説明

超音波診断装置

【課題】穿刺針の超音波画像を明確に捉え、又は、スペックルパターンを低減することができる超音波診断装置を提供する。
【解決手段】この超音波診断装置は、複数の超音波トランスデューサから出力される受信信号を処理する受信信号処理部21と、受信信号に受信フォーカス処理を施すことにより音線信号を生成する受信ビームフォーマ22と、音線信号に基づいて画像信号を生成する画像信号生成部23と、選択された第1群の超音波トランスデューサから第1の方向を中心とする強度分布を有する超音波ビームが送信されるように駆動信号発生部12を制御すると共に、選択された第2群の超音波トランスデューサが超音波エコーを受信することによって受信信号処理部から出力される複数の受信信号に基づいて第1の方向と異なる第2の方向の超音波画像を表す画像信号が生成されるように受信ビームフォーマを制御する走査制御部11とを具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波を送受信することにより生体内の臓器や骨等の撮像を行って、診断のために用いられる超音波画像を生成する超音波診断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
医療分野においては、被検体の内部を観察して診断を行うために、様々な撮像技術が開発されている。特に、超音波を送受信することによって被検体の内部情報を取得する超音波撮像は、リアルタイムで画像観察を行うことができる上に、X線写真やRI(radio isotope)シンチレーションカメラ等の他の医用画像技術と異なり、放射線による被曝がない。そのため、超音波撮像は、安全性の高い撮像技術として、産科領域における胎児診断の他、婦人科系、循環器系、消化器系等を含む幅広い領域において利用されている。
【0003】
超音波撮像とは、音響インピーダンスが異なる領域の境界(例えば、構造物の境界)において超音波が反射される性質を利用する画像生成技術である。通常、超音波撮像装置(又は、超音波診断装置、超音波観測装置とも呼ばれる)には、被検体に当接して用いられる超音波探触子や、被検体の体腔内に挿入して用いられる超音波探触子が備えられている。さらに、近年においては、被検体内を光学的に観察する内視鏡と体腔内用の超音波探触子とが組み合わせられた超音波内視鏡も使用されている。
【0004】
一般的な超音波探触子においては、超音波を送受信する超音波トランスデューサとして、圧電性を有する材料(圧電体)の両端に電極を形成した振動子(圧電振動子)が用いられる。振動子にパルス状又は連続波の電圧を印加すると、圧電体が伸縮してパルス状又は連続波の超音波が発生する。また、振動子は、伝搬する超音波を受信することによって伸縮し、電気信号を発生する。この電気信号は、超音波の受信信号として利用される。
【0005】
このような超音波探触子を用いて、複数の超音波を合波することにより形成される超音波ビームによって被検体を走査し、被検体内部において反射された超音波エコーを受信して受信フォーカス処理を行うことにより、超音波エコーの強度に基づいて、被検体内に存在する構造物(例えば、内臓や病変組織等)に関する画像情報が得られる。
【0006】
超音波撮像においては、臓器内に存在する多数の構造物がエコー源となって一群の超音波パルスが加算される際に、波の干渉によって明るい点と暗い点とが散在するエコーパターン(「スペックルパターン」等という)が現れ、これを低減することが課題となっている。
【0007】
関連する技術として、特許文献1には、被検体内の散乱体により生じた散乱波が互いに位相干渉を起こすことにより発生するスペックルノイズの影響をより適切かつ良好に低減させることを目的とする超音波診断装置が開示されている。この超音波診断装置は、同一の走査線上において時間的に波面が変化するように、平面波でなく、かつ合焦波面でない超音波を被検体に送信する超音波送信手段と、前記波面ごとに生じた各反射波を受信してそれぞれ画像信号を生成する画像信号生成手段と、同一走査線上において異なる波面の送信超音波により生じた各反射波から得られた複数の信号を互いに加算することによりスペックルノイズを低減させた画像信号を得る信号加算手段とを有している。
【0008】
特許文献2には、スペックルを低減した超音波画像データを生成し、あるいは、フレームレートの向上と画質の向上とを両立させた超音波画像データ生成を行うことを目的とした超音波診断装置が開示されている。この超音波診断装置は、圧電素子アレイを制御して、互いに異なる複数方向に対して同時に行う超音波送受信を繰り返し、走査領域の一部又は全部が重複する複数の超音波画像データを生成する生成手段と、生成された一部又は全部の超音波画像データの一部又は全部の重複領域に対する合成を行って、スペックルが低減された超音波画像データを生成するスペックル低減手段とを備えている。
【0009】
特許文献3には、空間的コンパウンド画像を生成する超音波診断撮像システムが開示されている。この超音波診断撮像システムは、アレイ探触子と、該アレイ探触子に結合され、単一の送受信間隔中に別々の方向に複数のビームを前記アレイ探触子に送信させるよう動作するマルチライン送信ビーム形成器と、前記アレイ探触子に結合され、前記単一の送受信間隔中に受信されるエコーに応じて前記別々の方向で受信ビームのエコー信号を形成するよう動作するマルチライン受信ビーム形成器と、前記エコー信号に応じ、別々の方向から受信された画像フィールドにおける共通の点に関する信号を合成するよう動作する合成器と、該合成器に結合され、空間コンパウンド画像を表示するディスプレイとを備えている。
【0010】
別々の方向から受信された画像フィールドにおける共通の点に関する信号を合成して超音波画像を得る空間コンパウンド法によれば、スペックルパターンを低減することが可能であるが、フレームレートが低下したり、モーションアーチファクトが発生する等の問題がある。これらの問題を解決するために、特許文献1−3においては、ランダムな波面を有する超音波を送信したり、同時に複数の方向に超音波ビームを送信したりすることによって、フレームレートの低下を防止することが提案されている。しかしながら、ランダムな波面を有する超音波を送信すれば、基本的な画質が低下してしまい、また、同時に複数の方向に超音波ビームを送信すれば、クロストークの影響は避けられない。
【0011】
また、超音波内視鏡を使用する場合も含め、超音波診断装置においては、穿刺針の超音波画像を明確に捉える必要があるが、超音波は穿刺針によって乱反射されないので、通常の超音波撮像によっては穿刺針の超音波画像を明確に捉えることが困難である。
【0012】
特許文献4には、生体内における穿刺針の位置を特定して、その超音波画像を強調して表示する処理を行うことで、映像化された体内組織と穿刺針像とを容易に識別することが可能な超音波診断装置が開示されている。この超音波診断装置は、穿刺針の刺入経路を超音波ビームの走査線上に規定し、前記穿刺針の生体に対する刺入角度を検出する角度検出手段を有する穿刺アダプタを備えると共に、超音波を発生する複数の振動子を有し、前記振動子から発生する超音波を前記超音波ビームとして生体内において走査して、その反射波を受信する超音波プローブと、前記超音波プローブにおいて受信される前記超音波ビームの反射波に基づき、前記生体内の超音波画像を作成する超音波画像作成手段と、前記超音波画像作成手段により作成された超音波画像を表示する表示手段と、前記角度検出手段により検出される前記穿刺針の前記生体に対する刺入角度に基づいて、前記超音波ビームを前記穿刺針の刺入経路に対して略直交する方向に偏向させる超音波ビーム偏向手段と、前記超音波ビームを所定回数走査する毎に、前記超音波ビーム偏向手段により前記超音波ビームを前記穿刺針の刺入経路に対して略直交する方向に偏向させる制御を行う超音波ビーム制御手段とを備えている。
【0013】
特許文献4によれば、穿刺針の超音波画像を強調して表示することができるが、超音波ビームを穿刺針の刺入経路に対して略直交する方向に偏向させるように特別な送信を行う必要があるので、超音波診断装置の構成及び動作が複雑なものとなってしまう。
【特許文献1】特開2006−55282号公報(第1−2頁、図1)
【特許文献2】特開2006−340890号公報(第2−4頁、図3)
【特許文献3】特表2007−504876号公報(第2頁、図7)
【特許文献4】特開2004−208859号公報(第1−2頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
そこで、上記の点に鑑み、本発明は、超音波診断装置の構成及び動作を複雑化することなしに、穿刺針の超音波画像を明確に捉え、又は、スペックルパターンを低減することができる超音波診断装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記課題を解決するため、本発明の1つの観点に係る超音波診断装置は、複数の駆動信号に従って被検体に向けて超音波を送信すると共に、被検体から伝播した超音波エコーを受信することにより複数の受信信号を出力する複数の超音波トランスデューサを含む超音波探触子と、複数の超音波トランスデューサに複数の駆動信号をそれぞれ供給する駆動信号発生部と、複数の超音波トランスデューサからそれぞれ出力される複数の受信信号を処理してディジタル化する受信信号処理部と、受信信号処理部から出力される複数の受信信号に受信フォーカス処理を施すことにより音線信号を生成する受信ビームフォーマと、受信ビームフォーマによって生成される音線信号に基づいて画像信号を生成する画像信号生成手段と、選択された第1群の超音波トランスデューサから第1の方向を中心とする強度分布を有する超音波ビームが送信されるように駆動信号発生部を制御すると共に、選択された第2群の超音波トランスデューサが超音波エコーを受信することによって受信信号処理部から出力される複数の受信信号に基づいて第1の方向と異なる第2の方向の超音波画像を表す画像信号が生成されるように受信ビームフォーマを制御する走査制御手段とを具備する。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、選択された第1群の超音波トランスデューサから第1の方向を中心とする強度分布を有する超音波ビームを送信すると共に、選択された第2群の超音波トランスデューサが超音波エコーを受信することによって受信信号処理部から出力される複数の受信信号に基づいて第1の方向と異なる第2の方向の超音波画像を表す画像信号を生成することにより、穿刺針の超音波画像を明確に捉えることができる。さらに、複数の受信開口内の超音波トランスデューサが超音波エコーを受信することによって受信信号処理部から出力される共通の点に関する複数組の受信信号に基づいて超音波画像を合成するようにすれば、スペックルパターンを低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。なお、同一の構成要素には同一の参照符号を付して、説明を省略する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る超音波診断装置の構成を示すブロック図である。この超音波診断装置は、超音波探触子10と、走査制御部11と、駆動信号発生部12と、受信信号処理部21と、受信ビームフォーマ22と、画像信号生成部23と、DSC24と、表示部25と、操作卓31と、制御部32と、格納部33とを有している。
【0018】
超音波探触子10は、印加される複数の駆動信号に従って被検体に向けて超音波を送信すると共に、被検体から伝播した超音波エコーを受信することにより複数の受信信号を出力する複数の超音波トランスデューサ(以下においては、単に「素子」ともいう)10aを含んでいる。これらの超音波トランスデューサ10aは、1次元又は2次元状に配列されて、トランスデューサアレイを構成している。
【0019】
各超音波トランスデューサは、例えば、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛:Pb(lead) zirconate titanate)に代表される圧電セラミックや、PVDF(ポリフッ化ビニリデン:polyvinylidene difluoride)に代表される高分子圧電材料等の圧電性を有する材料(圧電体)の両端に電極を形成した振動子によって構成されている。そのような振動子の電極に、パルス状又は連続波の電圧を印加すると、圧電体が伸縮する。この伸縮により、それぞれの振動子からパルス状又は連続波の超音波が発生し、それらの超音波の合成によって超音波ビームが形成される。また、それぞれの振動子は、伝播した超音波を受信することによって伸縮し、電気信号を発生する。それらの電気信号は、超音波の受信信号として出力される。
【0020】
走査制御部11は、被検体内の撮像領域を超音波ビームによって走査する場合に、送信方向、受信方向、焦点深度、及び、超音波トランスデューサアレイの開口径を設定することができる。走査制御部11は、それらの設定に基づいて、駆動信号発生部12及び受信ビームフォーマ22を制御する。
【0021】
超音波の送信に際し、走査制御部11は、超音波探触子10から送信される超音波ビームの送信方向、焦点深度、及び、開口径に従って送信フォーカス処理を行うために、複数の駆動信号に与えるべき遅延時間(遅延パターン)を設定する。
【0022】
駆動信号発生部12は、複数のチャンネルを有しており、各チャンネルは、走査制御部11において設定された遅延時間に基づいて、選択された超音波トランスデューサに供給すべき駆動信号を発生するパルサ等を含んでいる。
【0023】
受信信号処理部21は、複数のチャンネルを有しており、各チャンネルは、前置増幅器21aと、可変利得増幅器21bと、ローパスフィルタ21cと、A/D変換器21dとを含んでいる。超音波トランスデューサから出力される受信信号は、前置増幅器21a及び可変利得増幅器21bによって増幅され、ローパスフィルタ21cによって帯域制限されて、A/D変換器21dによってディジタルの受信信号(RFデータ)に変換される。
【0024】
受信ビームフォーマ22は、超音波エコーの受信方向及び焦点深度に応じた複数の遅延パターン(位相整合パターン)を有しており、走査制御部11によって設定された受信方向及び焦点深度に従って、受信信号処理部21から出力される複数の受信信号にそれぞれの遅延を与え、それらの受信信号を加算することにより、受信フォーカス処理を行う。この受信フォーカス処理により、超音波エコーの焦点が絞り込まれた音線信号(音線データ)が形成される。
【0025】
画像信号生成部23は、音線信号に包絡線検波処理を施し、さらに、Log(対数)圧縮やゲイン調整等のプリプロセス処理を施して、Bモード画像信号を生成する。DSC24は、生成されたBモード画像信号を通常のテレビジョン信号の走査方式に従う表示用の画像信号に変換(ラスター変換)する。これにより、表示部25において、超音波画像が表示される。
【0026】
操作卓31は、キーボードや、調整ツマミや、マウス等を含んでおり、オペレータが命令や情報を超音波診断装置に入力する際に用いられる。制御部32は、操作卓31を用いて入力された命令や情報に基づいて、超音波診断装置の各部を制御する。本実施形態においては、走査制御部11、受信ビームフォーマ22〜DSC24、及び、制御部32が、中央演算装置(CPU)と、CPUに各種の処理を行わせるためのソフトウェアとによって構成されるが、これらをディジタル回路又はアナログ回路によって構成しても良い。ソフトウェアは、格納部33に格納される。格納部33における記録媒体としては、内蔵のハードディスクの他に、フレキシブルディスク、MO、MT、RAM、CD−ROM、又は、DVD−ROM等を用いることができる。
【0027】
本実施形態においては、走査制御部11が、選択された第1群の超音波トランスデューサから第1の方向を中心とする強度分布を有する超音波ビームが送信されるように駆動信号発生部12を制御すると共に、選択された第2群の超音波トランスデューサが超音波エコーを受信することによって受信信号処理部21から出力される複数の受信信号に基づいて第1の方向と異なる第2の方向の超音波画像を表す画像信号が生成されるように受信ビームフォーマ22を制御する。
【0028】
ここで、走査制御部11は、選択された超音波トランスデューサから送信される超音波ビームの第1の方向におけるエネルギーの1/10以上のエネルギーが存在する空間領域における超音波画像を表す画像信号が生成されるように、受信ビームフォーマ22を制御することが望ましい。これにより、SN比の良い超音波画像を得ることができる。
【0029】
図2は、超音波トランスデューサから送信される超音波ビームの方向と超音波画像形成方向との関係を示す図である。超音波探触子に含まれている複数の超音波トランスデューサ10aの内から実送信開口における第1群の超音波トランスデューサ(素子No.1〜No.7)が選択されて、実空間における超音波ビームが、第1群の超音波トランスデューサから第1の方向(図2においては、超音波トランスデューサ10aが配列されている面に略直交する方向)に送信される。この超音波ビームは、通常の超音波ビームよりも広い幅を有しており、第1の方向を中心とするブロードな強度分布が形成される。
【0030】
一般的には、超音波ビームが第1の方向に送信されることにより、第1の方向の超音波画像が形成されるのであるが、本実施形態においては、図2に示すように、受信開口における第2群の超音波トランスデューサ(素子No.3〜No.9)が超音波エコーを受信することによって得られる受信信号に基づいて、第1の方向と異なる第2の方向の超音波画像が形成される。
【0031】
図2において、第2の方向と超音波トランスデューサ10aが配列されている面の垂線方向とのなす角がθとして示されている。受信開口において、N個の超音波トランスデューサが1次元状に配列されているものとすると、受信開口において左からi番目の超音波トランスデューサから出力される受信信号の波形v(i)は、角周波数ωをパラメータとする時間tの関数fを用いて、次式(1)のように表される。
v(i)=α(i)・f{ωt+φ(i)} ・・・(1)
ここで、超音波トランスデューサによって、振幅α(i)及び位相φ(i)が異なっている。
【0032】
式(1)によって表される受信信号にそのまま受信フォーカス処理を施せば、超音波トランスデューサ10aが配列されている面の垂線方向の超音波画像が得られる。図2に示すように、超音波画像の方向を左回りに角度θだけ傾けるためには、角度θに対応する位相差Δφを用いて、次式(2)に示すように受信信号の位相をシフトさせれば良い。
v'(i)=α(i)・f{ωt+φ(i)+(N−i)Δφ} ・・・(2)
これにより、例えば、超音波内視鏡において、穿刺針の超音波画像を明確に捉えることが容易となる。
【0033】
図3Aは、超音波内視鏡の挿入部の先端部分の上面を示す平面図であり、図3Bは、超音波内視鏡の挿入部の先端部分の側面を示す側面断面図である。なお、図3Aにおいて、図3Bに示す音響整合層124は省略されている。
【0034】
図3A及び図3Bに示すように、超音波内視鏡の挿入部の先端部分には、超音波トランスデューサ部110(図1における超音波探触子10に相当する)と、観察窓111と、照明窓112と、処置具挿通口113と、ノズル孔114とが設けられている。処置具挿通口113には穿刺針115が配置されている。図3Aにおいて、観察窓111には、対物レンズが装着されており、この対物レンズの結像位置には、イメージガイドの入力端、又は、CCDカメラ等の固体撮像素子が配置されている。これらは、観察光学系を構成する。また、照明窓112には、光源装置からライトガイドを介して供給される照明光を出射させるための照明用レンズが装着されている。これらは、照明光学系を構成する。
【0035】
処置具挿通口113は、超音波内視鏡の操作部に設けられた処置具挿入口から挿入される処置具等を導出させる孔である。この孔から穿刺針115や鉗子等の処置具を突出させ、操作部においてこれを操作することにより、被検体の体腔内において種々の処置が行われる。ノズル孔114は、観察窓111及び照明窓112を洗浄するための液体(水等)を噴射するために設けられている。
【0036】
超音波トランスデューサ部110は、コンベックス型の超音波トランスデューサアレイ120を含んでおり、超音波トランスデューサアレイ120は、湾曲した面上に5列に配置された複数の超音波トランスデューサ121〜123を有している。複数の超音波トランスデューサが方向D1に沿って超音波を送受信することにより、方向D1における穿刺針115の超音波画像が形成されるのが一般的であるが、超音波は穿刺針115によって乱反射されないので、このような超音波撮像によっては穿刺針115の超音波画像を明確に捉えることが困難である。
【0037】
そこで、本実施形態においては、超音波の送信方向(例えば、方向D1)と異なる方向D2における穿刺針115の超音波画像が形成される。これにより、穿刺針115の先端を明確に捉えた超音波画像を形成することができる。あるいは、超音波の送信方向における被検体の超音波画像と、超音波の送信方向と異なる方向における穿刺針の超音波画像との両方を形成するようにしても良い。その場合には、図1に示す受信ビームフォーマ22が、受信信号処理部21から出力される複数の受信信号に複数種類の受信フォーカス処理を施すことにより複数の音線信号を生成し、画像信号生成部23が、受信ビームフォーマ22によって生成される複数の音線信号に基づいて、超音波の送信方向における被検体の超音波画像を表す画像信号と、超音波の送信方向と異なる方向における穿刺針の超音波画像を表す画像信号を生成する。表示部25において、それら複数の超音波画像がされる。
【0038】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態においては、受信フォーカス処理が第1の実施形態と異なっており、その他の点に関しては第1の実施形態と同様である。
【0039】
第2の実施形態においては、図1に示す走査制御部11が、送信開口内のそれぞれの超音波トランスデューサから送信される超音波の方向と、その超音波によって生じる超音波エコーを受信する受信開口内の所定の超音波トランスデューサの受信方向との関係に基づいて、送信開口内の複数の超音波トランスデューサの内の一部から送信された超音波によって発生する超音波エコーを所定の超音波トランスデューサが受信することによって受信信号処理部21から出力される複数の受信信号を位相整合して足し合わせることにより音線信号を生成するように受信ビームフォーマ22を制御する。
【0040】
図4は、超音波トランスデューサから送信される超音波ビームと、超音波トランスデューサにおいて超音波エコーが受信されるタイミングを表す受信曲線とを示す図である。図4の(a)は、超音波トランスデューサから送信される超音波ビームの方向と超音波画像形成方向との関係を示している。また、図4の(b)は、送信された超音波が点Pにおいて反射されることにより生じた超音波エコーが超音波トランスデューサにおいて受信されるタイミングを表す受信曲線を示している。
【0041】
図4の(a)に示すように、超音波探触子に含まれている複数の超音波トランスデューサ10aの内から実送信開口内の第1群の超音波トランスデューサ(素子No.1〜No.7)が選択され、実空間における超音波ビームが、第1群の超音波トランスデューサから第1の方向に送信される。この超音波ビームは、通常の超音波ビームよりも広い幅を有しており、第1の方向を中心とするブロードな強度分布が形成される。送信された超音波は、被検体内の点Pにおいて反射され、超音波エコーが、受信開口内の第2群の超音波トランスデューサ(素子No.3〜No.9)によって受信される。
【0042】
ここで、それぞれの超音波トランスデューサから点Pまでの距離は異なっており、送信される超音波ビームは点Pに焦点が絞られていない幅広いビームであるので、それぞれの超音波トランスデューサから送信された超音波が点Pに到達する時刻は異なっている。その結果、図4の(b)に示すように、送信に用いられた超音波トランスデューサの数と同じ数だけの受信曲線が得られる。
【0043】
図1に示す走査制御部11は、実送信開口内のそれぞれの超音波トランスデューサから送信される超音波の方向と、その超音波によって生じる超音波エコーを受信する受信開口内の所定の超音波トランスデューサの受信方向との関係に基づいて、実送信開口の一部に仮想送信開口を設定する。例えば、超音波が反射される点Pから受信開口を見込む角と、点Pから仮想送信開口を見込む角とが、所定の関係(比例関係等)を有するように、仮想送信開口が設定される。ただし、仮想送信開口が実送信開口を超えることはない。また、仮想送信開口の中心及び受信開口の中心が、超音波画像形成方向の中心と一致していることが望ましい。
【0044】
図4の(b)に示すように、仮想送信開口内の複数の超音波トランスデューサ(素子No.5〜No.7)の数と同じ数だけの受信曲線が得られる。さらに、走査制御部11は、その仮想送信開口内の複数の超音波トランスデューサから送信された超音波によって発生する超音波エコーを受信開口内の複数の超音波トランスデューサ(素子No.3〜No.9)が受信することによって受信信号処理部21から出力される複数の受信信号を、上記の受信曲線に従って位相整合して足し合わせることにより音線信号を生成するように受信ビームフォーマ22を制御する。
【0045】
受信ビームフォーマ22は、第2群の超音波トランスデューサに対応する複数の受信信号にそれぞれの遅延を与え、それらの受信信号を加算することにより、受信フォーカス処理を行って音線信号を生成する。画像信号生成部23は、受信ビームフォーマ22によって生成された音線信号に基づいて、Bモード画像信号を生成する。その結果、受信方向(超音波画像形成方向)と一致した送信素子の超音波送信信号に対応する受信信号を抽出して画像信号を生成することになるので、実送信方向と異なる送受信方向の画像信号を有効に抽出することができる。また、各素子からの送信波を区別するために、コード化送信を行うことが望ましい。
【0046】
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。第3の実施形態においては、1つの方向の超音波画像を得るために複数回の送信が行われる点が第2の実施形態と異なっており、その他の点に関しては第2の実施形態と同様である。
【0047】
第3の実施形態においては、走査制御部11が、順次選択された複数の送信開口内の超音波トランスデューサから超音波ビームが複数回送信されるように駆動信号発生部12を制御すると共に、複数回送信された超音波ビームによって発生する超音波エコーを受信開口内の超音波トランスデューサが受信することによって受信信号処理部21から出力される複数組の受信信号に基づいて第1の方向と異なる第2の方向の超音波画像を表す画像信号が生成されるように受信ビームフォーマ22を制御する。
【0048】
図5は、複数の超音波トランスデューサから複数回送信される超音波ビームと、超音波トランスデューサにおいて超音波エコーが受信されるタイミングを表す受信曲線とを示す図である。図5の(a)は、超音波トランスデューサから複数回送信される超音波ビームの方向と超音波画像形成方向との関係を示している。また、図5の(b)は、第1回目の送受信において送信された超音波が点Qにおいて反射されることにより生じた超音波エコーが超音波トランスデューサにおいて受信されるタイミングを表す受信曲線を示しており、図5の(c)は、第2回目の送受信において送信された超音波が点Qにおいて反射されることにより生じた超音波エコーが超音波トランスデューサにおいて受信されるタイミングを表す受信曲線を示している。
【0049】
図5の(a)に示すように、まず、超音波探触子に含まれている複数の超音波トランスデューサ10aの内から実送信開口1内の超音波トランスデューサ(素子No.5〜No.7)が選択され、実空間における超音波ビームが、実送信開口1内の超音波トランスデューサから所定の送信方向に送信される。送信された超音波は、被検体内の点Qにおいて反射され、超音波エコーが、受信開口内の複数の超音波トランスデューサ(素子No.3〜No.9)によって受信される。
【0050】
図1に示す走査制御部11は、実送信開口1内のそれぞれの超音波トランスデューサから送信される超音波の方向と、その超音波によって生じる超音波エコーを受信する受信開口内の所定の超音波トランスデューサの受信方向との関係に基づいて、実送信開口1の一部に仮想送信開口1を設定する。
【0051】
図5の(b)に示すように、仮想送信開口1内の複数の超音波トランスデューサ(素子No.5〜No.7)の数と同じ数だけの受信曲線が得られる。さらに、走査制御部11は、その仮想送信開口1内の複数の超音波トランスデューサから送信された超音波によって発生する超音波エコーを受信開口内の複数の超音波トランスデューサ(素子No.3〜No.9)が受信することによって受信信号処理部21から出力される複数の受信信号を、上記の受信曲線に従って位相整合して足し合わせることにより音線信号を生成するように受信ビームフォーマ22を制御する。
【0052】
再び図5の(a)を参照すると、次に、超音波探触子に含まれている複数の超音波トランスデューサ10aの内から実送信開口2内の超音波トランスデューサ(素子No.4〜No.8)が選択され、実空間における超音波ビームが、実送信開口2内の超音波トランスデューサから所定の送信方向に送信される。送信された超音波は、被検体内の点Qにおいて反射され、超音波エコーが、受信開口内の複数の超音波トランスデューサ(素子No.3〜No.9)によって受信される。
【0053】
図1に示す走査制御部11は、実送信開口2内のそれぞれの超音波トランスデューサから送信される超音波の方向と、その超音波によって生じる超音波エコーを受信する受信開口内の所定の超音波トランスデューサの受信方向との関係に基づいて、実送信開口2の一部に仮想送信開口2を設定する。
【0054】
図5の(c)に示すように、仮想送信開口2内の複数の超音波トランスデューサ(素子No.4〜No.8)の数と同じ数だけの受信曲線が得られる。さらに、走査制御部11は、その仮想送信開口2内の複数の超音波トランスデューサから送信された超音波によって発生する超音波エコーを受信開口内の複数の超音波トランスデューサ(素子No.3〜No.9)が受信することによって受信信号処理部21から出力される複数の受信信号を、上記の受信曲線に従って位相整合して足し合わせることにより音線信号を生成するように受信ビームフォーマ22を制御する。
【0055】
受信ビームフォーマ22は、仮想送信開口1の受信曲線で表される受信信号と仮想送信開口2の受信曲線で表される受信信号とを合成して、それらの受信信号に受信フォーカス処理を施すことにより音線信号を生成する。画像信号生成部23は、受信ビームフォーマ22によって生成された音線信号に基づいて、Bモード画像信号を生成する。その結果、2回の送信によって得られた受信信号を合成して画像信号を生成することができるので、画像信号のSN比が向上する。また、仮想送信開口又は受信開口を広げることができるので、解像度も向上する。
【0056】
さらに、図6に示すように、超音波画像形成位置又は方向によっては、一回の送受信で撮像領域全体の画像信号を得ることができない場合がある。そのような場合には、複数回の送受信を行うことにより、撮像領域全体の画像信号を得ることができる。図6に示すように、第1回目の送受信においては、実送信開口1が設定されることにより、実線で示す送信ビームの範囲内における領域の画像信号が得られる。受信ビームフォーマ22は、第1回目の送受信において得られる受信信号に受信フォーカス処理を施すことにより音線信号を生成する。次に、第2回目の送受信において、実送信開口2が設定されることにより、破線で示す送信ビームの範囲内における斜線領域の画像信号を得ることができる。受信ビームフォーマ22は、第1回目の送受信において得られる受信信号と第2回目の送受信において得られる受信信号とを合成して、それらの受信信号に受信フォーカス処理を施すことにより音線信号を生成する。
【0057】
以上の実施形態において、超音波ビームの各回の送信の際に、複数の異なる仮想送信開口及び受信開口について超音波の受信処理を行い、それによって得られる複数組の受信信号に基づいて超音波画像を形成するようにしても良い。その場合には、別々の方向から受信された画像フィールドにおける共通の点に関する信号を合成して超音波画像を得ることになるので、先に説明した空間コンパウンド法と同様に、スペックルパターンを低減する効果が得られる。
【0058】
例えば、超音波ビームを1回送信した後に、図4に示すような第1の受信処理を行うと共に、図7に示すような第2の受信処理を行うことにより、2組の受信信号が得られる。図7の(a)は、超音波トランスデューサから送信される超音波ビームの方向と超音波画像形成方向との関係を示している。また、図7の(b)は、送信された超音波が点Pにおいて反射されることにより生じた超音波エコーが超音波トランスデューサにおいて受信されるタイミングを表す受信曲線を示している。この例においては、超音波トランスデューサ10aが配列されている面の垂線方向に対し、図4の(a)に示す第1の受信処理において超音波画像形成方向がなす角はθであり、図7の(a)に示す第2の受信処理において超音波画像形成方向がなす角は−θである。このように、異なる超音波画像形成方向に基づいて得られた受信信号を合成することによって、1回の実送信においても、空間コンパウンド法と同様にスペックルパターンを低減する効果が得られる。
【0059】
走査制御部11が、複数の受信開口内の超音波トランスデューサが超音波エコーを受信することによって受信信号処理部21から出力される共通の点Pに関する複数組の受信信号に基づいて超音波画像が合成されるように受信ビームフォーマ22を制御する。受信ビームフォーマ22は、複数の受信開口内の超音波トランスデューサが超音波エコーを受信することによって受信信号処理部21から出力される共通の点Pに関する複数組の受信信号を合成し、合成された受信信号に受信フォーカス処理を施すことにより音線信号を生成する。
【0060】
超音波画像の合成は、音線信号を合成したり画像信号を合成したりすることによっても実現できるが、超音波エコーを受信することによって得られる受信信号を直接合成することが、計算を簡略化するために最も望ましい。即ち、図1に示す受信ビームフォーマ22は、図4の(b)に示す受信曲線上の受信信号と、図7の(b)に示す受信曲線上の受信信号とにそれぞれの遅延を与え、それらの受信信号を加算することにより、受信フォーカス処理を行う。この受信フォーカス処理により、超音波エコーの焦点が絞り込まれた音線信号が形成される。画像信号生成部23は、音線信号に基づいてBモード画像信号を生成する。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明は、超音波を送受信することにより生体内の臓器や骨等の撮像を行って、診断のために用いられる超音波画像を生成する超音波診断装置において利用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る超音波診断装置の構成を示すブロック図である。
【図2】超音波トランスデューサから送信される超音波ビームの方向と超音波画像形成方向との関係を示す図である。
【図3A】超音波内視鏡の挿入部の先端部分の上面を示す平面図である。
【図3B】超音波内視鏡の挿入部の先端部分の側面を示す側面断面図である。
【図4】超音波トランスデューサから送信される超音波ビームと、超音波トランスデューサにおいて超音波エコーが受信されるタイミングを表す受信曲線とを示す図である。
【図5】複数の超音波トランスデューサから複数回送信される超音波ビームと、超音波トランスデューサにおいて超音波エコーが受信されるタイミングを表す受信曲線とを示す図である。
【図6】一度の送信で全深度の画像信号を得ることができない場合を示す図である。
【図7】超音波トランスデューサから送信される超音波ビームと、超音波トランスデューサにおいて超音波エコーが受信されるタイミングを表す受信曲線とを示す図である。
【符号の説明】
【0063】
10 超音波探触子
10a 超音波トランスデューサ
11 走査制御部
12 駆動信号発生部
21 受信信号処理部
21a 前置増幅器
21b 可変利得増幅器
21c ローパスフィルタ
21d A/D変換器
22 受信ビームフォーマ
23 画像信号生成部
24 DSC
25 表示部
31 操作卓
32 制御部
33 格納部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の駆動信号に従って被検体に向けて超音波を送信すると共に、被検体から伝播した超音波エコーを受信することにより複数の受信信号を出力する複数の超音波トランスデューサを含む超音波探触子と、
前記複数の超音波トランスデューサに複数の駆動信号をそれぞれ供給する駆動信号発生部と、
前記複数の超音波トランスデューサからそれぞれ出力される複数の受信信号を処理してディジタル化する受信信号処理部と、
前記受信信号処理部から出力される複数の受信信号に受信フォーカス処理を施すことにより音線信号を生成する受信ビームフォーマと、
前記受信ビームフォーマによって生成される音線信号に基づいて画像信号を生成する画像信号生成手段と、
選択された第1群の超音波トランスデューサから第1の方向を中心とする強度分布を有する超音波ビームが送信されるように前記駆動信号発生部を制御すると共に、選択された第2群の超音波トランスデューサが超音波エコーを受信することによって前記受信信号処理部から出力される複数の受信信号に基づいて前記第1の方向と異なる第2の方向の超音波画像を表す画像信号が生成されるように前記受信ビームフォーマを制御する走査制御手段と、
を具備する超音波診断装置。
【請求項2】
前記走査制御手段が、送信開口内のそれぞれの超音波トランスデューサから送信される超音波の方向と、その超音波によって生じる超音波エコーを受信する受信開口内の所定の超音波トランスデューサの受信方向との関係に基づいて、送信開口内の前記複数の超音波トランスデューサの内の一部から送信された超音波によって発生する超音波エコーを前記所定の超音波トランスデューサが受信することによって前記受信信号処理部から出力される複数の受信信号を位相整合して足し合わせることにより音線信号を生成するように前記受信ビームフォーマを制御する、請求項1記載の超音波診断装置。
【請求項3】
前記走査制御手段が、順次選択された複数の送信開口内の超音波トランスデューサから超音波ビームが複数回送信されるように前記駆動信号発生部を制御すると共に、複数回送信された超音波ビームによって発生する超音波エコーを受信開口内の超音波トランスデューサが受信することによって前記受信信号処理部から出力される複数組の受信信号に基づいて前記第1の方向と異なる第2の方向の超音波画像を表す画像信号が生成されるように前記受信ビームフォーマを制御する、請求項1又は2記載の超音波診断装置。
【請求項4】
前記走査制御手段が、複数の受信開口内の超音波トランスデューサが超音波エコーを受信することによって前記受信信号処理部から出力される共通の点に関する複数組の受信信号に基づいて超音波画像が合成されるように前記受信ビームフォーマを制御する、請求項1〜3のいずれか1項記載の超音波診断装置。
【請求項5】
前記受信ビームフォーマが、複数の受信開口内の超音波トランスデューサが超音波エコーを受信することによって前記受信信号処理部から出力される共通の点に関する複数組の受信信号に受信フォーカス処理を施すことにより音線信号を生成する、請求項4記載の超音波診断装置。
【請求項6】
前記走査制御手段が、選択された超音波トランスデューサから送信される超音波ビームの前記第1の方向におけるエネルギーの1/10以上のエネルギーが存在する空間領域における超音波画像を表す画像信号が生成されるように前記受信ビームフォーマを制御する、請求項1〜5のいずれか1項記載の超音波診断装置。
【請求項7】
前記受信ビームフォーマが、前記受信信号処理部から出力される複数の受信信号に複数種類の受信フォーカス処理を施すことにより複数の音線信号を生成し、
前記画像信号生成手段が、前記受信ビームフォーマによって生成される複数の音線信号に基づいて複数の画像信号を生成し、
前記画像信号生成手段によって生成される複数の画像信号によって表される複数の超音波画像を表示する表示部をさらに具備する、請求項1〜6のいずれか1項記載の超音波診断装置。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−51379(P2010−51379A)
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−216998(P2008−216998)
【出願日】平成20年8月26日(2008.8.26)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】