説明

超音波を用いた多機能美顔器

本発明は超音波を用いた多機能美顔器に関するものであって、使用者が如何なる姿勢においても自由に用いることができるし、化粧水及び/または薬剤溶液の霧が顔面に均等に噴霧されるようにすることにより十分な皮膚美容効果を得ることができるようにすることを目的とする。これのために本発明の超音波を用いた多機能美顔器においては、化粧水/薬剤筒がひっくり返されて使用される場合にも、化粧水/薬剤筒からノズルに液体が供給され得るように化粧水/薬剤筒に挿入されるノズル部分の大略上端部に側面孔が形成される。更に、ノズル上端部に微細孔(網目)を有するメッシュが設けられ、メッシュの上面にはメッシュがノズルに一定な圧力を維持するようにすることによりノズルの端部から水が漏れるのを防止するためのウェーブスプリングが設けられる。
このような本発明によれば、化粧水/薬剤筒に挿入されるノズル部分の上端部に側面孔が形成されているので、本発明の美顔器がひっくり返されて使用される場合にも前記側面孔を通じて化粧水/薬剤筒からノズルに液体が供給されノズルの端部から相変わらず化粧水/薬剤溶液の霧が噴霧され、よって使用者は如何なる姿勢においても本発明の美顔器を自由に用いることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は皮膚美容(特に、顔美容)のために使用される美顔器に関するものであって、更に詳しくは、使用者が如何なる姿勢においても自由に利用することができるし、化粧水及び/または薬剤溶液の霧(mist)が顔面に均等に噴霧されるようにすることにより、十分な皮膚美容効果が得られるようにする超音波を利用した多機能美顔器に関する。
【背景技術】
【0002】
現代人らのウエルビイング(well-being)に対する関心は日ごとに高くなり、そのような関心は体力管理と飲食物の摂取において特に著しい。併せて、美しい外貌を保有するために、最近には女性は勿論男性までも格別に美容に神経を使っている趨勢である。このような脈絡から顔面の健康と美容状態を良く維持することは非常に重要である。これのための一般的な美容方法に、保湿、栄養供給及び皮膚機能の活性化を助けるコラーゲン、栄養乳液、エッセンスなどの化粧品を多く用いて来た。しかし、化粧品のみで顔面の皮膚を管理するには限界があり、皮膚保護の効果も期待に及ばない場合が多い。その理由は皮膚表皮の角質層の下には厚い蛋白質の保護層で防護壁が形成されており、該蛋白質保護層によって皮膚の表皮と陳皮層が分離されているので、皮膚保護効果が優秀な化粧品を使っても陳皮層に積もっている老廃物を取り除くことができないからである。
【0003】
故に、最近では、超音波や低周波電流(陽イオン、陰イオン電流)を用いて陳皮中のコラーゲンと弾性繊維の生産を増加させて皮膚細胞を再生させ、皮膚を健康で弾力があるように作る機能を有する多様な皮膚美容機器が紹介されている。しかし、このような製品等は電流の出力制御機能が未備して却って皮膚の水分を取り除き皮膚を損傷する場合があり、美容マスクの場合、着用感が劣るか材質上の問題で美容効果を十分発揮できない短所がある。ここで、最近には、顔面皮膚美容として皮膚毛孔内の分泌物と老廃物とを取り除くために皮膚にスチームを浴びて毛孔及び汗孔を開けて分泌物や老廃物が吸収及び取り除かれるようにするスチームを発生する美容器等が紹介されている。このようなスチームを発生する美容器等は水が充水される貯水槽を備えた本体内に電源の供給によって発熱する電熱板を内蔵する一方、スチームの排気経路を備え、本体の上部には顔面に接することができる開口部があるもの等が殆どである。このような構成のスチーム美容器等は電熱板の発熱によって貯水槽内の水が加熱された後、吐出口を通じて外部へ排出され、加熱されたスチームが顔面等に接触されることにより皮膚に補湿効果を与えて皮膚の健康を増進させるものと知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のそのような美容器等は、加熱されたスチームが上昇しようとする性質を有するので、顔面との接触部分が殆ど上向き構造になっており、また固定的に結合されているので頭を下げて使用しなければならないため不便であり、スチームが顔面に均等に噴霧されないので十分な皮膚美容効果を期待することが難しい。
【0005】
さらに、ノズルの端部からスチーム噴霧以外に液体が漏出される点、騒音発生等使用上の種々な問題点が指摘されている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は以上のような従来の美容機器等の問題点を改善するために創出されたものであって、使用者が如何なる姿勢によっても自由に用いることができるし、化粧水及び/または薬剤溶液の霧が顔面に均等に噴霧されるようにすることにより十分な皮膚美容効果が得られるようにする超音波を用いた多機能美顔器を提供することにその目的がある。
【0007】
更に、本発明の他の目的は、ノズルの端部からスチーム(霧)噴霧以外に液体が漏出されるのを防止し、騒音の発生を最小化できる超音波を利用した多機能美顔器を提供することである。
【0008】
前記の目的を達成するために、本発明による超音波を利用した多機能美顔器は、
水を霧のように微細な粒子で噴霧する超音波噴霧器と、超音波振動によって顔をマッサージする超音波マッサージ部と、皮膚表面を電気的な信号で刺激する低周波刺激器と、栄養剤が皮膚深く浸透できるように電気的な信号で栄養剤水容液をイオン化するイオン機能部と、皮膚深く熱を供給するために遠赤外線を放射する遠赤外線放射部と、前記超音波噴霧器による超音波噴霧のための超音波を発生する超音波発生回路と、前記低周波刺激器による皮膚表面への低周波刺激のための低周波を発生する一方、栄養剤が皮膚深く浸透できるように栄養剤水溶液をイオン化する低周波/イオン発生回路と、前記遠赤外線放射部による遠赤外線放射に必要なエネルギーを供給する遠赤外線駆動回路と、前記超音波発生回路、前記低周波/イオン発生回路及び前記遠赤外線駆動回路を制御する制御部と、前記超音波発生回路、前記低周波/イオン発生回路、前記遠赤外線駆動回路及び前記制御部に動作電源を供給する電源供給部とを含み、
前記超音波噴霧器は超音波噴霧用化粧水と薬剤中の少なくとも一つが満たされる化粧水/薬剤筒と、前記化粧水/薬剤筒と機械的に結合されて前記化粧水/薬剤筒に満たされている溶液を微細な粒子で噴霧する超音波噴射ノズル部を含み、
前記超音波噴射ノズル部は前記化粧水/薬剤筒に本体の一部が挿入されるように設けられて前記化粧水/薬剤筒の溶液を粒子形態で噴出させるノズルと、前記ノズルの本体の所定部位に前記ノズルの本体を同心軸にして前記ノズルの本体を取り囲むように設けられ、供給された電源によって超音波振動して前記化粧水/薬剤筒の溶液が前記ノズルを通じて粒子形態に噴出されるようにする超音波振動子と、前記ノズルの上端部に設けられ前記ノズルの上端から噴出される溶液の粒子を微細網構造を通過させることにより更に小さい微細粒子で噴霧するメッシュを含み、
前記化粧水/薬剤筒がひっくり返されて使用される場合にも前記化粧水/薬剤筒から前記ノズルで液体が供給できるように前記化粧水/薬剤筒に挿入される前記ノズル部分の大略上端部には側面孔が形成されている点にその特徴がある。
【0009】
ここで、好ましくは、前記化粧水/薬剤筒は筒の全体的な外観をなす外部筒と該外部筒の内部に共通隔壁によって前記外部筒と一体に形成される内部筒の2重構造に形成される。そして、前記内部筒の壁面には前記外部筒と通じることができる少なくとも一つの貫通孔が形成される。
【0010】
さらに、好ましくは、前記化粧水/薬剤筒の前記内部筒の入口には前記内部筒に挿入される前記ノズル部分の本体周りを取り囲んで前記内部筒の密封性を増進させると共に前記化粧水/薬剤筒がひっくり返される場合にも前記内部筒から前記筒の外部へ液体が流出されるのを防止する効果を増進させるために防水用ノズルシリコンが設けられる。
【0011】
更に好ましくは、前記化粧水/薬剤筒の前記内部筒の液体を持続的に使用することにより前記内部筒が真空状態になり前記内部筒内の液体が前記ノズルを通じて円滑に噴出されない現像を防止するために前記ノズルが嵌められる前記防水用ノズルシリコンの上面には微細な気孔が形成される。
【0012】
更に、好ましくは、前記メッシュの上面には前記メッシュが前記ノズルに一定な圧力を維持するようにすることにより前記ノズルの端部から水が漏れるのを防止するためのウエーブスプリングが更に設けられ、前記ウエーブスプリングと前記メッシュとの間に、そして、前記メッシュと前記ノズル上端部の間には振動緩和及び前記メッシュの上下表面の保護のための平ワッシャーがそれぞれさらに設けられる。
【0013】
更に、好ましくは、前記ウエーブスプリング、前記メッシュ、前記平ワッシャー等は前記ノズルの上端部に結合される上部キャップによって前記上部キャップの内部に下部から上部へ第1平ワッシャー-前記メッシュ-第2平ワッシャー-前記ウェーブスプリングが順に積層される構造で設けられる。
【0014】
更に、好ましくは、前記上部キャップと前記ノズルの上端部の間には前記ノズルと接触され前記超音波振動子の振動による騒音防止と前記ノズル上端からの噴霧以外の液体の漏出を防止するためのシリコンキャップが更に設けられる。
【0015】
そして、好ましくは前記上部キャップと前記ノズル上端部の結合状態を更に堅固にし、前記シリコンキャップと共に前記ノズル上端からの噴霧以外の液体の漏出を防止するための下部キャップが前記上部キャップの下半部を取り囲むように前記ノズルの上端部にさらに設けられる。
【0016】
更に、好ましくは、上記制御部と前記超音波噴霧器の間に、前記超音波噴霧器と使用者の間に高電圧を掛けてやって前記超音波噴霧器から噴霧される微細液体粒子を帯電させる一方、微細な液体粒子をさらに小さい粒子で分解させることにより、前記超音波噴霧器から噴霧される微細液体粒子が使用者の皮膚に深く浸透されるようするための、高電圧回路を更に含むことができる。
【発明の効果】
【0017】
このような本発明によれば、化粧水/薬剤筒に挿入されるノズル部分の上端部に側面孔が形成されているので、本発明の美顔器がひっくり返されて使用される場合にも上記側面孔を通じて化粧水/薬剤筒からノズルで液体が供給されノズルの端部から相変わらず化粧水/薬剤溶液の霧が噴霧され、よって使用者は如何なる姿勢においても本発明の美顔器を自由に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明による超音波を用いた多機能美顔器の外観を示す図面である。
【図2】本発明による超音波を用いた多機能美顔器の噴射ノズル部及び化粧水/薬剤筒の設け状態を示す図面である。
【図3】本発明による超音波を用いた多機能美顔器の全体的なシステム構成を示す図面である。
【図4】本発明による超音波を用いた多機能美顔器において、超音波噴射ノズル部と化粧水/薬剤筒が結合された状態の外観を示す図面である。
【図5】本発明による超音波を用いた多機能美顔器において、超音波噴射ノズル部と化粧水/薬剤筒が結合された状態における各構成要素の内部構造を示す図面である。
【図6】本発明による超音波を用いた多機能美顔器において、化粧水/薬剤筒の構造を示す図面である。
【図7】本発明による超音波を用いた多機能美顔器において、ノズル上端部と上/下部キャップの結合構造を示す図面である。
【図8】本発明の他の実施例による超音波を用いた多機能美顔器の全体的なシステム構成を示す図面である。
【図9】本発明による超音波を用いた多機能美顔器において、ノズルの下端部の溶液流入口の構造が漏斗形態に形成された例を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下添付された図面を参照して本発明の実施例を詳しく説明する。
図1ないし図3は本発明に基づいた超音波を用いた多機能美顔器を示したものであって、図1は外観を示した図面であり、図2は噴射ノズル部及び化粧水/薬剤筒の設け状態を示した図面であり、図3は全体的なシステム構成を示した図面である。
【0020】
図1ないし図3を参照すると、本発明に基づいた超音波を利用した多機能美顔器100は超音波噴霧器110、超音波マッサージ部120、低周波刺激器130、イオン機能部140、遠赤外線放射部150、超音波発生回路160、 低周波/イオン発生回路170、遠赤外線駆動回路180、制御部190、電源供給部200を含む。
前記超音波噴霧器110は水を霧のように微細な粒子で噴霧する部分である。
前記超音波マッサージ部120は超音波振動によって顔をマッサージする。
前記低周波刺激器130は皮膚表面を電気的な信号で刺激する。
前記イオン機能部140は栄養剤が皮膚深く浸透できるように電気的な信号で栄養剤水溶液をイオン化する。
【0021】
前記遠赤外線放射部150は皮膚深く熱を供給するため遠赤外線を放射する。
前記超音波発生回路160は前記超音波噴霧器110による超音波噴霧のための超音波を発生する。このような超音波発生回路160の一構成要素として後述される超音波振動子116が含まれる。
前記低周波/イオン発生回路170は前記低周波刺激器130による皮膚表面への低周波刺激のための低周波を発生する一方、栄養剤が皮膚深く浸透できるように栄養剤水溶液をイオン化する。
【0022】
前記遠赤外線駆動回路180は前記遠赤外線放射部150による遠赤外線放射に必要なエネルギーを供給する。
前記制御部190は前記超音波発生回路160、低周波/イオン発生回路170及び遠赤外線駆動回路180を制御する。このような制御部190としてはCPUが使用され得る。
前記電源供給部200は前記超音波発生回路160、低周波/イオン発生回路170及び遠赤外線駆動回路180を制御する。このような制御部190としてはCPUが使用され得る。
【0023】
前記電源供給部200は前記超音波発生回路160、低周波/イオン発生回路170、遠赤外線駆動回路180及び制御部190に動作電源を供給する。このような電源供給部200は直流電源を供給するバッテリー210と、バッテリー210から供給を受けた低い電圧を回路駆動に必要な高い電圧に変換して回路部に供給するDC/DC変換器220で駆動され得る。図1において参照符号101は外部ケース、105は超音波噴霧/マッサージ機能選択スイッチ、106は低周波刺激/イオン機能選択スイッチ、107は遠赤外線放射機能選択スイッチ、そして110eは後述される超音波噴霧器110の超音波噴射ノズル部114のノズル上端から噴霧される化粧水/薬剤溶液の霧が外部へ放出される噴霧具を表す。本実施例では噴霧具を開放(open)/閉鎖(closed)できるカバーが設けられている場合を例示している。
【0024】
前記超音波噴霧器110は図4に示されたように、超音波噴霧用化粧水と薬剤中の少なくとも一つが満たされる化粧水/薬剤筒111と、該化粧水/薬剤筒111と機械的に結合されて化粧水/薬剤筒111に満たされている溶液を微細な粒子で噴霧する超音波噴射ノズル部114を含む。
【0025】
そして、前記超音波噴射ノズル部114は図5に示されたように、前記化粧水/薬剤筒111に本体の一部が挿入されるように設けられて前記化粧水/薬剤筒111の溶液を粒子形態に噴出させるノズル115と、前記ノズル115の本体の所定部位にノズル115の本体を同心軸にしてノズル115の本体を取り囲むように設けられ、供給された電源によって超音波振動して前記化粧水/薬剤筒111の溶液が前記ノズル115を通じて粒子形態に噴出されるようにする超音波振動子116と、前記ノズル115の上端部に設けられてノズル115の上端から噴出される溶液の粒子を微細網構造を通過させることにより更に小さい微細粒子で噴霧するメッシュ117を含む。図5において参照符号116tは超音波振動子116に電源供給線の接続のための振動子端子、310はノズル固定ナット、320は振動子固定及び化粧水/薬剤筒結合ナットをそれぞれ示す。
【0026】
ここで、特に、前記化粧水/薬剤筒111がひっくり返されて使用される場合(即ち、使用者によって本発明の美顔器がひっくり返されて使用される場合)にも化粧水/薬剤筒111からノズル115に液体が供給され得るように前記化粧水/薬剤筒111に挿入される前記ノズル部分の大略上端部には側面孔115h(図5参照)が形成される。
【0027】
更に、前記化粧水/薬剤筒111は図6に示されたように、筒の全体的な外観をなす外部筒111aと該外部筒111aの内部に共通隔壁によって外部筒111aと一体に形成される内部筒111bの2重構造で形成される。そして、内部筒111bの壁面には前記外部筒111aと通ずることができる少なくとも一つの貫通孔111hが形成される。
【0028】
更に、好ましくは、前記化粧水/薬剤筒111の内部筒111bの入口には内部筒111bに挿入される前記ノズル部分の本体周りを取り囲んで内部筒111bの密封性を増進させると共に化粧水/薬剤筒111がひっくり返される場合にも内部筒111bから筒の外部へ液体が流出されることを防止する効果を増進させるために防水用ノズルシリコン112が設けられる。
【0029】
更に、好ましくは、前記化粧水/薬剤筒111の内部筒111bの液体を持続的に使用することによって前記内部筒111bが真空状態となり内部筒111b内の液体がノズル115を通じて円滑に噴出されない現像を防止するためにノズル115が嵌められる前記防水用ノズルシリコン112の上面には微細な気孔(未図示)が形成される。図6において参照番号113は化粧水/薬剤筒の蓋を示す。化粧水/薬剤筒111は該内部に化粧水及び/または薬剤を満たした後、このように化粧水/薬剤筒蓋113を締めて別途の部品に取り扱う(販売)こともできる。このように蓋が締められた化粧水/薬剤筒111を前記超音波噴射ノズル部114と結合させようとする場合、前記化粧水/薬剤筒蓋113を開けて超音波噴射ノズル部114の下半部を化粧水/薬剤筒111の内部筒111bに挿入することにより2部品は簡単に結合される。
【0030】
更に、好ましくは前記メッシュ117の上面には図7に示されたように、メッシュ117がノズル115に一定な圧力を維持することにより、ノズル115の端部から水が漏れるのを防止するためのウエーブスプリング118が更に設けられ、前記ウェーブスプリング118とメッシュ117との間に、そしてメッシュ117とノズル115の上端部の間には振動緩和及びメッシュ117の上下表面の保護のための平ワッシャー119a、119bが各々更に設けられる。
【0031】
更に、好ましくは、上記ウェーブスプリング118、メッシュ117、平ワッシャー等119a、119bはノズル115の上端部に結合される上部キャップ510によって上部キャップ510の内部に下部から上部に第1平ワッシャー119a-メッシュ117-第2平ワッシャー119b-ウエーブスプリング118が順に積層される構造で設けられる。
【0032】
更に、好ましくは、前記上部キャップ510とノズル115の上端部との間にはノズル115と接触され超音波振動子116の振動による騒音防止とノズル115上端からの噴霧以外の液体の漏出を防止するためのシリコンキャップ520が更に設けられる。
【0033】
そして、好ましくは、前記上部キャップ510とノズル115上端部の結合状態を更に堅固にし、前記シリコンキャップ520と共にノズル上端からの噴霧以外の液体の漏出を防止するための下部キャップ530が前記上部キャップ510の下半部を取り囲むようにノズル115の上端部に更に設けられる。
【0034】
更に、好ましくは、図8に示めされたように、前記制御部190と超音波噴霧器110との間に、前記超音波噴霧器110と使用者の間に高電圧(例えば、12kVを掛けて前記超音波噴霧器110から噴霧される微細液体粒子を帯電させる一方、微細液体粒子を更に小さい粒子に分解させることにより前記超音波噴霧器110から噴霧される微細液体粒子が使用者の皮膚に深く浸透されるようにするための、高電圧回路230を更に含むことができる。
【0035】
更に、好ましくは、前記ノズル115の下端部の溶液流入口115eの構造は、図9に示されたように、溶液流入口115eの外側から内側に進行するほど漸進的に其の直径が小さくなる漏斗形態に形成される。これは超音波振動子116の超音波振動によって化粧水/薬剤筒111に入れている溶液がノズル115の下端部の溶液流入口115eを通じてノズル115の内部管内に流入される過程において、化粧水/薬剤筒111の溶液はノズル115の内部に容易に入るようにし、一旦ノズル115の内部に入った溶液ははノズル115の外部へ抜け出ることが難しくするためのものである。結局、このような構造により化粧水/薬剤筒111の溶液はノズル115の下端部の溶液流入口115eからノズル115の上端部の噴出口まで円滑に引き上げられるようになる。
【0036】
一方、図9に示されたノズル115の下半部の外観が図5に示されたノズル115の下半部の外観と異なるのは、ノズル115の外観が図5に示されたような形態に設計されることもできるし、図9に示されたような形態に設計されることもできることを見せるためである。
【0037】
次に、以上のような構成を有する本発明に基づいた超音波を用いた多機能美顔器の動作について簡略に説明することにする。
【0038】
使用者によって本発明の美顔器の電源スイッチがオン(ON)になれば、電源供給部200から超音波発生回路160、低週波/イオン発生回路170、遠赤外線駆動回路180及び制御部190に動作電源がそれぞれ供給され各回路部は初期化(stand-by)状態になる。該状態で使用者によって任意の機能選択スイッチ、例えば、超音波噴霧/マッサージ機能選択スイッチ105が選択されると、制御部190は超音波発生回路160に駆動命令を伝送し、これに従って超音波発生回路160が駆動して超音波を発生する。発生された超音波はノズル115に伝達され、それに従ってノズル115及びノズル上端部のメッシュ117も超音波振動する。このようにノズル115が振動するに従って化粧水/薬剤筒111内部の溶液は小さい粒に粒子化してノズル115内部の管を通じてノズルの上端部に移動し、メッシュ117に到達された溶液の粒子はメッシュ117の孔(または網目)のサイズに従って更に小さい粒子に変形され空気中に霧のように噴霧される。よって、このような霧を使用者が顔あるいは身体の特定部位に浴びると其の該当部位に水分が供給され湿っぽくなる。この時、図8に示されたような、本発明の他の実施例が適用された場合には高電圧回路230が作動するようになり、これによって超音波噴霧器110と使用者との間には高電圧が掛かるようになる。即ち、超音波噴霧器110から噴霧される微細粒子(mist)は高電圧の陰極(-)に帯電され、使用者は接地された陽極(+)に帯電される。帯電された二つの物体の間には引力(互いに引き寄せる力)が発生し、この時印加される電圧が高いほど引力が大きく発生し、引力が大きいほど微細粒子は更に小さい粒子(例えば、3〜10μm)に分解されて使用者の皮膚に付着される。そして、このような高電圧印加による噴霧によって薬剤や栄養剤が皮膚(顔)に均一な厚さで塗布される一方、吸収が良くなる。更に、噴霧具の角部分まで優れた噴霧効果を得ることができる。そして、互いに帯電された状態で噴霧されるため微細粒子が皮膚深く浸透される。併せて、均一な噴霧により薬剤の節減効果もある。
【0039】
一方、以上のような超音波噴霧の時、超音波マッサージ部120を顔面部位や身体の特定部位に接触させた状態で軽く擦ると超音波によるマッサージ効果を得ることができる。
【0040】
以上は超音波噴霧/マッサージ機能が選択された場合を例を挙げて説明したが、其の他に使用者によって低周波刺激/イオン機能選択スイッチ106や遠赤外線放射機能選択スイッチ107が選択される場合にも、上の超音波発生回路160の場合と同じく各機能と関連された回路が制御部190から各々駆動命令の伝送を受けて駆動することにより各々の機能を発揮するようになる。例えば、使用者によって低周波刺激/イオン機能選択スイッチ106が選択されると、低周波/イオン発生回路170が駆動して低周波及びイオンが発生するようになり、この時使用者が低周波刺激器130を顔面や身体の特定部位に接触させると低周波刺激効果を得ることができ、噴霧具110eを通じて更にイオン化された霧を浴びることができるようになる。さらに、使用者によって遠赤外線放射機能選択スイッチ107が選択されると、遠赤外線駆動回路180が作動して遠赤外線放射部150を通じて遠赤外線が放射される。よって、このように放射された遠赤外線を使用者が顔面や身体の特定部位に浴びると、皮膚深く熱を供給することができるようになる。
【0041】
以上のような3つの機能選択スイッチ等(本実施例では3つの場合を例示しているが、機能選択スイッチは4つあるいは5つで構成することもできる)は3つ中のいずれかの一つ、あるいは2つ、あるいは3つ全部を選択することもできる。3つの機能選択スイッチ等(105、106、107)が全て選択される場合、勿論各機能選択スイッチと関連された機能等が全て発揮されて使用者は多様な機能を同時に用いることができるようになる。
【0042】
一方、以上のような一連の使用過程で使用者が本発明の美顔器をひっくり返して使用する場合(即ち、化粧水/薬剤筒111の上、下部の位置が変わって使用される場合)にも、前述したように本発明の美顔器の場合、化粧水/薬剤筒111に(更に正確には内部筒111bに)挿入されるノズル部分の上端部に側面孔115h(図5参照)が形成されているので、該側面孔115hを通じて化粧水/薬剤筒111からノズル115に液体が供給されるようになる。よって、ノズル115の端部から変わりなく化粧水/薬剤溶液の霧が噴霧され、これによって使用者は如何なる姿勢においても本発明の美顔器を自由に用いることができるようになる。
【0043】
以上、好ましい実施例を通じて本発明について詳しく説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の技術的思想を外れない範囲内で多様に変更、応用され得るのは当業者に自明である。よって、本発明の真正な保護範囲は次の請求範囲によって解釈されるべきであり、それと同等な範囲内にある全ての技術的思想は本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0044】
105 超音波噴霧/マッサージ機能選択スイッチ
106 低周波磁極/イオン機能選択スイッチ
107 遠赤外線放射機能選択スイッチ
110 超音波噴霧器
110e 噴霧口
111 化粧水/薬剤筒
111a、111b 外部、内部筒
111h 貫通孔
112 防水用ノズルシリコン
113 化粧水/薬剤筒蓋
114 超音波噴射ノズル部
115 ノズル
115e 溶液流入口
115h 側面孔
116 超音波振動子
116t 振動子端子
117 メッシュ
118 ウエーブスプリング
119a、119b 第1、第2平ワッシャー
120 超音波マッサージ部
130 低周波刺激器
140 イオン機能部
150 遠赤外線放射部
160 超音波発生回路
170 低周波/イオン発生回路
180 遠赤外線駆動回路
190 制御部
200 電源供給部
210 バッテリー
220 DC/DC変換器
230 高電圧回路
310 ノズル固定ナット
320 化粧水/薬剤筒結合ナット
510 上部キャップ
520 シリコンキャップ
530 下部キャップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水を霧のように微細な粒子で噴霧する超音波噴霧器と、超音波振動によって顔をマッサージする超音波マッサージ部と、皮膚表面を電気的な信号で刺激する低周波刺激器と、栄養剤が皮膚深く浸透することができるように電気的な信号で栄養剤水溶液をイオン化するイオン機能部と、皮膚深く熱を供給するために遠赤外線を放射する遠赤外線放射部と、前記超音波噴霧器による超音波噴霧のための超音波を発生する超音波発生回路と、前記低周波刺激器による皮膚表面への低周波刺激のための低周波を発生する一方、栄養剤が皮膚深く浸透できるように栄養剤水溶液をイオン化する低周波/イオン発生回路と、前記遠赤外線放射部による遠赤外線放射に必要なエネルギーを供給する遠赤外線駆動回路と、前記超音波発生回路、前記低周波/イオン発生回路及び前記遠赤外線駆動回路を制御する制御部と、前記超音波発生回路、前記低周波/イオン発生回路、前記遠赤外線駆動回路及び前記制御部に動作電源を供給する電源供給部とを含み、
前記超音波噴霧器は超音波噴霧用化粧水と薬剤中の少なくとも一つが満たされる化粧水/薬剤筒と、前記化粧水/薬剤筒と機械的に結合されて前記化粧水/薬剤筒に満たされている溶液を微細な粒子で噴霧する超音波噴射ノズル部を含み、
前記超音波噴射ノズル部は前記化粧水/薬剤筒に本体の一部が挿入されるように設けられて前記化粧水/薬剤筒の溶液を粒子形態で噴出させるノズルと、前記ノズルの本体の所定部位に前記ノズルの本体を同心軸にして前記ノズルの本体を取り囲むように設けられ、供給された電源によって超音波振動して前記化粧水/薬剤筒の溶液が前記ノズルを通じて粒子形態に噴出されるようにする超音波振動子と、前記ノズルの上端部に設けられ前記ノズルの上端から噴出される溶液の粒子を微細網構造を通過させることにより更に小さい微細粒子で噴霧するメッシュを含み、
前記化粧水/薬剤筒がひっくり返されて使用される場合にも前記化粧水/薬剤筒から前記ノズルに液体が供給できるように前記化粧水/薬剤筒に挿入される前記ノズル部分の大略上端部には側面孔が形成されていることを特徴とする超音波を用いた多機能美顔器。
【請求項2】
前記化粧水/薬剤筒は筒の全体的な外観をなす外部筒と該外部筒の内部に共通隔壁によって前記外部筒と一体に形成される内部筒の2重構造に形成されることを特徴とする請求項1に記載の超音波を用いた多機能美顔器。
【請求項3】
前記内部筒の壁面には前記外部筒と通ずることができる少なくとも一つの貫通孔が形成されることを特徴とする請求項2に記載の超音波を用いた多機能美顔器。
【請求項4】
前記化粧水/薬剤筒の前記内部筒の入口には前記内部筒に挿入される前記ノズル部分の本体周りを取り囲んで前記内部筒の密封性を増進させると共に前記化粧水/薬剤筒がひっくり返される場合にも前記内部筒から前記筒の外部へ液体が流出されるのを防止する効果を増進させるために防水用ノズルシリコンが設けられることを特徴とする請求項2に記載の超音波を用いた多機能美顔器。
【請求項5】
前記化粧水/薬剤筒の前記内部筒の液体を持続的に使用することにより前記内部筒が真空状態になり前記内部筒内の液体が前記ノズルを通じて円滑に噴出されない現像を防止するために前記ノズルが挿入される前記防水用ノズルシリコンの上面には微細な気孔が形成されることを特徴とする請求項4に記載の超音波を用いた多機能美顔器。
【請求項6】
前記メッシュの上面には前記メッシュが前記ノズルに一定な圧力を維持するようにすることにより前記ノズルの端部から水が漏れるのを防止するためのウェーブスプリングが更に設けられ、前記ウェーブスプリングと前記メッシュとの間に、そして前記メッシュと前記ノズル上端部の間には振動緩和及び前記メッシュの上下表面の保護のための平ワッシャーが各々更に設けられることを特徴とする請求項1に記載の超音波を用いた多機能美顔器。
【請求項7】
前記ウェーブスプリング、前記メッシュ、前記平ワッシャー等は前記ノズルの上端部に結合される上部キャップによって前記上部キャップの内部に下部から上部に第1平ワッシャー-前記メッシュ-第2平ワッシャー-前記ウェーブスプリングが順に積層される構造で設けられることを特徴とする請求項6に記載の超音波を用いた多機能美顔器。
【請求項8】
前記上部キャップと前記ノズルの上端部との間には前記ノズルと接触されて前記超音波振動子の振動による騒音防止と前記ノズル上端からの噴霧以外の液体の漏出を防止するためのシリコンキャップが更に設けられることを特徴とする請求項7に記載の超音波を用いた多機能美顔器。
【請求項9】
前記上部キャップと前記ノズル上端部の結合状態を更に堅固にし、前記シリコンキャップと共に前記ノズル上端からの噴霧以外の液体の漏出を防止するための下部キャップが前記上部キャップの下半部を取り囲むように前記ノズルの上端部に更に設けられることを特徴とする請求項8に記載の超音波を用いた多機能美顔器。
【請求項10】
前記制御部と前記超音波噴霧器との間に、前記超音波噴霧器と使用者との間に高電圧を掛けてやって前記超音波噴霧器から噴霧される微細液体粒子を帯電させる一方、微細液体粒子を更に小さい粒子に分解させることにより前記超音波噴霧器から噴霧される微細液体粒子が使用者の皮膚に深く浸透されるようにするための、高電圧回路を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の超音波を用いた多機能美顔器。
【請求項11】
前記ノズルの下端部の溶液流入口の構造は溶液流入口の外側から内側に進行するほど漸進的に該直径が小さくなる漏斗形態に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の超音波を用いた多機能美顔器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2012−509734(P2012−509734A)
【公表日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−538571(P2011−538571)
【出願日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際出願番号】PCT/KR2009/007785
【国際公開番号】WO2010/077022
【国際公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【出願人】(511128457)ケイ アイ シー エイ インコーポレイティッド (1)
【Fターム(参考)】