言語学習装置及び言語学習方法
【課題】利用者の学習レベルに適した学習コンテンツを利用者の端末に適宜提供して利用者の学習内容を最適化する。
【解決手段】本発明の言語学習装置は、複数の利用者の各登録情報を管理する利用者管理部と、言語の文法と用例により分類した単語及び成句を含む学習コンテンツを複数記憶して管理するコンテンツ管理部と、学習レベル等の属性情報を各々設定した単語及び成句を複数記憶して管理する言語情報管理部と、利用者の端末により選択される学習コンテンツに含まれる単語及び成句の各属性情報を学習履歴として利用者別に蓄積して管理する学習履歴管理部と、学習履歴に基づいて学習コンテンツに含まれる単語及び成句に設定された属性情報を集計し分析して利用者別に学習レベルを判定する利用者学習レベル判定部と、利用者別の学習レベルに基づいて利用者別に適した学習コンテンツを生成して推奨する学習コンテンツ推奨部と、を備える。
【解決手段】本発明の言語学習装置は、複数の利用者の各登録情報を管理する利用者管理部と、言語の文法と用例により分類した単語及び成句を含む学習コンテンツを複数記憶して管理するコンテンツ管理部と、学習レベル等の属性情報を各々設定した単語及び成句を複数記憶して管理する言語情報管理部と、利用者の端末により選択される学習コンテンツに含まれる単語及び成句の各属性情報を学習履歴として利用者別に蓄積して管理する学習履歴管理部と、学習履歴に基づいて学習コンテンツに含まれる単語及び成句に設定された属性情報を集計し分析して利用者別に学習レベルを判定する利用者学習レベル判定部と、利用者別の学習レベルに基づいて利用者別に適した学習コンテンツを生成して推奨する学習コンテンツ推奨部と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信ネットワークを介して学習者の端末に言語を学習するための学習環境を提供する言語学習装置及び言語学習方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネット等のネットワークを介して利用者のコンピュータ等の端末に対して語学を学習するためのサービスが提供されている。例えば、特許文献1に記載された語学学習システムでは、語学学習装置からの問いかけに対する学習者の発生した外国語の内容に、文法的に誤りがあったとしても、その問いかけに対するキーとなる所望のワードが含まれていれば、次の問いかけを送信することで会話を続行して、対話式語学学習が簡便に行えるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−175006号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に記載された語学学習システムでは、会話を学習する環境を提供するだけであり、利用者に対して提供される学習環境が画一的であるため、利用者の学習レベルに合わせて学習内容を最適化することは困難である。
【0005】
本発明は上記の課題に鑑み、利用者の学習レベルに適した学習コンテンツを利用者の端末に適宜提供して、利用者の学習内容を最適化する言語学習装置及び言語学習方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施の形態に係る言語学習装置は、通信ネットワークを介して接続される複数の利用者の端末に対して言語の学習環境を提供する言語学習装置であって、前記複数の利用者の各登録情報を管理する利用者管理部と、前記言語の文法と用例により分類した単語及び成句を含む学習コンテンツを複数記憶して管理するコンテンツ管理部と、前記言語の学習環境に適用される学習レベル等の属性情報を各々設定した前記単語及び前記成句を複数記憶して管理する言語情報管理部と、前記言語の学習環境において前記利用者の端末により選択される前記学習コンテンツに含まれる単語及び成句の各属性情報を学習履歴として前記利用者別に蓄積して管理する学習履歴管理部と、前記学習履歴に基づいて前記学習コンテンツに含まれる前記単語及び前記成句に設定された前記属性情報を集計し、該集計結果を分析して前記利用者別に学習レベルを判定する利用者学習レベル判定部と、前記利用者学習レベル判定部により判定される前記利用者別の学習レベルに基づいて前記言語情報管理部から前記単語及び前記成句を抽出して前記利用者別に適した学習コンテンツを生成して該当する利用者の端末に対して推奨する学習コンテンツ推奨部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
本発明の一実施の形態に係る言語学習方法は、通信ネットワークを介して接続される複数の利用者の端末に対して言語の学習環境を提供する言語学習装置によって実行される言語学習方法であって、前記言語学習装置が前記複数の利用者の各登録情報を管理し、前記言語学習装置が前記言語の文法と用例により分類した単語及び成句を含む学習コンテンツを複数記憶して管理し、前記言語学習装置が前記言語の学習環境に適用される学習レベル等の属性情報を各々設定した前記単語及び前記成句を含む言語情報を複数記憶して管理し、前記言語学習装置が前記言語の学習環境において前記利用者の端末により選択される前記学習コンテンツに含まれる単語及び成句の各属性情報を学習履歴として前記利用者別に蓄積して管理し、前記言語学習装置が前記学習履歴に基づいて前記学習コンテンツに含まれる前記単語及び前記成句に設定された前記属性情報を集計し、該集計結果を分析して前記利用者別に学習レベルを判定し、前記言語学習装置が前記判定される前記利用者別の学習レベルに基づいて前記複数の前記単語及び前記成句から該当する前記単語及び前記成句を抽出して前記利用者別に適した学習コンテンツを生成して該当する利用者の端末に対して推奨すること、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、利用者が選択する学習コンテンツの学習履歴に基づいて利用者の学習レベルを判定し、学習レベルに適した学習コンテンツを利用者の端末に適宜提供して、利用者の学習内容を最適化する言語学習装置及び言語学習方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の言語学習装置を適用する一実施の形態に係る学習システムの全体構成を示す図である。
【図2】(a)は図1の単語管理部により管理される単語テーブルの一例を示す図、(b)は図1の文章管理部により管理される文章テーブルの一例を示す図である。
【図3】(a)は図1の表現管理部により管理される表現テーブルの一例を示す図、(b)は図1の文法管理部により管理される表現テーブルの一例を示す図である。
【図4】図1のコンテンツ管理部により管理されるコンテンツテーブルの一例を示す図である。
【図5】(a)は図1の認証部により管理される利用者テーブルの一例を示す図、(b)は図1の学習履歴管理部により管理される学習履歴テーブルの一例を示す図である。
【図6】図1の制御部内の概略構成を示すブロック図である。
【図7】図1の言語学習装置において実行される推奨学習コンテンツの生成処理を示すフローチャートである。
【図8】図7の処理に関わる言語学習装置内の各部の動作を示す図である。
【図9】図1の言語学習装置により提供される英単語学習のゲーム画面の一例を示す図である。
【図10】図9の英単語学習のゲームの成績を示す成績画面の一例を示す図である。
【図11】図1の言語学習装置により提供される学習経過画面の一例を示す図である。
【図12】図1の言語学習装置において実行される学習仲間を紹介する処理を示すフローチャートである。
【図13】図12の処理に関わる言語学習装置内の各部の動作を示す図である。
【図14】図1の言語学習装置において実行される利用者間で交換されるメッセージ内容を分析して推奨学習コンテンツを生成する処理を示すフローチャートである。
【図15】図14の処理に関わる言語学習装置内の各部の動作を示す図である。
【図16】図1の言語学習装置により提供されるシチュエーションエディタ画面の一例を示す図である。
【図17】図1の言語学習装置により提供されるチャット画面の一例を示す図である。
【図18】図1の言語学習装置により提供される辞書画面の一例を示す図であり、(a)は検索単語の意味を表示する辞書画面の一例を示す図、(b)は検索単語の成句を表示する辞書画面の一例を示す図である。
【図19】図1の言語学習装置により提供される辞書画面の一例を示す図であり、(a)は検索単語の例文を表示する辞書画面の一例を示す図、(b)は検索単語の関連語を表示する辞書画面の一例を示す図である。
【図20】図1の言語学習装置により提供される検索単語のランキングを表示する辞書画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0011】
(構成説明)
まず、本発明の一実施の形態に係る言語学習システムの構成について図1を参照して説明する。図1は本実施の形態に係る言語学習システム100の概略構成を示す図である。図1において、言語学習システム100は、サーバ装置などにより構成される言語学習装置101と、通信ネットワーク102を介して接続される一又は複数の利用者端末1031、…103nとを備える。言語学習装置101は、言語情報管理部104と、コンテンツ管理部105と、利用者管理部106と、制御部107と、を有する。なお、図1において、言語学習装置101は一台のサーバ装置として記載されているが、コンテンツサーバ装置101の機能を複数のサーバ装置を用いて実現して、機能の分散化、冗長化を行なってもよい。
【0012】
言語情報管理部104は、利用者端末1031、…103nを利用する利用者が学習する言語に関する情報を管理する。一般的に言語は、下位レベルの構成要素として単語を有し、単語が複数結合して成句や文章を形成する。また、利用者は言語に関わる文法と、言語に関わる特徴的な表現を学習する必要がある。そこで、言語情報管理部104は、このような言語に関する情報を管理するために、例えば、単語管理部111、文章管理部112、表現管理部113、文法管理部114及び辞書管理部115を備える。これにより、言語の構造を管理することができる。単語管理部111は、単語にID(識別情報)、品詞、種々の属性(例えば、どの学習レベルで習得するべきか、使用される状況など)を付与して管理する。また、同様に文章管理部112は、成句や文章にID、種々の属性を付与して管理する。表現管理部113は、言語の特徴的な表現にID、種々の属性を付与して管理する。文法管理部114は、言語の文法にID、種々の属性を付与して管理する。辞書管理部115は、言語学習装置101が提供する言語学習の環境に応じた辞書を管理する。単語、成句、文章、表現などにIDを付与することにより、利用者が学習などした単語、成句、文章、表現などを管理することができる。
【0013】
図2(a)は、単語管理部111が管理するデータベースとしての単語テーブルの一例を示す。また、図2(b)は、文章管理部112が管理するデータベースとしての文章テーブルの一例を示す。図2(a)には、単語管理部111が管理する単語テーブル201が例示されている。単語テーブル201は、単語に単語IDと属性情報を関連付けるためのテーブルである。例えば、「I」という単語には、単語IDとして「W01」を設定し、属性情報として「品詞:名詞,レベル(重要度1)」を設定し、「grahpic」という単語には、単語IDとして「W04」を設定し、従属情報として「品詞:形容詞・名詞,レベル(重要度2),カテゴリ:芸術」を設定している。ここで、レベル(重要度1)は、言語学習装置100が利用者に対して提供する言語の学習環境において、各単語がどの学習レベルにおいて利用者が習得すべきかを示す指標である。例えば、レベル(重要度1)が設定されている単語は、利用者が学習レベル1の時に習得すべき単語である。単語をどの学習レベルで習得するべきかは、例えば、実際に言語が使用される場合において、その単語が使用される頻度に応じて決定される。また、単語が使用される頻度は、例えば、インターネットを用いて閲覧できるニュース記事やブログの記事などを取得して決定することができる。また、カテゴリは、各単語が利用される状況や分野等を考慮して設定する分類項目である。この単語テーブル201により、言語学習装置101が利用者に対して提供する言語の学習環境において、利用者が選択する単語や書き込む単語を識別することができる。
【0014】
文章テーブル202は、文章に文章IDと属性情報を関連付けるためのテーブルであり、文章をどの学習レベルで学習するべきなどかを示す。例えば、「Can I ask you what you ~?」という文章には、文章IDとして「S01」を設定し、属性情報として「レベル(重要度):1」を設定している。文章をどの学習レベルで習得するべきかも、単語と同様に、実際に言語が使用される場合において、その文章が使用される頻度に応じて決定することができる。
【0015】
図3(a)は、表現管理部113が管理するデータベースとしての表現テーブル203の一例を示す。表現テーブル203は、表現に表現IDと属性情報を関連付けるためのテーブルである。例えば、「Can I ask・・・」という表現には、表現IDとして「F01」を設定し、属性情報として「タイプ:Formal,レベル(重要度):1」を設定し、「Help me・・・」という表現には、表現IDとして「F02」を設定し、属性情報として「タイプ:Casual,レベル(重要度):1」を設定している。表現をどの学習レベルで習得するべきかも、単語と同様に、実際に言語が使用される場合において、その表現が使用される頻度に応じて決定することができる。
【0016】
図3(b)は、文法管理部114が管理するデータベースとしての文法テーブル204の一例を示す。文法テーブル204は、文法に文法IDと属性情報を関連付けるためのテーブルである。例えば、「S+V+O」という文法には、文法IDとして「G01を設定し、属性情報として「レベル(重要度):1」を設定し、「S+V+M」という文法には、文法IDとして「G02」を設定し、属性情報として「レベル(重要度):1」を設定している。文法をどの学習レベルで習得するべきかも、単語と同様に、実際に言語が使用される場合において、その文法が使用される頻度に応じて決定することができる。
【0017】
コンテンツ管理部105は、利用者端末1031、…103nを利用する利用者が言語を学習するための学習コンテンツを管理する。コンテンツ管理部105は、利用者端末1031、…103nに配信する静止画、動画、音声やこれらが複合した学習コンテンツ等を蓄積と、学習コンテンツの更新等を行う。このため、コンテンツ管理部105は、コンテンツ蓄積部116と、コンテンツ更新部117と、コンテンツ作成部118と、を備える。コンテンツ蓄積部116は、学習コンテンツにIDを付与し、また、学習コンテンツの情報を記憶装置に記憶し、蓄積する。これにより、例えば、IDを指定することにより、学習コンテンツを読み出すことができる。また、学習コンテンツに、その学習コンテンツで使用されている単語、成句や文章のIDを関連付けることにより、その学習コンテンツを利用者が視聴などした場合に、利用者が学習などできる単語や成句の情報を得ることができる。コンテンツ更新部117は、コンテンツ蓄積部116に蓄積される学習コンテンツを、言語学習装置101の管理者の操作により、更新する。また、学習コンテンツが追加される場合には、その学習コンテンツで使用されている単語、成句などを学習コンテンツと関連付けを行なう。
【0018】
また、コンテンツ更新部117は、利用者端末1031、…103nを利用する利用者が作成した学習コンテンツを追加することも可能である。利用者が作成した学習コンテンツは、利用者を識別する利用者IDと関連付けてコンテンツ蓄積部115に蓄積することが可能であり、利用者が利用者端末1031、…103nのいずれかを用いて学習システム100にログインした場合に、その利用者端末に表示されるスタートページからアクセスが可能となっていてもよい。
【0019】
コンテンツ作成部118は、利用者端末1031、…103nを利用する利用者が言語学習装置101において学習コンテンツを作成する際に、学習コンテンツの作成を簡便かつ容易にするためのコンテンツ作成ツールを提供する。例えば、シチュエーションを設定するアイテム、利用者のアバターを設定するアイテム、アバターの動き設定する動作設定ツール、アイテムやアバターを時系列で編集する編集ツールなどを提供し、利用者が簡便な操作で学習コンテンツを作成することを可能にする。なお、各アイテムには、対応する単語IDが関連付けられている。
【0020】
図4は、コンテンツ蓄積部116が管理するコンテンツテーブル301の一例を示す。コンテンツテーブル301は、学習コンテンツを保持するファイル名にコンテンツIDと、学習コンテンツに含まれる単語の単語IDと、学習コンテンツの再生中に単語が現れる時間と、を関連付けるためのテーブルである。コンテンツテーブル301により、コンテンツIDを指定することにより、学習コンテンツを格納するファイル名を取得することができる。例えば、ファイル名が「C01001.swf」の学習コンテンツには、コンテンツIDとして「C01」を設定し、その学習コンテンツに含まれる単語の単語IDとして「W01,W02,・・・」を設定し、その学習コンテンツの再生中に単語が現れる時間として「0:30,0:50,・・・」を設定している。コンテンツテーブル301を使用する代わりに、コンテンツIDからファイル名をなんらかの規則により対応づけてもよい。
【0021】
コンテンツテーブル301では、コンテンツIDで示される学習コンテンツを視聴、再生などした際に、利用者が学習する単語の単語IDとその単語が学習コンテンツ中に現れる位置(時間)を対応付けている。例えば、コンテンツIDとして「C01」を有する学習コンテンツを視聴した場合に、開始時刻から0:30経過したときに、W01という単語IDを有する単語が利用者に視聴などされることを示している。コンテンツテーブル301のこのような構造により、利用者が学習コンテンツを視聴などした場合に、学習される単語の情報を取得することができる。また、学習コンテンツの視聴などを途中で中断した場合であっても、実際に視聴などされた単語の情報を取得することができる。
【0022】
利用者管理部106は、利用者端末1031、…103nを利用する利用者を管理する。利用者管理部106は、認証部119と、学習履歴管理部120と、コミュニケーション解析部121と、を有する。認証部119は、利用者端末1031、…103nを利用する利用者を認証し、学習システム100を利用している利用者を識別する。学習履歴管理部120は、言語学習装置101が提供する言語の学習環境を利用して、利用者が学習などした履歴を管理する。また、言語学習装置101が提供する言語の学習環境を利用して、利用者同士でチャットなどを行なってメッセージの交換をした場合、そのようなメッセージに含まれる単語や成句などを、学習などした履歴に含めてもよい。また、学習などの履歴は、利用者が学習コンテンツの視聴やメッセージの受信などを行なって、利用者に対して言語学習装置101から出力された単語や成句などと、利用者が学習コンテンツを作成したり、メッセージの送信などを行なって、利用者が言語学習装置101に入力した単語や成句などとを区別して管理してもよい。これにより、利用者が知識の一部として持っている単語などと、利用者が実際に使用した単語などを区別して管理し、利用者の学習レベルなどをより正確に知ることができる。
【0023】
図5(a)は、認証部119が管理する利用者テーブル401の一例を示す。利用者テーブル401は、利用者IDと利用者の登録情報とを関連付けるためのテーブルである。利用者の登録情報としては、氏名、性別、年齢、ID、パスワードなどを含む。IDとパスワードは、利用者が利用者端末1031、…103nから学習システム100にログインする際に入力する情報である。認証部117は、利用者が利用者端末1031、…103nから学習システム100にログインする際に、入力されるIDとパスワードを利用者テーブル401の登録情報により認証することができる。
【0024】
図5(b)は、学習履歴管理部120が管理する学習履歴テーブル402の一例を示す。学習履歴テーブル402は、学習システム100が提供する言語の学習環境を利用して利用者が学習した履歴を、学習日時と、学習文章と、学習表現と、学習単語とを関連付けて学習履歴として利用者ID別に蓄積するテーブルである。学習履歴を利用者IDに関連付け、利用者が視聴などして学習した学習コンテンツに含まれている文章、表現及び単語を記録する。学習履歴テーブル402を用いることにより、例えば、利用者ID別に学習経過に基づいて文章や表現の使用傾向を検出することができ、利用者ID別に文章や表現の嗜好などを知ることができる。この学習履歴テーブル402により、利用者がコンテンツなどの視聴などにより、学習した単語についての情報を得ることができる。また、学習履歴テーブル402を用いて、利用者ID別に文章、表現及び単語について学習回数を集計することができる。その集計結果は学習レベルや学習レベルの進捗を判定する際に用いることができる。また、学習履歴テーブル402を用いて、例えば、利用者が繰り返し学習した文章、表現及び単語を検出することができ、利用者の得意な話題などの情報を得ることもできる。
【0025】
コミュニケーション解析部121は、利用者同士が言語学習装置101から提供される言語の学習環境において、チャットやシチュエーションエディタなどの参加型コンテンツを利用してメッセージを交換した場合、そのようなメッセージに含まれる単語や成句などを解析し、この解析結果に基づいて利用者が好んで用いる文章表現(Formal, Casual)などを推測する。この文章表現(Formal, Casual)の推測結果は、後述する制御部107内の学習コンテンツ推奨部107cにおいて用いられる。なお、利用者同士で交換されるメッセージから解析される単語や成句などの各IDは、学習履歴管理部120において学習履歴テーブル402に利用者ID別に蓄積される。
【0026】
制御部107は、利用者の利用する利用者端末1031、…103nからの要求に応じて言語学習装置101内の各部の処理を制御する。制御部107は、例えば、図6に示すように利用者学習レベル判定部107aと、学習コンテンツ推奨部107bと、利用者推奨部107cと、を有する。また、制御部107は、通信ネットワーク102を介して利用者端末1031、…103nとの間でデータ通信を実行するための通信機能を有する。
【0027】
利用者学習レベル判定部107aは、図5(b)に示した利用者ID別の学習履歴テーブル402から過去に学習した文章、表現及び単語の各IDを集計し、その集計結果を分析して利用者ID別に学習レベルや学習レベルの進捗を判定するとともに、利用者が興味のあることなどを推測する。この利用者ID別の判定結果と推測結果は、学習コンテンツ推奨部107bにおいて用いられる。また、利用者学習レベル判定部107aは、学習履歴テーブル402の複数の利用者の学習履歴を集計して、この集計結果と利用者テーブル401の複数の利用者の属性情報に基づいて利用者間の学習傾向を分析し、同じ学習傾向の複数の利用者IDを抽出する。この抽出した利用者IDは、利用者推奨部107cにおいて用いられる。また、利用者学習レベル判定部107aは、学習履歴テーブル402に利用者ID別に蓄積されるメッセージに関わる単語や成句などの各出現回数を集計し、その集計結果を分析して利用者の学習レベルの進捗を判定するとともに、利用者が興味のあることなどを推測する。この学習レベルの進捗判定結果と推測結果は、学習コンテンツ推奨部107bにおいて用いられる。
【0028】
学習コンテンツ推奨部107bは、利用者学習レベル判定部107aによる利用者ID別の学習レベル判定結果及び学習レベルの進捗判定結果と、利用者の興味に関する推測結果に基づいて、言語情報管理部104内の単語テーブル201、文章テーブル202、表現テーブル203、文法テーブル204から各対応IDを抽出し、抽出した各対応IDにより単語、文章、表現及び文法を読み出して、利用者ID別に学習レベル又は学習レベルの進捗に適し、且つ好みの分野の学習コンテンツを生成する。学習コンテンツ推奨部107bは、生成した学習コンテンツを該当する利用者の利用者端末1031、…103nに推奨する。
【0029】
また、学習コンテンツ推奨部107bは、利用者学習レベル判定部107aによる利用者ID別の学習レベル進捗判定結果と、興味に関する推測結果と、コミュニケーション解析部121による利用者ID別の好みの文章表現(Formal, Casual)の推測結果に基づいて言語情報管理部104内の単語テーブル201、文章テーブル202、表現テーブル203、文法テーブル204から各対応IDを抽出し、抽出した各対応IDにより単語、文章、表現及び文法を読み出して、利用者ID別に学習レベル又は学習レベルの進捗に適し且つ好みの分野で好みの表現の学習コンテンツを生成する。学習コンテンツ推奨部107bは、生成した学習コンテンツを該当する利用者の利用者端末1031、…103nに推奨する。
【0030】
利用者推奨部107cは、利用者学習レベル判定部107aにより抽出される同じ学習傾向の利用者IDにより利用者テーブル401から該当する利用者の登録情報を読み出して該当する利用者の利用者端末1031、…103nに対して学習仲間として推奨する。
【0031】
(実施例1)
次に、言語学習装置101の各種処理について図面を参照して説明する。まず、言語学習装置101が利用者ID別の学習履歴に基づいて推奨する学習コンテンツを生成する処理について、図7〜図11を参照して説明する。なお、本処理では言語として英語を学習する例を示して説明する。
【0032】
図7は、言語学習装置101において実行される利用者ID別の学習履歴に基づく推奨学習コンテンツの生成処理を示すフローチャートである。図8は、図7に示す処理に対応して言語学習装置101内の各部で実行される処理の具体例を示す図である。図9は、英単語を学習するためのゲーム画面の一例を示す図である。図10は、図9のゲームによる英単語の学習結果を示す図である。図11は、英単語の学習経過と推奨する学習コンテンツを表示する画面の一例を示す図である。
【0033】
図7において、言語学習装置101内の言語情報管理部104及びコンテンツ管理部105は、単語、文章、表現、文法及び学習コンテンツの各々に対してタギングを実施しおく(ステップS501)。すなわち、図2(a)に示した単語テーブル201、図2(b)に示した文章テーブル202、図3(a)に示した表現テーブル301、図3(b)に示した文法テーブル204、及び図4に示したコンテンツテーブル301のように、単語、文章、表現、文法及び学習コンテンツの各々に対してIDや属性情報を付与する処理を実施する。
【0034】
次に、言語学習装置101内の利用者管理部121は、利用者の利用する利用者端末1031からログインされると、入力されるIDとパスワードを利用者テーブル401の登録情報により認証する。次いで、言語学習装置101内の制御部107は、英語学習用のフロントページを利用者端末1031に送信して、学習コンテンツの選択操作を待機する。利用者端末1031の利用者により学習コンテンツの選択操作が行われると、コンテンツ管理部105は選択された学習コンテンツを制御部107を介して利用者端末1031に送信する(ステップS502)。
【0035】
次に、利用者端末1031の利用者により学習コンテンツにおいてアクション(学習コンテンツを見る、発音してみる、問題を解ける、辞書から単語を検索するなど)が行われると、そのアクションに対応する指示信号が言語学習装置101に送信される。言語学習装置101内の制御部107は、利用者端末1031から送信されるアクションに対応する指示信号の受信を検出すると(ステップS503)、そのアクションに対応する英語の単語、文章、表現、文法等の各IDを学習履歴管理部120内の学種履歴テーブル402に該当利用者ID別に記録する(ステップS504)。
【0036】
次に、制御部107内の利用者学習レベル判定部107aは、該当利用者IDの学種履歴テーブル402に記録された過去の学習履歴から単語ID、文章ID、表現ID、文法IDの各数を集計する(ステップS505)。次いで、利用者学習レベル判定部107aは、集計結果を分析して(ステップS506)、当該利用者IDの学習レベル及び学習レベルの進捗を判定するとともに、利用者が興味のあること(興味のある分野など)を推測する(ステップS507)。
【0037】
次に、制御部107内の学習コンテンツ推奨部107cは、利用者学習レベル判定部107aによる当該利用者IDの学習レベル及び学習レベルの進捗の判定結果と、利用者の興味に関する推測結果に基づいて、言語情報管理部104内の単語テーブル201、文章テーブル202、表現テーブル203、文法テーブル204から各対応IDを抽出し、抽出した各対応IDにより単語、文章、表現及び文法を読み出して、利用者ID別に学習レベル又は学習レベルの進捗に適し、且つ好みの分野の学習コンテンツを生成する。学習コンテンツ推奨部107bは、生成した学習コンテンツを該当する利用者の利用者端末1031、…103nに推奨する(ステップS508)。また、ステップS508において、推奨した学習コンテンツに対して、利用者端末1031において利用者によりアクションが行われた場合は、上記ステップS503〜ステップS508の処理を繰り返し実行する。推奨した学習コンテンツに対して、利用者端末1031において利用者によりアクションが行われない場合は、本処理を終了する。
【0038】
次に、図7に示した処理に関わる言語学習装置101内の各部の動作について図8を参照して説明する。図8において、T101〜T104で示す各ブロックは、図7に示した処理に関わる言語学習装置101内の主な動作を示し、これらのブロックT101〜T104に関わる各部分の動作内容をその下側に示す。
【0039】
図8において、まず、利用者端末1031の利用者Aにより選択された学習コンテンツを提供する(T101)。この時、選択された学習コンテンツに含まれる英文は、図中に示すように「- Can I ask you what you thought of the movie? - The graphics were beautiful.」であったとする。この英文に対する単語ID、文章ID、表現ID、文法IDの各設定と、単語「graphic」の属性情報及び表現「Can I ask・・・」の属性情報の各設定が、図中に示すように言語情報管理部104とコンテンツ管理部105に設定されているものとする。これらの設定は、図2及び図3に示した各テーブル201〜204の設定に基づいている。
【0040】
次に、利用者端末1031の利用者Aにより学習コンテンツにおいてアクション(学習コンテンツを見る、発音してみる、問題を解ける、辞書から単語を検索するなど)が行われると(T102)、言語学習装置101内の制御部107は、そのアクションに対応する英語の単語、文章、表現、文法等の各IDを学習履歴管理部120内の該当利用者Aの学種履歴テーブル402に記録する(T103)。この場合、図8に示すように、学習履歴管理部120内の学習履歴テーブル402には、利用者Aの学種履歴として「学習文章:S01,S02、学習表現:F01、学習単語:W01,W02,W03,W04,W06,W08,・・・」が記録される。
【0041】
次に、利用者学習レベル判定部107aは、学習履歴テーブル402から利用者Aが過去に学習した文章、表現及び単語の各IDを集計する。例えば、図8に示すように、利用者A(属性:男性,40歳)の集計結果として「W04:3回,W08:4回,F01:1回,・・・」が得られる。続いて、利用者学習レベル判定部107aは、その集計結果を分析して利用者ID別に学習レベルや学習レベルの進捗を判定するとともに、利用者が興味のあることなどを推測する。例えば、図8に示すように、分析結果として「利用者Aは芸術に興味がある。利用者Aはレベルが2以下位まで学習している。利用者AはFormal的な表現を勉強したがる。40代は芸術に興味がある。40代男性はFormalの表現をよく使う。」が得られる。この利用者Aの判定結果と推測結果は、学習コンテンツ推奨部107bにおいて用いられる。
【0042】
次に、学習コンテンツ推奨部107bは、利用者学習レベル判定部107aによる利用者Aの学習レベル判定結果や学習レベルの進捗判定結果と、利用者の興味に関する推測結果に基づいて、言語情報管理部104内の単語テーブル201、文章テーブル202、表現テーブル203、文法テーブル204から各対応IDを抽出し、抽出した各対応IDにより単語、文章、表現及び文法を読み出して、利用者Aの学習レベルや学習レベルの進捗に適し、且つ好みの分野の学習コンテンツを生成する。例えば、図8に示すように、おすすめコンテンツを生成するための要素として「芸術の他の単語 W17:animation,W14:create」と「Formalタイプの他の表現 F04,F05」が抽出されて、利用者Aに推奨する学習コンテンツが生成される。また、図8に示すように、問題を生成するための要素として「レベル1〜2の単語 W101,W403」と「レベル1の文法 G04,G05」が抽出されて、利用者Aに推奨する問題も生成される。学習コンテンツ推奨部107bは、生成した学習コンテンツ及び問題を利用者Aの利用者端末1031に送信する(T104)。
【0043】
そして、利用者端末1031において、言語学習装置101から受信した推奨学習コンテンツ及び問題に対して利用者Aによりアクションが行われると(T102)、言語学習装置101において上記T103〜T104に関わる動作が繰り返し実行される。
【0044】
次に、言語学習装置101が利用者端末1031に提供する学習コンテンツの具体例について図9〜図11を参照して説明する。図9は、英単語を学習するためのゲーム画面の一例を示す図である。図10は、図9に示すゲーム終了後の学習成績結果を表示する画面の一例を示す図である。図11は、ある利用者の過去の学習経過を表示する画面の一例を示す図である。
【0045】
まず、図9に示す英単語を学習するためのゲーム画面P600について説明する。このゲーム画面P600は、英単語を表示する英単語表示部P601と、残りの英単語数を表示する残り表示部P602と、ゲーム中の成績を示す成績表示部P603と、英単語表示部P601に表示中の英単語に対応する日本語を選択操作する選択操作部P604と、ゲーム中の選択操作に対応するアニメーションを表示するアニメーション表示部P605と、を備える。
【0046】
この英単語を学習するためのゲーム画面P600では、英単語表示部P601に表示される英単語に対する日本語を選択操作部P604において利用者が選択操作して正解すると、アニメーション表示部P605においてスイカが出荷されるアニメーションが表示されて、成績表示部P603において「出荷」の数が加算表示される。また、英単語表示部P601に表示される英単語に対する日本語を選択操作部P604において利用者が選択操作して間違えると、アニメーション表示部P605においてスイカが破損するアニメーションが表示されて、成績表示部P603において「破損」の数が加算表示される。残り表示部P602では、英単語が出題される度に残り数が減算表示される。なお、このゲーム画面P600において出題される英単語の内容は、上記利用者学習レベル判定部107aによる利用者ID別の学習レベル判定結果及び学習レベル進捗判定結果に基づいており、ログインしている利用者の学習レベルに応じて調整される。
【0047】
このゲーム画面P600において、利用者は出題される英単語に対応する日本語を三者択一で選択しながらゲームを進めることで、自身の学習レベルの進捗に適した英単語をゲーム感覚で容易に学習することができる。
【0048】
次に、ゲーム画面P600に示した英単語学習ゲームを実行した結果が表示される成績画面の一例を図10に示す。この成績画面P700は、ゲームの結果を表示する結果表示部P701と、英単語学習ゲームで出題された英単語を一覧表示する単語表示部P702と、利用者が選択した日本語を一覧表示する回答表示部P703と、正解を一覧表示する正解表示部P704と、各出題の判定結果を一覧表示する判定表示部P705と、を備える。結果表示部P701には、ある利用者のゲーム結果が表示されており、「問題数:40」に対して「SAFE(正解):32」、「WRONG(間違い):8」であることを表示し、このゲーム結果の詳細な内容を単語表示部P702、回答表示部P703、正解表示部P704及び判定表示部P705に表示している。
【0049】
ゲーム画面P600においてゲームが終了した利用者は、成績画面により直ちに英単語の学習結果を知ることができる。続いて、当該利用者の過去の学習経過を表示する画面の一例を図11に示す。この学習経過画面P800は、「Grammar/仕組み」の習得比率を円グラフで表示する文法習得比率表示部P801と、「Grammar/仕組み」の習得比率を時系列のグラフで表示する文法習得経過表示部P802と、「Vocabulary/単語」の習得比率を円グラフで表示する単語習得比率表示部P803と、「Vocabulary/単語」の習得比率を時系列のグラフで表示する単語習得経過表示部P804と、推奨する学習コンテンツを表示する推奨コンテンツ表示部P805と、を備える。
【0050】
この学習経過画面P800において、文法習得比率表示部P801では利用者が文法を学習するためにふれたコンテンツの数とそのうち習得した数とを円グラフにより表示し、その円グラフの右横に習得していない文法の数を「身につけていない数 21」として表示し、習得した文法の数を「身につけた数 0」として表示している。この場合、利用者は文法の習得数は「0」であるため、円グラフには習得した数が表示されていない。また、文法習得経過表示部P802では、利用者が文法を学習するためにふれたコンテンツ数を日毎(12/3〜12/10)に表示している。この文法習得経過表示部P02では、表示期間を「1週、1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年」から選択可能である。
【0051】
また、単語習得比率表示部P803では、利用者が英単語を学習するためにふれた単語の数とそのうち習得した単語数とを円グラフにより表示し、その円グラフの右横に習得していない英単語の数を「身につけていない数 280」として表示し、習得した単語の数を「身につけた数 63」として表示している。この場合、利用者は英単語の習得数は「63」であるため、円グラフではふれた数「343」に対して「身につけた数 63」を色分け表示している。また、単語習得経過表示部P804では、利用者が英単語を学習するためにふれた単語数を日毎(12/3〜12/10)に表示している。この単語習得経過表示部P804では、表示期間を「1週、1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年」から選択可能である。
【0052】
文法習得比率表示部P801、文法習得経過表示部P802、単語習得比率表示部P803及び単語習得経過表示部P804の各表示内容は、学習履歴テーブル402内の利用者ID別の学習履歴に基づいて表示可能である。また、推奨コンテンツ表示部P805では、学習コンテンツ推奨部107bにより当該利用者の学習レベルや学習レベルの進捗に基づいて推奨する学習コンテンツが表示される。
【0053】
この学習経過画面P800において、利用者は自信の学習レベルの進捗を容易に認識することができ、以降の学習計画を容易に把握することができる。また、ゲーム画面P600において、利用者はゲームを楽しみながら英単語の学習を行うことができる。なお、英単語を学習するためのゲーム画面P600を例示したが、文法を学習するためのゲーム画面を用意することにより、利用者は同様に自信の学習レベルの進捗を認識しながら、以降の学習計画を容易に把握することができる。また、言語学習装置101は、利用者の学習レベルに応じて学習コンテンツを最適化して提供することが可能である。その結果、利用者は、言語学習装置101から提供される言語の学習環境において、最適化された学習コンテンツにより学習レベルを容易に向上することが可能になり、最適な学習環境を容易に得ることができる。
【0054】
(実施例2)
次に、言語学習装置101が利用者ID別の学習履歴に基づいて学習傾向を分析して学習仲間を紹介する処理について、図12及び図13を参照して説明する。なお、本処理では言語として英語を学習する例を示して説明する。
【0055】
図12は、言語学習装置101において実行される利用者ID別の学習履歴に基づいて学習傾向分析して学習仲間を紹介する処理を示すフローチャートである。図13は、図12に示す処理に対応して言語学習装置101内の各部で実行される処理の具体例を示す図である。
【0056】
図12において、言語学習装置101内の言語情報管理部104及びコンテンツ管理部105は、単語、文章、表現、文法及び学習コンテンツの各々に対してタギングを実施しおく(ステップS901)。すなわち、図2(a)に示した単語テーブル201、図2(b)に示した文章テーブル202、図3(a)に示した表現テーブル301、図3(b)に示した文法テーブル204、及び図4に示したコンテンツテーブル301のように、単語、文章、表現、文法及び学習コンテンツの各々に対してIDや属性情報を付与する処理を実施する。
【0057】
次に、言語学習装置101内の利用者管理部121は、利用者の利用する利用者端末1031からログインされると、入力されるIDとパスワードを利用者テーブル401の登録情報により認証する。次いで、言語学習装置101内の制御部107は、英語学習用のフロントページを利用者端末1031に送信して、学習コンテンツの選択操作を待機する。利用者端末1031の利用者により学習コンテンツの選択操作が行われると、コンテンツ管理部105は選択された学習コンテンツを制御部107を介して利用者端末1031に送信する(ステップS902)。
【0058】
次に、利用者端末1031の利用者により学習コンテンツにおいてアクション(学習コンテンツを見る、発音してみる、問題を解ける、辞書から単語を検索するなど)が行われると、そのアクションに対応する指示信号が言語学習装置101に送信される。言語学習装置101内の制御部107は、利用者端末1031から送信されるアクションに対応する指示信号の受信を検出すると(ステップS903)、そのアクションに対応する英語の単語、文章、表現、文法等の各IDを学習履歴管理部120内の該当利用者IDの学種履歴テーブル402に記録する(ステップS904)。
【0059】
次に、制御部107内の利用者学習レベル判定部107aは、学種履歴テーブル402に記録された過去の学習履歴から複数の利用者の単語ID、文章ID、表現ID、文法IDの各数を集計する(ステップS905)。次いで、利用者学習レベル判定部107aは、複数の利用者の集計結果に基づいて利用者間の学習傾向を分析し、同じ学習傾向の利用者IDを抽出する(ステップS906)。
【0060】
次に、利用者推奨部107cは、利用者学習レベル判定部107aにより抽出される同じ学習傾向の利用者IDにより利用者テーブル401から該当する利用者の登録情報を読み出して該当する利用者の利用者端末1031、…103nに対して学習仲間として推奨する(ステップS907)。以上により、本処理を終了する。
【0061】
次に、図12に示した処理に関わる言語学習装置101内の各部の動作について図13を参照して説明する。図13において、T201〜T204で示す各ブロックは、図12に示した処理に関わる言語学習装置101内の主な動作を示し、これらのブロックT201〜T204に関わる各部分の動作内容をその下側に示す。
【0062】
図13において、まず、利用者端末1031の利用者Aにより選択された学習コンテンツを提供する(T201)。この時、選択された学習コンテンツに含まれる英文は、図中に示すように「- Can I ask you what you thought of the movie? - The graphics were beautiful.」であったとする。この英文に対する単語ID、文章ID、表現ID、文法IDの各設定と、単語「graphic」の属性情報及び表現「Can I ask・・・」の属性情報の各設定が、図中に示すように言語情報管理部104とコンテンツ管理部105に設定されているものとする。これらの設定は、図2及び図3に示した各テーブル201〜204の設定に基づいている。
【0063】
次に、利用者端末1031の利用者Aにより学習コンテンツにおいてアクション(学習コンテンツを見る、発音してみる、問題を解ける、辞書から単語を検索するなど)が行われると(T202)、言語学習装置101内の制御部107は、そのアクションに対応する英語の単語、文章、表現、文法等の各IDを学習履歴管理部120内の該当利用者Aの学種履歴テーブル402に記録する(T203)。
【0064】
次に、利用者学習レベル判定部107aは、学習履歴テーブル402から複数の利用者A,B,C,・・・が過去に学習した文章、表現及び単語の各IDを集計し、その集計結果を分析して利用者間の学習傾向を分析する。例えば、図13に示すように、分析結果として「利用者Aと利用者Bの学習傾向が同じ。利用者Cが利用者Aよりレベルは上だがそのレベルまで同じ傾向で学習した。」が得られる。この利用者間の学習傾向の分析結果により、利用者学習レベル判定部107aは、利用者テーブル401から利用者A,B,Cの各利用者ID(U0001,U0002,U0003)を抽出する。この利用者ID(U0001,U0002,U0003)は、利用者推奨部107cにおいて用いられる。
【0065】
次に、利用者推奨部107cは、利用者学習レベル判定部107aにより抽出される同じ学習傾向の利用者ID(U0001,U0002,U0003)により利用者テーブル401から該当する利用者の登録情報を読み出して該当する利用者の利用者端末1031、…103nに対して学習仲間として推奨する(T204)。
【0066】
以上の利用者推奨処理により、利用者A,B,Cは、言語学習装置101が提供する言語の学習環境において同じ学習傾向の学習仲間を容易に知ることができ、学習を継続するためのモチベーションを維持することが可能になる。
【0067】
(実施例3)
次に、言語学習装置101が利用者間で交換される他言語のメッセージの内容を分析して、推奨する学習言語の学習コンテンツを生成する処理について、図14〜図17を参照して説明する。なお、本処理では他言語のメッセージとして日本語を使用し、学習言語として英語を使用する例を示して説明する。
【0068】
図14は、言語学習装置101において実行される利用者間の他言語メッセージの分析内容に基づいて学習言語の学習コンテンツを推奨する処理を示すフローチャートである。図15は、図14に示す処理に対応して言語学習装置101内の各部で実行される処理の具体例を示す図である。図16は、参加型コンテンツとしてシチュエーションエディタ画面の一例を示す図である。図17は、利用者間でチャット中の画面の一例を示す図である。
【0069】
図14において、言語学習装置101内の言語情報管理部104及びコンテンツ管理部105は、単語、文章、表現、文法及び学習コンテンツの各々に対してタギングを実施しおく(ステップS1001)。すなわち、図2(a)に示した単語テーブル201、図2(b)に示した文章テーブル202、図3(a)に示した表現テーブル301、図3(b)に示した文法テーブル204、及び図4に示したコンテンツテーブル301のように、単語、文章、表現、文法及び学習コンテンツの各々に対してIDや属性情報を付与する処理を実施する。また、言語情報管理部104は、利用者間で交換される日本語メッセージに含まれる単語、文章、表現、文法に対してもタギング(IDを付与)を実施しおく(ステップS1001)。
【0070】
次に、言語学習装置101内の利用者管理部121は、利用者の利用する利用者端末1031からログインされると、入力されるIDとパスワードを利用者テーブル401の登録情報により認証する。次いで、言語学習装置101内の制御部107は、英語学習用のフロントページを利用者端末1031に送信して、学習コンテンツの選択操作を待機する。利用者端末1031、…103nの複数の利用者によりチャットやシチュエーションエディタなどの参加型コンテンツの選択操作が行われると、コンテンツ管理部105は選択された参加型コンテンツを制御部107を介して利用者端末1031、…103nに送信する(ステップS1002)。
【0071】
次に、利用者端末1031、…103nの複数の利用者により参加型コンテンツにおいて書き込み・打ち込みアクション(例えば、チャットにより利用者間で日本語メッセージの入力)が行われると、その入力された日本語メッセージが言語学習装置101に送信される。言語学習装置101内の制御部107は、利用者端末1031から送信される日本語メッセージの受信を検出すると(ステップS1003)、コミュニケーション解析部121は、その日本語メッセージに含まれる単語、文章、表現、文法等の各IDを学習履歴管理部120内の学種履歴テーブル402に該当利用者ID別に記録する(ステップS1004)。この場合、ステップS1001において日本語メッセージの単語、文章、表現、文法に対してタギング(IDを付与)した各IDを学種履歴テーブル402に該当利用者ID別に記録する。
【0072】
次に、コミュニケーション解析部121は、チャットやシチュエーションエディタなどの参加型コンテンツを利用して利用者により入力された日本語メッセージに含まれる単語、文章、表現、文法等を解析し(ステップS1005)、この解析結果に基づいて利用者が好んで用いる文章表現(Formal, Casual)などを推測する。この文章表現(Formal, Casual)推測結果は、利用者学習レベル判定部107aにおいて用いられる。
【0073】
次に、利用者学習レベル判定部107aは、コミュニケーション解析部121により解析される日本語メッセージに含まれる単語、文章、表現、文法の解析結果に基づいて単語、文章、表現、文法等の各IDの出現回数を集計する(ステップS1006)。次いで、利用者学習レベル判定部107aは、各IDの集計結果に基づいて各利用者の学習レベルや学習レベルの進捗を判定するとともに、各利用者が興味のあること(興味のある分野など)を推測する(ステップS1007)。
【0074】
次に、制御部107内の学習コンテンツ推奨部107cは、利用者学習レベル判定部107aによる当該利用者IDの学習レベル及び学習レベルの進捗の判定結果と、利用者の興味に関する推測結果に基づいて、言語情報管理部104内の単語テーブル201、文章テーブル202、表現テーブル203、文法テーブル204から学習言語の各対応IDを抽出し、抽出した各対応IDにより単語、文章、表現及び文法を読み出して、利用者ID別に学習レベル又は学習レベルの進捗に適し、且つ好みの分野の英語の学習コンテンツを生成する。学習コンテンツ推奨部107bは、生成した学習コンテンツを該当する利用者の利用者端末1031、…103nに推奨する(ステップS1008)。また、ステップS1008において、推奨した学習コンテンツに対して、利用者端末1031、…103nにおいて利用者によりアクションが行われた場合は、上記ステップS1003〜ステップS1008の処理を繰り返し実行する。推奨した学習コンテンツに対して、利用者端末1031、…103nにおいて利用者によりアクションが行われない場合は、本処理を終了する。
【0075】
次に、図14に示した処理に関わる言語学習装置101内の各部の動作について図15を参照して説明する。図15において、T301〜T304で示す各ブロックは、図14に示した処理に関わる言語学習装置101内の主な動作を示し、これらのブロックT301〜T304に関わる各部分の動作内容をその下側に示す。
【0076】
図15において、まず、複数の利用者端末1031、…103nの利用者A,B,C,・・・間で選択されたチャットやシチュエーションエディタなどの参加型コンテンツを提供する(T301)。この時、利用者A,B間でチャットが選択されたものとする。次に、利用者A,Bによりチャットにおいて書き込み・打ち込みアクション(例えば、チャットにより利用者間で日本語メッセージの入力)が行われると、その入力された日本語メッセージが言語学習装置101に送信される。言語学習装置101内の制御部107は、利用者端末1031から送信される日本語メッセージの受信を検出すると、コミュニケーション解析部121は、その日本語メッセージに含まれる単語、文章、表現、文法等を解析し、解析した単語、文章、表現、文法の各IDを学習履歴管理部120内の学種履歴テーブル402に該当利用者ID別に記録する。この場合、例えば、図15に示すように「利用者A:昨日見た映画はどうだった?」の入力に対して「利用者B:グラフィックが美しかった。」という入力が行われたとすると、コミュニケーション解析部121は、各入力メッセージの文章を解析する。この文章の解析結果としては、例えば、図15に示すように単語IDとして「W04:昨日,W52:見る,W06:映画,W101:どう」が利用者Aに記録され、表現の好みの推測結果として「Casual的な表現」が得られる。
【0077】
次に、利用者学習レベル判定部107aは、コミュニケーション解析部121により解析される日本語メッセージに含まれる単語、文章、表現、文法の解析結果に基づいて単語、文章、表現、文法等の各IDの出現回数を集計する。この場合、例えば、図15に示すように利用者A(属性:男性,40歳)の集計結果として「単語 W06:3回,W52:4回,表現 F01:1回」が得られる。続いて、利用者学習レベル判定部107aは、その集計結果を分析して利用者ID別に学習レベルや学習レベルの進捗を判定するとともに、利用者が興味のあることなどを推測する。例えば、図15に示すように、分析結果として「利用者Aは芸術に興味がある。利用者Aはレベルが2以下位でまだ学習している。利用者AはCasual的な表現を勉強したがる。20代は芸術に興味がある。20代女性はCasualの表現をよく使う。」などの利用者Aに対する学習レベル判定結果及び学習レベルの進捗判定結果と、利用者の好みの表現の推測結果が得られる。この利用者Aの判定結果と推測結果は、学習コンテンツ推奨部107bにおいて用いられる。
【0078】
次に、学習コンテンツ推奨部107cは、利用者学習レベル判定部107aによる当該利用者IDの学習レベル及び学習レベルの進捗の判定結果と、利用者の興味に関する推測結果に基づいて、言語情報管理部104内の単語テーブル201、文章テーブル202、表現テーブル203、文法テーブル204から学習言語の各対応IDを抽出し、抽出した各対応IDにより単語、文章、表現及び文法を読み出して、利用者ID別に学習レベル又は学習レベルの進捗に適し、且つ好みの分野の英語の学習コンテンツを生成する。例えば、図15に示すように、おすすめコンテンツを生成するための要素として「芸術の他の単語 W17:animation,W14:create」と「Casualタイプの他の表現 F14,F15」が抽出されて、利用者Aに推奨する学習コンテンツが生成される。また、図15に示すように、問題を生成するための要素として「レベル1〜2の単語 W101,W403」と「レベル1の文法 G04,G05」が抽出されて、利用者Aに推奨する問題も生成される。学習コンテンツ推奨部107bは、生成した学習コンテンツ及び問題を利用者Aの利用者端末1031に送信する(T304)。
【0079】
そして、利用者端末1031において、言語学習装置101から受信した推奨学習コンテンツ及び問題に対して利用者Aによりアクションが行われると(T302)、言語学習装置101において上記T303〜T304に関わる動作が繰り返し実行される。
【0080】
次に、言語学習装置101が利用者端末1031に提供する参加型コンテンツの具体例について図16及び図17を参照して説明する。図16は、利用者が英語を学習する学習コンテンツを作成するためのシチュエーションエディタ画面の一例を示す図である。図17は、チャット画面の一例を示す図である。
【0081】
まず、図16に示す英語を学習する学習コンテンツを作成するためのシチュエーションエディタ画面P1100について説明する。このシチュエーションエディタ画面P1100は、このシチュエーションエディタ画面P1100は、利用者のアバター、シチュエーションに関わる背景やアイテム(服装、小物類、他のキャラクタなど)及び効果音等の各種設定を配置するシチュエーション表示部P1001と、シチュエーション表示部P1101に配置するアバターの台詞、動き及び感情、アイテム(服装、小物類、他のキャラクタなど)及び効果音などを選択するアイテム表示部P1102と、シチュエーション表示部P1101に設定した各アバターの動作単位を時系列に表示するタイムライン表示部P1103と、を備える。このシチュエーションエディタ画面P1100は、コンテンツ作成部118により利用者の利用者端末1031、…103nに対してコンテンツ作成ツールとして提供される。
【0082】
このシチュエーションエディタ画面P1100では、利用者がアイテム表示部P1102からアバターの台詞、動き及び感情、アイテム(服装、小物類、他のキャラクタなど)及び効果音を選択操作して、シチュエーション表示部P1101に配置すると、各アバターの動作単位でタイムライン表示部P1103内に各アバターの設定(台詞、動き及び感情)を含むブロックが時系列で表示される。図16のアイテム表示部P1102では、アバターの動きを選択する画面を表示する例を示している。この画面により、利用者はアバターの動きを選択するだけで、アバターの動作を容易に設定できる。タイムライン表示部P1103内に表示される各ブロックでは、アバターに関わる設定として台詞、動き及び感情に対する各々所用時間が予め設定されている。すなわち、アイテム表示部P1102において選択される台詞、動き及び感情の表現に対しては、予め所要時間が設定されている。各ブロックの再生時間は、台詞、動き及び感情のうち最も長い所要時間に合わせて自動的に調整される。したがって、利用者は、アバターの台詞、動き及び感情、アイテム(服装、小物類、他のキャラクタなど)及び効果音を選択操作して、シチュエーション表示部P1101に配置するだけでよく、各ブロックの時間を調整する操作などは不要である。このため、利用者は、シチュエーションエディタ画面P1100を利用して自分の好みのシチュエーションで学習コンテンツを簡便かつ容易に作成できる。このシチュエーションエディタ画面P1100を利用して作成された学習コンテンツは、直ちに動画再生して確認することが可能である。また、利用者が作成した学習コンテンツは、シチュエーションエディタ画面P1100においてアバターに関わる設定やアイテムに関わる設定を各々個別に変更することも可能である。また、シチュエーションエディタ画面P1100を利用して作成された学習コンテンツは、コンテンツ管理部105によりコンテンツIDが付与されてコンテンツ蓄積部116に蓄積される。
【0083】
また、シチュエーションエディタ画面P1100を利用して作成された学習コンテンツに設定された文章に含まれる単語、文章、表現、文法は、利用者学習レベル判定部107aにより分析されて、単語、文章、表現、文法に対応する各IDが学習履歴テーブル402に利用者ID別に記録される。したがって、利用者学習レベル判定部107aは、シチュエーションエディタ画面P1100を利用して作成された学習コンテンツに対しても利用者ID別に学習履歴を記録するため、利用者が入力した文章に対しても利用者ID別に学習レベルや学習レベルの進捗を判定することが可能である。
【0084】
次に、図17に示すチャット画面P1200について説明する。このチャット画面P1200は、図16に示すシチュエーションエディタ画面P1100を利用して利用者が作成したシチュエーションの学習コンテンツに対して複数の利用者がコメントを入力することを可能にするものである。チャット画面P1200は、学習コンテンツを再生表示するコンテンツ表示部P1201と、利用者がコメントを入力するコメント表示部P1202と、を備える。
【0085】
このチャット画面P1200では、コンテンツ表示部P1201で再生中の学習コンテンツに対して、コメント表示部P1202内に複数の利用者がコメントを入力することが可能である。利用者により入力されたコメントは、コメント表示部P1202において利用者別コメント枠内に直ちに表示される。この利用者別コメント枠内に表示されるコメントは、その文章がコミュニケーション解析部121により解析されて、文章に含まれる単語、文章、表現、文法等が解析され、解析した単語、文章、表現、文法の各IDが学習履歴管理部120内の学種履歴テーブル402に該当利用者ID別に記録される。また、コミュニケーション解析部121では、解析結果に基づいて各利用者の文章表現の好み(Formal, Casual)が推測される。
【0086】
そして、利用者学習レベル判定部107aでは、コミュニケーション解析部121により解析されるコメント(日本語)に含まれる単語、文章、表現、文法の解析結果に基づいて単語、文章、表現、文法等の各IDの出現回数が集計される。さらに、利用者学習レベル判定部107aでは、この集計結果から利用者に対する学習レベル判定結果及び学習レベルの進捗判定結果と、利用者の興味に対する推測結果が得られる。次いで、学習コンテンツ推奨部107cでは、利用者学習レベル判定部107aによる当該利用者IDの学習レベル及び学習レベルの進捗の判定結果と、利用者の興味に関する推測結果に基づいて、言語情報管理部104内の単語テーブル201、文章テーブル202、表現テーブル203、文法テーブル204から学習言語(英語)の各対応IDが抽出される。さらに、学習コンテンツ推奨部107cでは、抽出した各対応IDにより単語、文章、表現及び文法が読み出されて、利用者ID別に学習レベル又は学習レベルの進捗に適し、且つ好みの分野の英語の学習コンテンツが自動的に生成されて、該当する利用者の利用者端末におすすめコンテンツとして提供される。
【0087】
以上のように、言語学習装置101は、利用者がチャットやシチュエーションエディタなどの参加型コンテンツを利用した場合、利用者が作成した学習コンテンツやチャットで交換したコメントに対しても学習履歴を記録して、利用者ID別に学習レベル及び学習レベルの進捗を判定するとともに、利用者の興味に関する事項を推測し、その判定結果や推測結果に基づいて利用者ID別に適した学習レベル、且つ好みの分野の学習コンテンツを作成して推奨することが可能になる。したがって、言語学習装置101は、利用者の学習レベルに応じて学習コンテンツを最適化して提供することが可能である。その結果、利用者は、言語学習装置101から提供される言語の学習環境において、参加型コンテンツに参加しても学習レベルを向上することが可能になり、利用者参加型の学習環境を容易に得ることができる。なお、本実施例では、利用者間で交換されるメッセージの文章を解析し、この解析結果から推奨する学習コンテンツを生成する例を示したが、この例に限定するものではない。例えば、利用者により作成されるシチュエーションに配置されるアイテム、または利用者間で交換されるメッセージの文章の解析結果等に基づいて、学習コンテンツ推奨部107cは、各利用者が興味を示すアイテムを推測し、この推測結果に基づいて各利用者が作成したアバターに対するアイテム(例えば、服や小物など)又はシチュエーションに配置するアイテム(例えば、家具など)を該当する利用者の利用者端末に推奨するようにしてもよい。
【0088】
(辞書機能)
次に、辞書管理部115が管理する辞書機能について図18〜図20を参照して説明する。図18は、単語の意味と単語を用いる成句を表示する辞書画面の一例を示す図である。図19は、単語の例文と単語の関連語を表示する辞書画面の一例を示す図である。図20は、過去に検索された単語のランキングを表示する辞書画面の一例を示す図である。
【0089】
図18(a)は単語の意味を表示する辞書画面1300の一例を示す図である。この辞書画面1300は、入力された単語に対応する意味、成句、例文、関連語等の辞書機能を択一的に選択する機能選択部P1301と、入力された単語の意味を表示する意味表示部P1302と、過去に検索した単語を表示する検索単語表示部P1303と、を備える。
【0090】
この辞書画面1300では、利用者が機能選択部P1301において「意味」を選択し、検索する単語として「welcome」を入力し、その意味を意味表示部P1302に表示している。また、検索単語表示部P1303には、当該利用者が過去に検索した単語を「検索した単語の足跡」として表示している。また、機能選択部P1301では、辞書画面1300において当該利用者が当該単語を入力した回数を「1回/総1回」として表示している。過去に検索した単語の表示と、検索単語の回数の表示は、辞書画面1300において入力された検索単語の単語IDを学習履歴テーブル402に利用者ID別に記録することにより可能である。利用者は、この辞書画面1300を利用することにより、現在検索した単語の意味以外に自身が過去に入力した当該単語の検索回数と過去に入力した他の検索単語も同時に知ることができる。
【0091】
図18(b)は単語の成句を表示する辞書画面1300の一例を示す図である。なお、この辞書画面1300では、図18(a)に示した辞書画面1300と同一部分には同一符号を付しており、その部分の説明は省略する。この辞書画面1300は、機能選択部P1301と、入力された単語の成句を表示する成句表示部1304と、検索単語表示部P1303と、を備える。
【0092】
この辞書画面1300では、利用者が機能選択部P1301において「成句」を選択し、検索する単語として「welcome」を入力し、その単語を利用する成句として成句表示部1304に「[形]1. make a person welcome 2. You’re [You are] welcome.」等の形容詞として用いる場合の成句と、「[名]1. did a person welcome ←→ say welcome to a person 2. outstay [overstay] one’s welcome」等の名詞として用いる場合の成句を表示している。この成句表示部1304に表示する成句の内容は、検索単語の単語IDを利用者ID別に記録した学習履歴テーブル402を利用して、利用者学習レベル判定部107aにおいて当該利用者の単語IDを集計した結果から判定される学習レベル判定結果及び学習レベルの進捗判定結果により決定される。したがって、利用者は、この辞書画面1300を利用することにより、現在検索した単語の意味以外に、自身の学習レベルに適した当該単語を用いる成句を同時に学習することができる。
【0093】
図19(a)は単語の例文を表示する辞書画面1300の一例を示す図である。なお、この辞書画面1300では、図18(a)に示した辞書画面1300と同一部分には同一符号を付しており、その部分の説明は省略する。この辞書画面1300は、機能選択部P1301と、入力された単語の例文を表示する例文表示部1305と、検索単語表示部P1303と、を備える。
【0094】
この辞書画面1300では、利用者が機能選択部P1301において「例文」を選択し、検索する単語として「welcome」を入力し、その単語を利用する例文として例文表示部1305に「1. Welcome home ! 2. Welcome to Japan ! 3. The President welcome Prime Minister of Japan at the airport.」等を表示している。この例文表示部1304に表示する例文の内容は、検索単語の単語IDを利用者ID別に記録した学習履歴テーブル402を利用して、利用者学習レベル判定部107aにおいて当該利用者の単語IDを集計した結果から判定される学習レベル判定結果及び学習レベルの進捗判定結果により決定される。したがって、利用者は、この辞書画面1300を利用することにより、現在検索した単語の意味以外に、自身の学習レベルに適した当該単語を用いる例文を同時に学習することができる。
【0095】
図19(a)は単語の関連語を表示する辞書画面1300の一例を示す図である。なお、この辞書画面1300では、図18(a)に示した辞書画面1300と同一部分には同一符号を付しており、その部分の説明は省略する。この辞書画面1300は、機能選択部P1301と、入力された単語の関連語を表示する関連語表示部1306と、検索単語表示部P1303と、を備える。
【0096】
この辞書画面1300では、利用者が機能選択部P1301において「関連語」を選択し、検索する単語として「welcome」を入力し、その単語の関連語として関連語表示部1306に「類義語:receive 対義語:unwelcome」等を表示している。この関連語表示部1306に表示する関連語の内容は、検索単語の単語IDを利用者ID別に記録した学習履歴テーブル402を利用して、利用者学習レベル判定部107aにおいて当該利用者の単語IDを集計した結果から判定される学習レベル判定結果及び学習レベルの進捗判定結果により決定される。したがって、利用者は、この辞書画面1300を利用することにより、現在検索した単語の意味以外に、自身の学習レベルに適した当該単語の関連語を同時に学習することができる。
【0097】
図20は過去に検索された単語のランキングを表示する辞書画面1300の一例を示す図である。なお、この辞書画面1300では、図18(a)に示した辞書画面1300と同一部分には同一符号を付しており、その部分の説明は省略する。この辞書画面1300は、機能選択部P1301と、過去に検索された単語を検索数が多い順に表示するランキング表示部1307と、検索単語表示部P1303と、ランキング表示を指示するランキング操作部1308と、を備える。
【0098】
この辞書画面1300では、利用者がランキング操作部1308において「マイランキング」を操作すると、学習履歴テーブル402に記録された当該利用者の過去の単語IDが集計されて検索回数が多い順にランキング表示部1307に検索単語が一覧表示される。このランキング表示部1307では、マイランキングとして「1. welcome (Lv.1) : 6,2. tomorrow (Lv.1) : 3,3. real (Lv.1) : 1,4. realnumber (Lv.4) : 1,5. world (Lv.1) : 1」等を表示している。すなわち、検索回数が最も多い単語は「welcome」の6回であり、その学習レベルは「1」であることを示している。以下の表示内容も同様である。したがって、利用者は、この辞書画面1300を利用することにより、自身が過去に検索した単語の検索回数を知ることができ、自身の学習レベルの進捗を把握することができる。
【0099】
以上のように、言語学習装置101の辞書管理部115が提供する辞書機能により、利用者は辞書画面1300の機能選択部1301において「成句、例文、関連語」の各機能を適宜選択することにより、自身の学習レベルに適した成文、例文、関連語を表示させることができる。また、利用者は、ランキング操作部1308において「マイランキング」を操作することにより、自身が過去に検索した単語の検索履歴を把握することができる。したがって、言語学習装置101は、利用者の学習レベルに適した辞書機能を提供することができる。また、利用者は、言語学習装置101の辞書画面1300を利用することにより、自身の学習レベルの進捗に応じた辞書機能を利用することができる。また、上記各実施例では、言語学習装置を言語として英語と日本語に適用した場合を説明したが、これらの言語に限定するものではなく、韓国語や中国語等の他の言語に対しても適用可能であることは勿論である。
【0100】
なお、上記実施例1〜3及び辞書機能として示した各部の機能は、コンピュータシステムが読み取り可能なプログラムを記憶する記憶媒体として提供することも可能である。また、利用者端末は、通信ネットワーク102を介して言語学習装置101との間で通信及び学習コンテンツが実行可能な機能を有する端末であればよく、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯電話機、携帯型情報端末等が適用可能である。
【符号の説明】
【0101】
100…学習システム、101…言語学習装置、102…通信ネットワーク、104…言語情報管理部、105…コンテンツ管理部、106…利用者管理部、107…制御部、107a…利用者学習レベル判定部、107b…学習コンテンツ推奨部、107c…利用者推奨部、111…単語管理部、112…文章管理部、113…表現管理部、114…文法管理部、115…辞書管理部、116…コンテンツ蓄積部、117…コンテンツ更新部、118…コンテンツ作成部、119…認証部、120…学習履歴管理部、121…コミュニケーション解析部、201…単語テーブル、202…文章テーブル、203…表現テーブル、204…文法テーブル、301…コンテンツテーブル、401…利用者テーブル、402…学習履歴テーブル、1031〜103Nn…利用者端末。
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信ネットワークを介して学習者の端末に言語を学習するための学習環境を提供する言語学習装置及び言語学習方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネット等のネットワークを介して利用者のコンピュータ等の端末に対して語学を学習するためのサービスが提供されている。例えば、特許文献1に記載された語学学習システムでは、語学学習装置からの問いかけに対する学習者の発生した外国語の内容に、文法的に誤りがあったとしても、その問いかけに対するキーとなる所望のワードが含まれていれば、次の問いかけを送信することで会話を続行して、対話式語学学習が簡便に行えるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−175006号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に記載された語学学習システムでは、会話を学習する環境を提供するだけであり、利用者に対して提供される学習環境が画一的であるため、利用者の学習レベルに合わせて学習内容を最適化することは困難である。
【0005】
本発明は上記の課題に鑑み、利用者の学習レベルに適した学習コンテンツを利用者の端末に適宜提供して、利用者の学習内容を最適化する言語学習装置及び言語学習方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施の形態に係る言語学習装置は、通信ネットワークを介して接続される複数の利用者の端末に対して言語の学習環境を提供する言語学習装置であって、前記複数の利用者の各登録情報を管理する利用者管理部と、前記言語の文法と用例により分類した単語及び成句を含む学習コンテンツを複数記憶して管理するコンテンツ管理部と、前記言語の学習環境に適用される学習レベル等の属性情報を各々設定した前記単語及び前記成句を複数記憶して管理する言語情報管理部と、前記言語の学習環境において前記利用者の端末により選択される前記学習コンテンツに含まれる単語及び成句の各属性情報を学習履歴として前記利用者別に蓄積して管理する学習履歴管理部と、前記学習履歴に基づいて前記学習コンテンツに含まれる前記単語及び前記成句に設定された前記属性情報を集計し、該集計結果を分析して前記利用者別に学習レベルを判定する利用者学習レベル判定部と、前記利用者学習レベル判定部により判定される前記利用者別の学習レベルに基づいて前記言語情報管理部から前記単語及び前記成句を抽出して前記利用者別に適した学習コンテンツを生成して該当する利用者の端末に対して推奨する学習コンテンツ推奨部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
本発明の一実施の形態に係る言語学習方法は、通信ネットワークを介して接続される複数の利用者の端末に対して言語の学習環境を提供する言語学習装置によって実行される言語学習方法であって、前記言語学習装置が前記複数の利用者の各登録情報を管理し、前記言語学習装置が前記言語の文法と用例により分類した単語及び成句を含む学習コンテンツを複数記憶して管理し、前記言語学習装置が前記言語の学習環境に適用される学習レベル等の属性情報を各々設定した前記単語及び前記成句を含む言語情報を複数記憶して管理し、前記言語学習装置が前記言語の学習環境において前記利用者の端末により選択される前記学習コンテンツに含まれる単語及び成句の各属性情報を学習履歴として前記利用者別に蓄積して管理し、前記言語学習装置が前記学習履歴に基づいて前記学習コンテンツに含まれる前記単語及び前記成句に設定された前記属性情報を集計し、該集計結果を分析して前記利用者別に学習レベルを判定し、前記言語学習装置が前記判定される前記利用者別の学習レベルに基づいて前記複数の前記単語及び前記成句から該当する前記単語及び前記成句を抽出して前記利用者別に適した学習コンテンツを生成して該当する利用者の端末に対して推奨すること、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、利用者が選択する学習コンテンツの学習履歴に基づいて利用者の学習レベルを判定し、学習レベルに適した学習コンテンツを利用者の端末に適宜提供して、利用者の学習内容を最適化する言語学習装置及び言語学習方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の言語学習装置を適用する一実施の形態に係る学習システムの全体構成を示す図である。
【図2】(a)は図1の単語管理部により管理される単語テーブルの一例を示す図、(b)は図1の文章管理部により管理される文章テーブルの一例を示す図である。
【図3】(a)は図1の表現管理部により管理される表現テーブルの一例を示す図、(b)は図1の文法管理部により管理される表現テーブルの一例を示す図である。
【図4】図1のコンテンツ管理部により管理されるコンテンツテーブルの一例を示す図である。
【図5】(a)は図1の認証部により管理される利用者テーブルの一例を示す図、(b)は図1の学習履歴管理部により管理される学習履歴テーブルの一例を示す図である。
【図6】図1の制御部内の概略構成を示すブロック図である。
【図7】図1の言語学習装置において実行される推奨学習コンテンツの生成処理を示すフローチャートである。
【図8】図7の処理に関わる言語学習装置内の各部の動作を示す図である。
【図9】図1の言語学習装置により提供される英単語学習のゲーム画面の一例を示す図である。
【図10】図9の英単語学習のゲームの成績を示す成績画面の一例を示す図である。
【図11】図1の言語学習装置により提供される学習経過画面の一例を示す図である。
【図12】図1の言語学習装置において実行される学習仲間を紹介する処理を示すフローチャートである。
【図13】図12の処理に関わる言語学習装置内の各部の動作を示す図である。
【図14】図1の言語学習装置において実行される利用者間で交換されるメッセージ内容を分析して推奨学習コンテンツを生成する処理を示すフローチャートである。
【図15】図14の処理に関わる言語学習装置内の各部の動作を示す図である。
【図16】図1の言語学習装置により提供されるシチュエーションエディタ画面の一例を示す図である。
【図17】図1の言語学習装置により提供されるチャット画面の一例を示す図である。
【図18】図1の言語学習装置により提供される辞書画面の一例を示す図であり、(a)は検索単語の意味を表示する辞書画面の一例を示す図、(b)は検索単語の成句を表示する辞書画面の一例を示す図である。
【図19】図1の言語学習装置により提供される辞書画面の一例を示す図であり、(a)は検索単語の例文を表示する辞書画面の一例を示す図、(b)は検索単語の関連語を表示する辞書画面の一例を示す図である。
【図20】図1の言語学習装置により提供される検索単語のランキングを表示する辞書画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0011】
(構成説明)
まず、本発明の一実施の形態に係る言語学習システムの構成について図1を参照して説明する。図1は本実施の形態に係る言語学習システム100の概略構成を示す図である。図1において、言語学習システム100は、サーバ装置などにより構成される言語学習装置101と、通信ネットワーク102を介して接続される一又は複数の利用者端末1031、…103nとを備える。言語学習装置101は、言語情報管理部104と、コンテンツ管理部105と、利用者管理部106と、制御部107と、を有する。なお、図1において、言語学習装置101は一台のサーバ装置として記載されているが、コンテンツサーバ装置101の機能を複数のサーバ装置を用いて実現して、機能の分散化、冗長化を行なってもよい。
【0012】
言語情報管理部104は、利用者端末1031、…103nを利用する利用者が学習する言語に関する情報を管理する。一般的に言語は、下位レベルの構成要素として単語を有し、単語が複数結合して成句や文章を形成する。また、利用者は言語に関わる文法と、言語に関わる特徴的な表現を学習する必要がある。そこで、言語情報管理部104は、このような言語に関する情報を管理するために、例えば、単語管理部111、文章管理部112、表現管理部113、文法管理部114及び辞書管理部115を備える。これにより、言語の構造を管理することができる。単語管理部111は、単語にID(識別情報)、品詞、種々の属性(例えば、どの学習レベルで習得するべきか、使用される状況など)を付与して管理する。また、同様に文章管理部112は、成句や文章にID、種々の属性を付与して管理する。表現管理部113は、言語の特徴的な表現にID、種々の属性を付与して管理する。文法管理部114は、言語の文法にID、種々の属性を付与して管理する。辞書管理部115は、言語学習装置101が提供する言語学習の環境に応じた辞書を管理する。単語、成句、文章、表現などにIDを付与することにより、利用者が学習などした単語、成句、文章、表現などを管理することができる。
【0013】
図2(a)は、単語管理部111が管理するデータベースとしての単語テーブルの一例を示す。また、図2(b)は、文章管理部112が管理するデータベースとしての文章テーブルの一例を示す。図2(a)には、単語管理部111が管理する単語テーブル201が例示されている。単語テーブル201は、単語に単語IDと属性情報を関連付けるためのテーブルである。例えば、「I」という単語には、単語IDとして「W01」を設定し、属性情報として「品詞:名詞,レベル(重要度1)」を設定し、「grahpic」という単語には、単語IDとして「W04」を設定し、従属情報として「品詞:形容詞・名詞,レベル(重要度2),カテゴリ:芸術」を設定している。ここで、レベル(重要度1)は、言語学習装置100が利用者に対して提供する言語の学習環境において、各単語がどの学習レベルにおいて利用者が習得すべきかを示す指標である。例えば、レベル(重要度1)が設定されている単語は、利用者が学習レベル1の時に習得すべき単語である。単語をどの学習レベルで習得するべきかは、例えば、実際に言語が使用される場合において、その単語が使用される頻度に応じて決定される。また、単語が使用される頻度は、例えば、インターネットを用いて閲覧できるニュース記事やブログの記事などを取得して決定することができる。また、カテゴリは、各単語が利用される状況や分野等を考慮して設定する分類項目である。この単語テーブル201により、言語学習装置101が利用者に対して提供する言語の学習環境において、利用者が選択する単語や書き込む単語を識別することができる。
【0014】
文章テーブル202は、文章に文章IDと属性情報を関連付けるためのテーブルであり、文章をどの学習レベルで学習するべきなどかを示す。例えば、「Can I ask you what you ~?」という文章には、文章IDとして「S01」を設定し、属性情報として「レベル(重要度):1」を設定している。文章をどの学習レベルで習得するべきかも、単語と同様に、実際に言語が使用される場合において、その文章が使用される頻度に応じて決定することができる。
【0015】
図3(a)は、表現管理部113が管理するデータベースとしての表現テーブル203の一例を示す。表現テーブル203は、表現に表現IDと属性情報を関連付けるためのテーブルである。例えば、「Can I ask・・・」という表現には、表現IDとして「F01」を設定し、属性情報として「タイプ:Formal,レベル(重要度):1」を設定し、「Help me・・・」という表現には、表現IDとして「F02」を設定し、属性情報として「タイプ:Casual,レベル(重要度):1」を設定している。表現をどの学習レベルで習得するべきかも、単語と同様に、実際に言語が使用される場合において、その表現が使用される頻度に応じて決定することができる。
【0016】
図3(b)は、文法管理部114が管理するデータベースとしての文法テーブル204の一例を示す。文法テーブル204は、文法に文法IDと属性情報を関連付けるためのテーブルである。例えば、「S+V+O」という文法には、文法IDとして「G01を設定し、属性情報として「レベル(重要度):1」を設定し、「S+V+M」という文法には、文法IDとして「G02」を設定し、属性情報として「レベル(重要度):1」を設定している。文法をどの学習レベルで習得するべきかも、単語と同様に、実際に言語が使用される場合において、その文法が使用される頻度に応じて決定することができる。
【0017】
コンテンツ管理部105は、利用者端末1031、…103nを利用する利用者が言語を学習するための学習コンテンツを管理する。コンテンツ管理部105は、利用者端末1031、…103nに配信する静止画、動画、音声やこれらが複合した学習コンテンツ等を蓄積と、学習コンテンツの更新等を行う。このため、コンテンツ管理部105は、コンテンツ蓄積部116と、コンテンツ更新部117と、コンテンツ作成部118と、を備える。コンテンツ蓄積部116は、学習コンテンツにIDを付与し、また、学習コンテンツの情報を記憶装置に記憶し、蓄積する。これにより、例えば、IDを指定することにより、学習コンテンツを読み出すことができる。また、学習コンテンツに、その学習コンテンツで使用されている単語、成句や文章のIDを関連付けることにより、その学習コンテンツを利用者が視聴などした場合に、利用者が学習などできる単語や成句の情報を得ることができる。コンテンツ更新部117は、コンテンツ蓄積部116に蓄積される学習コンテンツを、言語学習装置101の管理者の操作により、更新する。また、学習コンテンツが追加される場合には、その学習コンテンツで使用されている単語、成句などを学習コンテンツと関連付けを行なう。
【0018】
また、コンテンツ更新部117は、利用者端末1031、…103nを利用する利用者が作成した学習コンテンツを追加することも可能である。利用者が作成した学習コンテンツは、利用者を識別する利用者IDと関連付けてコンテンツ蓄積部115に蓄積することが可能であり、利用者が利用者端末1031、…103nのいずれかを用いて学習システム100にログインした場合に、その利用者端末に表示されるスタートページからアクセスが可能となっていてもよい。
【0019】
コンテンツ作成部118は、利用者端末1031、…103nを利用する利用者が言語学習装置101において学習コンテンツを作成する際に、学習コンテンツの作成を簡便かつ容易にするためのコンテンツ作成ツールを提供する。例えば、シチュエーションを設定するアイテム、利用者のアバターを設定するアイテム、アバターの動き設定する動作設定ツール、アイテムやアバターを時系列で編集する編集ツールなどを提供し、利用者が簡便な操作で学習コンテンツを作成することを可能にする。なお、各アイテムには、対応する単語IDが関連付けられている。
【0020】
図4は、コンテンツ蓄積部116が管理するコンテンツテーブル301の一例を示す。コンテンツテーブル301は、学習コンテンツを保持するファイル名にコンテンツIDと、学習コンテンツに含まれる単語の単語IDと、学習コンテンツの再生中に単語が現れる時間と、を関連付けるためのテーブルである。コンテンツテーブル301により、コンテンツIDを指定することにより、学習コンテンツを格納するファイル名を取得することができる。例えば、ファイル名が「C01001.swf」の学習コンテンツには、コンテンツIDとして「C01」を設定し、その学習コンテンツに含まれる単語の単語IDとして「W01,W02,・・・」を設定し、その学習コンテンツの再生中に単語が現れる時間として「0:30,0:50,・・・」を設定している。コンテンツテーブル301を使用する代わりに、コンテンツIDからファイル名をなんらかの規則により対応づけてもよい。
【0021】
コンテンツテーブル301では、コンテンツIDで示される学習コンテンツを視聴、再生などした際に、利用者が学習する単語の単語IDとその単語が学習コンテンツ中に現れる位置(時間)を対応付けている。例えば、コンテンツIDとして「C01」を有する学習コンテンツを視聴した場合に、開始時刻から0:30経過したときに、W01という単語IDを有する単語が利用者に視聴などされることを示している。コンテンツテーブル301のこのような構造により、利用者が学習コンテンツを視聴などした場合に、学習される単語の情報を取得することができる。また、学習コンテンツの視聴などを途中で中断した場合であっても、実際に視聴などされた単語の情報を取得することができる。
【0022】
利用者管理部106は、利用者端末1031、…103nを利用する利用者を管理する。利用者管理部106は、認証部119と、学習履歴管理部120と、コミュニケーション解析部121と、を有する。認証部119は、利用者端末1031、…103nを利用する利用者を認証し、学習システム100を利用している利用者を識別する。学習履歴管理部120は、言語学習装置101が提供する言語の学習環境を利用して、利用者が学習などした履歴を管理する。また、言語学習装置101が提供する言語の学習環境を利用して、利用者同士でチャットなどを行なってメッセージの交換をした場合、そのようなメッセージに含まれる単語や成句などを、学習などした履歴に含めてもよい。また、学習などの履歴は、利用者が学習コンテンツの視聴やメッセージの受信などを行なって、利用者に対して言語学習装置101から出力された単語や成句などと、利用者が学習コンテンツを作成したり、メッセージの送信などを行なって、利用者が言語学習装置101に入力した単語や成句などとを区別して管理してもよい。これにより、利用者が知識の一部として持っている単語などと、利用者が実際に使用した単語などを区別して管理し、利用者の学習レベルなどをより正確に知ることができる。
【0023】
図5(a)は、認証部119が管理する利用者テーブル401の一例を示す。利用者テーブル401は、利用者IDと利用者の登録情報とを関連付けるためのテーブルである。利用者の登録情報としては、氏名、性別、年齢、ID、パスワードなどを含む。IDとパスワードは、利用者が利用者端末1031、…103nから学習システム100にログインする際に入力する情報である。認証部117は、利用者が利用者端末1031、…103nから学習システム100にログインする際に、入力されるIDとパスワードを利用者テーブル401の登録情報により認証することができる。
【0024】
図5(b)は、学習履歴管理部120が管理する学習履歴テーブル402の一例を示す。学習履歴テーブル402は、学習システム100が提供する言語の学習環境を利用して利用者が学習した履歴を、学習日時と、学習文章と、学習表現と、学習単語とを関連付けて学習履歴として利用者ID別に蓄積するテーブルである。学習履歴を利用者IDに関連付け、利用者が視聴などして学習した学習コンテンツに含まれている文章、表現及び単語を記録する。学習履歴テーブル402を用いることにより、例えば、利用者ID別に学習経過に基づいて文章や表現の使用傾向を検出することができ、利用者ID別に文章や表現の嗜好などを知ることができる。この学習履歴テーブル402により、利用者がコンテンツなどの視聴などにより、学習した単語についての情報を得ることができる。また、学習履歴テーブル402を用いて、利用者ID別に文章、表現及び単語について学習回数を集計することができる。その集計結果は学習レベルや学習レベルの進捗を判定する際に用いることができる。また、学習履歴テーブル402を用いて、例えば、利用者が繰り返し学習した文章、表現及び単語を検出することができ、利用者の得意な話題などの情報を得ることもできる。
【0025】
コミュニケーション解析部121は、利用者同士が言語学習装置101から提供される言語の学習環境において、チャットやシチュエーションエディタなどの参加型コンテンツを利用してメッセージを交換した場合、そのようなメッセージに含まれる単語や成句などを解析し、この解析結果に基づいて利用者が好んで用いる文章表現(Formal, Casual)などを推測する。この文章表現(Formal, Casual)の推測結果は、後述する制御部107内の学習コンテンツ推奨部107cにおいて用いられる。なお、利用者同士で交換されるメッセージから解析される単語や成句などの各IDは、学習履歴管理部120において学習履歴テーブル402に利用者ID別に蓄積される。
【0026】
制御部107は、利用者の利用する利用者端末1031、…103nからの要求に応じて言語学習装置101内の各部の処理を制御する。制御部107は、例えば、図6に示すように利用者学習レベル判定部107aと、学習コンテンツ推奨部107bと、利用者推奨部107cと、を有する。また、制御部107は、通信ネットワーク102を介して利用者端末1031、…103nとの間でデータ通信を実行するための通信機能を有する。
【0027】
利用者学習レベル判定部107aは、図5(b)に示した利用者ID別の学習履歴テーブル402から過去に学習した文章、表現及び単語の各IDを集計し、その集計結果を分析して利用者ID別に学習レベルや学習レベルの進捗を判定するとともに、利用者が興味のあることなどを推測する。この利用者ID別の判定結果と推測結果は、学習コンテンツ推奨部107bにおいて用いられる。また、利用者学習レベル判定部107aは、学習履歴テーブル402の複数の利用者の学習履歴を集計して、この集計結果と利用者テーブル401の複数の利用者の属性情報に基づいて利用者間の学習傾向を分析し、同じ学習傾向の複数の利用者IDを抽出する。この抽出した利用者IDは、利用者推奨部107cにおいて用いられる。また、利用者学習レベル判定部107aは、学習履歴テーブル402に利用者ID別に蓄積されるメッセージに関わる単語や成句などの各出現回数を集計し、その集計結果を分析して利用者の学習レベルの進捗を判定するとともに、利用者が興味のあることなどを推測する。この学習レベルの進捗判定結果と推測結果は、学習コンテンツ推奨部107bにおいて用いられる。
【0028】
学習コンテンツ推奨部107bは、利用者学習レベル判定部107aによる利用者ID別の学習レベル判定結果及び学習レベルの進捗判定結果と、利用者の興味に関する推測結果に基づいて、言語情報管理部104内の単語テーブル201、文章テーブル202、表現テーブル203、文法テーブル204から各対応IDを抽出し、抽出した各対応IDにより単語、文章、表現及び文法を読み出して、利用者ID別に学習レベル又は学習レベルの進捗に適し、且つ好みの分野の学習コンテンツを生成する。学習コンテンツ推奨部107bは、生成した学習コンテンツを該当する利用者の利用者端末1031、…103nに推奨する。
【0029】
また、学習コンテンツ推奨部107bは、利用者学習レベル判定部107aによる利用者ID別の学習レベル進捗判定結果と、興味に関する推測結果と、コミュニケーション解析部121による利用者ID別の好みの文章表現(Formal, Casual)の推測結果に基づいて言語情報管理部104内の単語テーブル201、文章テーブル202、表現テーブル203、文法テーブル204から各対応IDを抽出し、抽出した各対応IDにより単語、文章、表現及び文法を読み出して、利用者ID別に学習レベル又は学習レベルの進捗に適し且つ好みの分野で好みの表現の学習コンテンツを生成する。学習コンテンツ推奨部107bは、生成した学習コンテンツを該当する利用者の利用者端末1031、…103nに推奨する。
【0030】
利用者推奨部107cは、利用者学習レベル判定部107aにより抽出される同じ学習傾向の利用者IDにより利用者テーブル401から該当する利用者の登録情報を読み出して該当する利用者の利用者端末1031、…103nに対して学習仲間として推奨する。
【0031】
(実施例1)
次に、言語学習装置101の各種処理について図面を参照して説明する。まず、言語学習装置101が利用者ID別の学習履歴に基づいて推奨する学習コンテンツを生成する処理について、図7〜図11を参照して説明する。なお、本処理では言語として英語を学習する例を示して説明する。
【0032】
図7は、言語学習装置101において実行される利用者ID別の学習履歴に基づく推奨学習コンテンツの生成処理を示すフローチャートである。図8は、図7に示す処理に対応して言語学習装置101内の各部で実行される処理の具体例を示す図である。図9は、英単語を学習するためのゲーム画面の一例を示す図である。図10は、図9のゲームによる英単語の学習結果を示す図である。図11は、英単語の学習経過と推奨する学習コンテンツを表示する画面の一例を示す図である。
【0033】
図7において、言語学習装置101内の言語情報管理部104及びコンテンツ管理部105は、単語、文章、表現、文法及び学習コンテンツの各々に対してタギングを実施しおく(ステップS501)。すなわち、図2(a)に示した単語テーブル201、図2(b)に示した文章テーブル202、図3(a)に示した表現テーブル301、図3(b)に示した文法テーブル204、及び図4に示したコンテンツテーブル301のように、単語、文章、表現、文法及び学習コンテンツの各々に対してIDや属性情報を付与する処理を実施する。
【0034】
次に、言語学習装置101内の利用者管理部121は、利用者の利用する利用者端末1031からログインされると、入力されるIDとパスワードを利用者テーブル401の登録情報により認証する。次いで、言語学習装置101内の制御部107は、英語学習用のフロントページを利用者端末1031に送信して、学習コンテンツの選択操作を待機する。利用者端末1031の利用者により学習コンテンツの選択操作が行われると、コンテンツ管理部105は選択された学習コンテンツを制御部107を介して利用者端末1031に送信する(ステップS502)。
【0035】
次に、利用者端末1031の利用者により学習コンテンツにおいてアクション(学習コンテンツを見る、発音してみる、問題を解ける、辞書から単語を検索するなど)が行われると、そのアクションに対応する指示信号が言語学習装置101に送信される。言語学習装置101内の制御部107は、利用者端末1031から送信されるアクションに対応する指示信号の受信を検出すると(ステップS503)、そのアクションに対応する英語の単語、文章、表現、文法等の各IDを学習履歴管理部120内の学種履歴テーブル402に該当利用者ID別に記録する(ステップS504)。
【0036】
次に、制御部107内の利用者学習レベル判定部107aは、該当利用者IDの学種履歴テーブル402に記録された過去の学習履歴から単語ID、文章ID、表現ID、文法IDの各数を集計する(ステップS505)。次いで、利用者学習レベル判定部107aは、集計結果を分析して(ステップS506)、当該利用者IDの学習レベル及び学習レベルの進捗を判定するとともに、利用者が興味のあること(興味のある分野など)を推測する(ステップS507)。
【0037】
次に、制御部107内の学習コンテンツ推奨部107cは、利用者学習レベル判定部107aによる当該利用者IDの学習レベル及び学習レベルの進捗の判定結果と、利用者の興味に関する推測結果に基づいて、言語情報管理部104内の単語テーブル201、文章テーブル202、表現テーブル203、文法テーブル204から各対応IDを抽出し、抽出した各対応IDにより単語、文章、表現及び文法を読み出して、利用者ID別に学習レベル又は学習レベルの進捗に適し、且つ好みの分野の学習コンテンツを生成する。学習コンテンツ推奨部107bは、生成した学習コンテンツを該当する利用者の利用者端末1031、…103nに推奨する(ステップS508)。また、ステップS508において、推奨した学習コンテンツに対して、利用者端末1031において利用者によりアクションが行われた場合は、上記ステップS503〜ステップS508の処理を繰り返し実行する。推奨した学習コンテンツに対して、利用者端末1031において利用者によりアクションが行われない場合は、本処理を終了する。
【0038】
次に、図7に示した処理に関わる言語学習装置101内の各部の動作について図8を参照して説明する。図8において、T101〜T104で示す各ブロックは、図7に示した処理に関わる言語学習装置101内の主な動作を示し、これらのブロックT101〜T104に関わる各部分の動作内容をその下側に示す。
【0039】
図8において、まず、利用者端末1031の利用者Aにより選択された学習コンテンツを提供する(T101)。この時、選択された学習コンテンツに含まれる英文は、図中に示すように「- Can I ask you what you thought of the movie? - The graphics were beautiful.」であったとする。この英文に対する単語ID、文章ID、表現ID、文法IDの各設定と、単語「graphic」の属性情報及び表現「Can I ask・・・」の属性情報の各設定が、図中に示すように言語情報管理部104とコンテンツ管理部105に設定されているものとする。これらの設定は、図2及び図3に示した各テーブル201〜204の設定に基づいている。
【0040】
次に、利用者端末1031の利用者Aにより学習コンテンツにおいてアクション(学習コンテンツを見る、発音してみる、問題を解ける、辞書から単語を検索するなど)が行われると(T102)、言語学習装置101内の制御部107は、そのアクションに対応する英語の単語、文章、表現、文法等の各IDを学習履歴管理部120内の該当利用者Aの学種履歴テーブル402に記録する(T103)。この場合、図8に示すように、学習履歴管理部120内の学習履歴テーブル402には、利用者Aの学種履歴として「学習文章:S01,S02、学習表現:F01、学習単語:W01,W02,W03,W04,W06,W08,・・・」が記録される。
【0041】
次に、利用者学習レベル判定部107aは、学習履歴テーブル402から利用者Aが過去に学習した文章、表現及び単語の各IDを集計する。例えば、図8に示すように、利用者A(属性:男性,40歳)の集計結果として「W04:3回,W08:4回,F01:1回,・・・」が得られる。続いて、利用者学習レベル判定部107aは、その集計結果を分析して利用者ID別に学習レベルや学習レベルの進捗を判定するとともに、利用者が興味のあることなどを推測する。例えば、図8に示すように、分析結果として「利用者Aは芸術に興味がある。利用者Aはレベルが2以下位まで学習している。利用者AはFormal的な表現を勉強したがる。40代は芸術に興味がある。40代男性はFormalの表現をよく使う。」が得られる。この利用者Aの判定結果と推測結果は、学習コンテンツ推奨部107bにおいて用いられる。
【0042】
次に、学習コンテンツ推奨部107bは、利用者学習レベル判定部107aによる利用者Aの学習レベル判定結果や学習レベルの進捗判定結果と、利用者の興味に関する推測結果に基づいて、言語情報管理部104内の単語テーブル201、文章テーブル202、表現テーブル203、文法テーブル204から各対応IDを抽出し、抽出した各対応IDにより単語、文章、表現及び文法を読み出して、利用者Aの学習レベルや学習レベルの進捗に適し、且つ好みの分野の学習コンテンツを生成する。例えば、図8に示すように、おすすめコンテンツを生成するための要素として「芸術の他の単語 W17:animation,W14:create」と「Formalタイプの他の表現 F04,F05」が抽出されて、利用者Aに推奨する学習コンテンツが生成される。また、図8に示すように、問題を生成するための要素として「レベル1〜2の単語 W101,W403」と「レベル1の文法 G04,G05」が抽出されて、利用者Aに推奨する問題も生成される。学習コンテンツ推奨部107bは、生成した学習コンテンツ及び問題を利用者Aの利用者端末1031に送信する(T104)。
【0043】
そして、利用者端末1031において、言語学習装置101から受信した推奨学習コンテンツ及び問題に対して利用者Aによりアクションが行われると(T102)、言語学習装置101において上記T103〜T104に関わる動作が繰り返し実行される。
【0044】
次に、言語学習装置101が利用者端末1031に提供する学習コンテンツの具体例について図9〜図11を参照して説明する。図9は、英単語を学習するためのゲーム画面の一例を示す図である。図10は、図9に示すゲーム終了後の学習成績結果を表示する画面の一例を示す図である。図11は、ある利用者の過去の学習経過を表示する画面の一例を示す図である。
【0045】
まず、図9に示す英単語を学習するためのゲーム画面P600について説明する。このゲーム画面P600は、英単語を表示する英単語表示部P601と、残りの英単語数を表示する残り表示部P602と、ゲーム中の成績を示す成績表示部P603と、英単語表示部P601に表示中の英単語に対応する日本語を選択操作する選択操作部P604と、ゲーム中の選択操作に対応するアニメーションを表示するアニメーション表示部P605と、を備える。
【0046】
この英単語を学習するためのゲーム画面P600では、英単語表示部P601に表示される英単語に対する日本語を選択操作部P604において利用者が選択操作して正解すると、アニメーション表示部P605においてスイカが出荷されるアニメーションが表示されて、成績表示部P603において「出荷」の数が加算表示される。また、英単語表示部P601に表示される英単語に対する日本語を選択操作部P604において利用者が選択操作して間違えると、アニメーション表示部P605においてスイカが破損するアニメーションが表示されて、成績表示部P603において「破損」の数が加算表示される。残り表示部P602では、英単語が出題される度に残り数が減算表示される。なお、このゲーム画面P600において出題される英単語の内容は、上記利用者学習レベル判定部107aによる利用者ID別の学習レベル判定結果及び学習レベル進捗判定結果に基づいており、ログインしている利用者の学習レベルに応じて調整される。
【0047】
このゲーム画面P600において、利用者は出題される英単語に対応する日本語を三者択一で選択しながらゲームを進めることで、自身の学習レベルの進捗に適した英単語をゲーム感覚で容易に学習することができる。
【0048】
次に、ゲーム画面P600に示した英単語学習ゲームを実行した結果が表示される成績画面の一例を図10に示す。この成績画面P700は、ゲームの結果を表示する結果表示部P701と、英単語学習ゲームで出題された英単語を一覧表示する単語表示部P702と、利用者が選択した日本語を一覧表示する回答表示部P703と、正解を一覧表示する正解表示部P704と、各出題の判定結果を一覧表示する判定表示部P705と、を備える。結果表示部P701には、ある利用者のゲーム結果が表示されており、「問題数:40」に対して「SAFE(正解):32」、「WRONG(間違い):8」であることを表示し、このゲーム結果の詳細な内容を単語表示部P702、回答表示部P703、正解表示部P704及び判定表示部P705に表示している。
【0049】
ゲーム画面P600においてゲームが終了した利用者は、成績画面により直ちに英単語の学習結果を知ることができる。続いて、当該利用者の過去の学習経過を表示する画面の一例を図11に示す。この学習経過画面P800は、「Grammar/仕組み」の習得比率を円グラフで表示する文法習得比率表示部P801と、「Grammar/仕組み」の習得比率を時系列のグラフで表示する文法習得経過表示部P802と、「Vocabulary/単語」の習得比率を円グラフで表示する単語習得比率表示部P803と、「Vocabulary/単語」の習得比率を時系列のグラフで表示する単語習得経過表示部P804と、推奨する学習コンテンツを表示する推奨コンテンツ表示部P805と、を備える。
【0050】
この学習経過画面P800において、文法習得比率表示部P801では利用者が文法を学習するためにふれたコンテンツの数とそのうち習得した数とを円グラフにより表示し、その円グラフの右横に習得していない文法の数を「身につけていない数 21」として表示し、習得した文法の数を「身につけた数 0」として表示している。この場合、利用者は文法の習得数は「0」であるため、円グラフには習得した数が表示されていない。また、文法習得経過表示部P802では、利用者が文法を学習するためにふれたコンテンツ数を日毎(12/3〜12/10)に表示している。この文法習得経過表示部P02では、表示期間を「1週、1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年」から選択可能である。
【0051】
また、単語習得比率表示部P803では、利用者が英単語を学習するためにふれた単語の数とそのうち習得した単語数とを円グラフにより表示し、その円グラフの右横に習得していない英単語の数を「身につけていない数 280」として表示し、習得した単語の数を「身につけた数 63」として表示している。この場合、利用者は英単語の習得数は「63」であるため、円グラフではふれた数「343」に対して「身につけた数 63」を色分け表示している。また、単語習得経過表示部P804では、利用者が英単語を学習するためにふれた単語数を日毎(12/3〜12/10)に表示している。この単語習得経過表示部P804では、表示期間を「1週、1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年」から選択可能である。
【0052】
文法習得比率表示部P801、文法習得経過表示部P802、単語習得比率表示部P803及び単語習得経過表示部P804の各表示内容は、学習履歴テーブル402内の利用者ID別の学習履歴に基づいて表示可能である。また、推奨コンテンツ表示部P805では、学習コンテンツ推奨部107bにより当該利用者の学習レベルや学習レベルの進捗に基づいて推奨する学習コンテンツが表示される。
【0053】
この学習経過画面P800において、利用者は自信の学習レベルの進捗を容易に認識することができ、以降の学習計画を容易に把握することができる。また、ゲーム画面P600において、利用者はゲームを楽しみながら英単語の学習を行うことができる。なお、英単語を学習するためのゲーム画面P600を例示したが、文法を学習するためのゲーム画面を用意することにより、利用者は同様に自信の学習レベルの進捗を認識しながら、以降の学習計画を容易に把握することができる。また、言語学習装置101は、利用者の学習レベルに応じて学習コンテンツを最適化して提供することが可能である。その結果、利用者は、言語学習装置101から提供される言語の学習環境において、最適化された学習コンテンツにより学習レベルを容易に向上することが可能になり、最適な学習環境を容易に得ることができる。
【0054】
(実施例2)
次に、言語学習装置101が利用者ID別の学習履歴に基づいて学習傾向を分析して学習仲間を紹介する処理について、図12及び図13を参照して説明する。なお、本処理では言語として英語を学習する例を示して説明する。
【0055】
図12は、言語学習装置101において実行される利用者ID別の学習履歴に基づいて学習傾向分析して学習仲間を紹介する処理を示すフローチャートである。図13は、図12に示す処理に対応して言語学習装置101内の各部で実行される処理の具体例を示す図である。
【0056】
図12において、言語学習装置101内の言語情報管理部104及びコンテンツ管理部105は、単語、文章、表現、文法及び学習コンテンツの各々に対してタギングを実施しおく(ステップS901)。すなわち、図2(a)に示した単語テーブル201、図2(b)に示した文章テーブル202、図3(a)に示した表現テーブル301、図3(b)に示した文法テーブル204、及び図4に示したコンテンツテーブル301のように、単語、文章、表現、文法及び学習コンテンツの各々に対してIDや属性情報を付与する処理を実施する。
【0057】
次に、言語学習装置101内の利用者管理部121は、利用者の利用する利用者端末1031からログインされると、入力されるIDとパスワードを利用者テーブル401の登録情報により認証する。次いで、言語学習装置101内の制御部107は、英語学習用のフロントページを利用者端末1031に送信して、学習コンテンツの選択操作を待機する。利用者端末1031の利用者により学習コンテンツの選択操作が行われると、コンテンツ管理部105は選択された学習コンテンツを制御部107を介して利用者端末1031に送信する(ステップS902)。
【0058】
次に、利用者端末1031の利用者により学習コンテンツにおいてアクション(学習コンテンツを見る、発音してみる、問題を解ける、辞書から単語を検索するなど)が行われると、そのアクションに対応する指示信号が言語学習装置101に送信される。言語学習装置101内の制御部107は、利用者端末1031から送信されるアクションに対応する指示信号の受信を検出すると(ステップS903)、そのアクションに対応する英語の単語、文章、表現、文法等の各IDを学習履歴管理部120内の該当利用者IDの学種履歴テーブル402に記録する(ステップS904)。
【0059】
次に、制御部107内の利用者学習レベル判定部107aは、学種履歴テーブル402に記録された過去の学習履歴から複数の利用者の単語ID、文章ID、表現ID、文法IDの各数を集計する(ステップS905)。次いで、利用者学習レベル判定部107aは、複数の利用者の集計結果に基づいて利用者間の学習傾向を分析し、同じ学習傾向の利用者IDを抽出する(ステップS906)。
【0060】
次に、利用者推奨部107cは、利用者学習レベル判定部107aにより抽出される同じ学習傾向の利用者IDにより利用者テーブル401から該当する利用者の登録情報を読み出して該当する利用者の利用者端末1031、…103nに対して学習仲間として推奨する(ステップS907)。以上により、本処理を終了する。
【0061】
次に、図12に示した処理に関わる言語学習装置101内の各部の動作について図13を参照して説明する。図13において、T201〜T204で示す各ブロックは、図12に示した処理に関わる言語学習装置101内の主な動作を示し、これらのブロックT201〜T204に関わる各部分の動作内容をその下側に示す。
【0062】
図13において、まず、利用者端末1031の利用者Aにより選択された学習コンテンツを提供する(T201)。この時、選択された学習コンテンツに含まれる英文は、図中に示すように「- Can I ask you what you thought of the movie? - The graphics were beautiful.」であったとする。この英文に対する単語ID、文章ID、表現ID、文法IDの各設定と、単語「graphic」の属性情報及び表現「Can I ask・・・」の属性情報の各設定が、図中に示すように言語情報管理部104とコンテンツ管理部105に設定されているものとする。これらの設定は、図2及び図3に示した各テーブル201〜204の設定に基づいている。
【0063】
次に、利用者端末1031の利用者Aにより学習コンテンツにおいてアクション(学習コンテンツを見る、発音してみる、問題を解ける、辞書から単語を検索するなど)が行われると(T202)、言語学習装置101内の制御部107は、そのアクションに対応する英語の単語、文章、表現、文法等の各IDを学習履歴管理部120内の該当利用者Aの学種履歴テーブル402に記録する(T203)。
【0064】
次に、利用者学習レベル判定部107aは、学習履歴テーブル402から複数の利用者A,B,C,・・・が過去に学習した文章、表現及び単語の各IDを集計し、その集計結果を分析して利用者間の学習傾向を分析する。例えば、図13に示すように、分析結果として「利用者Aと利用者Bの学習傾向が同じ。利用者Cが利用者Aよりレベルは上だがそのレベルまで同じ傾向で学習した。」が得られる。この利用者間の学習傾向の分析結果により、利用者学習レベル判定部107aは、利用者テーブル401から利用者A,B,Cの各利用者ID(U0001,U0002,U0003)を抽出する。この利用者ID(U0001,U0002,U0003)は、利用者推奨部107cにおいて用いられる。
【0065】
次に、利用者推奨部107cは、利用者学習レベル判定部107aにより抽出される同じ学習傾向の利用者ID(U0001,U0002,U0003)により利用者テーブル401から該当する利用者の登録情報を読み出して該当する利用者の利用者端末1031、…103nに対して学習仲間として推奨する(T204)。
【0066】
以上の利用者推奨処理により、利用者A,B,Cは、言語学習装置101が提供する言語の学習環境において同じ学習傾向の学習仲間を容易に知ることができ、学習を継続するためのモチベーションを維持することが可能になる。
【0067】
(実施例3)
次に、言語学習装置101が利用者間で交換される他言語のメッセージの内容を分析して、推奨する学習言語の学習コンテンツを生成する処理について、図14〜図17を参照して説明する。なお、本処理では他言語のメッセージとして日本語を使用し、学習言語として英語を使用する例を示して説明する。
【0068】
図14は、言語学習装置101において実行される利用者間の他言語メッセージの分析内容に基づいて学習言語の学習コンテンツを推奨する処理を示すフローチャートである。図15は、図14に示す処理に対応して言語学習装置101内の各部で実行される処理の具体例を示す図である。図16は、参加型コンテンツとしてシチュエーションエディタ画面の一例を示す図である。図17は、利用者間でチャット中の画面の一例を示す図である。
【0069】
図14において、言語学習装置101内の言語情報管理部104及びコンテンツ管理部105は、単語、文章、表現、文法及び学習コンテンツの各々に対してタギングを実施しおく(ステップS1001)。すなわち、図2(a)に示した単語テーブル201、図2(b)に示した文章テーブル202、図3(a)に示した表現テーブル301、図3(b)に示した文法テーブル204、及び図4に示したコンテンツテーブル301のように、単語、文章、表現、文法及び学習コンテンツの各々に対してIDや属性情報を付与する処理を実施する。また、言語情報管理部104は、利用者間で交換される日本語メッセージに含まれる単語、文章、表現、文法に対してもタギング(IDを付与)を実施しおく(ステップS1001)。
【0070】
次に、言語学習装置101内の利用者管理部121は、利用者の利用する利用者端末1031からログインされると、入力されるIDとパスワードを利用者テーブル401の登録情報により認証する。次いで、言語学習装置101内の制御部107は、英語学習用のフロントページを利用者端末1031に送信して、学習コンテンツの選択操作を待機する。利用者端末1031、…103nの複数の利用者によりチャットやシチュエーションエディタなどの参加型コンテンツの選択操作が行われると、コンテンツ管理部105は選択された参加型コンテンツを制御部107を介して利用者端末1031、…103nに送信する(ステップS1002)。
【0071】
次に、利用者端末1031、…103nの複数の利用者により参加型コンテンツにおいて書き込み・打ち込みアクション(例えば、チャットにより利用者間で日本語メッセージの入力)が行われると、その入力された日本語メッセージが言語学習装置101に送信される。言語学習装置101内の制御部107は、利用者端末1031から送信される日本語メッセージの受信を検出すると(ステップS1003)、コミュニケーション解析部121は、その日本語メッセージに含まれる単語、文章、表現、文法等の各IDを学習履歴管理部120内の学種履歴テーブル402に該当利用者ID別に記録する(ステップS1004)。この場合、ステップS1001において日本語メッセージの単語、文章、表現、文法に対してタギング(IDを付与)した各IDを学種履歴テーブル402に該当利用者ID別に記録する。
【0072】
次に、コミュニケーション解析部121は、チャットやシチュエーションエディタなどの参加型コンテンツを利用して利用者により入力された日本語メッセージに含まれる単語、文章、表現、文法等を解析し(ステップS1005)、この解析結果に基づいて利用者が好んで用いる文章表現(Formal, Casual)などを推測する。この文章表現(Formal, Casual)推測結果は、利用者学習レベル判定部107aにおいて用いられる。
【0073】
次に、利用者学習レベル判定部107aは、コミュニケーション解析部121により解析される日本語メッセージに含まれる単語、文章、表現、文法の解析結果に基づいて単語、文章、表現、文法等の各IDの出現回数を集計する(ステップS1006)。次いで、利用者学習レベル判定部107aは、各IDの集計結果に基づいて各利用者の学習レベルや学習レベルの進捗を判定するとともに、各利用者が興味のあること(興味のある分野など)を推測する(ステップS1007)。
【0074】
次に、制御部107内の学習コンテンツ推奨部107cは、利用者学習レベル判定部107aによる当該利用者IDの学習レベル及び学習レベルの進捗の判定結果と、利用者の興味に関する推測結果に基づいて、言語情報管理部104内の単語テーブル201、文章テーブル202、表現テーブル203、文法テーブル204から学習言語の各対応IDを抽出し、抽出した各対応IDにより単語、文章、表現及び文法を読み出して、利用者ID別に学習レベル又は学習レベルの進捗に適し、且つ好みの分野の英語の学習コンテンツを生成する。学習コンテンツ推奨部107bは、生成した学習コンテンツを該当する利用者の利用者端末1031、…103nに推奨する(ステップS1008)。また、ステップS1008において、推奨した学習コンテンツに対して、利用者端末1031、…103nにおいて利用者によりアクションが行われた場合は、上記ステップS1003〜ステップS1008の処理を繰り返し実行する。推奨した学習コンテンツに対して、利用者端末1031、…103nにおいて利用者によりアクションが行われない場合は、本処理を終了する。
【0075】
次に、図14に示した処理に関わる言語学習装置101内の各部の動作について図15を参照して説明する。図15において、T301〜T304で示す各ブロックは、図14に示した処理に関わる言語学習装置101内の主な動作を示し、これらのブロックT301〜T304に関わる各部分の動作内容をその下側に示す。
【0076】
図15において、まず、複数の利用者端末1031、…103nの利用者A,B,C,・・・間で選択されたチャットやシチュエーションエディタなどの参加型コンテンツを提供する(T301)。この時、利用者A,B間でチャットが選択されたものとする。次に、利用者A,Bによりチャットにおいて書き込み・打ち込みアクション(例えば、チャットにより利用者間で日本語メッセージの入力)が行われると、その入力された日本語メッセージが言語学習装置101に送信される。言語学習装置101内の制御部107は、利用者端末1031から送信される日本語メッセージの受信を検出すると、コミュニケーション解析部121は、その日本語メッセージに含まれる単語、文章、表現、文法等を解析し、解析した単語、文章、表現、文法の各IDを学習履歴管理部120内の学種履歴テーブル402に該当利用者ID別に記録する。この場合、例えば、図15に示すように「利用者A:昨日見た映画はどうだった?」の入力に対して「利用者B:グラフィックが美しかった。」という入力が行われたとすると、コミュニケーション解析部121は、各入力メッセージの文章を解析する。この文章の解析結果としては、例えば、図15に示すように単語IDとして「W04:昨日,W52:見る,W06:映画,W101:どう」が利用者Aに記録され、表現の好みの推測結果として「Casual的な表現」が得られる。
【0077】
次に、利用者学習レベル判定部107aは、コミュニケーション解析部121により解析される日本語メッセージに含まれる単語、文章、表現、文法の解析結果に基づいて単語、文章、表現、文法等の各IDの出現回数を集計する。この場合、例えば、図15に示すように利用者A(属性:男性,40歳)の集計結果として「単語 W06:3回,W52:4回,表現 F01:1回」が得られる。続いて、利用者学習レベル判定部107aは、その集計結果を分析して利用者ID別に学習レベルや学習レベルの進捗を判定するとともに、利用者が興味のあることなどを推測する。例えば、図15に示すように、分析結果として「利用者Aは芸術に興味がある。利用者Aはレベルが2以下位でまだ学習している。利用者AはCasual的な表現を勉強したがる。20代は芸術に興味がある。20代女性はCasualの表現をよく使う。」などの利用者Aに対する学習レベル判定結果及び学習レベルの進捗判定結果と、利用者の好みの表現の推測結果が得られる。この利用者Aの判定結果と推測結果は、学習コンテンツ推奨部107bにおいて用いられる。
【0078】
次に、学習コンテンツ推奨部107cは、利用者学習レベル判定部107aによる当該利用者IDの学習レベル及び学習レベルの進捗の判定結果と、利用者の興味に関する推測結果に基づいて、言語情報管理部104内の単語テーブル201、文章テーブル202、表現テーブル203、文法テーブル204から学習言語の各対応IDを抽出し、抽出した各対応IDにより単語、文章、表現及び文法を読み出して、利用者ID別に学習レベル又は学習レベルの進捗に適し、且つ好みの分野の英語の学習コンテンツを生成する。例えば、図15に示すように、おすすめコンテンツを生成するための要素として「芸術の他の単語 W17:animation,W14:create」と「Casualタイプの他の表現 F14,F15」が抽出されて、利用者Aに推奨する学習コンテンツが生成される。また、図15に示すように、問題を生成するための要素として「レベル1〜2の単語 W101,W403」と「レベル1の文法 G04,G05」が抽出されて、利用者Aに推奨する問題も生成される。学習コンテンツ推奨部107bは、生成した学習コンテンツ及び問題を利用者Aの利用者端末1031に送信する(T304)。
【0079】
そして、利用者端末1031において、言語学習装置101から受信した推奨学習コンテンツ及び問題に対して利用者Aによりアクションが行われると(T302)、言語学習装置101において上記T303〜T304に関わる動作が繰り返し実行される。
【0080】
次に、言語学習装置101が利用者端末1031に提供する参加型コンテンツの具体例について図16及び図17を参照して説明する。図16は、利用者が英語を学習する学習コンテンツを作成するためのシチュエーションエディタ画面の一例を示す図である。図17は、チャット画面の一例を示す図である。
【0081】
まず、図16に示す英語を学習する学習コンテンツを作成するためのシチュエーションエディタ画面P1100について説明する。このシチュエーションエディタ画面P1100は、このシチュエーションエディタ画面P1100は、利用者のアバター、シチュエーションに関わる背景やアイテム(服装、小物類、他のキャラクタなど)及び効果音等の各種設定を配置するシチュエーション表示部P1001と、シチュエーション表示部P1101に配置するアバターの台詞、動き及び感情、アイテム(服装、小物類、他のキャラクタなど)及び効果音などを選択するアイテム表示部P1102と、シチュエーション表示部P1101に設定した各アバターの動作単位を時系列に表示するタイムライン表示部P1103と、を備える。このシチュエーションエディタ画面P1100は、コンテンツ作成部118により利用者の利用者端末1031、…103nに対してコンテンツ作成ツールとして提供される。
【0082】
このシチュエーションエディタ画面P1100では、利用者がアイテム表示部P1102からアバターの台詞、動き及び感情、アイテム(服装、小物類、他のキャラクタなど)及び効果音を選択操作して、シチュエーション表示部P1101に配置すると、各アバターの動作単位でタイムライン表示部P1103内に各アバターの設定(台詞、動き及び感情)を含むブロックが時系列で表示される。図16のアイテム表示部P1102では、アバターの動きを選択する画面を表示する例を示している。この画面により、利用者はアバターの動きを選択するだけで、アバターの動作を容易に設定できる。タイムライン表示部P1103内に表示される各ブロックでは、アバターに関わる設定として台詞、動き及び感情に対する各々所用時間が予め設定されている。すなわち、アイテム表示部P1102において選択される台詞、動き及び感情の表現に対しては、予め所要時間が設定されている。各ブロックの再生時間は、台詞、動き及び感情のうち最も長い所要時間に合わせて自動的に調整される。したがって、利用者は、アバターの台詞、動き及び感情、アイテム(服装、小物類、他のキャラクタなど)及び効果音を選択操作して、シチュエーション表示部P1101に配置するだけでよく、各ブロックの時間を調整する操作などは不要である。このため、利用者は、シチュエーションエディタ画面P1100を利用して自分の好みのシチュエーションで学習コンテンツを簡便かつ容易に作成できる。このシチュエーションエディタ画面P1100を利用して作成された学習コンテンツは、直ちに動画再生して確認することが可能である。また、利用者が作成した学習コンテンツは、シチュエーションエディタ画面P1100においてアバターに関わる設定やアイテムに関わる設定を各々個別に変更することも可能である。また、シチュエーションエディタ画面P1100を利用して作成された学習コンテンツは、コンテンツ管理部105によりコンテンツIDが付与されてコンテンツ蓄積部116に蓄積される。
【0083】
また、シチュエーションエディタ画面P1100を利用して作成された学習コンテンツに設定された文章に含まれる単語、文章、表現、文法は、利用者学習レベル判定部107aにより分析されて、単語、文章、表現、文法に対応する各IDが学習履歴テーブル402に利用者ID別に記録される。したがって、利用者学習レベル判定部107aは、シチュエーションエディタ画面P1100を利用して作成された学習コンテンツに対しても利用者ID別に学習履歴を記録するため、利用者が入力した文章に対しても利用者ID別に学習レベルや学習レベルの進捗を判定することが可能である。
【0084】
次に、図17に示すチャット画面P1200について説明する。このチャット画面P1200は、図16に示すシチュエーションエディタ画面P1100を利用して利用者が作成したシチュエーションの学習コンテンツに対して複数の利用者がコメントを入力することを可能にするものである。チャット画面P1200は、学習コンテンツを再生表示するコンテンツ表示部P1201と、利用者がコメントを入力するコメント表示部P1202と、を備える。
【0085】
このチャット画面P1200では、コンテンツ表示部P1201で再生中の学習コンテンツに対して、コメント表示部P1202内に複数の利用者がコメントを入力することが可能である。利用者により入力されたコメントは、コメント表示部P1202において利用者別コメント枠内に直ちに表示される。この利用者別コメント枠内に表示されるコメントは、その文章がコミュニケーション解析部121により解析されて、文章に含まれる単語、文章、表現、文法等が解析され、解析した単語、文章、表現、文法の各IDが学習履歴管理部120内の学種履歴テーブル402に該当利用者ID別に記録される。また、コミュニケーション解析部121では、解析結果に基づいて各利用者の文章表現の好み(Formal, Casual)が推測される。
【0086】
そして、利用者学習レベル判定部107aでは、コミュニケーション解析部121により解析されるコメント(日本語)に含まれる単語、文章、表現、文法の解析結果に基づいて単語、文章、表現、文法等の各IDの出現回数が集計される。さらに、利用者学習レベル判定部107aでは、この集計結果から利用者に対する学習レベル判定結果及び学習レベルの進捗判定結果と、利用者の興味に対する推測結果が得られる。次いで、学習コンテンツ推奨部107cでは、利用者学習レベル判定部107aによる当該利用者IDの学習レベル及び学習レベルの進捗の判定結果と、利用者の興味に関する推測結果に基づいて、言語情報管理部104内の単語テーブル201、文章テーブル202、表現テーブル203、文法テーブル204から学習言語(英語)の各対応IDが抽出される。さらに、学習コンテンツ推奨部107cでは、抽出した各対応IDにより単語、文章、表現及び文法が読み出されて、利用者ID別に学習レベル又は学習レベルの進捗に適し、且つ好みの分野の英語の学習コンテンツが自動的に生成されて、該当する利用者の利用者端末におすすめコンテンツとして提供される。
【0087】
以上のように、言語学習装置101は、利用者がチャットやシチュエーションエディタなどの参加型コンテンツを利用した場合、利用者が作成した学習コンテンツやチャットで交換したコメントに対しても学習履歴を記録して、利用者ID別に学習レベル及び学習レベルの進捗を判定するとともに、利用者の興味に関する事項を推測し、その判定結果や推測結果に基づいて利用者ID別に適した学習レベル、且つ好みの分野の学習コンテンツを作成して推奨することが可能になる。したがって、言語学習装置101は、利用者の学習レベルに応じて学習コンテンツを最適化して提供することが可能である。その結果、利用者は、言語学習装置101から提供される言語の学習環境において、参加型コンテンツに参加しても学習レベルを向上することが可能になり、利用者参加型の学習環境を容易に得ることができる。なお、本実施例では、利用者間で交換されるメッセージの文章を解析し、この解析結果から推奨する学習コンテンツを生成する例を示したが、この例に限定するものではない。例えば、利用者により作成されるシチュエーションに配置されるアイテム、または利用者間で交換されるメッセージの文章の解析結果等に基づいて、学習コンテンツ推奨部107cは、各利用者が興味を示すアイテムを推測し、この推測結果に基づいて各利用者が作成したアバターに対するアイテム(例えば、服や小物など)又はシチュエーションに配置するアイテム(例えば、家具など)を該当する利用者の利用者端末に推奨するようにしてもよい。
【0088】
(辞書機能)
次に、辞書管理部115が管理する辞書機能について図18〜図20を参照して説明する。図18は、単語の意味と単語を用いる成句を表示する辞書画面の一例を示す図である。図19は、単語の例文と単語の関連語を表示する辞書画面の一例を示す図である。図20は、過去に検索された単語のランキングを表示する辞書画面の一例を示す図である。
【0089】
図18(a)は単語の意味を表示する辞書画面1300の一例を示す図である。この辞書画面1300は、入力された単語に対応する意味、成句、例文、関連語等の辞書機能を択一的に選択する機能選択部P1301と、入力された単語の意味を表示する意味表示部P1302と、過去に検索した単語を表示する検索単語表示部P1303と、を備える。
【0090】
この辞書画面1300では、利用者が機能選択部P1301において「意味」を選択し、検索する単語として「welcome」を入力し、その意味を意味表示部P1302に表示している。また、検索単語表示部P1303には、当該利用者が過去に検索した単語を「検索した単語の足跡」として表示している。また、機能選択部P1301では、辞書画面1300において当該利用者が当該単語を入力した回数を「1回/総1回」として表示している。過去に検索した単語の表示と、検索単語の回数の表示は、辞書画面1300において入力された検索単語の単語IDを学習履歴テーブル402に利用者ID別に記録することにより可能である。利用者は、この辞書画面1300を利用することにより、現在検索した単語の意味以外に自身が過去に入力した当該単語の検索回数と過去に入力した他の検索単語も同時に知ることができる。
【0091】
図18(b)は単語の成句を表示する辞書画面1300の一例を示す図である。なお、この辞書画面1300では、図18(a)に示した辞書画面1300と同一部分には同一符号を付しており、その部分の説明は省略する。この辞書画面1300は、機能選択部P1301と、入力された単語の成句を表示する成句表示部1304と、検索単語表示部P1303と、を備える。
【0092】
この辞書画面1300では、利用者が機能選択部P1301において「成句」を選択し、検索する単語として「welcome」を入力し、その単語を利用する成句として成句表示部1304に「[形]1. make a person welcome 2. You’re [You are] welcome.」等の形容詞として用いる場合の成句と、「[名]1. did a person welcome ←→ say welcome to a person 2. outstay [overstay] one’s welcome」等の名詞として用いる場合の成句を表示している。この成句表示部1304に表示する成句の内容は、検索単語の単語IDを利用者ID別に記録した学習履歴テーブル402を利用して、利用者学習レベル判定部107aにおいて当該利用者の単語IDを集計した結果から判定される学習レベル判定結果及び学習レベルの進捗判定結果により決定される。したがって、利用者は、この辞書画面1300を利用することにより、現在検索した単語の意味以外に、自身の学習レベルに適した当該単語を用いる成句を同時に学習することができる。
【0093】
図19(a)は単語の例文を表示する辞書画面1300の一例を示す図である。なお、この辞書画面1300では、図18(a)に示した辞書画面1300と同一部分には同一符号を付しており、その部分の説明は省略する。この辞書画面1300は、機能選択部P1301と、入力された単語の例文を表示する例文表示部1305と、検索単語表示部P1303と、を備える。
【0094】
この辞書画面1300では、利用者が機能選択部P1301において「例文」を選択し、検索する単語として「welcome」を入力し、その単語を利用する例文として例文表示部1305に「1. Welcome home ! 2. Welcome to Japan ! 3. The President welcome Prime Minister of Japan at the airport.」等を表示している。この例文表示部1304に表示する例文の内容は、検索単語の単語IDを利用者ID別に記録した学習履歴テーブル402を利用して、利用者学習レベル判定部107aにおいて当該利用者の単語IDを集計した結果から判定される学習レベル判定結果及び学習レベルの進捗判定結果により決定される。したがって、利用者は、この辞書画面1300を利用することにより、現在検索した単語の意味以外に、自身の学習レベルに適した当該単語を用いる例文を同時に学習することができる。
【0095】
図19(a)は単語の関連語を表示する辞書画面1300の一例を示す図である。なお、この辞書画面1300では、図18(a)に示した辞書画面1300と同一部分には同一符号を付しており、その部分の説明は省略する。この辞書画面1300は、機能選択部P1301と、入力された単語の関連語を表示する関連語表示部1306と、検索単語表示部P1303と、を備える。
【0096】
この辞書画面1300では、利用者が機能選択部P1301において「関連語」を選択し、検索する単語として「welcome」を入力し、その単語の関連語として関連語表示部1306に「類義語:receive 対義語:unwelcome」等を表示している。この関連語表示部1306に表示する関連語の内容は、検索単語の単語IDを利用者ID別に記録した学習履歴テーブル402を利用して、利用者学習レベル判定部107aにおいて当該利用者の単語IDを集計した結果から判定される学習レベル判定結果及び学習レベルの進捗判定結果により決定される。したがって、利用者は、この辞書画面1300を利用することにより、現在検索した単語の意味以外に、自身の学習レベルに適した当該単語の関連語を同時に学習することができる。
【0097】
図20は過去に検索された単語のランキングを表示する辞書画面1300の一例を示す図である。なお、この辞書画面1300では、図18(a)に示した辞書画面1300と同一部分には同一符号を付しており、その部分の説明は省略する。この辞書画面1300は、機能選択部P1301と、過去に検索された単語を検索数が多い順に表示するランキング表示部1307と、検索単語表示部P1303と、ランキング表示を指示するランキング操作部1308と、を備える。
【0098】
この辞書画面1300では、利用者がランキング操作部1308において「マイランキング」を操作すると、学習履歴テーブル402に記録された当該利用者の過去の単語IDが集計されて検索回数が多い順にランキング表示部1307に検索単語が一覧表示される。このランキング表示部1307では、マイランキングとして「1. welcome (Lv.1) : 6,2. tomorrow (Lv.1) : 3,3. real (Lv.1) : 1,4. realnumber (Lv.4) : 1,5. world (Lv.1) : 1」等を表示している。すなわち、検索回数が最も多い単語は「welcome」の6回であり、その学習レベルは「1」であることを示している。以下の表示内容も同様である。したがって、利用者は、この辞書画面1300を利用することにより、自身が過去に検索した単語の検索回数を知ることができ、自身の学習レベルの進捗を把握することができる。
【0099】
以上のように、言語学習装置101の辞書管理部115が提供する辞書機能により、利用者は辞書画面1300の機能選択部1301において「成句、例文、関連語」の各機能を適宜選択することにより、自身の学習レベルに適した成文、例文、関連語を表示させることができる。また、利用者は、ランキング操作部1308において「マイランキング」を操作することにより、自身が過去に検索した単語の検索履歴を把握することができる。したがって、言語学習装置101は、利用者の学習レベルに適した辞書機能を提供することができる。また、利用者は、言語学習装置101の辞書画面1300を利用することにより、自身の学習レベルの進捗に応じた辞書機能を利用することができる。また、上記各実施例では、言語学習装置を言語として英語と日本語に適用した場合を説明したが、これらの言語に限定するものではなく、韓国語や中国語等の他の言語に対しても適用可能であることは勿論である。
【0100】
なお、上記実施例1〜3及び辞書機能として示した各部の機能は、コンピュータシステムが読み取り可能なプログラムを記憶する記憶媒体として提供することも可能である。また、利用者端末は、通信ネットワーク102を介して言語学習装置101との間で通信及び学習コンテンツが実行可能な機能を有する端末であればよく、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯電話機、携帯型情報端末等が適用可能である。
【符号の説明】
【0101】
100…学習システム、101…言語学習装置、102…通信ネットワーク、104…言語情報管理部、105…コンテンツ管理部、106…利用者管理部、107…制御部、107a…利用者学習レベル判定部、107b…学習コンテンツ推奨部、107c…利用者推奨部、111…単語管理部、112…文章管理部、113…表現管理部、114…文法管理部、115…辞書管理部、116…コンテンツ蓄積部、117…コンテンツ更新部、118…コンテンツ作成部、119…認証部、120…学習履歴管理部、121…コミュニケーション解析部、201…単語テーブル、202…文章テーブル、203…表現テーブル、204…文法テーブル、301…コンテンツテーブル、401…利用者テーブル、402…学習履歴テーブル、1031〜103Nn…利用者端末。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ネットワークを介して接続される複数の利用者の端末に対して言語の学習環境を提供する言語学習装置であって、
前記複数の利用者の各登録情報を管理する利用者管理部と、
前記言語の文法と用例により分類した単語及び成句を含む学習コンテンツを複数記憶して管理するコンテンツ管理部と、
前記言語の学習環境に適用される学習レベル等の属性情報を各々設定した前記単語及び前記成句を複数記憶して管理する言語情報管理部と、
前記言語の学習環境において前記利用者の端末により選択される前記学習コンテンツに含まれる単語及び成句の各属性情報を学習履歴として前記利用者別に蓄積して管理する学習履歴管理部と、
前記学習履歴に基づいて前記学習コンテンツに含まれる前記単語及び前記成句に設定された前記属性情報を集計し、該集計結果を分析して前記利用者別に学習レベルを判定する利用者学習レベル判定部と、
前記利用者学習レベル判定部により判定される前記利用者別の学習レベルに基づいて前記言語情報管理部から前記単語及び前記成句を抽出して前記利用者別に適した学習コンテンツを生成して該当する利用者の端末に対して推奨する学習コンテンツ推奨部と、
を備えることを特徴とする言語学習装置。
【請求項2】
前記言語情報管理部は、前記言語の文法に基づく複数の文法情報と前記言語の用例に基づく複数の表現情報に対して前記学習レベル等の属性情報を各々設定して管理し、
前記学習履歴管理部は、前記利用者の端末により選択される前記学習コンテンツに含まれる前記文法及び前記表現の各属性情報を更に学習履歴として前記利用者別に蓄積して管理し、
前記利用者学習レベル判定部は、前記文法情報及び前記表現情報の各属性情報を集計し、該集計結果と前記単語及び前記成句の集計結果とを分析して前記利用者別に学習レベルを判定し、
前記学習コンテンツ推奨部は、前記利用者別の学習レベルの判定結果に基づいて前記言語情報管理部から前記単語、前記成句、前記文法及び前記表現を抽出して前記利用者別に適した学習コンテンツを生成して該当する利用者の端末に対して推奨することを特徴とする請求項1記載の言語学習装置。
【請求項3】
前記コンテンツ管理部は、前記単語、前記成句、前記文法及び前記表現を含み前記利用者に対して発音及び回答を要求する学習コンテンツを複数記憶し、
前記学習履歴管理部は、前記言語の学習環境において前記利用者の端末により選択される前記学習コンテンツに対する前記利用者の発音及び回答に含まれる前記単語、前記成句、前記文法及び前記表現の学習回数を前記学習履歴として前記利用者端末別に蓄積して管理することを特徴とする請求項1又は2に記載の言語学習装置。
【請求項4】
前記コンテンツ管理部は、前記言語情報管理部により管理される前記単語、前記成句、前記文法及び前記表現を用いて前記言語の学習環境に対応する前記学習コンテンツを作成するツールを前記利用者の端末に提供するコンテンツ作成部を有し、
前記学習履歴管理部は、前記利用者の端末により前記ツールを用いて作成される前記学習コンテンツに含まれる前記単語、前記成句、前記文法及び前記表現の使用履歴を前記学習履歴として前記利用者別に更に蓄積して管理し、
前記利用者学習レベル判定部は、前記使用履歴に基づいて前記利用者別に言語表現の好みを推測し、
前記学習コンテンツ推奨部は、前記利用者学習レベル判定部により推測される前記利用者別の前記言語表現の好みに基づいて前記言語情報管理部から前記単語、前記成句、前記文法及び前記表現を抽出して前記利用者別に好みの学習コンテンツを生成して該当する利用者の端末に対して推奨することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の言語学習装置。
【請求項5】
前記利用者学習レベル判定部は、前記学習履歴に基づいて前記学習コンテンツに含まれる前記単語、前記成句、前記文法及び前記表現に設定された前記属性情報を集計し、該集計結果を分析して前記利用者別に前記学習レベルの進捗を判定し、
前記学習コンテンツ推奨部は、前記利用者学習レベル判定部により判定される前記利用者別の前記学習レベルの進捗に基づいて前記言語情報管理部から前記単語、前記成句、前記文法及び前記表現を抽出して前記利用者別に前記学習レベルの進捗に適した学習コンテンツを生成して該当する利用者の端末に対して推奨することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の言語学習装置。
【請求項6】
前記利用者学習レベル判定部は、前記利用者別の学習レベルに基づいて前記言語の学習環境における学習範囲及び学習内容を前記利用者別に調整し、
前記学習コンテンツ推奨部は、前記利用者学習レベル判定部により前記利用者別に調整される前記学習範囲及び前記学習内容に基づいて前記言語情報管理部から前記単語、前記成句、前記文法及び前記表現を抽出して前記利用者別に適した学習コンテンツを生成して該当する利用者の端末に対して推奨することを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の言語学習装置。
【請求項7】
前記利用者学習レベル判定部は、前記利用者別の前記学習履歴に基づいて前記利用者別に過去の学習経過を作成して該当する利用者の端末に対して提供することを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の言語学習装置。
【請求項8】
前記利用者学習レベル判定部は、前記利用者別の前記学習履歴に基づいて前記単語、前記成句、前記文法及び前記表現に設定された前記属性情報を利用者別に集計し、該集計結果を分析して複数の利用者の学習傾向を判定し、
前記利用者学習レベル判定部により判定される複数の利用者の学習傾向に基づいて同様の学習傾向に該当する利用者の登録情報を前記利用者管理部から抽出して学習仲間として該当する利用者の端末に推奨する利用者推奨部を更に備えることを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の言語学習装置。
【請求項9】
前記言語情報管理部は、学習する言語以外の他言語の文法と用例により分類した単語、成句、文法及び表現を複数記憶し、前記単語、成句、文法及び表現に対して前記学習レベル等の属性情報を各々設定して管理し、
前記コンテンツ管理部は、前記利用者が前記学習コンテンツに対して前記他言語で文章を入力する参加型コンテンツを蓄積して管理し、
前記学習履歴管理部は、前記利用者の端末により前記参加型コンテンツにおいて入力される前記他言語の文章に含まれる前記単語、成句、文法及び表現の各属性情報を更に学習履歴として前記利用者別に蓄積して管理し、
前記利用者学習レベル判定部は、前記学習履歴に基づいて前記参加型コンテンツにおいて入力される前記他言語の文章に含まれる前記単語及び前記成句に設定された前記属性情報を集計し、該集計結果を分析して前記利用者別に学習レベルを判定し、
前記学習コンテンツ推奨部は、前記利用者別の学習レベルの判定結果に基づいて前記言語情報管理部から学習言語の前記単語、前記成句、前記文法及び前記表現を抽出して前記利用者別に適した前記学習言語の学習コンテンツを生成して該当する利用者の端末に対して推奨することを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載の言語学習装置。
【請求項10】
前記学習履歴管理部は、前記利用者の端末により検索される前記単語の前記属性情報を前記利用者別に前記学習履歴として蓄積して管理し、
前記利用者学習レベル判定部は、前記利用者別の前記学習履歴に基づいて前記利用者別に前記単語の検索回数を集計し、
前記利用者別の前記単語の検索回数の集計結果に基づいて前記利用者別に検索回数順に前記単語を該当する利用者の端末に対して表示する辞書管理部を更に備えることを特徴とする請求項1乃至9の何れか一項に記載の言語学習装置。
【請求項11】
前記辞書管理部は、前記利用者の端末により検索される前記単語を用いる成句及び文章を当該成句及び文章に含まれる単語の属性情報により前記言語情報管理部から抽出し、該抽出した成句及び文章を該当する利用者の端末に対して表示することを特徴とする請求項1乃至10の何れか一項に記載の言語学習装置。
【請求項12】
前記学習コンテンツ管理部は、前記参加型コンテンツにおいて前記利用者により使用される複数のアイテムを種類別に分類し、当該分類別に前記複数のアイテムを蓄積して管理し、
前記学習コンテンツ推奨部は、前記参加型コンテンツにおいて入力される前記他言語の文章により前記利用者別に前記学習履歴管理部に蓄積される学習履歴に基づいて、利用者別に興味の対象を推測し、該推測結果に基づいて前記複数のアイテムからアイテムを抽出して該当する利用者の端末に推奨することを特徴とする請求項1乃至11の何れか一項に記載の言語学習装置。
【請求項13】
通信ネットワークを介して接続される複数の利用者の端末に対して言語の学習環境を提供する言語学習装置によって実行される言語学習方法であって、
前記言語学習装置が前記複数の利用者の各登録情報を管理し、
前記言語学習装置が前記言語の文法と用例により分類した単語及び成句を含む学習コンテンツを複数記憶して管理し、
前記言語学習装置が前記言語の学習環境に適用される学習レベル等の属性情報を各々設定した前記単語及び前記成句を含む言語情報を複数記憶して管理し、
前記言語学習装置が前記言語の学習環境において前記利用者の端末により選択される前記学習コンテンツに含まれる単語及び成句の各属性情報を学習履歴として前記利用者別に蓄積して管理し、
前記言語学習装置が前記学習履歴に基づいて前記学習コンテンツに含まれる前記単語及び前記成句に設定された前記属性情報を集計し、該集計結果を分析して前記利用者別に学習レベルを判定し、
前記言語学習装置が前記判定される前記利用者別の学習レベルに基づいて前記複数の前記単語及び前記成句から該当する前記単語及び前記成句を抽出して前記利用者別に適した学習コンテンツを生成して該当する利用者の端末に対して推奨すること、
を含むことを特徴とする言語学習方法。
【請求項14】
前記言語情報を管理する段階は、前記言語の文法に基づく複数の文法情報と前記言語の用例に基づく複数の表現情報に対して前記学習レベル等の属性情報を各々設定して管理する段階を含み、
前記学習履歴を管理する段階は、前記利用者の端末により選択される前記学習コンテンツに含まれる前記文法及び前記表現の各属性情報を更に学習履歴として前記利用者別に蓄積して管理する段階を含み、
前記利用者の学習レベルを判定する段階は、前記文法情報及び前記表現情報の各属性情報を集計し、該集計結果と前記単語及び前記成句の集計結果とを分析して前記利用者別に学習レベルを判定する段階を含み、
前記学習コンテンツを推奨する段階は、前記利用者別の学習レベルの判定結果に基づいて前記言語情報管理部から前記単語、前記成句、前記文法及び前記表現を抽出して前記利用者別に適した学習コンテンツを生成して該当する利用者の端末に対して推奨する段階を含むことを特徴とする請求項13記載の言語学習方法。
【請求項15】
前記学習コンテンツを管理する段階は、前記単語、前記成句、前記文法及び前記表現を含み前記利用者に対して発音及び回答を要求する学習コンテンツを複数記憶する段階を含み、
前記学習履歴を管理する段階は、前記言語の学習環境において前記利用者の端末により選択される前記学習コンテンツに対する前記利用者の発音及び回答に含まれる前記単語、前記成句、前記文法及び前記表現の学習回数を前記学習履歴として前記利用者端末別に蓄積して管理する段階を含むことを特徴とする請求項13又は14に記載の言語学習方法。
【請求項16】
前記コンテンツを管理する段階は、前記単語、前記成句、前記文法及び前記表現を用いて前記言語の学習環境に対応する前記学習コンテンツを作成するツールを前記利用者の端末に提供する段階を含み、
前記学習履歴を管理する段階は、前記利用者の端末により前記ツールを用いて作成される前記学習コンテンツに含まれる前記単語、前記成句、前記文法及び前記表現の使用履歴を前記学習履歴として前記利用者別に更に蓄積して管理する段階を含み、
前記利用者の学習レベルを判定する段階は、前記使用履歴に基づいて前記利用者別に言語表現の好みを推測する段階を含み、
前記学習コンテンツを推奨する段階は、前記推測される前記利用者別の前記言語表現の好みに基づいて前記単語、前記成句、前記文法及び前記表現を抽出して前記利用者別に好みの学習コンテンツを生成して該当する利用者の端末に対して推奨する段階を含むことを特徴とする請求項13乃至15の何れか一項に記載の言語学習方法。
【請求項17】
前記利用者の学習レベルを判定する段階は、前記学習履歴に基づいて前記学習コンテンツに含まれる前記単語、前記成句、前記文法及び前記表現に設定された前記属性情報を集計し、該集計結果を分析して前記利用者別に前記学習レベルの進捗を判定する段階を含み、
前記学習コンテンツを推奨する段階は、前記判定される前記利用者別の前記学習レベルの進捗に基づいて前記単語、前記成句、前記文法及び前記表現を抽出して前記利用者別に前記学習レベルの進捗に適した学習コンテンツを生成して該当する利用者の端末に対して推奨する段階を含むことを特徴とする請求項13乃至16の何れか一項に記載の言語学習方法。
【請求項18】
前記利用者の学習レベルを判定する段階は、前記利用者別の学習レベルに基づいて前記言語の学習環境における学習範囲及び学習内容を前記利用者別に調整する段階を含み、
前記学習コンテンツを推奨する段階は、前記利用者別に調整される前記学習範囲及び前記学習内容に基づいて前記単語、前記成句、前記文法及び前記表現を抽出して前記利用者別に適した学習コンテンツを生成して該当する利用者の端末に対して推奨する段階を含むことを特徴とする請求項13乃至17の何れか一項に記載の言語学習方法。
【請求項19】
前記利用者の学習レベルを判定する段階は、前記利用者別の前記学習履歴に基づいて前記利用者別に過去の学習経過を作成して該当する利用者の端末に対して提供する段階を含むことを特徴とする請求項13乃至17の何れか一項に記載の言語学習方法。
【請求項20】
前記利用者の学習レベルを判定する段階は、前記利用者別の前記学習履歴に基づいて前記単語、前記成句、前記文法及び前記表現に設定された前記属性情報を利用者別に集計し、該集計結果を分析して複数の利用者の学習傾向を判定する段階を含み、
前記言語学習装置が前記判定される複数の利用者の学習傾向に基づいて同様の学習傾向に該当する利用者の登録情報を前記登録情報から抽出して学習仲間として該当する利用者の端末に推奨することを特徴とする請求項13乃至19の何れか一項に記載の言語学習方法。
【請求項21】
前記言語情報を管理する段階は、学習する言語以外の他言語の文法と用例により分類した単語、成句、文法及び表現を複数記憶し、前記単語、成句、文法及び表現に対して前記学習レベル等の属性情報を各々設定して管理する段階を含み、
前記コンテンツを管理する段階は、前記利用者が前記学習コンテンツに対して前記他言語で文章を入力する参加型コンテンツを蓄積して管理する段階を含み、
前記学習履歴を管理する段階は、前記利用者の端末により前記参加型コンテンツにおいて入力される前記他言語の文章に含まれる前記単語、成句、文法及び表現の各属性情報を更に学習履歴として前記利用者別に蓄積して管理する段階を含み、
前記利用者の学習レベル判定を判定する段階は、前記学習履歴に基づいて前記参加型コンテンツにおいて入力される前記他言語の文章に含まれる前記単語及び前記成句に設定された前記属性情報を集計し、該集計結果を分析して前記利用者別に学習レベルを判定する段階を含み、
前記学習コンテンツを推奨する段階は、前記利用者別の学習レベルの判定結果に基づいて学習言語の前記単語、前記成句、前記文法及び前記表現を抽出して前記利用者別に適した前記学習言語の学習コンテンツを生成して該当する利用者の端末に対して推奨する段階を含むことを特徴とする請求項13乃至20の何れか一項に記載の言語学習方法。
【請求項22】
前記学習履歴を管理する段階は、前記利用者の端末により検索される前記単語の前記属性情報を前記利用者別に前記学習履歴として蓄積して管理する段階を含み、
前記利用者の学習レベルを判定する段階は、前記利用者別の前記学習履歴に基づいて前記利用者別に前記単語の検索回数を集計する段階を含み、
前記言語学習装置が前記利用者別の前記単語の検索回数の集計結果に基づいて前記利用者別に検索回数順に前記単語を含む辞書を該当する利用者の端末に対して表示することを特徴とする請求項13乃至21の何れか一項に記載の言語学習方法。
【請求項23】
前記辞書を表示する段階は、前記利用者の端末により検索される前記単語を用いる成句及び文章を当該成句及び文章に含まれる単語の属性情報により前記言語情報から抽出し、該抽出した成句及び文章を該当する利用者の端末に対して表示する段階を含むことを特徴とする請求項13乃至22の何れか一項に記載の言語学習方法。
【請求項24】
前記学習コンテンツを管理する段階は、前記参加型コンテンツにおいて前記利用者により使用される複数のアイテムを種類別に分類し、当該分類別に前記複数のアイテムを蓄積して管理する段階を含み、
前記学習コンテンツを推奨する段階は、前記参加型コンテンツにおいて入力される前記他言語の文章により前記利用者別に蓄積される学習履歴に基づいて、利用者別に興味の対象を推測し、該推測結果に基づいて前記複数のアイテムからアイテムを抽出して該当する利用者の端末に推奨する段階を含むことを特徴とする請求項13乃至23の何れか一項に記載の言語学習方法。
【請求項1】
通信ネットワークを介して接続される複数の利用者の端末に対して言語の学習環境を提供する言語学習装置であって、
前記複数の利用者の各登録情報を管理する利用者管理部と、
前記言語の文法と用例により分類した単語及び成句を含む学習コンテンツを複数記憶して管理するコンテンツ管理部と、
前記言語の学習環境に適用される学習レベル等の属性情報を各々設定した前記単語及び前記成句を複数記憶して管理する言語情報管理部と、
前記言語の学習環境において前記利用者の端末により選択される前記学習コンテンツに含まれる単語及び成句の各属性情報を学習履歴として前記利用者別に蓄積して管理する学習履歴管理部と、
前記学習履歴に基づいて前記学習コンテンツに含まれる前記単語及び前記成句に設定された前記属性情報を集計し、該集計結果を分析して前記利用者別に学習レベルを判定する利用者学習レベル判定部と、
前記利用者学習レベル判定部により判定される前記利用者別の学習レベルに基づいて前記言語情報管理部から前記単語及び前記成句を抽出して前記利用者別に適した学習コンテンツを生成して該当する利用者の端末に対して推奨する学習コンテンツ推奨部と、
を備えることを特徴とする言語学習装置。
【請求項2】
前記言語情報管理部は、前記言語の文法に基づく複数の文法情報と前記言語の用例に基づく複数の表現情報に対して前記学習レベル等の属性情報を各々設定して管理し、
前記学習履歴管理部は、前記利用者の端末により選択される前記学習コンテンツに含まれる前記文法及び前記表現の各属性情報を更に学習履歴として前記利用者別に蓄積して管理し、
前記利用者学習レベル判定部は、前記文法情報及び前記表現情報の各属性情報を集計し、該集計結果と前記単語及び前記成句の集計結果とを分析して前記利用者別に学習レベルを判定し、
前記学習コンテンツ推奨部は、前記利用者別の学習レベルの判定結果に基づいて前記言語情報管理部から前記単語、前記成句、前記文法及び前記表現を抽出して前記利用者別に適した学習コンテンツを生成して該当する利用者の端末に対して推奨することを特徴とする請求項1記載の言語学習装置。
【請求項3】
前記コンテンツ管理部は、前記単語、前記成句、前記文法及び前記表現を含み前記利用者に対して発音及び回答を要求する学習コンテンツを複数記憶し、
前記学習履歴管理部は、前記言語の学習環境において前記利用者の端末により選択される前記学習コンテンツに対する前記利用者の発音及び回答に含まれる前記単語、前記成句、前記文法及び前記表現の学習回数を前記学習履歴として前記利用者端末別に蓄積して管理することを特徴とする請求項1又は2に記載の言語学習装置。
【請求項4】
前記コンテンツ管理部は、前記言語情報管理部により管理される前記単語、前記成句、前記文法及び前記表現を用いて前記言語の学習環境に対応する前記学習コンテンツを作成するツールを前記利用者の端末に提供するコンテンツ作成部を有し、
前記学習履歴管理部は、前記利用者の端末により前記ツールを用いて作成される前記学習コンテンツに含まれる前記単語、前記成句、前記文法及び前記表現の使用履歴を前記学習履歴として前記利用者別に更に蓄積して管理し、
前記利用者学習レベル判定部は、前記使用履歴に基づいて前記利用者別に言語表現の好みを推測し、
前記学習コンテンツ推奨部は、前記利用者学習レベル判定部により推測される前記利用者別の前記言語表現の好みに基づいて前記言語情報管理部から前記単語、前記成句、前記文法及び前記表現を抽出して前記利用者別に好みの学習コンテンツを生成して該当する利用者の端末に対して推奨することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の言語学習装置。
【請求項5】
前記利用者学習レベル判定部は、前記学習履歴に基づいて前記学習コンテンツに含まれる前記単語、前記成句、前記文法及び前記表現に設定された前記属性情報を集計し、該集計結果を分析して前記利用者別に前記学習レベルの進捗を判定し、
前記学習コンテンツ推奨部は、前記利用者学習レベル判定部により判定される前記利用者別の前記学習レベルの進捗に基づいて前記言語情報管理部から前記単語、前記成句、前記文法及び前記表現を抽出して前記利用者別に前記学習レベルの進捗に適した学習コンテンツを生成して該当する利用者の端末に対して推奨することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の言語学習装置。
【請求項6】
前記利用者学習レベル判定部は、前記利用者別の学習レベルに基づいて前記言語の学習環境における学習範囲及び学習内容を前記利用者別に調整し、
前記学習コンテンツ推奨部は、前記利用者学習レベル判定部により前記利用者別に調整される前記学習範囲及び前記学習内容に基づいて前記言語情報管理部から前記単語、前記成句、前記文法及び前記表現を抽出して前記利用者別に適した学習コンテンツを生成して該当する利用者の端末に対して推奨することを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の言語学習装置。
【請求項7】
前記利用者学習レベル判定部は、前記利用者別の前記学習履歴に基づいて前記利用者別に過去の学習経過を作成して該当する利用者の端末に対して提供することを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の言語学習装置。
【請求項8】
前記利用者学習レベル判定部は、前記利用者別の前記学習履歴に基づいて前記単語、前記成句、前記文法及び前記表現に設定された前記属性情報を利用者別に集計し、該集計結果を分析して複数の利用者の学習傾向を判定し、
前記利用者学習レベル判定部により判定される複数の利用者の学習傾向に基づいて同様の学習傾向に該当する利用者の登録情報を前記利用者管理部から抽出して学習仲間として該当する利用者の端末に推奨する利用者推奨部を更に備えることを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の言語学習装置。
【請求項9】
前記言語情報管理部は、学習する言語以外の他言語の文法と用例により分類した単語、成句、文法及び表現を複数記憶し、前記単語、成句、文法及び表現に対して前記学習レベル等の属性情報を各々設定して管理し、
前記コンテンツ管理部は、前記利用者が前記学習コンテンツに対して前記他言語で文章を入力する参加型コンテンツを蓄積して管理し、
前記学習履歴管理部は、前記利用者の端末により前記参加型コンテンツにおいて入力される前記他言語の文章に含まれる前記単語、成句、文法及び表現の各属性情報を更に学習履歴として前記利用者別に蓄積して管理し、
前記利用者学習レベル判定部は、前記学習履歴に基づいて前記参加型コンテンツにおいて入力される前記他言語の文章に含まれる前記単語及び前記成句に設定された前記属性情報を集計し、該集計結果を分析して前記利用者別に学習レベルを判定し、
前記学習コンテンツ推奨部は、前記利用者別の学習レベルの判定結果に基づいて前記言語情報管理部から学習言語の前記単語、前記成句、前記文法及び前記表現を抽出して前記利用者別に適した前記学習言語の学習コンテンツを生成して該当する利用者の端末に対して推奨することを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載の言語学習装置。
【請求項10】
前記学習履歴管理部は、前記利用者の端末により検索される前記単語の前記属性情報を前記利用者別に前記学習履歴として蓄積して管理し、
前記利用者学習レベル判定部は、前記利用者別の前記学習履歴に基づいて前記利用者別に前記単語の検索回数を集計し、
前記利用者別の前記単語の検索回数の集計結果に基づいて前記利用者別に検索回数順に前記単語を該当する利用者の端末に対して表示する辞書管理部を更に備えることを特徴とする請求項1乃至9の何れか一項に記載の言語学習装置。
【請求項11】
前記辞書管理部は、前記利用者の端末により検索される前記単語を用いる成句及び文章を当該成句及び文章に含まれる単語の属性情報により前記言語情報管理部から抽出し、該抽出した成句及び文章を該当する利用者の端末に対して表示することを特徴とする請求項1乃至10の何れか一項に記載の言語学習装置。
【請求項12】
前記学習コンテンツ管理部は、前記参加型コンテンツにおいて前記利用者により使用される複数のアイテムを種類別に分類し、当該分類別に前記複数のアイテムを蓄積して管理し、
前記学習コンテンツ推奨部は、前記参加型コンテンツにおいて入力される前記他言語の文章により前記利用者別に前記学習履歴管理部に蓄積される学習履歴に基づいて、利用者別に興味の対象を推測し、該推測結果に基づいて前記複数のアイテムからアイテムを抽出して該当する利用者の端末に推奨することを特徴とする請求項1乃至11の何れか一項に記載の言語学習装置。
【請求項13】
通信ネットワークを介して接続される複数の利用者の端末に対して言語の学習環境を提供する言語学習装置によって実行される言語学習方法であって、
前記言語学習装置が前記複数の利用者の各登録情報を管理し、
前記言語学習装置が前記言語の文法と用例により分類した単語及び成句を含む学習コンテンツを複数記憶して管理し、
前記言語学習装置が前記言語の学習環境に適用される学習レベル等の属性情報を各々設定した前記単語及び前記成句を含む言語情報を複数記憶して管理し、
前記言語学習装置が前記言語の学習環境において前記利用者の端末により選択される前記学習コンテンツに含まれる単語及び成句の各属性情報を学習履歴として前記利用者別に蓄積して管理し、
前記言語学習装置が前記学習履歴に基づいて前記学習コンテンツに含まれる前記単語及び前記成句に設定された前記属性情報を集計し、該集計結果を分析して前記利用者別に学習レベルを判定し、
前記言語学習装置が前記判定される前記利用者別の学習レベルに基づいて前記複数の前記単語及び前記成句から該当する前記単語及び前記成句を抽出して前記利用者別に適した学習コンテンツを生成して該当する利用者の端末に対して推奨すること、
を含むことを特徴とする言語学習方法。
【請求項14】
前記言語情報を管理する段階は、前記言語の文法に基づく複数の文法情報と前記言語の用例に基づく複数の表現情報に対して前記学習レベル等の属性情報を各々設定して管理する段階を含み、
前記学習履歴を管理する段階は、前記利用者の端末により選択される前記学習コンテンツに含まれる前記文法及び前記表現の各属性情報を更に学習履歴として前記利用者別に蓄積して管理する段階を含み、
前記利用者の学習レベルを判定する段階は、前記文法情報及び前記表現情報の各属性情報を集計し、該集計結果と前記単語及び前記成句の集計結果とを分析して前記利用者別に学習レベルを判定する段階を含み、
前記学習コンテンツを推奨する段階は、前記利用者別の学習レベルの判定結果に基づいて前記言語情報管理部から前記単語、前記成句、前記文法及び前記表現を抽出して前記利用者別に適した学習コンテンツを生成して該当する利用者の端末に対して推奨する段階を含むことを特徴とする請求項13記載の言語学習方法。
【請求項15】
前記学習コンテンツを管理する段階は、前記単語、前記成句、前記文法及び前記表現を含み前記利用者に対して発音及び回答を要求する学習コンテンツを複数記憶する段階を含み、
前記学習履歴を管理する段階は、前記言語の学習環境において前記利用者の端末により選択される前記学習コンテンツに対する前記利用者の発音及び回答に含まれる前記単語、前記成句、前記文法及び前記表現の学習回数を前記学習履歴として前記利用者端末別に蓄積して管理する段階を含むことを特徴とする請求項13又は14に記載の言語学習方法。
【請求項16】
前記コンテンツを管理する段階は、前記単語、前記成句、前記文法及び前記表現を用いて前記言語の学習環境に対応する前記学習コンテンツを作成するツールを前記利用者の端末に提供する段階を含み、
前記学習履歴を管理する段階は、前記利用者の端末により前記ツールを用いて作成される前記学習コンテンツに含まれる前記単語、前記成句、前記文法及び前記表現の使用履歴を前記学習履歴として前記利用者別に更に蓄積して管理する段階を含み、
前記利用者の学習レベルを判定する段階は、前記使用履歴に基づいて前記利用者別に言語表現の好みを推測する段階を含み、
前記学習コンテンツを推奨する段階は、前記推測される前記利用者別の前記言語表現の好みに基づいて前記単語、前記成句、前記文法及び前記表現を抽出して前記利用者別に好みの学習コンテンツを生成して該当する利用者の端末に対して推奨する段階を含むことを特徴とする請求項13乃至15の何れか一項に記載の言語学習方法。
【請求項17】
前記利用者の学習レベルを判定する段階は、前記学習履歴に基づいて前記学習コンテンツに含まれる前記単語、前記成句、前記文法及び前記表現に設定された前記属性情報を集計し、該集計結果を分析して前記利用者別に前記学習レベルの進捗を判定する段階を含み、
前記学習コンテンツを推奨する段階は、前記判定される前記利用者別の前記学習レベルの進捗に基づいて前記単語、前記成句、前記文法及び前記表現を抽出して前記利用者別に前記学習レベルの進捗に適した学習コンテンツを生成して該当する利用者の端末に対して推奨する段階を含むことを特徴とする請求項13乃至16の何れか一項に記載の言語学習方法。
【請求項18】
前記利用者の学習レベルを判定する段階は、前記利用者別の学習レベルに基づいて前記言語の学習環境における学習範囲及び学習内容を前記利用者別に調整する段階を含み、
前記学習コンテンツを推奨する段階は、前記利用者別に調整される前記学習範囲及び前記学習内容に基づいて前記単語、前記成句、前記文法及び前記表現を抽出して前記利用者別に適した学習コンテンツを生成して該当する利用者の端末に対して推奨する段階を含むことを特徴とする請求項13乃至17の何れか一項に記載の言語学習方法。
【請求項19】
前記利用者の学習レベルを判定する段階は、前記利用者別の前記学習履歴に基づいて前記利用者別に過去の学習経過を作成して該当する利用者の端末に対して提供する段階を含むことを特徴とする請求項13乃至17の何れか一項に記載の言語学習方法。
【請求項20】
前記利用者の学習レベルを判定する段階は、前記利用者別の前記学習履歴に基づいて前記単語、前記成句、前記文法及び前記表現に設定された前記属性情報を利用者別に集計し、該集計結果を分析して複数の利用者の学習傾向を判定する段階を含み、
前記言語学習装置が前記判定される複数の利用者の学習傾向に基づいて同様の学習傾向に該当する利用者の登録情報を前記登録情報から抽出して学習仲間として該当する利用者の端末に推奨することを特徴とする請求項13乃至19の何れか一項に記載の言語学習方法。
【請求項21】
前記言語情報を管理する段階は、学習する言語以外の他言語の文法と用例により分類した単語、成句、文法及び表現を複数記憶し、前記単語、成句、文法及び表現に対して前記学習レベル等の属性情報を各々設定して管理する段階を含み、
前記コンテンツを管理する段階は、前記利用者が前記学習コンテンツに対して前記他言語で文章を入力する参加型コンテンツを蓄積して管理する段階を含み、
前記学習履歴を管理する段階は、前記利用者の端末により前記参加型コンテンツにおいて入力される前記他言語の文章に含まれる前記単語、成句、文法及び表現の各属性情報を更に学習履歴として前記利用者別に蓄積して管理する段階を含み、
前記利用者の学習レベル判定を判定する段階は、前記学習履歴に基づいて前記参加型コンテンツにおいて入力される前記他言語の文章に含まれる前記単語及び前記成句に設定された前記属性情報を集計し、該集計結果を分析して前記利用者別に学習レベルを判定する段階を含み、
前記学習コンテンツを推奨する段階は、前記利用者別の学習レベルの判定結果に基づいて学習言語の前記単語、前記成句、前記文法及び前記表現を抽出して前記利用者別に適した前記学習言語の学習コンテンツを生成して該当する利用者の端末に対して推奨する段階を含むことを特徴とする請求項13乃至20の何れか一項に記載の言語学習方法。
【請求項22】
前記学習履歴を管理する段階は、前記利用者の端末により検索される前記単語の前記属性情報を前記利用者別に前記学習履歴として蓄積して管理する段階を含み、
前記利用者の学習レベルを判定する段階は、前記利用者別の前記学習履歴に基づいて前記利用者別に前記単語の検索回数を集計する段階を含み、
前記言語学習装置が前記利用者別の前記単語の検索回数の集計結果に基づいて前記利用者別に検索回数順に前記単語を含む辞書を該当する利用者の端末に対して表示することを特徴とする請求項13乃至21の何れか一項に記載の言語学習方法。
【請求項23】
前記辞書を表示する段階は、前記利用者の端末により検索される前記単語を用いる成句及び文章を当該成句及び文章に含まれる単語の属性情報により前記言語情報から抽出し、該抽出した成句及び文章を該当する利用者の端末に対して表示する段階を含むことを特徴とする請求項13乃至22の何れか一項に記載の言語学習方法。
【請求項24】
前記学習コンテンツを管理する段階は、前記参加型コンテンツにおいて前記利用者により使用される複数のアイテムを種類別に分類し、当該分類別に前記複数のアイテムを蓄積して管理する段階を含み、
前記学習コンテンツを推奨する段階は、前記参加型コンテンツにおいて入力される前記他言語の文章により前記利用者別に蓄積される学習履歴に基づいて、利用者別に興味の対象を推測し、該推測結果に基づいて前記複数のアイテムからアイテムを抽出して該当する利用者の端末に推奨する段階を含むことを特徴とする請求項13乃至23の何れか一項に記載の言語学習方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図9】
【図10】
【図11】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図9】
【図10】
【図11】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2011−128365(P2011−128365A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−286580(P2009−286580)
【出願日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【出願人】(509043814)ココネ株式会社 (4)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【出願人】(509043814)ココネ株式会社 (4)
【Fターム(参考)】
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