説明

複数の異なるタイプのユーザデバイスにおける分散データファイルに関するアクセスのユーザへの提供

複数の異なるタイプのユーザデバイス(10)における分散データファイルへのアクセスをユーザに提供する方法を開示する。本方法によって、各ユーザデバイス(10)のローカルに格納されているデータファイルのコピーは、個別のネットワーク通信リンク(20、62)を介してサーバ(60)で受信される。インデックス情報(220)は、受信したデータファイルに基づいて生成される。インデックス情報は、ユーザが与えた検索情報(210)を用いてデータファイル(780)のいずれかを選択する検索操作(710)の実行を促進させる。検索操作(710)により選択されたデータファイル(780)が、所望のユーザデバイス(10)のローカルに格納されていない場合(790)、選択されたデータファイルのコピーは、サーバ(60)から個別のネットワーク通信リンク(20、62)を介して送信され、所望のユーザデバイス(10)において、選択されたデータファイルへのアクセスをユーザに提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
一般に、本発明の実施例は、データファイル管理に関する。より詳しくは、本発明の実施例は、複数の異なるタイプのユーザデバイスにおける分散データファイルへのアクセスをユーザに提供することに関する。
【背景技術】
【0002】
市場は、様々なユーザデバイスをユーザに提供している。これらユーザデバイスには、例として、コンピュータ、デジタルカメラ、携帯型デジタル音楽プレーヤ、デジタルビデオ記録装置、デジタルテレビ、携帯電話、ゲーム装置などが含まれる。ユーザは、これらユーザデバイスを用いることによって多様なデータファイルを作成することができる。テキストファイル、写真ファイル、ビデオファイル、音楽ファイル、画像ファイル、eメールのメッセージファイルなどは、ユーザが作成することができる異なるタイプのデータファイルの例に該当する。
【0003】
さらに、これらユーザデバイスは、多くのソースからのデータファイルへのアクセスをユーザに提供する。例として、あるデータファイルは、レガシーデバイスから取り込まれてもよい。他のデータファイルは、有線ネットワーク又は無線ネットワークを介して受信されていてもよい。さらに他のファイルは、これらユーザデバイス上での利用のために購入したものでもよい。
【0004】
さまざまな理由から、ユーザは、データファイルを大記憶容量のユーザデバイス(例えば、コンピュータ)や、携帯可能な記憶媒体(例えば、DVD、CD、メモリカード、携帯可能はハードディスクドライブなど)へ転送する。通常、ユーザは、階層構造のフォルダーを作成し、容易なアクセスのために有意味な方法でデータファイルを格納する。さらに、携帯可能な記憶媒体は、多様な場所(机、本棚、クローゼット、手提げかばん、衣服のポケットなど)に配置することができる。
【0005】
最終的には、ユーザのデータファイルは、複数のユーザデバイス及び携帯可能な記憶媒体に散在することなる。これは、いくつかの理由のために、ユーザによるデータファイルへの容易なアクセスを妨害する。ユーザは、特定のファイルをどこに格納したか分からなくなったり忘れてしまうことがあり得る。さらに、複数のユーザデバイス及び携帯可能な記憶媒体において、どのデータファイルが利用可能であるか分からなくなってしまうことが有り得る。これらデータファイルの管理は、ユーザが新しいデータを作成するにつれて、そして、さらなるユーザデバイス及び携帯可能な記憶媒体を得るにつれて悪化することとなる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
複数の異なるタイプのユーザデバイスにおける分散データファイルへのアクセスをユーザに提供する方法を説明する。本方法によると、各ユーザデバイスのローカルに格納されているデータファイルのコピーは、個別のネットワーク通信リンクを介してサーバで受信される。インデックス情報は、受信したデータファイルに基づいて生成される。インデックス情報は、ユーザが与えた検索情報を用いていずれかのデータファイルを選択する検索操作の実行を促進させる。検索操作により選択されたデータファイルが所望のユーザデバイスのローカルに格納されていない場合、選択されたデータファイルのコピーは、個別のネットワーク通信リンクを介してサーバから送信され、所望のユーザデバイスにおいて、選択されたデータファイルへのアクセスがユーザに提供される。
【0007】
ある実施例において、サーバは、ネットワーク通信ユニット、データストレージ、ユーザデバイスインタフェースを備える。データストレージは、データファイル及びインデックス情報を格納するためのものであり、そのインデックス情報は、ユーザが与えた検索情報を用いていずれかのデータファイルを選択する検索操作の実行を促進させる。さらに、ユーザデバイスインタフェースは、格納されているデータファイルのネットワーク通信ユニットを介した受信を促進させるよう構成されている。その格納されているデータファイルは、複数の異なるタイプのユーザデバイスそれぞれのローカルに格納されているデータファイルのコピーを表す。加えて、そのユーザデバイスインタフェースは、格納されているデータファイルに基づいてインデックス情報を生成するよう構成されている。
【0008】
さらに他の実施例において、ユーザデバイスは、ネットワーク通信ユニット、データストレージ、ローカルユーザインタフェースを備える。データストレージは、データファイル及びインデックス情報を格納するためのものであり、そのインデックス情報は、ユーザが与えた検索情報を用いる検索操作の実行を促進させる。その検索操作は、いずれかのデータファイルを選択し、かつ、サーバに格納されているデータファイルであって、複数の異なるタイプのユーザデバイスそれぞれから受信したデータファイルのコピーを表すデータファイルから選択する。さらに、ローカルユーザインタフェースは、ネットワーク通信ユニットを介した格納されているデータファイルのコピーのサーバへの送信を促進するよう構成されており、そして、サーバからネットワーク通信ユニットを介してインデックス情報を受信するよう構成されており、加えて、ユーザが検索操作を実行できるよう構成されている。
【0009】
本詳細の一部に組み込まれ、その一部を形成する添付の図面は、本発明の実施例を図示し、さらに、詳細な説明と共に用いられることで本発明の原理を説明するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施例によるシステムを示す。
【図2】本発明の実施例による仮想階層構造を提供する検索操作の利用法を示す。
【図3】データファイルの収集を表すフローチャートであって、本発明の実施例による図1のユーザデバイス側の観点からのフローチャートを示す。
【図4】データファイルの収集を表すフローチャートであって、本発明の実施例による図1のサーバ側の観点からのフローチャートを示す。
【図5】データファイルの変化の伝達を表すフローチャートであって、本発明の実施例による図1のユーザデバイス側の観点からのフローチャートを示す。
【図6】データファイルの変化の伝達を表すフローチャートであって、本発明の実施例による図1のサーバ側の観点からのフローチャートを示す。
【図7】特定のデータファイルのための検索を表すフローチャートであって、本発明の実施例による図1のユーザデバイス側の観点からのフローチャートを示す。
【0011】
本開示は、本発明の好ましい実施例に対して詳細に構成されている。本発明の例は、添付の図面に示されている。本発明は、好ましい実施例とともに示されており、さらに、これら実施例に発明を制限することを意図していないことが理解されるであろう。それどころか、本発明は、代替案、変更、均等物に及ぶこと意図しており、それらは、特許請求の範囲に定義されるような本発明の思想及び範囲内に含めることができる。さらに、以下の本発明の詳細な説明において、本発明を完全に理解するために、多くの特定の詳細が説明される。
【発明を実施するための形態】
【0012】
上記説明したデータファイル管理の問題と対照的に、本発明は、複数の異なるタイプのユーザデバイスにおける分散データファイルへのアクセスをユーザに提供することに向けられている。各ユーザデバイスは、単一のユーザデバイスで利用可能なデータファイルをユーザに提供する代わりに、様々なユーザデバイスで利用可能なデータファイルに対応するユーザインデックス情報を提供する。検索操作は、特定のデータファイルを探すようインデックス情報によって実行される。各ユーザデバイスで格納されているデータファイルのコピーは、サーバへ送信され、そのサーバは、インデックス情報を生成し、ユーザの検索結果に応じて特定のデータファイルをユーザデバイスに供給するために集中型のストレージロケーションを提供する。
【0013】
図1は、本発明の実施例によるシステム100を示す。システム100は、サーバ60、そして、複数のユーザデバイス10A、10B、及び、10Cを含む。ユーザデバイスの例は、コンピュータ、デジタルカメラ、携帯型デジタル音楽プレーヤ、デジタルビデオ記録装置、デジタルテレビ、携帯電話、ゲーム装置などが含まれる。当然のことながら、システム100は、他の構成や、他の多くのサーバ及びユーザデバイスを含めることができる。
【0014】
各ユーザデバイス10A、10B、及び、10Cは、ネットワーク通信ユニット20A、20B、及び、20C、データストレージ30A、30B、及び、30C、ローカルユーザインタフェース40A、40B、及び、40Cを備える。さらに、サーバ60は、ネットワーク通信ユニット62、データストレージ64、ユーザデバイスインタフェース66を備える。各ユーザデバイス10A、10B、及び、10Cは、個別のネットワーク通信リンク50A、50B、及び、50Cを介してサーバ60と通信することが可能である。ネットワーク通信リンクは、有線又は無線とすることができる。
【0015】
サーバ60に焦点を合わせると、データストレージ64は、データファイル及びインデックス情報を格納する。そのインデックス情報は、ユーザが与えた検索情報を用いる検索操作の実行を促進させる。その検索操作は、いずれかのデータファイルを選択する。テキストファイル、写真ファイル、ビデオファイル、音楽ファイル、画像ファイル、eメールのメッセージファイルなどは、データファイルの例である。
【0016】
ユーザデバイスインタフェース66は、ネットワーク通信ユニット62を介した格納されているデータファイルの受信を促進するよう構成されている。その格納されているデータファイルは、ユーザデバイス10A、10B、及び、10Cのローカルに格納されているデータファイルのコピーを表す。さらに、ユーザデバイスインタフェース66は、データストレージ64において格納されているデータファイルに基づいてインデックス情報を生成するよう構成されている。インデックス情報は、データストレージ64におけるデータファイルの体系化及び識別を可能にする。加えて、インデックス情報は、データストレージ64におけるデータファイルのロケーションの特定を可能にする。いずれかのデータファイルは、検索操作に用いるためにユーザ指定の一又は二以上の検索タグを含めることが可能である。これらユーザ指定の検索タグは、インデックス情報に含めてもよい。例として、ユーザは、いくつかの音楽ファイルに対して検索タグ“誕生日”を指定し、誕生日パーティで利用する音楽を識別する。ユーザデバイスインタフェース66は、インデックス情報をローカルに格納するために、そして、いずれかのデータファイルを選択する検索操作をユーザが任意のユーザデバイス10A、10B、及び、10Cで実行可能とするために、ネットワーク通信ユニット62を介してインデックス情報を各ユーザデバイス10A、10B、及び、10Cへ送信する。
【0017】
他の実施例において、ユーザデバイス(例えば、10C)がインデックス情報を受信することを記憶容量又は他の理由によって妨害されることを理由に、ユーザデバイスインタフェース66は、インデックス情報を一部のユーザデバイスのローカルに格納するために、そして、いずれかのデータファイルを選択する検索操作をユーザがユーザデバイス10A及び10Bで実行可能とするために、インデックス情報を一部のユーザデバイス(例えば、10A及び10B)へ送信する。ユーザデバイス10Cは、インデックス情報を受信しないことから、ユーザデバイス10Cは、サーバ60と通信し、サーバ60を用いてサーバ60が格納しているインデックス情報により検索操作を実行する。例えば、ユーザデバイスインタフェース66が、この検索操作を容易に行わせるようにしてもよい。
【0018】
さらに、選択されているデータファイルが、所望のユーザデバイス10A、10B、又は、10Cのローカルに格納されていない場合、ユーザデバイスインタフェース66は、ユーザが実行した検索操作により選択されたデータファイルのコピーをネットワーク通信ユニット62を介して所望のユーザデバイス10A、10B、又は、10Cへ送信するよう構成されており、そして、所望のユーザデバイス10A、10B、又は、10Cにおいて、その選択されたデータファイルへのアクセスがユーザに提供される。また、ユーザデバイス66は、個別のユーザデバイス10A、10B、及び、10Cにおけるデータストレージ30A、30B、及び、30Cのローカルに格納されているデータファイルの変化に応じてインデックス情報を更新する。さらに、ユーザデバイスインタフェース66は、データストレージ64へ変化を伝達するよう構成されており、加えて、更新したインデックス情報をローカルに格納するためにネットワーク通信ユニット62を介して各ユーザデバイス10A、10B、及び10Cへ送信するよう構成されている。
【0019】
ここで、ユーザデバイス10A、10B、10Cに焦点を合わせると、各データストレージ30A、30B、30Cは、データファイル、そして、サーバ60が生成したインデックス情報を格納する。インデックス情報は、ユーザが与えた検索情報を用いる検索操作の実行を促進させる。その検索操作は、ローカルに格納されているいずれかのデータファイルを選択し、かつ、サーバ60に格納されているデータファイルであって、他のユーザデバイスから受信したデータファイルのコピーを表すデータファイルから選択する。
【0020】
一部のユーザデバイス(例えば、10A及び10B)がインデックス情報を受信し、ローカルに格納する実施例において、インデックス情報を受信しないユーザデバイス(例えば、10C)のローカルユーザインタフェース(例えば、40C)は、検索操作を実行するサーバ60をユーザが利用できるよう構成されている。
【0021】
各ローカルユーザインタフェース40A、40B、及び、40Cは、個別のデータストレージ30A、30B、及び、30Cに格納されているデータファイルのコピーを個別のネットワーク通信ユニット20A、20B、及び、20Cを介してサーバ60へ送信することを促進するよう構成されている。さらに、各ローカルユーザインタフェース40A、40B、及び、40Cは、サーバ60から個別のネットワーク通信ユニット20A、20B、及び、20Cを介してインデックス情報を受信するよう構成されている。また、各ローカルユーザインタフェース40A、40B、及び、40Cは、ユーザが検索操作を個別のユーザデバイス10A、10B、及び、10Cにおいて実行できるよう構成されている。
【0022】
また、検索操作により選択されたデータファイルが個別のデータストレージ30A、30B、及び、30Cに格納されていない場合、各ローカルユーザインタフェース40A、40B、40Cは、サーバ62から個別のネットワーク通信ユニット20A、20B、及び、20Cを介して、その選択されたデータファイルのコピーを読み出すよう構成されており、その選択されたデータファイルへのアクセスがユーザに提供される。さらに、検索操作により選択されたデータファイルが個別のデータストレージ30A、30B、及び、30Cに格納されている場合、各ローカルユーザインタフェース40A、40B、及び、40Cは、その選択されたデータファイルへのアクセスをユーザに提供する。加えて、各ローカルユーザインタフェース40A、40B、及び、40Cは、個別のデータストレージ30A、30B、及び、30Cへの変化がサーバ60へ伝達することを可能にし、さらに、更新されたインデックス情報を個別のネットワーク通信ユニット20A、20B、及び、20Cを介して受信する。その更新されたインデックス情報は、個別のデータストレージ30A、30B、及び、30Cに格納される。ある実施例において、個別のデータストレージ30A、30B、30Cへの変化は、個別のユーザデバイス10A、10B、及び、10Cにおけるバックグラウンドプロセスとしてサーバ60に伝達される。
【0023】
さらに、各ローカルユーザインタフェース40A、40B、及び、40Cは、個別のデータストレージ30A、30B、及び、30Cの記憶容量を考慮してユーザがデータファイル管理に関する好みを指定できるようにする。例えば、ユーザは、様々な状況下で、データファイルが、サーバ60へ送信され、さらに、個別のデータストレージ30A、30B、30Cから削除されることを指定することが可能である。また、ユーザは、様々な状況下で、データファイルのコピーが、サーバ60から読み出され、さらに、個別のデータストレージ30A、30B、及び、30Cに格納されることを指定することができてもよい。ある実施例において、各ローカルユーザインタフェース40A、40B、及び、40Cは、アルゴリズムを用いて、データファイルにおけるユーザの利用パターンを識別し、サーバ60からのデータファイルの自動読み取りを可能にする。
【0024】
図2は、本発明の実施例による仮想階層構造を提供する検索動作の利用法を示す。列210は、ユーザが与えた検索情報を表す。列220は、検索範囲を表す。列230は、検索結果を表す。ユーザが特定のデータファイルを検索するためにフォルダー及びディレクトリの階層構造を閲覧する代わりに、ユーザは、一又は二以上の検索操作を実行し、そして、特定のデータファイルが見つかるまで各検索操作によって検索結果が絞り込まれる。この一連の絞込みは、仮想階層構造を検索する。インデックス情報は、様々なユーザデバイスからのデータファイルに基づいていることから、様々なユーザデバイス上での個々の検索実行を必要とすることなく特定のデータファイルを見つけ出すために、インデックス情報を用いた検索をユーザデバイスのいずれか一つで実行することは効果的である。
【0025】
図2に示すように、ユーザが与えた検索情報は、“音楽”から始まり、“バッハ”に絞り込まれる。さらに、特定のデータファイルが見つかるまで、次の検索の検索範囲は、前の検索によって絞り込まれる。
【0026】
図3は、データファイルの収集を表すフローチャートであって、本発明の実施例による図1のユーザデバイス側の観点からのフローチャートを示す。
【0027】
ブロック310において、ユーザデバイス(例えば、ユーザデバイス10A)は、サーバ60とのネットワーク通信リンク50Aを確立する。ブロック320において、ユーザデバイス10Aは、データストレージ30Aに格納されているデータファイルのコピーをサーバ60に送信する。さらに、ブロック330において、ユーザデバイス10Aは、サーバ60からインデックス情報を受信する。ブロック340において、インデックス情報は、データストレージ30Aに格納される。
【0028】
続いて、ブロック350において、次のユーザデバイスが存在する場合、次のユーザデバイス(例えば、ユーザデバイス10B又はユーザデバイス10C)は、ブロック310乃至340を続ける。次のユーザデバイスが存在しない場合、フローチャートはブロック360で終了する。
【0029】
ここで、サーバ60のデータストレージ64は、ユーザデバイス10A、10B、及び、10Cのデータファイルのコピーを格納する。さらに、データストレージ64は、ユーザデバイス10A、10B、及び、10Cからのデータファイルに基づいて更新したインデックス情報を格納する。
【0030】
プル技術又はプッシュ技術は、最も多く更新されたインデックス情報を取得するようユーザデバイス10A、10B、及び、10Cに利用されていてもよい。これら技術それぞれは、個別のネットワーク通信リンク50A、50B、及び、50Cの可用性に依存する。その目的は、更新したインデックス情報をタイミング良く供給することである。
【0031】
図4は、データファイルの収集を表すフローチャートであって、本発明の実施例による図1のサーバ60側の観点からのフローチャートを示す。ユーザデバイス10Aが、それのデータファイルのコピーを最初に送信すると仮定する。
【0032】
ブロック410において、サーバ60は、ネットワーク通信リンク50Aを介してユーザデバイス10Aのデータストレージ30Aに格納されているデータファイルのコピーを受信し、それをデータストレージ64に格納する。さらに、ブロック420において、サーバ60は、インデックス情報を生成し、それのデータストレージ64に格納する。ブロック430において、サーバ60は、インデックス情報のコピーをネットワーク通信リンク50Aを介してユーザデバイス10Aに送信する。
【0033】
続いて、ブロック440において、次のユーザデバイス(例えば、ユーザデバイス10B又はユーザデバイス10C)が存在する場合、サーバ60は、ブロック410乃至430を続ける。次のユーザデバイスが存在しない場合、フローチャートはブロック450で終了する。
【0034】
サーバ60のデータストレージ64は、ユーザデバイス10A、10B、及び、10Cのデータファイルのコピーを格納する。さらに、データストレージ64は、ユーザデバイス10A、10B、及び、10Cからのデータファイルに基づいて更新したインデックス情報を格納する。
【0035】
プル技術又はプッシュ技術は、最も多く更新されたインデックス情報を取得するようユーザデバイス10A、10B、及び、10Cに利用されていてもよい。これら技術それぞれは、個別のネットワーク通信リンク50A、50B、及び、50Cの可用性に依存する。その目的は、更新したインデックス情報をタイミング良く供給することである。
【0036】
図5は、データファイルの変化の伝達を表すフローチャートであって、本発明の実施例による図1のユーザデバイス側の観点からのフローチャートを示す。ユーザデバイス10Aに格納されているデータファイルに変化があったと仮定する。
【0037】
ブロック510において、ユーザデバイス10Aに格納されているデータファイルが変化する。変化の例は、新しいデータファイルが格納されること、既存のデータファイルが変更されること、データファイルがローカルで削除されるがサーバ60内には存在すること、データファイルがローカルで削除され、かつ、サーバ60からも削除されることなどを含む。さらに、ブロック520において、ユーザデバイス10Aは、その変化が適切なときにサーバ60に伝達することを可能とする。ある実施例において、変化は、ユーザデバイス10Aにおいてバックグラウンドプロセスとして伝達される。ブロック530において、更新したインデックス情報は、サーバ60からネットワーク通信リンク50Aを介してユーザデバイス10Aにおいて受信される。
【0038】
プル技術又はプッシュ技術は、更新されたインデックス情報を取得するようユーザデバイス10B及び10Cに利用されていてもよい。これら技術それぞれは、個別のネットワーク通信リンク50B及び50Cの可用性に依存する。その目的は、更新したインデックス情報をタイミング良く供給することである。
【0039】
図6は、データファイルの変化の伝達を表すフローチャートであって、本発明の実施例による図1のサーバ側の観点からのフローチャートを示す。ユーザデバイス10Aに格納されているデータファイルに変化があったと仮定する。
【0040】
ブロック610において、ユーザデバイス10Aに格納されているデータファイルの変化は、ネットワーク通信リンク50Aを介してサーバ60で受信される。変化の例は、新しいデータファイルが格納されること、既存のデータファイルが変更されること、データファイルがローカルで削除されるがサーバ60内には存在すること、データファイルがローカルで削除され、かつ、サーバ60からも削除されることなどを含む。さらに、ブロック620において、サーバ60は、それのデータストレージ64に変化を伝達する。ブロック630において、インデックス情報が更新される。さらに、ブロック640において、更新したインデックス情報は、サーバ60からネットワーク通信リンク50Aを介してユーザデバイス10Aに送信される。
【0041】
プル技術又はプッシュ技術は、更新されたインデックス情報を取得するようユーザデバイス10B及び10Cに利用されていてもよい。これら技術それぞれは、個別のネットワーク通信リンク50B及び50Cの可用性に依存する。その目的は、更新したインデックス情報をタイミング良く供給することである。
【0042】
図7は、特定のデータファイルのための検索を表すフローチャートであって、本発明の実施例による図1のユーザデバイス側の観点からのフローチャートを示す。ユーザがユーザデバイス10Aにて検索を実行するものと仮定する。
【0043】
ブロック710において、ユーザは、検索をユーザデバイス10Aで開始する。続いて、ブロック720において、ネットワーク通信リンク50Aが利用可能である場合、フローチャートは、ブロック730に進む。ネットワーク通信リンク50Aが利用不可である場合、フローチャートは、ブロック740に進む。
【0044】
続いて、ブロック730において、ユーザデバイス10Aは、更新したインデックス情報をサーバ60からネットワーク通信リンク50Aを介して受信する。ブロック740において、ユーザから検索情報を受信する。ブロック750において、検索操作はインデックス情報によって実行され、検索結果が返される。
【0045】
さらに、ブロック760において、検索結果が絞り込まれている場合、フローチャートは、ブロック770に進み。次に、ブロック760に戻る。検索結果が絞り込まれていない場合、フローチャートはブロック780に進む。ブロック770において、絞込み検索が実行される。
【0046】
ブロック780において、ユーザによる検索結果からのデータファイルの選択を受信する。ブロック790において、選択されたデータファイルがデータストレージ30Aのローカルに格納されていない場合、フローチャートはブロック794に進む。選択されたデータファイルがデータストレージ30Aに格納されている場合、フローチャートはブロック798に進む。ブロック770において、選択されたデータファイルのコピーは、サーバ60から読み取られ、データストレージ30Aのローカルに格納される。さらに、ブロック798において、選択されたデータファイルへのアクセスがユーザに提供される。
【0047】
本発明の特定の実施例である上記説明は、例示及び説明の目的のために提供されている。それらは、それに尽きるもので無ければ、開示されている正確な形態に発明を限定するものでもない。多くの変更や変形は、上記教示に照らして可能である。実施例は、本発明の原理を最も良く説明するために選択され記載されている。これにより、当業者が、本発明を最もよく利用することができ、多様な変形を伴う様々な実施例は、意図した特定の利用に適している。特許請求の範囲の技術的範囲は、特許請求の範囲及びその均等物によって定義されることを意図する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の異なるタイプのユーザデバイスにおける分散データファイルへのアクセスをユーザに提供する方法であって、
各ユーザデバイスのローカルに格納されているデータファイルのコピーを個別のネットワーク通信リンクを介してサーバで受信することと、
ユーザが与えた検索情報を用いて前記データファイルのいずれかを選択する検索操作の実行を促進させるインデックス情報を、受信した前記データファイルに基づいて生成することと、
前記検索操作により選択されたデータファイルが所望のユーザデバイスのローカルに格納されていない場合、その選択されたデータファイルのコピーを前記サーバから前記個別のネットワーク通信リンクを介して送信し、その所望のユーザデバイスにおいて、その選択されたデータファイルへのアクセスを前記ユーザに提供することと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、前記検索操作による前記選択されたデータファイルが所望のユーザデバイスのローカルに格納されている場合、その所望のユーザデバイスにおいて前記選択されたデータファイルへのアクセスを前記ユーザに提供することをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、前記ユーザデバイスのいずれかのローカルに格納されているデータファイルの変化に応じて前記インデックス情報を更新することをさらに含み、前記サーバは、前記検索操作を実行するよう用いられることを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項3に記載の方法であって、前記更新することは、
前記変化を前記サーバに伝達することと、
更新された前記インデックス情報をローカルに格納するために前記個別のネットワーク通信リンクを介して各ユーザデバイスへ送信することと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法であって、
前記インデックス情報をローカルに格納するために前記個別のネットワーク通信リンクを介して各ユーザデバイスへ送信することと、
前記所望のユーザデバイスにおいて前記データファイルのいずれかを選択する前記検索操作を前記ユーザが実行できるようにすることと、
をさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法であって、前記検索操作に用いるために前記データファイルのいずれかのための一又は二以上の検索タグを前記ユーザが指定できるようにすることをさらに含む方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法であって、各ユーザデバイスの記憶容量を考慮してデータファイル管理に関する各ユーザデバイスの好みを前記ユーザが指定できるようにすることをさらに含む方法。
【請求項8】
サーバであって、
ネットワーク通信ユニットと、
ユーザが与えた検索情報を用いてデータファイルのいずれかを選択する検索操作の実行を促進させるインデックス情報、及び、そのデータファイルを格納するためのデータストレージと、
複数の異なるタイプのユーザデバイスそれぞれのローカルに格納されているデータファイルのコピーを表す格納されている前記データファイルを前記ネットワーク通信ユニットを介して受信することを促進するよう構成されており、さらに、格納されている前記データファイルに基づいて前記インデックス情報を生成するよう構成されているユーザデバイスインタフェースと、
を備えることを特徴とするサーバ。
【請求項9】
請求項8に記載のサーバであって、前記ユーザデバイスインタフェースは、前記検索操作により選択されたデータファイルが所望のユーザデバイスのローカルに格納されていない場合、その選択されたデータファイルのコピーを前記ネットワーク通信ユニットを介してその所望のユーザデバイスへ送信し、その所望のユーザデバイスにおいて前記選択されたデータファイルへのアクセスをユーザに提供するよう構成されていることを特徴とするサーバ。
【請求項10】
請求項8に記載のサーバであって、前記ユーザデバイスインタフェースは、前記ユーザデバイスのいずれかのローカルに格納されているデータファイルの変化に応じて前記インデックス情報を更新するよう構成されていることを特徴とするサーバ。
【請求項11】
請求項10に記載のサーバであって、前記ユーザデバイスインタフェースは、前記変化を前記データストレージに伝達するよう構成されており、さらに、更新された前記インデックス情報をローカルに格納するために前記ネットワーク通信ユニットを介して各ユーザデバイスへ送信するよう構成されていることを特徴とするサーバ。
【請求項12】
請求項10に記載のサーバであって、前記ユーザデバイスインタフェースは、前記変化を前記データストレージに伝達するよう構成されており、さらに、更新された前記インデックス情報をローカルに格納するために前記ネットワーク通信ユニットを介して前記ユーザデバイスの一部へ送信するよう構成されていることを特徴とするサーバ。
【請求項13】
請求項8に記載のサーバであって、前記ユーザデバイスインタフェースは、前記インデックス情報をローカルに格納するために、さらに、前記データファイルのいずれかを選択する前記検索操作を任意のユーザデバイスにおいて前記ユーザが実行できるようにするために、前記ネットワーク通信ユニットを介して各ユーザデバイスへ前記インデックス情報を送信するよう構成されていることを特徴とするサーバ。
【請求項14】
請求項8に記載のサーバであって、前記ユーザデバイスインタフェースは、前記インデックス情報を有する任意のユーザデバイスにおいて前記データファイルのいずれかを選択する前記検索操作を前記ユーザが実行できるようにするために前記インデックス情報を前記ネットワーク通信ユニットを介して前記ユーザデバイスの一部へ送信するよう構成され、さらに、前記検索操作を実行する前記サーバを前記ユーザが利用できるようにするよう構成されていることを特徴とするサーバ。
【請求項15】
請求項8に記載のサーバであって、前記データファイルのいずれかは、前記検索操作に用いるためにユーザが指定した一又は二以上の検索タグを含むことを特徴とするサーバ。
【請求項16】
ユーザデバイスであって、
ネットワーク通信ユニットと、
データファイル及びインデックス情報を格納するためのデータストレージと、
を備え、
前記インデックス情報は、検索操作の実行を促進させ、その検索操作は、ユーザが与えた検索情報を用いて前記データファイルのいずれかを選択し、さらに、複数の異なるタイプのユーザデバイスそれぞれから受信したデータファイルのコピーを表すサーバに格納されているデータファイルから選択する、
さらに、前記ユーザデバイスは、
格納されている前記データファイルのコピーを前記ネットワーク通信ユニットを介して前記サーバへ送信することを促進するよう構成されており、そして、前記サーバから前記ネットワーク通信ユニットを介して前記インデックス情報を受信するよう構成されており、さらに、ユーザが前記検索操作を実行できるようにするよう構成されているローカルユーザインタフェースを備えるユーザデバイス。
【請求項17】
請求項16に記載のユーザデバイスであって、前記ローカルユーザインタフェースは、前記検索操作により選択されたデータファイルが前記データストレージに格納されていない場合、前記サーバから前記ネットワーク通信ユニットを介して前記選択されたデータファイルのコピーを読み出すよう構成されており、前記選択されたデータファイルへのアクセスを前記ユーザに提供することを特徴とするユーザデバイス。
【請求項18】
請求項16に記載のユーザデバイスであって、前記ローカルユーザインタフェースは、前記検索操作により選択されたデータファイルが前記データストレージに格納されている場合、前記選択されたデータファイルへのアクセスを前記ユーザに提供するよう構成されていることを特徴とするユーザデバイス。
【請求項19】
請求項16に記載のユーザデバイスであって、前記ローカルユーザインタフェースは、
前記データストレージへの変化が前記サーバへ伝達することを可能にするよう構成されており、そして、更新されているインデックス情報を前記ネットワーク通信ユニットを介して受信し、前記データストレージに格納するよう構成されていることを特徴とするユーザデバイス。
【請求項20】
請求項19に記載のユーザデバイスであって、前記データストレージへの変化は、バックグラウンドプロセスとして前記サーバに伝達されることを特徴とするユーザデバイス。
【請求項21】
請求項16に記載のユーザデバイスであって、前記データファイルのいずれかは、前記検索操作に用いるためのユーザが指定した一又は二以上の検索タグを含むことを特徴とするユーザデバイス。
【請求項22】
請求項16に記載のユーザデバイスであって、前記ローカルユーザインタフェースは、前記データストレージの記憶容量を考慮して、データファイル管理に関する好みを前記ユーザが指定できるようにするよう構成されていることを特徴とするユーザデバイス。
【請求項23】
ユーザデバイスであって、
ネットワーク通信ユニットと、
データファイルを格納するためのデータストレージと、
格納されている前記データファイルのコピーを前記ネットワーク通信ユニットを介してサーバへ送信することを促進するよう構成されており、そして、検索操作を実行する前記サーバをユーザが使用できるようにするよう構成されているローカルユーザインタフェースと、
を備え、
前記サーバは、検索操作の実行を促進させるインデックス情報を格納しており、その検索操作は、ユーザが与えた検索情報を用いて前記データファイルのいずれかを選択し、さらに、複数の異なるタイプのユーザデバイスそれぞれから受信したデータファイルのコピーを表すサーバに格納されているデータファイルから選択することを特徴とするユーザデバイス。
【請求項24】
請求項23に記載のユーザデバイスであって、前記データファイルのいずれかは、前記検索操作に用いるためのユーザが指定した一又は二以上の検索タグを含むことを特徴とするユーザデバイス。
【請求項25】
請求項23に記載のユーザデバイスであって、前記ローカルユーザインタフェースは、前記データストレージの記憶容量を考慮して、データファイル管理に関する好みを前記ユーザが指定できるようにするよう構成されていることを特徴とするユーザデバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2010−505187(P2010−505187A)
【公表日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−530414(P2009−530414)
【出願日】平成19年9月26日(2007.9.26)
【国際出願番号】PCT/US2007/020849
【国際公開番号】WO2008/039513
【国際公開日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【出願人】(593181638)ソニー エレクトロニクス インク (371)
【Fターム(参考)】