視覚認知速度及び/又は範囲の検査/訓練システム及び方法
被験者の視覚認知の範囲及び/又は速度を検査及び/又は訓練するためのシステム及び方法を提供する。より具体的には、方法は、被験者の目前で一瞬見せた情報を受けて保持する被験者の能力を検査する評価を用いて、被験者の視覚認知の範囲及び/又は速度の様々な側面を検査/訓練することを含むことができる。様々な評価を用いることにより、効率の良い検査を実施することができる。本発明によると、1以上の2次元的表現を被験者に第1の時刻に提示するステップと、第2の時刻に被験者からの応答入力を受けるステップと、受けた応答入力を処理して被験者の認知範囲の測定値を提供するステップと、第1の時刻から第2の時刻のまでの時間を処理して被験者の認知速度の測定値を提供するステップと、を有する検査/訓練方法を個人に施すことができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に、個人の視覚認知範囲の検査に関する。
【背景技術】
【0002】
身体能力と並んで、個人の視覚及びそれに関する技能は、当該個人がスポーツ等の活動に参加する際の能力において、重要な役割を果たす。一般的には、スポーツ又は活動において上達するためには、個人は、自己の全体的な能力を向上させるために、自己の身体能力を向上させることに注力する。或る身体能力を向上させるためには、まず、個人の能力を正確に検査することが必要であり得る。評価後に、個人は、或る訓練法を受け、そこで個人は、(1)検査され、(2)訓練され、そして(3)再度検査される。この手順は必要に応じて継続され、当該個人が或る分野における所望の適性レベルを達成及び/又は維持するまで継続される。
【発明の概要】
【0003】
本発明の好適例は、この発明の概要ではなく、後述の特許請求の範囲によって規定される。ここでは、次の目的のために、本発明の種々の態様を高所から概説する:本願開示の全体像を提供し、かつ、実施例の詳細な説明において後述する事項を選択して、簡略化した形式で紹介することである。この概要は、特許請求の範囲の主要な特徴又は不可欠な特徴を特定することを意図しておらず、また、特許請求の範囲を特定するための補助資料として単独で用いることも意図していない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明によれば、被験者の視覚認知の速度及び/又は範囲を検査及び/又は訓練するためのシステム及び方法が提供される。本発明によれば、個人の視覚認知範囲は、1つ以上の2次元表示を個人に提示し、前記1つ以上の2次元表示に対する前記個人の認知に基づく入力を前記個人から受け、受けた入力を処理するシステム及び/又は方法を用いて、検査又は訓練することができる。視覚認知範囲の検査は、個人のニーズに基づいて、実施する評価を変化させることができるよう設定可能にすることができる。そして、受けた入力は、例えば、個人の視覚認知範囲に関するデータを計算するために、全体評価及び各個人の評価の双方で用いることができる。さらに、個人の視覚認知速度は、個人がどの程度迅速に1つ以上の2次元表示を認知できるかを判定することによって、検査することができる。個人の視覚認知の範囲及び/又は速度は、同様のシステム及び/又は方法を用いて訓練することができる。
【0005】
以下、本発明を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】本発明の実施形態による、好適な、視覚認知の範囲及び/又は速度の検査及び/又は訓練システムを示す図である。
【図2】本発明の実施形態による、視覚情報を提供する表示装置を示す図である。
【図3】本発明の実施形態による、視覚情報に応答した入力を受ける入力装置を示す図である。
【図4】本発明の実施形態による、視覚情報を提供する他の表示装置を示す図である。
【図5】本発明の実施形態による、視覚情報に応答した入力を受ける他の入力装置を示す図である。
【図6】本発明の実施形態による、視覚認知範囲の評価を示す図である。
【図7】本発明の実施形態による、視覚情報を提供する他の表示装置を示す図である。
【図8】本発明の他の実施形態による、視覚情報に応答した入力を受ける入力装置を示す図である。
【図9】本発明の他の実施形態による、視覚認知範囲の評価を示す図である。
【図10】本発明の実施形態による、検査装置を示す図である。
【図11】本発明の実施形態による、被験者の視覚認知の範囲及び/又は速度を検査又は訓練する方法を示す図である。
【図12】本発明の実施形態による、被験者の視覚認知の範囲及び/又は速度を検査又は訓練する他の方法を示す図である。
【図13】本発明の実施形態による、被験者の視覚認知の範囲及び/又は速度を検査又は訓練する他の方法を示す図である。
【図14A】単一のタッチセンサ式表示装置を、表示装置及び入力装置の両方として利用する、本発明の実施形態を示す図である。
【図14B】単一のタッチセンサ式表示装置を、表示装置及び入力装置の両方として利用する、本発明の実施形態を示す図である。
【図15】被験者の視覚認知の範囲及び/又は速度を検査及び/又は訓練するのに用いる視覚情報の量を変化させて表示することのできる表示装置の実施形態を示す図である。
【図16】本発明による、被験者の視覚認知の範囲及び/又は速度を検査及び/又は訓練する他の方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の主題は、法定要件を充足するために、具体性を伴ってここに説明する。しかし、この説明自体は、本件特許の範囲を限定することは意図していない。むしろ、発明者らは、他の手法によっても特許請求の範囲の主題を具体化、即ち異なるステップ、又は本明細書に記載のステップに類似のステップの異なる組合せを、現在の又は将来の技術と併せて用いることによって具体化することができると考えている。
【0008】
本発明の実施形態は、個人の視覚認知の範囲及び/又は速度を検査及び/又は訓練するためのシステム及び方法を提供する。伝統的には、視覚認知範囲は、タキストスコープを用いて測定されてきた。タキストスコープは、所定の短い時間だけ画像をスクリーン上に表示し、これは一般的にはスクリーンに画像を投射することによって行われる。本発明によれば、空間的に配置された指標を提示するために、伝統的なタキストスコープを用いることができるが、他のあらゆる種類の表示装置を用いることもできる。本発明の実施形態では、表示スクリーン上で、所定時間だけ、幾つかの指標を空間的に配置して提示することができる。指標は、指標の配置や指標の特徴等の、被験者によって認知される情報を伝達することができる。所定時間後に、指標は表示されなくなり、前に表示された指標に基づく応答を提供するように個人を促すことができる。指標は、種々の大きさ、色、や他の違いによって特徴付けることができ、異なる特徴は種々の正しい入力に対応することができる。一回に表示される情報量を変化させて、被験者の視覚認知範囲の測定値を得ることができる。指標を表示する持続時間を変化させて、被験者の視覚認知速度の測定値を得ることができる。したがって、視覚認知の範囲及び/又は速度は、個人が視覚刺激に応答して与えた入力を比較することによって、測定することができる。実施形態では、ユーザの行動及びユーザの無行動の各々を入力として解釈することができる。
【0009】
図面全体を参照し、そして最初に特に図1を参照するに、本発明の実施形態による、被験者の視覚認知の範囲及び/又は速度を検査及び/又は訓練するための好適なシステムが示され、その全体をシステム100で示す。図1に示すシステム100は、適切な検査及び/又は訓練システム環境の一例に過ぎず、本発明の実施形態の用法又は機能の範囲についての限定を示唆することを意図はしていない。また、システム100は、その中に示す単一の要素又は要素の組合せについて、依存性又は要件を有するものとして解釈すべきでない。
【0010】
システム100は、被験者110の視覚認知の範囲及び/又は速度を検査又は訓練するために用いることができる。システム100は、表示装置120、接続部122、タッチセンサ式スクリーン130、接続部132、検査装置140、データベース150、接続部152、コンピュータ160及び接続部162を含むことができる。本明細書では、検査装置140を「検査装置」とも「検査する装置」とも称するが、検査装置140は、検査及び/又は訓練に共に用いることができる。検査システム100の種々の要素は、接続部122、132、152、及び/又は162を通して通信することができる。接続部122、132、152、及び/又は162は、有線(例えば、ケーブル等)又は無線(例えば、ワイヤレスネットワークやブルートゥース(登録商標)プロトコル等)とすることができる。接続部122、132、152、及び/又は162も、ネットワークとすることができ、該ネットワークは、1つ以上のローカルエリアネットワーク(LAN)及び/又は広域ネットワーク(WAN)を含むことができるが、これらに限定されない。このようなネットワーキング環境は、企業内コンピュータネットワーク、イントラネット及びインターネットにおいて一般的である。さらに、接続部122、132、152、及び/又は162は、検査システム100の要素間の、局所的に結線された接続部とすることもできる。接続部122、132、152、及び/又は162には、あらゆる媒体又はプロトコルを用いることができる。したがって、接続部122、132、152、及び/又は162は、以降説明しない。
【0011】
タッチセンサ式スクリーン130は、被験者110からの1つ以上の応答をタッチ入力として受けることができる。タッチセンサ式スクリーン130は、被験者110からタッチに基づく応答を受け取ることのできるあらゆる装置とすることができる。なお、本発明は、タッチセンサ式スクリーン130たる入力装置の実現に限定されるものではなく、本発明の実施形態の範囲内の数多くの異なる種類のあらゆる入力装置によって実現することができる。さらに、タッチセンサ式スクリーン130及び表示装置120は、被験者110に情報を表示すると共に、被験者110からの入力を受ける単一の装置とすることができる。2つ以上のタッチセンサ式スクリーン130等の入力装置を、検査システム100とともに用いることができる。代案の入力装置は、表示装置120によって被験者110に表示された情報に応答して有線又は無線データを提供することができる、例えば、マイク、ジョイスティック、ゲームパッド、キーボード、キーパッド、ゲームコントローラ、ジェスチャ認識システム、及び/又は少なくとも二値識別能力を有する他のあらゆる入力開始要素を含むことができる。
【0012】
これに加えて、あるいはその代わりに、表示装置は、被験者からの音響入力を処理する音声認識装置及び/又はソフトウェアを含むことができる。例えば、被験者からの音響入力は、視覚的な指標の認識を示すために、表示装置120に表示された視覚的指標が持つ位置等の特徴の言語表現とすることができる。
【0013】
入力装置がジェスチャ認識システムである場合、多種のシステム及び/又は方法を用いて入力を受けることができる。例えば、1つ以上のカメラを用いて、被験者の四肢及び/又は末端部の動作を監視して、適切なハードウェア及び/又はソフトウェアとともに、被験者が適切なジェスチャを行った際に入力を記録することができる。ジェスチャ認識システムは、モーション追跡を促進するために、被験者に取り付けた光学マーカも利用することができる。被験者110に取り付けた送信機、及び受信機(例えば、赤外線、音波、超低音の音波、超音波等を活用するもの)も、ジェスチャ認識システムの一部として利用することができる。
【0014】
入力装置がタッチセンサ式スクリーン130である場合には、あらゆる種類のタッチセンサ式スクリーンを利用することができる。また、それ自体タッチセンサ式でない表示装置とともに、タッチセンサ式材料のオーバーレイを用いて、タッチ入力を受けることができる。この様なオーバーレイは、表示装置から任意の距離におくことができる。
【0015】
表示装置120は、情報を被験者110に対して、被験者が観測可能な出力画像及び/又はビデオとして表示することができ、あらゆる種類のコンピュータ、検査装置、又は陰極線管、液晶ディスプレイ、プラズマスクリーン若しくは他のあらゆる表示型を含むテレビモニタとすることができる。これに加えて、あるいはその代わりに、表示装置120は、画像が前方又は後方から投射される1つ以上のスクリーンを備えることができる。さらに、被験者110に対する視覚認知範囲の評価を実施する前、間及び後に、管理者が検査装置140と相互作用するための被験者インターフェースを、表示装置120は提供することができる。
【0016】
動作中には、表示装置120は、被験者に対する1つ以上の視覚的指標の形式で、視覚情報を被験者110に提示するように構成することができる。以下により完全に述べるように、表示装置120は、被験者110の視覚認知範囲を検査及び/又は訓練するために、様々な量の情報を有する視覚的指標を提示することができる。一般的に、各視覚的指標は、1つ又は複数の特徴を有することができる。特徴は、例えば、空間的な位置、相互排他的な所定数の特徴のうちの1つ(例えば、上、下、左又は右のいずれかを向く指標等)、色等、又は特徴の任意の組み合わせとすることができる。代わりに、他の特徴を用いることができる。本発明は、特定の特徴のいずれにも限定されない。さらに、以下により完全に述べるように、表示装置120は、被験者110の視覚認知速度を検査及び/又は訓練するために、可変時間長に亘って、被験者110に視覚情報を提示することができる。
【0017】
表示装置120は、あらゆる種類のモニタ、表示ゴーグル若しくはバイザー、スクリーン及びプロジェクタ、又は画像を表示することができる他の装置とすることができる。さらなる例として、表示装置120は、限定された空間領域内で視覚的距離感を発生させるように戦略的に配置されたミラー及び/又はレンズを用いる(例えば、トンネル効果を生成するための複数ミラーの配置等の)装置とすることができる。このような装置の例は、距離感を生成するためにミラーを利用する距離感検査装置である。さらに、同一又は異なる種類の表示装置を複数用いることができる。
【0018】
代わりに、表示装置120は、1つ以上の3次元画像を、被験者に対して提供することができる。3次元画像の表示は、被験者に対する仮想現実感又はホログラフィック表示を含むことができる。1つ以上の3次元画像に応答するに当たり、被験者は、1つ以上の3次元画像に応答した被験者の動き座標を入力する事のできるジェスチャ追跡技術を利用することができる。例えば、立法体構造内の1組の3次元ホログラフィック画像を、被験者に示すことができる。3次元画像に応答して、被験者は、ジェスチャ追跡グローブを用いて、相対的であるがより小さい入力装置内に画像が配置されたかのように、画像の関連位置を指示することができる。このようにして、被験者は、1つ以上の3次元画像の相対位置を、3次元フォーマットで指示することができる。
【0019】
検査装置は、図1に示すように、あらゆる種類のコンピュータ装置とすることができる。データベース150は、視覚認知範囲の評価に関連する情報を格納するように構成されている。データベース150に格納された情報は、構成可能であり、また、検査法及び/又は訓練法の1回以上の反復において表示された指標並びに受けた入力を記述する情報、被験者の応答の正確性及び/又は速度の測定値、等のあらゆる個人の視覚認知の範囲及び/又は速度の検査及び/又は訓練に関連する情報を含むことができる。
【0020】
データベース150に格納される情報は、被験者110及び/又は他の個人のスコア及び評価も含むことができる。被験者110のスコア及び評価は、被験者110用の個別の視覚認知範囲/速度の訓練プログラムを選定及び/又は設計するために、及び/又は、被験者110の視覚認知範囲/速度を検査するためのプロトコルを選定するために用いることができる。例えば、個人が自身の評価について非常に良好なスコアを得ている場合には、より上級の及び/又はより難しい検査/訓練プログラムを用いて、その者を検査/訓練した方が有益であり得る。検査/訓練は、情報がより多く、及び/又は、より短時間に表示されるようにして、より難しくすることができる。単一の独立要素として示されているが、データベース150は、実際に、例えばデータベースクラスター等の複数のデータベースとすることができる。さらに、データベース150の一部又は全体は、検査装置140に関連するコンピュータ装置上、別の外部のコンピュータ装置上(不図示)、及び/又はそれらのあらゆる組み合わせの上に存在することができる。データベース150は、随意的なものとすることができ、検査システム100と併せて実装する必要はない。
【0021】
図2を参照するに、本発明の実施形態による表示装置220がさらに示されている。表示装置220は、複数の部分225を備えることができる。図2に示す部分225は、非アクティブ状態で示している。部分225は、電球、素子、スクリーンの各部分又は、アクティブ状態と他の状態、例えば非アクティブ状態、との区別を示す能力を有する他の材料とすることができる。表示装置220の部分225は、2次元的表現に配置することができる。これに加えて、あるいはその代わりに、部分225は、2つ以上の色を備えることができ、前記2つ以上の色の部分は、アクティブ状態と非アクティブ状態とを区別するために用いることができる。他の実施形態では、「アクティブ」部分は点灯中の電球で構成することができるのに対し、「非アクティブ」部分は、消灯中の電球で構成することができる。表示装置の部分225のアクティブ状態は、表示装置220によって被験者へ提供される情報量を決定することができ、表示装置220の部分225のアクティブ状態の持続時間は、被験者が表示された情報を認知するために利用可能な時間を決定することができる。図2に示すように、各部分225は「非アクティブ」状態にある。
【0022】
図3に、本発明の実施形態による入力装置330を示す。入力装置330は、複数の部分335を備えることができる。入力装置330を構成する複数の部分は、図2に示す表示装置220を構成する複数の部分に対応することができる。入力装置330及び表示装置220は、単一のタッチセンサ式スクリーンで構成することができる。入力装置330の部分335は、これに関連する表示装置330に対応する2次元的表現に配置することができ、または、関連する表示装置と異なる寸法にして、複数の表示装置の複数の寸法と互換にすることができる。
【0023】
図4を参照するに、本発明の実施形態による、表示装置420がさらに示されている。表示装置420は、図2に示す表示装置220と同様にすることができる。このことから、表示装置420は、複数の部分425を備えることができる。図4は、アクティブ部分427と、非アクティブ部分426との区別をさらに示す。アクティブ部分427に加えて、非アクティブ部分426は、表示装置420上のグリッドの残部を構成するものとして示し、前記非アクティブ部分426はそれらの空白の特徴によって示されている。
【0024】
図5に、本発明の実施形態による入力装置530を示す。入力装置530及び表示装置420は、単一のタッチセンサ式スクリーンで構成することができる。図5に示すように、入力装置530は、被験者の、例えば表示装置420に表示された刺激に応答した応答入力を示すために用いられている。入力装置530は、部分535を備え、前記部分はアクティブ部分536及び非アクティブ部分537として分類されることができる。図5中の部分535は、図2に示す部分225と同様にすることができる。
【0025】
応答入力は、被験者が、図1に示す表示装置120等の少なくとも1つの表示装置からの刺激に応答して、入力することができる。入力装置530は、タッチスクリーン装置とすることができる。入力装置530は、表示スクリーンの見える所に配置することができ、或いは、入力装置530は、例えば別の部屋等の代わりの場所に配置して、被験者が表示された情報に応答した入力をするために別の場所に移動しなければならないようにすることができる。他の代案では、入力装置530の配置は、表示装置の配置と独立させることができる。
【0026】
関連する表示装置に対して、入力装置530の大きさ及び/又は位置を変化させることにより、「網膜上の焼き付き」又は「感覚記憶」を回避することができる。感覚記憶は、表示が停止した後の、指標の「ゴースト」像を生成することができ、その結果、正しい入力を促すために用いることができる。しかし、多くの場合に、感覚記憶を加味した様式で、被験者の視覚認知の範囲及び/又は速度を検査及び/又は訓練することが望ましいことがある。このような場合には、似通った大きさ及び/又は位置の表示装置及び入力装置、又は表示装置及び入力装置の両方として機能する単一のタッチセンサ式スクリーンを用いることができる。単一のタッチセンサ式スクリーンを利用するシステムの例は、図14A乃至図14Cに示されており、これらは以下に詳述する。
【0027】
図6を参照するに、本発明の実施形態による、視覚認知の範囲及び/又は速度の評価670が示されている。図6は、表示された視覚情報に応答した被験者の入力の正確性を表し、これを用いて被験者の視覚認知の範囲及び/又は速度を検査及び/又は訓練することができる。図6は、被験者によって選択された部分を示すために用いたことのある入力マス671の集合を示す。図6に見られるように、空白の入力マス672は、被験者が入力をしなかった領域を示す。対照的に、例えばマス673等の、非空白の入力マスは、被験者が入力をしなかった領域を示す。図6に示すように、全ての非空白のマスは、マス673と同様に、正しい入力マスとして示されている。正しい入力マスに「X」印をつけて、被験者が表示装置に提示された1つ以上の画像に応答して正確な入力を入れたことを示すことができる。図6に示すような被験者の検査結果の視覚的特徴化は、被験者の視覚認知の範囲及び/又は速度の検査及び/又は訓練の一部としては、不要であるか望ましくないことがあるが、本発明の説明を促進するために提示している。
【0028】
図7に、本発明の実施形態による表示装置720の他の例を示す。表示装置720は、図4に見られる表示装置420と同様の装置とすることができ、被験者に視覚情報を提示することができる。表示装置720は、複数の部分725で構成することができる。図4と同様に、図7は、アクティブ部分727と非アクティブ部分726との区別をさらに示す。図7は、部分725を区別するに当たり、アクティブ部分727の2次元的表現を示す。アクティブ部分727に加えて、非アクティブ部分726は表示装置720上のグリッドの残部を構成するものとして示している。代案の実施形態では、部分間の区別は、記入部分対空白部分等の、2値の特徴に限定する必要はない。代案の実施形態では、部分は、複数部分にわたる幾つかの要素に基づいて区別することができる。2つの特徴、例えばトランプに見られるような赤の部分と黒の部分、及び、ダイアモンド、ハート、クラブ、及びスペードである部分どうしの追加的区別に基づいて、部分の4つのカテゴリを区別することができ、本実施形態は赤のスペードや黒のダイアモンド等の可能性も残している。
【0029】
図8に、本発明による入力装置830を示す。入力装置830及び表示装置720は単一のタッチセンサ式スクリーンで構成することができる。入力装置830は、図7の表示装置720上に示された刺激等に応答して、被験者が入力をするために用いることができる。入力装置830は、複数の部分835で構成することができる。図4と同様に、図8は、被験者によってタッチされたアクティブ部分837と非アクティブ部分386との区別をさらに示す。図8に示すように、入力装置830は被験者の入力を反映する。図8の2次元的入力表現を図7の2次元的入力表現と比較すると、図8に見られる被験者による応答入力は、図7に示す2次元表示とは異なる形態であることがわかる。
【0030】
図9に、本発明の実施形態による、図7に示す出力と図8に示す入力とを比較する、視覚認知の範囲及び/又は速度の970を示す。図9は、被験者に表示された視覚情報に応答して被験者から受けた入力の比較を示す限りは、図6と類似する。しかし、図6とは対照的に、図9は、被験者による一部の応答入力が、図7に示す視覚情報と比較して誤っているシナリオを示す。図6と同様に、図9は、表示装置によって表示された視覚情報に応答して被験者が入力をしなかった領域を示す入力マス971を示している。表示装置により表示された視覚情報に応答して被験者が入力をした領域、並びに表示装置により表示された視覚情報に対応する位置に被験者が応答を入れ損なった領域を示す、マス972等の空白の入力マス、並びにマス973、974及び975等の非空白の入力マスを、図9は、図示する。
【0031】
非空白のマスは、被験者が正しく入力したか否かを表すために、異なる記号で示している。図9に示されるように、マス973等の一部の非空白のマスは、正しい入力を表す。正しい入力マスは、表示装置に表示された視覚情報に応答して被験者が入力装置に正確な入力をしたことを示すため、「X」で表している。図9にも示すように、一部の非空白マスは、マス974及び975等の正しくない入力マスを示す。マス975に似た正しくない入力マスは、表示装置730上のアクティブな指標に対応する入力装置830上の部分に被験者が応答を入れ損なったことを示すため、垂直の線で示している。マス974に似た正しくない入力マスは、表示装置730上に見られる画像上の正しい位置を反映していない入力装置830上の部分に被験者が応答を入れたことを示すため、水平の線で示している。図9の表示及び上述した指標マーカの例は、例示に過ぎず、本発明の範囲を限定することを意図したものではない。さらに、被験者の検査結果の視覚的特徴化は、不要であるか望ましくないことがあり、本発明の理解を促進するために示している。
【0032】
図10に、本発明の実施形態による検査装置1040を示す。ここでは、「検査装置」又は「検査する装置」と称するが、検査装置1040は、被験者の視覚認知の範囲及び/又は速度の検査及び/又は訓練に共に用いることができる。図10に示すように、検査装置1040は、範囲要素1052及び速度要素1054を伴う表示要素1042、入力要素1044、比較要素1046、処理要素1048、及び/又は他のあらゆる種類の視覚検査要素を備えることができる。図10に示す要素1042、1044、1046、1048、1052及び1054は、その性質、個数、相互関係において例示的なものであり、限定的なものとして解釈すべきではない。要素1042、1044、1046、1048、1052及び1054は、1つ以上の、汎用又は特殊用途のコンピュータ上、特化した回路上、他の種類のコンピュータ装置上、或いはこれらの組み合わせ上で動作するソフトウェアで構成することができる。さらに、要素1042、1044、1046、1048、1052及び1054の各々は、異なるソフトウェア及び/又はハードウェア、或いは同じソフトウェア及び/又はハードウェア、或いはソフトウェア及び/又はハードウェアの異なる組み合わせで構成することができる。要素1042、1044、1046、1048、1052及び1054は、別個の要素又はサブ要素を任意に組み合わせて構成することができる。本発明の実施形態の範囲内で所望の機能性を達成するために、任意数のコンポーネントを用いることができる。これらの要素の各々は、検査装置1040により、個人の視覚認知範囲能力の様々な態様を検査するために用いることができる。
【0033】
表示要素1042は、被験者の視覚認知の範囲及び/又は速度を検査及び/又訓練するために、視覚情報を表示装置に提示するように構成することができる。本明細書中に説明する指標を含め、あらゆる視覚的指標を用いることができる。視覚情報は、例えば図1に示す表示装置130等の表示装置を用いて提示される視覚的指標とすることができる。表示要素1042は、表示される視覚情報の量を制御する範囲要素1052、及び視覚情報が表示される時間を制御する速度要素1054をさらに備えることができる。入力要素1044は、例えば図1に示す入力装置130と被験者110のように、入力装置にて記録された被験者の応答を追跡するように構成されることができる。
【0034】
比較要素1046は、被験者から受けた入力を、被験者の視覚認知の範囲及び/又は速度の検査及び/又は訓練の一部として、表示された視覚情報と比較して評価するように構成することができる。比較要素1046は、図7の画像720等の表示された一組の指標と、図8に示す入力830等の被験者の応答とを比較するために用いることができる。処理要素1048は、比較コンポーネント1046等により測定される被験者の応答の正確性、範囲要素1052等によって被験者に対して表示された情報の量、速度要素1054等によって被験者に情報が表示された時間長、図1に示す記憶装置150上に維持することのできるデータベースに格納することのできる被験者又は他の個人の以前の成績に関する情報等の情報を、処理するように構成することができる。
【0035】
図11を参照するに、本発明の実施形態による、被験者の視覚認知の範囲及び/又は速度を検査及び/又は訓練する方法1100が示されている。以下では、用いる方法の種々の部分を表すために、「ステップ」や「ブロック」等の用語を用いるが、これらの用語は、個々のステップの順序が明示的に記載されている場合を除き、本明細書に開示する様々なステップ間の特定順序を暗に意味するものと解釈すべきでない。
【0036】
ステップ1100では、2次元図形から成る視覚情報を表示装置上で被験者に提示する。そして、ステップ1120では、表示された2次元図形に対応する応答入力を、入力装置によって受けることができる。実施形態では、単一のタッチセンサ式スクリーンを表示装置及び入力装置の両方として用いることができる。そして、ステップ1130では、処理要素が、受けた入力を表示された2次元図形と比較することができる。方法110のステップは、例えば、図1に示す検査装置140等のコンピュータ装置によって、1つ以上の表示装置及び1つ以上の入力装置とともに実行することができる。
【0037】
図12に、本発明の実施形態による、被験者の視覚認知の範囲及び/又は速度を検査及び/又は訓練する方法1200を示す。ステップ1210では、被験者を、表示装置が見える所に置くことができる。表示装置は、独立してアクティブ化可能な表示部分を2次元配列で有することができる。ステップ1220では、被験者を入力装置に届く所に置くことができる。ステップ1210の表示装置及びステップ1220の入力装置は、被験者に情報を表示すると共に被験者からの入力を受けることのできる単一のタッチセンサ式表示装置で構成することができる。入力装置は、独立して作用させることのできる入力部分を、2次元配列で持つことができる。前述の2次元配列は、表示装置の表示部分に対応することができる。代わりに、2次元配列は、表示部分以上に広がることができ、2次元配列は、多数の異なる表示装置の寸法に対応することができる。
【0038】
ステップ1230では、被験者に第1の量の情報を与えるために、表示装置の複数部分の部分集合を第1の期間に亘ってアクティブにすることができる。実施形態では、「期間」とは、離散的な時間長を意味することがある。先述の部分集合は、異なる色、異なる大きさ等の変化した特徴を有することのできる表示部分で構成することができる。ステップ1230中に表示する情報量は、アクティブにされた部分集合に含まれる部分の数及び/又はその部分集合が有する特徴に直接関係することができる。第1の期間の後、被験者からの入力は、ステップ1240にて、入力装置において記録することができる。単一のタッチセンサ式スクリーンが表示装置及び入力装置を共に構成することができる。記録される入力は、入力装置の入力部分の部分集合で構成することができる。ステップ1240は、ステップ1230の期間の後の第2の期間中に生じさせることができる。第2の期間の経過後、被験者に追加的入力を加えさせないことができる。一旦、入力装置上で入力が記録されると、第2の期間中に記録された入力に基づいて、アクティブにされた表示部分の部分集合と入力部分の部分集合との対応を判定することができる。
【0039】
方法1200は、被験者の視覚認知の速度及び/又は範囲を検査及び/又は訓練するために、任意の回数反復することができる。ステップ1230において表示す情報量は、方法1200の異なる反復回において変化させて、被験者の視覚認知範囲を検査/訓練することができる。ステップ1230において表示装置の複数部分の部分集合をアクティブにする第1の期間は、方法1200の異なる反復回において変化させて、被験者の視覚認知の速度を検査/訓練することができる。
【0040】
図13を参照するに、本発明の実施形態による、被験者の視覚認知の範囲及び/又は速度を検査及び/又は訓練する他の方法1300が示されている。ステップ1305では、2次元的表現を表示することのできる視認可能な表示装置を被験者に提供する。ステップ1310では、被験者に、2次元入力を受けることができるアクセス可能な入力装置を提供する。単一のタッチセンサ式スクリーンが表示装置及び入力装置の両方を備えることができる。代わりに、被験者が表示装置のアクティブ部分を見た位置に対応する入力装置上の位置を、被験者が指示するために用いることのできる一連のボタン及び/又はタッチスクリーン部分を、2次元入力は、備えることができ、また、表示装置は、任意の種類のモニタやディスプレイ等で構成することができる。ステップ1315では、2次元的表現から成る視覚情報を、表示装置に表示する。ステップ1315において表示する情報量は、個人の視覚認知の範囲の検査及び/又は訓練するために、制御することができる。表示装置上の2次元的表現の表示は、ステップ1320で停止することができる。ステップ1320前のステップ1315の持続時間は、個人の視覚認知速度の検査及び/又は訓練のために、制御されることができる。
【0041】
ステップ1325では、被験者からの2次元入力を、入力装置で受ける。ステップ1320において2次元的表現の表示を終了した後に、一度に1つ以上の応答を入力することができる。入力装置にて、2次元的な応答を受けた後に、ステップ1330では、この応答を、表示装置上に表示された2次元的表現と比較することができる。当該比較は、2次元的な応答入力と、表示装置上に表示された2次元的表現との対応の度合を測定するために用いることができる。対応の度合は、ステップ1335において、保存することができる。対応の度合は、図1に示すデータベース150のようなデータベースに保存することができる。また、ステップ1340では、応答の2次元入力を受けた時刻を保存することができ、応答の速さの指標として用いることができる。
【0042】
ステップ1345では、被験者の視覚認知の範囲及び/又は速度の検査及び/又は訓練が完了したかの判定を行うことができる。検査及び/又は訓練が未完了の場合には、方法1300は、ステップ1310に戻ることができる。しかし、検査及び/又は訓練が完了している場合には、方法1300は、ステップ1350に進み、例えば2次元的な応答入力と表示装置上に表示された2次元的表現との対応の度合、視覚情報が表示された持続時間、被験者又は他者の検査及び/又は訓練の前の応答の速さ等の情報を用いることによって能力スコアを算出することができるが、これらの情報の一部のみを用いることもできる。
【0043】
図14A〜Cを参照するに、被験者1490の視覚認知の範囲及び/又は速度を検査及び/又は訓練するためのシステム1400が示されている。システム1400は、被験者1490の視覚認知の範囲及び/又は速度の検査及び/又は訓練において、タッチセンサ式スクリーン1440を、表示装置及び入力装置の両方として用いることができ、これにより被験者1490は自らの感覚記憶を検査及び/又は訓練において利用することができる。
【0044】
タッチセンサ式スクリーンは、キオスク1410に、強固に固定するか調節可能に取り付けることができる。制御装置1420は、接続部1442を介して、タッチセンサ式スクリーンに接続することができる。制御装置1420は、プロセッサ、記憶装置、ネットワーク接続部等を有するあらゆる種類のコンピュータ装置又は複数のコンピュータ装置で構成することができる。接続部1442は、あらゆる種類の有線又は無線の接続部で構成することができる。
【0045】
制御装置1420は、タッチセンサ式スクリーン1440に、第1の指標1460、第2の指標1461、第3の指標1462及び第4の指標1463等の空間的に配列された視覚的指標を表示させることができる。制御装置1420は、タッチ感応スクリーン1440から第1の選択1470、第2の選択1471、第3の選択1472、第4の選択1473等のタッチ入力を受けることもできる。もちろん、被験者1490は、表示された指標に正しく対応する入力を首尾良く記録しているとは限らない。上述したように、制御装置は、被験者1490による選択の正確性を測定して被験者1490の認知範囲の測定値を取得することができると共に、異なる反復回において増減させた視覚情報を含ませることができる。また、上述したように、視覚的指標が表示される持続期間は、被験者1490の認知速度の測定値を提供するために、制御装置1420によって変化させることができる。さらに、被験者1490が応答を与えるために要する時間を測定して記録することができる。
【0046】
図15を参照するに、被験者の視覚認知の範囲及び/又は速度の検査及び/又は訓練において用いる、可変量の視覚情報を表示することのできる表示装置の他の実施形態が示されている。表示装置1500は、被験者に視覚情報を提供するために、複数の視覚的指標を2次元配列の形に表示することができる。以前に表示された情報に対応する入力を、被験者が表示装置1500をタッチすることによって記録できるように、表示装置1500はタッチセンサ式とすることができる。図15の例に示す指標は、アクティブ又は非アクティブとすることができる個別の円形で構成することができるが、単なるアクティブ又は非アクティブを超えた多様な特徴を有することのできる他の種類の指標も用いることができる。使用中には、表示装置1540の指標の部分集合はまず第1の期間だけアクティブにし、その後に非アクティブにし、その時に被験者は、表示装置1500の以前アクティブにされた部分をタッチしようとすることがある。図15に示すように、指標は、例えば第1の円1510、第2の指標円1520及び第3の円1530のように、広がっていく同心円上に配置することができる。第1の円1510は、第1の指標1515等の第1の数の指標を含むことができる。第2の円1520は、第2の指標1525等の第2の数の指標を含むことができる。第3の円1530は、第3の指標1535等の第3の数の指標を含むことができる。本発明によれば、図15に示す3個より多数又は少数の同心円を用いることができ、本発明の範囲から逸脱せずに、あらゆる同心円は図15に示す指標より多数又は少数の指標を含むことができる。各々が所定の最大量の可能な視覚情報、この場合は所定数の指標を含む複数の同心円を用いることができる。被験者の視覚認知の範囲及び/又は速度の検査及び/又は訓練は、より多数又はより少数の円内に指標を含めることによって、特定の反復回数に対して、より多くの又はより少ない情報を含むように調節することができる。例えば、或る検査セッションは、第1の円1510内の視覚指標のみを用いて開始することができる。被験者が第1の同心円1510内の視覚情報に関しての所定回数の表示に応答した後は、第1の同心円1510及び第2の同心円1520両方の中に含まれる指標を用いて、さらなる検査の反復を行うことができる。このような検査が良好であれば、被験者は、第1の同心円1510、第2の同心円1520及び第3の同心円1530を用いて検査の反復を行うことができる。もちろん、検査の反復は、最大可能な情報量を用いて開始して、検査の過程中に提示する情報を減らしていくこともでき、或いは、反復回ごとに被験者に表示される情報量を増減変化させる他の様式で、検査の反復をばらつかせることもできる。同様に、被験者の視覚認知の範囲及び/又は速度の訓練は、視覚情報の量の変化を利用することができ、これは、本明細書では図15に示す例示的な同心円等の同心円を用いて達成することができる。
【0047】
図16を参照するに、本発明による、複数のレベルを利用する、被験者の視覚認知の範囲及び/又は速度を検査及び/又は訓練するための他の方法が示されている。方法1600は、図15に示すような、指標の同心円を利用して、反復回ごとに表示される情報の空間的な範囲を変化させることができるが、方法1600は、任意の反復回において表示される情報量、表示された情報を認知する難易度、或る情報のセットが表示される時間長、又は、或る反復回の難易度を変化させる他の表示設定を用いるように構成することができる。ステップ1610では、被験者の視覚認知の範囲及び/又は速度は、所定の空間的な範囲内で測定することができる。ステップ1610における所定の空間的な範囲は、例えば図15に示す第1の円1510で構成することができる。ステップ1620では、該レベルが完了したか否かの判定を行う。ステップ1620の判定は、実行してきた前のレベルの反復回数、前のレベルで与えられた正しい応答の数、前の応答の正確性等の基準に基づくことができる。ステップ1620の結論が、該レベルが未完了であるということである場合、方法1600は、ステップ1610に戻ることができる。ステップ1620の結論が、該レベルが完了したということである場合、方法1600は、ステップ1630へと進むことができる。ステップ1630は、他のレベルへ進むべきか否かを判定する。ステップ1630の結論が、レベルを上げるべきということである場合、方法1600は、ステップ1640へと進み、これにより視覚認知の範囲及び/又は速度の検査/訓練用の所定の視覚的範囲が拡大される。例えば、ステップ1640は、図15に示す第1の円1510及び第2の円1520を共に含むように空間的範囲を拡大させることができる。それ以後、方法1600は、拡大された空間的範囲を用いてステップ1610へと戻る。ステップ1630の判定がレベルを上げるべきではないということである場合、方法1600は、被験者の能力を記録するステップ1650へと進むことができる。もちろん、ステップ1650は、他の測定と同時に行うことができる。方法1600は以後、被験者の能力を出力するステップ1660へと進むことができる。ステップ1660は、スコアを表示装置に表示すること、被験者の能力の報告を印字すること、被験者の能力の電子的記録をローカル記憶媒体上又はリモートサーバ上若しくはリモート記憶媒体上に作成すること、又は被験者の能力の測定値を、同時又は後に利用するために提供することを含むことができる。
【0048】
本発明によれば、表示される様々な視覚情報を用いて、視覚認知の範囲及び/又は速度を検査及び/又は訓練することができる。例えば、ボールキャリアの視点から見たプレイ中のアメフトのスクリメージラインの視覚的描写等の、被験者に視覚情報を提供する行動の描写を用いることができる。この例では、実際の試合中に急転することが望ましいライン中の「ホール」を識別する応答を被験者が与えることができる。もちろん、本発明によれば、スポーツやその他の行動の描写も用いることができる。
【0049】
本発明は、特定の実施形態に関して説明してきたが、これらはあらゆる点で限定ではなく例示することを意図している。以上より、本発明は、上述した目的を全て達成するために良好に適応させたものであることが理解できるであろう。また、本発明のシステム及び方法に固有の、明白である他の利点も理解できるであろう。特定の特徴及びサブコンビネーションは実用性があり、他の特徴及びサブコンビネーションを参照せずに用いることができるとは明らかである。このことは、特許請求の範囲において意図され、また、特許請求の範囲の範囲内にある。
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に、個人の視覚認知範囲の検査に関する。
【背景技術】
【0002】
身体能力と並んで、個人の視覚及びそれに関する技能は、当該個人がスポーツ等の活動に参加する際の能力において、重要な役割を果たす。一般的には、スポーツ又は活動において上達するためには、個人は、自己の全体的な能力を向上させるために、自己の身体能力を向上させることに注力する。或る身体能力を向上させるためには、まず、個人の能力を正確に検査することが必要であり得る。評価後に、個人は、或る訓練法を受け、そこで個人は、(1)検査され、(2)訓練され、そして(3)再度検査される。この手順は必要に応じて継続され、当該個人が或る分野における所望の適性レベルを達成及び/又は維持するまで継続される。
【発明の概要】
【0003】
本発明の好適例は、この発明の概要ではなく、後述の特許請求の範囲によって規定される。ここでは、次の目的のために、本発明の種々の態様を高所から概説する:本願開示の全体像を提供し、かつ、実施例の詳細な説明において後述する事項を選択して、簡略化した形式で紹介することである。この概要は、特許請求の範囲の主要な特徴又は不可欠な特徴を特定することを意図しておらず、また、特許請求の範囲を特定するための補助資料として単独で用いることも意図していない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明によれば、被験者の視覚認知の速度及び/又は範囲を検査及び/又は訓練するためのシステム及び方法が提供される。本発明によれば、個人の視覚認知範囲は、1つ以上の2次元表示を個人に提示し、前記1つ以上の2次元表示に対する前記個人の認知に基づく入力を前記個人から受け、受けた入力を処理するシステム及び/又は方法を用いて、検査又は訓練することができる。視覚認知範囲の検査は、個人のニーズに基づいて、実施する評価を変化させることができるよう設定可能にすることができる。そして、受けた入力は、例えば、個人の視覚認知範囲に関するデータを計算するために、全体評価及び各個人の評価の双方で用いることができる。さらに、個人の視覚認知速度は、個人がどの程度迅速に1つ以上の2次元表示を認知できるかを判定することによって、検査することができる。個人の視覚認知の範囲及び/又は速度は、同様のシステム及び/又は方法を用いて訓練することができる。
【0005】
以下、本発明を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】本発明の実施形態による、好適な、視覚認知の範囲及び/又は速度の検査及び/又は訓練システムを示す図である。
【図2】本発明の実施形態による、視覚情報を提供する表示装置を示す図である。
【図3】本発明の実施形態による、視覚情報に応答した入力を受ける入力装置を示す図である。
【図4】本発明の実施形態による、視覚情報を提供する他の表示装置を示す図である。
【図5】本発明の実施形態による、視覚情報に応答した入力を受ける他の入力装置を示す図である。
【図6】本発明の実施形態による、視覚認知範囲の評価を示す図である。
【図7】本発明の実施形態による、視覚情報を提供する他の表示装置を示す図である。
【図8】本発明の他の実施形態による、視覚情報に応答した入力を受ける入力装置を示す図である。
【図9】本発明の他の実施形態による、視覚認知範囲の評価を示す図である。
【図10】本発明の実施形態による、検査装置を示す図である。
【図11】本発明の実施形態による、被験者の視覚認知の範囲及び/又は速度を検査又は訓練する方法を示す図である。
【図12】本発明の実施形態による、被験者の視覚認知の範囲及び/又は速度を検査又は訓練する他の方法を示す図である。
【図13】本発明の実施形態による、被験者の視覚認知の範囲及び/又は速度を検査又は訓練する他の方法を示す図である。
【図14A】単一のタッチセンサ式表示装置を、表示装置及び入力装置の両方として利用する、本発明の実施形態を示す図である。
【図14B】単一のタッチセンサ式表示装置を、表示装置及び入力装置の両方として利用する、本発明の実施形態を示す図である。
【図15】被験者の視覚認知の範囲及び/又は速度を検査及び/又は訓練するのに用いる視覚情報の量を変化させて表示することのできる表示装置の実施形態を示す図である。
【図16】本発明による、被験者の視覚認知の範囲及び/又は速度を検査及び/又は訓練する他の方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の主題は、法定要件を充足するために、具体性を伴ってここに説明する。しかし、この説明自体は、本件特許の範囲を限定することは意図していない。むしろ、発明者らは、他の手法によっても特許請求の範囲の主題を具体化、即ち異なるステップ、又は本明細書に記載のステップに類似のステップの異なる組合せを、現在の又は将来の技術と併せて用いることによって具体化することができると考えている。
【0008】
本発明の実施形態は、個人の視覚認知の範囲及び/又は速度を検査及び/又は訓練するためのシステム及び方法を提供する。伝統的には、視覚認知範囲は、タキストスコープを用いて測定されてきた。タキストスコープは、所定の短い時間だけ画像をスクリーン上に表示し、これは一般的にはスクリーンに画像を投射することによって行われる。本発明によれば、空間的に配置された指標を提示するために、伝統的なタキストスコープを用いることができるが、他のあらゆる種類の表示装置を用いることもできる。本発明の実施形態では、表示スクリーン上で、所定時間だけ、幾つかの指標を空間的に配置して提示することができる。指標は、指標の配置や指標の特徴等の、被験者によって認知される情報を伝達することができる。所定時間後に、指標は表示されなくなり、前に表示された指標に基づく応答を提供するように個人を促すことができる。指標は、種々の大きさ、色、や他の違いによって特徴付けることができ、異なる特徴は種々の正しい入力に対応することができる。一回に表示される情報量を変化させて、被験者の視覚認知範囲の測定値を得ることができる。指標を表示する持続時間を変化させて、被験者の視覚認知速度の測定値を得ることができる。したがって、視覚認知の範囲及び/又は速度は、個人が視覚刺激に応答して与えた入力を比較することによって、測定することができる。実施形態では、ユーザの行動及びユーザの無行動の各々を入力として解釈することができる。
【0009】
図面全体を参照し、そして最初に特に図1を参照するに、本発明の実施形態による、被験者の視覚認知の範囲及び/又は速度を検査及び/又は訓練するための好適なシステムが示され、その全体をシステム100で示す。図1に示すシステム100は、適切な検査及び/又は訓練システム環境の一例に過ぎず、本発明の実施形態の用法又は機能の範囲についての限定を示唆することを意図はしていない。また、システム100は、その中に示す単一の要素又は要素の組合せについて、依存性又は要件を有するものとして解釈すべきでない。
【0010】
システム100は、被験者110の視覚認知の範囲及び/又は速度を検査又は訓練するために用いることができる。システム100は、表示装置120、接続部122、タッチセンサ式スクリーン130、接続部132、検査装置140、データベース150、接続部152、コンピュータ160及び接続部162を含むことができる。本明細書では、検査装置140を「検査装置」とも「検査する装置」とも称するが、検査装置140は、検査及び/又は訓練に共に用いることができる。検査システム100の種々の要素は、接続部122、132、152、及び/又は162を通して通信することができる。接続部122、132、152、及び/又は162は、有線(例えば、ケーブル等)又は無線(例えば、ワイヤレスネットワークやブルートゥース(登録商標)プロトコル等)とすることができる。接続部122、132、152、及び/又は162も、ネットワークとすることができ、該ネットワークは、1つ以上のローカルエリアネットワーク(LAN)及び/又は広域ネットワーク(WAN)を含むことができるが、これらに限定されない。このようなネットワーキング環境は、企業内コンピュータネットワーク、イントラネット及びインターネットにおいて一般的である。さらに、接続部122、132、152、及び/又は162は、検査システム100の要素間の、局所的に結線された接続部とすることもできる。接続部122、132、152、及び/又は162には、あらゆる媒体又はプロトコルを用いることができる。したがって、接続部122、132、152、及び/又は162は、以降説明しない。
【0011】
タッチセンサ式スクリーン130は、被験者110からの1つ以上の応答をタッチ入力として受けることができる。タッチセンサ式スクリーン130は、被験者110からタッチに基づく応答を受け取ることのできるあらゆる装置とすることができる。なお、本発明は、タッチセンサ式スクリーン130たる入力装置の実現に限定されるものではなく、本発明の実施形態の範囲内の数多くの異なる種類のあらゆる入力装置によって実現することができる。さらに、タッチセンサ式スクリーン130及び表示装置120は、被験者110に情報を表示すると共に、被験者110からの入力を受ける単一の装置とすることができる。2つ以上のタッチセンサ式スクリーン130等の入力装置を、検査システム100とともに用いることができる。代案の入力装置は、表示装置120によって被験者110に表示された情報に応答して有線又は無線データを提供することができる、例えば、マイク、ジョイスティック、ゲームパッド、キーボード、キーパッド、ゲームコントローラ、ジェスチャ認識システム、及び/又は少なくとも二値識別能力を有する他のあらゆる入力開始要素を含むことができる。
【0012】
これに加えて、あるいはその代わりに、表示装置は、被験者からの音響入力を処理する音声認識装置及び/又はソフトウェアを含むことができる。例えば、被験者からの音響入力は、視覚的な指標の認識を示すために、表示装置120に表示された視覚的指標が持つ位置等の特徴の言語表現とすることができる。
【0013】
入力装置がジェスチャ認識システムである場合、多種のシステム及び/又は方法を用いて入力を受けることができる。例えば、1つ以上のカメラを用いて、被験者の四肢及び/又は末端部の動作を監視して、適切なハードウェア及び/又はソフトウェアとともに、被験者が適切なジェスチャを行った際に入力を記録することができる。ジェスチャ認識システムは、モーション追跡を促進するために、被験者に取り付けた光学マーカも利用することができる。被験者110に取り付けた送信機、及び受信機(例えば、赤外線、音波、超低音の音波、超音波等を活用するもの)も、ジェスチャ認識システムの一部として利用することができる。
【0014】
入力装置がタッチセンサ式スクリーン130である場合には、あらゆる種類のタッチセンサ式スクリーンを利用することができる。また、それ自体タッチセンサ式でない表示装置とともに、タッチセンサ式材料のオーバーレイを用いて、タッチ入力を受けることができる。この様なオーバーレイは、表示装置から任意の距離におくことができる。
【0015】
表示装置120は、情報を被験者110に対して、被験者が観測可能な出力画像及び/又はビデオとして表示することができ、あらゆる種類のコンピュータ、検査装置、又は陰極線管、液晶ディスプレイ、プラズマスクリーン若しくは他のあらゆる表示型を含むテレビモニタとすることができる。これに加えて、あるいはその代わりに、表示装置120は、画像が前方又は後方から投射される1つ以上のスクリーンを備えることができる。さらに、被験者110に対する視覚認知範囲の評価を実施する前、間及び後に、管理者が検査装置140と相互作用するための被験者インターフェースを、表示装置120は提供することができる。
【0016】
動作中には、表示装置120は、被験者に対する1つ以上の視覚的指標の形式で、視覚情報を被験者110に提示するように構成することができる。以下により完全に述べるように、表示装置120は、被験者110の視覚認知範囲を検査及び/又は訓練するために、様々な量の情報を有する視覚的指標を提示することができる。一般的に、各視覚的指標は、1つ又は複数の特徴を有することができる。特徴は、例えば、空間的な位置、相互排他的な所定数の特徴のうちの1つ(例えば、上、下、左又は右のいずれかを向く指標等)、色等、又は特徴の任意の組み合わせとすることができる。代わりに、他の特徴を用いることができる。本発明は、特定の特徴のいずれにも限定されない。さらに、以下により完全に述べるように、表示装置120は、被験者110の視覚認知速度を検査及び/又は訓練するために、可変時間長に亘って、被験者110に視覚情報を提示することができる。
【0017】
表示装置120は、あらゆる種類のモニタ、表示ゴーグル若しくはバイザー、スクリーン及びプロジェクタ、又は画像を表示することができる他の装置とすることができる。さらなる例として、表示装置120は、限定された空間領域内で視覚的距離感を発生させるように戦略的に配置されたミラー及び/又はレンズを用いる(例えば、トンネル効果を生成するための複数ミラーの配置等の)装置とすることができる。このような装置の例は、距離感を生成するためにミラーを利用する距離感検査装置である。さらに、同一又は異なる種類の表示装置を複数用いることができる。
【0018】
代わりに、表示装置120は、1つ以上の3次元画像を、被験者に対して提供することができる。3次元画像の表示は、被験者に対する仮想現実感又はホログラフィック表示を含むことができる。1つ以上の3次元画像に応答するに当たり、被験者は、1つ以上の3次元画像に応答した被験者の動き座標を入力する事のできるジェスチャ追跡技術を利用することができる。例えば、立法体構造内の1組の3次元ホログラフィック画像を、被験者に示すことができる。3次元画像に応答して、被験者は、ジェスチャ追跡グローブを用いて、相対的であるがより小さい入力装置内に画像が配置されたかのように、画像の関連位置を指示することができる。このようにして、被験者は、1つ以上の3次元画像の相対位置を、3次元フォーマットで指示することができる。
【0019】
検査装置は、図1に示すように、あらゆる種類のコンピュータ装置とすることができる。データベース150は、視覚認知範囲の評価に関連する情報を格納するように構成されている。データベース150に格納された情報は、構成可能であり、また、検査法及び/又は訓練法の1回以上の反復において表示された指標並びに受けた入力を記述する情報、被験者の応答の正確性及び/又は速度の測定値、等のあらゆる個人の視覚認知の範囲及び/又は速度の検査及び/又は訓練に関連する情報を含むことができる。
【0020】
データベース150に格納される情報は、被験者110及び/又は他の個人のスコア及び評価も含むことができる。被験者110のスコア及び評価は、被験者110用の個別の視覚認知範囲/速度の訓練プログラムを選定及び/又は設計するために、及び/又は、被験者110の視覚認知範囲/速度を検査するためのプロトコルを選定するために用いることができる。例えば、個人が自身の評価について非常に良好なスコアを得ている場合には、より上級の及び/又はより難しい検査/訓練プログラムを用いて、その者を検査/訓練した方が有益であり得る。検査/訓練は、情報がより多く、及び/又は、より短時間に表示されるようにして、より難しくすることができる。単一の独立要素として示されているが、データベース150は、実際に、例えばデータベースクラスター等の複数のデータベースとすることができる。さらに、データベース150の一部又は全体は、検査装置140に関連するコンピュータ装置上、別の外部のコンピュータ装置上(不図示)、及び/又はそれらのあらゆる組み合わせの上に存在することができる。データベース150は、随意的なものとすることができ、検査システム100と併せて実装する必要はない。
【0021】
図2を参照するに、本発明の実施形態による表示装置220がさらに示されている。表示装置220は、複数の部分225を備えることができる。図2に示す部分225は、非アクティブ状態で示している。部分225は、電球、素子、スクリーンの各部分又は、アクティブ状態と他の状態、例えば非アクティブ状態、との区別を示す能力を有する他の材料とすることができる。表示装置220の部分225は、2次元的表現に配置することができる。これに加えて、あるいはその代わりに、部分225は、2つ以上の色を備えることができ、前記2つ以上の色の部分は、アクティブ状態と非アクティブ状態とを区別するために用いることができる。他の実施形態では、「アクティブ」部分は点灯中の電球で構成することができるのに対し、「非アクティブ」部分は、消灯中の電球で構成することができる。表示装置の部分225のアクティブ状態は、表示装置220によって被験者へ提供される情報量を決定することができ、表示装置220の部分225のアクティブ状態の持続時間は、被験者が表示された情報を認知するために利用可能な時間を決定することができる。図2に示すように、各部分225は「非アクティブ」状態にある。
【0022】
図3に、本発明の実施形態による入力装置330を示す。入力装置330は、複数の部分335を備えることができる。入力装置330を構成する複数の部分は、図2に示す表示装置220を構成する複数の部分に対応することができる。入力装置330及び表示装置220は、単一のタッチセンサ式スクリーンで構成することができる。入力装置330の部分335は、これに関連する表示装置330に対応する2次元的表現に配置することができ、または、関連する表示装置と異なる寸法にして、複数の表示装置の複数の寸法と互換にすることができる。
【0023】
図4を参照するに、本発明の実施形態による、表示装置420がさらに示されている。表示装置420は、図2に示す表示装置220と同様にすることができる。このことから、表示装置420は、複数の部分425を備えることができる。図4は、アクティブ部分427と、非アクティブ部分426との区別をさらに示す。アクティブ部分427に加えて、非アクティブ部分426は、表示装置420上のグリッドの残部を構成するものとして示し、前記非アクティブ部分426はそれらの空白の特徴によって示されている。
【0024】
図5に、本発明の実施形態による入力装置530を示す。入力装置530及び表示装置420は、単一のタッチセンサ式スクリーンで構成することができる。図5に示すように、入力装置530は、被験者の、例えば表示装置420に表示された刺激に応答した応答入力を示すために用いられている。入力装置530は、部分535を備え、前記部分はアクティブ部分536及び非アクティブ部分537として分類されることができる。図5中の部分535は、図2に示す部分225と同様にすることができる。
【0025】
応答入力は、被験者が、図1に示す表示装置120等の少なくとも1つの表示装置からの刺激に応答して、入力することができる。入力装置530は、タッチスクリーン装置とすることができる。入力装置530は、表示スクリーンの見える所に配置することができ、或いは、入力装置530は、例えば別の部屋等の代わりの場所に配置して、被験者が表示された情報に応答した入力をするために別の場所に移動しなければならないようにすることができる。他の代案では、入力装置530の配置は、表示装置の配置と独立させることができる。
【0026】
関連する表示装置に対して、入力装置530の大きさ及び/又は位置を変化させることにより、「網膜上の焼き付き」又は「感覚記憶」を回避することができる。感覚記憶は、表示が停止した後の、指標の「ゴースト」像を生成することができ、その結果、正しい入力を促すために用いることができる。しかし、多くの場合に、感覚記憶を加味した様式で、被験者の視覚認知の範囲及び/又は速度を検査及び/又は訓練することが望ましいことがある。このような場合には、似通った大きさ及び/又は位置の表示装置及び入力装置、又は表示装置及び入力装置の両方として機能する単一のタッチセンサ式スクリーンを用いることができる。単一のタッチセンサ式スクリーンを利用するシステムの例は、図14A乃至図14Cに示されており、これらは以下に詳述する。
【0027】
図6を参照するに、本発明の実施形態による、視覚認知の範囲及び/又は速度の評価670が示されている。図6は、表示された視覚情報に応答した被験者の入力の正確性を表し、これを用いて被験者の視覚認知の範囲及び/又は速度を検査及び/又は訓練することができる。図6は、被験者によって選択された部分を示すために用いたことのある入力マス671の集合を示す。図6に見られるように、空白の入力マス672は、被験者が入力をしなかった領域を示す。対照的に、例えばマス673等の、非空白の入力マスは、被験者が入力をしなかった領域を示す。図6に示すように、全ての非空白のマスは、マス673と同様に、正しい入力マスとして示されている。正しい入力マスに「X」印をつけて、被験者が表示装置に提示された1つ以上の画像に応答して正確な入力を入れたことを示すことができる。図6に示すような被験者の検査結果の視覚的特徴化は、被験者の視覚認知の範囲及び/又は速度の検査及び/又は訓練の一部としては、不要であるか望ましくないことがあるが、本発明の説明を促進するために提示している。
【0028】
図7に、本発明の実施形態による表示装置720の他の例を示す。表示装置720は、図4に見られる表示装置420と同様の装置とすることができ、被験者に視覚情報を提示することができる。表示装置720は、複数の部分725で構成することができる。図4と同様に、図7は、アクティブ部分727と非アクティブ部分726との区別をさらに示す。図7は、部分725を区別するに当たり、アクティブ部分727の2次元的表現を示す。アクティブ部分727に加えて、非アクティブ部分726は表示装置720上のグリッドの残部を構成するものとして示している。代案の実施形態では、部分間の区別は、記入部分対空白部分等の、2値の特徴に限定する必要はない。代案の実施形態では、部分は、複数部分にわたる幾つかの要素に基づいて区別することができる。2つの特徴、例えばトランプに見られるような赤の部分と黒の部分、及び、ダイアモンド、ハート、クラブ、及びスペードである部分どうしの追加的区別に基づいて、部分の4つのカテゴリを区別することができ、本実施形態は赤のスペードや黒のダイアモンド等の可能性も残している。
【0029】
図8に、本発明による入力装置830を示す。入力装置830及び表示装置720は単一のタッチセンサ式スクリーンで構成することができる。入力装置830は、図7の表示装置720上に示された刺激等に応答して、被験者が入力をするために用いることができる。入力装置830は、複数の部分835で構成することができる。図4と同様に、図8は、被験者によってタッチされたアクティブ部分837と非アクティブ部分386との区別をさらに示す。図8に示すように、入力装置830は被験者の入力を反映する。図8の2次元的入力表現を図7の2次元的入力表現と比較すると、図8に見られる被験者による応答入力は、図7に示す2次元表示とは異なる形態であることがわかる。
【0030】
図9に、本発明の実施形態による、図7に示す出力と図8に示す入力とを比較する、視覚認知の範囲及び/又は速度の970を示す。図9は、被験者に表示された視覚情報に応答して被験者から受けた入力の比較を示す限りは、図6と類似する。しかし、図6とは対照的に、図9は、被験者による一部の応答入力が、図7に示す視覚情報と比較して誤っているシナリオを示す。図6と同様に、図9は、表示装置によって表示された視覚情報に応答して被験者が入力をしなかった領域を示す入力マス971を示している。表示装置により表示された視覚情報に応答して被験者が入力をした領域、並びに表示装置により表示された視覚情報に対応する位置に被験者が応答を入れ損なった領域を示す、マス972等の空白の入力マス、並びにマス973、974及び975等の非空白の入力マスを、図9は、図示する。
【0031】
非空白のマスは、被験者が正しく入力したか否かを表すために、異なる記号で示している。図9に示されるように、マス973等の一部の非空白のマスは、正しい入力を表す。正しい入力マスは、表示装置に表示された視覚情報に応答して被験者が入力装置に正確な入力をしたことを示すため、「X」で表している。図9にも示すように、一部の非空白マスは、マス974及び975等の正しくない入力マスを示す。マス975に似た正しくない入力マスは、表示装置730上のアクティブな指標に対応する入力装置830上の部分に被験者が応答を入れ損なったことを示すため、垂直の線で示している。マス974に似た正しくない入力マスは、表示装置730上に見られる画像上の正しい位置を反映していない入力装置830上の部分に被験者が応答を入れたことを示すため、水平の線で示している。図9の表示及び上述した指標マーカの例は、例示に過ぎず、本発明の範囲を限定することを意図したものではない。さらに、被験者の検査結果の視覚的特徴化は、不要であるか望ましくないことがあり、本発明の理解を促進するために示している。
【0032】
図10に、本発明の実施形態による検査装置1040を示す。ここでは、「検査装置」又は「検査する装置」と称するが、検査装置1040は、被験者の視覚認知の範囲及び/又は速度の検査及び/又は訓練に共に用いることができる。図10に示すように、検査装置1040は、範囲要素1052及び速度要素1054を伴う表示要素1042、入力要素1044、比較要素1046、処理要素1048、及び/又は他のあらゆる種類の視覚検査要素を備えることができる。図10に示す要素1042、1044、1046、1048、1052及び1054は、その性質、個数、相互関係において例示的なものであり、限定的なものとして解釈すべきではない。要素1042、1044、1046、1048、1052及び1054は、1つ以上の、汎用又は特殊用途のコンピュータ上、特化した回路上、他の種類のコンピュータ装置上、或いはこれらの組み合わせ上で動作するソフトウェアで構成することができる。さらに、要素1042、1044、1046、1048、1052及び1054の各々は、異なるソフトウェア及び/又はハードウェア、或いは同じソフトウェア及び/又はハードウェア、或いはソフトウェア及び/又はハードウェアの異なる組み合わせで構成することができる。要素1042、1044、1046、1048、1052及び1054は、別個の要素又はサブ要素を任意に組み合わせて構成することができる。本発明の実施形態の範囲内で所望の機能性を達成するために、任意数のコンポーネントを用いることができる。これらの要素の各々は、検査装置1040により、個人の視覚認知範囲能力の様々な態様を検査するために用いることができる。
【0033】
表示要素1042は、被験者の視覚認知の範囲及び/又は速度を検査及び/又訓練するために、視覚情報を表示装置に提示するように構成することができる。本明細書中に説明する指標を含め、あらゆる視覚的指標を用いることができる。視覚情報は、例えば図1に示す表示装置130等の表示装置を用いて提示される視覚的指標とすることができる。表示要素1042は、表示される視覚情報の量を制御する範囲要素1052、及び視覚情報が表示される時間を制御する速度要素1054をさらに備えることができる。入力要素1044は、例えば図1に示す入力装置130と被験者110のように、入力装置にて記録された被験者の応答を追跡するように構成されることができる。
【0034】
比較要素1046は、被験者から受けた入力を、被験者の視覚認知の範囲及び/又は速度の検査及び/又は訓練の一部として、表示された視覚情報と比較して評価するように構成することができる。比較要素1046は、図7の画像720等の表示された一組の指標と、図8に示す入力830等の被験者の応答とを比較するために用いることができる。処理要素1048は、比較コンポーネント1046等により測定される被験者の応答の正確性、範囲要素1052等によって被験者に対して表示された情報の量、速度要素1054等によって被験者に情報が表示された時間長、図1に示す記憶装置150上に維持することのできるデータベースに格納することのできる被験者又は他の個人の以前の成績に関する情報等の情報を、処理するように構成することができる。
【0035】
図11を参照するに、本発明の実施形態による、被験者の視覚認知の範囲及び/又は速度を検査及び/又は訓練する方法1100が示されている。以下では、用いる方法の種々の部分を表すために、「ステップ」や「ブロック」等の用語を用いるが、これらの用語は、個々のステップの順序が明示的に記載されている場合を除き、本明細書に開示する様々なステップ間の特定順序を暗に意味するものと解釈すべきでない。
【0036】
ステップ1100では、2次元図形から成る視覚情報を表示装置上で被験者に提示する。そして、ステップ1120では、表示された2次元図形に対応する応答入力を、入力装置によって受けることができる。実施形態では、単一のタッチセンサ式スクリーンを表示装置及び入力装置の両方として用いることができる。そして、ステップ1130では、処理要素が、受けた入力を表示された2次元図形と比較することができる。方法110のステップは、例えば、図1に示す検査装置140等のコンピュータ装置によって、1つ以上の表示装置及び1つ以上の入力装置とともに実行することができる。
【0037】
図12に、本発明の実施形態による、被験者の視覚認知の範囲及び/又は速度を検査及び/又は訓練する方法1200を示す。ステップ1210では、被験者を、表示装置が見える所に置くことができる。表示装置は、独立してアクティブ化可能な表示部分を2次元配列で有することができる。ステップ1220では、被験者を入力装置に届く所に置くことができる。ステップ1210の表示装置及びステップ1220の入力装置は、被験者に情報を表示すると共に被験者からの入力を受けることのできる単一のタッチセンサ式表示装置で構成することができる。入力装置は、独立して作用させることのできる入力部分を、2次元配列で持つことができる。前述の2次元配列は、表示装置の表示部分に対応することができる。代わりに、2次元配列は、表示部分以上に広がることができ、2次元配列は、多数の異なる表示装置の寸法に対応することができる。
【0038】
ステップ1230では、被験者に第1の量の情報を与えるために、表示装置の複数部分の部分集合を第1の期間に亘ってアクティブにすることができる。実施形態では、「期間」とは、離散的な時間長を意味することがある。先述の部分集合は、異なる色、異なる大きさ等の変化した特徴を有することのできる表示部分で構成することができる。ステップ1230中に表示する情報量は、アクティブにされた部分集合に含まれる部分の数及び/又はその部分集合が有する特徴に直接関係することができる。第1の期間の後、被験者からの入力は、ステップ1240にて、入力装置において記録することができる。単一のタッチセンサ式スクリーンが表示装置及び入力装置を共に構成することができる。記録される入力は、入力装置の入力部分の部分集合で構成することができる。ステップ1240は、ステップ1230の期間の後の第2の期間中に生じさせることができる。第2の期間の経過後、被験者に追加的入力を加えさせないことができる。一旦、入力装置上で入力が記録されると、第2の期間中に記録された入力に基づいて、アクティブにされた表示部分の部分集合と入力部分の部分集合との対応を判定することができる。
【0039】
方法1200は、被験者の視覚認知の速度及び/又は範囲を検査及び/又は訓練するために、任意の回数反復することができる。ステップ1230において表示す情報量は、方法1200の異なる反復回において変化させて、被験者の視覚認知範囲を検査/訓練することができる。ステップ1230において表示装置の複数部分の部分集合をアクティブにする第1の期間は、方法1200の異なる反復回において変化させて、被験者の視覚認知の速度を検査/訓練することができる。
【0040】
図13を参照するに、本発明の実施形態による、被験者の視覚認知の範囲及び/又は速度を検査及び/又は訓練する他の方法1300が示されている。ステップ1305では、2次元的表現を表示することのできる視認可能な表示装置を被験者に提供する。ステップ1310では、被験者に、2次元入力を受けることができるアクセス可能な入力装置を提供する。単一のタッチセンサ式スクリーンが表示装置及び入力装置の両方を備えることができる。代わりに、被験者が表示装置のアクティブ部分を見た位置に対応する入力装置上の位置を、被験者が指示するために用いることのできる一連のボタン及び/又はタッチスクリーン部分を、2次元入力は、備えることができ、また、表示装置は、任意の種類のモニタやディスプレイ等で構成することができる。ステップ1315では、2次元的表現から成る視覚情報を、表示装置に表示する。ステップ1315において表示する情報量は、個人の視覚認知の範囲の検査及び/又は訓練するために、制御することができる。表示装置上の2次元的表現の表示は、ステップ1320で停止することができる。ステップ1320前のステップ1315の持続時間は、個人の視覚認知速度の検査及び/又は訓練のために、制御されることができる。
【0041】
ステップ1325では、被験者からの2次元入力を、入力装置で受ける。ステップ1320において2次元的表現の表示を終了した後に、一度に1つ以上の応答を入力することができる。入力装置にて、2次元的な応答を受けた後に、ステップ1330では、この応答を、表示装置上に表示された2次元的表現と比較することができる。当該比較は、2次元的な応答入力と、表示装置上に表示された2次元的表現との対応の度合を測定するために用いることができる。対応の度合は、ステップ1335において、保存することができる。対応の度合は、図1に示すデータベース150のようなデータベースに保存することができる。また、ステップ1340では、応答の2次元入力を受けた時刻を保存することができ、応答の速さの指標として用いることができる。
【0042】
ステップ1345では、被験者の視覚認知の範囲及び/又は速度の検査及び/又は訓練が完了したかの判定を行うことができる。検査及び/又は訓練が未完了の場合には、方法1300は、ステップ1310に戻ることができる。しかし、検査及び/又は訓練が完了している場合には、方法1300は、ステップ1350に進み、例えば2次元的な応答入力と表示装置上に表示された2次元的表現との対応の度合、視覚情報が表示された持続時間、被験者又は他者の検査及び/又は訓練の前の応答の速さ等の情報を用いることによって能力スコアを算出することができるが、これらの情報の一部のみを用いることもできる。
【0043】
図14A〜Cを参照するに、被験者1490の視覚認知の範囲及び/又は速度を検査及び/又は訓練するためのシステム1400が示されている。システム1400は、被験者1490の視覚認知の範囲及び/又は速度の検査及び/又は訓練において、タッチセンサ式スクリーン1440を、表示装置及び入力装置の両方として用いることができ、これにより被験者1490は自らの感覚記憶を検査及び/又は訓練において利用することができる。
【0044】
タッチセンサ式スクリーンは、キオスク1410に、強固に固定するか調節可能に取り付けることができる。制御装置1420は、接続部1442を介して、タッチセンサ式スクリーンに接続することができる。制御装置1420は、プロセッサ、記憶装置、ネットワーク接続部等を有するあらゆる種類のコンピュータ装置又は複数のコンピュータ装置で構成することができる。接続部1442は、あらゆる種類の有線又は無線の接続部で構成することができる。
【0045】
制御装置1420は、タッチセンサ式スクリーン1440に、第1の指標1460、第2の指標1461、第3の指標1462及び第4の指標1463等の空間的に配列された視覚的指標を表示させることができる。制御装置1420は、タッチ感応スクリーン1440から第1の選択1470、第2の選択1471、第3の選択1472、第4の選択1473等のタッチ入力を受けることもできる。もちろん、被験者1490は、表示された指標に正しく対応する入力を首尾良く記録しているとは限らない。上述したように、制御装置は、被験者1490による選択の正確性を測定して被験者1490の認知範囲の測定値を取得することができると共に、異なる反復回において増減させた視覚情報を含ませることができる。また、上述したように、視覚的指標が表示される持続期間は、被験者1490の認知速度の測定値を提供するために、制御装置1420によって変化させることができる。さらに、被験者1490が応答を与えるために要する時間を測定して記録することができる。
【0046】
図15を参照するに、被験者の視覚認知の範囲及び/又は速度の検査及び/又は訓練において用いる、可変量の視覚情報を表示することのできる表示装置の他の実施形態が示されている。表示装置1500は、被験者に視覚情報を提供するために、複数の視覚的指標を2次元配列の形に表示することができる。以前に表示された情報に対応する入力を、被験者が表示装置1500をタッチすることによって記録できるように、表示装置1500はタッチセンサ式とすることができる。図15の例に示す指標は、アクティブ又は非アクティブとすることができる個別の円形で構成することができるが、単なるアクティブ又は非アクティブを超えた多様な特徴を有することのできる他の種類の指標も用いることができる。使用中には、表示装置1540の指標の部分集合はまず第1の期間だけアクティブにし、その後に非アクティブにし、その時に被験者は、表示装置1500の以前アクティブにされた部分をタッチしようとすることがある。図15に示すように、指標は、例えば第1の円1510、第2の指標円1520及び第3の円1530のように、広がっていく同心円上に配置することができる。第1の円1510は、第1の指標1515等の第1の数の指標を含むことができる。第2の円1520は、第2の指標1525等の第2の数の指標を含むことができる。第3の円1530は、第3の指標1535等の第3の数の指標を含むことができる。本発明によれば、図15に示す3個より多数又は少数の同心円を用いることができ、本発明の範囲から逸脱せずに、あらゆる同心円は図15に示す指標より多数又は少数の指標を含むことができる。各々が所定の最大量の可能な視覚情報、この場合は所定数の指標を含む複数の同心円を用いることができる。被験者の視覚認知の範囲及び/又は速度の検査及び/又は訓練は、より多数又はより少数の円内に指標を含めることによって、特定の反復回数に対して、より多くの又はより少ない情報を含むように調節することができる。例えば、或る検査セッションは、第1の円1510内の視覚指標のみを用いて開始することができる。被験者が第1の同心円1510内の視覚情報に関しての所定回数の表示に応答した後は、第1の同心円1510及び第2の同心円1520両方の中に含まれる指標を用いて、さらなる検査の反復を行うことができる。このような検査が良好であれば、被験者は、第1の同心円1510、第2の同心円1520及び第3の同心円1530を用いて検査の反復を行うことができる。もちろん、検査の反復は、最大可能な情報量を用いて開始して、検査の過程中に提示する情報を減らしていくこともでき、或いは、反復回ごとに被験者に表示される情報量を増減変化させる他の様式で、検査の反復をばらつかせることもできる。同様に、被験者の視覚認知の範囲及び/又は速度の訓練は、視覚情報の量の変化を利用することができ、これは、本明細書では図15に示す例示的な同心円等の同心円を用いて達成することができる。
【0047】
図16を参照するに、本発明による、複数のレベルを利用する、被験者の視覚認知の範囲及び/又は速度を検査及び/又は訓練するための他の方法が示されている。方法1600は、図15に示すような、指標の同心円を利用して、反復回ごとに表示される情報の空間的な範囲を変化させることができるが、方法1600は、任意の反復回において表示される情報量、表示された情報を認知する難易度、或る情報のセットが表示される時間長、又は、或る反復回の難易度を変化させる他の表示設定を用いるように構成することができる。ステップ1610では、被験者の視覚認知の範囲及び/又は速度は、所定の空間的な範囲内で測定することができる。ステップ1610における所定の空間的な範囲は、例えば図15に示す第1の円1510で構成することができる。ステップ1620では、該レベルが完了したか否かの判定を行う。ステップ1620の判定は、実行してきた前のレベルの反復回数、前のレベルで与えられた正しい応答の数、前の応答の正確性等の基準に基づくことができる。ステップ1620の結論が、該レベルが未完了であるということである場合、方法1600は、ステップ1610に戻ることができる。ステップ1620の結論が、該レベルが完了したということである場合、方法1600は、ステップ1630へと進むことができる。ステップ1630は、他のレベルへ進むべきか否かを判定する。ステップ1630の結論が、レベルを上げるべきということである場合、方法1600は、ステップ1640へと進み、これにより視覚認知の範囲及び/又は速度の検査/訓練用の所定の視覚的範囲が拡大される。例えば、ステップ1640は、図15に示す第1の円1510及び第2の円1520を共に含むように空間的範囲を拡大させることができる。それ以後、方法1600は、拡大された空間的範囲を用いてステップ1610へと戻る。ステップ1630の判定がレベルを上げるべきではないということである場合、方法1600は、被験者の能力を記録するステップ1650へと進むことができる。もちろん、ステップ1650は、他の測定と同時に行うことができる。方法1600は以後、被験者の能力を出力するステップ1660へと進むことができる。ステップ1660は、スコアを表示装置に表示すること、被験者の能力の報告を印字すること、被験者の能力の電子的記録をローカル記憶媒体上又はリモートサーバ上若しくはリモート記憶媒体上に作成すること、又は被験者の能力の測定値を、同時又は後に利用するために提供することを含むことができる。
【0048】
本発明によれば、表示される様々な視覚情報を用いて、視覚認知の範囲及び/又は速度を検査及び/又は訓練することができる。例えば、ボールキャリアの視点から見たプレイ中のアメフトのスクリメージラインの視覚的描写等の、被験者に視覚情報を提供する行動の描写を用いることができる。この例では、実際の試合中に急転することが望ましいライン中の「ホール」を識別する応答を被験者が与えることができる。もちろん、本発明によれば、スポーツやその他の行動の描写も用いることができる。
【0049】
本発明は、特定の実施形態に関して説明してきたが、これらはあらゆる点で限定ではなく例示することを意図している。以上より、本発明は、上述した目的を全て達成するために良好に適応させたものであることが理解できるであろう。また、本発明のシステム及び方法に固有の、明白である他の利点も理解できるであろう。特定の特徴及びサブコンビネーションは実用性があり、他の特徴及びサブコンビネーションを参照せずに用いることができるとは明らかである。このことは、特許請求の範囲において意図され、また、特許請求の範囲の範囲内にある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被験者の視覚認知の範囲及び/又は速度を測定するシステムであって、このシステムは:
2次元的表現を表示することのできる表示装置であって、2次元に配列された複数の部分を備え、前記部分の各々は独立してアクティブ化可能である表示装置と;
前記被験者からの複数の応答入力を受けることができる入力装置であって、前記複数の応答入力の各々は、前記表示装置上の前記部分の1つに対応する、入力装置と;
前記表示装置及び前記入力装置に動作的に接続された検査装置と;
を備え、
前記検査装置は:
前記表示装置に、前記表示装置の第1の数のアクティブ部分で構成される第1の2次元的表現を、第1の所定時間長に亘って表示させ;
前記第1の所定時間長の終了後に、前記表示装置に、前記第1の2次元的表現を表示することを停止させ;
前記入力装置に、第2の期間に亘って、前記被験者からの複数の入力のいずれかを受けさせ、前記複数の入力の各々は、前記表示装置の前記部分の少なくとも1つに対応し;
前記第2の期間後に、前記第2の期間中に前記入力装置が受けた前記複数の入力を、前記第1の期間中に前記表示装置によって表示した前記第1の2次元的表現と比較して:
前記複数の入力のどれが前記2次元的表現に対応し、
前記複数の入力のどれが前記2次元的表現に対応せず、
前記2次元的表現の前記アクティブ部分のどれが、対応する入力であるか
を判定し;
前記比較の結果を出力する
ように動作可能である、
システム。
【請求項2】
前記第1の数のアクティブ部分は、前記アクティブ化可能な複数の部分よりも少数である、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記表示装置は1つ以上の表示スクリーンを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記表示装置はアイウェアを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記複数の部分は1つ以上の色を有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記入力装置は、前記第1の期間の終了直後に、前記被験者からの前記複数の入力のいずれかを受けるように動作可能である、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記第1の期間と前記第2の期間とを重複させることができる、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記複数のアクティブ部分は、非アクティブである複数の部分と区別される少なくとも1つの特徴を有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
第3の期間に亘って第2の2次元的表現を提示し、前記第3の期間は、前記第1の期間及び前記第2の期間の少なくとも一方と重複させることができる、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記表示装置及び前記入力装置は単一のタッチセンサ式スクリーンで構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
被験者の視覚認知の範囲及び/又は速度を測定する方法であって:
前記被験者を、表示装置が見え、かつ、入力装置に届く所に置くステップであって、
前記表示装置は、2次元に配列された複数の表示部分を備え、
前記複数の表示部分の各々は、前記表示装置の他の部分と独立してアクティブ化可能であり、
前記入力装置は、前記表示装置の前記複数の表示部分の2次元配列に対応して2次元に配列された複数の入力部分を備え、
前記複数の入力部分の各々は、他の入力部分と独立して入力を記録することができる、
ステップと;
前記表示装置に、前記複数の表示部分の部分集合をアクティブ化させて、前記被験者が視認可能な2次元的表現を表示させるステップであって、
前記複数の表示部分の部分集合のアクティブ化は、第1の期間に亘って持続するステップと;
第2の期間中に、前記被験者によって、前記入力装置の前記複数の入力部分の部分集合において与えられる任意の入力を記録するステップと、;
前記第1の期間中にアクティブ化された前記表示部分の部分集合と、前記第2の期間中に入力を記録した前記複数の入力部分の部分集合との対応の度合を測定するステップと;
を有する、方法。
【請求項12】
前記表示装置及び前記入力装置は同一のタッチセンサ式スクリーンで構成される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記被験者によって、前記入力装置の前記複数の入力部分の部分集合において与えられる任意の入力を、前記第1の期間が完了した後に記録する、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の期間中にアクティブ化した前記複数の表示部分の部分集合と、前記第2の期間中に入力を記録した前記複数の入力部分の部分集合との前記対応の度合を、前記第2の期間の完了後に測定する、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記第2の期間中に入力を記録した前記複数の入力部分の部分集合を、前記第2の期間の完了後に特定する、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
被験者の視覚認知の範囲及び/又は速度を検査又は訓練するシステムであって:
2次元格子の形に配列された複数の表示部分を有する表示装置であって、前記表示部分の各々は独立してアクティブ化可能である、表示装置と;
前記複数の表示部分と空間的に一対一に対応した2次元格子の形に配列された複数の入力部分を有するタッチセンサ式入力装置であって、前記入力部分は独立して入力を受けることができる、タッチセンサ式入力装置と;
前記表示装置及び前記タッチセンサ式入力装置と動作的に接続された検査装置と;
を備えるシステムであって、
前記検査装置は:
第1の期間に亘って、前記表示装置に、前記表示部分の部分集合をアクティブ化させて、第1の量の視覚情報を、前記アクティブ化させた表示部分から成る2次元図形の形で、前記被験者に対して表示させて、
前記表示装置に、前記2次元図形を前記被験者に対して表示することを停止させ、
第2の期間に亘って、前記被験者から前記複数の入力部分のいずれかに与えられる任意の入力を、前記入力装置に受けさせ、
前記第2の期間中に、前記複数の入力部分のいずれかにおいて受けた任意の入力を、前記第1の期間中にアクティブ化させた前記表示部分の部分集合と比較して、前記受けた任意の入力と前記アクティブ化させた表示部分との対応の度合を測定する
ように動作可能である、
システム。
【請求項17】
前記表示装置及び前記入力装置は同一のタッチセンサ式入力装置で構成される、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記第1の期間の終了時に、前記表示装置に、前記2次元図形を前記被験者に対して表示することを停止させる、請求項16に記載のシステム。
【請求項19】
前記第1の期間の完了後に、前記入力装置に、前記被験者から前記複数の入力部分のいずれかに与えられる任意の入力を受けさせる、請求項16に記載のシステム。
【請求項20】
前記第2の期間中に、前記複数の入力部分のいずれかにおいて受けた任意の入力と、前記第1の期間中にアクティブ化した前記表示部分の部分集合とを、前記第2の期間の完了後に比較して、前記受けた任意の入力と前記アクティブ化した表示部分との対応の度合を測定する、請求項16に記載のシステム。
【請求項21】
前記表示される視覚情報の前記第1の量は、前記検査装置によって変更することができる、請求項16に記載のシステム。
【請求項22】
前記第1の期間は、前記検査装置によって変更することができる、請求項16に記載のシステム。
【請求項1】
被験者の視覚認知の範囲及び/又は速度を測定するシステムであって、このシステムは:
2次元的表現を表示することのできる表示装置であって、2次元に配列された複数の部分を備え、前記部分の各々は独立してアクティブ化可能である表示装置と;
前記被験者からの複数の応答入力を受けることができる入力装置であって、前記複数の応答入力の各々は、前記表示装置上の前記部分の1つに対応する、入力装置と;
前記表示装置及び前記入力装置に動作的に接続された検査装置と;
を備え、
前記検査装置は:
前記表示装置に、前記表示装置の第1の数のアクティブ部分で構成される第1の2次元的表現を、第1の所定時間長に亘って表示させ;
前記第1の所定時間長の終了後に、前記表示装置に、前記第1の2次元的表現を表示することを停止させ;
前記入力装置に、第2の期間に亘って、前記被験者からの複数の入力のいずれかを受けさせ、前記複数の入力の各々は、前記表示装置の前記部分の少なくとも1つに対応し;
前記第2の期間後に、前記第2の期間中に前記入力装置が受けた前記複数の入力を、前記第1の期間中に前記表示装置によって表示した前記第1の2次元的表現と比較して:
前記複数の入力のどれが前記2次元的表現に対応し、
前記複数の入力のどれが前記2次元的表現に対応せず、
前記2次元的表現の前記アクティブ部分のどれが、対応する入力であるか
を判定し;
前記比較の結果を出力する
ように動作可能である、
システム。
【請求項2】
前記第1の数のアクティブ部分は、前記アクティブ化可能な複数の部分よりも少数である、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記表示装置は1つ以上の表示スクリーンを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記表示装置はアイウェアを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記複数の部分は1つ以上の色を有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記入力装置は、前記第1の期間の終了直後に、前記被験者からの前記複数の入力のいずれかを受けるように動作可能である、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記第1の期間と前記第2の期間とを重複させることができる、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記複数のアクティブ部分は、非アクティブである複数の部分と区別される少なくとも1つの特徴を有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
第3の期間に亘って第2の2次元的表現を提示し、前記第3の期間は、前記第1の期間及び前記第2の期間の少なくとも一方と重複させることができる、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記表示装置及び前記入力装置は単一のタッチセンサ式スクリーンで構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
被験者の視覚認知の範囲及び/又は速度を測定する方法であって:
前記被験者を、表示装置が見え、かつ、入力装置に届く所に置くステップであって、
前記表示装置は、2次元に配列された複数の表示部分を備え、
前記複数の表示部分の各々は、前記表示装置の他の部分と独立してアクティブ化可能であり、
前記入力装置は、前記表示装置の前記複数の表示部分の2次元配列に対応して2次元に配列された複数の入力部分を備え、
前記複数の入力部分の各々は、他の入力部分と独立して入力を記録することができる、
ステップと;
前記表示装置に、前記複数の表示部分の部分集合をアクティブ化させて、前記被験者が視認可能な2次元的表現を表示させるステップであって、
前記複数の表示部分の部分集合のアクティブ化は、第1の期間に亘って持続するステップと;
第2の期間中に、前記被験者によって、前記入力装置の前記複数の入力部分の部分集合において与えられる任意の入力を記録するステップと、;
前記第1の期間中にアクティブ化された前記表示部分の部分集合と、前記第2の期間中に入力を記録した前記複数の入力部分の部分集合との対応の度合を測定するステップと;
を有する、方法。
【請求項12】
前記表示装置及び前記入力装置は同一のタッチセンサ式スクリーンで構成される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記被験者によって、前記入力装置の前記複数の入力部分の部分集合において与えられる任意の入力を、前記第1の期間が完了した後に記録する、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の期間中にアクティブ化した前記複数の表示部分の部分集合と、前記第2の期間中に入力を記録した前記複数の入力部分の部分集合との前記対応の度合を、前記第2の期間の完了後に測定する、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記第2の期間中に入力を記録した前記複数の入力部分の部分集合を、前記第2の期間の完了後に特定する、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
被験者の視覚認知の範囲及び/又は速度を検査又は訓練するシステムであって:
2次元格子の形に配列された複数の表示部分を有する表示装置であって、前記表示部分の各々は独立してアクティブ化可能である、表示装置と;
前記複数の表示部分と空間的に一対一に対応した2次元格子の形に配列された複数の入力部分を有するタッチセンサ式入力装置であって、前記入力部分は独立して入力を受けることができる、タッチセンサ式入力装置と;
前記表示装置及び前記タッチセンサ式入力装置と動作的に接続された検査装置と;
を備えるシステムであって、
前記検査装置は:
第1の期間に亘って、前記表示装置に、前記表示部分の部分集合をアクティブ化させて、第1の量の視覚情報を、前記アクティブ化させた表示部分から成る2次元図形の形で、前記被験者に対して表示させて、
前記表示装置に、前記2次元図形を前記被験者に対して表示することを停止させ、
第2の期間に亘って、前記被験者から前記複数の入力部分のいずれかに与えられる任意の入力を、前記入力装置に受けさせ、
前記第2の期間中に、前記複数の入力部分のいずれかにおいて受けた任意の入力を、前記第1の期間中にアクティブ化させた前記表示部分の部分集合と比較して、前記受けた任意の入力と前記アクティブ化させた表示部分との対応の度合を測定する
ように動作可能である、
システム。
【請求項17】
前記表示装置及び前記入力装置は同一のタッチセンサ式入力装置で構成される、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記第1の期間の終了時に、前記表示装置に、前記2次元図形を前記被験者に対して表示することを停止させる、請求項16に記載のシステム。
【請求項19】
前記第1の期間の完了後に、前記入力装置に、前記被験者から前記複数の入力部分のいずれかに与えられる任意の入力を受けさせる、請求項16に記載のシステム。
【請求項20】
前記第2の期間中に、前記複数の入力部分のいずれかにおいて受けた任意の入力と、前記第1の期間中にアクティブ化した前記表示部分の部分集合とを、前記第2の期間の完了後に比較して、前記受けた任意の入力と前記アクティブ化した表示部分との対応の度合を測定する、請求項16に記載のシステム。
【請求項21】
前記表示される視覚情報の前記第1の量は、前記検査装置によって変更することができる、請求項16に記載のシステム。
【請求項22】
前記第1の期間は、前記検査装置によって変更することができる、請求項16に記載のシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14A】
【図14B】
【図14C】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14A】
【図14B】
【図14C】
【図15】
【図16】
【公表番号】特表2012−532697(P2012−532697A)
【公表日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−519774(P2012−519774)
【出願日】平成22年7月9日(2010.7.9)
【国際出願番号】PCT/US2010/041568
【国際公開番号】WO2011/006094
【国際公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【出願人】(505424859)ナイキ インターナショナル リミテッド (249)
【公表日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年7月9日(2010.7.9)
【国際出願番号】PCT/US2010/041568
【国際公開番号】WO2011/006094
【国際公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【出願人】(505424859)ナイキ インターナショナル リミテッド (249)
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