説明

複数のインスタント・メッセージング・ログイン・セッションのための方法、システムおよびコンピュータ・プログラム

【課題】 単一のユーザ名に関連付けられる複数のインスタント・メッセージング(IM)セッションのためのメカニズムを提供する。
【解決手段】 フロントエンド・サーバがユーザのログイン要求を受信し、バックエンド・サーバへのインスタント・メッセージング・システムのルーティングを行う。特定のユーザ名に関連付けられているそれぞれのログインは、同一のバックエンド・サーバ(またはIMホスト)へルーティングされる。複数のアクティブIMセッションを有する受信者へ向けられたメッセージについては、すべてのアクティブ・セッションに対してブロードキャストされる。単一のIMセッションを有する受信者へ向けられたメッセージはユニキャストされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インスタント・メッセージング・サービスのためのデータ処理システムに関し、特に、複数のインスタント・メッセージング・ログイン・セッションを許容するデータ処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
インスタント・メッセージング・システムは、個人ならびにエンタープライズ環境における通信手段として、ますます一般的になりつつある。インスタント・メッセージングは、ネットワーク接続された2者間におけるリアルタイムのメッセージならびにプレゼンスの交換を可能にする。表面上は電子メールに似ているが、インスタント・メッセージング・システムは、ネットワーク上の受信者のプレゼンスを認識していることから、ほぼリアルタイムでメッセージを配信する。インスタント・メッセージング・システムおよび電子メールは、通常、いずれもクライアント‐サーバ・モデルを基礎とするが、電子メールは、ストア‐アンド‐フォワード・システムである。電子メール・メッセージの送信者は、電子メール・クライアント(MUA(メール・ユーザ・エージェント)とも呼ばれる)を使用し、それがそのメッセージをMTA(メール・トランスファ・エージェント)へ送信し、さらにそれがそのメッセージを、ネットワークを介して受信者のMTAへ転送する。つまりそれが、受信者が接続されている『メール・サーバ』である。電子メール・メッセージは、受信者のMTA上にストアされる。このメッセージは、受信者がその電子メールをMTAから、通常は受信者のパーソナル・コンピュータもしくはワークステーション上に展開されるPOP(ポスト・オフィス・プロトコル)クライアントを使用して受信するまでストアされる。
【0003】
これに対して、インスタント・メッセージングの場合には、送信者のインスタント・メッセージング(IM)クライアントが、IMサーバへメッセージを送信し、続いてそれが、そのメッセージをストアすることなくそのメッセージを受信者へ送信する。言い換えると、一般的なIMシステムは、ストア‐アンド‐フォワード・アーキテクチャではない。しかもIMシステムは、通常、1ユーザ名当たり1つのアクティブIMセッションだけを許容する。したがって、ユーザが作業場所を変更するとき、たとえばオフィスから実験室へ作業場所を変更するとき、そのユーザは、アクティブIMセッションがあればそこからログアウトし、新しい場所でログインしなければならない。これらユーザは、しばらくの間にわたってメッセージを受け取ることができない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
その結果として、この分野においては複数のアクティブIMセッションを許容するメカニズムに対するニーズがある。特にこの分野では、IMシステム内に組み込まれている輻輳およびトラフィック・フロー・メカニズムを迂回せずに複数のアクティブIMセッションを許容するシステムならびに方法に対するニーズがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、前述のニーズに取り組んでいる。したがって、複数のインスタント・メッセージング・セッションのための方法が提供されている。この方法は、ログイン要求に応答して第1のログイン要求をインスタント・メッセージング(IM)ホスト・サーバへ割り当てることを含む。各ログイン要求は、ログインを要求しているユーザに関連付けされるログイン識別子を有している。第1の要求は、この割り当てられたIMホスト・サーバへ渡される。第1のログイン要求と同一のログイン識別子を有する第2のログイン要求に応答して、第2のログイン要求が、第1の要求に関連して割り当てられたIMホスト・サーバへ渡される。
【0006】
以上は、次に述べる本発明の詳細な説明がより良好に理解されるように、本発明の1ないしは複数の実施態様の特徴ならびに技術的な利点について概説した。以下、本発明のこのほかの特徴ならびに利点について述べるが、これらは特許請求の範囲にある本発明の内容を形成する。
【0007】
本発明およびその利点についてのより完全な理解のために、次に、以下の説明を添付図面とともに参照する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
単一のユーザ名に関連付けされた複数のインスタント・メッセージング・セッションのためのメカニズムを提供する。フロントエンド・サーバがユーザのログイン要求を受け取り、バックエンド・サーバへのインスタント・メッセージング・システムのルーティングを行う。特定のユーザ名に関連付けされたそれぞれのログインは、同一のバックエンド・サーバへルーティングされる。複数のアクティブIMセッションを有している受信者へ向けられたメッセージは、すべてのアクティブ・セッションに対してマルチキャストされる。単一のIMセッションを有する受信者へ向けられたメッセージは、ユニキャストされる。
【0009】
以下の説明においては、多くの特定の詳細を示して本発明の完全な理解を提供している。たとえば、特定のインスタント・メッセージング・プロトコルを参照することができるが、当業者であればその種の特定の詳細なしに本発明が実施され得ること、およびその一方においては不必要な詳細の中に本発明が埋もれて不明瞭とならないために周知の回路についてはブロック図形式で示されていることを認識できよう。以下、図面を参照するが、図示の要素は必ずしも縮尺に忠実でなく、また類似の要素は、いくつかの図を通じて同一の参照番号によって指定される。
【0010】
図1は、本発明に関連して使用することのできるインスタント・メッセージング(IM)アーキテクチャ100を例示している。複数のIMクライアント102は、1ないしは複数のIMホスト・サーバ104a〜eの仲裁を介して互いにインスタント・メッセージを交換することができる(ホスト・サーバは、バックエンド・サーバと呼ばれることもある)。すでに示したように、IMシステムは、通常、(ピア‐ツー‐ピア・モデルではなく)クライアント‐サーバ・モデルとして構築される。IMメッセージ・フォーマットを定義するいくつかのIMプロトコルがすでに開発済みである。しかしながら、使用されている特定のIMプロトコルが、概して本発明の原理に影響を与えることはない。その種の一般的に入手可能であり、かつXML(拡張マークアップ言語)を基礎としたオープン・ソース・プロトコルの1つにJabber(ジャバー)がある。(Jabber(ジャバー)は、コロラド州デンバーのJabber Software Foundation(ジャバー・ソフトウエア・ファウンデーション)によって公開されている。)
【0011】
別のユーザとのIM通信への参加を希望するユーザは、そのユーザのパーソナル・コンピュータまたはワークステーション上に展開されているIMクライアントを介して、たとえばIMクライアント102a〜102dの1つを介してIMホスト・サーバへログインする。図1のアーキテクチャ100においては、輻輳ならびにトラフィック・フロー・マネジメントを容易にするために、ログインがフロントエンドIMサーバ106を介して開始される。ログイン要求は、フロントエンド・サーバ106内のログイン・マネージャ108によって処理される。本発明の原理に従ったログイン・マネージャ108の動作については、図2との関連から説明する。それに加えて、アーキテクチャ100内におけるネットワーク110によって表されるフロントエンド・サーバ106およびホスト・サーバ104a〜104eのネットワーク連結実体は、エンタープライズ環境に見られるようなローカル・エリア・ネットワーク(LAN)もしくはワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、あるいはインターネットとすることができる。これにおいても本発明の原理が、IMクライアントおよびIMサーが接続されている特定のネットワークによって影響されることはない。IMクライアントの間におけるメッセージは、送信クライアントが接続されているIMホスト・サーバへ送信される。続いてこのサーバは、そのメッセージを受信者のIMホスト・サーバへ、すなわちその受信者が接続されているIMホスト・サーバへルーティングするが、このホスト・サーバが送信者のホスト・サーバと同一である必要はない。さらに、各クライアントには、そのサーバへ、すなわちそれぞれのクライアントが接続されているIMホスト・サーバへプレゼンス・メッセージを提供する責任がある。たとえば、受信者がその受信者のワークステーションを離れるとき、したがってIM交換に参加できないとき、IMクライアントはそれのホスト・サーバへ、その受信者が応答不能であることを示す必要がある。すでに述べたように、インスタント・メッセージングと電子メールを区別しているその側面の1つは、プレゼンスの認識、すなわちメッセージの受信者が応答可能であること、あるいは少なくともそれらの受信者のクライアントが利用可能であることである。言い換えると、IMクライアントは、IMセッションへの参加に応じられることに関するユーザの状態をIMホスト・サーバへレポートする責任がある。通常、これは、プレゼンス情報メッセージをIMホスト・サーバへ渡すことによってもたらされる。ユーザが、そのユーザのワークステーションをロックし、基本的にリアルタイムのIMセッションへ参加できない場合には、そのことをIMホスト・サーバへレポートすることができる。同様に、ユーザがログアウトした場合には、それについてもIMサーバへレポートすることができる。
【0012】
これについては、ユーザのIMコンタクトのリストの一例の表示であるスクリーン・ショット400を示した図4を参照することによってさらによく理解することができる。特定のコンタクトのプレゼンスは、アイコン形の記号によって示されている。正方形アイコン402は、ユーザがログインしており、アクティブであることを示している。菱形アイコン404は、ユーザが、このIMシステムへログインしているが、応答可能でないこと、すなわちそのユーザのワークステーションをロックしていることを示している。それに加えてコンタクトは、ユーザが『じゃまされること』を望んでいない旨を示すことによって、ログアウトせずにインスタント・メッセージングへの不参加を選択することができる。このコンタクトのプレゼンス状態は、『円プラス斜線』アイコン405として図示されている。ここで注意が必要であるが、コンタクトは、コンタクト名(たとえばコンタクト406)等のエイリアスとして、あるいはコンタクトのノード/ドメイン(たとえばコンタクト408)としてユーザのコンタクト・リスト内に現れることが許される。通常、これらは、よく知られている電子メールのアドレスと同じ形式、すなわち「ノード@ドメイン」となる。
【0013】
図2は、本発明の原理に従ったログイン・マネージャ200を例示している。詳細に述べれば、ログイン・マネージャ200は、複数のIMアクティブ・セッションをマネージするべく機能する。ステップ202においては、ユーザのログイン要求が受信される。それに応答して、ステップ204においては、そのユーザ名について、現存するログイン・セッションがあるか否かの決定を行う。決定は、たとえばセッションのリストを維持している図1のフロントエンド・サーバ106等のフロントエンド・サーバによって、かつ後述するようにIMホスト、またはそれらが接続されているバックエンド・サーバによって行うことができる。ステップ206においては、バックエンド・サーバが割り当てられ、この割り当てられたサーバがステップ208においてセッション・リスト内へ挿入される。ステップ210においては、このセッションが、ステップ206において割り当てられたバックエンド・サーバへルーティングされる。
【0014】
フロントエンド・サーバがそのユーザとの接続を確立すると、作業負荷マネジメント・タスクが呼び出されて、新しいIMセッションへのサービスに充分な帯域幅を伴うバックエンド・サーバが見つけ出される。続いてフロントエンド・サーバは、このセッションのログイン情報をそのバックエンド・サーバへ転送し、すべてのIMトラフィックが処理される。各バックエンド・サーバは、ホストIPアドレス(つまり、各接続IMクライアントのIPアドレス)および対応するログインIDのリストを維持することができる。本発明によれば、所定のログインIDが、複数のIPアドレスへ関連付けされることが許される。
【0015】
ステップ204へ戻るが、すでにログイン・セッションがログイン・ユーザ名に関連付けされていると決定されると、ステップ212において、そのアクティブ・セッションに割り当てられているバックエンド・サーバがセッション・リストから検索される。ステップ214においては、新しいセッションが、ステップ212において検索されたバックエンド・サーバへルーティングされる。このようにして、所定のユーザに関するすべてのアクティブ・セッションが同一のバックエンド・サーバによって処理される。このバックエンド・サーバは、ログイン要求を行っているIMクライアントのIPアドレスが含まれるべく、そのホストIPアドレスのリストを更新する。本発明に従ってバックエンド・サーバによって使用されることのある、複数のセッションにわたるインスタント・メッセージングのための手法については、図2との関係から説明する。
【0016】
所定のユーザは、そのユーザが少なくとも1つのセッションへログインしている限りセッション・リスト内に現れており、そのユーザがセッションからログアウトするとき、そのリストから削除される。したがって、特定のユーザに関するそれぞれのセッションについて(ステップ216)、そのユーザがセッションからログアウトするまで(ステップ218)、そのユーザのログインIDおよびセッションがセッション・リスト内に存続する。ユーザがセッションからログアウトするとき、そのセッションがセッション・リストから削除される(ステップ220)。このようにしてこの手法200は、ステップ204において、所定のユーザがアクティブIMログインを有しているか否かを、ログイン・ユーザ名もしくはIDとセッション・リスト内のエントリを比較することによって決定している。
【0017】
次に図3を参照すると、複数のIMログイン・セッションを伴うユーザ間のインスタント・メッセージングのためのバックエンド・サーバ・プロセス300がフローチャート形式で示されている。ステップ302においては、メッセージがIMクライアントから受信される。ステップ304において、そのメッセージの受信者が単一のログイン・セッションを有している場合には、ステップ306においてその受信者に対してそのメッセージがユニキャストされる。これに対して、その受信者が複数のログイン・セッションを有している場合(ステップ304における『Yes』分岐の場合)には、ステップ308において、その受信者に関するすべてのIMログイン・セッションがロックされているか否かについての決定がなされる。すでに論じたように、バックエンド・サーバは、現在そのサーバ上においてアクティブのIDおよび対応するホストIPアドレスのリストを維持することができる。このサーバは、各ホストの状態をそのリスト内に維持することもできる。ロックされていなければ、ステップ310において、そのメッセージがアクティブ・セッションに対してマルチキャストされる。その逆に、受信者のセッションがすべてロックされている場合には、受信者が応答不能である旨の通知がステップ312において送信者へ返される。
【0018】
ステップ304へ戻るが、グループ名を介して集合的に識別される受信者のグループがターゲットとなることも同様に可能である。ステップ302において受信されたインスタント・メッセージの受信者が、ステップ304においてグループであるとされた場合には、ステップ308において、そのグループ内のいずれかのメンバが応答可能であるか否か、すなわちそれらのセッションがアンロックであるか否かについて決定が行われる。いずれかのメンバが応答可能である場合には、ステップ310において、アクティブ・セッション(1ないしは複数)に対してメッセージがマルチキャストされる。そのグループのいずれのメンバも応答不能である場合には、そのメッセージの送信者へ通知が返される。ここで注意されたいが、すでに述べたように、これは、受信者のユーザ名に関連付けされるアイコンの形式で送信者に対して表示することができる。
【0019】
図5は、本発明に従ったデータ処理システム500のハードウエア構成の一例を図示している。この種のハードウエア構成を、データ処理システムのコンポーネントとして図2および3に例示した方法に関連して使用し、本発明の原理に従ったインスタント・メッセージ・ログイン・セッションをマネージすることができる。データ処理システム500は、従来的なマイクロプロセッサ等の中央処理ユニット(CPU)510、およびそのほかの多数の、システム・バス512を介して相互接続されるユニットを含んでいる。またデータ処理システム500は、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)514、読み出し専用メモリ(ROM)516、およびバス512へディスク・ユニット520等の周辺デバイスを接続するための入力/出力(I/O)アダプタ518、およびバス512へキーボード524、マウス526、トラックボール532、および/またはそのほかの、タッチ・スクリーン・デバイス(図示せず)等のユーザ・インターフェース・デバイスを接続するためのユーザ・インターフェース・アダプタ522も含んでいる(当業者であれば認識されることになろうが、サーバとして構成されているシステム500の実施態様においては、ユーザ・インターフェース・デバイスのいくつかもしくはすべてを省略することができる)。システム500は、さらに、データ処理システム500をデータ処理ネットワークへ接続して、ほかの当該システムとシステムとの通信を可能にするための通信アダプタ534、およびバス512へディスプレイ・デバイス538を接続するためのディスプレイ・アダプタ536を含んでいる。CPU 510は、ここには図示していないそのほかの回路を含むことができ、それには、たとえば実行ユニット、バス・インターフェース・ユニット、算術ロジック・ユニットといった一般にマイクロプロセッサ内に見られる回路が含まれることになる。またCPU 510は、単一の集積回路上に存在することもある。
【0020】
本発明の好ましい実施態様は、これに示されている方法を実行するべくプログラムされたコンピュータ・システムとして、あるいはコンピュータ・プログラムとしての具体化を含む。コンピュータ・システムの具体化によれば、これらの方法を実行するためのインストラクションのセットが、概して前述のように構成された1ないしは複数のコンピュータ・システムのランダム・アクセス・メモリ514内に常駐する。これらのインストラクションのセットは、それを実行するシステム・コンポーネントとともに、前述したように複数のインスタント・メッセージ・ログイン・セッションをマネージすることができる。コンピュータ・システムから要求のあるまで、インストラクションのセットがコンピュータ・プログラムとして別のコンピュータ・メモリ内に、たとえばディスク・ドライブ520(光ディスクまたはフレキシブル・ディスク等の、結果としてディスク・ドライブ520内において使用されるリムーバブル・メモリを含むことができる)内にストアされるようにしてもよい。さらに、このコンピュータ・プログラムを、別のコンピュータへストアしておき、ネットワークもしくはインターネット等の外部ネットワークによってユーザのワークステーションへ送信されるようにすることもできる。当業者であれば認識されることになろうが、インストラクションのセットの物理的なストレージは、それがストアされるメディアがコンピュータ可読情報を担持するように、そのメディアを物理的に変更する。この変更は、電気的、磁気的、化学的、生物学的、あるいはそのほかの物理的な変更となり得る。インストラクション、記号、文字等の用語を用いて本発明を記述することは好都合であるが、ここではそれらの類似の用語におけるすべてが、適切な物理的エレメントに関連付けされるべきであることに留意して解釈される必要がある。
【0021】
またここで注意されたいが、本発明は、比較、確認、選択、識別等の表現、あるいはそのほかの、人間のオペレータに関連付け可能な表現を用いて述べることができる。しかしながら、少なくとも1つの実施態様の一部を構成するここに記述している多数のオペレーションについては、少なくとも、人間のオペレータによる動作が望ましくない。記述されているオペレーションは、大部分が電気信号を処理して別の電気信号を生成するマシン・オペレーションである。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の原理に従ったインスタント・メッセージング・アーキテクチャを例示した説明図である。
【図2】本発明の一実施態様に従ったインスタント・メッセージ・ログイン・マネージャの手法を示したフローチャートである。
【図3】本発明の原理に従ったインスタント・メッセージング・バックエンド・サーバの手法を示したフローチャートである。
【図4】本発明に関連して使用することのできるユーザのコンタクト・リストのディスプレイ・スクリーン・ショットの一例を示した説明図である。
【図5】本発明の原理を組み込んだ手法に関連して使用することのできるデータ処理システムを示したブロック図である。
【符号の説明】
【0023】
100 インスタント・メッセージング・アーキテクチャ、IMアーキテクチャ
102 IMクライアント
102a IMクライアント
102b IMクライアント
102c IMクライアント
102d IMクライアント
104a IMホスト・サーバ
104b IMホスト・サーバ
104c IMホスト・サーバ
104d IMホスト・サーバ
104e IMホスト・サーバ
106 フロントエンド・サーバ、フロントエンドIMサーバ
108 ログイン・マネージャ
110 ネットワーク
200 ログイン・マネージャ
300 バックエンド・サーバ・プロセス
400 スクリーン・ショット
402 正方形アイコン
404 菱形アイコン
405 『円プラス斜線』アイコン
406 コンタクト
408 コンタクト
500 システム、データ処理システム
510 中央処理ユニット(CPU)
512 システム・バス
514 ランダム・アクセス・メモリ(RAM)
516 読み出し専用メモリ(ROM)
518 入力/出力(I/O)アダプタ
520 ディスク・ドライブ、ディスク・ユニット
522 ユーザ・インターフェース・アダプタ
524 キーボード
526 マウス
532 トラックボール
534 通信アダプタ
536 ディスプレイ・アダプタ
538 ディスプレイ・デバイス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のインスタント・メッセージング・セッションのための方法であって、
(a)インスタント・メッセージング・セッションへのログインのための第1のログイン要求に応答して、前記第1のログイン要求をインスタント・メッセージング(IM)ホスト・サーバへ割り当てるステップを包含し、それにおいて各ログイン要求は、ログインを要求するユーザに関連付けされたログイン識別子を有しており、
(b)前記第1のログイン要求を、ステップ(a)において割り当てられた前記IMホスト・サーバへ渡すステップを包含し、かつ、
(c)前記第1のログイン要求と同一のログイン識別子を有する第2のログイン要求に応答して、ステップ(a)において割り当てられたIMホスト・サーバへ前記第2のログイン要求をルーティングするステップを包含する方法。
【請求項2】
さらに、
(d)第1のログイン・セッションをセッション・リストへ挿入するステップを包含し、それにおいて前記第1のログイン・セッションは、前記第1のログイン要求に対応しており、前記第1のログイン・セッションはステップ(a)において割り当てられた前記IMホスト・サーバを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ステップ(a)において割り当てられたサーバへ前記第2のログイン要求をルーティングするステップは、ステップ(a)において割り当てられた前記IMホスト・サーバを前記第1のログイン・セッションから検索することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
さらに、
(e)ステップ(a)における前記ログイン識別子に関連付けされたユーザのためのメッセージの受け取りに応答して、前記ユーザが複数のログイン・セッションを有するか否かを決定するステップ、および、
(f)前記ユーザが複数のログイン・セッションを有する場合には、前記複数のログイン・セッションのアクティブ・セッションに対して前記メッセージのマルチキャストを行うステップ、
を包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
さらに、すべてのセッションがロックされているか否かを決定することを含み、ステップ(f)における前記複数のログイン・セッションの前記アクティブ・セッションは、ロックされていないセッションを包含する、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
ステップ(e)における前記ログイン識別子に関連付けされたユーザは、ユーザ・グループを構成する、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
さらに、前記セッション・リストから前記第1のログイン・セッションを、前記第1のセッションからのログアウトに応答して削除することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項8】
有体のストレージ・メディア内に具体化されるコンピュータ・プログラムであって、
(a)インスタント・メッセージング・セッションへのログインのための第1のログイン要求に応答して、前記第1のログイン要求をインスタント・メッセージング(IM)ホスト・サーバへ割り当てるためのプログラム・インストラクションを包含し、それにおいて各ログイン要求は、ログインを要求するユーザに関連付けされたログイン識別子を有しており、
(b)前記第1のログイン要求を(a)において割り当てられた前記IMホスト・サーバへ渡すためのプログラム・インストラクションを包含し、かつ、
(c)前記第1のログイン要求と同一のログイン識別子を有する第2のログイン要求に応答して、(a)において割り当てられたIMホスト・サーバへ前記第2のログイン要求をルーティングするためのプログラミング・インストラクションを包含する、複数のインスタント・メッセージング・セッションのためのコンピュータ・プログラム。
【請求項9】
さらに、
(d)第1のログイン・セッションをセッション・リストへ挿入するためのプログラミング・インストラクションを包含し、それにおいて前記第1のログイン・セッションは、前記第1のログイン要求に対応しており、前記第1のログイン・セッションは(a)において割り当てられた前記IMホスト・サーバを含む、請求項8に記載のコンピュータ・プログラム。
【請求項10】
前記(a)において割り当てられたサーバへの前記第2のログイン要求のルーティングは、(a)において割り当てられた前記IMホスト・サーバを前記第1のログイン・セッションから検索することを含む、請求項9に記載のコンピュータ・プログラム。
【請求項11】
さらに、
(e)ステップ(a)におけるログイン識別子に関連付けされたユーザのためのメッセージの受け取りに応答して、前記ユーザが複数のログイン・セッションを有するか否かを決定するためのプログラミング・インストラクション、および、
(f)前記ユーザが複数のログイン・セッションを有する場合には、前記複数のログイン・セッションのアクティブ・セッションに対して前記メッセージのマルチキャストを行うためのプログラミング・インストラクション、
を包含する、請求項8に記載のコンピュータ・プログラム。
【請求項12】
さらに、すべてのセッションがロックされているか否かを決定するためのプログラミング・インストラクションを含み、(f)における前記複数のログイン・セッションの前記アクティブ・セッションは、ロックされていないセッションを包含する、請求項11に記載のコンピュータ・プログラム。
【請求項13】
(e)における前記ログイン識別子に関連付けされたユーザは、ユーザ・グループを構成する、請求項11に記載のコンピュータ・プログラム。
【請求項14】
さらに、前記セッション・リストから前記第1のログイン・セッションを、前記第1のセッションからのログアウトに応答して削除するためのプログラミング・インストラクションを包含する、請求項9に記載のコンピュータ・プログラム。
【請求項15】
複数のインスタント・メッセージング・セッションのためのデータ処理システムであって、
(a)インスタント・メッセージング・セッションへのログインのための第1のログイン要求に応答して、前記第1のログイン要求をインスタント・メッセージング(IM)ホスト・サーバへ割り当てるための動作が可能な回路を包含し、それにおいて各ログイン要求は、ログインを要求するユーザに関連付けされたログイン識別子を有しており、
(b)前記第1のログイン要求を(a)において割り当てられた前記IMホスト・サーバへ渡すための動作が可能な回路を包含し、かつ、
(c)前記第1のログイン要求と同一のログイン識別子を有する第2のログイン要求に応答して、(a)において割り当てられたIMホスト・サーバへ前記第2のログイン要求をルーティングするための動作が可能な回路を包含するデータ処理システム。
【請求項16】
さらに、
(d)第1のログイン・セッションをセッション・リストへ挿入するための動作が可能な回路を包含し、それにおいて前記第1のログイン・セッションは前記第1のログイン要求に対応しており、前記第1のログイン・セッションは(a)において割り当てられた前記IMホスト・サーバを含む、請求項15に記載のデータ処理システム。
【請求項17】
前記(a)において割り当てられたサーバへの前記第2のログイン要求のルーティングは、(a)において割り当てられた前記IMホスト・サーバを前記第1のログイン・セッションから検索することを含む、請求項16に記載のデータ処理システム。
【請求項18】
さらに、
(e)ステップ(a)におけるログイン識別子に関連付けされたユーザのためのメッセージの受け取りに応答して、前記ユーザが複数のログイン・セッションを有するか否かを決定するための動作が可能な回路、および、
(f)前記ユーザが複数のログイン・セッションを有する場合には、前記複数のログイン・セッションのアクティブ・セッションに対して前記メッセージのマルチキャストを行うための動作が可能な回路、
を包含する、請求項17に記載のデータ処理システム。
【請求項19】
さらに、すべてのセッションがロックされているか否かを決定するための動作が可能な回路を含み、(f)における前記複数のログイン・セッションの前記アクティブ・セッションは、ロックされていないセッションを包含する、請求項18に記載のデータ処理システム。
【請求項20】
(e)における前記ログイン識別子に関連付けされたユーザは、ユーザ・グループを構成する、請求項18に記載のデータ処理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−127301(P2006−127301A)
【公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−316987(P2004−316987)
【出願日】平成16年10月29日(2004.10.29)
【出願人】(390009531)インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション (4,084)
【氏名又は名称原語表記】INTERNATIONAL BUSINESS MASCHINES CORPORATION
【Fターム(参考)】