説明

語学習得装置

【課題】 学習者が習得しようとする言語による音声データ及び文字データのいずれかを選択することができようにする。
【解決手段】 学習者が音声データ又は文字データのいずれかと言語とを選択すると、選択した音声データが出力選択手段4から音声で出力される。出力された音声データを文字データに変換する。一方、出力選択手段4から出力された文字データを文字出力手段8から出力する。音声データに対応して入力手段3から学習者により入力された文字データとの一致又は不一致を判別し、あるいは文字データに対応して入力手段3から学習者により入力された文字データとの一致又は不一致を判別して結果出力手段9に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、記録された音声データや文字データを使用して語学習得を行う語学習得装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の語学習得装置においては、教材テキストに対応して英文が表示され、複数の選択肢から解答を選んで解答欄に入力する。解答された誤答パターンによって数種類のコメントをヒントにして再び解答する。又、表示された英文についてセンテンス毎にヒヤリング用の音声が出力される(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開平6−95585号公報(第2頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の語学習得装置では、教材テキストに対応した英文が表示されると共に、センテンス毎にヒヤリング用の音声が出力されるので、学習者が習得しようとする言語による音声データ及び文字データのいずれかを選択することができないという問題点があった。
【0005】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、学習者が習得しようとする言語による音声データ及び文字データのいずれかを選択可能な語学習得装置を提供することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係わる語学習得装置は、語学を習得しようとする学習者が必要事項を入力する入力手段と、複数の言語からなる音声データ及び文字データが記録された記憶手段と、この記憶手段に記録された言語、音声データ及び文字データから学習者が選択して入力手段により入力した音声データ又は文字データのいずれかと言語とを出力する出力選択手段と、この出力選択手段から出力された音声データを音声で出力する音声出力手段と、出力選択手段から出力された音声データを文字データに変換して対応文字データを出力する文字変換手段と、出力選択手段から出力された文字データを文字で出力する文字出力手段と、音声出力手段から出力された音声データに対応して入力手段から学習者により入力された文字データとの一致又は不一致を判別し、あるいは文字出力手段から出力された文字データに対応して入力手段から上記学習者により入力された文字データとの一致又は不一致を判別する判別手段と、この判別手段の判別結果を出力する判別結果出力手段とを備えたものである。
【発明の効果】
【0007】
この発明は、習得しようとする言語による音声データ及び文字データのいずれかを選択し、選択された音声データ又は文字データのいずれかと入力手段から入力された文字データとを判別手段で一致又は不一致の判別をすることにより、学習者の学習目的に応じて教材を選択することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
実施の形態1.
図1は実施の形態1の構成を示すブロック図、図2は図1の動作を説明するフローチャートである。図1及び図2において、外部の記録媒体1に記録されている複数の言語からなる音声データ及び音声データに対応した文字データが記憶手段2に取り込まれている。キーボード等の入力手段3から習得しようとする言語と、音声データ又は文字データを選択して入力すると、出力選択手段4から選択された言語による音声データ又は文字データが出力される。音声データが選択された場合は、音声出力手段5から音声が出力されると共に、文字変換手段6により音声データに対応した対応文字データに変換される。対応文字データは判別手段7に入力される。一方、文字データが選択された場合は、選択文字データとして文字出力手段8に文字で出力されると共に、判別手段7に入力される。学習者が入力手段3から対応文字データ又は選択文字データに対応した文字データを入力文字データとして判別手段7に入力する。入力手段3から入力された入力文字データと対応文字データ又は選択文字データとの一致又は不一致を判別手段7が判別して結果出力手段9に出力する。
【0009】
このように構成された語学習得装置においては、学習を始めるに当たってDVD等の記録媒体1に記録されている音声データ及び文字データを記憶手段2に取り込む(ステップS1)。この各データは、例えば英語と日本語等の複数の言語で記録されている。ここで、学習者は入力手段3から学習モードを選択する(ステップS2)。例えば、英語で音声を出力する音声データを選択すると、記憶手段2に記録されている音声データが出力選択手段4から出力される(ステップS3)。これにより、音声出力手段5から音声データに対応した内容が音声で出力される(ステップS4)。学習者は音声出力手段5から出力された音声に対する英語の文字データを入力手段3から判別手段7に入力する。一方、出力選択手段4から出力された音声データは、文字変換手段6で音声データに変換した対応文字データとして判別手段7に出力される(ステップS6)。判別手段7では、入力手段3から入力された入力文字データと文字変換手段6から入力された対応文字データとが一致しているか、不一致かを判別して(ステップS7)結果を結果出力手段9に出力する。学習者が入力した入力文字データが対応文字データと一致してない(ステップS8)場合は再入力する。一致している場合に学習を中止(ステップS9)しようと思えば終了する。ここで、さらに次の学習をする(ステップS9)場合は、学習モードを選択する(ステップS2)。
一方、学習モード選択(ステップ2)において日本語で文字出力される文字データを選択すると、記憶手段2に記録されている文字データが選択文字データとして出力選択手段4から出力される(ステップS10)。これにより、文字出力手段8から選択文字データに対応した内容が文字で出力される(ステップS11)。なお、音声データも文字データも選択されない(ステップ10)場合は、この学習は終了される。学習者は文字出力手段8から出力された日本語の文字に対する解答を英語の文字データで入力手段3から判別手段7に入力する。判別手段7では、入力手段3から入力された入力文字データと出力選択手段4から出力された選択文字データとが一致しているか、不一致かを判別して(ステップS7)結果を結果出力手段9に出力する。
【0010】
以上のように、学習者が習得しようとする音声データ及び文字データのいずれかを選択し、選択された音声データ又は文字データのいずれかと入力手段3から入力された文字データとを判別手段7で一致又は不一致の判別をすることにより、学習者の学習目的に応じて教材を選択することができる。
実施の形態1において、入力手段3はキーボード等により文字データを入力するものについて説明したが、学習者が音声で解答して音声を文字変換することにより文字データとして判別手段7に入力しても同様の効果を期待することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】実施の形態1の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0012】
2 記憶手段、3 入力手段、4 出力選択手段、5 音声出力手段、
6 文字変換手段、7 判別手段、8 文字出力手段、9 結果出力手段。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
語学を習得しようとする学習者が所定の内容を入力する入力手段と、複数の言語からなる音声データ及び文字データが記録された記憶手段と、学習者が選択した言語による音声データ又は文字データのいずれかを上記入力手段から入力することにより上記記憶手段に記録された言語、音声データ及び文字データの中から上記学習者が選択した言語と音声データ又は文字データのいずれかを出力する出力選択手段と、この出力選択手段から出力された音声データを音声で出力する音声出力手段と、上記出力選択手段から出力された音声データを文字データに変換して対応文字データを出力する文字変換手段と、上記出力選択手段から出力された文字データを文字出力する文字出力手段と、上記音声出力手段から出力された音声データに対応して上記入力手段から上記学習者が入力した入力文字データと上記対応文字データとの一致又は不一致を判別し、あるいは上記文字出力手段から出力された文字データに対応して上記入力手段から上記学習者により入力された入力文字データとの一致又は不一致を判別する判別手段と、この判別手段の判別結果を出力する判別結果出力手段とを備えたことを特徴とする語学習得装置。

【図1】
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【図2】
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