説明

評価装置、評価方法およびプログラム

【課題】動作指示の出力前後で一部の画像領域が切替わる画面において、適切な境界表現の有無を人手によらずに評価する。
【解決手段】評価装置1のトリガー特定部12は、GUI画面の評価を実行する指示の入力を入力部11が利用者から受付けると、該GUI画面に含まれているGUI要素へ動作指示を出力する。探索領域決定部13は、動作指示の出力前後にて一部の画像領域が切替わる切替領域SWと、該出力前後にて画像が切替わらないGUI要素EMとの間の領域を、探索領域SRCとして決定する。境界表現判定部14は、切替領域SWと画像が切替わらないGUI要素EMとの境界を示す境界表現BDRの探索領域SRCにおける有無を示す評価結果を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、システムのユーザビリティに関する評価項目を有する評価装置、評価方法および評価プログラムに関する。特に、画面の部分的な表示切替について切替わる領域の内外を区別する境界表現の妥当性評価に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、利用者とシステムとの間を仲介することを目的として、システムに対して動作を指示する入力を画面を介して利用者から受け付け、該指示をシステムへ出力するGUI(グラフィカルユーザインターフェース)が広く用いられている。
【0003】
GUIが利用者にとって使いにくいものである場合、利用者はシステムを容易に動作させることができないため、システム自体も利用者にとって使いにくいものとなってしまう。そのため、利用者にとってシステムを使い易いものにするためには、GUIの改良を行う必要がある。
【0004】
しかしながら、GUIが利用者にとって使いやすいかどうかを正確に把握することができない状態ではGUIの改良を行ったとしても、GUIの使い易さを必ずしも向上させることができるとは限らない。
【0005】
そのため、利用者にとってシステムが使い易いものとする上で、GUIが利用者にとって使い易いかどうかの程度を表すユーザビリティを正確に評価することが重要となる。
【0006】
上述したGUIのユーザビリティを評価するための方法の1つとして、該ユーザビリティを人手により評価する方法がある。
【0007】
ユーザビリティを人手により評価する場合には、評価者が、GUI画面のなかに表示されているGUI要素を実際に操作し、評価者自身が確認して評価を行う必要がある。
【0008】
そのため、人手による評価方法では、評価を行う際に評価者が行うべき作業量が大きなものとなってしまうという問題点がある。また、人手による評価方法では、ユーザビリティの評価について一定の知見を評価者が有していない場合や、ユーザビリティの評価結果を左右する欠陥などを評価者が見落としてしまった場合には、適正なユーザビリティの評価結果を得ることができなくなってしまうという問題点がある。
【0009】
そこで、GUIのユーザビリティの評価を評価者が人手により行う代わりに、装置を用いてユーザビリティの評価を行う技術が考えられている(例えば、特許文献1、2および3参照。)。
【0010】
特許文献1に記載された技術においては、人手によらずに、GUI自動評価装置が、画面設計ガイドに従ってGUI画面が構成されているかどうかを評価する。なお、この技術においては、GUI自動評価装置は、外部から入力された画面設計ガイドのデータを形式的なルールに変換して、該ルールを記憶しておく。また、GUI自動評価装置は、製品の仕様書やソースプログラムやGUI構築ツールなどを用いて、評価対象システムのGUIオブジェクトのデータをウィンドウごとに属性情報と属性値として記載したGUI情報を生成する。そして、GUI自動評価装置は、記憶しているルールとGUI情報との比較に基づいて、GUI画面それぞれの構成が画面設計ガイドに適合しているかどうかを示す評価結果を出力する。
【0011】
また、特許文献2に記載された技術においては、人手によらずに、テスト実行装置が、規定の操作手順に従って規定のユーザシーケンスが正常に実行できたかどうかを確認するためのテストを実行する。なお、この技術においては、テスト実行装置は、テストを実行する際にユーザが指定するユーザシーケンスと、当該ユーザシーケンスを手順通りに実行するために補完される補完シーケンスとを操作DBに記憶している。そして、テスト実行装置は、ユーザシーケンスの実行手順に従ってユーザシーケンスを順次実行する際、GUI部が当該ユーザシーケンスを実行可能であるかどうかを判別する。実行可能で可能であると判別した場合、テスト実行装置は、ユーザシーケンスを実行し、実行不可能であると判別した場合、操作DBから検索した適切な補完シーケンスを一旦実行した後にユーザシーケンスを実行する。
【0012】
また、特許文献3に記載された技術においては、人手によらずに、Web画面作成ツールおよび用語チェックツールが、Web画面のソースファイルの記述のうちに表記を誤りやすい用語の誤記の有無をチェックする。なお、この技術においては、同音異義語や送り仮名や類義語のように表記を誤りやすい用語をあらかじめ登録しておく。そして、Web画面作成ツールおよび用語チェックツールは、Web画面のソースファイルのうちからあらかじめ登録された表記を誤りやすい用語を検出する。ソースファイルのうちから登録されている用語を検出した場合、Web画面作成ツールおよび用語チェックツールは、該用語に対する修正候補を一覧表示する。
【特許文献1】特開平08−241191号公報
【特許文献2】特開2004−110267号公報
【特許文献3】特開2004−234402号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
上述した特許文献1に開示された技術においては、開発中のプロトタイプや他社製品など仕様書やソースを取得できない場合にはGUI情報を手作業で記載する必要があるが、該GUI情報を正しく作成すること自体が困難になる。また、この技術においては、仕様書が入手できる場合でも、仕様書自体が誤っている可能性もあるため、実際に動作する評価対象とするシステムにて人手による評価を行うことが必要となってしまうという問題点がある。
【0014】
また、特許文献2に開示された技術においては、規定のユーザシーケンスが正常に実行できたか否かについては評価することができる。しかしながら、この技術においては、評価対象とするシステムに応じたシーケンスを用意する必要があると共に、シーケンス実行におけるGUI部分やシーケンス自体の評価を行うことはできないという問題点がある。
【0015】
また、特許文献3に開示された技術においては、登録されていない用語についてのユーザビリティは評価することができないという問題点がある。
【0016】
さらに、GUIに対するユーザビリティを評価する指標のうちには様々な指標が存在する。このようなユーザビリティを評価する指標のうちには、GUI画面に表示されている画像領域が適正に切替わるかどうかについての評価指標も存在する。
【0017】
上述したGUI画面に表示されている画像領域の切替の評価を行う場合、当該GUI画面を介して動作指示の入力を利用者から受け付けた際に、該入力の前後においてGUI画面に表示されているうちの一部の画像領域が切り替わった場合、該切替わった一部の画像領域(以後、「切替領域」と呼ぶ)が視覚的に適切に表現されているかどうかを評価する必要がある。なお、切替領域が適切に表現されていることとは、入力前後のGUI画面それぞれのなかの切替領域の範囲が共通の境界表現によって適切に分けられていることである。
【0018】
そのため、特許文献1、2および3に開示された技術を用いた場合でも、GUI画面のなかの画像領域の切替についてはユーザビリティを評価することができないという共通の問題点がある。
【0019】
つまり、これらの技術においても、GUI画面のなかの画像領域の切替についてユーザビリティを評価する場合には人手により行う必要があり、評価者が行うべき作業量が大きなものとなってしまうという問題点が残ってしまう。
【0020】
また、GUI画面のなかの画像領域の切替についてユーザビリティの評価を人手により行う場合、評価者がGUI画面における切替領域を見落としてしまった場合、適正なユーザビリティの評価結果を得ることができなくなってしまうという問題点も残ってしまう。
【0021】
本発明は、上述した課題を解決する評価装置、評価方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0022】
上記課題を解決するために、本発明の評価装置は、動作指示の入力を利用者から受付けた際、該入力の前後において画面に表示されているうちの一部の画像領域が切り替わるGUI(グラフィカルユーザインターフェース)を評価する評価装置であって、前記GUIの画面の評価を実行する動作指示の入力を前記利用者から受付けた場合、該GUIの画面に含まれているGUI要素へ動作指示を出力するトリガー特定部と、前記動作指示を出力した場合、前記一部の画像領域を囲むうちで面積が最小となる矩形の切替領域と、前記出力の前後において画像が切替わらないGUI要素との間の領域を、探索領域として決定する探索領域決定部と、前記切替領域と前記画像が切替わらないGUI要素との境界を示す境界表現が前記探索領域のなかに存在するかどうかを示す評価結果を出力する境界表現判定部とを有することを特徴とする。
【0023】
上記課題を解決するために、本発明の評価方法は、動作指示の入力を利用者から受付けた際、該入力の前後において画面に表示されているうちの一部の画像領域が切り替わるGUI(グラフィカルユーザインターフェース)を評価する評価方法であって、前記GUIの画面の評価を実行する動作指示の入力を前記利用者から受付けた場合、該GUIの画面に含まれているGUI要素へ動作指示を出力するトリガー特定処理と、前記動作指示を出力した場合、前記一部の画像領域を囲むうちで面積が最小となる矩形の切替領域と、前記出力の前後において画像が切替わらないGUI要素との間の領域を、探索領域として決定する探索領域決定処理と、前記切替領域と前記画像が切替わらないGUI要素との境界を示す境界表現が前記探索領域のなかに存在するかどうかを示す評価結果を出力する境界表現判定処理とを有することを特徴とする。
【0024】
また、コンピュータに実行させるプログラムであって、動作指示の入力を利用者から受付けた際、該入力の前後において画面に表示されているうちの一部の画像領域が切り替わるGUI(グラフィカルユーザインターフェース)を評価する評価装置に、前記GUIの画面の評価を実行する動作指示の入力を前記利用者から受付けた場合、該GUIの画面に含まれているGUI要素へ動作指示を出力するトリガー特定手順と、前記動作指示を出力した場合、前記一部の画像領域を囲むうちで面積が最小となる矩形の切替領域と、前記出力の前後において画像が切替わらないGUI要素との間の領域を、探索領域として決定する探索領域決定手順と、前記切替領域と前記画像が切替わらないGUI要素との境界を示す境界表現が前記探索領域のなかに存在するかどうかを示す評価結果を出力する境界表現判定手順とを実行させる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、評価装置が有するトリガー特定部は、GUIの画面の評価を実行する動作指示の入力を利用者から受付けた場合、GUIの画面に含まれているGUI要素へ動作指示を出力する。探索領域決定部は、トリガー特定部が動作指示を出力した場合、一部の画像領域を囲むうちで面積が最小となる矩形の切替領域と、出力の前後において画像が切替わらないGUI要素との間の領域を、探索領域として決定する。すると、境界表現判定部は、切替領域と画像が切替わらないGUI要素との境界を示す境界表現が探索領域のなかに存在するかどうかを示す評価結果を出力する。
【0026】
このような構成としたため、切替領域の内部のGUI要素と外部のGUI要素とが視覚的に分割されていないため境界表現に欠陥がある箇所を特定でき、ひいては、GUI画面における切替領域を分離する境界表現の妥当性を人手によらずに評価することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明の実施形態に従った評価装置(評価方法およびプログラムを含む)を説明する。
【0028】
まず、GUI評価装置1(以下、「評価装置1」という)の構成について、図1を参照して説明する。
【0029】
図1に示すように、評価装置1は、入力部11と、トリガー特定部12と、探索領域決定部13と、境界表現判定部14と、記憶部15と、出力部16とを備える。なお、本評価装置1の構成における大きな技術的特徴は、探索領域決定部13と、境界表現判定部14とを備えることである。
【0030】
入力部11は、評価対象システム17と利用者とを仲介するGUI画面WNDを介して、該評価対象システム17に対して動作を指示する入力を評価者から受け付ける。
【0031】
例えば、入力部11は、GUI画面WNDの評価を実行する動作指示の入力を利用者から受付ける。入力部11としては、マウスやキーボードなどが挙げられる。
【0032】
ここでいう「GUI画面WND」とは、GUI要素EMを含むように構成されている画面である。
【0033】
また、「GUI要素EM」とは、例えば、ボタン、タブ、ラジオボタン、テキストボックス、コンボボックス、チェックボックス、リストボックス、ドロップダウンリスト、ディスクロージャまたはリンクなどの一般的なGUI部品である。
【0034】
なお、以下では、評価を行う対象とするGUI画面WNDを「評価対象画面WND」という。また、以下では、評価対象画面WNDが、図2に示すウィンドウAである場合を例に挙げて説明する。
【0035】
トリガー特定部12は、GUI画面WNDの評価を実行する動作指示の入力を入力部11が利用者から受付けた場合、評価対象画面WNDに含まれているGUI要素EMのうちからトリガーTRとして機能するGUI要素EMを特定する役割を果たす。
【0036】
ここでいう「トリガーTR」とは、評価対象システム17に対する動作指示を入力した場合、評価対象画面WNDに表示されている「一部の画像領域」を切替えるGUI要素EMのことを指す。なお、以下では、トリガーTRによって切替えられる一部の画像領域を「切替領域SW」という。
【0037】
さらに、ここでいう「動作指示」とは、例えば、評価対象システム17の評価対象要素CNDが有する選択項目を選択する指示(例えば、ボタンやボタンのグループであれば押下に対応する指示、リストであれば未選択の項目を選択する指示など)のことを指す。
【0038】
トリガー特定部12は、記憶部15に記憶されているGUI要素情報151を参照して、評価対象画面WNDに含まれているGUI要素EMを1つずつ順に抽出する。そして、トリガー特定部12は、抽出したGUI要素EMを、評価対象画面WND内のトリガーTRであるかどうかの評価対象である「評価対象要素CND」として決定する。
【0039】
なお、「GUI要素情報151」とは、評価対象画面WNDを構成するGUI要素EM(テキストや入出力部品)の座標、当該入出力部品の種類、または、評価対象画面WNDに含まれているテキストの記述内容であるデータなどを示す情報である。
【0040】
GUI要素情報151は、図2に示したウィンドウAを構成するGUI要素EMのうちの一部について記述した場合、図3に一例として示すデータ構造を有する。
【0041】
図3に示すGUI要素情報151には、ウィンドウAのなかに配置されているGUI要素EMそれぞれについて、項番と、GUI要素EMそれぞれの種類と、テキストの記述内容であるデータと、ウィンドウAが有するウィンドウ枠の左上を原点(0,0)とする座標範囲RNGとが記憶されている。
【0042】
ここで、座標範囲RNGとは、GUI要素EMそれぞれを示す画像がウィンドウAにおいて占める範囲である。この説明例では、座標範囲を、GUI要素EM1〜EM10の画像を囲む矩形の左上の端点の座標(X1,Y1)と、GUI要素EM1〜EM10の画像を囲む矩形の右下の端点の座標(X2,Y2)とで表す。例えば、図2に示したラジオボタン1A(GUI要素EM1)であれば、その座標範囲RNGとして、図3に示したGUI要素情報151のなかに、左上の端点の座標(10,50)〜右下の端点の座標(50,57)が記憶されている。
【0043】
なお、図1に示したトリガー特定部12は、評価対象要素CNDを決定する際、GUI要素情報151を用いて抽出したGUI要素EMが、ボタンやラジオボタンやリンクなどのように同一種類のGUI要素EM(例えば、図2に示したラジオボタン1Aおよび2)がグループとして連続的に配置されることでトリガーTRとして機能するGUI要素EMであるかどうかを判別する。該判別の結果、評価対象要素CNDと同一種類のGUI要素EMが直線状に配置されていると判別した場合、トリガー特定部12は、これらのGUI要素EMのグルーピングを行い、該グルーピングによって生成したグループを1つの評価対象要素CNDとして決定する。
【0044】
また、トリガー特定部12は、決定した評価対象要素CNDに対して動作指示を出力する前に、評価対象画面WNDの画像を取得する。続いて、トリガー特定部12は、取得した評価対象画面WNDの画像に対して「出力前」を示すラベルを付与する。
【0045】
その後、トリガー特定部12は、決定した評価対象要素CNDに対して動作指示を出力する。なお、トリガー特定部12は、評価対象要素CNDがリストなどのように複数の選択項目を内包するGUI要素EMである場合、選択項目ごとの動作指示を出力する。
【0046】
さらに、評価対象要素CNDに対する動作指示の出力の後、トリガー特定部12は、評価対象画面WNDの画像を取得する。なお、トリガー特定部12は、複数の選択項目を内包する評価対象要素CNDに対して動作指示を行った場合、それぞれの選択項目ごとの出力後における評価対象画面WNDの画像を取得する。
【0047】
続いて、トリガー特定部12は、動作指示の出力後に取得した評価対象画像WNDに対して「出力後」を示すラベルを付与する。
【0048】
その後、トリガー特定部12は、動作指示の出力の前後において評価対象画面WND上で一部の画像領域が切替わったかどうかに基づいて、評価対象要素CNDがトリガーTRであるかどうかを判別する。
【0049】
当該判別を行う際、トリガー特定部12は、出力前と出力後とのそれぞれにおける評価対象要素CNDを示す画像同士の差分を決定する。そして、決定した差分に基づいて、該出力の前後において評価対象画面WND上で画像が切替わったかどうかを判別する。
【0050】
なお、トリガー特定部12は、評価対象要素CNDがリストなどのように複数の選択項目を内包するGUI要素EMである場合、選択項目毎に出力前後における画像の差分を決定する。画像の差分を決定する手法は、一般的な手法でよく、例えば、該手法を実現している「ImageDiff」などを用いてもよい。
【0051】
トリガー特定部12は、評価対象要素CNDに対する動作指示の出力の前後にてそれぞれ取得した評価対象画面WNDの画像同士の差分を検出できなかった場合、当該評価対象要素CNDをトリガーTRでないと判別する。
【0052】
一方、トリガー特定部12は、評価対象要素CNDに対する動作指示の出力の前後にてそれぞれ取得した評価対象画面WNDの画像同士の差分を検出した場合、当該評価対象要素CNDがトリガーTRであると判別し、該評価対象要素CNDをトリガーTRとして特定する。
【0053】
また、トリガー特定部12は、評価対象要素CNDをトリガーTRとして特定した場合、該トリガーTRに関する情報を探索領域決定部13へ出力する。
【0054】
ここでいうトリガーTRに関する情報とは、例えば、トリガーTRとして特定されたGUI要素を示す画像の座標範囲RNGや、選択項目それぞれに応じて表示が切替わったときのトリガーTRの画像などである。
【0055】
その後、トリガー特定部12は、トリガー特定部12は、トリガーTRであるかどうかの評価を行っていないGUI要素EMについて、当該評価を行う。
【0056】
探索領域決定部13は、評価対象画面WNDのなかから、「境界表現BDR」が存在するべき領域である「探索領域SRC」を決定する役割を果たす。
【0057】
ここでいう「境界表現BDR」とは、トリガー特定部12が特定したトリガーTRに対して動作指示を出力したときに、該出力の前後にて評価対象画面WNDのなかで画像が切替わる切替領域SWと、当該出力の前後にて切替わらないGUI要素EMとの境界を示す表現である。
【0058】
探索領域SRCを決定する際、まず、探索領域決定部13は、トリガー特定部12から出力されてきた動作指示の出力前の画像と該出力後の画像とを比較し、該比較結果に基づいて、出力の前後にて画像が切替わる切替領域SWを決定する。
【0059】
また、探索領域決定部13は、決定した切替領域SWを囲みつつ該切替領域SWの外において他のGUI要素EMを含んでおらず、かつ、面積が最大となる矩形領域(以下、「隣接最大領域MX」という)を特定する。
【0060】
そして、探索領域決定部13は、特定した隣接最大領域MXのうちから切替領域SWを除いた残りの領域(つまり、隣接最大領域MXのうち切替領域SW以外の領域)を、探索領域SRCとして決定する。
【0061】
また、探索領域決定部13は、探索領域SRCを決定した場合、該探索領域SRCを囲む矩形が有する4辺のうちから非終端辺NOEを特定する。
【0062】
ここで、「非終端辺NOE」とは、決定した探索領域SRCにおいて、境界表現BDRによって切替領域SWと分離されていなければならない領域端となるような当該探索領域SRCが有する辺のことを指す。
【0063】
境界表現判定部14は、探索領域決定部13によって決定された探索領域SRCのなかから境界表現BDRを示す画像を、該境界表現BDRの種類に応じたルールに基づき決定する。
【0064】
これにより、境界表現判定部14は、動作指示の出力の前後において切替わる切替領域SWの内部に存在するGUI要素EMと、当該切替領域SWの外部に存在するGUI要素EMとが境界表現BDRによって分割されていない箇所、つまり、視覚的に適切に表現されておらず欠陥がある箇所を判定する。
【0065】
そして、境界表現判定部14は、境界表現BDRの評価結果RSTを出力部16へ出力する。
【0066】
なお、この説明例においては、「境界表現BDR」は、罫線と、背景色の差と、一定値以上の幅を有する余白とのいずれかである。しかしながら、境界表現BDRは、これらに限らず、切替領域SWと、動作指示の入力前後にてその画像が切替わらないGUI要素EMとを視覚的に互いに分割するものであれば任意でよい。
【0067】
また、境界表現判定部14は、境界表現BDR(この例では、罫線、背景色の差または余白)について適切な境界表現BDRであるかどうかを判定するための基準となるルールを記憶している。ここで、適切な境界表現BDRであるかどうかの評価基準についてのルールは任意であり、特に限定しない。
【0068】
記憶部15は、図3に示したGUI要素情報151などを記憶する。
【0069】
出力部16は、境界表現判定部14から出力されてきた境界表現BDRについての評価結果RSTを出力する。出力部16としては、ディスプレイなどが挙げられる。
【0070】
つぎに、上述した構成を有する評価装置1において、トリガー特定部12がトリガーTRを特定する動作と、探索領域決定部13が探索領域SRCを決定する動作と、境界表現判定部14が境界表現BDRを評価する動作とについて詳細に説明する。
【0071】
まず、トリガー特定部12が、評価対象画面WNDに含まれているGUI要素EMについてトリガーTRであるかどうかを1つずつ評価することで、トリガーTRを特定する方法について詳細に説明する。
【0072】
GUIの画面の評価を実行する動作指示の入力を入力部11が利用者から受付けた場合、まず、トリガー特定部12は、記憶部15内のGUI要素情報151を参照して、図2に示したウィンドウA内のトリガーTRであるかどうかの評価対象要素CNDとなるGUI要素EMを抽出する。なお、以下では、トリガー特定部12が、ラジオボタン1(EM1)、ラジオボタン2(EM2)、ドロップダウンリスト(EM6)およびタブ(EM8)の4つのGUI構成要素を、トリガーTRの評価対象要素CNDとして抽出した場合を例に挙げて説明する。
【0073】
まず、トリガー特定部12は、評価対象要素CNDとして抽出したGUI要素EMが、ラジオボタンなどのように同一種類のGUI要素EMがグループとして連続的に配置されることでトリガーTRとして機能するGUI要素EMであるかどうかを判別する。
【0074】
判別の結果、当該評価対象要素CNDが連続的に配置されることでトリガーTRとして機能するGUI要素EMであると判別した場合、トリガー特定部12は、記憶部15に記述されている座標範囲RNGを参照して、評価対象要素CNDと同一種類のGUI要素EMが直線状に配置されているかどうかを判別する。
【0075】
評価対象要素CNDと同一種類のGUI要素EMが直線状に配置されていると判別した場合、トリガー特定部12は、これらのGUI要素EMのグルーピングを行い、該グルーピングによって生成したグループを1つの評価対象要素CNDとして決定する。
【0076】
図2に示したウィンドウAの例では、ラジオボタン1(EM1)とラジオボタン2(EM2)とは同一種類のGUI要素である上に、ラジオボタン1(EM1)とラジオボタン2(EM2)とは直線状に配置されている。そのため、トリガー特定部12は、ラジオボタン1(EM1)とラジオボタン2(EM2)とをグルーピングして、そのグループを1つの評価対象要素CNDとして決定する。
【0077】
続いて、トリガー特定部12は、グルーピングにより生成したグループ(EM1およびEM2)と、ドロップダウンリスト(EM6)と、タブ(EM8)との3つの評価対象要素CNDとして決定した評価対象要素CNDについて、各評価対象要素CNDがトリガーTRであるかどうかを順次評価していく。
【0078】
まず、グループ(EM1およびEM2)について評価する場合について説明する。
【0079】
まず、トリガー特定部12は、決定した評価対象要素CND(この例では、ラジオボタン1Aとラジオボタン2)に対する動作指示の出力前に、該出力前の評価対象画面WNDの画像を取得する。続いて、トリガー特定部12は、出力前に取得した評価対象画面WNDの画像に対して「出力前」を示すラベルを付与する。
【0080】
すると、トリガー特定部12は、評価対象要素CNDに対して動作指示を出力する。トリガー特定部12は、評価対象システム17の評価対象要素CNDが有する選択項目を選択する動作指示(例えば、ボタンのグループであれば押下に対応する指示など)を出力する。
【0081】
この説明例では、ラジオボタン2(EM2)を選択する動作指示を出力した場合、該出力後にて図4に示す評価対象画面WNDが表示される。図4に示した評価対象画面WNDにおいては、図2に示したGUI要素EM3に代えて、GUI要素EM11が表示されている。
【0082】
出力後、トリガー特定部12は、動作指示の出力後における評価対象画面WNDの画像を取得する。続いて、トリガー特定部12は、出力後に取得した評価対象画像WNDに対して「出力後」を示すラベルを付与する。
【0083】
さらに、トリガー特定部12は、該出力の前後において評価対象画面WND上で一部の画像領域が切替わったかどうかを判別する。当該判別を行う際、トリガー特定部12は、評価対象要素CNDがリストなどのように複数の選択項目を内包するGUI要素EMである場合、選択項目毎に出力前後における画像の差分を決定する。そして、決定した差分に基づいて、該出力の前後において評価対象画面WND上で一部の画像領域が切替わったかどうかを判別する。
【0084】
該判別の結果、評価対象画面WND上で一部の画像領域が切替わったと判別した場合、トリガー特定部12は、その評価対象要素CNDをトリガーTRとして特定する。図2および図4に示した例では、ラジオボタン2に対する動作指示の出力前においてはGUI要素EM3が表示されていたが、出力後においては、出力前に表示されていたうちの一部の画像領域が切替わってGUI要素EM11が表示されている。そのため、トリガー特定部12は、出力前後における評価対象画面WNDの画像同士の比較により、ラジオボタン1(EM1)およびラジオボタン2(EM2)それぞれを、トリガーTRとして特定する。
【0085】
さらに、トリガー特定部12は、評価対象要素CNDをトリガーTRとして特定した場合、該トリガーTRに関する情報を探索領域決定部13へ出力する。例えば、トリガーTRとして特定されたGUI要素を示す画像(この例では、ラジオボタン1および2)の座標範囲RNGや、選択項目それぞれに応じて表示が切替わったときの評価対象画面WNDの画像などを出力する。なお、トリガー特定部12が探索領域決定部13へ出力する画像のうち、動作指示の出力前の評価対象画面WNDの画像には「出力前」を示すラベルが付与されており、動作指示の出力後の評価対象画面WNDの画像には「出力後」を示すラベルが付与されている。
【0086】
なお、トリガー特定部12は、評価対象画面WNDのなかのGUI要素EMすべてについてトリガーTRを特定するための処理を実行する。図2に示したウィンドウAの例では、グループ(EM1とEM2)の選択項目はラジオボタン1(EM1)とラジオボタン2(EM2)とであり、選択指示を出力する前においてはラジオボタン1(EM1)が選択されている。そのため、トリガー特定部12は、未選択の項目ラジオボタン2(EM2)を選択する指示を出力する。
【0087】
つぎに、探索領域決定部13が、トリガー特定部12が特定したトリガーTRについて、切替領域SWと該切替領域SW以外の領域とを分ける境界表現BDR(例えば、罫線や背景など)が存在すべき「探索領域SRC」を決定する方法について説明する。
【0088】
まず、探索領域決定部13は、探索領域SRCを決定するための第1段階として、切替領域SWの決定を行う。
【0089】
切替領域SWを決定する際、探索領域決定部13は、トリガーTRが内包する選択項目それぞれに応じた評価対象画面WNDの画像全体同士について、同一の相対位置における画像領域の差分を決定する。該決定する場合、探索領域決定部13は、トリガー特定部12から出力されてきた、動作指示の出力前の評価対象画面WNDの画像と、該出力後の評価対象画面WNDの画像とを比較する。
【0090】
そして、探索領域決定部13は、該比較によって差分が現れた箇所(すなわち、画像領域が切替わった箇所)を囲み、かつ、その面積が最小となる矩形領域を、切替領域SWとして決定する。
【0091】
例えば、図2に示したウィンドウAの画像と図4に示したウィンドウAの画像とを比較した場合、該比較によって検出した差分すべてを含んでおり、かつ、その面積が最小となる矩形領域は、図5中に破線で示す領域である。そのため、探索領域決定部13は、該領域を切替領域SWとして決定する。
【0092】
切替領域SWを決定した後、探索領域決定部13は、第2段階として、探索領域SRCの決定を行う。
【0093】
この場合、まず、探索領域決定部13は、決定した切替領域SWを囲みつつ該切替領域SWの外において他のGUI要素EMを含んでおらず、かつ、面積が最大となる矩形の隣接最大領域MXを特定する。
【0094】
図5に示した切替領域SWの例では、該切替領域SWを囲みつつ切替領域SWの外においてその他のGUI要素(EM1、EM2、EM5およびEM11)を含まず、かつ、面積が最大となる矩形の領域は、図6(a)中に実線で示す領域である。そのため、探索領域決定部13は、当該領域を隣接最大領域MXとして特定する。
【0095】
続いて、探索領域決定部13は、特定した隣接最大領域MXのうちから切替領域SWを除いた残りの領域を、探索領域SRCとして決定する。図6(a)に示す例では、探索領域決定部13は、隣接最大領域MXと切替領域SWとの間の領域、つまり、隣接最大領域MXから切替領域SWを除いた残りの領域を、探索領域SRCとして決定する。
【0096】
つまり、決定された探索領域SRCの辺は、切替領域SWの外に位置しているGUI要素EMと接しているか、トリガーTRと接しているか、評価対象画面WNDの端部(例えば、ウィンドウ枠など)と接しているかのいずれかの状態になる。なお、探索領域決定部13は、切替領域SWの外に位置しているGUI要素EMの座標を、GUI要素情報151から読み出して取得する。
【0097】
最後に、第3段階として、探索領域決定部13は、決定した探索領域SRCを囲む4辺のうちから、当該探索領域SRCにおいて、境界表現BDRによって切替領域SWと他のGUI要素とを分離する辺(探索領域SRCの領域端)となっている「非終端辺NOE」を定める。この説明例では、探索領域決定部13は、決定した探索領域SRCを囲む4辺のうちで切替領域SWの外に位置しているGUI要素EMと接している辺を「非終端辺NOE」として定める。
【0098】
つまり、探索領域決定部13は、隣接最大領域MXを囲む矩形が有する4辺のうちで画像が切替わらないGUI要素EMと接している辺を、非終端辺NOEとして特定する。
【0099】
図6(b)に示すように、図6(a)に示した探索領域SRCの4辺のうち、上辺はトリガーTRとして特定されたラジオボタン1(EM1)およびラジオボタン2(EM2)と接しており、また、探索領域SRCの左辺は評価対象画面WNDの端部と接している。そのため、探索領域決定部13は、図6(b)に示した上辺および左辺は非終端辺NOEでないと判別する。
【0100】
一方、図6(b)に示した下辺EG1はGUI要素EM11と接しており、また、右辺EG2はGUI要素EM5と接している。そのため、探索領域決定部13は、下辺EG1および右辺EG2が非終端辺NOEであると特定する。
【0101】
その後、探索領域決定部13は、このようにして得られた探索領域SRCに関する情報を境界表現判定部14へ出力する。
【0102】
ここで、探索領域SRCに関する情報とは、例えば、探索領域SRCの座標範囲、切替領域SWの座標範囲、隣接最大領域MXの座標範囲、非終端辺NOEそれぞれの端点の座標、および、動作指示の出力前後のうちの少なくとも一方の評価対象画面WNDの画像(例えば、図4に示したラジオボタン2に対する動作指示の出力後におけるウィンドウAの画像)などである。
【0103】
つぎに、境界表現判定部14が、探索領域決定部13が決定した探索領域SRCのなかから境界表現BDRを決定して、当該境界表現BDRが適切なものであるかの評価を行う方法について詳細に説明する。
【0104】
なお、以下の説明例では、境界表現BDRの1つである罫線についてのルールとして、「平行に位置する切替領域SWの辺が存在し、その辺の8割以上の長さを持つ幅10px(ピクセル)以下の罫線が存在すること」と定める。なお、画像から罫線を決定する手法は、一般的に知られておりOCR(Optical Character Reader)製品などに利用されている既存の手法などでよい。
【0105】
また、この説明例では、背景色の差についてのルールとして、「互いの明度の差が125以上である2色を背景色とする矩形領域の境界が存在すること」と定める。
【0106】
また、この説明例では、余白についてのルールとして、「非終端辺NOEと対応する探索領域SRCの辺が100px(ピクセル)以上離れていること」と定める。
【0107】
以下、境界表現判定部14が、上述したルールに従って、図6(a)に示した探索領域決定部13が決定した探索領域SRCのなかに適切な境界表現BDRが含まれているかどうかを評価する場合について説明する。境界表現判定部14は、境界表現BDRの種類ごとに、探索領域内にその境界表現が含まれているかを評価していく。
【0108】
まず、境界表現判定部14は、境界表現BDRの種類(罫線、背景色の差または余白)ごとに、探索領域SRCのなかに含まれている境界表現BDRを決定していく。境界表現判定部14は、境界表現BDRを決定した場合、該決定した境界表現BDRの座標と種類とを保持する。
【0109】
図4に示した評価対象画面WNDの例では、境界表現判定部14は、図7に示す罫線L1とL2とL3とを境界表現BDRとして決定し、境界表現BDRとして決定した罫線L1、L2およびL3それぞれの座標と種類とを保持する。
【0110】
続いて、境界表現判定部14は、各非終端辺NOEについて対応する境界表現BDRが存在するかどうかを判定する。具体的には、境界表現判定部14は、非終端辺NOE(図6(b)に示した下辺EG1および右辺EG2)それぞれについて、非終端辺NOEと並行している切替領域SWの2辺のうちで該非終端辺NOEから最も近くに位置している切替領域SWの1辺と、該非終端辺NOEの一部を当該最も近くに位置している1辺の対辺として有する矩形領域のなかに、該非終端辺NOEおよび該切替領域SWの1辺と並行な位置関係にある境界表現BDRがあるかどうかを判別する。
【0111】
図6(b)に示した例において該判別を行う場合、境界表現判定部14は、境界表現BDRとして決定した罫線L1〜L3が、非終端辺NOEと切替領域SWとの間の図7に示した領域R1およびR2それぞれに存在しているかどうかを判別する。
【0112】
そして、図7に示した例では、当該判別により、境界表現判定部14は、領域R1とR2との両方のなかに境界表現BDRがそれぞれ存在していると判別する。この結果より、境界表現判定部14は、トリガーTRであるラジオボタン1(EM1)およびラジオボタン2(EM2)による画像の切替については境界表現BDRが適正に表現されている(つまり、欠陥なし)旨を示す判定結果を出力部12へ出力する。
【0113】
なお、非終端辺NOEおよび該切替領域SWの1辺と並行な位置関係にある境界表現BDRの有無の判別の結果、探索領域決定部13が特定した非終端辺NOEのうちに、該非終端辺NOEに対応する境界表現BDRが存在しない非終端辺NOEがたとえ1つでも存在する場合、境界表現判定部14は、「欠陥あり」と判別する。そして、境界表現判定部14は、該判別結果とともに、トリガーTRの位置と切替領域SWの位置とをマーキングした画像を出力部16へ出力する。なお、当該マーキングを行う場合、トリガーTRの位置については、トリガー特定部12がトリガーTRを特定した際の当該トリガーの座標範囲RNGを用いればよい。また、切替領域SWの位置については、探索領域決定部13が切替領域SWを決定した際の当該切替領域SWの座標範囲を用いればよい。
【0114】
評価装置1は、ラジオボタン1および2について適切な境界表現BDRの有無の判定が終了すると、まだ評価を行なっていないGUI要素EM(ドロップダウンリストEM6とタブEM8)について、トリガー特定部12によるトリガーTRであるかどうかの評価と、切替領域SWや探索領域SRCの決定と、境界表現判定部14による境界表現BDRの決定とを引き続き実行する。
【0115】
以下に、評価装置1が、ドロップダウンリストEM6について評価するときの動作について説明する。
【0116】
この説明例では、図2に示したラジオボタン2(EM2)を選択する指示を出力した場合、該出力後にて図8に示す評価対象画面WNDが表示される。図8に示した評価対象画面WNDにおいては、図2に示したGUI要素EM7に代えて、GUI要素EM12が表示されている。
【0117】
この場合、探索領域決定部13は、図8中に破線で示す領域を切替領域SWとして決定する。続いて、探索領域決定部13は、図8中に示した破線と実線との間の領域R3を、探索領域SRCとして決定する。すると、探索領域決定部13は、探索領域SRCの下辺EG3を、非終端辺NOEとして決定する。そして、探索領域決定部13は、決定した切替領域SWと探索領域SRCと非終端辺NOEとの情報を境界表現判定部14へ出力する。
【0118】
すると、境界表現判定部14は、非終端辺NOE(下辺EG3)と、該非終端辺NOEと並行しているうちで該非終端辺NOEの最も近くに位置している切替領域SWの辺との間の領域R3に、境界表現BDRが存在していないと判別する。そして、境界表現判定部14は、トリガーTRであるドロップダウンリスト(EM6)によって切替えられる画像については適正な境界表現BDRが存在しない旨(つまり、欠陥あり)を示す評価結果RSTを出力部16へ出力する。
【0119】
なお、ドロップダウンリスト(EM6)について適切な境界表現BDRの有無の判定が終了すると、評価装置1は、まだ評価を行なっていないGUI要素EM8(タブ)についての境界表現BDRの有無の評価を引き続き実行する。
【0120】
以下に、評価装置1が、タブ(EM8)についての境界表現BDRの有無の評価するときの動作について説明する。
【0121】
この説明例では、図2に示したタブ2(EM8)を選択する指示を出力した場合、該出力後にて図9に示す評価対象画面WNDが表示される。図9に示した評価対象画面WNDにおいては、図2に示したGUI要素EM9に代えて、GUI要素EM13が表示されている。
【0122】
この場合、探索領域決定部13は、図9中に破線で示す領域を切替領域SWとして決定する。続いて、探索領域決定部13は、図9中に示した破線と実線との間の領域R4を、探索領域SRCとして決定する。すると、探索領域決定部13は、探索領域SRCの下辺EG4を、非終端辺NOEとして決定する。そして、探索領域決定部13は、決定した切替領域SWと探索領域SRCと非終端辺NOEとの情報を境界表現判定部14へ出力する。
【0123】
すると、境界表現判定部14は、該非終端辺NOE(下辺EG4)と並行している切替領域SWの2辺のうちで該非終端辺NOEの最も近くに位置している切替領域SWの1辺と、非終端辺NOE(下辺EG4)の一部を当該最も近くに位置している1辺の対辺とする矩形の領域R4に、境界表現BDRが存在していないと判別する。そして、境界表現判定部14は、トリガーTRであるタブ(EM8)による画像の切替については適正な境界表現BDRが存在しない旨(つまり、欠陥あり)を示す評価結果RSTを出力部16へ出力する。すると、出力部16は、当該評価結果RSTともに、トリガーTRの位置と切替領域SWの位置とをマーキングした画像を出力部16へ出力する。
【0124】
上述したラジオボタン(EM1およびEM2)、ドロップダウンリスト(EM6)およびタブ(EM8)についての評価結果RSTは、図10に例示するように、ラジオボタン1および2(EM1およびEM2)については「欠陥なし」の旨を示している。
【0125】
一方、ドロップダウンリスト(EM6)とタブ(EM8)とについては、評価結果RSTは「欠陥あり」の旨を示している。さらに、ドロップダウンリスト(EM6)とタブ(EM8)とについては、評価結果RSTの詳細な説明に、非終端辺NOEに対応する境界表現BDRが存在しなかった場合、該非終端辺NOEと切替領域SWとの間における適切な境界表現BDRがなかった位置が示されている。
【0126】
なお、GUI要素EMすべてについて境界表現BDRの有無の評価を終了した場合、評価装置1は、ユーザビリティを評価するための処理を終了する。
【0127】
つぎに、上述した境界表現BDRの有無を評価装置1が評価するときの動作について、図11に示すフローチャートを参照して説明する。
【0128】
図11に示すように、まず、トリガー特定部12は、未評価のトリガー候補のGUI要素EMのなかで画面内の最も左上に位置しているGUI要素EMを、評価対象要素CNDとして決定する(ステップS1)。
【0129】
続いて、トリガー特定部12は、評価対象要素CNDとして決定したGUI要素EMに対するグループ化が可能であるかどうかを判別する。この説明例では、トリガー特定部12は、評価対象画面WNDのなかに、決定した評価対象要素CNDと同一種類のGUI要素が直線状に配置されているかどうかを判別する。該判別により、評価対象要素CNDがグループ化可能であると判別した場合、評価対象要素CNDについてのグルーピングを行い、生成したグループを1つの評価対象要素CNDとして決定する(ステップS2)。
【0130】
その後、トリガー特定部12は、評価対象要素CNDに対する動作指示の出力前における評価対象画面WNDの画像と、当該出力後における評価対象画面WNDの画像とを比較する。当該比較により、表示されている一部の画像領域が切替わったと判別した場合は、当該評価対象要素CNDをトリガーTRとして特定する(ステップS3)。
【0131】
ステップS3にてトリガーTRが特定されなかった場合(ステップS4;No)、該評価対象要素CNDについてトリガーTRであるかどうかの評価を終了し、ステップS1の処理を再度実行する。
【0132】
一方、ステップS3にてトリガーTRが特定された場合(ステップS4;Yes)、探索領域決定部13がステップS5の処理を実行する。ステップS5にて、探索領域決定部13は、トリガーTRに対する動作指示の出力前後における評価対象画面WNDの画像の比較の結果、該出力前後にて差分が現れた箇所(すなわち、一部の画像領域が切替わった箇所)を囲み、かつ、その面積が最小となる矩形領域を、切替領域SWとして決定する。
【0133】
続いて、探索領域決定部13は、決定した切替領域SWを囲みつつ該切替領域SWの外において他のGUI要素EMを含んでおらず、かつ、面積が最大となる矩形の隣接最大領域MXを特定する。続いて、探索領域決定部13は、特定した隣接最大領域MXのうちから切替領域SWを除いた残りの領域を、探索領域SRCとして決定する(ステップS6)。
【0134】
さらに、探索領域決定部13は、探索領域SRCを囲む矩形の4辺のうちで、切替領域SWの外に位置しているGUI要素EMと接している辺を非終端辺NOEとして決定する(ステップS7)。
【0135】
境界表現判定部14は、自己が記憶している境界表現BDRの種類ごとに定められたルールに基づいて、探索領域SRCの中から境界表現BDRを決定する(ステップS8)。
【0136】
切替領域と非終端辺とを分ける境界表現BDRが探索領域SRCのなかに存在しない場合は、境界表現判定部14は、「欠陥あり」と判定する。そして、境界表現判定部14は、該判定結果と、トリガーTRの位置と切替領域SWの位置とがマーキングされた画像とを出力部16へ出力する(ステップS9)。
【0137】
さらに、評価対象画面WNDのなかに未評価のGUI要素EMが存在する場合(ステップS10;Yes)、トリガー特定部12は、ステップS1の処理を実行する。一方、評価対象画面WNDのなかに未評価のGUI要素が存在しない場合(ステップS10;No)、評価装置1は、評価対象画面WNDを評価するための一連の処理を終了する。
【0138】
次に、図11に示したステップS3の処理、つまり、トリガー特定部12による評価対象要素CNDがトリガーTRであるかどうかを評価する処理について、図12を参照して詳細に説明する。
【0139】
トリガー特定部12は、評価対象画面WNDのなかから静止画像を取得し、該取得した静止画像に対して「出力前」を示すラベルを付与する(ステップS31)。
【0140】
続いて、トリガー特定部12は、評価対象要素CNDが内包する選択項目のうちから、まだ評価を行っていない選択項目を選択する動作指示を順次出力していく(ステップS32)。
【0141】
さらに、トリガー特定部12は、評価対象要素CNDが内包する選択項目を選択する動作指示の出力を完了するごとに、該出力後の評価対象画面WNDの画像を取得し、該取得した画像に対して「出力後」を示すラベルを付与する(ステップS33)。
【0142】
続いて、トリガー特定部12は、ステップS31にて取得した出力前における画像と、ステップS33にて取得した出力後における画像とを順次比較していく(ステップS34)。
【0143】
ステップS34における比較の結果、評価対象要素CND以外の領域に差異が見られる画像が1つ以上存在する場合(ステップS35)、トリガー特定部12は、当該評価対象要素CNDをトリガーTRとして特定する(ステップS36)。
【0144】
以上説明したように、本発明によれば、トリガー特定部12は、動作指示を出力し、該出力前後のGUI画面WNDにおいて画像領域を切替えるトリガーTRを特定する。すると、探索領域決定部13は、トリガー特定部12が特定したトリガーTRによって画像が切替えられた切替領域SWと、出力の前後において画像が切替わらないGUI要素との間の領域を、探索領域SRCとして決定する。すると、境界表現判定部14は、当該探索領域SRCのなかに、一部の画像領域が切替わった切替領域SWと、出力の前後において画像が切替わらないGUI要素EMとの境界表現BDRが存在するかどうかを判定し、該境界表現BDRが存在するかどうかを示す評価結果RSTを出力部16へ出力する。
【0145】
このような構成としたため、切替領域SWの内に位置するGUI要素と、切替領域SWの外に位置するGUI要素とが視覚的に分割されておらず境界表現BDRに欠陥がある箇所を評価対象画面WNDにおいて特定することができる。そのため、GUI画面WNDに含まれている切替領域SWを分離するべき適切な境界表現BDRの有無を人手によらずに評価することができる。
【0146】
なお、本発明においては、評価装置1内の処理は上述の専用のハードウェアにより実現されるもの以外に、その機能を実現するためのプログラムを評価装置1にて読取可能な記録媒体に記録し、この記録媒体に記録されたプログラムを評価装置1に読み込ませ、実行するものであってもよい。評価装置1にて読取可能な記録媒体とは、フロッピーディスク(登録商標)、光磁気ディスク、DVD、CDなどの移設可能な記録媒体の他、評価装置1に内蔵されたHDD等を指す。この記録媒体に記録されたプログラムは、例えば、評価装置1が有するトリガー特定部12、探索領域決定部13および境界表現判定部14にて読み込まれ、トリガー特定部12、探索領域決定部13および境界表現判定部14の制御によって、上述したものと同様の処理が行われる。
【0147】
ここで、評価装置1が有するトリガー特定部12、探索領域決定部13および境界表現判定部14は、プログラムが記録された記録媒体から読み込まれたプログラムを実行するコンピュータとして動作するものである。
【0148】
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が理解し得る各種の変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0149】
【図1】本発明の実施形態に従った評価装置の構成を示す図である。
【図2】図1に示した評価対象画面の画面構成の一例を示す図である。
【図3】図1に示したGUI要素情報のデータ構造の一例を示す図である。
【図4】図2に示した評価対象画面においてラジオボタンを選択する動作指示を出力した後に表示される評価対象画面の画面構成の一例を示す図である。
【図5】ラジオボタンに対する動作指示を出力する前の切替領域およびその周辺の画像を示す図である。
【図6】(a)ラジオボタンに対する動作指示を出力した後の切替領域およびその周辺の画像を示す図である。(b)探索領域を構成する辺のうちの非終端辺を示す図である。
【図7】境界表現の存在の有無について判別が行われる領域の一例を示す図である。
【図8】図2に示した評価対象画面においてドロップダウンリストを選択する動作指示を出力した後に表示される評価対象画面の画面構成の一例を示す図である。
【図9】図2に示した評価対象画面においてタブを選択する動作指示を出力した後に表示される評価対象画面の画面構成の一例を示す図である。
【図10】図1に示した評価結果のデータ構造の一例を示す図である。
【図11】評価装置が境界表現の有無を評価するときの動作を示すフローチャートである。
【図12】図11に示した処理において、トリガー特定部がトリガーを特定するときの動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0150】
1 GUI評価装置
11 入力部
12 トリガー特定部
13 探索領域決定部
14 境界表現判定部
15 記憶部
151 GUI要素情報
16 出力部
17 評価対象システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
動作指示の入力を利用者から受付けた際、該入力の前後において画面に表示されているうちの一部の画像領域が切り替わるGUI(グラフィカルユーザインターフェース)を評価する評価装置であって、
前記GUIの画面の評価を実行する動作指示の入力を前記利用者から受付けた場合、該GUIの画面に含まれているGUI要素へ動作指示を出力するトリガー特定部と、
前記動作指示を出力した場合、前記一部の画像領域を囲むうちで面積が最小となる矩形の切替領域と、前記出力の前後において画像が切替わらないGUI要素との間の領域を、探索領域として決定する探索領域決定部と、
前記切替領域と前記画像が切替わらないGUI要素との境界を示す境界表現が前記探索領域のなかに存在するかどうかを示す評価結果を出力する境界表現判定部とを有することを特徴とする評価装置。
【請求項2】
請求項1に記載の評価装置において、
前記境界表現判定部は、前記画像が切替わらないGUI要素と前記切替領域との位置関係に応じて前記境界表現を特定し、該特定した境界表現が前記探索領域のなかに存在するかどうかを示す評価結果を出力することを特徴とする評価装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の評価装置において、
前記探索領域決定部は、前記切替領域を囲みつつ該切替領域以外の領域において前記画像が切替わらないGUI要素を含んでおらず、かつ、面積が最大となる矩形の隣接最大領域を特定し、該隣接最大領域のうち前記切替領域以外の領域を、前記探索領域として決定することを特徴とする評価装置。
【請求項4】
請求項3に記載の評価装置において、
前記探索領域決定部は、
前記隣接最大領域を囲む矩形が有する4辺のうち前記画像が切替わらないGUI要素と接している辺を、非終端辺として特定し、
前記境界表現判定部は、
前記特定された非終端辺と、該非終端辺と並行している前記切替領域の2辺のうちで該非終端辺から最も近くに位置している辺を1辺として有し前記非終端辺の一部を当該1辺の対辺として有する矩形領域のなかに、該非終端辺と並行な境界表現が存在するかどうかを示す評価結果を出力することを特徴とする評価装置。
【請求項5】
動作指示の入力を利用者から受付けた際、該入力の前後において画面に表示されているうちの一部の画像領域が切り替わるGUI(グラフィカルユーザインターフェース)を評価する評価方法であって、
前記GUIの画面の評価を実行する動作指示の入力を前記利用者から受付けた場合、該GUIの画面に含まれているGUI要素へ動作指示を出力するトリガー特定処理と、
前記動作指示を出力した場合、前記一部の画像領域を囲むうちで面積が最小となる矩形の切替領域と、前記出力の前後において画像が切替わらないGUI要素との間の領域を、探索領域として決定する探索領域決定処理と、
前記切替領域と前記画像が切替わらないGUI要素との境界を示す境界表現が前記探索領域のなかに存在するかどうかを示す評価結果を出力する境界表現判定処理とを有することを特徴とする評価方法。
【請求項6】
請求項5に記載の評価方法において、
前記境界表現判定処理では、前記画像が切替わらないGUI要素と前記切替領域との位置関係に応じて前記境界表現を特定し、該特定した境界表現が前記探索領域のなかに存在するかどうかを示す評価結果を出力することを特徴とする評価方法。
【請求項7】
請求項5または6に記載の評価方法において、
前記探索領域決定処理では、前記切替領域を囲みつつ該切替領域以外の領域において前記画像が切替わらないGUI要素を含んでおらず、かつ、面積が最大となる矩形の隣接最大領域を特定し、該隣接最大領域のうち前記切替領域以外の領域を、前記探索領域として決定することを特徴とする評価方法。
【請求項8】
請求項7に記載の評価方法において、
前記探索領域決定処理では、
前記隣接最大領域を囲む矩形が有する4辺のうち前記画像が切替わらないGUI要素と接している辺を、非終端辺として特定し、
前記境界表現判定処理では、
前記特定された非終端辺と、該非終端辺と並行している前記切替領域の2辺のうちで該非終端辺から最も近くに位置している辺を1辺として有し前記非終端辺の一部を当該1辺の対辺として有する矩形領域のなかに、該非終端辺と並行な境界表現が存在するかどうかを示す評価結果を出力することを特徴とする評価方法。
【請求項9】
動作指示の入力を利用者から受付けた際、該入力の前後において画面に表示されているうちの一部の画像領域が切り替わるGUI(グラフィカルユーザインターフェース)を評価する評価装置に、
前記GUIの画面の評価を実行する動作指示の入力を前記利用者から受付けた場合、該GUIの画面に含まれているGUI要素へ動作指示を出力するトリガー特定手順と、
前記動作指示を出力した場合、前記一部の画像領域を囲むうちで面積が最小となる矩形の切替領域と、前記出力の前後において画像が切替わらないGUI要素との間の領域を、探索領域として決定する探索領域決定手順と、
前記切替領域と前記画像が切替わらないGUI要素との境界を示す境界表現が前記探索領域のなかに存在するかどうかを示す評価結果を出力する境界表現判定手順とを実行させるプログラム。
【請求項10】
請求項9に記載のプログラムにおいて、
前記境界表現判定手順では、前記画像が切替わらないGUI要素と前記切替領域との位置関係に応じて前記境界表現を特定し、該特定した境界表現が前記探索領域のなかに存在するかどうかを示す評価結果を出力することを特徴とするプログラム。
【請求項11】
請求項9または10に記載のプログラムにおいて、
前記探索領域決定手順では、前記切替領域を囲みつつ該切替領域以外の領域において前記画像が切替わらないGUI要素を含んでおらず、かつ、面積が最大となる矩形の隣接最大領域を特定し、該隣接最大領域のうち前記切替領域以外の領域を、前記探索領域として決定することを特徴とするプログラム。
【請求項12】
請求項11に記載のプログラムにおいて、
前記探索領域決定手順では、
前記隣接最大領域を囲む矩形が有する4辺のうち前記画像が切替わらないGUI要素と接している辺を、非終端辺として特定し、
前記境界表現判定手順では、
前記特定された非終端辺と、該非終端辺と並行している前記切替領域の2辺のうちで該非終端辺から最も近くに位置している辺を1辺として有し前記非終端辺の一部を当該1辺の対辺として有する矩形領域のなかに、該非終端辺と並行な境界表現が存在するかどうかを示す評価結果を出力することを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−73099(P2010−73099A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−242384(P2008−242384)
【出願日】平成20年9月22日(2008.9.22)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】