説明

計器用変圧器二次側負荷制御方式および計器用変圧器の飽和監視装置

【課題】 設備内主回路や送配電系統に使用されている計器用変圧器が飽和した場合に計器用変圧器二次側負荷が誤った異常な動作をするのを防止する。
【解決手段】 計器用変圧器2の一次側電圧を飽和監視装置6の一次電圧検出部4で検出し、前記一次側電圧が前記計器用変圧器2の飽和時の電圧になると、前記飽和監視装置6の出力部5で、前記計器用変圧器2の二次側に接続されている計器用変圧器二次側負荷3の動作を前記飽和による前記計器用変圧器の二次側電圧の変化に応動しないようにロックする計器用変圧器二次側負荷制御方式。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、受配電及び発電設備等に使用される計器用変圧器の二次側負荷制御方式、及び計器用変圧器二次側負荷制御方式に適用される計器用変圧器の飽和監視装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
受配電設備、発電設備、送配電系統などで地絡事故や短絡事故などの事故発生時には、設備内主回路や送配電線に大きな事故電流が流れる。
【0003】
事故発生時に大きな事故電流が流れた場合、保護継電装置の電流検出手段として使われる変流器は通常は飽和するので、電流検出対象の主回路の事故電流に的確に応動できるように、変流器の二次電流から種々の検出や処理を行う保護継電装置は、例えば特許文献1、特許文献2、特許文献3等に見られるように種々案出されている。
【0004】
【特許文献1】特開2001-86638公報(図1及びその説明)
【特許文献2】特開昭52-145754公報(第3図及びその説明)
【特許文献3】特開昭60-237814公報(第1図〜第5図及びその説明)
【0005】
一方、事故発生時には設備内主回路や送配電線の電圧は低下するので、設備内主回路や送配電系統に使用されている計器用変圧器は事故発生時に飽和することはないとされている。従って、計器用変圧器については、例えば発電設備における使用例で示すと、図8に示すように、発電機1の出力側に一次側が接続された計器用変圧器2の二次側に、自動同期装置、自動電圧調整装置、保護リレ−等の計器用変圧器二次側負荷3が、計器用変圧器2の飽和対策無しに接続されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、発明者は最近、事故発生時に計器用変圧器の一次側の電圧が過渡現象的に高くなり計器用変圧器が飽和する事象を経験した。計器用変圧器が飽和した場合、変圧比が変わりその一次側の電圧上昇しているにも拘わらず或は高いにも拘わらずその二次電圧は下がり、計器用変圧器の変圧比が変わらないことを前提に動作設定されている計器用変圧器二次側負荷が誤った異常な動作をする。例えば、自動電圧調整装置は、計器用変圧器の二次電圧が下がることにより、その出力電圧を上げる方向に動作する。このような事象は、例えば、三相における一線地絡が発生した場合、残りの二相の線間電圧がL成分やC成分等の環境条件によって過渡現象的に高くなるものと考えられる。従って、これまでは、設備内主回路や送配電系統に使用されている計器用変圧器は事故発生時に飽和することはないとされているが、設備内主回路や送配電系統に使用されている計器用変圧器が飽和することも考慮に入れるのが好ましい。
【0007】
この発明は、前述のような実情に鑑みてなされたもので、設備内主回路や送配電系統に使用されている計器用変圧器が飽和した場合に計器用変圧器二次側負荷が誤った異常な動作をするのを防止することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明に係る計器用変圧器二次側負荷制御方式は、計器用変圧器の一次側電圧を検出し、前記一次側電圧が前記計器用変圧器の飽和時の電圧になると、前記計器用変圧器の二次側に接続されている計器用変圧器二次側負荷の動作を前記飽和による前記計器用変圧器の二次側電圧の変化に応動しないようにロックするものである。
【発明の効果】
【0009】
この発明は、計器用変圧器の一次側電圧を検出し、前記一次側電圧が前記計器用変圧器の飽和時の電圧になると、前記計器用変圧器の二次側に接続されている計器用変圧器二次側負荷の動作を前記飽和による前記計器用変圧器の二次側電圧の変化に応動しないようにロックするので、これまでは飽和することがないとされていた設備内主回路や送配電系統等に使用されている計器用変圧器が飽和した場合に計器用変圧器二次側負荷が誤った異常な動作をするのを防止することができる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下に説明するこの発明の実施の形態1〜7は、何れも発電プラントにこの発明を適用した場合の各種事例を例示する。
【0011】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を図1に基づいて説明する。図1は、一例として、発電機1の出力側に接続されている母線に一次側が接続された計器用変圧器2の一次側電圧を検出し、前記一次側電圧が前記計器用変圧器2の飽和時の電圧になると、前記計器用変圧器2の二次側に接続されている計器用変圧器二次側負荷3の動作を前記飽和による前記計器用変圧器の二次側電圧の変化に応動しないようにロックする計器用変圧器二次側負荷制御方式を例示し、また、計器用変圧器2の一次側電圧が前記計器用変圧器2の飽和時の電圧になると動作する一次電圧検出部4、および前記一次電圧検出部が動作すると前記一次側電圧が前記計器用変圧器の飽和時の電圧になったことを出力する出力部5を備えた計器用変圧器の飽和監視装置6を例示するものである。
【0012】
前記計器用変圧器二次側負荷3は、例えば、自動同期装置、自動電圧調整装置、保護リレー、コントロ−ラ他の監視/制御装置、等々である。
【0013】
前記一次電圧検出部4としては、例えば、電圧リレ−を使用し、その動作電圧には前記計器用変圧器2が飽和に至る電圧を予め設定しておく。
【0014】
前記出力部5は、前記計器用変圧器二次側負荷3への動作ロック指令を出力して前記計器用変圧器2の二次側に接続されている計器用変圧器二次側負荷3の動作を前記計器用変圧器2飽和による前記計器用変圧器の二次側電圧の変化に応動しないようにロックする機能を有している。換言すれば、前記出力部5の出力により、前記計器用変圧器二次側負荷3の動作は、前記計器用変圧器2の飽和検出時の正常状態での動作状態に維持するようにロックされる。
【0015】
前記飽和監視装置6の具体的動作を説明すると、前記一次電圧検出部4は前記計器用変圧器2の一次側電圧である系統電圧を監視し、系統電圧が前記設定された電圧に達すると動作し、前記一次電圧検出部4が動作すると、計器用変圧器2の飽和と判断し、前記出力部5が、前記計器用変圧器2の二次側に接続されている計器用変圧器二次側負荷3に対し、動作ロックの指令を出力する。従って、前記系統電圧の前記過渡現象的な増加により前記計器用変圧器2が飽和し、二次側の電圧が正常に出ない場合でも、前記指令により、前記計器用変圧器二次側負荷3は動作をロックされているため、プラントとして異常な挙動を起こすことを防止できる。
【0016】
なお、前記計器用変圧器2の一次側電圧である系統電圧が前述のように過渡現象的に増加しながら前記一次電圧検出部4の設定電圧に達する場合、当該設定電圧に達しても前記計器用変圧器2の飽和は時間的に遅れるので、前記一次電圧検出部4の動作による動作ロックの指令によって前記計器用変圧器二次側負荷3を、前記計器用変圧器2の飽和による二次電圧異常の影響を受けずに正常な動作状態にロックすることが可能である。
【0017】
なお、前述のこの発明の実施の形態1を採用せずに、例えば、前記計器用変圧器2として、前記計器用変圧器2が接続される主回路電圧と比較して大きい定格の計器用変圧器を使用し、想定される過渡現象的電圧上昇時に前記計器用変圧器が飽和しないようにすることも論理上可能であるが、高価なものとなる上、変圧精度が低下するので好ましくない。
【0018】
実施の形態2.
以下、この発明の実施の形態2を図2に基づいて説明する。図2は、前記計器用変圧器2の二次側に一次側が接続された補助変圧器7の二次側に前記計器用変圧器二次側負荷3が接続されている場合、前記補助変圧器7の一次側電圧を検出し、前記補助変圧器7の一次側電圧が前記補助変圧器7の飽和時の電圧になると、前記計器用変圧器二次側負荷3の動作を前記飽和による前記補助変圧器7の二次側電圧の変化に応動しないようにロックする計器用変圧器二次側負荷制御方式を例示するものである。また、図2の図1との構成上の相違点は、補助変圧器7が追加されている点あり、従って、補助変圧器7以外の部品については図2では図1と同一符号を付し、この発明の実施の形態2の説明は、前記相違点を主体的に行い、他は割愛する。
【0019】
前述の実施の形態1では、発電機1の主回路の計器用変圧器2の場合について述べたが、発電所では、前記計器用変圧器2の二次側に位相合わせや電圧合わせを目的として補助変圧器が設置される場合がある。一般に、この補助変圧器7は、その二次側に接続される機器の負担が軽いこと、自動同期用などで通常対地間電圧がかかっているが、地絡時に線間電圧(対地間の√3倍)がかかるようなものがあることなどから、前記主回路の計器用変圧器2と比較しても飽和し易くなっていることが多い。
【0020】
この様な場合、図2に示すように、前記計器用変圧器2と前記補助変圧器7との間の電圧を前記電圧リレー等の一次電圧検出部4により監視することで、前記補助変圧器7の飽和を監視することが可能となる。前記一次電圧検出部4が動作すると前記飽和監視装置6は前記補助変圧器7の飽和と判断し、前記計器用変圧器二次側負荷3に対し前記出力部5を通じて動作ロックの指令を出力する。従って、前述の実施の形態2の場合と同様、前記補助変圧器7が飽和しその二次側の電圧が正常に出ない場合でも、前記計器用変圧器二次側負荷3は動作をロックされているため、プラントとして異常な挙動を起こすことを防止出来る。
【0021】
実施の形態3.
以下、この発明の実施の形態3を図3に基づいて説明する。図3は、前記計器用変圧器2が共通の母線に複数個(21,22,23)並列に接続されている場合、何れの計器用変圧器の計器用変圧器二次側負荷31,32,33も前記ロックをするようにした計器用変圧器二次側負荷制御方式を例示するものである。なお、図3中、図1と同一または相当部分には同一符号あるいは同一符号に子番号を付し、この発明の実施の形態3の説明は、前述の実施の形態1と相違する点を主体的に行い、他は割愛する。
【0022】
前述の実施の形態では、監視対象とする変圧器が一台の場合について述べたが、発電所では、図3に示すように、発電所のコントロールセンタ等の計器用変圧器二次側負荷などで、各フィーダ81,82,83におけるコントロールセンタ等の制御回路(計器用変圧器二次側負荷)31,32,33の電源として各々のフィーダ81,82,83に計器用変圧器21,22,23を設置して使っているケースがある。一般に、これら計器用変圧器21,22,23は同一仕様のものが用いられることから、各計器用変圧器21,22,23の飽和電圧は等しいと考えることができる。
【0023】
本実施の形態では、図3に示すように、各フィーダ81,82,83が接続されている母線9に、飽和監視装置6を1台設け、電圧リレー等の一次電圧検出部4に母線9の電圧を監視させる。前記1台の飽和監視装置6から、変圧器の飽和時のロック指令を、すべてのフィーダ81,82,83の制御回路(計器用変圧器二次側負荷)31,32,33に出力することで、前述の実施の形態1と同様の効果を奏すると共に、複数台の計器用変圧器21,22,23の飽和を1台の飽和監視装置で監視することが可能とる。
【0024】
実施の形態4.
以下、この発明の実施の形態4を図4に基づいて説明する。図4は、前述の計器用変圧器2の飽和時に該計器用変圧器2の一次側を主回路遮断用遮断器10で遮断する計器用変圧器二次側負荷制御方式を例示するものである。なお、図4中、図1と同一または相当部分には同一符号あるいは同一符号に子番号を付し、この発明の実施の形態4の説明は、前述の実施の形態1と相違する点を主体的に行い、他は割愛する。
【0025】
前述の実施の形態1においては、計器用変圧器の飽和時にその計器用変圧器二次側負荷3の動作をロックする場合を例示したが、計器用変圧器の飽和時には、電圧上昇の大きさによっては、計器用変圧器2の飽和により多大な電流が流れ、計器用変圧器2の巻線を焼損する可能性がある。
【0026】
本実施の形態では、図4に示すように、前記計器用変圧器2の主回路を遮断する主回路遮断用遮断器10を設け、電圧リレー等の一次電圧検出部4による前記計器用変圧器2の飽和電圧検出時に、前記飽和監視装置6における出力部5の動作ロック司令部51により前記計器用変圧器二次側負荷3に対する前述の動作ロックを行うと共に、前記出力部5の主回路遮断司令部52に、前記計器用変圧器2が接続されている主回路を遮断する機能を持たせることで、前記計器用変圧器2の飽和時における巻線焼損を防止することができる。
【0027】
実施の形態5.
以下、この発明の実施の形態5を図5に基づいて説明する。図5は、計器用変圧器2の励磁電流を検出し、前記励磁電流が前記計器用変圧器2の飽和時の励磁電流なると、前記計器用変圧器2の二次側に接続されている計器用変圧器二次側負荷3の動作を前記飽和による前記計器用変圧器2の二次側電圧の変化に応動しないようにロックする計器用変圧器二次側負荷制御方式を例示し、また、計器用変圧器2の励磁電流が前記計器用変圧器2の飽和時の励磁電流なると動作する励磁電流検出部11、および前記励磁電流検出部11が動作すると前記一次側電圧が前記計器用変圧器2の飽和時の電圧になったことを出力する出力部5を備えた計器用変圧器の飽和監視装置6を例示するものである。また、図5の図1との構成上の相違点は、図1で例示された電圧リレ−等の一次電圧検出部4の代わりに電流リレ−等の励磁電流検出部11を使用した点あり、従って、励磁電流検出部11以外の部品については図5では図1と同一符号を付し、この発明の実施の形態5の説明は、前記相違点を主体的に行い、他は割愛する。
【0028】
本実施の形態では、励磁電流検出部11として、例えば、電流リレーを使用し、その動作電流には前記計器用変圧器2が飽和に至る励磁電流を予め設定しておくことで、前記計器用変圧器2の飽和状態を前記励磁電流から間接的に検出し、前記計器用変圧器二次側負荷3の動作を、動作ロック司令の機能を有する出力部5を通じてロックすることにより、前記計器用変圧器二次側負荷3が異常な動作をすることを防止することができる。
【0029】
実施の形態6.
以下、この発明の実施の形態6を図6に基づいて説明する。図6は、計器用変圧器2の二次側に一次側が接続された補助変圧器7の二次側に計器用変圧器二次側負荷3が接続されている場合、前記補助変圧器7の励磁電流を検出し、前記補助変圧器7の励磁電流が前記補助変圧器7の飽和時の励磁電流になると、前記計器用変圧器二次側負荷3の動作を前記飽和による前記補助変圧器7の二次側電圧の変化に応動しないようにロックする計器用変圧器二次側負荷制御方式を例示するものである。なお、図6中、図1、図2および図5と同一または相当部分には同一符号あるいは同一符号に子番号を付し、この発明の実施の形態6の説明は、前述の実施の形態1、2および6と相違する点を主体的に行い、他は割愛する。
【0030】
前述の実施の形態2では、電圧リレー等の一次電圧検出部4を使用して計器用変圧器2と補助変圧器7の間の電圧を監視したが、本実施の形態では、図6に示すように、計器用変圧器2と補助変圧器7との間の電流、つまり補助変圧器7の一次側励磁電流を、飽和監視装置6の電流リレー等の励磁電流検出部11により監視することで、補助変圧器7の飽和を監視することが可能となる。
【0031】
前記電流リレー励磁電流検出部11が動作すると前記飽和監視装置6は前記補助変圧器7の飽和と判断し、計器用変圧器二次側負荷3に対し、動作ロック司令機能を有した出力部5を通じて動作ロックの指令を出力する。従って、前記補助変圧器7が飽和し、その二次側の電圧が正常に出ない場合でも、計器用変圧器二次側負荷3は動作をロックされているため、プラントとして異常な挙動を起こすことを防止できる。
【0032】
実施の形態7.
以下、この発明の実施の形態7を図7に基づいて説明する。図7は、前述の計器用変圧器2の飽和時に前記計器用変圧器2の一次側を主回路遮断用遮断器10で遮断する計器用変圧器二次側負荷制御方式を例示するものである。なお、図4中、図1、図4および図5と同一または相当部分には同一符号あるいは同一符号に子番号を付し、この発明の実施の形態7の説明は、前述の実施の形態1、4および5と相違する点を主体的に行い、他は割愛する。
【0033】
前述の実施の形態4においては電圧リレー等の一次電圧検出部4を使用して前記計器用変圧器2飽和を検出したが、本実施の形態7では、図7に示すように、前記計器用変圧器2の主回路を遮断する主回路遮断用遮断器10を設け、前記計器用変圧器2が飽和にいたる励磁電流を、予め電流リレー等の励磁電流検出部にその動作電流として設定しておくことで、前記計器用変圧器2の飽和状態を前記励磁電流から間接的に検出し、前記飽和監視装置6における出力部5の動作ロック司令部51により前記計器用変圧器二次側負荷3に対する前述の動作ロックを行うと共に、前記出力部5の主回路遮断司令部52に、前記計器用変圧器2が接続されている主回路を遮断する機能を持たせることで、前記計器用変圧器2の飽和時における巻線焼損を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】この発明の実施の形態1を示す図で、計器用変圧器二次側負荷制御方式および計器用変圧器の飽和監視装置を示すブロック図である。
【図2】この発明の実施の形態2を示す図で、計器用変圧器二次側負荷制御方式および計器用変圧器の飽和監視装置を示すブロック図である。
【図3】この発明の実施の形態3を示す図で、計器用変圧器二次側負荷制御方式および計器用変圧器の飽和監視装置を示すブロック図である。
【図4】この発明の実施の形態4を示す図で、計器用変圧器二次側負荷制御方式および計器用変圧器の飽和監視装置を示すブロック図である。
【図5】この発明の実施の形態5を示す図で、計器用変圧器二次側負荷制御方式および計器用変圧器の飽和監視装置を示すブロック図である。
【図6】この発明の実施の形態6を示す図で、計器用変圧器二次側負荷制御方式および計器用変圧器の飽和監視装置を示すブロック図である。
【図7】この発明の実施の形態7を示す図で、計器用変圧器二次側負荷制御方式および計器用変圧器の飽和監視装置を示すブロック図である。
【図8】従来の計器用変圧器と計器用変圧器二次側負荷との接続関係を示す図である。
【符号の説明】
【0035】
1 発電機、
2 計器用変圧器、
3,31,32,33 計器用変圧器二次側負荷、
4 一次電圧検出部(電圧リレー)、
5 出力部(動作ロック司令部)、
51 動作ロック司令部、
52 主回路遮断指令部、
6 飽和監視装置、
7 補助変圧器、
81,82,83 コントロールセンタ(計器用変圧器二次側負荷)のフィーダ、
9 主回路の母線、
10 主回路遮断用遮断器、
11 励磁電流検出部(電流リレー)。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
計器用変圧器の一次側電圧を検出し、前記一次側電圧が前記計器用変圧器の飽和時の電圧になると、前記計器用変圧器の二次側に接続されている計器用変圧器二次側負荷の動作を前記飽和による前記計器用変圧器の二次側電圧の変化に応動しないようにロックする計器用変圧器二次側負荷制御方式。
【請求項2】
計器用変圧器の二次側に一次側が接続された補助変圧器の二次側に計器用変圧器二次側負荷が接続されている場合、前記補助変圧器の一次側電圧を検出し、前記補助変圧器の一次側電圧が前記補助変圧器の飽和時の電圧になると、前記計器用変圧器二次側負荷の動作を前記飽和による前記補助変圧器の二次側電圧の変化に応動しないようにロックする計器用変圧器二次側負荷制御方式。
【請求項3】
計器用変圧器の励磁電流を検出し、前記励磁電流が前記計器用変圧器の飽和時の励磁電流なると、前記計器用変圧器の二次側に接続されている計器用変圧器二次側負荷の動作を前記飽和による前記計器用変圧器の二次側電圧の変化に応動しないようにロックする計器用変圧器二次側負荷制御方式。
【請求項4】
計器用変圧器の二次側に一次側が接続された補助変圧器の二次側に計器用変圧器二次側負荷が接続されている場合、前記補助変圧器の励磁電流を検出し、前記補助変圧器の励磁電流が前記補助変圧器の飽和時の励磁電流になると、前記計器用変圧器二次側負荷の動作を前記飽和による前記補助変圧器の二次側電圧の変化に応動しないようにロックする計器用変圧器二次側負荷制御方式。
【請求項5】
請求項1〜4に記載の計器用変圧器二次側負荷制御方式において、前記計器用変圧器が共通の母線に複数個並列に接続されている場合、何れの計器用変圧器の計器用変圧器二次側負荷も前記ロックをすることを特徴とする計器用変圧器二次側負荷制御方式。
【請求項6】
請求項1〜5の何れか一に記載の計器用変圧器二次側負荷制御方式において、前記飽和時に前記計器用変圧器の一次側を遮断することを特徴とする計器用変圧器二次側負荷制御方式。
【請求項7】
計器用変圧器の一次側電圧が前記計器用変圧器の飽和時の電圧になると動作する一次電圧検出部、および前記一次電圧検出部が動作すると前記一次側電圧が前記計器用変圧器の飽和時の電圧になったことを出力する出力部を備えた計器用変圧器の飽和監視装置。
【請求項8】
計器用変圧器の励磁電流が前記計器用変圧器の飽和時の励磁電流なると動作する励磁電流検出部、および前記励磁電流検出部が動作すると前記一次側電圧が前記計器用変圧器の飽和時の電圧になったことを出力する出力部を備えた計器用変圧器の飽和監視装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−149099(P2006−149099A)
【公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−336098(P2004−336098)
【出願日】平成16年11月19日(2004.11.19)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】