複数回の気体注入と放出が可能な気体封鎖構造体
【課題】複数回の気体注入と放出が可能な気体封鎖構造体の提供。
【解決手段】複数の外部フィルムと、ヒートシールで複数の外部フィルムを接着して形成され、緩衝部とエア貯蔵部を含み、緩衝部の面積がエア貯蔵部の面積より小さいエア保持区域と、ヒートシールで接着し、複数の外部フィルムの間に位置決めされ、一部が前記緩衝部内に位置し、別の一部が複数の外部フィルムから露出された逆止弁と、ヒートシールで複数の外部フィルムを接着して形成され、前記緩衝部と前記エア貯蔵部の間に位置し、前記緩衝部と前記エア貯蔵部を連通する連接口を含む折り曲げ部を含み、エアパイプを逆止弁内に入れて気体をエア保持区域に注入すると、エア貯蔵部が気体注入で膨張する高さが緩衝部より大きいため段差が形成され、折り曲げ部を中心点としてエア貯蔵部が緩衝部に向かって折り曲がり連接口が封鎖され、これにより気体充填完了後にエアパイプを逆止弁から取り出すと逆止弁で気体が封鎖される。
【解決手段】複数の外部フィルムと、ヒートシールで複数の外部フィルムを接着して形成され、緩衝部とエア貯蔵部を含み、緩衝部の面積がエア貯蔵部の面積より小さいエア保持区域と、ヒートシールで接着し、複数の外部フィルムの間に位置決めされ、一部が前記緩衝部内に位置し、別の一部が複数の外部フィルムから露出された逆止弁と、ヒートシールで複数の外部フィルムを接着して形成され、前記緩衝部と前記エア貯蔵部の間に位置し、前記緩衝部と前記エア貯蔵部を連通する連接口を含む折り曲げ部を含み、エアパイプを逆止弁内に入れて気体をエア保持区域に注入すると、エア貯蔵部が気体注入で膨張する高さが緩衝部より大きいため段差が形成され、折り曲げ部を中心点としてエア貯蔵部が緩衝部に向かって折り曲がり連接口が封鎖され、これにより気体充填完了後にエアパイプを逆止弁から取り出すと逆止弁で気体が封鎖される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は気体包装袋に関し、特に複数回の気体注入と放出が可能な気体封鎖構造体に関する。
【背景技術】
【0002】
逆止弁はプラスチックフィルムをヒートシールで接着して封鎖し、形成した気体包装袋内に設置され、外部から気体を気体包装袋内に充填させると共に、逆止弁で空気の逆流を阻止して包装袋内の気体が外部に漏洩される問題を防止することができる。逆止弁は一般に2枚のフィルムを不完全に貼り合わせ、ヒートシール手段で接着し、この2枚のフィルムの間に気体通路を形成して、気体に気体通路を通過させ、包装袋内に気体を注入すると、包装袋内の気体が増加するにつれて、包装袋内の圧力が増大し、それにより気体の注入を停止すると、逆止弁の2枚のフィルムが気体圧力の作用下で貼り付き、包装袋内の気体が外部に流出するのを防止することができる。
【0003】
逆止弁の構造を採用した気体包装袋は気体を放出するとき、一般にエアパイプに逆止弁の気体通路を通過させて包装袋内まで挿入し、排気を行う必要がある。しかし、実際の応用においては、逆止弁の2枚のフィルムが包装袋内の気体圧力の作用下で貼り付き、エアパイプを逆止弁の気体通路を円滑に通過させて包装袋内まで挿入し、気体の放出を行うことが難しく、エアパイプが逆止弁を破壊してしまい(例えば逆止弁に刺さってフィルムを破損する)、包装袋の気体漏れを生じることさえある。
さらに、逆止弁は2枚のフィルムから構成され、ヒートシールでこの2枚のフィルムを接着して気体通路を形成し、この気体通路に模様の形状を持たせた場合、エアパイプを挿入することができなくなり、気体を放出して再度二回目の気体を注入して使用することができなくなるため、使用者がこのような気体包装袋を使用するとき非常に不便である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これに鑑みて、本発明の目的は、複数回の気体注入と放出が可能な気体封鎖構造体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の複数回の気体注入と放出が可能な気体封鎖構造体は、複数の外部フィルムと、ヒートシールで複数の外部フィルムを接着して形成され、緩衝部とエア貯蔵部を含み、緩衝部の面積がエア貯蔵部の面積より小さいエア保持区域と、ヒートシールで接着し、複数の外部フィルムの間に位置決めされ、一部が前記緩衝部内に位置し、別の一部が複数の外部フィルムから露出された逆止弁と、ヒートシールで複数の外部フィルムを接着して形成され、前記緩衝部と前記エア貯蔵部の間に位置し、前記緩衝部と前記エア貯蔵部を連通する連接口を含む折り曲げ部を含み、エアパイプを逆止弁内に入れて気体をエア保持区域に注入すると、エア貯蔵部が気体注入で膨張する高さが緩衝部より大きいため段差が形成され、折り曲げ部を中心点としてエア貯蔵部が緩衝部に向かって折り曲がり連接口が封鎖され、緩衝部内の気体が逆止弁を圧迫して、逆止弁が閉じられ、二重の気体封鎖効果が達せられる。
【0006】
また本発明の別の複数回の気体注入と放出が可能な気体封鎖構造体は、複数の外部フィルムと、ヒートシールで接着し、複数の外部フィルムの間に位置決めされ、前複数の第1内部フィルム、複数の第2内部フィルム、緩衝部を含み、複数の第1内部フィルムの一部が複数の外部フィルムから露出され、複数の第2内部フィルムが複数の第1内部フィルムの間に位置し、且つ一部が複数の第1内部フィルムから露出され、緩衝部が複数の第1内部フィルムの間に位置し、面積がエア貯蔵部の面積より小さい逆止弁と、ヒートシールで複数の外部フィルムを接着して形成され、前記緩衝部と前記エア貯蔵部の間に位置し、前記緩衝部と前記エア貯蔵部を連通する連接口を含む折り曲げ部を含み、気体が逆止弁内を経由してエア貯蔵部に注入されると、エア貯蔵部内の気体が逆止弁を圧迫して連接口が封鎖され、緩衝部内の気体が複数の第2内部フィルムを圧迫して、複数の第2内部フィルムが相互に貼り合わせられ、二重の気体封鎖効果が達せられる。
【0007】
本発明はエア保持区域においてヒートシールによる接着方式で1つの比較的小さい緩衝部と1つの比較的大きいエア貯蔵部を形成し、気体の注入を行うとき、気体が逆止弁からまず緩衝部に流入し、さらに連接口を通過してエア貯蔵部に流入し、気体が充填され膨張する。緩衝部の区域が比較的小さいため、気体注入後の内圧が比較的低くなり、また逆止弁がある気体進入箇所が緩衝部内に位置するため、逆止弁の気体通路を通過させてエアパイプを緩衝部に挿入するときに受ける抵抗力が比較的小さくなり、便利にエアパイプを挿入でき、これによりエア貯蔵部に複数回充分な気体注入、気体放出を行うことが可能となり、その使用寿命が延長され、コストを節約できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施例1の立体外観図である。
【図2】図1のa−a’の断面図である。
【図3】本発明の実施例1の前面図(一)である。
【図4】実施例1を折り曲げた状態の外観図(一)である。
【図4a】実施例1を折り曲げた状態の外観図(二)である。
【図5】本発明の実施例1の前面図(二)である。
【図6】図5のb−b’の断面図である。
【図7】本発明の実施例2の前面図(一)である。
【図8】本発明の実施例2の前面図(二)である。
【図9】本発明の実施例3の前面図である。
【図10】本発明の実施例4の前面図である。
【図11】本発明の実施例4の部分拡大図である。
【図12】実施例4を折り曲げた状態の外観図(一)である。
【図12a】実施例4を折り曲げた状態の外観図(二)である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、発明を実施するための形態で本発明の詳細な特徴及び利点について詳細に説明する。その内容は当業者が本発明の技術内容を理解するに充分であり、且つ本明細書に開示された内容、特許請求の範囲及び図式に基づき、当業者であれば軽易に本発明の関連目的及び利点が理解されるであろう。
【実施例1】
【0010】
図1、図2、図3、図4に本発明の実施例1の複数回の気体注入と放出が可能な気体封鎖構造体を開示する。
【0011】
本発明の複数回の気体注入と放出が可能な気体封鎖構造体1は、2枚の外部フィルム2a、2b、2枚の第1内部フィルム11a、逆止弁10、エア保持区域5、折り曲げ部6を含む。
【0012】
2枚の外部フィルム2a、2bは上下に重ね合わされ、ヒートシール手段でヒートシール線3a、3b、3c、3dを形成して接着され、エア保持区域5が形成される。2枚の外部フィルム2a、2bはヒートシール手段でエア保持区域5が形成された後、ヒートシール手段で折り曲げ部6を形成し、2枚の外部フィルム2a、2bの間の空間が緩衝部51とエア貯蔵部52に区分される。そのうち、緩衝部51の面積はエア貯蔵部52の面積より小さい。さらに、エア貯蔵部52はヒートシール線3eにより複数の比較的小さいエアカラム521に区分することができる。ここで、ヒートシールの順序は例を挙げたまでであり、これによって本発明が制限されることはないことをここで述べておく。
【0013】
2枚の第1内部フィルム11aは上下に重ね合わされ、ヒートシール手段でヒートシール線4a、4bを形成して接着され、逆止弁10が形成される。逆止弁10はヒートシール手段でヒートシール線4fを形成して接着され、2枚の外部フィルム2a、2bの間に位置決めされ、且つ逆止弁10の一部が2枚の外部フィルム2a、2bの間、即ち緩衝部51内に位置し、別の一部が2枚の外部フィルム2a、2bから露出され、これにより逆止弁10がエア保持区域5の内部と外部を連通する。ヒートシールでヒートシール線4fを形成した後、ヒートシール線4fの側辺にガイド通路18を形成し、エアパイプ9の逆止弁10に対する挿入と取り出しをガイドするようにしてもよい。さらに、逆止弁10は四層フィルム構造を採用してもよく、これは逆止弁10を4枚のフィルムで構成することに相当し、即ち、逆止弁10が複数の第2内部フィルム11bを複数の第1内部フィルム11aの間に重ね合わせて構成され、逆止弁10の耐用性をより高め、逆止弁10の使用寿命を延長することができる。
【0014】
このほか、2枚の第1内部フィルム11bはその間に耐熱材1cを備え、ヒートシール線3aで2枚の外部フィルム2a、2b、2枚の外部フィルム2a、2bを接着するとき、2枚の第1内部フィルム11aが耐熱材1c箇所で接着されず、気体の流通に供する開口1dを形成することができる。前述の耐熱材1cは好ましくは耐熱インクとして2枚の第1内部フィルム11bの間に塗布することができ、或いは耐熱仕切り片として2枚の第1内部フィルム11bの間に配置し、ヒートシール線3aで接着を完了した後に耐熱仕切り片を取り出してもよいが、本発明の耐熱材1cは耐熱インクまたは耐熱仕切り片に限定されない。前述の耐熱材1cの設置は例を挙げたのみであり、実際の設計の必要性に応じて2枚の第1内部フィルム11aの間に設置してもよい。
【0015】
前述の折り曲げ部6はヒートシールで2枚の外部フィルム2a、2bを接着して形成され、緩衝部51とエア貯蔵部52の間に位置し、且つ折り曲げ部6はヒートシール部61、62を備え、かつヒートシール部61、62の間に緩衝部51とエア貯蔵部52を連通する1つ以上の連接口63が設けられる。ここで、折り曲げ部6の一側が緩衝部51であり、緩衝部51内に位置する逆止弁10は好ましくは連接口63に対応して設置して、エアパイプ9を逆止弁10に穿通させた後さらに連接口63に穿通させて、エア貯蔵部52に対し直接気体の注入と、気体の放出を行うことができるようにする。ここで、ヒートシール部61は直線状または曲線状のヒートシール線の構造とし、ヒートシール部62は多辺形のヒートシール区域または直線状或いは曲線状のヒートシール線を連接した多辺形区域とすることができ、2枚の外部フィルム2a、2bのヒートシールで形成したヒートシール部61、62の箇所は気体を注入して膨張させることができないため、エア保持区域5に気体を注入して膨張させた後、ヒートシール部61、62箇所を折り曲げ可能にする効果を形成することができる。
しかし、前述の逆止弁10を連接口63に対応させて設置する方式及びヒートシール部61、62の構造は例を挙げたのみであり、本発明はこれに限定されず、例えばヒートシール部61を直線状または曲線状のヒートシール線として、多辺形区域に連接させ(図3及び図5参照)、ヒートシール部61、62の一部が同一の直線上にあり、ヒートシール部61、62の間の連接口63をこの直線上に形成するようにしてもよい。
【0016】
気体の注入時、気体が逆止弁10の2枚の第2内部フィルム11bの間から緩衝部51内に進入し、連接口63を介してエア貯蔵部52に対し気体の注入を行い、緩衝部51の面積がエア貯蔵部52の面積より小さいため、緩衝部51内の気圧が小さく、エア貯蔵部52内の気圧が徐々に上がるに連れて、折り曲げ部6を中心点として緩衝部51に向かって折れ曲がり、連接口63箇所に位置する2枚の外部フィルム2a、2bが折れ曲がって連接口63が封鎖され、エア貯蔵部52の気体が外部に漏れ出ないように防止し(図4、図4a及び図6参照)、効果的にエア貯蔵部52の気体漏れを防いで第1の気体封鎖効果を達することができる。
緩衝部51内の気体が圧迫して逆止弁10の2枚の第2内部フィルム11bを相互に貼り付かせ、気体が逆止弁10を介して逆流し、外部に漏れ出ないように防止し、これにより第2の気体封鎖効果を達することができる。このため、本発明は折り曲げ部6と逆止弁10により二重の気体封鎖効果を達することができる。
【0017】
気体の放出時は、エアパイプ9を逆止弁10上のガイド通路18に穿通してエア貯蔵部52内まで挿入し、逆止弁10の一端が緩衝部51内に位置し、緩衝部51は体積が比較的小さいため、特に折り曲げ部6が収縮してエア貯蔵部52を湾曲させた後、緩衝部51の圧力が緩衝部51より小さく、ガイド通路18に沿ってエアパイプ9を挿入するときに受ける抵抗力が比較的小さくなり、容易に挿入することができる。従来の構造において、エアパイプを引き抜くときに逆止弁を引っ張って傷付けたり、同時に逆止弁を引き出してしまい破損を生じたりすることがあるため、本発明において、逆止弁10はヒートシール線4fにより接着され、2枚の外部フィルム2a、2bの間にしっかりと位置決めされるため、エアパイプ9を引き抜くときに逆止弁10の内部フィルム1a、1bが引っ張られて傷付いたり、ガイド通路18内から引き出されたりする問題を効果的に防止することができる。
【実施例2】
【0018】
図7に本発明の実施例2の複数回の気体注入と放出が可能な気体封鎖構造体を示す。本実施例と実施例1の最大の違いは、折り曲げ部6の構造にある。本実施例において、折り曲げ部6のヒートシール部61は湾曲状のヒートシール線であり、緩衝部51の隣に折り曲げ側6aを備え、連接口63がヒートシール線3aとヒートシール部61の間に形成され、湾曲された折り曲げ側6aを経由して気体を連接口63に到達させ、気体封鎖効果を強化することができる。このほか、本発明は逆止弁10に多辺形状のヒートシール部62を設置し、扁平な緩衝傾斜(図8参照)を形成して、気体注入後にエア貯蔵部52が膨張された後、連接口63で自然な折り曲げを形成させ、気体封鎖効果を達することができる。
【実施例3】
【0019】
図9に本発明の実施例3の複数回の気体注入と放出が可能な気体封鎖構造体を示す。本実施例と前述の実施例の最大の違いは、エア貯蔵部52の構造にある。本実施例において、エア貯蔵部52はヒートシール線3eにより2つの相互に独立したエアカラム521に区分され、各エアカラム521に前述の実施例の緩衝部51、折り曲げ部6及び逆止弁10を組み合わせて使用し、ここでは説明を省略するが、それによりいずれかのエアカラム521が破損しても、別のエアカラム521は緩衝保護の効果を提供することができる。
【実施例4】
【0020】
図10及び図11に本発明の実施例4の複数回の気体注入と放出が可能な気体封鎖構造体を示す。本実施例と前述の実施例の最大の違いは、逆止弁10及び緩衝部51の構造にある。本実施例において、逆止弁10は複数の第1内部フィルム11a及び複数の第2内部フィルム11bを含み、複数の第1内部フィルム11aが相互に重ね合わされ、且つその一部が2枚の外部フィルム2a、2bから露出され、複数の第2内部フィルム11bが相互に重ね合わされ、且つ複数の第1内部フィルムの間に位置し、且つ複数の第2内部フィルム11bの一部が複数の第1内部フィルム11aから露出される。複数の第1内部フィルム11aはヒートシール手段でヒートシール線4a、4b、4cを形成して接着でき、かつ複数の第1内部フィルム11aの間には耐熱材1cを備え、ヒートシール線3aで複数の第1内部フィルム11a、2枚の外部フィルム2a、2bを接着するとき、複数の第1内部フィルム11aが耐熱材1cの箇所で接着されず、気体の流通に供する開口1dを形成することができる。複数の第2内部フィルム11bはヒートシール手段でヒートシール線41a、41b、41c、41dを形成して接着してもよく、さらに、実際の構造設計に基づき、複数の第2内部フィルム11bの間に耐熱材1cを設け、開口11dを形成することができる。本実施例において、緩衝部51は複数の第1内部フィルム11aの間に位置し、そのうち、緩衝部51の一部が複数の第1内部フィルム11aと2枚の外部フィルム2a、2bが重ね合わされた区域に位置し、その面積はエア貯蔵部52の面積より小さい。
【0021】
このほか、ヒートシール手段で複数の第2内部フィルム11bを接着してヒートシール線4fを形成し(または同時に複数の第1内部フィルム11aと複数の第2内部フィルム11bを接着)、ヒートシール線4fの側辺にガイド通路18を形成して、エアパイプ9の逆止弁10に対する挿入と取り出しをガイドするようにしてもよい。さらに、折り曲げ部6はヒートシールで2枚の外部フィルム2a、2b、2枚の第1内部フィルム11aを接着して形成され、緩衝部51とエア貯蔵部52の間に位置することができる。
【0022】
気体注入時はエアパイプ9で開口11dから気体を注入するか、開口1dまたは連接口63に穿通してエア貯蔵部52に対して直接気体を注入することができ、気体の放出もこの逆でできる。気体充填後はエアパイプ9を引き抜き、エア貯蔵部52内の気体が2枚の第1内部フィルム11aを圧迫して2枚の第1内部フィルム11aを相互に貼り付かせ、それにより連接口63が封鎖される。エアパイプ9内の気体は連接口63に沿って緩衝部51に流入し、緩衝部51が気体により膨張された後逆止弁10を圧迫して気体が逆止弁10から逆流しないように防止し、気体の封鎖を形成して、自動気体封鎖の目的を達すると同時に、二重の気体封鎖効果を達することができる(図12及び図12a参照)。また、緩衝部51の区域が比較的小さいため、その内部の気体内圧が低く、気体を放出する必要があるときは、エアパイプ9を開口11dに沿って挿入し、開口1dを経由して連接口63に到達させ、円滑に気体を放出することができる。気体放出時、エアパイプ9を引き抜くときに複数の第2内部フィルム11bがヒートシール線4fで位置決めされるため、逆止弁10が引っ張られて破損することがなく、円滑にエアパイプ9を引き抜くことができる。
【0023】
本発明の技術内容について最良の実施例に基づき上述のように開示したが、この説明は本発明を限定するために用いるものではなく、当業者が本発明の要旨を逸脱せずに行った変更と修飾はすべて、本発明の範疇内に含まれ、本発明の保護範囲は後付の特許請求の範囲の定義に準じる。
【符号の説明】
【0024】
1・・・・・・・・・・・・・・・複数回の気体注入と放出が可能な気体封鎖構造体
2a、2b・・・・・・・・・・・外部フィルム
1a、1b・・・・・・・・・・・内部フィルム
11a・・・・・・・・・・・・・第1内部フィルム
11b・・・・・・・・・・・・・第2内部フィルム
1c・・・・・・・・・・・・・・耐熱材
1d、11d・・・・・・・・・・開口
10・・・・・・・・・・・・・・逆止弁
18・・・・・・・・・・・・・・ガイド通路
5・・・・・・・・・・・・・・・エア保持区域
51・・・・・・・・・・・・・・緩衝部
52・・・・・・・・・・・・・・エア貯蔵部
521・・・・・・・・・・・・・エアカラム
6・・・・・・・・・・・・・・・折り曲げ部
61、62・・・・・・・・・・・ヒートシール部
63・・・・・・・・・・・・・・連接口
3a、3b、3c、3d、3e ・・ヒートシール線
4a、4b、4c、4f・・・・・・ヒートシール線
41a、41b、41c、41d・・ヒートシール線
9・・・・・・・・・・・・・・・・エアパイプ
【技術分野】
【0001】
本発明は気体包装袋に関し、特に複数回の気体注入と放出が可能な気体封鎖構造体に関する。
【背景技術】
【0002】
逆止弁はプラスチックフィルムをヒートシールで接着して封鎖し、形成した気体包装袋内に設置され、外部から気体を気体包装袋内に充填させると共に、逆止弁で空気の逆流を阻止して包装袋内の気体が外部に漏洩される問題を防止することができる。逆止弁は一般に2枚のフィルムを不完全に貼り合わせ、ヒートシール手段で接着し、この2枚のフィルムの間に気体通路を形成して、気体に気体通路を通過させ、包装袋内に気体を注入すると、包装袋内の気体が増加するにつれて、包装袋内の圧力が増大し、それにより気体の注入を停止すると、逆止弁の2枚のフィルムが気体圧力の作用下で貼り付き、包装袋内の気体が外部に流出するのを防止することができる。
【0003】
逆止弁の構造を採用した気体包装袋は気体を放出するとき、一般にエアパイプに逆止弁の気体通路を通過させて包装袋内まで挿入し、排気を行う必要がある。しかし、実際の応用においては、逆止弁の2枚のフィルムが包装袋内の気体圧力の作用下で貼り付き、エアパイプを逆止弁の気体通路を円滑に通過させて包装袋内まで挿入し、気体の放出を行うことが難しく、エアパイプが逆止弁を破壊してしまい(例えば逆止弁に刺さってフィルムを破損する)、包装袋の気体漏れを生じることさえある。
さらに、逆止弁は2枚のフィルムから構成され、ヒートシールでこの2枚のフィルムを接着して気体通路を形成し、この気体通路に模様の形状を持たせた場合、エアパイプを挿入することができなくなり、気体を放出して再度二回目の気体を注入して使用することができなくなるため、使用者がこのような気体包装袋を使用するとき非常に不便である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これに鑑みて、本発明の目的は、複数回の気体注入と放出が可能な気体封鎖構造体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の複数回の気体注入と放出が可能な気体封鎖構造体は、複数の外部フィルムと、ヒートシールで複数の外部フィルムを接着して形成され、緩衝部とエア貯蔵部を含み、緩衝部の面積がエア貯蔵部の面積より小さいエア保持区域と、ヒートシールで接着し、複数の外部フィルムの間に位置決めされ、一部が前記緩衝部内に位置し、別の一部が複数の外部フィルムから露出された逆止弁と、ヒートシールで複数の外部フィルムを接着して形成され、前記緩衝部と前記エア貯蔵部の間に位置し、前記緩衝部と前記エア貯蔵部を連通する連接口を含む折り曲げ部を含み、エアパイプを逆止弁内に入れて気体をエア保持区域に注入すると、エア貯蔵部が気体注入で膨張する高さが緩衝部より大きいため段差が形成され、折り曲げ部を中心点としてエア貯蔵部が緩衝部に向かって折り曲がり連接口が封鎖され、緩衝部内の気体が逆止弁を圧迫して、逆止弁が閉じられ、二重の気体封鎖効果が達せられる。
【0006】
また本発明の別の複数回の気体注入と放出が可能な気体封鎖構造体は、複数の外部フィルムと、ヒートシールで接着し、複数の外部フィルムの間に位置決めされ、前複数の第1内部フィルム、複数の第2内部フィルム、緩衝部を含み、複数の第1内部フィルムの一部が複数の外部フィルムから露出され、複数の第2内部フィルムが複数の第1内部フィルムの間に位置し、且つ一部が複数の第1内部フィルムから露出され、緩衝部が複数の第1内部フィルムの間に位置し、面積がエア貯蔵部の面積より小さい逆止弁と、ヒートシールで複数の外部フィルムを接着して形成され、前記緩衝部と前記エア貯蔵部の間に位置し、前記緩衝部と前記エア貯蔵部を連通する連接口を含む折り曲げ部を含み、気体が逆止弁内を経由してエア貯蔵部に注入されると、エア貯蔵部内の気体が逆止弁を圧迫して連接口が封鎖され、緩衝部内の気体が複数の第2内部フィルムを圧迫して、複数の第2内部フィルムが相互に貼り合わせられ、二重の気体封鎖効果が達せられる。
【0007】
本発明はエア保持区域においてヒートシールによる接着方式で1つの比較的小さい緩衝部と1つの比較的大きいエア貯蔵部を形成し、気体の注入を行うとき、気体が逆止弁からまず緩衝部に流入し、さらに連接口を通過してエア貯蔵部に流入し、気体が充填され膨張する。緩衝部の区域が比較的小さいため、気体注入後の内圧が比較的低くなり、また逆止弁がある気体進入箇所が緩衝部内に位置するため、逆止弁の気体通路を通過させてエアパイプを緩衝部に挿入するときに受ける抵抗力が比較的小さくなり、便利にエアパイプを挿入でき、これによりエア貯蔵部に複数回充分な気体注入、気体放出を行うことが可能となり、その使用寿命が延長され、コストを節約できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施例1の立体外観図である。
【図2】図1のa−a’の断面図である。
【図3】本発明の実施例1の前面図(一)である。
【図4】実施例1を折り曲げた状態の外観図(一)である。
【図4a】実施例1を折り曲げた状態の外観図(二)である。
【図5】本発明の実施例1の前面図(二)である。
【図6】図5のb−b’の断面図である。
【図7】本発明の実施例2の前面図(一)である。
【図8】本発明の実施例2の前面図(二)である。
【図9】本発明の実施例3の前面図である。
【図10】本発明の実施例4の前面図である。
【図11】本発明の実施例4の部分拡大図である。
【図12】実施例4を折り曲げた状態の外観図(一)である。
【図12a】実施例4を折り曲げた状態の外観図(二)である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、発明を実施するための形態で本発明の詳細な特徴及び利点について詳細に説明する。その内容は当業者が本発明の技術内容を理解するに充分であり、且つ本明細書に開示された内容、特許請求の範囲及び図式に基づき、当業者であれば軽易に本発明の関連目的及び利点が理解されるであろう。
【実施例1】
【0010】
図1、図2、図3、図4に本発明の実施例1の複数回の気体注入と放出が可能な気体封鎖構造体を開示する。
【0011】
本発明の複数回の気体注入と放出が可能な気体封鎖構造体1は、2枚の外部フィルム2a、2b、2枚の第1内部フィルム11a、逆止弁10、エア保持区域5、折り曲げ部6を含む。
【0012】
2枚の外部フィルム2a、2bは上下に重ね合わされ、ヒートシール手段でヒートシール線3a、3b、3c、3dを形成して接着され、エア保持区域5が形成される。2枚の外部フィルム2a、2bはヒートシール手段でエア保持区域5が形成された後、ヒートシール手段で折り曲げ部6を形成し、2枚の外部フィルム2a、2bの間の空間が緩衝部51とエア貯蔵部52に区分される。そのうち、緩衝部51の面積はエア貯蔵部52の面積より小さい。さらに、エア貯蔵部52はヒートシール線3eにより複数の比較的小さいエアカラム521に区分することができる。ここで、ヒートシールの順序は例を挙げたまでであり、これによって本発明が制限されることはないことをここで述べておく。
【0013】
2枚の第1内部フィルム11aは上下に重ね合わされ、ヒートシール手段でヒートシール線4a、4bを形成して接着され、逆止弁10が形成される。逆止弁10はヒートシール手段でヒートシール線4fを形成して接着され、2枚の外部フィルム2a、2bの間に位置決めされ、且つ逆止弁10の一部が2枚の外部フィルム2a、2bの間、即ち緩衝部51内に位置し、別の一部が2枚の外部フィルム2a、2bから露出され、これにより逆止弁10がエア保持区域5の内部と外部を連通する。ヒートシールでヒートシール線4fを形成した後、ヒートシール線4fの側辺にガイド通路18を形成し、エアパイプ9の逆止弁10に対する挿入と取り出しをガイドするようにしてもよい。さらに、逆止弁10は四層フィルム構造を採用してもよく、これは逆止弁10を4枚のフィルムで構成することに相当し、即ち、逆止弁10が複数の第2内部フィルム11bを複数の第1内部フィルム11aの間に重ね合わせて構成され、逆止弁10の耐用性をより高め、逆止弁10の使用寿命を延長することができる。
【0014】
このほか、2枚の第1内部フィルム11bはその間に耐熱材1cを備え、ヒートシール線3aで2枚の外部フィルム2a、2b、2枚の外部フィルム2a、2bを接着するとき、2枚の第1内部フィルム11aが耐熱材1c箇所で接着されず、気体の流通に供する開口1dを形成することができる。前述の耐熱材1cは好ましくは耐熱インクとして2枚の第1内部フィルム11bの間に塗布することができ、或いは耐熱仕切り片として2枚の第1内部フィルム11bの間に配置し、ヒートシール線3aで接着を完了した後に耐熱仕切り片を取り出してもよいが、本発明の耐熱材1cは耐熱インクまたは耐熱仕切り片に限定されない。前述の耐熱材1cの設置は例を挙げたのみであり、実際の設計の必要性に応じて2枚の第1内部フィルム11aの間に設置してもよい。
【0015】
前述の折り曲げ部6はヒートシールで2枚の外部フィルム2a、2bを接着して形成され、緩衝部51とエア貯蔵部52の間に位置し、且つ折り曲げ部6はヒートシール部61、62を備え、かつヒートシール部61、62の間に緩衝部51とエア貯蔵部52を連通する1つ以上の連接口63が設けられる。ここで、折り曲げ部6の一側が緩衝部51であり、緩衝部51内に位置する逆止弁10は好ましくは連接口63に対応して設置して、エアパイプ9を逆止弁10に穿通させた後さらに連接口63に穿通させて、エア貯蔵部52に対し直接気体の注入と、気体の放出を行うことができるようにする。ここで、ヒートシール部61は直線状または曲線状のヒートシール線の構造とし、ヒートシール部62は多辺形のヒートシール区域または直線状或いは曲線状のヒートシール線を連接した多辺形区域とすることができ、2枚の外部フィルム2a、2bのヒートシールで形成したヒートシール部61、62の箇所は気体を注入して膨張させることができないため、エア保持区域5に気体を注入して膨張させた後、ヒートシール部61、62箇所を折り曲げ可能にする効果を形成することができる。
しかし、前述の逆止弁10を連接口63に対応させて設置する方式及びヒートシール部61、62の構造は例を挙げたのみであり、本発明はこれに限定されず、例えばヒートシール部61を直線状または曲線状のヒートシール線として、多辺形区域に連接させ(図3及び図5参照)、ヒートシール部61、62の一部が同一の直線上にあり、ヒートシール部61、62の間の連接口63をこの直線上に形成するようにしてもよい。
【0016】
気体の注入時、気体が逆止弁10の2枚の第2内部フィルム11bの間から緩衝部51内に進入し、連接口63を介してエア貯蔵部52に対し気体の注入を行い、緩衝部51の面積がエア貯蔵部52の面積より小さいため、緩衝部51内の気圧が小さく、エア貯蔵部52内の気圧が徐々に上がるに連れて、折り曲げ部6を中心点として緩衝部51に向かって折れ曲がり、連接口63箇所に位置する2枚の外部フィルム2a、2bが折れ曲がって連接口63が封鎖され、エア貯蔵部52の気体が外部に漏れ出ないように防止し(図4、図4a及び図6参照)、効果的にエア貯蔵部52の気体漏れを防いで第1の気体封鎖効果を達することができる。
緩衝部51内の気体が圧迫して逆止弁10の2枚の第2内部フィルム11bを相互に貼り付かせ、気体が逆止弁10を介して逆流し、外部に漏れ出ないように防止し、これにより第2の気体封鎖効果を達することができる。このため、本発明は折り曲げ部6と逆止弁10により二重の気体封鎖効果を達することができる。
【0017】
気体の放出時は、エアパイプ9を逆止弁10上のガイド通路18に穿通してエア貯蔵部52内まで挿入し、逆止弁10の一端が緩衝部51内に位置し、緩衝部51は体積が比較的小さいため、特に折り曲げ部6が収縮してエア貯蔵部52を湾曲させた後、緩衝部51の圧力が緩衝部51より小さく、ガイド通路18に沿ってエアパイプ9を挿入するときに受ける抵抗力が比較的小さくなり、容易に挿入することができる。従来の構造において、エアパイプを引き抜くときに逆止弁を引っ張って傷付けたり、同時に逆止弁を引き出してしまい破損を生じたりすることがあるため、本発明において、逆止弁10はヒートシール線4fにより接着され、2枚の外部フィルム2a、2bの間にしっかりと位置決めされるため、エアパイプ9を引き抜くときに逆止弁10の内部フィルム1a、1bが引っ張られて傷付いたり、ガイド通路18内から引き出されたりする問題を効果的に防止することができる。
【実施例2】
【0018】
図7に本発明の実施例2の複数回の気体注入と放出が可能な気体封鎖構造体を示す。本実施例と実施例1の最大の違いは、折り曲げ部6の構造にある。本実施例において、折り曲げ部6のヒートシール部61は湾曲状のヒートシール線であり、緩衝部51の隣に折り曲げ側6aを備え、連接口63がヒートシール線3aとヒートシール部61の間に形成され、湾曲された折り曲げ側6aを経由して気体を連接口63に到達させ、気体封鎖効果を強化することができる。このほか、本発明は逆止弁10に多辺形状のヒートシール部62を設置し、扁平な緩衝傾斜(図8参照)を形成して、気体注入後にエア貯蔵部52が膨張された後、連接口63で自然な折り曲げを形成させ、気体封鎖効果を達することができる。
【実施例3】
【0019】
図9に本発明の実施例3の複数回の気体注入と放出が可能な気体封鎖構造体を示す。本実施例と前述の実施例の最大の違いは、エア貯蔵部52の構造にある。本実施例において、エア貯蔵部52はヒートシール線3eにより2つの相互に独立したエアカラム521に区分され、各エアカラム521に前述の実施例の緩衝部51、折り曲げ部6及び逆止弁10を組み合わせて使用し、ここでは説明を省略するが、それによりいずれかのエアカラム521が破損しても、別のエアカラム521は緩衝保護の効果を提供することができる。
【実施例4】
【0020】
図10及び図11に本発明の実施例4の複数回の気体注入と放出が可能な気体封鎖構造体を示す。本実施例と前述の実施例の最大の違いは、逆止弁10及び緩衝部51の構造にある。本実施例において、逆止弁10は複数の第1内部フィルム11a及び複数の第2内部フィルム11bを含み、複数の第1内部フィルム11aが相互に重ね合わされ、且つその一部が2枚の外部フィルム2a、2bから露出され、複数の第2内部フィルム11bが相互に重ね合わされ、且つ複数の第1内部フィルムの間に位置し、且つ複数の第2内部フィルム11bの一部が複数の第1内部フィルム11aから露出される。複数の第1内部フィルム11aはヒートシール手段でヒートシール線4a、4b、4cを形成して接着でき、かつ複数の第1内部フィルム11aの間には耐熱材1cを備え、ヒートシール線3aで複数の第1内部フィルム11a、2枚の外部フィルム2a、2bを接着するとき、複数の第1内部フィルム11aが耐熱材1cの箇所で接着されず、気体の流通に供する開口1dを形成することができる。複数の第2内部フィルム11bはヒートシール手段でヒートシール線41a、41b、41c、41dを形成して接着してもよく、さらに、実際の構造設計に基づき、複数の第2内部フィルム11bの間に耐熱材1cを設け、開口11dを形成することができる。本実施例において、緩衝部51は複数の第1内部フィルム11aの間に位置し、そのうち、緩衝部51の一部が複数の第1内部フィルム11aと2枚の外部フィルム2a、2bが重ね合わされた区域に位置し、その面積はエア貯蔵部52の面積より小さい。
【0021】
このほか、ヒートシール手段で複数の第2内部フィルム11bを接着してヒートシール線4fを形成し(または同時に複数の第1内部フィルム11aと複数の第2内部フィルム11bを接着)、ヒートシール線4fの側辺にガイド通路18を形成して、エアパイプ9の逆止弁10に対する挿入と取り出しをガイドするようにしてもよい。さらに、折り曲げ部6はヒートシールで2枚の外部フィルム2a、2b、2枚の第1内部フィルム11aを接着して形成され、緩衝部51とエア貯蔵部52の間に位置することができる。
【0022】
気体注入時はエアパイプ9で開口11dから気体を注入するか、開口1dまたは連接口63に穿通してエア貯蔵部52に対して直接気体を注入することができ、気体の放出もこの逆でできる。気体充填後はエアパイプ9を引き抜き、エア貯蔵部52内の気体が2枚の第1内部フィルム11aを圧迫して2枚の第1内部フィルム11aを相互に貼り付かせ、それにより連接口63が封鎖される。エアパイプ9内の気体は連接口63に沿って緩衝部51に流入し、緩衝部51が気体により膨張された後逆止弁10を圧迫して気体が逆止弁10から逆流しないように防止し、気体の封鎖を形成して、自動気体封鎖の目的を達すると同時に、二重の気体封鎖効果を達することができる(図12及び図12a参照)。また、緩衝部51の区域が比較的小さいため、その内部の気体内圧が低く、気体を放出する必要があるときは、エアパイプ9を開口11dに沿って挿入し、開口1dを経由して連接口63に到達させ、円滑に気体を放出することができる。気体放出時、エアパイプ9を引き抜くときに複数の第2内部フィルム11bがヒートシール線4fで位置決めされるため、逆止弁10が引っ張られて破損することがなく、円滑にエアパイプ9を引き抜くことができる。
【0023】
本発明の技術内容について最良の実施例に基づき上述のように開示したが、この説明は本発明を限定するために用いるものではなく、当業者が本発明の要旨を逸脱せずに行った変更と修飾はすべて、本発明の範疇内に含まれ、本発明の保護範囲は後付の特許請求の範囲の定義に準じる。
【符号の説明】
【0024】
1・・・・・・・・・・・・・・・複数回の気体注入と放出が可能な気体封鎖構造体
2a、2b・・・・・・・・・・・外部フィルム
1a、1b・・・・・・・・・・・内部フィルム
11a・・・・・・・・・・・・・第1内部フィルム
11b・・・・・・・・・・・・・第2内部フィルム
1c・・・・・・・・・・・・・・耐熱材
1d、11d・・・・・・・・・・開口
10・・・・・・・・・・・・・・逆止弁
18・・・・・・・・・・・・・・ガイド通路
5・・・・・・・・・・・・・・・エア保持区域
51・・・・・・・・・・・・・・緩衝部
52・・・・・・・・・・・・・・エア貯蔵部
521・・・・・・・・・・・・・エアカラム
6・・・・・・・・・・・・・・・折り曲げ部
61、62・・・・・・・・・・・ヒートシール部
63・・・・・・・・・・・・・・連接口
3a、3b、3c、3d、3e ・・ヒートシール線
4a、4b、4c、4f・・・・・・ヒートシール線
41a、41b、41c、41d・・ヒートシール線
9・・・・・・・・・・・・・・・・エアパイプ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数回の気体注入と放出が可能な気体封鎖構造体であって、
複数の外部フィルムと、
ヒートシールで前記外部フィルムを接着して形成され、緩衝部とエア貯蔵部を含み、前記緩衝部の面積が前記エア貯蔵部の面積より小さいエア保持区域と、
ヒートシールで接着されて前記外部フィルムの間に位置決めされ、その一部が前記緩衝部内に位置し、別の一部が前記外部フィルムから露出された逆止弁と、
ヒートシールで前記外部フィルムを接着して形成され、前記緩衝部と前記エア貯蔵部の間に位置し、前記緩衝部と前記エア貯蔵部を連通する連接口を含む折り曲げ部を含み、
気体が前記逆止弁内を経由して前記エア保持区域に注入され、前記エア貯蔵部が気体の注入によって膨張した高さが前記緩衝部より大きく段差が形成され、前記折り曲げ部を中心点として前記緩衝部に向かって前記エア貯蔵部が折れ曲がり、前記連接口が封鎖されると共に、前記緩衝部内の気体が前記逆止弁を圧迫し、前記逆止弁を閉じ合わせて二重の気体封鎖効果を達するよう構成したことを特徴とする、複数回の気体注入と放出が可能な気体封鎖構造体。
【請求項2】
前記逆止弁が耐熱材を備え、ヒートシールにより接着されて入氣口が形成され、前記入氣口に前記エアパイプを穿通させて前記緩衝部または前記エア貯蔵部に配置し、前記逆止弁が複数の第1内部フィルムをヒートシールで接着して形成されたことを特徴とする、請求項1に記載の複数回の気体注入と放出が可能な気体封鎖構造体。
【請求項3】
前記逆止弁がさらに前記第1内部フィルムの間に位置する複数の第2内部フィルムを含むことを特徴とする、請求項2に記載の複数回の気体注入と放出が可能な気体封鎖構造体。
【請求項4】
前記第2内部フィルムが前記第1内部フィルムのうちの1枚に貼付され、前記入氣口が第2内部フィルムのうちの1枚と前記第1内部フィルムのうちの1枚の間に位置することを特徴とする、請求項3に記載の複数回の気体注入と放出が可能な気体封鎖構造体。
【請求項5】
前記逆止弁がさらに、前記逆止弁に対するエアパイプの挿入または取り出しをガイドするガイド通路を含むことを特徴とする、請求項1に記載の複数回の気体注入と放出が可能な気体封鎖構造体。
【請求項6】
前記折り曲げ部が、前記緩衝部の隣に折り曲げ側を含むことを特徴とする、請求項1に記載の複数回の気体注入と放出が可能な気体封鎖構造体。
【請求項7】
複数回の気体注入と放出が可能な気体封鎖構造体であって、
複数の外部フィルムと、
ヒートシールで接着され、前記外部フィルムの間に位置決めされ、複数の第1内部フィルム、複数の第2内部フィルム、緩衝部を含み、前記第1内部フィルムの一部が前記外部フィルムから露出され、前記第2内部フィルムが前記第1内部フィルムの間に位置し、且つ一部が前記第1内部フィルムから露出され、前記緩衝部が前記第1内部フィルムの間に位置し、面積がエア貯蔵部の面積より小さい逆止弁と、
ヒートシールで前記外部フィルムを接着して形成され、前記緩衝部と前記エア貯蔵部の間に位置し、前記緩衝部と前記エア貯蔵部を連通する連接口を含む折り曲げ部を含み、
気体が前記逆止弁内を経由して前記エア貯蔵部に注入され、前記エア貯蔵部内の気体が前記逆止弁を圧迫して前記連接口が封鎖され、前記緩衝部内の気体が前記第2内部フィルムを圧迫して前記第2内部フィルムを相互に貼り付かせ、二重の気体封鎖効果を達するよう構成したことを特徴とする、複数回の気体注入と放出が可能な気体封鎖構造体。
【請求項8】
前記第2内部フィルムが前記第1内部フィルムのうちの1枚に貼付されることを特徴とする、請求項7に記載の複数回の気体注入と放出が可能な気体封鎖構造体。
【請求項9】
前記逆止弁がさらに、前記逆止弁に対するエアパイプの挿入または取り出しをガイドするガイド通路を含むことを特徴とする、請求項7に記載の複数回の気体注入と放出が可能な気体封鎖構造体。
【請求項10】
前記折り曲げ部が、前記緩衝部の隣に折り曲げ側を含むことを特徴とする、請求項7に記載の複数回の気体注入と放出が可能な気体封鎖構造体。
【請求項1】
複数回の気体注入と放出が可能な気体封鎖構造体であって、
複数の外部フィルムと、
ヒートシールで前記外部フィルムを接着して形成され、緩衝部とエア貯蔵部を含み、前記緩衝部の面積が前記エア貯蔵部の面積より小さいエア保持区域と、
ヒートシールで接着されて前記外部フィルムの間に位置決めされ、その一部が前記緩衝部内に位置し、別の一部が前記外部フィルムから露出された逆止弁と、
ヒートシールで前記外部フィルムを接着して形成され、前記緩衝部と前記エア貯蔵部の間に位置し、前記緩衝部と前記エア貯蔵部を連通する連接口を含む折り曲げ部を含み、
気体が前記逆止弁内を経由して前記エア保持区域に注入され、前記エア貯蔵部が気体の注入によって膨張した高さが前記緩衝部より大きく段差が形成され、前記折り曲げ部を中心点として前記緩衝部に向かって前記エア貯蔵部が折れ曲がり、前記連接口が封鎖されると共に、前記緩衝部内の気体が前記逆止弁を圧迫し、前記逆止弁を閉じ合わせて二重の気体封鎖効果を達するよう構成したことを特徴とする、複数回の気体注入と放出が可能な気体封鎖構造体。
【請求項2】
前記逆止弁が耐熱材を備え、ヒートシールにより接着されて入氣口が形成され、前記入氣口に前記エアパイプを穿通させて前記緩衝部または前記エア貯蔵部に配置し、前記逆止弁が複数の第1内部フィルムをヒートシールで接着して形成されたことを特徴とする、請求項1に記載の複数回の気体注入と放出が可能な気体封鎖構造体。
【請求項3】
前記逆止弁がさらに前記第1内部フィルムの間に位置する複数の第2内部フィルムを含むことを特徴とする、請求項2に記載の複数回の気体注入と放出が可能な気体封鎖構造体。
【請求項4】
前記第2内部フィルムが前記第1内部フィルムのうちの1枚に貼付され、前記入氣口が第2内部フィルムのうちの1枚と前記第1内部フィルムのうちの1枚の間に位置することを特徴とする、請求項3に記載の複数回の気体注入と放出が可能な気体封鎖構造体。
【請求項5】
前記逆止弁がさらに、前記逆止弁に対するエアパイプの挿入または取り出しをガイドするガイド通路を含むことを特徴とする、請求項1に記載の複数回の気体注入と放出が可能な気体封鎖構造体。
【請求項6】
前記折り曲げ部が、前記緩衝部の隣に折り曲げ側を含むことを特徴とする、請求項1に記載の複数回の気体注入と放出が可能な気体封鎖構造体。
【請求項7】
複数回の気体注入と放出が可能な気体封鎖構造体であって、
複数の外部フィルムと、
ヒートシールで接着され、前記外部フィルムの間に位置決めされ、複数の第1内部フィルム、複数の第2内部フィルム、緩衝部を含み、前記第1内部フィルムの一部が前記外部フィルムから露出され、前記第2内部フィルムが前記第1内部フィルムの間に位置し、且つ一部が前記第1内部フィルムから露出され、前記緩衝部が前記第1内部フィルムの間に位置し、面積がエア貯蔵部の面積より小さい逆止弁と、
ヒートシールで前記外部フィルムを接着して形成され、前記緩衝部と前記エア貯蔵部の間に位置し、前記緩衝部と前記エア貯蔵部を連通する連接口を含む折り曲げ部を含み、
気体が前記逆止弁内を経由して前記エア貯蔵部に注入され、前記エア貯蔵部内の気体が前記逆止弁を圧迫して前記連接口が封鎖され、前記緩衝部内の気体が前記第2内部フィルムを圧迫して前記第2内部フィルムを相互に貼り付かせ、二重の気体封鎖効果を達するよう構成したことを特徴とする、複数回の気体注入と放出が可能な気体封鎖構造体。
【請求項8】
前記第2内部フィルムが前記第1内部フィルムのうちの1枚に貼付されることを特徴とする、請求項7に記載の複数回の気体注入と放出が可能な気体封鎖構造体。
【請求項9】
前記逆止弁がさらに、前記逆止弁に対するエアパイプの挿入または取り出しをガイドするガイド通路を含むことを特徴とする、請求項7に記載の複数回の気体注入と放出が可能な気体封鎖構造体。
【請求項10】
前記折り曲げ部が、前記緩衝部の隣に折り曲げ側を含むことを特徴とする、請求項7に記載の複数回の気体注入と放出が可能な気体封鎖構造体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図4a】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図12a】
【図2】
【図3】
【図4】
【図4a】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図12a】
【公開番号】特開2012−254828(P2012−254828A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−227881(P2011−227881)
【出願日】平成23年10月17日(2011.10.17)
【出願人】(509324687)亞比斯國際企業股▲分▼有限公司 (5)
【出願人】(506406054)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月17日(2011.10.17)
【出願人】(509324687)亞比斯國際企業股▲分▼有限公司 (5)
【出願人】(506406054)
【Fターム(参考)】
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