説明

超音波モータユニット

【課題】駆動方向の多自由度化と装置の小型化とを両立した超音波モータユニットを提供すること。
【解決手段】圧電素子と、縦振動及び屈曲振動に共通の節に対応する部位の外周を覆うように圧電素子を保持するホルダ部材と、ホルダ部材を介して前記圧電素子に所定の押圧力を加える押圧部材と、前記圧電素子の一方端面に接し、前記圧電素子の楕円振動により駆動される被駆動部材と、前記圧電素子、前記ホルダ部材、前記押圧部材、及び前記被駆動部材を収容している第2ユニット20と、前記第2ユニット20に収容されたシャフト43が固定されることで第2ユニット20に対して連結され、前記シャフト43が駆動されることで変位する関節部を成す第1ユニット10と、から成るユニットを構成する。該ユニットを複数接続して超音波モータユニットを構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば圧電素子等の振動子を用いた超音波モータを具備する超音波モータユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電磁型モータに代わる新しいモータとして、圧電素子等の振動子の振動を利用した超音波モータが注目されている。この超音波モータは、従来の電磁型モータと比較して、ギア無しで低速高推力が得られる点、保持力が高い点、高分解能である点、静粛性に富む点、及び磁気的ノイズを発生させない点等の利点を有している。
【0003】
具体的には、振動子に所定の交番電圧を印加して楕円振動を励起し、該楕円振動を駆動源として被駆動部材を摩擦駆動するタイプの超音波モータが知られている。このような超音波モータに関連する技術としては、例えば特許文献1に次のような技術が開示されている。
【0004】
すなわち、特許文献1に開示されている振動アクチュエータ駆動装置は、駆動信号により振動する振動子と、該振動子と接触しており、前記振動子の振動により相対運動するリング状の相対運動部材と、前記振動子を支持しつつ前記振動子を前記相対運動部材に対して加圧接触させる加圧支持部材とを具備する。ここで前記加圧支持部材は、リング状のベース部と、該ベース部に片持ち支持された板ばね部と、該板ばね部の自由端部側に設けられた支持ピン部とを備える。この特許文献1に開示されている技術によれば、小さい実装スペースであっても実装可能な振動アクチュエータ駆動装置が提供される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−235062号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、特許文献1に開示されている技術では、被駆動体を所定の平面内のみでしか駆動できない。従って、xy平面内での駆動に加えて、該xy平面に垂直なz軸方向への駆動も可能に構成する為には、もう一軸分の駆動機構を追加する必要がある。そして、それらの駆動機構を協働させる為には、押圧機構である加圧支持部材についても構成上の技術的工夫が必要となる。また、一軸分の駆動機構を追加した場合には当然ながら当該装置自体が大型化してしまう。つまり、駆動方向の多自由度化は、当該装置の大型化を招いてしまう。
【0007】
本発明は、前記の事情に鑑みて為されたものであり、駆動方向の多自由度化と装置の小型化とを両立した超音波モータユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記の目的を達成するために、本発明の一態様による超音波モータユニットは、
複数の圧電活性領域が設けられた断面矩形状の圧電素子であって、前記複数の圧電活性領域に所定の交番信号が印加されることで縦振動及び屈曲振動が励起され、それらが合成された楕円振動が励起される圧電素子と、
前記縦振動及び前記屈曲振動に共通の節に対応する部位の外周を覆うように、前記圧電素子を保持するホルダ部材と、
前記ホルダ部材を介して前記圧電素子に所定の押圧力を加える為の押圧部材と、
前記押圧部材による押圧力を前記ホルダ部材に伝達する押圧補助部材と、
前記圧電素子の一方端面に接し、前記圧電素子の楕円振動により駆動される被駆動部材と、
前記圧電素子、前記ホルダ部材、前記押圧部材、及び前記被駆動部材を収容している超音波モータ収容部材と、
前記超音波モータ収容部材に収容された前記被駆動部材の一部が固定されることで、前記超音波モータ収容部材に対して連結され、前記被駆動部材が駆動されることで変位する関節部を成す動力取り出し部材と、
を具備し、
前記超音波モータ収容部材と前記動力取り出し部材とが連結されて成るユニットが複数接続されて成ることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、駆動方向の多自由度化と装置の小型化とを両立した超音波モータユニットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施形態に係る超音波モータユニットの一構成例を示す側面模式図。
【図2】第1ユニットの一構成例を示す外観斜視図。
【図3A】第2ユニットの一構成例を示す外観斜視図。
【図3B】第2ユニットを、図3Aにおいて矢印eで示す方向(端面側)から観た図。
【図4A】超音波モータの一構成例を示す図。
【図4B】超音波モータを構成する圧電素子と押圧補助部材とを示す外観斜視図。
【図4C】図4Aにおいて矢印eで示す方向(押圧補助部材側)から観た図。
【図5】圧電素子の一構成例を示す図。
【図6】押圧補助部材の一構成例を示す図。
【図7】第3ユニットの一構成例を示す外観斜視図。
【図8】第1ユニットと、第2ユニット/第3ユニットとの連結構造を示す外観斜視図。
【図9】本発明の一実施形態に係る超音波モータユニットを適用した装置の一構成例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る超音波モータユニットの一構成例を示す側面模式図である。図1に示すように、本一実施形態に係る超音波モータユニットは、3種類のユニット(第1ユニット10、第2ユニット20、及び第3ユニット30)が連結されて成る。以下、各ユニット及び各ユニット間の連結構造について詳細に説明する。
《第1ユニット10》
図2は、第1ユニット10の一構成例を示す外観斜視図である。第1ユニット10は、面取り加工により一対の切り欠け部10cが形成された断面略円環形状の部材である。第1ユニット10の一方端側(切り欠け部10c側)には、径方向に貫通した一対の貫通孔部10hが形成されている。また、第1ユニット10の他方端側は、その内壁面に螺子山(不図示)が形成された螺子孔部である。
【0012】
一対の貫通孔部10hは、後述する超音波モータ100の被駆動部材40を構成するシャフト43が挿通される貫通孔部である。この貫通孔部10hとシャフト43とは例えば接着等によって固定される。換言すれば、第1ユニット10と第2ユニット20とはシャフト43を介して連結固定されている。同様に、第1ユニット10と第3ユニット30とはシャフト43を介して連結固定されている。
【0013】
換言すれば、第1ユニット10は、シャフト43を介して超音波モータ100の出力が伝達される動力取り出し部材である。すなわち、第1ユニット10は、シャフト43が駆動されることで変位する関節部を成す。
詳細は後述するが、シャフト43は、第2ユニット20及び第3ユニット30に対しては回動可能に構成されている。
《第2ユニット20》
図3Aは、第2ユニット20の一構成例を示す外観斜視図である。第2ユニット20は、超音波モータ100と、該超音波モータ100を収容する第2ケース部材20cと、を有する。なお、図3Aにおいては、図面の煩雑化を避ける為、超音波モータ100については一部の構成部材のみ図示している。
【0014】
第2ケース部材20cは、断面略円環形状の部材であって、第1ユニット10に対して連結される凸部20ct1,20ct2と、超音波モータ100を収容する為の本体部20cbと、を備える。詳細は後述するが、凸部20ct1,20ct2には、それぞれ別個の第1ユニット10が異なる連結構造により連結される。
【0015】
図3Bは、第2ケース部材20cを、図3Aにおいて矢印eで示す方向(端面側)から観た図である。すなわち、第2ケース部材20cの一方端側に設けられた凸部20ct1には、第1ユニット10の螺子孔部に螺合する螺子山が外周面に形成され、後述するビス73が螺合する螺子山が内径面に形成されている。また、第2ケース部材20cの他方端側に設けられている凸部20ct2には、後述するシャフト43が挿通される一対の貫通孔部20hが形成されている。
【0016】
第2ケース部材20cの本体部20cbの内径面には、当該第2ケース部材20cの長手方向に沿って図3Bに示すように回転規制溝部20rが形成されている。この回転規制溝部20rは、超音波モータ100のホルダ部材51の凸部51t(詳細は後述)及び押圧補助部材60の凸部61t(詳細は後述)が嵌合する溝部である。
【0017】
この回転規制溝部20rとホルダ部材51の凸部51tとが嵌合することにより、ホルダ部材51と一体化されている圧電素子50が第2ケース部材20c内で固定される。
図4Aは、超音波モータ100の一構成例を示す図である。超音波モータ100は、被駆動部材40と、圧電素子50と、ホルダ部材51と、押圧補助部材60と、押圧部材70と、を備える。図4Bは、超音波モータ100を構成する圧電素子50と押圧補助部材60とを示す外観斜視図である。図4Cは、超音波モータ100を構成する圧電素子50と押圧補助部材60とを、図4Bにおいて矢印eで示す方向(押圧補助部材60側)から観た図である。図5は、圧電素子50及びホルダ部材51の一構成例を示す図である。図6は、押圧補助部材60の一構成例を示す図である。
【0018】
前記被駆動部材40は、図4Aに示すようにシャフト43と当接部材45とを備える。シャフト43は、当該第2ケース部材20cの凸部20ct2に形成された一対の貫通孔部20hに挿通されており、長手方向における中央部近傍にはその外周を覆うように当接部材45が設けられている。
【0019】
この当接部材45は、シャフト43と共に超音波モータ100の被駆動部材40を構成する部材であり、圧電素子50の一方端面が接するように設けられている略円筒形状の部材である。そして、当接部材45は、圧電素子50の楕円振動を駆動源として圧電素子50によって摩擦駆動される。ここで、当接部材45とシャフト43とは固定されているので、シャフト43は当接部材45の回転に伴って同様に回転する。
【0020】
前記圧電素子50は、図5に示すように略直方体形状を呈し、当該圧電素子50に励起される縦振動及び屈曲振動の節に対応する部位の外周を覆うように、断面略円環形状のホルダ部材51が設けられている。このホルダ部材51は、径方向(押圧部材70による押圧方向に対して直交する方向)に突出する一対の凸部51tを備えている。この一対の凸部51tは、上述した第2ケース部材20cの回転規制溝部20rに嵌合する。
【0021】
前記圧電素子50は、複数の圧電活性領域が設けられた断面矩形状の圧電素子であって、前記複数の圧電活性領域に所定の交番信号が印加されることで縦振動及び屈曲振動が励起され、それらが合成された楕円振動が励起される圧電素子である。なお、圧電素子50自体の構成は、本一実施形態に係る超音波モータユニットの特徴部ではない為、詳細な説明は省略する。
【0022】
前記押圧補助部材60は、図4Aに示すようにホルダ部材51と押圧部材70とに接し、押圧部材70による押圧力を、ホルダ部材51を介して圧電素子50に対して伝達する部材である。この押圧補助部材60のうちホルダ部材51と接する一方面は、ホルダ部材51の端面と略同形状の面である。押圧補助部材60のうち押圧部材70と接する他方面は、前記一方面よりも大きい外形形状を呈する面である。そして、押圧補助部材60は、図4Bに示すように断面が前記一方面と同形状である部位と、断面が前記他方面と同形状である部位とから成る。
【0023】
また、押圧補助部材60は、図6に示すように径方向(押圧部材70による押圧方向に対して直交する方向)に突出する一対の凸部61tを備えている。この一対の凸部61tは、上述した第2ケース部材20cの回転規制溝部20rに嵌合する。なお、一対の凸部61tのうち一方は、当該押圧補助部材60を観る角度に起因して不可視となる為、図4B及び図6において不図示となっている。
【0024】
さらに、押圧補助部材60が圧電素子50に対して非接触となるように、圧電素子50を非接触状態で挿入することが可能な形状の貫通孔部60hが当該押圧補助部材60に設けられている。このように構成することで、当該押圧補助部材60と圧電素子50とが非接触となり、押圧補助部材60が圧電素子50の振動を妨げることがない。
【0025】
なお、押圧補助部材60とホルダ部材51とを一体的に形成しても勿論よい。
前記押圧部材70は、図4Aに示すようにバネ部材71とビス73とから成る。このバネ部材71は、押圧補助部材60の後端面(ホルダ部材51に接する端面とは逆側の端面)を押圧するように設けられている。前記ビス73は、バネ部材71で押圧補助部材60を押圧するように、第2ケース部材20cの凸部20ct1の内径面に形成された螺子山に螺合されて捻じ込まれる。
【0026】
上述のように構成することで、第2ケース部材20cの凸部20ct1に捻じ込まれたビス73及びバネ部材71の弾性力によって、押圧補助部材60及びホルダ部材51を介して、圧電素子50に対して押圧力が印加される。
ところで、前記貫通孔部20hにはベアリング等が設けられており、シャフト43は回動可能に挿通されている。つまり、シャフト43は、上述したように第1ユニット10の貫通孔部10hに対しては挿通された上で固定されており、当該第2ケース部材20cの貫通孔部20hに対しては回動可能に挿通されている。そして、第2ケース部材20cの本体部20cb内に収容された超音波モータ100の出力は、シャフト43を介して第1ユニット10に伝達される。
《第3ユニット30》
図7は、第3ユニット30の一構成例を示す外観斜視図である。第3ユニット30は、超音波モータ100と、該超音波モータ100を収容する第3ケース部材30cと、を有する。
【0027】
前記第3ケース部材30cは、断面略円環形状の部材であって、第1ユニット10に対して連結される凸部30ctと、超音波モータ100が収容される本体部30cbと、から成る。
第3ケース部材30cの一方端側に設けられた凸部30ctは、シャフト43が挿通される一対の貫通孔部30hが形成されている。そして、上述の第2ケース部材20cと同様、本体部30cb内には超音波モータ100が収容されている。
【0028】
本第3ケース部材30cは、本一実施形態に係る超音波モータユニットの終端部を担うケース部材である。従って、前記第2ケース部材20cにおける凸部20ct1に相当する部材を有しない。この点が前記第2ケース部材20cとの主な相違点の一つである。ここで、第3ケース部材30cの凸部30ctは、第2ケース部材20cの凸部20ct2に相当する部材である。
【0029】
ところで、前記貫通孔部30hにはベアリング等が設けられており、シャフト43は回動可能に挿通されている。つまり、シャフト43は、第1ユニット10の貫通孔部10hに対しては挿通された上で固定されており、当該第3ケース部材30cの貫通孔部30hに対しては回動可能に挿通されている。そして、第3ケース部材30cの本体部30cb内に収容された超音波モータ100の出力は、シャフト43を介して第1ユニット10に伝達される。
【0030】
以上説明した第1ユニット10、第2ユニット20、及び第3ユニット30が連結されて成る超音波モータユニットは、図8に示すような外観を呈する。図8は、第1ユニット10と、第2ユニット20/第3ユニット30との連結構造を示す外観斜視図である。
【0031】
同図に示すように、本一実施形態に係る超音波モータユニットでは、超音波モータ100を収容した第2ユニット20(終端部においては第3ユニット30)の一方端(凸部20ct2,30ct)が、シャフト43を介して第1ユニット10の一方端(貫通孔部10h)と連結され、該第1ユニット10の他方端(螺子孔部)は別の第2ユニット20の一方端(凸部20ct1)と螺子止め固定により接続され、該第2ユニット20の他方端(凸部20ct2)は別の第1ユニット10の一方端(貫通孔部10h)とシャフト43を介して連結される。そして、このように第1ユニットと第2ユニットとが交互に連結・接続されて、本一実施形態に係る超音波モータユニットが構成されている。
【0032】
ここで、シャフト43を介した第1ユニット10と第2ユニット20(第3ユニット30)との連結部位については、隣接する連結部位間で当該シャフト43(被駆動部材40の駆動軸)の向きが、当該超音波モータユニットの周方向に90度ずれた状態となる。この構成は、当該超音波モータユニットの駆動方向の多自由度化に寄与している。
【0033】
上述したように、第1ユニット10は、シャフト43を介して連結固定されている第2ユニット20/第3ユニット30に収容されている超音波モータ100の出力により駆動される(駆動力取り出し部材として機能する)。換言すれば、第1ユニット10は、当該超音波モータユニットにおける関節部を成しており、連結された被駆動部材40の駆動軸に従って特定の方向(図8において矢印rで示す方向)に回転駆動される。
【0034】
詳細には、超音波モータ100の出力により回転駆動される第2ユニット20/第3ユニット30のシャフト43は、上述したように第1ユニット10の貫通孔部10hに対して固定されている為、シャフト43の回転(図8において矢印rで示す方向への回転)に伴って当該シャフト43が固定されている第1ユニット10自体が同方向に同量回転する。そして、この回転駆動可能域は、当該第1ユニット10に形成された切り欠け部10cによって拡大されている。
【0035】
以上説明したように、本一実施形態によれば、駆動方向の多自由度化と装置の小型化とを両立した超音波モータユニットを提供することができる。
すなわち、本一実施形態に係る超音波モータユニットによれば、駆動方向の多自由度化を実現しつつも、超音波モータの押圧機構や支持機構等の複雑化/大型化を回避することができる。
ところで、本一実施形態に係る超音波モータユニットによれば、用途に応じた種々の機能を有する装置を提供することができる。図9は、本一実施形態に係る超音波モータユニットを適用した装置の一構成例を示す図である。なお、同図においては図面の煩雑化を避ける為に、2つの第1ユニット10と2つの第2ユニット20と一つの第3ユニット30とで本一実施形態に係る超音波モータユニットを構成した例を示している。
図9に示す装置は、本一実施形態に係る超音波モータユニットと、支持部150と、作用部160と、を具備する。
前記支持部150は、本一実施形態に係る超音波モータユニットの終端部である第3ユニット30を支持する部材である。
前記作用部160は、本一実施形態に係る超音波モータユニットの先端部に位置する第1ユニット10または第2ユニット20に取り付けられるデバイス(例えば鋏等)である。この作用部160は、用途に応じた所望の機能を備えるデバイスである。
上述の構成により、駆動方向が多自由度であって所望の機能性を有する装置が提供される。
【0036】
さらに、上述した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示した複数の構成要件の適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示す全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成も発明として抽出され得る。
【符号の説明】
【0037】
10…第1ユニット、 10h…貫通孔部、 20…第2ユニット、 20t1,20t2…凸部、 20b…本体部、 20h…貫通孔部、 20r…回転規制溝部、 30…第3ユニット、 30t…凸部、 30b…本体部、 30h…貫通孔部、 40…被駆動部材、 43…シャフト、 45…当接部材、 50…圧電素子、 51…ホルダ部材、 51t,61t…凸部、 60…押圧補助部材、 60h…貫通孔部、 70…押圧部材、 71…バネ部材、 73…ビス、 100…超音波モータ、 150…支持部、 160…作用部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の圧電活性領域が設けられた断面矩形状の圧電素子であって、前記複数の圧電活性領域に所定の交番信号が印加されることで縦振動及び屈曲振動が励起され、それらが合成された楕円振動が励起される圧電素子と、
前記縦振動及び前記屈曲振動に共通の節に対応する部位の外周を覆うように、前記圧電素子を保持するホルダ部材と、
前記ホルダ部材を介して前記圧電素子に所定の押圧力を加える為の押圧部材と、
前記押圧部材による押圧力を前記ホルダ部材に伝達する押圧補助部材と、
前記圧電素子の一方端面に接し、前記圧電素子の楕円振動により駆動される被駆動部材と、
前記圧電素子、前記ホルダ部材、前記押圧部材、及び前記被駆動部材を収容している超音波モータ収容部材と、
前記超音波モータ収容部材に収容された前記被駆動部材の一部が固定されることで、前記超音波モータ収容部材に対して連結され、前記被駆動部材が駆動されることで変位する関節部を成す動力取り出し部材と、
を具備し、
前記超音波モータ収容部材と前記動力取り出し部材とが連結されて成るユニットが複数接続されて成ることを特徴とする超音波モータユニット。
【請求項2】
複数接続された前記ユニットのうち互いに隣接する前記ユニットの前記被駆動部材の駆動軸同士は所定の角度を成す
ことを特徴とする請求項1に記載の超音波モータユニット。
【請求項3】
前記動力取り出し部材は、前記被駆動部材に対して固定された部位近傍に切り欠け部を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の超音波モータユニット。
【請求項4】
前記ホルダ部材は、前記圧電素子が挿入される貫通孔が形成された円筒形状の部材であって、前記押圧部材による押圧方向に対して直交する方向に凸である一対の凸部を有し、
前記超音波モータ収容部材は、前記ホルダ部材の前記凸部が嵌合する回転規制溝部を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の超音波モータユニット。
【請求項5】
前記押圧補助部材は、前記ホルダ部材と接する一方面と、前記押圧部材と接する他方面と、を有し、
前記一方面は、前記ホルダ部材の端面と略同形状を呈し、
前記他方面は、前記一方面よりも大きい外形形状を呈する
ことを特徴とする請求項1または請求項4に記載の超音波モータユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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