説明

車両用灯具の製造方法及び車両用灯具のレンズ並びに車両用灯具のレンズ成形用シート部材

【課題】フィルム状のシート部材を真空成形することで形成される多色レンズのランプ機能色が略均一な色を呈するようにできる車両用灯具の製造方法及び車両用灯具のレンズ並びに車両用灯具のレンズ成形用シート部材の提供を課題とする。
【解決手段】ランプ機能色Rが印刷されたフィルム状のシート部材52を真空成形用金型60によって真空成形することで車両用灯具20のレンズ50を製造する方法であって、ランプ機能色Rに他の部位よりも色が濃い濃色部Rdを付与し、真空成形によってシート部材52が伸張することにより、濃色部Rdを伸張させて淡色化し、ランプ機能色Rが略均一な色を呈するようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多色レンズを有するリアコンビネーションランプ等の車両用灯具の製造方法及び車両用灯具のレンズ並びに車両用灯具のレンズ成形用シート部材に関する。
【背景技術】
【0002】
光源を収容した灯室が複数配置され、各灯室のランプ機能色に色分けされた多色レンズで、その各灯室が塞がれる構成とされたリアコンビネーションランプ等の車両用灯具において、ランプ機能色が着色された転写フィルムを真空引きして金型に密着させ、その後、レンズ形成用樹脂材を射出成形することで多色レンズを形成する方法は、従来から知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平1−303402号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、射出成形によって形成される多色レンズは肉厚であるため、車両用灯具の軽量化を図る場合には適さない。そのため、ランプ機能色に色分けされたフィルム状のシート部材を真空成形することによって多色レンズを肉薄に形成し、車両用灯具の軽量化を図ることが考えられたが、この場合には、フィルム状のシート部材が真空成形時に伸張するため、ランプ機能色に所望とする色よりも淡色となる部分が現出する不具合がある。
【0004】
そこで、本発明は、上記事情に鑑み、フィルム状のシート部材を真空成形することで形成される多色レンズのランプ機能色が略均一な色を呈するようにできる車両用灯具の製造方法と、その車両用灯具のレンズ並びに車両用灯具のレンズ成形用シート部材を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載の車両用灯具の製造方法は、ランプ機能色が印刷されたフィルム状のシート部材を真空成形用金型によって真空成形することで車両用灯具のレンズを製造する方法であって、前記ランプ機能色に他の部位よりも色が濃い濃色部を付与し、真空成形によって前記シート部材が伸張することにより、前記濃色部を伸張させて淡色化し、前記ランプ機能色が略均一な色を呈するようにしたことを特徴としている。
【0006】
請求項1に記載の発明によれば、ランプ機能色に他の部位よりも色が濃い濃色部が付与されているので、そのランプ機能色が印刷されたフィルム状のシート部材を真空成形することによって多色レンズを形成しても、そのランプ機能色が略均一な色を呈するようにできる。
【0007】
また、請求項2に記載の車両用灯具の製造方法は、請求項1に記載の車両用灯具の製造方法において、前記濃色部を前記真空成形用金型に形成された膨出部に対向配置させて真空成形することを特徴としている。
【0008】
請求項2に記載の発明によれば、曲面を有する多色レンズを形成する場合でも、そのランプ機能色が略均一な色を呈するようにできる。すなわち、曲面を有する多色レンズを形成する際には、真空成形用金型に形成された膨出部によって、その曲面を形成する。したがって、この膨出部において、シート部材は著しく伸張する。そのため、その膨出部に濃色部を対向配置させることで、ランプ機能色が略均一な色を呈するようにできる。
【0009】
また、請求項3に記載の車両用灯具の製造方法は、請求項2に記載の車両用灯具の製造方法において、前記濃色部が、前記膨出部の略中央部付近に行くに従って濃色とされていることを特徴としている。
【0010】
請求項3に記載の発明によれば、シート部材の伸張が最も著しい膨出部の略中央部付近においても、ランプ機能色が略均一な色を呈するようにできる。
【0011】
また、請求項4に記載の車両用灯具の製造方法は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車両用灯具の製造方法において、前記濃色部の濃淡が、前記シート部材の伸張の度合いが小さいほど淡色となるように徐変されていることを特徴としている。
【0012】
請求項4に記載の発明によれば、真空成形後のランプ機能色が略均一な色を呈するようにできる。
【0013】
また、本発明に係る請求項5に記載の車両用灯具のレンズは、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の車両用灯具の製造方法によって製造されたことを特徴としている。
【0014】
請求項5に記載の発明によれば、ランプ機能色が略均一な色を呈するフィルム状のレンズを得ることができる。
【0015】
また、本発明に係る請求項6に記載の車両用灯具のレンズ成形用シート部材は、他の部位よりも色が濃い濃色部が付与されたランプ機能色が印刷されたフィルム状とされていることを特徴としている。
【0016】
請求項6に記載の発明によれば、ランプ機能色に他の部位よりも色が濃い濃色部が付与されているので、そのランプ機能色が印刷されたフィルム状のシート部材を真空成形することによって多色レンズを形成しても、そのランプ機能色が略均一な色を呈するようにできる。
【0017】
また、請求項7に記載の車両用灯具のレンズ成形用シート部材は、請求項6に記載の車両用灯具のレンズ成形用シート部材において、真空成形用金型に形成された膨出部に対向配置させる部位が前記濃色部とされていることを特徴としている。
【0018】
請求項7に記載の発明によれば、曲面を有する多色レンズを形成する場合でも、そのランプ機能色が略均一な色を呈するようにできる。すなわち、曲面を有する多色レンズを形成する際には、真空成形用金型に形成された膨出部によって曲面を形成する。したがって、この膨出部において、シート部材は著しく伸張する。そのため、その膨出部に濃色部を対向配置させることで、ランプ機能色が略均一な色を呈するようにできる。
【0019】
また、請求項8に記載の車両用灯具のレンズ成形用シート部材は、請求項7に記載の車両用灯具のレンズ成形用シート部材において、前記膨出部の略中央部付近に行くに従って濃色とされていることを特徴としている。
【0020】
請求項8に記載の発明によれば、シート部材の伸張が最も著しい膨出部の略中央部付近においても、ランプ機能色が略均一な色を呈するようにできる。
【0021】
また、請求項9に記載の車両用灯具のレンズ成形用シート部材は、請求項6〜請求項8の何れか1項に記載の車両用灯具のレンズ成形用シート部材において、前記濃色部の濃淡が、伸張の度合いが小さいほど淡色となるように徐変されていることを特徴としている。
【0022】
請求項9に記載の発明によれば、真空成形後のランプ機能色が略均一な色を呈するようにできる。
【発明の効果】
【0023】
以上のように、本発明によれば、フィルム状のシート部材を真空成形することで形成される多色レンズのランプ機能色が略均一な色を呈するようにできる車両用灯具の製造方法と、その車両用灯具のレンズ並びに車両用灯具のレンズ成形用シート部材を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の最良な実施の形態について、図面に示す実施例を基に詳細に説明する。図1は車両の車体後部側を示す概略斜視図であり、図2は本実施形態に係る車両用灯具(リアコンビネーションランプ20)を示す概略側断面図である。そして、図3は多色レンズを示す概略正面図であり、図4は多色レンズを真空成形する真空成形用金型を示す概略側断面図である。
【0025】
また、図5(A)は真空成形前のシート部材を示す概略正面図及び概略側面図であり、図5(B)は真空成形後の多色レンズを示す概略正面図及び概略側面図である。そして、図6(A)は比較例に係る真空成形前のシート部材を示す概略正面図及び概略側面図であり、図6(B)は比較例に係る真空成形後の多色レンズを示す概略正面図及び概略側面図である。なお、各図において適宜示す矢印UPは車体上方向を示し、矢印FRは車体前方向を示す。
【0026】
図1で示すように、車両10の車体後方側端部には、リアバンパ14が車幅方向に配置されている。そして、リアバンパ14の車体上方側で、かつ車幅方向両端部には、車両用灯具の一例としてのリアコンビネーションランプ20が左右一対で配置されている。このリアコンビネーションランプ20においては、テールランプ(ブレーキランプ)22、リアターンシグナルランプ24、バックアップランプ26が車体上下方向に並設されている(図2参照)。
【0027】
また、図2で示すように、テールランプ22、リアターンシグナルランプ24、バックアップランプ26は、それぞれのランプハウジング32、34、36内に、光源(例えばバルブやLED(発光ダイオード)等)30と、光源30からの拡散光を反射したり、後方車両のヘッドランプから照射された光を反射する反射板である凹鏡面状のリフレクタ(図示省略)と、を収容している。
【0028】
光源30からの光を照射可能に開口された各ランプハウジング32、34、36の裏面には、支持突起38が複数個ずつ突設されており、各支持突起38が、車体12のリアエンドパネル16に固着された複数の支持部材18に、それぞれ支持されるようになっている。これにより、各ランプハウジング32、34、36が車体12に対して固定される構成である。
【0029】
そして、各ランプハウジング32、34、36の略中央位置には、光源30を装着するためのソケット(バックカバー)28が取り付けられている。ソケット28には、各ランプハウジング32、34、36の裏側となる車体前方側へ向けて電極が突設されており、この電極に電気配線(図示省略)が接続されて、光源30へ通電可能とされている。
【0030】
また、真ん中に位置するランプハウジング34の開口部34Aの上端部と、上側に位置するランプハウジング32の開口部32Aの下端部とが一体に連結され、真ん中に位置するランプハウジング34の開口部34Aの下端部と、下側に位置するランプハウジング36の開口部36Aの上端部とが一体に連結されており、各連結部分によって、各灯室40を仕切る遮光壁42、44がそれぞれ形成されるようになっている。
【0031】
また、各ランプハウジング32、34、36の開口部32A、34A、36Aを閉塞し、各ランプハウジング32、34、36毎に灯室40を形成する樹脂製の多色レンズ50が単一で設けられている。この多色レンズ50は、光源30から発せられ、図示しないリフレクタにより反射された光を透過させて発光させるようになっており、各灯室40別のランプ機能色に色分けされている。
【0032】
すなわち、この多色レンズ50は、図4で示すように、ランプ機能色(本実施例では赤色R)が裏面の所定位置に印刷された半透明(又は透明)なフィルム状のレンズ成形用シート部材(以下、単に「シート部材」という)52を、真空成形することによって形成されており、例えば図3で示すように、上側のテールランプ22が赤色Rとされ、中央のリアターンシグナルランプ24と下側のバックアップランプ26が半透明色(クリア色)Sとされている。
【0033】
なお、リアターンシグナルランプ24は黄色(アンバー色)で発光される。そのため、中央の光源30には黄色のバルブやLED等が設定され、リアターンシグナルランプ24における多色レンズ50のレンズ色が半透明色Sとされていても、リアターンシグナルランプ24がランプ機能色である黄色に発光されるようになっている。
【0034】
そして、その多色レンズ50の赤色R部位の上部側は曲面形状とされている(図2参照)。ここで、フィルム状のシート部材52を真空成形した場合、そのシート部材52は伸張する。特に、その曲面形状を形成する部位の伸張は著しい。したがって、図5(A)で示すように、シート部材52に印刷するランプ機能色である赤色Rには、他の部位よりも色が濃い濃色部Rdを付与している。
【0035】
すなわち、この濃色部Rdは、曲面形状が形成されるために著しく伸張する(曲率の大きい)赤色R部位の略中央部付近が最も濃色となるように付与され、その濃色部Rdの濃淡は、シート部材52の伸張の度合いが小さいほど淡色となるように、この場合は、シート部材52(多色レンズ50)の周縁部に行くに従って淡色となるように徐変されている(連続的又は段階的に淡色となるように変化している)。
【0036】
したがって、そのシート部材52を真空成形し、その赤色R部位の略中央部付近に曲面を形成したときには、そのシート部材52が伸張するのに伴って、その濃色部Rdが著しく伸張して淡色化するため、図5(B)で示すように、ランプ機能色である赤色Rが全体的に略均一な色を呈するようになる。
【0037】
また、多色レンズ50において、異なるランプ機能色間(赤色R部位と半透明色S部位の間)が、遮光壁42と対向する境界部(見切り部)54とされている。そして、各遮光壁42、44の先端部(車体後方側端部)は、多色レンズ50の裏面に非接触状態で対向配置されるようになっている(図2参照)。
【0038】
また、多色レンズ50の板厚D(図5参照)は、例えばD=0.3mm〜1.0mmとされている。ここで、板厚Dの下限を0.3mmとしているのは、板厚Dが0.3mm未満の多色レンズ50を製造するのが困難であり、板厚Dの上限を1.0mmとしているのは、板厚Dが1.0mmより大きいと、フィルム状シート部材52の真空成形によって多色レンズ50を成形し難いからである。つまり、板厚Dを0.3mm〜1.0mmとすることにより、多色レンズ50を真空成形により容易に成形できる構成である。
【0039】
以上のような構成のリアコンビネーションランプ(車両用灯具)20において、次にその作用について説明する。本実施例に係る多色レンズ50は、所定部位がランプ機能色(本実施例では赤色R)で印刷された半透明なフィルム状シート部材52を加熱しつつ、例えば略半球状の膨出部62を有する真空成形用金型60に吸引して真空成形することで、少なくとも一部(赤色R部位)に曲面を有する形状に形成される。
【0040】
ここで、フィルム状のシート部材52を真空成形すると、そのシート部材52は伸張する。そして特に、膨出部62の(曲率の大きい)略中央部付近において、そのシート部材52は最も著しく伸張する。
【0041】
したがって、図6(A)で示す比較例のように、ランプ機能色である赤色Rが略均一に印刷されているシート部材52を真空成形すると、図6(B)で示すように、膨出部62の略中央部付近上に対向配置された部位の赤色Rが、その略中央部付近に行くに従って淡色となる淡色部Riとなり、真空成形後の多色レンズ50において、ランプ機能色である赤色Rが不均一な色を呈することになる。
【0042】
そのため、本実施例では、真空成形前にフィルム状シート部材52に印刷するランプ機能色、即ち赤色Rを、真空成形用金型60の膨出部62の略中央部付近に行くに従って濃色となるように構成している。
【0043】
換言すれば、フィルム状シート部材52の赤色R部位で、かつ曲面形状が形成される際に最も伸張する(曲率の大きい)略中央部付近に、最も濃色とされた濃色部Rdを付与するとともに、その濃色部Rdの濃淡を、シート部材52(多色レンズ50)の周縁部に行くに従って(シート部材52の伸張の度合いが小さいほど)淡色となるように徐変させている(図5(A)参照)。
【0044】
これにより、真空成形後の多色レンズ50において、ランプ機能色である赤色Rが全体的に略均一な色を呈するようになる。つまり、濃色部Rdが付与された赤色R(ランプ機能色)が印刷されたフィルム状シート部材52を真空成形用金型60で真空成形すると、そのシート部材52が伸張するのに伴って、膨出部62の略中央部付近上に対向配置された濃色部Rdが著しく伸張するので、その濃色部Rdが淡色に変化する(淡色化される)。
【0045】
よって、図5(B)で示すように、真空成形後の多色レンズ50において、そのランプ機能色である赤色Rの濃淡が略均一化され、全体的に略均一な赤色Rを呈するようになる。このように、曲面を有する多色レンズ50を形成する際には、フィルム状シート部材52に印刷するランプ機能色(赤色R)の所定位置(曲面を形成する膨出部62に対向する位置)に、他の部位よりも色の濃い濃色部Rdを付与する構成とすればよく、これにより、略均一なランプ機能色(赤色R)を呈するフィルム状の多色レンズ50を得ることができる。
【0046】
以上、本実施形態に係る車両用灯具の製造方法及び車両用灯具のレンズ並びに車両用灯具のレンズ成形用シート部材をリアコンビネーションランプ20に適用した場合について説明したが、本実施形態に係る車両用灯具の製造方法及び車両用灯具のレンズ並びに車両用灯具のレンズ成形用シート部材は、図示の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、適宜設計変更可能なものである。例えば、車両10に配設されるフォグランプ等を備えた他の車両用灯具にも、本発明を適用することが可能である。
【0047】
また、本実施例では、リアターンシグナルランプ24とバックアップランプ26における多色レンズ50のレンズ色を共に半透明色Sとし、ランプ機能色の違いは、光源30の色を変えることで対応した。すなわち、リアターンシグナルランプ24の光源30は黄色のバルブやLED等で構成し、バックアップランプ26の光源30は白色のバルブやLED等で構成した。
【0048】
しかしながら、リアターンシグナルランプ24とバックアップランプ26のランプ機能色の違いは、多色レンズ50のレンズ色の違いによって対応する構成にしてもよい。すなわち、リアターンシグナルランプ24のレンズ色を黄色とし、バックアップランプ26のレンズ色を半透明色Sとしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】車両の車体後部側を示す概略斜視図
【図2】車両用灯具(リアコンビネーションランプ)を示す概略側断面図
【図3】多色レンズを示す概略正面図
【図4】多色レンズを真空成形する真空成形用金型を示す概略側断面図
【図5】(A)真空成形前のシート部材を示す概略正面図及び概略側面図、(B)真空成形後の多色レンズを示す概略正面図及び概略側面図
【図6】(A)比較例に係る真空成形前のシート部材を示す概略正面図及び概略側面図、(B)比較例に係る真空成形後の多色レンズを示す概略正面図及び概略側面図
【符号の説明】
【0050】
10 車両
20 リアコンビネーションランプ(車両用灯具)
22 テールランプ
24 リアターンシグナルランプ
26 バックアップランプ
30 光源
32 ランプハウジング
34 ランプハウジング
36 ランプハウジング
40 灯室
42 遮光壁
44 遮光壁
50 多色レンズ(レンズ)
52 シート部材(レンズ成形用シート部材)
60 真空成形用金型
62 膨出部
R 赤色(ランプ機能色)
Rd 濃色部
Ri 淡色部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ランプ機能色が印刷されたフィルム状のシート部材を真空成形用金型によって真空成形することで車両用灯具のレンズを製造する方法であって、
前記ランプ機能色に他の部位よりも色が濃い濃色部を付与し、真空成形によって前記シート部材が伸張することにより、前記濃色部を伸張させて淡色化し、前記ランプ機能色が略均一な色を呈するようにしたことを特徴とする車両用灯具の製造方法。
【請求項2】
前記濃色部を前記真空成形用金型に形成された膨出部に対向配置させて真空成形することを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具の製造方法。
【請求項3】
前記濃色部は、前記膨出部の略中央部付近に行くに従って濃色とされていることを特徴とする請求項2に記載の車両用灯具の製造方法。
【請求項4】
前記濃色部の濃淡は、前記シート部材の伸張の度合いが小さいほど淡色となるように徐変されていることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車両用灯具の製造方法。
【請求項5】
請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の車両用灯具の製造方法によって製造されたことを特徴とする車両用灯具のレンズ。
【請求項6】
他の部位よりも色が濃い濃色部が付与されたランプ機能色が印刷されたフィルム状とされていることを特徴とする車両用灯具のレンズ成形用シート部材。
【請求項7】
真空成形用金型に形成された膨出部に対向配置させる部位が前記濃色部とされていることを特徴とする請求項6に記載の車両用灯具のレンズ成形用シート部材。
【請求項8】
前記膨出部の略中央部付近に行くに従って濃色とされていることを特徴とする請求項7に記載の車両用灯具のレンズ成形用シート部材。
【請求項9】
前記濃色部の濃淡は、伸張の度合いが小さいほど淡色となるように徐変されていることを特徴とする請求項6〜請求項8の何れか1項に記載の車両用灯具のレンズ成形用シート部材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−153113(P2010−153113A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−327951(P2008−327951)
【出願日】平成20年12月24日(2008.12.24)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】