説明

超音波洗浄装置

【課題】 ランジュバン型振動子は洗浄槽の下面の振動板に装着するだけであるので、ランジュバン型振動子を装着する数が少なく、ランジュバン型振動子から照射される超音波のパワーが制限され洗浄槽の中心に集中されないという問題があった。
【解決手段】 洗浄槽1は球体の一部で構成され、又、洗浄槽1の端部にフランジ2が形成され、このフランジ2に固定するためのボルト孔3が形成され、又、洗浄槽2の側面及び下面に多数のランジュバン型振動子4が固着され、このランジュバン型振動子4の球状体の洗浄槽1との接触面は球状体の一部になるように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、球状体の洗浄槽に複数の超音波振動子を装着するようにした超音波洗浄装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の超音波洗浄装置は、洗浄槽の底面に複数本のランジュバン型振動子を装着し、このランジュバン型振動子に発振装置から発振出力を印可して、ランジュバン型振動子から超音波を照射して洗浄槽の中の被洗浄物を洗浄するように構成するものが知られている。
【0003】
しかしながら、このような超音波洗浄装置では、ランジュバン型振動子から照射された超音波は洗浄槽の液体の中を平行に伝搬するだけで、洗浄槽の中心に集中させることができず、又、ランジュバン型振動子は洗浄槽の下面の振動板に装着するだけであるので、ランジュバン型振動子を装着する数が少なく、ランジュバン型振動子から照射される超音波のパワーが制限されるという問題があった。
【特許文献1】特開2000−317416
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
解決しようとする問題点は、ランジュバン型振動子は洗浄槽の下面の振動板に装着するだけであるので、ランジュバン型振動子を装着する数が少なく、ランジュバン型振動子から照射される超音波のパワーが制限され洗浄槽の中心に集中されないという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明では、洗浄槽は球体の一部によって形成され、ランジュバン型振動子は洗浄槽の球体面に接触されるように接触面を球体面に形成して固着され、前記ランジュバン型振動子から照射される超音波を前記洗浄槽の中心に照射するものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明の超音波洗浄装置では、洗浄槽は球体の一部によって形成され、この洗浄槽の球体面に接触されるように複数のランジュバン型振動子が装着されているので、ランジュバン型振動子から照射された超音波は洗浄槽の中心に集中するように照射されるという利点があり、又、球面状の洗浄槽の全体にランジュバン型振動子が装着されるので、洗浄槽内に照射される超音波のパワーを協力するすることができるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明では、洗浄槽を球体の一部で形成するようにしたので、ランジュバン型振動子が多数装着することができ、又、洗浄槽の中心に超音波を照射することができ、又、超音波のパワーを強くすることができた。
【実施例】
【0008】
図1は本発明の実施例の超音波洗浄装置の斜視図で、洗浄槽1は球体の一部で構成され、又、洗浄槽1の端部にフランジ2が形成され、このフランジ2に固定するためのボルト孔3が形成され、又、洗浄槽2の側面及び下面に多数のランジュバン型振動子4が固着され、このランジュバン型振動子4の球状体の洗浄槽1との接触面は球状体の一部になるように構成されている。
【0009】
このように構成された本実施例の超音波洗浄装置では、球体の一部で構成された洗浄槽1内に洗浄液とともに被洗浄物を入れ、ランジュバン型振動子4を駆動すると、ランジュバン型振動子4から照射された超音波は球状体の一部で構成された洗浄槽の中心部分に集中され、この集中された超音波で被洗浄物が洗浄され、又、球状体の洗浄槽の側面及び側面に多数のランジュバン型振動子を装着することができるので、洗浄槽1内に照射される超音波のパワーを強力にすることができ、高密度洗浄をすることができる。
【0010】
図2は本発明の他の実施例の超音波洗浄装置の斜視図で、1は球状体の一部からなる洗浄槽、2はフランジ、3はボルト孔、4は超音波振動子で、これらの構成は上記実施例とおなじであるので、説明は省略するが、本実施例では、球状体の一部を形成する洗浄槽1のフランジ2の上に、このフランジ2と接続されるフランジ5を装着した円筒体6がもうけられ、円筒体6のフランジ5のボルト孔7とと洗浄槽1のフランジ2のボルト孔7にボルト(図示せず)が通され、ボルトにナット(図示せず)を勘合して接続され、フランジ2と5の間で液体が漏れないように構成されている。
【0011】
このように構成された本実施例の超音波洗浄装置では、球状体の一部からなる洗浄槽1に円筒体6を接続することにより、洗浄槽に入れる洗浄液が増加子、大量の被洗浄物を洗浄することができる。
【産業上の利用可能性】
【0012】
なお、上記実施例において、洗浄槽1のフランジ2と円筒体6のフランジ5の接続にボルト及びナットにより接続するする例を説明したが、フランジ2と5を溶接により接続してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施例の超音波洗浄装置の斜視図である。
【図2】本発明の他の実施例の超音波洗浄装置の正面図である。
【符号の説明】
【0014】
1 洗浄槽
2 フランジ
3 ボルト孔
4 超音波振動子
5 円筒体
6 フランジ
7 ボルト孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
球体の一部によって形成された洗浄槽と、該洗浄槽の球体面に接触されるように接触面を球体面に形成して固着された多数のランジュバン型振動子とからなり、前記ランジュバン型振動子から照射される超音波を前記洗浄槽の中心に照射することを特徴とする超音波洗浄装置。
【請求項2】
前記洗浄槽の端部にフランジを形成することを特徴とする請求項1記載の超音波洗浄装置。
【請求項3】
前記洗浄槽のフランジの上に円筒状部材の下端に形成したフランジを接続して洗浄槽の用量を増加することを特徴とする請求項1記載の超音波洗浄装置。
【請求項4】
前記洗浄槽のフランジと円筒状部材のフランジは溶接により接続することを特徴とする請求項1記載の超音波洗浄装置。
【請求項5】
前記洗浄槽のフランジと円筒状部材のフランジはボルト及びナットにより接続することを特徴とする請求項1記載の超音波洗浄装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate