説明

複合金属粉末を製造するための電気化学的置換析出方法

複合金属粉末を製造するための電気化学的置換析出方法を記載する。本方法は、タングステン又はモリブデン金属の粒子を水性水酸化物溶液中で酸化銀又は酸化銅の粒子と混合することにより行う。前記酸化物の粒子を前記耐熱性金属の粒子に実質的に接着した銀又は銅金属の粒子へ転化するために前記溶液が加熱される。従来方法とは異なり、複合金属粉末を製造するのに還元雰囲気下で酸化物粉末を非常に高温に加熱する必要がない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は2003年1月21日付けの米国仮出願第60/441,454号の利益を主張する。
【0002】
本発明は複合耐熱性金属粉末の製造方法に関する。とりわけ、本発明はタングステン−銅、モリブデン−銅、タングステン−銀及びモリブデン−銀の複合金属粉末の製造方法に関する。
【背景技術】
【0003】
比較的高い熱伝導率のために、耐熱性金属(例えば、W又はMo)と高い導電性金属(例えば、Cu又はAg)とを組み合わせて含有する複合金属粉末は、例えば電子産業においてヒートシンクや電気的接点といった多種多様な用途に用いられている。このような複合物は多くの方法によって製造されてきた。例えば、溶浸として知られる方法では、タングステン又はモリブデン粒子の焼結体から作った造形品を溶解した銅に接触させる。すると、焼結したタングステン又はモリブデン粒子間の細孔及び隙間に銅が溶浸して複合物が形成される。溶浸法の欠点は網状部品を製造することができないことである。そのため、溶浸によって製造された部品を最終的な形状へ機械加工する必要があり、これによって製造の複雑さ及びコストが大幅に増加する。
【0004】
米国特許第3,382,066号に記載の別の方法では、酸化銅粒子及び酸化タングステン粒子の粉末状混合物を水素雰囲気下で還元して、この還元された粉末をバインダーと混ぜ合わせ、こうして得られた混合物を成形して焼結する。
【0005】
米国特許第5,439,638号に記載の更に別の方法では、タングステン粉末、酸化銅粉末及び随意的にコバルト粉末の混合物を水性媒体中で製粉してスラリーを作る。スラリーから液体を除去して球形、流動性の凝集物とし、この凝集物を還元雰囲気に曝して流動性のタングステン/銅複合粉末を作る。
【0006】
【特許文献1】米国特許第3,382,066号明細書
【特許文献2】米国特許第5,439,638号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記方法に関する共通の欠点は水素又はその他の還元雰囲気で非常に高い温度で1種又は2種以上の酸化物を還元する必要があることである。とりわけ、酸化物粉末を共還元する方法は余分な処理工程を伴い、その制御がより複雑化及び難化する。従って、上記複合物のより簡単で安価な製造方法が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は複合金属粉末を製造するための新規な電気化学的置換析出方法に関する。本発明に係る方法の主たる利点は、複合金属粉末を製造するのに水素又はその他の還元雰囲気での還元を必要としないことである。この方法は、好ましくは約2〜約60重量パーセント(重量%)の導電性金属(例えばCu又はAg)を含有する、複合粉末を製造するのに幅広く適用可能である。
【0009】
本発明の方法は、タングステン又はモリブデン金属の粒子を水性水酸化物溶液中で酸化銀又は酸化銅の粒子と混合すること;並びに、前記酸化銀又は酸化銅の粒子を銀又は銅金属の粒子へ転化させ、前記銀又は銅金属の粒子が実質的に前記タングステン又はモリブデン金属の粒子に接着するのに充分な温度及び時間で前記溶液を加熱すること;を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明を、その他の更なる目的、利点及び特性を含めてより良く理解するために、添付図面と共に以下の開示及び添付の特許請求の範囲が参照される。
【0011】
電気化学的置換析出反応では、貴金属塩の溶液からその貴金属がより電気的に陽性の金属上へ電気化学的に析出及び結晶化し、代わって、前記より電気的に陽性の金属は徐々に溶解する。例えば、下記の半電池反応(式(i)〜(iii))に基づいて、銅イオンはタングステン金属の粒子からタングステンを追い出し、追い出されたタングステンに代わって堆積することができる。詳細には、追い出されたタングステンはタングステンイオンとして溶解する一方で、銅イオンは銅金属として結晶化する。電気化学的反応全体(式(iii))では、結果的に25℃で正の電位(0.33V)を示す。この反応は約60℃〜約95℃までの温度にてより早い反応速度で制御しながら行うことができる。
【0012】
反応式
(i) 6Cu(NH3)2+ + 6e- → 6Cu + 12NH3 (E = -0.72 V)
(ii) W +6OH- → H2WO4 + 3H2O + 6e- (E = 1.05 V)
(iii) 6Cu(NH3)2+ + W +6OH- → 6Cu + (NH4)2WO4 + 3H2O + 10NH3 (E = 0.33 V)
【0013】
本発明者は、電気化学的置換析出法がW又はMoにCu又はAgを組み合わせた複合金属粉末を作るのに使用することができることを見出した。好ましい実施形態では、本発明の方法はタングステン又はモリブデン金属の粒子(好ましくは約0.5μm〜約30μmのフィッシャー・サブシーブ粒度(Fisher Sub-Sieve Size (FSSS))を有する。)と酸化銀又は酸化銅の粒子(Cu2O又はAg2Oは好ましくは約1μm〜約6μmのFSSS粒度を有する。)の混合物を水性水酸化物溶液中で形成することを含む。好ましくは、水酸化物濃度は約1〜15Mの範囲であり、水酸化アンモニウム又は水酸化ナトリウムを用いることができる。より好ましくは、水酸化物溶液は体積比で10〜90%の水と90〜10%の14.5Mの水酸化アンモニウムを含み、好ましい一実施形態では水酸化物溶液は約7Mの水酸化アンモニウムである。次いで、水酸化物溶液を加熱して銅(又は銀)金属をタングステン(又はモリブデン)粒子上に析出させる。好ましくは、複合粉末を形成するために該溶液を約60℃〜約95℃で約10分間〜約5時間加熱する。複合粉末は濾過分離し、水洗し、そして乾燥する。幅広い含有量(好ましくは、約2重量%〜約60重量%)の銅又は銀を有するタングステン−銅、モリブデン−銅、タングステン−銀、及びモリブデン−銀の複合粉末を本方法で製造することができる。
【0014】
本発明にて用いられる電気化学的反応は典型的な置換(セメンテーション)反応ではないことに留意すべきである。典型的なセメンテーション反応では、タングステン(又はモリブデン)の粒子が銅(又は銀)によって被覆されることが期待される。加えて、典型的なセメンテーション反応では溶液中に溶解した種が金属粒子へ析出する。本発明では、反応は耐熱性金属粒子の表面での酸化物粒子の溶解により耐熱性金属粒子上で固形酸化物粒子から直接起きる。
【0015】
本発明を充分に説明するために、以下の非限定的な実施例を提示する。
【実施例】
【0016】
粗大W−Cu複合粉末の作製
実施例1
6gのCu2Oを50mLの水と50mLの14.5Mの水酸化アンモニウムを含有する50℃の水性溶液に懸濁させた。20gのタングステン金属の粉末(FSSS=14μm)をこの懸濁液に加え、次いでこの懸濁液を75℃に加熱した。電気化学的反応は75℃で迅速に行われ、数分で完了した。固形分を濾過分離し、水洗し、そして110℃で乾燥した。XRD、SEM及びXRFにより、固形分は18.8重量%のCuと81.2重量%のタングステンを含有するタングステン−銅の粉末であると特徴付けられた。図1は生じたタングステン−銅の複合粉末のSEM写真である。銅粒子がタングステン粒子に実質的に接着していることが示されており、これによって電気化学的置換析出のメカニズムが証明される。タングステン−銅の複合粉末の形態は元のW粉末と同様であった。
【0017】
実施例2
95gのタングステン金属の粉末(FSSS=14μm)を500mLのポリエチレンボトル内で25gのCu2Oと混合した。これに100mLの水と100mLの14.5Mの水酸化アンモニウムを加え、ボトルを手で振ることによって粉末を懸濁させた。この懸濁液を温度制御した水浴中で時々振りながら加熱した。電気化学的反応が約70〜80℃で起きた。該混合懸濁液を80℃で約1/2時間反応させた後に101gの複合粉末が得られた。この粉末は18重量%のCu及び82重量%のWを含有していた。
上記式に従えば、22.2gのCuを含有する25gのCu2Oは10.7gのWを溶解することになり、理論上は79.2重量%のWと20.8重量%のCuを含有するタングステン−銅の複合物を生じさせるが、これは生じた複合粉末に対して得られた数値とよく匹敵する。懸濁液から得た上清の分析では10.5〜11gのタングステンが溶液へ失われたことを示した。しかしながら、3.5gの銅が溶液へ失われたことも分かった。これはおそらくCu2Oの水酸化アンモニウムへの溶解度によるものである。このことはタングステン−銅の複合物中で銅が期待されたよりも若干低い量であったことを説明する。図2は該複合粉末のSEMの反射電子像であり、銅粒子(より暗い色)がタングステン粒子(より明るい色)へ接合していることを示している。
【0018】
実施例3
40gのタングステン金属の粉末(FSSS=14μm)を1−Lビーカーの100mLの水中で6gのCu2O(5.33gのCu)と混合した。内容物をホットプレート上で加熱し、攪拌器を用いて攪拌した。水が沸騰し始めたときに、100mLの14.5Mの水酸化アンモニウムを加えた。水酸化アンモニウムの添加後、温度は60℃まで低下した。温度が68〜70℃へ上昇したときに反応が完了したように思われた。固形分を濾過分離し、水洗し、そして110℃で乾燥した。固形分は11.2重量%のCuと88.8重量%のタングステンを含有するタングステン−銅の複合粉末であると特徴付けられた。銅がある程度溶液中に残ったために、ここでもやはり、理論値である12.4重量%のCu及び87.6重量%のWに比べて若干Cuの量が低かった。
【0019】
実施例4
懸濁液を最初に1時間70℃、次いで1時間80℃で加熱したことを除き実施例2と同じ方法に従った。全体で93gのタングステン−銅粉末(約18重量%のCu及び82重量%のWを含有する。)が得られた。このW−Cu複合粉末のかさ密度である4.4g/cm3は本実施例で用いた元のタングステン粉末のかさ密度(4.5g/cm3)と匹敵するものであった。
【0020】
生じた複合粉末を最大125トンでプレスして1.335”(3.391cm)×1.335”(3.391cm)のサンプルを作った。このプレスされたサンプルの圧粉密度はCu及びW金属の混合粉末(1重量%のPbを含有)をプレスして得られた類似のサンプル(サンプル1)の圧粉密度と匹敵するものであった。しかしながら、本発明の方法に従って製造した複合粉末から作ったサンプル(サンプル2)の抗折力(ASTM B406−95)は混合粉末に対して得られた数値よりも3.4倍以上大きかった(表1)。
【0021】
【表1】

【0022】
実施例5
縦長の細い(toll-slender)反応器内にて、250mLの水と250mLの14.5Mの水酸化アンモニウムを混合して75℃に加熱した。65.8gのCu2O及び250gのタングステン金属の粉末(FSSS=14μm)を攪拌しながら加えた。この懸濁液を75℃で1.5時間加熱した。その後、固形分を濾過分離し、500〜1000mLの水で洗浄し、そして110℃で乾燥した。全体で、10個のバッチを作り、一緒に混合して約6ポンド(2.7kg)のW−Cu複合粉末を製造した。この粉末は20.3重量%のCu及び79.7重量%のWを含有していた。図3は該複合粉末のSEMの電子反射像であり、銅粒子(より暗い色)がタングステン粒子(より明るい色)へ接合していることを示している。
【0023】
生じた複合粉末を最大125トンでプレスして1.335”(3.391cm)×1.335”(3.391cm)のサンプルを作った。2種類のサンプルを作製した。サンプル1は、2重量%のPbと98重量%の20.3Cu−79.7W複合物を用いて圧を掛け、サンプル2は、20.3Cu−79.7W複合物だけを用いて圧を掛けた。このプレスされたサンプルの圧粉密度及び抗折力は表2に示すように同程度であった。
【0024】
【表2】

【0025】
粗大及び微細なW−Cu複合粉末の混合物の作製
実施例6
タングステン粉末が粗大及び微細な粉末の混合物(50g(24.5〜28.5μm)と45g(1.5〜1.8μm))であることを除き、実施例4と同じ手順に従った。全体で102gのタングステン−銅の粉末が得られた。生じたW−Cu複合粉末から作ったプレスした未焼結片については非常に大きな抗折力(4,978psi)が観察された。
【0026】
微細W−Cu複合粉末の作製
実施例7
100gのタングステン金属の粉末(FSSS=1.5〜1.8μm)を500mLのポリエチレンボトル内で15gのCu2Oと混合した。100mLの水と100mLの14.5Mの水酸化アンモニウムを加え、ボトルを手で振ることによって粉末を懸濁させた。この懸濁液を温度制御した水浴中で時々攪拌ながら加熱した。該混合懸濁液を80℃で約1/2時間反応させた後、固形分を濾過分離し、500mLの水で洗い、そして110℃で乾燥させた。全体で105.5gのW−Cu複合粉末が得られた。この粉末は11.3重量%のCu及び88.5重量%のWを含有していた。かさ密度は3.08g/cm3であった。図4は生じたタングステン−銅の粉末のSEMの電子反射像である。銅粒子(より暗い色)がタングステン粒子(より明るい色)へ接合しているように見える。
【0027】
実施例8
タングステン粉末が平均粒度1.5〜1.8μmの微細粉末であることを除き、実施例2と同じ手順を用いた。全体で103〜105gのW−Cu複合粉末(20重量%のCu及び80重量%のWを含有する。)が得られた。図5は生じた粉末のSEMの電子反射像である。該粉末からプレス(45Ksi)及び焼結(砂中で1250℃、2時間)して製造したタングステン−銅片の導電率は43.2%IACSであった。プレスした片の密度は理論的な密度の96%よりも大きかった。これらの特性は本発明の方法によって製造したタングステン−銅の複合粉末がヒートシンク用に好適であることを示している。
【0028】
微細Mo−Cu複合粉末の作製
実施例9
8.95gのCu2Oと11.2gのモリブデン金属の粉末(FSSS 3〜4μm)を100mLの水中に懸濁させ、強く攪拌しながら加熱して沸騰させた。沸騰したら、100mLの14.5Mの水酸化アンモニウムを加えた。懸濁液を冷却し、80℃に再加熱してから濾過した。固形分を水洗し、110℃で乾燥した。全体で18gのMo−Cu複合粉末が得られた。この粉末は55重量%のMo及び45重量%のCuを含有していた。図6は該複合粉末のSEMの電子反射像であり、銅粒子(より暗い色)がモリブデン粒子(より明るい色)へ接合していることを示している。
【0029】
実施例10
51gの1.1〜1.7μmのモリブデン金属粉末を、100メッシュの篩いにかけることにより25gのCu2O(22.2gのCu)粉末と混合した。該混合物を500mLのポリエチレンボトルへ移し、100mLの水と100mLの14.5Mの水酸化アンモニウムを加えた。固形分を手で振ることにより良く混合し、次いで約80℃で約0.5〜1時間加熱した。固形分を濾過分離し、水洗し、そして110℃で乾燥した。全体で63gのMo−Cu複合粉末(約65重量%のMo及び35重量%のCuを含有する。)が得られ、これは理論値である33重量%のCu及び67重量%のMoと良く匹敵していた。このMo−Cu複合粉末は粒度(FSSS)が2.18μmであり、多孔度が0.836であった。
【0030】
超微細Mo−Cu複合粉末の作製
実施例11
7.4gのサブミクロン(超微細)モリブデン金属粉末を10mLの水と10mLの14.5Mの水酸化アンモニウム中で1.6gのCu2Oと混合した。電気化学的反応は70℃〜80℃で20〜25分間行なった。固形分を濾過分離し、水洗し、そして110℃で乾燥した。このMo−Cu複合粉末は約14重量%のCu及び86重量%のMoを含有していた。
【0031】
微細W−Ag複合粉末の作製
実施例12
22.32gのタングステン金属の粉末(FSSS=1.5〜1.8μm)を250mLポリエチレンボトル中で5.13gのAg2Oと混合した。次いで、この混合粉末を50mLの水及び50mLの14.5Mの水酸化アンモニウム中に懸濁させて80℃で約1/2時間加熱した。固形分を濾過分離し、100mLの水で洗い、そして110℃で乾燥した。全体で25.5gのW−Ag複合粉末が得られた。
【0032】
微細Mo−Ag複合粉末の作製
実施例13
W粉末の代わりに11.6gのMo粉末(3〜4μm)を用いたことを除き、実施例11と同じ手順を用いた。全体で15.2gのMo−Ag複合粉末が得られた。
【0033】
現時点で本発明の好適な実施形態と考えられるものを提示及び記載してきたが、添付の特許請求の範囲によって規定された本発明の範囲から逸脱することなく種々の変更及び改良をなすことができることは当業者にとって自明であろう。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】実施例1のタングステン−銅複合粉末の走査型電子顕微鏡写真(SEM)である。
【図2】実施例2のタングステン−銅複合粉末のSEMの反射電子像である。
【図3】実施例5のタングステン−銅複合粉末のSEMの反射電子像である。
【図4】実施例7のタングステン−銅複合粉末のSEMの反射電子像である。
【図5】実施例8のタングステン−銅複合粉末のSEMの反射電子像である。
【図6】実施例9のモリブデン−銅複合粉末のSEMの反射電子像である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)タングステン又はモリブデン金属の粒子を水性水酸化物溶液中で酸化銀又は酸化銅の粒子と混合することと;
(b)前記酸化銀又は酸化銅の粒子を銀又は銅金属の粒子へ転化し、前記銀又は銅金属の粒子が前記タングステン又はモリブデン金属の粒子に実質的に接着するのに充分な温度及び時間で前記溶液を加熱することと;
を含む複合金属粉末の製造方法。
【請求項2】
前記水性水酸化物溶液の水酸化物濃度が1〜14Mである請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記溶液が約60℃〜約95℃の温度に加熱される請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記水酸化物溶液が水酸化アンモニウム又は水酸化ナトリウムを用いて作られる請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記水酸化物溶液が水性水酸化アンモニウム溶液である請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記水性水酸化アンモニウム溶液が体積比で10〜90%の水と90〜10%の14.5Mの水酸化アンモニウムを含む請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記水性水酸化アンモニウム溶液の水酸化アンモニウムの濃度が約7Mである請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記溶液を約10分間〜約5時間加熱する請求項5に記載の方法。
【請求項9】
前記水性水酸化アンモニウム溶液が体積比で10〜90%の水と90〜10%の14.5Mの水酸化アンモニウムを含有する請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記複合金属粉末が2重量%〜60重量%の含有量の銀又は銅を有する請求項1に記載の方法。
【請求項11】
(a)タングステン又はモリブデン金属の粒子を水性水酸化物溶液中でAg2O又はCu2Oの粒子と混合することと;
(b)前記Ag2O又はCu2Oの粒子を銀又は銅金属の粒子へ転化し、前記銀又は銅金属の粒子が前記タングステン又はモリブデン金属の粒子に実質的に接着するのに充分な時間だけ前記溶液を約60℃〜約95℃に加熱することと;
を含む複合金属粉末の製造方法。
【請求項12】
前記水酸化物溶液が水酸化アンモニウム又は水酸化ナトリウムを用いて作られる請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記水性水酸化物溶液の水酸化物濃度が1〜14Mである請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記水酸化物溶液が水性水酸化アンモニウム溶液である請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記水性水酸化アンモニウム溶液が体積比で10〜90%の水と90〜10%の14.5Mの水酸化アンモニウムを含む請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記水性水酸化アンモニウム溶液の水酸化アンモニウムの濃度が約7Mである請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記溶液を約10分間〜約5時間加熱する請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記水性水酸化アンモニウム溶液の水酸化アンモニウムの濃度が約7Mである請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記タングステン又はモリブデン金属の粒子が約0.5μm〜約30μmのFSSS粒度を有し、前記Ag2O又はCu2Oの粒子が約1μm〜約6μmのFSSS粒度を有する請求項11に記載の方法。
【請求項20】
前記複合金属粉末が2重量%〜60重量%の含有量の銀又は銅を有する請求項11に記載の方法。
【請求項21】
(a)タングステン又はモリブデン金属の粒子(該タングステン又はモリブデン金属の粒子は約0.5μm〜約30μmのFSSS粒度を有する。)を水性水酸化アンモニウム溶液中でAg2O又はCu2Oの粒子(該Ag2O又はCu2Oの粒子は約1μm〜約6μmのFSSS粒度を有する。)と混合することと;
(b)前記Ag2O又はCu2Oの粒子を銀又は銅金属の粒子へ転化させ、前記銀又は銅金属の粒子を前記タングステン又はモリブデン金属の粒子に実質的に接着させるために前記溶液を約10分〜約5時間だけ約60℃〜約95℃に加熱することと;
を含む2重量%〜60重量%の含有量の銀又は銅を有する複合金属粉末の製造方法。
【請求項22】
前記水性水酸化アンモニウム溶液の水酸化アンモニウムの濃度が約7Mである請求項19に記載の方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)タングステン又はモリブデン金属の粒子を水性水酸化物溶液中で酸化銀又は酸化銅の粒子と混合することと;
(b)前記酸化銀又は酸化銅の粒子を銀又は銅金属の粒子へ転化し、前記銀又は銅金属の粒子が前記タングステン又はモリブデン金属の粒子に実質的に接着するのに充分な温度及び時間で前記溶液を加熱することと;
を含む複合金属粉末の製造方法。
【請求項2】
前記水性水酸化物溶液の水酸化物濃度が1〜15Mである請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記溶液が約60℃〜約95℃の温度に加熱される請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記水酸化物溶液が水酸化アンモニウム又は水酸化ナトリウムを用いて作られる請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記水酸化物溶液が水性水酸化アンモニウム溶液である請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記水性水酸化アンモニウム溶液が体積比で10〜90%の水と90〜10%の14.5Mの水酸化アンモニウムを含む請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記水性水酸化アンモニウム溶液の水酸化アンモニウムの濃度が約7Mである請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記溶液を約10分間〜約5時間加熱する請求項5に記載の方法。
【請求項9】
前記水性水酸化アンモニウム溶液が体積比で10〜90%の水と90〜10%の14.5Mの水酸化アンモニウムを含有する請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記複合金属粉末が2重量%〜60重量%の含有量の銀又は銅を有する請求項1に記載の方法。
【請求項11】
(a)タングステン又はモリブデン金属の粒子を水性水酸化物溶液中でAg2O又はCu2Oの粒子と混合することと;
(b)前記Ag2O又はCu2Oの粒子を銀又は銅金属の粒子へ転化し、前記銀又は銅金属の粒子が前記タングステン又はモリブデン金属の粒子に実質的に接着するのに充分な時間だけ前記溶液を約60℃〜約95℃に加熱することと;
を含む複合金属粉末の製造方法。
【請求項12】
前記水酸化物溶液が水酸化アンモニウム又は水酸化ナトリウムを用いて作られる請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記水性水酸化物溶液の水酸化物濃度が1〜15Mである請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記水酸化物溶液が水性水酸化アンモニウム溶液である請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記水性水酸化アンモニウム溶液が体積比で10〜90%の水と90〜10%の14.5Mの水酸化アンモニウムを含む請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記水性水酸化アンモニウム溶液の水酸化アンモニウムの濃度が約7Mである請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記溶液を約10分間〜約5時間加熱する請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記水性水酸化アンモニウム溶液の水酸化アンモニウムの濃度が約7Mである請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記タングステン又はモリブデン金属の粒子が約0.5μm〜約30μmのFSSS粒度を有し、前記Ag2O又はCu2Oの粒子が約1μm〜約6μmのFSSS粒度を有する請求項11に記載の方法。
【請求項20】
前記複合金属粉末が2重量%〜60重量%の含有量の銀又は銅を有する請求項11に記載の方法。
【請求項21】
(a)タングステン又はモリブデン金属の粒子(該タングステン又はモリブデン金属の粒子は約0.5μm〜約30μmのFSSS粒度を有する。)を水性水酸化アンモニウム溶液中でAg2O又はCu2Oの粒子(該Ag2O又はCu2Oの粒子は約1μm〜約6μmのFSSS粒度を有する。)と混合することと;
(b)前記Ag2O又はCu2Oの粒子を銀又は銅金属の粒子へ転化させ、前記銀又は銅金属の粒子を前記タングステン又はモリブデン金属の粒子に実質的に接着させるために前記溶液を約10分〜約5時間だけ約60℃〜約95℃に加熱することと;
を含む2重量%〜60重量%の含有量の銀又は銅を有する複合金属粉末の製造方法。
【請求項22】
前記水性水酸化アンモニウム溶液の水酸化アンモニウムの濃度が約7Mである請求項19に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公表番号】特表2006−516305(P2006−516305A)
【公表日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−501035(P2006−501035)
【出願日】平成16年1月20日(2004.1.20)
【国際出願番号】PCT/US2004/001361
【国際公開番号】WO2004/065042
【国際公開日】平成16年8月5日(2004.8.5)
【出願人】(394001685)オスラム・シルバニア・インコーポレイテッド (68)
【Fターム(参考)】