説明

超音波口腔清掃具

水溜りに空気層が生じることがなく伝達効率を維持できる程度のより少ない洗浄用液を供給することで効率良く口腔清掃することができ、使い勝手が良く、設計上の自由度も大きい超音波口腔清掃具を提供することをテーマとし、このテーマを達成すべく、先端のヘッド部に突設され、その突出方向に沿った先端側が開放された液溜め部と、該液溜め部の下方に配設された超音波発生部と、発生した超音波の振動伝達媒体としての洗浄用液を前記液溜め部に供給するための供給手段とを備えさせ、前記洗浄用液の1秒当たりの供給量を、前記液溜め部の内部容積の1/10〜6/5とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明は、超音波を利用して洗浄を行う超音波口腔清掃具に係わり、より詳しくは、洗浄用液を振動伝達媒体として効率よく洗浄できる超音波口腔清掃具に関する。
【背景技術】
従来、日本国特許出願公表平成7年第509151号公報では、手動の歯ブラシのヘッド部に圧電変換器を取り付け、共振周波数又はその付近で共振する圧電結晶が、毛の間で超音波を発射して、エネルギーを使用者の口の中で歯みがき剤を介して歯の表面に結合させ、軟らかい歯垢を除去するとともに口内炎の処理及び防止を行うことが可能な超音波歯ブラシが提案されている。しかし、このような歯ブラシでは毛束の届かない歯周ポケット内の歯垢を十分に除去することはできなかった。
一方、日本国特許出願公開平成9年第206130号公報では、歯ブラシのヘッド部に洗浄水の溜まりやすい空間を構成し、水溜まりに洗浄水を供給するとともにその空間後方に装着する超音波発生器の発生する超音波の作用によって歯垢や汚れ物を剥離、乳化させ除去する超音波歯ブラシが提案されている。
また、日本国特許出願公開2001−8736号公報では、同じく超音波の作用で歯垢等を落とす超音波歯ブラシであって、洗浄中における洗浄水の口からの漏れ出しを防止すべく排水口を設けたものも提案されている。
これら超音波歯ブラシにおいては、供給された洗浄水を振動伝達媒体として超音波が口腔内に作用するため、伝達効率の低下要因となる空気層が前記水溜りに生じないように多量の洗浄水が供給されるが、このように多量に供給された洗浄水は常時口から溢れ出るため、洗浄中は洗面台に受けておく必要があり使い勝手が悪く、また、上記日本国特許出願公開2001−8736号公報に記載の超音波歯ブラシのように、口からの漏れ出しを防止できたとしても一定量以上の洗浄水を蓄えた給水タンクは歯ブラシとは別体で構成する必要があり、該タンクからの給水管を歯ブラシの柄部に接続して使用するものであり設計上の自由度も低かった。
そこで、本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、水溜りに空気層が生じることがなく伝達効率を維持できる程度のより少ない洗浄用液を供給することで効率良く口腔清掃することができ、使い勝手が良く、設計上の自由度も大きい超音波口腔清掃具を提供する点にある。
【発明の開示】
本発明の超音波口腔清掃具は、前述の課題解決のために、先端のヘッド部に突設され、その突出方向に沿った先端側が開放された液溜め部と、該液溜め部の下方に配設された超音波発生部と、発生した超音波の振動伝達媒体としての洗浄用液を前記液溜め部に供給するための供給手段とを備えさせ、前記洗浄用液の1秒当たりの供給量を、前記液溜め部の内部容積の1/10〜6/5としたことを特徴とする。
ここで、前記液溜め部は、内部容積が0.01〜1.0mL、好ましくは0.01〜0.5mLとされ、また、開口面積が3.0〜100mm、好ましくは3.0〜30mmとされることが好ましい。
また、前記液溜め部が、前記歯ブラシのヘッド部に設けた筒状の弾性部材からなるものが好ましく、該弾性部材の厚みは0.1〜3.0mmであることが好ましい。
更に、前記ヘッド部に、毛束が植設されたブラシ部を設けてなるものが好ましく、該ブラシ部の複数の毛束で囲まれた内部に前記液溜め部を設けてなるものや、前記ブラシ部の隣りに前記液溜め部を併設してなるものが好ましい実施例である。
具体的には、前記ヘッド部が、前記液溜め部と超音波発生部を備えた分割ヘッド部と、前記毛束が植設されるブラシ部を備えた分割ヘッド部とを併設してなるものが好ましい。
また、前記ヘッド部に毛束が植設されたブラシ部を設け、該ブラシ部の毛束により前記液溜め部の内壁を構成してなるものも好ましい実施例である。
更に、前記液溜め部に洗浄用液を供給するための送液路を内部に設け、該送液路末端の開口部又は途中部に逆止弁を設けてなるものが好ましい。
また、前記液溜め部に洗浄用液を供給するための貯液タンクをハンドル部の内部に設けてなるものが好ましい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施形態に係る超音波口腔清掃具の内部構成を示す概略図、第2図は同じく超音波口腔清掃具のヘッド部を示す部分斜視図、第3図は同じくヘッド部の平面図、第4図は毛束を径方向に沿って複数列設けた変形例を示す部分斜視図、第5図は液溜め部をヘッド部の凹部に嵌め込んだ変形例を示す説明図、第6図は本発明の第2実施形態に係る超音波口腔清掃具の要部を示す部分斜視図、第7図は本発明の第3実施形態に係る超音波口腔清掃具の要部を示す部分斜視図、第8図は本発明の第4実施形態に係る超音波口腔清掃具を示す斜視図。
【発明を実施するための最良の形態】
次に、本発明の実施形態を添付図面に基づき詳細に説明する。
第1図は、本発明に係る超音波口腔清掃具の内部構成を示す概略図であり、第1図〜第4図は第1実施形態、第6図は第2実施形態、第7図は第3実施形態を示し、図中符号1は超音波口腔清掃具、2は液溜め部、3はブラシ部、4は超音波発生部、5は供給手段をそれぞれ示している。
尚、以下の各実施形態では、先端のヘッド部に毛束が植設されたブラシ部を設けた超音波歯ブラシを示しているが、該ブラシ部を設けないものや歯ブラシ以外の口腔清掃具に適用することも勿論できる。
本発明の超音波口腔清掃具1は、先端のヘッド部11に突設した液溜め部2より洗浄用液を口腔内に供給し、該洗浄用液を振動伝達媒体として超音波振動により通常のブラッシングでは届かない歯周ポケット内のプラークを除去したり、舌や口腔内粘膜に付着した残渣等を除去するものであり、前記洗浄用液の供給量を1秒当たり前記液溜め部2の内部容積の1/10〜6/5に設定することで、前記洗浄用液の表面張力の作用により、該洗浄用液が常に満たされた状態の液溜め部2を前記歯周ポケットや舌等に押し当て効率よく洗浄可能としたものである。
先ず、第1図〜第4図に基づき本発明の第1実施形態を説明する。
超音波口腔清掃具1は、使用時に把持されるハンドル部10と、口腔内に挿入されて洗浄部として機能する先端のヘッド部11と、これら双方を連続的に連結して前記ヘッド部11を口腔内の奥にまで至らしめるための頸部12とより構成されており、合成樹脂材料を用いて一体成形した前記ヘッド部11と頸部12が、同じく合成樹脂材料で成形されたハンドル部10に装着されている。尚、ヘッド部11を頸部12に着脱自在に設けたものや、全体を合成樹脂材料で一体成形したものなど、従来から提供されている各種形態を適宜採用することができる。
前記ヘッド部11には、第2図及び第3図に示すように、先端側が開放された内部空間層21を有する液溜め部2が突設されている。この液溜め部2は、好ましくはシリコーンゴムや熱可塑性エラストマー等より成形される筒状の弾性部材であり、口腔内に直接接触することとなる先端開口面20は、緩やかな凸状面に形成して歯周ポケットに密着可能な形状とすることが好ましい実施例である。
同じくヘッド部11における前記液溜め部2の周囲には、複数のフィラメントを密集させた毛束30を複数立設してなるブラシ部3が設けられている。前記ブラシ部の毛束30は従来と同様のものが採用でき、第4図に示すように、毛束30を径方向に沿って複数列設けたものも勿論可能であり、外周側の毛束30は、後述の液溜め部2に隣接する該液溜め部2と略同一高さの毛束よりも高く設定することが好ましい。
この液溜め部2は、開口面積が3.0〜100mm、好ましくは3.0〜30mm、厚みが0.1〜3.0mmに設定され、ヘッド部11の上面に底面が固定されてなり、内部空間層21からなる内部容積は0.01〜1.0mLに設定されている。前記厚みが0.1mmより小さいと歯周ポケット等に押さえ付けた際に強度が維持できずに開口部が潰れてしまい効率の良い清掃ができなくなる虞があり、3.0mmより大きいと全体が大きくなり狭い部位に届かない等使い勝手が悪くなる虞がある。
前記液溜め部2の深さは、即ち当該液溜め部2の突出高さとなるが、深さすぎると突出高さが大きくなって口腔内における洗浄作業に不都合が生じ、浅すぎるとある程度の高さが必要な毛束30との関係で先端開口面20が周囲の毛束30の先端高さよりも低くなって当該先端開口面20を歯周ポケット等に接触させることが困難となる。また、前記内径は大きすぎると表面張力により洗浄用液を保持することが困難となる。前記液溜め部2の内部容積については、容積が大きすぎると表面張力により洗浄用液を保持することが困難であり、小さすぎると清掃面積が小さく洗浄効率が低下し、より好ましくは0.01〜0.5mLに設定される。
前記液溜め部2の他の例としては、縦方向に沿った複数の貫通孔を有するハニカム状の弾性部材からなるものも可能であり、この場合、柱状の内部空間層が複数形成されることとなる。また、内部に複数の連通空間層を有するスポンジ状の弾性部材より液溜め部を構成することも可能である。
これらは、先端開口面に小さな開口が多数集合することとなるため、上述の表面張力による洗浄用液の保持力を更に向上させることができ、複数の内部空間層からなる総内部容積は、上記液溜め部2の内部容積と同様、0.01〜1.0mL、より好ましくは0.01〜0.5mLに設定される。
上記液溜め部2下方の同じくヘッド部11には、超音波発生部4として圧電素子40が埋設されるとともに、前記ハンドル部10には、前記圧電素子40に高周波を供給するための超音波発振回路41及び該回路に電源を供給する蓄電池42が内装されており、前記圧電素子40により発生した超音波振動は、前記液溜め部2に充填され且つ該液溜め部2の先端より口腔内に供給される洗浄用液を媒体として口腔内の歯周ポケット等に伝達され、当該部位の洗浄が為されるのである。
また、前記液溜め部2に洗浄用液を供給するための供給手段5として、前記ハンドル部10の内部には洗浄用液が充填される貯液タンク50が設けられ、該貯液タンク50から頸部12を介して液溜め部2の内部空間層21に連通する送液路52が形成されている。液溜め部2内部の底面となるヘッド部11上面には、第3図に示すように、前記送液路52の末端となる給液孔52aが開口しており、該給液孔52aには液溜め部2に徐々に充填される洗浄用液の自重により該液が逆流することを防止する逆止弁6が設けられており、該逆止弁によって洗浄用液のより緩慢な供給も可能とされているのである。この送液路52を通じて当該内部空間層21に洗浄用液が供給され、開口面20から徐々に溢れ出る洗浄用液を介して超音波振動を伝達することになる。
尚、本例ではヘッド上面に開口する給液孔52aから液溜め部2の裏面より洗浄用液を供給しているが、本発明はこれに限らず、例えば第5図に示すように、ヘッド上面に液溜め部2を嵌め込む凹部7を設け、該凹部の内壁70に開口する給液孔52aから前記液溜め部2側壁に穿設した横孔23を通じて内部空間層に洗浄用液を供給するものも好ましい実施例である。
前記送液路52の始端或いは途中部には、貯液タンク50の洗浄用液を前記給液孔52aに向けて送給するための送液ポンプ51が設けられている。符号53は駆動モーターであり、分銅80を回転させて毛束30を振動させる。これら供給手段5としては従来知られている方法を適宜用いることが可能であり、本例では送液ポンプ51により貯液タンク50から洗浄用液を吸引するものを示しているが、その他、ポンプにより貯液タンクから送り出すものや、貯液タンク内容積をローラー等で縮小させて送り出すもの、圧縮空気を貯液タンク内に入れて送り出すものなども採用できる。更に、流量を正確に送り出すために、送液路52に流量調整のための弁を付加することも有効な手段である。
前記送液ポンプ51による洗浄用液の供給量は、液溜め部2の内部容積に応じて効率の良い最適量に設定され、具体的には、1秒当たりの供給量が液溜め部2の内部容積の1/10〜6/5となるように設定され、具体的には、1〜1200μL/secで供給される。1秒当たりの供給量が内部容積の6/5よりも多いと、口の中に水が溢れ、非効率的で使い勝手が悪くなり、ハンドル部に内装可能な内部容積5〜15mL程度の貯液タンクで一回の洗浄を行うことが困難となり、その逆に1/10よりも少ないと、内部に空間が生じて超音波振動の伝達性が低下し、当該超音波による清掃効率が低下する。
ここで、洗浄開始から前記液溜め部2に洗浄用液が充填されるまでの間は超音波洗浄ができないため、当該充填に要する数秒の間は、ポンプ動作を早め、供給量を増やすように駆動制御することが好ましく、このような供給量の切換えスイッチを設けたり供給量の増減を自動制御することが望ましい。
尚、貯液タンク50、又は、貯液タンク50、給液ポンプ51及び駆動用モーター53を当該超音波口腔清掃具1の内部に設ける代わりに、別体の外部装置として構成し、当該装置の給液タンクより別途給液管をハンドル部10の送液路52に接続して供給するものとしても良い。
前記液溜め部2に供給される洗浄用液は、専用の薬剤が用いられ、本例では、貯液タンク50として前記薬剤を充填したカートリッジが交換可能に装着される。尚、前記洗浄用液は、蒸留水や水道水等の水のみからなるものであっても良い。
また、毛束が立設される前記ブラシ部3をヘッド部本体とは別体構成された植毛台に設けるとともに、該植毛台を回転させる機構を設けてなるものも好ましい実施例である。
次に、第6図は、本発明の超音波口腔清掃具1の第2実施形態を示しており、前記弾性部材からなる液溜め部2を前記ヘッド部11におけるブラシ部3の隣りに併設したものである。図示した状態はブラシ部3が歯毛束先端側に位置しているが、超音波振動による洗浄を行う際には、該ヘッド部11の先端側と基端側を逆に向けて頸部12に装着し、或いは180度回転させ、図で基端側に位置している液溜め部2を先端側に位置を変更させて洗浄することとなる。
当該ヘッド部11内部の図示しない送液路は、液溜め部2の底の給液孔から延びてヘッド部11の先端面に開口し、前記液溜め部2をヘッド部先端側にセットした場合に、当該開口が頸部12の送液路に接続されるように構成されるのであり、また、ヘッド部11と頸部12には接続端子が設けられ、液溜め部2を先端側にセットした場合に圧電素子への電流路が前記端子を介して接続される。
このように液溜め部2とブラシ部3を併設したものでは、ブラシ洗浄と超音波洗浄のそれぞれの場合に応じてブラシ部3及び液溜め部2を最適なヘッド先端位置にセットすることができ、より効率よく口腔洗浄を行うことが可能となる。
第7図は、本発明の超音波口腔清掃具1の第3実施形態を示しており、ブラシ部3において複数の毛束30をリング状に密に整列させ、これら複数の毛束30、・・・で構成される内壁22により液溜め部2Aを構成したものである。少なくとも当該内壁22を構成する各毛束30は強い横弾性力を有し且つ互いに密に植毛されており、これにより別途弾性部材を用いることなく、洗浄用液を漏らさず充填できる内部空間層21Aが形成されており、コスト上昇が抑制されている。
第8図は、本発明の超音波口腔清掃具1の第4実施形態を示しており、ブラシ部3を液溜め部2に対して前後方向に往復振動可能に構成したものである。具体的には、ヘッド部11をそれぞれ上下に分割構成し、上側の分割ヘッド部13に毛束30を植設してブラシ部3を構成するとともに、下側の分割ヘッド部14に前記分割ヘッド部13を貫通して上方に突設する水溜め部2及び図示しない超音波発生部を設けたものである。これら上下の分割ヘッド部13、14は、同じく上下に分割構成された分割頸部15、16の先端側にそれぞれ一体形成されており、分割頸部16の内部には上記第1実施形態と同様、ハンドル部10の送液ポンプ51から延びて前記液溜め部2の内部空間層に連通する送液路や分割ヘッド部14に設けられる圧電素子に電力を供給する配線等が内装され、他方の分割頸部15は、ハンドル部10の駆動モータ53の回転運動を前後方向への往復運動に変換出力するギアボックス54の出力軸に接続され、分割ヘッド部13とともに分割ヘッド部14及び分割頸部16に対して前後方向に往復振動する。本例では、ハンドル部10の内部に装着される貯液タンク50がチューブ容器で構成され、これによりポンプ51で吸引される液中へのエア混入が未然に防止されている。このようなチューブ容器は、例えば二枚のシート材を対面させるとともに当該シート材の対向する各一端中央部にノズル材を挟持させ、左右側端縁及び当該ノズル材を設けた中央部を含む一端縁を熱溶着して密封することにより他端が開口した袋体を形成した後、該開口より洗浄用液を充填して当該他端縁を熱溶着してなるソフトチューブを用いることができる。
【産業上の利用可能性】
本発明の超音波口腔清掃具によれば、液溜め部に空気層が生じることがなく伝達効率を維持できる程度のより少ない洗浄用液を供給し、これにより該液溜め部の先端開口部より溢れる洗浄用液を振動伝達媒体として歯周ポケット内の歯垢等を効率よく除去でき、使い勝手が良く、貯液タンクの容量も小さいもので十分であり、歯ブラシ内部に装着することも可能となる。
また、前記ヘッド部が、前記液溜め部と超音波発生部を備えた分割ヘッド部と、前記毛束が植設されるブラシ部を備えた分割ヘッド部とを併設してなるので、使用者は部品の疲労に応じて分割ヘッド部を別々に交換することも可能となり、また、ブラシ部を備えた分割ヘッド部を相対運動させる構造を採用しても、互いに独立して運動させることができ、液溜め部が前記ブラシ部の運動により振動を受けて液放出時に暴れるといった事態も未然に回避でき、狙った部位に洗浄用液を供給することができる。
また、前記液溜め部に洗浄用液を供給するための送液路を内部に設け、該送液路末端の開口部又は途中部に逆止弁を設けたので、液溜め部に徐々に充填される洗浄用液の自重により該液が逆流することが防止され、洗浄用液のより緩慢な供給が可能となる。
【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端のヘッド部に突設され、その突出方向に沿った先端側が開放された液溜め部と、該液溜め部の下方に配設された超音波発生部と、発生した超音波の振動伝達媒体としての洗浄用液を前記液溜め部に供給するための供給手段とを備えさせ、前記洗浄用液の1秒当たりの供給量を、前記液溜め部の内部容積の1/10〜6/5としたことを特徴とする超音波口腔清掃具。
【請求項2】
前記液溜め部の内部容積を0.01〜1.0mLとしてなる請求項1記載の超音波口腔清掃具。
【請求項3】
前記液溜め部の開口面積を3.0〜100mmとしてなる請求項1又は2記載の超音波口腔清掃具。
【請求項4】
前記液溜め部が、前記ヘッド部に設けた筒状の弾性部材からなる請求項1〜3の何れか1項に記載の超音波口腔清掃具。
【請求項5】
前記弾性部材の厚みを0.1〜3.0mmとしてなる請求項4記載の超音波口腔清掃具。
【請求項6】
前記ヘッド部に、毛束が植設されたブラシ部を設けてなる請求項1〜5の何れか1項に記載の超音波口腔清掃具。
【請求項7】
前記ヘッド部に、毛束が植設されたブラシ部を設け、該ブラシ部の複数の毛束で囲まれた内部に前記液溜め部を設けてなる請求項1〜6の何れか1項に記載の超音波口腔清掃具。
【請求項8】
前記ヘッド部に、毛束が植設されたブラシ部を設け、該ブラシ部の隣りに前記液溜め部を併設してなる請求項1〜6の何れか1項に記載の超音波口腔清掃具。
【請求項9】
前記ヘッド部が、前記液溜め部と超音波発生部を備えた分割ヘッド部と、前記毛束が植設されるブラシ部を備えた分割ヘッド部とを併設してなる請求項6〜8の何れか1項に記載の超音波口腔清掃具。
【請求項10】
前記ヘッド部に、毛束が植設されたブラシ部を設け、該ブラシ部の毛束により前記液溜め部の内壁を構成してなる請求項1〜3の何れか1項に記載の超音波口腔清掃具。
【請求項11】
前記液溜め部に洗浄用液を供給するための送液路を内部に設け、該送液路末端の開口部又は途中部に逆止弁を設けてなる請求項1〜10の何れか1項に記載の超音波口腔清掃具。
【請求項12】
前記液溜め部に洗浄用液を供給するための貯液タンクをハンドル部の内部に設けてなる請求項1〜11の何れか1項に記載の超音波口腔清掃具。

【国際公開番号】WO2004/058002
【国際公開日】平成16年7月15日(2004.7.15)
【発行日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−562897(P2004−562897)
【国際出願番号】PCT/JP2003/016526
【国際出願日】平成15年12月24日(2003.12.24)
【出願人】(000106324)サンスター株式会社 (200)
【Fターム(参考)】