説明

触媒の製造方法

【課題】特にフィッシャー・トロプシュ合成用触媒の改良製造法を提供する。
【解決手段】本発明は触媒の製造法に関し、この方法は、触媒の原料として使用される積層結晶を離層できる。次いで原料は、分散性の向上、したがって高活性となる触媒の活性部分に転化される。好ましい離層剤は、ジカルボン酸であり、特定例はクエン酸である。離層剤は、触媒原料に0.75重量%以上、更に好ましくは1.5重量%以上添加される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特にフィッシャー・トロプシュ法に使用される触媒の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
フィッシャー・トロプシュ法は、炭化水素質供給原料を液体及び/又は固体の炭化水素に転化するのに使用できる。供給原料(例えば天然ガス、随伴ガス及び/又は石炭床メタン、残留油フラクション、バイオマス及び石炭)は、最初の工程で水素と一酸化炭素との混合物(この混合物は、合成ガスと言われることが多い)に転化される。次に、合成ガスは反応器に供給され、ここで合成ガスは好適な触媒上、高温高圧下にパラフィン系化合物に転化される。このパラフィン系化合物は、メタンから、炭素原子数が200以下又は特定の状況下では更にそれ以上の高分子量モジュールまでの範囲に亘る。
【0003】
フィッシャー・トロプシュ合成に使用される触媒は、耐火性酸化物をベースとする支持体材料、特にチタニア、及び周期表第VIII族の1種以上の金属を、任意に促進剤として1種以上の金属及び/又は金属酸化物と組合わせて含有する。特に関心が払われているのは、触媒活性成分としてコバルトを、ジルコニウム、レニウム、クロム、バナジウム、白金及びマンガンから選ばれた1種以上の促進剤、特にマンガンと組合わせて含有する触媒である。これらの触媒は当該技術分野で公知で、例えば国際特許出願No.WO A−9700231及び米国特許公報No.US−A−4595703の明細書に記載されている。
【0004】
触媒は、金属水酸化物を慎重に金属酸化物に酸化し、次いでこれを適当な反応器に入れ、現場で金属に還元して製造できる。
【0005】
フィッシャー・トロプシュ反応用の一触媒は、チタニア上に担持したコバルトである。このような触媒を製造するには、原料として水酸化コバルト(Co(OH))が使用できる。この材料を担体と混合し、乾燥、焼成後、分解して酸化コバルト(CoO)を形成する。このコバルトは更に酸化し(Co)、次いでフィッシャー・トロプシュ反応器に入れ、ここでこの酸化コバルトは、コバルトに還元される。
【0006】
触媒又は触媒前駆体の製造に解凝固剤を使用することは公知である。解凝固剤は、これらの成分を少量、溶解して、いかなる凝集結晶も分離できる。凝集結晶は、いずれも粗く結合した結晶を含むが、高度に結合した結晶、成長した結晶又は単結晶を含まない。
【0007】
焼結中、サンプルに存在する有機材料が多すぎると、問題が生じる可能性がある上、水酸化コバルトのチタン酸コバルトへの部分還元の制御が効かなくなって、触媒活性を低下させる恐れがあるので、解凝固剤は過剰に加えないことが好ましい。このため、水酸化コバルトのような触媒原料に添加すべき解凝固剤の量は最大で0.75重量%である。
【特許文献1】国際特許出願No.WO A−9700231
【特許文献2】米国特許公報No.US−A−4595703
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、このような触媒の製造方法を改良することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第一面によれば、
(a)(1)担体又は担体前駆体、(2)液体、及び(3)該液体の使用量に少なくとも一部溶解しない金属化合物を混合して混合物を形成する工程、
(b)こうして得られた混合物を造形し乾燥する工程、及び
(c)こうして得られた組成物を焼成する工程、
を含む金属含有触媒又は金属含有触媒前駆体の製造方法において、該触媒原料混合物に離層剤を、混合物に対し0.75重量%を超える量、添加する工程を含む該製造方法が提供される。
【0010】
好ましくは1重量%以上の離層剤が触媒原料に添加される。
好ましくは1.5重量%以上の離層剤が触媒原料に添加される。
【0011】
好ましくは2重量%以上の離層剤が触媒原料に添加される。
任意に5重量%以上の離層剤が触媒原料に添加される。
特定の実施態様では、15重量%以下、好ましくは10重量%以下の離層剤が触媒原料に添加される。
【0012】
本発明は、従来技術とは反対に、既に教示された量よりも多量の有機材料を触媒原料に添加して行なわれる。有機材料は、凝集結晶を分離するばかりでなく、個々の結晶を離層させ、こうして分散を増大し、表面積を拡大し、その結果、最終の触媒活性を増大することも見出された。
【0013】
本発明は、特に金属化合物、好ましくはコバルト化合物、の50重量%以上、好ましくは70重量%以上、更に好ましくは90重量%以上、なお更に好ましくは96重量%以上が、液体の使用量に溶解しないという条件で前述のような触媒を製造する方法に関する。
【0014】
触媒原料は、触媒の製造に使用されるいかなる材料でもよく、触媒活性材料、例えば特定の金属を含む。触媒原料は、通常、金属粉末、金属水酸化物又は金属酸化物、好ましくは金属コバルト粉末、水酸化コバルト又は酸化コバルト、更に好ましくはCo(OH)、Co(OH)又はCoである。
【0015】
本発明は、触媒の各種活性部分、特に積層構造又はブルーサイト状構造で、通常、水酸化コバルト、水酸化酸化コバルト、水酸化ニッケル、マグネシア、その他の金属水酸化物又はそれらの混合物等の触媒原料を有する触媒の活性部分に使用できる。
【0016】
離層剤は、結晶の2層以上に結合可能ないかなる種であってもよい。離層剤はカルボン酸、好ましくはジカルボン酸であってよい。
他の離層剤としては、カルボキシレート基により一結晶層に結合できると共に、触媒原料の水酸基に付いた炭素原子により他の結晶層に結合できるモノカルボン酸が挙げられる。CO(NH)及びCS(OH)をベースとする化合物のようなカルボン酸誘導体も使用できるが、硫黄含有化合物は余り好ましくない。
【0017】
ジカルボン酸は、いかなる長さの炭素鎖長も持つことができる。ジカルボン酸の炭素鎖は、炭素原子数が好ましくは2〜20、更に好ましくは6〜10のものである。
モノカルボン酸を使用する場合、好ましくは炭素原子数約10の炭素鎖を有する。
【0018】
炭素鎖中にはアルデヒド基のような他の官能基が任意に存在してよい。ポリカルボン酸も使用できる。
離層剤は塩基性化合物及び酸性化合物を含有できる。好適な離層剤の例としては、L−アスパラギン酸、酢酸、蟻酸、クエン酸、蓚酸及びプロピオン酸が挙げられる。
【0019】
塩基化合物の例は、アンモニア、アンモニア放出性化合物、好ましくはアンモニウム化合物又は有機アミン、更に好ましくはエタノールアミンである。
有機材料の添加に対処して、本発明の特定の実施態様は、有機材料の燃焼により消費された酸素を補給するため、焼成中、酸素の濃度を増大させる工程を含む。或いは、小さい触媒押出物又は薄層触媒を使用してよい。
【0020】
こうして本発明の実施態様では、触媒活性材料の分散が拡大する。触媒の活性化後、活性金属粒子は更に広く分散され、一層微細な粒度、したがって活性が増大する。X線回折を用いて、この結晶構造を分析することが好ましい。透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、積層結晶の支持膜結晶への分散性向上を分析できる。
【0021】
触媒原料は、触媒として使用するため、乾燥、焼成し、製造することが好ましい。例えば原料は酸化し、次いで現場で金属に還元してよい。
本発明は、ここで定義した方法により製造した触媒又は触媒原料も提供する。
【0022】
本発明方法ではコバルト化合物は、耐火性酸化物の量に対し、好適には60重量%以下、好ましくは10〜40重量%の量で使用される。
【0023】
本発明では触媒又は触媒前駆体は、少なくとも1種の促進剤金属、好ましくはマンガン、バナジウム、レニウム、ルテニウム、ジルコニウム、チタン又はクロム、最も好ましくはマンガンを含有し、好ましくは促進剤金属は、金属、特にコバルトと、促進剤金属との原子比が、4以上、好ましくは5以上となるような量で使用され、好ましくは促進剤金属化合物は、工程(a)に存在する。
【0024】
本発明方法では混合工程(a)は、混練又は摩砕によって行なわれ、こうして得られた混合物がペレット化、押出、造粒又は圧潰、好ましくは押出により造形され、更に好ましくは得られた混合物の固体含有量が30〜90重量%、好ましくは50〜80重量%の範囲である。
【0025】
本発明の別の面では、
(a)(1)多孔質耐火性酸化物又は多孔質耐火性酸化物の前駆体、(2)積層構造であるか、又は積層構造を形成し得る化合物、(3)0.75重量%を超える離層剤、
を添加混合して混合物を形成する工程、
(b)こうして得られた混合物を押出し、造形し、乾燥する工程、
(c)工程(b)の生成物を焼成する工程、
を含む触媒又は触媒前駆体の製造方法が提供される。
【0026】
混合物には、通常、液体を添加する。液体は、工程(a)の後、乾燥工程(b)の前又は該乾燥工程中に混合物に添加することが好ましい。こうして、多孔質耐火性酸化物;積層構造であるか又は積層構造を形成し得る化合物;及び離層剤は、液体を添加する前に乾燥混合することが好ましい。液体を添加してから、混合物を押出すことが好ましい。
【0027】
積層構造は、通常、ブルーサイト状構造である。
積層構造であるか又は積層構造を形成し得る化合物は、通常、液体の使用量に少なくとも一部溶解しない。
【0028】
液体は当該技術分野で公知の好適ないかなる液体であってもよく、例えば水;アンモニア;メタノール、エタノール及びプロパノールのようなアルコール;アセトンのようなケトン;プロパナールのようなアルデヒド:トルエンのような芳香族溶剤;及びそれらの混合物である。最も便利な液体は水である。
【0029】
液体はポリビニルアルコールのような粘度向上剤を含有してよい。
離層剤は、固体として又はカプセルの形態で添加することが好ましい。こうして離層剤は、高剪断場が生じる条件下で活性化する。離層剤は、焼成前のいずれの時点でも添加できるが、剪断力が比較的高い、押出工程の直前に添加することが好ましい。
【0030】
特に乾燥混合の際、成分(1)〜(3)は、通常、同時に一緒に混合できるが、液体中で混合する場合は、成分(1)、(2)を添加混合してから、成分(3)を添加することが好ましい。
【0031】
好ましくは離層剤を添加する際の剪断力は、1kg当たり100kJ以上、好ましくは約500kJ、任意に1000kJ以下、又は2000kJ以下、又は更にそれ以上である。
更に好ましくは離層剤は、混合物の温度が高い時、即ち、約70℃より高く、好ましくは約80℃より高い時に添加される。
【0032】
高剪断力及び高温により離層剤は、支持体上、例えばTiO上で吸収したり或いは結晶、例えばCo(OH)と化学的に反応するよりも、むしろそれ自体の作用(即ち、結晶を離層する)が促進される。
これらの結晶は、大きさが約20nmから5〜10nmの範囲まで小さくなるように離層することが好ましい。
【0033】
多孔質耐火性酸化物の一例はチタニアである。
積層構造であるか又は積層構造を形成し得る化合物は、コバルト、コバルト/マンガン又は鉄を含有できる。
好ましくは触媒原料は、フィッシャー・トロプシュ触媒であるか又は該触媒を与える。
【0034】
フィッシャー・トロプシュ合成の生成物は、メタンから重質パラフィン系蝋までの範囲であってよい。メタンの生成は最小限であり、生成した炭化水素の実質部分は、炭素原子数5以上の炭素鎖長を有することが好ましい。C5+炭化水素の量は、全生成物に対し好ましくは60重量%以上、更に好ましくは70重量%以上、なお更に好ましくは80重量%以上、最も好ましくは85重量%以上である。反応条件下で液相である反応生成物は、1個以上のフィルターのような好適な方法を用いて分離、除去できる。内部フィルター、外部フィルター又はそれらの組合わせが使用できる。軽質炭化水素のようなガス相及び水は、当業者に公知の好適な手段を用いて除去してよい。
【0035】
フィッシャー・トロプシュ触媒は当該技術分野で公知で、通常、第VIII族金属成分、好ましくはコバルト、鉄及び/又はルテニウム、更に好ましくはコバルトを含む。通常、触媒は触媒担体を有する。触媒担体は、好ましくは多孔質無機耐火性酸化物、更に好ましくはアルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア又はそれらの混合物のような多孔質である。
【0036】
担体上に存在する触媒活性金属の最適量は、特に特定の触媒活性金属に依存する。触媒に存在するコバルト量は、担体材料100重量部当たり、通常、1〜100重量部、好ましくは10〜50重量部の範囲であってよい。
【0037】
触媒活性金属は、触媒中に1種以上の金属促進剤又は助触媒と一緒に存在してよい。促進剤は、関連する特定の促進剤に依存して金属又は金属酸化物として存在してよい。好適な促進剤としては、元素の周期表第IIA、IIIB、IVB、VB、VIB及び/又はVIIB族金属の酸化物、ランタニド及び/又はアクチニドの酸化物が挙げられる。好ましくは触媒は、周期表第IVB、VB及び/又はVIIB族の元素、特にチタン、ジルコニウム,マンガン及び/又はバナジウムの少なくとも1種を含有する。金属酸化物促進剤の代わりに又はその他に、触媒は、周期表第VIIB及び/又はVIII族から選ばれた金属促進剤を含有してよい。好ましい金属促進剤としては、レニウム、白金及びパラジウムがある。
【0038】
最も好適な触媒は、触媒活性金属としてコバルトと、促進剤としてジルコニウムとを含有する。他の最も好適な触媒は、触媒活性金属としてコバルトと、促進剤としてマンガン及び/又はバナジウムとを含有する。
【0039】
触媒中に存在すれば、促進剤は、好適には、担体材料100重量部当り0.1〜60重量部の量で存在する。しかし、促進剤の最適量は、促進剤として作用するそれぞれの元素に対し変化可能であることは理解されよう。触媒が触媒活性金属としてコバルトと、促進剤としてマンガン及び/又はバナジウムとを含む場合、コバルト:(マンガン+バナジウム)原子比は、12:1以上が有利である。
【0040】
フィッシャー・トロプシュ合成は、好ましくは125〜350℃、更に好ましくは175〜275℃、最も好ましくは200〜260℃の範囲の温度で行なわれる。圧力は、好ましくは5〜150バール絶対圧、更に好ましくは5〜80バール絶対圧の範囲に亘る。
【0041】
水素及び一酸化炭素(合成ガス)は、通常、0.4〜2.5の範囲のモル比で3相スラリー反応器に供給される。水素と一酸化炭素とのモル比は、好ましくは1.0〜2.5の範囲である。
【0042】
ガスの1時間当り空間速度は、広範囲に変化してよく、通常、1500〜10000Nl/l/h、好ましくは2500〜7500Nl/l/hの範囲である。
以下に本発明の実施態様を例示のみで説明する。
【実施例】
【0043】
公知の触媒は、チタニア80重量%と、表面積40m/gの酸化コバルト20重量%とを含有する。チタニア80重量%は、全表面積のうち32m/gに寄与し、コバルト20重量%は、全表面積のうち8m/gに寄与する。
【0044】
一例では、本発明に従って離層剤(クエン酸2重量%)を含有させた後、表面積は44m/gに増加した。チタニアの表面積は増加せず、むしろこの増加は酸化コバルトの表面積増大によることに注目すべきである。したがって、全表面積が44m/gに増加した時、チタニアの表面積は一定のままなので、コバルトの表面積は混合物中で8m/gから12m/gに増加し、即ち、50重量%までである。
【0045】
フィッシャー・トロプシュ反応では、この第二触媒は、活性の向上(STY 164対139g/熱/h)及び選択性の向上(91.0対88.4% C5−選択率)を示した。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)(1)担体又は担体前駆体、(2)液体、及び(3)該液体の使用量に少なくとも一部溶解しない金属化合物を混合して混合物を形成する工程、
(b)こうして得られた混合物を造形し乾燥する工程、及び
(c)こうして得られた組成物を焼成する工程、
を含む金属含有触媒又は金属含有触媒前駆体の製造方法において、更に該触媒原料混合物に離層剤を、混合物に対し0.75重量%を超える量、添加する工程を含む該製造方法。
【請求項2】
前記触媒原料に離層剤が2重量%を超える量、添加され、離層剤の量が好ましくは15重量%以下、更に好ましくは10重量%以下である請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記金属化合物、好ましくはコバルト化合物、の50重量%以上、好ましくは70重量%以上、更に好ましくは90重量%以上、なお更に好ましくは96重量%以上が、液体の使用量に溶解しない請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記触媒原料が、金属粉末、金属水酸化物又は金属酸化物、好ましくは金属コバルト粉末、水酸化コバルト又は酸化コバルト、更に好ましくはCo(OH)、Co(OH)又はCoである請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記離層剤が、1個以上のカルボン酸基、好ましくは該カルボン酸が炭素原子数6〜10の炭素鎖を有するカルボン酸基であり、更に好ましくは離層剤がクエン酸又は蓚酸である請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法で製造された触媒又は触媒原料、好ましくは触媒原料がフィッシャー・トロプシュ触媒であるか又はフィッシャー・トロプシュ触媒を付与する触媒又は触媒原料。
【請求項7】
コバルト化合物が、耐火性酸化物量に対し60重量%以下の量、好ましくは10〜40重量%の量で使用される請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
触媒又は触媒前駆体が、少なくとも1種の促進剤金属、好ましくはマンガン、バナジウム、レニウム、ルテニウム、ジルコニウム、チタン又はクロム、最も好ましくはマンガンを含有し、好ましくは該促進剤金属は、金属、特にコバルトと、促進剤金属との原子比が、4以上、好ましくは5以上となるような量で使用され、好ましくは促進剤金属化合物は、工程(a)に存在する請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
混合工程(a)が混練又は摩砕によって行なわれ、こうして得られた混合物がペレット化、押出、造粒又は圧潰、好ましくは押出により造形され、更に好ましくは得られた混合物の固体含有量が30〜90重量%、好ましくは50〜80重量%の範囲である請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記混合物に適用して得られる剪断力が、1kg当たり100〜1000kJ、好ましくは250〜750kJ、更に好ましくは約500kJである請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
成分(1)、(2)、(3)及び液体の添加混合中、温度が70℃を超え、更に好ましくは80℃を超え、更に好ましくは100℃以下である請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記多孔質耐火性酸化物がチタニアである請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
積層構造であるか又は積層構造を形成し得る化合物が、コバルト、コバルト/マンガン又は鉄、好ましくは水酸化コバルト(II)を含む請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法で得られた触媒、好ましくは水素による還元で活性化後の触媒の存在下、水素と一酸化炭素との反応により炭化水素を製造する方法。

【公表番号】特表2008−525172(P2008−525172A)
【公表日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−547512(P2007−547512)
【出願日】平成17年12月21日(2005.12.21)
【国際出願番号】PCT/EP2005/057015
【国際公開番号】WO2006/067177
【国際公開日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【出願人】(390023685)シエル・インターナシヨネイル・リサーチ・マーチヤツピイ・ベー・ウイ (411)
【氏名又は名称原語表記】SHELL INTERNATIONALE RESEARCH MAATSCHAPPIJ BESLOTEN VENNOOTSHAP
【Fターム(参考)】