説明

超音波診断装置

【課題】超音波診断装置に関する発明を開示する。
【解決手段】本発明の超音波診断装置は、本体部と、本体部に設けられるアーチ型支持部と、本体部とアーチ型支持部との間に形成される設置部と、を備える。本発明によると、本体部の上部にアーチ型支持部を備え、本体部とアーチ型支持部との間に設置部が形成されるようにすることによって、そこに、超音波診断装置と連結されるエコープリンタ、VCRなどの周辺機器及びその他物品を置くことができるため、周辺機器の管理及び設置が便利になる長所がある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は超音波診断装置に関し、より詳しくは超音波を用いて対象体内部の映像を生成するための超音波診断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、超音波診断装置は、プローブから被検体の検査部位に超音波パルスを照射し、その照射される超音波の送信時間と、超音波が被検体の内部で反射されて前記プローブに戻ってくるエコー信号が受信される時間との時間差を距離に換算して映像化する検査装置である。超音波診断装置に用いられる超音波は、生体に対して無害であるため、超音波診断装置は特に医療用として有用で、生体内にある異物の検出、損傷程度の判定、腫瘍又は胎児の観察などに広く用いられている。
【0003】
図1は、一般的な超音波診断装置の斜視図である。
【0004】
図1を参照すると、超音波診断装置は、装置の主要構成要素を搭載するカート形態の本体11と、超音波を送受信するプローブ12と、装置の操作に必要な命令を入力するための各種スイッチ及びキーなどを備えたコントロールパネル13と、超音波診断の結果を映像で具現するためのディスプレイ装置14とを備える。
【0005】
この超音波診断装置を用いて被検体に超音波診断を行うにおいて、作業者は、一方の手でプローブ12を握って被検体の表面にプローブ12を接触させて移動させながら、他方の手でコントロールパネル13を操作して超音波診断を行う。このようにして行われた超音波診断により得られた結果は、ディスプレイ装置14を介して映像で具現される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記のような超音波診断装置では、超音波診断装置と連結された周辺機器を設置する場所がないので、これを別途、設けなければならない煩わしさがある。従って、これを改善することが要請される。
【0007】
本発明は、前記のような問題を改善するために考案されたもので、周辺機器を別途の据付台などに設置しなければならない煩わしさがないように構造を改善した超音波診断装置を提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る超音波診断装置は、本体部と、前記本体部に設けられるアーチ型支持部と、前記本体部と前記アーチ型支持部との間に形成される設置部と、を備える。
【0009】
また、前記アーチ型支持部は、前記本体部に設けられて第1の方向に延びる第1の支持部と、前記第1の支持部から第2の方向へ延びる第2の支持部と、前記第2の支持部から第3の方向へ延びて前記本体部に設けられる第3の支持部とを備える。
【0010】
また、前記アーチ型支持部は、脱着可能なように設けられる。
【0011】
また、本発明の超音波診断装置は、前記アーチ型支持部に備えられてディスプレイ部を支持するディスプレイ支持部をさらに備える。
【0012】
また、前記ディスプレイ支持部は、前記アーチ型支持部に備えられる装着部と、前記装着部に設けられて前記ディスプレイ部を支持する支持アームとを備える。
【0013】
また、本発明の超音波診断装置は、前記アーチ型支持部に設けられるトレイをさらに備える。
【0014】
また、前記アーチ型支持部は、前記トレイを支持するトレイ支持部をさらに備える。
【0015】
また、前記トレイは、脱着可能なように設けられる。
【0016】
また、前記設置部は、設置物の離脱を防止する離脱防止部をさらに備える。
【発明の効果】
【0017】
本発明の超音波診断装置によると、本体部の上部にアーチ型支持部を備えて、本体部とアーチ型支持部との間に設置部が形成されるようにすることにより、超音波診断装置と連結されるエコープリンタ、VCRなどの周辺機器及びその他物品を置くことができるので、周辺機器などの管理及び設置が便利になる長所がある。
【0018】
また、アーチ型支持部及びディスプレイ部が脱着可能なように備えられる構造をとることによって、必要であればアーチ型支持部又はディスプレイ部を分離して装備全体のサイズを減少させることができ、保管が容易になる。
【0019】
また、トレイがトレイ支持部に脱着可能なように設けられる構造をとることによって、設置部の設置空間をより効率的に活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】一般的な超音波診断装置の斜視図である。
【図2】本発明の一実施例に係る超音波診断装置の斜視図である。
【図3】図2に示した超音波診断装置の分解斜視図である。
【図4】本発明の他の実施例に係る超音波診断装置の斜視図である。
【図5】図4に示した超音波診断装置の分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、添付の図面を参照して本発明に係る超音波診断装置の一実施例を説明する。なお、図面に示した線の太さや構成要素のサイズなどは、説明の明瞭性と便宜上、誇張して図示する場合もある。また、本文で用いられる用語は、本発明での機能を考慮して定義されたものであって、これはユーザ、運用者の意図または慣例によって変わることがある。従って、このような用語に関する定義は、本明細書全般に渡った内容に基づいて下されなければならない。
【0022】
図2は本発明の一実施例に係る超音波診断装置の斜視図であり、図3は図2に示した超音波診断装置の分解斜視図である。
【0023】
図2及び図3を参照すると、本発明の一実施例に係る超音波診断装置100は、本体部110と、設置部120と、アーチ型支持部130とを備える。
【0024】
本体部110は、プローブ(図示せず)を介して送信される超音波信号を送信集束させ、その同じプローブを介して受信される超音波信号を受信集束させるビームフォーマ(図示せず)と、ビームフォーマで出力される信号に基づいてフレームデータを形成するデータ形成部(図示せず)と、フレームデータに基づいて対象体の2次元又は3次元映像を形成するプロセッサ(図示せず)と、データを格納する格納部(図示せず)及び超音波診断装置100を駆動させたり機能を選択するためのコントロールパネル(図示せず)などを備える。
【0025】
また、本体部110には、プローブが本体部110に連結されるようにプローブのコネクタが接続されるプローブコネクタパネル112と、心電図測定のためのECG電極が本体部110に連結されるようにECG電極のコネクタが接続されるECGコネクタパネル114とが備えられる。
【0026】
設置部120は、本体部110に備えられる。具体的には、設置部120は本体部110の上部に備えられ、本体部110の上部面に設けられる底面122と、底面122の上部(すなわち、底面122と後述するアーチ型支持部130との間)に形成される設置空間Sとを備える。
【0027】
設置部120には多様な設置物が置かれる。設置部120に置かれる設置物の例としては、超音波診断装置100と連結されるエコープリンタ、VCRなどの超音波診断装置100の周辺機器などがある。
【0028】
本実施例によると、設置部120は離脱防止部124をさらに備える。離脱防止部124は、設置部120の外側に、底面122の縁部に沿って底面122から上部に延びるように形成させることにより、設置部120に置かれた設置物の離脱を防止する。
【0029】
アーチ型支持部130は、本体部110に設けられる。具体的には、アーチ型支持部130は、設置部120が形成されるように本体部110の上部に設けられる。このアーチ型支持部130は、第1の支持部132と、第2の支持部134と、第3の支持部136とを備える。
【0030】
第1の支持部132は、本体部110に設けられて第1の方向に延びる。本実施例によると、第1の支持部132は、その一端部が本体部110の上部の一方の側面(図2、3の左側の面)に結合され、設置部120の底面122に対して垂直に上方向に延びるものとして例示している。
【0031】
第2の支持部134は、第1の支持部132の他端部から第2の方向、例えば設置部120の底面122とほぼ平行に、本体部120の他方の側面(図2、3で右側)方向に延びる。第3の支持部136は、第2の支持部134から第3の方向、例えば第2の支持部134に対して垂直な下方向に延びる。第1の支持部132と同様に、第3の方向に延びた第3の支持部136の一端部は、本体部110の他方の側面の上部に結合される。
【0032】
第1の支持部132の一端部と第3の支持部136の一端部とは、本体部110の上部に脱着可能なように結合される。即ち、アーチ型支持部130は、本体部110と脱着が可能なように結合される。
【0033】
前記の通り、第1〜第3の支持部132、134、136を備えるアーチ型支持部130は、略「∩」字(逆「U」字)状を有する。このアーチ型支持部130により、本体部110の上面と第2の支持部134との間が一定距離離隔されることによって、本体部110の上面とアーチ型支持部130との間には、底面122と設置空間Sとからなる設置部120が形成される。
【0034】
一方、本実施例の超音波診断装置100は、音声出力部135をさらに備える。音声出力部135は、本体部110で生成される音声を外部に出力するように備えられるもので、本実施例では、音声出力部135がアーチ型支持部130と一体に備えられるものとして例示している。
【0035】
この音声出力部135には、音声を出力するためのスピーカ(図示せず)がアーチ型支持部130の内部、例えば第2の支持部134の内部に配置され、このスピーカがアーチ型支持部130の内部を通って本体部110と連結される形態で備えられる。そして、第2の支持部134には、スピーカをアーチ型支持部130の外部と連通させる通孔(符号省略)が1つ以上形成される。
【0036】
また、本実施例の超音波診断装置100は、ディスプレイ部140をさらに備える。ディスプレイ部140は、本体部110で生成される超音波映像、超音波診断装置100の動作状態、超音波診断装置100を動作させるための設定情報などを表示する。
【0037】
このディスプレイ部140は、アーチ型支持部130に直接設けられる構造にすることもできるし、ディスプレイ支持部150を介してアーチ型支持部130に設けられる構造にすることもできる。本実施例では、ディスプレイ部140は、ディスプレイ支持部150を介してアーチ型支持部130に設けられる構造にする場合について説明する。
【0038】
ディスプレイ支持部150は、アーチ型支持部130に備えられてディスプレイ部140を支持する。このディスプレイ支持部150は、装着部152と支持アーム154とを備える。
【0039】
装着部152は、アーチ型支持部130に備えられる。本実施例によると、装着部152は、アーチ型支持部130の第2の支持部134上に形成される。この装着部152は、後述する支持アーム154が挿入されるように窪んだ形態(凹状)に形成することもできるし、支持アーム154に挿入されるように出っ張った形態(凸状)に形成することもできる。
【0040】
支持アーム154は、装着部152に設けられる。支持アーム154は、その一方が装着部152に結合し、他方がディスプレイ部140と結合してディスプレイ部140を支持する。この支持アーム154は、装着部152に固定される形態で備えることもでき、装着部152に脱着可能なように結合する形態で備えることもできる。ディスプレイ部140は、この支持アーム154を介してアーチ型支持部130に結合する。
【0041】
前記のような本実施例の超音波診断装置100は、本体部110の上部にアーチ型支持部130を備え、本体部110とアーチ型支持部130との間に設置部120が形成されるようにすることによって、そこに超音波診断装置100と連結されるエコープリンタ、VCRなどの周辺機器及びその他の物品を置くことができるため、周辺機器の管理及び設置が便利になる。
【0042】
また、本実施例の超音波診断装置100は、アーチ型支持部130及びディスプレイ部140が脱着可能なように備えられる構造をとることによって、必要であればアーチ型支持部130又はディスプレイ部140を分離することが可能で、これにより装備全体のサイズが小さくなり、装置の保管が容易になる。
【0043】
それだけでなく、本実施例の超音波診断装置100は、音声出力部135がアーチ型支持部130と一体に備えられる構造をとることによって、装置を構成する部品数が減少し、装置全体のサイズも小さくなる。
【0044】
図4は、本発明の他の実施例に係る超音波診断装置の斜視図であり、図5は、図4に示した超音波診断装置の分解斜視図である。
【0045】
説明の便宜上、前記実施例と構成及び機能が同一又は類似の構造については同一の図面番号で引用し、これに関する詳細な説明は省略する。
【0046】
図4及び図5を参照すると、本発明の他の実施例に係る超音波診断装置200は、本体部110と、設置部120と、アーチ型支持部230と、トレイ260とを備える。
【0047】
トレイ260は、アーチ型支持部230に設けられる。トレイ260は、四角状を含めた多角状形態で備えることができ、円状、楕円状形態で備えることもできる。このトレイ260は、アーチ型支持部230に設けられて設置部120の設置空間Sに配置される。
【0048】
前記トレイ260がアーチ型支持部230に設けられるように、アーチ型支持部230は、トレイ260を支持するトレイ支持部238をさらに備える。トレイ支持部238は、第1の支持部132と第3の支持部136の互いに向かい合う面にそれぞれ突出するように備えられる。このトレイ支持部238は、トレイ260の下部を支持してトレイ260が設置空間Sに配置された状態で、アーチ型支持部230に設けられるようにする。
【0049】
このように設けられるトレイ260は、TEEプローブ食道を検査する小型プローブなどの小さい物品を置いておく用途などに用いられ、トレイ支持部238に固定する形態で設けることも、トレイ支持部238に脱着可能なように設けることもできる。
【0050】
トレイ260をトレイ支持部238に脱着可能なように設けることにより、ユーザはアーチ型支持部230にトレイ260を取付て小さい物品を置くこともできるし、アーチ型支持部230からトレイ260を分離して設置部120に体積が大きい物品を置くこともできる。これによって、設置部120の設置空間Sをより効率的に活用することが可能になる。
【0051】
本発明を図面に示した実施例を参考にして説明したが、これは例示的なものに過ぎず、当該技術に属する分野で通常の知識を有する者であれば、これから多様な変形及び同等な他の実施例が考案可能であることを理解するであろう。従って、本発明の真正な技術的保護範囲は、特許請求の範囲によって定める。
【符号の説明】
【0052】
100、200:超音波診断装置、110:本体部、112:プローブコネクタパネル、114:ECGコネクタパネル、120:設置部、122:底面、124:離脱防止部、130、230:アーチ型支持部、132:第1の支持部、134:第2の支持部、135:音声出力部、136:第3の支持部、140:ディスプレイ部、150:ディスプレイ支持部、152:装着部、154:支持アーム、238:トレイ支持部、260:トレイ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体部と、
前記本体部に設けられるアーチ型支持部と、
前記本体部と前記アーチ型支持部との間に形成される設置部と、
を備えることを特徴とする超音波診断装置。
【請求項2】
前記アーチ型支持部は、
前記本体部に設けられて第1の方向に延びる第1の支持部と、
前記第1の支持部から第2の方向へ延びる第2の支持部と、
前記第2の支持部から第3の方向へ延びて前記本体部に設けられる第3の支持部と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
【請求項3】
前記アーチ型支持部は、脱着可能なように設けられることを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
【請求項4】
前記アーチ型支持部に備えられてディスプレイ部を支持するディスプレイ支持部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
【請求項5】
前記ディスプレイ支持部は、
前記アーチ型支持部に備えられる装着部と、
前記装着部に設けられて前記ディスプレイ部を支持する支持アームと、
を備えることを特徴とする請求項4に記載の超音波診断装置。
【請求項6】
前記アーチ型支持部に設けられるトレイをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
【請求項7】
前記アーチ型支持部は、前記トレイを支持するトレイ支持部をさらに備えることを特徴とする請求項6に記載の超音波診断装置。
【請求項8】
前記トレイは、脱着可能なように設けられることを特徴とする請求項7に記載の超音波診断装置。
【請求項9】
前記設置部は、設置物の離脱を防止する離脱防止部をさらに備えることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の超音波診断装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−253275(P2010−253275A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−98167(P2010−98167)
【出願日】平成22年4月21日(2010.4.21)
【出願人】(597096909)株式会社 メディソン (269)
【氏名又は名称原語表記】MEDISON CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】114 Yangdukwon−ri,Nam−myun,Hongchun−gun,Kangwon−do 250−870,Republic of Korea
【Fターム(参考)】