説明

設備ユニット

【課題】位置出し作業を行うことなく照明装置を取り付けることができる設備ユニットを提供する。
【解決手段】パネル材11,12を連結して室内空間3を画する設備ユニットにおいて、パネル材11,12同士を連結部材13で連結し、室内用の照明装置10を連結部材13の表側に取り付ける。連結部材13は熱伝導性材料で構成し、連結部材13は両側にそれぞれ爪部13b,13cを備え、爪部13b,13cがそれぞれパネル材11,12を係止し、爪部13b,13c間に設けられる支持部13aの表側には溝部13dを備え、溝部13dが照明装置10を挟持する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浴室ユニットや洗面室ユニットなどの設備ユニットに係り、特にドア枠材やパネル材などの画成材の継ぎ目に照明装置が取り付けられた設備ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
浴室ユニットや洗面室ユニットなどの設備ユニットは、パネル材同士を連結し、さらにパネル材とドア枠とで成る画成材を連結して組み立てられている。
従来では、設備ユニットの室内空間用の照明装置は画成材とは別部材として構成されている。この照明装置は、設備ユニットの壁部を構成するパネル材表面にそのまま取り付けることができなかったため、パネル材を加工し、取り付けていた。
【0003】
ところで、照明装置の光源として高輝度の発光ダイオード素子が用いられており、特許文献1には、浴室の壁面に複数の発光ダイオード素子を配置し、複数の発光ダイオード素子を覆うように前面に透明又は半透明の板を取り付けて構成した構造が開示されている。特許文献2では、発光ダイオード素子を基板に実装し、基板表裏両側を樹脂でポッティングし、基板に放熱板を取り付けて熱を逃がす構造を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−194117号公報
【特許文献2】特開2001−307544号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来の設備ユニットにおいて、壁部を構成するパネル材を加工する際、当該パネル材における正規の位置に照明装置が取り付けられるよう位置出しを行う必要があるため、取付作業は煩雑であった。
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、簡単に正規の位置へ照明装置を取付け可能な設備ユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は、ドア枠材やパネル材などの画成材で室内空間を画する設備ユニットにおいて、画成材同士が連結部材で連結されており、室内を照らす照明装置が該連結部材の表側に取り付けられていることを特徴とする。
上記構成において、連結部材は熱伝導性材料で構成されており、連結部材は両側にそれぞれ爪部を備え、爪部がそれぞれ画成材を係止し、爪部間に設けられる支持部の表側には溝部を備え、溝部が照明装置を挟持することが好ましい。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、画成材同士を連結部材で連結し、その連結部材に照明装置を取り付けるので、設備ユニットに照明装置を取り付けるための位置出しを行う作業を省略することができる。これにより取付工程も簡略化することができる。
連結部材が熱伝導性材料で構成されていると、連結部材に取り付けられている照明装置が発する熱が伝わり、いわゆる放熱板として機能する。
また、照明装置を連結部材に取り付けることで、画成材の継ぎ目を隠すこともできる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施形態に係る浴室ユニット設備の一部を切り欠いて示す斜視図である。
【図2】第一の実施形態に関し、パネル材同士を連結した状態を示す断面図である。
【図3】図2に示す第一の実施形態の変形例を示す断面図である。
【図4】第二の実施形態に関し、パネル材同士を連結した状態を示す断面図である。
【図5】図4に示す第二の実施形態の変形例を示す断面図である。
【図6】第三の実施形態に関し、パネル材同士を連結した状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
本発明の実施形態において、設備ユニット1とは、その構成部品である画成材としてのパネル材2やドア枠材などを組み立てることで、浴室や洗面室などの室内空間3を画するものである。パネル材2は壁材や天井材として用いられ、ドア枠(図1には示さず)は折れ戸、開き戸、引き戸などの扉を開閉可能に取り付けるものであり、複数の枠材を連結して組み立てられる。
【0011】
図1は、本発明の実施形態に係る設備ユニットの一部を切り欠いて示す斜視図である。本実施形態に係る設備ユニット1とは例えば図1に示すような浴室ユニットであり、壁材としてのパネル材2と天井材としてのパネル材2とが連結部材4で連結され、室内空間3としての浴室が画成される。
浴室ユニットの左側にはバスタブ5が設置され、バスタブ5の隣りには洗い場が設けられている。壁材としての奧側のパネル材2には、カウンター6と鏡7とが取り付けられている。カウンター6はバスタブ5と右側の壁材とに掛け渡されるように取り付けられている。
【0012】
本発明の実施形態における設備ユニット1は、パネル材2同士やドア枠(図示せず)とパネル材2とを連結する連結部材4に照明装置10(図1には示さず)を取り付け、室内空間3内を照らすものである。照明装置10は天井裏に配備されている制御ボックス9aに配線コード(図示せず)で電気的に接続されている。制御ボックス9aは電源ボックス9bに接続され、電源ボックス9bは配電盤9cに配線コードで接続されている。ここで、図示しないスイッチを操作すると、照明装置10に通電され、照明装置10の光源が室内を照らす。以下、連結部材4でパネル材2同士を連結してその連結部材4に照明装置が取り付けられている幾つかの実施形態を、図2乃至図5に示す断面図を参照しながら詳細に説明する。
【0013】
<第一の実施形態>
第一の実施形態では、表面が同一面上に並んで配置される二枚のパネル材11,12を連結させた場合について説明する。図2は第一の実施形態を示す断面図である。
パネル材11,12は例えば断熱材11a,12aの表面に鋼板11b,12bが接着されて構成されている。鋼板11b,12bの端部は断熱材11a,12aの端部から外側へ突出するように長く、かつ、折片11d,12dを含めてフック状に形成されている。折片11d,12dは、断熱材11a,12aと隙間を空けて設けられている。
【0014】
連結部材13は、後述する照明装置10を挟持する支持部13aと、この支持部13aの両端から互いに反対方向へ突出した爪部13b,13cと、から構成されている。連結部材13は、その支持部13aの両側面がパネル材11,12の左右側の側面に沿うように配設される。
爪部13b,13cは、パネル材11,12を係止するものであり、具体的には、前述した鋼板11b,12bのフック状の端部を係止する。爪部13b,13cは、支持部13aから延設した基部131b,131cと、基部131b,131cの先端で折れ曲がった屈曲部132b,132cと、から構成されている。
【0015】
本実施形態では、連結部材13、即ち支持部13a及び爪部13b,13cが熱伝導性材料、例えばアルミニウムなどの金属で構成されていることを特徴としている。
【0016】
爪部13b,13cにおける基部131b,131cと屈曲部132b,132cとで画成される領域S内に、鋼板11b,12bのフック状の端部が入れられて、図2に示すように、二枚のパネル材11,12は連結部材13によって連結されている。屈曲部132b,132cは、パネル材11,12の折片11d,12dをそれぞれ圧接している。
【0017】
連結部材13が二枚のパネル材11,12を連結させた状態では、二枚のパネル材11,12の表面は同一面上に並び、二枚のパネル材11,12の端部同士の間に連結部材13の支持部13aが現れる。
連結部材13の支持部13aと各パネル材11,12との隙間には、図2に示すように、目地材15が表側から挿入されている。目地材15は、二枚のパネル材11,12と面一に配置される頭部15bと、この頭部15bの裏側に設けられた差込部15aと、差込部15aの両側に形成されたひれ片15cと、から構成されている。
【0018】
次に、照明装置10について説明する。
照明装置10は、台座16と、台座16に密着するように固定された光源14と、台座16に被着したカバー17と、を備えている。
光源14は、配線が配設されている基板14cと、この基板14cの表側に実装された複数の発光ダイオード素子などの発光素子14aと、基板14cの表面と共に発光素子14aを樹脂でモールディングした保護部14dと、から構成されている。保護部14dによって湿気などに起因する導通不良を防止している。
【0019】
台座16は、光源14の裏面全体と接する平板の載置部16aと、この載置部16aの両端でほぼ垂直に前側に突出した係合部16bと、を備えている。
【0020】
本実施形態では、照明装置10を連結部材13につける取付手段18を備えており、この取付手段18は、支持部13aに形成された一対の溝部13dと、載置部16aの裏側から突出した一対の脚部16cと、から構成されている。一対の溝部13dは、支持部13aを室内空間側から凹設して形成されている。
脚部16cが連結部材13の溝部13dに挟持されて、照明装置10が連結部材13に支持される。
【0021】
本実施形態では、台座16が熱伝導性材料、例えばアルミニウムなどの金属で構成されている。
【0022】
カバー17は、断面コ字状に形成されており、その両端部が台座16の係合部16bによって係止される。カバー17の具体的な構造は、図2に示すように、二枚のパネル材11,12に略並行に設けられる前面部17aと、台座16の係合部16bに係止される係合部17bと、から構成されている。
【0023】
本実施形態に係る設備ユニット1の組立ては、例えば、以下の工程(1)〜(5)を順番に行う。
(1)画成材を連結して室内空間を形成する。すなわち、パネル材11,12同士を連結部材13によって連結する。
(2)連結部材13とパネル材11,12との隙間に目地材15を差し込む。
(3)室内空間側に現れている連結部材13の支持部13aの溝部13dに、光源14が取り付けられた台座16の脚部16cを差し込む。
(4)照明装置10と制御ボックス9a、制御ボックス9aと電源ボックス9bを電気配線で接続する。
(5)カバー17を台座16に取り付ける。
【0024】
このように本実施形態に係る設備ユニット1は、その組立ての過程において照明装置10の位置出しを行うための作業を行う必要がない。すなわち、本実施形態では、光源14が連結部材13に取り付けられるため、設備ユニット1の組立過程で連結部材13が所望の位置に配設されることで、照明装置10の位置出しも行われる。
よって、本実施形態に係る設備ユニット1によれば、従来の技術では必要であった照明装置10を取り付けるためのパネル材11,12などの加工を省くことができる。
【0025】
また、本実施形態では、図示しないスイッチを操作すると発光素子14aに通電し、発光素子14aが発光する。その際、発光素子14aが発する熱が基板14cと台座16の載置部16aとその脚部16cを経由して連結部材13の溝部13dに伝達し、各パネル材11,12の裏面に配設されている連結部材13からも放散する。即ち、本実施形態の連結部材13は、二枚のパネル材11,12を連結するだけでなく、放熱板の役目も果している。
なお、溝部13dは台座16との接触面積が広がるよう台座16の脚部16cを挟持しているので、発光素子14aが発光する際に発する熱を台座16から連結部材13へ効率良く伝達させることができる。
【0026】
図3は、図2に示す第一の実施形態の変形例を示す断面図である。図3において図2に示す部材と同一のものについては同一の符号を付して説明を省略する。
図3に示す変形例は、図2に示す第一の実施形態とカバー材17の形状が異なる。すなわち、カバー材17は、二枚のパネル材11,12に並行に設けられる前面部17aと、前面部17aの各端からパネル材11,12に向けて垂直に延びる係合部17bと、前面部17aの各端から各パネル材11,12に向けて斜めに延びる傾斜部17cと、を一体形成して成る。カバー材17とパネル材11,12とで形成される入隅部C,Cはカバー材17の傾斜部17cによって大きく開いた形になり、その入隅部C,Cについた汚れを拭き取り易くなっている。
【0027】
<第二の実施形態>
第二の実施形態では、直交するように配置した二枚のパネル材11,12の縁部11c,12cを連結部材で連結してコーナー(入隅)を構成する場合であって、当該コーナーの継ぎ目に照明装置を配置する場合について説明する。図4は第二の実施形態を示す断面図である。図4において図2に示す部材と同一のものには同一の符号を付して説明を省略する。
【0028】
連結部材23は、照明装置20を挟持する支持部23aと、この支持部23aの両端から突出した一対の爪部23b,23cと、から構成されている。図4に示す例では、一方の爪部23bはパネル材12の折片12dに圧接されている。他方の爪部23cは鋼板11bに当接し、鋼板11bにねじ28で固定されている。
【0029】
連結部材23は、その支持部23aの両側面がパネル材11、12の左右側の側面に沿うように配設される。支持部23aは、断面円弧状の湾曲部231と、この湾曲部231から一方の爪部23b側へ延設した第1中間部232と、湾曲部231から他方の爪部23c側へ延設した第2中間部233と、から構成されている。支持部23aにおける室内空間3側に現れる面が入隅(コーナー)を構成するよう、第1中間部232は一方のパネル材12の表面と面一に成る面を有し、第2中間部233は他方のパネル材11の表面と面一に成る面を有し、湾曲部231は第1中間部232の表面から第2中間部233の表面へ繋がる湾曲面を有する。
第1中間部232と第2中間部233との間には、湾曲部231の裏側に、折れ曲がった補強部23dが掛け渡されている。
なお、図に示すように、一方の爪部23bは第1中間部232から延びており、他方の爪部23cは第2中間部233から延びている。
さらに、本実施形態では、支持部23aの第1中間部232に、室内空間3側から凹設した溝部232aを有する。
【0030】
前述の実施形態と同様に、連結部材23、即ち支持部23a及び爪部23b,23cは熱伝導性材料、例えばアルミニウムなどの金属で構成されている。
【0031】
図4に示すように、二枚のパネル材11,12を連結部材23によって連結した際に生じる隙間、即ちパネル材12と第1中間部232との間、パネル材11と第2中間部233との間には、パッキン材29がそれぞれ嵌め込まれる。
【0032】
照明装置20の発光素子24a、基板24c及び保護部24dは第一の実施形態と同様であるが、照明装置20をコーナー部に配置しているので、台座26とカバー材27は第一の実施形態と異なる。
台座26は、室内側に向けて設けられる載置部26aと、この載置部26aの両端を支持する一対の支持部26bとで、断面略三角形状をなしている。一対の支持部26bのうち第1中間部に接している一方の支持部の裏側には脚部26cを備えている。
この脚部26cが第1中間部232の溝部232aに差し込まれ、照明装置全体が連結部材23に支持される。
本実施形態においても、台座26が熱伝導性材料、例えばアルミニウムなどの金属で構成されていることを特徴としている。
【0033】
発光素子24aは基板24cに電気的に接続されており、保護部24dに対向するようカバー材27の前面部27aが配置されている。カバー材27はこの前面部27aとその両端にそれぞれ連接する側壁部27b,27bで一体形成されている。側壁部27bは、カバー材27の前面部27aの両端からパネル材11,12に垂直に延びて当接し、さらにパネル材11,12の縁側に延びて台座26の載置部26aに当接すると互いに近づくように台座26の載置部26aに平行に延びて保護部24d近傍で載置部26aに係止されている。
【0034】
このように構成された第二の実施形態に係る設備ユニットも、その組立ての過程で、照明装置の位置出し作業を省略することができる。
【0035】
図5は第二の実施形態の変形例を示す断面図である。図5において図4に示す部材と同一のものについては同一の符号を付して説明を省略する。
図5に示す変形例では、図4とカバー材27の形状が異なる。すなわち、カバー材27は、室内に向けて二枚のパネル材11,12に対してそれぞれ傾斜するように台座26における載置部26aに平行に設けられる前面部27aと、この前面部27aを載置部26aに連結する一対の側壁部27cとで一体形成されている。各側壁部27cは、前面部27aの両端で各パネル材11,12に沿ってパネル材11,12の縁側に延び、さらに台座26の載置部26aに当接すると互いに近づくように台座26の載置部26aに平行に延び、保護部24d近傍で載置部26aに係止される。図4に示す形態に比べて、カバー材27とパネル材11,12とが成す角度が大きくなるため、カバー材27のパネル材11,12側近傍に付着した汚れを落としやすくなる。
【0036】
<第三の実施形態>
第三の実施形態は、天井材としてのパネル材31と壁材としてのパネル材32とを直交するように連結部材33で連結し、その入隅に照明装置20を配置する。図6は第三の実施形態を示す断面図である。図6において図4に示す部材と同一のものには同一の符号を付し説明を省略する。
【0037】
パネル材31は、パネル材本体311とL型金具312とからなる。パネル材本体311は、鋼板31bに断熱材31aを接着したものである。図示例では、鋼板31bの端部は折れ曲がって断熱材31aの端部を覆っている。L型金具312は、その先端の折曲部312aと、折曲部312aの縁から延出した金具本体部312bとからなる。L型金具312は、折曲部312aがパネル材本体311の上面に引っかかり、金具本体部312bがパネル材本体311の端部に当接した状態で、ねじ28cでパネル材本体311に固定されている。金具本体部312bは、パネル材本体311の角部311cを越えて下方に延出している。なお、金具本体部312bにおいて、角部311cを越えて下方に突出した部分を延長部312cと呼ぶ。L型金具312は例えばアルミニウム等の熱伝導性材料からなる。L型金具312のパネル材本体311への取付けは接着、溶接等の方法でもよい。
【0038】
パネル材32は、第二の実施形態のパネル材11等と同様に、鋼板32bに断熱材32aを接着して構成されている。図示例では、鋼板32bの端部は折れ曲がって断熱材32aの端部を覆っている。
【0039】
連結部材33は、照明装置20を挟持する支持部33aと、この支持部33aから延設していてパネル材31を接続するための第1接続部33bと、この第1接続部33bから延設していてパネル材32を接続するための第2接続部33cと、を有する。
支持部33aにおける室内空間3側に現れる面はパネル材32の表面と面一である。支持部33aは、室内空間3側から凹設した溝部33dを有する。支持部33aの上面は、パネル材31を受ける天井載置部として機能する。
【0040】
第1接続部33bと第2接続部33cとは支持部33aに比べて厚みが薄く形成されており、第1接続部33bと第2接続部33cと支持部33aとで、照明装置20側に開口した凹部33eを画成している。この凹部33e内に固定用のねじ28a,28bを収容することで、固定用のねじ28a,28bとパネル材や照明装置20との緩衝を防ぐことができる。
【0041】
パネル材31と連結部材33との間には、パッキン29aが配置されている。パネル材32と連結部材33との間には、パッキン29bが配置されている。
【0042】
本実施形態に係る設備ユニットの組立ては、例えば、下記の工程(1a)〜(4a)を順番に行う。
(1a)パネル材32に連結部材33をねじ28aで固定する。具体的には、第2接続部33cをパネル材32の上端部に当接させた状態で、ねじ28aで固定する。
(2a)連結部材33をねじ止めしたパネル材32に、パネル材31を載置する。具体的には、支持部33aの上面にパネル材31の縁部を載せる。このとき、パネル材31の端部から下方に突出するL型金具312の延長部312cを連結部材33の裏面に当接させる。
(3a)連結部材33とパネル材31とをねじ28bで固定する。具体的には、連結部材33の第1接続部33bとL型金具312の延長部312cとをネジ28bによって固定する。
(4a)照明装置20を連結部材33に取り付ける。具体的には、照明装置20の脚部26cを連結部材33の溝部33dに差し込む。
【0043】
このように構成された第三の実施形態に係る設備ユニットも、その組立ての過程で、照明装置の位置出し作業を省略することができる。
【0044】
本発明の実施形態は上述したように、隣り合う二枚のパネル材11,12を連結部材13,23の各爪部13b,13c,23b,23cで係止して、或いは二枚のパネル材31,32を連結部材33にねじ止めして二枚のパネル材11,12,31,32同士を連結し、その連結部材13,23,33の溝部13d,232a,33dに照明装置10,20の脚部16c,26cを表側から差し込むことで、照明装置10,20を取り付けることができる。
すなわち、照明装置10,20を設備ユニット1に取り付けるための位置出し作業を省略することができる。また、連結部材13,23,33が熱伝導性材料で構成されているので、照明装置10,20が発する熱を連結部材13,23,33から放熱することができるので、放熱板を別途設ける必要がない。
さらに、支持部13a,23a,33aに形成された溝部13d,232a,33dと、台座16,26の載置部16a或いは支持部26bの裏側から突出した脚部16c,26cとから構成される取付手段を備えることにより、照明装置を容易に連結部材に取り付けることができる。また、脚部16c,26cを溝部13d,232a,33dで挟持させることにより、光源が発する熱を台座16,26から連結部材13,23,33へ効率良く伝達させることもできる。
【0045】
本発明の実施形態は図示した例に限られるものではない。上記した設備ユニット1として、浴室ユニット設備を例にとって説明したが、本発明はそれに限らず、キッチンユニットや洗面ユニットのパネル、或いは組立家屋の壁面など、各種のパネルや壁面などにも適用可能であることは言うまでもない。
発光素子は発光ダイオード素子に限らず、例えば、台座に冷陰極管の一対のブラケットを取り付け、図1に示す制御ボックス9aと電気的に配線コードで接続されてもよい。
上記説明では、取付手段が、連結部材の溝部と、この溝部に挟持される台座の脚部とから構成される例を示したが、例えば台座を省略し、連結部材の溝部に対して照明装置の基板をねじ等で固定してもよい。
また、前述したように壁と壁との継ぎ目に照明装置を設置する場合に限らず、壁と天井との継ぎ目又は壁とフロアとの継ぎ目に照明装置を設置してもよい。
連結部材の形状、特に各爪部の形状は図示した例以外にも、パネル材の縁部の断面形状に対応して変更することができる。
【符号の説明】
【0046】
1:設備ユニット
2:パネル材(画成材)
3:室内空間
4:連結部材
5:バスタブ
6:カウンター
7:鏡
8:カバー材
9a:制御ボックス
9b:電源ボックス
9c:配電盤
11,12:パネル材
11a,12a:断熱材
11b,12b:鋼板
11c,12c:縁部
11d,12d:折片
13,23:連結部材
13b,13c,23b,23c:連結部材の爪部
13a,23a:連結部材の支持部
13d,232a:連結部材の溝部
231:連結部材の湾曲部
23d:連結部材の補強部
10,20:照明装置
14a,24a:発光素子
14c,24c:基板
14d,24d:保護部
15:目地材
15a:目地材の差込部
15b:目地材の頭部
15c:目地材のひれ片
16,26:台座
16a,26a:台座の載置部
16b:台座の係合部
16c、26c:台座の脚部
26b:台座の支持部
17,27:カバー材
17a,27a:カバー材の前面部
17b:カバー材の係合部
17c:カバー材の傾斜部
27b,27c:カバー材の側壁部
28,28a,28b,28c:ねじ
29,29a,29b:パッキン材
31:天井材としてのパネル材
311:天井パネル材本体
31a:断熱材
31b:鋼板
311c:角部
312:L型金具
312a:折曲部
312b:金具本体部
312c:延長部
32:壁材としてのパネル材
32a:断熱材
32b:鋼板
33:連結部材
33a: 連結部材の支持部
33b: 連結部材の第1接続部
33c:連結部材の第2接続部
33d:連結部材の溝部
33e:連結部材の凹部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドア枠材やパネル材などの画成材で室内空間を画する設備ユニットにおいて、
上記画成材同士が連結部材で連結されており、室内用の照明装置が該連結部材の表側に取り付けられていることを特徴とする、設備ユニット。
【請求項2】
前記照明装置を前記連結部材につける取付手段を備えたことを特徴とする、請求項1に記載の設備ユニット。
【請求項3】
前記照明装置は、前記照明装置の光源が密着するように固定された台座を有し、
前記連結部材は、上記台座に当接した支持部を有し、
前記取付手段は、上記台座に形成された脚部と、上記支持部に形成された当該脚部を挟持する溝部と、から構成され、
上記台座と前記連結部材とが熱伝導性材料で形成されていることを特徴とする、請求項2に記載の設備ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−262815(P2010−262815A)
【公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−112265(P2009−112265)
【出願日】平成21年5月1日(2009.5.1)
【出願人】(392008529)ヤマハリビングテック株式会社 (349)
【Fターム(参考)】