説明

誤操作防止用バックルカバー

【課題】幼児等に対し、勝手にシートベルトを解除させないと共に、緊急時の事を考え、大人が通常と同じ動作で解除できる低コストのバックルカバーの提供。
【解決手段】弾力性のある樹脂のみで構成されており、シートベルトのプレートが挿通する部分のみが開口していることを特徴とする。バックルカバーの上面部1は、シートベルトのプレートを挿通させる為に開口部が設けられている。上面部2、側面部3,4,5,6で構成されており、底面はない。上面部2を通常より強めに押圧することでポリエチレンが押され、解除することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車のシートベルトの留め具部分であるバックルを覆うバックルカバーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車のシートベルトは、事故等から身を守る為にシートに体を拘束するものである。
【0003】
また、乳幼児を自動車に乗車させる場合に、チャイルドシートやジュニアシートが義務ずけられている。上記チャイルドシートは、自動車のシートベルトにて、本体をシートに固定し、チャイルドシート付属のベルトで、乳児を拘束する構造になっている。それに対し、上記ジュニアシートは、自動車のシートベルトにて、幼児をシートに拘束する構造になっている。
【0004】
なお、本発明に関する公知技術として次の特許文献1及び特許文献2を挙げることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】 特開2010−207256号公報
【特許文献2】 特開2001−287620号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本来、シートベルトは、身を守る為に、シートに体を拘束するものである。それを解除するには、解除ボタンを押圧するだけで、シートベルトが外れる構造になっているのだが、安全、危険の区別が付かない幼児は、拘束される事を嫌がり、手の届くところにある解除ボタンを容易に押圧し、ジュニアシートから、抜け出してしまい、危険な状態になることがある。
【0007】
また、上記特許文献1に関しては、バックルの解除部分に扉状のものが設けられた構造で、ロック解除時は、扉を開いて、解除ボタンを押圧しなければならない。
【0008】
また、上記特許文献2に関しては、バックルの解除部分に細長く、溝が設けられている構造で、ロック解除時は、その溝にドライバ等の工具を用いて、解除ボタンを押圧しなければならない。
【0009】
いずれの特許文献も事故等の緊急時に通常のシートベルトを外すよりも時間がかかる為、逃げ遅れたりする危険性がある。
【0010】
また、特許文献1は、多量の部材を使用する為、製造コストもかかる。
【0011】
そこで、本発明は、安全、危険の区別の付かない幼児等に対し、勝手にシートベルトの解除ボタンを押圧させないと共に、緊急時も事も考え、大人が通常と同じ動作で解除ボタンを押圧できる、低コストの器具を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述の目的を達成する本発明のバックルカバーは、自動車のシートベルトのバックルを覆うバックルカバーであって、シートベルトのプレートを挿通する部分のみを開口部としていることを特徴とする。
【0013】
また、前記バックルカバーは、弾力性のある樹脂のみで構成していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
以上説明したように、本発明によれば、自動車のバックルにバックルカバーを装着することによって、安全、危険の区別の付かない幼児等が解除ボタンを押圧することを防止し、緊急時には、大人が通常の動作で、容易に解除ボタンを押圧できるという効果を有している。また、1種類の部材を使用することで製造コストも抑えられるという効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】 本発明の第1の実施の形態に係るバックルカバーの外観斜視図である。
【図2】 本発明のバックルカバーを装着した状態の図である。
【図3】 本発明のバックルカバーを装着した状態で解除ボタンを押圧する動作を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1が示すように、本バックルカバーは、弾力性のある樹脂のみで形成されている。例として、ポリエチレンでの一体成型が望ましい。上面2は、下にある解除ボタンを上から押圧した場合、幼児の力では押圧できない、尚且つ、大人の力では押圧できるくらいの圧さ、1cmくらいが望ましいが、限定されるものではない。また、側面の肉厚はも1cmくらいが望ましいが、限定されるものではない。バックルカバーの外寸は、シートベルトのバックルを覆い被せる大きさということで、一般的なサイズ、若しくは、車種別に製作してもよいものとする。
【0017】
バックルカバーの上面部1は、シートベルトのプレートを挿通させる為に開口部が設けられている。上面部2、側面部3,4,5,6で構成されており、底面はない。
【0018】
図2は、バックルカバーを装着した状態と、シートベルトのプレートを表したものである。
【0019】
図3は、バックルカバーを装着した状態で解除ボタンを押圧する動作を表したものである。通常の解除ボタンを押圧する場所、上面部2を通常より強めに押圧することでポリエチレンが押され、解除することができるものである。
【産業上の利用可能性】
【0020】
本発明は、自動車のシートベルトのバックルが、安全、危険の区別が付かない幼児等に解除されることを防止する器具で利用することができる。
【符号の説明】
【0021】
1 開口部
2 上面部
3 側面部
4 側面部
5 側面部
6 側面部
7 シートベルトのプレート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車のシートベルトの留め具部分(バックル)を覆うバックルカバーであって、シートベルトのプレートを挿通する部分のみを開口部としていることを特徴とするバックルカバー。
【請求項2】
前記バックルカバーは、弾力性のある樹脂のみで構成していることを特徴とする請求項1記載のバックルカバー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−218720(P2012−218720A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−94488(P2011−94488)
【出願日】平成23年4月4日(2011.4.4)
【出願人】(305030663)
【Fターム(参考)】