説明

試料における分析物の分離及びMALDI分析のためのデバイス

本発明は、液体の試料における少なくとも一つの分析物を分離すること及びさらにレーザー脱離/イオン化(LDI)質量分析法によって前記の分析物を分析することのためのデバイスに関係する。当該発明は、さらに、液体の試料における少なくとも一つの分析物を分離すること及びLDI質量分析法による前記の少なくとも一つの分析物の存在及び/又は量のその後の決定のためのデバイスの使用に関心がもたれたものである。当該発明は、また、液体の試料における少なくとも一つの分析物を分離すること及びLDI質量分析法による前記の少なくとも一つの分析物の存在及び/又は量のその後の決定のための方法に関心がもたれたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[発明の分野]
本発明は、液体の試料における少なくとも一つの分析物を分離すること、及び、さらに、レーザー脱離/イオン化(LDI)質量分析法によって前記の分析物を分析することのためのデバイスに関係する。
【0002】
当該発明は、さらに、液体の試料における少なくとも一つの分析物を分離すること及びLDI検出による前記の少なくとも一つの分析物の存在及び/又は量のその後の決定のためのデバイスの使用に関心がもたれたものである。
【0003】
当該発明は、また、液体の試料における少なくとも一つの分析物を分離すること及びLDI質量分析法による前記の少なくとも一つの分析物の存在及び/又は量のその後の決定のための方法に関心がもたれたものである。
【背景技術】
【0004】
[発明の背景]
生物学的検定法は、生物学的な試料における分析物の存在及び/又は分量を探るために使用されるものである。このような生物学的検定法の典型的な用途は、試験管内の診断の方法であるが、それらは、長年にわったってより一般的なものになってきたものであると共に、ますます、触診、血管法(vasculation)、診断のイメージング、内視鏡検査法、及び生体組織検査法を取ることと同様のより伝統的な診断のアプローチを補完する又はそれらに取って替わることさえある。
【0005】
試験管内の診断的なものの分野においてもまた今日一般的に使用されるものであるところの生物学的検定法の多くのものは、いわゆる表面に基づいたアッセイである。表面に基づいたアッセイの例は、例.DNAマイクロアレイ、マイクロタイタープレートに基づいたELISA、又は放射性元素標識免疫沈降アッセイ、などである。
【0006】
これらの及び他の生物学的検定法における主要なハードルは、試料の調製のままである。試料の調製のために要求されたしばしば精巧な方法は、頻繁に、潜在的にアッセイの感度及び確度に負の影響を有することができるところの、例.細胞の試料の、細胞溶解、タンパク質の変性、などというような大きい数の重大なステップを包含する。例えば、DNAマイクロアレイ及びマイクロタイタープレートに基づいたELISAの場合には、試料の調製からのノイズの寄与は、試験管内の診断の試験を検証するとき考えに入れられるものであるところの因子であるままである。
【0007】
いくつかの用途については、質量分析法の方法は、ますます、選抜の方法というような他の生物学的検定法に取って替わっているものである。質量分析法に基づいたアッセイの感度及びスループットの能力を改善するための努力は、生物学的な関連性の試料の分析のための多くの質量分析法の形式の開発に帰着してきたものである。質量分析法の技術(レーザー源、マトリックスの材料、検出ユニット)における革新に追加して、分析物をより効率的に及び特異的に吸収するところの基体は、試みられてきたものであると共に、早期の設計は、改善されてきたものである。
【0008】
質量分析法について元来行われてきたような生体分子の直接的なレーザー脱離/イオン化は、一般には、ポリペプチド及び核酸というような大きい生体分子のフラグメンテーションに帰着する。数10−100kDaの無処置の生体分子の脱離/イオン化を達成するために、様々な技術は、使用されてきたものである。
【0009】
マトリックスに支援されたレーザー脱離/イオン化質量分析法(MALDI−MS)として一般的に称されたものであるところの一つの特に適切な方法論は、マトリックスの材料として称されたものであるところのエネルギーを吸収するものである有機の分子(EAM)と共に溶液において混合されるものであるところの生体分子を使用する。典型的には、マトリックスは、マトリックス内に生体分子を捕獲するものである質量分析法のプローブにおいて結晶化することが可能にされたものである。
【0010】
MALDI−MSにおいて、典型的には生物学的な分子であるところの分析物は、このように、マトリックスを含有するものである溶液と混合させられるものであると共に、液体の滴は、プローブの表面に置かれるものである。そして、マトリックスの溶液は、生物学的な分子と共に共同で結晶化する。プローブは、質量分析計に挿入されるものであると共に、レーザーのエネルギーは、そして、プローブへ方向付けられるものであるが、そこでは、それは、それらを顕著にフラグメント化することなく生物学的な分子を吸収すると共にイオン化する。MALDI−MSの他の実施形態において、マトリックスは、最初に、薄いフィルムとして結晶化させられるものであると共に、生体分子が、より後に追加されるものである、又は逆もまた同じである。しかしながら、MALDI−MSは、分析的なツールとしての限界を有する。それは、試料を分別するための手段を提供するものではないと共に、血液というような複合の生物学的な液体は、先の準備のステップ無しのMALDI−MSに適切なものであるのではない。
【0011】
これらの問題は、表面で増強されたレーザー脱離/イオン化の質量分析法(SELDI−MS)というようなさらなる開発によって部分的に説明されてきたものである。
【0012】
SELDI−MSにおいて、プローブの表面は、それが、試料の調製の工程において活性な参加者を形成するというように、修飾されたものである。一つの変形において、表面は、例えば、選択的に関心のある分析物に結び付くところの親和性の試薬で誘導体化されるものである。別の変形において、表面は、試料の分子のサブグループに結び付くところのクロマトグラフィーの部位で誘導体化されるものである。なおも別の変形において、表面は、レーザーでプローブされたとき脱離されないものであるところのエネルギーを吸収するものである部位で誘導体化されるものである。まだ別の変形において、表面は、分析物に結び付くところの及びレーザーの適用の際に破壊されるものであるところの光分解性の結合を含有するところの分子で誘導体化されるものである。
【0013】
SELDIは、このように、MALDI−MSと選択的な表面のMSターゲットの組み合わせである。しかしながら、SELDIは、MSターゲットにおける不動にされたマトリックスを必ずしも包含するものではない−この変形は、典型的には、SENDと呼ばれるものである。
【0014】
MALDI及びSELDIの原理は、例.米国特許第5,118,937号明細書(特許文献1)、米国特許第5,045,694号明細書(特許文献2)、米国特許第5,719,060号明細書(特許文献3)、及び米国特許出願公開第2002/0060290A1号明細書(特許文献4)において詳細に提唱されたものである。
【0015】
SELDIの技術は、いわゆるProtein Chip(R)のプラットフォームの形態において、Ciphergen Biosystems Inc.によって商品化されてきたものである。Protein Chip(R)のための用途の案内から取り出すことができるように、生物学的な試料の平行の分析は、個々のクロマトグラフィーのチップが、マイクロタイターと同様のプレートの形式を達成するために特別なホルダーに収容されるものであるという点で、可能性のあるものである。チップにおける試料の温置の後に、結び付けられてない分子は、例.緩衝剤で洗浄することによって取り除かれるものであると共に、MALDI−MSの測定は、クロマトグラフィーの表面から離れて直接的に行われる。マトリックスは、MS測定の前における最後のステップとして加えられるものであることがある、又は、それが、チップの表面にすでに共有結合的に結び付けられるものであるのいずれかである。
【0016】
上に記載されたMALDIのみならずSELDIのアプローチが、生物学的な試料の高いスループットの多因子性の分析に関して主要な前進を構成するものであるとはいえ、丈夫な、質量分析法に基づいた試験管内の診断の方法を開発するための克服されるべきものであるところのハードルは、残る。
【0017】
冒頭において述べられたように、今日の問題の大部分は、多因子性の分析のためのむしろ複雑な自動化の要求のみならず試料のハンドリング及び調製に関係付けられるものである。
【0018】
例えば、SELDIの技術において、多因子性の分析が、行われるところのものであるとすれば、異なる親和性の表面は、作り出されるものである必要があるが、それらは、別個に異なり試料で探られるものである必要がある。これは、便利な多重送信をすることが、可能なものではないものあることを意味する。さらに、試料の調製及び分析は、(時間及び空間において)検出ユニットの付近で行われるものであると共に、通常では、湿式の化学の環境を要求する。
【0019】
異なる表面のスポットが、別個に探られるものである必要があると、SELDIの技術は、通常では、また、莫大な数の洗浄するステップ及びそれに応じて理想的には顕著な程度の自動化を要求する。
【0020】
これの状況の観点において、あるものは、広範囲な構成的な要素の要望なしに便利な様式での生物学的な試料から分析物の分離を組み合わせることを可能にするところのデバイス及び方法についての継続する要望である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0021】
【特許文献1】米国特許第5,118,937号明細書
【特許文献2】米国特許第5,045,694号明細書
【特許文献3】米国特許第5,719,060号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2002/0060290A1号明細書
【発明の概要】
【0022】
[発明の目的及び概要]
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
本発明の目的は、液体の試料における分析物を分離するために使用されることができるものであるところの及びMALDI−MSというような質量分析法の方法による分析物の存在及び/又は量の分析に直接的に使用されることができるものであるところのデバイスを提供するということである。
【0024】
本発明のさらなる目的は、液体の試料から分析物を分離すること及びMALDI−MSというような質量分析法の方法によって前記の分析物の存在及び/又は量を決定することのための方法を提供するということである。
【課題を解決するための手段】
【0025】
本発明のこれらの及び他の目的は、それらが、続く記載から明らかなものになるにことになるように、独立な請求項の主たる事項によって解決されるものである。従属の請求項は、当該発明の好適な実施形態に関係する。
【0026】
本発明は、一つの態様において、
− 液体の試料を装填するための少なくとも一つのゾーン;
− 前記の液体の試料を輸送するための少なくとも一つのゾーン;
− 前記の液体の試料の他の構成成分から前記の少なくとも一つの分析物を分離するための少なくとも一つのゾーン;及び
− レーザー脱離イオン化(LDI)質量分析法の検出のための少なくとも一つのゾーン;
:を備えた少なくとも一つの基体を含む液体の試料における少なくとも一つの分析物を分離するためのデバイスに関係するが、
それにおいて、前記の少なくとも一つの輸送ゾーンは、前記の装填するゾーンからの前記の分離ゾーンを通じた前記のLDI検出ゾーンまでの前記の試料の毛細管力で駆動された流動が、達成されるものであるというように、前記の高められた構造の間における形態、寸法、及び間隔の高められた構造のアレイを含む。
【0027】
高められた構造は、丸い形状、円筒形の形状、長方形の形状、三角系の形状、などを包含する異なる形態を有することができる。
【0028】
これらの高められた構造の高さは、典型的には、おおよそ1μmと比べてより高いもの及び1000μmと比べてより低いものであることになる。
【0029】
これらの高められた構造の幅及び長さは、典型的には、因子0.5−1倍の高さ、例.10μmの高い構造について5−10μmであることになる。
【0030】
検出エリアにおいて、それは、LDIについてのプラットフォームとして使用されるものであるが、ピラーは、飛行時間のMS測定における質量の分解能を減ずることがない為には、典型的には、<50μmの高さであることになる。
【0031】
ピラーと同様の外観を有することがあるところのこれらの高められた構造の間における間隔は、装填するゾーンからの分離ゾーンを通じたLDI検出ゾーンまでの液体の試料の毛細管力で駆動された輸送を保証するために選抜されたものである。間隔は、典型的には、おおよそ0.1から1000μmまでの範囲にあるものであることになる。
【0032】
分離ゾーンは、装填するゾーン、輸送ゾーン、及び/又はLDI検出ゾーンに隣接して及び/又はそれら若しくはそれにおいて位置させられたものであることがある。分離ゾーンは、液体の試料の他の構成成分からの少なくとも一つの分析物の分離を可能にする為には、物理的な、化学的な、及び/又は生物学的な機能性を提供することがある。
【0033】
物理的な機能性は、それらが、輸送ゾーンにおいて使用されるものであると、高められた構造の同じタイプのものの分布のトポグラフィーのみならず形態、寸法、及び/又は間隔によって提供されたものであることがある。
【0034】
化学的な機能性は、例.異なるコーティングによって、提供されたものであることがある。このように、化学的な機能性は、疎水性の重合体のコーティングによって提供されたものであることがある。代わりに、及び/又は、加えて、化学的な機能性は、ポリアニオン交換コーティングというようなイオン性の重合体のコーティングによって提供されたものであることがある。
【0035】
生物学的な機能性は、分離されるものであるところの試料の構成成分と特異的な生物学的な相互作用を保証することになるところの分子の全てのタイプのものによって提供されたものであることになる。このように、生物学的な機能性は、抗体、受容体の分子、核酸の分子、及び/又は、小さい分子の阻害剤を包含するが、それらは、分離ゾーンにおいて、例.ピラーと同様の構造において、被覆されたものである。
【0036】
LDI検出用のゾーンは、マトリックスに支援されたレーザー脱離イオン化質量分析法(MALDI−MS)におけるマトリックスの材料としての使用が可能なものである少なくとも一つの金属及び/又は少なくとも一つのエネルギーを吸収する分子(EAM)、及び/又は、少なくとも一つの較正体を含む。
【0037】
LDI検出ゾーンは、好ましくは例.クロム及び/又はチタンの付着層と共に銀、金、白金、パラジウム、クロム、チタン、及び銅を含む群より選択された、金属又は合金を含むことになる。
【0038】
代わりに、及び/又は、加えて、LDI検出ゾーンは、それらが、典型的にはMALDI−MSの検出においてマトリックスの材料として使用されるものであると、エネルギーを吸収する分子(EAM)を含むことになる。このように、このような分子は、安息香酸、桂皮酸、及び関係付けられた芳香族の化合物、例.2,5−ジヒドロキシ安息香酸(2,5−DHB又はゲンチシン酸)、α−シアノ−4−ヒドロキシ桂皮酸(CHCA)、3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシ桂皮酸(シナプ酸、シナピニン酸、又はSPA)、ニコチン酸、ピコリン酸、トランス−3−メトキシ−4−ヒドロキシ桂皮酸(フェルラ酸)、2−(4−ヒドロキシフェニルアゾ)−安息香酸(HABA)、6−アザ−2−チオチミン(ATT)、3−HPA、コハク酸、グリセロール、4−ヒドロキシピコリン酸、酒石酸、グリセリン、2,4,6−トリヒドロキシアセトフェノン、3−ヒドロキシピコリン酸、3−アミノキノリン、1,8,9−トリヒドロキシアントラセン(ジスラノール)、レーザー染料クマリン120、置換されたピリミジン類、ピリジン類、及びアニリン類、例.パラ−ニトロアニリン、の誘導体を含む群より選択されたものであることがある。
【0039】
較正体は、それが、MALDI−MSにおいて参照及び較正の目的に一般的に使用されるものであると、いずれの分子種のものであることがある。
【0040】
液体の試料は、環境的な試料、動物又は人間より、糧食/食料品より、又は植物より取られた試料であることがある。さらに、具体的なものは、下に述べられたものである。
【0041】
別の実施形態において、本発明は、
a)
− 液体の試料を装填するための少なくとも一つのゾーン;
− 前記の液体の試料を輸送するための少なくとも一つのゾーン;及び
− 前記の液体の試料の他の構成成分から前記の少なくとも一つの分析物を分離するための少なくとも一つのゾーン;
:を備えた少なくとも一つの基体を含む液体の試料における少なくとも一つの分析物を分離するためのデバイスを提供すること、
それにおいて、前記の少なくとも一つの輸送ゾーンは、前記の装填するゾーンからの前記の分離ゾーンを通じた前記の試料の毛細管力で駆動された流動が、達成されるものであるというように、前記の高められた構造の間における形態、寸法、及び間隔の高められた構造のアレイを含むこと;
b)ステップa)の前記のデバイスの装填するゾーンに液体の試料を装填すること;
c)a)の前記のデバイスを使用することで前記の試料の他の構成成分から前記の少なくとも一つの分析物を分離すること;
d)LDIによって前記の少なくとも一つの分析物の存在及び/又は量を決定すること
:のステップを含む、試料における少なくとも一つの分析物の存在及び/又は量を決定するための方法に関係する。
【0042】
本発明のこの実施形態において、デバイスが、マトリックスに支援されたレーザー脱離イオン化質量分析法(MALDI−MS)におけるマトリックスの材料としての使用が可能なものである少なくとも一つの金属及び/又は少なくとも一つのエネルギーを吸収する分子(EAM)、及び/又は、少なくとも一つの較正体、を備えたLDI検出ゾーンを必ずしも含むものではないということは、留意されることである。にもかかわらず、上に記載されたような、このようなLDI検出ゾーンの存在は、本発明の好適な実施形態を構成することができる。
【0043】
分離ゾーンは、後者のものが、存在するものであるとすれば、再度、装填するゾーン、輸送ゾーン、及び/又はLDI検出ゾーンに隣接して、及び/又は、それら又はそれにおいて、位置させられたものであることがある。もちろん、分離ゾーンは、上に記載されたように、物理的に、化学的に、又は生物学的に、機能化されたものであることがある。
【0044】
試料の性質は、再度、上に記載されたものと同じものであることができる。
【0045】
当該発明と一致した方法は、輸送ゾーンに沿って液体の試料を輸送するために、及び、少なくとも一つの分離ゾーンにおいてそれを分離するために、使用されるものであることができる。そして、分析物の存在及び/又は量は、対応する質量分析計へと直接的にデバイスを挿入することによるMALDI−MSというようなLDIに基づいた質量分析法によって決定されたものである。
【0046】
本発明は、また、液体の試料における分析物を分離すること及びMALDI−MSというようなLDIに基づいた質量分析法によって存在及び/又は量を決定することのための前述したデバイスの使用に関係する。最小におけるデバイスは、液体の試料を装填するためのゾーン、液体の試料を輸送するためのゾーン、及び、液体の試料の他の構成成分から少なくとも一つの分析物を分離するためのゾーンを含む。輸送ゾーンは、それが、装填するゾーンからの分離ゾーンを通じた液体の試料の毛細管力で駆動された流れが、達成されるものであるというように、高められた構造の間における、形態、寸法、及び間隔の高められた構造のアレイを含むということで特徴付けられたものである。好適な実施形態におけるこのようなデバイスは、レーザー脱離/イオン化に基づいた質量の分離及び検出のためのゾーンを含むことができるが、それは、マトリックで支援されたレーザー脱離イオン化質量分析法(MALDI−MS)におけるマトリックスの材料としての使用が可能なものである少なくとも一つの金属の構成成分及び/又は少なくとも一つのエネルギーを吸収する分子(EAM)の存在によって特徴付けられたものである。
【0047】
従って、本発明は、また、生物学的検定法における、及び好ましくは試験管内の診断の方法についての、これらのデバイスの使用にも関係する。特に好適な用途は、癌というような疾患の指示的なものであるマーカー又はプロテオームのパターンの検出における特定の焦点で血液、血清、血漿、及び/又は尿というような体の流体についての試験管内の診断の方法のためのこのようなデバイスの使用である。
【0048】
このように、好適な実施形態は、にここに請求された及び記載されたような方法及びデバイスと一致した、人間又は動物から抜き取られた血液の分析並び試料の先行する精製の後におけるMALDI−MSによるこの血液の試料の分析に関係する。
【図面の簡単な説明】
【0049】
[図の説明]
【図1】図1は、輸送ゾーンの高められた構造の異なる断面の形態を描く。
【図2】図2は、同じ形態の高められた構造を描くが、しかし、構造の間における異なる間隔で輸送ゾーンに配置されたものであることができる。具体的なトポグラフィーは、毛細管力で駆動された流れを作り出す。同じ時間に、矢印に沿ったフィルターの効果は、確立されたものである。
【図3】図3は、本発明と一致したデバイスの概略的なアウトレイを示す。装填するゾーン、輸送ゾーン、及びLDI検出ゾーンは、示されたものである。分離ゾーンは、輸送ゾーンの表面の修飾及び物理的なアウトレイによって形成されたものである。
【図4】図4は、本発明と一致したデバイスの概略的なアウトレイを示す。装填するゾーン、輸送ゾーン、及びLDI検出ゾーンは、示されたものである。分離ゾーンは、輸送ゾーンの表面の修飾及び物理的なアウトレイによって形成されたものである。輸送ゾーンは、異なる流れの経路へと分割されたものである。異なる流量率は、異なる流れの経路内での高められた構造の異なる形態、寸法、間隔、及び分布によって異なる流れの経路内で達成されたものであることができる。
【図5】図5は、図3と類似のアウトレイを示す。再度、あるものは、装填するゾーン、輸送ゾーン、及びLDI検出ゾーンである。一つの分離ゾーンは、輸送ゾーンの表面の修飾及び物理的なアウトレイによって形成されたものである。あるものは、追加的な分離又は障壁ゾーンであるが、それは、抗体又はクロマトグラフィーのコーティングによって機能化されたものであることがある。
【図6】図6は、図4と類似のアウトレイを示す。あるものは、装填するゾーン、輸送ゾーン、及びLDI検出ゾーンである。一つの分離ゾーンは、輸送ゾーンの表面の修飾及び物理的なアウトレイによって形成されたものである。あるものは、追加的な分離ゾーンであるが、それは、抗体又はクロマトグラフィーのコーティングによって機能化されたものであることがある。輸送ゾーンは、異なる流れの経路へと分割されたものである。異なる流量率は、異なる流れの経路内での高められた構造の異なる形態、寸法、間隔、及び分布によって異なる流れの経路内で達成されたものであることができる。
【図7】図7は、図5と類似のアウトレイを示す。再度、あるものは、装填するゾーン、輸送ゾーン、及びLDI検出ゾーンである。一つの分離ゾーンは、輸送ゾーンの表面の修飾及び物理的なアウトレイによって形成されたものである。あるものは、二つの又は一つの追加的な分離ゾーンであるが、それ(ら)は、例.抗体コーティング、陽イオン交換、陰イオン交換、又はIMAC樹脂によって、機能化されたものであることがある。
【図8】図8は、図6と類似のアウトレイを示す。あるものは、装填するゾーン、輸送ゾーン、及びLDI検出ゾーンである。一つの分離ゾーンは、輸送ゾーンの表面の修飾及び物理的なアウトレイによって形成されたものである。あるものは、二つの追加的な分離ゾーンであるが、それらは、例.抗体コーティング及びIMAC樹脂によって、機能化されたものであることがある。輸送ゾーンは、異なる流れの経路へと分割されたものである。異なる流量率は、異なる流れの経路内での高められた構造の異なる形態、寸法、間隔、及び分布によって異なる流れの経路内で達成されたものであることができる。
【図9】図9は、さらなる実施形態を示す。装填するゾーン(110)は、輸送ゾーンへと接続されたものであるが、それは、デバイスの残留する経路のいたるところに延びる。一つの分離ゾーン(120)は、二つのLDI検出ゾーン(130、140)のみならず輸送ゾーンに存在するものである。この実施形態においては、遠方のLDIゾーン(140)は、近位のLDIゾーン(130)に類似の、しかし、分離ゾーン(120)において取り除かれた構成成分無しの、質量スペクトルを与えることになる。
【発明を実施するための形態】
【0050】
[発明の詳細な説明]
上に述べられてきたもののように、あるものは、行うことが簡単な様式で生物学的な試料の分離を可能にすると共に質量分析法によって分離された試料の多重の分析を可能とするところのデバイスについての継続する要望である。
【0051】
本発明は、この要望を解決するためのデバイス及び方法を提供する。当該発明のこれらの態様が、より詳細に記載されることになる前に、本発明の説明の記載のいたるところで当てはまるところのいくつかの一般的な定義は、提供されるものである。
【0052】
この明細書において及び添付された請求項において使用されたように、“ある”の単数の形態は、また、文脈が明りょうに別な具合に規定するのでない限り、それぞれの複数のものを包含する。このように、用語“分析物”は、決定的な診断的な性質を一緒に有するところの分析物のパターンのみならず、一つと比べてより多い分析物、すなわち、二つの、三つの、四つの、五つの、分析物などを包含することができる。
【0053】
本発明の文脈における用語“約”は、当業者が問題における特徴の技術的な効果をなおも保証することを理解することになるところの確度の区間を表記する。用語“典型的には”は、+/−10%又は好ましくは+/−5%の指し示された数の値からの偏差を指し示す。
【0054】
用語“試料”は、ある体積のある液体を意味するが、それは、溶液、乳濁液、又は懸濁液であるが、それは、ある者が、構成成分の有り又は無し、構成成分の濃度、などというような、それの性質のいずれのものの定性的な又は定量的な決定について使用することを意図するものである。
【0055】
試料は、人間若しくは動物というような生物体から、水若しくは泥の試料というような生物圏から、又は、医薬品、食品、若しくは飼料の製造する工程における工程の流体を包含する産業の工程の流体から、飲む水の精製から、又は流出物の廃棄物の流体から、取られた試料であることがある。試料は、直接的に又は均質化、(超)音波処理、細胞溶解、フィルタリング、沈降、遠心分離、熱処理などというような適切な予備処理の後に、定性的な又は定量的な決定にかけられたものであることがある。
【0056】
本発明の文脈における典型的な試料は、血液、血漿、血清、リンパ液、尿、唾液、精液、胃の流体、痰、涙というような体の流体である。
【0057】
他の典型的な試料は、表面の水、地下の水、汚泥などというような環境的な流体である。
【0058】
産業の試料は、牛乳、乳漿、ブロス、栄養の溶液、細胞培養の培地などというような工程の流体を包含する。
【0059】
本発明が、前述した試料の全てのタイプについて使用可能なものであることが意図されたものである一方、体の流体の試料及び全体の血液の試料は、好適な試料のタイプを構成する。
【0060】
本発明の目的のための用語“分析物”は、用語“マーカー”に対する類義語として使用されたものであると共に試料内に存在するものであるところのいずれの物質をも記載すると共に、それの存在及び/又は量は、LDIに基づいた質量の分離及び検出の方法によって確認されるところのものである。
【0061】
一つの実施形態における本発明は、
− 液体の試料を装填するための少なくとも一つのゾーン;
− 前記の液体の試料を輸送するための少なくとも一つのゾーン;
− 前記の液体の試料の他の構成成分から前記の少なくとも一つの分析物を分離するための少なくとも一つのゾーン;及び
− レーザー脱離イオン化(LDI)質量分析法の検出のための少なくとも一つのゾーン;
:を備えた少なくとも一つの基体を含む液体の試料における少なくとも一つの分析物を分離するためのデバイスを提供するが、
それにおいては、前記の少なくとも一つの輸送ゾーンは、前記の装填するゾーンからの前記の分離ゾーンを通じた前記のLDI検出ゾーンまでの前記の試料の毛細管力で駆動された流動が、達成されるものであるというように、前記の高められた構造の間における形態、寸法、及び間隔の高められた構造のアレイを含む。
【0062】
デバイスは、このように、装填するゾーン、輸送ゾーン、レーザー脱離イオン化(LDI)検出ゾーン、及び分離ゾーンの存在によって特徴付けられたものである。下に述べられることになるように、分離ゾーンは、装填するゾーン、輸送ゾーン、及び/又はLDI検出ゾーンに隣接した及び/又はそれら又はそれにおいて位置させられたものであることができる。
【0063】
用語“基体”は、物質、担体、表面、マトリックス、又はチップを意味するが、それにおいては、装填するゾーン、輸送ゾーン、LDI検出ゾーン、及び/又は分離ゾーンが、配置されたものである。
【0064】
このように、用語“基体”は、担体の構造を記載するが、それにおいては、現実の分離、及び、定性的な及び/又は定量的な決定が、行なわれるものである。基体は、装填する、輸送、分離、及び/又はLDI検出ゾーンと同じ材料から作られたものであることができると共に、このように、下に述べられたプラスチックの材料のいずれのものから作られたものであることがある。しかしながら、基体は、また、装填する、輸送、分離、及び/又はLDI検出ゾーンを生産することに使用されたものであるところの材料と比べて別の材料から作られたものであることがある。このように、前述したゾーンが、例.シリコンから作られたものであるとすれば、一つの実施形態における基体は、ガラスのカバースライドから、金属から、又は、デバイスの意図された使用、すなわち、質量分析計への導入、と適合性のものであるところのいずれの他の材料からも、作られたものであることができる。典型的な基体の材料は、シリコン、ガラス、石英、セラミック、金属、又はプラスチック材料、例.PMMA又はTeflonである。
【0065】
典型的には、様々なゾーン(装填するゾーン、輸送ゾーン、分離ゾーン、及び/又はLDI検出ゾーン)は、好ましくは熱可塑性のものであるところの、プラスチックの基体、又は、プラスチックの上側の層を有する基体に築かれることになる。様々なゾーンは、図3及び6に記載されたもののように、物理的に分離されたものであることを必要とするものではない。基体は、順番に、例.シリコン、金属、又は他の材料のコーティングを与えるための、スパッタリング、蒸発、ゾル−ゲルのコーティング、ウェハの堆積、及び同様のものというような技術を使用することで被覆されたもの又は誘導体化されたものであることができる。本発明の基体は、また、シリコンの基体で作られたものであることができる。
【0066】
用語“ゾーン”、“エリア”、及び“サイト”は、それらが、この記載、例、及び請求項の文脈において使用されるものであると、前述した基体における液体の試料の流れの経路の部分を定義する。
【0067】
用語“アレイ”は、表面における高められた構造の配列された規則的なレイアウトを記載する。
【0068】
上に述べられたようなゾーンの異なるタイプは、今、より詳細に説明されることになる。
【0069】
装填するゾーン
装填するゾーンは、液体の試料を受容するために設計されたものである。それは、このように、液体の試料を収容することに適切なものであるところのいずれの形態をもとることができる。このような形態は、丸い形態、楕円形の形態、長方形の形態、などを包含する。装填するゾーンは、液体の試料が、基体を越えてこぼれることがないというように、凹部又は陥凹を提供することがある。いずれの場合にも、装填するゾーンは、装填するゾーンから輸送ゾーン及び他のゾーンまでの液体の試料の連絡を可能にするために設計されたものであることになる。
【0070】
輸送ゾーン
輸送ゾーンは、輸送ゾーンに沿った装填するゾーンからの液体の試料の構成成分の毛細管力で駆動された流れが、達成されるものであるというように、前記の高められた構造の間における形態、大きさ、及び間隔の高められた構造のアレイを含む。
【0071】
このように、本発明は、輸送ゾーンのそれらの設計の方式によって、輸送ゾーンが、輸送ゾーンに沿った受動的な流れ(即ち、外側の力は、全く適用されるものではない)を可能にするところのデバイスに関係する。
【0072】
高められた構造は、例.ピラーと同様の外観をとると共に基体の平面から実質的に鉛直に突出することができる。従って、それらは、また、ピラー、カラム、又は突起として明示されたものであることがある。
【0073】
高められた構造は、試料の構成成分の毛細管力で駆動された流れを提供することに適切なものであるところのいずれの形態をもとることがある。それらは、このように、丸いもの、楕円形のもの、長方形のもの、三角形のもの、などであることがある。高められた構造の典型的な外観は、図1に描かれたものである。
【0074】
高められた構造の高さは、典型的にはおおよそ1μmと比べてより高いもの及び典型的にはおおよそ1000μmと比べてより低いものであることになる。ある一定の好適な実施形態において、高められた構造の高さは、5μmと比べてより高いもの、及び、いっそうより好ましくは20μmと比べてより高いものであることになる。
【0075】
高められた構造の幅は、典型的には、因子0.5−1倍の高さ、例.10μmの高い構造について5−10μm、であることになる。
【0076】
高められた構造は、例えば、ピラーのアスペクト比が典型的には≦2.5であるものである、類似の直径及び間隔で、数百のマイクロメートルのサイズまでのサブマイクロメートル、典型的には5−75μm、のものであることになる。
【0077】
高められた構造間の間隔は典型的にはほぼ0.1〜ほぼ1000μmの範囲である。好ましい実施例は、高められた構造間の間隔が1〜100μmの間隔の、そして、より好ましくは、1〜50μmの間隔においてあるデバイスに関する。この種のデバイスが好ましい実施例を表すことができた場合であっても、高められた構造間の間隔は全方向に同じことである必要はない。
【0078】
高められた構造の間の間隔及び/又は距離は、試料のタイプに従い彼の選んだ方の基礎を形成する熟練した人によって選ばれることができる。
【0079】
このように、熟練した人は、異なる試料の異なる粘度が輸送ゾーンに沿って液体の試料の毛細管力駆動流れを確実にするための高められた構造間の形、寸法及び間隔上の異なる要求を主張することに明らかに気づいている。
【0080】
例えば、柱間の間隔は、5.7から5.8μmまでより小さい分析物が毛細管力駆動流れによって輸送されることになっている場合球体間の中心間隔が10μmであるために、5.7μmの直径を有する球体がそれらの間に適合するのを許している6.0μmまで選択されることができる。
【0081】
高められた構造は、設計されることができるだけでなく、流れの好適な方向を呈するために、また、毛細管力駆動流れを確実にする。これは、流路の異なる一部の異なる断面形、流路の異なる一部の高められた構造間の異なる間隔、流路の異なる一部の高い建造物の異なる化学であるか生化学表面処理又は流路の異なる一部の異なる高さレベルの高められた構造を用いて達成されることができる。
【0082】
このように、輸送ゾーンの流路は、高められた構造が高められた構造間の異なる高さ、長さ、幅、調子及び/又は間隔を有することができる異なるゾーンに再分割されることができる。例えば高められた構造が柱という形をとる場合、柱は異なる寸法及び間隔を有する隣接したグループの近い付近の1つのゾーンにおいて形成されることができる。
【0083】
形、間隔その他に従い、当業者は、柱を設計することによって好適な流れ方向をますますより強い毛細管力を印加するのに選ぶことが可能である。高められた構造の間に間隔が減少する場合、これは典型的には達成される。このように、ほぼ100μmの柱間隔を有する輸送ゾーンの始めに始まることができる意志が、ますます、ほぼ10μmにしぼられるということである間隔の狭小化が増加した毛細管力につながるにつれて、液体の試料は減少する間隔を有する構造のような柱の方向に圧入される。本発明のこの種の実施例は、図2において図式的に表される。
【0084】
当業者は、もちろん、連続的に高められた構造間の間隔を減少させることがまた、後述するように分離ゾーンの前後関係の液体の試料の若干の構成成分を切り離すために用いることができるフィルター効果をつくることに気づいている。
【0085】
例えば、デバイスは、高められた構造の間に間隔が同等に小さい輸送ゾーンの第一の「密集した領域」を使用することができる。この種の領域は、細胞のようなより大きな分子が輸送ゾーンに沿って通過するのを防止している篩又はフェンスとして作用する。次に、比較的より大きい間隔を有する高められた構造を有する領域が、高められた構造の間にあってもよい。試料が特定の反応が合理的な完成へ進むために指定された時間の間の若干の表面縛られた半分にさらされることが例えば要求される場合、これはそのように液体のための時一時的に減少に蓋位相相互作用に間に合うことができる。この低い速度領域の後、それら間のかなり細い通路を有するより大きな高められた構造の付加的な領域は、提供されることができる。高められた構造の設計及び経費は、このように、液体の試料の流路にと同程度よく、分離に影響を及ぼす。
【0086】
試料の流路は、また、高い建造物の表面の機能化している一部によって影響されることができる。このように、付属するか又は高められた構造の間に分子を罠にかけることは、考慮されることができる。これらの分子はマイクロのような市販であるかオーダーメードの分子から選択されることができる又はナノ粒子、そして、ガラス、金属又は高分子の核又はこれらの組合せを有することができる、そして、それらはタンパク質、抗体、アミノ酸、核酸、炭水化物、カルボン酸半分、アミン半分、その他のようなそれらの表面化学であるか生物学的半分を任意に続けることができる。
【0087】
そして、構造が自己集合によって領域をカバーしたように、分子は化学的に又は物理的に基板に密接に結びつくことができるか又は柱の中で機械的に罠にかけられることができる。高い建造物のこの種の機能化された表面のための液体の試料の親和性に従い、液体の試料の流れは、特定の方向において目指すことができる。
【0088】
もう一つの実施例では、加えて、高められた構造の一部の表面がありえる機能化するものと結合する調子、寸法及び/又は間隔のような高められた構造のプロパティは勾配(すなわち段階的な保持を引き起こしている輸送ゾーンの一部の上の連続変化)を形成したものである。そして、濾過されて及び/又は試料の流れ率を変える。
【0089】
流れ(例えば試料の望まれていない逆流の防止)の方向はしかしながら加熱から選択される上記したが、また、外部の影響として高められた構造の設計及び経費によって影響されることができるだけでない。そして、冷却する。そして、可視及び/又はUV光及び/又は電流の加圧を有する照射又はそれの組合せが輸送ゾーンの少なくとも1部に作用する。高められた構造の設計は、再び、これらの外部の力の効果を支えて、強化するために用いてもよい。例えば、高められた構造の高さは、熱によって媒介される蒸発を増やすために減少することができるが、完全に正しい。(しかし、デバイスは、最も重要なケースとして外部ソースのない試料を切り離すはずである。)
【0090】
輸送ゾーンは、また、各々いずれが特定のLDI検出区域に例えば接続していることができるかという以上1、2流路から成ることができる。この種のデバイスは、1つの装填するゾーン(多重化)から始まっている1つの一つの試料と並列に多数の分析を実行することに適している。この場合、各々の輸送ゾーンは、高められた構造間の異なる形、寸法及び/又は間隔の高められた構造から例えば成ることができる。同様に、各々の流路は、例えば異なる化学コーティング又は生体分子を使用することにより、更に機能化されることができる。輸送ゾーンの異なる流路は、すっかり流出分を予防して、このように異なる流路間の汚染を交差させるために高められた構造より高い壁によって、例えば切り離されることができる。高められた構造の間の距離が毛細管力被駆動流れを回避するために十分に大きい場合、異なる流路はまた、高められた構造の欠如だけによって単に切り離されることができる。
【0091】
上記したように基板上の高められた構造を製造する異なる可能性が、ある。これらは、シリコン石版印刷、電気メッキ、エンボシング、鋳造物、例えばPMMAの注射成形、ポリカーボネート、Zeonorのようなポリオレフィン又はTopasを有し、導通する対応するカーボン満たされた材料を含む。他の方法には、シリコン(下記参照)の市松模様又はDRIEエッチングが含まれる。
【0092】
典型的には、製造プロセスはシリコン・マスターの製作を含む。そして、シリコン・マスターからのニッケル型ツールの電気メッキ及び型ツールからの注射成形による高分子基板のかなりの量の複製が例えば音楽CDのためにちょうどありのままにされる。このように、シリコン・マスターは、半導体産業の精度によって製造されて、音楽CD事業の生産経済によって、その後繰り返される。
【0093】
この種の高められた構造の製造はこのようにその最も単純な形態において基板に置かれる感光性のモノ又はプレポリマーの直接の硬化によって完了していることがありえた。そして、光が硬化を始めるために照射を受けるマスクを使用した、そして。その後で、離れて治療されてない領域(厚膜フォトレジスト・プロセス)をすすいだ。
【0094】
他の直接の方法は、ポリマーにオリジナルの複製によってある。オリジナルは、高い縦横比構造ができることができたDRIE−プロセス(深い反応性イオンエッチ)によるシリコンにおいて製造されることができた。
【0095】
この種のオリジナルを生産する他の方法は、例えば、例としてのシリコン、ガラス、クォーツ、セラミック、金属又はプラスチック材料の基板の中又は上で、それのレーザー処理、電子退院方法、自由な形態の製造(FFM)、電気化学的であるか化学エッチング、ガス位相エッチング、機械の処理、厚膜フォトレジスト・プロセス又は組合せによってありえた。PMMA、ポリカーボネート、ポリオレフィン又はテフロン(登録商標)である。
【0096】
複製で最も直接の方法のうちの1つは、所望の負の形状を有するオリジナルの上のモノ又はプレポリマーの鋳造物である。高分子複製を生産する他の方法は、熱可塑性物質又は熱硬化性樹脂材料の射出成形又はエンボシングを含むことができた。
【0097】
若干の態様のオリジナルが複製プロセスに耐えていない場合、適切な材料(スタンパー)の中間の複製はオリジナルから最初に作り出されることができる。
この種のスタンパー・プロセスの実施例は、最初にオリジナルの上に導電層を堆積させて、その後で、ネガティブな電気メッキでオリジナルから形成するために用いることがありえた。ニッケルのような特定の表面被覆材は、スタンパーのコピーの反復で破壊しない成果に、よく適している。これは、ネガティブに複製の大きい量産のための同一のスタンパーのポジティブに同じく生成連続に両方の変化極性に可能性を与える。スタンパー製造の他の実施例は、鋳造物、エンボシング又は射出成形プロセスのオリジナルの負の形状を与えられる精選されたポリマーにおいてありえた。繰り返し、そして、破壊せずにスタンパーのコピーを製作する同じ可能性は、また、高分子スタンパーにとって真実でありえた。
【0098】
高められた構造の注射成形に適しているポリマーは、例えばポリカーボネート及び例えば周期的ポリオレフィン(例えばZeonor及びTopas)を含む。
【0099】
本発明による高められた構造は、異なる方法で製造されることができる。いくつかの一般の方法は上で概説される、しかし、例えば柱構造が適切な基板に起こったあと、組み立てられる別々のパーツから構造を製造することはまた、可能である。
【0100】
輸送ゾーンが装填するゾーン及び/又はLDI検出ゾーンとは必ずしも物理的に別でもよいというわけでないと理解されることになっている。このように、輸送ゾーンの高められた構造は装填するゾーンにおいてすでに現れることができる、そして、それらはまた、LDI検出ゾーンに達することができる。
【0101】
輸送ゾーンの高められた構造間の形、寸法及び間隔の選択が装填するゾーンに適用される液体の試料の分離上もの以外試料の毛細管力によって媒介される流れを提供することによって流れ方向に影響を及ぼすことができるだけでないことは、上にすでにならべられた。
【0102】
分離ゾーンによって液体の試料の中で分析物を分離するために用いることができる原理は、現在更に詳細に提案される。
【0103】
分離ゾーン
分離ゾーンが試料の他の構成成分からの少なくとも一つの分析物の分離が成し遂げられる液体の試料の流路に沿ってデバイスの領域と関連づける。
【0104】
このために、分かれているゾーンは、装填するゾーン、輸送ゾーン及び/又はLDI検出ゾーンに置かれることができる。
【0105】
LDI検出区域に対する輸送ゾーン全体の装填するゾーンからの液体の試料の全部の流路は、このように上記の通りに高められた構造から形成されることができて、高められた構造の設計を経由して、同時に、完全な分離ゾーンであることができる。
【0106】
しかしながら、分離ゾーンはまた、装填するゾーン(分かれる)にあることができるだけである、それはLDI検出ゾーン(分かれる)だけにあることができる、又は、それは分離ゾーン(分かれる)だけにあることができる。
【0107】
そこにあってもよいさらにもう一つの実施例において輸送ゾーン及び分離ゾーンの配列の更なる組合せに沿ったさまざまな分離ゾーンが記載されていて下記からみて特に当業者にとって明らかであること好ましい実施例である。
【0108】
分離ゾーンは、物理的であるか、化学であるか、生物学的機能性によって、液体の試料の他の構成成分から、分析物の分離を提供することができる。
【0109】
物理的な機能性による分離は、輸送ゾーンの設計の前後関係において、すでに部分的に上記していた。このように、装填するゾーンからLDI検出区域まで液体の試料の毛細管力駆動流れを提供する高められた構造は、また、例えば試料の比較的大きな粒子状物質を濾過して、保持することによって分析物を試料から分離するために用いることができる。これは、適切な形(高められた構造間の寸法及び間隔)の選択によって達成されることができる。
【0110】
例えば、液体の試料の粒子状物質のためのバリアは、デバイスの輸送ゾーンに沿って粒子状物質の輸送を予防する構造の間に、間隔を有する高められた構造から成ることができる。全血からの赤血球のかくして、穏やかな分離、すなわち、前記細胞の重要な断裂のない赤血球の分離は、柱間隔が約7μmから分離ゾーンの長さ以上の約1μmまで減少する柱のような構造の勾配によって成し遂げられることができる。他の粒子状物質は、細胞、血小板、大食細胞、バクテリア、ウイルスのかけら及び均質にされた中実の組織を含むが、これに限定されるものではない。
【0111】
流路への液体の試料又は下流により遠い他の分離ゾーンの粒子状物質のいかなる浸透も予防されるために、分離地域が例えば上述されたものの形ですでに位置することができるこの製造は装填するゾーンの次に又はにおいてまた、明らかに構造を正に上昇させた。
【0112】
用語の物理的な機能性は、従って、反応に関係する機能性と主に化学製品又は生物製剤であるもの以外の相互作用を備えている。実施例は異なる形、寸法、間隔、面微細形状の上述した高められた構造である。そして、表面密度(すなわちデバイス域につき高められた構造の数)が前記高い建造物の表面又はそれの組合せの反応及び/又は流れ、保持、粘着力又は試料の構成成分の不認可に影響している他の機能性を濡らす。このように、分離ゾーンは、帯電する試料の構成成分を切り離すために、電極から作られることができる。
【0113】
本発明に従うデバイスの輸送ゾーンが例えば異なる流れ率の異なる流路を提供することができることは、すでに前述していた。もちろん、異なる流れ率の異なる流路が高められた構造間の異なる形、寸法及び間隔の高められた構造によって理解されることができた時から、この種の異なる流路も特定の液体の試料のための異なる分離特徴を有する。このように、いずれが同じ装填するゾーンから生じるかという単一デバイス全部の中で異なる形、寸法及び/又は間隔の高められた構造を有する流路を設計することによって、単一の試料(多重化)から単一デバイスに平行に多数の分離方法を実行することは、可能である。
【0114】
化学機能性を使用している試料の他の構成成分から分析物の分離を成し遂げることは、また、可能である。用語化学機能性は、液体の試料から分析物の分離を実行するか又は容易にするために必要ないかなる化合物も又は半分を備えている。このため用いられることができる一つのグループの化合物は、例えば、特定の特異的親和性又は結合するか又は試料の一つ以上の部品と相互に作用する能力を呈するコーティングである。この種の構成成分は例えば、脂肪族炭化水素から作られることができる疎水性コーティングであってもよい、特にCi−Cは脂肪族炭化水素である、又は、例えば汎関数から成っている芳香族炭化水素類は例えばフェニル基を分類する。この種の恐水症の表面が、塩進められた相互作用を分析するために、好ましくは使われることができる。他の塩を活性化された相互作用を分析することに役立つ材料には、ピアス、ロックフォード、イリノイから入手可能なT−GELのようなチオ愛の相互作用吸収度が含まれる。他の化学機能性は酸化チタン、シリコン酸化物、デキストラン、線形であるか枝分かれ脂肪族ポリマー、ポリエステル繊維エチレングリコール、アガロース、セルロース、ヘパリン、ポリL−溶解素及びそれの誘導剤のような親水性ポリマー、エポキシド、洗剤、ポリマーのような生物学的物質、炭水化物、高分子又はそれの組合せ、その他のような金属酸化物のような親水性被覆を含む。そして、重合体は例えばカルボン酸の高密度、アンモニウム又はIMACグループを成し遂げるために誘導体化されることができる。
【0115】
例えば基板を酸化性処理(例えばガス・プラズマ処理)に従属させることによって、分離ゾーンは、また、機能化の前に親水性処理を与えられることができる。
【0116】
化学機能性も、例えば、それらの負担を基礎として液体の試料の特定の構成成分を切り離すことを可能にする分子半分を有する輸送ゾーン、装填するゾーン及び/又はLDI検出ゾーンの中で高められた構造をカバーすることを含む。同様に、この種の化学機能性は、高められた構造から成らない試料の流路に沿って、ストラップ領域に置かれることができる。この種の場合、断面が次の輸送/分離ゾーンに対する毛細管駆動流れがそこなわれるような寸法の中でないことを確認されなければならない。
【0117】
このように、実施例において、それらが陽イオンであるか陰イオン交換クロマトグラフィーのために典型的に使われるように、ある者は輸送ゾーンの部分の高められた構造を樹脂で被覆することができる。同様に、それが疎水性相互作用クロマトグラフィーで共通して使うにつれて、ある者は輸送ゾーン、装填するゾーン及び/又はLDI検出ゾーンの高められた構造の部分を樹脂で被覆することができる。
【0118】
当業者は、この種の樹脂に精通していて、そのニーズに従って必須の化学分離原理を選ぶべき位置においてある。陰イオン交換マトリックスは、第二級の、第三級の、第四級のアミンの母体を含む。ある者は、また、Q−セファロース(アマシャムから入手可能な様にDEAE−セファロース)のような一般の陰イオン・クロマトグラフィ樹脂の分子存在物を使用することができる。関連した半分は、この場合4原子のアミンである。陽イオン交換の場合、クロマトグラフィーは、吸収度材料(例えば硫酸塩陰イオンの母体、カルボン酸塩陰イオン又はリン酸塩陰イオンの母体)を使用することができる。それらが固定された金属親和性捕獲(IMAC)のために典型的に使われるように、他の化学機能性は等位共有結合相互作用吸収度資料を含む。この文脈において、ある者は、ニトリロ三酢酸を使用することが分離ゾーンの表面の基礎を形成したと考えることができる。
【0119】
他の化学的処理は、当業者に明らかである。以下に、分離ゾーンの化学機能性は、本発明の好適なアプリケーションのうちの1つを構成する血液から、赤血球の分離に関して述べられる。しかしながら、当業者は、これらの原理も他の試料にあてはまると理解する。
【0120】
化合物の1つのグループは、本発明の特定の関連によって、特異的親和性を呈している合成物又は構成成分である又は結合する能力又は相互に作用する、血液試料の一つ以上の構成成分。
【0121】
赤血球を切り離している薬品は、図示する実施例を構成する。この種の薬品は、赤血球(例えばレクチン)を集計するか又は結合することができるいかなる物質でもあってもよい。好適な薬品は、ポリカチオンのような正に荷電する材料である。そして、eを含む。g.(ポリL−リジン・ハイドロ臭化物);塩化(Merquat TM−100、Merquat TM 280、Merquat TM 550)ポリエステル繊維(ジメチル・ジアリル・アンモニウム);塩酸ポリL−アルギニン;ポリ−L−ヒスチジン;ポリエステル繊維(4−ビニルピリジン)(塩酸ポリエステル繊維(4−ビニルピリジン));十字にリンクされたポリエステル繊維(4−ビニルピリジン)(メチル塩化物第四級塩);ポリエステル繊維(4−ビニルピリジン−co−スチレン);ポリエステル繊維(4−ビニルピリジニウムポリエステル繊維(フッ化水素));ポリエステル繊維(4−ビニルピリジニウム−P−トルエン・スルホン酸塩);ポリエステル繊維(4−ビニルピリジニウム−三臭化物);ポリエステル繊維(メタクリル酸4−ビニルピロリドン−co−2−ジメチルアミノ・エチル);ポリビニルピロリドン、架橋されたポリビニルピロリドン、ポリエステル繊維(メラミン−co−ホルムアルデヒド);臭化部分的にメチル化されたヘキサジメトリン;ポリ(GIu(Lys))1:4つのハイドロ臭化物;ポリエステル繊維(Lys(Ala))3:1つのハイドロ臭化物;ポリエステル繊維(Lys(Ala))2:1つのハイドロ臭化物;ポリL−リジンは、スクシニル化された;ポリエステル繊維(Lys、Ala)1:1つのハイドロ臭化物;そして、ポリエステル繊維(Lys(Trp))1:4つのハイドロ臭化物。
【0122】
この文脈において、最も好適なポリカチオン材料のうちの1つは、塩化(Merquat TM−100)ポリエステル繊維(ジメチル・ジアリル・アンモニウム)である。赤血球を切り離している薬品が、分離ゾーンのいかなる適切な量にもおいて用いられることができる。分離ゾーンの設計に従い、それは、このように、上述の高められた構造に又は飛行機基板におおわれていることができる。
【0123】
このように、特定の形、寸法及び輸送ゾーンの高められた構造の、そして、間の間隔の組合せを選んで、化学機能性を輸送ゾーンの領域に印加することによって、試料の特定の構成成分の除去が同時に、成し遂げられるにつれて、試料・フローが同様に特定の方向及び特定の分析物のその分離に微調整されることは、例えば可能である。例えば、試料・フローは、デバイス域につき直径、高さ、形状、横断面、間隔、面微細形状、表面パターン及び高められた構造の数を調整することによって微調整されることができる。さらにまた、高められた構造は、高い建造物の表面の特定の濡らしている反応を確実にするためにおおわれている表面であってもよい。
【0124】
加えて、輸送ゾーン又は全部のデバイスの他の部分は、例えば高められた構造のこの部分を酸化性処理(すなわち、ガス・プラズマ処理)に従属させることによって、親水性被覆でおおわれていることができる。それはまた、シリコン酸化物又はデキストラン、ポリエステル繊維エチレングリコール、ヘパリン及びそれの誘導剤のような親水性ポリマーのような親水性物質、洗剤その他でおおわれていることができる。そして、この種の特定の組合せ1が有能である使用することは同時に、特定の方向に、そして、試料からの別々の特定の構成成分に流れを向ける。
【0125】
さらに異なった流路が例えば流路間の壁又は柱のない領域を切り離すことを含むことによってデバイスの輸送ゾーンの中で提供される場合、そして、流路が異なる化学機能性でおおわれている場合、異なる特性のための同じ試料の多重分析は可能である。
【0126】
あるいは、物理的な及び/又は化学機能性に又はに加えて、分離ゾーンは、生物学的機能性によって特徴づけられることができる。
【0127】
用語の生物学的機能性は、試料の構成成分の間の全ての生物学的相互作用と分離ゾーン(例えば相互作用を結合している触媒作用、締め具、国際化、起動又は他の生物特異的なものの上の及び/又はの試薬を備えている。機能性が含む生物製剤のために使われることができるが、抗体、抗体断片及びそれの誘導剤に限られていない適切な典型的な試薬、単鎖抗体、タンパク質A、タンパク質G、ストレプトアビジン、炭水化物、レクチン、DNA、RNA、アプタマー、修飾された核酸、受容体、配位子、小型分子状阻害剤、その他、例えば、輸送ゾーン、装填するゾーン及び/又はLDI検出ゾーン又は基板の平面領域の高められた構造はポリクローナル抗体、単クローン性抗体、アミノ酸、核酸、炭水化物、カルボン酸半分、その他から選択される分子を担持するために変更されることができる。そして、レクチンの一つの実施例は試料のグリコプロテインを結合するために用いることがありえるコンカナバリンAである。
【0128】
当業者は、もちろんまた、別々の分離技術が輸送ゾーン、装填するゾーン及び/又はLDI検出ゾーンの異なる領域の中で適用されることができることに気づいている。このように、それらが上記したように高められた構造の間に適切な形、寸法及び間隔を選ぶことによってフィルター機能を例えば赤い血球に提供するように、ゾーンが例えば1つの領域においてあってもよい輸送機関の高められた構造はアレンジした。第二部位において、輸送ゾーンの高められた構造は、例えば高められた構造をIMAC樹脂で被覆することによって化学機能性に基づいて分離ゾーンを提供するために変更されることができる。第3の領域において、輸送ゾーンの高められた構造は、興味があるタンパク質に特有である抗体で被覆されることができる。
【0129】
血液試料が装填するゾーンに置かれる場合、赤血球は毛細管力生成の横方向の輸送によって最初に除去される。それらが例えば更なる分析のために有害なことは公知の場合、第二段階において、特定のIMAC樹脂のための親和性を有する構成成分は保持される。後のステップにおいて、タンパク質は、それから抗体によって固定されることができる。後述するように下記である場合、LDI検出ゾーンはまた、その分離ゾーンに存在する、ある者は存在を検出することができる及び/又は、タンパク質の量は液体の試料の取扱いの間、いかなる重要な操作ステップのないも抗体と結合した。
【0130】
このように、当業者は、IMAC、生物学的機能性(例えば核酸の調査)、抗体、レセプタ、その他のような疎水性コーティング、親水性被覆、イオン交換コーティング又は原理のような異なる分離原理がいかなる外側の影響のないも液体の試料の重要な分離を確実にするために輸送ゾーン、装填するゾーン及び/又はLDI検出ゾーンの異なる領域の中で結合されることができることに明らかに気づいている。
【0131】
異なる分離ゾーンによる液体の試料の動きは、輸送ゾーンの高められた構造の間にサイズ、寸法及び間隔によってつくられる毛細管力によって提供される。上のように、単一デバイスが例えば壁によって切り離される輸送ゾーンの異なるレーンを含むことができると想定される。各々のレーンは、異なる分離原理の流路を含むことができる。このように、さまざまなレーンは、バッファで洗浄することを加える必要性のない同じ液体の試料の多重分析を許すか、又はデバイスをピペットで取ることを自動化した。各々のレーンが異なる分離原理から更に成る場合、多重分析の程度は更に増加しさえすることができる。任意には、デバイスは、設計されることができて、試料追加の後、緩衝加算又は類似した洗浄ステップを受けることができる。
【0132】
レーザー脱離イオン化検出ゾーン
上述の如く、それをゾーンに分ける。そして、それらが成る本発明のデバイスの特性特徴はレーザー脱離イオン化による検出のための少なくとも一つのゾーンである。点の必要条件は、レーザー脱離イオン化による分析物の検出が質量分析のような機構の基礎を形成したことを確実にするために、当業者にとって周知である。
【0133】
LDI検出のためのゾーンは、マトリックス援助されたレーザー脱離イオン化質量分析(MALDI−MS)及び/又は少なくとも一つの較正体のマトリクス材料としての用途のために可能な少なくとも一つの金属及び/又は少なくとも一つのエネルギーを吸収している分子(EAM)を備えている。
【0134】
当業者は、このように、質量分析計分析の品質が金属要素(例えば金及び/又は銀)から成るLDI検出点を用いて増加することができることに明らかに気づいている。他の適切な金属又は合金には、例えばクロム及び/又はチタンの粘着力層を有する白金、パラジウム、クロム、チタン及び銅が含まれる。
【0135】
この種の金属は、金属(例えば輸送ゾーンの高められた構造上の又は基板の平面領域上の金)のスパッタ堆積を行なうことによって、LDI検出区域に置かれることができる。このように、分離ゾーンに関しては、LDI検出ゾーンは輸送ゾーンにあることができる、そして、それはLDI検出ゾーンがまた、上に記載されているタイプの高められた構造から成ることができることを意味している分離ゾーンと一致することができる。
【0136】
金属は、質量分析計分析の脱離/イオン化の間、充電転送を考慮に入れて、このように全体の分析の品質を改善する。
【0137】
加えて、又は代わりに、LDI検出ゾーンの金属を使用することに、それがマトリックス関連するレーザー脱離イオン化質量分析(MALDI−MS)に適しているにつれて、LDI検出ゾーンはエネルギーを吸収している分子の存在下で、特徴づけられる。
【0138】
少なくとも、LDI検出ゾーンの一部は、従って、実質が取り付けたMALDI−MSマトリックスによって準備されることができる。この種のマトリックス物質は、例えばα−シアノ4−ヒドロキシ桂皮酸(CHCA)、3,5−ジメトキシ4−ヒドロキシ桂皮酸(SPA)又は2,5−ジヒドロキシ安息香酸(DHB)を含む。他のマトリックス物質は、A−ヒドロキシピコリン酸、酒石酸又はグリセリンであってもよい。
【0139】
これらのマトリクス材料は、一般の技術によってLDI点に置かれることができる。当業者は、この種の技術にかなり精通していて、また、MALDIマトリックス目的のために用いられることができる認識のある非常に他のポリマー物質である。参照は、検出co−である分析物がマトリックスで結晶する前に、特にLDI検出ゾーンに置かれるために適切であるEAMマトリクス材料として多数のモノマー及びポリマーに言及する米国特許出願公開第2003/0207460A1号明細書に、この文脈において、なされる。例えば、分析物を特定の点に置く前にメタクリル酸α−シアン基の4−メタクリルオキシ−桂皮酸及びオクタデシルの共重合は、本発明の前後関係の1つの適切なマトリクス材料である。
【0140】
更なる実施例は、当業者にとって明らかである。若干の実施例は安息香酸(桂皮酸)の派生物である、そして、関連した芳香族化合物(例えば2,5−ジヒドロキシ安息香酸(2,5−DHB又はゲンチシン酸)、α−シアノ4ヒドロキシ桂皮酸(CHCA)、3,5−ジメトキシ−4ヒドロキシ桂皮酸(シナプ酸、シナピニン酸又はSPA)、ニコチン酸、ピコリン酸、トランス3−メトキシ4ヒドロキシ桂皮酸(フェルラ酸)2−(4−ヒドロキシフェニルアゾ)−安息香酸(HABA)、6−アザ2−チオチミン(ATT)、3−HPA、コハク酸、グリセロール、2,4,6−トリヒドロキシアセトフェノン、3−ヒドロキシピコリン酸、3−アミノキノリン、1,8,9−トリヒドロキシ−アントラセン(ジスラノール)、レーザー染料クマリン120)はピリミジン、ピリジン及びアニリン(例えばパラグラフ−ニトロアニリン)を置換した。
【0141】
マトリクス材料は、LDI検出ゾーンの中であることがありえる基板及び/又は高められた構造に共有結合して又は非共有結合的に取り付けられることができる。
【0142】
別の実施例において、LDI検出ゾーンは、較正体(すなわち較正標準)の存在下で、定められる。典型的には、ある者は、MALDI−MSの参照及び較正標準として適切であるいかなる種類もの分子を使用することができる。生物学的較正標準の具体例は、下にならべられる。
【0143】
好ましい実施例において、LDI検出ゾーンは、加えて、マトリクス材料(又はに)と共に特定の領域に置かれた較正標準を提供することができる。このように、ある者は、較正標準をLDI検出ゾーンに置くことができる。これは、共有結合して又は非共有結合的に取り付けられることができる。分析物はLDI検出ゾーンに着くか、そして、MALDIは、実行されるか、標準がある較正は、イオン化して、分析物スペクトルの分析が周知の較正標準の範囲に基づいて可能である分析物と共に、そのように脱離した。あるいは、輸送又は分離域に隣接さないで、取り付けられる較正標準を有する別々のLDIゾーンが、あってもよい。LDIは、それから較正体を有するLDIゾーンから、同じく試料構成成分を有するLDIゾーンから実行される。使われることができる典型的較正標準は、下記のテーブル1において表される:
表1:較正標準
高められた構造を有する領域の流れがそうすることができる試料の正確な制御が高められた構造及び例えば表面変更態様間の形、寸法及び間隔を手直しすることによって達成した較正標準Itは、上で言及された。高められた構造を有するこの種の領域の試料の流れ率を微調整することによって、LDI検出ゾーンの結晶化率は、また、制御されることができる。
【0144】
上述の記載から明らかであるように、当業者はLDI検出区域が輸送及び/又は分離ゾーンにあることができることに明らかに気づいている。
【0145】
例えば抗体が輸送ゾーンの一部の高められた構造に置かれて、このことにより分離ゾーンをつくる場合、この抗体は質量分析によって分析される構成成分を引き出すために機能を有することができる、すなわち、抗体分離ゾーンは、また、LDI検出ゾーンである。あるいは、抗体は分析の前に、そして、これにおいて取り出される構成成分を引き出すために機能を有することができる。そして、後者はケースに入れる、分離ゾーンはそれから抗体分離ゾーンの下流に位置するLDI検出ゾーンと一致することができない。
【0146】
例えば、アルブミンがそれ自体上の診断によって関連したペプチドを担持するので他がアルブミンを捕獲して、MSを実行するのに対して質量スペクトルを支配することが高い十分な集中の血清に存在するので、MSに基づく診断法の分野の若干の臨床研究はMS分析の前に試料の調製の一部としてアルブミンを除去する。
【0147】
可能な限りのさまざまな組合せ及びバリエーションが、金属要素の上述した使用法及び/又はLDI検出区域のMALDIマトリックス構成成分にある。このように、例示的処理で、ある者は、LDI検出区域をつくるために輸送ゾーンの高められた構造上へ薄い金の層を付着させることから始める。その後、官能基を有するアルカンチオール合成物は、自動組み立てられた単分子層を表面の上に形成することができる。官能基が、それから例えばデキストラン又はポリエチレングリコールを有する更なる化学的処理のために用いられる。この変更態様は、特定の試料構成成分のための化学機能性と共に、金属に基づくLDI検出点をつくる。
【0148】
加算において又はLDI検出区域をつくるために高められた構造上の薄い金の層を付着させた後に、ある者は、上記したようにMALDIマトリックス実質の薄膜を準備することができる。あるいは、LDI検出区域は、MALDIマトリックスだけを堆積させることによってつくられる。その後、官能基を有するアルカンチオール合成物は、自動組み立てられた単分子層を表面の上に形成することができる。官能基が、それから例えばデキストラン又はポリエチレングリコールを有する更なる化学的処理のために用いられる。
【0149】
本発明はこのように、デバイスを提供する際に特徴づけられる。そして、基板上のいずれが液体の試料、少なくとも一つの輸送ゾーン及び少なくとも一つのLDI検出ゾーンのための少なくとも一つの装填するゾーンを含む。装填するゾーンから輸送ゾーンのそばのLDI検出ゾーンへの液体の試料の流れは、液体の試料の毛細管力駆動受動的な流れを確実にするために、高められた構造の間に形状、寸法及び間隔を有する高められた構造によって媒介となられる。流れ速度及び流れ方向は、高められた構造の間に形、寸法及び/又は間隔を訂正することによって選択されることができる。
【0150】
加えて、本発明のデバイスは、液体の試料の中で液体の試料の範囲内の特徴的な分析物の隔離か特定の構成成分の除去を成し遂げるために物理的で、化学で、生物学的機能性に依存することができる分離ゾーンを含む。当業者は、化学で、生物学的で、物理的な機能性の差異が必ずしも可能ではならない、そして、試料の構成成分及び基板上の試薬の間の相互作用のような相互作用が両方の化学で、物理的で、生物学的元素を含むことができることに気づいている。にもかかわらず、物理的な機能性は、主に輸送ゾーン、装填するゾーン及び/又はLDI検出区域で見つかることができる高められた構造の間に、形状、寸法及び/又は間隔によってまた、調停される。高められた構造のパラメータは、このように、物理的制約(例えば液体の試料から粒子状物質を除去することができるフィルタ・バリア又はフェンス)を形成する。化学で生物学的機能性は、装填するゾーン、輸送ゾーン及び/又はLDI検出ゾーンのいずれかの高められた構造の又は装填するゾーンのいずれかの一部の変更態様に関する、輸送ゾーン及び/又はこの種の高められた構造から成らないLDI検出ゾーンためにどちらか試料の不必要な他の構成成分の所望の分析物又は除去の隔離を許す。もちろん、ある者は、物理的で、生物学的で、化学機能性の異なる組合せを使用することができて、このことにより、一つの試料を適用するために許すデバイス及びそれの次の多重分析法を作成することができる。
【0151】
以下において、いくつかの好ましい実施例は、更に詳細に記載されている。
【0152】
図3は、本発明の一実施例を表す。それにはまた、試料・アプリケーション域に指定されることができる装填するゾーンを含む。この試料・アプリケーション域は、試料の毛管の輸送を確実にするように設計されている柱を有する柱域から成る輸送ゾーンとの親密な接触においてある。柱は、図3において図式的に表される。
【0153】
液体の試料は、LDI検出ゾーンに柱構造によって発生する毛細管力によって、輸送ゾーンによって輸送される。検出ゾーンがそうすることができるこのLDIは、輸送ゾーンと同じ柱のような構造から成るか、より短い柱のような建造物を有するか又は、実質的に平らでもよい。LDI検出ゾーンは金属皮膜でもよい及び/又は、それは較正標準の有無にかかわらずその表面行きのMALDIマトリックスを有することができる。加えて、デバイスは、試料を追っている目的のための識別コード(IDコード)を含むことができる。
【0154】
液体の試料が装填するゾーンに適用される場合、液体の試料はLDI検出ゾーンに毛管作用を経由して受動的に輸送される。それがLDI検出ゾーンに着く、試料は蒸発することができることができる、そして、このように共同に、検出ゾーン及び全部のデバイスがそうすることができるLDIに例えば置かれたマトリクス材料によって結晶して、そしてMALDI質量分析計に挿入される。
【0155】
サイズに従い、試料の構造及び性質のような柱−の間に形、寸法及び間隔に、血液で試料であること、それ自体による輸送ゾーンは粒子状物質を保持することによる分離又は赤血球のようなより大きな構造をすでに考慮に入れることができる。
【0156】
図4は、本発明の更なる実施例である。図3において表されるデバイスと比較して、輸送域は、その他に液体剰余に対して1レーンを妨げている薄壁又は柱−空いている地域によって切り離されることができる5つの異なる小一区分に分けられる。各々のレーンは、異なる形、長さ、幅及び高さの、そして、構造の間に異なる間隔を有する高められた構造から成ることができる。このように、各々のレーンは、異なる流れ率を有することができる。もちろん、異なる高められた構造の異なる密度の結果として、この種のレーンは、また、液体の試料から異なるサイズのかけらを外へ濾過するために用いてもよい5つの異なる分離域を提供する。
【0157】
高められた構造の間に異なる形、寸法及び間隔に加えて、レーンは、加えて、上記の通りに化学及び/又は生物学的変更態様によって機能化されることができる。このような方法で、デバイスは、平行に異なる原理に従って液体の試料の分離を可能にする。液体の試料が同じ装填するゾーンに加えられるにつれて、液体は直接5本の異なるレーンに深く入りこむことができる、そして、自動化したピペットで取っている手段は必要である。更に、この態様のデバイスは例えばバッファを洗うことを使用することを必要としない異なる原理その他に従って液体の試料を浄化するために用いることがありえる。
【0158】
そして、図5において、さらにもう一つの実施例は示される。ここで、分離域は、LDI検出ゾーンの近い近くの輸送ゾーンにある。輸送域の高められた構造要素がもちろんまた、液状探索子の物理的な分離に貢献することができると共に、分離域は輸送ゾーンの異なった領域の分離を提供することができる。このように、示される分離域は、このことにより更なるフィルタ・バリアを作成している輸送ゾーンの残りの一部より高い密度の高められた構造から成ることができる。加えて、又はあるいは、分離ゾーンは、例えば陰イオン樹脂又は抗体で被覆されることができる。分離ゾーンの機能性に従い、分子の特定のタイプは、分離域の中で保持されることができる。例えば、分離域が強い陰イオン交換樹脂から成る場合、液体の試料の正に荷電するポリペプチドは更にLDI検出ゾーンにまで入りこむことができる。本発明の本実施例において、負に荷電するタンパク質の不必要な種は、従って、分離ゾーンの中で保持される。向こう側に、それが液体の試料の負に荷電するタンパク質を検出する目的である場合、LDI検出ゾーンは分離ゾーン又はその逆に持ち込まれることができる。
【0159】
図6は、図4及び図5の組合せである。このように、デバイスは、機能性のそれらのタイプに従う異なる物理的な分離バリアを提供することができて、加えて、親和性面を化学であるか生物学的相互作用に提供することができる多数の流路から成る。
【0160】
図7が本発明のさらにもう一つの実施例である図は、両方とも上述した原理の更なる仕上げを表す図8である。このように、また、LDI検出区域に輸送ゾーンに沿って高められた構造によって提供されるにつれて、液体の試料は毛細管力を経由して輸送される。輸送ゾーンは、異なる原理(例えば重合コーティング又は抗体層)の分離ゾーンから成ることができる。検出される分析物が分離域において保持されるか又は分離域を通過するかどうかに従い、LDI検出ゾーンは分離域と一致することができる、又は、それらはそれについて下流に又は上流に位置することができる。図8は、平行した分析が異なる流路を導くことによってどのように更に増加することができるかである。
【0161】
上述した記載されている実施例及び図が制限するものとして解釈されることになっていないと理解される。当業者は、明らかに、本願明細書において配置される原理の更なる変更態様を想定することが可能である。
【0162】
別の態様における本発明は、また、
a)
− 液体の試料を装填するための少なくとも一つのゾーン;
− 前記の液体の試料を輸送するための少なくとも一つのゾーン;及び
− 前記の液体の試料の他の構成成分から前記少なくとも一つの分析物を分離するための少なくとも一つのゾーン;
:を備えた少なくとも一つの基体を含む液体の試料における少なくとも一つの分析物を分離するためのデバイスを提供すること、
それにおいて、前記の装填ゾーンからの前記の分離ゾーンを通じた前記の試料の毛細管力で駆動された流動が、達成されるものであるというように、前記の少なくとも一つの輸送ゾーンが、前記の高められた構造の間における形態、寸法、及び/又は間隔の高められた構造のアレイを含むこと;
b)ステップa)の前記のデバイスの装填ゾーンに試料を装填すること;
c)a)の前記のデバイスを使用することで前記の試料の他の構成成分から前記の少なくとも一つの分析物を分離すること;
d)MALDI−MSというようなLDIに基づいた方法によって前記の少なくとも一つの分析物の存在及び/又は量を決定すること
:のステップを含む、試料における少なくとも一つの分析物の存在及び/又は量を決定するための方法に関係する。
【0163】
装填するゾーン、輸送ゾーン及び分離ゾーンの設計に関しての上述した原理が試料の分析物の存在及び/又は量を決定する方法において用いられているように、等しくデバイスを申し込むと理解される。
【0164】
また、好適なものとしてのデバイスの実施例である場合、それらが試料の少なくとも一つの分析物の存在及び/又は量を決定する方法で使われるときに、これもデバイスにあてはまると理解されることになっている。
【0165】
このように、輸送ゾーンは、構造の間に形、寸法及び間隔の高められた構造が試料の毛細管力駆動流れが受動的に特定の方向に装填するゾーンから発生することを確実にするために用いられるという点を再び特徴としてもよい。
【0166】
しかしながら、試料の分析物の存在及び/又は量を決定することのために、デバイスが予め指定されたから必ずしも成る必要があるというわけではない。そして、このゾーンが金属要素から成るという感覚の確立したLDI検出ゾーン及び/又はEAM分子がMALDI−MS及び/又は較正体に適している。このように、デバイスは、分析を行うために、このように質量分析計に嵌入されることができる。
【0167】
ある者は、従って、指定された予め確立したLDI検出ゾーンなしで上記の通りにデバイスを使用することができて、デバイスに液体の試料を塗布することができる。
高められた構造によって発生するにつれて、液体の試料はそれから毛細管力を経由して輸送ゾーンによって輸送される。
【0168】
それ自体による輸送ゾーンは、特定の流路を確実にして、同時に、高められた構造の形、寸法及び間隔からみて物理的な分離をすでに提供することができる。
加えて、高められた構造又は基板の他の一部が上記の通りに化学的に又は生物学上機能化される場合、特定の方向への分析物の動き及び試料分離の特性は増加することができる。
【0169】
デバイスはもちろんまた、上記の通りに分離ゾーンから成ることができる、そして、分離ゾーンは装填するゾーン及び/又は輸送ゾーンに隣接してもよくて及び/又は位置してもよい。上述の通り、分離ゾーンは、完全に積載及び/又は輸送ゾーンと一致することができるか又はそれの一部を形成することができるだけである。
【0170】
このように、ゾーンがまた、上述した高められた構造の中で作られることができる、そして、それが加えてあってもよい分離は、異なる分離原理を提供するために、化学であるか生物学的変更態様によって機能化される。
【0171】
もちろん、デバイスは、また、異なる分析物に関して同じ試料の平行した調査を入れるために、さまざまな分離原理の異なる流路及び異なる分離ゾーンを提供することができる。
【0172】
一旦試料が積載を通過すると、輸送及び分離ゾーンある者はそれから好ましくは興味がある場所でMALDI−MSに適しているとしてマトリクス材料を加えることができて、その後デバイスを試料の分析物の存在の質的な及び/又は定量的決定のための質量分析計にもたらすことができる。
【0173】
同様に、ある者は、例えば特定の金属(例えば興味がある領域への金及び銀)のスパッタ堆積を行なうことができる。当業者は、もちろんまた、同時にMALDI−MSに適している金属及びマトリクス材料を使用するために考慮する。
【0174】
液体状態のMALDI−MSマトリクス材料を液体の試料に加えることはまた、想定されることができる、そして、それに試料によって運搬させます。その後、デバイスは蒸発に従属することができる、そうすると、MALDI−MSはこれらの領域において実行されることができる。当業者は、較正標準が上記の通りに共同管理してもよいか予め実用的でもよいことに明らかに気づいている。
【0175】
試料の特定の構成成分の存在及び/又は量を決定する方法が予め確立したLDI検出ゾーンから成らないデバイスで実行されることができると共に、この種の予め確立したLDI検出ゾーンから成るこの種のデバイスの使用法は上記したように好まれることができる。この場合、上記していたにつれて、LDI検出ゾーンはMALDI−MS及び/又は較正体に適している金属要素及び/又はマトリックス構成成分から成る。
【0176】
一つの好ましい実施例において、多数の試薬、バッファ、などは、流路に連続的に加えられることができる。
【0177】
本発明は、さらに、液体の試料における少なくとも一つの分析物を分離すること並びにMALDI−MS検出による前記の少なくとも一つの分析物の存在及び/又は量のその後の決定のための、
− 液体の試料を装填するための少なくとも一つのゾーン;
− 前記の液体の試料を輸送するための少なくとも一つのゾーン;及び
− 前記の液体の試料の他の構成成分から前記の少なくとも一つの分析物を分離するための少なくとも一つのゾーン;
それにおいて、前記の装填ゾーンからの前記の分離ゾーンを通じた前記の試料の毛細管力で駆動された流動が、達成されるものであるように、前記の少なくとも一つの輸送ゾーンが、前記の高められた構造の間における形態、寸法、及び間隔の高められた構造のアレイを含むこと;
:を備えた少なくとも一つの基体を含むデバイスの使用に関係する。
【0178】
それは、等しく装填するゾーン、輸送ゾーン、分離ゾーン及び予め確立したLDI検出ゾーンの設計に関してはデバイスの前後関係に記載されていた上記の変更態様の全てが適用する熟練した人によって理解される。
【0179】
現在のデバイス及び方法が、例えば生体外診断目的のために都合よく用いられることができる。いくつかの好ましい実施例は、体液(例えば尿、血液、血漿、精液、など)の生体外診断分析に関する。生物学的標識のための。上記の通りのデバイス及び方法がしかしながらまた、環境試料、廃水、その他のような試料上の他の診断であるか分析的目的のために用いられることができる。
【0180】
そして、本発明は従って、MALDI−MSによって実施例において、液体の試料の少なくとも一つの分析物を分離するための生体外診断法及び前記少なくとも一つの分析物の存在及び/又は量の次の測定の前後関係の上記のデバイス及び方法の用途に関する。
【0181】
その目的に対する診断判定の実施例は、疾患の発見及び上演を含むが、これに限定されるものではない。診断識別者は、標識、いくつかの標識の組合せ又は例えばプロテオ・マイク・パターンであってもよい。潜在的関心の疾患は、種々の癌(例えば前立腺、肺、コロン、胸部、卵巣がん、非小さい細胞癌、先頭の及び首癌、リンパ腫その他)、心臓で神経病学的疾患(例えば多発性硬化症)、アルツハイマー病を有し、感染症病(例えば敗血症)を含む。1つの血液試料は、すぐに、発明の方法及びデバイスを使用して、多くの異なる疾患状態のためにスクリーニングされることができた。
【0182】
これらの試験の前後関係において、ある者は、例えば腫瘍論理病(PSA、前立腺ガンのためのテロメラーゼ、卵巣癌のためのCA−125)、慢性代謝性障害、例えば血液ブドウ糖、血液ケトン類、尿ブドウ糖(糖尿病)、血液コレステロール(アテローム性動脈硬化症、肥満症、など)の一般的な病気標識を検出するために、デバイス及び本発明の方法を使用することができる;他の特異的疾患(例えば急性疾患、例えば冠状動脈梗塞部標識(例えばトロポニン−T)、甲状腺の機能(例えば甲状腺の刺激的なホルモン(TSH)の決定)の標識、細菌性であるかウィルス性感染症(特定のウィルス抗体の敗血症対SIRS、検出)の標識)の標識;その他、診断判定の別の重要な分野は一つの標識(上で一覧を示すもののような)の検出にとって重要な等しく妊娠及び生殖力、例えば妊娠試験(絨毛膜i.a.人間の中で判定性腺刺激ホルモン(hCG))、排卵試験(ホルモン(LH)をルテナイジングしているi.a.の決定)、生殖力試験(i.a.卵胞刺激ホルモン(FSH)の決定)その他と関連づける。
【0183】
そして、例えばアダムその他によって(Cancer Research(2002)、62,3609−3614)記載されているにつれて特異的疾患又はペプチドを識別している疾患段階又はタンパク質パターンの検出及び分析はPetricoinその他によってある(Urol.Oncol.(2004),22,322−328)、そして、リオッタその他によって(Nature(2003),425)。この種のパターンが、多種多様な疾患域(例えば上で一覧を示すそれら)の感度が高くて選択的な診断のために使われることができる。
【0184】
引き続いての治療は関連出願分野である。そして、例えば化学治療法、患者放射線反応、転移の挙動、敗血症へのホスト反応、心不全及び梗塞部範囲の服用モニタリングを含む。
【0185】
プロテオミクス、プロテオ・マイク・パターン発見及び分析のような研究開発活性、例えばイメージング又は治療及び薬発見のためのバイオマーカー又は目標発見及び発現は、本発明の他の興味深いアプリケーション領域を形成する。
【0186】
薬の簡単で迅速な検出及び薬物乱用を示している薬代謝物質のために、さらにもう一つの重要な分野は、薬物テストのそれである;
尿試料の特定の薬及び薬代謝物質(例えばTHC)の決定その他のような、特に好まれものは、この種のデバイス及び存在を決定することに対する生体外診断検査の前後関係における方法の活用法及び/又は上述した標識のうちの1つの量である。
【0187】
しかしながら、当業者は、また、デバイス及び方法がまた、例えば廃水又は工業プロセス流体の毒素を検出するための多くのほかの応用において用いられることができることに明らかに気づいている。
【0188】
例えば食品の品質が制御されることになっている場合、試料は牛乳の処理一続きからの原料であってもよい。試料は、また、屠殺場の均質にされた肉であってもよいか又は工場で花が咲いてもよい。試料の特徴は、それから、デバイス上の及び/又は本発明に従う方法をもつMALDI−MSを使用して測定される。
【0189】
工業処理の前後関係において、この種の方法の多数が日又は週の期間にわたってモニタされなければならない合成の液体を含むと考えられることになっている。この種の方法は、ビール造り(発酵及び/又は細胞培養を使う能力による再結合物微細な医薬及び粉せっけんのための酵素の生産の成果)を含む。また、この種の方法の液体は、本発明に従ってデバイス及び方法によって制御されることができる。
【0190】
本発明のいくつかの効果は、生体外診断試験の好適な応用に関して、以下において例示される。当業者は、にもかかわらず、この種の効果も前述のそれらとしてほかの応用にあてはまると理解する。
【0191】
本発明の効果のうちの1つは、輸送及び分離ゾーンから成るデバイスの使用法であり、上述した高められた構造といずれがSELDI/MALDI−MS多重化を可能にするかを備える。従来技術は、SELDIが特定の選択性状態のための1つのクロマトグラフィー表面に実行されることを開示する。しかしながら、試料が毛細管力によって特性を提供している表面に引き寄せられないので単一の試料の調製が同時に別々の試料前処理又は自動化の相当な必要のない多数のクロマトグラフィー変形例に従属することができるので、本発明は効率の増加を考慮に入れる。試料の調製のより少しのステップが必要であるので、これは試料の調製の変動性を減少させる。
【0192】
次に、試料の調製のこの減少した変動性は、診断用アプリケーションが関する限り、決定的な要因のうちの1つであるSELDI/MALDI−MS測定の特性及び精度を増やす。
【0193】
しかしながら、本発明も、異なる分離原理によって1台のデバイスの範囲内で多重分析のレベルを増やすことを可能にする。このように、多重化は、複数の流路をデバイスの輸送ゾーンに取り入れることによってだけでなく、複数のLDI域を全く同一の流路に取り入れることによっても成し遂げられることができる。
【0194】
例えば、全血試料は、赤血球を結合する/止める分離ゾーンによって分離されることができて、1つの分離ゾーンを有する更に下流に、アルブミンを結合していることができる。4つのLDI検出ゾーンは、この種の流路に沿って組み込まれることができる。ある者は、アルブミンの減少するプラズマの分析のためのアルブミン分離ゾーンの下流にゾーン(赤血球のMALDI−MS分析のために)、2つの分離ゾーンの間に1、アルブミン分離ゾーン(アルブミンと関係しているペプチドのMALDI−MS分析のために)の1及び1を結合している/止めている赤血球に位置することができる。
【0195】
現在のデバイス及び方法もの効果は高い精度を含む。そして、明確な流れを与えて、特徴、ローコスト及び単純性を結合する。例えば、この種の計測が本発明の別の実施例に存在してもよい場合であっても、蓋、外部ポンプ又は電気的接点が流れをドライブする必要が、ない。洗っているステップは、また、義務的でない。
【0196】
更に、現在のデバイスは、射出成形された微細構造が試料の調製及びMALDI−MSに非常に適しているにつれて、製造するのが容易である。
【0197】
これらの態様の他に、一般のSELDI及びMALDI技術の特定の不利な点は、克服される。すでに述べられるように、古典的SELDI及びMALDI−MS技術の大部分の課題は試料処理及び準備(自動化問題及びクロマトグラフィ・プラットフォーム)に関連がある。従来技術方法もマトリクス材料及び較正体の異なるクロマトグラフィー表面又は後の追加の別々の供給を必要とするにつれて、本発明は特定の効果を提供する。マトリックス追加から各々の試料点まで生じている変動性は、マトリックスを有するより標準化された試料結晶化に結果としてなっている本発明に従って、デバイスの予め確立したLDI検出ゾーン上のマトリクス材料の編入によって緩和されることができる。
【0198】
他の効果は、デバイスの日々の取扱いから成る。ここデバイスが単純な郵送及び試料の保管を考慮に入れることを示唆する。
【0199】
いくつかの異なるクロマトグラフィー表面が従来技術のSELDIのプラットフォームにおいて必要であるという場合において、試料の別々の約数は、準備されなければならなくて、各々の表面タイプに配置した。全ての試料の調製は、検出デバイスの近くに通常実行されて、湿式の化学研究室を必要とする。発明のデバイス及び方法を使用して、通常湿式の化学周囲を必要とするバイオ・プロセサユニットは、デバイス準備のために必要とされない。
【0200】
試料の調製を単純化して、緩衝交換のような予備のステップの多数を取り除くことによって、より制御でより雑音が多くない試料の調製は、得られることができる。
【0201】
更に、提案されたデバイスは、低コスト使い捨ての部分である。
【0202】
本発明は、今、仮説の例によってさらに例証されることになる。
【0203】
デバイスについての製造する例
− 適当な技術、例.SU−8で厚いフィルムのレジストを加工すること、DRIE Bosch工程でポジティブなエポキシに基づいた樹脂又はシリコーンをエッチングすること、でオリジナルのものを製造する。
− 炭素又はガラスで充填されたエポキシ類で鋳造すること又は例.銅若しくはニッケルの電気メッキをすることを通じて、剛性の材料、例.金属、におけるオリジナルのものを型へ移す。
− 型の空洞における一方の側として射出成形する装置に型を載置する。
− 200バールの圧力でおおよそ70℃の型の温度でポリカーボナートについて高い温度、例.300℃、で溶融させられた熱可塑性の重合体で型の空洞を充填する。
− チップの材料についてガラス転移温度(例.PC100C)の下に来る為の冷却する適当な時間の後に型から部分を取り除く。
− 金というような導電性の材料及び化学的な/生化学的な機能性のコーティングで表面を修飾する。
【0204】
図9は、本発明に従ってデバイスを開示する。デバイスは、試料装填するゾーン(110)(構造(120)のような高い柱からなる輸送ゾーンによってつくられる1本の流路)を有する。それが高められた構造上の抗体層から成るにつれて、この輸送ゾーンは分離ゾーンと一致する。抗体は、特にそれがデバイスに沿って更に広がるのを防止している血清アルブミンを結合する。
【0205】
更なるデバイスは、2つのLDI検出ゾーン(130)と(140)を備えている。分離ゾーン(120)によって輸送される液体の試料が第二のLDI検出ゾーン(140)へ更に運搬されるために、全部のデバイスがすでに言及された高められた構造から成ることは、注目に値する。分離ゾーン(120)の中に配置されるLDI検出ゾーン(130)は、また、抗体でおおわれている。デバイスの設計によれば、第二のLDI検出ゾーン(140)に着く液体の試料は、血清アルブミンの量を減らした。対照的に、LDI検出ゾーン(130)は、主に高められた構造に、そして、の間である抗体によって捕獲される血清アルブミンを含む。
【0206】
第一のステップの血液試料もの意志を分析するために、デバイスの試料装填するゾーン上の血清の20のμlを適用する。デバイスは、それから室温で、5分間水平に暖められる。LDI検出ゾーンはすでに配置されるSPA MALDIマトリックスを有して、ある者は、飽和したSPA基体溶液の1μlをLDIゾーンに加える。その後、デバイスは質量分析計に嵌入される、そして、各々のLDI域のためのスペクトルはMALDI−MSによって得られる。
【0207】
当該発明は、それの好適な実施形態のいくつかに関して上に記載されてきたものである。しかしながら、これは、いずれの限定する方式にも解釈されるためのものであることはない。当業者は、明りょうに、上に記載された発明に横たわるところの原理のさらなる修飾を予見するための位置にあるものであることになる。
【図1−2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
− 液体の試料を装填するための少なくとも一つのゾーン;
− 前記液体の試料を輸送するための少なくとも一つのゾーン;
− 前記液体の試料の他の構成成分から前記少なくとも一つの分析物を分離するための少なくとも一つのゾーン;及び
− レーザー脱離イオン化(LDI)質量分析法の検出のための少なくとも一つのゾーン
:を備えた少なくとも一つの基体を含む液体の試料における少なくとも一つの分析物を分離するためのデバイスにおいて、
前記少なくとも一つの輸送ゾーンは、前記装填ゾーンからの前記分離ゾーンを通じた前記LDI検出ゾーンまでの前記試料の毛細管力で駆動された流動が、達成されるものであるように、前記高められた構造の間における形態、寸法、及び/又は間隔の高められた構造のアレイを含む、デバイス。
【請求項2】
請求項1に記載のデバイスにおいて、
前記高められた構造は、おおよそ0.1から1000μmまでの範囲に、好ましくはおおよそ0.1から100μmまでの範囲に、あるものである前記ピラーの構造の間における間隔を備えた、及び、おおよそ1μmと比べてより高いものである、好ましくは10μmと比べてより高いものである、前記ピラーの構造の高さを備えた、ピラーと同様の形態を有する、デバイス。
【請求項3】
請求項1に記載のデバイスにおいて、
前記少なくとも一つの分離ゾーンは、前記装填ゾーン、前記輸送ゾーン、及び/又は前記LDI検出ゾーンに隣接して又は前記装填ゾーン、前記輸送ゾーン、及び/又は前記LDI検出ゾーンにおいて位置決めされたものである、デバイス。
【請求項4】
請求項3に記載のデバイスにおいて、
前記分離ゾーンは、さらに、前記試料の他の構成成分から前記少なくとも一つの分析物を分離することを可能にするための物理的な、化学的な、及び/又は生物学的な機能性を含む、デバイス。
【請求項5】
請求項4に記載のデバイスにおいて、
前記物理的な機能性は、前記試料の他の構成成分から前記少なくとも一つの分析物を分離することを可能にするための形態、寸法、及び間隔を備えた前記高められた構造によって提供されたものである、デバイス。
【請求項6】
請求項4に記載のデバイスにおいて、
前記化学的な機能性は、前記試料の他の構成成分から前記少なくとも一つの分析物を分離することを可能にするための疎水性の、親水性の、IMACの、及び/又はイオン性の性質のコーティングによって提供されたものである、デバイス。
【請求項7】
請求項4に記載のデバイスにおいて、
前記生物学的な機能性は、親和性に基づいた相互作用によって前記試料の他の構成成分から前記少なくとも一つの分析物を分離することを可能にする、
デバイス。
【請求項8】
請求項1に記載のデバイスにおいて、
前記LDI検出用のゾーンは、マトリックスに支援されたレーザー脱離イオン化質量分析法(MALDI−MS)におけるマトリックスの材料としての使用が可能なものである少なくとも一つの金属及び/又は少なくとも一つのエネルギーを吸収する分子(EAM)、及び/又は、少なくとも一つの較正体を含む、デバイス。
【請求項9】
請求項8に記載のデバイスにおいて、
前記LDI検出用のゾーンは、金、銀、白金、パラジウム、クロム、チタン、及び銅を含む群より選択された少なくとも一つの金属又は合金を含む、デバイス。
【請求項10】
請求項8に記載のデバイスにおいて、
前記LDI検出用のゾーンは、安息香酸、桂皮酸、及び関係付けられた芳香族の化合物、例.2,5−ジヒドロキシ安息香酸(2,5−DHB又はゲンチシン酸)、α−シアノ−4−ヒドロキシ桂皮酸(CHCA)、3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシ桂皮酸(シナプ酸、シナピニン酸、又はSPA)、ニコチン酸、ピコリン酸、トランス−3−メトキシ−4−ヒドロキシ桂皮酸(フェルラ酸)、2−(4−ヒドロキシフェニルアゾ)−安息香酸(HABA)、6−アザ−2−チオチミン(ATT)、3−HPA、コハク酸、グリセロール、4−ヒドロキシピコリン酸、酒石酸、グリセリン、2,4,6−トリヒドロキシアセトフェノン、3−ヒドロキシピコリン酸、3−アミノキノリン、1,8,9−トリヒドロキシアントラセン(ジスラノール)、レーザー染料クマリン120、置換されたピリミジン類、ピリジン類、及びアニリン類、例.パラ−ニトロアニリン、の誘導体を含む群より選択された少なくとも一つのマトリックスを含む、デバイス。
【請求項11】
試料における少なくとも一つの分析物の存在及び/又は量を決定するための方法であって、
a)
− 液体の試料を装填するための少なくとも一つのゾーン;
− 前記液体の試料を輸送するための少なくとも一つのゾーン;及び
− 前記液体の試料の他の構成成分から前記少なくとも一つの分析物を分離するための少なくとも一つのゾーン;
:を備えた少なくとも一つの基体を含む液体の試料における少なくとも一つの分析物を分離するためのデバイスを提供すること、
それにおいて、前記装填ゾーンからの前記分離ゾーンを通じた前記試料の毛細管力で駆動された流動が、達成されるものであるように、前記少なくとも一つの輸送ゾーンが、前記高められた構造の間における形態、寸法、及び/又は間隔の高められた構造のアレイを含むこと;
b)ステップa)の前記デバイスの前記装填ゾーンに試料を装填すること;
c)a)の前記デバイスを使用することで前記試料の他の構成成分から前記少なくとも一つの分析物を分離すること;
d)MALDI−MSによって前記少なくとも一つの分析物の存在及び/又は量を決定すること
:のステップを含む、方法。
【請求項12】
請求項11に記載の方法において、
前記高められた構造は、おおよそ0.1から1000μmの範囲に、好ましくはおおよそ0.1から100μmまでの範囲に、あるものである前記ピラーの構造の間における間隔を備えた、及び、おおよそ1μmと比べてより高いものである、好ましくは10μmと比べてより高いものである、前記ピラーの構造の高さを備えた、ピラーと同様の形態を有する、方法。
【請求項13】
請求項11に記載の方法において、
前記デバイスは、さらに、マトリックスに支援されたレーザー脱離/イオン化質量分析法(MALDI−MS)におけるマトリックスの材料としての使用が可能なものである少なくとも一つの金属及び/又は少なくとも一つのエネルギーを吸収する分子(EAM)、及び/又は、少なくとも一つの較正体を含むLDI検出用の少なくとも一つのゾーンを含む、方法。
【請求項14】
請求項13に記載の方法おいて、
前記LDI検出用のゾーンは、金、銀、白金、パラジウム、クロム、チタン、及び銅を含む群より選択された金属又は合金を含む、方法。
【請求項15】
請求項13に記載の方法において、
前記LDI検出用のゾーンは、安息香酸、桂皮酸、及び関係付けられた芳香族の化合物、例.2,5−ジヒドロキシ安息香酸(2,5−DHB又はゲンチシン酸)、α−シアノ−4−ヒドロキシ桂皮酸(CHCA)、3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシ桂皮酸(シナプ酸、シナピニン酸、又はSPA)、ニコチン酸、ピコリン酸、トランス−3−メトキシ−4−ヒドロキシ桂皮酸(フェルラ酸)、2−(4−ヒドロキシフェニルアゾ)−安息香酸(HABA)、6−アザ−2−チオチミン(ATT)、3−HPA、コハク酸、グリセロール、4−ヒドロキシピコリン酸、酒石酸、グリセリン、2,4,6−トリヒドロキシアセトフェノン、3−ヒドロキシピコリン酸、3−アミノキノリン、1,8,9−トリヒドロキシアントラセン(ジスラノール)、レーザー染料クマリン120、置換されたピリミジン類、ピリジン類、及びアニリン類、例.パラ−ニトロアニリン、の誘導体を含む群より選択されたマトリックスを含む、方法。
【請求項16】
請求項11に記載の方法において、
前記少なくとも一つの分離ゾーンは、前記装填ゾーン、前記輸送ゾーン、及び/又は前記LDI検出ゾーンに隣接して又は前記装填ゾーン、前記輸送ゾーン、及び/又は前記LDI検出ゾーンにおいて位置決めされたものである、方法。
【請求項17】
請求項16に記載の方法において、
前記分離ゾーンは、さらに、前記試料の他の構成成分から前記少なくとも一つの分析物を分離することを可能にするための物理的な、化学的な、及び/又は生物学的な機能性を含む、方法。
【請求項18】
液体の試料における少なくとも一つの分析物を分離すること並びにLDI及び好ましくはMALDI検出による前記少なくとも一つの分析物の存在及び/又は量のその後の決定のための、
− 液体の試料を装填するための少なくとも一つのゾーン;
− 前記液体の試料を輸送するための少なくとも一つのゾーン;及び
− 前記液体の試料の他の構成成分から前記少なくとも一つの分析物を分離するための少なくとも一つのゾーン;
それにおいて、前記装填ゾーンからの前記分離ゾーンを通じた前記試料の毛細管力で駆動された流動が、達成されるものであるように、前記少なくとも一つの輸送ゾーンが、前記高められた構造の間における形態、寸法、及び/又は間隔の高められた構造のアレイを含むこと;
:を備えた少なくとも一つの基体を含むデバイスの使用。
【請求項19】
請求項18に記載の使用において、
前記デバイスは、さらに、マトリックスに支援されたレーザー脱離イオン化質量分析法(MALDI−MS)におけるマトリックスの材料としての使用が可能なものである少なくとも一つの金属及び/又は少なくとも一つのエネルギーを吸収する分子(EAM)を含むLDI検出用の少なくとも一つのゾーンを含む、使用。


【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2010−511147(P2010−511147A)
【公表日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−537740(P2009−537740)
【出願日】平成19年11月21日(2007.11.21)
【国際出願番号】PCT/IB2007/054736
【国際公開番号】WO2008/062372
【国際公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TEFLON
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】