説明

調味機能を具えた多孔炭材及びその製造方法

【課題】便利に調味に利用でき、調味に水溶性アルカロイドを応用できる調味機能を具えた多孔炭材及びその製造方法を提供する。
【解決手段】リグニンを含む材料を加熱炭化させて特定形態の多孔担体1を形成する。多孔担体1に抽出した水溶性アルカロイドを分布させる。多孔担体1には、別に第二成分を添加する。リグニンを含む材料には、加熱処理前に先ず成形加工を施す。加熱処理は、煙で燻す乾燥期、温度上昇乾燥期、炭化初期、主要炭化期及び精錬期を含み、加熱処理は低酸素下で行い、多レベル加熱に移行し、多孔炭材を形成する。これによって、多孔炭材を調味物に接触させると、水溶性アルカロイドが溶け出して調味物内に入り、調味できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、調味用の多孔炭材、該多孔炭材の製造方法及び一種の多孔炭材で調味を行う方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
多孔炭材の中で最も使用するのは活性炭で、飲用水濾過、除臭及び廃水処理に広く利用されており、主に吸着機能を応用している。例として、竹炭質の細かな多孔は、表面積がより大きく(1gの竹炭は200m2〜300m2に達し)、吸着力が強い。そのため、すでに開発された多くの竹炭利用の応用領域は、例として挙げると、活性炭として利用する炭−竹炭を水蒸気法で活性化処理して、均一な細かい孔構造を形成させる。室内の湿度を調整する炭−竹炭で水分を吸ったり、吐き出したりする調節機能で、室内の湿度の上昇を抑え、更に、カビや微生物の繁殖を防止する。除臭を行う炭−竹炭は、空気中の異臭分子を最大限に吸着する能力を具えている。部屋、客間、トイレまたは車の中等の空間に竹炭を置き、除臭を行い、空気を浄化する。水質を浄化する炭−竹炭の強力な分子の吸着特性を利用し、水中の有害物質と不純物質を取り除き、例として、水道水の塩素を除去する。土壌を改良する炭−竹炭は、二酸化炭素の吸着性が高く、通常、土壌に粉々に砕いて埋めると、腐乱せず、保水、水はけ、肥料保護が良好で、土壌性質を改良し、根菜作物がよく育つ。
多孔炭材は、表面積がより大きいが、現在応用されているのは、炭の吸着能力だけで、炭の調味能力の応用に於いては発展しておらず、また、多孔炭材の特殊な製造方法に対しても未だ発展していない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
解決しようとする問題点は、飲み物もしくは食品の調味操作上、不便な点である。
また、水溶性アルカロイドが調味において普遍的に応用されていない点である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、主にリグニンを含む材料を加熱炭化させて特定形態の多孔担体を形成する。この多孔担体に抽出した水溶性アルカロイドを分布させ、これによって、多孔炭材を調味物に接触させると、水溶性アルカロイドが溶け出して調味物内に入り、調味することを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明の調味機能を具えた多孔炭材及びその製造方法は、下述の利点がある。
植物体中のリグニンは、熱を受けると、水溶性アルカロイド成分が溶け出し、水溶液と接触すると、アルカリが水合作用を発し、この材に酸性アルカリ度調整機能を具えさせる。
熱い飲み物の調味を行う過程で、熱分解によって多孔炭材に大量の大孔の隙間を形成させ、調味過程において、水溶液がスピーディに隙間内に入り、水溶性アルカロイドと反応し、大孔の隙間から溶液にスピーディに拡散し、アルカロイドをイオン態で多孔炭から離し、短時間で調味が完成する。
【0006】
アルカロイドは、健康に有益な天然物に属し、製造方法で作った多孔炭材もまた健康調味品とする。
更に、多孔炭材を担体とし、吸着もしくは浸透で作った第二調味成分を多孔炭材の孔の隙間内に充填し、攪拌して溶解させ、食品の酸性アルカリ度を変化させ、複合調味する。
棒状の多孔炭材内に調味処方を予め入れ、攪拌と調味を一度に行う。
調味の操作方法を変え、多孔炭材に適量の調味を行うため、調味の時に多少の失敗がない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明は、飲み物もしくは食品の調味に於ける操作上の不便性を解決する。
本発明は、水溶性アルカロイドの調味に於ける応用が普及していない問題を解決する。
本発明は、目下、水溶性アルカロイドがその他の調味添加物と結合して複合調味を提供できていない問題を解決する。
本発明は、調味機能を具えた多孔炭材で、リグニンを含む材料を加熱炭化して特定形態の多孔担体を形成し、多孔担体に抽出した水溶性アルカロイドを分布する。
【0008】
上述のリグニンを含む材料は、繊維質20%〜59%、半繊維質20%〜35%、リグニン20%〜35%及び鉱物質1%〜10%を含む。
上述の特定形態は、細長状、塊状もしくは粉体のうちの一つとする。
上述のリグニンを含む材料は、竹材、杉材、松材または檜材から一つを選択する。
上述の多孔担体には、別に第二成分を加える。
【0009】
上述の第二成分は、カレー、塩、香料、アルカリ性物質、酢、砂糖から一つもしくはその組合せを選択する。
上述のアルカリ性物質は、シリコン、カリウム、マグネシウム、ナトリウム、カルシウム、鉄、アルミニウムの酸化物、水酸化物、炭酸水素塩和炭酸塩のうちの一つもしくはその組合せとする。
本発明は、更に、調味機能を具えた多孔炭材の製造方法であり、主に特定形状のリグニンを含む材料を加熱処理して、それを炭化形成し、水溶性アルカロイドを分布し、複数孔の隙間を具えた多孔担体を形成する。
【0010】
上述のリグニンを含む材料は、加熱処理前に先ず成形加工する。
上述の成形加工は、切断、皮むき、研磨、切削、バフ研磨、倒角、孔開け、表面被せの単一手段もしくはその組合を含む。
上述の加熱処理は、煙で燻す乾燥期(30℃〜110℃)、温度上昇乾燥期(111℃〜150℃)、炭化初期(151℃〜275℃)、主要炭化期(276℃〜550℃)及び精錬期(551℃〜950℃)を含む。
【0011】
上述のリグニンを含む材料は、竹棒である。
上述の竹棒は、加熱処理前に先ず予定のサイズに切断し、表面皮むきとバフ研磨処理を行う。
上述の加熱処理は、低酸素下で行い、多レベル加熱で実施し、各レベルでは一定の加熱時間を維持する。
【0012】
上述の多レベル加熱は、30℃〜110℃の温度維持2時間、111℃〜150℃の温度維持4時間、151℃〜275℃の温度維持7時間、276℃〜550℃の温度維持15時間及び551℃〜950℃の温度維持8時間を含む。
上述の多レベル加熱完成後、冷却期レベルに入り、成品を適する温度まで冷却して完成する。
【0013】
上述のリグニンを含む材料は、杉木棒とする。加熱処理の温度は、720℃から2000℃である。
上述のリグニンを含む材料は、竹棒とする。加熱処理は、3℃〜10℃/分の温度上昇率で、550℃から2000℃の間で温度を維持する。
上述の少なくとも一つの第二成分は、多孔担体の複数孔の隙間内に添加する。
【0014】
上述の第二成分は、複数孔の隙間に添加する方式で、その方法は吸着及び浸透を含む。
上述の第二成分は、カレー、塩、香料、アルカリ性物質、酢、砂糖から一つもしくはその組合せを選択する。
上述のアルカリ性物質は、シリコン、カリウム、マグネシウム、ナトリウム、カルシウム、鉄、アルミニウムの酸化物、水酸化物、炭酸水素塩和炭酸塩の一つもしくはその組合せとする。
【0015】
本発明は、また、調味機能を具えた多孔炭材の製造方法で、主に先ずリグニンを含む材料に加熱処理を施し、それを炭化して、複数孔の隙間に水溶性アルカロイドが分布した多孔担体を形成し、それを特定の形状にする。
上述の加熱処理は、煙で燻す乾燥期(30℃〜110℃)、温度上昇乾燥期(111℃〜150℃)、炭化初期(151℃〜275℃)、主要炭化期(276℃〜550℃)及び精錬期(551℃〜950℃)を含む。
【0016】
上述の加熱処理は、低酸素下で行い、多レベルで加熱し、各レベルに於いて一定の加熱時間を維持する。
上述の多レベル加熱は、30℃〜110℃の温度維持2時間、111℃〜150℃の温度維持4時間、151℃〜275℃の温度維持7時間、276℃〜550℃の温度維持15時間及び551℃〜950℃の温度維持8時間を含む。
【0017】
上述の多レベル加熱完成後、冷却期レベルに入り、成形加工を行う。
上述の成形加工は、切断、表面皮むき、研磨切削及び屑除去を含む。
上述のリグニンを含む材料は、杉木とする。その加熱処理の温度は、720℃から2000℃である。
上述のリグニンを含む材料は、竹材とする。その加熱処理は、3℃〜10℃/分の温度上昇率で、300℃から2000℃までの間で温度維持する。
上述の少なくとも一つの第二成分は、多孔担体の複数孔の隙間内に添加する。
上述の第二成分は、複数孔の隙間に添加する方式で、吸着と浸透を含む。
【0018】
上述の第二成分は、カレー、塩、香料、アルカリ性物質、酢、砂糖から一つもしくはその組合せを選択する。
上述のアルカリ性物質は、シリコン、カリウム、マグネシウム、ナトリウム、カルシウム、鉄、アルミニウムの酸化物及び水酸化物のうちの一つもしくはその組合せとする。
本発明は、また、多孔炭材で調味を行う方法とし、主に水溶性アルカロイドを具えた多孔炭材を調味物に接触させ、水溶性アルカロイドを調味物に溶け出させる。
上述の多孔炭材には、別に調味用の第二成分を添加し、更に第二成分は調味物に溶け出す。
【0019】
(実施例)
本発明の一実施例による調味機能を具えた多孔炭材は、図1及び図2に示すとおり、細長状のリグニンを含む材料を加熱炭化して、水溶性アルカロイドを具えた多孔担体1に形成し、リグニンを含む材料は繊維質20%〜59%、半繊維質20%〜35%、リグニン20%〜35%及び鉱物質1%〜10%を含み、竹材、杉材、松材、檜材の材料から選ぶ。多孔担体1の孔の隙内には調味用の第二成分が含まれ、第二成分はカレー、塩、香料、アルカリ性物質(シリコン、カリウム、マグネシウム、ナトリウム、カルシウム、鉄、アルミニウムの酸化物、水酸化物と炭酸塩の内の一つもしくはその組合せ)、酢、砂糖から一つもしくはその組合せを選ぶ。上述の細長状の多孔担体1を第二成分を含んだ溶液内に浸して、第二成分を多孔担体1の孔内に付着させる。また、多孔担体1は、細長状の他にその他の例としてブロック状、顆粒状もしくは粉状でも行える実施例とする。
【0020】
本実施例の調味機能を具えた多孔炭材及びその製造方法は、主にリグニンを含む材料である竹棒もしくは杉木棒を先ず成形加工する。その成形加工は、下述を含む。
1.切断。竹棒もしくは杉木棒を特定の長さに切断する。その長さは攪拌に適する長さがよい。
2.皮むき。竹棒もしくは杉木棒の表皮を取り除く。
【0021】
3.研磨。すでに切断、成型した竹棒もしくは杉木棒を相互に研磨もしくは使用する研磨機もしくは紙やすりで研磨してバフ研磨等を行い、表面を滑らかにし、逆形に加工して円弧形を形成する(バリを取り去る)。
4.孔開け。孔開けの実施はどちらでもよいが、竹棒もしくは杉木棒上に孔開け加工を行い、成形後、掛けやすくする。
ただ、すでに特定の形状であるリグニンを含む材料、例として、箸の場合は、上述の成形加工手段を省略してもよく、直接特定形状のリグニンを含む材料で後述の多レベル加熱処理を行うこともできる。
【0022】
成形の後、竹棒もしくは杉木棒に多レベルの加熱処理を施し、各レベルで一定の加熱時間を維持する。そのうち竹棒は3℃〜10℃/分の温度上昇率で加熱し、550℃から2000℃の間で温度を維持し、杉木棒の維持温度は720℃から2000℃である。前述の多レベル加熱処理は、煙で燻す乾燥期(30℃〜110℃)の温度維持は2時間、温度上昇乾燥期(111℃〜150℃)の温度維持は4時間、炭化初期(151℃〜275℃)の温度維持は7時間、主要炭化期(276℃〜550℃)は15時間、精錬期(551℃〜950℃)の温度維持は8時間である。各レベルの加熱処理はすべて低酸素下で行い、多レベル加熱完成後は冷却期レベルに入る。これは、成品を適する温度(200℃以下ならよい)まで冷却し、それを炭化させて、水溶性アルカロイドが分布した多孔担体に形成する。この多孔担体の複数の孔の隙間内に別に吸着もしくは浸透方式で第二成分を添加し、第二成分はカレー、塩、香料、アルカリ性物質(シリコン、カリウム、マグネシウム、ナトリウム、カルシウム、鉄、アルミニウムの酸化物、水酸化物、炭酸水素塩、炭酸塩の内の一つもしくはその組合せ)、酢、砂糖の一つもしくはその組合せから選ぶ。
【0023】
図3に示すとおり、炭化した多孔担体1は、持ち手箇所にプラスチック膜もしくはホルダー2を被せ、握りやすくする。
本実施例の調味機能を具えた多孔炭材及びその製造方法は、主にリグニンを含む材料である竹材もしくは杉木(松木、檜木も同じ条件で処理をする)に先ず加熱処理をして、各レベルで一定の加熱時間を維持する。そのうち竹材は3℃〜10℃/分の温度上昇率で加熱し、300℃から2000℃の間で温度を維持する。杉木(松木、檜木も同じ条件で処理をする)の維持温度は720℃から2000℃である。前述の多レベル加熱処理は、煙で燻す乾燥期(30℃〜110℃)の温度維持2時間、温度上昇乾燥期(111℃〜150℃)の温度維持4時間、炭化初期(151℃〜275℃)の温度維持7時間、主要炭化期(276℃〜550℃)15時間、精錬期(551℃〜950℃)の温度維持8時間を含む。各レベル加熱処理は、すべて低酸素の下で行う。多レベル加熱完成後は冷却期レベルに入り、それは成品を適する温度(200℃以下ならよい)まで冷却する。これを水溶性アルカロイドが分布した多孔担体に炭化形成させ(多孔炭の実物体は図4に示すとおり)、その後、多孔担体に下述の成形加工を行う
【0024】
1.切断。多孔担体を特定の長さに切断する。その長さは攪拌に適する長さがよい。
2.表面皮むき。皮むき方式で多孔担体の表皮を除去する。
3.研磨切削。切断成型した多孔担体を互いに研磨するか、もしくは、研磨機を使用して研磨、バフ研磨を行い、表面を滑らかにする。
4.屑除去。バリを除去する。
【0025】
また、多孔担体の複数孔の隙間内に吸着もしくは浸透方式で第二成分を付着させる。第二成分は、カレー、塩、香料、アルカリ性物質(例として、シリコン、カリウム、マグネシウム、ナトリウム、カルシウム、鉄、アルミニウムの酸化物、水酸化物、炭酸水素塩和炭酸塩の一つもしくはその組合せ)、酢、砂糖のうちの一つもしくはその組合せである。成形後の多孔担体は、持ち手箇所にプラスチック膜もしくはホルダーを被せて持ちやすくする。
本実施例の多孔炭材を使用した調味の方法は、主に水溶性アルカロイドを具えた多孔炭材に調味物を付着させ、必要時には、攪拌して水溶性アルカロイドを調味物に溶け出させる。また、多孔炭材には別に調味用の第二成分を付着させ、且つ第二成分が調味物に溶け出す。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本考案の一実施例による調味機能を具えた多孔炭材の多孔担体を示す平面図である。
【図2】図1をA−A線で切断した断面図である。
【図3】本発明の一実施例による調味機能を具えた多孔炭材の多孔担体にホルダーを被せた状態を示す模式図である。
【図4】本考案の一実施例による調味機能を具えた多孔炭材の写真を示す図である。
【符号の説明】
【0027】
1:多孔担体、2:ホルダー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リグニンを含む材料を加熱炭化して特定形態の多孔担体を形成し、多孔担体に抽出した水溶性アルカロイドを分布させることを特徴とする調味機能を具えた多孔炭材。
【請求項2】
前記リグニンを含む材料は、繊維質を20%〜59%、半繊維質を20%〜35%、リグニンを20%〜35%、鉱物質を1%〜10%含むことを特徴とする請求項1記載の調味機能を具えた多孔炭材。
【請求項3】
前記多孔担体には、別に第二成分を添加することを特徴とする請求項1記載の調味機能を具えた多孔炭材。
【請求項4】
前記第二成分は、カレー、塩、香料、アルカリ性物質、酢及び砂糖のうちの一つもしくはその組合せであることを特徴とする請求項3記載の調味機能を具えた多孔炭材。
【請求項5】
主にリグニンを含む材料を加熱処理し、それを炭化し、複数の孔の隙間に水溶性アルカロイドを分布させた多孔担体を形成することを特徴とする調味機能を具えた多孔炭材の製造方法。
【請求項6】
前記リグニンを含む材料には、加熱処理前に先ず成形加工を施すことを特徴とする請求項5記載の調味機能を具えた多孔炭材の製造方法。
【請求項7】
前記加熱処理は、煙で燻す乾燥期、温度上昇乾燥期、炭化初期、主要炭化期及び精錬期を含み、加熱処理は低酸素下で行い、多レベル加熱に移行し、多レベル加熱は30℃〜110℃の温度維持が2時間、111℃〜150℃の温度維持が4時間、151℃〜275℃の温度維持が7時間、276℃〜550℃の温度維持が15時間、551℃〜950℃の温度維持が8時間であることを特徴とする請求項5記載の調味機能を具えた多孔炭材の製造方法。
【請求項8】
前記リグニンを含む材料は、竹棒とし、加熱処理は3℃〜10℃/分の温度上昇率で、550℃から2000℃の間で温度維持することを特徴とする請求項5記載の調味機能を具えた多孔炭材の製造方法。
【請求項9】
少なくとも別の第二成分を多孔担体の複数の孔の隙間内に付着させることを特徴とする請求項5記載の調味機能を具えた多孔炭材の製造方法。
【請求項10】
主にリグニンを含む材料に加熱処理を加え、それを炭化し、複数の孔の隙間に水溶性アルカロイドを分布させた多孔担体を形成し、成形手段で特定形状にすることを特徴とする調味機能を具えた多孔炭材の製造方法。
【請求項11】
前記加熱処理は、煙で燻す乾燥期、温度上昇乾燥期、炭化初期、主要炭化期及び精錬期を含み、加熱処理は低酸素下で行い、多レベル加熱を施し、各レベルで一定の加熱時間を維持し、多レベル加熱は30℃〜110℃の温度維持が2時間、111℃〜150℃の温度維持が4時間、151℃〜275℃の温度維持が7時間、276℃〜550℃の温度維持が15時間、551℃〜950℃の温度維持が8時間であることを特徴とする請求項10記載の調味機能を具えた多孔炭材の製造方法。
【請求項12】
主に水溶性アルカロイドを具えた多孔炭材に調味物を接触させ、水溶性アルカロイドを調味物に溶け出させることを特徴とする多孔炭材を利用した調味方法。
【請求項13】
前記多孔炭材には、別に調味用の第二成分を付着させ、第二成分が調味物に溶け出すことを特徴とする請求項12記載の多孔炭材を利用した調味方法。

【図1】
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【図3】
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【図2】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−150252(P2008−150252A)
【公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−340987(P2006−340987)
【出願日】平成18年12月19日(2006.12.19)
【出願人】(506420371)三元生技股▲分▼有限公司 (1)
【Fターム(参考)】