説明

調理器具

【課題】腕力があまりない人でも「あおり」を行うことができる調理器具を提供すること。
【解決手段】本発明の調理器具1は、火力又は電気により具材を加熱する容器を用いて利用者が調理するときに具材に接触する部分である調理部11と、一端部に調理部11が接続され、一端部から他端部に第1の方向Xに延びる柄部13とを具備している。調理部11は、柄部13が接続されていない部分から第1の方向Xに切り欠きが設けられた櫛状突起部20を備えている。櫛状突起部20は、その両端に配列され、利用者が調理するときに容器の底に接触可能な第1、2突起部21、22と、第1、2突起部21、22間に1つ又は複数配列され、利用者が調理するときに容器の底に接触しない第3突起部23とを有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、火力又は電気により具材を加熱する容器を用いて利用者が調理するときの調理器具に関する。
【背景技術】
【0002】
フライパン又は中華鍋(以下、中華鍋とする)などの容器を使って調理するときに「あおり」を行うことがある。「あおり」を行うときの利点として、まず、炒め物を調理する際、焦げ付きを防ぐことである。次に、炒め物に対して効率よく水分を飛ばすことである。
【0003】
一方、上述の容器は、炒め物に熱が伝わりやすい材料が用いられるため、利用者にとっては重いものが多い。従って、家庭などで「あおり」を行うときの欠点として、腕力があまりない人が「あおり」を行う際、炒め物が入った容器を持ち上げることは困難であり、炒め物を調理するときの難点でもある。
【0004】
腕力があまりない人とは、女性、子供、腕に障害がある障害者、体力がない人が挙げられる。体力がない人は、病気の人も含まれる。また、利用者が家庭で箸やしゃもじのようなものを用いて調理する際、上述の容器を利き腕ではないほうで持つため、体力がない人は、利き腕ではないほうの腕に力がない人も含まれる。
【0005】
腕力があまりない人が炒め物を調理することを諦めて、外食で済ませれば、上述の欠点を気にしなくてもよい。しかし、外食は出費が多くなり、生活が苦しくなる人もいる。このような場合、外食ではなく、自分で調理して食事(内食)したほうがよいと考える人も多い。
【0006】
内食することによって、人は自立していく。特に、上述の障害者や病気の人にとっては生活を豊かにする。炒め物は油で具材を炒めるだけなので、「あおり」を行うことができれば、短時間で調理することができ、内食するには重要なレシピである。
【0007】
ここで、「あおり」に関連する技術を紹介する。
【0008】
特許文献1、2には、調理用の鍋が記載されている。この鍋には蓋が設けられ、具材や油を入れるための穴を蓋の上部に設けたものである。これにより、「あおり」を容易に行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】実開平05−074419号公報
【特許文献2】実登3045337号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
特許文献1、2に記載された技術では、鍋に蓋が付いているため、通常の鍋に比べて更に重量が増す。そのため、腕力があまりない人にとっては更に重く、「あおり」を行うことが困難である。
【0011】
従って、本発明の課題は、腕力があまりない人でも「あおり」を行うことができる調理器具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
以下に、発明を実施するための形態で使用される符号を括弧付きで用いて、課題を解決するための手段を記載する。この符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための形態の記載との対応を明らかにするために付加されたものである。
【0013】
本発明の調理器具(1/2)は、火力又は電気により具材を加熱する容器を用いて利用者が調理するときに前記具材に接触する部分である調理部(11/12)と、一端部に前記調理部(11/12)が接続され、一端部から他端部に第1の方向(X)に延びる柄部(13)とを具備している。前記調理部(11/12)は、前記柄部(13)が接続されていない部分から前記第1の方向(X)に切り欠きが設けられた櫛状突起部(20)を備えている。前記櫛状突起部(20)は、その両端に配列され、前記利用者が調理するときに前記容器の底に接触可能な第1、2突起部(21、22)と、前記第1、2突起部(21、22)間に1つ又は複数配列され、前記利用者が調理するときに前記容器の底に接触しない第3突起部(23)とを有している。
【0014】
本発明の調理器具(1/2)において、前記第3突起部(23)が複数設けられている場合、前記櫛状突起部(20)は、前記第3突起部(23)に交互に配列され、前記利用者が調理するときに前記容器の底に接触可能な第4突起部(24)を更に有している。
【0015】
本発明の調理器具(1)において、前記調理部(11)は、前記柄部(13)が接続されている部分から前記櫛状突起部(20)の先端に向かって一方向に延びるターナー形状である。
【0016】
本発明の調理器具(2)において、前記調理部(12)は、前記柄部(13)が接続されている部分から前記櫛状突起部(20)の先端に向かって放物線を描くように曲げられているお玉形状である。
【0017】
本発明の調理器具(3)は、ターナー型調理器具(1)と、お玉型調理器具(2)とを更に具備している。前記ターナー型調理器具(1)は、前記柄部(13)と、前記調理部(11)として、前記柄部(13)が接続されている部分から前記櫛状突起部(20)の先端に向かって一方向に延びるターナー部により構成されている。前記お玉型調理器具(2)は、前記柄部(13)と、前記調理部(12)として、前記柄部(13)が接続されている部分から前記櫛状突起部(20)の先端に向かって前方に放物線を描くように曲げられているお玉部により構成されている。前記ターナー型調理器具(1)及び前記お玉型調理器具(2)の前記柄部(13)は、前記お玉部(12)を前記ターナー部(11)の前方に設けるための接合部(16、17)を有している。
【0018】
本発明の調理器具(1/2)は、一端部に前記柄部(13)の他端部が接続されたグリップ部(14)を更に具備している。
【0019】
本発明の調理器具(1/2)において、前記グリップ部(14)は、前記柄部(13)に平行な方向に延びる。
【0020】
本発明の調理器具(1/2)において、前記グリップ部(14)は、前記柄部(13)に交わる方向に延びる。
【0021】
本発明の調理器具(1/2)において、前記柄部(13)と前記グリップ部(14)間に接続され、前記柄部(13)に対して前記グリップ部(14)を回転可能にするヒンジ部(15)を更に具備している。前記ヒンジ部(15)は、前記利用者の操作に応じて、前記グリップ部(14)を前記柄部(13)に平行な方向、又は、前記柄部(13)に交わる方向に設定する。
【発明の効果】
【0022】
本発明の調理器具(1/2)によれば、炒め物を調理する際、第1、2、4突起部(21、22、24)が箸の役割をして効率よく水分を飛ばすことができ、第3突起部(23)がしゃもじの役割をして焦げ付きを防ぐことができる。即ち、本発明は、利用者が「あおり」を行うときに調理器具(1/2)を容器上で動かすことにより、容器を動かす必要はないため、腕力があまりない人でも「あおり」を行うことができる。
【0023】
また、本発明の調理器具(3)によれば、ターナー形状とお玉形状とを組み合わせることにより、お玉部(12)に麺が引っ掛けられ、引っ掛けられた麺がターナー部(11)で押さえられるため、上記効果に加えて、麺を容易にすくい上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1A】図1Aは、本発明の第1実施形態によるターナー型調理器具1の構成を示す正面図である。
【図1B】図1Bは、図1AをA方向からみたときの側面図である。
【図2】図2は、本発明の第1、2実施形態の効果を説明するための図である。
【図3】図3は、本発明の第1、2実施形態の効果を説明するための図である。
【図4A】図4Aは、本発明の第1実施形態によるターナー型調理器具1の他の構成を示し、グリップ部14の応用例を示す正面図である。
【図4B】図4Bは、図4AをA方向からみたときの側面図である。
【図4C】図4Cは、図4A、4Bの構成の動作を示す側面図である。
【図5】図5は、本発明の第1実施形態によるターナー型調理器具1の更に他の構成を示し、ターナー部11の応用例を示す正面図である。
【図6A】図6Aは、本発明の第2実施形態によるターナー型調理器具2の構成を示す正面図である。
【図6B】図6Bは、図6AをA方向からみたときの側面図である。
【図7A】図7Aは、本発明の第1実施形態によるターナー型調理器具1の他の構成を示し、グリップ部14の応用例を示す正面図である。
【図7B】図7Bは、図7AをA方向からみたときの側面図である。
【図7C】図7Cは、図7A、7Bの構成の動作を示す側面図である。
【図8A】図8Aは、本発明の第3実施形態によるターナー型調理器具3の構成を示す正面図である。
【図8B】図8Bは、図8AをA方向からみたときの側面図である。
【図8C】図8Cは、図8BのB部分の拡大図である。
【図9】図9は、本発明の第3実施形態の効果を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下に添付図面を参照して、本発明の実施形態による調理器具について詳細に説明する。
【0026】
(第1実施形態)
図1A、1Bに示されるように、本発明の第1実施形態によるターナー型調理器具1は、ターナー形状の調理部であるターナー部11と、柄部13と、グリップ部14とを具備している。
【0027】
ターナー部11は、火力又は電気により具材を加熱する容器を用いて利用者が調理するときに具材に接触する部分である。
【0028】
柄部13は、一端部にターナー部11が接続され、一端部から他端部に方向Xに延びている。
【0029】
柄部13とターナー部11は金属又は樹脂により形成される。金属材料としては、ステンレスや強化アルミニウムなどが挙げられる。樹脂材料としては、耐熱性に優れたものが好ましい。柄部13とターナー部11は、例えば金属材料である場合、1つの金属から形成されてもよいし、2つの金属から形成されて溶接やネジにより固定されてもよい。
【0030】
グリップ部14は、一端部に柄部13の他端部が接続され、柄部13に平行な方向に延びる。
【0031】
ターナー部11は、櫛状突起部20を備え、柄部13が接続されている部分から櫛状突起部20の先端に向かって一方向に延びている。櫛状突起部20は、柄部13が接続されていない部分から方向Xに切り欠きが設けられることにより形成される。
【0032】
櫛状突起部20は、突起部21、22、23を有している。突起部21、22は、櫛状突起部20の両端に配列され、利用者が調理するときに容器の底に接触可能な部分である。突起部23は、突起部21、22間に1つ又は複数配列され、利用者が調理するときに容器の底に接触しない部分である。
【0033】
突起部23が複数設けられている場合、櫛状突起部20は、更に、突起部24を有している。この場合、突起部24は、突起部23に交互に配列され、利用者が調理するときに容器の底に接触可能な部分である。
【0034】
突起部21、22、24と突起部23との比は、2:1、3:2、4:3、5:3、5:4、…など、突起部21、22、24の長さが突起部23の長さよりも短いことが好ましい。
【0035】
次に、本発明の第1実施形態によるターナー型調理器具1の利用方法について説明する。
【0036】
ターナー型調理器具1は、麺類のような細長い具材や大きい具材を使う調理の場合、例えば、焼きそばや焼きうどんを調理する場合に適している。
【0037】
まず、利用者は、容器(この場合、フライパン又は中華鍋、以下、中華鍋とする)に具材や油を入れる。
【0038】
次に、利用者は、「あおり」を行うときに、中華鍋を動かさないで、ターナー型調理器具1を中華鍋上で動かす。
【0039】
このとき、突起部21、22、24が中華鍋の底に接触しながらも、突起部23が中華鍋の底に接触しないため、炒め物が中華鍋上で突起部23の周辺の切り欠きを通して飛びはねる。
【0040】
本発明の第1実施形態によるターナー型調理器具1の効果について説明する。
【0041】
図2に示されるように、容器である中華鍋101に対して、箸103を用いて調理する場合、かたまった具材をほぐしながら熱を加えることができるので、効率よく水分を飛ばすことができるが、これだけでは焦げ付きを防ぐことが難しい。
【0042】
図3に示されるように、中華鍋101に対して、しゃもじ104のようなものを用いて調理する場合、まとめて一度に具材をかき回すことができるので、焦げ付きを防ぐことができるが、これだけでは効率よく水分を飛ばすことが難しい。
【0043】
一方、本発明の第1実施形態によるターナー型調理器具1では、上述の構成により、炒め物を調理する際、突起部21、22、24が箸103の役割をして効率よく水分を飛ばすことができ、突起部23がしゃもじ104の役割をして焦げ付きを防ぐことができる。
【0044】
以上により、本発明は、利用者が「あおり」を行うときにターナー型調理器具1を中華鍋上で動かすことにより、中華鍋を動かす必要はないため、腕力があまりない人でも「あおり」を行うことができる。
【0045】
本発明の第1実施形態によるターナー型調理器具1は、上述の構成に限定されない。例えば、図4A、4Bに示されるように、ターナー型調理器具1は、更に、柄部13とグリップ部14間に接続されたヒンジ部15を具備している。図4Cに示されるように、ヒンジ部15は、柄部13に対してグリップ部14を回転可能にし、利用者の操作に応じて、グリップ部14を柄部13に平行な方向、又は、柄部13に交わる方向に設定する。
【0046】
ヒンジ部15は、例えば、折り畳み携帯電話機で用いられるような構造である。しかし、これに限定されず、グリップ部14を柄部13に平行な方向、又は、柄部13に交わる方向に設定することができれば、どのような構造でもよい。
【0047】
本発明の第1実施形態によるターナー型調理器具1は、上述の構成に限定されない。例えば、図5に示されるように、ターナー部11は、柄部13が接続されている部分から櫛状突起部20の先端に向かって波線を描くように曲げられていてもよい。
【0048】
(第2実施形態)
図6A、6Bに示されるように、本発明の第2実施形態によるお玉型調理器具2は、お玉形状の調理部であるお玉部12と、柄部13と、グリップ部14とを具備している。
【0049】
お玉部12は、火力又は電気により具材を加熱する容器を用いて利用者が調理するときに具材に接触する部分である。
【0050】
柄部13は、一端部にお玉部12が接続され、一端部から他端部に方向Xに延びている。
【0051】
柄部13とお玉部12は金属又は樹脂により形成される。金属材料としては、ステンレスや強化アルミニウムなどが挙げられる。樹脂材料としては、耐熱性に優れたものが好ましい。柄部13とお玉部12は、例えば金属材料である場合、1つの金属から形成されてもよいし、2つの金属から形成されて溶接やネジにより固定されてもよい。
【0052】
グリップ部14は、一端部に柄部13の他端部が接続され、柄部13に平行な方向に延びる。
【0053】
お玉部12は、櫛状突起部20を備え、柄部13が接続されている部分から櫛状突起部20の先端に向かって前方に放物線を描くように曲げられている。櫛状突起部20は、柄部13が接続されていない部分から方向Xに切り欠きが設けられることにより形成される。
【0054】
櫛状突起部20は、突起部21、22、23を有している。突起部21、22は、櫛状突起部20の両端に配列され、利用者が調理するときに容器の底に接触可能な部分である。突起部23は、突起部21、22間に1つ又は複数配列され、利用者が調理するときに容器の底に接触しない部分である。
【0055】
突起部23が複数設けられている場合、櫛状突起部20は、更に、突起部24を有している。この場合、突起部24は、突起部23に交互に配列され、利用者が調理するときに容器の底に接触可能な部分である。
【0056】
突起部21、22、24と突起部23との比は、2:1、3:2、4:3、5:3、5:4、…など、突起部21、22、24の長さが突起部23の長さよりも短いことが好ましい。
【0057】
次に、本発明の第2実施形態によるお玉型調理器具2の利用方法について説明する。
【0058】
本発明では、用途によってターナー形状とお玉形状とを使い分けることができる。お玉型調理器具2は、ご飯粒のような細かい具材を使う調理の場合、例えば、チャーハンを調理する場合に適している。
【0059】
まず、利用者は、容器(この場合、フライパン又は中華鍋、以下、中華鍋とする)に具材や油を入れる。
【0060】
次に、利用者は、「あおり」を行うときに、中華鍋を動かさないで、お玉型調理器具2を中華鍋上で動かす。
【0061】
このとき、突起部21、22、24が中華鍋の底に接触しながらも、突起部23が中華鍋の底に接触しないため、炒め物が中華鍋の上で突起部23の周辺の切り欠きを通して飛びはねる。
【0062】
本発明の第2実施形態によるお玉型調理器具2の効果について説明する。
【0063】
本発明の第2実施形態によるお玉型調理器具2では、第1実施形態と同じ効果を実現する。即ち、上述の構成により、炒め物を調理する際、突起部21、22、24が箸103の役割をして効率よく水分を飛ばすことができ、突起部23がしゃもじ104の役割をして焦げ付きを防ぐことができる。
【0064】
以上により、本発明は、利用者が「あおり」を行うときにお玉型調理器具2を中華鍋上で動かすことにより、中華鍋を動かす必要はないため、腕力があまりない人でも「あおり」を行うことができる。
【0065】
本発明の第2実施形態によるお玉型調理器具2は、上述の構成に限定されない。例えば、図7A、7Bに示されるように、お玉型調理器具2は、更に、柄部13とグリップ部14間に接続されたヒンジ部15を具備している。図7Cに示されるように、ヒンジ部15は、柄部13に対してグリップ部14を回転可能にし、利用者の操作に応じて、グリップ部14を柄部13に平行な方向、又は、柄部13に交わる方向に設定する。
【0066】
(第3実施形態)
図8A、8Bに示されるように、本発明の第3実施形態によるヌードル系サーバ型調理器具3は、前述のターナー型調理器具1と、前述のお玉型調理器具2とを具備している。
【0067】
ターナー型調理器具1は、ターナー部11と、柄部13と、グリップ部14とを具備している。ターナー型調理器具1については、第1実施形態と重複する説明を省略する。
【0068】
お玉型調理器具2は、お玉部12と、柄部13と、グリップ部14とを具備している。お玉型調理器具2については、第2実施形態と重複する説明を省略する。
【0069】
図8B、8Cに示されるように、ターナー型調理器具1及びお玉型調理器具2の柄部13は、それぞれ、お玉部12をターナー部11の前方に設けるための接合部16、17を有している。
【0070】
接合部16、17は、例えば、ネジとネジ穴であり、お玉型調理器具2の柄部13にネジ穴16が設けられ、ターナー型調理器具1の絵部13にネジ17が設けられているものとする。ネジ穴16、ネジ17は、お玉型調理器具2のネジ穴16にターナー型調理器具1のネジ17を入れ、お玉型調理器具2をターナー型調理器具1に対して1、2回ほど回転させて固定するような構造である。しかし、これに限定されず、お玉型調理器具2をターナー型調理器具1に固定することができれば、どのような構造でもよい。
【0071】
次に、本発明の第3実施形態によるヌードル系サーバ型調理器具3の利用方法について説明する。
【0072】
ヌードル系サーバ型調理器具3は、麺をすくい上げる場合、例えば、茹で上げたパスタをすくい上げる場合に適している。
【0073】
本発明の第3実施形態によるヌードル系サーバ型調理器具3の効果について説明する。
【0074】
図9に示されるように、容器である鍋102に対して、箸103により麺をすくい上げようとする場合、麺の重みにより滑り落ちてしまう。
【0075】
一方、本発明の第3実施形態によるヌードル系サーバ型調理器具3では、上述のようにターナー形状とお玉形状とを組み合わせることにより、お玉部12に麺が引っ掛けられ、引っ掛けられた麺がターナー部11で押さえられる。
【0076】
以上により、本発明の第3実施形態によるヌードル系サーバ型調理器具3では、第1、2実施形態の効果に加えて、麺を容易にすくい上げることができる。
【符号の説明】
【0077】
1 ターナー型調理器具、
2 お玉型調理器具、
3 ヌードル系サーバ型調理器具、
11 ターナー部、
12 お玉部、
13 柄部、
14 グリップ部、
15 ヒンジ部、
16 ネジ穴、
17 ネジ、
20 櫛状突起部、
21 突起部、
22 突起部、
23 突起部、
24 突起部、
101 中華鍋、
102 鍋、
103 箸、
104 しゃもじ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
火力又は電気により具材を加熱する容器を用いて利用者が調理するときに前記具材に接触する部分である調理部と、
一端部に前記調理部が接続され、一端部から他端部に第1の方向に延びる柄部と
を具備し、
前記調理部は、
前記柄部が接続されていない部分から前記第1の方向に切り欠きが設けられた櫛状突起部
を備え、
前記櫛状突起部は、
その両端に配列され、前記利用者が調理するときに前記容器の底に接触可能な第1、2突起部と、
前記第1、2突起部間に1つ又は複数配列され、前記利用者が調理するときに前記容器の底に接触しない第3突起部と
を有する調理器具。
【請求項2】
前記第3突起部が複数設けられている場合、
前記櫛状突起部は、
前記第3突起部に交互に配列され、前記利用者が調理するときに前記容器の底に接触可能な第4突起部
を更に有する請求項1に記載の調理器具。
【請求項3】
前記調理部は、
前記柄部が接続されている部分から前記櫛状突起部の先端に向かって一方向に延びるターナー形状である
請求項1又は2に記載の調理器具。
【請求項4】
前記調理部は、
前記柄部が接続されている部分から前記櫛状突起部の先端に向かって放物線を描くように曲げられているお玉形状である
請求項1又は2に記載の調理器具。
【請求項5】
ターナー型調理器具と、
お玉型調理器具と
を更に具備し、
前記ターナー型調理器具は、前記柄部と、前記調理部として、前記柄部が接続されている部分から前記櫛状突起部の先端に向かって一方向に延びるターナー部により構成され、
前記お玉型調理器具は、前記柄部と、前記調理部として、前記柄部が接続されている部分から前記櫛状突起部の先端に向かって前方に放物線を描くように曲げられているお玉部により構成され、
前記ターナー型調理器具及び前記お玉型調理器具の前記柄部は、
前記お玉部を前記ターナー部の前方に設けるための接合部
を有する請求項1又は2に記載の調理器具。
【請求項6】
一端部に前記柄部の他端部が接続されたグリップ部
を更に具備する請求項1〜5のいずれかに記載の調理器具。
【請求項7】
前記グリップ部は、前記柄部に平行な方向に延びる
請求項6に記載の調理器具。
【請求項8】
前記グリップ部は、前記柄部に交わる方向に延びる
請求項6に記載の調理器具。
【請求項9】
前記柄部と前記グリップ部間に接続され、前記柄部に対して前記グリップ部を回転可能にするヒンジ部
を更に具備し、
前記ヒンジ部は、前記利用者の操作に応じて、前記グリップ部を前記柄部に平行な方向、又は、前記柄部に交わる方向に設定する
請求項6に記載の調理器具。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−187368(P2012−187368A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−76525(P2011−76525)
【出願日】平成23年3月11日(2011.3.11)
【出願人】(595104378)株式会社ティエムシィ・ブレインズ (3)
【Fターム(参考)】