説明

試着支援システム

【課題】消費者が所持しているアパレル品と店舗等で販売されているアパレル品のコーディネイトを仮想的に試すことができるシステムを提供する。
【解決手段】モニタ装置2は、ログインしたユーザのユーザ品の画像をデータベース装置3から取得した後、ユーザ品又は店舗品の画像をアパレル品のカテゴリ毎にユーザが選択するためのユーザ画面をタッチパネル24に表示する。そして、モニタ装置2は、ユーザ画面にてユーザが画像とカテゴリを選択すると、モニタ25に表示されている撮影画像に含まれる顔画像を検出し、該カテゴリに対応する顔からの相対距離と顔画像の位置から合成画像の表示位置を、顔画像のサイズから合成画像の表示サイズをそれぞれ決定し、合成画像を撮影画像に合成して表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、消費者が所持しているアパレル品と店舗等で販売されているアパレル品のコーディネイトを仮想的に試すことができるシステムである。
【背景技術】
【0002】
衣服などのアパレル品(apparel)を店舗で購入する際、消費者は、アパレル品を販売する店舗にある試着室にて幾つかのアパレル品を試着し、自分に似合った物を購入することが一般的であったが、近年、コンピュータを利用してアパレル品の試着を支援するシステムが開発されるようになった。
【0003】
例えば、特許文献1において、アパレル品の試着を行う試着室に撮影機器を設け、該撮影機器にて撮影した試着画像を記憶しておき、それぞれの試着画像を比較できるように表示する装置が開示されている。なお、特許文献1では、テクスチャを利用して、試着画像に含まれるアパレル品の色も変更できる。
【0004】
特許文献1で開示されている装置では、消費者はアパレル品を実際に試着しなければならないが、消費者がアパレル品を実際に試着すると、アパレル品の汚れの発生や、試着する時間が問題になるため、消費者がアパレル品を実際に試着しなくとも、試着を支援できるシステムも開示されている。
【0005】
消費者がアパレル品を実際に試着しなくとも、消費者がアパレル品を仮想的に試着できるシステムとしては、例えば、特許文献2おいて、アパレル品を実際に着たモデル画像に、カメラで撮影した消費者の画像を合成して表示する装置が開示されている。また、特許文献3では、ハーフミラーで映し出したユーザの画像(鏡像)に対して、ハーフミラーの裏面からアパレル品の画像を投影して表示させる装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−207802号公報
【特許文献2】特開2001−125944号公報
【特許文献3】特開2010−70889号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述したいずれの発明も、店舗等で販売されているアパレル品の試着を支援できるのに過ぎず、消費者は、消費者が所持しているアパレル品と店舗等で販売されているアパレル品のコーディネイトを仮想的に試すことはできなかった。
【0008】
そこで、本発明は、消費者が所持しているアパレル品と店舗等で販売されているアパレル品のコーディネイトを仮想的に試すことができるシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決する第1の発明は、ユーザのアカウント名に関連付けて、ユーザ情報として、ユーザが所持するアパレル品(ユーザ品)の画像をアパレル品のカテゴリ毎に記憶しているデータベース装置と、モニタ装置が設置されている店舗で販売されているアパレル品(店舗品)の画像をアパレル品のカテゴリ毎に記憶しているモニタ装置とから少なくとも構成される試着支援システムである。
【0010】
第1の発明おいて、前記データベース装置は、前記データベース装置へのログインを管理するために、アカウント名を含むログイン情報が送信されると、ログイン情報を照合し、照合に成功すると、ログイン情報を送信した装置に対して、ログイン情報に含まれるアカウント名に関連付けられた前記ユーザ情報へのアクセスを許可するログイン管理手段を備える。
【0011】
また、第1の発明において、前記モニタ装置は、ユーザを撮影するために、前記モニタ装置の前に立つユーザをカメラで撮影し、カメラで撮影した撮影画像をモニタに表示する撮影手段を備え、前記モニタ装置を利用するユーザのログインを受け付けるために、前記モニタ装置を利用するユーザからログイン情報を取得して前記データベース装置へ送信し、該ログイン情報に含まれるアカウント名に関連付けられた前記ユーザ情報を前記データベース装置から取得・記憶するログイン手段を備える。
【0012】
更に、第1の発明において、前記モニタ装置は、ログインしたユーザが前記ユーザ品又は前記店舗品の画像を選択できるように、前記ユーザ品又は前記店舗品の画像をアパレル品のカテゴリ毎にユーザが選択するためのユーザ画面を表示した後、前記ユーザ画面にてユーザが選択した画像とカテゴリを前記撮影画像に合成する合成画像とそのカテゴリとして受け付ける操作手段を備え、ユーザが選択した画像を合成して表示するために、前記操作手段から前記合成画像とカテゴリが指定されると、前記撮影手段のモニタに表示されている前記撮影画像に含まれる顔画像を検出し、該カテゴリに対応する顔からの相対距離と前記顔画像の位置から前記合成画像の表示位置を、前記顔画像のサイズから前記合成画像の表示サイズをそれぞれ決定し、前記合成画像を前記撮影画像に合成して表示する表示制御手段を備えていることを特徴とする。
【0013】
また、上述した課題を解決する第2の発明は、第1の発明において、前記データベース装置が記憶する前記ユーザ情報に、ユーザの年齢・性別を含むユーザ属性情報を含ませ、前記モニタ装置が記憶する前記店舗品の画像に、前記店舗品の対象年齢・対象性別を記した商品属性情報を関連付けておき、前記モニタ装置の前記操作手段は、前記店舗品の画像を表示する際、取得した前記ユーザ情報に含まれる前記ユーザ属性情報に前記商品属性情報が適合する前記店舗品の画像を抽出して表示することを特徴とする。
【0014】
また、上述した課題を解決する第3の発明は、第1の発明又は第2の発明において、前記モニタ装置の前記操作手段は、前記合成画面の表示位置・表示サイズを微調整するためのオブジェクトを含むユーザ画面を表示し、前記表示手段制御は、操作手段にて操作された該オブジェクトに応じて前記合成画像の表示位置及び表示サイズを変更することを特徴とする。
【0015】
また、上述した課題を解決する第4の発明は、第3の発明において、前記モニタ装置の前記操作手段は、前記合成画像の表示位置及び表示サイズを変更すると、変更後の表示位置及び表示サイズを含む環境設定情報を前記モニタ装置に記憶し、前記操作手段から前記合成画像とカテゴリが指定された際に、前記モニタ装置に前記環境設定情報が含まれている場合は、該環境設定情報を用いて前記合成画像を表示し、前記ログイン管理手段は、ログオフする際、前記モニタ装置に記憶されている前記ユーザ情報に含まれる前記環境設定情報をログインしていたアカウント名に関連付けて前記データベース装置に登録することを特徴とする。
【0016】
また、上述した課題を解決する第5の発明は、第1の発明から第4の発明において、前記データベース装置は、ユーザのアカウント名として、ユーザが所持する携帯端末の電子メールを前記データベース装置に少なくとも登録するためのWUI(Web User Interface)を有し、該WUIに入力されたユーザのアカウント名を登録すると共に、登録したアカウント名に対して、登録したアカウント名を少なくとも含むログイン情報をエンコードしたコード画像を送信するユーザ登録手段を備え、前記モニタ装置の前記ログイン管理手段は、前記撮影手段のカメラにより撮影された前記コード画像をデコードすることでログイン情報を取得することを特徴とする。
【0017】
更に、上述した課題を解決する第6の発明は、第1の発明から第5の発明において、前記データベース装置は、前記ユーザ品の画像を前記データベース装置へアップロードするためのWUIを有し、前記ログイン管理手段を用いてユーザのログインを管理した後、該WUIによりアップロードされた前記ユーザ品の画像をログインしたユーザのアカウント名に関連付けて記憶するアップロード手段を備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
上述した第1の発明によれば、データベース装置にユーザ品の画像を記憶し、モニタ装置にログインしたユーザのユーザ品の画像をデータベース装置から取得するようにすることで、試着支援システムを利用するユーザは、ユーザは所持しているユーザ品と店舗で販売されている店舗品をアパレル品のカテゴリが異なるように選択すれば、ユーザ品と店舗品のコーディネイトを仮想的に試すことができるようになる。
【0019】
また、第2の発明によれば、モニタ装置に表示される店舗品の画像は、ユーザに適切な店舗品の画像のみにすることができる。更に、第3の発明によれば、モニタ装置を利用するユーザは、合成画像の表示位置及び表示サイズを調整できるようになる。更に、第4の発明によれば、ユーザが調整した合成画像の表示位置・表示サイズを再利用できるようになる。更に、第5の発明によれば、前記モニタ装置へのログインを容易にすることができるようになる。更に、第6の発明によれば、ユーザがユーザ自身によってユーザ品の画像をデータベース装置に登録できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本実施形態に係る試着支援システムの構成を説明する図。
【図2】データベース装置を説明する図。
【図3】ユーザDBの階層構造を説明する図。
【図4】店舗DBの階層構造を説明する図。
【図5】データベース装置のユーザ登録手段の動作を説明する図。
【図6】アカウント情報とユーザ属性情報を登録するWUIを説明する図。
【図7】データベース装置のログイン管理手段がログインを管理する動作を説明する図。
【図8】ログイン情報を取得するためのWUIを説明する図。
【図9】データベース装置のアップロード手段の動作を説明する図。
【図10】ユーザ品の画像をアップロードするためのWUIを説明する図。
【図11】ユーザ品登録処理を説明する図。
【図12】モニタ装置に備えられた機能を説明する図。
【図13】モニタ装置のログイン管理手段の動作を説明する図。
【図14】モニタ装置の操作手段の動作を説明する図。
【図15】タッチパネルに表示される通常画面を説明する図。
【図16】タッチパネルに表示するユーザ画面を説明する図。
【図17】モニタ装置の表示制御手段の動作を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
ここから,本発明の実施形態について,本発明の技術分野に係わる当業者が,発明の内容を理解し,発明を実施できる程度に説明する。なお、これから説明する実施形態は本発明の一実施形態にしか過ぎず、本発明は,これから説明する実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能である。
【0022】
図1は、本実施形態に係る試着支援システム1の構成を説明する図である。本実施形態に係る試着支援システム1は、試着支援システム1を利用するユーザが所持しているアパレル品(以下、「ユーザ品」と記す。)と店舗で販売されているアパレル品(以下、「店舗品」と記す。)のコーディネイトを仮想的に試すことができるように開発されたシステムで、ユーザ品と店舗品のコーディネイトを仮想的に試すにユーザが利用するモニタ装置2と、ユーザ品の画像や店舗品の画像を記憶しているデータベース装置3とから少なくとも構成され、モニタ装置2及びデータベース装置3はインターネット4に接続している。なお、図1では、1台のモニタ装置2しか図示していないが、実際は店舗毎にモニタ装置2が設置されることになる。
【0023】
また、図1では、モニタ装置2にユーザがログインする際に利用する携帯端末5(例えば、携帯電話やスマートフォン)が含まれ、ユーザがデータベース装置3にアクセスする際に利用するコンピュータ機器としてPC6(Personal Computer)を図示している。
【0024】
まず、データベース装置3について説明する。本実施形態において、データベース装置3は、HTTP及びFTPに対応したサーバにより実現される装置で、データベース装置3はDBとして、試着支援システム1にユーザ登録したユーザがアップロードしたユーザ品の画像を記憶するユーザDB33と、モニタ装置2が設置されている店舗で販売されている店舗品の画像を記憶する店舗DB34が設けられ、更に、コンピュータプログラムにより実現される機能として、ユーザがアカウント情報とユーザ属性情報を登録するためのWUI(Web User Interface)を有するユーザ登録手段30と、ユーザ登録したユーザのデータベース装置3へのログインを管理するログイン管理手段31と、ユーザ登録したユーザがユーザ品の画像をアップロードするためのWUIを有するアップロード手段32を備えている。
【0025】
図2は、データベース装置3を説明する図である。データベース装置3は、1台又は複数台のサーバにより構成される装置で、図2に図示したように、データベース装置3はDBとして、試着支援システム1にユーザ登録したユーザがアップロードしたユーザ品の画像を記憶するユーザDB33と、モニタ装置2が設置されている店舗で販売されている店舗品の画像を記憶する店舗DB34が設けられる。
【0026】
図3は、データベース装置3に設けられたユーザDB33の階層構造を説明する図である。ユーザDB33の階層構造は任意で良いが、本実施形態において、ユーザDB33には、ルートフォルダ330の下に、ユーザのアカウント名(ここでは、携帯端末5の電子メールアドレス)により識別されるユーザフォルダ331が、ユーザが試着支援システム1に登録したユーザ毎に設けられる。このユーザフォルダ331へのアクセスはパスワードによって管理され、ユーザフォルダ331の下には、アカウント名で特定されるユーザのユーザ情報が記憶される。
【0027】
ユーザフォルダ331の下に記憶されるユーザ情報には、アパレル品のカテゴリ毎に分類されたユーザ品の画像を記憶する画像ファイル335が少なくとも含まれる。アパレル品のカテゴリ毎に分類するために、ユーザフォルダ331の下には、アパレル品のカテゴリ名で識別されるカテゴリフォルダ334がアパレル品のカテゴリ毎に設けられ、ユーザがアップロードしたユーザ品の画像を記憶する画像ファイル335は、ユーザ品のカテゴリに対応するカテゴリフォルダ331の下に記憶される。
【0028】
また、本実施形態では、画像を合成する際の表示位置や表示サイズが記された環境設定情報やユーザの年齢・性別などが記されたユーザ属性情報がユーザ情報に含まれ、ユーザフォルダ331の下には、ユーザ属性情報を記憶したファイル332と環境設定情報を記憶したファイル333が記憶される。
【0029】
図4は、店舗DB34の階層構造を説明する図である。店舗DB34の階層構造は任意で良いが、本実施形態では、ルートフォルダ340の下に、モニタ装置2が設置される店舗毎に、店舗の名称で識別される店舗フォルダ341が設けられる。
【0030】
そして、店舗フォルダ341の下には、アパレル品のカテゴリ毎に店舗品の画像を分類するために、アパレル品のカテゴリ名で識別されるカテゴリフォルダ342が設けられ、店舗フォルダ341に対応する店舗で販売されている店舗品の画像を記憶する画像ファイル343は、店舗品のカテゴリに対応するカテゴリフォルダ342の下に記憶される。なお、本実施形態では、店舗品の画像を記憶する画像ファイル343には、店舗品の商品属性情報(メーカ、価格、対象年齢、対象性別、商品説明など)が付与されている。
【0031】
なお、店舗品の画像の登録は店舗側で行う必要は必ずしも無く、試着支援システム1の運営会社に店舗が店舗品そのものを送信し、試着支援システム1の運営会社側で、該店舗品の画像を撮影し、撮影した店舗品の画像を店舗DB34へ登録するようにすればよい。
【0032】
次に、データベース装置3に備えられるユーザ登録手段30の動作について説明する。図5は、データベース装置3のユーザ登録手段30の動作を説明する図である。
【0033】
試着支援システム1を利用するユーザは試着支援システム1へのユーザ登録を必要とし、ユーザが、自宅にあるPC6のブラウザのURL欄にデータベース装置3のユーザ登録手段30のURLを入力するか、又は、データベース装置3のユーザ登録手段30のURLが張られたリンクをクリックすることで、ユーザが操作するPC6からデータベース装置3のユーザ登録手段30に対してアクセス要求がなされ、データベース装置3のユーザ登録手段30は、ユーザが操作するPC6からアクセス要求を受けることになる(S1)。
【0034】
データベース装置3のユーザ登録手段30は、ユーザが操作するPC6からアクセス要求を受けると、アカウント情報とユーザ属性情報を入力するWUIを、アクセス要求を送信したPC6に対して送信し、該PC6からアカウント情報とユーザ属性情報を取得する(S2)。
【0035】
図6は、アカウント情報とユーザ属性情報を登録するWUIを説明する図である。図6で図示したWUI300には、アカウント情報として、ユーザのアカウント名(ここでは、携帯端末5の電子メールアドレス)、パスワード(ここで、は0〜9までの数字4桁)及び確認用のパスワードを入力する入力フォーム301、302、303に加え、ユーザ属性情報として、ユーザの氏名(漢字)、氏名(カナ)、性別及び年齢を入力する入力フォーム304、305、306、307が設けられ、ユーザ登録するユーザがアカウント名とユーザ属性情報を入力した後、該ユーザが送信ボタン308をクリックすると、入力フォーム301〜307に入力されたアカウント情報とユーザ属性情報がデータベース装置3のユーザ登録手段30に送信される。
【0036】
データベース装置3のユーザ登録手段30は、PC6からアカウント情報とユーザ属性情報が送信されると、送信されたアカウント情報とユーザ属性情報を表示する確認画面を該PC6へ送信する(S3)。
【0037】
図により説明はしないが、アカウント情報とユーザ属性情報を表示する確認画面には、確認画面に表示されたアカウント情報とユーザ属性情報の承諾を得るためのボタンが表示され、アカウント情報等を入力したユーザによって、該ボタンがクリックされると、データベース装置3のユーザ登録手段30は、PC6から取得したアカウント情報とユーザ属性情報をユーザDB33に登録する(S4)。
【0038】
データベース装置3のユーザ登録手段30は、PC6から送信されたアカウント情報とユーザ属性情報をユーザDB33に登録する際、PC6から送信されたアカウント情報に含まれるアカウント名で識別するユーザフォルダ331を生成した後、該アカウント情報に含まれるパスワードを該ユーザフォルダ331のパスワードに設定し、更に、該ユーザフォルダ331の下にPC6から送信されたユーザ属性情報を所定のファイル形式で記憶する。
【0039】
PC6から送信されたアカウント情報とユーザ属性情報をユーザDB33に登録すると、データベース装置3のユーザ登録手段30は、ユーザ登録したことをユーザに通知するために、アカウント情報とユーザ属性情報を送信したPC6に対してユーザ登録の仮完了画面を送信すると共に(S5)、アカウント情報に含まれるアカウント名に対して、アカウント情報を少なくともエンコードしたコード画像(例えば、QRコード)を添付ファイルとした電子メールを本完了画面として送信し(S6)、この手順は完了する。
【0040】
次に、データベース装置3に備えられるログイン管理手段31の動作を説明する。データベース装置3に備えられるログイン管理手段31は、データベース装置3以外の装置(ここでは、PC6及びモニタ装置2)から送信されたログイン情報を用いて、ログイン情報に含まれるアカウント名によるログインを管理し、また、該装置から送信されたログアウト情報を用いて、ログアウト情報に含まれるアカウント名によるログアウトを管理する手段である。
【0041】
図7は、データベース装置3のログイン管理手段31がログインを管理する動作を説明する図である。データベース装置3のログイン管理手段31は、他の装置(ここでは、PC6及びモニタ装置2)からログイン要求を受けると、ログイン要求を受けたプロトコルに従い処理を分岐させる(S10)。
【0042】
PC6によりログイン要求を受けた場合、ログイン要求を受けたプロトコルはHTTPになり、データベース装置3のログイン管理手段31は、ログイン要求を送信したPC6に対して、データベース装置3のログイン管理手段31へログイン情報を取得するためのWUIを送信し、ユーザのログイン情報を該PC6から取得する(S11)。
【0043】
図8は、ログイン情報を取得するためのWUIを説明する図である。図8で図示したWUI310には、データベース装置3にログインするユーザのログイン情報を入力する入力フォームとして、ユーザのアカウント名及びパスワードを入力する入力フォーム311、312が設けられている。ユーザがこれらの入力フォーム311、312に所定の情報を入力した後、該ユーザがログインボタン313をクリックすると、入力フォーム311,312に入力されたこれらの情報がログイン情報としてデータベース装置3のログイン管理手段31に送信される。
【0044】
また、モニタ装置2がログイン要求した際、ログイン要求を受けたプロトコルはFTPになり、ログイン要求を受けたプロトコルがFTPの場合、データベース装置3のログイン管理手段31は、モニタ装置2が送信したログイン要求に係るFTPのコマンドから、ログイン情報としてアカウント名とパスワードを取得する(S12)。
【0045】
データベース装置3のログイン管理手段31は、ログイン情報を取得すると、ユーザDB33を参照し、ログイン情報に含まれるアカウント名に対応するユーザフォルダ331に設定されたパスワードと、ログイン情報に含まれるパスワードを照合することで、データベース装置3へ送信されたログイン情報を照合する(S13)。
【0046】
データベース装置3へ送信されたログイン情報を照合に成功すると、データベース装置3のログイン管理手段31は、ログイン要求を送信した装置に対して、ログイン情報に含まれるアカウント名に対応するユーザフォルダ331へのアクセスを許可し、その旨を該装置に通知して、この手順は終了する。
【0047】
また、データベース装置3へ送信されたログイン情報を照合に失敗すると、データベース装置3のログイン管理手段31は、ログイン要求を送信した装置に対して、ログイン情報に含まれるアカウント名に対応するユーザフォルダ331へのアクセスを許可せず、その旨を該装置に通知して(S14)、この手順を終了する。
【0048】
なお、図を用いて説明しないが、データベース装置3のログイン管理手段31は、ログインを許可している装置からログアウト要求を受けると、該装置が送信したログイン情報に含まれるアカウント名に対応するユーザフォルダ331へのアクセスを不許可にし、ログアウトしたことを該装置に通知して(S15)、この手順を終了する。
【0049】
次に、データベース装置3に備えられるアップロード手段32の動作について説明する。図9は、データベース装置3のアップロード手段32の動作を説明する図である。
【0050】
試着支援システム1を利用するユーザは、店舗品とコーディネイトさせるユーザ品の画像を試着支援システム1に登録することが必要で、ユーザが、自宅にあるPC6を操作することでデータベース装置3にログインすると、ユーザが利用できるメニューが該PC6のブラウザ上に表示され、ユーザが利用できるメニューの中から、ユーザ品の画像のアップロードを選択することで、データベース装置3のアップロード手段32は、ユーザが操作するPC6からアクセス要求を受けることになる(S20)。
【0051】
なお、ユーザが利用できるメニューには、ユーザ品の画像のアップロードの他に、ユーザのアカウント名とパスワードの変更や、アップロードしたユーザの画像の削除などを備えさせることが望ましい。
【0052】
データベース装置3のアップロード手段32は、ユーザが操作するPC6からアクセス要求を受けると、ユーザ品の画像をアップロードするためのWUIをアクセス要求したPC6へ送信し、アップロードするユーザ品の画像とカテゴリの対を取得する(S21)。
【0053】
図10は、ユーザ品の画像をアップロードするためのWUIを説明する図である。図10に図示したWUI320には、ユーザが操作するPC6に記憶されているユーザ品の画像の中から、データベース装置3へアップロードするユーザ品の画像を選択するフォーム321と、ユーザ品のカテゴリ(ここでは、トップス、ボトムス)を選択するフォーム322が含まれ、アップロードボタン323がクリックされると、フォーム321、322で選択されたユーザ品の画像とカテゴリの対がデータベース装置3のアップロード手段32に送信される。
【0054】
データベース装置3のアップロード手段32は、PC6からユーザ品の画像とカテゴリを取得すると、ユーザ品の画像とカテゴリの対を一時的に記憶した後(S22)、ユーザ品の画像のアップロードの完了を確認する確認画面を該PC6に送信し(S23)、該PC6からアップロードの継続が通知されると、S21に戻り、次にアップロードするユーザ品の画像とカテゴリの対を取得する。
【0055】
また、アップロードの完了を確認する確認画面を送信したPC6からアップロードの完了が通知されると、データベース装置3のアップロード手段32は、これまでにPC6からアップロードされたユーザ品の画像をユーザDB33に登録するユーザ品登録処理を実行して(S24)、図9の手順は終了する。
【0056】
図11は、アップロードされたユーザ品の画像をユーザDB33に登録するユーザ品登録処理を説明する図で、データベース装置3にアップロードされたユーザ品の画像とカテゴリの対毎に実行する処理である。
【0057】
データベース装置3のアップロード手段32は、アップロードされたユーザ品の画像をユーザDB33へ登録する際、まず、アパレル品のテンプレートとマッチングするなどして、アップロードされたユーザ品の画像がアパレル品の画像であるか否かを判定する(S30)。
【0058】
データベース装置3のアップロード手段32は、アップロードされたユーザ品の画像がアパレル品の画像でないと判定した場合、該ユーザ品の画像のアップロードを中止し、アップロードされたユーザ品の画像がアパレル品の画像であると判定した場合、該ユーザ品の画像から不要な箇所を取り除くトリミング処理を行う(S31)。
【0059】
ユーザ品の画像から不要な箇所を取り除くトリミング処理を実行した後、データベース装置3のアップロード手段32は、ユーザ品の画像の形状を認識するなどして、トリミング処理の結果を判定し(S32)、トリミング処理に成功すると、トリミング処理したユーザ品の画像をユーザDB33に登録して(S33)、この手順は完了する。
【0060】
なお、トリミング処理したユーザ品の画像をユーザDB33に登録する際、ユーザDB33を参照し、ログイン情報に含まれるアカウント名に対応するユーザフォルダ331の下にあるカテゴリフォルダ334の中から、ユーザDB33に登録するユーザ品の画像と対になるカテゴリに対応するカテゴリフォルダ334を選択し、選択したカテゴリフォルダ334の下に該ユーザ品の画像を所定のファイル形式で記憶する。
【0061】
また、アップロードされたユーザ品の画像がアパレル品の画像でないと判定した場合やトリミング処理に失敗したと判定できる場合は、ユーザ品の画像をユーザDB33に登録することなく、ユーザ品の画像をアップロードしたPC6にエラーメッセージを送信して(S34)、この手順を終了する。
【0062】
ここから、本実施形態の試着支援システム1を構成するモニタ装置2について説明する。モニタ装置2は、ユーザが所持しているユーザ品と店舗で販売されている店舗品のコーディネイトをユーザが仮想的に試す際に利用する装置で、モニタ装置2は、タッチパネル24、モニタ25(ここでは、液晶ディスプレイ)及びカメラ26を有するコンピュータ機器で実現される。
【0063】
なお、モニタ装置2が設置されている店舗で販売されている店舗品の画像がデータベース装置3の店舗DB34に登録された後、店舗の店員の操作により、店舗に対応する店舗フォルダ341の内容がモニタ装置2のハードディスクなどに記憶される。
【0064】
図12は、モニタ装置2に備えられた機能を説明する図である。ユーザ品と店舗品のコーディネイトを仮想的にユーザが試すことができるように、モニタ装置2には、モニタ装置2の前に立つユーザをカメラ26で撮影し、カメラ26で撮影した撮影画像をモニタ25に表示する撮影手段23と、モニタ装置2へログインするユーザからログイン情報を取得して、データベース装置3へログインし、データベース装置3から該ユーザのユーザ情報を取得するログイン手段20と、ユーザ品の画像と店舗品の画像をユーザが選択可能なユーザ画面をタッチパネル24に表示して、ユーザが選択したユーザ品又は店舗品の画像の選択を合成画像として受け付ける操作手段21と、操作手段21により指定された合成画像を撮影手段23のモニタ25に表示されている撮影画像に合成する表示制御手段22が備えられる。
【0065】
まず、モニタ装置2に備えられた各手段について説明する。モニタ装置2の撮影手段23は、カメラ26やモニタ25を利用して実現される手段で、本実施形態では撮影手段23のカメラ26はモニタ装置2の前を撮影し、カメラ26が撮影した撮影画像がモニタ25に表示されるように構成されており、ユーザがモニタ装置2の前に立つと、カメラ26が撮影したユーザの画像がモニタ25に表示される。
【0066】
モニタ装置2のログイン手段20は、モニタ装置2へログインするユーザからログイン情報を取得して、該ログイン情報をデータベース装置3へ送信してデータベース装置3へログインした後、該ログイン情報に含まれるアカウント名に関連付けられたユーザ情報をデータベース装置3から取得し、モニタ装置2のハードディスクなどの該ユーザ情報を記憶する手段である。
【0067】
ユーザがモニタ装置2へログインする際、ユーザにアカウント情報を入力させるようにしてもよいが、アカウント情報の入力に要する時間がかかるため、本実施形態では、ユーザが試着支援システム1にユーザ登録した際、ユーザが所持する携帯端末5へデータベース装置3が送信したコード画像を用いて、ユーザのログイン情報を取得できるようにしている。
【0068】
図13は、モニタ装置2のログイン管理手段31の動作を説明する図である。モニタ装置2のログイン管理手段31は、ユーザがモニタ装置2にログインしていない場合、モニタ装置2の撮影手段23が撮影している画像を解析し、コード画像を認識する処理を実施する(S40)。
【0069】
携帯端末5を利用するユーザが、該ユーザが所持している携帯端末5の画面にコード画像を表示させ、携帯端末5の画面に表示されたコード画像をカメラ26に読み取らせると、モニタ装置2のログイン管理手段31は、モニタ装置2の撮影手段23が撮影した画像に含まれるコード画像を認識し、認識したコード画像をデコードすることで、該コード画像にエンコードされたアカウント情報をログイン情報として取得する(S41)。
【0070】
モニタ装置2のログイン管理手段31は、コード画像にエンコードされたアカウント情報をログイン情報として取得すると、FTPによりデータベース装置3へ該ログイン情報を送信し(S42)、ログインが許可されたことがデータベース装置3から通知されると、ログイン情報に含まれるアカウント名により識別されるユーザフォルダ331の下にあるユーザ情報をデータベース装置3から取得して記憶すると(S43)、ユーザ情報を記憶したことを操作手段21に通知する(S44)。
【0071】
ユーザ情報を記憶したことを操作手段21に通知した後、モニタ装置2の操作手段21からログアウトが通知されると、モニタ装置2のログイン管理手段31は、ログインしているアカウント名により識別されるユーザフォルダ331を指定して、モニタ装置2に記憶されている環境設定情報をデータベース装置3へ送信することで、データベース装置3に記憶されているユーザの環境設定情報を更新してから(S45)、モニタ装置2に記憶しているユーザ情報を削除した後(S46)、ログアウト要求をデータベース装置3のログイン管理手段31に送信して(S47)、この手順の先頭に戻る。
【0072】
次に、モニタ装置2の操作手段21について説明する。モニタ装置2の操作手段21は、ユーザ品の画像と店舗品の画像をユーザが選択可能なユーザ画面を表示して、ユーザが選択したユーザ品又は店舗品の画像の選択を合成画像として受け付ける手段で、本実施形態において、モニタ装置2の操作手段21は、タッチパネル24を利用したコンピュータプログラムで実現される。
【0073】
図14は、モニタ装置2の操作手段21の動作を説明する図である。ユーザがモニタ装置2にログインしていない場合、モニタ装置2の操作手段21は、モニタ装置2が設置されている店舗で販売している店舗品の画像のみが表示される通常画面をタッチパネル24に表示する(S50)。
【0074】
図15は、タッチパネル24に表示される通常画面を説明する図である。モニタ装置2の操作手段21がタッチパネル24に表示する通常画面には、アパレル品のカテゴリ毎に、ユーザ品又は店舗品の画像を表示する表示領域242a、bが設けられる。本実施形態では、アパレル品のカテゴリをトップスとボトムスとしているため、図15に図示したように、モニタ装置2の操作手段21の通常画面には、トップス用の表示領域242aとボトムス用の表示領域242bが設けられ、更に、トップス用の表示領域242aに表示する画像を店舗品の画像に設定するボタンオブジェクト240a、そして、ボトムス用の表示領域242bに表示する画像を店舗品の画像に設定するボタンオブジェクト240bが設けられている。
【0075】
このように、モニタ装置2の操作手段21がタッチパネル24に表示する通常画面において、表示領域242a、bに表示する画像を店舗品の画像に設定するボタンオブジェクト240a、bのみが表示されるため、トップス用の表示領域242aとボトムス用の表示領域242bには店舗品の画像のみしか表示されない。
【0076】
なお、図4を用いて説明したように、本実施形態の店舗フォルダ341には、アパレル品のカテゴリ毎にカテゴリフォルダが設けられているため、モニタ装置2の操作手段21は、モニタ装置2に記憶しているカテゴリフォルダを参照し、トップスに対応するカテゴリフォルダの下に記憶されている店舗品の画像をトップス用の表示領域242aに表示し、ボトムスに対応するカテゴリフォルダの下に記憶されている店舗品の画像をボトムス用の表示領域242bに表示する。
【0077】
また、図14では、トップス用の表示領域242aとボトムス用の表示領域242bに一度に表示できる画像数を最大で4つとしており、トップス用の表示領域242aとボトムス用の表示領域242bに表示する画像を4つずつ切り替えるためのボタンオブジェクト243a、b、c、dがモニタ装置2の操作手段21がタッチパネル24に表示する通常画面に設けられている。
【0078】
また、本実施形態では、モニタ装置2の操作手段21はタッチパネル24に通常画面を表示するため、トップス用の表示領域242aまたはボトムス用の表示領域242bに表示された店舗品の画像のいずれかをタッチすることで、ユーザは店舗品の画像を選択可能で、ユーザが選択した店舗品の画像の商品属性情報を表示する商品属性情報表示領域244a、bが、トップス用の表示領域242aとボトムス用の表示領域242bの下にそれぞれ設けられている。
【0079】
また、トップス用の表示領域242aとボトムス用の表示領域242bの間には、ユーザ品又は店舗品の画像を合成する際の表示位置・表示サイズを調整するためのボタンオブジェクト245a〜fがモニタ装置2の操作手段21がタッチパネル24に表示する通常画面に設けられている。
【0080】
ユーザが、ユーザ品又は店舗品の画像を合成する際の表示位置を調節したい場合、ユーザは、ボタンオブジェクト245a〜dをタッチすることで上下左右に該画像を移動させることができ、該画像の表示サイズを調整した場合、ユーザが、ボタンオブジェクト245e、fをタッチすることで該画像を縮小/拡大することができる。
【0081】
ここから、図14の説明に戻る。モニタ装置2の操作手段21がタッチパネル24に通常画面を表示している間、モニタ装置2の操作手段21はユーザの操作を受け付ける状態になり(S51)、トップス用の表示領域242a又はボトムス用の表示領域242bに表示されている店舗品の画像の一つがユーザによって選択されると、モニタ装置2の操作手段21は、選択された店舗品の画像のモニタ装置2上におけるパスを表示制御手段22に引き渡すことで、選択された店舗品の画像とそのカテゴリを合成画像とそのカテゴリとして表示制御手段22に指定し(S53)、表示制御手段22は、指定された合成画像を撮影手段23のモニタ25に表示されている撮影画像に合成する。
【0082】
また、モニタ装置2の操作手段21が通常画面を表示している間に、モニタ装置2のログイン手段20からログインが通知されると、モニタ装置2の操作手段21は、ログインしたユーザが登録したユーザ品の画像と店舗品の画像をユーザに選択させるためのユーザ画面をタッチパネル24に表示する(S52)。
【0083】
図16は、タッチパネル24に表示するユーザ画面を説明する図である。モニタ装置2の操作手段21が表示するユーザ画面には、既に説明している、トップス用の表示領域242aとボトムス用の表示領域242b、トップス用の表示領域242aに表示する画像を店舗品の画像に設定するボタンオブジェクト240a、ボトムス用の表示領域242bに表示する画像を店舗品の画像に設定するボタンオブジェクト240b、トップス用の表示領域242aとボトムス用の表示領域242aに表示する画像を4つずつ切り替えるためのボタンオブジェクト243a、b、c、d、ユーザが選択した店舗品の商品属性情報を表示する商品属性情報領域244a、b、ユーザ品又は店舗品の画像の表示位置・表示サイズを調整するためのボタンオブジェクト245a〜fに加え、トップス用の表示領域242aに表示する画像をユーザ品の画像に設定するボタンオブジェクト241aと、ボトムス用の表示領域242bに表示する画像をユーザ品の画像に設定するボタンオブジェクト241bと、ログアウトするためのボタンオブジェクト246が表示される。
【0084】
表示領域242a、bに表示する画像をユーザ品の画像に設定するボタンオブジェクト240a、b、又は、表示領域242a、bに表示する画像を店舗品の画像に設定するボタンオブジェクト241a、bをユーザがタッチすることで、ユーザは、表示領域242a、bに表示する画像をユーザ品又は店舗品の画像のいずれかに設定することができる。
【0085】
例えば、トップス用の表示領域242aに店舗品の画像を表示している状態で、ユーザがボタンオブジェクト241aをタッチすると、トップス用の表示領域242aに表示される画像はユーザ品の画像になり、その後にユーザがボタンオブジェクト240aをタッチすると、トップス用の表示領域242aに表示される画像は店舗品の画像に戻る。
【0086】
表示領域242a、bに表示するユーザ品の画像は、ユーザがモニタ装置2にログインした際にモニタ装置2に記憶されたユーザ情報に含まれている。図3を用いて説明したように、本実施形態のユーザ情報には、アパレル品のカテゴリ毎にカテゴリフォルダが設けられているため、モニタ装置2の操作手段21は、トップス用の表示領域242aに表示する画像をユーザ品の画像に設定するボタンオブジェクト241aがタッチされた場合は、トップスに対応するカテゴリフォルダの下に記憶されているユーザ品の画像をトップス用の表示領域242aに表示し、ボトムス用の表示領域242bに表示する画像をユーザ品の画像に設定するボタンオブジェクト241bがタッチされた場合は、ボトムスに対応するカテゴリフォルダの下に記憶されているユーザ品の画像をボトムス用の表示領域242bに表示する。
【0087】
また、本実施形態において、モニタ装置2の操作手段21は、ユーザ画面において、表示領域242a、bに店舗品の画像を表示する際、ユーザのユーザ属性情報に商品属性情報が適合する店舗品の画像を抽出し、抽出した店舗品の画像を表示領域に表示するようにしている。本実施形態では、ユーザの年齢・性別がユーザ属性情報に、店舗品の対象年齢・対象性別が商品属性情報にそれぞれ記載されため、ユーザの年齢・性別に対象年齢・対象性別が適合する店舗品の画像が抽出されて表示される。
【0088】
ここから、図14の説明に戻る。モニタ装置2の操作手段21がタッチパネル24にユーザ画面を表示している間、モニタ装置2の操作手段21はユーザの操作を受け付ける状態になり(S54)、トップス用の表示領域242a又はボトムス用の表示領域242bに表示されているユーザ品又は店舗品の画像の一つが選択されると、モニタ装置2の操作手段21は、選択されたユーザ品又は店舗品の画像のモニタ装置2上におけるパスを表示制御手段22に引き渡すことで、選択されたユーザ品又は店舗品の画像とそのカテゴリを合成画像とそのカテゴリとして表示制御手段22に指定し(S56)、表示制御手段22は、指定された合成画像を撮影手段23のモニタに表示されている撮影画像に合成する。
【0089】
また、モニタ装置2の操作手段21がユーザ画面を表示している間に、ユーザ画面に表示しているログアウトのボタンがタッチさると、モニタ装置2の操作手段21は、モニタ装置2のログイン手段20にログアウトを通知し(S55)、この手順の先頭に戻る。
【0090】
次に、モニタ装置2の表示制御手段22について説明する。モニタ装置2の表示制御手段22は、操作手段21により指定されたユーザ品又は店舗品の画像を表示手段に表示させる手段で、モニタ装置2を表示制御手段22として機能させるコンピュータプログラムで実現される。
【0091】
図17は、モニタ装置2の表示制御手段22の動作を説明する図である。モニタ装置2の表示制御手段22は、モニタ装置2の操作手段21から、撮影手段23のモニタ25に表示されている撮影画像に合成する合成画像とそのカテゴリが指定されると、指定された合成画像を撮影画像に合成する処理を開始する(S60)。なお、合成画像のカテゴリは、ユーザ品又は店舗品の画像が記憶されているカテゴリフォルダから識別できる。
【0092】
合成画像を撮影画像に合成する処理を開始すると、まず、モニタ装置2の表示制御手段22は、モニタ装置2に環境設定情報が記憶されているか確認する(S61)。
【0093】
モニタ装置2に環境設定情報が記憶されている場合、モニタ装置2の表示制御手段22は該環境設定情報を読み取り、環境設定情報の内容に従い、レイヤが撮影画像よりも上になるように、モニタ装置2の操作手段21から引き渡されたパスで特定される合成画像をモニタ25に表示させ(S66)、この手順を終了する。
【0094】
モニタ装置2に環境設定情報が記憶されていない場合、モニタ装置2の表示制御手段22は、モニタ装置2の操作手段21から引き渡されたパスで特定される合成画像を表示する位置を算出するために、撮影画像の中にあるユーザの顔を検出する顔検出処理を行い、ユーザの顔に対応する顔検出枠の位置とサイズを求める(S62)。
【0095】
モニタ装置2の表示制御手段22は、撮影画像から顔検出枠の位置とサイズを求めると、顔と身長の平均的な比率を用いるなどして、顔検出枠のサイズからユーザの身長を推算し、推算したユーザの身長を用いて合成画像の表示サイズを決定する(S63)。
【0096】
また、モニタ装置2の表示制御手段22は、撮影画像から求めた顔検出枠の位置とアパレル品のカテゴリに応じて、合成画像の表示位置を決定する(S64)。例えば、トップスは上半身用のアパレル品であるため、アパレル品のカテゴリがトップスの場合、顔から肩までの標準寸法を参照して、合成画像の表示位置が決定される。また、ボトムスは下半身用のアパレル品であるため、アパレル品のカテゴリがボトムスの場合、顔か臍(へそ)までの標準寸法を参照して、合成画像の表示位置が決定される。
【0097】
そして、モニタ装置2の表示制御手段22は、合成画像の表示サイズと表示位置を決定すると、決定した表示サイズと表示位置に従い、レイヤが撮影画像よりも上になるように、モニタ装置2の操作手段21から引き渡されたパスで特定される合成画像をモニタ25に表示させ(S65)、この手順を終了する。
【0098】
また、合成画像を撮影画像に合成して表示させた状態で、ボタンオブジェクト245a〜fがタッチされることで、モニタ装置3の操作手段21から位置/サイズの調整指示を受けると、モニタ装置2の表示制御手段22は、モニタ装置2の操作手段21から受けた調整指示に従い、撮影手段23のモニタ25に表示している合成画像の位置/サイズを変更し、変更した内容が記述された環境設定情報をモニタ装置2に記憶する。
【0099】
例えば、モニタ装置2の操作手段21が表示しているボタンオブジェクト245cがタッチされると、撮影手段23のモニタ25に表示されている合成画像の位置を所定の画素数だけ上にずらす処理を行い、また、モニタ装置2の操作手段21が表示しているボタンオブジェクト245eがタッチされると、撮影手段23のモニタに表示している合成画像のサイズを所定のパーセントだけ大きくする処理を行う。
【0100】
このように、従来の技術では、ユーザーは所持しているユーザ品と店舗で販売されている店舗品とのコーディネイトを試すことができなかったが、本実施形態の試着支援システム1によれば、データベース装置3にユーザ品の画像を予め登録し、モニタ装置2にログインしたユーザーのユーザ品の画像をデータベース装置3から取得するようにすることで、試着支援システム1を利用するユーザは、ユーザーは所持しているユーザ品と店舗で販売されている店舗品とのコーディネイトを試すことができるようになる。
【符号の説明】
【0101】
1 試着支援システム
2 モニタ装置
20 ログイン手段
21 操作手段
22 表示制御手段
23 撮影手段
24 タッチパネル
25 カメラ
26 モニタ
3 データベース装置
30 ユーザ登録手段
31 ログイン管理手段
32 アップロード手段
33 ユーザDB
34 店舗DB
5 携帯端末


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザのアカウント名に関連付けて、ユーザ情報として、ユーザが所持するアパレル品(ユーザ品)の画像をアパレル品のカテゴリ毎に記憶しているデータベース装置と、モニタ装置が設置されている店舗で販売されているアパレル品(店舗品)の画像をアパレル品のカテゴリ毎に記憶しているモニタ装置とから少なくとも構成され、
前記データベース装置は、アカウント名を含むログイン情報が送信されると、ログイン情報を照合し、照合に成功すると、ログイン情報を送信した装置に対して、ログイン情報に含まれるアカウント名に関連付けられた前記ユーザ情報へのアクセスを許可するログイン管理手段を備え、
前記モニタ装置は、前記モニタ装置の前に立つユーザをカメラで撮影し、カメラで撮影した撮影画像をモニタに表示する撮影手段と、前記モニタ装置を利用するユーザからログイン情報を取得して前記データベース装置へ送信し、該ログイン情報に含まれるアカウント名に関連付けられた前記ユーザ情報を前記データベース装置から取得・記憶するログイン手段と、前記ユーザ品又は前記店舗品の画像をアパレル品のカテゴリ毎にユーザが選択するためのユーザ画面を表示した後、前記ユーザ画面にてユーザが選択した画像とカテゴリを前記撮影画像に合成する合成画像とそのカテゴリとして受け付ける操作手段と、前記操作手段から前記合成画像とカテゴリが指定されると、前記撮影手段のモニタに表示されている前記撮影画像に含まれる顔画像を検出し、該カテゴリに対応する顔からの相対距離と前記顔画像の位置から前記合成画像の表示位置を、前記顔画像のサイズから前記合成画像の表示サイズをそれぞれ決定し、前記合成画像を前記撮影画像に合成して表示する表示制御手段を備えていることを特徴とする試着支援システム。
【請求項2】
前記データベース装置が記憶する前記ユーザ情報に、ユーザの年齢・性別を含むユーザ属性情報を含ませ、前記モニタ装置が記憶する前記店舗品の画像に、前記店舗品の対象年齢・対象性別を記した商品属性情報を関連付けておき、前記モニタ装置の前記操作手段は、前記店舗品の画像を表示する際、取得した前記ユーザ情報に含まれる前記ユーザ属性情報に前記商品属性情報が適合する前記店舗品の画像を抽出して表示することを特徴とする、請求項1に記載の試着支援システム。
【請求項3】
前記モニタ装置の前記操作手段は、前記合成画面の表示位置・表示サイズを微調整するためのオブジェクトを含むユーザ画面を表示し、前記表示手段制御は、操作手段にて操作された該オブジェクトに応じて前記合成画像の表示位置及び表示サイズを変更することを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載された試着支援システム。
【請求項4】
前記モニタ装置の前記操作手段は、前記合成画像の表示位置及び表示サイズを変更すると、変更後の表示位置及び表示サイズを含む環境設定情報を前記モニタ装置に記憶し、前記操作手段から前記合成画像とカテゴリが指定された際に、前記モニタ装置に前記環境設定情報が含まれている場合は、該環境設定情報を用いて前記合成画像を表示し、前記ログイン管理手段は、ログオフする際、前記モニタ装置に記憶されている前記ユーザ情報に含まれる前記環境設定情報をログインしていたアカウント名に関連付けて前記データベース装置に登録することを特徴とする、請求項3に記載された試着支援システム。
【請求項5】
前記データベース装置は、ユーザのアカウント名として、ユーザが所持する携帯端末の電子メールを前記データベース装置に少なくとも登録するためのWUI(Web User Interface)を有し、該WUIに入力されたユーザのアカウント名を登録すると共に、登録したアカウント名に対して、登録したアカウント名を少なくとも含むログイン情報をエンコードしたコード画像を送信するユーザ登録手段を備え、前記モニタ装置の前記ログイン管理手段は、前記撮影手段のカメラにより撮影された前記コード画像をデコードすることでログイン情報を取得することを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載された試着支援システム。
【請求項6】
前記データベース装置は、前記ユーザ品の画像を前記データベース装置へアップロードするためのWUIを有し、前記ログイン管理手段を用いてユーザのログインを管理した後、該WUIによりアップロードされた前記ユーザ品の画像をログインしたユーザのアカウント名に関連付けて記憶するアップロード手段を備えていることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載された試着支援システム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2013−8249(P2013−8249A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−141233(P2011−141233)
【出願日】平成23年6月24日(2011.6.24)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】