超音波診断装置及びその制御プログラム
【課題】スクリーニング時に、セグメントを目印としてどの領域をスキャンしたかを確認することができる超音波診断装置を提供する。
【解決手段】超音波プローブによる超音波のスキャン対象を示す対象図形TGであって、前記スキャン対象における病変の存在位置を特定するための複数のセグメントsに分割された対象図形TGを表示させる対象図形表示制御部と、前記複数のセグメントsについて、スキャン済みセグメントと未スキャンセグメントとを識別する色画像CGを前記対象図形TGに表示させる識別画像表示制御部と、を備えることを特徴とする。
【解決手段】超音波プローブによる超音波のスキャン対象を示す対象図形TGであって、前記スキャン対象における病変の存在位置を特定するための複数のセグメントsに分割された対象図形TGを表示させる対象図形表示制御部と、前記複数のセグメントsについて、スキャン済みセグメントと未スキャンセグメントとを識別する色画像CGを前記対象図形TGに表示させる識別画像表示制御部と、を備えることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波診断装置及びその制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
超音波診断装置は、被検体に対して超音波のスキャン(scan)を行なって得られたエコー信号に基づく超音波画像を表示する装置である。このような超音波診断装置において、病変を発見するためのスクリーニングを行なうことがある。スクリーニングでは、スキャン対象である臓器全体に対してスキャンが行われる。
【0003】
しかし、操作者が、スクリーニング時にどこまでスキャンしたか分からなくなることがあり、スキャンしていない領域があるにも関わらず、スクリーニングを終了してしまうおそれがある。そこで、スキャン済み領域を表示する超音波診断装置が特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−236823号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、例えば肝臓については、限局性病変の存在位置を特定するために、複数のセグメントに分かれている。このようなセグメントの認識がある操作者にとっては、スクリーニング時にどの領域をスキャンしたかを確認する際に、前記セグメントを目印にしたいという要望がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の課題を解決するためになされた一の観点の発明は、超音波プローブによる超音波のスキャン対象を示す対象図形であって、前記スキャン対象における病変の存在位置を特定するための複数のセグメントに分割された対象図形を表示させる対象図形表示制御部と、前記複数のセグメントについて、スキャン済みセグメントと未スキャンセグメントとを識別する識別画像を前記対象図形に表示させる識別画像表示制御部と、を備えることを特徴とする超音波診断装置である。
【0007】
また、他の観点の発明は、超音波プローブの位置を検出する位置センサと、前記超音波プローブによるスキャン対象を示す対象図形であって、前記スキャン対象における病変の存在位置を特定するための複数のセグメントに分割された対象図形を表示させる対象図形表示制御部と、前記位置センサの検出信号に基づいて前記対象図形において特定される前記超音波プローブの軌跡上に、スキャン済み領域と未スキャン領域とを識別する識別画像を前記対象図形に表示させる識別画像表示制御部と、を備えることを特徴とする超音波診断装置である。
【発明の効果】
【0008】
上記一の観点の発明によれば、スキャン済みセグメントと未スキャンセグメントとを識別する識別画像が、病変の存在位置を特定するための複数のセグメントに分割された対象図形に表示されるので、スクリーニング時に、セグメントを目印としてどの領域をスキャンしたかを確認することができる。
【0009】
上記他の観点の発明によれば、スキャン済み領域と未スキャン領域とを識別する識別画像が、病変の存在位置を特定するための複数のセグメントに分割された対象図形に表示されるので、スクリーニング時に、前記セグメントを目印としてどの領域をスキャンしたかを確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】第一実施形態における超音波診断装置の一例を示すブロック図である。
【図2】第一実施形態の超音波診断装置における表示制御部の構成を示すブロック図である。
【図3】第一実施形態の超音波診断装置の作用を示すフローチャートである。
【図4】超音波画像及び対象図形が表示された表示部の一例を示す図である。
【図5】肝臓におけるクイノーの亜区域分類を示す図であり、(A)は肝臓を前面から見た図、(B)は肝臓を下面から見た図である。
【図6】対象図形において、スキャン済みのセグメントに色画像が表示された表示部の一例を示す図である。
【図7】第二、第三実施形態における超音波診断装置の一例を示すブロック図である。
【図8】第二、第三実施形態の超音波診断装置における表示制御部の構成を示すブロック図である。
【図9】第二実施形態の超音波診断装置の作用を示すフローチャートである。
【図10】第二実施形態において、超音波画像及び対象図形が表示された表示部の一例を示す図である。
【図11】対象図形において、実際の超音波プローブの位置に対応する位置にプローブマークを移動させた状態の表示部の一例を示す図である。
【図12】対象図形において、スキャン済みのセグメントに色画像が表示された表示部の一例を示す図である。
【図13】第三実施形態の超音波診断装置の作用を示すフローチャートである。
【図14】対象画像において、プローブマークの軌跡に色画像が表示された表示部の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について説明する
(第一実施形態)
先ず、第一実施形態について図1〜図6に基づいて説明する。図1に示す超音波診断装置1は、超音波プローブ2、送受信部3、エコーデータ処理部4、表示制御部5、表示部6、操作部7、制御部8及びHDD(Hard Disk Drive)9を備える。
【0012】
前記超音波プローブ2は、複数の超音波振動子(図示省略)から被検体に対して超音波のスキャンを行なう。また、前記超音波プローブ2は、超音波のエコー信号を受信する。前記超音波プローブ2は本発明における超音波プローブの実施の形態の一例である。
【0013】
前記送受信部3は、前記超音波プローブ2から所定の走査条件で超音波を送信するための電気信号を、前記制御部8からの制御信号に基づいて前記超音波プローブ2に供給する。また、前記送受信部3は、前記超音波プローブ2で受信したエコー信号について、A/D変換、整相加算処理等の信号処理を行なう。
【0014】
前記エコーデータ処理部4は、前記送受信部3から出力されたエコー信号のデータに対し、超音波画像を作成するための処理を行なう。例えば、前記エコーデータ処理部4は、対数圧縮処理、包絡線検波処理等のBモード処理を行ってBモードデータを作成する。
【0015】
前記表示制御部5は、図2に示すように、超音波画像表示制御部51、対象図形表示制御部52及び識別画像表示制御部53を有する。
【0016】
前記超音波画像表示制御部51は、前記エコーデータ処理部4から入力されたデータをスキャンコンバータ(Scan Converter)によって走査変換して超音波画像データを作成し、この超音波画像データに基づく超音波画像を前記表示部6に表示させる。
【0017】
前記対象図形表示制御部52は、超音波のスキャン対象を示す対象図形TG(例えば図4参照)を前記表示部6に表示させる(対象図形表示制御機能)。この対象図形は、複数のセグメントsに分割されている。詳細は後述する。前記対象図形表示制御部52は、本発明における対象図形表示制御部の実施の形態の一例である。また、前記対象図形TGは、本発明における対象図形の実施の形態の一例である。
【0018】
前記識別画像表示制御部53は、前記セグメントsのうち、スキャン済みセグメントと未スキャンセグメントとを識別する識別画像として、色画像CG(図6参照)を前記対象図形TGに表示させる(識別画像表示制御機能)。本例では、前記識別画像表示制御部53は、セグメント単位で前記色画像CGを表示させる。前記識別画像表示制御部53は、前記操作部7においてスキャンが完了したセグメントsの番号の入力があると、この入力に基づいて前記色画像CGを表示させる。前記識別画像表示制御部53は、本発明における識別画像表示制御部の実施の形態の一例である。また、前記色画像CGは、本発明における識別画像の実施の形態の一例である。
【0019】
前記表示部6は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)やCRT(Cathode Ray Tube)などで構成される。前記操作部7は、操作者が指示や情報を入力するためのキーボード及びポインティングデバイス(図示省略)などを含んで構成されている。後述するように、この操作部7において、操作者はスキャンが完了したセグメントを選択する入力を行なう。前記操作部7は、本発明における入力部の実施の形態の一例である。
【0020】
前記制御部8は、特に図示しないがCPU(Central Processing Unit)を有して構成される。この制御部8は、前記HDD9に記憶された制御プログラムを読み出し、前記超音波診断装置1の各部における機能を実行させる。
【0021】
さて、本例の超音波診断装置1の作用について図3のフローチャートに基づいて説明する。ここでは、肝臓に対するスクリーニングを行なう場合の作用について説明する。
【0022】
先ず、ステップS1では、前記超音波プローブ2によって超音波のスキャンを行ない、前記超音波画像表示制御部51がエコー信号に基づく超音波画像UGを、図4に示すように前記表示部6に表示させる。また、前記対象図形表示制御部52は、前記表示部6に前記対象図形TGを表示させる。
【0023】
ここで、前記対象図形TGについて説明する。本例では、超音波のスキャン対象は肝臓であり、前記対象図形TGは、肝臓を模した図形である。この対象図形TGは、複数のセグメントsに分かれている。このセグメントsは、肝臓における限局性病変の存在位置を特定するための区域である。
【0024】
前記セグメントsは、肝臓についてのクイノー(Couinaud)の亜区域分類に対応している。このクイノーの亜区域分類は、広く採用されているものであり、肝臓を八個のセグメントに分けている。具体的には、前記セグメントsは、図5(A)(B)に示すように、第一セグメントs1が尾状葉、第二セグメントs2が左葉後外側区域、第三セグメントs3が左葉前外側区域、第四セグメントs4が左葉内側区域(方形葉)、第五セグメントs5が右葉前下区域、第六セグメントs6が右葉後下区域、第七セグメントs7が右葉後上区域、第八セグメントs8が右葉前上区域である。限局性病変の存在位置を、前記第一〜第八セグメントs1〜s8で言い表すことにより、肝臓のどの位置に病変が存在しているかを容易に特定することができる。
【0025】
なお、図5(A)は八個のセグメントに分けた肝臓LIを前面(体の正面側)から見た図であり、図5(B)は前記肝臓LIを下面から見た図である。
【0026】
前記第一〜第八セグメントs1〜s8のうち、図4に示す対象図形TGでは、第一セグメントs1を除く第二〜第八セグメントs2〜s8が示されている。
【0027】
次にステップS2では、操作者は肝臓全体がスキャンされるように前記超音波プローブ2を移動させる。そして、スキャンが完了したセグメントs(スキャン済みセグメント)の番号(ここではs2〜s8のうちいずれか)を前記操作部7において入力する。
【0028】
次にステップS3では、前記識別画像表示制御部53は、前記対象図形TGにおける第二〜第八セグメントs2〜s8のうち、前記ステップS2で入力されたセグメントsに、図6に示すように前記色画像CGを表示させる。図6では、この色画像CGは斜線で示されている。
【0029】
本例の超音波診断装置1によれば、スクリーニングを実施するときに、前記セグメントsに分割された対象図形TGが表示され、スキャンが終了したセグメントsに前記色画像CGが表示されるので、セグメントsを目印としてどの領域をスキャンしたかを確認することができる。
【0030】
(第二実施形態)
次に、第二実施形態について説明する。ただし、第一実施形態と同一事項については説明を省略する。
【0031】
図7に示す本例の超音波診断装置1′は、前記対象図形TGのセグメントsのうち、スキャンが終了したセグメントsに自動的に前記色画像CGが表示される。具体的な構成について説明すると、前記超音波診断装置1′では、前記超音波プローブ2に磁気センサ10が設けられている。この磁気センサ10は、例えばホール素子で構成される。この磁気センサ10により、例えば磁気発生コイルで構成される磁気発生部11から発生する磁気が検出されるようになっている。前記磁気センサ10における検出信号は、前記表示制御部5へ入力されるようになっている。前記磁気センサ10における検出信号は、図示しないケーブルを介して前記表示制御部5へ入力されてもよいし、無線で前記表示制御部5へ入力されてもよい。前記磁気センサ12及び前記磁気発生部13は、後述のように前記超音波プローブ2の位置及び傾きを検出するためのものであり、本発明における位置センサの実施の形態の一例である。
【0032】
本例の前記表示制御部5は、図8に示すように、超音波画像表示制御部51、対象図形表示制御部52、識別画像表示制御部53の他、位置算出部54を有する。この位置算出部54は、前記磁気センサ10からの磁気検出信号に基づいて、前記磁気発生部11を原点とする三次元空間の座標系における前記超音波プローブ2の位置及び傾きの情報(以下、「プローブ位置情報」と云う)を算出する。
【0033】
本例の超音波診断装置1′において、肝臓に対するスクリーニングを行なう場合の作用について図9のフローチャートに基づいて説明する。ステップS11は、前記ステップS1と基本的には同一の処理であり、図10に示すように超音波画像UG及び対象図形TGの表示を行なう。ただし、前記ステップS1とは異なり、ステップS11では、前記対象図形表示制御部52は、前記対象図形TGにプローブマークPMを表示させる。
【0034】
前記プローブマークPMは、肝臓における前記超音波プローブ2の位置を示すマークである。ただし、ステップS11では、予め設定された初期位置に表示され、実際の超音波プローブ2の位置とは異なる位置に表示される。
【0035】
次に、ステップS12では、図11に示すように、操作者が、前記対象図形TGにおいて、実際の超音波プローブ2の位置に対応する位置に前記プローブマークPMを移動させる。操作者は、前記操作部7のトラックボール等を用いて前記プローブマークPMを移動させる。操作者は、前記プローブマークPMを実際の超音波プローブ2の位置に移動させると、位置確定の入力を行なう。
【0036】
前記ステップS12における位置確定の入力により、前記磁気発生部11を原点とする前記三次元空間と対象図形との対応位置が特定される。前記位置確定の入力がされた後においては、前記対象図形表示制御部52は、前記位置算出部54で算出されたプローブ位置情報に基づいて、前記対象図形TGの対応位置に前記プローブマークPMを表示させる。
【0037】
ちなみに、年齢などに応じて被検体の肝臓の大きさは異なるため、被検体の肝臓における前記超音波プローブ2の位置を、前記対象図形TGにおける前記プローブマークPMの位置に正確に反映させるために、前記ステップS12において、肝臓の大きさを入力するようにしてもよい。肝臓の大きさは、肝臓の輪郭が特定されるように入力されることが望ましい。
【0038】
次に、ステップS13では、操作者は肝臓全体がスキャンされるように前記超音波プローブ2を移動させる。前記対象図形表示制御部52は、図12に示すように、前記位置算出部54で算出されたプローブ位置情報に基づいて、前記超音波プローブ2の移動に伴って、対応位置に前記プローブマークPMを移動させる。また、前記識別画像表示制御53は、前記位置算出部54で算出されたプローブ位置情報に基づいて、スキャン済みのセグメントsに前記色画像CGを表示させる。
【0039】
前記識別画像表示制御部53は、スキャン済みのセグメントsのうち、適切なスキャンが行われたセグメントsとスキャンが不適切であったセグメントsとで、異なる色の前記色画像CGを表示させてもよい。ここで、前記超音波プローブ2の移動速度が速すぎると、適切なエコー信号を取得することができない。従って、前記識別画像表示制御部53は、適切なスキャンであるか否かを、前記超音波プローブ2の移動速度が、適切なエコー信号を取得できるものであるか否かで判断する。
【0040】
前記識別画像表示制御部53は、前記位置算出部54で算出されたプローブ位置情報に基づいて、前記超音波プローブ2の移動速度が適切であるか否かを判定する。そして、前記識別画像表示制御53は、前記セグメントsにおいて、所定の面積割合以上の領域のスキャンが適切であるか否かで、前記色画像CGの色を決定する。
【0041】
本例の超音波診断装置1′によっても、第一実施形態と同一の効果を得ることができるとともに、スキャン済みのセグメントsに自動的に前記色画像CGが表示されるので、色画像CGを表示させるための入力を省略することができる。
【0042】
(第三実施形態)
次に、第三実施形態について説明する。本例の超音波診断装置は、第二実施形態の超音波診断装置1′と同一構成であり、以下作用について図13のフローチャートに基づいて説明する。
【0043】
本例では、前記識別画像表示制御53は、セグメント単位ではなく、前記対象図形TGにおいて、前記超音波プローブ2が移動した軌跡上、すなわち前記プローブマークPMが移動した軌跡上に前記色画像CGを表示させる。本例では、前記色画像CGは、スキャン済み領域と未スキャン領域とを識別する識別画像である。
【0044】
具体的な処理について説明する。図13において、ステップS21,S22の処理については、前記ステップS11,S12の処理と同一である。ステップS23では、操作者は肝臓全体がスキャンされるように前記超音波プローブ2を移動させる。前記対象図形表示制御部52は、図14に示すように、前記位置算出部54で算出されたプローブ位置情報に基づいて、前記超音波プローブ2の移動に伴って、対応位置に前記プローブマークPMを移動させる。また、前記識別画像表示制御部53は、前記対象図形TGにおける前記プローブマークPMの軌跡上に、前記色画像CGを表示させる。
【0045】
本例の超音波診断装置1′によっても、第一、第二実施形態と同一の効果を得ることができる。
【0046】
以上、本発明を前記実施形態によって説明したが、本発明はその主旨を変更しない範囲で種々変更実施可能なことはもちろんである。例えば、上記実施形態では、前記識別画像表示制御部53は、スキャン済み領域と未スキャン領域とを識別できる識別画像として前記色画像CGを表示させているが、識別画像はこれに限られるものではない。例えば、前記識別画像表示制御部53は、前記識別画像として、スキャン済みのセグメントs又は領域に、斜線やドット(dot)などを表示させてもよい。
【符号の説明】
【0047】
1 超音波診断装置
2 超音波プローブ
7 操作部(入力部)
10 磁気センサ(位置センサ)
11 磁気発生部(位置センサ)
52 対象図形表示制御部
53 識別画像表示制御部
54 位置算出部
TG 対象図形
CG 色画像(識別画像)
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波診断装置及びその制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
超音波診断装置は、被検体に対して超音波のスキャン(scan)を行なって得られたエコー信号に基づく超音波画像を表示する装置である。このような超音波診断装置において、病変を発見するためのスクリーニングを行なうことがある。スクリーニングでは、スキャン対象である臓器全体に対してスキャンが行われる。
【0003】
しかし、操作者が、スクリーニング時にどこまでスキャンしたか分からなくなることがあり、スキャンしていない領域があるにも関わらず、スクリーニングを終了してしまうおそれがある。そこで、スキャン済み領域を表示する超音波診断装置が特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−236823号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、例えば肝臓については、限局性病変の存在位置を特定するために、複数のセグメントに分かれている。このようなセグメントの認識がある操作者にとっては、スクリーニング時にどの領域をスキャンしたかを確認する際に、前記セグメントを目印にしたいという要望がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の課題を解決するためになされた一の観点の発明は、超音波プローブによる超音波のスキャン対象を示す対象図形であって、前記スキャン対象における病変の存在位置を特定するための複数のセグメントに分割された対象図形を表示させる対象図形表示制御部と、前記複数のセグメントについて、スキャン済みセグメントと未スキャンセグメントとを識別する識別画像を前記対象図形に表示させる識別画像表示制御部と、を備えることを特徴とする超音波診断装置である。
【0007】
また、他の観点の発明は、超音波プローブの位置を検出する位置センサと、前記超音波プローブによるスキャン対象を示す対象図形であって、前記スキャン対象における病変の存在位置を特定するための複数のセグメントに分割された対象図形を表示させる対象図形表示制御部と、前記位置センサの検出信号に基づいて前記対象図形において特定される前記超音波プローブの軌跡上に、スキャン済み領域と未スキャン領域とを識別する識別画像を前記対象図形に表示させる識別画像表示制御部と、を備えることを特徴とする超音波診断装置である。
【発明の効果】
【0008】
上記一の観点の発明によれば、スキャン済みセグメントと未スキャンセグメントとを識別する識別画像が、病変の存在位置を特定するための複数のセグメントに分割された対象図形に表示されるので、スクリーニング時に、セグメントを目印としてどの領域をスキャンしたかを確認することができる。
【0009】
上記他の観点の発明によれば、スキャン済み領域と未スキャン領域とを識別する識別画像が、病変の存在位置を特定するための複数のセグメントに分割された対象図形に表示されるので、スクリーニング時に、前記セグメントを目印としてどの領域をスキャンしたかを確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】第一実施形態における超音波診断装置の一例を示すブロック図である。
【図2】第一実施形態の超音波診断装置における表示制御部の構成を示すブロック図である。
【図3】第一実施形態の超音波診断装置の作用を示すフローチャートである。
【図4】超音波画像及び対象図形が表示された表示部の一例を示す図である。
【図5】肝臓におけるクイノーの亜区域分類を示す図であり、(A)は肝臓を前面から見た図、(B)は肝臓を下面から見た図である。
【図6】対象図形において、スキャン済みのセグメントに色画像が表示された表示部の一例を示す図である。
【図7】第二、第三実施形態における超音波診断装置の一例を示すブロック図である。
【図8】第二、第三実施形態の超音波診断装置における表示制御部の構成を示すブロック図である。
【図9】第二実施形態の超音波診断装置の作用を示すフローチャートである。
【図10】第二実施形態において、超音波画像及び対象図形が表示された表示部の一例を示す図である。
【図11】対象図形において、実際の超音波プローブの位置に対応する位置にプローブマークを移動させた状態の表示部の一例を示す図である。
【図12】対象図形において、スキャン済みのセグメントに色画像が表示された表示部の一例を示す図である。
【図13】第三実施形態の超音波診断装置の作用を示すフローチャートである。
【図14】対象画像において、プローブマークの軌跡に色画像が表示された表示部の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について説明する
(第一実施形態)
先ず、第一実施形態について図1〜図6に基づいて説明する。図1に示す超音波診断装置1は、超音波プローブ2、送受信部3、エコーデータ処理部4、表示制御部5、表示部6、操作部7、制御部8及びHDD(Hard Disk Drive)9を備える。
【0012】
前記超音波プローブ2は、複数の超音波振動子(図示省略)から被検体に対して超音波のスキャンを行なう。また、前記超音波プローブ2は、超音波のエコー信号を受信する。前記超音波プローブ2は本発明における超音波プローブの実施の形態の一例である。
【0013】
前記送受信部3は、前記超音波プローブ2から所定の走査条件で超音波を送信するための電気信号を、前記制御部8からの制御信号に基づいて前記超音波プローブ2に供給する。また、前記送受信部3は、前記超音波プローブ2で受信したエコー信号について、A/D変換、整相加算処理等の信号処理を行なう。
【0014】
前記エコーデータ処理部4は、前記送受信部3から出力されたエコー信号のデータに対し、超音波画像を作成するための処理を行なう。例えば、前記エコーデータ処理部4は、対数圧縮処理、包絡線検波処理等のBモード処理を行ってBモードデータを作成する。
【0015】
前記表示制御部5は、図2に示すように、超音波画像表示制御部51、対象図形表示制御部52及び識別画像表示制御部53を有する。
【0016】
前記超音波画像表示制御部51は、前記エコーデータ処理部4から入力されたデータをスキャンコンバータ(Scan Converter)によって走査変換して超音波画像データを作成し、この超音波画像データに基づく超音波画像を前記表示部6に表示させる。
【0017】
前記対象図形表示制御部52は、超音波のスキャン対象を示す対象図形TG(例えば図4参照)を前記表示部6に表示させる(対象図形表示制御機能)。この対象図形は、複数のセグメントsに分割されている。詳細は後述する。前記対象図形表示制御部52は、本発明における対象図形表示制御部の実施の形態の一例である。また、前記対象図形TGは、本発明における対象図形の実施の形態の一例である。
【0018】
前記識別画像表示制御部53は、前記セグメントsのうち、スキャン済みセグメントと未スキャンセグメントとを識別する識別画像として、色画像CG(図6参照)を前記対象図形TGに表示させる(識別画像表示制御機能)。本例では、前記識別画像表示制御部53は、セグメント単位で前記色画像CGを表示させる。前記識別画像表示制御部53は、前記操作部7においてスキャンが完了したセグメントsの番号の入力があると、この入力に基づいて前記色画像CGを表示させる。前記識別画像表示制御部53は、本発明における識別画像表示制御部の実施の形態の一例である。また、前記色画像CGは、本発明における識別画像の実施の形態の一例である。
【0019】
前記表示部6は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)やCRT(Cathode Ray Tube)などで構成される。前記操作部7は、操作者が指示や情報を入力するためのキーボード及びポインティングデバイス(図示省略)などを含んで構成されている。後述するように、この操作部7において、操作者はスキャンが完了したセグメントを選択する入力を行なう。前記操作部7は、本発明における入力部の実施の形態の一例である。
【0020】
前記制御部8は、特に図示しないがCPU(Central Processing Unit)を有して構成される。この制御部8は、前記HDD9に記憶された制御プログラムを読み出し、前記超音波診断装置1の各部における機能を実行させる。
【0021】
さて、本例の超音波診断装置1の作用について図3のフローチャートに基づいて説明する。ここでは、肝臓に対するスクリーニングを行なう場合の作用について説明する。
【0022】
先ず、ステップS1では、前記超音波プローブ2によって超音波のスキャンを行ない、前記超音波画像表示制御部51がエコー信号に基づく超音波画像UGを、図4に示すように前記表示部6に表示させる。また、前記対象図形表示制御部52は、前記表示部6に前記対象図形TGを表示させる。
【0023】
ここで、前記対象図形TGについて説明する。本例では、超音波のスキャン対象は肝臓であり、前記対象図形TGは、肝臓を模した図形である。この対象図形TGは、複数のセグメントsに分かれている。このセグメントsは、肝臓における限局性病変の存在位置を特定するための区域である。
【0024】
前記セグメントsは、肝臓についてのクイノー(Couinaud)の亜区域分類に対応している。このクイノーの亜区域分類は、広く採用されているものであり、肝臓を八個のセグメントに分けている。具体的には、前記セグメントsは、図5(A)(B)に示すように、第一セグメントs1が尾状葉、第二セグメントs2が左葉後外側区域、第三セグメントs3が左葉前外側区域、第四セグメントs4が左葉内側区域(方形葉)、第五セグメントs5が右葉前下区域、第六セグメントs6が右葉後下区域、第七セグメントs7が右葉後上区域、第八セグメントs8が右葉前上区域である。限局性病変の存在位置を、前記第一〜第八セグメントs1〜s8で言い表すことにより、肝臓のどの位置に病変が存在しているかを容易に特定することができる。
【0025】
なお、図5(A)は八個のセグメントに分けた肝臓LIを前面(体の正面側)から見た図であり、図5(B)は前記肝臓LIを下面から見た図である。
【0026】
前記第一〜第八セグメントs1〜s8のうち、図4に示す対象図形TGでは、第一セグメントs1を除く第二〜第八セグメントs2〜s8が示されている。
【0027】
次にステップS2では、操作者は肝臓全体がスキャンされるように前記超音波プローブ2を移動させる。そして、スキャンが完了したセグメントs(スキャン済みセグメント)の番号(ここではs2〜s8のうちいずれか)を前記操作部7において入力する。
【0028】
次にステップS3では、前記識別画像表示制御部53は、前記対象図形TGにおける第二〜第八セグメントs2〜s8のうち、前記ステップS2で入力されたセグメントsに、図6に示すように前記色画像CGを表示させる。図6では、この色画像CGは斜線で示されている。
【0029】
本例の超音波診断装置1によれば、スクリーニングを実施するときに、前記セグメントsに分割された対象図形TGが表示され、スキャンが終了したセグメントsに前記色画像CGが表示されるので、セグメントsを目印としてどの領域をスキャンしたかを確認することができる。
【0030】
(第二実施形態)
次に、第二実施形態について説明する。ただし、第一実施形態と同一事項については説明を省略する。
【0031】
図7に示す本例の超音波診断装置1′は、前記対象図形TGのセグメントsのうち、スキャンが終了したセグメントsに自動的に前記色画像CGが表示される。具体的な構成について説明すると、前記超音波診断装置1′では、前記超音波プローブ2に磁気センサ10が設けられている。この磁気センサ10は、例えばホール素子で構成される。この磁気センサ10により、例えば磁気発生コイルで構成される磁気発生部11から発生する磁気が検出されるようになっている。前記磁気センサ10における検出信号は、前記表示制御部5へ入力されるようになっている。前記磁気センサ10における検出信号は、図示しないケーブルを介して前記表示制御部5へ入力されてもよいし、無線で前記表示制御部5へ入力されてもよい。前記磁気センサ12及び前記磁気発生部13は、後述のように前記超音波プローブ2の位置及び傾きを検出するためのものであり、本発明における位置センサの実施の形態の一例である。
【0032】
本例の前記表示制御部5は、図8に示すように、超音波画像表示制御部51、対象図形表示制御部52、識別画像表示制御部53の他、位置算出部54を有する。この位置算出部54は、前記磁気センサ10からの磁気検出信号に基づいて、前記磁気発生部11を原点とする三次元空間の座標系における前記超音波プローブ2の位置及び傾きの情報(以下、「プローブ位置情報」と云う)を算出する。
【0033】
本例の超音波診断装置1′において、肝臓に対するスクリーニングを行なう場合の作用について図9のフローチャートに基づいて説明する。ステップS11は、前記ステップS1と基本的には同一の処理であり、図10に示すように超音波画像UG及び対象図形TGの表示を行なう。ただし、前記ステップS1とは異なり、ステップS11では、前記対象図形表示制御部52は、前記対象図形TGにプローブマークPMを表示させる。
【0034】
前記プローブマークPMは、肝臓における前記超音波プローブ2の位置を示すマークである。ただし、ステップS11では、予め設定された初期位置に表示され、実際の超音波プローブ2の位置とは異なる位置に表示される。
【0035】
次に、ステップS12では、図11に示すように、操作者が、前記対象図形TGにおいて、実際の超音波プローブ2の位置に対応する位置に前記プローブマークPMを移動させる。操作者は、前記操作部7のトラックボール等を用いて前記プローブマークPMを移動させる。操作者は、前記プローブマークPMを実際の超音波プローブ2の位置に移動させると、位置確定の入力を行なう。
【0036】
前記ステップS12における位置確定の入力により、前記磁気発生部11を原点とする前記三次元空間と対象図形との対応位置が特定される。前記位置確定の入力がされた後においては、前記対象図形表示制御部52は、前記位置算出部54で算出されたプローブ位置情報に基づいて、前記対象図形TGの対応位置に前記プローブマークPMを表示させる。
【0037】
ちなみに、年齢などに応じて被検体の肝臓の大きさは異なるため、被検体の肝臓における前記超音波プローブ2の位置を、前記対象図形TGにおける前記プローブマークPMの位置に正確に反映させるために、前記ステップS12において、肝臓の大きさを入力するようにしてもよい。肝臓の大きさは、肝臓の輪郭が特定されるように入力されることが望ましい。
【0038】
次に、ステップS13では、操作者は肝臓全体がスキャンされるように前記超音波プローブ2を移動させる。前記対象図形表示制御部52は、図12に示すように、前記位置算出部54で算出されたプローブ位置情報に基づいて、前記超音波プローブ2の移動に伴って、対応位置に前記プローブマークPMを移動させる。また、前記識別画像表示制御53は、前記位置算出部54で算出されたプローブ位置情報に基づいて、スキャン済みのセグメントsに前記色画像CGを表示させる。
【0039】
前記識別画像表示制御部53は、スキャン済みのセグメントsのうち、適切なスキャンが行われたセグメントsとスキャンが不適切であったセグメントsとで、異なる色の前記色画像CGを表示させてもよい。ここで、前記超音波プローブ2の移動速度が速すぎると、適切なエコー信号を取得することができない。従って、前記識別画像表示制御部53は、適切なスキャンであるか否かを、前記超音波プローブ2の移動速度が、適切なエコー信号を取得できるものであるか否かで判断する。
【0040】
前記識別画像表示制御部53は、前記位置算出部54で算出されたプローブ位置情報に基づいて、前記超音波プローブ2の移動速度が適切であるか否かを判定する。そして、前記識別画像表示制御53は、前記セグメントsにおいて、所定の面積割合以上の領域のスキャンが適切であるか否かで、前記色画像CGの色を決定する。
【0041】
本例の超音波診断装置1′によっても、第一実施形態と同一の効果を得ることができるとともに、スキャン済みのセグメントsに自動的に前記色画像CGが表示されるので、色画像CGを表示させるための入力を省略することができる。
【0042】
(第三実施形態)
次に、第三実施形態について説明する。本例の超音波診断装置は、第二実施形態の超音波診断装置1′と同一構成であり、以下作用について図13のフローチャートに基づいて説明する。
【0043】
本例では、前記識別画像表示制御53は、セグメント単位ではなく、前記対象図形TGにおいて、前記超音波プローブ2が移動した軌跡上、すなわち前記プローブマークPMが移動した軌跡上に前記色画像CGを表示させる。本例では、前記色画像CGは、スキャン済み領域と未スキャン領域とを識別する識別画像である。
【0044】
具体的な処理について説明する。図13において、ステップS21,S22の処理については、前記ステップS11,S12の処理と同一である。ステップS23では、操作者は肝臓全体がスキャンされるように前記超音波プローブ2を移動させる。前記対象図形表示制御部52は、図14に示すように、前記位置算出部54で算出されたプローブ位置情報に基づいて、前記超音波プローブ2の移動に伴って、対応位置に前記プローブマークPMを移動させる。また、前記識別画像表示制御部53は、前記対象図形TGにおける前記プローブマークPMの軌跡上に、前記色画像CGを表示させる。
【0045】
本例の超音波診断装置1′によっても、第一、第二実施形態と同一の効果を得ることができる。
【0046】
以上、本発明を前記実施形態によって説明したが、本発明はその主旨を変更しない範囲で種々変更実施可能なことはもちろんである。例えば、上記実施形態では、前記識別画像表示制御部53は、スキャン済み領域と未スキャン領域とを識別できる識別画像として前記色画像CGを表示させているが、識別画像はこれに限られるものではない。例えば、前記識別画像表示制御部53は、前記識別画像として、スキャン済みのセグメントs又は領域に、斜線やドット(dot)などを表示させてもよい。
【符号の説明】
【0047】
1 超音波診断装置
2 超音波プローブ
7 操作部(入力部)
10 磁気センサ(位置センサ)
11 磁気発生部(位置センサ)
52 対象図形表示制御部
53 識別画像表示制御部
54 位置算出部
TG 対象図形
CG 色画像(識別画像)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波プローブによる超音波のスキャン対象を示す対象図形であって、前記スキャン対象における病変の存在位置を特定するための複数のセグメントに分割された対象図形を表示させる対象図形表示制御部と、
前記複数のセグメントについて、スキャン済みセグメントと未スキャンセグメントとを識別する識別画像を前記対象図形に表示させる識別画像表示制御部と、
を備えることを特徴とする超音波診断装置。
【請求項2】
操作者が前記スキャン済みセグメントを選択する入力を行なう入力部を備え、
前記識別画像表示制御部は、前記入力部からの入力に基づいて、前記識別画像を表示させる
ことを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
【請求項3】
前記超音波プローブの位置を検出する位置センサを備え、
前記識別画像表示制御部は、前記位置センサの検出信号に基づいて特定されるスキャン済みセグメントに前記識別画像を表示させる
ことを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
【請求項4】
超音波プローブの位置を検出する位置センサと、
前記超音波プローブによるスキャン対象を示す対象図形であって、前記スキャン対象における病変の存在位置を特定するための複数のセグメントに分割された対象図形を表示させる対象図形表示制御部と、
前記位置センサの検出信号に基づいて前記対象図形において特定される前記超音波プローブの軌跡上に、スキャン済み領域と未スキャン領域とを識別する識別画像を前記対象図形に表示させる識別画像表示制御部と、
を備えることを特徴とする超音波診断装置。
【請求項5】
前記対象図形表示制御部は、前記位置センサの検出信号に基づいて特定される前記超音波プローブの位置情報に基づいて、前記超音波プローブの位置を示すプローブマークを前記対象図形に表示させることを特徴とする請求項3又は4に記載の超音波診断装置。
【請求項6】
前記スキャン対象は臓器であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
【請求項7】
前記臓器は肝臓であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
【請求項8】
コンピュータに、
超音波プローブによる超音波のスキャン対象を示す対象図形であって、前記スキャン対象における病変の存在位置を特定するための複数のセグメントに分割された対象図形を表示させる対象図形表示制御機能と、
前記複数のセグメントについて、スキャン済みセグメントと未スキャンセグメントとを識別する識別画像を前記対象図形に表示させる識別画像表示制御機能と、
を実行させることを特徴とする超音波診断装置の制御プログラム。
【請求項9】
コンピュータに、
超音波プローブによるスキャン対象を示す対象図形であって、前記スキャン対象における病変の存在位置を特定するための複数のセグメントに分割された対象図形を表示させる対象図形表示制御機能と、
前記超音波プローブの位置を検出する位置センサの検出信号に基づいて前記対象図形において特定される前記超音波プローブの軌跡上に、スキャン済み領域と未スキャン領域とを識別する識別画像を前記対象図形に表示させる識別画像表示制御機能と、
を実行させることを特徴とする超音波診断装置の制御プログラム。
【請求項1】
超音波プローブによる超音波のスキャン対象を示す対象図形であって、前記スキャン対象における病変の存在位置を特定するための複数のセグメントに分割された対象図形を表示させる対象図形表示制御部と、
前記複数のセグメントについて、スキャン済みセグメントと未スキャンセグメントとを識別する識別画像を前記対象図形に表示させる識別画像表示制御部と、
を備えることを特徴とする超音波診断装置。
【請求項2】
操作者が前記スキャン済みセグメントを選択する入力を行なう入力部を備え、
前記識別画像表示制御部は、前記入力部からの入力に基づいて、前記識別画像を表示させる
ことを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
【請求項3】
前記超音波プローブの位置を検出する位置センサを備え、
前記識別画像表示制御部は、前記位置センサの検出信号に基づいて特定されるスキャン済みセグメントに前記識別画像を表示させる
ことを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
【請求項4】
超音波プローブの位置を検出する位置センサと、
前記超音波プローブによるスキャン対象を示す対象図形であって、前記スキャン対象における病変の存在位置を特定するための複数のセグメントに分割された対象図形を表示させる対象図形表示制御部と、
前記位置センサの検出信号に基づいて前記対象図形において特定される前記超音波プローブの軌跡上に、スキャン済み領域と未スキャン領域とを識別する識別画像を前記対象図形に表示させる識別画像表示制御部と、
を備えることを特徴とする超音波診断装置。
【請求項5】
前記対象図形表示制御部は、前記位置センサの検出信号に基づいて特定される前記超音波プローブの位置情報に基づいて、前記超音波プローブの位置を示すプローブマークを前記対象図形に表示させることを特徴とする請求項3又は4に記載の超音波診断装置。
【請求項6】
前記スキャン対象は臓器であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
【請求項7】
前記臓器は肝臓であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
【請求項8】
コンピュータに、
超音波プローブによる超音波のスキャン対象を示す対象図形であって、前記スキャン対象における病変の存在位置を特定するための複数のセグメントに分割された対象図形を表示させる対象図形表示制御機能と、
前記複数のセグメントについて、スキャン済みセグメントと未スキャンセグメントとを識別する識別画像を前記対象図形に表示させる識別画像表示制御機能と、
を実行させることを特徴とする超音波診断装置の制御プログラム。
【請求項9】
コンピュータに、
超音波プローブによるスキャン対象を示す対象図形であって、前記スキャン対象における病変の存在位置を特定するための複数のセグメントに分割された対象図形を表示させる対象図形表示制御機能と、
前記超音波プローブの位置を検出する位置センサの検出信号に基づいて前記対象図形において特定される前記超音波プローブの軌跡上に、スキャン済み領域と未スキャン領域とを識別する識別画像を前記対象図形に表示させる識別画像表示制御機能と、
を実行させることを特徴とする超音波診断装置の制御プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2012−245205(P2012−245205A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−120129(P2011−120129)
【出願日】平成23年5月30日(2011.5.30)
【出願人】(300019238)ジーイー・メディカル・システムズ・グローバル・テクノロジー・カンパニー・エルエルシー (1,125)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年5月30日(2011.5.30)
【出願人】(300019238)ジーイー・メディカル・システムズ・グローバル・テクノロジー・カンパニー・エルエルシー (1,125)
【Fターム(参考)】
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