説明

貼着パッド及び引剥がし具

【課題】 ポスター、メニュー、プライスカード等をショーウィンドウに貼着したり、テーブルシートをテーブルに対しずれないように固定することができると共に、一般の接着テープのように接着剤を介して被固定部材を貼り付ける際の不具合を解消できる貼着パッドを提供する。また、くっついた物品を離間させることができる引剥がし具を提供する。
【解決手段】 貼着パッドは、スチレン系熱可塑性エラストマーを射出成形して得られ、被貼着部に接着剤を介することなく貼着されうる粘着性を有し、間に介在させることにより、板ガラス平面部にポスターを貼り付けたり、家具を床面部に固定したり、机の上板表面部にテーブルシートを固定することができる。引剥がし具は、スチレン系熱可塑性エラストマーを射出成形して得られ、粘着性を有し、くっつきやすく、はがしにくい物品に付着しうるパッドを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は貼着パッド、特に、密着性を有して、物品に粘着することにより被粘着部に固定物を固定しうる貼着パッド、及び引剥がし具に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、店舗のショーウィンドウにおける板ガラスの内面部には、ポスターや、メニューや、プライスカード等が外側から目視しうるように貼着されることが多い。
【0003】
従来、上記のポスター、メニュー、プライスカード等は一般的に接着テープによりガラスに固定される場合が多い。
【0004】
しかしながら、このように接着テープにより固定された場合、接着テープが手際よく貼着されない場合には、接着テープそのものが外部から視認されてしまい、見栄えが良好ではない、という不具合が存していた。
【0005】
また、以前に、貼着されていた接着テープが除去されずに残っている場合も多く、接着テープの剥がし痕が残る場合も多いことから、同様に見栄えが良くないという不具合があった。
【0006】
さらに、接着テープをはがした後には、接着剤が払拭されずに残る場合が多く、この接着剤にゴミやホコリが付着することにより、払拭することに大きな労力を要する場合が多い、という不具合も存していた。
【0007】
また、接着テープを使用した場合は、上記のように貼着する場合にも慎重に行うことが必要であると共に、接着テープを剥がしにくい、という不具合もあった。
【0008】
店舗のショーウィンドウは、店の看板となる部位であることから、ウィンドウガラスの見栄えは非常に重要であり、手際よくかつ迅速に被固定物をガラスに固定することは非常に重要である。
【0009】
一方、家庭においては、一般に、テーブルをテーブルシートにより被覆することが多いが、テーブルシートの上を拭いた場合や、テーブルシートを引っ張ったときに、テーブルシートが簡単にずれやすいという不具合があり、このテーブルシートをテーブルに対して容易に固定しうる器具があれば便利である。
【0010】
従来、自己粘着性を有して、ガラス、セラミック、金属、プラスチック、木などの平滑な表面に対し、接着剤や粘着剤を使用せずに、容易に貼着することができると共に、容易に引き剥がすことができる自己粘着性エラストマーシートが特許文献1により公開されている。
【特許文献1】特許第3388643号公報
【0011】
しかしながら、上記の自己粘着性エラストマーシートは、一方の面に印刷を施し、非印刷面には剥離性を有する離型シートを貼着して、ラベルや、広告シート等として使用されるものであって、材料の配合物を押出成形、インフレーション成形、カレンダー成形などの成形手段により、0.05〜1.0mm、好ましくは0.1〜0.5mmの厚さ寸法を有するように形成されるものであり、厚さ寸法が非常に小さいことから、上記のように、物品を平滑面に固定する際には、エラストマーシートの取り扱いに注意を要し、手軽に使用することは困難であった。
【0012】
また、上記のような自己粘着性を有するエラストマーシートを生産する場合には、被成型物であるシートそのものが粘着性を有し、機械のメンテナンスや、成形後の加工に手間取ることから、小ロットでの少量の生産を行った場合には製造コストが嵩む。
従って、このような自己粘着性を有するエラストマーシートは、現在、押出成形、インフレーション成形、カレンダー成形などの方法で、成形されている。
【0013】
このように押出成形、インフレーション成形、カレンダー成形により成形した場合には、必要量だけを少量生産することができない、という不具合があった。
【0014】
また、このような自己粘着性を有するエラストマーシートを生産する場合には、押し出し成型、インフレーション成型、カレンダー成型により製造されているが、被成型物であるシートそのものが粘着性を有することから、製造機械のメンテナンスや成型後の加工に手間取ることとなり、製造コストが嵩むものであった。
【0015】
さらに、このような事情から、一定の数量を製造しないと製造コストが嵩み、製造コストとの関係から少量生産は事実上不可能である、という不具合が存していた。
【0016】
また、家庭では、生活上発生するゴミ、例えば生ゴミをポリエチレン等合成樹脂フィルム製の袋(以下、ポリ袋と称する)であるゴミ袋に収納して廃棄することが多い。しかしながら、未使用のゴミ袋は、性質上表面部と裏面部とが互いにくっつきやすく、はがしにくいことから、開口させにくく、開口させるのが面倒であり、ゴミを収納するのに手間取るという不具合がある。
また、ゴミ袋が複数枚積み重ねられていると、各ゴミ袋同士が静電気等により吸着していることが多く、一枚毎に引き剥がさねばならず煩雑であった。
【0017】
また、スーパー等の店舗で買物した場合には、購入した物品を収納して持ち帰るための包装袋をレジで受け取ることが多い。しかしながら、このような包装袋もポリ袋であることから、上記ゴミ袋と同様な不具合がある。即ち、未使用の包装袋は、性質上表面部と裏面部とが互いにくっつきやすく、はがしにくいことから、開口させにくく、開口させるのが面倒であり、買物した物品を収納するのに手間取るという不具合がある。
また、包装袋も複数枚積み重ねられていると、各包装袋同士が静電気等により吸着していることが多く、一枚毎に引き剥がさねばならず煩雑であった。
【0018】
従って、ゴミ袋や包装袋を一枚毎に容易に引剥がしたり、一枚の袋における表面部を裏面部から引き剥がして容易に開口させることができる用具が要望されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
そこで本発明の課題は、ポスター、メニュー、プライスカード等をショーウィンドウに貼着したり、テーブルシートをテーブルに対しずれないように固定することができると共に、一般の接着テープのように接着剤を介して固定物を貼り付ける際の不具合を解消でき、少量のニーズに応えることができる貼着パッドを提供すること、及び、性質上くっつきやすく、はがしにくい物品を容易に離間させることができる引剥がし具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0020】
上記課題を解決するために、請求項1記載の本発明に係る貼着パッドは、スチレン系熱可塑性エラストマーを射出成形して得られ、被貼着部に接着剤を介することなく貼着され、固定物を上記被貼着部に固定しうることを特徴とする。
【0021】
即ち、請求項1記載の本発明に係る貼着パッドは、射出成形により形成されたスチレン系熱可塑性エラストマーを主体とする混合物であって、密着性を有し、接着剤を用いることなく被貼着部に貼着することができると共に、貼着パッド自体にも固定物を接着させて固定しうるものである。
【0022】
上記貼着パッドは、被貼着部に対する密着性に富むことから、被貼着面との間で空気を介在させることなく接着することができ、接着剤を介することなく被貼着部に貼着して固定物を固定させることができる。
【0023】
また、請求項2記載の本発明に係る貼着パッドは、透明に形成されていることを特徴とする。
【0024】
即ち、請求項2記載の本発明に係る貼着パッドにあっては、物と物との間に配置された場合に、視認者からみた場合、後側に位置する物品を透視可能とするものである。
【0025】
また、請求項3記載の本発明に係る貼着パッドにあっては、上記被貼着部は板状平面部であることを特徴とする。
従って、貼着パッドは上記被貼着部に密着しやすくなる。
【0026】
また、請求項4記載の本発明にあっては、上記被貼着部は家具が設置される床面部であると共に上記固定物は家具であって、上記家具の下面部と床面部との間に配置されることを特徴とする。
【0027】
即ち、請求項4記載の本発明にあっては、貼着パッドの片面部が家具の下面部に貼着されると共に、他方の片面部が床面部に貼着され、貼着パッドは家具の下面部と床面部との間に挟まれるように配置されるものである。
【0028】
また、請求項5記載の本発明にあっては、上記被貼着部は机の上板表面部であると共に上記固定物はテーブルシートであって、上記上板と上記テーブルシートとの間に配置されることを特徴とする。
【0029】
即ち、請求項5記載の本発明にあっては、貼着パッドの片面部が机の上板表面部に貼着されると共に、他方の片面部が上記上板を被覆するテーブルシートに貼着されるものである。
【0030】
また、請求項6記載の本発明に係る貼着パッドは、パラフィン系オイルを30%〜40%含有することを特徴とする。
【0031】
即ち、請求項6記載の本発明に係る貼着パッドは、上記スチレン系熱可塑性エラストマーを主体とする混合物の主成分であるスチレン系ポリマーに、パラフィン系オイルが配合されているものである。
【0032】
また、請求項7記載の本発明に係る貼着パッドは、厚さ寸法が0.7〜0.8mmであることを特徴とする。
【0033】
即ち、請求項7記載の本発明に係る貼着パッドは、薄すぎる場合には製造が困難になる一方、厚すぎた場合には、固定物を固定する場合に不具合があると共に、テーブルシートの固定に利用したような場合にはテーブルシートに貼着パッドの輪郭線が形成されることから厚すぎないことが必要である。従って、このような観点からは0.7〜0.8mmが妥当である。
【0034】
請求項8記載の本発明にあっては、上記被貼着部は曲率を以って形成された被貼着面部を有し、上記被貼着面部と同一の曲率を有して上記被貼着面部に貼着されることを特徴とする。
【0035】
また、本請求項記載の発明にあっては、射出成型により形成されることから、上記曲率を有する形状を成型することができる。
請求項9記載の発明にあっては、上記被貼着部は非平滑部が形成された被貼着面部を有し、上記非平滑部を収納しうる非平滑部を有することを特徴とする。
【0036】
従って、請求項9記載の発明にあっては、被貼着部が平滑に形成されておらず、例えば、突部又は凹部が形成されていた場合であっても、上記非平滑部を収納しうる非平滑部を有することから、被貼着面部に対して貼着することができる。
請求項10記載の発明にあっては、上記非平滑部は突部であることを特徴とする。
請求項11記載の発明にあっては、上記非平滑部は凹部であることを特徴とする。
請求項12記載の発明にあっては、上記固定物は非平滑部を有し、上記非平滑部を収納しうる非平滑部を有することを特徴とする。
【0037】
請求項8〜12記載の発明にあっては、被貼着部が平面ではなく曲面により形成されていた場合について言及しているが、いずれも射出成型により形成するように構成されていることから、上記各請求項に記載した構成を採ることができる。
【0038】
また、上記課題を解決するために、請求項13記載の本発明に係る引剥がし具は、スチレン系熱可塑性エラストマーを射出成形して得られ、平滑面を有するパッドを備え、性質上互いにくっつきやすく、はがしにくい物品に付着しうる粘着性を有し、上記物品のくっついた部位を相互に引き離して離間させうることを特徴とする。
【0039】
従って、請求項13記載の発明に係る引剥がし具は、上記パッドが射出成形により形成されたスチレン系熱可塑性エラストマーを主体とする混合物であることから、押出成型、インフレーション成型、カレンダー成型等により製造される場合のような不具合がない。即ち、被成型物である貼着パッドが粘着性を有するものであっても、製造機械のメンテナンスや成型後の加工に手間取ることが少なく、製造コストの上昇を回避することができる。また、少量生産にも対応しやすい。
【0040】
また、本請求項記載の引剥がし具は、上記パッドが粘着性を有することから、性質上互いにくっつきやすく、はがしにくい物品に接触させて付着させることができる。従って、上記物品が静電気等の作用によりくっついた状態にあっても、上記物品にパッドを付着させて持ち上げれば、上記物品のくっついた部位を相互に引き離して離間させることができる。
【0041】
請求項14記載の発明にあっては、上記物品はポリ袋であることを特徴とする。
【0042】
従って、請求項14記載の発明にあっては、性質上互いにくっつきやすく、はがしにくい、各種のポリ袋に広く使用することができる。例えば、家庭で使用するゴミ袋や、スーパー等で買物をした場合に受け取る包装袋などがくっついていて、剥がす必要がある場合に使用することができる。
【0043】
請求項15記載の発明に係る引剥がし具は、上記パッドの片面部が貼着される基板部と、上記基板部に連設され掌で握持可能な取手部が形成されていることを特徴とする。
【0044】
即ち、請求項15記載の発明にあっては、上記基板部に連設された取手部を掌で握った状態で使用することができる。従って、手で持って移動させることや、手の位置や向きを変えることにより上記パッドの姿勢を様々に変化させることによっても使用することができる。
【0045】
また、本請求項記載の発明に係る引剥がし具にあっては、上記取手部を掌で握ることにより上記パッドを、家具と壁の間の狭い隙間等に差し込むことができる。従って、隙間に溜まった埃等を上記パッドに吸着させて取り除くことができる。
即ち、本請求項記載の引剥がし具は、清掃具としても利用できる。
【0046】
請求項16記載の発明にあっては、上記パッドはテーブルの上板部に載置して固定しうる基台に下面部が貼着されていることを特徴とする。
【0047】
従って、請求項16記載の引剥がし具にあっては、テーブルの上に置いて使用することができることから、両手で袋を掴んで作業することができる。
【発明の効果】
【0048】
請求項1記載の本発明に係る貼着パッドは、スチレン系熱可塑性エラストマーを射出成形して得られ、被貼着部に接着剤を介することなく貼着され、固定物を上記被貼着部に固定しうることから、密着性を有して物品に容易に貼着することができ、これにより物品間に配置することによりその物品同士を容易に固定することができる。
また、簡単に剥離できることから、貼り直しも容易で、しかも剥離した場合に接着テープのような痕が残らず見栄えが良好である。
また、射出成形により成形され、従来のように、押出成型、インフレーション成型、カレンダー成型等により製造されるものではないことから、被成型物であるシートそのものが粘着性を有する場合であっても、製造機械のメンテナンスや成型後の加工に手間取ることはなく、製造コストが嵩むことはない。
【0049】
また、射出成型によることから、少量生産によっても製造コストが嵩むという事態はないと共に、使用用途に応じて、様々な形態及び厚さ寸法の貼着パッドを形成することができる。
【0050】
また、請求項2記載の本発明に係る貼着パッドは、上記貼着パッドは透明に形成されていることから、例えば、ポスター、メニュー、プライスカード等をショーウィンドウのガラス板に貼着する場合に、上記ポスター、メニュー、プライスカード等とショーウィンドウの板ガラスとの間に当該貼着パッドが配置された場合であっても、上記ポスター、メニュー、プライスカード等に印刷された文字や絵が隠蔽されるという不具合がない。
【0051】
また、請求項3記載の本発明に係る貼着パッドは、上記被貼着部は板状平面部であることから、例えば、板ガラスや、アクリル樹脂、ポリカーボネート製の板材により形成されるショーウィンドウに対し、ポスター、メニュー、プライスカード等を容易に貼着することができる。
【0052】
また、請求項4記載の本発明に係る貼着パッドは、上記被貼着部は家具が設置される床面部であると共に上記固定物は家具であって、上記家具の下面部と床面部との間に配置されることから、上記家具が上記床面部に確実に固定され、地震の揺れによる家具の倒壊を防止することができる。
【0053】
また、請求項5記載の本発明に係る貼着パッドは、上記被貼着部は机の上板表面部であると共に上板固定物はテーブルシートであって、上記上板と上記テーブルシートとの間に配置されることから、テーブルの上に被覆されたテーブルシートの上を拭いたときや、子供がテーブルシートを引っ張ったとき等に、テーブルシートがずれる事態を防止することができる。
【0054】
また、請求項6記載の本発明に係る貼着パッドは、パラフィン系オイルを30%〜40%含有することから、当該貼着パッドは十分な密着性を有することができ、物品に確実に貼着して、物品同士を容易に固定することができる。
【0055】
また、請求項7記載の本発明に係る貼着パッドは、厚さ寸法が0.7mm〜0.8mmであることから、厚さ寸法が小さく形成された板状の紙等を被貼着部に固定する際に、目立つことなく使用することができる。
【0056】
また、0.7mm〜0.8mmに形成されていることから、例えば、テーブルシート等を貼着した場合であっても、貼着パッドの輪郭線がテーブルシートに付着する、といった事態を防止することができる。
【0057】
請求項8記載の発明にあっては、被貼着部の被貼着面部が曲率を以って形成された場合であっても、貼着パッドが同一の曲率を以って形成されていることから、貼着パッドは被貼着面部へ密着して固定されることができる。
【0058】
請求項9〜11記載の発明にあっては、被貼着部が非平滑状態に形成され、突部又は凹部が形成されていた場合であっても、同一の形状が貼着パッド側に形成されていることから、密着して固定されることができる。
請求項12記載の発明にあっては、固定物側に非平滑部が形成されていた場合であっても、貼着パッド側に上記非平滑部を収納しうる非平滑部が形成されていることから、固定物は密着して貼着パッドに固定されることができる。
【0059】
次に、請求項13記載の発明に係る引剥がし具は、スチレン系熱可塑性エラストマーを射出成形して得られ、平滑面を有するパッドを備え、性質上互いにくっつきやすく、はがしにくい物品に付着しうる粘着性を有し、上記物品のくっついた部位を相互に引き離して離間させうることから、上記物品を使用する場合に、くっついた部位を引き離して離間させる必要がある場合に利用できる利便性がある。
【0060】
請求項14記載の発明にあっては、上記物品はポリ袋であることから、上記引剥がし具は、ポリ製のゴミ袋や買物用の包装袋に広く使用することができ、ゴミや購入品を収納する場合に、袋の表面部と裏面部とが互いにくっついている場合であっても、そのどちらか一面に貼着パッドを接触させて付着させることにより引き離して手間取ることなく容易に開口させることができるので、ゴミや購入品を容易に袋の内部に収納することができる。
また、ゴミ袋や包装袋が複数枚積み重ねられて互いに吸着している場合に、それらを一枚毎に容易に引き剥がすことができる。
【0061】
請求項15記載の発明に係る引剥がし具は、上記パッドの片面部が貼着された基板部と、上記基板部に連設され掌で握持可能な取手部が形成されていることから、上記取手部を掌で握って使用することができる。
従って、腕を自由に動かして上記パッドに様々な姿勢を取らせることができるので、物品のくっついた部位を離間させるのに好適な位置に上記パッドを位置せしめることができ、作業がしやすいという利便性がある。
【0062】
また、本請求項に係る引剥がし具は、上記取手部を掌で握持することにより、上記パッドを、例えば、家具と壁の間の狭い隙間等に差し込むことができる。従って、隙間に溜まった埃等を上記パッドに吸着させて取り除くことができ、清掃具としても利用できるので有用性が高い。
【0063】
請求項16記載の発明にあっては、上記パッドはテーブルの上板部に載置して固定しうる基台に下面部が貼着されていることから、台所のテーブル上に置いてゴミ袋を容易に開口させることができたり、スーパーのレジの近傍のテーブル上に置いて包装袋を容易に開口させることができるので、主婦や買物客にとって頗る利便性がよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0064】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態について説明する。
【0065】
本実施の形態に係る貼着パッド11は、図1に示すように、スチレン系熱可塑性エラストマーを射出成形して得られ、図2〜図4に示すように、被貼着部12に接着剤を介することなく貼着され、固定物14を上記被貼着部12に固定しうるように形成されている。
【0066】
また、上記貼着パッド11は透明に形成されている。
【0067】
また、図2に示す実施形態では、上記被貼着部12は板状平面部に形成されている。
【0068】
また、図4に示す実施形態では、上記被貼着部12は家具15が設置される床面部16であると共に上記固定物14は家具15であって、上記家具15の下面部と床面部16との間に配置されるように形成されている。
【0069】
また、図3に示す実施形態では、上記被貼着部12は机の上板17の表面部であると共に上板固定物14はテーブルシート18であって、上記上板17と上記テーブルシート18との間に配置されるように形成されている。
【0070】
また、上記貼着パッド11は、パラフィン系オイルを30%〜40%含有した構成を有している。
【0071】
また、上記貼着パッド11の厚さ寸法は0.7〜0.8mmに設定されている。
【0072】
また、図5に示す実施形態における貼着パッド23は、上記被貼着部35は曲率を以って形成された被貼着面部36を有し、上記被貼着面部36と同一の曲率を有して上記被貼着面部36に貼着されるように形成されている。
【0073】
図6に示す実施形態では、上記被貼着部27は非平滑部37が形成された被貼着面部38を有し、貼着パッド29には上記非平滑部37を収納しうる非平滑部39を有するように形成されている。
また、上記非平滑部37は突部であるように形成されている。
また、上記非平滑部39は凹部であるように形成されている。
また、上記固定物31は非平滑部40,40を有し、上記非平滑部40,40に収納される非平滑部41,41が貼着パッド29に形成されている。
【0074】
次に、図7〜図9に示す引剥がし具42,43の実施形態について説明する。
【0075】
上記引剥がし具42,43は、スチレン系熱可塑性エラストマーを射出成形して得られ、平滑面を有するパッド44を備え、性質上互いにくっつきやすく、はがしにくい物品に付着しうる粘着性を有し、上記物品のくっついた部位を相互に引き離して離間させうるように構成されている。
【0076】
上記物品としては、図8に示すように、ポリ袋45を対象としている。
【0077】
図7及び図8に示す実施形態における引剥がし具42には、上記パッド44の片面部が貼着される基板部46と、上記基板部46に連設され掌で握持可能な取手部47が形成されている。
【0078】
また、図9に示す実施形態における引剥がし具43では、上記パッド44はテーブルの上板部に載置して固定しうる基台48に下面部が貼着されている。
【実施例1】
【0079】
図1は実施例1に係る貼着パッド11を示したものである。
この貼着パッド11は、図1に示すように、射出成形により、半径が約45mmの円板を4等分した平面略扇形に形成されている。
なお、平面形状は自由であり、この実施例に限定されるものではない。
【0080】
上記貼着パッド11は、成形方法として、シート状部材を形成する場合に採用される押出成形や、インフレーション成形や、カレンダー成形ではなく、射出成形が採用されている。
【0081】
即ち、上記貼着パッド11は、押出成形や、インフレーション成形や、カレンダー成形等で成形されたシート状部材とは明確に異なり、シート状部材より厚さ寸法が大きく、その厚さ寸法は約0.7〜0.8mmに設定されている。
【0082】
また、上記貼着パッド11は透明に形成されている。
【0083】
上記貼着パッド11は、スチレン系熱可塑性エラストマーを主体とする混合物(製品名「セプトンコンパウンドCJ101」クラレプラスチックス株式会社製)であって、パラフィン系オイルが含有されたスチレン系ポリマーを主成分とし、密着性を有している。
なお、パラフィン系オイルの含有量は30〜40%である。
【0084】
上記貼着パッド11の原材料に関する物性試験を行った結果は下記の表1に示す通りである。
【表1】

【0085】
本実施例1では、上記貼着パッド11は、図2に示すように、店舗のショーウィンドウ19を構成する板ガラス平面部13にポスター20を貼り付けるために使用されている。
【0086】
即ち、上記ショーウィンドウ19の内面側において、上記板ガラス平面部13の4箇所に上記貼着パッド11を粘着性を利用して貼り付けると共に、上記4箇所の上記貼着パッド11に上記ポスター20の四隅を貼着して、上記ポスター20を固定している。
【0087】
なお、上記ポスター20が紙製の場合は、表面を透明プラスチックフィルムによりラミネートするか、又は表面に樹脂をコーティングしている。
【0088】
なお、上記ポスター20の代わりにメニューや、プライスカード等を上記貼着パッド11を用いてショーウィンドウ19における板ガラス平面部13に固定することも可能である。
【0089】
即ち、当該実施例1では、上記板ガラス平面部13を上記被貼着部12になすと共に、上記ポスター20を上記固定物14となしている。
【実施例2】
【0090】
図3は実施例2を示す。本実施例2における貼着パッド11は、図1に示す上記実施例1の貼着パッド11と同じ素材により同一に形成されている。
そして、本実施例2における貼着パッド11は、図3に示すように、机の上板17の表面部に被覆するテーブルシート18を固定するために使用されている。
【0091】
即ち、上記貼着パッド11は机の上板17の表面部における四隅に密着性を利用して貼着され、その上に上記テーブルシート18が被覆され、このテーブルシート18も上記貼着パッド11と接触する部位が上記貼着パッド11に貼着されて、上記テーブルシート18が上記机の上板17の表面部に対し固定されている。
【0092】
即ち、当該実施例2では、上記机の上板17の表面部を上記被貼着部12となし、又、上記テーブルシート18を机に対する固定物14としている。
【実施例3】
【0093】
図4は実施例3を示す。本実施例3における貼着パッド11は、図1に示す上記実施例1の貼着パッド11と同じ素材により同一に形成されている。
そして、本実施例3における貼着パッド11は、図4に示すように、床面部16の上に設置される家具15を、床面部16に固定するために使用されている。
【0094】
即ち、床面部16の4箇所に上記貼着パッド11を粘着性を利用して貼着し、その上に家具15を、その下面部の四隅が上記貼着パッド11の上に載るように置いて貼着することにより、上記家具15を上記床面部16に対し固定している。
【0095】
即ち、当該実施例3では、上記床面部16を上記被貼着部12となし、又、上記家具15を床面部16に対する固定物14としている。
【0096】
次に、上記実施例1〜3の作用について説明する。
上記実施例に係る貼着パッド11は、スチレン系熱可塑性エラストマーを射出成形して得られ、パラフィン系オイルを30%〜40%含有していることから、粘着性を有し密着可能である。
【0097】
従って、平面に形成された被貼着部12には接着剤を介することなく貼着することができるので、物品を他の物品に固定する場合に使用することができる。
【0098】
例えば、上記実施例1に示したように、ショーウィンドウ19の板ガラス平面部13に当該貼着パッド11を貼着し、その貼着パッド11にポスター20や、メニューや、プライスカード等を貼着すれば、ポスター20や、メニューや、プライスカード等をショーウィンドウ19に手際よくかつ迅速に固定することができる。
【0099】
また、容易に剥がすことができて、貼り直しも簡単である。
【0100】
また、接着テープのように剥がし痕が残らないので、見栄えが良好である。
【0101】
また、汚れて粘着性が劣化した場合は、表面を洗浄することにより元の状態に容易に回復させることができる。
【0102】
また、上記貼着パッド11は透明であることから、ポスター20や、メニューや、プライスカード等に表示された文字や絵が隠蔽されることがない。
【0103】
また、上記実施例2に示したように、上記貼着パッド11は、机やテーブルの上板17の表面部を被覆するテーブルシート18を固定するために使用することができる。
【0104】
これにより、上記テーブルシート18の上を拭く場合や、上記テーブルシート18が引っ張られても安易にずれることがない。
【0105】
また、上記実施例3に示したように、上記貼着パッド11は、床面部16の上に設置された家具15を固定するために使用することができる。
【0106】
即ち、家具15の下面部と床面部16との間に配置すれば、家具15が床面部16に対し固定されるので、地震等が発生して家が揺れても、家具の倒壊を防止することができる。
【0107】
また、上記貼着パッド11は、厚さ寸法が0.7〜0.8mmとなるように形成されているので、確実な固定力と安定性を有している。
【実施例4】
【0108】
図5は本発明に係る貼着パッドの他の実施例を示す。
【0109】
本実施例4にあっては、被貼着部35は一定の曲率を以ってカーブして形成されたウィンドウ等22であり、貼着パッド23の一側面部24は上記ウィンドウ等22の曲率と同一の曲率を以って形成され、他側面部25は平面に形成されている。
【0110】
従って、本実施例4にあっては、被貼着部35は一定の曲率を以ってカーブして形成された被貼着面部36を有するウィンドウ等22であっても貼着パッド23を用いて、平面に形成された、プライスカード等の固定物26を曲面に形成されたウィンドウ等22へ固定することができる。
【実施例5】
【0111】
図6は本発明に係る貼着パッドの他の実施例を示す。
【0112】
本実施例5にあっては、被貼着部27には非平滑部37として突条28が形成されていると共に、貼着パッド29の貼着面部30には、上記突条28を収納しうる幅寸法に形成されている収納凹部32が非平滑部39として形成されている。
また、長方形状の固定物31には幅方向に沿って凹条部34,34が非平滑部40として形成されている。従って、上記固定物31を被貼着部27に固定する場合には、貼着パッド29を用いて固定する。この場合、上記貼着パッド29には、上記凹条部34,34に対応する突条部33,33が非平滑部41として形成されている。
【0113】
従って、本実施例5にあっては、突条28が形成されている被貼着部27に固定物31を固定する場合には、上記貼着パッド29を用い、上記突条28を上記収納凹部32内に収納させるようにして貼着パッド29を被貼着部27に固定し、この貼着パッド29に固定物31の凹条部34,34を突条部33,33に収納させるようにして固定物31を固定する。
【0114】
従って、本実施例にあっては、被貼着部27に突部又は凹部が形成されていた場合であっても、固定物31を固定することができる。
【0115】
なお、上記実施例にあっては、本発明に係る貼着パッドを用いてプライスカード等をガラス面に貼着させる場合、テーブルシートをテーブルに固定する場合及び、家具を家屋床面に固定する場合を例に説明したが、上記実施例に限定されず、例えば、バスマットや床マットを家具床面に固定するような場合にも適用することができる。
【実施例6】
【0116】
図7〜図9は本発明に係る引剥がし具の実施例を示したものである。
まず、図7及び図8に示す引剥がし具42は、スチレン系熱可塑性エラストマーを射出成形して得られ、平滑面を有するパッド44を備え、このパッド44が固定され、上記パッド44と同一の平面形状に形成された基板部46と、この基板部46の後端部から連接された取手部47とからなる。
【0117】
上記パッド44は長方形状に形成され、又、上記実施例1における上記貼着パッド11と素材が同一で、同一の性質を有している。
即ち、上記貼着パッド11は、スチレン系熱可塑性エラストマーを主体とする混合物(製品名「セプトンコンパウンドCJ101」クラレプラスチックス株式会社製)であって、パラフィン系オイルが30〜40%含有されたスチレン系ポリマーを主成分とし、密着性を有している。
従って、上記パッド44は粘着性を有し、くっつきやすく、はがしにくい性質の物品に対し付着することができる。
【0118】
上記パッド44は射出成形により形成されたスチレン系熱可塑性エラストマーを主体とする混合物であることから、押出成型、インフレーション成型、カレンダー成型等により製造される場合のような不具合がない。
従って、被成型物であるパッド44が粘着性を有するものであっても、製造機械のメンテナンスや成型後の加工に手間取ることが少なく、製造コストの上昇を回避することができる。また、少量生産にも対応しやすい。
【0119】
上記パッド44は、片面部がプラスチックにより形成された基板部46に貼着されて固定されている。本実施例においては、上記基板部およびパッド44の平面形状は長方形状に形成された場合を例に説明したが、本実施例に限定されず、使用する対象の物品に適合させて形状や寸法は自由の構成することができる。
【0120】
上記基板部46には、掌で握持可能な細幅の柄状に形成された取手部47が連設されている。
【0121】
従って、上記引剥がし具42は上記取手部47を掌で握って使用することができる。
【0122】
上記引剥がし具42における上記パッド44は粘着性を有することから、くっつきやすく、はがれにくい性質を有する物品に付着させて引き剥がすことができる。
【0123】
即ち、くっついた物品の一方に上記パッド44を付着させてもう一方の物品の反対方向へ移動させれば、くっついた物品同士を引き剥がして離間させることができる。
上記物品としてはポリ袋45を対象としている。例えば、家庭で使用するゴミ袋や、スーパー等で買物をした場合に受け取る包装袋などを対象とすることができる。
【0124】
例えば、図8に示すように、複数枚の積み重ねられたポリ袋45が静電気の作用等により互いにくっついている場合に、上記パッド44を一番上のポリ袋45に付着させて上方へ持ち上げれば、一番上のポリ袋45をその他のポリ袋45から引き剥がして分離することができる。
【0125】
また、一枚のポリ袋45の表面部と裏面部とがくっついて開口しにくい場合も、上記パッド44を表面部又は裏面部の一方に付着させて外方へ移動させれば、ポリ袋45を容易に開口することができる。
【0126】
なお、上記引剥がし具42は上記取手部47を有することから、上記取手部47を掌で握った状態で使用することができる。従って、手で持って移動させることや、手の位置や向きを変えることにより上記パッド44の姿勢を様々に変化させることによっても使用することができる。
【0127】
また、上記引剥がし具42にあっては、上記取手部47を掌で握ることにより、上記パッド44を、例えば、家具と壁の間の狭い隙間等に差し入れることができる。従って、隙間に溜まった埃等を上記パッド44に吸着させて取り除くことができる。従って、上記引剥がし具42は、清掃具としても利用できる。
【実施例7】
【0128】
図9に示す実施例に係る引剥がし具43は、方形で薄板状に形成されたパッド44が、プラスチックや金属で形成された基台48に片面部を貼着させて固定されている。
【0129】
上記引剥がし具43は、家庭のテーブルや、スーパー等におけるレジの近傍のテーブルの上板部に載置して使用することができる。
この引剥がし具43は、手で持つ必要がなく、両手を開放することができるので、ポリ袋等を両手で掴むことができ、開口作業等がしやすくなる。
【産業上の利用可能性】
【0130】
本発明は物を固定するために使用する貼着パッド、及び、くっついた物品を離間させるための引剥がし具に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0131】
【図1】本発明に係る貼着パッドを示し、実施例1〜3に係る貼着パッドの斜視図である。
【図2】本発明に係る貼着パッドを示し、実施例1に係る貼着パッドの使用状態を示す断面図である。
【図3】本発明に係る貼着パッドを示し、実施例2に係る貼着パッドの使用状態を示す断面図である。
【図4】本発明に係る貼着パッドを示し、実施例3に係る貼着パッドの使用状態を示す断面図である。
【図5】本発明に係る貼着パッドを示し、実施例4に係る貼着パッドの使用状態を示す斜視図である。
【図6】本発明に係る貼着パッドを示し、実施例5に係る貼着パッドの使用状態を示す斜視図である。
【図7】本発明に係る引剥がし具を示し、実施例6に係る引剥がし具の斜視図である。
【図8】本発明に係る引剥がし具を示し、実施例6に係る引剥がし具の使用状態を示す側面図である。
【図9】本発明に係る引剥がし具を示し、実施例7に係る引剥がし具の斜視図である。
【符号の説明】
【0132】
11 貼着パッド
12 被貼着部
13 板ガラス平面部
14 被固定物
15 家具
16 床面部
17 机の上板
18 テーブルシート
19 ショーウィンドウ
20 ポスター
22 ウィンドウ
23 貼着パッド
24 一側面部
25 他側面部
26 固定物
27 被貼着部
28 突条
29 貼着パッド
30 貼着面部
31 固定物
33 突条部
34 凹条部
35 被貼着部
36 被貼着面部
37 非平滑部
38 被貼着面部
39 非平滑部
40 非平滑部
41 非平滑部
42 引剥がし具
43 引剥がし具
44 パッド
45 ポリ袋
46 基板部
47 取手部
48 基台

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スチレン系熱可塑性エラストマーを射出成形して得られ、被貼着部に接着剤を介することなく貼着され、固定物を上記被貼着部に固定しうることを特徴とする貼着パッド。
【請求項2】
上記貼着パッドは透明に形成されていることを特徴とする請求項1記載の貼着パッド。
【請求項3】
上記被貼着部は板状平面部であることを特徴とする請求項1又は2記載の貼着パッド。
【請求項4】
上記被貼着部は家具が設置される床面部であると共に上記固定物は家具であって、上記家具の下面部と床面部との間に配置されることを特徴とする請求項1又は2記載の貼着パッド。
【請求項5】
上記被貼着部は机の上板表面部であると共に上記固定物はテーブルシートであって、上記上板と上記テーブルシートとの間に配置されることを特徴とする請求項1又は2記載の貼着パッド。
【請求項6】
パラフィン系オイルを30%〜40%含有することを特徴とする請求項1〜5記載の 貼着パッド。
【請求項7】
上記貼着パッドの厚さ寸法は0.7〜0.8mmであることを特徴とする請求項1〜6記載の貼着パッド。
【請求項8】
上記被貼着部は曲率を以って形成された被貼着面部を有し、上記被貼着面部と同一の曲率を有して上記被貼着面部に貼着されることを特徴とする請求項1〜7記載の貼着パッド。
【請求項9】
上記被貼着部は非平滑部が形成された被貼着面部を有し、上記非平滑部を収納しうる非平滑部を有することを特徴とする請求項1〜8記載の貼着パッド。
【請求項10】
上記非平滑部は突部であることを特徴とする請求項9記載の貼着パッド。
【請求項11】
上記非平滑部は凹部であることを特徴とする請求項9記載の貼着パッド。
【請求項12】
上記固定物は非平滑部を有し、上記非平滑部を収納しうる非平滑部を有することを特徴とする請求項9〜11記載の貼着パッド。
【請求項13】
スチレン系熱可塑性エラストマーを射出成形して得られ、平滑面を有するパッドを備え、性質上互いにくっつきやすく、はがしにくい物品に付着しうる粘着性を有し、上記物品のくっついた部位を相互に引き離して離間させうることを特徴とする引剥がし具。
【請求項14】
上記物品はポリ袋であることを特徴とする請求項13記載の引剥がし具。
【請求項15】
上記パッドの片面部が貼着される基板部と、上記基板部に連設され掌で握持可能な取手部が形成されていることを特徴とする請求項13又は14記載の引剥がし具。
【請求項16】
上記パッドはテーブルの上板部に載置して固定しうる基台に下面部が貼着されていることを特徴とする請求項13又は14記載の引剥がし具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−233209(P2006−233209A)
【公開日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−22146(P2006−22146)
【出願日】平成18年1月31日(2006.1.31)
【出願人】(505039022)有限会社日昇製作所 (1)
【Fターム(参考)】