説明

販売促進システム、販売促進方法、及びプログラム

【課題】商品の直接的な値引を行うことなく、所定の廃棄時点で廃棄する必要のある商品を、廃棄時点前に販売促進することができるようにする。
【解決手段】ストアコンピュータ20は、商品の販売予定数を販売予定データベース254に記憶し、商品の販売数を予測するための販売実績情報を販売実績データベース252に記憶する。ストアコンピュータ20は、販売実績情報に基づいて商品の販売数を予測する。MMK端末10は、販売予定数と販売予測数との差に応じた頻度で、商品を購入すれば財益を提供する旨を表すクーポン情報を印刷する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、販売促進システム、販売促進方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、スーパーマーケットなどの店舗において、商品の廃棄処分を回避すべく、値引による販売促進が行われている。特許文献1では、売上状況によりPOSレジの商品単価を変更して、商品の値引販売を行うシステムが提案されている。
【特許文献1】特開2003−3378982号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、コンビニエンスストアなどの店舗では、商品の廃棄による損失よりも、値引販売によって店舗イメージが低下することによる損失が大きいと考え、特許文献1のシステムのように商品の販売価格を直接変更することに抵抗感を持っていることがある。 本発明は、このような背景を鑑みてなされたものであり、商品の直接的な値引を行うことなく、所定の廃棄時点で廃棄する必要のある商品を、廃棄時点前に販売促進することのできる販売促進システム、販売促進方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するための本発明の請求項1に記載の発明は、時間の経過により廃棄されうる商品の販売促進を図るシステムであって、前記商品の販売予定数を記憶する販売予定数記憶部と、前記商品の販売実績を記憶する販売実績記憶部と、前記販売実績に基づき前記商品の販売数を予測する販売数予測部と、前記販売予定数と前記販売数の予測値との差に応じた頻度で、前記商品を購入すれば財益を提供する旨を表すクーポン情報を出力装置に出力するクーポン出力部と、を備えることとする。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、商品の直接的な値引を行うことなく、所定の廃棄時点で廃棄する必要のある商品を、廃棄時点前に販売促進することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
==システム構成==
図1に本実施形態に係る、商品の販売促進を図る販売促進システムの構成を示す。本実施形態は、コンビニエンスストアの店舗におけるコンピュータシステムを想定している。
【0007】
図1に示すように、本実施形態の販売促進システムは、コンビニエンスストアの店舗に設置される、チケットの販売や情報提供などを行うMMK(MultiMedia Kiosk)端末10、商品の決済を行うPOSレジ32、発注する商品の個数などの発注情報の入力を受ける発注端末34、店舗に納品された商品の個数などの仕入情報の入力を受ける検品端末33、仕入や販売の履歴などの各種の情報を管理するストアコンピュータ20を含んで構成されている。
【0008】
ストアコンピュータ20は、MMK端末10及びPOSレジ32と通信路35を介して接続され、検品端末発注端末34と通信路36を介して接続される。ストアコンピュータ20はまた、コンビニエンスストアの本部に設置される本部コンピュータ31と通信路37を介して接続される。
【0009】
MMK端末10は各種の情報をディスプレイやプリンタなどに出力することができるようになっている。例えば、MMK端末10はバーコード入りの情報をプリンタなどの印刷装置から出力して、その情報をPOSレジ32が備えるスキャナーに入力することで、チケットの販売などを行っている。
【0010】
POSレジ32は、販売された商品の価格や数量、販売時刻などの販売履歴をストアコンピュータ20に登録し、発注端末34は、発注する商品の個数などをストアコンピュータ20に登録する。検品端末33は、店舗に納品された商品の情報の入力を受け付け、納品された商品の個数などをストアコンピュータ20に登録する。
【0011】
ストアコンピュータ20は、POSレジ32や発注端末34、検品端末33などから登録された発注、仕入、販売などに係る情報を管理する。ストアコンピュータ20に管理される各種の情報は本部コンピュータ31にも送信される。
【0012】
本実施形態では、コンビニエンスストアが利用者に対して磁気カードやICカードなどによる会員証を発行しており、MMK端末10は利用者から会員証が挿入されると、所定の確率による抽選処理を行なって、抽選に当たるとクーポンを発行するようにしている。本実施形態のMMK端末10から出力されるクーポンには、後述するように、商品名やクーポン金額、有効期限が印刷される。
【0013】
==MMK端末==
図2にMMK端末10のハードウェア構成を示す。同図に示すように、MMK端末10はCPU101、メモリ102、記憶装置103、通信インタフェース104、タッチパネルディスプレイ105、印刷装置106、カードリーダ107を備えている。
【0014】
記憶装置103は、プログラムやデータを記憶する、例えばハードディスクドライブやCD−ROMドライブなどである。CPU101は記憶装置103に記憶されているプログラムをメモリ102に読み出して実行することにより各種の機能を実現する。タッチパネルディスプレイ105は、各種の情報を表示し、利用者から情報の入力を受け付ける。カードリーダ107は、例えば、磁気カードリーダやICカードリーダなどの会員証から会員の識別情報(以下、会員IDという。)を読み出す。
【0015】
図3にMMK端末10のソフトウェア構成を示す。同図に示すように、MMK端末10は、クーポン抽選情報受信部111、会員認証部112、クーポン抽選部113、クーポン発行部114、クーポン発行情報送信部115の各機能部と、クーポン抽選情報データベース151、会員情報データベース152の各記憶部とを備えている。上記各記憶部111〜115はそれぞれ、MMK端末10が備えるCPU101が記憶装置103に記憶されているプログラムを実行することにより実現される。また、上記各記憶部151及び152は、MMK端末10が備えるメモリ102及び記憶装置103が提供する記憶領域として実現される。なお、上記各記憶部151及び152は、MMK端末10とは別体のデータベースサーバで管理する構成とすることもできる。
【0016】
会員情報データベース152は、会員に関する情報(以下、会員情報という。)を記憶する。図4に会員情報の構成例を示す。同図に示すように、会員情報には会員の識別情報(会員ID)と会員名とが含まれる。
【0017】
会員認証部112は、会員の認証を行なう。会員認証部112は、例えば、カードリーダ107が読み出した会員ID会員情報データベース152に登録されているかどうかにより会員の認証を行なうことができる。
【0018】
クーポン抽選情報データベース151(本発明のクーポン発行数記憶部に該当する。)は、クーポンを発行するかどうかを決める抽選に必要な情報(以下、クーポン抽選情報という。)を記憶する。図5にクーポン抽選情報の構成を示す。同図に示すように、クーポン抽選情報には、商品ID、商品名、発行数、クーポン金額、有効時間、当たり確率、利益額が含まれている。
【0019】
商品IDは、店舗で販売される商品の識別情報である。発行数はMMK端末10がクーポンを出力する回数である。クーポン金額はクーポンに印刷される金額であり、POSレジ32において、クーポンに印刷される商品の購入の際に、クーポン金額分の金券として機能する。有効時間は、クーポンを印刷してからそのクーポンが利用可能な時間である。MMK端末10は、後述するように、現在時刻に有効時間を加算してクーポンの有効期限を算出し、その有効期限をクーポンに印刷する。
【0020】
当たり確率は、クーポンの抽選に用いる確率である。MMK端末10は当たり確率に基づき抽選を行ない、抽選結果が当たりになった場合にクーポンを印刷する。なお、本実施形態では、抽選結果がはずれになった場合にも、抽選にはずれた旨を示すメッセージを広告などとともに印刷するようにしている。なお、本実施形態において当たり確率は、0以上1以下の小数であらわされるものとする。
【0021】
利益額は、商品を販売した場合の利益額であり、後述するように、本実施形態のMMK端末10は、複数の商品についての抽選が当たりになった場合には、利益額の最も大きい商品についてのクーポンを発行するようにしている。
【0022】
クーポン抽選情報受信部111は、ストアコンピュータ20から送信されるクーポン抽選情報を受信し、受信したクーポン抽選情報をクーポン抽選情報データベース151に登録する。
【0023】
クーポン抽選部113は、クーポン抽選情報の当たり確率による抽選処理を行う。クーポン抽選部113は、例えば、1〜100の一様乱数を発生させ、発生させた乱数が当たり確率を100倍した整数部分以下である場合に当たりとすることができる。なお、当たり確率による抽選処理には、確率を用いた一般的な抽選処理を用いることができる。
【0024】
クーポン発行部114(本発明にクーポン出力部に該当する。)は、クーポン抽選部113が行った抽選の結果に応じて、印刷装置106を用いてクーポンを出力する。なお、クーポンの出力処理の詳細については後述する。
【0025】
クーポン発行情報送信部115は、クーポン発行部114によりクーポンが発行された場合に、発行したクーポンに関する情報(以下、クーポン発行情報という。)をストアコンピュータ20に送信する。クーポン発行情報には、発行したクーポンに印刷された商品の商品IDや、MMK端末10において認証された会員の会員ID、クーポンを印刷した時刻(発行時刻)、クーポン金額、クーポンの有効期限などが設定される。
【0026】
==ストアコンピュータ20==
図6は、ストアコンピュータ20のハードウェア構成を示す図である。同図に示すように、ストアコンピュータ20は、CPU201、メモリ202、記憶装置203、通信インタフェース204、入力装置205、表示装置206を備えている。記憶装置203は、プログラムやデータを記憶する、例えば、ハードディスクドライブやCD−ROMドライブなどである。CPU201は記憶装置203に記憶されているプログラムをメモリ202に読み出して実行することにより、各種の機能を実現する。入力装置205は、情報の入力を受け付ける、例えば、キーボードやマウス、タッチパネルなどである。表示装置206は情報を出力する例えばディスプレイである。
【0027】
図7にストアコンピュータ20のソフトウェア構成を示す。同図に示すように、ストアコンピュータ20は、仕入情報入力部211、販売実績情報入力部212、設定情報入力部213、販売予測数算出部214、クーポン発行数決定部215、当たり確率決定部216、クーポン金額決定部217、クーポン抽選情報送信部218、クーポン発行情報受信部219の各機能部と、仕入データベース251、販売実績データベース252、設定情報記憶部253、販売予定データベース254、クーポン情報データベース255、商品データベース256、クーポン発行履歴データベース257の各記憶部とを備えている。上記各機能部211〜219は、ストアコンピュータ20が備えるCPU201がメモリ202に記憶されているプログラムを実行することにより実現される。また、上記各記憶部251〜257は、ストアコンピュータ20が備えるメモリ202及び記憶装置203が提供する記憶領域として実現される。なお、上記各記憶部251〜257の一部又は全部は、ストアコンピュータ20とは別体のデータベースサーバで管理する構成とすることもできる。
【0028】
仕入データベース251は、検品端末33から送信される仕入情報を記憶する。図8に仕入情報の構成を示す。同図に示すように、仕入情報には、商品ID、仕入時刻、仕入数、廃棄時刻が含まれている。本実施形態では、仕入時刻は検品を行った時刻とする。なお、仕入時刻としては、例えば、商品の製造時刻などを用いるようにしてもよい。廃棄時刻は、納品された商品を廃棄するべき時刻である。なお、廃棄時刻は、検品端末33から送信されないようにしてもよい。この場合には、例えば、商品毎に後述する商品データベース256に有効時間を記憶しておくようにし、仕入時刻に有効時間を加算することにより算出することができる。また、例えば日配品のように入荷時刻毎に別商品として取り扱うようにして、商品データベース256に入荷時刻に応じた廃棄時刻を管理するようにしてもよい。
【0029】
仕入情報入力部211は、検品端末33から送信される仕入情報を受信し、受信した仕入情報を仕入データベース251に登録する。なお、仕入情報入力部211は、例えば、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力装置205から仕入情報の入力を受け付けるようにしてもよい。また、仕入情報入力部211は、例えば、本部コンピュータ31などから仕入情報を受信するようにしてもよい。
【0030】
販売実績データベース252(本発明の販売実績記憶部に該当する。)は、商品の販売実績を示す情報(以下、販売実績情報という。)を記憶する。図9に販売実績情報の構成を示す。同図に示すように、販売実績情報には、商品ID、日付、曜日、販売時刻、季節、販売時刻での店舗近辺での気温、店舗の商圏で開催されたイベント、販売数などが含まれている。
【0031】
販売実績情報入力部212は、POSレジ32から送信される販売実績情報を受信し、受信した販売実績情報を販売実績データベース252に登録する。なお、販売実績情報入力部212は、例えば、本部コンピュータ31や気象会社のコンピュータなどから、イベントや気温などの情報を受信するようにしてもよい。また、販売実績情報入力部212は、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力装置205から販売実績情報の入力を受け付けるようにしてもよい。
【0032】
商品データベース256は商品に関する情報(以下、商品情報という。)を記憶する。図10に商品情報の構成を示す。同図に示すように、商品情報には、商品ID、商品名、価格、利益額が含まれている。商品IDは商品の識別情報である。利益額は、商品を販売した場合の利益額であり、本実施形態では、後述するように、複数の商品についての抽選が当たりになった場合には、利益額の最も大きい商品についてのクーポンを発行するようになっている。なお、本実施形態では利益額は商品データベース256に記憶された既知のものとするが、販売額から仕入額を減じるなどの計算により求めるようにしてもよい。 設定情報記憶部253は、クーポンの発行に関する設定情報を記憶する。図11に設定情報の構成を示す。同図に示すように、設定情報には、単位時間とクーポン有効時間が含まれている。単位時間は、商品の販売予測をする単位となる時間である。単位時間には例えば「15分」や「30分」、「1時間」などが設定される。クーポン有効時間は、MMK端末10がクーポンを印刷してから、利用者がそのクーポンを利用することのできる時間である。クーポン有効時間には、例えば、「5分」や「15分」などが設定される。
【0033】
販売予定データベース254(本発明の販売予定数記憶部に該当する。)は、商品毎の販売予定数などの情報(以下、販売予定情報という。)を記憶する。図12に販売予定情報の構成を示す。同図に示すように、販売予定情報には、商品ID、予測ターム、販売予定数が含まれている。本実施形態では、販売の予定や予測は、仕入時刻から廃棄時刻までの時間を単位時間で区切った区間(以下、予測タームという。)毎に行うものとし、販売予定データベース254には、各商品について、予測ターム毎の販売予定数が登録される。
【0034】
クーポン情報データベース255は、クーポンに印刷する商品のクーポン金額に関する情報(以下、クーポン情報という。)を記憶する。図13にクーポン情報の構成を示す。同図に示すように、クーポン情報には商品IDとクーポン金額とが含まれている。本実施形態では、クーポン情報データベース255に登録されている商品についてクーポンが発行される。したがって、例えば、仕入から廃棄までの時間が長い商品などのクーポンによるサービスを行わない商品については、クーポン情報を登録しないようにすることで、クーポンを発行しないようにすることができる。
【0035】
設定情報入力部213は、設定情報、販売予定情報、及びクーポン情報の入力を受け付け、受け付けた設定情報、販売予定情報、及びクーポン情報を、それぞれ設定情報記憶部253、販売予定データベース254、及びクーポン情報データベース255に登録する。図14は、設定情報入力部213による処理の流れを示す図である。また、図15は、設定情報入力部213が販売予定情報と設定情報の入力を受け付ける際に表示される、ユーザインタフェースとしての画面410の一例を示す図である。
【0036】
図15に示すように、画面410には、単位時間の入力欄411、クーポン有効時間の入力欄412、及び販売予定情報の設定欄413が表示される。利用者は入力欄411に単位時間を入力し(S301)、入力欄412にクーポンの有効時間を入力する(S302)。設定情報入力部213は、入力された単位時間及び有効時間を設定した設定情報を設定情報記憶部253に記憶する(S303)。
【0037】
画面410のドロップダウンリスト414には、商品データベース256に登録されている各商品の商品名が表示され、利用者がドロップダウンリスト414から商品を選択すると、その商品について、仕入から廃棄までの時間を横軸に、販売数の累計値を縦軸にとった販売予定数のグラフが設定欄413に表示される。利用者は、設定欄413に表示されるグラフのハンドル415をマウスでドラッグすることにより、予測タームにおける商品の販売予定数を入力する(S304)。なお、図15の例では、各予測タームにおける販売予定数の累積数がグラフに表示されるようになっている。グラフは棒グラフなどにしてもよい。また、販売予定数の入力欄を設けて数値を入力するようにしてもよい。また、設定情報入力部213は、例えば、過去の販売実績情報の集計値や販売実績情報に基づく予測値を、あらかじめ販売予定数のデフォルト値として設定し、利用者の販売予定数の設定作業を補助するようにすることもできる。
【0038】
設定情報入力部213は、ドロップダウンリスト414から選択された商品の商品ID並びに、設定欄413のグラフを用いて入力された予測ターム及び販売予定数を設定した販売予定情報を作成して販売予定データベース254に登録する(S305)。
【0039】
また、クーポン金額の入力欄416に、上記ドロップダウンリスト414から選択した商品についてのクーポン金額が入力されると(S306)、設定情報入力部213は、ドロップダウンリスト414から選択された商品の商品IDと、入力欄416に入力されたクーポン金額とを設定したクーポン情報をクーポン情報データベース255に登録する(S307)。なお、入力欄416に値が入力されない場合あるいはクーポン金額が「0」である場合には、設定情報入力部213は、クーポン情報データベース255から、商品IDに対応するクーポン情報を削除するようにすることができる。
【0040】
上記のようにして、設定情報や販売予定数、クーポン金額が設定される。本実施形態のストアコンピュータ20では、販売予定数は、図15に示すようなグラフで設定することができるので、例えば店舗の店長や管理者などの利用者は、販売予定数のイメージをつかみやすい。これにより、利用者は、販売予定数の設定を容易に行うことができる。
【0041】
クーポン発行履歴データベース257は、MMK端末10から送信されるクーポン発行情報を記憶する。図16にクーポン発行情報の構成を示す。同図に示すようにクーポン発行情報には、クーポンに印刷した商品の商品ID、MMK端末10において認証された会員の会員ID、クーポンの発行時刻、クーポンに印刷したクーポン金額、クーポンの有効期限が含まれている。クーポン発行履歴は、商品のマーケティングや顧客の購入動向などの調査に役立てることができる。
【0042】
販売予測数算出部214は、販売実績データベース252の販売実績情報に基づいて商品の販売数を予測する。具体的には、販売予測数算出部214は、予測ターム毎に、販売予定データベース254に登録されている商品の販売予定数を修正して商品の販売予測数を算出する。
【0043】
i番目の予測タームにおける販売予測数をQ、販売予定数をP、販売数をNとし、n番目の予測タームにおける販売予測数Qは、次の(1)式により算出される。

すなわち、販売予測数算出部214は、過去の販売数の傾向に基づいて販売予定数を修正することになる。
【0044】
なお、販売予測数算出部214は、上記の式(1)以外にも各種の販売予測手法を用いて販売予測数を算出することができる。また、上記のように仕入時刻からの販売実績のみでなく、例えば、前週同曜日や前年同月同週同曜日などの販売実績から販売数を予測するようにしても好適である。また、上述した販売実績情報に含まれている気象条件(気温、季節)やイベントなどに応じて販売予測数を調整するようにしてもよい。
【0045】
クーポン発行数決定部215は、販売予測数に応じてクーポンの発行数を決定する。本実施形態においてクーポン発行数決定部215は、販売予定数に達しない可能性のある数(以下、未達予測数という。)をクーポンの発行数とする。未達予測数は、販売予定数から販売予測数を減算したものである。
【0046】
n番目の予測タームにおける未達予測数は、次の(2)式により算出することができる。なお、販売予定数よりも販売予測数が大きい場合には未達予測数は「0」とすることができる。

【0047】
当たり確率決定部216(本発明のクーポン発行確率決定部に該当する。)は、MMK端末10においてクーポンを発行するかどうかの抽選に用いる確率(以下、当たり確率という。)を決定する。本実施形態では、当たり確率は、販売予定数を販売予測数で割ったものとする。
【0048】
すなわち、n番目の予測タームにおける当たり確率Hは、次の式(3)により求められる。

なお、当たり確率は、設定情報として記憶しておくようにしてもよい。
【0049】
クーポン金額決定部217は、クーポンの発行数が1以上である商品について、クーポン情報データベース255からクーポン金額を読み出して、クーポンに印刷するクーポン金額を決定する。なお、クーポン金額決定部217は、クーポン発行数に応じてクーポン金額を修正するようにしてもよい。例えば、クーポン発行数が多い(未達予測数が大きい)場合には、クーポン金額を大きくするようにすることもできる。
【0050】
クーポン抽選情報送信部218は、クーポン情報データベース255に記憶されている各商品ID毎に、商品の商品名、クーポン発行数決定部215が決定した発行数、クーポン金額決定部217が決定したクーポン金額、設定情報の有効時間、当たり確率決定部216が決定した当たり確率、及び商品の利益額を設定したクーポン抽選情報を作成して、MMK端末10に送信する。
【0051】
クーポン発行情報受信部219は、MMK端末10から送信されるクーポン発行情報を受信し、受信したクーポン発行情報をクーポン発行履歴データベース257に登録する。
【0052】
==クーポン抽選情報の送信処理==
図17は、ストアコンピュータ20がMMK端末10にクーポン抽選情報を送信する処理の流れを示す図である。なお、図17に示す処理は、設定情報の単位時間毎に実行される。
【0053】
ストアコンピュータ20は、現在時刻が属する予測ターム、あるいはその次の予測タームを対象として、クーポン情報データベース255に登録されている各クーポン情報の商品IDについて、以下の処理を行う。なお、処理の対象となる予測ターム(以下、対象タームという。)は、仕入時刻からn番目の予測タームであるものとする。
【0054】
ストアコンピュータ20は、対象タームにおける商品の販売予測数Pを上記式(1)に基づいて算出する(S321)。なお、販売数量の予測には、一般的な商品の販売予測を行う統計手法などを用いることもできる。
【0055】
ストアコンピュータ20は、販売予定データベース254から商品IDに対応する販売予定情報を読み出し、読み出した販売予定情報の販売予定数Pから販売予測数Qを減算して、未達予測数(P−Q)を算出し(S322)、算出した未達予測数(P−Q)をクーポン発行数とする(S323)。クーポン発行数が「0」より大きければ(S324:YES)、ストアコンピュータ20は、上述した式(3)により当たり確率Hを決定する(S325)。一方クーポン発行数が「0」以下の場合(S324:NO)、すなわち販売予定数Pを販売予測数Qが上回っている場合には、クーポン発行数を「0」として、当たり確率Hを「0」とする(S326)。
【0056】
ストアコンピュータ20は、商品IDに対応するクーポン金額をクーポン情報データベース255から読み出し(S327)、商品IDに対応する商品名及び利益額を商品データベース256から読み出す(S328)。ストアコンピュータ20は、上記の商品ID、商品名、クーポンの発行数(P−Q)、クーポン金額、設定情報の有効時間、当たり確率(H)、及び利益額を設定したクーポン抽選情報を作成し、作成したクーポン抽選情報をMMK端末10に送信する(S329)。
【0057】
上記のようにして、商品の販売予測数が販売予定数に達しないおそれがある場合、すなわち商品の売れ行きが予想よりも悪い場合に、その商品についてのクーポン抽選情報がMMK端末10に送信される(クーポン発行数登録部)。
【0058】
==クーポンの発行処理==
MMK端末10では、クーポン抽選情報に基づいてクーポンの発行処理が行われる。図18は、MMK端末10によるクーポンの発行処理の流れを示す図である。
【0059】
MMK端末10に会員証が挿入されると、MMK端末10は会員の認証を行なう(S341)。会員の認証処理には、一般的な認証処理を用いることができるが、例えば、MMK端末10がカードリーダ107を介して会員証から会員IDを読み出し、読み出した会員IDが会員情報データベース152に登録されているかどうかにより会員の認証を行うようにすることができる。
【0060】
MMK端末10は、クーポン抽選情報データベース151から、クーポン発行数が「0」より大きいクーポン抽選情報を検索する(S342)。検索結果のレコードがある場合には(S343:YES)、MMK端末10は、読み出したクーポン抽選情報のそれぞれについて、クーポン抽選情報に含まれている当たり確率による抽選処理を行う(S344)。MMK端末10は、読み出したクーポン抽選情報のいずれかについての抽選処理の結果が当たりであった場合(S345:YES)、抽選結果が当たりとなったクーポン抽選情報のうち利益額が最も大きいもの(以下、発行対象抽選情報という。)を選択する(S346)。
【0061】
MMK端末10は、現在時刻を取得し、取得した現在時刻をクーポンの発行時刻とする。MMK端末10は、発行時刻に発行対象抽選情報の有効時間を加算した時刻を、クーポンの有効期限として算出する(S347)。MMK端末10は、発行対象抽選情報の商品名、クーポン金額、及び上記算出した有効期限を記述した、抽選に当たった旨を示すメッセージ(以下、当たり情報という。)を印刷装置106に出力する(S348)。MMK端末10は、発行対象抽選情報の発行数をデクリメントするように、クーポン抽選情報データベース151を更新し(S349)、発行対象抽選情報の商品ID、会員証から読み出した会員ID、発行時刻、発行対象抽選情報のクーポン金額、及びクーポンの有効期限を設定したクーポン発行情報をストアコンピュータ20に送信する(S350)。
【0062】
一方、クーポン発行数が「0」より大きいクーポン抽選情報がなかった場合(S343:NO)や、抽選結果が当たりとなったクーポン抽選情報がなかった場合(S345:NO)には、抽選にはずれた旨を示すメッセージ(以下、はずれ情報という。)を印刷装置106に出力する(S351)。なお、はずれの場合にははずれ情報を印刷することなく、例えば、抽選にはずれた旨を示すメッセージを画面に出力するだけにしてもよい。
【0063】
図19に、印刷装置106から出力される当たり情報510及びはずれ情報530の一例を示す。同図に示すように、当たり情報510には、店舗のロゴ511、クーポンの印刷時刻512、抽選に当たった旨を表すメッセージ513、商品名514、クーポン金額515、クーポンの有効期限516が印刷される。また、POSレジ32において、商品購入の際の金券として受け付ける決済処理を行うためのバーコード517などを印刷するようにしてもよい。さらに、広告518などを印刷するようにして、広告媒体として利用することもできる。また、はずれ情報530には、店舗のロゴ531、はずれ情報530の印刷時刻532、抽選にはずれた旨を示すメッセージ533、広告534などが印刷される。
【0064】
上記のようにして、ストアコンピュータ20により指定された当たり確率及び発行数に基づいて、当たり情報(クーポン)又ははずれ情報がMMK端末10から出力される。
【0065】
このようにして、本実施形態の販売促進システムでは、本実施形態のストアコンピュータ20は、予測ターム毎に商品の販売数を予測し、商品の販売予測数が販売予定数を下回るような場合、すなわち商品の売れ行きが当初の予定よりも悪い場合には、その商品について、クーポンの発行が行われる。これにより、売れ行きの悪い商品の販売促進を行うことができるので、廃棄時点まで商品が売れ残ってしまうような状況を回避し、商品の廃棄リスクを低減することができる。よって、廃棄ロスによる店舗の減収を防ぎ、店舗の利益率を高め、健全な運営を可能とすることができる。
【0066】
その一方で、商品の価格は変更しないため、値引販売というイメージを顧客に与えることを避けることができる。また、商品の売れ行きが回復してきた場合に、一度下げた商品の価格を元に戻すことにより値上げと感じられるようなことを避けることもできる。したがって、本実施形態の販売促進システムでは、売れ行きが回復してきた場合、すなわち販売予定数を販売予測数が上回るようになってきた場合には、クーポンの発行数を「0」に設定し、実際にはクーポンが発行されないようにしているので、不要な値引販売による損失を低減することができる。
【0067】
また、本実施形態の販売促進システムでは、商品が過剰在庫に陥ったとしても、クーポンによる財益提供により販促可能となるため、店舗運営者の商品の発注数量に対する積極性を引き出すことができる。したがって、商品の欠品を防ぎ機会ロスを低減することができる。
【0068】
また、本実施形態の販売促進システムでは、所定の当たり確率による抽選によりクーポンを発行しているので、売れ行きが悪い商品であっても必ずクーポンが発行されるとは限らず、売れ残りの商品の値引販売をしているという推測をしにくくすることができる。したがって、商品の値引販売によって店舗のイメージを下げてしまう可能性を低減することができる。
【0069】
また、本実施形態では、予測ターム毎に商品の販売予測を行い、クーポンの発行数を決定しているので、商品の売れ行きの変化に細かく対応することができる。なお、MMK端末10がクーポンを発行するかどうかを決定する度に、販売予測を行うようにすることで、さらにリアルタイム商品の売れ行きの変化に対応させることも容易に可能である。
【0070】
また、本実施形態により発行されるクーポンである当たり情報には、バーコード情報が印刷されるので、そのままPOSレジ32において商品の購入時に金券として利用することができる。したがって、クーポンの発行を行う場合であっても、手間の増加を最小限に抑えることができる。
【0071】
また、当たり情報及びはずれ情報には広告も印刷されるので、広告効果も期待できる。特に、当たり情報については、商品名やクーポン金額などとともに広告が表示されることにより、利用者が広告518を視認する可能性を高めることができる。
【0072】
また、クーポンには有効期限が設定されるので、有効時間を予測タームの単位時間よりも短く設定することにより、クーポンの発行による販促効果を迅速に反映することができる。
【0073】
また、本実施形態の販売促進システムでは、MMK端末10への会員証の挿入をトリガとしてクーポンの発行の抽選処理を行うようにして、会員のみを対象としてクーポンを発行しているので、会員の特典としてクーポンを利用することができる。これにより、会員の店舗へのロイヤリティを高め、顧客を囲い込みを実現することができる。
【0074】
以上、本実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。
【0075】
例えば、本実施形態では、ストアコンピュータ20がクーポンの発行数やクーポン金額、当たり確率などを決定するようにしたが、MMK端末10が行うようにしてもよい。この場合、MMK端末10がストアコンピュータ20などに管理されている販売実績情報などを読み出して予測を行うようにすることができる。また、MMK端末10以外にも、例えば、商品の陳列フェースにクーポン抽選用のインタフェースを設置するようにしてもよい。
【0076】
また、本実施形態では、販売予定情報やクーポン情報などは、ストアコンピュータ20が備える入力装置205から利用者が直接入力するものとしたが、例えば、管理端末から操作するような構成としてもよい。
【0077】
また、本実施形態では、クーポン金額をあらかじめ設定するものとしたが、商品の廃棄時刻に近づくにつれてクーポン金額を増やすようにしてもよい。また、未達予測数が大きくなるにつれてクーポン金額が大きくなるようにしてもよい。また、商品の価格に対するクーポン発行率を設定するようにしてもよい。さらに、会員の購買履歴を記憶しておき、購買金額に応じてクーポン金額やクーポン発行率を変動させるようにしてもよい。
【0078】
また、本実施形態では、会員に対してのみクーポンを発行するものとしたが、もちろん広く一般客に発行するようにしてもよい。
【0079】
また、本実施形態では、当たり確率を販売予測数の販売予定数に対する割合としたが、これに限らず、例えば、所定の当たり確率を適用するようにしてもよい。この場合、例えば、当たり確率を設定情報として記憶しておくこともできる。
【0080】
さらに、当たり確率は、予測ターム内における時間の経過とともに、変化させるようにしてもよい。例えば、n番目の予測タームにおいて予測タームの先頭から経過した経過時間をΔt、予測タームの長さ(単位時間)をL、予測タームの先頭からΔtの経過までに販売された商品の販売数をNn,Δtとすると、この時点における当たり確率Hn,Δtは以下の式(4)により算出することができる。
【0081】

【0082】
上記式(4)では、未達予測数(P−Q)から、すでにその予測タームにおいて販売された販売数(Nn,Δt)を減じて未達予測数を修正し、修正した未達予測数を、当該予測タームの残り時間(L−Δt)において均等に販売促進できるように当たり確率を設定している。なお、上記の式(4)以外にも、予測タームの残り時間が少なくなるほど確率が高く、また未達予測数が多いほど確率が高くなるような任意の算出方法を用いることができる。
【0083】
また、当たり確率を用いずに、クーポンの発行数が「1」以上である間は、無条件に当たり情報を出力するようにしてもよい。すなわち、所定の頻度でクーポンが出力されるようになる方式であれば、任意の方式を採用することができる。
【0084】
また、本実施形態では、販売予定数は全て利用者が設定するものとしたが、例えば、過去の販売実績情報の販売数の平均値や中央値といった集計値や、販売実績情報に基づく販売数の予測値を販売予定数として自動的に設定するようにしてもよい。また、本部コンピュータ31から販売予定数を受信するような構成としてもよい。これらの場合、店舗における販売予定数の入力に係る作業負荷を低減することができる。
【0085】
また、本実施形態では、設定情報の単位時間毎に図17に示すクーポン抽選情報の送信処理を行うようにしたが、ストアコンピュータ20がMMK端末10からクーポン発行情報を受信してから有効時間後に行うようにしてもよい。この場合、クーポン発行情報に設定されている商品IDについてのみ、図17の(S321)〜(S329)の処理を行うようにすることもできる。上記のようにして、発行されたクーポンが使われなかったときに、クーポンの発行数を再調整することができるので、クーポンによる販促を確実に行うことができる。
【0086】
また、本実施形態では、複数の商品について当たりになった場合には、利益額の大きい商品についてのみクーポンを発行するようにしたが、例えば、当たりになった商品のすべてについてクーポンを発行するようにしてもよい。この場合、より多くの商品の販促を行うことができる。また、当たりになった商品のうちのいくつかをランダムに抽出してクーポンに記述するようにしてもよい。また、当たりになった複数の商品をリスト表示し、クーポンの発行対象となる商品を会員が選択できるようにしてもよい。
【0087】
また、売れ行きに関係なくクーポンを発行する商品を設定しておくようにしてもよい。この場合、ストアコンピュータ20は、売れ行きにかかわらずクーポンを発行する商品の商品IDを記憶する常時発行商品記憶部を備えるようにして、クーポン発行数決定部215は、常時発行商品記憶部に記憶されている商品IDの商品については、常にクーポンの発行数を「1」以上に設定する。発行数は、例えば、在庫数としてもよいし、ランダムにしてもよい。上記のようにして売れ行きにかかわらずクーポンを発行する商品を設定することができる。これにより、例えば、特定の商品についてキャンペーンを行うような場面にも対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】本実施形態に係る販売促進システムの構成を示す図である。
【図2】MMK端末10のハードウェア構成を示す図である。
【図3】MMK端末10のソフトウェア構成を示す図である。
【図4】会員情報の構成例を示す図である。
【図5】クーポン抽選情報の構成を示す図である。
【図6】ストアコンピュータ20のハードウェア構成を示す図である。
【図7】ストアコンピュータ20のソフトウェア構成を示す図である。
【図8】仕入情報の構成を示す図である。
【図9】販売実績情報の構成を示す図である。
【図10】商品情報の構成を示す図である。
【図11】設定情報の構成を示す図である。
【図12】販売予定情報の構成を示す図である。
【図13】クーポン情報の構成を示す図である。
【図14】設定情報入力部213による処理の流れを示す図である。
【図15】ユーザインタフェースとしての画面410の一例を示す図である。
【図16】クーポン発行情報の構成を示す図である。
【図17】ストアコンピュータ20がMMK端末10にクーポン抽選情報を送信する処理の流れを示す図である。
【図18】MMK端末10によるクーポンの発行処理の流れを示す図である。
【図19】印刷装置106から出力される当たり情報510及びはずれ情報170の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0089】
10 MMK端末
20 ストアコンピュータ 31 本部コンピュータ
32 POSレジ 33 検品端末
34 発注端末 35 通信路
36 通信路 37 通信路
101 CPU 102 メモリ
103 記憶装置 104 通信インタフェース
105 タッチパネルディスプレイ 106 印刷装置
107 カードリーダ 111 クーポン抽選情報受信部
112 会員認証部 113 クーポン抽選部
114 クーポン発行部 115 クーポン発行情報送信部
151 クーポン抽選情報データベース 152 会員情報データベース
201 CPU 202 メモリ
203 記憶装置 204 通信インタフェース
205 入力装置 206 表示装置
211 仕入情報入力部 212 販売実績情報入力部
213 設定情報入力部 214 販売予測数算出部
215 クーポン発行数決定部 216 当たり確率決定部
217 クーポン金額決定部 218 クーポン抽選情報送信部
219 クーポン発行情報受信部 251 仕入データベース
252 販売実績データベース 253 設定情報記憶部
254 販売予定データベース 255 クーポン情報データベース
256 商品データベース 257 クーポン発行履歴データベース
410 画面 411 単位時間の入力欄
412 クーポン有効時間の入力欄 413 販売予定情報の設定欄
414 ドロップダウンリスト 415 ハンドル
416 クーポン金額の入力欄
510 当たり情報 511 店舗のロゴ
512 印刷時刻 513 メッセージ
514 商品名 515 クーポン金額
516 有効期限 517 バーコード
518 広告 530 はずれ情報
531 店舗のロゴ 532 印刷時刻
533 メッセージ 534 広告

【特許請求の範囲】
【請求項1】
時間の経過により廃棄されうる商品の販売促進を図るシステムであって、
前記商品の販売予定数を記憶する販売予定数記憶部と、
前記商品の販売実績を記憶する販売実績記憶部と、
前記販売実績に基づき前記商品の販売数を予測する販売数予測部と、
前記販売予定数と前記販売数の予測値との差に応じた頻度で、前記商品を購入すれば財益を提供する旨を表すクーポン情報を出力装置に出力するクーポン出力部と、
を備えることを特徴とする販売促進システム。
【請求項2】
請求項1に記載の販売促進システムであって、
前記販売予定数と前記販売数の予測値との差に応じて、前記クーポン情報を出力する確率であるクーポン発行確率を決定するクーポン発行確率決定部と、
前記クーポン発行確率に基づいて前記クーポン情報を出力するかどうかを決定する抽選を行うクーポン抽選部と、を備え、
前記クーポン出力部は、前記クーポン抽選部による抽選結果に応じて前記クーポン情報を出力すること、
を特徴とする販売促進システム。
【請求項3】
請求項2に記載の販売促進システムであって、
前記クーポン発行確率決定部は、現在時刻が前記廃棄時点に近づくほど確率が高くなるように前記クーポン発行確率を決定すること、
を特徴とする販売促進システム。
【請求項4】
請求項1に記載の販売促進システムであって、
前記クーポン情報を出力する回数であるクーポン発行数を記憶するクーポン発行数記憶部と、
前記販売予定数と前記販売数の予測値との差を前記クーポン発行数として前記クーポン発行数記憶部に記憶するクーポン発行数登録部と、を備え、
前記クーポン出力部は、前記クーポン発行数が所定数以上である場合に、前記クーポン情報を出力し、前記クーポン発行数を減算すること、
を特徴とする販売促進システム。
【請求項5】
請求項4に記載の販売促進システムであって、
前記販売予定数記憶部は、前記商品が廃棄されるまでの所定期間毎に前記販売予定数を記憶し、
前記クーポン発行数記憶部は、前記所定期間毎に前記クーポン発行数を記憶し、
前記販売数予測部は、前記所定期間毎に前記販売数を予測し、
前記クーポン出力部は、現在時点が属する前記所定期間に対応する前記クーポン発行数が所定数以上である場合に、前記クーポン情報を出力すること、
を特徴とする販売促進システム。
【請求項6】
請求項1に記載の販売促進システムであって、
前記クーポン情報は前記商品の値引を行う旨を示す情報であり、
前記現在時刻が前記廃棄時点に近づくほど前記値引額が大きくなるように前記値引額を決定する値引額決定部を備え、
前記クーポン出力部は、前記値引額を含む前記クーポン情報を前記出力装置に出力すること、
を特徴とする販売促進システム。
【請求項7】
請求項1に記載の販売促進システムであって、
前記クーポンの有効時間を記憶する有効時間記憶部と、
現在時刻に前記有効時間を加算した有効期限を算出する有効期限算出部と、を備え、
前記クーポン出力部は、前記有効期限を記述した前記クーポン情報を出力すること、
を特徴とする販売促進システム。
【請求項8】
請求項1に記載の販売促進システムであって、
会員の認証情報の入力を受け付ける認証情報入力部と、
前記認証情報に基づいて、前記会員の認証を行う会員認証部と、を備え、
前記クーポン出力部は、前記認証に失敗した場合には、前記クーポン情報を出力しないこと、
を特徴とする販売促進システム。
【請求項9】
請求項1に記載の販売促進システムであって、
前記商品毎に前記商品の利益額を記憶する利益額記憶部を備え、
前記クーポン出力部は、前記販売予定数と前記販売数の予測値との差、及び前記利益額に応じた頻度で、前記クーポン情報を出力すること、
を特徴とする販売促進システム。
【請求項10】
時間の経過により廃棄されうる商品の販売促進を図る方法であって、
CPUとメモリと出力装置とを備えるコンピュータが、
前記商品の販売予定数を前記メモリに記憶し、
前記商品の販売実績を前記メモリに記憶し、
前記販売実績に基づき前記商品の販売数を予測し、
前記販売予定数と前記販売数の予測値との差に応じた頻度で、前記商品を購入すれば財益を提供する旨を表すクーポン情報を前記出力装置に出力すること、
を特徴とする販売促進方法。
【請求項11】
時間の経過により廃棄されうる商品の販売促進を図るためのプログラムであって、
CPUとメモリと出力装置とを備えるコンピュータに、
前記商品の販売予定数を前記メモリに記憶するステップと、
前記商品の販売実績を前記メモリに記憶するステップと、
前記販売予測情報に基づき前記商品の販売数を予測するステップと、
前記販売予定数と前記販売数の予測値との差に応じた頻度で、前記商品を購入すれば財益を提供する旨を表すクーポン情報を前記出力装置に出力するステップと、
を実行させるためのプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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