説明

貯湯式給湯装置

【課題】給水回路が故障しても風呂回路により給水回路が修理されるまで給湯できる貯湯式給湯装置を提供する。
【解決手段】
給湯管7に給湯閉止弁27を設け、風呂往き管10に風呂切替弁28を設け、風呂切替弁28と給湯閉止弁27の下流側の給湯管7とを風呂バイパス管29で接続したので、給湯回路に異常が発生したときは風呂回路により給湯を行い、風呂回路に異常が発生したときは給湯回路により湯張りを行うので、給湯回路の異常時には、給湯閉止弁により風呂回路からの温水と給湯混合弁を縁切りして衛生性を保ちつつ、風呂回路により給湯を行うことができ、また、風呂回路の異常時には、浴槽に湯張りができるので、使い勝手をよくすることができるものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、貯湯式給湯装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来よりこの種のものに於いては、貯湯タンク内に貯湯された高温の温水を水と給湯用混合弁にて混合して、所定の設定給湯温度にして給湯管にて給湯することができると共に、貯湯タンク内に貯湯された高温の温水を水と風呂混合弁にて混合して、所定の設定風呂温度にして風呂回路にて浴槽に供給することができるものであった。(例えば、特許文献1参照)
【特許文献1】特開2006−153319号公報
【0003】
ところで従来は、混合調節した後の温水温度、即ち給湯温度を検出する給湯温度センサや給湯混合弁、給湯流量センサ等が故障した場合には、給湯使用者が火傷等を負ったりしないように安全動作として、給湯回路による給湯を禁止して水栓よりお湯を使用することができなかった。
【0004】
そこで貯湯式給湯装置ではないが、給湯回路と風呂回路とに連結回路を設けた給湯装置が開示されている。(例えば、特許文献2参照)
【特許文献1】特開平7−103571号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところでこの従来のものでは、風呂回路内に水がない時、連結回路にある開閉弁を開き、一定時間の間、給湯回路から風呂回路に呼び水を供給し、一定時間経過後、開閉弁を閉じて循環ポンプを作動させて追い焚き運転を開始するもので、給湯回路の故障による給湯停止に対応したものではなかった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明はこの点に着目し上記課題を解決する為、特にその構成を請求項1では、加熱手段で加熱された温水を貯湯する貯湯タンクと、該貯湯タンクに給水を補給する給水管と、貯湯タンク上部に連通し高温水を出湯する出湯管と、この出湯管の途中で高温水と給水管から分岐した給湯用給水バイパス管からの給水とを、ミキシングして設定温度にして給湯管に給湯を行う給湯用混合弁とを備えた給湯回路と、出湯管の高温水と給湯用給水バイパス管から分岐した風呂用給水バイパス管からの給水とを、ミキシングして設定温度にして風呂往き管により浴槽の湯張りを行う風呂用混合弁とを備えた風呂回路とからなる貯湯式給湯装置に於いて、前記給湯管に給湯閉止弁を設け、前記風呂往き管に風呂切替弁を設け、該風呂切替弁と給湯閉止弁の下流側の給湯管とを風呂バイパス管で接続したものである。
【0007】
又請求項2に係る貯湯式給湯装置では、特にその構成を請求項1において、前記給湯回路が異常状態で風呂回路が正常状態の時、給湯閉止弁を閉鎖すると共に風呂切替弁を風呂往き管側から風呂バイパス管側に切り替え、風呂用混合弁にて給湯の設定温度にミキシングして給湯管に温水を供給する風呂回路給湯運転を行う制御回路を備えたものである。
【0008】
又請求項3に係る貯湯式給湯装置では、特にその構成を請求項2において、前記風呂回路が異常状態で給湯回路が正常状態の時、風呂切替弁を風呂往き管側から風呂バイパス管側に切り替え、給湯用混合弁にて湯張りの設定温度にミキシングして風呂往き管に温水を供給する給湯回路湯張り運転を行うものである。
【0009】
又請求項4に係る貯湯式給湯装置では、特にその構成を請求項3において、前記制御回路は、風呂回路給湯運転中に浴槽の自動湯張り運転の操作がされた時、風呂切替弁を風呂バイパス管側から風呂往き管側に切り替えて自動湯張り運転を行い、自動湯張り運転終了後再度風呂切替弁を風呂往き管側から風呂バイパス管側に切り替えて風呂回路給湯運転を継続するものである。
【発明の効果】
【0010】
この発明の請求項1によれば、給湯管に給湯閉止弁を設け、前記風呂往き管に風呂切替弁を設け、該風呂切替弁と給湯閉止弁の下流側の給湯管とを風呂バイパス管で接続したので、給湯回路または風呂回路のどちらかに異常が発生したとき、正常な他方の回路により異常が発生した回路に温水を供給できるので、修理が完了するまで、給湯及び風呂が使用できて使い勝手をよくすることができるものである。
【0011】
又本発明の請求項2に記載の貯湯式給湯装置によれば、請求項1に於いて、給湯回路が異常状態で風呂回路が正常状態の時、風呂バイパス管を介して風呂回路から給湯回路に温水を供給できるので、給湯回路が異常状態で使用できなくても給湯回路の修理が完了するまで、風呂回路により給湯が使用できて使い勝手をよくすることができるものである。
【0012】
又本発明の請求項3に記載の貯湯式給湯装置によれば、請求項2に於いて、風呂回路が異常状態で給湯回路が正常状態の時、風呂バイパス管を介して給湯回路から風呂回路に温水を供給できるので、風呂回路が異常状態で使用できなくても風呂回路の修理が完了するまで、給湯回路により風呂の湯張りができて使い勝手をよくすることができるものである。
【0013】
又本発明の請求項4に記載の貯湯式給湯装置によれば、請求項3に於いて、風呂回路給湯運転中に浴槽の自動湯張り運転の操作がされた時、浴槽の自動湯張り運転を優先させるので、風呂の使用が確実にでき、入浴できないという状態を防止することができるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
次に、本発明に係る発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
1は円筒状の貯湯タンクで、ヒーポン室外機から成る加熱手段2を利用し、時間帯別契約電力の電力単価が安価な深夜時間帯に湯水を沸き上げて貯湯するものであり、底部には給水を補給する給水管3が接続し、上部には貯湯した高温水を給湯栓(図示せず)等に出湯する出湯管4が接続されている。
【0015】
5は一方に出湯管4を、他方には給水管3から分岐した給湯用給水バイパス管6を、中央には給湯管7が接続した電動三方弁から成る給湯用混合弁で、出湯管4からの高温水と給湯用給水バイパス管6からの給水とを混合して、設定された給湯温度となるようにして供給するものであり、出湯温度と給水温度と設定温度から、出湯管4の湯側開度と給湯用給水バイパス管6の水側開度をフィードフォワード制御で調整するもので、それより給湯回路を構成するものである。
【0016】
8は前記給湯用混合弁5と同じく一方には出湯管4を、他方には給湯用給水バイパス管6から分岐した風呂用給水バイパス管9を、中央には風呂回路(図示せず)に接続した電動三方弁から成る風呂用混合弁で、出湯管4からの高温水と風呂用給水バイパス管9からの給水とを混合して、設定された風呂温度となるようにして風呂往き管10から湯張りするものであり、出湯温度と給水温度と風呂設定温度とから、出湯管4の湯側開度と風呂用給水バイパス管9の水側開度をフィードフォワード制御で調整するものである。
【0017】
11は給水管3に備えられ給水温度を検知する給水サーミスタで、給湯時には給水温度を検知して給湯用混合弁5の開度を調整するものであり、又貯湯タンク1内の湯水境界層が、給湯用混合弁5より下方に位置する状態で、給湯停止して給湯用混合弁5を出湯管4と給湯用給水バイパス管6が連通する開度とした時に、貯湯タンク1内の高温水が釣り合おうとして直下対流を起こし、給湯用給水バイパス管6まで流入してしまう時には、所定時間ここでは1〜10分で水側である給湯用給水バイパス管6側を100%開口状態、即ち湯側である出湯管4側を閉止するように給湯用混合弁5を駆動させ、後は上記のフィードフォワード制御で給湯用混合弁5を制御するようにしたものである。
【0018】
前記給水サーミスタ11は給湯停止状態で湯張りを行う時には、給水温度を検知して風呂用混合弁8の開度を調整するものであり、又給湯用混合弁5が給湯停止直後で上記の温水貯湯運転を行っている状態もあるので、先ず給湯用混合弁5を湯側閉止で水側100%の開度とした後に湯張りを行うものであり、更に湯張り停止後には、給湯用混合弁5に上記の直下対流を利用した温水貯湯動作を行わせて、再給湯に備えるようにしたものである。
【0019】
12は貯湯タンク1と加熱手段2とを湯水が循環可能に接続する往き管13と戻り管14と循環ポンプ15とで構成された加熱循環回路である。
16、17、18、19は貯湯タンク1外周面の上下に備えられた貯湯温度センサであり、20は給水管3途中に設けられた減圧弁であり、21は出湯管4に備えられた圧力逃がし弁である。
【0020】
22はマイコンから成る制御回路で、入力側には、リモコン(図示せず)の温度設定部23と、給水サーミスタ11と、各貯湯温度センサ16、17、18、19と、湯張りスイッチ(図示せず)と、湯張り終了の信号を出力するスイッチ或いは流量センサ、風呂水位センサ、風呂温度センサ等の湯張り終了検知手段24と、最上位置の貯湯温度センサ16が出湯温度センサとして接続すると共に、給湯管7に備えられ湯水の流れを検知することにより給湯の開始/停止を検知するフローセンサ25が接続され、出力側には、循環ボンプ15と、給湯用混合弁5及び風呂用混合弁8のステップモータ駆動量を制御することで、該各混合弁5、8の開度を調整するようにしたものであり、又制御回路22には前記フローセンサ25による給湯停止信号と、前記湯張り終了検知手段24からの湯張り終了信号との両信号で、給湯用混合弁5出湯管4と給湯用給水バイパス管6が連通する開度として、所定時間ここでは1〜10分のカウントを開始するタイマー手段26が組み込まれており、カウントアップで水側である給湯用給水バイパス管6側を100%開口状態、即ち湯側である出湯管4側を閉止するものである。
【0021】
27は通常は開放状態で緊急時に給湯管7を閉止する給湯閉止弁、28は風呂用混合弁8で混合された温水を通常は風呂回路に供給すると共に、緊急時には給湯管7に供給するための風呂切替弁、29は該風呂切替弁28と給湯閉止弁27よりも下流側の給湯管7とを接続する風呂バイパス管29である。
【0022】
次にこの一実施形態の作動について説明する。
今給湯栓を開けて給湯を開始すれば、これをフローセンサ25が検知し、制御回路21に温度設定部23による設定温度を読み込ませ、給水サーミスタ11による給水温度と、貯湯温度センサ16による出湯温度とによって制御回路22が演算して給湯用混合弁5の開度を決定し、この開度に成るように給湯用混合弁5を駆動させ、設定温度の給湯を行うものである。
【0023】
又貯湯タンク1内の湯水境界層が給湯用混合弁5より下方にある時には、給湯停止時にフローセンサ25がこれを検知しての信号で、タイマー手段26が所定時間のカウントを開始すると共に、給湯用混合弁5を出湯管4と給湯用給水バイパス管6が連通する開度とし、貯湯タンク1内の高温水が釣り合おうとする直下対流を利用して、給湯用給水バイパス管6に給水と高温水との混合した適温の温水を貯湯した後、タイマー手段26のカウントアップで給湯用混合弁5の水側である給湯用給水バイパス管6側を100%開口状態、即ち湯側である出湯管4側を閉止するものである。
【0024】
これにより、短い待ち時間の後の再給湯時に、水側100%の位置からスタートする給湯用混合弁5が決定された開度に時間がかかっても、給湯初期には給湯用給水バイパス管6に貯湯された温水が一時的に給湯され、その後給水と高温水との混合水が給湯されることとなり、火傷の心配やオーバーシュートやアンダーシュートを防止出来、貯湯タンク内の湯水境界層に関係なく常に良好な給湯が行えるようにしたものである。
【0025】
次に湯張りスイッチの押圧による浴槽(図示せず)への湯張り時には、先ず給湯用混合弁5を湯側閉止の水側100%の位置にした後、風呂用混合弁8を給水サーミスタ11による給水温度と、貯湯温度センサ16による出湯温度とによって制御回路22が演算した開度に駆動し、風呂設定温度の湯張りを行うものである。
【0026】
そしてこの湯張り動作で、給湯用給水バイパス管6に万一温水が貯湯されていた場合には、給水の圧力バランスの崩れで風呂用混合弁8へ流れる給水に混入して流出してしまうので、湯張り終了時の湯張り終了検知手段24からの信号でも上記の給湯用給水バイパス管6への温水貯湯動作を行うもので、即ちタイマー手段26が所定時間のカウントを開始すると共に、給湯用混合弁5を出湯管4と給湯用給水バイパス管6が連通する開度とし、貯湯タンク1内の高温水が釣り合おうとする直下対流を利用して、給湯用給水バイパス管6に給水と高温水との混合した適温の温水を貯湯した後、タイマー手段26のカウントアップで給湯用混合弁5の水側である給湯用給水バイパス管6側を100%開口、湯側である出湯管4側を閉止するものである。
【0027】
次に給湯用混合弁5等の故障により給湯回路が故障した時、正常な風呂回路により給湯を行う風呂回路給湯運転について図面に基づいて説明する。
まず給湯回路に不具合が発生した時(S1)、リモコンに給湯回路の異常発生を表示すると共に、給湯回路での給湯を停止する。
その状態で使用者がリモコンにある風呂回路給湯運転スイッチをオンすると(S2)、その時風呂回路が使用中であれば(S3)、風呂回路の使用を停止して(S4)、開放状態である給湯閉止弁27を閉鎖する。(S5)
【0028】
給湯閉止弁27を閉鎖することで風呂回路を通過した温水と給湯用混合弁5とを縁切りし、給湯回路の衛生性が低下しないようにするものである。
また、この給湯閉止弁27の閉鎖状態は風呂回路給湯運転が終了しても閉鎖状態のままで、給湯回路の故障が修理等により復旧するまで閉鎖され、より確実に給湯回路の衛生性が低下しないようにするものである。
【0029】
(S5)で給湯閉止弁27を閉鎖した後、風呂切替弁28を風呂回路側から風呂バイパス管29に切り替え(S6)、リモコンに風呂回路給湯運転開始を表示し(S7)、風呂用混合弁8にて設定された給湯温度に混合水を温度調節し(S8)、その混合水を風呂バイパス管29を介して給湯管7に供給して、風呂回路給湯運転を開始する。(S9)
【0030】
そして風呂回路給湯運転開始後、給湯栓が閉められて給湯が停止したら、給湯が停止してから所定時間経過したかを検知し(S10)、所定時間が経過していれば給湯運転が終了したものと判断して、風呂切替弁28を側風呂バイパス管29から風呂回路に切り替える。(S11)
【0031】
また(S10)で、給湯が停止してから所定時間経過していない場合は、風呂回路給湯運転スイッチがオフされたかを検知し(S12)、オフされていなければ(S10)に戻り、オフされていれば(S11)に進むものである。
【0032】
そして(S11)で、風呂切替弁28を風呂バイパス管29から風呂回路に切り替えた後、リモコンの風呂回路給湯運転開始を非表示にし(S13)、風呂回路給湯運転スイッチがオン状態であれば、自動的にオフにして(S14)、風呂回路給湯運転を終了するものである。(S15)
【0033】
尚、風呂回路給湯運転が実施されているときは、貯湯式給湯装置に自動差し湯運転の機能があっても、自動差し湯は禁止状態となるものである。
また、風呂回路給湯運転中にリモコンで風呂の自動湯張り運転が操作された場合は、風呂の自動湯張り運転を受け付けないようにしてもよいし、給湯閉止弁27を閉鎖した状態のまま風呂切替弁28を風呂バイパス管29から風呂回路に切り替えて風呂の自動湯張り運転を行い、風呂の自動湯張り運転終了後、再び風呂切替弁28を風呂回路から風呂バイパス管29に切り替えて風呂回路給湯運転に戻るというように、風呂の自動湯張り運転を優先させてもよいものである。
【0034】
尚、風呂の自動湯張り運転を優先させる場合は、風呂の自動湯張り運転を行っているときは、リモコンの風呂回路給湯運転開始を非表示にし、再び風呂切替弁28を風呂回路から風呂バイパス管29に切り替えて風呂回路給湯運転に戻ったら、リモコンの風呂回路給湯運転開始を表示するものである。
【0035】
また逆に風呂用混合弁8が故障して風呂の湯張りができない時は、給湯用混合弁5にて設定された湯張り温度に混合水を調整して、風呂バイパス管29を介して浴槽に湯張りを行う給湯回路湯張り運転を行わせてもよいものである。
【0036】
このように、給湯回路が故障し、風呂回路が正常な場合、緊急的に正常な風呂回路により温水を設定温度に混合して給湯回路に供給できるので、給湯回路が修理されて復旧するまでの間も給湯でお湯が使えるものであり、使い勝手をよくすることができるものである。
【0037】
また逆に風呂用混合弁8が故障して風呂の湯張りができない時は、給湯用混合弁5にて設定された湯張り温度に混合水を調整して、風呂バイパス管29を介して浴槽に湯張りを行う給湯回路湯張り運転ができるので、風呂回路が故障し、給湯回路が正常な場合、緊急的に正常な給湯回路により温水を設定温度に混合して風呂回路に供給できるので、風呂回路が修理されて復旧するまでの間も浴槽に湯張りができて入浴できるものであり、更に使い勝手をよくすることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】この発明の一実施例を付した貯湯式給湯装置を示す概略説明図。
【図2】同要部電気回路のブロック図。
【図3】同風呂回路給湯運転のフローチャート図。
【符号の説明】
【0039】
1 貯湯タンク
2 加熱手段
3 給水管
4 出湯管
5 給湯用混合弁
6 給湯用給水バイパス管
7 給湯管
8 風呂用混合弁
9 風呂用給水バイパス管
10 風呂往き管
27 給湯閉止弁
28 風呂切替弁
29 風呂バイパス管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱手段で加熱された温水を貯湯する貯湯タンクと、該貯湯タンクに給水を補給する給水管と、貯湯タンク上部に連通し高温水を出湯する出湯管と、この出湯管の途中で高温水と給水管から分岐した給湯用給水バイパス管からの給水とを、ミキシングして設定温度にして給湯管に給湯を行う給湯用混合弁とを備えた給湯回路と、出湯管の高温水と給湯用給水バイパス管から分岐した風呂用給水バイパス管からの給水とを、ミキシングして設定温度にして風呂往き管により浴槽の湯張りを行う風呂用混合弁とを備えた風呂回路とからなる貯湯式給湯装置に於いて、前記給湯管に給湯閉止弁を設け、前記風呂往き管に風呂切替弁を設け、該風呂切替弁と給湯閉止弁の下流側の給湯管とを風呂バイパス管で接続したことを特徴とする貯湯式給湯装置。
【請求項2】
前記給湯回路が異常状態で風呂回路が正常状態の時、給湯閉止弁を閉鎖すると共に風呂切替弁を風呂往き管側から風呂バイパス管側に切り替え、風呂用混合弁にて給湯の設定温度にミキシングして給湯管に温水を供給する風呂回路給湯運転を行う制御回路を備えたことを特徴とする請求項1記載の貯湯式給湯装置。
【請求項3】
前記風呂回路が異常状態で給湯回路が正常状態の時、風呂切替弁を風呂往き管側から風呂バイパス管側に切り替え、給湯用混合弁にて湯張りの設定温度にミキシングして風呂往き管に温水を供給する給湯回路湯張り運転を行う制御回路を備えたことを特徴とする請求項2記載の貯湯式給湯装置。
【請求項4】
前記制御回路は、風呂回路給湯運転中に浴槽の自動湯張り運転の操作がされた時、風呂切替弁を風呂バイパス管側から風呂往き管側に切り替えて自動湯張り運転を行い、自動湯張り運転終了後再度風呂切替弁を風呂往き管側から風呂バイパス管側に切り替えて風呂回路給湯運転を継続することを特徴とする請求項3記載の貯湯式給湯装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate