説明

車両用灯具

【課題】複数の導光要素を隣接配置しても導光体内で色の交じりが起こることなく、固定構造の簡略化も図れる導光体を備えた車両用灯具を提供する。
【解決手段】複数の光源42,44と、その端部12から入射した光源光を導光することにより発光する導光体100と、を車両用灯具1の灯室S内に備え、導光体100は、相互に隣接配置されるとともにその側面14所定位置に内面反射要素15が設けられた複数の柱状導光要素10a,10b,10cと、該導光要素の側面17と側面17の間に配置された遮光要素20a,20bと、を一体にして構成した。
導光要素10a,10b,10c間に、遮光要素20a,20bを介在させたことで、各導光要素10a,10b,10c内を導光する光が他の導光要素へ混入するのが遮光される。これにより、導光体100内で導光要素10a,10b,10cの光が交じることがなく、灯具としての見栄えや視認性が劣るのを防ぐことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、導光により発光する導光要素からなる導光体が設けられた車両用灯具に係り、特に、導光要素の端部から入射した光源光が、同要素内で内面反射を繰り返しながら導光されるとともに、同要素側面所定領域に形成した内面反射要素で反射されて出射することで発光する導光要素を複数備えた導光体が設けられた車両用灯具に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の導光要素としては、その一端部から入射した光源光が、他方の端部に向かって内面反射を繰り返しながら導光されるとともに、その側面の裏面領域に形成された反射面によって反射されてその側面の前面領域から光出射し、ライン状に発光する光ファイバがある。特許文献1では、係る光ファイバ(導光要素)複数本を相互に接着剤で接着して板状アレイ上に並列に固定し、かつ各光ファイバに異なる色の光源光を入射させて、光ファイバ全体を帯状に発光させる導光体が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6−201917号公報(段落0031、0067、0072〜0074、図9、図10参照)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1のような導光体では、複数本の光ファイバ(導光要素)同士を並列配置するために、赤の光を伝送発光する第1の光ファイバ、緑の光を伝送発光する第2の光ファイバ、赤の光を伝送発光する第1の光ファイバが相互に隣接していることから、導光体内で導光要素同士の色の交じりが生じるという問題があった。さらには、上記のような複雑な固定構造を取る必要がある上に、上記アレイのような固定部材も別途必要となって部品点数も多かった。
【0005】
本願発明は、前記した従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、複数の導光要素を隣接配置しても導光体内で色の交じりが起こることなく、固定構造の簡略化も図れる導光体を備えた車両用灯具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、請求項1の発明は、複数の光源と、その端部から入射した前記光源光を導光することにより発光する導光体と、を灯室内に備えた車両用灯具において、前記導光体は、相互に隣接配置されるとともにその側面所定位置に内面反射要素が設けられた複数の柱状導光要素と、該導光要素の側面と側面の間に配置された遮光要素と、が一体化されてなることを特徴とする。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1に記載の車両用灯具において、前記導光要素と前記遮光要素は樹脂製であって、前記一体化は、二色成形によりなされたことを特徴とする。
【0008】
請求項3の発明は、請求項2に記載の車両用灯具において、前記遮光要素は板状であって、前記導光体は、前記遮光要素及び前記導光要素のうち該遮光要素に接触する部分が、他の部分よりも、前記灯室内前後方向の厚みが厚く形成されたことを特徴とする。
【0009】
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の車両用灯具において、前記複数の光源は、異なる色を発光することを特徴とする。
【0010】
請求項5の発明は、請求項2〜4のいずれかに記載の車両用灯具において、前記導光体の前記灯室内への固定部は樹脂製であって、前記導光体と一体成形で形成されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に係る発明によれば、相互に隣接しながら灯室内所定方向に延在する複数の導光要素と導光要素の間に、光非透過性の遮光要素を介在させる構成とすることで、一方の導光要素内を導光する光が他方の導光要素へ混入するのが遮光され、防がれる。これにより、導光体内で導光要素同士の光が交じることで意図しない配光がでることが無くなり、灯具としての見栄えや視認性が劣るのを防ぐことができる。
【0012】
請求項2に係る発明によれば、導光体が、導光要素と遮光要素が並列配置した一の樹脂成形体として形成されるので、複数の導光要素間を接着剤で連結したり、アレイ等の別部材上に固定する必要が無いので、固定構造が簡略化し、部品点数も削減される。
【0013】
請求項3に係る発明によれば、導光体のうち、遮光要素及び導光要素の(遮光要素との)接触部の厚みを、発光部となる他の部分(接触部以外の部分)よりも厚く形成したことで、成形体としての剛性が向上する。また、遮光要素と導光要素が面で接触し、かつ厚みを増した分接触面積が大きく設けられたことで、遮光要素と導光要素の密着性が向上する。これにより、導光体(成形体)の寸法精度、強度が向上する。
【0014】
請求項4に係る発明によれば、例えばある導光要素には白色光源、ある導光要素にはアンバー色光源、というように構成して、一の導光体で複数の発光を形成することができるので、クリアランスランプとターンシグナルランプの両機能を一の導光体で担うことができる。これにより、光源の色次第で、一の導光体で多機能を有する車両用灯具を提供することができ、かつ遮光要素によって導光要素同士の混色が生じないため、灯具としての識別性が劣ることも無い。
【0015】
請求項5に係る発明によれば、導光体を灯室内へ取り付けるためのネジ穴や凹凸ランス係合部等として形成される固定部を、導光体と一体成形体として形成することで、部品点数も少なく、導光体の灯具への取り付けも容易となる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を実施例に基づいて説明する。
【実施例1】
【0017】
図1は本発明の第1の実施例に係る導光体が設けられた自動車用前照灯の正面図、図2は同導光体が配置された部分の縦断面図(図1示す線II−IIに沿う断面図)、図3は同導光体の固定方法を説明する図であって、図3(a)は導光体側の固定部の詳細を示す、導光体の背面斜視図、図3(b)は導光体を取り付けた状態を示す、エクステンションリフレクタの背面斜視図である。なお、図1では透明な透光カバー4を介して透けて見える灯室S内を実線で示し、光源であるLED42,44は、後述のエクステンションリフレクタ30により灯具正面視には視認されない構成となっているため破線で示す。
【0018】
図1において、車両用灯具1は、車両正面視右側に設けられた前照灯(HL)であり、容器状をしたランプボディ2と透明な透光カバー4で画成された灯室S内に、正面視右側にロービームランプ(LoL)5が、左側にハイビームランプ(HiL)6が、そして、前記LoL5とHiL6の下側領域には、後述の導光体100からなる、デイタイムランニングランプ(DRL,但し夜間はクリアランスランプ)7及びターンシグナルランプ(TSL)8が一体となった、多機能ランプ9が配設されている。
【0019】
多機能ランプ9を構成する導光体100は、柱状の導光要素10a,10b,10cが3本と、該導光要素10a・10b・10cの間に配置された遮光要素20a,20bが2枚と、からなり、導光要素10a,10b,10cと遮光要素20a,20bがサンドイッチ構造となった、全体が平板状の光学部材であり、灯室S内を左右方向に延在配置されている。また、導光体100の背面には、導光体100を灯室S内へ取り付けるための固定部22,22が形成されている。
【0020】
導光要素10a,10b,10cは、横断面矩形の柱形状の無色透明な合成樹脂(例えば、アクリル樹脂)で形成されている。係る導光要素10a,10b,10cは、灯室S内を、相互に隣接しながら並列に延在しており、導光要素10a,10b,10cの両端部12,13のうち一方の端部、本実施例では灯具正面視左側の端部12,12,12には、それぞれ、光源となるLED42、44が、その照射軸が左側端部12の端面に直交する位置に配設されている。
【0021】
本実施例において、LED42はアンバー色発光するもの、LED44は白色発光するものが採用されている。これら光源は、導光体100の灯具正面視左側の上記位置に、灯室S内上方から順にLED42、44、42の順となるように、例えばLEDユニットアッシー40の形態で配設されている。
【0022】
また、導光要素10a,10b,10cの四側面のうち、導光体100を灯室S内に固定したときの導光体100の背面側となる面(以下、背側面14という)には、略全域に亘って、プリズム状の溝によって形成される内面反射要素である反射ステップ15が所定ピッチをもって設けられていて、LED42、44、42からの光源光は、各左側端部12から入射して導光要素10a,10b,10c内を内面反射を繰り返しながら他方の端部13へ向けて導光するとともに、反射ステップ15によって内面反射されて導光要素10a,10b,10cの前側面(固定した際に導光体100の前面側となる面)16から灯具前方へ向けて出射する。即ち、導光体100は、上下の導光要素10a,10cはアンバー色にライン発光するTSL8、中央の導光要素10cは白色にライン発光するDRL7として機能する、多機能ランプ9となる。
【0023】
遮光要素20a,20bは、横断面矩形の平板状で、光非透過性の合成樹脂からなり、入射した光を吸光することにより遮光する。本実施例では、一例として黒色の樹脂からなり、導光要素10a・10b,10b・10cの間、即ち、導光要素10a,10b,10cの四側面のうち、固定状態において導光体100の上面側,下面側となる側面17・側面17の間に形成されている。
【0024】
また、導光体100の灯室S内への固定部22,22は、導光体100がその長手方向の両端部側二箇所で固定保持されるように、導光体100の背面の導光体長手方向略対称位置に、遮光要素20a,20bから灯室S内後方へ延出形成されている。詳細には、固定部22は、遮光要素20a,20bと同一の樹脂からなり、遮光要素20aと遮光要素20bの一部を延出させて成形した、上下一対の棒状のフック部であり、その先端部は断面三角形状に形成されて、上方側の固定部22は上方に向けて凸となるようにテーパーする突起部22aが,下方側の固定部22は下方に向けて凸となるようにテーパーする突起部22bが、上下対称形状に形成されている。
【0025】
そして、上記導光要素10a,10b,10cと、固定部22,22を備える遮光要素20a,20bは、所謂二色成形により一体に形成されて導光体100を構成している。即ち、先に導光要素10a,10b,10cを形成するアクリル樹脂を先打ち用型に射出してTSL8部及びDRL7部を樹脂成形し、その後に黒色樹脂を後打ち用型に射出して、前記TSL8部及びDRL7部と一体に、遮光要素20a,20b部及び固定部22,22を樹脂成形する。
【0026】
また、灯室S内には、前記LoL5のランプユニットと、HiL6のランプユニットと、多機能ランプ9(導光体100)と、ランプボディ2との間に生じる隙間を隠すために、その表面にアルミ蒸着処理が施されたエクステンションリフレクタ30が配設されている。エクステンションリフレクタ30は、正面視外形が灯具1の形状と略同一形状の目隠し板であって、ランプボディ2の前面開口部と上記ランプ5,6,9との間の領域が前方に対して覆われている。そして、平板状の導光体100が配設される位置には、導光体100が収容可能な帯状の溝部32が形成されている。係る溝部32は、表面アルミ蒸着処理に加えシボ塗装が施されて、導光体100からの灯具後方向への漏光を灯具前方に向かう配光とするリフレクタ部となっている。
【0027】
また、溝部32には、前記導光体100の固定部22,22に対応する位置に、係合部34,34が形成されている。係合部34は、溝部32の上記位置に形成された灯具後方に窪む縦長凹部であって、導光体100の突起部22a,22bを除く上方側固定部22・下方側固定部22間の外径と対応する所定長さの凹部として形成されている。係合部34には、その上下方向に開口部34a,34bが設けられており、固定部22が係合部34に押し込まれると、固定部22の一対の突起部部22a,22bが自動的に係合部34の開口部34a,34bに嵌合(凹凸ランス係合)し、導光体100が溝部32に確実に抜け止め保持される。
【0028】
本実施例によれば、導光要素10a内を内面反射を繰り返しながら導光するアンバー色の光のうち、白色発光する導光要素10bへ向かう光は、遮光要素20aによって遮光される。一方、導光要素10b内を内面反射を繰り返しながら導光する白色の光のうち、アンバー色発光する導光要素10aへ向かう光も、遮光要素20aで遮光される。同様に、導光要素10b,10c間の白色の光とアンバー色の光の混入も、遮光要素20bによって遮光される。
【0029】
複数の導光要素を隣接配置させた構成をとる導光体では、入射した光源光は原則、一の導光要素内を全反射を繰り返しながら導光されるが、一部は隣接する他の導光要素へ混入し、異色の光源が用いられた場合には、導光体内において導光要素同士の色が混色して灯具としての見栄えや視認性が劣ることがあり、また、同色の光源を用いた場合であっても、導光要素同士の光が交じることで意図しない配光が生じることがあった。しかし、本実施例における導光体100では、相互に隣接しながら延在する複数の導光要素10a,10b,10cの間に、光非透過性の遮光要素20a,20bを介在させて構成したことで、遮光要素20a,20bにより漏光は遮光されて、導光体100内において導光要素10a,10b,10c内を導光する光が他の導光要素10a,10b,10cへ混入することがない。
【0030】
即ち、上下の導光要素10a,10cはアンバー色にライン発光するTSL8として、中央の導光要素10bは白色にライン発光するDRL7として、両者の境界において互いの色味が交じり合うことなく意図した通りに発光する。これにより、点灯時における灯具としての見栄えや視認性が劣ることがなく、灯具としての識別性が劣ることもなく、DRL7とTSL8の両機能を担う、外観品質も高い多機能ランプ9が、一の導光体100で形成される。
【0031】
また、係る導光体100は、導光要素10a,10b,10c部と遮光要素20a,20b部が並列する構成に、二色成形により形成されている。従来、複数の導光要素が並列する導光体を形成するには、導光要素間を接着剤で連結したり、アレイ等の別部材上に固定して並列形状を維持する必要があったが、本実施例では、導光要素10a,10b,10cと遮光要素20a,20bを一の樹脂成形体として形成したので、導光要素10a,10b,10c同士の固定構造が簡略化するとともに、部品点数も削減されている。
【0032】
さらに、導光体100を灯室S内へ取り付けるための固定部22は、二色成形時に遮光要素20a,20bで延出成形されているので、導光体100と一体成形体として形成されるため、この点からも部品点数が削減されている。
【0033】
また、係る導光体100の固定方法は、導光体100をエクステンションリフレクタ30の溝部32へ押し込むだけでワンタッチで取り付けることができ、その後に係るエクステンションリフレクタ30を、例えば透光カバー4にネジ固定すれば良いので、導光体100の灯室S内への取り付けは簡単に行える。
【実施例2】
【0034】
図4、図5は、本願発明の第2の実施例を示し、図4は第2の実施例に係る導光体の正面図で、図5は同導光体の縦断面図(図4に示す線VI―VIに沿う断面図)である。第2の実施例では、導光体100を灯室S内へ取り付けるための固定部が、第1の実施例における凹凸ランス係合用の固定部22,22に代えて、ネジ固定用の固定部36,36,36,36として形成されたことと、後述のように導光体100の一部の厚みを変更したこと以外は、第1の実施例と同様である。
【0035】
固定部36は、導光体100がその長手方向両端部の上下箇所で固定保持されるように、導光体100の背面の導光体長手方向略対称位置に形成された、上下一対の、締結ネジ用のネジ挿通孔が設けられた屈曲ブラケットであり、前記二色成形時に、導光要素10a,10b,10cと同一の樹脂で、導光要素10aの上側面17から二箇所,導光要素10cの下側面17から二箇所に、導光要素10a,10cから一体に延出形成されている。
【0036】
本実施例では、第1の実施例と同様、遮光要素20a,20bによって導光要素10a・10b・10c間で色が交じることの無い、灯具としての見栄え,視認性,及び識別性が劣ることのない多機能ランプ9となる導光体100を、固定部36を介して導光体100をエクステンションリフレクタ30にネジ締結することで、導光体100を溝部32に固定保持でき、容易に灯室S内へ取り付けることができる。そして、固定部36も、二色成形時に導光体100と一体成形体として形成されるので、部品点数が削減されている。
【0037】
上記に加え、本実施例では、導光体100のうち、遮光要素20a,20b及び該遮光要素20a,20bと接触する導光要素10a,10b,10cの側面17を含む所定領域(以下、接触部17aという)は、灯室S内前後方向の厚みが厚く形成されている。即ち、遮光要素20a,20b及び接触部17aは、符号18で示す、導光体100の発光部となる他の部分(接触部17a以外の部分)よりも、灯室S内前後方向の厚みが厚く形成されている。これにより、導光体100の成形体としての剛性が向上するとともに、平板状の遮光要素20a,20bと導光要素10a,10b,10cの側面17が面接触し、かつ厚みが増えた分接触面積が大きく設けられていることで、遮光要素20a,20bと導光要素10a,10b,10cの密着性が向上するので、導光体100の寸法精度、強度が向上する。
【0038】
なお、上記実施例において、遮光要素20a,20bは、吸光性の高い黒色やグレー色等の暗色の樹脂は勿論、光非透過性を有する範囲内で任意の樹脂を採用して良い。また、遮光要素20a,20bは、導光要素10a,10b,10c間に境界線を描くような意匠的機能も有するので、灯具1の意匠性向上の観点から、例えば、導光要素10a,10b,10cをリアランプとして赤色発光させる場合には、遮光要素20a,20bに赤色の樹脂を用いてデザイン性を高めるように構成しても良い。
【0039】
また、上記実施例において導光体100は平板状(導光要素10a,10b,10cは矩形柱形状)に形成したが、導光要素10a,10b,10cをそれぞれ横断面円形に成形して前側面16を凸状シリンドリカルレンズ状に形成しても良い。
【0040】
また、上記実施例の複数の光源は、異なる色を発光するものとして、一例としてアンバー色発光,白色発光するものを採用したが、他の構成として、例えば導光要素10bに赤色発光する光源を採用して、導光要素10a,10cがテールランプ、導光要素10cがストップランプとして機能する導光体100を形成することも考えられる。この場合にも、遮光要素20a,20bの介在により各ランプの色は交じらない。即ち、本願発明では光源の色の選択は自由であり、各ランプの混色や配光の乱れを気にすることなく、一の導光体で多機能を有する車両用灯具を提供することができる。さらに、導光要素10a,10b,10cは、無色透明の他、対応する光源の発光色と同色とする有色の透明としても良い。
【0041】
なお、上記実施例では、導光体を、導光要素と遮光要素を二色成形によって一成形体として形成したが、導光要素と遮光要素を別個の部材として、それらを接着剤やネジ固定しても良い。
【0042】
また、上記実施例1の固定部22が実施例2の固定構造として採用されても良いし、実施例2の固定部36が実施例1で採用されても良い。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の第1の実施例に係る導光体が設けられた自動車用前照灯の正面図。
【図2】同導光体が配置された部分の縦断面図(図1示す線II−IIに沿う断面図)。
【図3】同導光体の固定方法を説明する図であって、(a)導光体側の固定部の詳細を示す、導光体の背面斜視図、(b)導光体を取り付けた状態を示す、エクステンションリフレクタの背面斜視図
【図4】第2の実施例に係る導光体の正面図
【図5】同導光体の縦断面図(図4に示す線VI―VIに沿う断面図)。
【符号の説明】
【0044】
1 車両用灯具
10a,10b,10c 導光要素
12 光源光が入射する端部
14 背側面
15 内面反射要素である反射ステップ
17 導光要素の側面
17a 導光要素のうち遮光要素に接触する部分である接触部
18 接触部以外のその他の部分
20a,20b 遮光要素
22,36 固定部
42,44 光源であるLED
100 導光体
S 灯室

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の光源と、その端部から入射した前記光源光を導光することにより発光する導光体と、を灯室内に備えた車両用灯具において、
前記導光体は、相互に隣接配置されるとともにその側面所定位置に内面反射要素が設けられた複数の柱状導光要素と、該導光要素の側面と側面の間に配置された遮光要素と、が一体化されてなることを特徴とする車両用灯具。
【請求項2】
前記導光要素と前記遮光要素は樹脂製であって、前記一体化は、二色成形によりなされたことを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。
【請求項3】
前記遮光要素は板状であって、前記導光体は、前記遮光要素及び前記導光要素のうち該遮光要素に接触する部分が、他の部分よりも、前記灯室内前後方向の厚みが厚く形成されたことを特徴とする請求項2に記載の車両用灯具。
【請求項4】
前記複数の光源は、異なる色を発光することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の車両用灯具。
【請求項5】
前記導光体の前記灯室内への固定部は樹脂製であって、前記導光体と一体成形で形成されたことを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の車両用灯具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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