説明

記帳機

【課題】記帳する通帳が1冊であっても、複数冊であっても、操作性を低下させることがなく、また、記帳する通帳が複数冊である利用者によって、他の利用者の待ち時間が増大するのを抑え、利用者に対するサービスの向上が図れる記帳機を提供する。
【解決手段】記帳機1は、一括通帳セット口42にセットされた複数冊の通帳に対する記帳を行っているときには、一括通帳セット口42にセットされた1冊の通帳に対する記帳が完了する毎に、通帳挿入口41に通帳が挿入されているかどうかを確認し、通帳が挿入されていれば、この通帳挿入口41に挿入されている通帳に対する記帳を割り込みで処理する。したがって、記帳する通帳が複数冊である利用者が記帳機1を長時間占有し、記帳する通帳が1冊である利用者の待ち時間の増大が抑えられるので、利用者に対するサービスの向上が図れる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、銀行等の金融機関の店舗に設置し、開設されている口座に対して発行した通帳に対して、取引内容を記帳する記帳機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、銀行等の金融機関は、開設されている口座に対して、取引内容を記帳する通帳を発行している。金融機関は、取引内容を通帳に記帳(印字)する記帳機を店舗内の自動機コーナやロビー等に設置している。従来の記帳機は、本体正面に通帳挿入口を設けている。利用者は、記帳する通帳を通帳挿入口に挿入する。記帳機は、この通帳を本体内部に取り込み、内部に形成している通帳搬送路に沿って搬送する。記帳機は、通帳搬送路に沿って搬送している通帳に貼付されている磁気ストライプに磁気データで記録されている口座番号を読み取り、上位装置から未記帳の取引内容を取得する。そして、記帳機は、上位装置から取得した取引内容を、通帳搬送路に沿って搬送している通帳に記帳する。記帳機は、取引内容を記帳した通帳を通帳挿入口に排出し、利用者に返却する。このように、利用者は、通帳を通帳挿入口に挿入するだけで、通帳への記帳が行える。
【0003】
また、記帳する通帳が複数冊である利用者の操作性を考え、複数冊の通帳が一度にセットできる一括記帳カセットを設け、この一括記帳カセットにセットされた通帳を、1冊ずつ通帳搬送路に繰り出し、繰り出した通帳毎に取引内容を記帳し、排出部に搬送する記帳機が提案されている(特許文献1参照)。記帳された通帳は、排出部に溜まる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009-134599号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述の特許文献1に記載されている記帳機は、記帳する通帳が複数冊である利用者の操作性を向上させるが、上述した記帳する通帳を通帳挿入口に挿入する記帳機に比べて、記帳する通帳が1冊である利用者の操作性を低下させる。
【0006】
また、上述したどちらの記帳機であっても、記帳する通帳が複数冊である利用者が、記帳機を長時間占有することがある。この場合、他の利用者は、占有している利用者がいる間、待つことになる。特に、記帳する通帳が1冊である利用者は、その待ち時間が実際に記帳機を利用する時間の数倍になることもある。このことに不満を感じる利用者も多く、利用者に対するサービスがよくないという問題もあった。
【0007】
この発明の目的は、記帳する通帳が1冊であっても、複数冊であっても、操作性を低下させることがなく、また、記帳する通帳が複数冊である利用者によって、他の利用者の待ち時間が増大するのを抑え、利用者に対するサービスの向上が図れる記帳機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明の記帳機は、上記課題を解決し、その目的を達するために、以下のように構成している。
【0009】
第1の記帳処理手段は、通帳を1冊ずつ挿入する第1の通帳挿入口に挿入された通帳を通帳搬送路に沿って搬送し、取引内容を記帳した後に、前記第1の通帳挿入口に排出する処理を行う。したがって、記帳する通帳が1冊である利用者は、その通帳を第1の通帳挿入口に挿入するだけで、通帳への記帳が行える。
【0010】
また、第2の記帳処理手段は、複数冊の通帳が一度にセットできる通帳セット口にセットされた通帳を、1冊繰り出して通帳搬送路に沿って搬送し、取引内容を記帳した後に、通帳排出口に排出する。また、一括記帳処理手段は、この第2の記帳処理手段を繰り返し、通帳セット口にセットされた複数冊の通帳を処理する。したがって、記帳する通帳が複数冊である利用者は、それらの通帳を通帳セット口にセットするだけで、各通帳への記帳が行える。
【0011】
さらに、割込手段は、第2の記帳処理手段が通帳セット口にセットされた通帳に対する記帳を完了する毎に、第1の通帳挿入口に通帳が挿入されているかどうかを確認し、この第1の通帳挿入口に通帳が挿入されていれば、第1の記帳処理手段を割り込みで実行する。すなわち、通帳セット口にセットされた複数冊の通帳に対する記帳を処理しているときに、第1の通帳挿入口に通帳が挿入されれば、その通帳に対する記帳を先に処理する。これにより、記帳する通帳が複数冊である利用者が記帳機を長時間占有し、記帳する通帳が1冊である利用者の待ち時間が増大するのを抑えられる。したがって、利用者に対するサービスの向上が図れる。
【0012】
なお、記帳する通帳が複数冊である利用者は、全ての通帳への記帳が完了するまでの時間が、上述の第1の記帳処理手段の割り込みによって遅くなるが、全ての通帳に対する記帳処理に要する時間に比べれば、短い時間である。このため、記帳する通帳が複数冊である利用者の多くは、上述の第1の記帳処理手段の割り込みに対して不満を感じない。
【0013】
また、通帳セット口における通帳のセット時に、入力された利用者を特定する利用者特定情報を利用者特定情報記憶手段に記憶する。そして、通帳セット口に通帳がセットされたときに、通帳排出口に設けた扉をロックし、今回セットされた全ての通帳に対する記帳が完了した後に、利用者特定情報記憶手段に記憶している利用者特定情報が入力されると、通帳排出口に設けた扉のロックを解除する構成を追加してもよい。
【0014】
さらに、通帳セット口に設けた扉のロック、ロック解除を、通帳排出口に設けた扉のロック、ロック解除に同期して制御してもよい。
【0015】
このようにすれば、記帳する通帳が複数冊である利用者は、これらの通帳に対する記帳が行われている間、本体から離れても、通帳が他人に持ち去れることがない。言い換えれば、記帳する通帳が複数冊である利用者は、これらの通帳に対する記帳が行われている間、記帳機本体から離れ、ロビー等に設置されている椅子に座って、各通帳への記帳が完了するのを待つことができる。
【0016】
また、通帳を1冊ずつ挿入する第2の通帳挿入口に挿入された通帳を通帳搬送路に沿って搬送し、取引内容を記帳した後に、第2の通帳挿入口に排出する処理を行う第3の記帳処理手段を設けてもよい。第1の通帳挿入口、および第2の通帳挿入口の一方を装置本体の正面側に設け、他方を装置本体の背面側に設けることによって、金融機関の窓口等に設置し、利用者だけでなく、行員も使用できるようにしてもよい。
【0017】
また、割込手段は、第2の記帳処理手段が通帳セット口にセットされた通帳に対する記帳を完了する毎に、第2の通帳挿入口に通帳が挿入されているかどうかも確認し、第2の通帳挿入口に通帳が挿入されていれば、第3の記帳処理手段を割り込みで実行する構成としてもよい。
【0018】
さらに、上位装置から、新規通帳の発行指示を受け付けたときに、カートリッジに収納している未使用の通帳を1冊繰り出し、記帳した後に、第2の通帳挿入口に排出するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0019】
この発明によれば、記帳する通帳が1冊であっても、複数冊であっても、操作性を低下させることがない。また、記帳する通帳が複数冊である利用者によって、他の利用者の待ち時間の増大が抑えられるので、利用者に対するサービスの向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】記帳機の主要部の構成を示すブロック図である。
【図2】記帳機の内部を示す概略図である。
【図3】記帳機の動作を示すフローチャートである。
【図4】記帳機の動作を示すフローチャートである。
【図5】別の例にかかる記帳機の内部を示す概略図である。
【図6】別の例にかかる記帳機の設置例を示す図である。
【図7】別の例にかかる記帳機の動作を示すフローチャートである。
【図8】別の例にかかる記帳機の動作を示すフローチャートである。
【図9】別の例にかかる記帳機の動作を示すフローチャートである。
【図10】別の例にかかる記帳機の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、この発明の実施形態である記帳機について説明する。
【0022】
図1は、この記帳機の主要部の構成を示すブロック図である。また、図2は、この記帳機の内部を示す概略図である。この記帳機1は、開設されている口座に対して発行した通帳に対して、取引内容を記帳(印字)する。この記帳機1は、銀行等の金融機関の自動機コーナやロビー等に設置し、利用者本人に操作させるセルフサービス型の機器である。
【0023】
この記帳機1は、制御部2と、通帳処理ユニット3と、通帳搬送部4と、カード処理部5と、操作部6と、表示部7と、ロック部8と、通信部9と、を備えている。制御部2は、この記帳機1本体の動作を制御する。
【0024】
通帳処理ユニット3は、印字部31、磁気データ処理部32、光学読取部33、ページ捲り部34等を有している。印字部31は、印字ヘッドを有し、取引内容等を通帳に記帳(印字)する。磁気データ処理部32は、磁気ヘッドを有し、通帳の裏表紙に貼付されている磁気ストライプに記録されているデータ(口座番号等)の読み取りや、この磁気ストライプに対するデータの書き込み等を行う。光学読取部33は、光学ヘッドを有し、通帳のページに印刷されているページ番号を示すバーコードの読み取りや、取引内容が記帳されている最終記帳行の検出等を行う。ページ捲り部34は、ページ捲りローラを有し、記帳している通帳のページを捲る。
【0025】
通帳搬送部4は、記帳機1本体内部に形成した通帳搬送路40に沿って通帳を搬送する。通帳搬送路40は、図2に示すように、通帳挿入口41に挿入された通帳を通帳処理ユニット3に搬送する経路、一括通帳セット口42にセットされた通帳を、通帳処理ユニット3を経由して通帳排出口43に搬送する経路、通帳カートリッジ44に収納されている未使用の通帳を通帳処理ユニット3に搬送する経路を有している。各経路は、その一部が重複している。
【0026】
なお、図2では、通帳カートリッジ44を6つ例示しているが、その個数はいくつであってもよい。
【0027】
通帳挿入口41、一括通帳セット口42、および通帳排出口43は、記帳機1本体正面側に位置する。通帳挿入口41は、記帳する通帳を1冊ずつ挿入する挿入口である。一括通帳セット口42は、記帳する複数冊の通帳が一括してセットできるセット口である。通帳排出口43は、一括通帳セット口42にセットされ、通帳処理ユニット3で記帳した通帳を溜める排出口である。
【0028】
一括通帳セット口42、および通帳排出口43には、扉42a、43aが設けられている。この扉42a、43aには、電子錠が設けられている。
【0029】
また、図示していないが、通帳搬送部4は、通帳挿入口41、一括通帳セット口42、および通帳排出口43のそれぞれに、通帳の有無を検出するセンサを有しているとともに、通帳搬送路40上に位置する通帳を検出するセンサ(通帳搬送路40に沿って配置した複数のセンサ)を有している。
【0030】
カード処理部5は、キャッシュカードを受け付け、そのキャッシュカードに記録されている口座番号等のカード情報を読み取る。操作部6は、入力デバイスを有し、入力操作を受け付ける。表示部7は、表示器7aにおける画面表示を制御する。操作部6は、表示器7aの画面上に配置したタッチパネル等を入力デバイスとして有する。
【0031】
ロック部8は、一括通帳セット口42、および通帳排出口43の扉42a、43aに設けた電子錠の施錠、開錠を制御する。すなわち、ロック部8は、扉42a、43aのロック、ロック解除を制御する。通信部9は、金融機関のセンタに設置されているホスト装置等との通信を行う。
【0032】
なお、ホスト装置は、開設されている口座毎に、その口座に対する取引の取引履歴を記憶している。また、ホスト装置は、各口座の取引履歴を、取引内容を通帳に記帳していない取引であるか、すでに取引内容を通帳に記帳した取引であるかの判別が行える形式で記憶している。
【0033】
この記帳機1が、取引内容を通帳に記帳する記帳処理について説明する。
【0034】
まず、通帳挿入口41に挿入された通帳に対する記帳処理について説明する。記帳機1では、通帳搬送部4が通帳挿入口41に挿入された通帳を通帳搬送路40に沿って通帳処理ユニット3に搬送する。通帳処理ユニット3は、磁気データ処理部32で通帳搬送路40に沿って搬送されている通帳の裏表紙に貼付されている磁気ストライプに記録されている口座番号等のデータを読み取る。記帳機1は、通信部9においてホスト装置と通信し、今回読み取った口座番号の口座について、取引内容が未記帳である取引毎に、その取引内容を取得する。また、光学読取部33が、この通帳の開かれているページに印刷されているページ番号を示すバーコードの読み取りや、取引内容が記帳されている最終記帳行の検出等を行い、今回の記帳開始行を判断する。
【0035】
記帳機1は、印字部31がホスト装置から取得した未記帳の取引内容を通帳に記帳(印字)する。このとき、通帳搬送部4は、通帳における印字部31の印字位置が適正になるように、印字ヘッドに対する通帳の位置を制御する。通帳搬送部4は、記帳が完了した通帳を通帳挿入口41に搬送し、排出する。
【0036】
また、記帳が完了する前に、記帳しているページが一杯になると、ページ捲り部34に搬送し、この通帳のページを捲り、印字部31で残りの取引内容を記帳する。また、記帳が完了する前に、記帳している通帳が一杯になると、この通帳を通帳挿入口41に搬送して排出するとともに、通帳カートリッジ44から未使用の通帳を1冊繰り出し、通帳処理ユニット3に搬送する。この繰り出した通帳が、繰り越し通帳になる。通帳処理ユニット3は、印字部31で、残りの取引内容を繰り越し通帳に記帳するとともに、磁気データ処理部32で、繰り越し通帳の裏表紙に貼付されている磁気ストライプに口座番号等のデータを書き込む。記帳が完了した繰り越し通帳は、通帳挿入口41に搬送し、排出する。
【0037】
次に、一括通帳セット口42にセットされた通帳に対する記帳処理について説明する。記帳機1は、通帳搬送路40に、一括通帳セット口42にセットされている通帳を一冊繰り出す。通帳搬送部4が一括通帳セット口42から繰り出した通帳を通帳搬送路40に沿って通帳処理ユニット3に搬送する。通帳処理ユニット3は、磁気データ処理部32で通帳搬送路40に沿って搬送されている通帳の裏表紙に貼付されている磁気ストライプに記録されている口座番号等のデータを読み取る。記帳機1は、通信部9においてホスト装置と通信し、今回読み取った口座番号の口座について、取引内容が未記帳である取引毎に、その取引内容を取得する。また、光学読取部33が、この通帳の開かれているページに印刷されているページ番号を示すバーコードの読み取りや、取引内容が記帳されている最終記帳行の検出等を行い、今回の記帳開始行を判断する。
【0038】
記帳機1は、印字部31がホスト装置から取得した未記帳の取引内容を通帳に記帳(印字)する。このとき、通帳搬送部4は、通帳における印字部31の印字位置が適正になるように、印字ヘッドに対する通帳の位置を制御する。通帳搬送部4は、記帳が完了した通帳を通帳排出口43に搬送し、排出する。
【0039】
また、記帳が完了する前に、記帳しているページが一杯になると、ページ捲り部34に搬送し、この通帳のページを捲り、印字部31で残りの取引内容を記帳する。また、記帳が完了する前に、記帳している通帳が一杯になると、この通帳を通帳排出口43に搬送して排出するとともに、通帳カートリッジ44から未使用の通帳を1冊繰り出し、通帳処理ユニット3に搬送する。この繰り出した通帳が、繰り越し通帳になる。通帳処理ユニット3は、印字部31で、残りの取引内容を繰り越し通帳に記帳するとともに、磁気データ処理部32で、繰り越し通帳の裏表紙に貼付されている磁気ストライプに口座番号等のデータを書き込む。記帳が完了した繰り越し通帳は、通帳排出口43に搬送し、排出する。
【0040】
このように、この記帳機1は、通帳挿入口41に挿入された通帳については、記帳完了後に、通帳挿入口41に搬送し、排出する。また、一括通帳セット口42にセットされた通帳については、記帳完了後に、通帳排出口43に搬送する。この記帳機1では、記帳する通帳が1冊である利用者については、通帳を通帳挿入口41に挿入することにより、操作性の低下が防止できる。また、記帳する通帳が複数冊である利用者については、記帳する複数冊の通帳を一括通帳セット口42にセットすることにより、操作性の低下が防止できる。
【0041】
以下、この記帳機1の動作について説明する。
【0042】
図3、および図4は、この記帳機の動作を示すフローチャートである。記帳機1は、通帳挿入口41への通帳の挿入(s1)、一括通帳セット口42への通帳のセット要求(s2)、または、通帳排出口43からの通帳の取出要求(s3)、を待っている。記帳機1は、s1で通帳挿入口41に通帳が挿入されたことを検出すると、通帳搬送部4がこの通帳を、通帳搬送路40に沿って通帳処理ユニット3に搬送する(s4)。通帳処理ユニット3は、通帳搬送部4によって搬送されてきた通帳に対して上述した記帳処理を行う(s5)。通帳搬送部4は、通帳処理ユニット3での記帳が完了すると、その通帳を通帳挿入口41に搬送して排出し(s6)、s1に戻る。利用者は、通帳挿入口41に排出された通帳(記帳された通帳)を受け取る。
【0043】
なお、上述したように、利用者が挿入した通帳の記帳欄が一杯になったときには、利用者は、挿入した通帳を受け取るだけでなく、その後に通帳挿入口41に排出される繰り越し通帳も受け取る。
【0044】
また、記帳機1は、s2で一括通帳セット口42への通帳のセット要求を受け付けると、図4に示す処理を実行する。まず、カード処理部5でキャッシュカードの挿入を受け付ける(s7)。利用者は、操作部6で一括通帳セット口42への通帳のセット要求にかかる入力操作を行い、キャッシュカードを挿入する。このとき表示部7は、利用者に対する操作案内画面を表示器7aに表示し、利用者の操作を援助する。また、s7にかかる処理は、通帳を一括通帳セット口42にセットする利用者を特定するための処理であり、ここで使用するキャッシュカードは今回取引内容を記帳する通帳のいずれかと、同じ口座に対して発行されているものであってもよいし、全く別の口座に対して発行されているキャッシュカードであってもよい。言い換えれば、今回一括通帳セット口42に通帳をセットする利用者が、所持しているキャッシュカードであればよい。
【0045】
カード処理部5は、s7で受け付けたキャッシュカードに記録されている口座番号等の情報を読み取り、その後、当該キャッシュカードを排出し、利用者に返却する。また、記帳機1は、操作部6において暗証番号の設定入力を受け付ける(s8)。s8で受け付ける暗証番号は、一時的なものであり、s7で受け付けたキャッシュカードに対応する暗証番号でなくてもよい。利用者は、操作部6において、所定桁(例えば、4桁)の暗証番号を入力する。記帳機1は、s7で受け付けたキャッシュカードから読み取った口座番号と、s8で入力された暗証番号と、を対応付けて制御部2のメモリに記憶する(s9)。
【0046】
利用者は、扉42aを開して、今回記帳する通帳を、一括通帳セット口42内にセットし、その後、扉42aを閉じて、操作部6でセット完了にかかる入力操作を行う。記帳機1は、セット完了にかかる入力操作を受け付けると(s10)、ロック部8が扉42a、43aに設けた電子錠を施錠する(扉42a、43aをロックする。)(s11)。
【0047】
また、記帳機1は、表示部7が表示器7aに、「処理完了までしばらくかかりますので、ロビーの椅子に座ってお待ちください。」等の案内メッセージを一定時間表示する。すなわち、利用者に対して、記帳機1本体から離れても問題ないことを通知する。
【0048】
記帳機1は、一括通帳セット口42内にセットされている通帳を一冊繰り出し(s12)、この通帳を通帳処理ユニット3に搬送する(s13)。通帳処理ユニット3は、通帳搬送部4によって搬送されてきた通帳に対して上述した記帳処理を行う(s14)。通帳搬送部4は、通帳処理ユニット3での記帳が完了した通帳を通帳排出口43に搬送する(s15)。
【0049】
なお、上述したように、今回一括通帳セット口42から繰り出した通帳の記帳欄が一杯になったときには、通帳カートリッジ44から繰り出した繰り越し通帳も通帳排出口43に搬送する。
【0050】
記帳機1は、今回一括通帳セット口42から繰り出した通帳に対する記帳処理が完了すると、一括通帳セット口42内にセットされている通帳の有無(未処理の通帳の有無)を判定する(s16)。記帳機1は、一括通帳セット口42内に通帳があれば、通帳挿入口41に通帳が挿入されているかどうかを確認する(s17)。すなわち、別の利用者が、通帳挿入口41に通帳を挿入したかどうかを確認する。
【0051】
記帳機1は、通帳挿入口41に通帳があれば、通帳搬送部4がこの通帳を、通帳搬送路40に沿って通帳処理ユニット3に搬送する(s18)。通帳処理ユニット3は、通帳搬送部4によって搬送されてきた通帳に対して上述した記帳処理を行う(s19)。通帳搬送部4は、通帳処理ユニット3での記帳が完了すると、その通帳を通帳挿入口41に搬送し、排出する(s20)。s18〜s20にかかる処理は、上述したs4〜s6にかかる処理と同じである。
【0052】
記帳機1は、s17で通帳挿入口41に通帳が挿入されていない、またはs18〜s20にかかる処理が完了すると、s12に戻り、上述した処理を繰り返す。
【0053】
このように、この記帳機1は、一括通帳セット口42にセットされた複数冊の通帳に対する記帳を行っているときには、一括通帳セット口42にセットされた1冊の通帳に対する記帳が完了する毎に、通帳挿入口41に通帳が挿入されているかどうかを確認し、通帳が挿入されていれば、この通帳挿入口41に挿入されている通帳に対する記帳を割り込みで処理する。したがって、記帳する通帳が複数冊である利用者が記帳機1を長時間占有し、記帳する通帳が1冊である利用者の待ち時間の増大が抑えられるので、利用者に対するサービスの向上が図れる。
【0054】
なお、複数冊の通帳に記帳を行う利用者については、ロビー等で椅子に座って、全ての通帳に対する記帳が完了するのを待っているので、上述の割り込みによって、一括通帳セット口42にセットした全ての通帳に対する記帳が完了するタイミングが遅れるが、特に問題が生じることはない。
【0055】
記帳機1は、s16で、一括通帳セット口42内にセットされている通帳が無いと判定すると、一括通帳セット口42にセットされた複数冊の通帳に対する記帳の完了を報知し(s21)、ロビー等で椅子に座って、待っている利用者に知らせる。記帳機1は、s21にかかる報知を行うと、s1に戻り、上述した処理を行う。
【0056】
次に、利用者が、一括通帳セット口42にセットし、記帳された複数冊の通帳を、通帳排出口43から取り出すときの動作について説明する。上述したように、ロック部8が、s11で扉42a、43aをロックしている。
【0057】
利用者は、操作部6で、通帳排出口43からの通帳の取出要求にかかる入力操作を行う。記帳機1は、s3で、通帳排出口43からの通帳の取出要求を受け付けると、カード処理部5でキャッシュカードの挿入を受け付ける(s22)。利用者は、上述したs7で使用したキャッシュカードをカード処理部5に挿入する。カード処理部5は、s22で受け付けたキャッシュカードに記録されている口座番号等の情報を読み取り、その後、当該キャッシュカードを排出し、利用者に返却する。また、記帳機1は、操作部6において暗証番号の入力を受け付ける(s23)。利用者は、上述したs8で入力した暗証番号を入力する。
【0058】
記帳機1は、s22で受け付けたキャッシュカードに記録されている口座番号、およびs23で受け付けた暗証番号のそれぞれが、s9で制御部2のメモリに記憶した口座番号、および暗証番号と一致しているかどうかを判定する(s24)。記帳機1は、s24で口座番号、または暗証番号の少なくとも一方が一致していなければ、s1に戻り、上述した処理を繰り返す。このとき、表示部7は、表示器7aに再操作を行う旨のメッセージを一時的に表示し、キャッシュカード、または暗証番号が違うことを利用者に認識させる。
【0059】
記帳機1は、s24で口座番号、および暗証番号の両方が一致していると判定すると、ロック部8が扉42a、43aの電子錠を開錠し(扉42a、43aのロックを解除する。)(s25)、s1に戻る。利用者は、扉43aを開し、通帳排出口43に溜まっている記帳済の通帳を取り出す。
【0060】
このように、この記帳機1は、利用者が一括通帳セット口42に通帳をセットするときに、この利用者の特定に用いる情報(上記の例では、キャッシュカード(口座番号)と、暗証番号)の入力を受け付け、通帳排出口43から通帳を取り出すときに、この情報の入力を要求する。また、ロック部8は、一括通帳セット口42に通帳がセットされたときに、扉42a、43aをロックする。さらに、ロック部8は、通帳排出口43から通帳を取り出すときに入力された、利用者の特定に用いる情報が適正であれば扉42a、43aのロックを解除する。したがって、記帳する通帳が複数冊である利用者は、これらの通帳に対する記帳が行われているときに、記帳機1本体から離れても、通帳が他人に持ち去れることがない。言い換えれば、記帳する通帳が複数冊である利用者は、これらの通帳に対する記帳が行われている間、記帳機1本体から離れることができる。
【0061】
なお、上述の例では、利用者を特定する情報として、キャッシュカード(口座番号)と、暗証番号とを用いるとしたが、どちらか一方であってもよいし、指静脈等の生体情報を用いる構成としてもよい。この場合には、生体情報を読み取る構成を、記帳機1に設ければよい。
【0062】
次に、この発明にかかる記帳機の別の例について説明する。この例にかかる記帳機1は、金融機関の店舗の窓口に設置し、利用者と、行員とで共用可能に構成したものである。この記帳機1も、その主要部については図1と同じである。図5は、この記帳機1の内部を示す概略図である。図5では、図2と同じ構成については、同じ符号を付している。この例の記帳機1は、行員側表示器7b、行員側通帳挿入口45、通帳トレイ46を追加した構成である。表示部7は、表示器7aに加えて、行員側表示器7bにかかる表示も制御する。行員側通帳挿入口45は、図5に示すように、記帳機1本体の背面側(通帳挿入口41に対向する側)に設けている。通帳トレイ46は、行員側通帳挿入口45から排出された通帳を受ける。
【0063】
この記帳機1は、図6に示すように、金融機関の店舗の窓口に設置する。上述したように、この記帳機1は、利用者だけでなく、窓口の行員も使用する。通帳挿入口41、一括通帳セット口42、および通帳排出口43は、利用者側に位置し、行員側通帳挿入口45は行員側に位置する。図6は、記帳機1を、2人の行員で共用できるように、2人の行員の間に配置している。また、利用者は、カウンタを挟んだ行員に対向する側から利用できる。
【0064】
通帳挿入口41に挿入された通帳、および一括通帳セット口42にセットされた通帳に対する記帳処理は、上記の例の記帳機1と同様である。
【0065】
この記帳機1は、行員側通帳挿入口45に挿入された通帳に対する記帳も行える。行員側通帳挿入口45に挿入された通帳に対する記帳処理について説明する。記帳機1は、通帳搬送部4が行員側通帳挿入口45に挿入された通帳を通帳搬送路40に沿って通帳処理ユニット3に搬送する。通帳処理ユニット3は、磁気データ処理部32で通帳搬送路40に沿って搬送されている通帳の裏表紙に貼付されている磁気ストライプに記録されている口座番号等のデータを読み取る。記帳機1は、通信部9においてホスト装置と通信し、今回読み取った口座番号の口座について、取引内容が未記帳である取引毎に、その取引内容を取得する。また、光学読取部33が、この通帳の開かれているページに印刷されているページ番号を示すバーコードの読み取りや、取引内容が記帳されている最終記帳行の検出等を行い、今回の記帳開始行を判断する。
【0066】
記帳機1は、印字部31がホスト装置から取得した未記帳の取引内容を通帳に記帳(印字)する。このとき、通帳搬送部4は、通帳における印字部31の印字位置が適正になるように、印字ヘッドに対する通帳の位置を制御する。通帳搬送部4は、記帳が完了した通帳を行員側通帳挿入口45に搬送し、排出する。排出された通帳は、通帳トレイ46に溜まる。
【0067】
また、記帳が完了する前に、記帳しているページが一杯になると、ページ捲り部34に搬送し、この通帳のページを捲り、印字部31で残りの取引内容を記帳する。また、記帳が完了する前に、記帳している通帳が一杯になると、この通帳を行員側通帳挿入口45に搬送して排出するとともに、通帳カートリッジ44から未使用の通帳を1冊繰り出し、通帳処理ユニット3に搬送する。この繰り出した通帳が、繰り越し通帳になる。通帳処理ユニット3は、印字部31で、残りの取引内容を繰り越し通帳に記帳するとともに、磁気データ処理部32で、繰り越し通帳の裏表紙に貼付されている磁気ストライプに口座番号等のデータを書き込む。記帳が完了した繰り越し通帳は、行員側通帳挿入口45に搬送し、排出する。
【0068】
さらに、この記帳機1は、新規に開設する口座の通帳(新通帳)の発行も行える。具体的には、行員が自分に割り当てられている作業端末(不図示)を操作し、口座の開設を希望する利用者の要求に応じて、口座の開設に必要な情報(口座開設者の住所、氏名、口座開設時の入金金額、キャッシュカードの暗証番号等)を入力する。作業端末は、行員が入力した情報とともに、口座の開設要求をホスト装置に通知する。ホスト装置が、作業端末からの口座開設要求に応じて、新通帳の発行指示を記帳機1に与える。
【0069】
記帳機1は、ホスト装置からの新通帳の発行指示を通信部9で受信すると、新通帳の発行処理を行う。記帳機1は、通帳カートリッジ44から未使用の通帳を1冊繰り出し、通帳処理ユニット3に搬送する。この繰り出した通帳が、新通帳になる。通帳処理ユニット3は、印字部31で、必要事項を新通帳に記帳するとともに、磁気データ処理部32で、新通帳の裏表紙に貼付されている磁気ストライプに口座番号等のデータを書き込む。記帳機1は、記帳が完了した新通帳を行員側通帳挿入口45に搬送し、排出する。
【0070】
また、記帳機1は、利用者、および2人の行員で共用するので、記帳機1本体の状態を行員側表示器7bで表示する。行員は、この行員側表示器7bの表示により、記帳機1が通帳への記帳を行っているかどうかや、使用しているのが利用者、または行員であるか等を確認する。
【0071】
図7〜図10は、この記帳機1の動作を示すフローチャートである。図7〜図10では、図3、および図4で示した処理と同じ処理については同じステップ番号(s**)を付している。この記帳機1は、通帳挿入口41への通帳の挿入(s1)、一括通帳セット口42への通帳のセット要求(s2)、および通帳排出口43からの通帳の取出要求(s3)に加えて、図8に示す、行員側通帳挿入口45への通帳の挿入(s31)、ホスト装置からの新通帳の発行指示(s32)を待っている。記帳機1は、s1で通帳挿入口41に通帳が挿入されたことを検出すると、上述した記帳機1で説明したs4〜s6にかかる処理を行う。
【0072】
また、記帳機1は、s31で行員側通帳挿入口45に通帳が挿入されたことを検出すると、通帳搬送部4がこの通帳を、通帳搬送路40に沿って通帳処理ユニット3に搬送する(s33)。通帳処理ユニット3は、通帳搬送部4によって搬送されてきた通帳に対して上述した記帳処理を行う(s34)。通帳搬送部4は、通帳処理ユニット3での記帳が完了すると、その通帳を行員側通帳挿入口45に搬送し、排出する(s35)。行員は、行員側通帳挿入口45に排出された通帳を受け取る。
【0073】
なお、上述したように、この記帳機1は、2人の行員が共用するので、記帳機1の状態を行員側表示器7bに表示し、2人の行員が記帳機1の状態を確認できるようにしている。
【0074】
また、記帳機1は、ホスト装置からの新通帳の発行指示があると、通帳カートリッジ44から未使用の通帳を1冊繰り出し(s36)、通帳処理ユニット3に搬送する(s37)。通帳処理ユニット3は、通帳搬送部4によって搬送されてきた通帳に対して上述した記帳処理を行う(s38)。通帳搬送部4は、通帳処理ユニット3での記帳が完了すると、その通帳を行員側通帳挿入口45に搬送し、排出する(s39)。行員は、行員側通帳挿入口45に排出された通帳を受け取る。
【0075】
また、記帳機1は、s2で一括通帳セット口42への通帳のセット要求を受け付けると、上述したs7〜s21にかかる処理を実行する(図9参照)。但し、s17で通帳挿入口41に通帳が挿入されていない、またはs18〜s20にかかる処理が完了すると、以下に示す(図10に示す)s40以降の処理を実行する。
【0076】
記帳機1は、s40で、行員側通帳挿入口45に通帳が挿入されているかどうかを確認する。すなわち、行員が、行員側通帳挿入口45に通帳を挿入したかどうかを確認する。記帳機1は、通帳挿入口41に通帳があれば、通帳搬送部4がこの通帳を、通帳搬送路40に沿って通帳処理ユニット3に搬送する(s41)。通帳処理ユニット3は、通帳搬送部4によって搬送されてきた通帳に対して上述した記帳処理を行う(s42)。通帳搬送部4は、通帳処理ユニット3での記帳が完了すると、その通帳を行員側通帳挿入口45に搬送し、排出する(s43)。s41〜s43にかかる処理は、上述したs33からs35にかかる処理と同じである。
【0077】
さらに、記帳機1は、s40で行員側通帳挿入口45に通帳が挿入されていない、またはs41〜s43にかかる処理が完了すると、ホスト装置からの新通帳の発行指示の有無を判定する(s44)。記帳機1は、ホスト装置からの新通帳の発行指示があると判定すると、通帳カートリッジ44から未使用の通帳を1冊繰り出し(s45)、通帳処理ユニット3に搬送する(s46)。通帳処理ユニット3は、通帳搬送部4によって搬送されてきた通帳に対して上述した記帳処理を行う(s47)。通帳搬送部4は、通帳処理ユニット3での記帳が完了すると、その通帳を行員側通帳挿入口45に搬送し、排出する(s48)。s45〜s48にかかる処理は、上述したs36からs39にかかる処理と同じである。
【0078】
記帳機1は、s44でホスト装置からの新通帳の発行指示がない、またはs45〜s48にかかる処理が完了すると、s12に戻り、上述した処理を繰り返す。
【0079】
また、この記帳機1は、s3で、通帳排出口43からの通帳の取出要求を受け付けると、上述した記帳機1で説明したs22〜s25にかかる処理を行う。
【0080】
このように、この記帳機1は、利用者だけでなく、行員も使用できる。また、この記帳機1も、記帳する通帳が複数冊である利用者によって、他の利用者や、行員の待ち時間の増大が抑えられる。
【符号の説明】
【0081】
1…記帳機
2…制御部
3…通帳処理ユニット
4…通帳搬送部
5…カード処理部
6…操作部
7…表示部
7a…表示器
7b…行員側表示器
8…ロック部
9…通信部
30…通帳搬送路
31…印字部
32…磁気データ処理部
33…光学読取部
34…ページ捲り部
40…通帳搬送路
41…通帳挿入口
42…一括通帳セット口
42a…扉
43…通帳排出口
43a…扉
44…通帳カートリッジ
45…行員側通帳挿入口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通帳を通帳搬送路に沿って搬送し、当該通帳に対応する口座の取引にかかる取引内容を記帳する記帳機において、
通帳を1冊ずつ挿入する第1の通帳挿入口に挿入された通帳を前記通帳搬送路に沿って搬送し、取引内容を記帳した後に、前記第1の通帳挿入口に排出する処理を行う第1の記帳処理手段と、
複数冊の通帳が一度にセットできる通帳セット口にセットされた通帳を、1冊繰り出して前記通帳搬送路に沿って搬送し、取引内容を記帳した後に、通帳排出口に排出する第2の記帳処理手段と、
前記第2の記帳処理手段を繰り返し、前記通帳セット口にセットされた複数冊の通帳を処理する一括記帳処理手段と、
前記第2の記帳処理手段が前記通帳セット口にセットされた通帳に対する記帳を完了する毎に、前記第1の通帳挿入口に通帳が挿入されているかどうかを確認し、前記第1の通帳挿入口に通帳が挿入されていれば、前記第1の記帳処理手段を割り込みで実行する割込手段と、を備えた記帳機。
【請求項2】
前記通帳セット口における通帳のセット時に、入力された利用者を特定する利用者特定情報を記憶する利用者特定情報記憶手段と、
前記通帳セット口に通帳がセットされたときに、前記通帳排出口に設けた扉をロックし、今回セットされた全ての通帳に対する記帳が完了した後に、前記利用者特定情報記憶手段に記憶している利用者特定情報が入力されると、前記通帳排出口に設けた扉のロックを解除するロック制御手段と、を備えた請求項1に記載の記帳機。
【請求項3】
前記ロック制御手段は、前記通帳セット口に設けた扉のロック、ロック解除を、前記通帳排出口に設けた扉のロック、ロック解除に同期して制御する、請求項2に記載の記帳機。
【請求項4】
通帳を1冊ずつ挿入する第2の通帳挿入口に挿入された通帳を前記通帳搬送路に沿って搬送し、取引内容を記帳した後に、前記第2の通帳挿入口に排出する処理を行う第3の記帳処理手段と、
前記第1の通帳挿入口、および前記第2の通帳挿入口の一方を装置本体の正面側に設け、他方を装置本体の背面側に設けた、請求項1〜3のいずれかに記載の記帳機。
【請求項5】
前記割込手段は、前記第2の記帳処理手段が前記通帳セット口にセットされた通帳に対する記帳を完了する毎に、前記第2の通帳挿入口に通帳が挿入されているかどうかも確認し、前記第2の通帳挿入口に通帳が挿入されていれば、前記第3の記帳処理手段を割り込みで実行する、請求項4に記載の記帳機。
【請求項6】
上位装置から、新規通帳の発行指示を受け付けたときに、カートリッジに収納している未使用の通帳を1冊繰り出し、記帳した後に、前記第2の通帳挿入口に排出する通帳発行処理手段、を備えた請求項4、または5に記載の記帳機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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