説明

購入品発注及び入庫管理システム

【課題】単価契約品に関する発注及び入庫管理に関するシステムにおいて、入力作業の簡易化及び効率化を図ることにある。
【解決手段】単価契約品に関するデータが登録された単価契約データベース10に接続され、前記単価契約データベース10に登録された前記単価契約品が入力されることにより購入品として発注することを特徴とする購入品発注管理システム1を備えるため、発注する購入品に単価契約品が増えることで資材費が低減できる利点がある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、購入品発注及び入庫管理システムに関する。詳しくは、単価契約品を購入品として発注し、入庫管理を行うシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
部品等をストックする倉庫の入庫管理の際にバーコードを利用してデジタル処理する技術としては、特許文献1,2が知られている。
【特許文献1】特許第2514739号
【特許文献2】特許第2529439号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
図3に、バーコードを利用せずに購入品の発注及び入庫管理を行うシステムを示す。このシステムは、メーカ3へ購入品を発注する際に使用される購入品発注管理システム1及びメーカ3からの納品の際に使用される部品入庫管理システム2とを備え、これら購入品発注管理システム1,部品入庫管理システム2は、相互にネットワークとして接続され、更に、プリンタ4,資材データベース5、購入品管理データベース6に対してもネットワークとして接続されている。
【0004】
購入品発注管理システム1,部品入庫管理システム2は、何れも、ハードウェアとしてのコンピュータに、データベース5,6を機能させるためのソフトウェアとしてのプログラムを組み込んだものであり、キーボード、ポインティングデバイス等の入力装置の他、入力画面等を表示するためのディスプレイ等を備える(図示省略)。
【0005】
ここで、設計担当者は、図3に購入品入力として示すように、購入品発注の際、購入品発注管理システム1に対して、品名、型式、仕様、個数及び納期の入力を行う。但し、小物部品類に関してはいちいち名称、型式、仕様、個数等を購入品発注管理システム1に入力せず、添付部品一式としてリストAを添付して処理する。こうすると、設計担当者における購入手配時の入力が簡単に済む利点がある。リストAは、例えば、発注する小物部品類を記載した紙をスキャナーで読み取ってコンピュータで読み取り可能な電子的ファイルとしたものである。
【0006】
購入品発注管理システム1に入力された名称、型式、仕様、個数及び納期はプリンタ4により伝票として印刷され、印刷された伝票はメーカ3へ配送される。上記伝票には添付部品一式のリストAが添付される。メーカ3は、上記伝票及び上記リストAに対応した部品7を入庫受付担当者へ納品する。
【0007】
入庫受付担当者は、納品された物品(納入物品)7に添付された伝票に記載された内容を部品入庫管理システム2に対して入力することにより、図3に示すように入庫管理(入庫受付)を行う。
【0008】
一方、入庫受付担当者は、添付部品一式に対しては一括してチェックする。そのため、入庫受付担当者は、入庫管理の際、いちいち小物部品(添付部品一式の内訳)の入庫確認処理する必要がなく、一式OKと確認入力すれば良いため効率的である。
【0009】
ここで、資材費を低減するための手法として、単価契約品(単契品と言う)を用いることが増えつつある。単価契約品とは、汎用品に関して事前にメーカと集中購買する前提で単価を取り決めておき、発注時に個々に見積もり処理を行わない購入品のことである。集中購買とは、継続的かつ一定量以上の部品を購買することを言う。従って、単価契約品には、メーカとの間で取り決められた数量条件及びその数量条件に応じた単価が設定される。
単価契約品を利用すると、単価が安くなるため、資材費を低減することができる一方、単価契約品を入庫管理するためには、以下のような問題点が生じる。
【0010】
(1)設計担当者に対する問題点
設計担当者は、資材費低減のため単価契約品を選択して資材のシステムに入力することが求められている。
一方、図3に示すシステムでは、添付部品一式の内訳に単価契約品があっても認識できない。そのため、設計者は添付部品一式の内訳を1つずつ購入品発注管理システム1に入力する必要性が出てきた。例えば、添付部品一式の内訳が10個の小物部品であるときは、10個の小物部品のそれぞれについて、名称、型式、仕様、個数及び納期を手作業で入力しなければならない。
さらに購入品入力の際、設計者は購入品の品名及び型名を正確に入力しないと単価契約品として認識されないため、どのような単価契約品があるかを正確に覚えておかなければならない。
【0011】
(2)入庫管理受付担当者に対する問題点
メーカからの納品処理において、添付部品一式OKで済ませていたのが、添付部品の内訳について一品ずつシステム上で確認入力する必要が生じ、手間が大幅に増える。上記例で言えば、10個の小物部品のそれぞれについて、名称、型式、仕様、個数及び納期を手作業でチェックしなければならない。
【0012】
本発明は、上述した背景技術に鑑みてなされたものであり、単価契約品に関する発注及び入庫管理に関するシステムにおいて、入力作業の簡易化及び効率化を図ることが可能なシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決する本発明の請求項1に係る購入品発注管理システムは、単価契約品に関するデータが登録された単価契約データベースに接続され、前記単価契約データベースに登録された前記単価契約品が入力されることにより購入品として発注することを特徴とする。
【0014】
上記課題を解決する本発明の請求項2に係る購入品発注管理システムは、請求項1において、前記単価契約データベースは、前記単価契約品に関する数量条件及び該数量条件に応じた単価を含むことを特徴とする。
【0015】
上記課題を解決する本発明の請求項3に係る購入品発注管理システムは、請求項1又は2において、前記単価契約品として入力された品名又は型式が前記単価契約データベースに登録されている前記単価契約品の品名又は型式と一致或いは一部一致する候補を表示することを特徴とする。
【0016】
上記課題を解決する本発明の請求項4に係る購入品発注管理システムは、請求項1,2又は3において、前記単価契約品以外の資材に関するデータが登録された資材データベースにも接続されることを特徴とする。
【0017】
上記課題を解決する本発明の請求項5に係る購入品発注及び入庫管理システムは、請求項1,2,3又は4記載の前記購入品発注管理システムにより発注された前記購入品を示すバーコードが付された物品が入庫される際に前記物品に付された前記バーコードを読み取るバーコードリーダと、前記購入品に関するデータが登録される購入品管理データベースとに接続され、前記バーコードリーダで読み取られた前記購入品に関するデータを前記購入品管理データベースへ登録する入庫管理システムを備えることを特徴とする。
【0018】
上記課題を解決する本発明の請求項6に係る購入品発注及び入庫管理システムは、請求項5において、前記バーコードに代えてICタグを使用し、前記バーコードリーダに代えて前記ICタグを読み取り可能なICタグリーダを使用することを特徴とする。
【0019】
上記課題を解決する本発明の請求項7に係る購入品発注及び入庫管理システムは、請求項5において、前記バーコードに代えてマトリックス型二次元コードを使用し、前記バーコードリーダに代えて前記マトリックス型二次元コードを読み取り可能な携帯電話機を使用することを特徴とする。
【0020】
上記課題を解決する本発明の請求項8に係る購入品発注及び入庫管理システムは、単価契約品に関する数量条件及び該数量条件に応じた単価を含むデータが登録された単価契約データベース及び前記単価契約品以外の資材に関するデータが登録された資材データベースとに接続され、前記単価契約データベースに登録された前記単価契約品及び前記資材データベースに登録された前記資材を入力することにより購入品として発注する購入品発注管理システムと、前記購入品発注管理システムにより発注された前記購入品を示すバーコードを印刷するするプリンタと、前記プリンタにより印刷された前記バーコードが付された物品が入庫される際に前記物品に付された前記バーコードを読み取るバーコードリーダ及び前記購入品に関するデータが登録される購入品管理データベースとに接続され、前記バーコードリーダで読み取られた前記購入品に関するデータを前記購入品管理データベースへ登録する入庫管理システムを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明の請求項1に係る購入品発注管理システムによれば、発注する購入品に単価契約品が増えることで資材費が低減できる利点がある。
【0022】
本発明の請求項2に係る購入品発注管理システムによれば、単価契約品に関して事前に定めた数量条件及び該数量条件に応じた単価を利用できる利点がある。
【0023】
本発明の請求項3に係る購入品発注管理システムによれば、単価契約品の品名及び型式に関する知識が曖昧であっても、確実に単価契約品を発注できる利点がある。
【0024】
本発明の請求項4に係る購入品発注管理システムによれば、単価契約品及び単価契約品以外の資材についても同様に発注することができる利点がある。
【0025】
本発明の請求項5に係る購入品発注及び入庫管理システムによれば、発注した部品が納品される際に、バーコードを読み取ることにより納入された部品が入力され、手作業で入力する作業が不要となる利点がある。
【0026】
本発明の請求項6に係る購入品発注及び入庫管理システムによれば、ICタグはバーコードに比較して膨大な情報量を格納でき、更に、書き込み可能なため繰り返して使用できる利点がある。
【0027】
本発明の請求項7に係る購入品発注及び入庫管理システムによれば、マトリックス型二次元コードはバーコードに比較して格納できる情報量が格段に大きく、大量の情報を一度に読み込めるのみならず現地納品となる物品の納入状況を速やかに入手できる利点がある。
【0028】
本発明の請求項8に係る購入品発注及び入庫管理システムによれば、発注する購入品に単価契約品が増えることで資材費が低減できる利点、単価契約品及び単価契約品以外の資材についても同様に発注することができる利点及び発注した部品が納品される際に、バーコードを読み取ることにより納入された部品の品名及び型式が入力され、手作業で入力する作業が不要となる利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下に、本発明を実施するための最良の形態は、以下に実施例1として示す通りである。
【実施例1】
【0030】
本発明の第1の実施例に係る購入品発注及び入庫管理システムを図1に示す。このシステムは、メーカ3へ購入品を発注する際に使用される購入品発注管理システム1及びメーカ3からの納品(入庫)の際に使用される部品入庫管理システム2とを備え、これら購入品発注管理システム1,部品入庫管理システム2は、相互にネットワークとして接続され、更に、プリンタ4,資材データベース5、購入品管理データベース6、単価契約マスタデータベース10に対してもネットワークとして接続されている。
【0031】
購入品発注管理システム1,部品入庫管理システム2は、何れも、ハードウェアとしてのコンピュータに、データベース5,6,10を機能させるためのソフトウェアとしてのプログラムを組み込んだものであり、キーボード、ポインティングデバイス等の入力装置の他、入力画面等を表示するためのディスプレイ等を備える(図示省略)。
【0032】
単価契約マスタデータベース10は、単価契約品に関する数量条件及び該数量条件に応じた単価を含むデータが登録されたデータベースである。資材データベース5は、単価契約品以外の資材に関するデータが登録されたデータベースである。購入品管理データベース6は、購入品に関するデータが登録されるデータベースである。
【0033】
ここで、設計担当者は、図1中に購入品入力として示すように、購入品の発注の際、購入品発注管理システム1に対して、品名、型式、仕様、個数及び納期を入力を行う。小物部品類に関しても、名称、型式、仕様、個数等を入力する。品名とは、部品名称のことである。
【0034】
但し、購入品の中に含まれる単価契約品は、汎用品に関して事前にメーカと集中購買する前提で単価を取り決められているので、図1中に単価契約品入力として示すように、単価契約マスタデータベース10を利用することにより簡略化した入力を行うことができる。
【0035】
即ち、購入品発注管理システム1は、設計担当者が単価契約品として入力した品名又は型式が単価契約データベース10に登録されている単価契約品の品名又は型式と一致或いは一部一致する候補を表示する。要するに、単価契約データベース10の品名及び型式とマッチングを取り、最も近い1又は2以上候補を設計担当者に提示するのである。
【0036】
従って、設計担当者は、表示された候補が1つのときは、その1つの候補を決定することにより、又は2以上の候補が表示されたときは、何れかの候補を選択することにより、単価契約品を簡単に入力することが可能である。そのため、設計担当者は、単価契約品に関する知識が曖昧な場合でも、確実に単価契約品をに入力できる利点がある。
【0037】
購入品発注管理システム1により発注された購入品の品名、型式、仕様、個数及び納期はプリンタ4により伝票として印刷され、印刷された伝票はメーカ3へ配送される。上記伝票の一部にはバーコードラベルが含まれる。バーコードラベルは、購入品発注管理システム1により発注された購入品を示すものである。
【0038】
バーコードラベルとは、縞模様状の線の太さによって数値や文字を表す識別子であるバーコード(Barcode)が表示されたラベルであり、バーコードとは、数字、文字、記号などの情報を一定の規則に従い一次元のコードに変換したものである。
【0039】
メーカ3は、配送された伝票に対応した部品を入庫受付担当者へ納品する際に、その物品(納入物品)にバーコードラベル20を貼付する。
【0040】
入庫受付担当者は、納品された物品7に貼付されたバーコード20をバーコードリーダ30で読み取ることにより、図3中に入庫管理(入庫受付)として示すように、部品入庫管理システム2に対して入力を行う。従って、入庫受付担当者は、納入物品7について、部品入庫管理システム2に対して手作業で入力する必要がなくなる。
部品入庫管理システム2は、バーコードリーダ30で読み取られた購入品に関するデータを購入品管理データベース6に登録する。
【0041】
本実施例に係る購入品発注及び入庫管理システムにおける購入品発注の手順について、図2に示すフローチャートを参照して以下に説明する。
先ず、設計担当者は、購入品発注管理システム1に対して、購入要求書の作成を開始する(ステップS1)。
次に、設計担当者は、購入品の部品名称(以下、品名という)を入力する(ステップS2)。品名に枝番があり、枝番が必要な場合は、枝番も入力する。
【0042】
更に、設計担当者は、購入品の型式、仕様、個数及び納期を入力する(ステップS3)。例えば、購入品発注管理システム1のディスプレイには、下記表1の内容が表示される。
【0043】
【表1】

【0044】
表1に例示されるように、品名としてソレノイドバルブを入力し、型式としてSS5Y5-42-10を入力し、仕様(表中では省略)を入力し、個数として10個を入力し、納期として2008年10月31日を入力したものである。また、品名としてエアフィルタを入力し、型式としてAF20-02BCを入力し、仕様(表中では省略)を入力し、数量として20個を入力し、納期として2008年11月21日を入力したものである。
【0045】
尚、購入品の種類によっては、型式が仕様を含む場合がある。更に、型式が寸法・規格番号を含む場合がある。
また、単位として、「ピース」とは、1個、2個、…のような個数である。単位として、1組、2組、…のようなものは、「セット」として表示する。その他、1トン、2トンのような重量を単位とすることもできる。
【0046】
引き続き、設計担当者は、購入品発注管理システム1のディスプレイ上に表示されている「単契品チェック」をクリックして、型式チェックを行う(ステップS4)。
型式チェックとは、入力された品名、型式を単価契約マスタデータベース10に登録されている単価契約品の品名、型式と比較することにより、単価契約品であるか否かの判断を行うことである(ステップS5)。
【0047】
型式チェックにより、単価契約品でないと判断される場合には、単価契約品以外の部品(通常購入品)として取り扱われる(ステップS6)。即ち、通常購入品であると判断された場合には、その購入品はメーカとの間で数量条件及びその数量条件における単価が契約により取り決められていないので、発注時に個々に見積もり処理を行う。
【0048】
一方、型式チェックにより、単価契約品であると判断される場合には、単価契約品として取り扱われ(ステップS7)、単価契約マスタデータベース10に登録されている単価契約品と品名及び型式が完全に一致あるいは、品名又は型式が一部一致する候補をディスプレイ上に表示する。設計担当者は、ディスプレイ上に表示された候補を画面上で選択する。
ディスプレイ上に表示される単価契約品の候補の例を表2に示す。
【0049】
【表2】

【0050】
表2には、品名として「ソレノイドバルブ」が一致し、型式として「SS5Y5-42-10」が一部一致するが、型式の下二桁が相違する三つの候補が挙げられる。尚、表1中には、ソレノイドバルブが単価契約品であるとして、単契区分として「単」が表示されている。
尚、表2中では、品名が一致し、型式が一部一致した例を示したが、品名及び型式が一部一致する場合にも、単価契約マスタデータベース10と照合することにより、単価契約品の候補を表示することができる。
【0051】
その後、全ての購入品の入力が終了するまで(ステップS8)、上記ステップS2〜ステップS7を繰り返す。
【0052】
このように説明したように、本実施例によれば、設計担当者は、単価契約品についても購入品として発注でき、また、入庫受付担当者は、単価契約品についても入庫管理できるので、購入品に単価契約品が増えることで資材費が低減できる利点がある。
また、単価契約マスタデータベース10には、単価契約品に関する数量条件及び該数量条件に応じた単価を含むデータが登録されているので、これらのデータの知識を知らなくても、単価契約品を発注することが可能である。
【0053】
更に、設計担当者が単価契約品の品名及び型式を入力する際、型式を正確に覚えていなくとも、単価契約マスタデータベースに登録されている単価契約品との型式とマッチングを取り、一番近い候補を担当者に提示することで入力の簡易化、効率化ができる。
一方、入庫管理者は、納入物品についてはバーコードでチェックを行えばよく、部品入庫管理システム2にいちいち手入力する手間がなくなる。
【実施例2】
【0054】
本発明の第2の実施例に係る購入品発注及び入庫管理システムは、実施例1のバーコードに代えてICタグを使用し、バーコードリーダ30に代えてICタグを読み取り可能なICタグリーダを使用するものである。その他の構成は、前述した実施例と同様であり、同様な作用効果を奏する。
【0055】
本実施例で、バーコードの代わりにを用いるICタグとは、小型の情報チップの1つであり、電子タグ、無線タグ、無線ICタグ、RFタグ、電子荷札、電子値札、RFID(Radio frequency identification)等の別名がある。
ICタグとは、シールラベル、タグ、コイン、キー、カプセルなど様々な形状のものに膨大な記憶容量を持つICチップと小型のアンテナを埋め込んだものであり、ICチップに記憶された情報を電波によって直接触れずにICタグリーダで読み取ることが可能である。
【0056】
ICタグは、バーコードに比較して膨大な記憶容量を持つので、例えば、小物部品一式に1つのICタグを付することができ、小物部品一式が入荷した際の入庫確認で、部品1つずつ読み取る手間が省ける利点がある。
また、ICタグは、書き込み可能であるため、繰返して使用できる利点もある。
【実施例3】
【0057】
本発明の第3の実施例に係る購入品発注及び入庫管理システムは、実施例1のバーコードに代えてQRコード(登録商標)を使用し、バーコードリーダ30に代えてQRコードを読み取り可能な携帯電話機を使用するものである。その他の構成は、前述した実施例と同様であり、同様な作用効果を奏する。
【0058】
本実施例で、バーコードの代わりに使用するQRコードとはマトリックス型二次元コードの一種類である。マトリックス型二次元コードは縦横に情報を持つため、横方向にしか情報を持たないバーコードに比較して格納できる情報量が多く、数字だけでなく英字や漢字のデータも格納できる利点がある。
【0059】
また、本実施例で使用する携帯電話機は、実施例1及び実施例2で使用するバーコードリーダ又はICタグリーダに比較して広く一般に使用されており、納入物品が入庫受付担当者を経由せず現地に直接入荷された場合にも、携帯電話機でQRコードを読み取らせ、読み取った情報を通信機能により部品入庫管理システム2に伝送することで、直ちにデータを部品入庫管理システム2に入力反映させることができる利点がある。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明は、に関する。単価契約品を購入品として発注し、入庫管理を行う購入品発注及び入庫管理システムとして広く利用可能なものである。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の第1の実施例に係る購入品発注及び入庫管理システムの概略図である。
【図2】本発明の第1の実施例における購入品発注の処理を示すフローチャートである。
【図3】バーコードを使用しない購入品の発注及び入庫管理を行うシステムを示す概略図である。
【符号の説明】
【0062】
1 購入品発注管理システム
2 部品入庫管理システム
3 メーカ
4 プリンタ
5 資材データベース
6 購入品管理データベース
7 部品(納入部品)
10 単価契約マスタデータベース
20 バーコードラベル
30 バーコードリーダ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
単価契約品に関するデータが登録された単価契約データベースに接続され、
前記単価契約データベースに登録された前記単価契約品が入力されることにより購入品として発注することを特徴とする購入品発注管理システム。
【請求項2】
請求項1において、前記単価契約データベースは、前記単価契約品に関する数量条件及び該数量条件に応じた単価を含むことを特徴とする購入品発注管理システム。
【請求項3】
請求項1又は2において、前記購入品発注管理システムは、前記単価契約品として入力された品名又は型式が前記単価契約データベースに登録されている前記単価契約品の品名又は型式と一致或いは一部一致する候補を表示することを特徴とする購入品発注管理システム。
【請求項4】
請求項1,2又は3において、前記購入品発注管理システムは、前記単価契約品以外の資材に関するデータが登録された資材データベースにも接続されることを特徴とする購入品発注管理システム。
【請求項5】
請求項1,2,3又は4記載の前記購入品発注管理システムにより発注された前記購入品を示すバーコードが付された物品が入庫される際に前記物品に付された前記バーコードを読み取るバーコードリーダと、
前記購入品に関するデータが登録される購入品管理データベースとに接続され、
前記バーコードリーダで読み取られた前記購入品に関するデータを前記購入品管理データベースへ登録する入庫管理システムを備えることを特徴とする購入品発注及び入庫管理システム。
【請求項6】
請求項5において、前記バーコードに代えてICタグを使用し、前記バーコードリーダに代えて前記ICタグを読み取り可能なICタグリーダを使用することを特徴とする購入品発注及び入庫管理システム。
【請求項7】
請求項5において、前記バーコードに代えてマトリックス型二次元コードを使用し、前記バーコードリーダに代えて前記マトリックス型二次元コードを読み取り可能な携帯電話機を使用することを特徴とする購入品発注及び入庫管理システム。
【請求項8】
単価契約品に関する数量条件及び該数量条件に応じた単価を含むデータが登録された単価契約データベース及び前記単価契約品以外の資材に関するデータが登録された資材データベースとに接続され、前記単価契約データベースに登録された前記単価契約品及び前記資材データベースに登録された前記資材を入力することにより購入品として発注する購入品発注管理システムと、
前記購入品発注管理システムにより発注された前記購入品を示すバーコードを印刷するプリンタと、
前記プリンタにより印刷された前記バーコードが付された物品が入庫される際に前記物品に付された前記バーコードを読み取るバーコードリーダ及び前記購入品に関するデータが登録される購入品管理データベースとに接続され、前記バーコードリーダで読み取られた前記購入品に関するデータを前記購入品管理データベースへ登録する入庫管理システムを備えることを特徴とする購入品発注及び入庫管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−117966(P2010−117966A)
【公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−291811(P2008−291811)
【出願日】平成20年11月14日(2008.11.14)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【Fターム(参考)】