説明

貯蔵システム

複数の液体または他の物品を貯蔵するための貯蔵システムが、容器内に収まるよう適合された複数のコンテナを具える。各コンテナは、内側壁と、外側壁と、キャップで封止可能な吐出口を有しキャップが吐出口に係合した場合にコンテナ内の複数の液体または他の物品のうちの1つを完全に収容し密封する頂部側壁とを具える。複数のコンテナは、これらのコンテナが容器内でぴったり合うようにスタックまたはネスト可能であり、コンテナの内側壁が互いに当接し、外側壁が容器の内壁に当接し、容器のほぼ全部を完全に満たすように形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に貯蔵容器に関し、より具体的には、複数の液体、製品、その他の物品を保存する貯蔵システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術は、取り外し可能なサブ容器を有する多様な形態の容器を教示している。例えば、Kowalski、米国2,740,546は、取り外し可能な区画を具えるバケツを教示する。Kowalski容器の区画は、しかしながら、周囲が丸く、丸いバケツ内に配置され、これによりバケツの容積の大きな部分を無駄にしてしまう。さらに、この容器は互いに安定した形態で重ならないため、特別に設計されたコネクタが必要となる。他の欠点は、Kowalskiの装置は容器に固定ハンドルを有さず、容器の把持、持ち去り、その他の保持および/または操作を難しくしている。最後に、Kowalskiの装置は、本願システムに利便性を負荷する本発明の多様な他の要素を有さない。
【0003】
関連する容器システムを開示する別の従来技術文献は、Axhamre、米国意匠426,925である。Axhamre容器も絵の具バケツを用い、多様なサブ容器を有する。Axhamreで用いられるサブ容器は、しかしながら、頂部が開口しており、絵の具などの液体を長期間保存することができない。さらに、これらのサブ容器はその中心部に大きな開口を有し、バケツの外側容器を実質的に満たすことがない。最後に、Axhamre文献は、本発明で開示するトレイ、漏斗、その他の物品などの関連する改良点のいずれを開示するものではない。
【0004】
Schley、米国4,194,619は、外側容器内に勘合するいくつかの硬質容器を具える液体貯蔵容器を教示する。この容器は、しかしながら、外側容器内に重なり、あるいは収まるものではない。
【0005】
上記文献は、全体が参照により本書に組み込まれる。
【0006】
従来技術は、容器内に収まるサブ容器とともに用いられるバケツのような外側容器を具える多様な容器システムを教示する。しかしながら、従来技術は、以下の発明の概要に記載の構造と利点を有するものではない。
【発明の概要】
【0007】
本発明は、下記の目的により生じる確かな利点と構造を教示するものである。
【0008】
本発明は、複数の液体や他の物品を貯蔵する貯蔵システムを提供する。この貯蔵システムは、容器と、スタック/重なって前記容器内に嵌合し、前記容器のほぼ全体を完全に満たす複数のコンテナとを具える。
【0009】
本発明の主たる目的は、従来技術にない利点を有する貯蔵システムを提供することである。
【0010】
別の目的は、大きな容器と小さなコンテナとを具え、互いまたはその上にスタックあるいは重なって小さなコンテナの組み合わさった高さが大きな容器の高さにほぼ等しくなる貯蔵システムを提供することである。
【0011】
別の目的は、容器内のコンテナが互いと前記容器の内面に固定的に当接して前記容器の体積を実質的に満たし、これによりシステムの貯蔵容量を最大化するとともに、移動と不安定性を最小限に抑えながら容器内の液体その他の物品を安全に貯蔵することである。
【0012】
別の目的は、コンテナの把持、脱着、その他の保持および/または操作を簡単でより効率的にする適切なハンドルを有するコンテナを具える貯蔵システムを提供することである。
【0013】
別の目的は、購入前または購入時に、多様な製品または物品が予め入ったコンテナを具える貯蔵システムを提供することである。
【0014】
別の目的は、前記コンテナを覆い、塗料や他の製品を注いだり混ぜたりするのに適切な容器を提供し、本発明の利便性をさらに向上する例えば漏斗のような付加的要素を提供するトレイを具える貯蔵システムを提供することである。
【0015】
本発明の他の特徴や利点が、添付の図面とともに以下のより詳細な説明から明らかとなり、これらは本発明の原理を例示して説明するものである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
添付の図面は本発明を説明するものである。
【図1】図1は、複数の液体その他の物品を貯蔵する貯蔵システムの第1実施例の斜視図であり、この貯蔵システムは容器と、着脱式コンテナとを具える。
【図2】図2は、その斜視図であり、コンテナが容器から取り去られた状態を示す。
【図3】図3は、貯蔵システムの代替実施例の分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
上記図面は本発明を説明するものであり、これは複数の液体その他の物品、材料、または製品を貯蔵する貯蔵システム10である。この貯蔵システム10は、容器12内に適合する複数のコンテナ30を具える。
【0018】
図1は、貯蔵システム10の第1の実施例の分解斜視図であり、システム10の容器12と、当該容器12から部分的に取り外された着脱可能な複数のコンテナ30とを示している。図2はその斜視図であり、コンテナ30が容器12から完全に取り外された状態を示す。容器12が示されているが、複数のコンテナ30は容器12なしで個別に販売されてもよく、この複数のコンテナ30は、例えば市場で入手可能なバケツといった適切な寸法の容器に挿入されてもよい。
【0019】
図1、2に示すように、容器12は、当該容器12を直立位置に支持するのに適合した基部14と、基部14からコンテナ30を挿入する開口を形成する容器外辺部18へと上方に伸びる上方延在容器側壁15とを具える。上方延在容器側壁15は、複数の着脱可能なコンテナ30を受けるのに適合した内面16を具える。容器12は様々な材料で製造されてもよく、好適にはプラスチックであるが、様々な形態の金属や他の適切な材料を用いてもよい。本実施例では、容器12は普通の塗料用バケツである。容器外辺部18が形成する開口部が容器12の頂部に示されているが、これは容器12の側部または底部にあってもよい。
【0020】
各コンテナ30は、内側壁32と、外側壁34と、複数の液体またはその他の物品を一緒に収容するよう適合された上面35とを具える。コンテナ30は、コンテナ30の内側壁32が互いに当接し、外側壁34が容器12の内壁16に当接して、容器12のほぼ全部を完全に満たすように、容器12内にスタックおよび/または重ね入れ(「スタック/ネスト」)可能であるように形成されている。本願の目的において、「完全に満たす」の語は、実際上、モザイク状に、すべての利用可能なスペースを埋めるという意味であり、このような容器において合理的な通常の空隙を許容するものであり、水密や高密度の嵌合を要求するものではない。
【0021】
別の実施例では、コンテナは、様々なコンテナの組み合わせが互いにスタックされて容器の高さより低い高さとなり、容器を実質的に満たすように製造される。
【0022】
一実施例では、大小のコンテナ45、47が、2つの中コンテナ46または他の利用可能なコンテナの組み合わせの高さまで互いにスタックまたはネストするよう適合されている。
【0023】
第2の実施例では、小、中、大のコンテナ47、46、45が、5つの小コンテナ47または他の利用可能なコンテナの組み合わせの高さまで互いにスタックまたはネストするよう適合されている。
【0024】
第3の実施例では、小コンテナ47と中コンテナ46とが、容器の高さより低いスタック高さまでスタックまたはネストされ、容器を実質的に埋めている。
【0025】
第4の実施例では、各スタックが同じ数とサイズのコンテナを有してもよく、例えば1の大コンテナ45と1の小コンテナ47か、1の中コンテナ46と2の小コンテナ47等である。
【0026】
上面35は、キャップ40で封止可能な吐水口66を具え、キャップ40が吐水口66に嵌合した場合に貯蔵コンテナ30が複数の液体その他の物品または製品のうちの1つを貯蔵コンテナ30内に完全に収容し密封するのに適合している。貯蔵コンテナ30が、当該コンテナ30から液体その他の物品が出ないように気密/水密を形成し、また液体その他の物品が乾燥したり空気に晒されるのを防止することが重要である。キャップ40は、吐水口66に螺合してもよいし、吐水口66にスナップ嵌めしてもよいし、その他吐水口66に係合して気密/水密を形成するものであってもよい。吐水口66は、コンテナ30内に挿入して液体その他の物品を除去するためのブラシ、へら、その他のアイテムを受けるのに十分な大きさであることが望ましい。吐水口66の内壁はまた、コンテナ30内に挿入されたアイテムから余剰の物質を取り除くのに用いられてもよい。吐水口66の内壁は、コンテナ30から物質を注ぐのを容易にする一体型の注ぎ口(図示せず)を具えてもよい。代替実施例では、吐水口がティーポット(図示せず)のようにコンテナの底部側から延在し、あるいはキャップが取り外されたりバルブ(図示せず)が開かれたときに重力でコンテナから排出されるよう配置されてもよい(図示せず)。
【0027】
キャップ40はまた、跳ね上げ式でキャップ40を介して液体その他の物品を注げるような跳ね上げしきディスペンサ(図示せず)を具えてもよい。
【0028】
図1、2に示すように、各コンテナ30は、当該コンテナ30を把持するためのハンドル38を形成する凹部36を有するよう適合されていることが好ましい。この凹部36は内壁32内に、好ましくは内壁32の一部がコンテナ30を把持するためのハンドル38を形成するよう形成されている。ハンドル38は、最も好ましくは、キャップ40と協働してコンテナ30の頂部に別のコンテナ30を支持(またはトレイ50を支持)するよう上方に延びる隆起39をさらに具える。この隆起39は、キャップ40の平坦な頂面42と同一平面となることが好ましい。
【0029】
図1、2に一実施例を示すが、当業者はコンテナハンドルの別の実施例を開発することができ、そしてこのような代替実施例もまた本発明の範囲内にあると解するべきである。以下に述べる代替実施例では、ハンドルはキャップ40の形に形成され、コンテナ30が容器12内にあるときにユーザが容易に把持することができる。図示しない代替実施例では、ハンドルは別の方法で形成され、これには異なる形状、取り付け部位等が含まれる。
【0030】
コンテナ30は、約1ガロン、半ガロン、1/4ガロン、および可能性としてはパイント(またはメートル単位規格)の標準サイズにできるが、本発明はいかなる特定の単位に限定するものではない。この分野で知られているように、測量マーキング(図示せず)が各コンテナ30の側部に記されていてもよい。
【0031】
コンテナ30は、プラスチックなどの材料で構成されるのが好ましいが、様々な適切な材料を用いることができる。いくつかの実施例では、コンテナ30はUV保護および/またはFDA承認材料で好適に構成される。コンテナ30は、それぞれ柔軟なライナー(図示せず)または他の補助的構成を有してもよく、このような代替例も本発明の範囲内に入ると解するべきである。コンテナ30はまた、平滑、テクスチャード、または表面デザインを有する外面を有してもよい。別の実施例では、コンテナ30は柔軟かつ折りたたみ可能な壁を有して構成される。
【0032】
貯蔵システム10はさらに、容器12を閉じてコンテナ30を内部に保持する容器容器外辺部18に係合するよう適合した容器蓋20を具えてもよい。図1に示すように、トレイ50は、容器12内の複数のコンテナ30と蓋20の間に嵌合するよう適合している。このトレイ50は、上方に延在するトレイ側壁54へと延びる底面52を具えてもよい。トレイ50は、コンテナ30を覆う機能のみならず、絵を描くことや他のアイテムの貯蔵を補助すべく、コンテナ30のうちの1つから1の液体その他の物品を受けるよう機能しうる。トレイ側壁54は、容器12の外辺部18内に嵌合し、ハンドル(図示せず)および/または、トレイ側壁54と外辺部18の間にユーザが指を挿入してトレイ50を掴みやすくする指用凹部56を具えてもよい。本願の目的において、指用凹部56の用語は、ハンドルや他の類似の構成を含んで規定される。トレイ50は最も好適には、容器蓋20とコンテナ30の双方に当接し、これによりコンテナ30を確実に位置止めし、例えばシステム10が不意に逆さまになった場合にもコンテナ30嵌で入れ替えや変動が生じないようにする。
【0033】
図1、2に示すように、貯蔵システム10は、コンテナ30に貯蔵された液体その他の物品の利用を容易にする追加要素を具えてもよい。例えば、システム10は、広い上部外周部62から小さな開口部64へと細くなっている漏斗60を具えてもよい。小さな開口部64は、コンテナ30のうちの1つの吐出口66内に適合するよう構成され、液体その田の物品をコンテナ30内に注ぐのを容易にする。この漏斗60は、好適にトレイ50内に収まる寸法と形状である。
【0034】
この好適な実施例において、液体その他の物品は好適には色または種類の異なる塗料、および/またはテレビンなどの関連する液体である。例えば、貯蔵システム10はさらなる塗料を保存するのに用いられてもよい。家を塗装する場合、その家に用いる各種の余分の塗料を有することが有効である。家を塗装したら、漏斗60を用いて余分な塗料をコンテナ12に注ぎ、将来の利用のために1つの場所に貯蔵することができる。
【0035】
貯蔵システム10はまた、例えば部屋の修繕といった特定の目的用の塗料キットをまとめるのに用いることができる。本実施例では、システム10は、家、部屋、家具の一部、その他の物を塗装するための白い塗料の2つの大コンテナ45を具えてもよい。大コンテナ45は、容器12の容器高さHRとほぼ等しい大きな高さHLを有し、ここで好ましくは僅かに小さくすることにより大コンテナ45が容器12内にフィットする。システム10はまた小コンテナを具えてもよく、本実施例では2つの中コンテナ46(中程度の高さHM)と3つの小コンテナ47(小さな高さHS)を具えている。小コンテナ46と中コンテナ47はスタックまたはネスト可能であり、小コンテナ46と中コンテナ47の高さHMとHSが、大コンテナ25の大きな高さHLと等しくなる。
【0036】
小コンテナ47と中コンテナ46は、大コンテナ45の大きな高さHLと等しくなるまで互いにスタックまたはネストして、これによりコンテナ45、46、47が容器12内にゆるぎなく収まる1つのしっかりしたユニットを形成する。2つの大コンテナ45と、小コンテナ47および中コンテナ46のスタックとはすべて互いにぴったり合い、容器12内で互いに並んで当接し、(図1に示すように)容器12のほぼ全部を完全に満たす。
【0037】
一実施例において、2つの中コンテナ46は明るい青の材料(trim)を収容し、3つの小コンテナ47は多彩な他の液体を収容してもよい。例えば、小コンテナ47の1つは、青と白の補色となる明るい黄色の材料を収容してもよい。コンテナ45、46、47は、最初は無色塗装で販売され、後に着色されてもよく、したがってユーザは様々な色の組み合わせを選択することができる。さらに別の小コンテナ47は、代替的にテレビンを収容し、第3の小コンテナ47は塗装に有用な他の液体を収容してもよい。代替実施例では、しかしながら、これらの液体はユーザが貯蔵を希望する他の様々な液体であってよく、好適には貯蔵される液体は互いに関連する液体である。
【0038】
コンテナ30の一実施例をここに説明したが、当業者であれば、本発明はさらに代替的な実施例を包含することを理解するであろう。代替実施例では、コンテナはサイズ、形状、および構成において大きく異なってもよい。例えば、コンテナは非常に少ない量で保存される液体の貯蔵に適合するにはこれより小さくてもよいし、非常に大きな量で保存される液体の貯蔵に適合するにはこれより大きくてもよい。さらに、液体の貯蔵が好ましいが、コンテナは食料、乾燥物、その他の材料および/または物品を貯蔵するのに適合してもよい。本願の目的において、本書での液体の語はこれらの代替的な材料および/または物品を含んで規定される。
【0039】
一実施例において、コンテナ30は、その上に記入するのに適合したテクスチャードまたはスムース領域(図示せず)を具え、あるいはラベルを貼付するシャープな領域(図示せず)を具えてもよい。この特徴は、ユーザが容器30のラベリングを補助するのに有効である。
【0040】
図3は、貯蔵システムの代替実施例の分解斜視図であり、符号68で示している。図3に示すように、容器12とコンテナ30は上述した特定の形状に限定されるものではなく、様々な形であってよく、これには限定しないが図示するような方形が含まれる。図3の実施例では、内側壁32と外側壁34は、操作における隙間が矛盾ないように維持され、コンテナ30が容器12を埋める限りにおいて、コンテナ30の向きによって異なる。容器外辺部18で形成される開口部が容器12の頂部に示されているが、これは容器12の側部や底部にあってもよい。
【0041】
図3に示す実施例では、システム68は、コンテナ30から空気を除去、あるいはコンテナ30へ気体を圧入するためのポンプ70を具える。このポンプは好適には、複数のコネクタ30それぞれのバルブ74と機能的に係合し、コンテナ30から空気を汲み出す(あるいは他の気体を注入する)コネクタ72を具える。ポンプ70は、コンテナ30に取り付け可能な通常のポンプであってもよいし、キャップ40またはコンテナ30と一体化されてバルブ(図示せず)を通して気体を移動させ、あるいはコンテナ30内の圧力を低減すべく膨張されてもよい。コンテナ30から空気を取り除くと、液体その他の物品の貯蔵期間を長引かせる作用がある。漏斗60とポンプ70は、不使用時にはともにトレイ50内に収容される。
【0042】
代替実施例では、図示しないが、ポンプはキャップまたはコンテナに一体化され、コンテナから空気を汲み出したり絞り出したりする一方通行バルブであってもよいし、キャップまたはコンテナの一部として部分的に真空を形成/解放するポップアップ/ポップダウンするものであってもよい。
【0043】
本実施例では、システム68は好適に、容器12に機能的に取り付けられて容器12の回転動作をサポートする複数のホイール80を具える。従来技術の塗料バケツは通常ホイール80を有さないが、これは塗料などの液体で重い場合にユーザがシステム68を移動させるのに役立つ。ホイール80の1の特定の実施例を示すが、当業者であれば、異なるサイズ、数、および構成を用いるホイールの幅広い多様性を認識することができ、そしてこれらの代替例も本発明の範囲内と解されるべきである。
【0044】
図3に示すように、各コンテナ30のキャップ40は、キャップ40によってコンテナ30を持ち上げるためのキャップハンドル43を形成するキャップ凹部41を具えてもよい。このハンドル43は、図1、2に示すハンドル38の代わりに、あるいはこれとともに、さらにはコンテナ30あるいはこれに関して設けられる様々な他の形態のハンドルとともに設けられてもよい。例えば、コンテナ30は、1の代替実施例において、コンテナ30から外側に折れてコンテナ30を把持する取っ手を提供する跳ね上げしきハンドルであってもよい(図示せず)。当業者は代替的なハンドルを考えることができ、そしてこのような代替的なハンドルは本発明の範囲内と解されるべきである。
【0045】
代替実施例では、複数のコンテナ30の1以上が、折りたたみ可能な内壁32と外壁34を具え、コンテナ30の頂部側壁35と底部側壁37とが互いの方へ折りたたみ可能であり、これによりコンテナ30の体積を調整可能となっている。この頂部側壁35と底部側壁37も同様に折りたたみ可能とすることができる。
【0046】
コンテナ30は、透明なプラスチックや、他の様々な適切な材料で構成することができる。コンテナ30が不透明の材料で構成される場合、透明部分44を設けてコンテナ30内に残っている液体の量や種類を目視観察および測量できるようにしてもよい。
【0047】
システム10はまた、図1に示すように、容器12に回動可能に設けられた容器ハンドル82か、図3に示すように蓋20に取り付けられた蓋ハンドル84を具え、容器12の移動を容易にしてもよい。
【0048】
本出願で用いている用語は特定の用いられている語のみならず、同義語または同等の語、およびその派生語も含まれる。さらに、「ある」や「1の」の語は、他に特別に示さない限り、1またはそれ以上の参照される物品を含む。また、「有する」、「含む」、「包含する」および同様の語は、他に特別に示さない限り、「具える」を意味するものとする。
【0049】
本発明を1以上の実施例を参照して説明したが、当業者は本発明がこれに限定されないことを明確に理解されたい。むしろ、本発明の範囲は貼付のクレームによってのみ解釈されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の液体または他の物品を容器内に貯蔵する貯蔵システムにおいて、前記容器が、当該容器を直立配置に支持するよう適合された基部と、当該基部から容器外辺部へと上方に伸びる上方延在容器側壁とを具え、当該情報延在容器側壁が内壁を具え、前記貯蔵システムが:
複数のコンテナを具え、当該複数のコンテナがそれぞれ内側壁と、外側壁と、底部側壁と、キャップで封止可能な吐出口を有し前記キャップが前記吐出口に係合した場合に前記コンテナ内の複数の液体または他の物品のうちの1つを完全に収容し密封する頂部側壁とを具え;
前記複数のコンテナは、当該コンテナが前記容器内に配置されたときに、前記コンテナの内側壁が互いに当接し、前記外側壁が前記容器の内壁に当接し、前記複数のコンテナが前記容器のほぼ全部を完全に満たし;
前記複数のコンテナが、前記容器の高さより低いが高さの大きいコンテナを1以上具え、前記複数のコンテナが少なくとも1組の小さなコンテナを具え、前記小さなコンテナと大きなコンテナがそれぞれ、すべてのコンテナが互いにスタックあるいはネストされた場合に、前記キャップまたは前記頂部側壁が前記底部側壁に当接し、前記複数のコンテナがスタックされたおよその高さが前記容器の高さより低いことを特徴とする貯蔵システム。
【請求項2】
請求項1に記載の貯蔵システムにおいて、さらに、前記容器外辺部に係合して前記容器を閉める容器蓋を具えることを特徴とする貯蔵システム。
【請求項3】
請求項1に記載の貯蔵システムにおいて、さらに、前記複数のコンテナの頂部であって前記容器外辺部内に取り付けられたトレイを具えることを特徴とする貯蔵システム。
【請求項4】
請求項3に記載の貯蔵システムにおいて、前記トレイが、上方に延在するトレイ側壁へと延びる底面を具えることを特徴とする貯蔵システム。
【請求項5】
請求項1に記載の貯蔵システムにおいて、さらに、前記容器を具えることを特徴とする貯蔵システム。
【請求項6】
請求項1に記載の貯蔵システムにおいて、前記複数のコンテナのそれぞれのキャップが、前記コンテナが前記容器内でスタックまたはネストするのに適合した上面を具えることを特徴とする貯蔵システム。
【請求項7】
請求項6に記載の貯蔵システムにおいて、さらに、各キャップに、前記キャップにより前記コンテナを持ち上げるためのキャップハンドルを形成する凹部を具えることを特徴とする貯蔵システム。
【請求項8】
請求項1に記載の貯蔵システムにおいて、さらに、広い上部外周部から小さな開口部へと細くなっている漏斗を具え、前記小さな開口部が前記複数のコンテナのうちの1の前記吐出口内へ適合する寸法であることを特徴とする貯蔵システム。
【請求項9】
請求項1に記載の貯蔵システムにおいて、前記複数のコンテナがさらに、ハンドルを具えることを特徴とする貯蔵システム。
【請求項10】
請求項1に記載の貯蔵システムにおいて、さらに、前記複数のコンテナがそれぞれ前記コンテナを把持するための凹部を具え、前記凹部は、前記内側側壁が前記コンテナを把持するためのハンドルを形成するように前記内側側壁に形成されていることを特徴とする貯蔵システム。
【請求項11】
請求項1に記載の貯蔵システムにおいて、さらに、前記容器に機能的に取り付けられ、前記容器を支持して回転動作する複数のホイールを具えることを特徴とする貯蔵システム。
【請求項12】
請求項1に記載の貯蔵システムにおいて、さらに、前記コンテナへ、または前記コンテナから気体をポンピングするポンプ、もしくは前記コンテナへ、または前記コンテナからの液体または気体を制御するバルブを具えることを特徴とする貯蔵システム。
【請求項13】
請求項1に記載の貯蔵システムにおいて、前記複数のコンテナの1以上が、折りたたみ可能な、内側壁と、外側壁と、上面と、底面とを具え、前記コンテナの上面および底面が互いに向かって折りたたみ可能であり、あるいは前記内側壁と前記外側壁画互いに向かって折りたたみ可能であり、これにより前記コンテナの体積を調整しうることを特徴とする貯蔵システム。
【請求項14】
請求項1に記載の貯蔵システムにおいて、前記複数のコンテナの1以上が、前記コンテナに残っている液体の量や種類を目し観察および測量できるように透明であることを特徴とする貯蔵システム。
【請求項15】
請求項1に記載の貯蔵システムにおいて、前記小さなコンテナのスタックされたセットが、前記大きなコンテナの高さとほぼ等しい高さを有することを特徴とする貯蔵システム。
【請求項16】
ある高さを有する容器内に複数の液体または他の物品を貯蔵する方法において、
a)高さの低い複数の小さなコンテナと、前記容器の高さより小さいが高さのある1以上の大きなコンテナとに、前記液体または他の物品を貯蔵し封止するステップと、
b)1以上の大きなコンテナか1以上の小さなコンテナを前記容器内に配置するステップと、
c)前記複数の小さなコンテナと大きなコンテナを、ほぼ等しい高さであって前記容器よりは小さい高さに、前記複数の容器が一緒となり前記容器のほぼすべてを完全に満たすように重ねるステップと、を具えることを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2010−531790(P2010−531790A)
【公表日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−515177(P2010−515177)
【出願日】平成20年6月27日(2008.6.27)
【国際出願番号】PCT/US2008/068554
【国際公開番号】WO2009/003163
【国際公開日】平成20年12月31日(2008.12.31)
【出願人】(509354330)
【Fターム(参考)】