説明

詰め替え容器

【課題】連結体部を突出位置と陥没位置との間で容易に反転変形させること。
【解決手段】内容物が収容されるとともに開口11aが形成された本体筒部11と、内容物が注出される注出口部12と、本体筒部における前記開口の周縁部11bと注出口部とを連結する連結体部13と、を備え、連結体部は、本体筒部の外側に突出する突出位置13Aと、本体筒部内に陥没する陥没位置13Bと、の間を、前記開口を通して反転変形可能に形成される容器であって、連結体部は、一端部17a側から他端部17b側に向かうに従い漸次、前記開口から離れる傾斜壁部17と、この傾斜壁部の外縁部17cと本体筒部における前記開口の周縁部とを連結する側壁部18と、を備え、本体筒部における前記開口の周縁部と、側壁部と、は、前記開口の開口方向に折曲変形可能に形成された折曲部21を介して連結されている詰め替え容器10を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、詰め替え容器に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の詰め替え容器として、例えば下記特許文献1に示されるように、内容物が収容されるとともに開口が形成された本体筒部と、内容物が注出される注出口部と、本体筒部における前記開口の周縁部と注出口部とを連結する連結体部と、を備える構成が知られている。また、前記連結体部は、本体筒部の外側に突出する突出位置と、本体筒部内に陥没する陥没位置と、の間を、前記開口を通して反転変形可能に形成されている。
この構成によれば、連結体部を前記陥没位置に反転変形させることで、注出口部を、詰め替え容器において連結体部により形成された陥没部分に収納することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第94/08860号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年、この種の詰め替え容器においては、連結体部の反転変形を容易に行うことができる構成が望まれている。
【0005】
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、連結体部を突出位置と陥没位置との間で容易に反転変形させることができる詰め替え容器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
本発明に係る詰め替え容器は、内容物が収容されるとともに開口が形成された本体筒部と、内容物が注出される注出口部と、前記本体筒部における前記開口の周縁部と前記注出口部とを連結する連結体部と、を備え、前記連結体部は、前記本体筒部の外側に突出する突出位置と、前記本体筒部内に陥没する陥没位置と、の間を、前記開口を通して反転変形可能に形成された詰め替え容器であって、前記連結体部は、一端部側から他端部側に向かうに従い漸次、前記開口から離れる傾斜壁部と、この傾斜壁部の外縁部と前記本体筒部における前記開口の周縁部とを連結する側壁部と、を備え、前記本体筒部における前記開口の周縁部と、前記側壁部と、は、前記開口の開口方向に折曲変形可能に形成された折曲部を介して連結されていることを特徴とする。
【0007】
この発明によれば、本体筒部における前記開口の周縁部と、側壁部と、が、前記開口方向に折曲変形可能に形成された折曲部を介して連結されているので、連結体部の傾斜壁部に前記開口方向の力を加えたときに、折曲部が折曲変形させられつつ、傾斜壁部が一端部を中心に前記開口方向に回動させられ、連結体部が前記開口を通して反転変形することとなる。
ここで、前記開口方向の力を、傾斜壁部のうち他端部に加えることにより、この傾斜壁部に一端部を中心とした大きなモーメントを生じさせることが可能になり、前述の反転変形に要する力を小さくすることができる。
以上より、前記開口方向の力を前記他端部に加えることにより、連結体部を反転変形させるに際し、前記開口方向に加える力を小さくすることが可能になり、連結体部を前記突出位置と前記陥没位置との間で容易に反転変形させることができる。
【0008】
また、前記側壁部は、前記本体筒部側から前記傾斜壁部側に向かうに従い漸次、前記開口の径方向の内側に向けて延びていても良い。
【0009】
この場合、側壁部が、本体筒部側から傾斜壁部側に向かうに従い漸次、前記径方向の内側に向けて延びているので、例えば、側壁部が、前記開口方向に沿って平行に延びている場合に比べて、連結体部を容易に反転変形させることが可能になり、連結体部をより容易に反転変形させることができる。
【0010】
また、前記注出口部は、前記傾斜壁部に前記本体筒部の外側に向けて突出するように連結されていても良い。
【0011】
この場合、注出口部が、傾斜壁部に本体筒部の外側に向けて突出するように連結されているので、連結体部を前記突出位置に反転変形させた際に、注出口部を本体筒部に対して十分に外側に突出させることが可能になり、注出口部から内容物を注出するための操作を容易に行うことができる。
【0012】
また、前記開口の周縁部において前記折曲部に前記開口の径方向の外側から連なる部分には、前記開口方向に沿う本体筒部の外側に突出するとともに前記開口方向に沿う本体筒部の内側に開口する中空の突条部が形成されていても良い。
【0013】
この場合、突条部が、前記開口の周縁部において折曲部に前記径方向の外側から連なる部分に形成されているので、連結体部を反転変形させる際に前記開口方向に加えられる力を、突条部で受け止めさせることができる。さらに、突条部が、前記開口方向の内側に開口する中空に形成されているので、突条部を、その内部が狭められるように或いは広げられるように、前記径方向に伸縮させることができる。
以上より、連結体部を反転変形させる際に、突条部が、連結体部に加えられる力を受け止めつつ前記径方向に伸縮することで、折曲部を円滑に折曲変形させることが可能になり、連結体部をより容易に反転変形させることができる。
【0014】
また、前記本体筒部は、環状の接地部を備え、前記連結体部は、前記接地部の径方向の内側に配設されていても良い。
【0015】
この場合、連結体部が、接地部の径方向の内側に配設されているので、連結体部を前記陥没位置に反転変形させた後、接地部を接地させることで、この詰め替え容器を自立させることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る詰め替え容器によれば、連結体部を突出位置と陥没位置との間で容易に反転変形させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施形態に係る詰め替え容器の縦断面図である。
【図2】図1に示す詰め替え容器の要部の拡大断面図であって、連結体部が突出位置に位置する状態を示す図である。
【図3】図2に示す詰め替え容器を、中心軸方向に沿って接地部側から底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態に係る詰め替え容器を説明する。
図1から図3に示すように、詰め替え容器10は、内容物が収容されるとともに開口11aが形成された本体筒部11と、内容物が注出される注出口部12と、本体筒部11における前記開口11aの周縁部11bと注出口部12とを連結する連結体部13と、を備えている。この詰め替え容器10は、例えば押出成形や押出ブロー成形等により合成樹脂材料等で一体に形成されている。
【0019】
ここで、前記開口11aは平面視円形状に形成されており、本体筒部11および前記開口11aそれぞれの中心軸は共通軸上に位置している。以下、この共通軸を中心軸Oといい、中心軸Oに直交する方向を径方向といい、中心軸Oを中心に周回する方向を周方向という。つまり、本実施形態では、中心軸O方向は、前記開口11aの開口方向と一致し、径方向は、前記開口11aの径方向と一致する。
【0020】
本体筒部11は、筒状の胴部14と、この胴部14において中心軸O方向の一方側に位置する一端開口部に連結された環状の接地部15と、胴部14の他端開口部に形成されたシール部16と、を備えている。
接地部15は、その外周縁部が胴部14の一端開口部に連結されている。そして、接地部15の内側に形成された開口が、前記開口11aとなっている。
図示の例では、シール部16は、胴部14の他端開口部の内周面において前記中心軸Oを挟んで対向する部分が、互いに溶着あるいは融着されることで形成されており、胴部14の他端開口部を閉塞している。なお、シール部16は、前記他端開口部から本体筒部11内に内容物が注入された後に形成される。
【0021】
連結体部13は、本体筒部11に対して突出する突出位置13Aと、本体筒部11に対して陥没する陥没位置13Bと、の間を、前記開口11aを通して反転変形可能に形成されている。そして、連結体部13を前記陥没位置13Bに反転変形させることで、注出口部12を、詰め替え容器10において連結体部13により形成された陥没部分に収納することができる。
連結体部13は、接地部15の径方向の内側に配設されている。そして、連結体部13は、一端部17a側から他端部17b側に向かうに従い漸次、前記開口11aから離れる傾斜壁部17と、この傾斜壁部17の外縁部17cと本体筒部11における前記開口11aの周縁部11bとを連結する側壁部18と、を備えている。
【0022】
傾斜壁部17は、前記開口11aにおける開口面および中心軸Oのそれぞれに対して傾斜している。本実施形態では、傾斜壁部17の一端部17aは、本体筒部11における前記開口11aの周縁部11bに連結されている。また、図3に示すように、傾斜壁部17は、円盤状に形成されるとともに、径方向のうち、傾斜壁部17の一端部17aにおいてこの傾斜壁部17の周方向の中心に位置する部分を通る一方向を基準として線対称になるように配置されている。
【0023】
側壁部18は、傾斜壁部17の外縁部17cのうち一端部17aを除く部分と本体筒部11における前記開口11aの周縁部11bとを連結している。また、図1および図2に示すように、側壁部18は、本体筒部11側から傾斜壁部17側に向かうに従い漸次、径方向の内側に向けて延びており、傾斜壁部17と同様に、前記開口11aにおける開口面および中心軸Oのそれぞれに対して傾斜している。また、図示の例では、側壁部18は、周方向に湾曲された1つの湾曲壁部で構成されている。
以上のように形成された連結体部13は、図2に示すように、前記突出位置13Aに反転変形されたときには、中空になる。
【0024】
図1から図3に示すように、注出口部12は、傾斜壁部17に本体筒部11の外側に向けて突出するように連結されている。本実施形態では、注出口部12は、その内側開口部が傾斜壁部17に連結されるとともに、その中心軸線が傾斜壁部17と直交するように配置されている。
【0025】
また、傾斜壁部17には、前記内側開口部に対応する連通孔17dが形成されている。そして、図1に示すように、連結体部13が前記陥没位置13Bに反転変形されたときには、連通孔17dを通して本体筒部11内と注出口部12内とが連通されている。また、図2に示すように、連結体部13が前記突出位置13Aに反転変形されたときには、連通孔17d、連結体部13内および前記開口11aを通して本体筒部11内と注出口部12内とが連通されている。
【0026】
また、図1から図3に示すように、図示の例では、注出口部12において前記内側開口部の反対側に位置する外側開口部には、この外側開口部を閉塞する栓体19が設けられている。
栓体19は、前記外側開口部に離脱可能に連結された有底筒状の栓筒部19aと、栓筒部19aの外面に突設された把持板部19bと、を備えている。図示の例では、栓筒部19aは、破断可能な弱化部20を介して前記外側開口部にその全周にわたって連結されている。また、把持板部19bは、径方向に沿って延在するとともに、中心軸O方向に沿った大きさが、径方向に沿って傾斜壁部17の一端部17a側から他端部17b側に向けて漸次大きくなっている。
【0027】
以上のように構成された注出口部12および栓体19によれば、例えば把持板部19bを把持した後、栓体19を本体筒部11から引き離す或いは捩るように把持板部19bに力を加えることで、弱化部20を破断させて注出口部12の外側開口部を開口させ、その後、注出口部12を通して内容物を注出することができる。
【0028】
そして、本実施形態では、本体筒部11における前記開口11aの周縁部11bと、側壁部18と、は、中心軸O方向に折曲変形可能に形成された折曲ライン(折曲部)21を介して連結されている。図3に示すように、図示の例では、折曲ライン21は、本体筒部11における前記開口11aの周縁部11bの全周にわたって配設されている。
【0029】
また、図1から図3に示すように、本実施形態では、前記開口11aの周縁部11bにおいて折曲ライン21に径方向の外側から連なる部分には、中心軸O方向(開口方向)に沿う本体筒部11の外側に突出するとともに中心軸O方向(開口方向)に沿う本体筒部11の内側に開口する中空の突条部22が形成されている。
突条部22は、前記開口11aの周縁部11bの全周にわたって環状に形成されるとともに、周方向の位置によらず縦断面視形状が同一形状となっている。図示の例では、突条部22は、径方向の内側から外側に向かうに従い中心軸O方向の内側から外側に向けて延びる第1壁部22aと、第1壁部22aの径方向の外端縁に連結され、径方向の内側から外側に向かうに従い中心軸O方向の外側から内側に向けて延びる第2壁部22bと、を備えており、縦断面視形状が、中心軸O方向の外側に凸となる三角形状になっている。そして、この突条部22における径方向の内端縁が折曲ライン21に連なっている。なお、図示の例では、突条部22の肉厚は、接地部15および連結体部13の肉厚と等しくなっている。
【0030】
以上説明したように、本実施形態に係る詰め替え容器10によれば、本体筒部11における前記開口11aの周縁部11bと、側壁部18と、が、中心軸O方向に折曲変形可能に形成された折曲ライン21を介して連結されているので、連結体部13の傾斜壁部17に中心軸O方向の力を加えたときに、折曲ライン21が折曲変形させられつつ、傾斜壁部17が一端部17aを中心に中心軸O方向に回動させられ、連結体部13が前記開口11aを通して反転変形することとなる。
ここで、中心軸O方向の力を、傾斜壁部17のうち他端部17bに加えることにより、この傾斜壁部17に一端部17aを中心とした大きなモーメントを生じさせることが可能になり、前述の反転変形に要する力を小さくすることができる。
以上より、中心軸O方向の力を前記他端部17bに加えることにより、連結体部13を反転変形させるに際し、中心軸O方向に加える力を小さくすることが可能になり、連結体部13を前記突出位置13Aと前記陥没位置13Bとの間で容易に反転変形させることができる。
【0031】
また、側壁部18が、本体筒部11側から傾斜壁部17側に向かうに従い漸次、径方向の内側に向けて延びているので、例えば、側壁部18が、中心軸O方向に沿って平行に延びている場合に比べて、連結体部13を容易に反転変形させることが可能になり、連結体部13をより容易に反転変形させることができる。
【0032】
また、注出口部12が、傾斜壁部17に本体筒部11の外側に向けて突出するように連結されているので、連結体部13を前記突出位置13Aに反転変形させた際に、注出口部12を本体筒部11に対して十分に外側に突出させることが可能になり、注出口部12から内容物を注出するための操作、例えば栓体19を注出口部12から分離させる操作や、開口された注出口部12から内容物を注出する操作等を容易に行うことができる。
【0033】
また、突条部22が、前記開口11aの周縁部11bにおいて折曲ライン21に径方向の外側から連なる部分に形成されているので、連結体部13を反転変形させる際に中心軸O方向に加えられる力を、突条部22で受け止めさせることができる。さらに、突条部22が、中心軸O方向の内側に開口する中空に形成されているので、突条部22を、その内部が狭められるように或いは広げられるように、径方向に伸縮させることができる。
以上より、連結体部13を反転変形させる際に、突条部22が、連結体部13に加えられる力を受け止めつつ径方向に伸縮することで、折曲ライン21を円滑に折曲変形させることが可能になり、連結体部13をより容易に反転変形させることができる。
【0034】
また、連結体部13が、接地部15の径方向の内側に配設されているので、連結体部13を前記陥没位置13Bに反転変形させた後、接地部15を接地させることで、この詰め替え容器10を自立させることができる。
【0035】
なお、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、前記実施形態では、本体筒部11は、環状の接地部15を備えるものとしたが、この接地部15はなくても良い。
【0036】
また、前記実施形態では、栓体19を備えているものとしたが、これに限られるものではなく、例えば注出口部を有底筒状に形成して前記外側開口部を閉塞壁(底壁部)で閉塞し、本体筒部内の内容物を注出する際に、注出口部における外側開口部側の閉塞壁近傍を切断して注出口部を開口させ、注出口部から内容物を注出しても良い。さらに、栓体を備える場合であっても、前記実施形態に示した栓体に限られるものではなく、例えば、栓体を、注出口部に嵌合や螺合などにより着脱可能なキャップ体としても良い。
さらに、前記実施形態では、注出口部12は、傾斜壁部17に本体筒部11の外側に向けて突出するように連結されているものとしたが、これに限られるものではなく、例えば側壁部18に連結されていても良い。
【0037】
また、前記実施形態では、胴部14の他端開口部は、シール部16によって閉塞されるものとしたが、胴部14の他端開口部が閉塞されれば、これに限られず、例えば、前記他端開口部を、この他端開口部に着脱可能に装着されるキャップ体によって閉塞する構成としてもよく、また、前記他端開口部を、この他端開口部の内周面同士を接着することによって閉塞する構成としても良い。さらに、胴部14において他端開口部側に位置する部分を、中心軸O方向に反転変形可能に形成し、この部分を本体筒部内に陥没させたときに陥没部分にシール部16が収納される構成としても良い。
【0038】
また、前記実施形態では、傾斜壁部17の一端部17aは、本体筒部11における前記開口11aの周縁部11bに連結され、側壁部18は、傾斜壁部17の外縁部17cのうち一端部17aを除く部分と本体筒部11における前記開口11aの周縁部11bとを連結するものとしたが、これに限られるものではない。例えば、傾斜壁部が、本体筒部における前記開口の周縁部に連結されずに、側壁部が、傾斜壁部の外縁部の全周と、本体筒部における前記開口の周縁部の全周と、を、連結する構成であっても良い。
【0039】
また、前記実施形態では、折曲ライン21は、本体筒部11における前記開口11aの周縁部11bの全周にわたって配設されるものとしたが、本体筒部11における前記開口11aの周縁部11bと、側壁部18と、を連結すれば、これに限られるものではない。例えば、折曲ラインは、この詰め替え容器を中心軸方向に沿って接地部側から見た底面視において、C字状になるように配設され、本体筒部における前記開口の周縁部と、傾斜壁部の一端部と、の間に配設されないものとしても良い。この場合であっても、傾斜壁部は、他端部に中心軸方向の力が加えられることにより、一端部を中心に中心軸方向に回動させられるので、連結体部を反転変形させることができる。さらにこの場合、突条部は、前記開口の周縁部において折曲ラインに前記開口の径方向の外側から連なる部分に形成されていれば、環状に形成されていなくてもよく、折曲ラインと対応するように前記底面視でC字状に形成されていても良い。
【0040】
また、傾斜壁部17は、一端部17a側から他端部17b側に向かうに従い漸次、前記開口11aから離れるものであれば、前記実施形態に示したものに限られず、例えば、平面視矩形状に形成されていても良い。
また、前記実施形態では、側壁部18は、本体筒部11側から傾斜壁部17側に向かうに従い漸次、径方向の内側に向けて延びているものとしたが、これに限られるものではなく、例えば、側壁部が、中心軸方向に沿って平行に延びていても良い。さらに、側壁部18が、1つの湾曲壁部で構成されているものとしたが、これに限られず、例えば複数の平坦な壁部が、周方向で隣り合うもの同士が連結されることで構成されていても良い。
【0041】
また、前記実施形態では、前記開口11aの周縁部11bにおいて折曲ライン21に径方向の外側から連なる部分には、突条部22が形成されているものとしたが、これに限られるものではなく、突条部22は無くても良い。また、突条部22の形態は、中心軸O方向に沿う本体筒部11の外側に突出するとともに中心軸O方向に沿う本体筒部11の内側に開口する中空であれば、前記実施形態に示すものに限られない。
【0042】
また、前記実施形態では、前記開口11aは平面視円形状に形成されており、本体筒部11および前記開口11aそれぞれの中心軸は共通軸上に位置しているものとしたが、これに限られるものではない。例えば、前記開口は平面視矩形状であっても良く、また、本体筒部および前記開口それぞれの中心軸は共通軸上に位置していなくても良い。
【0043】
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0044】
10 詰め替え容器
11 本体筒部
11a 開口
11b 周縁部
12 注出口部
13 連結体部
13A 突出位置
13B 陥没位置
15 接地部
17 傾斜壁部
17a 一端部
17b 他端部
17c 外縁部
18 側壁部
21 折曲ライン(折曲部)
22 突条部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内容物が収容されるとともに開口が形成された本体筒部と、
内容物が注出される注出口部と、
前記本体筒部における前記開口の周縁部と前記注出口部とを連結する連結体部と、を備え、
前記連結体部は、前記本体筒部の外側に突出する突出位置と、前記本体筒部内に陥没する陥没位置と、の間を、前記開口を通して反転変形可能に形成された詰め替え容器であって、
前記連結体部は、一端部側から他端部側に向かうに従い漸次、前記開口から離れる傾斜壁部と、この傾斜壁部の外縁部と前記本体筒部における前記開口の周縁部とを連結する側壁部と、を備え、
前記本体筒部における前記開口の周縁部と、前記側壁部と、は、前記開口の開口方向に折曲変形可能に形成された折曲部を介して連結されていることを特徴とする詰め替え容器。
【請求項2】
請求項1記載の詰め替え容器であって、
前記側壁部は、前記本体筒部側から前記傾斜壁部側に向かうに従い漸次、前記開口の径方向の内側に向けて延びていることを特徴とする詰め替え容器。
【請求項3】
請求項1又は2記載の詰め替え容器であって、
前記注出口部は、前記傾斜壁部に前記本体筒部の外側に向けて突出するように連結されていることを特徴とする詰め替え容器。
【請求項4】
請求項1から3いずれか1項に記載の詰め替え容器であって、
前記開口の周縁部において前記折曲部に前記開口の径方向の外側から連なる部分には、前記開口方向に沿う本体筒部の外側に突出するとともに前記開口方向に沿う本体筒部の内側に開口する中空の突条部が形成されていることを特徴とする詰め替え容器。
【請求項5】
請求項1から4いずれか1項に記載の詰め替え容器であって、
前記本体筒部は、環状の接地部を備え、
前記連結体部は、前記接地部の径方向の内側に配設されていることを特徴とする詰め替え容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−260594(P2010−260594A)
【公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−111573(P2009−111573)
【出願日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【出願人】(000006909)株式会社吉野工業所 (2,913)
【Fターム(参考)】