説明

記録方法及び再生方法

【課題】セクタIDに依存しない訂正ブロックの境界検出を可能とし、データブロック境界検出を確実に行えるようにする。
【解決手段】付加情報と記録情報を少なくとも含んだデータブロック複数に対し誤り訂正符号を付加することで構成した訂正ブロックに対し、変調処理、同期信号の付加による同期信号フレームを生成する際に、訂正ブロックの境界に位置する同期信号フレームに対し第1の同期信号を、データブロックの境界に位置する同期信号フレームに第2の同期信号を与える。更に、少なくとも第1、第2の同期信号に含まれる同期パターンは互いに相似度の低いパターンを与える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディジタル信号生成方法、及びそれを記録した情報記録媒体、再生方法に関し、特に記録媒体への記録に適する変調処理、同期信号の付加により生成したディジタル信号生成方法、及びそれを記録した情報記録媒体、再生方法に関する。
【背景技術】
【0002】
記録情報に対し変調処理、一定データ量の先頭を示す同期信号を付加することでフレームを構成し、それに対するディジタル信号を記録ピット(マーク)として記録するディスク記録媒体の一例としてDVD(Digital Versatile Disc)が挙げられる。このDVDについては、NIKKEIELECTRONICS BOOKS 「データ圧縮とディジタル変調」 98年度版 pp.121〜123、及び、特開平9−162857号にその技術が記載されている。これら技術におけるディジタル信号の生成方法について図2を用いて説明する。
【0003】
図2において、ディスクへの記録単位の一つである2048バイトの記録情報とディスク上の記録位置を示すセクタID番号をはじめとする付加データからセクタデータを構成し、セクタデータ16個の172バイト×12行×16セクタの配列を構成する。この配列において縦系列、横系列に対する誤り訂正を目的とするPO、PI訂正符号を生成、付加することで訂正ブロックを構成、更にPO訂正符号を含む行データをセクタデータを含む行データの間に等間隔に分散しインタリーブ配列を構成する。インタリーブ配列においてセクタID番号は連続した値(0〜F)が与えられる。更に8−16変調処理、同期信号の付加を行いフレームを生成する。生成したフレームは同期信号SY0〜SY7が図示する様に配置され、フレームに対するディジタル信号をディスク上に記録する。フレームを構成することで再生時の同期はずれによるバーストエラー伝播を防止できる。また再生時には、同期信号の検出でフレーム同期化を行いながら、フレーム位置の特定を同期信号SY0〜SY7の検出順によって特定、インターリーブ配列を復元する。更にセクタID番号から訂正ブロック境界を検出、訂正符号の復号による誤り訂正を行い元の記録情報を再生する。
【0004】
一方、特開平9−162857号におけるSY0〜SY7の同期信号の構成、及び、与えられるビットパターンは、同期信号フレーム最後のビットパターンと同期信号の間で変調法則を満たすための接続ビット{000}{001}{100}、SY0〜SY7の識別パターン、8−16変調法則の最大ラン長制約から外れた4T以上−14T−4Tのビットパターンの32ビットで構成される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記した従来技術における課題を示す。現行DVDに対し高効率符号化や高密度記録を行うことでより大容量、長時間の記録を行うことを目的とした次世代光ディスクの開発が進んでいる。高密度記録は短波長レーザーを用い記録マーク(ピット)を縮小することで行われる。高効率符号化は冗長データの発生を押さえる変調方式の採用や、冗長データの付加を押さえることで行われる。しかしながら高密度記録ディスクは、ディスク上の埃、傷による再生時のバーストエラーの増加、記録時の記録マーク形成むらや再生時の2値化の際のスライスレベルの変動によるビットシフト、記録、再生時の振動など物理的な外乱などによるランダムエラーが増加する。従って再生に十分なランダムエラー、バーストエラーに対する訂正能力と、ビットシフトに影響されないフレーム同期化、フレーム位置の特定が必須となる。
【0006】
訂正能力の向上については、訂正符号数の増加、より高い訂正能力を持つ訂正符号の採用、符号化の対象となるデータ長の変更で解決される。しかしながら現行DVDのディジタル信号の生成方法においては、セクタID番号が、訂正ブロック境界、訂正ブロック内のセクタ位置特定の手がかりとなっている。つまり訂正ブロックに含まれる少なくともセクタ数については、前後の訂正ブロックとの間で連続したID番号とするため、2、4、8、16、32、64・・個である必要がある。従って訂正符号数の増加、訂正符号化の対象となるデータ長の変更の自由度が低いという課題がある。
【0007】
一方でビットシフトの影響は、同期信号の誤検出による誤ったフレーム位置の特定によるバーストエラー伝播が考えられる。ビットシフトに伴う同期信号の誤検出は、複数種類の同期信号のビットパターン同士の相似度が影響する。相似度はビットパターンに含まれる反転ビット数、符号間距離により表現できる。ここで言う反転ビット数とは例えばデータビットが1の時にのみ、2値で表現される記録信号の状態を反転させNRZI(Non Return to ZeroInverted)記録を行う場合に、同期信号に含まれるデータビット”1”の出現回数である。従って同期信号の間で反転回数が異なれば相似度が低いことになる。また符号間距離については同期信号のビットパターンに対する反転ビット数が同一で、データビット“1”の位置をシフトして別の同期信号のビットパターンと一致するまでに要するシフト回数を符号間距離と定義する。従って同期信号の間で符号間距離が2以上の場合は相似度は低いことになる。
【0008】
先の特開平9−162857号において、同期信号は変調則の最大間隔11Tよりも3T外れ、最小間隔3Tよりも1T多い4T以上−14T−4Tの全ての同期信号に共通のパターンが与えられている。しかしながら、接続ビット、識別パターンについては符号間距離1の同期信号が存在し、ビットシフトによるSY0〜SY7の誤った識別が行われやすいという課題がある。最悪の場合、訂正符号の訂正能力を超えたエラーが伝播し、訂正不能、つまり再生不可能に陥る可能性がある。
【0009】
よって本発明の目的は、上記課題を解消するディジタル信号生成方法、及びそれを記録した情報記録媒体、再生方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明において上記問題点を解決する方法を下記に示す。
【0011】
記録媒体への情報記録の際に必要となる第1の付加データと記録情報を少なくとも含んだ第1のデータブロックを生成し、第1のデータブロック複数と第2の付加データより構成した第2のデータブロックに対する、変調処理、同期信号の付加によって複数のフレームを生成するディジタル信号生成方法において、少なくとも、第1のデータブロックの境界に位置するフレームに対する第1の同期信号と、第2のデータブロックの境界に位置するフレームに対する第2の同期信号を与える。この解決方法は第1の実施例に対応する。
【0012】
記録媒体への情報記録の際に必要となる第1の付加データと記録情報を少なくとも含んだ第1のデータブロックを生成し、第1のデータブロック複数と第2の付加データより構成した第2のデータブロックに対する、変調処理、同期信号の付加によって複数のフレームを生成するディジタル信号生成方法において、少なくとも、第2のデータブロックの境界に位置する第1のデータブロックの第1の付加データに、それを示す識別情報を与える。この解決方法は第2の実施例に対応する。
【発明の効果】
【0013】
以上説明したように本発明によると、訂正ブロックの境界に位置するフレームに第1の同期信号を、データブロックの境界に位置するフレームに第2の同期信号を、その他のフレームには第3の同期信号を付加することで、セクタID番号によらない訂正ブロック境界の検出が可能となり、データ量、構成の際の自由度が高い訂正ブロックを構成可能となる。
【0014】
また第1、第2、第3の同期信号の間で互いに相似度の低いパターンを与えることで訂正ブロック境界、データブロック境界に対するフレーム位置特定を確実に行うことができる。従って生成したディジタル信号を記録したディスク記録媒体の再生の際には、訂正ブロック境界、セクタデータ境界に対する検出精度が向上し、フレーム位置の誤検出でのバーストエラー伝播による再生不能を抑制することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明によるディジタル信号生成方法の第1の実施例を示す図。
【図2】ディスクに記録するディジタル信号の生成方法の一例を示す図。
【図3】本発明によるディジタル信号記録方法の第2の実施例を示す図。
【図4】識別情報の別の配置例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明について図面を用いて説明する。
【0017】
図1は、本発明のディジタル信号生成方法についての第1の実施例を示す図である。図1において(A)はディスク記録媒体への記録単位の一つであるデータブロック13の構成を示しており、データ2と付加情報12から少なくとも構成される。更に付加情報12は、ディスク記録媒体上の記録位置を示すセクタIDやIDに対する訂正符号ほかが含まれている。(B)は訂正ブロック3の構成を示しており、複数のデータブロックと、例えば図2に示す縦、横系列に対する訂正符号を含む冗長データを付加した後の単位を示している。訂正ブロック3は訂正符号の符号化が完結する単位である。(C)は(B)の訂正ブロック、データブロック単位で複数のフレーム7に分割される様子を示している。フレーム化については図2と同様、一定データ量に対する変調処理後、フレーム同士の境界を示す同期信号の付加により行われる。(C)における同期信号SY0,SY1,SYについて、第1の同期信号SY0は訂正ブロック3の境界に位置するフレームに付加される。再生時は訂正ブロックの境界検出に利用される。第2の同期信号SY1はその他のデータブロック13の境界に位置するフレームに付加される。再生時はデータブロック境界検出に利用される。第3の同期信号SYはそれ以外の境界に位置するフレームに付加される。しかしながら第3の同期信号については同一種、同一のビットパターンであることに限定されず、例えば連続検出された第3の同期信号の検出順からデータブロック内部のフレーム位置特定が可能である。(D)は第1、第2、第3の同期信号の構成例を示している。同期信号は変調則を満たしながら、前フレームの最終データと同期信号の接続を行うための接続ビット8であり、9は第1、第2、第3の同期信号の識別を行うための識別コード9、10は同期信号に共通の同期パターンである。同期信号の構成は、接続ビットと同期パターンのみの場合もあり、同期パターンから第1、第2、第3の同期信号を識別する場合もある。図1において、第1、第2、第3の同期信号に与えられるビットパターンについて説明する。同期信号同士の相似度を低くするためSY0、SY1,SYに与えられるビットパターンは互いに符号間距離2以上或いは、反転ビット数がそれぞれ異なる、或いはそれらの組み合わせによるビットパターンが与えられる。
【0018】
以上説明した方法で生成したディジタル信号は、ディスク記録媒体上の記録トラックに沿って記録マーク(ピット)として高密度記録される。
【0019】
ディスク記録媒体から元のデータを再生する方法について説明する。
【0020】
ディスク上のトラックに記録された記録マーク(ピット)は光学ヘッドで読み取り、2値化することで記録前のディジタル信号に変換される。このディジタル信号に対して同期信号の検出を行いフレーム単位での同期化、変調則に対応した復調処理が行われる。フレーム同期化を行いながら第2の同期信号SY1の検出によってデータブロック境界を検出し、その境界フレームに含まれるセクタIDの検出から目標アクセス位置付近へのアクセスを制御する。更にアクセスしたデータブロック以降で第1の同期信号SY0の検出が行われると、訂正ブロック境界と判断し、バッファメモリ上に訂正ブロック先頭からの復調データをバッファリングする。バッファリング開始からは第2の同期信号SY1の検出の度に、データブロック単位での同期化、第3の同期信号SYの検出でフレーム単位での同期化が行われ、再生フレームとバッファリングデータとの同期化を行う。更に次の第1の同期信号の検出、または訂正ブロックに対するデータ量のバッファリングが終了すると、バッファメモリ上には訂正ブロックが復元されることになる。従ってバッファメモリに対するランダムアクセスを行いながら訂正符号の復号による誤り訂正処理を行う。訂正終了後はデータブロックに含まれるデータをバッファメモリから読み出すことで記録情報を再生する。
【0021】
訂正ブロックの境界を示す第1の同期信号、データブロックの境界を示す第2の同期信号の配置は図1に限定されるものではない。例えば訂正ブロックの最終フレーム(訂正ブロック先頭の1フレーム手前)に第1の同期信号SY0を、境界フレームに第2の同期信号SY1を配置することが考えられる。この場合についても同様に、第1、第2、第3の同期信号間の相似度が低いパターンが与えられる。
【0022】
また、訂正ブロックの境界を検出する目的で与えられる同期信号の種類、その配置は図1に限定されるものではない。例えば訂正ブロック境界のnデータフレーム手前から(nは正の整数)、境界フレームの間で複数種類の同期信号が与えられることが考えられる。例えば2フレーム手前であればSY000、1フレーム手前ならSY00、境界フレームであればSY0という具合である。また2フレーム手前であればSY00、1フレーム手前ならSY0、境界フレームであればSY1という場合もありうる。このSY000、SY00、SY0についても同様に相似度の低いビットパターンが与えられる。
【0023】
以上説明した第1の実施例によると、訂正ブロックの境界に位置するフレームに第1の同期信号、データブロックの境界に位置するフレームに第2の同期信号、その他のフレームには第3の同期信号を付加することで、セクタID番号によらない訂正ブロック境界の検出が可能となり、データ量、構成の際の自由度が高い訂正ブロックを構成可能となる。また第1、第2、第3の同期信号の間で、相似度の低いパターンを与えることで訂正ブロック境界、データブロック境界に対する誤ったフレーム位置の特定を回避可能となる。従って生成したディジタル信号を記録したディスク記録媒体再生時は、訂正ブロック復元を確実に行うことが可能で、フレーム位置の誤検出によるバーストエラー伝播による再生不能を抑制できる。
【0024】
図3は、本発明の第2の実施例を示す図であって、11の識別情報は付加情報12にセクタID1と共に含まれ、訂正ブロック境界に位置するデータブロックの識別を行う目的で設けられている。その他の参照数字については、図1と同様であり説明を省略する。図3において、(B)は訂正ブロックを構成するデータブロックの付加情報に含まれる識別情報11が示す値の配置例を示している。(C)は(B)の訂正ブロックに対するフレーム配置を示しており、訂正ブロック境界またはデータブロック境界を示すフレームには第2の同期信号SY1、その他のフレームについては第3の同期信号SYを与える。(B)において、訂正ブロック境界のデータブロックに対する識別情報にはそれを示す目的で“1”を与え、その他のデータブロックについては“0”を与える。(C)における第2、第3の同期信号SY1、SYに与えられるビットパターンについては、第1の実施例と同様の方法で互いに相似度の低いパターンが与える。
【0025】
訂正ブロック境界を区別する識別情報の配置方法についての別の例を図4を用いて説明する。図4において(B−1)は訂正ブロック境界の前データブロックに対する識別情報に“1”を与え、その他のデータブロックについては“0”を与えている。(B−2)は訂正ブロック手前の2データブロック、手前1データブロック、訂正ブロック境界のデータブロック、その他データブロックにそれぞれについて、識別情報として“3”、“2”、“1”、“0”を与えている。(B−3)は訂正ブロック手前の2データブロック、手前1データブロック、訂正ブロック境界のデータブロックとその他データブロックにそれぞれについて、識別情報として“2”、“1”、“0”を与えている。なお識別情報は上記例に限定されるものではなく、訂正ブロック境界、あるいは訂正ブロック中のデータブロック位置を検出可能な情報であればよい。また訂正ブロック境界手前のデータデータブロック数についても上記例に限定されず、訂正ブロックを構成するデータブロック数以下であればよい。
【0026】
以上説明した方法で生成したディジタル信号は、ディスク記録媒体上の記録トラックに沿って記録マーク(ピット)として高密度記録される。
【0027】
ディスク記録媒体から元のデータを再生する方法について説明する。再生ディジタル信号に対して同期信号の検出によるフレーム同期化、復調処理が行われ、フレーム同期化の途中で第2の同期信号SY1の検出でデータブロック境界が検出される。その境界のフレームに含まれるセクタIDの検出により目標位置付近へのアクセスを行う。また検出した識別情報から訂正ブロック境界を判定し、バッファメモリ上に訂正ブロック先頭からのデータのバッファリングを開始する。バッファリング開始から第2の同期信号SY1の検出の度にデータブロック単位での同期化、第3の同期信号SYの検出でフレーム単位の同期化を行うことで再生フレームとバッファリングデータとの同期化を行う。更に識別情報の検出、または訂正ブロックに対するデータ量のバッファリングが終了すると、バッファメモリ上には訂正ブロックが復元されることになる。従ってバッファメモリに対するランダムアクセスを行いながら訂正符号の復号による誤り訂正処理を行う。訂正終了後はデータブロックに含まれるデータをバッファメモリから読み出すことで記録情報を再生する。
【0028】
なお再生方法における訂正ブロック境界の検出方法については、例えば図4(B−2)、(B−3)の場合、検出した識別情報の順列から、境界に位置するデータブロックの検出が可能となる。また全ての識別情報が検出されなくとも、境界付近のデータブロックに対する少なくとも1つの識別情報と、経過データブロック数からの予想でも可能である。
【0029】
以上説明した第2の実施例によると、データブロック単位での識別情報の付加により、セクタID番号によらない訂正ブロック境界の検出が可能となり、データ量、構成の際の自由度が高い訂正ブロックを構成可能となる。また第2、第3の同期信号の間で相似度の低いビットパターンを与えることで訂正ブロック境界、データブロック境界に対する誤ったフレーム位置の特定を回避可能となる。従って生成したディジタル信号を記録したディスク記録媒体再生時は、訂正ブロック復元を確実に行うことが可能で、フレーム位置の誤検出によるバーストエラー伝播による再生不能を抑制できる。
【0030】
なお第1の実施例における訂正ブロック境界に対する第1の同期信号を付加する方法と、第2の実施例における識別情報を組み合わせることで訂正ブロック境界の検出をより確実に行うことができる。
【0031】
また本発明に記載の方法で生成したディジタル信号は、記録情報の先頭から終わりまでに対する同期フレーム全てを連続したトラックに記録するものに限定されず、書換え可能なディスク上のプリピットとしてディスク中の物理アドレスが刻まれ、そのプリピットの間の信号記録領域に1セクタに対するフレーム、或いは1訂正ブロックに対するフレームを連続的に書き込み、信号記録領域間は非連続的となる場合のディスクにも適応される。
【符号の説明】
【0032】
1…セクタID、2…データ、3…訂正ブロック、4…第1の同期信号、5…第2の同期信号、6…第3の同期信号、7…フレーム、8…接続ビット、9…識別コード、10…同期パターン、11…識別情報、12…付加情報、13…データブロック。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の付加データと記録情報を少なくとも含んだ第1のデータブロックを生成し、該第1のデータブロックを複数と第2の付加データから構成した第2のデータブロックに対して、変調処理と同期信号の付加によって複数のフレームを生成するディジタル信号生成方法であって、少なくとも、第1のデータブロックの境界に位置するフレームに対する第1の同期信号と、第2のデータブロックの境界に位置するフレームに対する第2の同期信号を与えることを特徴とするディジタル信号の生成方法。
【請求項2】
請求項1において、前記第1、第2の同期信号に含まれるパターンは互いに相似度の低いパターンを与えることを特徴とするディジタル信号の生成方法。
【請求項3】
請求項1において、前記第2のデータブロックの境界に位置するフレームは、第2のデータブロックの先頭に位置するフレームを含む前後nフレーム(nは正の整数で1≦n≦(第1のデータブロックを構成するフレーム数))を示し、nフレームにおいて、n種類の第2の同期信号或いは、m(mは正の整数でm<n)種類の第2の同期信号の組み合わせを与えることを特徴とするディジタル信号の生成方法。
【請求項4】
請求項1記載の方法で生成したディジタル信号を記録したディスク状の情報記録媒体であって、ディスク記録媒体上の記録トラックに沿って記録マークあるいはピットとして連続的に、或いは、第1のデータブロックまたは第2のデータブロックに含まれる複数フレーム単位で不連続に記録したことを特徴とする情報記録媒体。
【請求項5】
請求項1記載の方法で生成したディジタル信号を記録した記録媒体に対する再生方法であって、第2の同期信号の検出で第2のデータブロックの境界に位置するフレーム位置の特定を行い、第1の同期信号の検出で第1のデータブロックの境界に位置するフレーム位置の特定を行い、記録情報の再生を行うことを特徴とするディジタル信号の再生方法。
【請求項6】
請求項1記載の方法で生成したディジタル信号を記録した記録媒体に対する再生方法であって、第2の同期信号の検出から、次の第2の同期信号の検出までの間は、第1の同期信号の検出または、その検出回数、第1の付加データから第2のデータブロック内に含まれる第1のデータブロックの特定、第2のデータブロック境界の特定を行い、記録情報の再生を行うことを特徴とするディジタル信号の再生方法。
【請求項7】
第1の付加データと記録情報を少なくとも含んだ第1のデータブロックを生成し、該第1のデータブロックを複数と第2の付加データから構成した第2のデータブロックに対して、変調処理、同期信号の付加によって複数のフレームを生成するディジタル信号生成方法であって、少なくとも、第2のデータブロックの境界に位置する第1のデータブロックの第1の付加データに、それを示す識別情報を与えることを特徴とするディジタル信号の生成方法。
【請求項8】
請求項7において、第2のデータブロックの境界に位置する第1の付加データは、第2のデータブロック先頭に位置する第1の付加データを含む前後n個(nは正の整数で1≦n≦(第2のデータブロックに含まれる第1の付加情報数))を示し、第1の付加データn個において、n種類の識別情報或いは、m(mは正の整数でm<n)種類の識別情報の組み合わせを与えることを特徴とするディジタル信号の生成方法。
【請求項9】
請求項7記載の方法で生成したディジタル信号を記録したディスク状の情報記録媒体であって、ディスク記録媒体上の記録トラックに沿って記録マークあるいはピットとして連続的に、或いは、第1のデータブロックまたは第2のデータブロックに含まれる複数フレーム単位で不連続に記録したことを特徴とする情報記録媒体。
【請求項10】
請求項7記載の方法で生成したディジタル信号を記録した記録媒体に対する再生方法であって、同期信号の検出で第1のデータブロック境界に位置するフレーム位置の特定を行い、第1の付加データに含まれる識別情報の検出から、第2のデータブロックの境界を検出し、記録情報の再生を行うことを特徴とするディジタル信号の再生方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2011−181180(P2011−181180A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−135883(P2011−135883)
【出願日】平成23年6月20日(2011.6.20)
【分割の表示】特願2008−129031(P2008−129031)の分割
【原出願日】平成13年4月6日(2001.4.6)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】