説明

記録装置

【課題】共通の駆動源で少なくとも2つのシート給送装置を駆動可能にする駆動系を簡単な構成で実現する。
【解決手段】この記録装置は、給紙・クリーニングモータ106から回転のための駆動力を得るとともにモータ106の正回転で制御されるASF2と、モータ106の逆回転で制御されるUターン給送装置10と備える。さらに、ASF2とUターン給送装置10へモータ106の回転駆動力を伝達するためのスイングアームA126を有し、このアーム126の一方向の揺動でASF2の、その反対方向の揺動でUターン給送装置10の駆動に切り替わる記録装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被記録媒体などのシートを給送するための複数のシート給送装置を有する記録装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、カラーインクジェット記録装置に代表される記録装置は、さまざまなユーザーのニーズに対応が求められている。その一つに被記録媒体のハンドリングの向上が挙げられる。さまざまな種類の被記録媒体に、あるときは銀塩写真並みの画質をL判サイズに記録したい、またはA4サイズに記録したい。またテキストベースのファイルを素早く普通紙に記録したい。しかしその都度、被記録媒体をシート給送装置から入れ替えるのが面倒である、といった不便さがある。そういったニーズに対応すべく、複数のシート給送装置を有し、それぞれに異なる被記録媒体をセットしておき、記録する際は、給送装置を選択するだけで記録ができる記録装置が近年増えてきている。
【0003】
しかしながら給紙装置ごとに駆動源を有していては、重量の増加、記録装置の製造コストの増加を招き、それが最終的に店頭価格に反映されることでユーザーに不利益を与えることに繋がってしまう。
【0004】
そこで特許文献1に開示の記録装置では、一つの共通駆動源で第一のシート給送装置と第二のシート給送装置を駆動させる構成を提案している。
【特許文献1】特開2005-335937号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示の上記記録装置では、以下のような技術的課題があった。
【0006】
この構成によると、第一のシート給送装置は駆動源の一方向のみの回転で制御されるが、第二のシート給送装置は駆動源の両方向の回転を使って制御される。そのため2つのシート給送装置を制御するのに、第一、第二の振り子機構、キャリッジに連動して動作し、第一の振り子機構の揺動を規制、規制解除する規制部材を有している。その結果、2つのシート給送装置を駆動するのに複雑な駆動系を構成する必要があった。また記録ヘッドをメンテナンスするヘッドクリーニング装置の駆動は別の駆動源が必要であった。
【0007】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、共通の駆動源で少なくとも2つのシート給送装置を駆動可能にする駆動系を簡単な構成で実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の記録装置は、一つの共通駆動源と、前記共通駆動源から回転のための駆動力を得る二つのシート給送装置とを有する。それらのうち第一のシート給送装置は該共通駆動源の一方向の回転で制御される装置であり、第二のシート給送装置は前記共通駆動源の前記一方向とは反対方向の回転で制御される装置である。さらに、この発明は、前記第一のシート給送装置と前記第二のシート給送装置へ前記駆動力を伝達する振り子機構とを有する。そして、前記振り子機構の一方向の揺動で前記第一のシート給送装置の駆動、その反対方向の揺動で前記第二のシート給送装置の駆動に切り替わることが特徴である。
【0009】
また本発明は、一つの共通駆動源と、上記第一のシート給送装置と、上記第二のシート給送装置と、記録ヘッドをクリーニングするヘッドクリーニング装置と、を有する。ヘッドクリーニング装置は、前記共通駆動源から前記駆動力を得るとともに前記共通駆動源の両方向の回転を使って制御される装置である。さらに、この発明は上記の駆動力を、前記ヘッドクリーニング装置と前記第一および第二のシート給送装置とのいずれかに切り替えて伝達するための第一の振り子機構を有する。さらに、前記第一の振り子機構によって前記第一および第二のシート給送装置に選択された駆動力を、さらに前記第一のシート給送装置と前記第二のシート給送装置のいずれかに切り替えて伝達するための第二の振り子機構を有する。そして、前記第一の振り子機構の揺動の規制および規制解除を可能にする規制部材をさらに有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、共通の駆動源で少なくとも2つのシート給送装置を駆動可能にする駆動系を簡単な構成で提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0012】
先ず、記録装置の、給紙から記録、排紙までを行う構成の概略を図1〜図3に基づいて説明する。図1は本発明の実施形態における、記録装置の機構部の模式的斜視図である。図2は本発明の実施形態における、記録装置の模式的断面図である。図3は本発明の実施形態におけるシート給送装置の駆動列の概要を示し、(a)はその模式的斜視図、(b)はその断面図である。
【0013】
本例の記録装置は、記録装置1、第1のシート給送装置(以下、ASFと称す。)2、送紙部3、排紙部4、キャリッジ部5、クリーニング装置6、記録ヘッド7、電気部9、第2のシート給送装置(以下、Uターン給送装置と称す。)10から構成されている。
【0014】
(A)ASF
ASF2はシート材Pを積載する圧板21、シート材Pを給紙する給紙ローラ28、シート材Pを分離する分離ローラ241、シート材Pを積載位置に戻す為の戻しレバー22、等がASFベース20に取り付けられる構成となっている。
【0015】
積載されたシート材Pを保持する為の給紙トレイ(不図示)が、ASFベース20または外装(不図示)に取り付けられている。
【0016】
給紙ローラ28は断面が円形の棒状をしている。用紙基準よりに1つの給紙ローラ28が設けられており、これによってシート材を給紙する。給紙ローラ28への駆動は、後述の給紙・クリーニングモータ106からギア列によって伝達される。
【0017】
圧板21には可動サイドガイド23が移動可能に設けられて、シート材Pの積載位置を規制している。圧板21はASFベース20に結合された回転軸を中心に回転可能で、圧板バネ212により給紙ローラ28に付勢される。給紙ローラ28と対向する圧板21の部位には、積載最終近くのシート材Pの重送を防止する摩擦係数の大きい材質からなる分離シート213が設けられている。圧板21は圧板カム(不図示)によって、給紙ローラ28に、当接、離間できるように構成されている。
【0018】
さらに、ASFベース20には、シート材Pを一枚ずつ分離するための分離ローラ241を取り付けた分離ローラホルダ24がASFベース20に設けられた回転軸を中心に回転可能で、分離ローラバネ(不図示)により給紙ローラ28に付勢される。分離ローラ241は、クラッチバネ(不図示)が取り付けられ、所定以上の負荷がかかると、分離ローラ241が取り付けられた部分が、回転できる構成になっている。分離ローラ241は分離ローラリリースシャフト(不図示)とコントロールカム27によって、給紙ローラ28に、当接、離間できるように構成されている。
【0019】
また、シート材Pを積載位置に戻す為の戻しレバー22は、回転可能にASFベース20に取り付けられ、解除方向に戻しレバーバネ(不図示)で付勢されている。シート材Pを戻すときは、コントロールカム(不図示)によって回転するように構成されている。
【0020】
通常の待機状態では、圧板28は圧板カム(不図示)でリリースされ、分離ローラ241はコントロールカム27でリリースされる。戻しレバー22はシート材Pを戻し、積載時にシート材Pが奥に入らないように、積載口を塞ぐような積載位置に設けられている。この状態から、給紙が始まると、モータ駆動によって、まず、分離ローラ241が給紙ローラ28に当接する。そして、戻しレバー22がリリースされ、圧板21が給紙ローラ28に当接する。この状態で、シート材Pの給紙が開始される。シート材Pは分離ローラホルダ24に設けられた前段分離部で制限され、シート材Pの所定枚数のみが給紙ローラ28と分離ローラ241から構成されるニップ部に送られる。送られたシート材Pはこのニップ部で分離され、最上位のシート材Pのみが搬送される。
【0021】
これら一連のASF2の動作は、給紙・クリーニングモータ106から供給される駆動力をコントロールギア26を介して行われ、またコントロールカム27のギアの欠歯構成により、コントロールギア26及びコントロールカム27の一回転ですべて行われる。また一連の動作は給紙・クリーニングモータ106の正転方向の回転で行われる。尚、この給紙・クリーニングモータ106が、特許請求の範囲でいう「共通駆動源」に相当する。
【0022】
シート材Pが、後述の搬送ローラ36、ピンチローラ37まで到達すると、圧板21は圧板カム(不図示)によって、分離ローラ241はコントロールカム(不図示)によって、リリースされる。戻しレバー22はコントロールカム(不図示)によって、積載位置に戻る。このとき、給紙ローラ28と分離ローラ241から構成されるニップ部に到達していたシート材Pを積載位置まで、戻すことができる。
【0023】
(B)送紙部
曲げ起こした板金からなるシャーシ11に送紙部3が取り付けられている。送紙部3はシート材Pを搬送する搬送ローラ36とPEセンサ(不図示)を有している。搬送ローラ36は金属軸の表面にセラミックの微小粒をコーティングした構成であり、両軸の金属部分を軸受け38で受け、シャーシ11に取り付けられている。搬送ローラ36には回転時の負荷を与え安定した搬送が行えるために軸受け38と搬送ローラ36の間に搬送ローラテンションバネ(不図示)が設けられて、搬送ローラ36を付勢することで所定の負荷を与えている。
【0024】
搬送ローラ36には従動する複数のピンチローラ37が当接して設けられている。ピンチローラ37はピンチローラホルダ30に保持され、ピンチローラバネ(不図示)で付勢されて搬送ローラ36に圧接し、シート材Pの搬送力を生み出している。このとき、ピンチローラホルダ30の回転軸がシャーシ11の軸受けに取り付けられ、そこを中心に回転する。また、ピンチローラホルダ30にはシートPの先端、後端検出をPEセンサ(不図示)に伝えるPEセンサレバー31が設けられている。プラテン34はシャーシ11に取り付けられ、位置決めされる。
【0025】
上記構成において、送紙部3に送られたシート材Pはピンチローラホルダ30に案内されて、搬送ローラ36とピンチローラ37とのローラ対に送られる。このとき、PEセンサレバー31は搬送されてきたシート材Pの先端を検知して、これによりシート材Pの記録位置を求めている。また、シート材PはLFモータ(不図示)によりローラ対36,37が回転することでプラテン34上を搬送される。プラテン34上には、搬送基準面になるリブが形成されており、記録ヘッド7とのギャップを管理しているのと、後述の排紙部と合わせて、シート材Pの波打ちを制御することで、波打ちが大きくならないように構成されている。
【0026】
搬送ローラ36への駆動は、DCモータからなるLFモータ(不図示)の回転力をタイミングベルト(不図示)で搬送ローラ36の軸上に設けたプーリ361に伝達している。また、搬送ローラ36の軸上には、搬送ローラ36による搬送量を検出する為の150〜300lpiのスリットピッチでマーキングを形成したコードホイール362が設けられている。そして、それを読み取るエンコーダセンサ(不図示)がコードホイール362の隣接する位置のシャーシ11に取り付けられている。
【0027】
また、搬送ローラ36のシート材搬送方向における下流側には、画像情報に基づいて画像を形成する記録ヘッド7が設けられている。記録ヘッド7は各色インクタンク別体の交換可能なインクタンクが搭載されたインクジェット記録ヘッドが用いられている。この記録ヘッド7は、ヒータ等によりインクに熱を与えることが可能となっている。そして、この熱によりインクは膜沸騰し、この膜沸騰による気泡の成長または収縮によって生じる圧力変化によって記録ヘッド7のノズルからインクが吐出されてシート材P上に画像が形成される。
【0028】
(C)キャリッジ部(キャリッジユニット)
キャリッジ部5は、記録ヘッド7を搭載するキャリッジ50を有している。そしてキャリッジ50は、シート材Pの搬送方向(副走査方向)に対して直角方向(主走査方向)に往復走査させるためのガイド板金レール52及びキャリッジ50の上端部を保持するシャーシ11のキャリッジユニット上部との摺動部によって支持されている。またガイド板金レール52は、L字の形状となっている。そしてL字の副走査方向に対して、キャリッジ50の姿勢を安定させるために、ベアリングプレート58がキャリッジに50に取り付けられている。さらにそのベアリングプレート58を、シート材Pの搬送方向の下流方向に、付勢する為に、ベアリングプレートバネ(不図示)が設けられている。この付勢力によって、ガイド板金レール52をキャリッジ50とベアリングプレート58で挟み込むことで、キャリッジ50の副走査方向の姿勢を安定化させている。
【0029】
また、キャリッジ50の上下方向は、キャリッジ部5の自重によってL字形状のガイド板金レール52に当接する。そして回転方向を前述のキャリッジ50の上端部を保持するシャーシ11のキャリッジユニット上部との摺動部によって支持することでキャリッジ50の姿勢を安定させている。また、キャリッジ50にキャリッジカバー53が取り付けられる。キャリッジカバー53は、記録ヘッド7をユーザーがキャリッジに装着する際の案内部材として機能する。またインクタンク71を保持する部材としても機能する。
【0030】
なお、このガイド板金レール52はシャーシ11に取り付けられており、工場にてこのガイド板金レール52の位置を調整することでキャリッジ50の位置調整を行っている。
【0031】
また、キャリッジ50はシャーシ11に取り付けられたキャリッジモータ54によりタイミングベルト55を介して駆動される。このタイミングベルト55は、アイドルプーリ56によって張設、支持されている。タイミングベルト55はキャリッジ50を介して結合されている。そして、キャリッジ50の位置を検出する為の150〜300lpiのスリットピッチでマーキングを形成したコードストリップ57がタイミングベルト55と平行に設けられている。さらに、それを読み取るエンコーダセンサ(不図示)がキャリッジ50に設けられている。
【0032】
またキャリッジ50は、後述する本発明に関わる給送装置・クリーニング装置への駆動伝達において、スイングアームロックレバー122を出没させる為の突き当て部を有している。キャリッジ50が主走査方向において所定の位置にいるときに、突き当て部がスイングアームロックレバー122を回動させることで、給送装置・クリーニング装置への駆動切り替えを行っている。
【0033】
上記構成において、シート材Pに画像形成するときは、画像形成する行位置(シート材Pの搬送方向の位置)にローラ対36、37がシート材Pを搬送する。それと共にキャリッジモータ54によりキャリッジ50を画像形成する列位置(シート材Pの搬送方向と垂直な位置)に移動させて、記録ヘッド7を画像形成位置に対向させる。その後、前述のように、電気部9からの信号により記録ヘッド7がシート材Pに向けてインクを吐出して画像が形成される。
【0034】
(D)排紙部
排紙部4は、排紙ローラ40と、排紙ローラ40に所定圧で当接するとともに、従動して回転可能に構成された拍車42と、搬送ローラ36の駆動を排紙ローラ40に伝達する為のギア列、等から構成されている。
【0035】
排紙ローラ40はプラテン34に取り付けられている。シート材P搬送方向で下流側に位置する排紙ローラ40は金属軸に、複数のゴム部を設けてなる。搬送ローラ36からの駆動力がアイドラギアを介し、排紙ローラ40に伝達されることによって、排紙ローラ40は駆動される。
【0036】
拍車42はSUSの薄板で周囲に凸形状を複数設けたものを樹脂部と一体成型してなり、拍車ホルダ43に取り付けられている。コイルバネを棒状に設けた拍車バネ(不図示)によって、拍車42は拍車ホルダ43への取り付けと、排紙ローラ40等への押圧を行っている。拍車42は排紙ローラ40のゴム部に対応する位置に設けられ、主にシート材Pの搬送力を生み出す役割のものと、その間の排紙ローラ40のゴム部が無い位置に設けられ、主にシート材Pが記録されるときの浮き上がりを抑える役割のものがある。また、拍車ホルダ43の変形及びシャーシ11の変形を抑えるために、板状の金属である拍車ステイ44が取り付けられている。
【0037】
以上の構成によって、キャリッジ部5で画像形成されたシート材Pは、排紙ローラ40と拍車42とのニップに挟まれ、搬送されて排紙トレイ(不図示)に排出される。
【0038】
(E)クリーニング装置
クリーニング装置6は、記録ヘッド7のインク吐出ノズルの目詰まり防止や紙粉等による汚れを解消する為、あるいはインクタンク71を交換する際のインク吸引用としての役割を担っている。そのため、キャリッジ5の待機ポジションで記録ヘッド7と対向するようにクリーニング装置6が設置される。その上、クリーニング装置6は、記録ヘッド7のインク吐出ノズルが開口する面(以下、インク吐出ノズル面と称す。)に接してインク吐出ノズルを保護するキャップ61や、インク吐出ノズル面をワイピングするワイパ(不図示)などで構成される。キャップ61にはキャップ内に負圧を発生させるポンプ60が接続されている。記録ヘッド7のインク吐出ノズル内のインクを吸い出す際には、キャップ61を記録ヘッド7の吐出ノズル面に押圧し、ポンプ60を駆動してキャップ61内を負圧とすることでインクを吸引する。また、インク吸引後にインク吐出ノズル面にインクが付着している場合や、インク吐出ノズル面に紙粉等異物が付着した場合にそれを取り除くために、ワイパをインク吐出ノズル面に当接させ平行に移動させる機構なども有している。
【0039】
一連の動作の駆動は、給紙・クリーニングモータ106から供給される駆動力をインプットギア63、クリーニング部ギア列62を介して伝達することで行う。ポンプ60による吸引動作は、給紙・クリーニングモータ106の逆転方向の回転、その他のワイプ(不図示)動作、キャップ61の動作、キャップ61内の負圧解除動作などは正転方向の回転で行われる。すなわち給紙・クリーニングモータ106の正転方向、逆転方向2方向の伝達を要する。
【0040】
(F)Uターン給送装置
Uターン給送装置10は、シート材Pを積載するUターンシート積載部107と、シート材Pを給紙、搬送するUターン給紙ローラ101と、駆動伝達されるとシート材Pに食い込む方向に回転するUターン給紙アーム102とを備える。さらにUターン給送装置10は、給紙されたシート材Pを分離するUターン分離部108と、給送されるシート材Pが通過するUターン給紙の紙パス103とを備えてなる(図2参照)。
【0041】
紙パス103は、搬送ローラ36およびピンチローラ37の手前(図2の右端側)でASF2と合流し、以降の紙パスは共有する。
【0042】
Uターン給紙ローラ101、Uターン給紙アーム102は、給紙・クリーニングモータ106からUターンアイドラギアA104とUターンアイドラギアB105を介して駆動伝達され、給紙・クリーニングモータ106の正転方向とは反対方向(逆転方向)で給紙方向に回転する。Uターン給紙装置10は、給紙・クリーニングモータ106の逆転方向のみで給送動作を行う。
【0043】
「二つのシート給送装置とヘッドクリーニング装置への駆動伝達について」
次に、本発明の主要部である2つの給送装置(ASF2、Uターン給送装置10)とクリーニング装置6への駆動伝達について、図3〜図9を用いて詳述する。図3〜図5はそれぞれ本発明の実施形態における、シート給送装置とクリーニング装置の駆動ギア列の概要を示し、(a)はその模式的斜視図、(b)はその側面図である。図6は本発明の実施形態における、駆動伝達切り替え動作の概要を示すフローチャートである。図7は本発明の実施形態における、第1のシート給送装置(ASF2)に駆動伝達されるときの概要を示し、(a)はその模式的斜視図、(b)はその側面図である。図8は本発明の実施形態における、第2のシート給送装置(Uターン給送装置10)に駆動伝達されるときの概要を示し、(a)はその模式的斜視図、(b)はその側面図である。図9は本発明の実施形態における、クリーニング装置6に駆動伝達されるときの概要を示し、(a)はその模式的斜視図、(b)はその側面図である。
【0044】
まず図3〜図5を用いて駆動伝達構成の概略を説明する。給紙・クリーニングモータ106はソーラギアA124に連結されている。ソーラギアA124には給紙・クリーニングモータ106の回転量を検出する為の150lpiのピッチでマーキングを形成したコードホイール(不図示)が取り付けられている。そして、それを読み取るエンコーダセンサ(不図示)が取り付けられている。ソーラギアA124の軸上には、プラネットギアA127が回転自由に取り付けられたスイングアームA126が構成されている。そしてスイングアームA126はスイングアームA用スプリング(不図示)によるフリクションによって、ソーラギアA124の回転に伴って、一緒に連れ回りするように構成されている。
【0045】
またスイングアームA126は図3や図5に示されるように、その先端を抑えるスイングアームロックレバー122によって、スイングアームA124が次段のギアから離間しようとする動きを規制されている。この構成によりプラネットギアA127が次段のギアと連結した状態で給紙・クリーニングモータ106の正転方向、逆転方向2方向の駆動を使用することができる。プラネットギアA127は、スイングアームA126の位置によって、ソーラギアB128とインプットギア63に選択式に連結することができる。またスイングアームA126には、プラネットギアA127の駆動連結がソーラギアB128とインプットギア63のどちらにされているかを検知する為のフラグ形状126aが設けられている。そのフラグ形状126aがスイングアームA用センサ121を遮蔽するかどうかで位置を検出することができる。これにより切り替え時の無駄な動作を省略でき、スムーズな記録動作が可能となる。本実施例ではスイングアームA用センサ121を取り付けているが、本発明はその限りではない。
【0046】
またスイングアームロックレバー122は、スイングアームA126が次段のギアから離間しようとする動きをスイングアームロックレバー用スプリング123の付勢力によって抑えている。プラネットギアA127の駆動伝達を切り替える際には、図4に示すように、キャリッジ50に設けられた突き当て部がスイングアームロックレバー122を回動させる。この状態ではスイングアームA126は、回転自由であるため、プラネットギアA127の駆動伝達を切り替えることが可能となる。
【0047】
インプットギア63は、クリーニング部ギア列62と連結されている。その連結状態で給紙・クリーニングモータ106を正転することでワイプ(不図示)動作、キャップ61の動作、キャップ61内の負圧解除動作を行い、逆転することでポンプ60による吸引動作を行うことが可能である。
【0048】
またソーラギアB128の軸上には、プラネットギアB130が回転自由に取り付けられたスイングアームB129が構成されている。そしてスイングアームB129は、スイングアームB用スプリング(不図示)によるフリクションによって、ソーラギアB128の回転に伴って、一緒に連れ回りするように構成されている。
【0049】
給紙・クリーニングモータ106の駆動力がソーラギアB128に伝達される状態で、正転駆動することでASF2のコントロールギア26方向へスイングアームB129が回転する。そして、スイングアームB129にソーラギアBに従動するよう設けられたプラネットギアB130と、コントロールギア26とが連結することでASF2の給送動作を行うことができる。
【0050】
給紙・クリーニングモータ106の駆動力がソーラギアB128に伝達される状態で、逆転駆動することでUターン給送装置10のUターンアイドラギアA104の方向へスイングアームB129が回転する。そしてUターンアイドラギアA104とプラネットギアB130が連結することで、UターンアイドラギアA104とUターンアイドラギアB105を介してUターン給送装置10の給送動作を行うことができる。
【0051】
ASF給送動作とUターン給送動作を比較した場合、本発明の実施形態では、給送動作に必要なトルクは、ASF給送動作の方が高い。そのため本発明では、スイングアームA126がソーラギアB128に食い込む方向(モータ106の正転)でASF給送動作を行い(図7(b))、ソーラギアB128から逃げる方向(モータ106の逆転)でUターン給送動作を行っている(図8(b))。給紙の負荷が高負荷であるほど、給紙系の駆動ギア列にかかるトルクは増大する結果、Uターン給送系では、それを抑えるスイングアームロックレバー122にかかる、ソーラギアB128から外れようとする力が大きくなる。そのため、スイングアームA126がソーラギアB128から逃げようとする方向(モータ106の逆転)での駆動の方を、ASF給送動作よりも比較的負荷の軽いUターン給送動作の為に用いている。これにより、給紙時の駆動ギア列の歯飛びなどの懸念が低減され、動作の安定した記録装置を提供できる。
【0052】
また同様の理由でスイングアームA126の回転中心から、プラネットギアA127が次段ギアに連結する部位までの距離よりも、スイングアームA126に形成されスイングアームロックレバー122によって規制される部位までの距離の方を遠くに設けている。これにより、スイングアームA126がソーラギアB128から逃げようとする力(ソーラギアB128からプラネットギアA127が外れようとする力)に対して、それを抑えるのに要する力を軽減している。つまり、スイングアームA126の回転中心からソーラギアB128とプラネットギアA127の結合部(駆動連結部)までの距離よりも遠くに位置するスイングアームA126の部位が、スイングアームロックレバー122と当接する構成である。そのため、てこの原理により、小さな力でソーラギアB128とプラネットギアA127の結合が外れないようにすることができ、駆動ギア列の歯飛びなどの懸念も低減できる。また、ソーラギアB128とプラネットギアA127の結合を外れないようにスイングアームロックレバー122がスイングアームA126を押さえる力は小さくても十分な力を有することができる。
【0053】
また不用意な駆動の伝達を回避する為に、スイングアームB129は、非駆動時(モータ106の停止時)において、鉛直な位置をニュートラル(ASF2,Uターン給送装置10どちらにも伝達しない)ポジションとして設定されている。つまり、給紙・クリーニングモータ106の駆動を停止した状態では、スイングアームB129のプラネットギアB130は、コントロールギア26にもUターンアイドラギアA104にも連結されない位置にある。これにより、給紙・クリーニングモータ106を他の目的で駆動させることがあっても、シート材Pが給送されないで済む。
【0054】
次に、駆動切り替えの動作について図6〜図9を用いて詳述する。
【0055】
初めに、シート給送装置側へ駆動切り替えを行う場合を図6〜図8に基づいて説明する。まず、駆動切り替え先が2つのシート給送装置側(ASF2あるいはUターン給送装置10)なのかクリーニング装置6なのかが判断される(図6のステップS1,S2)。次にスイングアームA126が現在どちらにいるのかをスイングアームA用センサ121によって判断する(図6のステップS3)。すでにシート給送装置駆動状態にあるときは、その状態でASF給紙動作であれば、給紙・クリーニングモータ106の正転でスイングアームB129は図7のようにコントロールギア26の方向へ回転する。そして、コントロールギア26とプラネットギアB130が連結することでASF2の給送動作を行うことができる。尚、上記シート給送装置駆動状態とは、プラネットギアA127がソーラギアB128に連結された状態をいう。
【0056】
またUターン給紙動作であれば、給紙・クリーニングモータ106の逆転でスイングアームB129は図8のようにUターンアイドラギアA104の方向へ回転する。そして、UターンアイドラギアA104とプラネットギアB130が連結することでUターンアイドラギアA104、UターンアイドラギアB105を介してUターン給送装置10の給送動作を行うことができる。
【0057】
スイングアームA126がクリーニング装置駆動状態位置にある場合(図9の状態)、キャリッジ50の主走査方向の移動によってスイングアームロックレバー122を回転させて、スイングアームA126のロックを解除させる(図6のステップS4)。次に給紙・クリーニングモータ106を一定量正転させることで、プラネットギアA127をソーラギアB128へ連結させる(図6のステップS5)。次にキャリッジ50を退避移動させることで、図7のようにスイングアームロックレバー122を再びロックさせる(図6のステップS6)。この状態でスイングアームA用センサ121によって正常に切り替えが行われたかを判断する(図6のステップS7)。切り替わっていない場合、異常と判断しエラー処理を促し(図6のステップS8)、正常だった場合、切り替え動作は終了する(図6のステップS9)。その後は、もともとスイングアームA126がシート給送装置駆動状態位置にあった場合と同様である為省略する。
【0058】
本実施例では、ステップS7で異常と判断した場合、エラーとしたが、もう一度切り替えの動作を行っても良い。
【0059】
以上がシート給送装置側へ駆動切り替えを行う場合の説明である。
【0060】
次にクリーニング装置側へ駆動切り替えを行う場合を図6及び図9に基づいて説明する。まず、駆動切り替え先が2つのシート給送装置側(ASF2あるいはUターン給送装置10)なのかクリーニング装置6なのかが判断される(図6のステップS1,S2)。次にスイングアームA126が現在どちらにいるのかをスイングアームA用センサ121によって判断する(図6のステップS3)。すでにクリーニング装置駆動状態(プラネットギアA127がインプットギア63に連結状態)にあるときは、その状態でワイプ、キャップ動作であれば、給紙・クリーニングモータ106の正転で目的の動作を実行できる。またポンプ動作であれば、給紙・クリーニングモータ106の逆転で目的の動作を実行できる。
【0061】
スイングアームA126がシート給送装置駆動状態位置にあった場合(図7や図8の状態)、キャリッジ50の主走査方向の移動によって、スイングアームロックレバー122を回動させて、スイングアームA126のロックを解除する(図6のステップS11)。次に給紙・クリーニングモータ106を一定量逆転させることで、プラネットギアA127をインプットギア63へ連結させる(図6のステップS12)。次にキャリッジ50を再び退避移動させることで、図9のようにスイングアームロックレバー122を再びロックさせる(図6のステップS13)。この状態でスイングアームA用センサ121によって正常に切り替えが行われたかを判断する(図6のステップS14)。切り替わっていない場合、異常と判断してエラー処理を促し(図6のステップS15)、正常だった場合、切り替え動作は終了する(図6のステップS9)。その後は、もともとスイングアームA126がクリーニング装置駆動状態位置にあった場合と同様である為省略する。
【0062】
本実施例では、ステップS14で異常と判断した場合、エラーとしたが、もう一度切り替えの動作を行っても良い。
【0063】
以上がクリーニング装置側へ駆動切り替えする場合の説明である。
【0064】
以上が、本発明の実施形態における、二つのシート給送装置ならびにクリーニング装置への駆動切り替えの動作である。
【0065】
本構成を用いると、共通の1つの駆動源で2つのシート給送装置を選択的に駆動可能な駆動系を簡単な構成で得られる。つまり、低コストで複数のシート給送装置を有する記録装置の構成が可能となる。また、二つのシート給送装置の切り替えにキャリッジなど他の装置を必要としない為、短時間で二つのシート給送装置の切り替えが可能である。
【0066】
また、1つの共通駆動源で2つのシート給送装置(ASF2,Uターン給送装置10)と、両方向の回転を要するヘッドクリーニング装置6を駆動することができる。つまり、低コストで複数種の駆動系を有する記録装置の構成が可能となる
また、キャリッジの主走査方向の制御だけで、2つのシート給送装置と、両方向の回転を要するヘッドクリーニング装置への駆動の切り替えが可能となる。つまり、本構成で4つの駆動系を制御できるので低コストで小型な記録装置の構成が可能となる。
【0067】
また、駆動切り替えを行う第一の振り子機構を構成するスイングアームA126のプラネットギアA127をUターン給送装置10と比べて駆動負荷の高いASF2側の駆動系ギアであるソーラギアBギアに対しては食い込むように構成した。それにより、駆動ギア列の歯飛びなどの懸念を低減することができる。つまり動作が安定した記録装置を構成可能である。
【0068】
また、シート給送装置やヘッドクリーニング装置の駆動系の駆動状態がスイングアームA126とセンサ121で検出できる為、複雑な動作をせずに、簡単に今の駆動系の状態を確認することができる。つまり、複雑な制御の構築が不要で、すばやい記録動作が可能である。
【0069】
また、二つのシート給送装置(ASF2,Uターン給送装置10)への駆動伝達を切替える第二の振り子機構を構成するスイングアームB129のプラネットギアB130は非駆動時は二つのシート給送装置のどちらの駆動系ギアにも連結しないようにした。これにより、他の目的で共通駆動源を駆動させる必要があっても、被記録媒体が給送されない。つまり不用意な給紙などの懸念を回避することができる。
【0070】
また、第一の振り子機構の回転中心から、その振り子機構の規制部材としてのスイングアームロックレバー122による規制位置までの距離を、第一の振り子機構におけるギア部(127)が次段ギア(128)に連結する部位までの距離よりも遠くしている。これにより、規制部材が第一の振り子機構に対して出没するのに要する力を抑えつつ、第一の振り子機構を押さえ込む力を十分に有することができる。よって、駆動ギア列の歯飛びなどの懸念を低減しつつ、他の装置の懸念も回避することができる。
【0071】
以上の実施形態に示したような本発明は、キャリッジの主走査方向の制御と共通の1つの駆動源だけで、2つのシート給送装置と、両方向の回転を要するヘッドクリーニング装置への駆動の切り替えが可能となる。つまり、本構成で4つの駆動を制御できるので低コストで小型な記録装置の構成が可能となる。また比較的簡単な構成で実現可能なため、動作不良などの懸念なども回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明の実施形態における、記録装置の機構部の模式的斜視図である。
【図2】本発明の実施形態における、記録装置の模式的断面図である。
【図3】本発明の実施形態における、シート給送装置とクリーニング装置の駆動ギア列の概要を示し、(a)はその模式的斜視図、(b)はその側面図である。
【図4】本発明の実施形態における、シート給送装置とクリーニング装置の駆動ギア列の概要を示し、(a)はその模式的斜視図、(b)はその側面図である。
【図5】本発明の実施形態における、シート給送装置とクリーニング装置の駆動ギア列の概要を示し、(a)はその模式的斜視図、(b)はその側面図である。
【図6】本発明の実施形態における、駆動伝達切り替え動作の概要を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態における、第1のシート給送装置(ASF2)に駆動伝達されるときの概要を示し、(a)はその模式的斜視図、(b)はその側面図である。
【図8】本発明の実施形態における、第2のシート給送装置(Uターン給送装置10)に駆動伝達されるときの概要を示し、(a)はその模式的斜視図、(b)はその側面図である。
【図9】本発明の実施形態における、クリーニング装置6に駆動伝達されるときの概要を示し、(a)はその模式的斜視図、(b)はその側面図である。
【符号の説明】
【0073】
1 記録装置
2 第1のシート給送装置(ASF)
6 クリーニング装置
7 記録ヘッド
10 第2のシート給送装置(Uターン給送装置)
104 Uターンアイドラギア1
106 給紙・クリーニングモータ(共通駆動源)
121 スイングアームAセンサ(検出手段)
122 スイングアームロックレバー(規制部材)
126 スイングアームA(第一の振り子機構の構成部品)
127 プラネットギアA(駆動結合部)
128 ソーラギアB(駆動結合部)
129 スイングアームB(第二の振り子機構の構成部品)
130 プラネットギアB(駆動結合部)
50 キャリッジ
60 ポンプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一つの共通駆動源と、
前記共通駆動源から回転のための駆動力を得るとともに前記共通駆動源の一方向の回転で制御される第一のシート給送装置と、
前記共通駆動源から回転のための駆動力を得るとともに前記共通駆動源の前記一方向とは反対方向の回転で制御される第二のシート給送装置と、
前記第一のシート給送装置と前記第二のシート給送装置へ前記駆動力を伝達する振り子機構とを有し、
前記振り子機構の一方向の揺動で前記第一のシート給送装置の駆動、その反対方向の揺動で前記第二のシート給送装置の駆動に切り替わることを特徴とする記録装置。
【請求項2】
一つの共通駆動源と、
前記共通駆動源から回転のための駆動力を得るとともに前記共通駆動源の一方向の回転で制御される第一のシート給送装置と、
前記共通駆動源から回転のための駆動力を得るとともに前記共通駆動源の前記一方向とは反対方向の回転で制御される第二のシート給送装置と、
記録ヘッドをクリーニングするヘッドクリーニング装置であって前記共通駆動源から前記駆動力を得るとともに前記共通駆動源の両方向の回転を使って制御されるヘッドクリーニング装置と、
前記駆動力を、前記ヘッドクリーニング装置と前記第一および第二のシート給送装置とのいずれかに切り替えて伝達するための第一の振り子機構と、
前記第一の振り子機構によって前記第一および第二のシート給送装置に選択された駆動力を、さらに前記第一のシート給送装置と前記第二のシート給送装置のいずれかに切り替えて伝達するための第二の振り子機構と、
前記第一の振り子機構の揺動の規制を可能にする規制部材と、を有する記録装置。
【請求項3】
前記記録ヘッドを搭載するとともに移動するためのキャリッジをさらに有し、
前記規制部材は、前記キャリッジの位置に連動して制御されることを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
【請求項4】
前記第一の振り子機構による駆動連結部が外れる方向で、前記共通駆動源から駆動を得る装置は、他の装置よりも駆動負荷が比較して低いものであることを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
【請求項5】
前記第一の振り子機構の位置を検出する検出手段をさらに有することを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
【請求項6】
前記第二の振り子機構は前記共通駆動源からの駆動力が止まっている状態では、前記第一および第二のシート給送装置のどちらにも連結しないことを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
【請求項7】
前記第一の振り子機構の回転中心から、該第一の振り子機構の前記規制部材で規制される部位までの距離は、前記第一の振り子機構の回転中心から該第一の振り子機構による駆動連結部までの距離よりも遠くに設けられていることを特徴とする請求項2に記載の記録装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−40575(P2009−40575A)
【公開日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−209186(P2007−209186)
【出願日】平成19年8月10日(2007.8.10)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】