説明

記録装置

【課題】記録ヘッドの構成の自由度に制限を与えることなく、記録ヘッドの吐出口からインクに含まれる水分の蒸発を抑制することが可能な記録装置を提供する。
【解決手段】記録装置は、インクを吐出する記録ヘッド3を往復走査させて記録を行う。インクを吐出する吐出口が形成された記録ヘッド3の吐出口形成面3bと、吐出口形成面3bの、記録ヘッド3を走査させる往方向の端部と復方向の端部との少なくとも一方に隣接して設けられた吐出口加湿手段と、を有する。吐出口加湿手段は、吐出口形成面3bの周囲の空気を加湿する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクを吐出する複数の吐出口を備えた記録ヘッドを往復走査させて記録を行う記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
記録装置には、インクを吐出する複数の吐出口を備えた記録ヘッドを用いるものがある。このような記録装置では、記録ヘッドの吐出口からインクに含まれる水分が蒸発してインクが増粘することがある。このような状態で記録を行うと、吐出口から正常にインクが吐出されない吐出不良や、記録される画像の濃度ムラなどの不具合が発生することがある。これを防止するために、記録を行わないときにもインクを吐出させる、いわゆる予備吐出を行う記録装置がある。しかし、このような対処でも、予備吐出を行ってから記録を行うまでの間には、吐出口が外気に曝露された状態となり、吐出口からインクに含まれる水分が蒸発するため、依然として同様の不具合が発生することがある。
【0003】
特許文献1には、記録ヘッドの吐出口が形成された面(以下、「吐出口形成面」という。)に加湿液供給口が形成された記録ヘッドが記載されている。この記録ヘッドでは、加湿液供給口に水が供給され、加湿液供給口から水分を蒸発させることにより吐出口付近の湿度を上昇させる。これにより、この記録ヘッドでは、吐出口からインクに含まれる水分が蒸発することを抑制することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−062166号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載された記録ヘッドでは、吐出口形成面に加湿液供給口を形成する必要があるため、たとえば吐出口形成面の面積や形状や素材が制限される。これにより、記録ヘッドを設計するときの自由度が低くなる。また、この記録ヘッドを用いた記録装置では、記録を行う記録ヘッドを往復走査させて、記録ヘッドの吐出口形成面の移動が繰り返される。加湿液供給口により加湿された空気は、吐出口形成面の移動に伴って移動しないため、吐出口形成面の周囲に留まらない。そのため、この記録ヘッドでは、吐出口からインクに含まれる水分の蒸発を抑制する効果が十分に得られない。
【0006】
そこで、本発明は、記録ヘッドの設計の自由度に制限を与えることなく、記録ヘッドの吐出口からインクに含まれる水分の蒸発を抑制することが可能な記録装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明による記録装置は、インクを吐出する記録ヘッドを往復走査させて記録を行う記録装置であって、インクを吐出する吐出口が形成された前記記録ヘッドの吐出口形成面と、前記吐出口形成面の、前記記録ヘッドを走査させる往方向の端部と復方向の端部との少なくとも一方に隣接して設けられ、前記吐出口形成面の周囲の空気を加湿する吐出口加湿手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、記録ヘッドの設計の自由度に制限を与えることなく、記録ヘッドの吐出口からインクに含まれる水分の蒸発を抑制することが可能な記録装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施形態に係る吐出口加湿手段を示した概略構成図である。
【図2】図1に示した記録ヘッドの斜視図である。
【図3】図1に示した加湿機構の概略構成図である。
【図4】図1に示した加湿機構を備えた記録装置の概略構成図である。
【図5】図4に示した記録装置の制御系の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
まず、図1を参照して、本発明の記録装置の一実施形態の吐出口加湿手段の動作の概略について説明する。
【0011】
図1は本実施形態に係る記録装置の吐出口加湿手段を示した概略構成図である。図1この記録装置は走査型であり、記録ヘッドは図1(a)および図1(b)に実線矢印で示す方向Aとそれとは反対方向とに往復直線移動(以下、「走査」という。)をする。この記録装置では、記録ヘッド3の吐出口を加湿する為の吐出口加湿手段が記録ヘッド3の走査方向の両方に隣接して設けられている。各吐出口加湿手段は、ケース200,300と、該ケース200,300内に設けられた加湿装置201,301と、を備えている。加湿装置201,301は、加湿装置201,301内に供給された水を加熱することにより蒸発させ、ケース200,300内の空気の湿度を高くする。なお、加湿装置201,202は、ケース200,300内の空気の湿度を高くすることができればよく、たとえば超音波式のものを用いてもよいし、水分を含んだ多孔質体であってもよい。
【0012】
記録ヘッド3が図1(a)および図1(b)のA方向に走査するとき、記録ヘッド3とケース200,300は、外気を押し退けて移動する。ケース200,300の記録ヘッド3側とは反対側の端面には開口部203,303が形成されており、ケース200,300の底面の、吐出口形成面3bの端部に隣接する位置には開口部開口部205,305が形成されている。記録ヘッド3のA方向の走査時には、ケース200の、記録ヘッド3側とは反対側(図1の右側)にあった外気がケース200の開口部204からケース内に流れ込む。これに伴い、ケース200内の加湿された空気が記録ヘッド3の吐出口形成面3bと記録媒体Pとの間に流れ込む。このときの、記録ヘッド3から見た空気の動きは図1(a)および図1(b)の破線矢印Bで示している。このように、記録ヘッド3が図1(a)のA方向に走査するとき、ケース200内で加湿装置201に加湿された空気が記録ヘッド3の吐出口形成面3b付近に流れ込む。
【0013】
図2は、本実施形態で用いた記録ヘッド3の斜視図である。吐出口形成面3bには複数の吐出口3aが形成されている。上述したように本実施形態の記録装置では、図1(a)のA方向に走査するとき、記録ヘッド3の吐出口形成面の周囲には湿度の高い空気が流れ込んでいる。このとき、記録ヘッド3の吐出口3aが湿度の高い空気に覆われているため、吐出口3aからインクに含まれる水分の蒸発を防止できる。
【0014】
同様に、記録ヘッド3が図1(a)のA方向とは反対方向に走査するとき、ケース300の記録ヘッド3側とは反対側にあった外気がケース300内に流れ込むことに伴い、ケース300内の空気が記録ヘッド3の吐出口形成面3bと記録媒体Pとの間に流れ込む。そのため、上述した図1(a)の実線方向に走査する場合と同様に、記録ヘッド3が図1(a)のA方向とは反対方向に走査するときにも、ケース300内で加湿装置201に加湿された空気が記録ヘッド3の吐出口形成面3b付近に流れ込む。このとき、記録ヘッド3の吐出口3aが湿度の高い空気に覆われているため、吐出口3aからインクに含まれる水分の蒸発を防止できる。
【0015】
このように、本実施形態の記録装置では、2つの吐出口加湿手段により、記録ヘッド3の走査時に吐出口3aからインクに含まれる水分の蒸発を防止できる。
【0016】
なお、本実施形態では、記録ヘッド3の走査方向の両方に隣接して設けられているが、記録ヘッド3の往復走査の往方向と復方向のいずれか一方に隣接して設けられていれば、インクに含まれる水分の蒸発を防止する効果は得られる。
【0017】
次に、図3を参照してケース200,300の詳細について説明する。図3(b)の左図は記録ヘッド3がA方向に走査しているときの状態を示し、図3(b)の右図は記録ヘッド3がA方向とは反対方向に走査しているときの状態を示している。
【0018】
ケース200,300は、いずれも、記録ヘッド3の吐出口形成面3bに垂直で、かつ、記録ヘッド3の走査方向に平行な断面が直角三角形となる形状を有している。ケース200,300は、底面が吐出口形成面3bを含む面と一致している。ケース200,300の斜面は記録ヘッド3の近傍で底面との間に直角三角形の鋭角を形成し、記録ヘッド3側とは反対側の端部に向かって底面から離間するように延びている。
【0019】
ケース200,300には、上述したように、ケース200,300の記録ヘッド3側とは反対側の端面には第1の開口部204,304が設けられ、ケース200,300の底面の記録ヘッド3側の端部には第2の開口部205,305が設けられている。また、ケース200,300には、第1の開口部204,304を閉塞可能な第1の開閉弁202,302と、第2の開口部205,305を閉塞可能な第2の開閉弁203,303と、を有している。
【0020】
記録ヘッド3が図3(a)に示すA方向に走査している場合のケース200の状態について図3(b)の左図を参照して説明する。ケース200は、記録ヘッド3とともに図3(a)のA方向に移動するため、第1の開閉弁は、開閉弁202の外側(右側)の外気に押圧されることにより、記録ヘッド3側に回動して開口部204を開放する。そうすると、開閉弁203は、開口部204からケース200内に入り込んだ外気に押圧されることにより、記録ヘッド3側に回動して、開口部205を開放する。このように、記録ヘッド3が図1,図3(a)に示すA方向に走査する場合、ケース200は図3(b)の左図に示す開状態となるため、図1に破線矢印方向の空気流れが発生し、記録ヘッド3の吐出口3aが湿度の高い空気に覆われる。
【0021】
記録ヘッド3が図3(a)に示すA方向とは反対方向に走査している場合のケース200の状態について図3(b)の左図を参照して説明する。ケース200は、記録ヘッド3とともに図3(a)のA方向とは反対方向に移動する。しかし、第1の開閉弁202および第2の開閉弁302は、それぞれ第1の開口部204および第2の開口部205を閉塞する位置より記録ヘッド3とは反対側には回動しないように構成されている。これにより、記録ヘッド3が図3(a)に示すA方向とは反対方向に走査している場合には、ケース200は図3(b)の右図に示す閉状態となっているため、ケース200内は加湿装置201によって加湿される。
【0022】
ケース300については、ケース200とは反対に、記録ヘッド3が図3(a)に示すA方向に走査しているときに閉状態となり、記録ヘッド3が図3(a)に示すA方向とは反対方向に走査しているときに開状態となる。すなわち、記録ヘッド3が往復走査する際に、ケース200,300が交互に開状態と閉状態とになる。したがって、ケース200が開状態のときに加湿された空気がケース200から記録ヘッドの吐出口形成面3bの周囲に流れ込み、ケース300が開状態のときに加湿された空気がケース300から記録ヘッド3の吐出口形成面3bの周囲に流れ込む。したがって、記録ヘッドが往復走査する際に、常に、吐出口形成面3bの周囲は加湿された空気に覆われており、吐出口3aからインクに含まれる水分の蒸発を防止する効果が得られる。
【0023】
なお、第1の開閉弁202,302および第2の開閉弁203,303は、上述した構成に限らず、上述のように、ケース200,300が交互に開状態と閉状態とになる構成であればよい。
【0024】
図4は、上述した吐出口加湿手段を適用可能な記録装置の概略構成図である。図4には、搬送系(不図示)を含む各種の機構部を備えた記録装置本体1を有している。ケース200,300は、記録ヘッド3とともにキャリッジ2に取り付けられている。
【0025】
この記録装置は走査型のインクジェット記録装置であり、記録ヘッド3をX軸方向(主走査方向)に走査させるとともに、記録媒体をX軸方向と直交するY軸方向(副走査方向)へと間欠的に搬送しながら記録動作を行う。図4に示す記録装置本体1は、比較的大判の記録媒体(例えば、A1サイズ)への記録を行い得るよう、X軸方向におけるサイズを大型化した構成となっている。
【0026】
この記録装置では、記録ヘッド3を往復走査させるために記録ヘッド3を支持するキャリッジ2がX軸方向に沿って往復走査させる。具体的には、キャリッジ2は、X軸方向に沿って配置されたガイド軸4に沿って移動可能に支持されると共に、ガイド軸4と略平行に移動する無端ベルト5に固定されている。無端ベルト5は、キャリッジモ−タ(CRモ−タ)の駆動力によって往復移動する。このように無端ベルト5が往復移動することに伴い、キャリッジ2がX軸方向に往復走査する。
【0027】
記録ヘッド3には、個々の吐出口3a(図2参照)に対応して形成された複数の液路(不図示)と、複数の液路にインクを供給する共通液室(図示せず)とが形成されている。記録ヘッド3の各液路には、インクを吐出口3aから吐出させるための吐出エネルギ−を発生させるエネルギ−発生素子が配置されている。このエネルギ−発生素子として、本実施形態では、インクを局所的に加熱して膜沸騰を起こさせ、その圧力によってインクを吐出させる電気熱変換体が用いられている。ただし、電気熱変換体に代えてたとえば電気機械変換素子を用いることも可能である。なお、以下の説明においては、吐出口3aと液路とを含めてノズルと称す。
【0028】
記録ヘッド3には、Y軸方向に1200dpi(ドット/インチ)の密度で形成された同色のインクを吐出する1280個の吐出口3aが配列されている。キャリッジ2に搭載される記録ヘッド3の数は任意であり、1つのみであっても複数であってもよい。キャリッジ2に複数の記録ヘッド3が搭載される場合には、各記録ヘッド3に対してそれぞれ異なる色材を含有したインクが収容されたインクタンク(不図示)から供給される。本実施形態では、4つの記録ヘッド3がキャリッジ2に搭載され、各記録ヘッドがシアン、マゼンタ、イエロ−、ブラックの色材を含有する4種類のインクを収容した4個のインクタンクにチューブ(不図示)を介して接続されている。なお、インクタンクに収容するインクの種類(顔料または染料)および色は任意である。
【0029】
また、この記録装置は記録ヘッド3の各吐出口3aからのインク吐出性能を良好な状態に保つための回復処理装置7を備えている。回復処理装置7は、記録装置本体1の所定の位置に固定されている。回復処理装置7は吸引回復機構7A,7Bと、これを昇降させる昇降機構(図示せず)と、を備え、ワイピング回復装置9と、インク受容箱8とともに機能する。
【0030】
吸引回復機構7A,7Bは、回復処理の一形態である吸引回復処理を行う。ここで、吸引回復処理とは、記録ヘッド3に形成された複数のノズルから強制的にインクを吸引することによって、ノズル内のインクを吐出に適した状態のインクに置き換える処理をいう。具体的には、吸引回復機構7A,7Bは、吐出口形成面3b(図2参照)をキャップ(不図示)で覆うと共に、そのキャップに連通するポンプ(不図示)によってキャップ内に負圧を発生させ、その負圧によって吐出口3aからインクを強制的に吸引する。なお、各吸引回復機構7A,7Bは、それぞれが3つずつのノズル列群に対して吸引回復処理を行う。
【0031】
また、ワイピング回復装置(ワイピング回復手段)9は、記録ヘッド3の移動経路の端部位置(たとえば、記録ヘッドのホ−ムポジション)に設けられており、上下方向に配置されている。ワイピング回復装置9は、記録ヘッド3の吐出口形成面3bをワイピング部材(ブレ−ド)10で払拭するワイピング機構(ワイピング手段)と、ワイピング部材10の稼動部とを備える。
【0032】
図5は、図4に示した記録装置に搭載される制御系(制御手段)の構成を示すブロック図である。図5において、符号100は主制御部を示している。主制御部100は演算、制御、判別、設定などの処理動作を実行するCPU101と、CPU101によって実行すべき制御プログラム等を格納するROM102と、を備える。また、主制御部100は、インクの吐出/非吐出を表す2値の記録デ−タを格納するバッファおよびCPU101による処理のワ−クエリア等として用いられるRAM103と、入出力ポ−ト104と、を備える。
【0033】
前記入出力ポ−ト104には、搬送ユニットにおける搬送モ−タ(LFモ−タ)113、キャリッジモ−タ(CRモ−タ)114、記録ヘッド3、回復処理装置7などの各駆動回路105,106,107,108が接続されている。さらに、入出力ポ−ト104には、種々のセンサ類が接続されている。センサ類としては、たとえば、記録ヘッドの温度を検出するヘッド温度センサ(ヘッド温度検出手段)112やキャリッジ2に固定されたエンコ−ダセンサ110や本体1の使用環境である温度と湿度を検知する温湿度センサ109がある。また、前記主制御部100はインターフェース回路110を介してホストコンピュ−タ115に接続されている。
【0034】
また、この記録装置は、回復処理装置7によって記録ヘッド3から強制的にインクを排出させた場合に、そのインク量をカウントする回復処理カウンタ116を備えている。また、この記録装置は、記録開始前や記録終了時、記録中に行われる予備吐出をカウントする予備吐出カウンタ117を備えている。さらに、この記録装置は、フチ無し記録を行う場合に記録媒体領域外に記録されるインクをカウントするフチ無しインクカウンタ118と、記録中に吐出するインクをカウントする吐出ドットカウンタ119と、を備えている。
【0035】
次に、当該記録装置によって実行される記録動作を説明する。ホストコンピュ−タ115からインターフェースを介して記録デ−タが受信されると、その記録デ−タはRAM103のバッファに展開される。そして、記録動作の指示が出されると、搬送ユニット(不図示)が作動し、記録媒体を記録ヘッド3との対向位置へと搬送する。ここで、キャリッジ2はガイド軸4に沿ってX軸方向に移動する。キャリッジ2の移動に伴って、記録ヘッド3が移動するとともにインクを吐出し、記録媒体に1バンド分の画像が記録される。その後、搬送ユニットにより、記録媒体はY軸方向に1バンド分だけ搬送される。以上の動作を繰り返すことにより、記録媒体に記録データに従った所定の画像が形成される。
【0036】
なお、キャリッジ2の位置は、キャリッジ2の移動に伴ってエンコ−ダセンサ111から出力されるパルス信号を主制御部100でカウントすることにより検出される。すなわち、エンコ−ダセンサ111は、X軸方向に沿って配置されたエンコ−ダフィルム6(図4参照)に一定の間隔で形成された検出部を検出することによってパルス信号を主制御部100へ出力する。主制御部100はこのパルス信号をカウントすることにより、キャリッジ2の位置を検出する。キャリッジ2のホ−ムポジションおよびその他の位置への移動は、エンコ−ダセンサ111からの信号に基づいて行われる。
【符号の説明】
【0037】
3 記録ヘッド
3b 吐出口形成面
200,300 ケース
201,301 加湿装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インクを吐出する記録ヘッドを往復走査させて記録を行う記録装置であって、
インクを吐出する吐出口が形成された前記記録ヘッドの吐出口形成面と、
前記吐出口形成面の、前記記録ヘッドを走査させる往方向の端部と復方向の端部との少なくとも一方に隣接して設けられ、前記吐出口形成面の周囲の空気を加湿する吐出口加湿手段と、
を有することを特徴とする記録装置。
【請求項2】
前記吐出口加湿手段は、それぞれ、前記吐出口形成面の、前記往方向の端部と前記復方向の端部との両方に隣接して設けられている、請求項1に記載の記録装置。
【請求項3】
前記吐出口加湿手段は、前記記録ヘッドに隣接したケースと、該ケース内に収容された加湿装置と、を有し、
前記ケースは、前記記録ヘッドの側とは反対側の端部に設けられた第1の開口部と、前記吐出口形成面の端部に隣接した第2の開口部と、を有している、請求項1または2に記載の記録装置。
【請求項4】
前記第1の開口部を閉塞可能であり、前記記録ヘッドの走査時に前記第1の開口部を開放する第1の開閉弁を有する、請求項3に記載の記録装置。
【請求項5】
前記第2の開口部を閉塞可能であり、前記記録ヘッドの走査時に前記第2の開口部を開放する第2の開閉弁を有する、請求項3または4に記載の記録装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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