説明

触媒物質を試験する方法および装置

(a)ガスストリームを加熱する工程;(b)少なくとも1つの純粋な炭化水素ガスおよび酸素含有ガスを加熱されたガスストリームに添加して、組み合わされたストリームを供給する工程;および(c)組み合わされたストリームを触媒物質に通過させる工程を少なくとも含む触媒物質をエージングする方法。少なくとも1つの純粋な炭化水素ガスおよび酸素含有ガスを使用することは、本発明が、触媒物質からの出口ガスの再利用のための再循環を最大にすることを許容し、同時に、組み合わされたガスストリームに供給される適正なC、HおよびOの割合を維持して、触媒物質の実際の使用を再現する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、触媒物質を試験する方法および装置に関し、排他的ではないが、特に触媒コンバータをエージングする方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
触媒物質は、多くの場所およびプロセスにおいて使用されている。一つの一般的な例は、車両(例えば、自動車、単車、トラック等)の内燃機関の排気ストリームのための触媒コンバータで使用される触媒物質である。他の触媒物質のプロセスおよび用途には、化学および石油化学産業、発電機、汎用エンジン、海洋用途、航空宇宙用途等におけるそれらが含まれる。
【0003】
自動車の排気において内燃機関からの排出物の毒性を減少させるために用いられる触媒コンバータは、最も一般的に知られている。その目的は、有害なガス、例えば、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、および種々の窒素酸化物(NOx)の濃度を、それらを二酸化炭素(CO)、水、窒素および酸素に変換させることによって減少させることである。
【0004】
触媒コンバータで用いられる一般的な触媒物質は、高度に多孔性のアルミナ(Al)の担体層上に分散させられた(1または複数の)貴金属からなる薄い層、即ち、ウォッシュコートからなり、ウォッシュコートはセラミック基体に結合させられている。一般的にアルミナの代替物として用いられている他の担体は、二酸化ケイ素(SiO)、二酸化チタン(TiO)、およびゼオライト(アルミニウム、ケイ素および酸素の化合物)であるが、アルミナが、依然として最も一般的に選択される。基体は、ペレットまたはモノリシックな形態で提供され得るが、ハニカムのモノリシックな(または一体的な)構造体が最も広く用いられている。この種の構造体において用いられる物質もまた、様々であり得る。耐熱性のアルミウムで被覆された鉄からなる金属モノリスを選ぶ触媒物質の製造者もいるが、ほとんどはセラミック構造体を選ぶ。この用途における、そのような触媒物質のための最も一般的な貴金属は、白金Pt、パラジウムPd、ロジウムRh、および酸化バナジウムVである。
【0005】
環境問題の社会認識が高まっているために、政府は、より厳しい自動車の排ガス規制を導入することによって、継続的に排ガス法を更新している。したがって、触媒コンバータの性能(例えば、そのエージング(または老化もしくは経年劣化)および寿命)に対する関心が高まり、それの試験が行われている。
【0006】
触媒コンバータを試験する1つの方法は、試験設備において連続的に内燃機関を運転し、触媒をその排気中に置くことである。公開された例には、ZDAKWエージングサイクル(欧州委員会共同研究センター(European Commission Joint Research Centre)、LNTエージングサイクル(オークリッジ国立研究所(Oak Ridge National Laboratory))およびSTRAWMANエージング試験が含まれるが、製造者もまた、彼らの独自のサイクルを開発し、通常これらは公知となっておらず、「トレードシークレット」と考えられている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、触媒コンバータを不活性ポイントまで完全にエージングするための燃料の運転コストは、50,000ドルを超えることがある。
【0008】
US2005/0204804A1は、排ガスを変換させる触媒テストベンチで使用する触媒デバイスを人為的にエージングする方法を開示している。熱いエージングガスが、燃焼器(例えばガスタービン)によって供給され、触媒デバイスから出て行くガスの一部は再循環させられ、エージングガスと混合させられて、触媒デバイスに供給される。
【0009】
US2005/0204804A1で示されている発明についての1つの問題は、熱いエージングガスの大部分が、C含有燃料、即ち、ガソリン、ディーゼル、または他のガソリン物質の燃焼をベースとすることであり、当該燃料はその場合、燃焼器で燃焼させられる。そのような燃料を供給するために、相当な費用がなお必要とされる。
【0010】
US2005/0204804A1で示されている発明についての第2の問題は、C含有燃料の燃焼が、燃焼器を要求し、それはテストベンチ環境内で制御されなければならない。テストベンチ規模での燃料の燃焼は、触媒デバイスに進むガス成分の割合の厳密な制御を提供しない。
【0011】
本発明の目的は、触媒物質をエージングする、より効率的で、かつより正確な方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の1つの要旨によれば、
(a)ガスストリームを加熱する工程、
(b)少なくとも1つの純粋な炭化水素ガスおよび酸素含有ガスを、加熱されたガスストリームに添加して、組み合わされたストリーム(または結合されたストリーム、もしくは複合ストリーム)を提供する工程、
(c)組み合わされたストリームを触媒物質に通過させる工程
を少なくとも含む、触媒物質をエージングする方法が提供される。
【0013】
少なくとも1つの純粋な炭化水素ガスおよび酸素含有ガスの使用は、本発明が、触媒物質からの出口ストリームの再循環を再利用のために最大にすることを許容するとともに、正確なC、H、およびOの割合が、組み合わされたストリームにおいて提供されることを維持して、触媒物質の実際の使用を再現する。
【0014】
本発明はまた、少なくとも1つの純粋な炭化水素ガスおよび酸素含有ガスの燃焼の後に、それらが触媒物質と接触するときに生じる発熱反応によって、触媒物質と接触する前のガスストリームの加熱を減少させる。これは、本発明の方法を実行するのに必要とされる費用を減少させる。
【0015】
触媒物質は、ガスストリームおよび/または組み合わされたストリームを構成する1または複数の気体における化学変化を触媒することが意図された、任意の適当な単一の物質または複数の物質の組み合わせであってよい。1つの一般的な例は、自動車、単車、トラック等の車両における内燃機関の排気ストリームのための触媒コンバータにおいて用いられる触媒物質である。他の触媒物質プロセスおよび用途には、化学および石油化学産業、発電機、汎用エンジン、海洋用途、航空宇宙用途等におけるそれらが含まれ、実験室での化学反応が含まれる。
【0016】
触媒物質は一般的に、担体とともに提供され、必要に応じて、担体層に分散させられ、必要に応じて、先に説明した基体により支持されるが、それらに限定されない。本発明が当業者に公知の方式のエージングサイクル(または老化サイクル、もしくは経年劣化サイクル)において用いられる限りにおいて、本発明は、触媒物質の形状、寸法、支持体、特性、形態または供給(もしくは調達)によって制限されない。周知の触媒物質の例には、自動車のための三元触媒等、ディーゼル酸化触媒、LNT(リーンNOxトラップ)触媒、SCR触媒等が含まれる。
【0017】
本発明はまた、エンジン(または機関)の後処理要素(例えば種々のセンサ等)をエージングするのに用いられ、本発明は、本明細書で説明する同じ工程および形態を用いて、そのような要素を試験する方法および装置にまで及ぶ。
【0018】
ガスストリームは、任意の単一のガスまたは複数のガスの組み合わせを含んでよい。一般に、ガスストリームは、ストリームの一部であることが知られている、使用中の触媒物質を通過する1または複数の成分を含む。例えば、自動車の触媒コンバータにおいて、エンジンの排ガスストリームは、一般に、炭素含有物質(例えば、一酸化炭素、炭化水素)および1または複数の窒素酸化物(NOx)と、バックグラウンドである、N、HOおよびCOとの組み合わせを含む。
【0019】
本発明の1つの形態において、ガスストリームは、1または複数の合成ガス(例えば、二酸化炭素および窒素)であって、それらのガスの1または複数の供給源から供給される合成ガスを含む。合成または人工ガスは、当該分野において周知であり、それは使える状態にあるボンベ入りの形態で一般に供給される。
【0020】
ここで使用される「純粋な炭化水素ガス」という用語は、3%、または2%、または1%よりも多くない不活性の不純物(例えば、窒素またはアルゴン)を含み、0.5%、または0.4%、または0.3%、または0.2%、または0.1%よりも多くない、触媒物質に悪影響を与えることが知られている活性の不純物、即ち、油、鉛、硫黄または燐等の成分または剤を含む炭化水素ガスに関する。
【0021】
1または複数の純粋な炭化水素ガスは、加熱されたガスストリームに、加熱されたガスストリームの0.1体積%〜10体積%の量で、好ましくは0.1体積%〜5体積%の範囲で、より好ましくは0.3体積%〜1.5体積%の範囲で添加してよい。
【0022】
酸素含有ガスは、加熱されたガスストリームに、炭化水素ガスとの反応のための正確な、且つRATエージングプロトコルのリーンおよびリッチな(または薄い状態および濃い状態の)サイクリングを容易にする量で添加してよい。当業者は、炭化水素ガスの量を基準として必要とされる酸素含有ガスの量を知っている。
【0023】
本発明の好ましい形態において、ガスストリームは、工程(a)において300〜1000℃に加熱される。即ち、ガスストリームは、例えば、300〜1000℃の範囲内であるような、適切な温度に、燃焼させられることなく加熱される。
【0024】
また、好ましくは、本発明の工程(a)は、ガスストリームを電気的に加熱することを含み、ガスストリームは、当該分野において公知の1または複数の電気ヒータおよび/もしくは熱交換器、好ましくは電気炉加熱によって加熱してよい。このようにして、本発明は、US2005/0204804A1で用いられているような燃焼器またはガスタービンの直接的な使用を回避するとともに、他の燃焼ユニット、デバイスおよび装置の必要を回避する。これは、燃焼からのガスストリームの供給を伴う触媒エージング装置と比較して、本発明の方法を、有意に簡素化する。
【0025】
本発明の別の形態によれば、工程(a)は、部分的に、実質的に、または全体的に1または複数の合成ガスからなるガスストリームを電気的に加熱することを含み、合成ガスは、好ましくは二酸化炭素および窒素である。
【0026】
燃焼以外の1または複数の簡素化された形態でのガスの加熱を使用することはまた、ガスストリームの形成および構成が、より正確に提供されること、および決定されることを許容する。ガスストリームは、バルブ、レギュレータおよびフローコントローラのような制御機構を用いて、当該ガスまたは各構成ガスの1または複数の所定の供給源(またはソース)から構成されて、正確に各構成ガスの量および割合/比を決定して、最終のガスストリームを形成し得る。これは、燃料の燃焼を用いるときには、可能ではない。
【0027】
また、電気加熱を用いることによって、ガスストリームの温度がより良く制御され、それは、より優れた均衡および安定性をもたらし、特に、ガスストリームが触媒物質に向けて供給されるときの温度の変化をより小さくする。これは、全く又は主に燃料の燃焼によってガスストリームの高い温度が達成され、その温度変化が細かく制御され得ないことと比較される。
【0028】
ガスストリームの温度が正確に提供され得、かつ工程(b)の前に決定され得るために、工程(b)で添加される純粋な炭化水素ストリームの量の精密な及び/または細かい制御が可能となって、組み合わされたガスが触媒物質を通過するときに、それの所望の温度を達成することができる。したがって、本発明は、必要とされる添加炭化水素ガスが少なく、追加の燃焼が極めて少なく、触媒物質での全体的なプロセスおよび温度に関してより高い度合いの制御および安定性を維持する、非常に安定なシステムを提供し得る。
【0029】
本発明の他の形態において、組み合わされたストリームの触媒物質上の通過は、出口ストリームを提供し、本発明の方法はさらに、
(d)出口ストリームの>50体積%をガスストリームとして再循環させる工程
を含む。
【0030】
より好ましくは、出口スチームの少なくとも70体積%、80体積%、90体積%、さらにより好ましくは>95体積%、またはさらには>97体積%、>98体積%、もしくは>99体積%、または場合により全てが、ガスストリームとして再循環させられる。このようにして、本発明は、必要とされるガスストリームの量を有意に減少させることができ、したがって、本発明の方法および装置を運転する費用を有意に減少させる。なぜならば、CO/N混合物が連続的には製造されず、かつ廃棄されないからである。
【0031】
特に、ガスストリームは、複数回、例えば3〜20回またはそれ以上、再循環させられて、追加のガスの必要性を最小にする。
【0032】
前述した、少なくとも幾らかの出口ストリームの再循環を伴う、本発明の別の形態において、本発明の方法は、
(e)前記少なくとも1つの純粋な炭化水素ガスおよび酸素含有ガスを選択して、工程(c)の後に、工程(d)の再循環の後の工程(b)における組み合わされたストリームの構成および/または温度における変化を最小にし得る1または複数の反応生成物を得る工程
をさらに含む。
【0033】
好ましくは、当該方法は、組み合わされたストリームの構成および温度の両方の変化を最小にし得る。好ましくは、組み合わされたストリームの混合物は、工程(b)に再循環させるために用いられる下流側混合物の組成を最小にして、安定な混合物を与えるように選択される。その場合、再循環および炉は、安定な温度を提供し得る。
【0034】
特に、本発明は、触媒物質テストのための安定な環境を維持することができ、触媒物質の完全なエージング試験に必要とされる費用を減少させる。本発明は、安定な環境を提供して、触媒物質に供給される組み合わされたストリームまたはフィード(または供給)ストリームの濃度および/または温度が、サイクルの間、一般には等温サイクルの間、好ましくは<±5%、または<±4%、または<±3%、または<±2%、または<±1%の変化を有するようにする。
【0035】
本発明はさらに、(触媒物質を通過させる)組み合わされたストリームを提供するための、加熱されたガスストリームへの1もしくは複数の純粋な炭化水素、酸素含有ガス、または両方の添加を制御することを含む、触媒物質のエージング方法であって、
(i)加熱されたガスストリーム、触媒、および触媒出口ストリームの温度をモニタする工程、および
(ii)加熱されたガスストリームに添加される、1もしくは複数の純粋な炭化水素ガス、酸素含有ガス、または両方の体積を制御して、触媒温度を所定の範囲内に維持する工程
を含む方法をさらに提供する。
【0036】
好ましくは、工程(ii)は、触媒物質からの出口ストリームの少なくとも幾らかを工程(a)のガスストリームに再循環させた後で、加熱されたガスストリームに添加される、1もしくは複数の純粋な炭化水素ガス、酸素含有ガス、または両方の体積を制御して、触媒温度を所定の範囲内に維持することを含む。
【0037】
触媒物質の所定の温度範囲は、エージングする触媒物質の特性および他の所望のプロセス条件に応じて決定されるが、一般に400〜1100℃の範囲内であり、おそらくは500〜1000℃の範囲であり、場合によりそれより高く、あるいはより高い最高点に達する。
【0038】
本発明がガスストリームを、当該ガスまたは各構成ガスの1または公知の供給源から供給し得ること、および最終ガスストリーム中のその量、割合および/または比を制御し得ることはまた、ガスストリームの当該ガスまたは各構成ガスが、公知のかつ単純な供給源から供給されることを許容する。そのような供給源は、常套のガスシリンダまたは他の公知の供給ユニットであり得、それらは、ガソリンのような燃料の供給と比較して、提供すること、ならびに安全性を維持し、保つことがより容易である。燃料の供給および使用を回避すること、およびその燃焼を回避することは、運転コストを減少させ、かつ知られている事故(または危険)を減少させる。
【0039】
1または複数の純粋な炭化水素ガスは、メタン、エタン、プロパン、プロピレン、ブタン、ブチレン、ペンタン等、および一酸化炭素からなる群の1または複数を含んでよい。純粋な炭化水素ガスは、好ましくはプロパンである。
【0040】
酸素含有ガスは、酸素を含む任意の適当なガスであってよく、それには、純粋な酸素または空気が含まれるが、それらに限定されない。
【0041】
ガスストリーム、ならびに少なくとも1つの純粋な炭化水素ガスおよび酸素含有ガスは、当該分野において公知の任意の適当な方法および/または装置を用いて、混合してよい。これには、専用混合機または混合管(またはミキシングボリューム)、ならびに単純な配管(例えば、1または複数のT継手)が含まれ得る。
【0042】
本発明は、本明細書で説明される種々の形態または要旨の組み合わせをすべて含む。本発明の任意のまたはすべての形態は、任意の他の形態と併用して、本発明の追加の形態を説明してよいことが理解される。さらに、1つの形態のいずれかの要素は、他の追加の形態を説明するために、いずれかの実施の形態の任意のおよび全ての他の要素と組み合わされてよい。
【0043】
したがって、本発明の特定の形態は、触媒物質をエージングする方法であって、
(a)部分的に、実質的に、または全体が1または複数の合成ガスからなるガスストリームを電気的に加熱する工程、
(b)少なくとも1つの純粋な炭化水素ガスおよび酸素含有ガスを加熱されたガスストリームに添加して、組み合わされたストリームを提供する工程、
(c)組み合わされたストリームを触媒物質に通過させる工程、および
(d)触媒物質からの出口ストリームの>50体積%を工程(a)のガスストリームに再循環させる工程
を少なくとも含む方法である。
【0044】
本発明の利点には、下記の一または複数が含まれる:
1.フローの再循環:
組み合わされたストリームの大部分、典型的には98体積%〜99体積%を再循環させることができ、正確な触媒物質温度プロファイルを達成するために、少量の追加の炭化水素ガスおよび例えば空気を添加することが必要とされるだけである。これは、エージング方法またはプロセスにおけるガスストリームが、通常数回、再利用され、単に生成されて、排気されるだけではないことを意味する。
【0045】
2.エージングプロセスは、開始点にて、COおよび窒素のバックグラウンドガスの混合物で満たされ、それから、システムの温度が上昇させられると、完全に再循環させることができる。
【0046】
3.エージングプロセスが、バックグラウンド温度に達すると、炭化水素ガス/酸素(例えば空気)の混合物を添加して、所望の触媒発熱を触媒物質または床において生成することができる。炭化水素ガスおよび例えば空気を、均衡のとれた混合物として添加すると、正確なバックグラウンド濃度を、高性能なモニタリングおよび制御システム無しで、維持することができる。少量の混合物だけが、運転圧力を維持するために、抜き取られて、排気される必要があり得る。この状況の均衡反応式は下記のとおりである。
【0047】
【化1】

【0048】
4.エージングプロセスの制御を、熱い1または複数のガスと接触する制御バルブおよび移動機構を有しないように、設計することができる。プロセスは、本質的に安定なものとして設計することができる。なぜならば、炭化水素/空気を均衡して加えることができ、混合物の均衡(またはバランス)を(部分的に)変化させないからである。
【0049】
本発明は、公知のエージングサイクル(例えば、前述のZDAKWエージングサイクル、LNTエージングサイクル、およびSTRAWMANエージングサイクル)を含む、任意の適当なエージングレジームに適合させ得る、触媒のエージング方法を提供する。
【0050】
本発明の第2の要旨によれば、触媒物質をエージングする装置であって、
(a)ガスストリームを加熱する、1または複数のヒータ、
(b)少なくとも1つの純粋な炭化水素ガスと酸素含有ガスを、加熱されたガスストリームに結合させて(または混合して)、組み合わされたストリームを提供する、結合器(またはコンバイナ;combiner)、および
(c)組み合わされたストリームを触媒物質に通過させる通路
を少なくとも含む、装置が提供される。
【0051】
好ましくは、当該装置は、
(a)部分的に、実質的に、または全体が1または複数の合成ガスからなる、ガスストリームを加熱する、1または複数の電気炉ヒータ、
(b)少なくとも1つの純粋な炭化水素ガスと酸素含有ガスを、加熱されたガスストリームに結合させて(または混合して)、組み合わされたストリームを提供する、結合器(またはコンバイナ)、
(c)組み合われたストリームを触媒物質に通過させる通路、および
(d)触媒物質からの出口ストリームの>50体積%を、工程(a)のガスストリームに再循環させる経路
を含む。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】図1は、本発明の一実施形態によって触媒物質をエージングする方法の模式図である。
【図2】図2は、図1の方法の第2の模式図である。
【図3】図3は、本発明の実施の形態とともに用いられる、触媒物質マニホルドの分解斜視図である。
【図4】図4は、本発明の実施の形態へのプロパンおよび酸素の供給に関する、時間の経過と体積のグラフである。
【図5】図5は、時間に対する、本発明により試験される触媒物質の温度のグラフである。
【図6a】図6aおよび図6bは、図5の触媒物質の上流側および下流側のガス濃度である。
【図6b】図6aおよび図6bは、図5の触媒物質の上流側および下流側のガス濃度である。
【図7】図7は、触媒物質をエージングする種々の方法の費用/時間を分析したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0053】
本発明の実施形態を、添付した図面を参照して、例示の目的のためだけに説明する。
【0054】
この説明のために、単一の符号が、ラインおよびそのラインで運ばれるストリームに割り当てられる。
【0055】
図面を参照すると、図1は、触媒物質を本発明の一実施形態に従ってエージングする方法を示す。
【0056】
図1は、ガスストリーム10の供給を示す。ガスストリームは、以下に説明するように、>50体積%が好ましくは出口ストリーム40からなる。
【0057】
ガスストリーム10は1または複数のヒータ9で加熱されて、加熱されたガスストリーム10aを提供する。好ましくは、1または複数のヒータ9は電気ヒータであって、燃料の燃焼よりも、より安全でより制御されたガスストリーム10の加熱を提供する。
【0058】
適当な電気ヒータの一例は、当該分野で公知の赤外線管状炉であり、ガスストリーム10の温度を少なくとも450℃、例えば、500〜800℃の範囲内に上昇させることができる。
【0059】
少なくとも1つの純粋な炭化水素ガス12(例えばプロパン)が、第1供給ライン12を介して、加熱されたガスストリーム10aに添加される。純粋な炭化水素ガスは、供給源(またはソース)13から供給することができ、供給源は当該分野で公知の1または複数のガスシリンダである。また、酸素含有ガス14(例えば空気)が、供給ライン14に沿って、加熱されたガスストリーム10aに供給される。空気は、第2の供給源15、例えば当該分野で公知の1もしくは複数のエアシリンダまたは空気ライン/エアコンプレッサから供給してよい。
【0060】
ここで説明される各ライン、ストリーム、ユニット等は、そのライン等を伝うガスの量および/またはフロー(もしくは流れ)および/または体積を制御することができる、1または複数のフローまたは体積制御手段(例えばバルブ)を含んでよい。バルブのような制御手段の設備および制御は当該分野において周知であり、したがってそれらはここでは具体的に示されず、あるいはさらに説明されない。
【0061】
加熱されたガスストリーム10a、純粋な炭化水素ガス12および酸素含有ガス14は、組み合わされたストリーム20を与え、それは触媒物質22を保持する触媒物質マニホルド24内に入る。触媒物質22は、使用中の触媒物質の性能に関する認識または理解をさらに助けるために、動的エージング(または機能的エージング;dynamic aging)を試験することが望まれている、任意の公知のまたは新しい触媒物質であってよい。そのようなエージングは、「人為的エージング(artificial aging)」とも呼ばれ、使用中の触媒物質のエージングを再現する集中的な方法を提供することを意図している。
【0062】
1つの適切な触媒物質は自動車で用いられる三元触媒である。
【0063】
触媒物質マニホルド24は、組み合わされたストリーム20に合わせて触媒物質22を配置することができる、任意の適当な形状、寸法またはデザインを有してよい。好ましくは、触媒物質マニホルド24は、複数の触媒物質ホルダを含み、複数の触媒サンプルが同時にエージングされ得るようになっている。これは、図3を参照して後述する。
【0064】
組み合わされたストリーム20を触媒物質22に通過させることによって、触媒物質マニホルド24から出口ストリーム30が供給される。出口ストリーム32の一部が非返還ストリーム32として大気中等に送られ得ると同時に、出口ストリーム30の少なくとも>50体積%以上、場合により全てが、再循環ストリーム40として再循環させられて、ガスストリーム10の少なくとも大部分、場合により全てを提供することが、本発明の特別な特徴である。
【0065】
必要に応じて、出口ストリーム40は、ガスの流量の計算を容易にする、ベンチュリノズル42のような圧力変化バルブ、または他の適当なフロー測定デバイスを通過させられる。
【0066】
ベンチュリノズル42からの再循環ストリーム40aは、貯蔵器(またはリザーバ)8に供給され得る。貯蔵器8は、既知の組成の1または複数のガスをガスストリーム10に供給するのに適切な場所(または配置)を提供し、同時に、任意のフローの変化を安定化させる緩衝器を提供する。
【0067】
内燃機関および自動車の触媒コンバータをエージングする方法の例を用いると、貯蔵器8の適切なベースガス混合物は、典型的には、約80体積%の窒素、約10体積%の二酸化炭素、および約10%の水蒸気を含んでよい。これらの気体は、内燃機関からの大部分のガス組成(または組成物)を構成している。
【0068】
図1は、2つの合成ガスを貯蔵器8に供給して、ガスストリーム10の供給を補助している様子を示している。図1に示す形態において、窒素ストリーム52を供給するために、第1の合成ガスとしての窒素の供給源53、および供給ライン54に沿った第2の合成ガスとしての二酸化炭素の供給源55が存在して、貯蔵器8に組み合われた合成ガスストリーム50を供給してよい。これらのガスは、制御の目的のためにソレノイドバルブおよびフロー制御器を含むバルブ(図示せず)を介して、貯蔵器8に供給され得る。
【0069】
当該または各合成ガス供給源は、エージング方法のセットアップの一部として、貯蔵器8に必要なガスを供給することができ、また、プロセスの間に起こり得るガスの何らかの損失に起因して、エージング方法を実行している間、貯蔵器8において安定な状態またはガスの「つぎ足し」供給を確保し得る。
【0070】
図1に示すスキームはまた、1または複数のガスの移動、特に触媒物質に向かうガスストリーム、および再循環させられる出口ストリームの移動を与えることができる、1または複数のデバイス、ユニットもしくは装置を含んでよい。そのような移動のための適切なユニット等は当該分野において知られており、ポンプ、ターボチャージャー、およびファン(例えば遠心ファン)が含まれる。
【0071】
内燃機関は、典型的には、約80%の窒素を有する排気スチームを与えるので、本発明の特徴は、触媒物質22からの再利用され得る出口ガス30が有意に再循環させられて、ガスストリーム10の少なくとも大部分、場合により全てを提供し得ることである。したがって、典型的な排気ストリームの他の成分の重要な残部、特に二酸化炭素の量は、後述するように、少なくとも1つの炭化水素ガス12および酸素含有ガス14の正確な導入によって、慎重に維持され得る。
【0072】
組み合わされたストリーム20は、熱い触媒物質22と接触するので、酸素含有ガス14と組み合わされた少なくとも1つの純粋な炭化水素ガス12の燃焼が生じて、発熱反応が触媒物質22の温度を上昇させ、それにより加熱されたガスストリーム10aの温度よりも高い温度となる。ガソリン車における通常の操作下にある触媒コンバータは、殆との時間の間500〜600℃の範囲内にあるが、例えば800℃〜1000℃のようなより高い温度で触媒物質を試験することは、より早く結果を出して、本発明の費用を減少させる。
【0073】
図5は、時間変化に対する触媒物質22の温度のグラフを示し、それは約800℃〜950℃の範囲に及び、一方、触媒物質マニホルド24の入口を通過する組み合わされたストリーム20の温度、および出口ストリーム30の出口温度は、500℃付近である。
【0074】
図5における、触媒物質における温度変化は、少なくとも1つの純粋な炭化水素ガス12および酸素含有ガス14の導入をパルスにする(または律動的にする)ことによって与えられて、900℃超える温度、および場合により1000℃までの温度の「スパイク」を提供することができる。触媒表面における、炭化水素含有ガスと酸素含有ガスとの間の発熱反応は、温度を上昇させる発熱を生じさせる。フィードガスを、化学量論的、リーンおよびリッチサイクリングの間でスイッチさせて、常套の又は工業的手法に合わせて、触媒をエージングし得る。
【0075】
純粋な1または複数の炭化水素ガスおよび酸素含有ガスは、1または複数のサイクルもしくはパルス操作、またはそれらの組み合わせにおいて、連続的に供給され得る。少なくとも1つの純粋な炭化水素ガス12および酸素含有ガス14の供給は、触媒物質22周辺のガスの少なくとも二酸化炭素および窒素の割合を、内燃機関からの排ガスの割合を反映する割合で供給するようなものであることが好ましい。
【0076】
図4は、2回のサイクルの間の、加熱されたガスストリーム10aへの純粋な炭化水素ガス12としてのプロパンおよび酸素含有ガスとしての空気としての酸素ガス14の体積濃度の一例を示す。図4に示す濃度およびサイクルのタイミングは、公知の触媒床温度プロファイルを生成するために、3モルの一酸化炭素に対して1モルのプロパンを使用することをベースとする、急速エージング試験(RAT)Aエージングを再現することを意図している。確かに、同じ温度軌跡を生成するために、一酸化炭素よりも少ないプロパンを必要とする。
【0077】
図6aおよび図6bは、RAT Aエージングの方法に基づく、組み合わされたストリーム20および出口ストリーム30における種々のガス成分のガス濃度を示す。これらの濃度によって、触媒反応が触媒物質内で生じており、かつ触媒物質の温度が所望のレベルにあって、本発明の方法が加速された加熱操作およびプロトコルを実施できることが確認される。
【0078】
図7は、試験時の一般的なドルの数字に基づく、自動車の触媒コンバータのような触媒物質をエージングする種々の方法で発生する相対的な費用を示している。本発明の「AutoCAS」と題する形態と等価なエージングを提供するために、再循環なしの「全合成ガス」を用いることは、1時間あたり「466.99ドル」の相対費用を示している。
【0079】
図2は、本発明の方法の実施の形態を実施する、別のスキームを示している。
【0080】
図3は、図1の方法において有用な触媒物質マニホルド24の分解斜視図を示す。図3は、内部コーン102を有する2つの端部コーン101、プレートおよびガスケット103、104、ならびにハウジングプレート109上にて6つの触媒物質サンプル106を保持することを可能にする、6つの触媒物質サンプルインサート105を示している。このようにして、同じ触媒物質または異なる触媒物質である、複数の触媒物質サンプル106を同時にエージングすることができる。
【0081】
本発明は、同じプロセス条件を繰り返し生じさせることができる、高度に再現可能で且つ安定した試験を用いて、1または複数の触媒物質のサンプルをエージングする方法を提供することができる。複数のサンプルを同時に試験することができる。さらに、本発明の方法によって大気中に排出される二酸化炭素のレベルは、内燃機関または燃焼器の使用と比較して、有意に減少する。
【0082】
特に、本発明のための合成ガスは、バックグラウンドガス混合物として、例えば、COおよび窒素から構成することができ、システムは開始時にこのガスで満たされる。このガスはそれから、システムが昇温させられると、完全に(または十分に)再循環させることができる。システムがエージング・バックグラウンド温度に達すると、炭化水素/空気の混合物が添加されて、触媒発熱を生成することができる。これは、エージングガス混合物を生成するために新しい燃焼ガス(これは、温度制御を必要とし、また、それに伴う温度に起因して、操作することが難しいものである)を連続的に生成する必要を回避する。
【0083】
本発明はまた、炭化水素および空気が、均衡混合物として供給されることを許容する。これは、高性能のモニタリングシステム無しで、正確なバックグラウンド濃度を維持する。少量の混合物だけが、運転圧力を維持するために、抜き取られて、排気されることを要することがある。
【0084】
本発明は、特に、再循環されるバックグラウンドガス、少量の「燃料」でもって触媒床において生成される発熱、空気とともに正確なバランスで添加されて、混合物を正確な濃度に保つ燃料を提供する。
【0085】
したがって、本発明は、有意の量の出口ストリームを再循環させること;ガスストリームを触媒物質の所望の温度と比較して比較的低い温度に加熱すること;および純粋な1または複数の炭化水素ガスおよび酸素含有ガス(触媒の表面における、その発熱反応は、触媒床の温度の上昇をもたらす)を正確に釣り合わせて(または正確な割合で)導入することによりガス温度をそれから上昇させることによって、最小の追加の供給源を用いて、触媒物質をエージングする方法を提供することができる。
【0086】
特に、本発明は、触媒物質試験のための安定な環境を維持して、触媒物質の完全なエージング試験に必要とされる費用を減少させることができる。これは、濃度および温度の両方において望ましくない変動を生じる、実際のエンジンおよび公知のエージングシステムと比較される。本発明は、N、COおよび水からなる非常に安定なバックグラウンドガスを与えることができ、触媒物質に入る前に炉において非常に安定な温度への加熱を与えることができる。入口にて、好ましくは空気および炭化水素ガスの正確な量は、触媒物質における発熱を生成する。したがって、空気、炭化水素ガスおよび温度は、制御された正確な様式で、時間と共に循環しまたは変化し、一方、エンジンまたは公知のエージングシステムは、必要とされるサイクルに加えられる望ましくない変化を生成する。
【0087】
ここで規定した本発明の範囲から逸脱することなく、本発明の説明された実施形態に種々の改変および変更が加えられることは当業者には明らかであろう。本発明は、特定の好ましい形態に関して説明したが、請求の範囲に記載された発明が、そのような実施形態を当然に制限されるものではないことが理解されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)ガスストリームを加熱する工程、
(b)少なくとも1つの純粋な炭化水素ガスおよび酸素含有ガスを、加熱されたガスストリームに添加して、組み合わされたストリームを提供する工程、
(c)組み合わされたストリームを触媒物質に通過させる工程
を少なくとも含む、触媒物質をエージングする方法。
【請求項2】
工程(a)が、好ましくは電気炉加熱を用いて、ガスストリームを電気的に加熱することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
工程(a)が、部分的に、実質的に、または全体的に1または複数の合成ガスからなるガスストリームを電気的に加熱することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
ガスストリームが、二酸化炭素および窒素からなる合成ガスを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
(d)触媒物質からの出口ストリームの>50体積%を、工程(a)のガスストリームに再循環させる工程
をさらに含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
触媒物質からの出口ストリームの少なくとも70体積%、80体積%、90体積%、>95体積%、>97体積%、>98体積%、もしくは>99体積%を、ガスストリームに再循環させることを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
(e)前記少なくとも1つの純粋な炭化水素ガスおよび酸素含有ガスを選択して、工程(c)の後に、工程(d)の再循環の後の工程(b)における組み合わされたストリームの構成および/または温度における変化を最小にし得る、1または複数の反応生成物を得る工程
をさらに含む、請求項5または6に記載の方法。
【請求項8】
ガスストリームが、3〜20回の範囲で再循環させられる、請求項5〜7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
純粋な炭化水素ガスがプロパンである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
ガスストリームを工程(a)において300〜1000℃に加熱する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
触媒物質が、同時にエージングされる複数の触媒サンプルを含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
組み合わされたガスが触媒物質を通過するときに、組み合わされたガスの温度が400〜1100℃の範囲内にある、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
1または複数の純粋な炭化水素ガスを、ガスストリームの0.1〜0.5体積%の範囲で添加する、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
組み合わされたストリームを提供するための、加熱されたガスストリームへの1もしくは複数の純粋な炭化水素、酸素含有ガス、または両方の添加を制御することを含む、触媒物質のエージング方法であって、
(i)加熱されたガスストリーム、触媒、および触媒出口ストリームの温度をモニタする工程、および
(ii)加熱されたガスストリームに添加される、1もしくは複数の純粋な炭化水素ガス、酸素含有ガス、または両方の体積を制御して、触媒温度を所定の範囲内に維持する工程
をさらに含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
(a)好ましくは部分的に、実質的に、または全体が1または複数の合成ガスからなる、ガスストリームを加熱する、1または複数のヒータ、好ましくは1または複数の電気炉ヒータ、
(b)少なくとも1つの純粋な炭化水素ガスと酸素含有ガスを、加熱されたガスストリームに結合させて、組み合わされたストリームを提供する、結合器、
(c)組み合われたストリームを触媒物質に通過させる通路、および
(d)触媒物質からの出口ストリームの>50体積%を、工程(a)のガスストリームに再循環させる経路
を少なくとも含む、触媒物質をエージングする装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6a】
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【図6b】
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【図7】
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【公表番号】特表2012−511423(P2012−511423A)
【公表日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−540216(P2011−540216)
【出願日】平成21年12月11日(2009.12.11)
【国際出願番号】PCT/GB2009/051698
【国際公開番号】WO2010/067127
【国際公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【出願人】(504389636)ザ クイーンズ ユニヴァーシティ オブ ベルファスト (14)
【Fターム(参考)】