買物支援装置及び買物支援プログラム
【課題】電子レシートシステムに対応した携帯端末だけを利用して過去の購買履歴を基に買物リストを作成する。
【解決手段】携帯端末は、電子化された買物リスト情報を記憶する。電子化されたレシート情報を受信すると、このレシート情報と記憶部に記憶した買物リスト情報とを照合する。そして、買物リスト情報には存在するがレシート情報には存在しない商品を不足商品として抽出し表示して警告する。
【解決手段】携帯端末は、電子化された買物リスト情報を記憶する。電子化されたレシート情報を受信すると、このレシート情報と記憶部に記憶した買物リスト情報とを照合する。そして、買物リスト情報には存在するがレシート情報には存在しない商品を不足商品として抽出し表示して警告する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機,PDA(Personal Digital Assistant)等の携帯端末を利用した買物支援装置、及び上記携帯端末等のコンピュータを本発明の買物支援装置として機能させるための買物支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、POS(Point Of Sales)端末においてレシートの情報を電子データ化し、この電子データ化されたレシート情報を携帯端末やパソコン等を利用して客が取得可能とすることによって、レシートの受け渡しを完了させる電子レシートシステムが提案されている。その一例としては、POS端末にて生成された電子レシート情報を、ネットワークを介して接続されたサーバのデータベースに蓄積するとともに、この電子レシート情報を検索するためのキーとなる情報を、POS端末から客の携帯端末に近距離無線通信を利用して送信し、客はその携帯端末またはパソコンからこのキーとなる情報を使ってサーバのデータベースにアクセスし所望の電子レシート情報をダウンロードするようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このように、レシート情報を電子データ化することによって、レシート用紙の節約を図れる上、レシートを手渡す作業を簡略化できる等、店側にとって大変有益である。また、客側にとっても、例えば家計簿を電子的に処理できるようになるので好都合である。そこで今後、電子レシートシステムの導入が進められるものと見込まれる。
【0004】
ところで、店舗での買物の際に、実際に買おうと思っていた商品を買わなかったり、あるいは実際に購入した数量が、買おうと思っていた購入予定数量よりも少なかったりすることがある。このような買い忘れを防止するために、多くの消費者は、買物リストを記録したメモを用意し、それを店舗に持参して、店舗でメモを見ながら買物をしている。
【0005】
しかしながら、このメモを用いた方法は、買物リストを手書きで作成するのが一般的であるため煩雑である。また、メモを携行し忘れたり、買物の途中でメモを紛失してしまったりすることもしばしばある。そこで従来、このような問題を解消し得る買物支援システムとして、携帯端末とショッピングカートとを利用したシステムが知られている。
【0006】
この従来システムについて説明する。先ず、消費者は、パソコンを利用して電子化された買物リストを作成する。そして、この買物リストを自身の携帯端末に転送する。次に、消費者は、買物リストを記憶した携帯端末を携行して店舗へ行く。そして、店舗に着いたならば携帯端末をショッピングカートに対して通信可能な状態でセットする。そうすると、携帯端末からショッピングカートに買物リストの情報が転送され、カートの表示/入力部に買物リストが表示されるので、消費者は、このリストを確認しながら商品をショッピングカートに投入する。ここで、商品をショッピングカートに投入する毎に、その商品のバーコードがショッピングカートに搭載されたバーコードリーダで読み取られる。そして、この商品が買物リストに存在する場合には、表示/入力部に表示されている買物リストの当該商品に対して「済」のマークが表示される(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2003-077064号公報
【特許文献2】特開2002−259683号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来の買物支援システムにおいては、パソコンを利用して買物リストを作成し、宅内の家庭用LAN等を利用して携帯端末に転送していたので、携帯端末に買物リストを記録するまでの仕組みが大掛かりであり手間がかかるという問題がある。すなわち、携帯端末に記録される買物リストの作成を、携帯端末だけで完結することが望まれている。
その一方で、前述したような携帯端末を利用した電子レシートシステムは、今後、多くの店舗でその導入が見込まれている。
【0008】
本発明はこのような事情に基づいてなされたもので、その目的とするところは、電子レシートシステムに対応した携帯端末だけを利用して買物リストを作成することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記課題を解決するために、携帯型の装置本体に、電子化されたレシート情報を記憶する記憶部と、この記憶部に記憶されたレシート情報から購入済商品の商品名を検出する検出手段と、この検出手段により検出された商品名を表示する表示手段と、この表示手段により表示された商品名を個々に選択するか否かを受付ける選択受付手段と、この選択受付手段により選択する旨を受付けた商品名を記録する買物リスト記録部と、この買物リスト記録部に記録された商品名のリストを買物リストとして出力する出力手段とを備えた買物支援装置にある。
【発明の効果】
【0010】
かかる手段を講じた本発明によれば、電子レシートシステムに対応した携帯端末だけを利用して買物リストを作成できるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を用いて説明する。
なお、この実施の形態は、店舗での商取引内容を示すレシートを電子レシートとして受取ることを可能にした電子レシーシステム対応の携帯端末に、本発明の買物支援装置としての機能を適用した場合である。
【0012】
図1は、本実施の形態に関わる電子レシートシステムの全体構成図である。店舗1には、決済端末であるPOS(Point Of Sales)端末2と、インターネット5に対応したルータ3とが設置されている。POS端末2とルータ3とは、店舗内のLAN(Local Area Network)4によって接続されている。POS端末2は、1台に限らず、複数台あってもよい。POS端末2は、決済された商取引内容を示すレシート情報を電子化した電子レシートの作成機能を有している。
【0013】
公衆通信網であるインターネット5には、電子レシートサーバ6と、携帯端末8の基地局7とが接続されている。
電子レシートサーバ6は、POS端末2で作成された電子レシートを記録する電子レシートデータベースとして機能する。また、電子レシートサーバ6は、Webサーバとしての機能を有する。すなわち電子レシートサーバ6は、店舗1のPOS端末2で生成された電子レシートを電子レシートデータベースに保存し、インターネット5を利用してWeb上に公開する。
【0014】
携帯端末8は、POS端末2と通信を行うことにより、電子決済を処理する機能を有している。また、商取引の決済時にその商取引に関わる電子レシートを電子レシートサーバ6からダウンロードするための識別情報をPOS端末2から受信し、この識別情報で識別される電子レシートを電子レシートサーバ6から選択的にダウンロードする機能を有している。
【0015】
携帯端末8は、例えばインターネット対応の携帯電話機やPDA等のように、Webブラウザを実装したものである。すなわち携帯端末8は、Web上に公開された電子レシートのURL(Uniform Resource Locator)を指定してこの電子レシートの情報をダウンロードすることにより、電子レシートの内容をWebブラウザで閲覧できるようになっている。
【0016】
また携帯端末8は、電子化された買物メモである買物リスト情報を作成及び記録し、適時閲覧できるようになっている。さらに、電子レシートサーバ6から受信手段を介してダウンロードした電子レシート、すなわち電子化されたレシート情報と、記録部に記録した買物リスト情報とを照合し、買物リスト情報には存在するがレシート情報には存在しない商品、及び買物リスト情報及びレシート情報の双方に存在するものの買物リスト情報の購入予定数量に対してレシート情報の購入数量が少ない商品をそれぞれ不足商品として抽出し、この不足商品の情報を表示するようになっている。
【0017】
以下、この点を含み、各部の構成について詳細に説明する。初めに、携帯端末8の要部構成を、図2のブロック図を用いて説明する。携帯端末8は、CPU(Central Processing Unit)11、ワークメモリ12、記録部13、非接触ICカードインターフェイス14、非接触ICカードメモリ15、表示部16、入力部17、公衆網接続インターフェイス18及び鳴動部19等で構成されている。
【0018】
CPU11は、制御部本体を構成する。ワークメモリ12は、各種データを演算等のために一時的に記憶するための領域である。記録部13は、各種のプログラムやデータ等が記録される不揮発性の領域である。非接触ICカードインターフェイス14は、POS端末2と近距離通信を行うための第1の通信手段として機能する。非接触ICカードメモリ15は、非接触ICカードインターフェイス14を介して送受する情報を格納する。表示部16は、電子レシートや買物メモの閲覧画面等を表示する。入力部17は、携帯端末8を操作するための各種キーを配置している。公衆網接続インターフェイス18は、インターネット5を介して電子レシートサーバ6と通信を行うための第2の通信手段として機能する。鳴動部19は、警告音などを発する報知手段であり、例えばブザーが用いられている。
【0019】
記録部13には、Web上に公開されている各種情報(コンテンツ)を表示部16で閲覧するためのWebブラウザの他、電子決済プログラムP1、電子レシート対応プログラムP2及び買物メモ管理プログラムP3がインストールされている。電子決済プログラムP1は、携帯端末8がPOS端末2との間で電子決済を行うためのプログラムである。電子レシート対応プログラムP2は、商取引の決済後に生成される電子レシートを電子レシートサーバ6から携帯端末8が受け取るためのプログラムである。買物メモ管理プログラムP3は、買物メモの作成及びその管理を行うためのプログラムであり、その一部は、本発明の買物支援プログラムとして機能する。
【0020】
これらのプログラムP1〜P3は、例えばインターネット5を介して記録部13にダウンロードすることができる。そして、これらのプログラムP1〜P3を記録部13にダウンロードすることによって、買物メモ領域A1と電子レシート保存領域A2とが記録部13に形成される。電子レシート保存領域A2は、電子化されたレシート情報を記憶する記憶部として機能する。買物メモ領域A1は、買物リスト記録部として機能する。
【0021】
次に、POS端末2の要部構成を、図3のブロック図を用いて説明する。POS端末2は、CPU21、ワークメモリ22、記録部23、非接触ICカードインターフェイス24、非接触ICカードメモリ25、入力部26、オペレータ用表示部27、客用表示部28、プリンタ29及びネットワークインターフェイス30等で構成されている。
【0022】
CPU21は、制御部本体を構成する。ワークメモリ12は、各種データを演算等のために一時的に記憶するための領域である。記録部23は、各種のプログラムやデータ等が記録される不揮発性の領域である。非接触ICカードインターフェイス24は、携帯端末8と近距離通信を行うための第1の通信手段として機能する。非接触ICカードメモリ25は、非接触ICカードインターフェイス24を介して送受する情報を格納する。入力部26は、商取引に関わる種々の情報を入力するための各種キーを配置している。オペレータ用表示部27は、POS端末2のオペレータであるキャッシャに対して商取引の内容等を表示する。客用表示部28は、商取引相手である買物客に対して商取引の内容等を表示する。プリンタ29は、決済された商取引の内容を示すレシート情報をレシート用紙に印刷出力して紙レシートを発行する。公衆網接続インターフェイス18は、インターネット5を介して電子レシートサーバ6と通信を行う第2の通信手段として機能する。
【0023】
記録部23には、各種のPOS業務を実行するためのソフトウェアの他、電子決済プログラムP4と電子レシート処理プログラムP5とがインストールされている。電子決済プログラムP4は、携帯端末8に記憶されている情報に基づいて電子決済を処理するためのプログラムである。電子レシート処理プログラムP5は、決済された商取引の内容を示すレシート情報を電子化した電子レシートを作成するためのプログラムである。
【0024】
次に、電子レシートサーバ6の要部構成を、図4のブロック図を用いて説明する。電子レシートサーバ6は、CPU31、ワークメモリ32、記録部33及びネットワークインターフェイス34等で構成されている。
【0025】
CPU31は、制御部本体を構成する。ワークメモリ32は、各種データを演算等のために一時的に記憶するための領域である。記録部33は、各種のプログラムやデータ等が記録される不揮発性の領域である。ネットワークインターフェイス34は、インターネット5を介してPOS端末2や携帯端末8と通信を行う。
【0026】
記録部33には、電子レシート情報をWeb上で公開するための領域として電子レシート管理領域A3が確保されている。また、各POS端末2から受け取った電子レシート情報を上記電子レシート管理領域A3で管理するための電子レシート管理プログラムP6が予めインストールされている。
【0027】
次に、かかる構成の電子レシートシステムに対応した携帯端末8で買物メモを作成する手順ついて図5乃至図18を用いて説明する。
消費者である携帯端末8のユーザは、入力部17を操作して、携帯端末8の業務メニューの中から買物メモ作成業務を選択する。そうすると、買物メモ管理プログラムP3が作成モードで起動する。このプログラムP3の起動により、携帯端末8のCPU11は、図5乃至図7の流れ図に示す手順の処理を実行する。
【0028】
先ずCPU11は、ST(ステップ)1として、記録部13の電子レシート保存領域A2に電子化されたレシート情報である電子レシートが保存されているか否かを判断する。電子レシートが保存されていない場合には、後述するST31の処理に進む。
【0029】
これに対し、電子レシートが保存されていた場合には、CPU11は、ST2として表示部16に電子レシートの抽出条件設定画面を表示させる。
図8は、抽出条件設定画面G1の一例である。図示するように、抽出条件設定画面G1には、電子レシートの抽出条件として、「すべてのレシート」、「日付で絞り込み」、「店名で絞り込み」及び「品目で絞り込み」の4つの選択肢のなかからいずれか1つを選択するためのラジオ・ボタンR1と、「次へ」ボタンB1とが表示されている。ラジオ・ボタンR1は、デフォルトとして、例えば条件項目「すべてのレシート」が予め選択されている。ユーザは、所望の条件項目に対応したラジオ・ボタンR1をチェックした後、「次へ」ボタンB1を入力(クリック)する。
【0030】
抽出条件設定画面G1を表示させたCPU11は、ST3として入力部17からの入力を待機する。そして、「次へ」ボタンB1が入力されたならば、CPU11は、ラジオ・ボタンR1を介して選択された抽出条件項目を取得し、ワークメモリ12に記憶した後(設定手段)、ST4としてその抽出条件項目に対応した絞込み条件設定画面を表示部16に表示させる。
【0031】
図9は、抽出条件項目が「日付で絞り込み」であったときの絞込み条件設定画面G2の一例である。図示するように、この絞込み条件設定画面G2には、期間開始日と終了日をそれぞれ入力するテキストボックスT1,T2と、「レシート一覧表示」ボタンB2とが表示されている。ユーザは、買物メモの作成に利用する購入期間を決定し、その期間の開始日と終了日とをそれぞれテキストボックスT1,T2に入力した後、「レシート一覧表示」ボタンB2を入力(クリック)する。
【0032】
図10は、抽出条件項目が「店名で絞り込み」であったときの絞込み条件設定画面G3の一例である。図示するように、この絞込み条件設定画面G3には、予め設定された店舗名リストL1と、「レシート一覧表示」ボタンB2とが表示されている。リストL1の各店舗名には、チェックボックスが個々に表示されている。ユーザは、買物メモの作成に利用する購入店舗を選択し、その1又は複数の購入店舗に対応したチェックボックスをチェックした後、「レシート一覧表示」ボタンB2を入力(クリック)する。
【0033】
図11は、抽出条件項目が「品目で絞り込み」であったときの絞込み条件設定画面G4の一例である。図示するように、この絞込み条件設定画面G4には、予め設定された品目名リストL2と、「レシート一覧表示」ボタンB2とが表示されている。リストL2の各品目名には、チェックボックスが個々に表示されている。ユーザは、買物メモの作成に使用する購入品目を選択し、その1又は複数の購入品目に対応したチェックボックスをチェックした後、「レシート一覧表示」ボタンB2を入力(クリック)する。
【0034】
なお、抽出条件項目が「全てのレシート」であったときは、絞込み条件が存在しないので、「レシート一覧表示」ボタンB2のみが表示された絞込み条件設定画面G5が表示される。絞込み条件設定画面G5については、図示しない。
【0035】
絞込み条件設定画面G2〜G5を表示させたCPU11は、ST5として入力部17からの入力を待機する。そして、「レシート一覧表示」ボタンB2が入力されたならば、CPU11は、その絞込み条件に関する情報をワークメモリ12に記憶した後、電子レシート保存領域A2に保存されている全ての電子レシートについて、ST6〜ST8に示す処理を繰返し実行する。
【0036】
ここで、電子レシートのデータ構造について、図12を用いて説明する。図示するように、電子レシート情報40はXML(extensible markup language)形式で作成され、電子レシート保存領域A2に保存される。電子レシート情報40の先頭には、固有のレシートID41が記録されている。続いて、購入店舗に関する情報42として、店舗名、レジID及びレジ担当が記録されている。さらに、購入日付に関する情報43として、取引日時及び取引IDが記録されている。最後に、商取引内容に関する情報44として、購入商品毎の商品名及び購入数量と、購入数量分の価格と、取引金額とが記録されている。なお、電子レシートのデータ構造がこれに限定されないのは言うまでもない。
【0037】
ST5にて「レシート一覧表示」ボタンB2が入力されたことを検知したならば、CPU11は、電子レシート保存領域A2から電子レシート情報40を順次読み出す。そして、電子レシート情報40を読み出す毎に、ST6としてその電子レシート情報40から店舗名,購入日時及び購入商品品目の情報を取得し、ST7として抽出条件と合致するか否かを判断し、合致する場合には、ST8として当該電子レシート情報40を表示対象として抽出してワークメモリ12に記憶する(抽出手段)。
【0038】
すなわち、抽出条件が「すべてのレシート」であった場合には、電子レシート保存領域A2に保存されている全ての電子レシート情報40を表示対象として抽出してワークメモリ12に記憶する。抽出条件が「日付で絞り込み」であった場合には、電子レシート保存領域A2に保存されている全ての電子レシート情報40のうち、絞込み条件設定画面G2で設定された期間内を購入日時とする電子レシート情報40を表示対象として抽出してワークメモリ12に記憶する。抽出条件が「店舗で絞り込み」であった場合には、電子レシート保存領域A2に保存されている全ての電子レシート情報40のうち、絞込み条件設定画面G3で選択された店舗を購入店舗とする電子レシート情報40を表示対象として抽出してワークメモリ12に記憶する。抽出条件が「品目で絞り込み」であった場合には、電子レシート保存領域A2に保存されている全ての電子レシート情報40のうち、絞込み条件設定画面G4で選択された品目を購入品目として含む電子レシート情報40を表示対象として抽出してワークメモリ12に記憶する。
【0039】
電子レシート保存領域A2に保存されている全ての電子レシート情報40について、ST6〜ST8の処理を実行したならば、CPU11は、ST9としてワークメモリ12に表示対象としての電子レシート情報40が記憶されているか否かを判断する。ここで、記憶されていない場合には(ST9のNO)、CPU11は、ST10として表示対象レシート無しを通知するメッセージ画面を表示部16に表示させる。この画面には、「完了」ボタンと「戻る」ボタンとが表示されており、「完了」ボタンが入力(クリック)された場合には、CPU11は、後述するST31の処理に進む。これに対し、「戻る」ボタンが入力(クリック)された場合には、CPU11は、前記ST2の処理に戻る。すなわち、抽出条件設定画面G1を表示部16に再度表示させる。
【0040】
一方、ワークメモリ12に表示対象としての電子レシート情報40が記憶されていた場合には(ST9のYES)、CPU11は、ST13としてその表示対象電子レシートの一覧画面を表示部16に表示させる。
図13は、表示対象電子レシート一覧画面G6の一例である。図示するように、表示対象電子レシート一覧画面G6には、表示対象として記憶された全ての電子レシート情報40の購入日時、購入店舗名及び取引金額のリストL3と、「完了」ボタンB3及び「戻る」ボタンB4とが表示されている。ユーザは、買物メモの作成に引用したい電子レシート情報40をリストL3から1つ以上選択する。そして、所望の電子レシート情報40を全て選択し終えたならば、「完了」ボタンB3を入力(クリック)する。なお、抽出条件を設定しなおす場合には、「戻る」ボタンB4を入力(クリック)する。
【0041】
表示対象電子レシート一覧画面G6を表示させたCPU11は、ST14〜ST16として入力部17からの入力を待機する。ここで、「戻る」ボタンB4の入力を検知した場合には(ST15のYES)、CPU11は、前記ST2の処理に戻る。すなわち、抽出条件設定画面G1を表示部16に再度表示させる。
【0042】
また、リストL3からいずれかの電子レシート情報40が選択された場合には(ST16のYES)、CPU11は、その選択された電子レシート情報40に記録されている全ての購入商品品目について、ST17〜ST19の処理を繰返し実行する。すなわちCPU11は、選択された電子レシート情報40を解析して購入商品品目の情報を順次読み出す。そして、品目情報を読み出す毎に、ST17として電子レシート抽出条件が「品目で絞り込み」であるか否かを判断し、「品目で絞り込み」である場合には、ST18としてその購入商品品目が品目絞込み条件として選択された品目名と合致するか否かを判断し、合致する場合、あるいは電子レシート抽出条件が「品目で絞り込み」以外の場合には、ST19としてその購入商品品目の商品名及び購入数量を含む情報を表示対象として検出してワークメモリ12に記憶する(検出手段)。
【0043】
すなわち、抽出条件が「品目で絞り込み」であった場合には、選択された電子レシート情報40のなかから品目絞込み条件として選択された品目名に合致する購入商品品目の商品名及び購入数量を含む情報を表示対象として検出してワークメモリ12に記憶する。抽出条件が「品目で絞り込み」以外であった場合には、選択された電子レシート情報40に含まれる全ての購入商品品目の商品名及び購入数量を含む情報を表示対象として検出してワークメモリ12に記憶する。
【0044】
選択された電子レシート情報40に含まれる全ての購入商品品目について、ST17〜ST19の処理を実行したならば、CPU11は、ST20としてワークメモリ12に表示対象としての購入商品品目の情報が記憶されているか否かを判断する。そして、記憶されている場合には、CPU11は、ST21としてその表示対象購入商品品目の一覧画面を表示部16に表示させる。
図14は、表示対象購入商品品目一覧画面G7の一例である。図示するように、表示対象購入商品品目一覧画面G7には、表示対象として記憶された全ての購入商品品目の商品名及びその購入数量のリストL4と、「完了」ボタンB3とが表示されている。ユーザは、リストL4の内容を確認した後、「完了」ボタンB3を入力(クリック)する。
【0045】
ST20にて、ワークメモリ12に表示対象としての購入商品品目の情報が記憶されてなかった場合には、CPU11は、ST22としてその表示対象購入商品品目無しを通知するためのメッセージ画面を表示部16に表示させる。この画面には、「完了」ボタンが表示されており、メッセージを確認したユーザは「完了」ボタンB3を入力(クリック)する。
【0046】
表示対象購入商品品目一覧画面G7または表示対象購入商品品目無しを通知するメッセージ画面を表示させたCPU11は、ST23として入力部17からの入力を待機する。そして、「完了」ボタンB3が入力されたことを検知したならば、CPU11は、ST13の処理に戻る。すなわち、表示対象電子レシートの一覧画面を表示部16に再度表示させる。そして、入力部17からの次の入力を待機する。
【0047】
ここで、リストL3から別の電子レシート情報40が選択された場合には、CPU11は、ST17〜ST23の処理を再度実行する。また、「戻る」ボタンB4が操作入力された場合には、前記ST2の処理に戻る。すなわち、抽出条件設定画面G1を表示部16に再度表示させる。
【0048】
一方、「完了」ボタンB3の入力を検知した場合には(ST14のYES)、CPU11は、ST24としてワークメモリ12に表示対象としての購入商品品目の情報が記憶されているか否かを判断する。ここで、記憶されていない場合には(ST24のNO)、CPU11は、後述するST31の処理に進む。
【0049】
これに対し、記憶されていた場合には(ST24のYES)、CPU11は、ST25としてそのワークメモリ12に表示対象として記憶されている購入商品品目の情報を基に表示対象商品選択画面を作成し、表示部16に表示させる(表示手段)。
図15は、表示対象商品選択画面G8の一例である。図示するように、表示対象商品選択画面G8には、表示対象として記憶された全ての購入商品品目の商品名及びその購入数量のリストL4と、「完了」ボタンB3とが表示されており、リストL4の各商品名には、チェックボックスが個々に表示されている。ユーザは、リストL4の中から買物リストに記録する商品を選択し、その1又は複数の商品に対応したチェックボックスをチェックした後、「完了」ボタンB3を入力(クリック)する。
【0050】
表示対象商品選択画面G8を表示させたCPU11は、ST26として入力部17からの入力を待機する。そして、「完了」ボタンB3の入力を検知したならば、CPU11は、ST27としてリストL4から商品が選択されているか否かを判断する(選択受付手段)。そして、いずれのチェックボックスもチェックされておらず商品が選択されていない場合には(ST27のNO)、CPU11は、後述するST31の処理に進む。
【0051】
これに対し、少なくとも1つのチェックボックスにチェックが入れられていた場合には(ST27のYES)、そのチェックボックスに対応した商品が選択されたので、CPU11は、ST28としてこの選択された商品の商品名及び購入数量をワークメモリ12の買物メモ一時メモリに記録する。この場合、購入数量は、当該商品の購入予定数量として記録する。
【0052】
次に、CPU11は、ST29として買物メモに追加する商品があるか否かを確認するためのメッセージ画面を表示部16に表示させる。この画面には、「はい」ボタンと、「いいえ」ボタンとが表示されている。ユーザは、買物メモに追加する商品がない場合には「はい」ボタンを、追加する商品がある場合は「いいえ」ボタンを入力「クリック」する。
【0053】
追加確認メッセージ画面を表示させたCPU11は、ST30として入力部17からの入力を待機する。ここで、「いいえ」ボタンの入力を検知した場合には、買物メモに追加する商品がないので、CPU11は、後述するST36の処理に進む。
【0054】
これに対し、「はい」ボタンの入力を検知した場合には、買物メモに追加する商品があるので、CPU11は、ST31の処理に進む。ST31の処理に進むと、CPU11は、買物メモ追加画面を表示部16に表示させる。
図16は、買物メモ追加画面G9の一例である。図示するように、買物メモ追加画面G9には、商品名及び購入予定数量の入力用テキストボックスT3,T4と、「追加」ボタンB5及び完了ボタンB3とが表示されている。ユーザは、買物メモに追加する商品の商品名と購入予定数量をテキストボックスT3,T4に入力したならば、「追加」ボタンB5を入力する操作を必要回数繰り返す。そして、買物メモに追加する商品がなくなったならば、「完了」ボタンB3を入力する。
【0055】
買物メモ追加画面G9を表示させたCPU11は、ST32,ST33として入力部17からの入力を待機する。そして、「追加」ボタンB5の入力を検知した場合には(ST33のYES)、CPU11は、ST34としてテキストボックスT3,T4に商品名及び購入予定数量の情報が入力されているか否かを判断する(入力受付手段)。入力されていない場合には、「追加」ボタンB5の入力を無効として次の操作入力を待機する。これに対し、入力されている場合には、ST35としてその商品名及び購入予定数量の情報を前記買物メモ一時メモリに記録する(追加手段)。しかる後、ST31に戻り、買物メモ追加画面G9を更新したならば、次の入力を待機する。
【0056】
ここで、「追加」ボタンB5の入力を再度検知した場合には、CPU11は、ST34,ST35の処理を再度実行する。すなわち、テキストボックスT3,T4に入力された商品情報を前記買物メモ一時メモリに記録して、買物メモ追加画面G9を更新する。
【0057】
買物メモ追加画面G9を表示している状態で、「完了」ボタンB3の入力を検知した場合には(ST32のYES)、CPU11は、ST36の処理に進む。ST36の処理に進むと、CPU11は、前記買物メモ一時メモリに記録された商品情報を基に買物メモ確定画面を作成し、表示部16に表示させる(出力手段)。
図17は、買物メモ確定画面G10の一例である。図示するように、買物メモ確定画面G10には、前記買物メモ一時メモリに記録された商品情報の商品名及び購入予定数量からなる買物リストL5と、「はい」ボタンB6及び「いいえ」ボタンB7とが表示されている。ユーザは、買物リストL5の内容を確認し、保存する場合には「はい」ボタンB6を、保存しない場合には「いいえ」ボタンを入力(クリック)する。
【0058】
買物メモ確定画面G10を表示させたCPU11は、ST37として入力部17からの入力を待機する。ここで、「はい」ボタンB6の入力を検知した場合には(ST37のYES)、CPU11は、ST38として固有の電子メモIDを発番する。しかる後、ST39として前記買物メモ一時メモリに記録された商品情報、すなわち電子化された買物リスト情報を上記買物メモIDとともに記録部13の買物メモ領域A1に上書き保存して、このプログラムを終了する。
【0059】
これに対し、「いいえ」ボタンB7の入力を検知した場合には(ST37のNO)、CPU11は、前記買物メモ一時メモリに記録された商品情報を買物メモ領域A1に保存することなくクリアして、今回のプログラムを終了する。
【0060】
図18は、買物メモ領域A1に保存される情報50の一例である。図示するように、この情報50はXML形式で作成され、買物メモ領域A1に保存される。情報50の先頭には、固有の買物メモID51が記録され、それに続いて、商品名及び購入予定数量からなる買物リスト情報52が記録される。ここに、買物メモ領域A1は、電子化された買物リスト情報52を記憶する記憶部を構成する。
【0061】
次に、上述した手順で買物メモ領域A1に記録された買物リスト情報52から不要な商品情報を消去する手順について、図19〜図21を用いて説明する。
【0062】
携帯端末8のユーザは、入力部17を操作して、携帯端末8の業務メニューの中から買物メモ消去業務を選択する。そうすると、買物メモ管理プログラムP3が消去モードで起動する。このプログラムP3の起動により、携帯端末8のCPU11は、図19の流れ図に示す手順の処理を実行する。
【0063】
先ずCPU11は、ST41として買物メモ領域A1に買物リスト情報52が保存されているか否かを判断する。保存されていない場合には今回のプログラムを終了する。
【0064】
買物リスト情報52が保存されていた場合には、CPU11は、ST42としてその買物リスト情報52を基に買物メモ削除画面を作成し、表示部16に表示させる(第2の表示手段)。
図20は、買物メモ削除画面G11の一例である。図示するように、買物メモ削除画面G11には、買物メモ領域A1に保存されている買物リスト情報52の商品名及び購入予定数量からなる買物リストL6と、「完了」ボタンB3及び「戻る」ボタンB4とが表示されている。また、リストL6には、各商品名に対応してチェックボックスが個々に表示されている。ユーザは、買物リストL6から削除する商品名に対応したチェックボックスを全てチェックし、チェックし終えたならば「完了」ボタンB3を入力(クリック)する。なお、削除を中止する場合は「戻る」ボタンB4を入力(クリック)する。
【0065】
買物メモ削除画面G11を表示させたCPU11は、ST43,ST44として入力部17からの入力を待機する。そして、「戻る」ボタンB4の入力を検知した場合には(ST43のYES)、CPU11は、買物メモ削除画面G11を消去して、今回のプログラムを終了する。
【0066】
一方、「完了」ボタンB3の入力を検知した場合には(ST44のYES)、CPU11は、ST45として買物リストL6から商品が選択されているか否かを判断する(第2の選択受付手段)。いずれのチェックボックスもチェックされておらず商品が選択されていない場合には、CPU11は、買物メモ削除画面G11を消去して、今回のプログラムを終了する。
【0067】
これに対し、少なくとも1つのチェックボックスにチェックが入れられていた場合には、そのチェックボックスに対応した商品が削除対象として選択されたので、CPU11は、ST46としてこの選択された商品を買物リストから削除してよいかどうかを問合せる削除確認画面を表示部16に表示させる。
図21は、削除確認画面G12の一例である。図示するように、削除確認画面G12には、削除対象である商品の商品名及び購入予定数量と、削除を実行するか否かを問合せるメッセージとともに、「はい」ボタンB6及び「いいえ」ボタンB7とが表示されている。ユーザは、削除を実行する場合は「はい」ボタンB6を、削除を中止する場合は「いいえ」ボタンB7を入力する。
【0068】
削除確認画面G12を表示させたCPU11は、ST47として入力部17からの入力を待機する。そして、「はい」ボタンB6の入力を検知した場合には、削除を実行するので、CPU11は、ST48として買物メモ領域A1に保存されている買物リスト情報52から削除対象商品として選択された商品の商品名,購入予定数量等を含む情報を削除して(削除手段)、今回のプログラムを終了する。これに対し、「いいえ」ボタンB7の入力を検知した場合には、削除を中止するので、買物メモ領域A1の買物リスト情報52をそのままとして、今回のプログラムを終了する。
【0069】
次に、買物メモ領域A1に買物リスト情報52を含む情報50が保存された携帯端末8を所持するユーザが、本実施の形態の電子レシートシステムが導入されている店舗で買い物を行い、その代金を電子決済する場合について、図22〜図35を用いて説明する。
【0070】
店舗で購入した商品の代金支払い方法として電子決済を希望するユーザは、携帯端末8の業務メニューの中から電子決済業務を選択する。そうすると、電子決済プログラムP1が起動する。このプログラムP1の起動により、携帯端末8のCPU11は、図22の流れ図に示す手順の処理を実行する。
【0071】
先ずCPU11は、ST51として非接触ICカードインターフェイス14を介してPOS端末2との通信回線が接続されるのを待機する。携帯端末8のユーザは、購入した商品の販売データがPOS端末2に登録され、締め操作が完了して代金の支払いをキャッシャから要求されたならば、携帯端末8を当該POS端末2に近づける。そうすると、携帯端末8とPOS端末2との間で、お互いの非接触ICカードインターフェイス14,24を介して信号が授受されて通信回線が接続される。
【0072】
POS端末2との通信回線が接続されると、CPU11は、ST52としてPOS端末2に電子決済要求コマンドを送信する。すなわち、POS端末2に対して電子決済を要求する。
【0073】
一方、POS端末2においては、商品登録後の締め操作が完了すると、電子決済プログラムP4が起動する。このプログラムP4の起動により、CPU21は、図26の流れ図に示す手順の処理を実行する。
【0074】
先ずCPU21は、ST111として電子決済要求コマンドを待機する。そして、通信回線が接続された携帯端末8から非接触ICカードインターフェイス24を介して電子決済要求コマンドを受信したならば、CPU21は、ST112として商品登録で登録された情報を基に携帯端末8とデータを授受して電子決済を実行する。なお、この電子決済としては、電子マネーのようなストアドフェア型の決済でもよいし、クレジットカードのようなポストペイド型の決済でもよい。
【0075】
ST113として電子決済が終了すると、POS端末2のCPU21は、ST114として電子レシート処理プログラムP5を起動する。このプログラムP5の起動により、CPU21は、図27の流れ図に示す手順の処理を実行する。
【0076】
先ず、CPU21は、ST121として客用表示部28に携帯端末8との通信回線を維持させる旨のメッセージ「携帯を離さないでください」を表示させる。そしてこのメッセージを表示している間、CPU21は、ST122として商品登録で登録された情報および決済の情報を基に電子レシートを生成する。また、この電子レシートを基に簡易決済情報を生成する。
【0077】
電子レシート情報60の一例を図29に示し、簡易決済情報70の一例を図30に示す。前述したように、電子レシート情報60は、XML形式で作成される。ただし、POS端末2で作成された時点では、固有のIDは記録されていない。電子レシート情報60には、購入店舗に関する情報61、購入日付に関する情報62及び商取引内容に関する情報63が記録される。簡易決済情報70もXML形式で作成される。そして、電子レシート情報60の中から店名,取引日時,取引ID及び取引金額等、取引の内容がわかる情報を抽出して作成される。
【0078】
CPU21は、メッセージ「携帯を離さないでください」を表示している間、ST123として電子レシートサーバ6から当該電子レシート情報60をダウンロードするための識別情報を生成する。この識別情報は、当該電子レシート情報60の電子レシートサーバ6における所在地(URL)を示す。例えば、携帯端末8に予め設定されているパスワードと、今回生成された電子レシート情報60に含まれる店舗名,取引日時,取引ID等のどの買物かを一意に判別できる情報とからハッシュ値を計算し、このハッシュ値を電子レシートダウンロード識別情報とする。
【0079】
しかる後、CPU21は、ST124として生成した電子レシートダウンロード識別情報と簡易決済情報70とを非接触ICカードメモリ25に書込む。そして、この非接触ICカードメモリ25に書込んだ情報を通信回線が接続された携帯端末8に非接触ICカードインターフェイス24を介して送信する。
【0080】
さて、ST52の処理でPOS端末2に対して電子決済を要求した携帯端末8のCPU11は、ST53として電子決済が終了するのを待機する。そして、POS端末2からの応答により電子決済が正常に終了したことを確認したならば、CPU11は、ST54としてそのPOS端末2から電子レシートダウンロード識別情報と簡易決済情報70とが送られてくるのを待機する。ST55として非接触ICカードインターフェイス14を介して電子レシートダウンロード識別情報と簡易決済情報70とを受信したならば、CPU11は、ST56としてその受信した電子レシートダウンロード識別情報と簡易決済情報70とを関連付けて非接触ICカードメモリ15で記憶する。
【0081】
因みに、携帯端末8のユーザは、POS端末2の客用表示部28にメッセージ「携帯を離さないでください」が表示されている間、携帯端末8をPOS端末2から離さない。そうすることにより、電子決済終了後から所定のタイムラグが経過した後に、POS端末2から非接触ICカードインターフェイス24を介して電子レシートダウンロード識別情報と簡易決済情報70とが送信されるが、これらの情報を携帯端末8が安定に受信することができる。
【0082】
ST56の処理で電子レシートダウンロード識別情報と簡易決済情報70とを非接触ICカードメモリ15で記憶すると、CPU11は、ST57として電子レシート対応プログラムP2を起動し、電子決済プログラムP1を終了する。電子レシート対応プログラムP2が起動したときのCPU11の処理手順については、後述する。
【0083】
一方、ST124の処理で電子レシートダウンロード識別情報と簡易決済情報70とを携帯端末8に送信したPOS端末2のCPU21は、ST125としてこれらの情報の送信が完了するのを待機する。そして、正常に送信したことを確認すると、CPU21は、ST126として客用表示部28からメッセージ「携帯を離さないで下さい」を消去する。また、ST127として今回生成した電子レシート情報60と電子レシートダウンロード識別情報とを、インターネット5を介して電子レシートサーバ6に送信する。以上で、CPU21は、電子レシート処理プログラムP5を終了する。
【0084】
電子レシートサーバ6においては、電子レシート管理プログラムP6が常駐しており、このプログラムP6に従って、CPU31は、図28の流れ図に示す処理を実行するものとなっている。
【0085】
すなわちCPU31は、ST131として電子レシートの受信を待機している。そして、インターネット5を介してPOS端末2から電子レシートを受信したならば、CPU31は、ST132としてこの電子レシートに対して一意のレシートIDを記録する。次いで、CPU31は、ST133としてこの電子レシートとともに受信した電子レシートダウンロード識別情報から電子レシートを公開するURL(Uniform Resource Locator)を復号する。この復号は、例えば予め電子レシートサーバ6が電子レシートを公開するディレクトリを電子レシート管理領域A3として決めておき、電子レシートダウンロード識別情報であるハッシュ値の16進数表記を電子レシート格納先のアドレスとしてそのディレクトリ上に置くことで行われる。
【0086】
電子レシートダウンロード識別情報からURLを復号したならば、CPU31は、ST134として受信した電子レシートをその電子レシートダウンロード識別情報とともに電子レシート管理領域A3に格納する。しかる後、CPU31は、ST135として電子レシートダウンロード識別情報から復号したインターネット上のURLに当該電子レシートを公開する。以上で、CPU31は、電子レシート情報受信時の処理を終了する。
【0087】
さて、電子レシート対応プログラムP2が起動した携帯端末8のCPU11は、図23の流れ図に示す手順の処理を実行する。先ず、CPU11は、ST61として非接触ICカードメモリ15に簡易決済情報70が記憶されているか否かを判断する。簡易決済情報70が記憶されていない場合には、CPU11は、電子レシート対応プログラムP2を終了する。
【0088】
簡易決済情報70が記憶されていた場合には、CPU11は、ST62としてこの簡易決済情報70を表示部16に表示させる。この簡易決済情報70の表示画面には、ダウンロードボタンと、終了ボタンとが表示されている。ダウンロードボタンは、簡易決済情報70によって特定される商取引に対する電子レシートのダウンロードを指示するときにユーザが操作する。終了ボタンは、電子レシートをダウンロードしない旨を指示するときにユーザが操作する。
【0089】
CPU11は、ST63.ST64として入力部17からの入力を待機する。ここで、入力部17を介して終了ボタンが入力された場合には(ST63のYES)、CPU11は、電子レシート対応プログラムP2を終了する。
【0090】
これに対し、ダウンロードボタンが入力された場合には(ST64のYES)、CPU11は、ST65としてその簡易決済情報70とともに非接触ICカードメモリ15に記憶されている電子レシートダウンロード識別情報から電子レシートをダウンロードするためのURLを復号する。そして、ST66として公衆網接続インターフェイス18を介してインターネット5に接続し、復号されたURLにアクセスして、そのURLに公開されている電子レシート情報60をダウンロードする(受信手段)。ダウンロードされた電子レシート情報60は、ワークメモリ12で一時的に記憶する。
【0091】
次に、CPU11は、ST67としてダウンロードされた電子レシート情報60を解析する。そして、電子レシート画面を作成し、表示部16に表示する。しかる後、CPU11は、ST68として確認入力を待つ。入力部17を介して確認した旨が入力されると、CPU11は、ST69としてこの電子レシート情報60を携帯端末8内に保存するかどうかを問い合わせる画面を表示する。そして、ST70として入力部17の入力により保存する旨が入力された場合には、CPU11は、ST71として非接触ICカードメモリ15で記憶していた電子レシートダウンロード識別情報とワークメモリ12に記憶していた電子レシート情報60とを関連付けて、記録部13の電子レシート保存領域A2に記録する。
ST70にて入力部17の入力により保存しない旨が入力された場合には、CPU11は、ST71の処理を実行しない。
【0092】
その後、CPU11は、ST72として非接触ICカードメモリ15で記憶していた電子レシートダウンロード識別情報と簡易決済情報70とをクリアする。そして、ST73として買物メモ管理プログラムP3を照合モードで起動させたならば、この電子レシート対応プログラムP2を終了する。
【0093】
買物メモ管理プログラムP3が照合モードで起動すると、CPU11は、図24,図25の流れ図に示す手順の処理を実行する。先ず、ST81としてワークメモリ12に不足リストエリア及び購入済リストエリアを作成する。次に、ST82として買物メモ領域A1から買物リスト情報52を含む情報50に取得する。そして、ST83としてこの情報50を解析して、買物リスト情報52を構成する商品情報(商品名,購入予定数量)の数を求め、商品数Nとしてワークメモリ12に記憶する。なお、情報50が保存されていない場合には、商品数Nは“0”とする。
【0094】
次に、CPU11は、ST84としてカウンタnを“0”にリセットする。しかる後、ST85としてこのカウンタnと上記商品数Nとを比較する。ここで、カウンタnが商品数Nに満たない場合には、CPU11は、ST86としてカウンタnを“1”だけカウントアップする。
【0095】
次に、CPU11は、ST87として買物リスト情報52からn番目(nはカウンタnの値)の商品情報(商品名,購入予定数量)を取得する。そして、この商品情報の商品名で、今回、電子レシートサーバ6から受信し、電子レシート保存領域A1に保存した電子レシート情報60を検索して、同一の商品名が存在するか否かを照合する(照合手段)。
【0096】
その結果、当該電子レシート情報60に、n番目商品情報の商品名と同一の商品名が存在しない場合には、CPU11は、このn番目商品情報の商品を不足商品として抽出する。そして、ST89としてワークメモリ12の不足リストエリアに、当該商品名とn番目商品情報の購入予定数量とを関連付けて記録する(第1の抽出手段)。
【0097】
一方、当該電子レシート情報60に、n番目商品情報の商品名と同一の商品名が存在する場合は、CPU11は、ST90としてn番目商品情報の購入予定数量と電子レシート情報60における同一商品名に対応した購入数量とを比較する。その結果、購入予定数量に対して購入数量が不足する場合には、n番目商品情報の商品を購入予定数量に満たない不足商品として抽出する。そして、CPU11は、ST91として不足リストエリアに、当該商品名と購入予定数量から購入数量を減じて算出した不足数量とを関連付けて記録する(第2の抽出手段)。また、ST92としてワークメモリ12の購入済リストエリアに、当該商品名と購入数量とを記録する。
【0098】
これに対し、購入数量が購入予定数量以上の場合には、CPU11は、ST93としてワークメモリ12の購入済リストエリアに、当該商品名と購入数量とを関連付けて記録する。
【0099】
しかる後、CPU11は、ST85の処理に戻り、カウンタnと商品数Nとを比較する。その結果、カウンタnが商品数Nに満たない場合には、CPU11は、カウンタnをさらに“1”だけカウントアップして、カウンタnが商品数Nに一致するまでST87以降の処理を繰返し実行する。
【0100】
こうして、カウンタnが商品情報数Nに一致したならば、買物リスト情報52の各商品について電子レシート情報60の商品と照合し終えたので、CPU11は、ST94として不足リストエリアに不足商品情報が記録されているか否かを判断する。
【0101】
今、携帯端末8の買物メモ領域A1に図18に示す内容の買物リスト情報52を含む情報50が保存されており、この携帯端末8に対して、図29で示した電子レシート情報60がダウンロードされたとする。この場合、買物リスト情報52の中の商品「醤油」と「牛乳」は、電子レシート情報60に存在しかつ数量も一致するので、これら商品「醤油」と「牛乳」は、購入済リストエリアのみに記録される。これに対し、買物リスト情報52の中の商品「キャベツ」は、電子レシート情報60に存在しないので、不足リストエリアのみに記録される。また、買物リスト情報52の中の商品「ソーセージ」は、電子レシート情報60に存在するものの、購入数量が購入予定数量に対して不足している。この場合は、購入リストエリアと不足リストエリアの双方に記録される。
【0102】
この具体例における購入リストエリアのデータ内容を図31に示す。また、不足リストエリアのデータ内容を図32に示す。図示するように、購入リストエリア及び不足リストエリアには、照合を行った買物リスト情報52のID(買物メモID)と、電子レシート情報60のID(レシートID)とがXML形式で記録される。さらに、購入リストエリアには、購入済商品の商品名及びその購入数量がXML形式で記録され、不足リストエリアには、不足商品の商品名及び購入予定数量と、購入数量が不足している商品の商品名及び不足数量とがXML形式で記録される。
【0103】
したがって、この具体例では、CPU11は、ST94にて不足リストエリアに不足商品情報が記録されていると判別する。この場合、CPU11は、ST95として鳴動部19を駆動して、不足商品があることをオペレータに報知するための警告音を発する(不足商品報知手段)。また、ST96としてその不足商品情報を基に不足警告画面を作成し、表示部16に表示させる(不足表示手段)。
【0104】
図33は、不足リストエリアに図32に示す不足商品情報が記録されていたときの不足警告画面G13の一例である。図示するように、不足警告画面G13には、不足商品情報の内容とともに、この不足商品情報の内容に買物メモの内容を更新するか否かを問いあせるメッセージが表示される。また、「はい」ボタンB6と「いいえ」ボタンB7とが表示されている。ユーザは、この画面G13の表示内容から、今回の買物メモに対して不足している商品、すなわち未だ購入していない商品と、購入数量が購入予定数量に満たない商品とを容易に認識できる。そして、この不足商品が買い忘れであり、買物メモを更新する場合は「はい」ボタンB6を、買い忘れではなく更新しない場合は「いいえ」ボタンB7を入力する。
【0105】
不足警告画面G13を表示させたCPU11は、ST97として入力部17からの入力を待機する。そして、「はい」ボタンB6が操作入力されたことを検知したならば、買物メモの更新が指示されたので、CPU11は、ST98として不足リストエリアの内容で買物メモ領域A1の情報を更新する(更新手段)。例えば、不足リストエリアに図32に示す不足商品情報が記録されていた場合には、買物メモ領域A1の内容は、図34に示す情報80に更新される。
【0106】
なお、ST94にて不足リストエリアに不足商品情報が記録されていないと判断した場合、及びST97にて「いいえ」ボタンB7が操作入力されたことを検知した場合には、CPU11は、ST99として買物メモ領域A1の情報50をクリアする。
【0107】
しかる後、CPU11は、今回ダウンロードした電子レシート情報60を表示部16に表示させる。このときCPU11は、先ず、ST100として電子レシート情報60からその概要情報として店舗名、購入日時、レジ番号及び担当を取得する。そして、これらの情報を、黒色の正体文字で表示させる。次に、CPU98は、同電子レシート情報60に含まれる購入商品情報について、商品毎にST101〜ST103の処理を繰返し実行する。すなわち、電子レシート情報60から購入商品情報を順次読み出す。そして、読み出す毎に、ST101としてその購入商品情報の商品名と同一の商品名が不足リストエリアに記録されているか否かを判断する。そして記録されていない場合には、ST102としてその購入商品情報の商品名,購入数量及び価格を黒色の正体文字で表示させる。これに対し、記録されている場合にはST103としてその購入商品情報の商品名,購入数量及び価格を赤色の斜体文字で表示部16に表示させる(レシート表示手段)。
【0108】
今、不足リストエリアに図32に示す情報が格納されていたときの電子レシート情報60の表示画面G14の一例を図35に示す。図示するように、ユーザは、この画面G14の内容から、赤色の斜体文字で他とは区別されて表示された商品「ソーセージ」は、今回の買物メモに対して不足している商品であると容易に認識できる。
【0109】
このように本実施の形態においては、携帯端末8のユーザは、電子レシートシステムが構築されている店舗で買物をし、電子レシートサーバ6からダウンロードした過去の電子レシート情報を利用して、買物リスト情報が電子的に記録された買物メモを作成することができる。したがって、過去の購買履歴を基に買物メモを作成することができるので、買物メモの作成に要する手間を軽減できる。また、携帯端末8だけで買物メモを作成することができ、パソコン等を必要としないので、例えば屋外に居ても買物メモを容易に作成することができる。
【0110】
そして、この買物メモを記録した携帯端末8を持って電子レシートシステムが構築されている店舗に行き、買物をした後、その買物に対する電子レシート情報を、電子レシートサーバ6から受信すると、携帯端末8において、買物メモの買物リスト情報には存在するが、今回の電子レート情報には存在しない商品及び買物リスト情報と電子レシート情報の双方に存在するものの購入数量が購入予定数量に満たない商品が不足商品として自動的に抽出され、携帯端末8の表示部16に表示される。
【0111】
したがって、携帯端末8のユーザは、電子レシートシステムが構築されている店舗で買物をした後、帰宅前に電子レシート情報をダウンロードすることによって、今回の買物メモに対して買い忘れがあったか否かを容易に知ることができる。このとき、ユーザが所持する携帯端末8だけで買い忘れ防止の機能が完結しており、従来の買物支援システムのようにショッピングカート等の大掛かりな仕組みを必要としないので、店舗側の経費を抑えることができる。また、電子レシートシステムが構築されている店舗でさえあればショッピングカートを使用しない店舗でも対応することができる。
【0112】
また、買い忘れがあった際には、携帯端末8の表示部16に表示された不足警告画面G13の「はい」ボタンをワンタッチ操作でするだけで、その買い忘れ商品のみを買物リスト情報とするように買物メモを更新することができる。したがって、買物メモを作り直す手間を省略でき、直ぐに買い忘れ分を補充できるメリットがある。
【0113】
なお、この発明は前記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。
【0114】
例えば前記実施の形態では、買物リスト情報には存在するがレシート情報には存在しない商品を不足商品として抽出するとともに、買物リスト情報及びレシート情報の双方に存在するものの買物リスト情報の購入予定数量に対してレシート情報の購入数量が少ない商品を不足商品として抽出したが、買物リスト情報には存在するがレシート情報には存在しない商品だけを不足商品として抽出し、この抽出された不足商品の情報で買物リスト情報を更新するようにしてもよい。
【0115】
また、前記実施の形態では、電子レシートサーバ6から携帯端末8にダウンロードした電子レシートの情報を、当該携帯端末8の表示部16で表示させる際に、購入数量が購入予定数量に満たない商品を他の商品と区別するために文字の色と字体を変えたが、区別する方法はこれに限定されるものではない。例えば、購入数量が購入予定数量に満たない商品については商品名の前に所定のマークを付すなどして、他の商品と区別表示するようにしてもよい。
【0116】
また、本実施の形態では携帯端末8の記録部13に、買物メモ管理プログラムP3が予め記録されている場合で説明をしたが、これに限らず同様の機能をネットワークから携帯端末8にダウンロードしても良いし、同様の機能を記録媒体に記憶させたものを携帯端末8にインストールしてもよい。記録媒体としては、フラッシュメモリ等、プログラムを記憶でき、かつ携帯端末8が読み取り可能な記録媒体であれば、その形態は何れの形態であっても良い。またこのように予めインストールやダウンロードにより得る機能は装置内部のOS(オペレーティング・システム)等と協働してその機能を実現させるものであってもよい。
【0117】
この他、前記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を組合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0118】
【図1】本発明に関わる一実施の形態の電子レシートシステムを示す全体構成図。
【図2】同実施の形態の電子レシートシステムにおける携帯端末の要部構成を示すブロック図。
【図3】同実施の形態の電子レシートシステムにおけるPOS端末の要部構成を示すブロック図。
【図4】同実施の形態の電子レシートシステムにおける電子レシートサーバの要部構成を示すブロック図。
【図5】同実施の形態の携帯端末において、買物メモ管理プログラムが作成モードで起動したときのCPUが実行する要部処理手順を示す流れ図。
【図6】同実施の形態の携帯端末において、買物メモ管理プログラムが作成モードで起動したときのCPUが実行する要部処理手順を示す流れ図。
【図7】同実施の形態の携帯端末において、買物メモ管理プログラムが作成モードで起動したときのCPUが実行する要部処理手順を示す流れ図。
【図8】同実施の形態の携帯端末において、表示部に表示される抽出条件設定画面の一例を示す図。
【図9】同実施の形態の携帯端末において、抽出条件項目が「日付で絞り込み」であったときに表示部に表示される絞込み条件設定画面の一例を示す図。
【図10】同実施の形態の携帯端末において、抽出条件項目が「店名で絞り込み」であったときに表示部に表示される絞込み条件設定画面の一例を示す図。
【図11】同実施の形態の携帯端末において、抽出条件項目が「品目で絞り込み」であったときに表示部に表示される絞込み条件設定画面の一例を示す図。
【図12】同実施の形態の携帯端末において保存される電子レシート情報の一例を示す図。
【図13】同実施の形態の携帯端末において、表示部に表示される表示対象電子レシート一覧画面の一例を示す図。
【図14】同実施の形態の携帯端末において、表示部に表示される表示対象購入商品品目一覧画面の一例を示す図。
【図15】同実施の形態の携帯端末において、表示部に表示される表示対象商品選択画面の一例を示す図。
【図16】同実施の形態の携帯端末において、表示部に表示される買物メモ追加画面の一例を示す図。
【図17】同実施の形態の携帯端末において、表示部に表示される買物メモ確定画面の一例を示す図。
【図18】同実施の形態の携帯端末において保存される電子リスト情報の一例を示す図。
【図19】同実施の形態の携帯端末において、買物メモ管理プログラムが削除モードで起動したときのCPUが実行する要部処理手順を示す流れ図。
【図20】同実施の形態の携帯端末において、表示部に表示される買物メモ削除画面の一例を示す図。
【図21】同実施の形態の携帯端末において、表示部に表示される削除確認画面の一例を示す図。
【図22】同実施の形態の携帯端末において、電子決済プログラムが起動したときのCPUが実行する要部処理手順を示す流れ図。
【図23】同実施の形態の携帯端末において、電子レシート対応プログラムが起動したときのCPUが実行する要部処理手順を示す流れ図。
【図24】同実施の形態の携帯端末において、買物メモ管理プログラムが照合モードで起動したときのCPUが実行する要部処理手順を示す流れ図。
【図25】同実施の形態の携帯端末において、買物メモ管理プログラムが照合モードで起動したときのCPUが実行する要部処理手順を示す流れ図。
【図26】同実施の形態のPOS端末において、電子決済プログラムが起動したときのCPUが実行する要部処理手順を示す流れ図。
【図27】同実施の形態のPOS端末において、電子レシート処理プログラムが起動したときのCPUが実行する要部処理手順を示す流れ図。
【図28】同実施の形態の電子レシートサーバにおいて、電子レシート管理プログラムが起動したときのCPUが実行する要部処理手順を示す流れ図。
【図29】同実施の形態のPOS端末において作成される電子レシート情報の一例を示す図。
【図30】同実施の形態のPOS端末において作成される簡易決済情報の一例を示す図。
【図31】同実施の形態の携帯端末において、購入済リストエリアに記録されるデータの一例を示す図。
【図32】同実施の形態の携帯端末において、不足リストエリアに記録されるデータの一例を示す図。
【図33】同実施の形態の携帯端末において、表示部に表示される不足警告画面の一例を示す図。
【図34】同実施の形態の携帯端末において、更新後の買物リスト情報の一例を示す図。
【図35】同実施の形態の携帯端末において、表示部に表示される電子レシート画面の一例を示す図。
【符号の説明】
【0119】
2…POS端末、6…電子レシートサーバ、5…インターネット、7…基地局、8…携帯端末、11…CPU、12…ワークメモリ、13…記録部、14…非接触ICカードインターフェイス、15…非接触ICカードメモリ、16…表示部、17…入力部、18…公衆網接続インターフェイス、P1…電子決済プログラム、P2…電子レシート対応プログラム、P3…買物メモ管理プログラム、A1…買物メモ領域、A2…電子レシート保存領域。
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機,PDA(Personal Digital Assistant)等の携帯端末を利用した買物支援装置、及び上記携帯端末等のコンピュータを本発明の買物支援装置として機能させるための買物支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、POS(Point Of Sales)端末においてレシートの情報を電子データ化し、この電子データ化されたレシート情報を携帯端末やパソコン等を利用して客が取得可能とすることによって、レシートの受け渡しを完了させる電子レシートシステムが提案されている。その一例としては、POS端末にて生成された電子レシート情報を、ネットワークを介して接続されたサーバのデータベースに蓄積するとともに、この電子レシート情報を検索するためのキーとなる情報を、POS端末から客の携帯端末に近距離無線通信を利用して送信し、客はその携帯端末またはパソコンからこのキーとなる情報を使ってサーバのデータベースにアクセスし所望の電子レシート情報をダウンロードするようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このように、レシート情報を電子データ化することによって、レシート用紙の節約を図れる上、レシートを手渡す作業を簡略化できる等、店側にとって大変有益である。また、客側にとっても、例えば家計簿を電子的に処理できるようになるので好都合である。そこで今後、電子レシートシステムの導入が進められるものと見込まれる。
【0004】
ところで、店舗での買物の際に、実際に買おうと思っていた商品を買わなかったり、あるいは実際に購入した数量が、買おうと思っていた購入予定数量よりも少なかったりすることがある。このような買い忘れを防止するために、多くの消費者は、買物リストを記録したメモを用意し、それを店舗に持参して、店舗でメモを見ながら買物をしている。
【0005】
しかしながら、このメモを用いた方法は、買物リストを手書きで作成するのが一般的であるため煩雑である。また、メモを携行し忘れたり、買物の途中でメモを紛失してしまったりすることもしばしばある。そこで従来、このような問題を解消し得る買物支援システムとして、携帯端末とショッピングカートとを利用したシステムが知られている。
【0006】
この従来システムについて説明する。先ず、消費者は、パソコンを利用して電子化された買物リストを作成する。そして、この買物リストを自身の携帯端末に転送する。次に、消費者は、買物リストを記憶した携帯端末を携行して店舗へ行く。そして、店舗に着いたならば携帯端末をショッピングカートに対して通信可能な状態でセットする。そうすると、携帯端末からショッピングカートに買物リストの情報が転送され、カートの表示/入力部に買物リストが表示されるので、消費者は、このリストを確認しながら商品をショッピングカートに投入する。ここで、商品をショッピングカートに投入する毎に、その商品のバーコードがショッピングカートに搭載されたバーコードリーダで読み取られる。そして、この商品が買物リストに存在する場合には、表示/入力部に表示されている買物リストの当該商品に対して「済」のマークが表示される(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2003-077064号公報
【特許文献2】特開2002−259683号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来の買物支援システムにおいては、パソコンを利用して買物リストを作成し、宅内の家庭用LAN等を利用して携帯端末に転送していたので、携帯端末に買物リストを記録するまでの仕組みが大掛かりであり手間がかかるという問題がある。すなわち、携帯端末に記録される買物リストの作成を、携帯端末だけで完結することが望まれている。
その一方で、前述したような携帯端末を利用した電子レシートシステムは、今後、多くの店舗でその導入が見込まれている。
【0008】
本発明はこのような事情に基づいてなされたもので、その目的とするところは、電子レシートシステムに対応した携帯端末だけを利用して買物リストを作成することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記課題を解決するために、携帯型の装置本体に、電子化されたレシート情報を記憶する記憶部と、この記憶部に記憶されたレシート情報から購入済商品の商品名を検出する検出手段と、この検出手段により検出された商品名を表示する表示手段と、この表示手段により表示された商品名を個々に選択するか否かを受付ける選択受付手段と、この選択受付手段により選択する旨を受付けた商品名を記録する買物リスト記録部と、この買物リスト記録部に記録された商品名のリストを買物リストとして出力する出力手段とを備えた買物支援装置にある。
【発明の効果】
【0010】
かかる手段を講じた本発明によれば、電子レシートシステムに対応した携帯端末だけを利用して買物リストを作成できるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を用いて説明する。
なお、この実施の形態は、店舗での商取引内容を示すレシートを電子レシートとして受取ることを可能にした電子レシーシステム対応の携帯端末に、本発明の買物支援装置としての機能を適用した場合である。
【0012】
図1は、本実施の形態に関わる電子レシートシステムの全体構成図である。店舗1には、決済端末であるPOS(Point Of Sales)端末2と、インターネット5に対応したルータ3とが設置されている。POS端末2とルータ3とは、店舗内のLAN(Local Area Network)4によって接続されている。POS端末2は、1台に限らず、複数台あってもよい。POS端末2は、決済された商取引内容を示すレシート情報を電子化した電子レシートの作成機能を有している。
【0013】
公衆通信網であるインターネット5には、電子レシートサーバ6と、携帯端末8の基地局7とが接続されている。
電子レシートサーバ6は、POS端末2で作成された電子レシートを記録する電子レシートデータベースとして機能する。また、電子レシートサーバ6は、Webサーバとしての機能を有する。すなわち電子レシートサーバ6は、店舗1のPOS端末2で生成された電子レシートを電子レシートデータベースに保存し、インターネット5を利用してWeb上に公開する。
【0014】
携帯端末8は、POS端末2と通信を行うことにより、電子決済を処理する機能を有している。また、商取引の決済時にその商取引に関わる電子レシートを電子レシートサーバ6からダウンロードするための識別情報をPOS端末2から受信し、この識別情報で識別される電子レシートを電子レシートサーバ6から選択的にダウンロードする機能を有している。
【0015】
携帯端末8は、例えばインターネット対応の携帯電話機やPDA等のように、Webブラウザを実装したものである。すなわち携帯端末8は、Web上に公開された電子レシートのURL(Uniform Resource Locator)を指定してこの電子レシートの情報をダウンロードすることにより、電子レシートの内容をWebブラウザで閲覧できるようになっている。
【0016】
また携帯端末8は、電子化された買物メモである買物リスト情報を作成及び記録し、適時閲覧できるようになっている。さらに、電子レシートサーバ6から受信手段を介してダウンロードした電子レシート、すなわち電子化されたレシート情報と、記録部に記録した買物リスト情報とを照合し、買物リスト情報には存在するがレシート情報には存在しない商品、及び買物リスト情報及びレシート情報の双方に存在するものの買物リスト情報の購入予定数量に対してレシート情報の購入数量が少ない商品をそれぞれ不足商品として抽出し、この不足商品の情報を表示するようになっている。
【0017】
以下、この点を含み、各部の構成について詳細に説明する。初めに、携帯端末8の要部構成を、図2のブロック図を用いて説明する。携帯端末8は、CPU(Central Processing Unit)11、ワークメモリ12、記録部13、非接触ICカードインターフェイス14、非接触ICカードメモリ15、表示部16、入力部17、公衆網接続インターフェイス18及び鳴動部19等で構成されている。
【0018】
CPU11は、制御部本体を構成する。ワークメモリ12は、各種データを演算等のために一時的に記憶するための領域である。記録部13は、各種のプログラムやデータ等が記録される不揮発性の領域である。非接触ICカードインターフェイス14は、POS端末2と近距離通信を行うための第1の通信手段として機能する。非接触ICカードメモリ15は、非接触ICカードインターフェイス14を介して送受する情報を格納する。表示部16は、電子レシートや買物メモの閲覧画面等を表示する。入力部17は、携帯端末8を操作するための各種キーを配置している。公衆網接続インターフェイス18は、インターネット5を介して電子レシートサーバ6と通信を行うための第2の通信手段として機能する。鳴動部19は、警告音などを発する報知手段であり、例えばブザーが用いられている。
【0019】
記録部13には、Web上に公開されている各種情報(コンテンツ)を表示部16で閲覧するためのWebブラウザの他、電子決済プログラムP1、電子レシート対応プログラムP2及び買物メモ管理プログラムP3がインストールされている。電子決済プログラムP1は、携帯端末8がPOS端末2との間で電子決済を行うためのプログラムである。電子レシート対応プログラムP2は、商取引の決済後に生成される電子レシートを電子レシートサーバ6から携帯端末8が受け取るためのプログラムである。買物メモ管理プログラムP3は、買物メモの作成及びその管理を行うためのプログラムであり、その一部は、本発明の買物支援プログラムとして機能する。
【0020】
これらのプログラムP1〜P3は、例えばインターネット5を介して記録部13にダウンロードすることができる。そして、これらのプログラムP1〜P3を記録部13にダウンロードすることによって、買物メモ領域A1と電子レシート保存領域A2とが記録部13に形成される。電子レシート保存領域A2は、電子化されたレシート情報を記憶する記憶部として機能する。買物メモ領域A1は、買物リスト記録部として機能する。
【0021】
次に、POS端末2の要部構成を、図3のブロック図を用いて説明する。POS端末2は、CPU21、ワークメモリ22、記録部23、非接触ICカードインターフェイス24、非接触ICカードメモリ25、入力部26、オペレータ用表示部27、客用表示部28、プリンタ29及びネットワークインターフェイス30等で構成されている。
【0022】
CPU21は、制御部本体を構成する。ワークメモリ12は、各種データを演算等のために一時的に記憶するための領域である。記録部23は、各種のプログラムやデータ等が記録される不揮発性の領域である。非接触ICカードインターフェイス24は、携帯端末8と近距離通信を行うための第1の通信手段として機能する。非接触ICカードメモリ25は、非接触ICカードインターフェイス24を介して送受する情報を格納する。入力部26は、商取引に関わる種々の情報を入力するための各種キーを配置している。オペレータ用表示部27は、POS端末2のオペレータであるキャッシャに対して商取引の内容等を表示する。客用表示部28は、商取引相手である買物客に対して商取引の内容等を表示する。プリンタ29は、決済された商取引の内容を示すレシート情報をレシート用紙に印刷出力して紙レシートを発行する。公衆網接続インターフェイス18は、インターネット5を介して電子レシートサーバ6と通信を行う第2の通信手段として機能する。
【0023】
記録部23には、各種のPOS業務を実行するためのソフトウェアの他、電子決済プログラムP4と電子レシート処理プログラムP5とがインストールされている。電子決済プログラムP4は、携帯端末8に記憶されている情報に基づいて電子決済を処理するためのプログラムである。電子レシート処理プログラムP5は、決済された商取引の内容を示すレシート情報を電子化した電子レシートを作成するためのプログラムである。
【0024】
次に、電子レシートサーバ6の要部構成を、図4のブロック図を用いて説明する。電子レシートサーバ6は、CPU31、ワークメモリ32、記録部33及びネットワークインターフェイス34等で構成されている。
【0025】
CPU31は、制御部本体を構成する。ワークメモリ32は、各種データを演算等のために一時的に記憶するための領域である。記録部33は、各種のプログラムやデータ等が記録される不揮発性の領域である。ネットワークインターフェイス34は、インターネット5を介してPOS端末2や携帯端末8と通信を行う。
【0026】
記録部33には、電子レシート情報をWeb上で公開するための領域として電子レシート管理領域A3が確保されている。また、各POS端末2から受け取った電子レシート情報を上記電子レシート管理領域A3で管理するための電子レシート管理プログラムP6が予めインストールされている。
【0027】
次に、かかる構成の電子レシートシステムに対応した携帯端末8で買物メモを作成する手順ついて図5乃至図18を用いて説明する。
消費者である携帯端末8のユーザは、入力部17を操作して、携帯端末8の業務メニューの中から買物メモ作成業務を選択する。そうすると、買物メモ管理プログラムP3が作成モードで起動する。このプログラムP3の起動により、携帯端末8のCPU11は、図5乃至図7の流れ図に示す手順の処理を実行する。
【0028】
先ずCPU11は、ST(ステップ)1として、記録部13の電子レシート保存領域A2に電子化されたレシート情報である電子レシートが保存されているか否かを判断する。電子レシートが保存されていない場合には、後述するST31の処理に進む。
【0029】
これに対し、電子レシートが保存されていた場合には、CPU11は、ST2として表示部16に電子レシートの抽出条件設定画面を表示させる。
図8は、抽出条件設定画面G1の一例である。図示するように、抽出条件設定画面G1には、電子レシートの抽出条件として、「すべてのレシート」、「日付で絞り込み」、「店名で絞り込み」及び「品目で絞り込み」の4つの選択肢のなかからいずれか1つを選択するためのラジオ・ボタンR1と、「次へ」ボタンB1とが表示されている。ラジオ・ボタンR1は、デフォルトとして、例えば条件項目「すべてのレシート」が予め選択されている。ユーザは、所望の条件項目に対応したラジオ・ボタンR1をチェックした後、「次へ」ボタンB1を入力(クリック)する。
【0030】
抽出条件設定画面G1を表示させたCPU11は、ST3として入力部17からの入力を待機する。そして、「次へ」ボタンB1が入力されたならば、CPU11は、ラジオ・ボタンR1を介して選択された抽出条件項目を取得し、ワークメモリ12に記憶した後(設定手段)、ST4としてその抽出条件項目に対応した絞込み条件設定画面を表示部16に表示させる。
【0031】
図9は、抽出条件項目が「日付で絞り込み」であったときの絞込み条件設定画面G2の一例である。図示するように、この絞込み条件設定画面G2には、期間開始日と終了日をそれぞれ入力するテキストボックスT1,T2と、「レシート一覧表示」ボタンB2とが表示されている。ユーザは、買物メモの作成に利用する購入期間を決定し、その期間の開始日と終了日とをそれぞれテキストボックスT1,T2に入力した後、「レシート一覧表示」ボタンB2を入力(クリック)する。
【0032】
図10は、抽出条件項目が「店名で絞り込み」であったときの絞込み条件設定画面G3の一例である。図示するように、この絞込み条件設定画面G3には、予め設定された店舗名リストL1と、「レシート一覧表示」ボタンB2とが表示されている。リストL1の各店舗名には、チェックボックスが個々に表示されている。ユーザは、買物メモの作成に利用する購入店舗を選択し、その1又は複数の購入店舗に対応したチェックボックスをチェックした後、「レシート一覧表示」ボタンB2を入力(クリック)する。
【0033】
図11は、抽出条件項目が「品目で絞り込み」であったときの絞込み条件設定画面G4の一例である。図示するように、この絞込み条件設定画面G4には、予め設定された品目名リストL2と、「レシート一覧表示」ボタンB2とが表示されている。リストL2の各品目名には、チェックボックスが個々に表示されている。ユーザは、買物メモの作成に使用する購入品目を選択し、その1又は複数の購入品目に対応したチェックボックスをチェックした後、「レシート一覧表示」ボタンB2を入力(クリック)する。
【0034】
なお、抽出条件項目が「全てのレシート」であったときは、絞込み条件が存在しないので、「レシート一覧表示」ボタンB2のみが表示された絞込み条件設定画面G5が表示される。絞込み条件設定画面G5については、図示しない。
【0035】
絞込み条件設定画面G2〜G5を表示させたCPU11は、ST5として入力部17からの入力を待機する。そして、「レシート一覧表示」ボタンB2が入力されたならば、CPU11は、その絞込み条件に関する情報をワークメモリ12に記憶した後、電子レシート保存領域A2に保存されている全ての電子レシートについて、ST6〜ST8に示す処理を繰返し実行する。
【0036】
ここで、電子レシートのデータ構造について、図12を用いて説明する。図示するように、電子レシート情報40はXML(extensible markup language)形式で作成され、電子レシート保存領域A2に保存される。電子レシート情報40の先頭には、固有のレシートID41が記録されている。続いて、購入店舗に関する情報42として、店舗名、レジID及びレジ担当が記録されている。さらに、購入日付に関する情報43として、取引日時及び取引IDが記録されている。最後に、商取引内容に関する情報44として、購入商品毎の商品名及び購入数量と、購入数量分の価格と、取引金額とが記録されている。なお、電子レシートのデータ構造がこれに限定されないのは言うまでもない。
【0037】
ST5にて「レシート一覧表示」ボタンB2が入力されたことを検知したならば、CPU11は、電子レシート保存領域A2から電子レシート情報40を順次読み出す。そして、電子レシート情報40を読み出す毎に、ST6としてその電子レシート情報40から店舗名,購入日時及び購入商品品目の情報を取得し、ST7として抽出条件と合致するか否かを判断し、合致する場合には、ST8として当該電子レシート情報40を表示対象として抽出してワークメモリ12に記憶する(抽出手段)。
【0038】
すなわち、抽出条件が「すべてのレシート」であった場合には、電子レシート保存領域A2に保存されている全ての電子レシート情報40を表示対象として抽出してワークメモリ12に記憶する。抽出条件が「日付で絞り込み」であった場合には、電子レシート保存領域A2に保存されている全ての電子レシート情報40のうち、絞込み条件設定画面G2で設定された期間内を購入日時とする電子レシート情報40を表示対象として抽出してワークメモリ12に記憶する。抽出条件が「店舗で絞り込み」であった場合には、電子レシート保存領域A2に保存されている全ての電子レシート情報40のうち、絞込み条件設定画面G3で選択された店舗を購入店舗とする電子レシート情報40を表示対象として抽出してワークメモリ12に記憶する。抽出条件が「品目で絞り込み」であった場合には、電子レシート保存領域A2に保存されている全ての電子レシート情報40のうち、絞込み条件設定画面G4で選択された品目を購入品目として含む電子レシート情報40を表示対象として抽出してワークメモリ12に記憶する。
【0039】
電子レシート保存領域A2に保存されている全ての電子レシート情報40について、ST6〜ST8の処理を実行したならば、CPU11は、ST9としてワークメモリ12に表示対象としての電子レシート情報40が記憶されているか否かを判断する。ここで、記憶されていない場合には(ST9のNO)、CPU11は、ST10として表示対象レシート無しを通知するメッセージ画面を表示部16に表示させる。この画面には、「完了」ボタンと「戻る」ボタンとが表示されており、「完了」ボタンが入力(クリック)された場合には、CPU11は、後述するST31の処理に進む。これに対し、「戻る」ボタンが入力(クリック)された場合には、CPU11は、前記ST2の処理に戻る。すなわち、抽出条件設定画面G1を表示部16に再度表示させる。
【0040】
一方、ワークメモリ12に表示対象としての電子レシート情報40が記憶されていた場合には(ST9のYES)、CPU11は、ST13としてその表示対象電子レシートの一覧画面を表示部16に表示させる。
図13は、表示対象電子レシート一覧画面G6の一例である。図示するように、表示対象電子レシート一覧画面G6には、表示対象として記憶された全ての電子レシート情報40の購入日時、購入店舗名及び取引金額のリストL3と、「完了」ボタンB3及び「戻る」ボタンB4とが表示されている。ユーザは、買物メモの作成に引用したい電子レシート情報40をリストL3から1つ以上選択する。そして、所望の電子レシート情報40を全て選択し終えたならば、「完了」ボタンB3を入力(クリック)する。なお、抽出条件を設定しなおす場合には、「戻る」ボタンB4を入力(クリック)する。
【0041】
表示対象電子レシート一覧画面G6を表示させたCPU11は、ST14〜ST16として入力部17からの入力を待機する。ここで、「戻る」ボタンB4の入力を検知した場合には(ST15のYES)、CPU11は、前記ST2の処理に戻る。すなわち、抽出条件設定画面G1を表示部16に再度表示させる。
【0042】
また、リストL3からいずれかの電子レシート情報40が選択された場合には(ST16のYES)、CPU11は、その選択された電子レシート情報40に記録されている全ての購入商品品目について、ST17〜ST19の処理を繰返し実行する。すなわちCPU11は、選択された電子レシート情報40を解析して購入商品品目の情報を順次読み出す。そして、品目情報を読み出す毎に、ST17として電子レシート抽出条件が「品目で絞り込み」であるか否かを判断し、「品目で絞り込み」である場合には、ST18としてその購入商品品目が品目絞込み条件として選択された品目名と合致するか否かを判断し、合致する場合、あるいは電子レシート抽出条件が「品目で絞り込み」以外の場合には、ST19としてその購入商品品目の商品名及び購入数量を含む情報を表示対象として検出してワークメモリ12に記憶する(検出手段)。
【0043】
すなわち、抽出条件が「品目で絞り込み」であった場合には、選択された電子レシート情報40のなかから品目絞込み条件として選択された品目名に合致する購入商品品目の商品名及び購入数量を含む情報を表示対象として検出してワークメモリ12に記憶する。抽出条件が「品目で絞り込み」以外であった場合には、選択された電子レシート情報40に含まれる全ての購入商品品目の商品名及び購入数量を含む情報を表示対象として検出してワークメモリ12に記憶する。
【0044】
選択された電子レシート情報40に含まれる全ての購入商品品目について、ST17〜ST19の処理を実行したならば、CPU11は、ST20としてワークメモリ12に表示対象としての購入商品品目の情報が記憶されているか否かを判断する。そして、記憶されている場合には、CPU11は、ST21としてその表示対象購入商品品目の一覧画面を表示部16に表示させる。
図14は、表示対象購入商品品目一覧画面G7の一例である。図示するように、表示対象購入商品品目一覧画面G7には、表示対象として記憶された全ての購入商品品目の商品名及びその購入数量のリストL4と、「完了」ボタンB3とが表示されている。ユーザは、リストL4の内容を確認した後、「完了」ボタンB3を入力(クリック)する。
【0045】
ST20にて、ワークメモリ12に表示対象としての購入商品品目の情報が記憶されてなかった場合には、CPU11は、ST22としてその表示対象購入商品品目無しを通知するためのメッセージ画面を表示部16に表示させる。この画面には、「完了」ボタンが表示されており、メッセージを確認したユーザは「完了」ボタンB3を入力(クリック)する。
【0046】
表示対象購入商品品目一覧画面G7または表示対象購入商品品目無しを通知するメッセージ画面を表示させたCPU11は、ST23として入力部17からの入力を待機する。そして、「完了」ボタンB3が入力されたことを検知したならば、CPU11は、ST13の処理に戻る。すなわち、表示対象電子レシートの一覧画面を表示部16に再度表示させる。そして、入力部17からの次の入力を待機する。
【0047】
ここで、リストL3から別の電子レシート情報40が選択された場合には、CPU11は、ST17〜ST23の処理を再度実行する。また、「戻る」ボタンB4が操作入力された場合には、前記ST2の処理に戻る。すなわち、抽出条件設定画面G1を表示部16に再度表示させる。
【0048】
一方、「完了」ボタンB3の入力を検知した場合には(ST14のYES)、CPU11は、ST24としてワークメモリ12に表示対象としての購入商品品目の情報が記憶されているか否かを判断する。ここで、記憶されていない場合には(ST24のNO)、CPU11は、後述するST31の処理に進む。
【0049】
これに対し、記憶されていた場合には(ST24のYES)、CPU11は、ST25としてそのワークメモリ12に表示対象として記憶されている購入商品品目の情報を基に表示対象商品選択画面を作成し、表示部16に表示させる(表示手段)。
図15は、表示対象商品選択画面G8の一例である。図示するように、表示対象商品選択画面G8には、表示対象として記憶された全ての購入商品品目の商品名及びその購入数量のリストL4と、「完了」ボタンB3とが表示されており、リストL4の各商品名には、チェックボックスが個々に表示されている。ユーザは、リストL4の中から買物リストに記録する商品を選択し、その1又は複数の商品に対応したチェックボックスをチェックした後、「完了」ボタンB3を入力(クリック)する。
【0050】
表示対象商品選択画面G8を表示させたCPU11は、ST26として入力部17からの入力を待機する。そして、「完了」ボタンB3の入力を検知したならば、CPU11は、ST27としてリストL4から商品が選択されているか否かを判断する(選択受付手段)。そして、いずれのチェックボックスもチェックされておらず商品が選択されていない場合には(ST27のNO)、CPU11は、後述するST31の処理に進む。
【0051】
これに対し、少なくとも1つのチェックボックスにチェックが入れられていた場合には(ST27のYES)、そのチェックボックスに対応した商品が選択されたので、CPU11は、ST28としてこの選択された商品の商品名及び購入数量をワークメモリ12の買物メモ一時メモリに記録する。この場合、購入数量は、当該商品の購入予定数量として記録する。
【0052】
次に、CPU11は、ST29として買物メモに追加する商品があるか否かを確認するためのメッセージ画面を表示部16に表示させる。この画面には、「はい」ボタンと、「いいえ」ボタンとが表示されている。ユーザは、買物メモに追加する商品がない場合には「はい」ボタンを、追加する商品がある場合は「いいえ」ボタンを入力「クリック」する。
【0053】
追加確認メッセージ画面を表示させたCPU11は、ST30として入力部17からの入力を待機する。ここで、「いいえ」ボタンの入力を検知した場合には、買物メモに追加する商品がないので、CPU11は、後述するST36の処理に進む。
【0054】
これに対し、「はい」ボタンの入力を検知した場合には、買物メモに追加する商品があるので、CPU11は、ST31の処理に進む。ST31の処理に進むと、CPU11は、買物メモ追加画面を表示部16に表示させる。
図16は、買物メモ追加画面G9の一例である。図示するように、買物メモ追加画面G9には、商品名及び購入予定数量の入力用テキストボックスT3,T4と、「追加」ボタンB5及び完了ボタンB3とが表示されている。ユーザは、買物メモに追加する商品の商品名と購入予定数量をテキストボックスT3,T4に入力したならば、「追加」ボタンB5を入力する操作を必要回数繰り返す。そして、買物メモに追加する商品がなくなったならば、「完了」ボタンB3を入力する。
【0055】
買物メモ追加画面G9を表示させたCPU11は、ST32,ST33として入力部17からの入力を待機する。そして、「追加」ボタンB5の入力を検知した場合には(ST33のYES)、CPU11は、ST34としてテキストボックスT3,T4に商品名及び購入予定数量の情報が入力されているか否かを判断する(入力受付手段)。入力されていない場合には、「追加」ボタンB5の入力を無効として次の操作入力を待機する。これに対し、入力されている場合には、ST35としてその商品名及び購入予定数量の情報を前記買物メモ一時メモリに記録する(追加手段)。しかる後、ST31に戻り、買物メモ追加画面G9を更新したならば、次の入力を待機する。
【0056】
ここで、「追加」ボタンB5の入力を再度検知した場合には、CPU11は、ST34,ST35の処理を再度実行する。すなわち、テキストボックスT3,T4に入力された商品情報を前記買物メモ一時メモリに記録して、買物メモ追加画面G9を更新する。
【0057】
買物メモ追加画面G9を表示している状態で、「完了」ボタンB3の入力を検知した場合には(ST32のYES)、CPU11は、ST36の処理に進む。ST36の処理に進むと、CPU11は、前記買物メモ一時メモリに記録された商品情報を基に買物メモ確定画面を作成し、表示部16に表示させる(出力手段)。
図17は、買物メモ確定画面G10の一例である。図示するように、買物メモ確定画面G10には、前記買物メモ一時メモリに記録された商品情報の商品名及び購入予定数量からなる買物リストL5と、「はい」ボタンB6及び「いいえ」ボタンB7とが表示されている。ユーザは、買物リストL5の内容を確認し、保存する場合には「はい」ボタンB6を、保存しない場合には「いいえ」ボタンを入力(クリック)する。
【0058】
買物メモ確定画面G10を表示させたCPU11は、ST37として入力部17からの入力を待機する。ここで、「はい」ボタンB6の入力を検知した場合には(ST37のYES)、CPU11は、ST38として固有の電子メモIDを発番する。しかる後、ST39として前記買物メモ一時メモリに記録された商品情報、すなわち電子化された買物リスト情報を上記買物メモIDとともに記録部13の買物メモ領域A1に上書き保存して、このプログラムを終了する。
【0059】
これに対し、「いいえ」ボタンB7の入力を検知した場合には(ST37のNO)、CPU11は、前記買物メモ一時メモリに記録された商品情報を買物メモ領域A1に保存することなくクリアして、今回のプログラムを終了する。
【0060】
図18は、買物メモ領域A1に保存される情報50の一例である。図示するように、この情報50はXML形式で作成され、買物メモ領域A1に保存される。情報50の先頭には、固有の買物メモID51が記録され、それに続いて、商品名及び購入予定数量からなる買物リスト情報52が記録される。ここに、買物メモ領域A1は、電子化された買物リスト情報52を記憶する記憶部を構成する。
【0061】
次に、上述した手順で買物メモ領域A1に記録された買物リスト情報52から不要な商品情報を消去する手順について、図19〜図21を用いて説明する。
【0062】
携帯端末8のユーザは、入力部17を操作して、携帯端末8の業務メニューの中から買物メモ消去業務を選択する。そうすると、買物メモ管理プログラムP3が消去モードで起動する。このプログラムP3の起動により、携帯端末8のCPU11は、図19の流れ図に示す手順の処理を実行する。
【0063】
先ずCPU11は、ST41として買物メモ領域A1に買物リスト情報52が保存されているか否かを判断する。保存されていない場合には今回のプログラムを終了する。
【0064】
買物リスト情報52が保存されていた場合には、CPU11は、ST42としてその買物リスト情報52を基に買物メモ削除画面を作成し、表示部16に表示させる(第2の表示手段)。
図20は、買物メモ削除画面G11の一例である。図示するように、買物メモ削除画面G11には、買物メモ領域A1に保存されている買物リスト情報52の商品名及び購入予定数量からなる買物リストL6と、「完了」ボタンB3及び「戻る」ボタンB4とが表示されている。また、リストL6には、各商品名に対応してチェックボックスが個々に表示されている。ユーザは、買物リストL6から削除する商品名に対応したチェックボックスを全てチェックし、チェックし終えたならば「完了」ボタンB3を入力(クリック)する。なお、削除を中止する場合は「戻る」ボタンB4を入力(クリック)する。
【0065】
買物メモ削除画面G11を表示させたCPU11は、ST43,ST44として入力部17からの入力を待機する。そして、「戻る」ボタンB4の入力を検知した場合には(ST43のYES)、CPU11は、買物メモ削除画面G11を消去して、今回のプログラムを終了する。
【0066】
一方、「完了」ボタンB3の入力を検知した場合には(ST44のYES)、CPU11は、ST45として買物リストL6から商品が選択されているか否かを判断する(第2の選択受付手段)。いずれのチェックボックスもチェックされておらず商品が選択されていない場合には、CPU11は、買物メモ削除画面G11を消去して、今回のプログラムを終了する。
【0067】
これに対し、少なくとも1つのチェックボックスにチェックが入れられていた場合には、そのチェックボックスに対応した商品が削除対象として選択されたので、CPU11は、ST46としてこの選択された商品を買物リストから削除してよいかどうかを問合せる削除確認画面を表示部16に表示させる。
図21は、削除確認画面G12の一例である。図示するように、削除確認画面G12には、削除対象である商品の商品名及び購入予定数量と、削除を実行するか否かを問合せるメッセージとともに、「はい」ボタンB6及び「いいえ」ボタンB7とが表示されている。ユーザは、削除を実行する場合は「はい」ボタンB6を、削除を中止する場合は「いいえ」ボタンB7を入力する。
【0068】
削除確認画面G12を表示させたCPU11は、ST47として入力部17からの入力を待機する。そして、「はい」ボタンB6の入力を検知した場合には、削除を実行するので、CPU11は、ST48として買物メモ領域A1に保存されている買物リスト情報52から削除対象商品として選択された商品の商品名,購入予定数量等を含む情報を削除して(削除手段)、今回のプログラムを終了する。これに対し、「いいえ」ボタンB7の入力を検知した場合には、削除を中止するので、買物メモ領域A1の買物リスト情報52をそのままとして、今回のプログラムを終了する。
【0069】
次に、買物メモ領域A1に買物リスト情報52を含む情報50が保存された携帯端末8を所持するユーザが、本実施の形態の電子レシートシステムが導入されている店舗で買い物を行い、その代金を電子決済する場合について、図22〜図35を用いて説明する。
【0070】
店舗で購入した商品の代金支払い方法として電子決済を希望するユーザは、携帯端末8の業務メニューの中から電子決済業務を選択する。そうすると、電子決済プログラムP1が起動する。このプログラムP1の起動により、携帯端末8のCPU11は、図22の流れ図に示す手順の処理を実行する。
【0071】
先ずCPU11は、ST51として非接触ICカードインターフェイス14を介してPOS端末2との通信回線が接続されるのを待機する。携帯端末8のユーザは、購入した商品の販売データがPOS端末2に登録され、締め操作が完了して代金の支払いをキャッシャから要求されたならば、携帯端末8を当該POS端末2に近づける。そうすると、携帯端末8とPOS端末2との間で、お互いの非接触ICカードインターフェイス14,24を介して信号が授受されて通信回線が接続される。
【0072】
POS端末2との通信回線が接続されると、CPU11は、ST52としてPOS端末2に電子決済要求コマンドを送信する。すなわち、POS端末2に対して電子決済を要求する。
【0073】
一方、POS端末2においては、商品登録後の締め操作が完了すると、電子決済プログラムP4が起動する。このプログラムP4の起動により、CPU21は、図26の流れ図に示す手順の処理を実行する。
【0074】
先ずCPU21は、ST111として電子決済要求コマンドを待機する。そして、通信回線が接続された携帯端末8から非接触ICカードインターフェイス24を介して電子決済要求コマンドを受信したならば、CPU21は、ST112として商品登録で登録された情報を基に携帯端末8とデータを授受して電子決済を実行する。なお、この電子決済としては、電子マネーのようなストアドフェア型の決済でもよいし、クレジットカードのようなポストペイド型の決済でもよい。
【0075】
ST113として電子決済が終了すると、POS端末2のCPU21は、ST114として電子レシート処理プログラムP5を起動する。このプログラムP5の起動により、CPU21は、図27の流れ図に示す手順の処理を実行する。
【0076】
先ず、CPU21は、ST121として客用表示部28に携帯端末8との通信回線を維持させる旨のメッセージ「携帯を離さないでください」を表示させる。そしてこのメッセージを表示している間、CPU21は、ST122として商品登録で登録された情報および決済の情報を基に電子レシートを生成する。また、この電子レシートを基に簡易決済情報を生成する。
【0077】
電子レシート情報60の一例を図29に示し、簡易決済情報70の一例を図30に示す。前述したように、電子レシート情報60は、XML形式で作成される。ただし、POS端末2で作成された時点では、固有のIDは記録されていない。電子レシート情報60には、購入店舗に関する情報61、購入日付に関する情報62及び商取引内容に関する情報63が記録される。簡易決済情報70もXML形式で作成される。そして、電子レシート情報60の中から店名,取引日時,取引ID及び取引金額等、取引の内容がわかる情報を抽出して作成される。
【0078】
CPU21は、メッセージ「携帯を離さないでください」を表示している間、ST123として電子レシートサーバ6から当該電子レシート情報60をダウンロードするための識別情報を生成する。この識別情報は、当該電子レシート情報60の電子レシートサーバ6における所在地(URL)を示す。例えば、携帯端末8に予め設定されているパスワードと、今回生成された電子レシート情報60に含まれる店舗名,取引日時,取引ID等のどの買物かを一意に判別できる情報とからハッシュ値を計算し、このハッシュ値を電子レシートダウンロード識別情報とする。
【0079】
しかる後、CPU21は、ST124として生成した電子レシートダウンロード識別情報と簡易決済情報70とを非接触ICカードメモリ25に書込む。そして、この非接触ICカードメモリ25に書込んだ情報を通信回線が接続された携帯端末8に非接触ICカードインターフェイス24を介して送信する。
【0080】
さて、ST52の処理でPOS端末2に対して電子決済を要求した携帯端末8のCPU11は、ST53として電子決済が終了するのを待機する。そして、POS端末2からの応答により電子決済が正常に終了したことを確認したならば、CPU11は、ST54としてそのPOS端末2から電子レシートダウンロード識別情報と簡易決済情報70とが送られてくるのを待機する。ST55として非接触ICカードインターフェイス14を介して電子レシートダウンロード識別情報と簡易決済情報70とを受信したならば、CPU11は、ST56としてその受信した電子レシートダウンロード識別情報と簡易決済情報70とを関連付けて非接触ICカードメモリ15で記憶する。
【0081】
因みに、携帯端末8のユーザは、POS端末2の客用表示部28にメッセージ「携帯を離さないでください」が表示されている間、携帯端末8をPOS端末2から離さない。そうすることにより、電子決済終了後から所定のタイムラグが経過した後に、POS端末2から非接触ICカードインターフェイス24を介して電子レシートダウンロード識別情報と簡易決済情報70とが送信されるが、これらの情報を携帯端末8が安定に受信することができる。
【0082】
ST56の処理で電子レシートダウンロード識別情報と簡易決済情報70とを非接触ICカードメモリ15で記憶すると、CPU11は、ST57として電子レシート対応プログラムP2を起動し、電子決済プログラムP1を終了する。電子レシート対応プログラムP2が起動したときのCPU11の処理手順については、後述する。
【0083】
一方、ST124の処理で電子レシートダウンロード識別情報と簡易決済情報70とを携帯端末8に送信したPOS端末2のCPU21は、ST125としてこれらの情報の送信が完了するのを待機する。そして、正常に送信したことを確認すると、CPU21は、ST126として客用表示部28からメッセージ「携帯を離さないで下さい」を消去する。また、ST127として今回生成した電子レシート情報60と電子レシートダウンロード識別情報とを、インターネット5を介して電子レシートサーバ6に送信する。以上で、CPU21は、電子レシート処理プログラムP5を終了する。
【0084】
電子レシートサーバ6においては、電子レシート管理プログラムP6が常駐しており、このプログラムP6に従って、CPU31は、図28の流れ図に示す処理を実行するものとなっている。
【0085】
すなわちCPU31は、ST131として電子レシートの受信を待機している。そして、インターネット5を介してPOS端末2から電子レシートを受信したならば、CPU31は、ST132としてこの電子レシートに対して一意のレシートIDを記録する。次いで、CPU31は、ST133としてこの電子レシートとともに受信した電子レシートダウンロード識別情報から電子レシートを公開するURL(Uniform Resource Locator)を復号する。この復号は、例えば予め電子レシートサーバ6が電子レシートを公開するディレクトリを電子レシート管理領域A3として決めておき、電子レシートダウンロード識別情報であるハッシュ値の16進数表記を電子レシート格納先のアドレスとしてそのディレクトリ上に置くことで行われる。
【0086】
電子レシートダウンロード識別情報からURLを復号したならば、CPU31は、ST134として受信した電子レシートをその電子レシートダウンロード識別情報とともに電子レシート管理領域A3に格納する。しかる後、CPU31は、ST135として電子レシートダウンロード識別情報から復号したインターネット上のURLに当該電子レシートを公開する。以上で、CPU31は、電子レシート情報受信時の処理を終了する。
【0087】
さて、電子レシート対応プログラムP2が起動した携帯端末8のCPU11は、図23の流れ図に示す手順の処理を実行する。先ず、CPU11は、ST61として非接触ICカードメモリ15に簡易決済情報70が記憶されているか否かを判断する。簡易決済情報70が記憶されていない場合には、CPU11は、電子レシート対応プログラムP2を終了する。
【0088】
簡易決済情報70が記憶されていた場合には、CPU11は、ST62としてこの簡易決済情報70を表示部16に表示させる。この簡易決済情報70の表示画面には、ダウンロードボタンと、終了ボタンとが表示されている。ダウンロードボタンは、簡易決済情報70によって特定される商取引に対する電子レシートのダウンロードを指示するときにユーザが操作する。終了ボタンは、電子レシートをダウンロードしない旨を指示するときにユーザが操作する。
【0089】
CPU11は、ST63.ST64として入力部17からの入力を待機する。ここで、入力部17を介して終了ボタンが入力された場合には(ST63のYES)、CPU11は、電子レシート対応プログラムP2を終了する。
【0090】
これに対し、ダウンロードボタンが入力された場合には(ST64のYES)、CPU11は、ST65としてその簡易決済情報70とともに非接触ICカードメモリ15に記憶されている電子レシートダウンロード識別情報から電子レシートをダウンロードするためのURLを復号する。そして、ST66として公衆網接続インターフェイス18を介してインターネット5に接続し、復号されたURLにアクセスして、そのURLに公開されている電子レシート情報60をダウンロードする(受信手段)。ダウンロードされた電子レシート情報60は、ワークメモリ12で一時的に記憶する。
【0091】
次に、CPU11は、ST67としてダウンロードされた電子レシート情報60を解析する。そして、電子レシート画面を作成し、表示部16に表示する。しかる後、CPU11は、ST68として確認入力を待つ。入力部17を介して確認した旨が入力されると、CPU11は、ST69としてこの電子レシート情報60を携帯端末8内に保存するかどうかを問い合わせる画面を表示する。そして、ST70として入力部17の入力により保存する旨が入力された場合には、CPU11は、ST71として非接触ICカードメモリ15で記憶していた電子レシートダウンロード識別情報とワークメモリ12に記憶していた電子レシート情報60とを関連付けて、記録部13の電子レシート保存領域A2に記録する。
ST70にて入力部17の入力により保存しない旨が入力された場合には、CPU11は、ST71の処理を実行しない。
【0092】
その後、CPU11は、ST72として非接触ICカードメモリ15で記憶していた電子レシートダウンロード識別情報と簡易決済情報70とをクリアする。そして、ST73として買物メモ管理プログラムP3を照合モードで起動させたならば、この電子レシート対応プログラムP2を終了する。
【0093】
買物メモ管理プログラムP3が照合モードで起動すると、CPU11は、図24,図25の流れ図に示す手順の処理を実行する。先ず、ST81としてワークメモリ12に不足リストエリア及び購入済リストエリアを作成する。次に、ST82として買物メモ領域A1から買物リスト情報52を含む情報50に取得する。そして、ST83としてこの情報50を解析して、買物リスト情報52を構成する商品情報(商品名,購入予定数量)の数を求め、商品数Nとしてワークメモリ12に記憶する。なお、情報50が保存されていない場合には、商品数Nは“0”とする。
【0094】
次に、CPU11は、ST84としてカウンタnを“0”にリセットする。しかる後、ST85としてこのカウンタnと上記商品数Nとを比較する。ここで、カウンタnが商品数Nに満たない場合には、CPU11は、ST86としてカウンタnを“1”だけカウントアップする。
【0095】
次に、CPU11は、ST87として買物リスト情報52からn番目(nはカウンタnの値)の商品情報(商品名,購入予定数量)を取得する。そして、この商品情報の商品名で、今回、電子レシートサーバ6から受信し、電子レシート保存領域A1に保存した電子レシート情報60を検索して、同一の商品名が存在するか否かを照合する(照合手段)。
【0096】
その結果、当該電子レシート情報60に、n番目商品情報の商品名と同一の商品名が存在しない場合には、CPU11は、このn番目商品情報の商品を不足商品として抽出する。そして、ST89としてワークメモリ12の不足リストエリアに、当該商品名とn番目商品情報の購入予定数量とを関連付けて記録する(第1の抽出手段)。
【0097】
一方、当該電子レシート情報60に、n番目商品情報の商品名と同一の商品名が存在する場合は、CPU11は、ST90としてn番目商品情報の購入予定数量と電子レシート情報60における同一商品名に対応した購入数量とを比較する。その結果、購入予定数量に対して購入数量が不足する場合には、n番目商品情報の商品を購入予定数量に満たない不足商品として抽出する。そして、CPU11は、ST91として不足リストエリアに、当該商品名と購入予定数量から購入数量を減じて算出した不足数量とを関連付けて記録する(第2の抽出手段)。また、ST92としてワークメモリ12の購入済リストエリアに、当該商品名と購入数量とを記録する。
【0098】
これに対し、購入数量が購入予定数量以上の場合には、CPU11は、ST93としてワークメモリ12の購入済リストエリアに、当該商品名と購入数量とを関連付けて記録する。
【0099】
しかる後、CPU11は、ST85の処理に戻り、カウンタnと商品数Nとを比較する。その結果、カウンタnが商品数Nに満たない場合には、CPU11は、カウンタnをさらに“1”だけカウントアップして、カウンタnが商品数Nに一致するまでST87以降の処理を繰返し実行する。
【0100】
こうして、カウンタnが商品情報数Nに一致したならば、買物リスト情報52の各商品について電子レシート情報60の商品と照合し終えたので、CPU11は、ST94として不足リストエリアに不足商品情報が記録されているか否かを判断する。
【0101】
今、携帯端末8の買物メモ領域A1に図18に示す内容の買物リスト情報52を含む情報50が保存されており、この携帯端末8に対して、図29で示した電子レシート情報60がダウンロードされたとする。この場合、買物リスト情報52の中の商品「醤油」と「牛乳」は、電子レシート情報60に存在しかつ数量も一致するので、これら商品「醤油」と「牛乳」は、購入済リストエリアのみに記録される。これに対し、買物リスト情報52の中の商品「キャベツ」は、電子レシート情報60に存在しないので、不足リストエリアのみに記録される。また、買物リスト情報52の中の商品「ソーセージ」は、電子レシート情報60に存在するものの、購入数量が購入予定数量に対して不足している。この場合は、購入リストエリアと不足リストエリアの双方に記録される。
【0102】
この具体例における購入リストエリアのデータ内容を図31に示す。また、不足リストエリアのデータ内容を図32に示す。図示するように、購入リストエリア及び不足リストエリアには、照合を行った買物リスト情報52のID(買物メモID)と、電子レシート情報60のID(レシートID)とがXML形式で記録される。さらに、購入リストエリアには、購入済商品の商品名及びその購入数量がXML形式で記録され、不足リストエリアには、不足商品の商品名及び購入予定数量と、購入数量が不足している商品の商品名及び不足数量とがXML形式で記録される。
【0103】
したがって、この具体例では、CPU11は、ST94にて不足リストエリアに不足商品情報が記録されていると判別する。この場合、CPU11は、ST95として鳴動部19を駆動して、不足商品があることをオペレータに報知するための警告音を発する(不足商品報知手段)。また、ST96としてその不足商品情報を基に不足警告画面を作成し、表示部16に表示させる(不足表示手段)。
【0104】
図33は、不足リストエリアに図32に示す不足商品情報が記録されていたときの不足警告画面G13の一例である。図示するように、不足警告画面G13には、不足商品情報の内容とともに、この不足商品情報の内容に買物メモの内容を更新するか否かを問いあせるメッセージが表示される。また、「はい」ボタンB6と「いいえ」ボタンB7とが表示されている。ユーザは、この画面G13の表示内容から、今回の買物メモに対して不足している商品、すなわち未だ購入していない商品と、購入数量が購入予定数量に満たない商品とを容易に認識できる。そして、この不足商品が買い忘れであり、買物メモを更新する場合は「はい」ボタンB6を、買い忘れではなく更新しない場合は「いいえ」ボタンB7を入力する。
【0105】
不足警告画面G13を表示させたCPU11は、ST97として入力部17からの入力を待機する。そして、「はい」ボタンB6が操作入力されたことを検知したならば、買物メモの更新が指示されたので、CPU11は、ST98として不足リストエリアの内容で買物メモ領域A1の情報を更新する(更新手段)。例えば、不足リストエリアに図32に示す不足商品情報が記録されていた場合には、買物メモ領域A1の内容は、図34に示す情報80に更新される。
【0106】
なお、ST94にて不足リストエリアに不足商品情報が記録されていないと判断した場合、及びST97にて「いいえ」ボタンB7が操作入力されたことを検知した場合には、CPU11は、ST99として買物メモ領域A1の情報50をクリアする。
【0107】
しかる後、CPU11は、今回ダウンロードした電子レシート情報60を表示部16に表示させる。このときCPU11は、先ず、ST100として電子レシート情報60からその概要情報として店舗名、購入日時、レジ番号及び担当を取得する。そして、これらの情報を、黒色の正体文字で表示させる。次に、CPU98は、同電子レシート情報60に含まれる購入商品情報について、商品毎にST101〜ST103の処理を繰返し実行する。すなわち、電子レシート情報60から購入商品情報を順次読み出す。そして、読み出す毎に、ST101としてその購入商品情報の商品名と同一の商品名が不足リストエリアに記録されているか否かを判断する。そして記録されていない場合には、ST102としてその購入商品情報の商品名,購入数量及び価格を黒色の正体文字で表示させる。これに対し、記録されている場合にはST103としてその購入商品情報の商品名,購入数量及び価格を赤色の斜体文字で表示部16に表示させる(レシート表示手段)。
【0108】
今、不足リストエリアに図32に示す情報が格納されていたときの電子レシート情報60の表示画面G14の一例を図35に示す。図示するように、ユーザは、この画面G14の内容から、赤色の斜体文字で他とは区別されて表示された商品「ソーセージ」は、今回の買物メモに対して不足している商品であると容易に認識できる。
【0109】
このように本実施の形態においては、携帯端末8のユーザは、電子レシートシステムが構築されている店舗で買物をし、電子レシートサーバ6からダウンロードした過去の電子レシート情報を利用して、買物リスト情報が電子的に記録された買物メモを作成することができる。したがって、過去の購買履歴を基に買物メモを作成することができるので、買物メモの作成に要する手間を軽減できる。また、携帯端末8だけで買物メモを作成することができ、パソコン等を必要としないので、例えば屋外に居ても買物メモを容易に作成することができる。
【0110】
そして、この買物メモを記録した携帯端末8を持って電子レシートシステムが構築されている店舗に行き、買物をした後、その買物に対する電子レシート情報を、電子レシートサーバ6から受信すると、携帯端末8において、買物メモの買物リスト情報には存在するが、今回の電子レート情報には存在しない商品及び買物リスト情報と電子レシート情報の双方に存在するものの購入数量が購入予定数量に満たない商品が不足商品として自動的に抽出され、携帯端末8の表示部16に表示される。
【0111】
したがって、携帯端末8のユーザは、電子レシートシステムが構築されている店舗で買物をした後、帰宅前に電子レシート情報をダウンロードすることによって、今回の買物メモに対して買い忘れがあったか否かを容易に知ることができる。このとき、ユーザが所持する携帯端末8だけで買い忘れ防止の機能が完結しており、従来の買物支援システムのようにショッピングカート等の大掛かりな仕組みを必要としないので、店舗側の経費を抑えることができる。また、電子レシートシステムが構築されている店舗でさえあればショッピングカートを使用しない店舗でも対応することができる。
【0112】
また、買い忘れがあった際には、携帯端末8の表示部16に表示された不足警告画面G13の「はい」ボタンをワンタッチ操作でするだけで、その買い忘れ商品のみを買物リスト情報とするように買物メモを更新することができる。したがって、買物メモを作り直す手間を省略でき、直ぐに買い忘れ分を補充できるメリットがある。
【0113】
なお、この発明は前記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。
【0114】
例えば前記実施の形態では、買物リスト情報には存在するがレシート情報には存在しない商品を不足商品として抽出するとともに、買物リスト情報及びレシート情報の双方に存在するものの買物リスト情報の購入予定数量に対してレシート情報の購入数量が少ない商品を不足商品として抽出したが、買物リスト情報には存在するがレシート情報には存在しない商品だけを不足商品として抽出し、この抽出された不足商品の情報で買物リスト情報を更新するようにしてもよい。
【0115】
また、前記実施の形態では、電子レシートサーバ6から携帯端末8にダウンロードした電子レシートの情報を、当該携帯端末8の表示部16で表示させる際に、購入数量が購入予定数量に満たない商品を他の商品と区別するために文字の色と字体を変えたが、区別する方法はこれに限定されるものではない。例えば、購入数量が購入予定数量に満たない商品については商品名の前に所定のマークを付すなどして、他の商品と区別表示するようにしてもよい。
【0116】
また、本実施の形態では携帯端末8の記録部13に、買物メモ管理プログラムP3が予め記録されている場合で説明をしたが、これに限らず同様の機能をネットワークから携帯端末8にダウンロードしても良いし、同様の機能を記録媒体に記憶させたものを携帯端末8にインストールしてもよい。記録媒体としては、フラッシュメモリ等、プログラムを記憶でき、かつ携帯端末8が読み取り可能な記録媒体であれば、その形態は何れの形態であっても良い。またこのように予めインストールやダウンロードにより得る機能は装置内部のOS(オペレーティング・システム)等と協働してその機能を実現させるものであってもよい。
【0117】
この他、前記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を組合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0118】
【図1】本発明に関わる一実施の形態の電子レシートシステムを示す全体構成図。
【図2】同実施の形態の電子レシートシステムにおける携帯端末の要部構成を示すブロック図。
【図3】同実施の形態の電子レシートシステムにおけるPOS端末の要部構成を示すブロック図。
【図4】同実施の形態の電子レシートシステムにおける電子レシートサーバの要部構成を示すブロック図。
【図5】同実施の形態の携帯端末において、買物メモ管理プログラムが作成モードで起動したときのCPUが実行する要部処理手順を示す流れ図。
【図6】同実施の形態の携帯端末において、買物メモ管理プログラムが作成モードで起動したときのCPUが実行する要部処理手順を示す流れ図。
【図7】同実施の形態の携帯端末において、買物メモ管理プログラムが作成モードで起動したときのCPUが実行する要部処理手順を示す流れ図。
【図8】同実施の形態の携帯端末において、表示部に表示される抽出条件設定画面の一例を示す図。
【図9】同実施の形態の携帯端末において、抽出条件項目が「日付で絞り込み」であったときに表示部に表示される絞込み条件設定画面の一例を示す図。
【図10】同実施の形態の携帯端末において、抽出条件項目が「店名で絞り込み」であったときに表示部に表示される絞込み条件設定画面の一例を示す図。
【図11】同実施の形態の携帯端末において、抽出条件項目が「品目で絞り込み」であったときに表示部に表示される絞込み条件設定画面の一例を示す図。
【図12】同実施の形態の携帯端末において保存される電子レシート情報の一例を示す図。
【図13】同実施の形態の携帯端末において、表示部に表示される表示対象電子レシート一覧画面の一例を示す図。
【図14】同実施の形態の携帯端末において、表示部に表示される表示対象購入商品品目一覧画面の一例を示す図。
【図15】同実施の形態の携帯端末において、表示部に表示される表示対象商品選択画面の一例を示す図。
【図16】同実施の形態の携帯端末において、表示部に表示される買物メモ追加画面の一例を示す図。
【図17】同実施の形態の携帯端末において、表示部に表示される買物メモ確定画面の一例を示す図。
【図18】同実施の形態の携帯端末において保存される電子リスト情報の一例を示す図。
【図19】同実施の形態の携帯端末において、買物メモ管理プログラムが削除モードで起動したときのCPUが実行する要部処理手順を示す流れ図。
【図20】同実施の形態の携帯端末において、表示部に表示される買物メモ削除画面の一例を示す図。
【図21】同実施の形態の携帯端末において、表示部に表示される削除確認画面の一例を示す図。
【図22】同実施の形態の携帯端末において、電子決済プログラムが起動したときのCPUが実行する要部処理手順を示す流れ図。
【図23】同実施の形態の携帯端末において、電子レシート対応プログラムが起動したときのCPUが実行する要部処理手順を示す流れ図。
【図24】同実施の形態の携帯端末において、買物メモ管理プログラムが照合モードで起動したときのCPUが実行する要部処理手順を示す流れ図。
【図25】同実施の形態の携帯端末において、買物メモ管理プログラムが照合モードで起動したときのCPUが実行する要部処理手順を示す流れ図。
【図26】同実施の形態のPOS端末において、電子決済プログラムが起動したときのCPUが実行する要部処理手順を示す流れ図。
【図27】同実施の形態のPOS端末において、電子レシート処理プログラムが起動したときのCPUが実行する要部処理手順を示す流れ図。
【図28】同実施の形態の電子レシートサーバにおいて、電子レシート管理プログラムが起動したときのCPUが実行する要部処理手順を示す流れ図。
【図29】同実施の形態のPOS端末において作成される電子レシート情報の一例を示す図。
【図30】同実施の形態のPOS端末において作成される簡易決済情報の一例を示す図。
【図31】同実施の形態の携帯端末において、購入済リストエリアに記録されるデータの一例を示す図。
【図32】同実施の形態の携帯端末において、不足リストエリアに記録されるデータの一例を示す図。
【図33】同実施の形態の携帯端末において、表示部に表示される不足警告画面の一例を示す図。
【図34】同実施の形態の携帯端末において、更新後の買物リスト情報の一例を示す図。
【図35】同実施の形態の携帯端末において、表示部に表示される電子レシート画面の一例を示す図。
【符号の説明】
【0119】
2…POS端末、6…電子レシートサーバ、5…インターネット、7…基地局、8…携帯端末、11…CPU、12…ワークメモリ、13…記録部、14…非接触ICカードインターフェイス、15…非接触ICカードメモリ、16…表示部、17…入力部、18…公衆網接続インターフェイス、P1…電子決済プログラム、P2…電子レシート対応プログラム、P3…買物メモ管理プログラム、A1…買物メモ領域、A2…電子レシート保存領域。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子化されたレシート情報を記憶する記憶部と、
この記憶部に記憶されたレシート情報から購入済商品の商品名を検出する検出手段と、
この検出手段により検出された商品名を表示する表示手段と、
この表示手段により表示された商品名を個々に選択するか否かを受付ける選択受付手段と、
この選択受付手段により選択する旨を受付けた商品名を記録する買物リスト記録部と、
この買物リスト記録部に記録された商品名のリストを買物リストとして出力する出力手段と、
を具備したことを特徴とする買物支援装置。
【請求項2】
商品名の入力を受付ける入力受付手段と、
この入力受付手段により入力を受付けた商品名を前記買物リスト記録部に追加する追加手段と、
をさらに具備したことを特徴とする請求項1記載の買物支援装置。
【請求項3】
前記買物リスト記録部に記録された商品名を表示する第2の表示手段と、
この第2の表示手段により表示された商品名を個々に選択するか否かを受付ける第2の選択受付手段と、
この第2の選択受付手段により選択する旨を受付けた商品名を前記買物リスト記録部から削除する削除手段と、
をさらに具備したことを特徴とする請求項1または2記載の買物支援装置。
【請求項4】
所望のレシート情報を抽出するための条件を設定する設定手段と、
前記記憶部に記憶されたレシート情報の中から前記設定手段により設定された条件を満足するレシート情報を抽出する抽出手段とをさらに具備し、
前記検出手段は、前記抽出手段により抽出されたレシート情報から購入済商品の商品名を検出することを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1記載の買物支援装置。
【請求項5】
前記設定手段により設定される条件項目は店名であり、
前記抽出手段は、前記記憶部に記憶されたレシート情報の中から店名が条件と一致するレシート情報を抽出することを特徴とする請求項4記載の買物支援装置。
【請求項6】
前記設定手段により設定される条件項目は購入日付であり、
前記抽出手段は、前記記憶部に記憶されたレシート情報の中から購入日付が条件と一致するレシート情報を抽出することを特徴とする請求項4記載の買物支援装置。
【請求項7】
前記設定手段により設定される条件項目は商品品目であり、
前記抽出手段は、前記記憶部に記憶されたレシート情報の中から購入商品品目の中に条件と一致する品目を含むレシート情報を抽出し、
前記検出手段は、前記抽出手段により抽出されたレシート情報の中から前記条件と一致する品目の商品名を検出することを特徴とする請求項4記載の買物支援装置。
【請求項8】
電子化されたレシート情報を受信する受信手段と、
前記買物リスト記録部に記録された商品名で前記受信手段を介して受信した前記レシート情報を検索して同一商品名の商品情報が存在するか否かを判定する照合手段と、
この照合手段により同一商品名の商品情報が存在しないと判定されると、不足商品がある旨を報知する不足商品報知手段と、
をさらに具備したことを特徴とする請求項 1乃至7のうちいずれか1記載の買物支援装置。
【請求項9】
電子化されたレシート情報を受信する受信手段と、
前記買物リスト記録部に記録された商品名で前記受信手段を介して受信した前記レシート情報を検索して同一商品名の商品情報が存在するか否かを判定する照合手段と、
この照合手段により同一商品名の商品情報が存在しないと判定された商品名のリストを表示する不足表示手段と、
をさらに具備したことを特徴とする請求項 1乃至7のうちいずれか1記載の買物支援装置。
【請求項10】
電子化されたレシート情報を記憶する記憶部を備えたコンピュータに、
前記記憶部に記憶されたレシート情報から購入済商品の商品名を検出する検出機能と、
この検出機能により検出された商品名を表示部に表示させる表示機能と、
前記表示部に表示された商品名を個々に選択するか否かを受付ける選択受付機能と、
この選択受付機能により選択する旨を受付けた商品名を買物リスト記録部に記録する記録機能と、
前記買物リスト記録部に記録された商品名のリストを買物リストとして出力する出力機能と、
を実現させるための買物支援プログラム。
【請求項11】
前記コンピュータに、
入力部を介して商品名の入力を受付ける入力受付機能と、
前記入力部を介して入力された商品名を前記買物リスト記録部に追加する追加機能と、
をさらに実現させるための請求項10記載の買物支援プログラム。
【請求項12】
前記コンピュータに、
前記買物リスト記録部に記録された商品名を前記表示部に表示させる第2の表示機能と、
前記表示部に表示された商品名を個々に選択するか否かを受付ける第2の選択受付機能と、
この第2の選択受付機能により選択する旨を受付けた商品名を前記買物リスト記録部から削除する削除機能と、
をさらに実現させるための請求項10または11記載の買物支援プログラム。
【請求項13】
前記コンピュータに、
所望のレシート情報を抽出するための条件を設定する設定機能と、
前記記憶部に記憶されたレシート情報の中から設定された条件を満足するレシート情報を抽出する抽出機能とをさらに実現させるための請求項10乃至12のうちいいずれか1記載の買物支援プログラム。
【請求項14】
前記コンピュータに、
電子化されたレシート情報を受信する受信機能と、
前記買物リスト記録部に記録された商品名で受信した前記レシート情報を検索して同一商品名の商品情報が存在するか否かを判定する照合機能と、
この照合機能により同一商品名の商品情報が存在しないと判定されると、報知手段を動作させて不足商品がある旨を報知する報知機能と、
をさらに実現させるための請求項10乃至13のうちいずれか1記載の買物支援プログラム。
【請求項15】
前記コンピュータに、
電子化されたレシート情報を受信する受信機能と、
前記買物リスト記録部に記録された商品名で受信した前記レシート情報を検索して同一商品名の商品情報が存在するか否かを判定する照合機能と、
この照合機能により同一商品名の商品情報が存在しないと判定された商品名のリストを買い忘れリストとして出力する第2の出力機能と、
をさらに実現させるための請求項10乃至13のうちいずれか1記載の買物支援プログラム。
【請求項1】
電子化されたレシート情報を記憶する記憶部と、
この記憶部に記憶されたレシート情報から購入済商品の商品名を検出する検出手段と、
この検出手段により検出された商品名を表示する表示手段と、
この表示手段により表示された商品名を個々に選択するか否かを受付ける選択受付手段と、
この選択受付手段により選択する旨を受付けた商品名を記録する買物リスト記録部と、
この買物リスト記録部に記録された商品名のリストを買物リストとして出力する出力手段と、
を具備したことを特徴とする買物支援装置。
【請求項2】
商品名の入力を受付ける入力受付手段と、
この入力受付手段により入力を受付けた商品名を前記買物リスト記録部に追加する追加手段と、
をさらに具備したことを特徴とする請求項1記載の買物支援装置。
【請求項3】
前記買物リスト記録部に記録された商品名を表示する第2の表示手段と、
この第2の表示手段により表示された商品名を個々に選択するか否かを受付ける第2の選択受付手段と、
この第2の選択受付手段により選択する旨を受付けた商品名を前記買物リスト記録部から削除する削除手段と、
をさらに具備したことを特徴とする請求項1または2記載の買物支援装置。
【請求項4】
所望のレシート情報を抽出するための条件を設定する設定手段と、
前記記憶部に記憶されたレシート情報の中から前記設定手段により設定された条件を満足するレシート情報を抽出する抽出手段とをさらに具備し、
前記検出手段は、前記抽出手段により抽出されたレシート情報から購入済商品の商品名を検出することを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1記載の買物支援装置。
【請求項5】
前記設定手段により設定される条件項目は店名であり、
前記抽出手段は、前記記憶部に記憶されたレシート情報の中から店名が条件と一致するレシート情報を抽出することを特徴とする請求項4記載の買物支援装置。
【請求項6】
前記設定手段により設定される条件項目は購入日付であり、
前記抽出手段は、前記記憶部に記憶されたレシート情報の中から購入日付が条件と一致するレシート情報を抽出することを特徴とする請求項4記載の買物支援装置。
【請求項7】
前記設定手段により設定される条件項目は商品品目であり、
前記抽出手段は、前記記憶部に記憶されたレシート情報の中から購入商品品目の中に条件と一致する品目を含むレシート情報を抽出し、
前記検出手段は、前記抽出手段により抽出されたレシート情報の中から前記条件と一致する品目の商品名を検出することを特徴とする請求項4記載の買物支援装置。
【請求項8】
電子化されたレシート情報を受信する受信手段と、
前記買物リスト記録部に記録された商品名で前記受信手段を介して受信した前記レシート情報を検索して同一商品名の商品情報が存在するか否かを判定する照合手段と、
この照合手段により同一商品名の商品情報が存在しないと判定されると、不足商品がある旨を報知する不足商品報知手段と、
をさらに具備したことを特徴とする請求項 1乃至7のうちいずれか1記載の買物支援装置。
【請求項9】
電子化されたレシート情報を受信する受信手段と、
前記買物リスト記録部に記録された商品名で前記受信手段を介して受信した前記レシート情報を検索して同一商品名の商品情報が存在するか否かを判定する照合手段と、
この照合手段により同一商品名の商品情報が存在しないと判定された商品名のリストを表示する不足表示手段と、
をさらに具備したことを特徴とする請求項 1乃至7のうちいずれか1記載の買物支援装置。
【請求項10】
電子化されたレシート情報を記憶する記憶部を備えたコンピュータに、
前記記憶部に記憶されたレシート情報から購入済商品の商品名を検出する検出機能と、
この検出機能により検出された商品名を表示部に表示させる表示機能と、
前記表示部に表示された商品名を個々に選択するか否かを受付ける選択受付機能と、
この選択受付機能により選択する旨を受付けた商品名を買物リスト記録部に記録する記録機能と、
前記買物リスト記録部に記録された商品名のリストを買物リストとして出力する出力機能と、
を実現させるための買物支援プログラム。
【請求項11】
前記コンピュータに、
入力部を介して商品名の入力を受付ける入力受付機能と、
前記入力部を介して入力された商品名を前記買物リスト記録部に追加する追加機能と、
をさらに実現させるための請求項10記載の買物支援プログラム。
【請求項12】
前記コンピュータに、
前記買物リスト記録部に記録された商品名を前記表示部に表示させる第2の表示機能と、
前記表示部に表示された商品名を個々に選択するか否かを受付ける第2の選択受付機能と、
この第2の選択受付機能により選択する旨を受付けた商品名を前記買物リスト記録部から削除する削除機能と、
をさらに実現させるための請求項10または11記載の買物支援プログラム。
【請求項13】
前記コンピュータに、
所望のレシート情報を抽出するための条件を設定する設定機能と、
前記記憶部に記憶されたレシート情報の中から設定された条件を満足するレシート情報を抽出する抽出機能とをさらに実現させるための請求項10乃至12のうちいいずれか1記載の買物支援プログラム。
【請求項14】
前記コンピュータに、
電子化されたレシート情報を受信する受信機能と、
前記買物リスト記録部に記録された商品名で受信した前記レシート情報を検索して同一商品名の商品情報が存在するか否かを判定する照合機能と、
この照合機能により同一商品名の商品情報が存在しないと判定されると、報知手段を動作させて不足商品がある旨を報知する報知機能と、
をさらに実現させるための請求項10乃至13のうちいずれか1記載の買物支援プログラム。
【請求項15】
前記コンピュータに、
電子化されたレシート情報を受信する受信機能と、
前記買物リスト記録部に記録された商品名で受信した前記レシート情報を検索して同一商品名の商品情報が存在するか否かを判定する照合機能と、
この照合機能により同一商品名の商品情報が存在しないと判定された商品名のリストを買い忘れリストとして出力する第2の出力機能と、
をさらに実現させるための請求項10乃至13のうちいずれか1記載の買物支援プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【公開番号】特開2009−59173(P2009−59173A)
【公開日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−225951(P2007−225951)
【出願日】平成19年8月31日(2007.8.31)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年8月31日(2007.8.31)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】
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