖であり、Rとしてはnが1〜10の整数のアルキレン鎖であり、これを選択したのは重合性モノマーとの相溶性を向上させることを念頭に置いたものである。従って、本発明の表面修飾剤は芳香環を有することはない。
また、上記構造式(1)において、Xの位置にはイオウ又は酸素が配位されるがこの位置にイオウ又は酸素を配位させることによって表面修飾剤の挙動の柔軟さに貢献する。つまり重合性モノマーとの相溶性に寄与すると考えられる。本発明の複合組成物によって光学プラスチックを製造する場合にはより高屈折率が得られるイオウが配位することがより好ましい。
【0014】
複合組成物はまず微粒子化した金属酸化物と表面修飾剤とを混合・攪拌し金属酸化物を表面修飾剤に対し均一に分散させてから、重合性モノマーとの混合・攪拌を図る。この際に重合性モノマーの粘性が高いと表面修飾剤と均一に相溶できないため、重合性モノマーと表面修飾剤の両方に対して溶媒となる溶液、例えばテトラヒドロフランを介在させて重合性モノマーと表面修飾剤との均一な相溶を図ることが好ましい。
【実施例】
【0015】
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
【0016】
実施例1
複合組成物の原料として、表面修飾剤は化2に示す構造式の物質を使用した。重合性モノマーはペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)(以下、PEMPと略す)を使用した。金属酸化物は一次平均粒径約7nmのアナターゼ型酸化チタン((株)石原産業製)を使用した。
【0017】
【化2】

【0018】
1.金属酸化物の分散性について
上記化2の構造式の表面修飾剤0.03gに対して上記酸化チタン0.006gを秤量し、溶媒としてのテトラヒドロフラン16.4gとともにジルコニア製容器に入れ、直径0.3mmのジルコニア製ビーズを50g投入し室温(本実施例では25℃)にてFRITCH社製の遊星ミル装置で回転数200rpm、回転時間2時間で撹拌(解粒)し、その溶液を取り出し目視で透明性を確認した。以下、分散性の確認は実施例及び比較例とも同様に行った。本実施例1では調整した溶液は透明を呈し、酸化チタンが分散されていることが確認できた。
2.表面修飾剤とPEMPの相溶性
PEMPに対する表面修飾剤の比率が9:1の際の相溶性を確認した。若干加温(本実施例では35℃)した温度条件において化2の構造式の表面修飾剤0.1gをテトラヒドロフラン1gとともにナス型フラスコ内に投入し溶解させ、スターラーで攪拌し溶解させ、ここにPEMPを0.9g添加し撹拌する。その後、数十分真空脱気を行ってテトラヒドロフランを除去したところ両者はほぼ完全に相溶した。
3.プラスチックの作り方
上記1で得られた調整溶液13.4gとPEMP2.6gをナス型フラスコ内に投入し撹拌した後、数十分真空脱気を行ってテトラヒドロフランを除去した。ここにm−キシリレンジイソシアネート(以下、m−XDIと略す)を2g投入してさらに攪拌し数十分真空脱気を行い、得られた溶液を成形型に入れて16時間かけて25℃から130℃まで加熱して硬化を促し、その後徐冷して透明プラスチックを得た。
【0019】
実施例2
実施例1と同様に複合組成物の原料として化2に示す構造式の表面修飾剤を使用した。重合性モノマーはペンタエリスリトールエトキシレート(数平均分子量270)(以下、PEELと略す)を使用した。金属酸化物は実施例1と同じ酸化チタンを使用した。
【0020】
1.金属酸化物の分散性について
上記実施例1と同じ表面修飾剤である。
2.表面修飾剤とPEELの相溶性
PEELに対する表面修飾剤の比率が8:2の際の相溶性を確認した。室温(本実施例では25℃)において化2の構造式の表面修飾剤0.2gをテトラヒドロフラン1gとともにナス型フラスコ内に投入し溶解させ、室温(本実施例では25℃)にてスターラーで攪拌し溶解させ、ここにPEELを0.8g添加し撹拌する。その後、数十分真空脱気を行ってテトラヒドロフランを除去したところ両者は完全に相溶した。
3.プラスチックの作り方
上記1で得られた調整溶液13.4gとPEEL1.9gをナス型フラスコ内に投入し撹拌した後、数十分真空脱気を行ってテトラヒドロフランを除去した。ここにm−XDIを2.7g投入してさらに攪拌し数十分真空脱気を行い、得られた溶液を成形型に入れて16時間かけて25℃から130℃まで加熱して硬化を促し、その後徐冷して透明プラスチックを得た。
【0021】
実施例3
複合組成物の原料として、表面修飾剤は化3に示す構造式の物質を使用した。重合性モノマーはPEMPを使用した。金属酸化物は実施例1と同じ酸化チタンを使用した。
【0022】
【化3】

【0023】
1.金属酸化物の分散性について
実施例1と同様の工程で溶液を調製し、目視でその透明性を確認した。本実施例3では調整した溶液は透明を呈し、酸化チタンが分散されていることが確認できた。
2.表面修飾剤とPEMPの相溶性
PEMPに対する表面修飾剤の比率が9:1の際の相溶性を確認した。若干加温(本実施例では35℃)した温度条件において化3の構造式の表面修飾剤0.1gをテトラヒドロフラン1gとともにナス型フラスコ内に投入し溶解させ、スターラーで攪拌し溶解させ、ここにPEMPを0.9g添加し撹拌する。その後、数十分真空脱気を行ってテトラヒドロフランを除去したところ両者はほぼ完全に相溶した。
3.プラスチックの作り方
上記1で得られた調整溶液13.4gとPEMP2.6gをナス型フラスコ内に投入し撹拌した後、数十分真空脱気を行ってテトラヒドロフランを除去した。ここにm−XDIを2g投入してさらに攪拌し数十分真空脱気を行い、得られた溶液を成形型に入れて16時間かけて25℃から130℃まで加熱して硬化を促し、その後徐冷して透明プラスチックを得た。
【0024】
実施例4
実施例3と同様に複合組成物の原料として化3に示す構造式の表面修飾剤を使用した。重合性モノマーはPEELを使用した。金属酸化物は実施例1と同じ酸化チタンを使用した。
【0025】
1.金属酸化物の分散性について
上記実施例3と同じ表面修飾剤である。
2.表面修飾剤とPEELの相溶性
PEELに対する表面修飾剤の比率が8:2の際の相溶性を確認した。室温(本実施例では25℃)において化3の構造式の表面修飾剤0.2gをテトラヒドロフラン1gとともにナス型フラスコ内に投入し溶解させ、室温(本実施例では25℃)にてスターラーで攪拌し溶解させ、ここにPEELを0.8g添加し撹拌する。その後、数十分真空脱気を行ってテトラヒドロフランを除去したところ両者は完全に相溶した。
3.プラスチックの作り方
上記1で得られた調整溶液13.4gとPEEL1.9gをナス型フラスコ内に投入し撹拌した後、数十分真空脱気を行ってテトラヒドロフランを除去した。ここにm−XDIを2.7g投入してさらに攪拌し数十分真空脱気を行い、得られた溶液を成形型に入れて16時間かけて25℃から130℃まで加熱して硬化を促し、その後徐冷して透明プラスチックを得た。
【0026】
実施例5
複合組成物の原料として、表面修飾剤は化4に示す構造式の物質を使用した。重合性モノマーはPEMPを使用した。金属酸化物は実施例1と同じ酸化チタンを使用した。
【0027】
【化4】

【0028】
1.金属酸化物の分散性について
実施例1と同様の工程で溶液を調製し、目視でその透明性を確認した。本実施例5では調整した溶液は透明を呈し、酸化チタンが分散されていることが確認できた。
2.表面修飾剤とPEMPの相溶性
PEMPに対する表面修飾剤の比率が9:1の際の相溶性を確認した。若干加温(本実施例では35℃)した温度条件において化4の構造式の表面修飾剤0.1gをテトラヒドロフラン1gとともにナス型フラスコ内に投入し溶解させ、スターラーで攪拌し溶解させ、ここにPEMPを0.9g添加し撹拌する。その後、数十分真空脱気を行ってテトラヒドロフランを除去したところ両者はほぼ完全に相溶した。
3.プラスチックの作り方
上記1で得られた調整溶液13.4gとPEMP2.6gをナス型フラスコ内に投入し撹拌した後、数十分真空脱気を行ってテトラヒドロフランを除去した。ここにm−XDIを2g投入してさらに攪拌し数十分真空脱気を行い、得られた溶液を成形型に入れて16時間かけて25℃から130℃まで加熱して硬化を促し、その後徐冷して透明プラスチックを得た。
【0029】
実施例6
実施例5と同様に複合組成物の原料として化4に示す化学式の表面修飾剤を使用した。重合性モノマーはPEELを使用した。金属酸化物は実施例1と同じ酸化チタンを使用した。
【0030】
1.金属酸化物の分散性について
上記実施例5と同じ表面修飾剤である。
2.表面修飾剤とPEELの相溶性
PEELに対する表面修飾剤の比率が8:2の際の相溶性を確認した。室温(本実施例では25℃)において化4の構造式の表面修飾剤0.2gをテトラヒドロフラン1gとともにナス型フラスコ内に投入し溶解させ、室温(本実施例では25℃)にてスターラーで攪拌し溶解させ、ここにPEELを0.8g添加し撹拌する。その後、数十分真空脱気を行ってテトラヒドロフランを除去したところ両者は完全に相溶した。
3.プラスチックの作り方
上記1で得られた調整溶液13.4gとPEEL1.9gをナス型フラスコ内に投入し撹拌した後、数十分真空脱気を行ってテトラヒドロフランを除去した。ここにm−XDIを2.7g投入してさらに攪拌し数十分真空脱気を行い、得られた溶液を成形型に入れて16時間かけて25℃から130℃まで加熱して硬化を促し、その後徐冷して透明プラスチックを得た。
【0031】
実施例7
複合組成物の原料として、表面修飾剤は化5に示す構造式の物質を使用した。重合性モノマーはPEELを使用した。金属酸化物は実施例1と同じ酸化チタンを使用した。
【0032】
【化5】

【0033】
1.金属酸化物の分散性について
実施例1と同様の工程で溶液を調製し、目視でその透明性を確認した。本実施例7では調整した溶液はわずかに濁りがあるもののほぼ透明を呈し、酸化チタンが分散されていることが確認できた。
2.表面修飾剤とPEELの相溶性
PEELに対する表面修飾剤の比率が9:1の際の相溶性を確認した。室温(本実施例では25℃)の温度条件において化5の構造式の表面修飾剤0.1gをテトラヒドロフラン1gとともにナス型フラスコ内に投入し溶解させ、スターラーで攪拌し溶解させ、ここにPEELを0.9g添加し撹拌する。その後、数十分真空脱気を行ってテトラヒドロフランを除去したところ両者は相溶した。
3.プラスチックの作り方
上記1で得られた調整溶液13.4gとPEEL1.9gをナス型フラスコ内に投入し撹拌した後、数十分真空脱気を行ってテトラヒドロフランを除去した。ここにm−XDIを2.7g投入してさらに攪拌し数十分真空脱気を行い、得られた溶液を成形型に入れて16時間かけて25℃から130℃まで加熱して硬化を促し、その後徐冷して透明プラスチックを得た。
【0034】
実施例8
複合組成物の原料として、表面修飾剤は化6に示す構造式の物質を使用した。重合性モノマーはPEELを使用した。金属酸化物は実施例1と同じ酸化チタンを使用した。
【0035】
【化6】

【0036】
1.金属酸化物の分散性について
実施例1と同様の工程で溶液を調製し、目視でその透明性を確認した。本実施例8では調整した溶液は透明を呈し、酸化チタンが分散されていることが確認できた。
2.表面修飾剤とPEELの相溶性
PEELに対する表面修飾剤の比率が8:2の際の相溶性を確認した。室温(本実施例では25℃)の温度条件において化5の構造式の表面修飾剤0.2gをテトラヒドロフラン1gとともにナス型フラスコ内に投入し溶解させ、スターラーで攪拌し溶解させ、ここにPEELを0.8g添加し撹拌する。その後、数十分真空脱気を行ってテトラヒドロフランを除去したところ両者は完全に相溶した。
3.プラスチックの作り方
上記1で得られた調整溶液13.4gとPEEL1.9gをナス型フラスコ内に投入し撹拌した後、数十分真空脱気を行ってテトラヒドロフランを除去した。ここにm−XDIを2.7g投入してさらに攪拌し数十分真空脱気を行い、得られた溶液を成形型に入れて16時間かけて25℃から130℃まで加熱して硬化を促し、その後徐冷して透明プラスチックを得た。
【0037】
実施例9
実施例8と同様に複合組成物の原料として化6に示す化学式の表面修飾剤を使用した。重合性モノマーはPEELを使用した。金属酸化物は酸化ジルコニウム(第1稀元素化学工業製)を使用した。
【0038】
1.金属酸化物の分散性について
実施例1と同様の工程で溶液を調製し、目視でその透明性を確認した。本実施例9では調整した溶液は透明を呈し、酸化ジルコニウムが分散されていることが確認できた。
2.表面修飾剤とPEELの相溶性
PEELに対する表面修飾剤の比率が8:2の際の相溶性を確認した。室温(本実施例では25℃)において化6の構造式の表面修飾剤0.2gをテトラヒドロフラン1gとともにナス型フラスコ内に投入し溶解させ、室温(本実施例では25℃)にてスターラーで攪拌し溶解させ、ここにPEELを0.8g添加し撹拌する。その後、数十分真空脱気を行ってテトラヒドロフランを除去したところ両者は完全に相溶した。
3.プラスチックの作り方
上記1で得られた調整溶液13.4gとPEEL1.9gをナス型フラスコ内に投入し撹拌した後、数十分真空脱気を行ってテトラヒドロフランを除去した。ここにm−XDIを2.7g投入してさらに攪拌し数十分真空脱気を行い、得られた溶液を成形型に入れて16時間かけて25℃から130℃まで加熱して硬化を促し、その後徐冷して透明プラスチックを得た。
【0039】
実施例10
複合組成物の原料として、表面修飾剤は化6に示す構造式の物質を使用した。重合性モノマーはPEELを使用した。金属酸化物は実施例1と同じ酸化チタンを使用した。
【0040】
【化6】

【0041】
1.金属酸化物の分散性について
実施例1と同様の工程で溶液を調製し、目視でその透明性を確認した。本実施例10では調整した溶液は透明を呈し、酸化チタンが分散されていることが確認できた。
2.表面修飾剤とPEELの相溶性
PEELに対する表面修飾剤の比率が8:2の際の相溶性を確認した。室温(本実施例では25℃)の温度条件において化6の構造式の表面修飾剤0.2gをテトラヒドロフラン1gとともにナス型フラスコ内に投入し溶解させ、スターラーで攪拌し溶解させ、ここにPEELを0.8g添加し撹拌する。その後、数十分真空脱気を行ってテトラヒドロフランを除去したところ両者は完全に相溶した。
3.プラスチックの作り方
上記1で得られた調整溶液13.4gとPEEL3.3gをナス型フラスコ内に投入し撹拌した後、数十分真空脱気を行ってテトラヒドロフランを除去した。ここにp−フェニレンジグリシジルエーテルを1.3g投入し、さらにトリ−n−ブチルアミン0.3gを投入し攪拌して数十分真空脱気を行い、得られた溶液を成形型に入れて16時間かけて25℃から130℃まで加熱して硬化を促し、その後徐冷して透明プラスチックを得た。
【0042】
比較例1
複合組成物の原料として、表面修飾剤は化7に示す構造式の物質を使用した。重合性モノマーはPEMPを使用した。金属酸化物は実施例1と同じ酸化チタンを使用した。
【0043】
【化7】

【0044】
1.金属酸化物の分散性について
実施例1と同様の工程で溶液を調製し、目視でその透明性を確認した。本比較例1では調整した溶液は透明を呈し、酸化チタンが分散されていることが確認できた。
2.表面修飾剤とPEMPの相溶性
PEMPに対する表面修飾剤の比率が9:1の際の相溶性を確認した。室温(本実施例では25℃)において化7の構造式の表面修飾剤0.1gをテトラヒドロフラン1gとともにナス型フラスコ内に投入し溶解させ、スターラーで攪拌し溶解させ、ここにPEMPを0.9g添加し撹拌する。その後、数十分真空脱気を行ってテトラヒドロフランを除去したが両者は相溶せず濁ってしまった。
比較例2
比較例1において重合性モノマーをPEELに変更して使用した。比較例1と同様、化7の構造式の表面修飾剤とPEELとの相溶性はなく濁ってしまった。
【0045】
比較例3
複合組成物の原料として、表面修飾剤は化8に示す構造式の物質を使用した。重合性モノマーはPEELを使用した。金属酸化物は実施例1と同じ酸化チタンを使用した。
【0046】
【化8】

【0047】
1.金属酸化物の分散性について
実施例1と同様の工程で溶液を調製し、目視でその透明性を確認した。本比較例3では調整した溶液は濁ってしまい酸化チタンは分散されてないことが確認できた。
2.表面修飾剤とPEELの相溶性
PEELに対する表面修飾剤の比率が9:1の際の相溶性を確認した。若干加温(本実施例では35℃)した温度条件において化8の構造式の表面修飾剤0.1gをテトラヒドロフラン1gとともにナス型フラスコ内に投入し溶解させ、スターラーで攪拌し溶解させ、ここにPEELを0.9g添加し撹拌する。その後、数十分真空脱気を行ってテトラヒドロフランを除去したが両者は相溶せず濁ってしまった。
【0048】
比較例4
複合組成物の原料として、表面修飾剤は化9に示す構造式の物質を使用した。重合性モノマーはPEELを使用した。金属酸化物は実施例1と同じ酸化チタンを使用した。
【0049】
【化9】

【0050】
1.金属酸化物の分散性について
実施例1と同様の工程で溶液を調製し、目視でその透明性を確認した。本比較例4では調整した溶液は透明を呈し、酸化チタンが分散されていることが確認できた。
2.表面修飾剤とPEELの相溶性
PEELに対する表面修飾剤の比率が9:1の際の相溶性を確認した。若干加温(本実施例では35℃)した温度条件において化9の構造式の表面修飾剤0.1gをテトラヒドロフラン1gとともにナス型フラスコ内に投入し溶解させ、スターラーで攪拌し溶解させ、ここにPEELを0.9g添加し撹拌する。その後、数十分真空脱気を行ってテトラヒドロフランを除去したが両者は相溶せず濁ってしまった。
【0051】
比較例5
複合組成物の原料として、表面修飾剤は化10に示す構造式の物質を使用した。重合性モノマーはPEELを使用した。金属酸化物は実施例1と同じ酸化チタンを使用した。
【0052】
【化10】

【0053】
1.金属酸化物の分散性について
実施例1と同様の工程で溶液を調製し、目視でその透明性を確認した。本比較例5では調整した溶液は透明を呈し、酸化チタンが分散されていることが確認できた。
2.表面修飾剤とPEELの相溶性
PEELに対する表面修飾剤の比率が9:1の際の相溶性を確認した。若干加温(本実施例では35℃)した温度条件において化10の構造式の表面修飾剤0.1gをテトラヒドロフラン1gとともにナス型フラスコ内に投入し溶解させ、スターラーで攪拌し溶解させ、ここにPEELを0.9g添加し撹拌する。その後、数十分真空脱気を行ってテトラヒドロフランを除去したが両者は相溶せず濁ってしまった。
【0054】
比較例6
複合組成物の原料として、表面修飾剤は化11に示す構造式の物質を使用した。重合性モノマーはPEMPを使用した。金属酸化物は実施例1と同じ酸化チタンを使用した。
【0055】
【化11】

【0056】
1.金属酸化物の分散性について
実施例1と同様の工程で溶液を調製し、目視でその透明性を確認した。本比較例6では調整した溶液は濁ってしまい酸化チタンは分散されてないことが確認できた。
2.表面修飾剤とPEMPの相溶性
PEMPに対する表面修飾剤の比率が9:1の際の相溶性を確認した。室温(本実施例では25℃)において化11の構造式の表面修飾剤0.1gをテトラヒドロフラン1gとともにナス型フラスコ内に投入し溶解させ、スターラーで攪拌し溶解させ、ここにPEMPを0.9g添加し撹拌する。その後、数十分真空脱気を行ってテトラヒドロフランを除去したが両者は相溶せず濁ってしまった。
【0057】
比較例7
複合組成物を使用しないで重合性モノマーに金属酸化物微粒子を分散させようとした場合である。重合性モノマーはPEMPを使用した。金属酸化物は実施例1と同じ酸化チタンを使用した。
【0058】
1.金属酸化物の重合性モノマー分散性について
酸化チタン0.006gにテトラヒドロフラン16.4gとジルコニアビーズをジルコニア製容器に入れて室温(本実施例では25℃)にてFRITCH社製の遊星ミル装置で回転数200rpm、回転時間2時間で撹拌(解粒)したところ白濁してしまった。この溶液にPEMP2.6gを加え、混合し、その後数十分真空脱気を行ってテトラヒドロフランを除去したが白濁したままだった。
【0059】
結果.
上記のように実施例ではいずれも表面修飾剤と酸化チタンあるいは酸化ジルコニウムは分散され、かつ各実施例の表面修飾剤はPEMPあるいはPEELとの相溶性があった一方、比較例では表面修飾剤と酸化チタンとの分散性が悪いか(比較例3と比較例6)、あるいは分散性はあってもPEMPあるいはPEELとの相溶性がなく、いずれも透明性のあるプラスチックを得ることはできなかった。また比較例6では末端にチオール基を配置したが、アルキル基の途中にイオウが配位した実施例とは異なりPEMPとの相溶性は確認できなかった。
【産業上の利用可能性】
【0060】
以上述べたように、本発明の複合組成物は、重付加性の重合性モノマーに微粒子化した金属酸化物が均一に分散しており、眼鏡レンズ、カメラ、望遠鏡等の光学レンズ等の光学プラスチック製品用途にも利用することが可能であり、本発明の産業上の利用価値は高いと言える。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
重付加性の重合性モノマーと、微粒子化した金属酸化物と、表面修飾剤とを含有する複合組成物であって、前記表面修飾剤は下記構造式(1)を充足する化合物であることを特徴とする複合組成物。
【化1】

【請求項2】
前記金属酸化物は酸化チタンであることを特徴とする請求項1に記載の複合組成物。
【請求項3】
前記重付加性の重合性モノマーはポリチオール化合物またはポリオール化合物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の複合組成物。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかの前記複合組成物からなる光学プラスチック製品。

【公開番号】特開2011−37994(P2011−37994A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−186963(P2009−186963)
【出願日】平成21年8月12日(2009.8.12)
【出願人】(504173471)国立大学法人北海道大学 (971)
【出願人】(504137912)国立大学法人 東京大学 (1,942)
【出願人】(000219738)東海光学株式会社 (112)
【出願人】(000114318)ミヨシ油脂株式会社 (120)
【Fターム(参考)】