角度調節部を備えた脊椎側湾症補助器
【課題】脊椎側湾症患者の脊椎湾曲角度によって最大の治療効果を上げることができる脊椎側湾症補助器を提供する。
【解決手段】本発明に係る角度調節部を備えた脊椎側湾症補助器は、人体の胴体の互いに異なる部分を支持し、相互に相対位置が変更可能に連結された複数の支持部を含み、上記各支持部の相対位置により人体の胴体を押圧して脊椎を精密に矯正する。
【解決手段】本発明に係る角度調節部を備えた脊椎側湾症補助器は、人体の胴体の互いに異なる部分を支持し、相互に相対位置が変更可能に連結された複数の支持部を含み、上記各支持部の相対位置により人体の胴体を押圧して脊椎を精密に矯正する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、角度調節部を備えた脊椎側湾症補助器に関し、より詳しくは、脊椎の湾曲程度によって自由に矯正角度が調節できるようにすることで、脊椎側湾症患者を効率良く治療できる脊椎側湾症補助器に関する。
【背景技術】
【0002】
脊椎側湾症(scoliosis)とは、ギリシャ語の曲がっているという意味の“skolios”から由来した言葉であり、脊椎が側面に曲がり、撓む病気である。脊椎を前や後から見て、頭と脚とが一直線をなすべきであるが、側面に歪んでいる(湾曲)状態のものが脊椎側湾症である。これは多様な原因により発生するが、姿勢の異常や痛みにより発生し、脊椎の構造には変化がない側湾症を機能性脊椎側湾症、脊椎の構造自体に変化が発生する側湾症を構造性脊椎側湾症という。このような構造性脊椎側湾症は原因が分からない場合が多くて、徐々に悪化して心肺機能の低下を誘発することもできる。
【0003】
脊椎側湾症の治療のための方法には、補助器による治療方法及び手術による治療方法などがあり、側湾症の角度が20〜40度位の場合には一般的に補助器による治療方法を使用する。補助器は、首まで上がってくるミルウォーキー補助器、及び脇の下まで来る胸腰椎補助器などがある。
【0004】
上記のような従来の脊椎側湾症治療用補助器は、着用者の腰を保護する支持部と上記支持部が腰に固定されるようにする固定部とからなっており、上記支持部は内側に撓む一定の曲面をなしており、上記曲面を維持するために多数の補強台が支持部に内蔵されており、上記固定部にはベルクロ(登録商標)を備えた補助バンドが取り付けられている。
【0005】
上記脊椎補助器を着用すれば、支持部に内蔵された多数の補強台が腰の腰椎を正確に支持し、固定部のベルクロにより堅く固定され、脊椎補助器によって腰椎に一定角度の圧迫を加えることになる。
【0006】
しかしながら、脊椎側湾症の場合、患者毎に脊椎の湾曲角度が相異するので上記の従来技術のように一定に固定された矯正角度を有する脊椎補助器の着用だけでは所定の治療効果を上げることに限界があり、患者の症状に合う適正角度の脊椎補助器を提供するためには、製造費用、時間、努力などにおいて多くの負担がかからざるを得ないという問題点がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前述した点を勘案して案出したものであって、脊椎側湾症患者の脊椎湾曲角度によって最大の治療効果を上げることができる脊椎側湾症補助器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述の目的を達成するために、本発明に係る脊椎側湾症補助器は、人体の胴体の互いに異なる部分を支持し、相互に相対位置が変更可能に連結された複数の支持部を含み、各支持部の相対位置により人体の胴体を押圧して脊椎を矯正することを特徴とする。
【0009】
本発明の一実施形態によると、上記複数の支持部は人体の胴体の上部が収容されて支持する上部支持部と、人体の胴体の中央部が収容されて支持する中央支持部と、人体の胴体の下部が収容されて支持する下部支持部とを含み、上記各支持部は相互に相対位置が変更可能に連結されて各支持部の相対位置によって人体の胴体の上部、中央部、及び下部の各々が押圧されて人体の胴体の脊椎を矯正するための押圧力が発生される。
【0010】
一方、上記脊椎側湾症補助器は、一端が上記上部支持部に回転可能に連結された少なくとも1つ以上の第1ロードと、一端が上記下部支持部に回転可能に連結された少なくとも1つ以上の第2ロードと、上記中央支持部に取り付けられ、上記第1及び第2ロードの回転角調節が可能であるように上記第1及び第2ロードの各々の他端が回転可能に連結された角度調節部とを含むことができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によると、脊椎側湾症補助器の上部支持部と中央支持部との間、及び下部支持部と中央支持部との間の角度を容易に調節できる角度調節部を取り付けることにより、患者の状態によって適切な矯正角度を有する脊椎側湾症補助器が容易に提供できることは勿論、従来の補助器よりはるかに多様な矯正方法が提供され、脊椎側湾症患者の治療効果を向上させることができる。
【0012】
また、一定の矯正角度が続けて維持され、一定に押圧状態を続けて維持できるので、矯正効果の向上を期待することができる。また、上部支持部、中央支持部、及び下部支持部の3つの構成要素からなっているので、胸部、腰椎部、骨盤の3点を押圧する方式により脊椎矯正が可能となり、矯正効果が格段に向上する。
【0013】
そして、上記の矯正角度は患者が本発明の補助器を着用している状態でも簡単な方法により調節可能であるので、患者の症状の好転または悪化によって容易に矯正方法を変化させることができ、一側方向への動きのみを制限し、他側には動きが許容される構成を適用する場合、上記補助器の着用者はより自由に動けるようになって、補助器着用による苦痛を解消することができ、筋肉運動が可能であるので、治療効果を倍加させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照しつつ本発明を説明するが、本発明の権利範囲は、図面及びその実施形態の内容に限定されず、発明の内容に多少の修正、変更が加えられても本発明の要旨が変更されない限り、本発明の技術的思想に含まれる。
【0015】
本発明の脊椎側湾症補助器は、人体に直接接触する部分である上部支持部101、中央支持部102、及び下部支持部103と、上記支持部の間を連結する少なくとも1つ以上の第1及び第2ロード104、105と、中央支持部102に取り付けられて第1及び第2ロード104、105の角度を調節する角度調節部106とを含む。
【0016】
本発明の脊椎側湾症補助器に含まれる上部支持部101は人体の胸椎部を支持することができ、中央支持部102は人体の胸椎下部及び腰椎を支持することができ、下部支持部103は人体の腰椎下部及び骨盤を支持することができる。
【0017】
従来の脊椎補助器は、人体に接触する部分が1つの胴体で構成され、腰椎部分が内側に一定角度で湾曲されている形態であるとか、または、胸部、腰椎、及び骨盤を支持する3つの部分からなっていても、上記3つの部分が調節されない特定の角度をなすように固定されており、単純に腰椎支持部分がバンドなどにより圧力を加えて胸椎または腰椎に力を加えられるようになっている構造のものが大部分である。
【0018】
しかしながら、本発明の脊椎側湾症補助器は、角度調節部106で第1及び第2ロード104、105の角度を容易に調節して、上部支持部101、中央支持部102、及び下部支持部103の3つの部分が患者の脊椎湾曲状態及び部位によって一定の角度を有するように自由に調節され、その状態に固定できる。
【0019】
したがって、脊椎側湾症患者が本発明の補助器を着用する場合、従来の一体型補助器とは異なり、着用した状態で当該患者の状態に合うように湾曲部分を適切に押圧して脊椎矯正効果を表すことができ、従来のバンド圧迫方式などとは異なり、一定の矯正角度を続けて維持され、一定に押圧状態を続けて維持できるので、矯正効果の向上を期待することができる。
【0020】
また、上記の矯正角度は患者が本発明の補助器を着用している状態でも簡単な方法により調節可能であるので、患者の症状の好転または悪化によって容易に矯正方法を変化させることもできる。
【0021】
図1及び図2を参照すると、本発明の第1実施形態に係る脊椎側湾症補助器は、人体の胸部を覆いかぶせる形態の上部支持部101と、人体の骨盤を覆いかぶせる形態の下部支持部103と、人体の腰部分を一側で覆いかぶせる形態の中央支持部102とを含み、第1ロード104は、上部支持部101と中央支持部102とを連結し、かつ、その一端は上部支持部101と回転可能に、例えばヒンジ軸107などにより連結され、第2ロード105は、下部支持部103と中央支持部102とを連結し、かつ、その一端は下部支持部103と回転可能に、例えばヒンジ軸107などにより連結される。中央支持部102には角度調節部106が取り付けられており、第1及び第2ロード104、105の他端は角度調節部106と回転可能に、例えばヒンジ軸108などにより連結される。
【0022】
一方、上部支持部101、中央支持部102、及び下部支持部103の一側には身体が出入りできる開口部が形成されており、上記開口部を通じて身体に装着されると、ベルクロ109などの締結手段により身体の上部に完全に固定される。
【0023】
また、図1乃至図3Bには、上部支持部101、中央支持部102、及び下部支持部103の前面と後面との全てに第1及び第2ロード104、105が連結された補助器の構成が図示されているが、本発明は上記図1乃至図3Bに図示された構成に限定されず、上部支持部101、中央支持部102、及び下部支持部103の前面または後面のいずれか一側面のみに第1及び第2ロード104、105が連結された補助器の構成も含むことができる。延いては、位置に関わらず、3個以上の第1及び第2ロード104、105が連結されたものも本発明の範疇に属することができる。
【0024】
図3A及び図3Bを参照すると、後述する角度調節部106により第1及び第2ロード104、105の角度を患者状態によって適切に調節する場合、角度調節部106が取り付けられた中央支持部102は、上部支持部101及び下部支持部103と一直線上に位置するものでなく、上部支持部101と下部支持部103とを繋ぐ仮想の線から一側に外れた位置に調節されて固定される。上記のように角度調節された補助器を脊椎側湾症患者が着用して堅く固定する場合、患者の脊椎が湾曲された方向と反対方向に一定に湾曲部分を押圧できるようになって、脊椎を正しく矯正できることになる。
【0025】
この際、患者の脊椎湾曲程度によって角度調節部106により脊椎側湾症補助器の矯正角度が調節できることは勿論であり、患者の脊椎湾曲方向によって角度調節部106を調整したり、または上記補助器の着用方向を異なるようにすることもできる。
【0026】
例えば、図1乃至図3Bに示すように、中央支持部102が人体の中央部分、特に胸椎下部及び腰椎の一側のみを支持する構成を有する脊椎側湾症補助器の場合には、患者の脊椎湾曲方向が左側か右側かによって、上記補助器を前面方向に着用したり、または後面が前面に来るように返して着用することもでき、図示してはいないが、中央支持部102が人体の中央部分、特に胸椎下部及び腰椎を全て覆いかぶせる構成を有する脊椎側湾症補助器の場合には、角度調節部106を調整することだけでも中央支持部102を左側または右側に位置するように調整することができる。
【0027】
一方、図1乃至図3Bに示すように、中央支持部102が人体の中央部分、特に胸椎下部及び腰椎の一側のみを支持する構成を有する脊椎側湾症補助器の場合には、最初の製作時、左側湾曲型患者用の補助器と右側湾曲型患者用の補助器とを区分して製作することもできる。
【0028】
また、本発明の脊椎側湾症補助器は、従来の一体型補助器とは異なり、上部支持部101、中央支持部102、及び下部支持部103の3つの構成要素からなっているので、胸部、腰椎部、及び骨盤の3点を押圧する方式により脊椎矯正が可能であって、より優れる矯正効果を表すことができる。
【0029】
上記第1実施形態による脊椎側湾症補助器の角度調節部106は、第1及び第2ロード104、105の各々の他端が回転可能に連結され、少なくとも1つの挿入孔110が形成されたベース部材112と、挿入孔110に挿入されて第1及び第2ロード104、105のうち、少なくともいずれか1つの角度を調節する調節部材111を含むものであることができる。
【0030】
図4Aには、本発明の第1実施形態による脊椎側湾症の角度調節部106の断面図を示す。図4Aを参照すると、第1及び第2ロード104、105の各々の他端は、例えばヒンジ軸108などによりベース部材112と回転可能に連結され、ベース部材112の両側面には挿入孔110が少なくとも1つ以上形成されていて、挿入孔110を介して第1及び第2ロード104、105の角度を調節する調節部材111(例えば、調節ねじ)などが挿入される。この際、第1及び第2ロード104、105の円滑な回転のために、挿入孔110及び調節部材111の位置は、第1及び第2ロード104、105がベース部材112と連結されるヒンジ軸108と並んでいない部分であることが好ましい。
【0031】
図4B及び図4Cは、本発明の第1実施形態による脊椎側湾症補助器に含まれる角度調節部106の作動過程を説明するための図である。図4B及び図4Cを参照すると、調節部材111は挿入孔110にねじ結合されることで、ねじの回転方向によって図面上の左右方向に直線移動することができ、第1及び第2ロード104、105は調節部材111の左右移動により押圧されてベース部材112に連結されたヒンジ軸108を中心に一定角度に回転することになり、これによって、第1及び第2ロード104、105の角度が調節されることができる。
【0032】
即ち、図4Bに示すように、図面上の左側調節部材111を緩めて後退させ、右側調節部材111を締めて前進させると、第1ロード104が左側方向に押圧されて左側に傾き、調節部材111の押圧程度を調節することによって、第1ロード104の角度を任意に調節することができる。
【0033】
また、図4Cは図4Bと同様に、第1ロード104を右側に傾くように角度を調節することができ、これは第2ロード105の場合にも同様な方法により適用できる。
【0034】
一方、図4Bにおいて、第1ロード104を左側に傾くように角度を調節した後、図面上の左側調節部材111を若干緩くして第1ロード104が時計方向にはこれ以上回転が制限されるが、反時計方向にはある程度回転可能に許容することもできる。このような場合は、角度調節部106が取り付けられた中央支持部が図面上の右側に脊椎を押圧する状況であって、押圧する方向でない反対方向、即ち図面上の左側には中央支持部の移動が制限されるが、図面上の右側には中央支持部102の移動が許容される場合であり、これで上記補助器の着用者はより自由に動くことができるようになって、補助器着用による苦痛を解消することができ、筋肉を解くための運動がある程度可能である。このように、ある一方向のみに回転が制限される角度調節部についての更なる他の例示は後述する。
【0035】
図5を参照すると、本発明の第2実施形態に係る脊椎側湾症補助器に含まれた角度調節部206は、第1及び第2ロード204、205のうち、少なくともいずれか1つの他端には係止段213が第1及び第2ロード204、205のうち、少なくともいずれか1つの長手方向に交差した方向に延長して形成され、調節部材211は、係止段213を押圧できるように、第1及び第2ロード204、205のうち、少なくともいずれか1つと並んで設けられるものであることができる。
【0036】
但し、調節部材211がねじ結合される挿入孔210の位置は、第1及び第2ロード204、205の回転角度を制限しないように、第1及び第2ロード204、205と充分な間隔を置いて設けられることが好ましい。
【0037】
第1及び第2ロード204、205と並んで設けられた調節部材211が、第1及び第2ロード204、205の他端から垂直な方向に延びて形成された係止段213を押圧して、第1及び第2ロード204、205を回転させることができる。この際、図面上の第1ロード204の左側の調節部材211を緩んで後退させ、右側の調節部材211を締めて前進させると、第1ロード204は時計方向に回転して右側に傾いた状態で角度調節できる。
【0038】
一方、第2実施形態による脊椎側湾症補助器は、挿入孔210及び調節部材211が第1及び第2ロード204、205と並んで設けられ、第1及び第2ロード204、205の他端の係止段を押圧することを除いては、前述した第1実施形態と同一な構成を有することができる。
【0039】
図6を参照すると、本発明の第3実施形態に係る脊椎側湾症の角度調節部306は、第1及び第2ロード304、305が相互連動されるように結合されたものであって、第1及び第2ロード304、305の各々の他端がギア313結合されたものであることができる。
【0040】
第3実施形態による脊椎側湾症補助器は、第1及び第2ロード304、305の各々の他端がギア313結合されて相互連動されることを除いては、上記第1及び第2実施形態と同一な構成を有することができる。即ち、挿入孔310にねじ結合された調節部材311により第1ロード304が右側に傾くように角度調節されると、第1及び第2ロード304、305の各々の他端に形成されたギア313の結合により第2ロード305も連動して右側に傾くように角度調節できる。
【0041】
この際、第1及び第2ロード304、305の各々の他端が結合されるギア比を1:1に同一にする場合には、第1及び第2ロード304、305が同一な角度に調節され、上記ギア比を適切に調節して設ける場合、互いに異なるサイズの角度に調節することもできる。
【0042】
図7を参照すると、本発明の第4実施形態に係る脊椎側湾症の角度調節部406は、第1及び第2ロード404、405が相互連動されるように結合されたものであって、一端414は第1ロード404の他端に、他端415は第2ロード405の他端に回転可能に連結される連結部材413を含み、第1及び第2ロード404、405は連結部材413により相互連動されるものであることができる。
【0043】
本発明の第4実施形態による脊椎側湾症補助器は、第1及び第2ロード404、405が連結部材413により相互連動されることを除いては、第1及び第2実施形態と同一な構成を有することができる。
【0044】
挿入孔410にねじ結合された調節部材411により第1ロード404が反時計方向に回転すれば、第1ロード404の他端と連結部材413とを連結するヒンジ軸414が同一な方向に回転運動することになり、ヒンジ軸414の回転運動は連結部材413により第2ロード405の他端と連結部材413とを連結するヒンジ軸415を引っ張る力として作用して第2ロード405もヒンジ軸408を中心として時計方向に回転することになり、第1ロード404と相互連動して角度調節できる。
【0045】
図8を参照すると、本発明の第5実施形態に係る脊椎側湾症補助器の角度調節部506は、第1及び第2ロード504、505が相互連動されるように結合されたものであって、第1及び第2ロード504、505の各々の他端には相互対向して接触する斜線面513、514が形成されたものであることができる。
【0046】
第5実施形態による脊椎側湾症補助器は、第1及び第2ロード504、505の各々の他端には相互に対向して接触する斜線面513、514が形成されたことを除いては、上記第1及び第2実施形態と同一な構成を有することができる。
【0047】
挿入孔510に挿入された調節部材511により第1ロード504が反時計方向に回転すれば、第1ロード504の他端に形成された斜線面513が回転しながら対向接触する第2ロード505の他端の斜線面514を押すことになり、これによって第2ロード505も時計方向に回転することによって、第1ロード504と相互連動して角度調節できる。
【0048】
一方、図8に図示された第8実施形態の連動構造の場合、第1ロード504及び第2ロード505の斜線面513、514が互いに押す方向への回転(即ち、図面上では第1ロードの反時計方向)においては相互連動が可能であるが、斜線面513、514の間に互いに離隔する方向への回転(即ち、図面上で第1ロードの時計方向)では回転力が伝達できないことがある。上記のような角度調節部506が取り付けられた脊椎側湾症補助器の場合、中央支持部が一側方向には固定されて、これ以上の移動が制限されるが、他側方向には移動が制限されず、自由に動ける構造を有することになり、これを脊椎側湾症患者が着用すれば矯正のために押圧を必要とする方向には動きが制限されるが、その反対方向には動きが自由になって、補助器着用時に患者が感じる拘束感をある程度緩和される効果がある。また、脊椎側湾症補助器の特性上、一側のみに押圧されれば充分であるので、一側のみに角度調節及び固定される場合にも両側に固定された場合と同一な機能及び矯正効果が発揮できることは勿論である。
【0049】
但し、図6乃至8に図示された第3実施形態乃至第5実施形態の場合のように、第1及び第2ロードが相互連動される構造を有する場合、ロードの角度を調節する調節部材311、411、511及び上記調節部材がねじ結合する挿入孔310、410、510は、上記第1及び第2ロードの両側に全て形成される必要が無く、図6乃至図8のように、いずれか一側にのみ形成されれば充分であり、本発明において、単に第1及び第2ロードの両側に調節部材及び挿入孔が全て形成される構成を排除するのではない。
【0050】
図9を参照すると、本発明の第6実施形態に係る脊椎側湾症補助器の角度調節部606は、調節部材611が第1及び第2ロード604、605のうち、少なくともいずれか1つの一側に形成された挿入孔610のみに締結されて、第1及び第2ロード604、605の一方向回転617は許容され、他方向回転616は制限されるものであってよい。
【0051】
第1及び第2ロード604、605の各々の他端は、回転が可能であるようにベース部材612と、例えばヒンジ軸608などにより連結され、第1及び第2ロード604、605のうち、少なくともいずれか1つの他端には係止段613が第1及び第2ロード604、605の長手方向に交差するようにいずれか一側方向に延長されて形成されることができ、挿入孔610及びこれにねじ結合された調節部材611(例えば、調節ねじ)は、係止段613が形成された一側方向に第1及び第2ロード604、605に並んで設けられることによって、調節部材611のねじ回転により係止段613を押圧して第1及び第2ロード604、605が回転するようにすることができる。
【0052】
この際、係止段613により第1ロード604の反時計方向616、第2ロードの時計方向616には回転が制限されるが、第1ロード604の時計方向617、第2ロードの反時計方向617には回転が許容される。したがって、第6実施形態のように、一方向への回転のみ制限される角度調節部の動作状態及び効果などについては前述した第5実施形態で説明したことと同一である。
【0053】
図10を参照すると、本発明の第7実施形態に係る脊椎側湾症補助器の角度調節部706は、第1及び第2ロード704、705の各々の他端がギア結合されて相互連動されることを除いては、図9に図示された第6実施形態と同一な構成を有するものであることができる。一方、第1及び第2ロード704、705の相互連動に対する構造は第3実施形態と同一に構成されることができる。
【0054】
図11を参照すると、本発明の第8実施形態に係る脊椎側湾症補助器の角度調節部806は、挿入孔810及びこれにねじ結合された調節部材811が第1または第2ロード804、805のうち、いずれか1つのみに設けられたことを除いては、図10に記載された第7実施形態と同一な構成を有するものであってよい。また、一方向への回転制限に対する内容は第6実施形態の内容が適用されることができ、第1及び第2ロード804、805の相互連動に対する内容は第3実施形態の内容が適用されることができる。
【0055】
図12A及び図12Bを参照すると、本発明の第9実施形態に係る脊椎側湾症補助器の角度調節部906のうち、挿入孔910に挿入されて、第1及び第2ロード904、905のうち、少なくともいずれか1つの角度を調節する調節部材は、並進運動は制限され、回転運動のみ許容されるように、挿入孔910に結合される雄ねじ部材918と、雄ねじ部材918とねじ結合されて、雄ねじ部材918が回転することにより左右に直線移動する雌ねじ部材919とを少なくとも1つ以上含み、雌ねじ部材919は第1及び第2ロード904、905と相互連動可能に連結されて、雌ねじ部材919が直線運動することにより第1及び第2ロードは回転して角度調節されるものであることができる。
【0056】
第1及び第2ロード904、905は、各々の他端に凹んでいる溝が形成され、上記溝がベース部材912の開口部と噛合うことによりベース部材912と回転可能に連結されることができ、ベース部材912の側面には少なくとも1つの挿入孔910が形成され、雄ねじ部材918は挿入孔910に結合し、かつねじ結合せず、単純に挿入されてベース部材912を貫通しているため、回転運動をしても並進運動はしない。また、雄ねじ部材918は挿入孔910を通過して雌ねじ部材919とねじ結合し、雄ねじ部材918の回転によって雌ねじ部材919が左右に並進運動し、雌ねじ部材919に連結されている第1及び第2ロード904、905が回転することにより角度調節できる。
【0057】
図13を参照すると、本発明の第10実施形態に係る脊椎側湾症補助器の角度調節部1006は、雌ねじ部材1019の一端が第1及び第2ロード1004、1005の他端に回転可能に連結されたことを除いては、上記第9実施形態の構成が適用できる。
【0058】
第1及び第2ロード1004、1005は、ベース部材1012と、例えばヒンジ軸1008などにより回転可能に連結され、挿入孔1010に挿入されて回転運動は可能であるが、並進運動は制限されるようになった雄ねじ部材1018は、雌ねじ部材1019とねじ結合され、雌ねじ部材1019は第1及び第2ロード1004、1005と連動可能に、例えばヒンジ軸1021などにより連結される。
【0059】
雄ねじ部材1018の回転によって雌ねじ部材1019が左右に並進運動し、雌ねじ部材1019に連結されている第1及び第2ロード1004、1005が回転することにより角度調節できる。
【0060】
図14を参照すると、本発明の第11実施形態に係る脊椎側湾症補助器の角度調節部1106は、雌ねじ部材1119の一端が両側に分岐して、第1及び第2ロード1104、1105の他端に回転可能に連結されたことを除いては、第10実施形態の構成が適用できる。
【0061】
雄ねじ部材1118の回転によって雌ねじ部材1119が左右に並進運動し、上記1つの雌ねじ部材1119の一端から分岐された連結部1122により連結されている第1及び第2ロード1104、1105が回転することにより角度調節されることができ、上記第1及び第2ロードは同時に作動される。
【0062】
図15の本発明の第12実施形態に係る脊椎側湾症補助器は、第1及び第2ロード1204、1205が1つのヒンジ軸1208に連結されているものであってよい。
【0063】
第12実施形態に記載された構成は、第1及び第2ロード1204、1205が1つのヒンジ軸1208に連結されたことを除いては、本発明の前述した実施形態に記載された構成が適用できる。第12実施形態による場合、同一なヒンジ軸1208に第1及び第2ロード1204、1205が連結されてヒンジ軸1208の個数を減らすことができ、これによって角度調節部1206の構成がより簡単になり、製作が容易で、かつ故障を低減させることが可能である。
【0064】
図16A及び図16Bを参照すると、本発明の第13実施形態に係る脊椎側湾症補助器の角度調節部1306は、第1及び第2ロード1304、1305の各々の他端が回転可能に連結されたベース部材1312と、軸部材1323を介在してベース部材1312に回転可能に設けられたダイヤル摘み1324と、軸部材1323に固定されたギア1325と、ギア1325に選択的に連結された減速ギアユニット1326と、ダイヤル摘み1324を上記ベースに選択的に固定する固定部材1327とを含み、第1ロード1304及び第2ロード1305のうち、少なくともいずれか1つの他端は軸部材1323に固定されたギア1325または減速ギアユニット1326とギア結合されるものであってよい。
【0065】
ベース部材1312の内部空間に軸部材1323が設けられ、軸部材1323はベース部材1312に固定され、または固定部材1327と一体をなして上記軸部材の内部に雌ねじが形成され、ダイヤル摘み1324の中心で雄ねじを締結してダイヤル摘み1324を固定する方式の固定部材1327且つ軸部材1323になることもできる。
【0066】
軸部材1323に回転が可能であるようにベース部材1312の外部にダイヤル摘み1324が設けられ、軸部材1323にはギア1325が固定設置される。一方、第1及び第2ロード1304、1305の他端にはギア1328が形成され、ロード他端のギア1328は軸部材1323に設けられたギア1325に直接噛み合ってギア結合することもでき(図示せず)、別の減速ギアユニット1326とギア結合することもできる。第1及び第2ロード1304、1305は、別のヒンジ軸でベース部材1312に回転可能に連結され、且つ軸部材1323を中心軸として回転し、かつ軸部材1323に固定されないように第1及び第2ロード1304、1305に穿孔が形成されて、軸部材1323が挟まれている形態であってもよい。
【0067】
一方、第13実施形態において、減速ギアユニット1326を備えている場合、減速ギアユニット1326は少なくとも1つ以上の減速ギア及びギア軸を含むものであってよい。
【0068】
この際、第1及び第2ロード1304、1305の各々の他端に形成されたギア1328と軸部材1323に固定されたギア1325との間のギア比、または減速ギアユニット1326の減速比を調節するによって、第1及び第2ロード1304、1305の角度調節をより微細で、かつ正確にすることができる。
【0069】
図17を参照すると、本発明の第14実施形態に係る脊椎側湾症補助器の角度調節部1406はボールジョイント1429、ボールジョイント1429を固定するための固定ねじ1431、及び固定ねじ1431を挿入する固定ねじ挿入孔1430を含むものであることができる。
【0070】
第1及び第2ロード1404、1405の各々の他端は、ボールジョイント1429を含む角度調節部に連結されているので、どの方向にも自由に回転が可能であるので、角度調節が容易であり、ボールジョイント1429の一側にボールジョイント1429を固定するための固定ねじ挿入孔1430及びこれにねじ結合された固定ねじ1431が含まれていて、希望する角度に調節した後、第1及び第2ロード1404、1405を固定することができる。上記ボールジョイントは1つ以上であってよい。
【0071】
そして、ボールジョイント1429の間を連結するボールジョイント支持部材1432を具備することもでき、ボールジョイント1429が中央支持部に直接取り付けられたり、中央支持部に取り付けられたベース部材に固定されたりすることもできる。
【0072】
図18A乃至図18Cを参照すると、本発明の第15実施形態に係る脊椎側湾症補助器の角度調節部1506は、第1ロード1504の他端に設けられ、一面に放射状で第1ギア歯1536が形成された第1調節板1534と、第2ロード1505の他端に設けられ、第1調節板1534の一面と対向する面には第1ギア歯1536に対応する第2ギア歯1537が形成された第2調節板1535と、第1及び第2調節板1534、1535を固定する固定部材1527とを含むものであってよい。
【0073】
角度調節部1506は、第1及び第2ロード1504、1505の他端から延長され、任意の形状を有する第1及び第2調節板1534、1535が形成され、第1及び第2調節板1534、1535の形状には円板形状が好ましい。第1及び第2調節板1534、1535の一面には中心から放射状で第1及び第2ギア歯1536、1537が各々形成され、第1及び第2調節板1534、1535はギア歯が形成された面同士が互いに対向して噛合される。この際、第1及び第2ロード1504、1505が所定の角度を有するように第1及び第2調節板1534、1535を噛合させた後、上記第1及び第2調節板を固定する固定部材1527(例えば、上記調節板の中心に形成されたねじ孔を通じてねじ結合された固定ねじ等)により固定させることができる。また、第1及び第2ロード1504、1505の角度を再調整するためには上記固定された固定部材1527の結合を解体し、第1及び第2調節板1534、1535を再度希望する角度に合せて対向、噛合させた後、固定部材1527を再結合させる。
【0074】
図19を参照すると、本発明の第16実施形態に係る脊椎側湾症補助器の角度調節部1606は、第1及び第2ロード1604、1605が回転可能に連結されたヒンジ軸1608と、第1ロード1604の一側に延長されて形成された第1延長部1638に一端が回転可能に連結された第1雄ねじ部材1640と、第2ロード1605の一側に延長されて形成された第2延長部1639に一端が回転可能に連結された第2雄ねじ部材1641と、第1及び第2雄ねじ部材1640、1641とねじ結合された雌ねじ部材1642とを含み、雌ねじ部材1642の回転方向によって第1及び第2雄ねじ部材1640、1641を離隔または近接させることによって、第1及び第2ロード1604、1605の角度を調節するものであってよい。
【0075】
第1及び第2ロード1604、1605は、ヒンジ軸1608などにより回転可能に連結されており、角度調節部1606はヒンジ軸1608などとは別に、第1及び第2ロード1604、1605の一側から延長された延長部1638、1639に連結されることができる。上記延長部には第1及び第2雄ねじ部材1640、1641の一端が回転可能に連結されており、第1及び第2雄ねじ部材1640、1641の他端は、1つの雌ねじ部材1642とねじ結合され、雌ねじ部材1642を回転させると、第1及び第2雄ねじ部材1640、1641が並進運動する。この際、第1及び第2雄ねじ部材1640、1641を各々右ねじと左ねじとに異なるように構成される場合、上記1つの雌ねじ部材1642の回転により第1及び第2雄ねじ部材1640、1641が互いに離隔または近接するようにでき、これによって第1及び第2延長部1638、1639が同時に引っ張られたり、または同時に押されることになって、第1及び第2ロード1604、1605の角度を調節されたりすることができ、この際、第1及び第2ロード1604、1605は相互連動することになる。
【0076】
図20及び図21を参照すると、本発明の第17実施形態に係る脊椎側湾症補助器は、上部支持部1701及び下部支持部1703のうち、少なくともいずれか1つに取り付けられ、第1または第2ロード1704、1705の一端が回転可能に連結され、少なくとも1つの挿入孔1745が形成された固定ユニットベース部材1744と、挿入孔1745に挿入されて第1または第2ロード1704、1705を固定する固定部材1746を含む固定ユニット1743とを含むことができる。
【0077】
上部支持部1701と第1ロード1704は、固定ユニット1743により連結され、上部支持部1701に取り付けられた固定ユニットベース部材1744に少なくとも1つの挿入孔1745が形成され、固定部材1746は挿入孔1745を通じて挿入されて第1ロード1704が動かないように固定する役目を果たす。この際、固定部材1746が固定ねじの場合には、挿入孔1745の内側に形成された雌ねじとねじ結合により第1ロード1704を固定することができる。
【0078】
上記の固定ユニットは下部支持部1703と第2ロード1705とを連結する場合にも同様に適用できる。
【0079】
また、固定ユニット1743は、第1及び第2ロード1704、1705を固定する役目だけではなく、第1及び第2ロード1704、1705の角度を調節する役目も遂行することができる。即ち、固定ユニット1743の両側に挿入された固定部材1746の位置を調整することによって、第1及び第2ロード1704、1705の角度を調節することができ、固定部材1746が固定ねじの場合には、ねじの緩め及び締めの程度を調節することによりロードの角度調節が可能である。
【0080】
上記のように角度調節された場合、上部支持部1701及び下部支持部1703が必ずロードに垂直であったり、または中央支持部1702と平行したポジションを取らないこともでき、図20に示すように、所定の角度を有する状態に固定することもできるので、患者の状態によって多様な矯正方法の施術が可能にとなる。
【0081】
一方、前述した第1実施形態のように、固定ユニット1743の両側に挿入された固定部材1746を緩めて置く場合、上記上部支持部及び/または下部支持部がある程度回転が可能であるように許容されるため、上記補助器の着用者はより自由に動けるようになって、補助器着用時の重苦しさをある程度解決することができる。
【0082】
本発明の第18実施形態に係る脊椎側湾症補助器において、第1ロード104、第2ロード105、及び角度調節部106は、カーボン材質で製作されることができる。上記脊椎側湾症補助器の構成のうち、上部支持部101、中央支持部102、及び下部支持部103は、一般的にプラスチックなどの材質からなっているが、第1、第2ロード104、105及び角度調節部106などは、人体の荷重及び圧力などに耐えるために、鉄、ステンレスなどの金属材質で製作することも可能である。但し、この場合、X線撮影など、患者の状態を検査する際、上記脊椎側湾症補助器を必ず着脱しなければならない煩わしさがある。
【0083】
しかしながら、第18実施形態のように、第1ロード104、第2ロード105、及び角度調節部106をカーボン材質にすると、X線撮影時、患者が上記補助器をそのまま着用している状態でも患者の状態を検査可能となる利点がある。本実施形態では、第1ロード104、第2ロード105、及び角度調節部106をカーボン材質で製作されることを例示したが、本実施形態とは異なり、人体の荷重及び圧力などに耐えることができる強度を有するプラスチック材質で製作することもできる。
【0084】
図22乃至図24を参照すると、本発明の第19実施形態に係る脊椎側湾症補助器は、上部支持部1901、中央支持部1902、及び下部支持部1903の間の間隔を調節するために、次のように構成されることができる。
【0085】
即ち、上記脊椎側湾症補助器は、上部支持部1901と、中央支持部1902と、下部支持部1903と、一端が上部支持部1901に回転可能に連結され、長さ調節手段1951、1952を含む第1ロード1947と、一端が中央支持部1902に取り付けられた角度調節部1906に回転可能に連結され、長さ調節手段1951、1952により第1ロード1947と長さ調節可能に結合する第2ロード1948と、一端が下部支持部1903に回転可能に連結され、長さ調節手段1951、1952を含む第3ロード1949と、一端が中央支持部1902に取り付けられた角度調節部1906に回転可能に連結され、長さ調節手段1951、1952により第3ロード1949と長さ調節可能に結合する第4ロード1950と、中央支持部1952に取り付けられ、第2及び第4ロード1948、1950の回転角調節が可能であるように第2ロード1948及び第4ロード1950の他端が回転可能に連結された角度調節部1906とを含むものであってよい。
【0086】
第1ロード1947及び第2ロード1948の各々には、第1長さ調節手段として、上記ロードの長手方向に相互に離隔形成された複数の長さ調節孔1951及びロードの長手方向に形成された長さ調節用長孔1952が各々形成され、第3ロード1949及び第4ロード1950の各々には第2長さ調節手段として、上記ロードの長手方向に相互離隔形成された複数の長さ調節孔1951及びロードの長手方向に形成された長さ調節用長孔1952が各々形成されるが、上記ロードと長さ調節手段との組み合せは、図22乃至図24に図示されたものに限るのではなく、長さ調節孔1951と長さ調節用長孔1952との組み合せが互いに変わってもよいし、長さ調節孔1951同士または長さ調節用長孔1952同士が結合される形態であってもよい。
【0087】
第1ロード1947と第3ロード1949とは、各々上部支持部1901と下部支持部1903に回転可能に普通のヒンジ軸または固定ユニット1943などにより連結され、第2ロード1948と第4ロード1950は、各々中央支持部に取り付けられた角度調節部1906に回転可能に連結される。固定ユニット1943及び角度調節部1906によるロードの固定または角度調節については前述した構成を全て利用できるので、ここでは省略する。
【0088】
長さ調節手段として、長さ調節孔1951と長さ調節用長孔1952との組み合せにより構成された図22乃至図24を例として本発明の脊椎側湾症補助器の長さ調節方法を説明すると、下記の通りである。
【0089】
第1ロード1947に長手方向に離隔形成された複数の長さ調節孔1951と、第2ロード1948に長手方向に形成された長さ調節用長孔1952とが重なるように第1ロード1947及び第2ロード1948を位置させ、希望する長さになるように重なる部分を調節した後、締結手段により長さ調節孔1951のうち少なくともいずれか1つ、好ましくは2つ以上と、長さ調節用長孔1952とを結合して固定することで、上記脊椎側湾症補助器の上部支持部、中央支持部、及び下部支持部の間の間隔を調節することができる。
【0090】
上記締結手段は、ボルトとナットとの組み合せであってもよく、長さ調節孔1951の内側に雌ねじが形成された場合には長さ調節孔1951の上に長さ調節用長孔1952が位置するように上記第1及び第2ロードを重なった後、雄ねじが長さ調節用長孔1952を通過して長さ調節孔1951とねじ結合するようであってよい。この際、長さ調節用長孔1952に沿って締結手段固定用段差1953が形成されている場合、雄ねじによりもっと堅く結合することができる。上記第3ロード及び第4ロードの場合にも上記と同様に適用できる。
【0091】
一方、本発明に記載された全ての角度調節部106には追加的に角度調節部106等の外側に視覚的に目視可能に角度表示目盛りが備えられることができ、上記角度をより精密に目視できるように、第1及び第2ロード104、105等に基準線を備えることもできる。このような構成は、例えば、図16A、図18A、図18B、図19、図21、図23、図24等に図示されているが、その他の実施形態にも適用可能である。
【0092】
図25乃至図27Bは、本発明の第20実施形態に係る脊椎側湾症補助器を概略的に示す図である。
【0093】
図25を参照すると、本発明の第20実施形態に係る脊椎側湾症補助器は、相互に動き可能に連結された4個の支持部2001、2002、2003、2004から構成される点で、前述した第1乃至第19実施形態と異なる。より具体的に、本発明の第20実施形態に係る脊椎側湾症補助器は、人体の胴体の上部UB(図27B参照)を支持する上部支持部2001と、人体の胴体の中央部MBのうちの上部、即ち人体の胴体の上部中央部UMBを支持する第1中央支持部2002と、人体の胴体の中央部MBのうちの下部、即ち人体の胴体の下部中央部LMBを支持する第2中央支持部2003と、人体の胴体の下部LBを支持する下部支持部2004とを含む。そして、各支持部2001、2002、2003、2004は、相互に動き可能に連結される。より具体的に、各支持部2001、2002、2003、2004は、左右方向のみならず、上下方向に相対移動可能に連結される。
【0094】
このように、4個の各支持部2001、2002、2003、2004を相対移動可能に連結することによって、胴体の4部位の押圧が可能になる。したがって、前述した第1乃至第19実施形態において、より精密で、かつ効率的に脊椎矯正ができるようになる。その一例として、図27Aのように、‘S’字型に脊椎が撓んでいる場合、脊椎を矯正するための押圧部位を胴体の3部位に設定するよりは4部位に設定することがはるかに効率的で、かつ精密な矯正が可能である。特に、各支持部2001、2002、2003、2004が左右方向に相対移動可能で、各支持部2001、2002、2003、2004により脊椎に加えられる圧力を調節できることになり、これによって、患者の脊椎側湾程度によって最適の圧力が脊椎に伝達できる。また、各支持部2001、2002、2003、2004の間の上下方向に相対移動することにより各支持部2001、2002、2003、2004の相対位置を変更させることができ、これによって、患者によって脊椎が撓んでいる部位などが異なる点を考えて患者の最適の押圧部位を押圧できるようになる。
【0095】
前述した各支持部2001、2002、2003、2004の間の相対移動可能な結合は、第1乃至第6ロード2010、2020、2030、2040、2050、2060と、第1及び第2角度調節部2070、2080と、第1及び第2固定ユニット2013、2063とによりなされる。以下、前述した構成について詳細に説明する。
【0096】
第1ロード2010は、その一端が上部支持部2001に回転可能に設けられ、その他端は第2ロード2020の一端に相互に離隔した複数の通孔や長孔及びボルトのような締結手段により長手方向に長さ調節可能に結合される。より具体的に、第1ロード2010の一端は第1上部支持部2001に取り付けられた第1固定ユニット2013に回転可能に設けられ、第1ロード2010は第1固定ユニット2013により調節された角度に固定される。第1固定ユニット2013は、第17実施形態(図20参照)と同一の構造で構成されるので、詳細な説明は省略する。
【0097】
第2ロード2020は、その他端が第1中央支持部2002に取り付けられた第1角度調節部2070に回転可能に連結される。第1角度調節部2070は、図25乃至図27Bに示すように、第1実施形態の角度調節部と同一の構造を有することと例示したが、これに限定されず、第2乃至第19実施形態の角度調節部が適用される。第1角度調節部2070による第1及び第2ロード2010、2020の角度調節構造及び原理は、第1実施形態と同一であるので、これに対する詳細な説明も省略する。ここで、第1及び第2ロード2010、2020は相互に相対する回転が制限されるように結合される。
【0098】
第3ロード2030は、その一端が第1角度調節部2070に回転可能に連結されて、第1角度調節部2070により回転角が調節された状態に固定される。
【0099】
第4ロード2040は、第1及び第2ロード2010、2020のように、その一端が第3ロード2030の他端に長手方向に長さ調節可能に連結され、その他端は第2中央支持部2003に取り付けられた第2角度調節部2080に回転可能に連結されて第3ロード2030及び第4ロード2040の回転角が調節された状態に固定できるようになる。ここで、第3及び第4ロード2030、2040は、相互に相対する回転が制限されるように結合される。したがって、第1角度調節部2070と第2角度調節部2080とは、第3及び第4ロード2030、2040が同一の回転方向に一緒に回転移動するように回転角を調節しなければならない。第2角度調節部2080は、第1角度調節部2070と構造及び機能が同一に構成可能であるので、これについての詳細な説明は省略する。
【0100】
第5ロード2050は、その一端が第2角度調節部2080に回転可能に連結されて、第2角度調節部2080により回転角が調節された状態に固定される。第5ロード2050の他端は、第6ロード2060の一端に長手方向に長さ調節可能に連結される。第5及び第6ロード2050、2060の連結構造は、第1及び第2ロード2010、2020の連結構造と同一に構成できるので、詳細な説明は省略する。
【0101】
第6ロード2060の他端は、下部支持部2004に回転可能に連結される。より具体的に、第6ロード2060の他端は下部支持部2004に取り付けられた第2固定ユニット2063に回転可能に設けられ、第6ロード2060は第2固定ユニット2063により一定角度に回転された状態に固定される。第2固定ユニット2063は、第1固定ユニット2013と同一な構造で具現できるので、詳細な説明は省略する。
【0102】
以下、前述したような構成を有する脊椎側湾症補助器の作動過程について説明する。
【0103】
図26は前述したような構成を有する脊椎側湾症補助器の作動過程を説明するための図であって、これを参照すると、まず患者に脊椎側湾症補助器を着用させる。次に、患者の脊椎に押圧される部位を定めて、所定の部位が押圧できるように第1及び第2ロード2010、2020の長さ調節、第3及び第4ロード2030、2040の長さ調節、及び第5及び第6ロード2050、2060の長さ調節を行う。次に、第1及び第2角度調節部2070、2080を操作して第1乃至第6ロード2010、2020、2030、2040、2050、2060の角度を調節する。次に、第1及び第2固定ユニット2013、2063を操作して第1及び第2ロード2010、2020と第5及び第6ロード2050、2060との角度を固定させる。
【0104】
図27Aは脊椎側湾症患者の脊椎X−ray写真であり、図27Aには脊椎を矯正するための第1及び第2角度調節部2070、2080の概略的な位置が示される。このように、第1及び第2角度調節部2070、2080の位置によって、第1中央支持部2002が脊椎の左側に湾曲した部分を右側に押圧することになり、第2中央支持部2003は脊椎の右側に湾曲した部分を左側に押圧することになって、湾曲した部分を中心にして脊椎を効率の良く矯正できるようになる。図27Bは、脊椎側湾症患者が脊椎側湾症補助器を着用した状態を概略的に示す図である。
【0105】
図28A及び図28Bは、本発明の第22実施形態に係る脊椎側湾症補助器の要部を抜粋した図である。図28A及び図28Bを参照すると、本発明の第22実施形態では、角度調節部の前面でロード2110、2120の角度を調節できるように調節部材2111がベース部材2112に設けられる。より具体的に、本発明の第22実施形態によると、調節部材2111はロード2110、2120を押圧できるようにベース部材2112に左右方向移動可能に設けられる第1部材2111aと、第1部材2111aを左右方向に移動させることができるように第1部材2111aと連結され、ベース部材2112に前後方向に配置された第2部材2111bとを含む。
【0106】
第1部材2111aは、ベース部材2112に左右方向に移動可能に設けられ、左右方向に移動しながら各ロード2110、2120を押圧して各ロード2110、2120の角度を調節する。本実施形態では、第1部材2111aをラック(rack)で構成したが、回転運動を直線運動に変換させることができる限り、多様な部材が用いられることができる。
【0107】
第2部材2111bは、ベース部材2112に前後方向に配置されるように設けられ、ベース部材2112に回転可能に設けられる。第2部材2111bは、前述したように、第1部材2111aとギア連結されて、第1部材2111aを左右方向に移動させる。本実施形態では、第2部材2111bがピニオン(pinion)で構成される。一方、第2部材2111bの上面には、図28Bに示すように、六角レンチのような調節道具Tにより回転できるように、その上面に六角の調節溝が形成される。
【0108】
このような構成により第2部材2111bを回転させると、第2部材2111bと噛合された第1部材2111aは、左側または右側へ移動しながら各ロード2110、2120を押圧させて回転させ、これによって、各ロード2110、2120の回転角度が調節される。このように、第1及び第2部材2111a、2111bにより各ロード2110、2120の回転角調節が角度調節部の前面で可能になり、これによって、より便利で、かつ精密に各ロード2110、2120の回転角が調節できるようになる。
【0109】
本実施形態では、第1及び第2部材2111a、2111bが相互に噛合されたラックとピニオンとから構成されることを例示したが、ベース部材2112の前後方向の回転軸を中心とする回転運動を左右方向の直線運動に変換できる限り、多様な部材が使われることができる。
【図面の簡単な説明】
【0110】
【図1】本発明の第1実施形態による脊椎側湾症補助器の結合斜視図である。
【図2】図1に図示された脊椎側湾症補助器の分解斜視図である。
【図3A】図1に図示された脊椎側湾症補助器の作動過程を説明するための図である。
【図3B】図1に図示された脊椎側湾症補助器の作動過程を説明するための図である。
【図4A】図1に図示された角度調節部の作動過程を説明するための断面図である。
【図4B】図1に図示された角度調節部の作動過程を説明するための断面図である。
【図4C】図1に図示された角度調節部の作動過程を説明するための断面図である。
【図5】本発明の第2実施形態による脊椎側湾症補助器の角度調節部を概略的に示す断面図である。
【図6】本発明の第3実施形態による脊椎側湾症補助器の角度調節部を概略的に示す断面図である。
【図7】本発明の第4実施形態による脊椎側湾症補助器の角度調節部を概略的に示す断面図である。
【図8】本発明の第5実施形態による脊椎側湾症補助器の角度調節部を概略的に示す断面図である。
【図9】本発明の第6実施形態による脊椎側湾症補助器の角度調節部を概略的に示す断面図である。
【図10】本発明の第7実施形態による脊椎側湾症補助器の角度調節部を概略的に示す断面図である。
【図11】本発明の第8実施形態による脊椎側湾症補助器の角度調節部を概略的に示す断面図である。
【図12A】本発明の第9実施形態による脊椎側湾症補助器の角度調節部を概略的に示す一部切欠斜視図である。
【図12B】本発明の第9実施形態による脊椎側湾症補助器の角度調節部を概略的に示す断面図である。
【図13】本発明の第10実施形態による脊椎側湾症補助器の角度調節部を概略的に示す断面図である。
【図14】本発明の第11実施形態による脊椎側湾症補助器の角度調節部を概略的に示す断面図である。
【図15】本発明の第12実施形態による脊椎側湾症補助器に補助器の角度調節部に概略的を示す断面図である。
【図16A】本発明の第13実施形態による脊椎側湾症補助器の角度調節部を概略的に示す斜視図である。
【図16B】本発明の第13実施形態による脊椎側湾症補助器の角度調節部を概略的に示す断面図である。
【図17】本発明の第14実施形態による脊椎側湾症補助器の角度調節部を概略的に示す斜視図である。
【図18A】本発明の第15実施形態による脊椎側湾症補助器の角度調節部を概略的に示す一部切欠平面図である。
【図18B】本発明の第15実施形態による脊椎側湾症補助器の角度調節部を概略的に示す分解斜視図である。
【図18C】本発明の第15実施形態による脊椎側湾症補助器の角度調節部を概略的に示す分解断面図である。
【図19】本発明の第16実施形態による脊椎側湾症補助器の角度調節部を概略的に示す正面図である。
【図20】本発明の第17実施形態による脊椎側湾症補助器の概略図である。
【図21】図20に図示された固定ユニットを説明するための一部切欠正面図である。
【図22】本発明の第19実施形態による脊椎側湾症補助器の概略図である。
【図23】図22に図示された固定ユニットと第1ロードとが結合された状態を概略的に示す一部切欠正面図である。
【図24】図22に図示された角度調節部と第2及び第4ロードとが結合された状態を概略的に示す一部切欠正面図である。
【図25】本発明の第20実施形態による脊椎側湾症補助器を概略的に示す一部切欠正面図である。
【図26】図25に図示された脊椎側湾症補助器の作動過程を説明するための正面図である。
【図27A】図25に図示された脊椎側湾症補助器により矯正される過程を説明するために脊椎側湾症患者のX−ray撮影写真及び矯正位置を概略的に示す図である。
【図27B】図27Aの脊椎側湾症患者に脊椎側湾症補助器が着用された状態を概略的に示す図である。
【図28A】本発明の第21実施形態による脊椎側湾症補助器の角度調節部を概略的に示す図である。
【図28B】本発明の第21実施形態による脊椎側湾症補助器の角度調節部を概略的に示す図である。
【符号の説明】
【0111】
101、1701、1901 上部支持部
102、1702、1902 中央支持部
103、1703、1903 下部支持部
104、204、304、404、504、604、1304、1504、1604、1704、1947、2010 第1ロード
105、205、305、405、505、605、705、805、905、1005、1105、1205、1305、1405、1505、1605、1705、1948、2020 第2ロード
106、206、306、406、506、606、706、806、906、1006、1106、1206、1306、1406、1506、1606、1906 角度調節部
107、108、408、414、415、608、1008、1021、1208、1608 ヒンジ軸
110、210、310、410、510、610、810、910、1010、1745 挿入孔
111、211、311、411、511、611、811、2111 調節部材
112、612、912、1012、1312、2112 ベース部材
【技術分野】
【0001】
本発明は、角度調節部を備えた脊椎側湾症補助器に関し、より詳しくは、脊椎の湾曲程度によって自由に矯正角度が調節できるようにすることで、脊椎側湾症患者を効率良く治療できる脊椎側湾症補助器に関する。
【背景技術】
【0002】
脊椎側湾症(scoliosis)とは、ギリシャ語の曲がっているという意味の“skolios”から由来した言葉であり、脊椎が側面に曲がり、撓む病気である。脊椎を前や後から見て、頭と脚とが一直線をなすべきであるが、側面に歪んでいる(湾曲)状態のものが脊椎側湾症である。これは多様な原因により発生するが、姿勢の異常や痛みにより発生し、脊椎の構造には変化がない側湾症を機能性脊椎側湾症、脊椎の構造自体に変化が発生する側湾症を構造性脊椎側湾症という。このような構造性脊椎側湾症は原因が分からない場合が多くて、徐々に悪化して心肺機能の低下を誘発することもできる。
【0003】
脊椎側湾症の治療のための方法には、補助器による治療方法及び手術による治療方法などがあり、側湾症の角度が20〜40度位の場合には一般的に補助器による治療方法を使用する。補助器は、首まで上がってくるミルウォーキー補助器、及び脇の下まで来る胸腰椎補助器などがある。
【0004】
上記のような従来の脊椎側湾症治療用補助器は、着用者の腰を保護する支持部と上記支持部が腰に固定されるようにする固定部とからなっており、上記支持部は内側に撓む一定の曲面をなしており、上記曲面を維持するために多数の補強台が支持部に内蔵されており、上記固定部にはベルクロ(登録商標)を備えた補助バンドが取り付けられている。
【0005】
上記脊椎補助器を着用すれば、支持部に内蔵された多数の補強台が腰の腰椎を正確に支持し、固定部のベルクロにより堅く固定され、脊椎補助器によって腰椎に一定角度の圧迫を加えることになる。
【0006】
しかしながら、脊椎側湾症の場合、患者毎に脊椎の湾曲角度が相異するので上記の従来技術のように一定に固定された矯正角度を有する脊椎補助器の着用だけでは所定の治療効果を上げることに限界があり、患者の症状に合う適正角度の脊椎補助器を提供するためには、製造費用、時間、努力などにおいて多くの負担がかからざるを得ないという問題点がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前述した点を勘案して案出したものであって、脊椎側湾症患者の脊椎湾曲角度によって最大の治療効果を上げることができる脊椎側湾症補助器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述の目的を達成するために、本発明に係る脊椎側湾症補助器は、人体の胴体の互いに異なる部分を支持し、相互に相対位置が変更可能に連結された複数の支持部を含み、各支持部の相対位置により人体の胴体を押圧して脊椎を矯正することを特徴とする。
【0009】
本発明の一実施形態によると、上記複数の支持部は人体の胴体の上部が収容されて支持する上部支持部と、人体の胴体の中央部が収容されて支持する中央支持部と、人体の胴体の下部が収容されて支持する下部支持部とを含み、上記各支持部は相互に相対位置が変更可能に連結されて各支持部の相対位置によって人体の胴体の上部、中央部、及び下部の各々が押圧されて人体の胴体の脊椎を矯正するための押圧力が発生される。
【0010】
一方、上記脊椎側湾症補助器は、一端が上記上部支持部に回転可能に連結された少なくとも1つ以上の第1ロードと、一端が上記下部支持部に回転可能に連結された少なくとも1つ以上の第2ロードと、上記中央支持部に取り付けられ、上記第1及び第2ロードの回転角調節が可能であるように上記第1及び第2ロードの各々の他端が回転可能に連結された角度調節部とを含むことができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によると、脊椎側湾症補助器の上部支持部と中央支持部との間、及び下部支持部と中央支持部との間の角度を容易に調節できる角度調節部を取り付けることにより、患者の状態によって適切な矯正角度を有する脊椎側湾症補助器が容易に提供できることは勿論、従来の補助器よりはるかに多様な矯正方法が提供され、脊椎側湾症患者の治療効果を向上させることができる。
【0012】
また、一定の矯正角度が続けて維持され、一定に押圧状態を続けて維持できるので、矯正効果の向上を期待することができる。また、上部支持部、中央支持部、及び下部支持部の3つの構成要素からなっているので、胸部、腰椎部、骨盤の3点を押圧する方式により脊椎矯正が可能となり、矯正効果が格段に向上する。
【0013】
そして、上記の矯正角度は患者が本発明の補助器を着用している状態でも簡単な方法により調節可能であるので、患者の症状の好転または悪化によって容易に矯正方法を変化させることができ、一側方向への動きのみを制限し、他側には動きが許容される構成を適用する場合、上記補助器の着用者はより自由に動けるようになって、補助器着用による苦痛を解消することができ、筋肉運動が可能であるので、治療効果を倍加させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照しつつ本発明を説明するが、本発明の権利範囲は、図面及びその実施形態の内容に限定されず、発明の内容に多少の修正、変更が加えられても本発明の要旨が変更されない限り、本発明の技術的思想に含まれる。
【0015】
本発明の脊椎側湾症補助器は、人体に直接接触する部分である上部支持部101、中央支持部102、及び下部支持部103と、上記支持部の間を連結する少なくとも1つ以上の第1及び第2ロード104、105と、中央支持部102に取り付けられて第1及び第2ロード104、105の角度を調節する角度調節部106とを含む。
【0016】
本発明の脊椎側湾症補助器に含まれる上部支持部101は人体の胸椎部を支持することができ、中央支持部102は人体の胸椎下部及び腰椎を支持することができ、下部支持部103は人体の腰椎下部及び骨盤を支持することができる。
【0017】
従来の脊椎補助器は、人体に接触する部分が1つの胴体で構成され、腰椎部分が内側に一定角度で湾曲されている形態であるとか、または、胸部、腰椎、及び骨盤を支持する3つの部分からなっていても、上記3つの部分が調節されない特定の角度をなすように固定されており、単純に腰椎支持部分がバンドなどにより圧力を加えて胸椎または腰椎に力を加えられるようになっている構造のものが大部分である。
【0018】
しかしながら、本発明の脊椎側湾症補助器は、角度調節部106で第1及び第2ロード104、105の角度を容易に調節して、上部支持部101、中央支持部102、及び下部支持部103の3つの部分が患者の脊椎湾曲状態及び部位によって一定の角度を有するように自由に調節され、その状態に固定できる。
【0019】
したがって、脊椎側湾症患者が本発明の補助器を着用する場合、従来の一体型補助器とは異なり、着用した状態で当該患者の状態に合うように湾曲部分を適切に押圧して脊椎矯正効果を表すことができ、従来のバンド圧迫方式などとは異なり、一定の矯正角度を続けて維持され、一定に押圧状態を続けて維持できるので、矯正効果の向上を期待することができる。
【0020】
また、上記の矯正角度は患者が本発明の補助器を着用している状態でも簡単な方法により調節可能であるので、患者の症状の好転または悪化によって容易に矯正方法を変化させることもできる。
【0021】
図1及び図2を参照すると、本発明の第1実施形態に係る脊椎側湾症補助器は、人体の胸部を覆いかぶせる形態の上部支持部101と、人体の骨盤を覆いかぶせる形態の下部支持部103と、人体の腰部分を一側で覆いかぶせる形態の中央支持部102とを含み、第1ロード104は、上部支持部101と中央支持部102とを連結し、かつ、その一端は上部支持部101と回転可能に、例えばヒンジ軸107などにより連結され、第2ロード105は、下部支持部103と中央支持部102とを連結し、かつ、その一端は下部支持部103と回転可能に、例えばヒンジ軸107などにより連結される。中央支持部102には角度調節部106が取り付けられており、第1及び第2ロード104、105の他端は角度調節部106と回転可能に、例えばヒンジ軸108などにより連結される。
【0022】
一方、上部支持部101、中央支持部102、及び下部支持部103の一側には身体が出入りできる開口部が形成されており、上記開口部を通じて身体に装着されると、ベルクロ109などの締結手段により身体の上部に完全に固定される。
【0023】
また、図1乃至図3Bには、上部支持部101、中央支持部102、及び下部支持部103の前面と後面との全てに第1及び第2ロード104、105が連結された補助器の構成が図示されているが、本発明は上記図1乃至図3Bに図示された構成に限定されず、上部支持部101、中央支持部102、及び下部支持部103の前面または後面のいずれか一側面のみに第1及び第2ロード104、105が連結された補助器の構成も含むことができる。延いては、位置に関わらず、3個以上の第1及び第2ロード104、105が連結されたものも本発明の範疇に属することができる。
【0024】
図3A及び図3Bを参照すると、後述する角度調節部106により第1及び第2ロード104、105の角度を患者状態によって適切に調節する場合、角度調節部106が取り付けられた中央支持部102は、上部支持部101及び下部支持部103と一直線上に位置するものでなく、上部支持部101と下部支持部103とを繋ぐ仮想の線から一側に外れた位置に調節されて固定される。上記のように角度調節された補助器を脊椎側湾症患者が着用して堅く固定する場合、患者の脊椎が湾曲された方向と反対方向に一定に湾曲部分を押圧できるようになって、脊椎を正しく矯正できることになる。
【0025】
この際、患者の脊椎湾曲程度によって角度調節部106により脊椎側湾症補助器の矯正角度が調節できることは勿論であり、患者の脊椎湾曲方向によって角度調節部106を調整したり、または上記補助器の着用方向を異なるようにすることもできる。
【0026】
例えば、図1乃至図3Bに示すように、中央支持部102が人体の中央部分、特に胸椎下部及び腰椎の一側のみを支持する構成を有する脊椎側湾症補助器の場合には、患者の脊椎湾曲方向が左側か右側かによって、上記補助器を前面方向に着用したり、または後面が前面に来るように返して着用することもでき、図示してはいないが、中央支持部102が人体の中央部分、特に胸椎下部及び腰椎を全て覆いかぶせる構成を有する脊椎側湾症補助器の場合には、角度調節部106を調整することだけでも中央支持部102を左側または右側に位置するように調整することができる。
【0027】
一方、図1乃至図3Bに示すように、中央支持部102が人体の中央部分、特に胸椎下部及び腰椎の一側のみを支持する構成を有する脊椎側湾症補助器の場合には、最初の製作時、左側湾曲型患者用の補助器と右側湾曲型患者用の補助器とを区分して製作することもできる。
【0028】
また、本発明の脊椎側湾症補助器は、従来の一体型補助器とは異なり、上部支持部101、中央支持部102、及び下部支持部103の3つの構成要素からなっているので、胸部、腰椎部、及び骨盤の3点を押圧する方式により脊椎矯正が可能であって、より優れる矯正効果を表すことができる。
【0029】
上記第1実施形態による脊椎側湾症補助器の角度調節部106は、第1及び第2ロード104、105の各々の他端が回転可能に連結され、少なくとも1つの挿入孔110が形成されたベース部材112と、挿入孔110に挿入されて第1及び第2ロード104、105のうち、少なくともいずれか1つの角度を調節する調節部材111を含むものであることができる。
【0030】
図4Aには、本発明の第1実施形態による脊椎側湾症の角度調節部106の断面図を示す。図4Aを参照すると、第1及び第2ロード104、105の各々の他端は、例えばヒンジ軸108などによりベース部材112と回転可能に連結され、ベース部材112の両側面には挿入孔110が少なくとも1つ以上形成されていて、挿入孔110を介して第1及び第2ロード104、105の角度を調節する調節部材111(例えば、調節ねじ)などが挿入される。この際、第1及び第2ロード104、105の円滑な回転のために、挿入孔110及び調節部材111の位置は、第1及び第2ロード104、105がベース部材112と連結されるヒンジ軸108と並んでいない部分であることが好ましい。
【0031】
図4B及び図4Cは、本発明の第1実施形態による脊椎側湾症補助器に含まれる角度調節部106の作動過程を説明するための図である。図4B及び図4Cを参照すると、調節部材111は挿入孔110にねじ結合されることで、ねじの回転方向によって図面上の左右方向に直線移動することができ、第1及び第2ロード104、105は調節部材111の左右移動により押圧されてベース部材112に連結されたヒンジ軸108を中心に一定角度に回転することになり、これによって、第1及び第2ロード104、105の角度が調節されることができる。
【0032】
即ち、図4Bに示すように、図面上の左側調節部材111を緩めて後退させ、右側調節部材111を締めて前進させると、第1ロード104が左側方向に押圧されて左側に傾き、調節部材111の押圧程度を調節することによって、第1ロード104の角度を任意に調節することができる。
【0033】
また、図4Cは図4Bと同様に、第1ロード104を右側に傾くように角度を調節することができ、これは第2ロード105の場合にも同様な方法により適用できる。
【0034】
一方、図4Bにおいて、第1ロード104を左側に傾くように角度を調節した後、図面上の左側調節部材111を若干緩くして第1ロード104が時計方向にはこれ以上回転が制限されるが、反時計方向にはある程度回転可能に許容することもできる。このような場合は、角度調節部106が取り付けられた中央支持部が図面上の右側に脊椎を押圧する状況であって、押圧する方向でない反対方向、即ち図面上の左側には中央支持部の移動が制限されるが、図面上の右側には中央支持部102の移動が許容される場合であり、これで上記補助器の着用者はより自由に動くことができるようになって、補助器着用による苦痛を解消することができ、筋肉を解くための運動がある程度可能である。このように、ある一方向のみに回転が制限される角度調節部についての更なる他の例示は後述する。
【0035】
図5を参照すると、本発明の第2実施形態に係る脊椎側湾症補助器に含まれた角度調節部206は、第1及び第2ロード204、205のうち、少なくともいずれか1つの他端には係止段213が第1及び第2ロード204、205のうち、少なくともいずれか1つの長手方向に交差した方向に延長して形成され、調節部材211は、係止段213を押圧できるように、第1及び第2ロード204、205のうち、少なくともいずれか1つと並んで設けられるものであることができる。
【0036】
但し、調節部材211がねじ結合される挿入孔210の位置は、第1及び第2ロード204、205の回転角度を制限しないように、第1及び第2ロード204、205と充分な間隔を置いて設けられることが好ましい。
【0037】
第1及び第2ロード204、205と並んで設けられた調節部材211が、第1及び第2ロード204、205の他端から垂直な方向に延びて形成された係止段213を押圧して、第1及び第2ロード204、205を回転させることができる。この際、図面上の第1ロード204の左側の調節部材211を緩んで後退させ、右側の調節部材211を締めて前進させると、第1ロード204は時計方向に回転して右側に傾いた状態で角度調節できる。
【0038】
一方、第2実施形態による脊椎側湾症補助器は、挿入孔210及び調節部材211が第1及び第2ロード204、205と並んで設けられ、第1及び第2ロード204、205の他端の係止段を押圧することを除いては、前述した第1実施形態と同一な構成を有することができる。
【0039】
図6を参照すると、本発明の第3実施形態に係る脊椎側湾症の角度調節部306は、第1及び第2ロード304、305が相互連動されるように結合されたものであって、第1及び第2ロード304、305の各々の他端がギア313結合されたものであることができる。
【0040】
第3実施形態による脊椎側湾症補助器は、第1及び第2ロード304、305の各々の他端がギア313結合されて相互連動されることを除いては、上記第1及び第2実施形態と同一な構成を有することができる。即ち、挿入孔310にねじ結合された調節部材311により第1ロード304が右側に傾くように角度調節されると、第1及び第2ロード304、305の各々の他端に形成されたギア313の結合により第2ロード305も連動して右側に傾くように角度調節できる。
【0041】
この際、第1及び第2ロード304、305の各々の他端が結合されるギア比を1:1に同一にする場合には、第1及び第2ロード304、305が同一な角度に調節され、上記ギア比を適切に調節して設ける場合、互いに異なるサイズの角度に調節することもできる。
【0042】
図7を参照すると、本発明の第4実施形態に係る脊椎側湾症の角度調節部406は、第1及び第2ロード404、405が相互連動されるように結合されたものであって、一端414は第1ロード404の他端に、他端415は第2ロード405の他端に回転可能に連結される連結部材413を含み、第1及び第2ロード404、405は連結部材413により相互連動されるものであることができる。
【0043】
本発明の第4実施形態による脊椎側湾症補助器は、第1及び第2ロード404、405が連結部材413により相互連動されることを除いては、第1及び第2実施形態と同一な構成を有することができる。
【0044】
挿入孔410にねじ結合された調節部材411により第1ロード404が反時計方向に回転すれば、第1ロード404の他端と連結部材413とを連結するヒンジ軸414が同一な方向に回転運動することになり、ヒンジ軸414の回転運動は連結部材413により第2ロード405の他端と連結部材413とを連結するヒンジ軸415を引っ張る力として作用して第2ロード405もヒンジ軸408を中心として時計方向に回転することになり、第1ロード404と相互連動して角度調節できる。
【0045】
図8を参照すると、本発明の第5実施形態に係る脊椎側湾症補助器の角度調節部506は、第1及び第2ロード504、505が相互連動されるように結合されたものであって、第1及び第2ロード504、505の各々の他端には相互対向して接触する斜線面513、514が形成されたものであることができる。
【0046】
第5実施形態による脊椎側湾症補助器は、第1及び第2ロード504、505の各々の他端には相互に対向して接触する斜線面513、514が形成されたことを除いては、上記第1及び第2実施形態と同一な構成を有することができる。
【0047】
挿入孔510に挿入された調節部材511により第1ロード504が反時計方向に回転すれば、第1ロード504の他端に形成された斜線面513が回転しながら対向接触する第2ロード505の他端の斜線面514を押すことになり、これによって第2ロード505も時計方向に回転することによって、第1ロード504と相互連動して角度調節できる。
【0048】
一方、図8に図示された第8実施形態の連動構造の場合、第1ロード504及び第2ロード505の斜線面513、514が互いに押す方向への回転(即ち、図面上では第1ロードの反時計方向)においては相互連動が可能であるが、斜線面513、514の間に互いに離隔する方向への回転(即ち、図面上で第1ロードの時計方向)では回転力が伝達できないことがある。上記のような角度調節部506が取り付けられた脊椎側湾症補助器の場合、中央支持部が一側方向には固定されて、これ以上の移動が制限されるが、他側方向には移動が制限されず、自由に動ける構造を有することになり、これを脊椎側湾症患者が着用すれば矯正のために押圧を必要とする方向には動きが制限されるが、その反対方向には動きが自由になって、補助器着用時に患者が感じる拘束感をある程度緩和される効果がある。また、脊椎側湾症補助器の特性上、一側のみに押圧されれば充分であるので、一側のみに角度調節及び固定される場合にも両側に固定された場合と同一な機能及び矯正効果が発揮できることは勿論である。
【0049】
但し、図6乃至8に図示された第3実施形態乃至第5実施形態の場合のように、第1及び第2ロードが相互連動される構造を有する場合、ロードの角度を調節する調節部材311、411、511及び上記調節部材がねじ結合する挿入孔310、410、510は、上記第1及び第2ロードの両側に全て形成される必要が無く、図6乃至図8のように、いずれか一側にのみ形成されれば充分であり、本発明において、単に第1及び第2ロードの両側に調節部材及び挿入孔が全て形成される構成を排除するのではない。
【0050】
図9を参照すると、本発明の第6実施形態に係る脊椎側湾症補助器の角度調節部606は、調節部材611が第1及び第2ロード604、605のうち、少なくともいずれか1つの一側に形成された挿入孔610のみに締結されて、第1及び第2ロード604、605の一方向回転617は許容され、他方向回転616は制限されるものであってよい。
【0051】
第1及び第2ロード604、605の各々の他端は、回転が可能であるようにベース部材612と、例えばヒンジ軸608などにより連結され、第1及び第2ロード604、605のうち、少なくともいずれか1つの他端には係止段613が第1及び第2ロード604、605の長手方向に交差するようにいずれか一側方向に延長されて形成されることができ、挿入孔610及びこれにねじ結合された調節部材611(例えば、調節ねじ)は、係止段613が形成された一側方向に第1及び第2ロード604、605に並んで設けられることによって、調節部材611のねじ回転により係止段613を押圧して第1及び第2ロード604、605が回転するようにすることができる。
【0052】
この際、係止段613により第1ロード604の反時計方向616、第2ロードの時計方向616には回転が制限されるが、第1ロード604の時計方向617、第2ロードの反時計方向617には回転が許容される。したがって、第6実施形態のように、一方向への回転のみ制限される角度調節部の動作状態及び効果などについては前述した第5実施形態で説明したことと同一である。
【0053】
図10を参照すると、本発明の第7実施形態に係る脊椎側湾症補助器の角度調節部706は、第1及び第2ロード704、705の各々の他端がギア結合されて相互連動されることを除いては、図9に図示された第6実施形態と同一な構成を有するものであることができる。一方、第1及び第2ロード704、705の相互連動に対する構造は第3実施形態と同一に構成されることができる。
【0054】
図11を参照すると、本発明の第8実施形態に係る脊椎側湾症補助器の角度調節部806は、挿入孔810及びこれにねじ結合された調節部材811が第1または第2ロード804、805のうち、いずれか1つのみに設けられたことを除いては、図10に記載された第7実施形態と同一な構成を有するものであってよい。また、一方向への回転制限に対する内容は第6実施形態の内容が適用されることができ、第1及び第2ロード804、805の相互連動に対する内容は第3実施形態の内容が適用されることができる。
【0055】
図12A及び図12Bを参照すると、本発明の第9実施形態に係る脊椎側湾症補助器の角度調節部906のうち、挿入孔910に挿入されて、第1及び第2ロード904、905のうち、少なくともいずれか1つの角度を調節する調節部材は、並進運動は制限され、回転運動のみ許容されるように、挿入孔910に結合される雄ねじ部材918と、雄ねじ部材918とねじ結合されて、雄ねじ部材918が回転することにより左右に直線移動する雌ねじ部材919とを少なくとも1つ以上含み、雌ねじ部材919は第1及び第2ロード904、905と相互連動可能に連結されて、雌ねじ部材919が直線運動することにより第1及び第2ロードは回転して角度調節されるものであることができる。
【0056】
第1及び第2ロード904、905は、各々の他端に凹んでいる溝が形成され、上記溝がベース部材912の開口部と噛合うことによりベース部材912と回転可能に連結されることができ、ベース部材912の側面には少なくとも1つの挿入孔910が形成され、雄ねじ部材918は挿入孔910に結合し、かつねじ結合せず、単純に挿入されてベース部材912を貫通しているため、回転運動をしても並進運動はしない。また、雄ねじ部材918は挿入孔910を通過して雌ねじ部材919とねじ結合し、雄ねじ部材918の回転によって雌ねじ部材919が左右に並進運動し、雌ねじ部材919に連結されている第1及び第2ロード904、905が回転することにより角度調節できる。
【0057】
図13を参照すると、本発明の第10実施形態に係る脊椎側湾症補助器の角度調節部1006は、雌ねじ部材1019の一端が第1及び第2ロード1004、1005の他端に回転可能に連結されたことを除いては、上記第9実施形態の構成が適用できる。
【0058】
第1及び第2ロード1004、1005は、ベース部材1012と、例えばヒンジ軸1008などにより回転可能に連結され、挿入孔1010に挿入されて回転運動は可能であるが、並進運動は制限されるようになった雄ねじ部材1018は、雌ねじ部材1019とねじ結合され、雌ねじ部材1019は第1及び第2ロード1004、1005と連動可能に、例えばヒンジ軸1021などにより連結される。
【0059】
雄ねじ部材1018の回転によって雌ねじ部材1019が左右に並進運動し、雌ねじ部材1019に連結されている第1及び第2ロード1004、1005が回転することにより角度調節できる。
【0060】
図14を参照すると、本発明の第11実施形態に係る脊椎側湾症補助器の角度調節部1106は、雌ねじ部材1119の一端が両側に分岐して、第1及び第2ロード1104、1105の他端に回転可能に連結されたことを除いては、第10実施形態の構成が適用できる。
【0061】
雄ねじ部材1118の回転によって雌ねじ部材1119が左右に並進運動し、上記1つの雌ねじ部材1119の一端から分岐された連結部1122により連結されている第1及び第2ロード1104、1105が回転することにより角度調節されることができ、上記第1及び第2ロードは同時に作動される。
【0062】
図15の本発明の第12実施形態に係る脊椎側湾症補助器は、第1及び第2ロード1204、1205が1つのヒンジ軸1208に連結されているものであってよい。
【0063】
第12実施形態に記載された構成は、第1及び第2ロード1204、1205が1つのヒンジ軸1208に連結されたことを除いては、本発明の前述した実施形態に記載された構成が適用できる。第12実施形態による場合、同一なヒンジ軸1208に第1及び第2ロード1204、1205が連結されてヒンジ軸1208の個数を減らすことができ、これによって角度調節部1206の構成がより簡単になり、製作が容易で、かつ故障を低減させることが可能である。
【0064】
図16A及び図16Bを参照すると、本発明の第13実施形態に係る脊椎側湾症補助器の角度調節部1306は、第1及び第2ロード1304、1305の各々の他端が回転可能に連結されたベース部材1312と、軸部材1323を介在してベース部材1312に回転可能に設けられたダイヤル摘み1324と、軸部材1323に固定されたギア1325と、ギア1325に選択的に連結された減速ギアユニット1326と、ダイヤル摘み1324を上記ベースに選択的に固定する固定部材1327とを含み、第1ロード1304及び第2ロード1305のうち、少なくともいずれか1つの他端は軸部材1323に固定されたギア1325または減速ギアユニット1326とギア結合されるものであってよい。
【0065】
ベース部材1312の内部空間に軸部材1323が設けられ、軸部材1323はベース部材1312に固定され、または固定部材1327と一体をなして上記軸部材の内部に雌ねじが形成され、ダイヤル摘み1324の中心で雄ねじを締結してダイヤル摘み1324を固定する方式の固定部材1327且つ軸部材1323になることもできる。
【0066】
軸部材1323に回転が可能であるようにベース部材1312の外部にダイヤル摘み1324が設けられ、軸部材1323にはギア1325が固定設置される。一方、第1及び第2ロード1304、1305の他端にはギア1328が形成され、ロード他端のギア1328は軸部材1323に設けられたギア1325に直接噛み合ってギア結合することもでき(図示せず)、別の減速ギアユニット1326とギア結合することもできる。第1及び第2ロード1304、1305は、別のヒンジ軸でベース部材1312に回転可能に連結され、且つ軸部材1323を中心軸として回転し、かつ軸部材1323に固定されないように第1及び第2ロード1304、1305に穿孔が形成されて、軸部材1323が挟まれている形態であってもよい。
【0067】
一方、第13実施形態において、減速ギアユニット1326を備えている場合、減速ギアユニット1326は少なくとも1つ以上の減速ギア及びギア軸を含むものであってよい。
【0068】
この際、第1及び第2ロード1304、1305の各々の他端に形成されたギア1328と軸部材1323に固定されたギア1325との間のギア比、または減速ギアユニット1326の減速比を調節するによって、第1及び第2ロード1304、1305の角度調節をより微細で、かつ正確にすることができる。
【0069】
図17を参照すると、本発明の第14実施形態に係る脊椎側湾症補助器の角度調節部1406はボールジョイント1429、ボールジョイント1429を固定するための固定ねじ1431、及び固定ねじ1431を挿入する固定ねじ挿入孔1430を含むものであることができる。
【0070】
第1及び第2ロード1404、1405の各々の他端は、ボールジョイント1429を含む角度調節部に連結されているので、どの方向にも自由に回転が可能であるので、角度調節が容易であり、ボールジョイント1429の一側にボールジョイント1429を固定するための固定ねじ挿入孔1430及びこれにねじ結合された固定ねじ1431が含まれていて、希望する角度に調節した後、第1及び第2ロード1404、1405を固定することができる。上記ボールジョイントは1つ以上であってよい。
【0071】
そして、ボールジョイント1429の間を連結するボールジョイント支持部材1432を具備することもでき、ボールジョイント1429が中央支持部に直接取り付けられたり、中央支持部に取り付けられたベース部材に固定されたりすることもできる。
【0072】
図18A乃至図18Cを参照すると、本発明の第15実施形態に係る脊椎側湾症補助器の角度調節部1506は、第1ロード1504の他端に設けられ、一面に放射状で第1ギア歯1536が形成された第1調節板1534と、第2ロード1505の他端に設けられ、第1調節板1534の一面と対向する面には第1ギア歯1536に対応する第2ギア歯1537が形成された第2調節板1535と、第1及び第2調節板1534、1535を固定する固定部材1527とを含むものであってよい。
【0073】
角度調節部1506は、第1及び第2ロード1504、1505の他端から延長され、任意の形状を有する第1及び第2調節板1534、1535が形成され、第1及び第2調節板1534、1535の形状には円板形状が好ましい。第1及び第2調節板1534、1535の一面には中心から放射状で第1及び第2ギア歯1536、1537が各々形成され、第1及び第2調節板1534、1535はギア歯が形成された面同士が互いに対向して噛合される。この際、第1及び第2ロード1504、1505が所定の角度を有するように第1及び第2調節板1534、1535を噛合させた後、上記第1及び第2調節板を固定する固定部材1527(例えば、上記調節板の中心に形成されたねじ孔を通じてねじ結合された固定ねじ等)により固定させることができる。また、第1及び第2ロード1504、1505の角度を再調整するためには上記固定された固定部材1527の結合を解体し、第1及び第2調節板1534、1535を再度希望する角度に合せて対向、噛合させた後、固定部材1527を再結合させる。
【0074】
図19を参照すると、本発明の第16実施形態に係る脊椎側湾症補助器の角度調節部1606は、第1及び第2ロード1604、1605が回転可能に連結されたヒンジ軸1608と、第1ロード1604の一側に延長されて形成された第1延長部1638に一端が回転可能に連結された第1雄ねじ部材1640と、第2ロード1605の一側に延長されて形成された第2延長部1639に一端が回転可能に連結された第2雄ねじ部材1641と、第1及び第2雄ねじ部材1640、1641とねじ結合された雌ねじ部材1642とを含み、雌ねじ部材1642の回転方向によって第1及び第2雄ねじ部材1640、1641を離隔または近接させることによって、第1及び第2ロード1604、1605の角度を調節するものであってよい。
【0075】
第1及び第2ロード1604、1605は、ヒンジ軸1608などにより回転可能に連結されており、角度調節部1606はヒンジ軸1608などとは別に、第1及び第2ロード1604、1605の一側から延長された延長部1638、1639に連結されることができる。上記延長部には第1及び第2雄ねじ部材1640、1641の一端が回転可能に連結されており、第1及び第2雄ねじ部材1640、1641の他端は、1つの雌ねじ部材1642とねじ結合され、雌ねじ部材1642を回転させると、第1及び第2雄ねじ部材1640、1641が並進運動する。この際、第1及び第2雄ねじ部材1640、1641を各々右ねじと左ねじとに異なるように構成される場合、上記1つの雌ねじ部材1642の回転により第1及び第2雄ねじ部材1640、1641が互いに離隔または近接するようにでき、これによって第1及び第2延長部1638、1639が同時に引っ張られたり、または同時に押されることになって、第1及び第2ロード1604、1605の角度を調節されたりすることができ、この際、第1及び第2ロード1604、1605は相互連動することになる。
【0076】
図20及び図21を参照すると、本発明の第17実施形態に係る脊椎側湾症補助器は、上部支持部1701及び下部支持部1703のうち、少なくともいずれか1つに取り付けられ、第1または第2ロード1704、1705の一端が回転可能に連結され、少なくとも1つの挿入孔1745が形成された固定ユニットベース部材1744と、挿入孔1745に挿入されて第1または第2ロード1704、1705を固定する固定部材1746を含む固定ユニット1743とを含むことができる。
【0077】
上部支持部1701と第1ロード1704は、固定ユニット1743により連結され、上部支持部1701に取り付けられた固定ユニットベース部材1744に少なくとも1つの挿入孔1745が形成され、固定部材1746は挿入孔1745を通じて挿入されて第1ロード1704が動かないように固定する役目を果たす。この際、固定部材1746が固定ねじの場合には、挿入孔1745の内側に形成された雌ねじとねじ結合により第1ロード1704を固定することができる。
【0078】
上記の固定ユニットは下部支持部1703と第2ロード1705とを連結する場合にも同様に適用できる。
【0079】
また、固定ユニット1743は、第1及び第2ロード1704、1705を固定する役目だけではなく、第1及び第2ロード1704、1705の角度を調節する役目も遂行することができる。即ち、固定ユニット1743の両側に挿入された固定部材1746の位置を調整することによって、第1及び第2ロード1704、1705の角度を調節することができ、固定部材1746が固定ねじの場合には、ねじの緩め及び締めの程度を調節することによりロードの角度調節が可能である。
【0080】
上記のように角度調節された場合、上部支持部1701及び下部支持部1703が必ずロードに垂直であったり、または中央支持部1702と平行したポジションを取らないこともでき、図20に示すように、所定の角度を有する状態に固定することもできるので、患者の状態によって多様な矯正方法の施術が可能にとなる。
【0081】
一方、前述した第1実施形態のように、固定ユニット1743の両側に挿入された固定部材1746を緩めて置く場合、上記上部支持部及び/または下部支持部がある程度回転が可能であるように許容されるため、上記補助器の着用者はより自由に動けるようになって、補助器着用時の重苦しさをある程度解決することができる。
【0082】
本発明の第18実施形態に係る脊椎側湾症補助器において、第1ロード104、第2ロード105、及び角度調節部106は、カーボン材質で製作されることができる。上記脊椎側湾症補助器の構成のうち、上部支持部101、中央支持部102、及び下部支持部103は、一般的にプラスチックなどの材質からなっているが、第1、第2ロード104、105及び角度調節部106などは、人体の荷重及び圧力などに耐えるために、鉄、ステンレスなどの金属材質で製作することも可能である。但し、この場合、X線撮影など、患者の状態を検査する際、上記脊椎側湾症補助器を必ず着脱しなければならない煩わしさがある。
【0083】
しかしながら、第18実施形態のように、第1ロード104、第2ロード105、及び角度調節部106をカーボン材質にすると、X線撮影時、患者が上記補助器をそのまま着用している状態でも患者の状態を検査可能となる利点がある。本実施形態では、第1ロード104、第2ロード105、及び角度調節部106をカーボン材質で製作されることを例示したが、本実施形態とは異なり、人体の荷重及び圧力などに耐えることができる強度を有するプラスチック材質で製作することもできる。
【0084】
図22乃至図24を参照すると、本発明の第19実施形態に係る脊椎側湾症補助器は、上部支持部1901、中央支持部1902、及び下部支持部1903の間の間隔を調節するために、次のように構成されることができる。
【0085】
即ち、上記脊椎側湾症補助器は、上部支持部1901と、中央支持部1902と、下部支持部1903と、一端が上部支持部1901に回転可能に連結され、長さ調節手段1951、1952を含む第1ロード1947と、一端が中央支持部1902に取り付けられた角度調節部1906に回転可能に連結され、長さ調節手段1951、1952により第1ロード1947と長さ調節可能に結合する第2ロード1948と、一端が下部支持部1903に回転可能に連結され、長さ調節手段1951、1952を含む第3ロード1949と、一端が中央支持部1902に取り付けられた角度調節部1906に回転可能に連結され、長さ調節手段1951、1952により第3ロード1949と長さ調節可能に結合する第4ロード1950と、中央支持部1952に取り付けられ、第2及び第4ロード1948、1950の回転角調節が可能であるように第2ロード1948及び第4ロード1950の他端が回転可能に連結された角度調節部1906とを含むものであってよい。
【0086】
第1ロード1947及び第2ロード1948の各々には、第1長さ調節手段として、上記ロードの長手方向に相互に離隔形成された複数の長さ調節孔1951及びロードの長手方向に形成された長さ調節用長孔1952が各々形成され、第3ロード1949及び第4ロード1950の各々には第2長さ調節手段として、上記ロードの長手方向に相互離隔形成された複数の長さ調節孔1951及びロードの長手方向に形成された長さ調節用長孔1952が各々形成されるが、上記ロードと長さ調節手段との組み合せは、図22乃至図24に図示されたものに限るのではなく、長さ調節孔1951と長さ調節用長孔1952との組み合せが互いに変わってもよいし、長さ調節孔1951同士または長さ調節用長孔1952同士が結合される形態であってもよい。
【0087】
第1ロード1947と第3ロード1949とは、各々上部支持部1901と下部支持部1903に回転可能に普通のヒンジ軸または固定ユニット1943などにより連結され、第2ロード1948と第4ロード1950は、各々中央支持部に取り付けられた角度調節部1906に回転可能に連結される。固定ユニット1943及び角度調節部1906によるロードの固定または角度調節については前述した構成を全て利用できるので、ここでは省略する。
【0088】
長さ調節手段として、長さ調節孔1951と長さ調節用長孔1952との組み合せにより構成された図22乃至図24を例として本発明の脊椎側湾症補助器の長さ調節方法を説明すると、下記の通りである。
【0089】
第1ロード1947に長手方向に離隔形成された複数の長さ調節孔1951と、第2ロード1948に長手方向に形成された長さ調節用長孔1952とが重なるように第1ロード1947及び第2ロード1948を位置させ、希望する長さになるように重なる部分を調節した後、締結手段により長さ調節孔1951のうち少なくともいずれか1つ、好ましくは2つ以上と、長さ調節用長孔1952とを結合して固定することで、上記脊椎側湾症補助器の上部支持部、中央支持部、及び下部支持部の間の間隔を調節することができる。
【0090】
上記締結手段は、ボルトとナットとの組み合せであってもよく、長さ調節孔1951の内側に雌ねじが形成された場合には長さ調節孔1951の上に長さ調節用長孔1952が位置するように上記第1及び第2ロードを重なった後、雄ねじが長さ調節用長孔1952を通過して長さ調節孔1951とねじ結合するようであってよい。この際、長さ調節用長孔1952に沿って締結手段固定用段差1953が形成されている場合、雄ねじによりもっと堅く結合することができる。上記第3ロード及び第4ロードの場合にも上記と同様に適用できる。
【0091】
一方、本発明に記載された全ての角度調節部106には追加的に角度調節部106等の外側に視覚的に目視可能に角度表示目盛りが備えられることができ、上記角度をより精密に目視できるように、第1及び第2ロード104、105等に基準線を備えることもできる。このような構成は、例えば、図16A、図18A、図18B、図19、図21、図23、図24等に図示されているが、その他の実施形態にも適用可能である。
【0092】
図25乃至図27Bは、本発明の第20実施形態に係る脊椎側湾症補助器を概略的に示す図である。
【0093】
図25を参照すると、本発明の第20実施形態に係る脊椎側湾症補助器は、相互に動き可能に連結された4個の支持部2001、2002、2003、2004から構成される点で、前述した第1乃至第19実施形態と異なる。より具体的に、本発明の第20実施形態に係る脊椎側湾症補助器は、人体の胴体の上部UB(図27B参照)を支持する上部支持部2001と、人体の胴体の中央部MBのうちの上部、即ち人体の胴体の上部中央部UMBを支持する第1中央支持部2002と、人体の胴体の中央部MBのうちの下部、即ち人体の胴体の下部中央部LMBを支持する第2中央支持部2003と、人体の胴体の下部LBを支持する下部支持部2004とを含む。そして、各支持部2001、2002、2003、2004は、相互に動き可能に連結される。より具体的に、各支持部2001、2002、2003、2004は、左右方向のみならず、上下方向に相対移動可能に連結される。
【0094】
このように、4個の各支持部2001、2002、2003、2004を相対移動可能に連結することによって、胴体の4部位の押圧が可能になる。したがって、前述した第1乃至第19実施形態において、より精密で、かつ効率的に脊椎矯正ができるようになる。その一例として、図27Aのように、‘S’字型に脊椎が撓んでいる場合、脊椎を矯正するための押圧部位を胴体の3部位に設定するよりは4部位に設定することがはるかに効率的で、かつ精密な矯正が可能である。特に、各支持部2001、2002、2003、2004が左右方向に相対移動可能で、各支持部2001、2002、2003、2004により脊椎に加えられる圧力を調節できることになり、これによって、患者の脊椎側湾程度によって最適の圧力が脊椎に伝達できる。また、各支持部2001、2002、2003、2004の間の上下方向に相対移動することにより各支持部2001、2002、2003、2004の相対位置を変更させることができ、これによって、患者によって脊椎が撓んでいる部位などが異なる点を考えて患者の最適の押圧部位を押圧できるようになる。
【0095】
前述した各支持部2001、2002、2003、2004の間の相対移動可能な結合は、第1乃至第6ロード2010、2020、2030、2040、2050、2060と、第1及び第2角度調節部2070、2080と、第1及び第2固定ユニット2013、2063とによりなされる。以下、前述した構成について詳細に説明する。
【0096】
第1ロード2010は、その一端が上部支持部2001に回転可能に設けられ、その他端は第2ロード2020の一端に相互に離隔した複数の通孔や長孔及びボルトのような締結手段により長手方向に長さ調節可能に結合される。より具体的に、第1ロード2010の一端は第1上部支持部2001に取り付けられた第1固定ユニット2013に回転可能に設けられ、第1ロード2010は第1固定ユニット2013により調節された角度に固定される。第1固定ユニット2013は、第17実施形態(図20参照)と同一の構造で構成されるので、詳細な説明は省略する。
【0097】
第2ロード2020は、その他端が第1中央支持部2002に取り付けられた第1角度調節部2070に回転可能に連結される。第1角度調節部2070は、図25乃至図27Bに示すように、第1実施形態の角度調節部と同一の構造を有することと例示したが、これに限定されず、第2乃至第19実施形態の角度調節部が適用される。第1角度調節部2070による第1及び第2ロード2010、2020の角度調節構造及び原理は、第1実施形態と同一であるので、これに対する詳細な説明も省略する。ここで、第1及び第2ロード2010、2020は相互に相対する回転が制限されるように結合される。
【0098】
第3ロード2030は、その一端が第1角度調節部2070に回転可能に連結されて、第1角度調節部2070により回転角が調節された状態に固定される。
【0099】
第4ロード2040は、第1及び第2ロード2010、2020のように、その一端が第3ロード2030の他端に長手方向に長さ調節可能に連結され、その他端は第2中央支持部2003に取り付けられた第2角度調節部2080に回転可能に連結されて第3ロード2030及び第4ロード2040の回転角が調節された状態に固定できるようになる。ここで、第3及び第4ロード2030、2040は、相互に相対する回転が制限されるように結合される。したがって、第1角度調節部2070と第2角度調節部2080とは、第3及び第4ロード2030、2040が同一の回転方向に一緒に回転移動するように回転角を調節しなければならない。第2角度調節部2080は、第1角度調節部2070と構造及び機能が同一に構成可能であるので、これについての詳細な説明は省略する。
【0100】
第5ロード2050は、その一端が第2角度調節部2080に回転可能に連結されて、第2角度調節部2080により回転角が調節された状態に固定される。第5ロード2050の他端は、第6ロード2060の一端に長手方向に長さ調節可能に連結される。第5及び第6ロード2050、2060の連結構造は、第1及び第2ロード2010、2020の連結構造と同一に構成できるので、詳細な説明は省略する。
【0101】
第6ロード2060の他端は、下部支持部2004に回転可能に連結される。より具体的に、第6ロード2060の他端は下部支持部2004に取り付けられた第2固定ユニット2063に回転可能に設けられ、第6ロード2060は第2固定ユニット2063により一定角度に回転された状態に固定される。第2固定ユニット2063は、第1固定ユニット2013と同一な構造で具現できるので、詳細な説明は省略する。
【0102】
以下、前述したような構成を有する脊椎側湾症補助器の作動過程について説明する。
【0103】
図26は前述したような構成を有する脊椎側湾症補助器の作動過程を説明するための図であって、これを参照すると、まず患者に脊椎側湾症補助器を着用させる。次に、患者の脊椎に押圧される部位を定めて、所定の部位が押圧できるように第1及び第2ロード2010、2020の長さ調節、第3及び第4ロード2030、2040の長さ調節、及び第5及び第6ロード2050、2060の長さ調節を行う。次に、第1及び第2角度調節部2070、2080を操作して第1乃至第6ロード2010、2020、2030、2040、2050、2060の角度を調節する。次に、第1及び第2固定ユニット2013、2063を操作して第1及び第2ロード2010、2020と第5及び第6ロード2050、2060との角度を固定させる。
【0104】
図27Aは脊椎側湾症患者の脊椎X−ray写真であり、図27Aには脊椎を矯正するための第1及び第2角度調節部2070、2080の概略的な位置が示される。このように、第1及び第2角度調節部2070、2080の位置によって、第1中央支持部2002が脊椎の左側に湾曲した部分を右側に押圧することになり、第2中央支持部2003は脊椎の右側に湾曲した部分を左側に押圧することになって、湾曲した部分を中心にして脊椎を効率の良く矯正できるようになる。図27Bは、脊椎側湾症患者が脊椎側湾症補助器を着用した状態を概略的に示す図である。
【0105】
図28A及び図28Bは、本発明の第22実施形態に係る脊椎側湾症補助器の要部を抜粋した図である。図28A及び図28Bを参照すると、本発明の第22実施形態では、角度調節部の前面でロード2110、2120の角度を調節できるように調節部材2111がベース部材2112に設けられる。より具体的に、本発明の第22実施形態によると、調節部材2111はロード2110、2120を押圧できるようにベース部材2112に左右方向移動可能に設けられる第1部材2111aと、第1部材2111aを左右方向に移動させることができるように第1部材2111aと連結され、ベース部材2112に前後方向に配置された第2部材2111bとを含む。
【0106】
第1部材2111aは、ベース部材2112に左右方向に移動可能に設けられ、左右方向に移動しながら各ロード2110、2120を押圧して各ロード2110、2120の角度を調節する。本実施形態では、第1部材2111aをラック(rack)で構成したが、回転運動を直線運動に変換させることができる限り、多様な部材が用いられることができる。
【0107】
第2部材2111bは、ベース部材2112に前後方向に配置されるように設けられ、ベース部材2112に回転可能に設けられる。第2部材2111bは、前述したように、第1部材2111aとギア連結されて、第1部材2111aを左右方向に移動させる。本実施形態では、第2部材2111bがピニオン(pinion)で構成される。一方、第2部材2111bの上面には、図28Bに示すように、六角レンチのような調節道具Tにより回転できるように、その上面に六角の調節溝が形成される。
【0108】
このような構成により第2部材2111bを回転させると、第2部材2111bと噛合された第1部材2111aは、左側または右側へ移動しながら各ロード2110、2120を押圧させて回転させ、これによって、各ロード2110、2120の回転角度が調節される。このように、第1及び第2部材2111a、2111bにより各ロード2110、2120の回転角調節が角度調節部の前面で可能になり、これによって、より便利で、かつ精密に各ロード2110、2120の回転角が調節できるようになる。
【0109】
本実施形態では、第1及び第2部材2111a、2111bが相互に噛合されたラックとピニオンとから構成されることを例示したが、ベース部材2112の前後方向の回転軸を中心とする回転運動を左右方向の直線運動に変換できる限り、多様な部材が使われることができる。
【図面の簡単な説明】
【0110】
【図1】本発明の第1実施形態による脊椎側湾症補助器の結合斜視図である。
【図2】図1に図示された脊椎側湾症補助器の分解斜視図である。
【図3A】図1に図示された脊椎側湾症補助器の作動過程を説明するための図である。
【図3B】図1に図示された脊椎側湾症補助器の作動過程を説明するための図である。
【図4A】図1に図示された角度調節部の作動過程を説明するための断面図である。
【図4B】図1に図示された角度調節部の作動過程を説明するための断面図である。
【図4C】図1に図示された角度調節部の作動過程を説明するための断面図である。
【図5】本発明の第2実施形態による脊椎側湾症補助器の角度調節部を概略的に示す断面図である。
【図6】本発明の第3実施形態による脊椎側湾症補助器の角度調節部を概略的に示す断面図である。
【図7】本発明の第4実施形態による脊椎側湾症補助器の角度調節部を概略的に示す断面図である。
【図8】本発明の第5実施形態による脊椎側湾症補助器の角度調節部を概略的に示す断面図である。
【図9】本発明の第6実施形態による脊椎側湾症補助器の角度調節部を概略的に示す断面図である。
【図10】本発明の第7実施形態による脊椎側湾症補助器の角度調節部を概略的に示す断面図である。
【図11】本発明の第8実施形態による脊椎側湾症補助器の角度調節部を概略的に示す断面図である。
【図12A】本発明の第9実施形態による脊椎側湾症補助器の角度調節部を概略的に示す一部切欠斜視図である。
【図12B】本発明の第9実施形態による脊椎側湾症補助器の角度調節部を概略的に示す断面図である。
【図13】本発明の第10実施形態による脊椎側湾症補助器の角度調節部を概略的に示す断面図である。
【図14】本発明の第11実施形態による脊椎側湾症補助器の角度調節部を概略的に示す断面図である。
【図15】本発明の第12実施形態による脊椎側湾症補助器に補助器の角度調節部に概略的を示す断面図である。
【図16A】本発明の第13実施形態による脊椎側湾症補助器の角度調節部を概略的に示す斜視図である。
【図16B】本発明の第13実施形態による脊椎側湾症補助器の角度調節部を概略的に示す断面図である。
【図17】本発明の第14実施形態による脊椎側湾症補助器の角度調節部を概略的に示す斜視図である。
【図18A】本発明の第15実施形態による脊椎側湾症補助器の角度調節部を概略的に示す一部切欠平面図である。
【図18B】本発明の第15実施形態による脊椎側湾症補助器の角度調節部を概略的に示す分解斜視図である。
【図18C】本発明の第15実施形態による脊椎側湾症補助器の角度調節部を概略的に示す分解断面図である。
【図19】本発明の第16実施形態による脊椎側湾症補助器の角度調節部を概略的に示す正面図である。
【図20】本発明の第17実施形態による脊椎側湾症補助器の概略図である。
【図21】図20に図示された固定ユニットを説明するための一部切欠正面図である。
【図22】本発明の第19実施形態による脊椎側湾症補助器の概略図である。
【図23】図22に図示された固定ユニットと第1ロードとが結合された状態を概略的に示す一部切欠正面図である。
【図24】図22に図示された角度調節部と第2及び第4ロードとが結合された状態を概略的に示す一部切欠正面図である。
【図25】本発明の第20実施形態による脊椎側湾症補助器を概略的に示す一部切欠正面図である。
【図26】図25に図示された脊椎側湾症補助器の作動過程を説明するための正面図である。
【図27A】図25に図示された脊椎側湾症補助器により矯正される過程を説明するために脊椎側湾症患者のX−ray撮影写真及び矯正位置を概略的に示す図である。
【図27B】図27Aの脊椎側湾症患者に脊椎側湾症補助器が着用された状態を概略的に示す図である。
【図28A】本発明の第21実施形態による脊椎側湾症補助器の角度調節部を概略的に示す図である。
【図28B】本発明の第21実施形態による脊椎側湾症補助器の角度調節部を概略的に示す図である。
【符号の説明】
【0111】
101、1701、1901 上部支持部
102、1702、1902 中央支持部
103、1703、1903 下部支持部
104、204、304、404、504、604、1304、1504、1604、1704、1947、2010 第1ロード
105、205、305、405、505、605、705、805、905、1005、1105、1205、1305、1405、1505、1605、1705、1948、2020 第2ロード
106、206、306、406、506、606、706、806、906、1006、1106、1206、1306、1406、1506、1606、1906 角度調節部
107、108、408、414、415、608、1008、1021、1208、1608 ヒンジ軸
110、210、310、410、510、610、810、910、1010、1745 挿入孔
111、211、311、411、511、611、811、2111 調節部材
112、612、912、1012、1312、2112 ベース部材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人体の胴体の互いに異なる部分を支持し、相互に相対位置が変更可能に連結された複数の支持部を含み、
前記各支持部の相対位置により前記人体の胴体を押圧して脊椎を矯正することを特徴とする脊椎側湾症補助器。
【請求項2】
前記複数の支持部は、
前記人体の胴体の上部が収容されて支持される上部支持部と、
前記人体の胴体の中央部が収容されて支持される中央支持部と、
前記人体の胴体の下部が収容されて支持される下部支持部と、
を含み、前記各支持部は相互に相対位置が変更可能に連結されて、前記各支持部の相対位置によって前記人体の胴体の前記上部、前記中央部、及び前記下部の各々が押圧されて前記人体の胴体の前記脊椎を矯正するための押圧力が発生されることを特徴とする請求項1に記載の脊椎側湾症補助器。
【請求項3】
一端が前記上部支持部に回転可能に連結された少なくとも1つ以上の第1ロードと、
一端が前記下部支持部に回転可能に連結された少なくとも1つ以上の第2ロードと、
前記中央支持部に取り付けられ、前記第1ロード及び前記第2ロードの回転角調節が可能であるように、前記第1ロード及び前記第2ロードの各々の他端が回転可能に連結された角度調節部と、
を含むことを特徴とする請求項2に記載の脊椎側湾症補助器。
【請求項4】
前記角度調節部は、
前記第1ロード及び前記第2ロードの各々の他端が回転可能に連結され、少なくとも1つの挿入孔が形成されたベース部材と、
前記挿入孔に挿入されて前記第1ロード及び前記第2ロードのうち、少なくともいずれか1つの角度を調節する調節部材と、
を含むことを特徴とする請求項3に記載の脊椎側湾症補助器。
【請求項5】
前記調節部材は、前記挿入孔にねじ結合されて回転方向によって左右方向に直線移動し、前記第1ロード及び前記第2ロードのうち、少なくともいずれか1つは前記調節部材の左右移動により押圧されて角度調節されることを特徴とする請求項4に記載の脊椎側湾症補助器。
【請求項6】
前記第1ロード及び前記第2ロードは、相互連動されるように結合されたことを特徴とする請求項5に記載の脊椎側湾症補助器。
【請求項7】
前記調節部材は、前記第1ロード及び前記第2ロードのうち、少なくともいずれか1つの一側に形成された前記挿入孔のみに締結されて、前記第1ロード及び前記第2ロードの一方向回転は許容され、他方向回転は制限されることを特徴とする請求項5に記載の脊椎側湾症補助器。
【請求項8】
前記調節部材は、
並進運動は制限され、回転運動のみ許容されるように前記挿入孔に結合される少なくとも1つの雄ねじ部材と、
前記雄ねじ部材とねじ結合されて前記雄ねじ部材が回転することにより左右に直線移動する少なくとも1つの雌ねじ部材と、
を含み、前記雌ねじ部材は、前記第1ロード及び前記第2ロードと相互連動可能に連結されて、前記雌ねじ部材が直線運動することにより前記第1ロード及び前記第2ロードが回転して角度調節されることを特徴とする請求項4に記載の脊椎側湾症補助器。
【請求項9】
前記角度調節部は、
前記第1ロード及び前記第2ロードの各々の他端が回転可能に連結されたベース部材と、
軸部材を介在して前記ベース部材に回転可能に設けられたダイヤル摘みと、
前記軸部材に固定されたギアと、
前記ギアに選択的に連結された減速ギアユニットと、
前記ダイヤル摘みを前記ベース部材に選択的に固定させる固定部材と、
を含み、前記第1ロード及び前記第2ロードのうち、少なくともいずれか1つの他端は、前記軸部材に固定されたギアまたは前記減速ギアユニットとギア結合されることを特徴とする請求項3に記載の脊椎側湾症補助器。
【請求項10】
前記角度調節部は、ボールジョイント及び該ボールジョイントを固定するための固定ねじを含むことを特徴とする請求項3に記載の脊椎側湾症補助器。
【請求項11】
前記角度調節部は、
前記第1ロードの他端に設けられ、一面に放射状で第1ギア歯が形成された第1調節板と、
前記第2ロードの他端に設けられ、前記第1調節板の一面と対向する面には前記第1ギア歯に対応する第2ギア歯が形成された第2調節板と、
前記第1調節板及び前記第2調節板を選択的に固定させる固定部材と、
を含むことを特徴とする請求項3に記載の脊椎側湾症補助器。
【請求項12】
前記角度調節部は、
前記第1ロード及び前記第2ロードを回転可能に連結させるヒンジ軸と、
前記第1ロードの一側に延長形成された第1延長部に一端が回転可能に連結された第1雄ねじ部材と、
前記第2ロードの一側に延長形成された第2延長部に一端が回転可能に連結された第2雄ねじ部材と、
前記第1雄ねじ部材及び前記第2雄ねじ部材とねじ結合された雌ねじ部材と、
を含み、前記雌ねじ部材の回転方向によって前記第1雄ねじ部材及び前記第2雄ねじ部材を離隔または近接させることによって、前記第1ロード及び前記第2ロードの角度を調節することを特徴とする請求項3に記載の脊椎側湾症補助器。
【請求項13】
前記上部支持部及び前記下部支持部うち、少なくともいずれか1つに取り付けられ、前記第1ロードまたは前記第2ロードの一端が回転可能に連結され、少なくとも1つの挿入孔が形成された固定ユニットベース部材と、
該固定ユニットベース部材に形成された挿入孔に挿入されて前記第1ロードまたは前記第2ロードを固定する固定部材を備えた固定ユニットと、
を含むことを特徴とする請求項3に記載の脊椎側湾症補助器。
【請求項14】
前記第1ロード、前記第2ロード、及び前記角度調節部は、カーボン材質からなることを特徴とする請求項3に記載の脊椎側湾症補助器。
【請求項15】
上部支持部と、
中央支持部と、
下部支持部と、
前記中央支持部に取り付けられ、前記中央支持部に対する前記上部支持部と前記下部支持部との角度を調節するための角度調節部と、
一側が前記上部支持部に回転可能に連結され、他側に第1長さ調節手段を備えた第1ロードと、
一側が前記角度調節部に回転可能に連結され、他側は前記第1長さ調節手段を通じて前記第1ロードと長さ調節可能に結合される第2ロードと、
一側が前記下部支持部に回転可能に連結され、他側に第2長さ調節手段を備えた第3ロードと、
一側が前記角度調節部に回転可能に連結され、他側は前記第2長さ調節手段により前記第3ロードと長さ調節可能に結合される第4ロードと、
を含むことを特徴とする脊椎側湾症補助器。
【請求項16】
前記上部支持部及び前記下部支持部うち、少なくともいずれか1つに取り付けられ、前記第1ロードまたは前記第3ロードの一端が回転可能に連結され、少なくとも1つの挿入孔が形成された固定ユニットベース部材と、
前記挿入孔に挿入されて前記第1または前記第3ロードを固定する固定部材を備えた固定ユニットと、
を含むことを特徴とする請求項15に記載の脊椎側湾症補助器。
【請求項17】
人体の胴体の上部が収容されて支持される上部支持部と、
前記人体の胴体の上部中央部の一側が収容されて支持され、前記上部支持部に相対位置が変更可能に連結された第1中央支持部と、
前記人体の胴体の下部中央部の他側が収容されて支持され、前記第1中央支持部に相対位置が変更可能に連結された第2中央支持部と、
前記人体の胴体の下部が収容されて支持され、前記第2中央支持部に相対位置が変更可能に連結された下部支持部と、
を含み、前記上部支持部、前記第1中央支持部、前記第2中央支持部、及び前記下部支持部の各々の相対位置によって、前記人体の胴体の前記上部、前記上部中央部、前記下部中央部、及び前記下部の各々が押圧されて前記人体の胴体の脊椎を矯正するための押圧力が発生されることを特徴とする脊椎側湾症補助器。
【請求項18】
前記第1中央支持部は、前記上部支持部に左右方向と上下方向とに相対位置が変更可能に連結され、
前記第2中央支持部は、前記第1中央支持部に左右方向と上下方向に相対位置が変更可能に連結され、
前記下部支持部は、前記第2中央支持部に左右方向と上下方向に相対位置が変更可能に連結されることを特徴とする請求項17に記載の脊椎側湾症補助器。
【請求項19】
一端が前記上部支持部に回転可能に設けられる第1ロードと、
一端が前記第1ロードの他端に長手方向に長さ調節可能に連結される第2ロードと、
前記第1中央支持部に取り付けられ、前記第2ロードの回転角調節が可能であるように、前記第2ロードの他端が回転可能に連結された第1角度調節部と、
回転角調節が可能であるように、一端が前記第1角度調節部に回転可能に連結される第3ロードと、
一端が前記第3ロードの他端に長手方向に長さ調節可能に連結される第4ロードと、
前記第2中央支持部に取り付けられ、前記第4ロードの回転角調節が可能であるように、前記第4ロードの他端が回転可能に連結された第2角度調節部と、
回転角調節が可能であるように、一端が前記第2角度調節部に回転可能に連結される第5ロードと、
一端が前記第5ロードの他端に長手方向に長さ調節可能に連結され、他端は前記下部支持部に回転可能に連結される第6ロードと、
を含むことを特徴とする請求項18に記載の脊椎側湾症補助器。
【請求項1】
人体の胴体の互いに異なる部分を支持し、相互に相対位置が変更可能に連結された複数の支持部を含み、
前記各支持部の相対位置により前記人体の胴体を押圧して脊椎を矯正することを特徴とする脊椎側湾症補助器。
【請求項2】
前記複数の支持部は、
前記人体の胴体の上部が収容されて支持される上部支持部と、
前記人体の胴体の中央部が収容されて支持される中央支持部と、
前記人体の胴体の下部が収容されて支持される下部支持部と、
を含み、前記各支持部は相互に相対位置が変更可能に連結されて、前記各支持部の相対位置によって前記人体の胴体の前記上部、前記中央部、及び前記下部の各々が押圧されて前記人体の胴体の前記脊椎を矯正するための押圧力が発生されることを特徴とする請求項1に記載の脊椎側湾症補助器。
【請求項3】
一端が前記上部支持部に回転可能に連結された少なくとも1つ以上の第1ロードと、
一端が前記下部支持部に回転可能に連結された少なくとも1つ以上の第2ロードと、
前記中央支持部に取り付けられ、前記第1ロード及び前記第2ロードの回転角調節が可能であるように、前記第1ロード及び前記第2ロードの各々の他端が回転可能に連結された角度調節部と、
を含むことを特徴とする請求項2に記載の脊椎側湾症補助器。
【請求項4】
前記角度調節部は、
前記第1ロード及び前記第2ロードの各々の他端が回転可能に連結され、少なくとも1つの挿入孔が形成されたベース部材と、
前記挿入孔に挿入されて前記第1ロード及び前記第2ロードのうち、少なくともいずれか1つの角度を調節する調節部材と、
を含むことを特徴とする請求項3に記載の脊椎側湾症補助器。
【請求項5】
前記調節部材は、前記挿入孔にねじ結合されて回転方向によって左右方向に直線移動し、前記第1ロード及び前記第2ロードのうち、少なくともいずれか1つは前記調節部材の左右移動により押圧されて角度調節されることを特徴とする請求項4に記載の脊椎側湾症補助器。
【請求項6】
前記第1ロード及び前記第2ロードは、相互連動されるように結合されたことを特徴とする請求項5に記載の脊椎側湾症補助器。
【請求項7】
前記調節部材は、前記第1ロード及び前記第2ロードのうち、少なくともいずれか1つの一側に形成された前記挿入孔のみに締結されて、前記第1ロード及び前記第2ロードの一方向回転は許容され、他方向回転は制限されることを特徴とする請求項5に記載の脊椎側湾症補助器。
【請求項8】
前記調節部材は、
並進運動は制限され、回転運動のみ許容されるように前記挿入孔に結合される少なくとも1つの雄ねじ部材と、
前記雄ねじ部材とねじ結合されて前記雄ねじ部材が回転することにより左右に直線移動する少なくとも1つの雌ねじ部材と、
を含み、前記雌ねじ部材は、前記第1ロード及び前記第2ロードと相互連動可能に連結されて、前記雌ねじ部材が直線運動することにより前記第1ロード及び前記第2ロードが回転して角度調節されることを特徴とする請求項4に記載の脊椎側湾症補助器。
【請求項9】
前記角度調節部は、
前記第1ロード及び前記第2ロードの各々の他端が回転可能に連結されたベース部材と、
軸部材を介在して前記ベース部材に回転可能に設けられたダイヤル摘みと、
前記軸部材に固定されたギアと、
前記ギアに選択的に連結された減速ギアユニットと、
前記ダイヤル摘みを前記ベース部材に選択的に固定させる固定部材と、
を含み、前記第1ロード及び前記第2ロードのうち、少なくともいずれか1つの他端は、前記軸部材に固定されたギアまたは前記減速ギアユニットとギア結合されることを特徴とする請求項3に記載の脊椎側湾症補助器。
【請求項10】
前記角度調節部は、ボールジョイント及び該ボールジョイントを固定するための固定ねじを含むことを特徴とする請求項3に記載の脊椎側湾症補助器。
【請求項11】
前記角度調節部は、
前記第1ロードの他端に設けられ、一面に放射状で第1ギア歯が形成された第1調節板と、
前記第2ロードの他端に設けられ、前記第1調節板の一面と対向する面には前記第1ギア歯に対応する第2ギア歯が形成された第2調節板と、
前記第1調節板及び前記第2調節板を選択的に固定させる固定部材と、
を含むことを特徴とする請求項3に記載の脊椎側湾症補助器。
【請求項12】
前記角度調節部は、
前記第1ロード及び前記第2ロードを回転可能に連結させるヒンジ軸と、
前記第1ロードの一側に延長形成された第1延長部に一端が回転可能に連結された第1雄ねじ部材と、
前記第2ロードの一側に延長形成された第2延長部に一端が回転可能に連結された第2雄ねじ部材と、
前記第1雄ねじ部材及び前記第2雄ねじ部材とねじ結合された雌ねじ部材と、
を含み、前記雌ねじ部材の回転方向によって前記第1雄ねじ部材及び前記第2雄ねじ部材を離隔または近接させることによって、前記第1ロード及び前記第2ロードの角度を調節することを特徴とする請求項3に記載の脊椎側湾症補助器。
【請求項13】
前記上部支持部及び前記下部支持部うち、少なくともいずれか1つに取り付けられ、前記第1ロードまたは前記第2ロードの一端が回転可能に連結され、少なくとも1つの挿入孔が形成された固定ユニットベース部材と、
該固定ユニットベース部材に形成された挿入孔に挿入されて前記第1ロードまたは前記第2ロードを固定する固定部材を備えた固定ユニットと、
を含むことを特徴とする請求項3に記載の脊椎側湾症補助器。
【請求項14】
前記第1ロード、前記第2ロード、及び前記角度調節部は、カーボン材質からなることを特徴とする請求項3に記載の脊椎側湾症補助器。
【請求項15】
上部支持部と、
中央支持部と、
下部支持部と、
前記中央支持部に取り付けられ、前記中央支持部に対する前記上部支持部と前記下部支持部との角度を調節するための角度調節部と、
一側が前記上部支持部に回転可能に連結され、他側に第1長さ調節手段を備えた第1ロードと、
一側が前記角度調節部に回転可能に連結され、他側は前記第1長さ調節手段を通じて前記第1ロードと長さ調節可能に結合される第2ロードと、
一側が前記下部支持部に回転可能に連結され、他側に第2長さ調節手段を備えた第3ロードと、
一側が前記角度調節部に回転可能に連結され、他側は前記第2長さ調節手段により前記第3ロードと長さ調節可能に結合される第4ロードと、
を含むことを特徴とする脊椎側湾症補助器。
【請求項16】
前記上部支持部及び前記下部支持部うち、少なくともいずれか1つに取り付けられ、前記第1ロードまたは前記第3ロードの一端が回転可能に連結され、少なくとも1つの挿入孔が形成された固定ユニットベース部材と、
前記挿入孔に挿入されて前記第1または前記第3ロードを固定する固定部材を備えた固定ユニットと、
を含むことを特徴とする請求項15に記載の脊椎側湾症補助器。
【請求項17】
人体の胴体の上部が収容されて支持される上部支持部と、
前記人体の胴体の上部中央部の一側が収容されて支持され、前記上部支持部に相対位置が変更可能に連結された第1中央支持部と、
前記人体の胴体の下部中央部の他側が収容されて支持され、前記第1中央支持部に相対位置が変更可能に連結された第2中央支持部と、
前記人体の胴体の下部が収容されて支持され、前記第2中央支持部に相対位置が変更可能に連結された下部支持部と、
を含み、前記上部支持部、前記第1中央支持部、前記第2中央支持部、及び前記下部支持部の各々の相対位置によって、前記人体の胴体の前記上部、前記上部中央部、前記下部中央部、及び前記下部の各々が押圧されて前記人体の胴体の脊椎を矯正するための押圧力が発生されることを特徴とする脊椎側湾症補助器。
【請求項18】
前記第1中央支持部は、前記上部支持部に左右方向と上下方向とに相対位置が変更可能に連結され、
前記第2中央支持部は、前記第1中央支持部に左右方向と上下方向に相対位置が変更可能に連結され、
前記下部支持部は、前記第2中央支持部に左右方向と上下方向に相対位置が変更可能に連結されることを特徴とする請求項17に記載の脊椎側湾症補助器。
【請求項19】
一端が前記上部支持部に回転可能に設けられる第1ロードと、
一端が前記第1ロードの他端に長手方向に長さ調節可能に連結される第2ロードと、
前記第1中央支持部に取り付けられ、前記第2ロードの回転角調節が可能であるように、前記第2ロードの他端が回転可能に連結された第1角度調節部と、
回転角調節が可能であるように、一端が前記第1角度調節部に回転可能に連結される第3ロードと、
一端が前記第3ロードの他端に長手方向に長さ調節可能に連結される第4ロードと、
前記第2中央支持部に取り付けられ、前記第4ロードの回転角調節が可能であるように、前記第4ロードの他端が回転可能に連結された第2角度調節部と、
回転角調節が可能であるように、一端が前記第2角度調節部に回転可能に連結される第5ロードと、
一端が前記第5ロードの他端に長手方向に長さ調節可能に連結され、他端は前記下部支持部に回転可能に連結される第6ロードと、
を含むことを特徴とする請求項18に記載の脊椎側湾症補助器。
【図1】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16A】
【図16B】
【図17】
【図18A】
【図18B】
【図18C】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27B】
【図28A】
【図28B】
【図27A】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16A】
【図16B】
【図17】
【図18A】
【図18B】
【図18C】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27B】
【図28A】
【図28B】
【図27A】
【公開番号】特開2009−119276(P2009−119276A)
【公開日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−292487(P2008−292487)
【出願日】平成20年11月14日(2008.11.14)
【出願人】(508339057)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年11月14日(2008.11.14)
【出願人】(508339057)
【Fターム(参考)】
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