説明

計量装置

【課題】投入物がコンテナに投入される度に、投入物の投入履歴を取得できる計量装置を提供する。
【解決手段】計量装置100は、投入物を投入できるコンテナ10と、コンテナ10の底部に固定されたロードセルLCと、投入物の投入履歴の入力に用いる入力手段と、ロードセルLCが接続された制御器と、を備える。制御器は、投入物がコンテナ10に投入される度に、ロードセルLCの出力に基づいて投入された投入物の投入量を演算するとともに、入力手段を用いて投入物の投入履歴を取得する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、計量装置に関する。特に、本発明は、コンテナへの投入物の計量技術の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
地面と車台との間でコンテナを積み降ろしできる荷役車両がすでに知られている(例えば、特許文献1、2参照)。このような荷役車両からコンテナを取り外して一時的に地面に設置すると、廃棄物や資源回収物などのコンテナへの投入物を、投入業者が常時、コンテナに投入できる。
【0003】
また、コンテナの回収機関(市町村の環境管理部門など)が、荷役車両を用いて投入物が投入されたコンテナを適時に回収できる。
【0004】
なお、この場合、コンテナに積載された投入物の投入量を検出できるよう、コンテナの底部にロードセルを配したコンテナの回収システムがある(例えば、従来例としての特許文献3、4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−296622号公報
【特許文献2】特開2008−296623号公報
【特許文献3】特開2003−104505号公報
【特許文献4】特開2003−63603号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上述の従来例を用いても、コンテナに積載された投入物のトータル重量を計量できるに過ぎず、コンテナに「誰が」、「いつ」、「何を」、「幾ら」投入したかを知ることができない。このため、複数の投入業者が、コンテナに様々な品種の投入物を投入する場合、従来例では、投入物の品種を特定することも、投入業者を特定することも、投入時の投入量を特定することもできず、使い勝手が極めて悪い。例えば、コンテナの回収機関は、投入業者に投入物の処理費用を課金することすらできない。
【0007】
なお、特開2003―63659号公報には、コンテナターミナルにおけるコンテナの荷物の種類、重量、仕向地、荷主などの物流情報を記入したコンテナ貨物投入票をICタグ化することが記載されている。しかし、この公報では、コンテナ封印からコンテナ開封までの間に、ICタグの情報を更新することが、全く意図されていない。よって、特開2003―63659号公報に記載の技術は、上記の不都合の解消において使い物にならない。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、投入物がコンテナに投入される度に、投入物の投入履歴を取得できる計量装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明は、投入物を投入できるコンテナと、
前記コンテナの底部に固定されたロードセルと、
前記投入物の投入履歴の入力に用いる入力手段と、
前記ロードセルが接続された制御器と、を備え、
前記制御器は、前記投入物が前記コンテナに投入される度に、前記ロードセルの出力に基づいて前記投入された投入物の投入量を演算するとともに、前記入力手段を用いて前記投入物の投入履歴を取得する計量装置を提供する。
【0010】
また、本発明の計量装置では、前記入力手段は、前記投入業者の個人情報の取得に用いられる第1入力手段と、前記投入物の品種の取得に用いられる第2入力手段と、前記投入物の投入日時の取得に用いられる第3入力手段と、を備えてもよい。
【0011】
これにより、コンテナに「誰が」、「いつ」、「何を」、「幾ら」投入したかを事後的に知ることができる。よって、本発明の計量装置では、複数の投入業者が、コンテナに様々な品種の投入物を投入する場合でも、投入物の投入日時、投入物の品種、投入業者および投入物の投入量の間の対応関係を適切に特定できる。その結果、計量装置は、従来例に比べて使い勝手が格段に優れる。例えば、コンテナの回収機関が、投入業者に対して投入物の処理費用を課金することが可能になる。
【0012】
また、本発明の計量装置では、前記第1入力手段は、RFID(Radio Frequency Identification)リーダであってもよい。前記第3入力手段はリアルタイムクロックであってもよい。
【0013】
また、本発明の計量装置では、前記制御器に接続され、前記投入履歴および前記投入量を記憶したメモリカードを装着できるスロットを備えてもよい。
【0014】
これにより、投入物の投入履歴および投入物の投入量が保存されたメモリカードを適時に計量装置から取り出すころができる。その結果、このようなデータを様々な目的に利用できるので都合がよい。
【0015】
また、本発明の計量装置では、前記コンテナは、複数の領域に区分けされ、前記領域はそれぞれ、投入すべき投入物の品種が予め定められてもよい。そして、前記複数のロードセルの出力端のそれぞれが、前記制御器に接続され、かつ、前記複数のロードセルのそれぞれが、前記複数の領域のそれぞれに対応して配されてもよい。
【0016】
これにより、制御器は、複数のロードセルのそれぞれの出力データに基づいて、作業者によって投入物の投入が実際に行われた部屋を予測できると考えられる。よって、投入物の投入が実際に行われた部屋(制御器の予測に基づく部屋)に対応する品種が、作業者によって選択された投入物の品種と異なる場合、制御器は、作業者に適宜の警告を出すことができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、投入物がコンテナに投入される度に、投入物の投入履歴を取得できる計量装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施形態の計量装置の構成例を示した図である。(a)には、計量装置の側面図が示され、(b)には、(a)の計量装置をB−Bから矢視した図が示されている。
【図2】図1の指示計の一例を示したブロック図である。
【図3】本発明の実施形態の計量装置による投入物の投入作業の処理フロー例を示したフローチャートである。
【図4】本発明の実施例の計量装置に用いるコンテナの内部を模式的に示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下では全ての図を通じて同一又は相当する構成要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する場合がある。
【0020】
また、本発明は、以下の実施形態に限定されない。つまり、以下の具体的な説明は、本発明の計量装置の特徴を例示しているに過ぎない。よって、本発明の計量装置を特定した構成要素に対応する用語に適宜の参照符号を付して以下の具体例を説明する場合、当該具体的な装置は、これに対応する本発明の傾斜角演算装置の構成要素の一例である。例えば、以下に述べる「CPU23」は、本発明の構成要素である「制御器」の一例に過ぎない。
【0021】
(実施形態)
図1は、本発明の実施形態の計量装置の構成例を示した図である。図1(a)には、計量装置100の側面図が示され、図1(b)には、図1(a)の計量装置100をB−Bから矢視した図が示されている。
【0022】
なお、適宜の図面において、計量装置100の自重のかかる方向を「上下」で図示し、計量装置100の長手方向を「前後」で図示し、これらの2方向に垂直な方向を「左右」で図示している。
【0023】
計量装置100は、図1に示す如く、廃棄物や資源回収物などの投入物を投入可能な直方形のコンテナ10と、コンテナ10のベース11(底部)に固定されている4個のロードセルLCと、以下に詳述する指示計20と、を備える。
【0024】
コンテナ10は、コンテナ10の前端部の補強桁(図示せず)に配されたフック(図示せず)と、ベース11の後端部近傍の左右に配された一対の走行車輪13と、を用いて、地面200と荷役車両(図示せず)の車台(図示せず)との間で積み降ろし可能に構成されている。図1では、コンテナ10が、ロードセルLCを介して地面200に置かれている状態が示されている。このように、コンテナ10は、荷役車両との間で脱着可能な脱着コンテナである。
【0025】
但し、以上のコンテナ10の積み降ろし構造は公知である(上記特許文献1、2参照)。よって、この構造の詳細な説明は省略する。
【0026】
また、本実施形態の計量装置100では、地面200に置かれた4個のロードセルLCが、コンテナ10の前後方向および左右方向に振り分けて配され、これにより、ロードセルLCが、コンテナ10内の投入物の投入量(重量)を含めてコンテナ10のトータル重量を検出できる。
【0027】
次に、本実施形態の特徴部である計量装置100の指示計20の構成例について説明する。
【0028】
図2は、図1の指示計の一例を示したブロック図である。
【0029】
指示計20は、ここでは、図1に示すように、コンテナ10の後端部の適所に固定されているが、コンテナ10の積み降ろし作業に支障の無い場所であれば、他の箇所に設けてもよい。
【0030】
指示計20は、マクロプロセッサなどからなるCPU(Central Processing Unit;制御器)23を備え、指示計20の内部において、CPU23に、以下に述べる様々な部品が接続されている。
【0031】
まず、図2に示すように、CPU23は、4個のA/D(アナログ/デジタル)変換器21を介して、上述の4個のロードセルLCのそれぞれに電気的に接続されている。
【0032】
これにより、ロードセルLCのそれぞれから出力されるアナログ信号がデジタル信号に変換された後、これらのデジタル化された信号がCPU23に入る。A/D変換器21によってデジタル化された信号の大きさは、コンテナ10の重量に比例している。よって、CPU23において、これらのデジタル信号に基づいて、逐次、コンテナ10全体の重量が取得できる。
【0033】
また、図2に示すように、CPU23は、コンテナ10への投入物の投入履歴(詳細は後述)の入力に用いる入力手段に接続されている。このような入力手段として、ここでは、キー入力部25と、RFID(Radio Frequency Identification)リーダ26と、リアルタイムクロック28と、がある。
【0034】
キー入力部25は、例えば、投入物の品種(投入物の投入履歴の一例)に対応して配された複数のスイッチによって構成されている。投入業者によって、キー入力部25の適宜のスイッチが押されると(選択されると)、CPU23は、選択されたスイッチに対応する投入物の品種を取得できる。
【0035】
RFIDリーダ26は、投入業者の個人情報(投入物の投入履歴の一例)が埋め込まれてICタグ化されたRFIDカード(図示せず)から、電磁界や電波などを用いた近距離の無線通信によって個人情報を読み取れる電子機器である。また、RFIDリーダ26は、この個人情報を読み取ると瞬時に、CPU23に送信できる。
なお、投入業者の個人情報の一例としては、「投入業者ID」および「投入業者名」がある。
【0036】
リアルタイムクロック28は、基板上に実装されている計時専用のチップであり、CPU23は、リアルタイムクロック28から投入物の投入日時を取得できる。例えば、CPU23は、投入業者がキー入力部25の操作を行ったときの、リアルタイムクロック28の日時を取得するとよい。なお、リアルタイムクロック28の日時が適切に設定されていない場合、CPU23からの指令により、リアルタイムクロック28の日時が調整される。
【0037】
また、図2に示すように、CPU23は、内部メモリ27およびUSB/CFスロット22に接続されている。これにより、CPU23は、内部メモリ27、および、USB/CFスロット22に装着されたメモリカード(図示せず)との間でデータのやりとりが可能となる。
【0038】
内部メモリ27は、例えば、ROM(リードオンリーメモリ)やRAM(ランダムアクセスメモリ)からなり、計量装置100の動作を実行するためのプログラムを記憶している。また、内部メモリ27は、「投入物の投入履歴および投入量の一覧表」(後述)を一時的に記憶することもできる。
【0039】
USB/CFスロット22では、USBフラッシュメモリやCFカードなどのメモリカード(図示せず)を装着でき、これにより、上記一覧表が保存されたメモリカードを適時に計量装置100から取り出すころができる。その結果、このような一覧表を様々な目的に利用できるので都合がよい。
【0040】
また、図2に示すように、CPU23は通報装置24に接続されている。通報装置24は、例えば、液晶表示パネルやスピーカを備える。これにより、CPU23から出力された様々なメッセージを、投入業者の作業者に表示通知や音声通知することができる。
【0041】
また、指示計20の電力供給系としては、図2に示すように、ソーラパネル30と、充電回路31と、二次電池32と、がある。計量装置100のコンテナ10は、コンテナ10の回収時以外は、常時、屋外の地面200に設置されている。よって、コンテナ10の指示計20の電力供給を、ソーラパネル30によって賄うと都合がよい。
【0042】
次に、本発明の実施形態の計量装置100による投入物の投入処理フロー例について図面を参照しながら説明する。
【0043】
図3は、本発明の実施形態の計量装置による投入物の投入処理フロー例を示したフローチャートである。
【0044】
作業者が、投入物の投入作業開始ボタン(図示せず)を押すと(ステップS1)、CPU23は、内部メモリ27から投入物の投入処理用のプログラムを読み出す。
これにより、CPU23は、計量装置100を用いた以下の投入作業を開始することができる。なお、本動作を以下のように実行するにあたり、作業者が行う必要がある指示は、通報装置24の表示画面にメッセージ表示される。
【0045】
まず、作業者が、投入作業開始の際に、各自が持参したRFIDカードをRFIDリーダ26にかざす(ステップS2)。すると、CPU23は、RFIDカードに記憶された投入業者の個人情報(投入業者IDおよび投入業者名)の読み取る(ステップS3)。
CPU23が、投入業者の個人情報の読み取りに成功すれば(ステップS4において「Yes」の場合)、次のステップに進む。
【0046】
以上により、「誰が」、コンテナ10に投入物を投入したかの履歴を残すことができ、計量装置100の利便性が向上する。
【0047】
一方、CPU23が、投入業者の個人情報の読み取りに成功しなければ(ステップS4において「No」の場合)、CPU23は、通報装置24の表示画面にエラーメッセージ表示を出し(ステップS15)、本動作を終了する。
【0048】
次に、通報装置24の表示画面には、コンテナ10に投入する投入物の品種を問い合わせるメッセージが表示され、作業者は、このメッセージに従い、キー入力部25を用いて投入物の品種を選択する(ステップS5)。すると、CPU23は、投入物の品種を取得することができる(ステップS6)。同時に、CPU23は、リアルタイムクロック28を用いて投入日時(年月日および時刻)を取得する(ステップS6)。
【0049】
以上により、コンテナ10に「何を」、「いつ」投入したかの履歴を残すことができ、計量装置100の利便性が向上する。
【0050】
次いで、CPU23は、ロードセルLCの出力データに基づいて投入物の投入前のコンテナ10全体の重量を取得(演算)した後、CPU23によって、この重量が内部メモリ27に記憶される(ステップS7)。
【0051】
その後、投入物の投入可能ランプ(図示せず)が点灯すると(ステップS8)、作業者は、投入物をコンテナ10に投入できる(ステップS9)。
作業者は投入物のコンテナ10への投入が完了したら、投入物の投入完了ボタン(図示せず)を押す(ステップS10)。
【0052】
すると、投入物の投入可能ランプが消灯し(ステップS11)、CPU23は、ロードセルLCの出力データが安定するのを待つ(ステップS12)。CPU23は、この出力データが安定したら、当該出力データに基づいて投入物の投入後のコンテナ10全体の重量を取得(演算)した後、CPU23によって、この重量が内部メモリ27に記憶される(ステップS12)。
【0053】
次いで、CPU23は、ステップS7の投入物の投入前のコンテナ10全体の重量、および、ステップS12の投入物の投入後のコンテナ10全体の重量を、内部メモリから読み出し、後者の重量から前者の重量を減じることによって、投入物の投入量を取得(演算)する(ステップS13)。
【0054】
以上により、コンテナ10に投入物を「幾ら」投入したかの履歴を残すことができ、計量装置100の利便性が向上する。
【0055】
次いで、投入業者の個人情報(投入業者IDおよび投入業者名)、投入物の品種、投入日時(年月日および時刻)、および、投入物の投入量のそれぞれが、内部メモリ27、および、USB/CFスロット22に装着されたメモリカードに記憶される(ステップS14)。なお、この場合、以上の各データを、下記表1の如く、「投入物の投入履歴および投入量の一覧表」としてまとめると都合がよい。
【0056】
【表1】

【0057】
その後、通報装置24の表示画面には、コンテナ10への投入物の投入作業を終了してよいか否かを問い合わせるメッセージが表示され(ステップS16)、作業者が、投入作業の継続する場合(ステップS16において「No」の場合;例えば、他の品種の投入物の投入する場合)、投入物の投入作業継続ボタン(図示せず)を押す。すると、本処理フローは、ステップS5に戻り、ステップS5以降の動作が再び行われる。
【0058】
一方、作業者が投入作業を継続しない場合(ステップS16において「Yes」の場合)、作業者が、投入物の投入作業終了ボタン(図示せず)を押すことにより(ステップS17)、計量装置100を用いた一連の投入物の投入作業が終了する。
【0059】
以上のとおり、本実施形態の計量装置100は、投入物を投入できるコンテナ10と、コンテナ10のベース11に固定されたロードセルLCと、投入物の投入履歴の入力に用いる様々な入力手段25、26、28と、ロードセルLCが接続されたCPU23(制御器)を有する指示計20と、を備える。
【0060】
そして、CPU23は、投入物がコンテナ10に投入される度に、ロードセルLCの出力データに基づいてコンテナ10への投入物の投入量を演算するとともに、上記入力手段25、26、28を用いて投入物の投入履歴を取得する。例えば、CPU23は、RFIDリーダ26を用いて投入業者の個人情報を取得できる。また、CPU23は、キー入力部25を用いて投入物の品種を取得できる。更に、CPU23は、リアルタイムクロック28を用いて、投入物の投入日時を取得できる。
【0061】
これにより、本実施形態の計量装置100では、コンテナ10に「誰が」、「いつ」、「何を」、「幾ら」投入したかを事後的に知ることができる。よって、本実施形態の計量装置100では、複数の投入業者が、コンテナ10に様々な品種の投入物を投入する場合でも、投入物の投入日時、投入物の品種、投入業者および投入物の投入量の間の対応関係を適切に特定できる。その結果、計量装置100は、従来例に比べて使い勝手が格段に優れる。例えば、コンテナの回収機関が、投入業者に対して投入物の処理費用を課金することが可能になる。
【実施例】
【0062】
図4は、本発明の実施例の計量装置に用いるコンテナの内部を模式的に示した図である。
【0063】
図4に示すように、本実施例のコンテナ10’は、十字状の仕切板15により直方形の第1、第2、第3および第4部屋10A、10B、10C、10D(複数の領域)に区分けされている。これにより、コンテナ10’は、投入すべき投入物の品種が予め定められている第1、第2、第3および第4部屋10A、10B、10C、10Dを備える。
【0064】
具体的には、本実施例のコンテナ10’の第1部屋10Aは、図4に示すように、「産業廃棄物」を投入すべき領域となっている。
【0065】
また、第2部屋10Bは、資源回収物である「アルミニウム」を投入すべき領域となっている。
【0066】
また、第3部屋10Cは、資源回収物である「鉄屑」を投入すべき領域となっている。
【0067】
また、第4部屋10Dは、資源回収物である「紙類」投入すべき領域となっている。
【0068】
よって、この場合、上述の「投入物の投入履歴および投入量の一覧表」は、例えば、以下の表2のようになる。
【0069】
【表2】

【0070】
また、計量装置100は、図4に示すように、4個のロードセルLCのそれぞれが、第1、第2、第3および第4部屋10A、10B、10C、10Dのそれぞれに対応するように配されている。つまり、4個のロードセルLCのそれぞれが1個ずつ、コンテナ10’の四隅に配されている。また、図2に示すように、4個のロードセルLCの出力端のそれぞれが、これらに対応する4個のA/D変換器21を介してCPU23に接続されている。
【0071】
このため、CPU23は、4個のロードセルLCのそれぞれの出力データに基づいて、作業者によって投入物の投入が実際に行われた部屋を予測できると考えられる。
つまり、4個のロードセルLCのそれぞれの出力データから、CPU23は、投入物の投入前後のコンテナ10’の平面上の重心位置を予測できるはずなので、両者の平面上の重心位置の変化の様子から、投入物の投入が実際に行われた部屋を予測できると考えられる。
【0072】
以上により、投入物の投入が実際に行われた部屋(CPU23の予測に基づく部屋)に対応する品種が、作業者によって選択された投入物の品種と異なる場合、CPU23は、作業者に適宜の警告を出すことができる。
【0073】
例えば、CPU23は、通報装置24のスピーカを用いて作業者に『投入物の品種は紙類と選択されていますが、今、投入物の投入が行われた部屋に対応する品種は、鉄屑です。』といった類の音声警告を出すことができる。
【産業上の利用可能性】
【0074】
本発明によれば、投入物がコンテナに投入される度に、投入物の投入履歴を取得できる計量装置が得られる。よって、本発明は、例えば、コンテナを積み降ろしできる荷役車両のコンテナの計量装置として利用できる。
【符号の説明】
【0075】
10、10’ コンテナ
10A コンテナの第1部屋
10B コンテナの第2部屋
10C コンテナの第3部屋
10D コンテナの第4部屋
11 ベース
13 走行車輪
15 仕切板
20 指示計
21 A/D変換器
22 USB/CFスロット
23 CPU(制御器)
24 通報装置
25 キー入力部
26 RFIDリーダ
27 内部メモリ
28 リアルタイムクロック
30 ソーラパネル
31 充電回路
32 二次電池
100 計量装置
200 地面
LC ロードセル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
投入物を投入できるコンテナと、
前記コンテナの底部に固定されたロードセルと、
前記投入物の投入履歴の入力に用いる入力手段と、
前記ロードセルが接続された制御器と、
を備え、
前記制御器は、前記投入物が前記コンテナに投入される度に、前記ロードセルの出力に基づいて前記投入された投入物の投入量を演算するとともに、前記入力手段を用いて前記投入物の投入履歴を取得する計量装置。
【請求項2】
前記入力手段は、前記投入業者の個人情報の取得に用いられる第1入力手段と、前記投入物の品種の取得に用いられる第2入力手段と、前記投入物の投入日時の取得に用いられる第3入力手段と、を備える請求項1に記載の計量装置。
【請求項3】
前記第1入力手段は、RFID(Radio Frequency Identification)リーダであり、前記第3入力手段はリアルタイムクロックである請求項2に記載の計量装置。
【請求項4】
前記制御器に接続され、前記投入履歴および前記投入量を記憶したメモリカードを装着できるスロットを備える請求項1に記載の計量装置。
【請求項5】
前記コンテナは、複数の領域に区分けされ、前記領域はそれぞれ、投入すべき投入物の品種が予め定められており、
複数の前記ロードセルの出力端のそれぞれが、前記制御器に接続され、かつ、前記複数のロードセルのそれぞれが、前記複数の領域のそれぞれに対応して配されている、
請求項1に記載の計量装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−122979(P2011−122979A)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−281947(P2009−281947)
【出願日】平成21年12月11日(2009.12.11)
【出願人】(000208444)大和製衡株式会社 (535)
【Fターム(参考)】