説明

軟化ローションを含んでなるティッシュペーパー

本発明は、ローション組成物を含有するティッシュペーパーであって、前記ローションが(A)炭化水素系油、(B)必要に応じて少なくとも1つのさらなる油、(C)3〜40重量%の少なくとも1つの非イオン性W/O乳化剤、(D)0.5〜10重量%の、エチレンオキシド修飾グリセリドに基づく少なくとも1つの共乳化剤、(E)必要に応じて、1〜15重量%の少なくとも1つの保湿剤、(F)必要に応じて10重量%までの金属石鹸、(G)6〜35重量%の水を含んでなる(重量%の値は、ローション組成物の総重量に対する値)W/Oエマルションであるティッシュペーパーに関する。本発明のローションティッシュペーパーは非常に安定的であり、優れた柔軟特性を示し、かつ使用者の肌に効果的にローションを移送することができる。さらに、該ローションは比較的低温で塗布することができ、ティッシュペーパーの白色度に悪影響を与えない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、柔軟ローションを含むティッシュペーパー、特に、ティッシュペーパーにしみこんだ特定のローション組成物により柔らかさを有する柔軟性ローションティッシュペーパーに関する。
【背景技術】
【0002】
柔軟性は、ハンカチ、化粧用ワイプ、トイレットペーパー、食卓用ナプキン/ナプキン、当然ハンドタオルまたはキッチンタオルのようなティッシュ製品の重要な特徴であり、ティッシュ製品が肌に触れることにより生じる特徴的な触感を表す。
【0003】
用語「柔軟性」は一般的には理解しやすいが、物理的測定法がないため定義付けることは難しく、従って、柔軟性の程度の差異を分類するための工業的基準は認められていない。
【0004】
少なくとも半定量的な柔軟性を検出できるようにするために、柔軟性は主観的方法を用いた方法において測定される。そこで数人の訓練された試験官が比較的な意見を言う、「パネルテスト」が行われる。
【0005】
わかりやすい表現で、柔軟性は主な特徴である、表面柔軟性およびバルク柔軟性に細分化され得る。表面柔軟性は、例えば薄いティッシュの表面上を指先が軽く動くなどの場合に、感触的な知覚で表現される。バルク柔軟性は、しわくちゃにし、若しくは折り畳むことにより、および/または変形過程での圧力により、手で変形されたティッシュまたはティッシュ製品により生じる機械的な変形に対する抵抗の感覚印象で定義される。
【0006】
WO96/25557により教示されたティッシュペーパーのバルク柔軟性を増すための1つの方法は、
a)セルロース繊維を含有する水性スラリーを湿潤積層させてウェブを形成すること
b)湿潤ウェブへ水溶性ポリヒドロキシ化合物を適用すること、および
c)ウェブを乾燥およびクレープすること(湿潤ウェブ付加方法)
を含んでいる。
【0007】
さらに、ポリエチレングリコールのようないくつかの保湿剤が、それらを乾燥ウェブに塗布した場合にティッシュ製品の柔軟性に貢献することが、US4764418号から既知である。
【0008】
しかしながら、高濃度のポリヒドロキシ化合物のような保湿剤の使用は、例えばティッシュ布で鼻をかんだ時、保湿剤が触れると、肌から過剰の水分を引き出し得るという不利な点を有する。さらに、柔軟性効果はまだ満足するものではない。
【0009】
WO96/24723は、油およびワックスを含有する無水ローション組成物の分離沈殿物を適用することにより、ティッシュペーパーの表面柔軟性を増すことを教示する。しかしながら、固体粘稠性に起因して、処理組成物がティッシュペーパーの表面上に残るため、バルク柔軟性には貢献できない。さらに、ロウ状または油性原料に基づく無水ローション組成物は、しばしば不快な脂っぽさまたは油っぽさを感じる。
【0010】
さらに、WO96/24723に記載されるような無水ローションは、しばしば、それらが低水分含量であるために、肌にとって特に心地良く感じない。このことは、柔軟性ティッシュペーパーに使用されるWO95/35411、WO95/35412およびWO95/16824の無水ローションにも当てはまる。
【0011】
WO97/30216は、脂肪アルコールおよびロウ状エステルに基づく、液状の高含水柔軟性剤を開示する。
【0012】
これらの出願を考慮して、これらのローションは、柔軟性および/または感覚印象、加工可能性および安定性の項目においてまだ完全に満足できるものではない。
【0013】
EP A1 029977は、ティッシュ製品のような処理紙製品のための組成物であって、30〜90重量%の油、1〜40重量%のワックス、1〜30重量%の乳化剤および5〜35重量%の水を含んでなる組成物に関する。このローション組成物は、30℃で固体または半固体であって、WO96/24723の固体組成物よりは幾分ティッシュペーパーに浸透するが、主にはティッシュペーパーの表面上に残る。
【0014】
DE19906081A1は、(a)5〜25重量%ポリオールポリ−12−ヒドロキシステアレート、(b)50〜90重量%ロウ状エステルおよび(c)5〜25重量%のワックスを含有するエマルションを開示する。さらにこの文献は、20〜25重量%の水を含有する上述したW/Oエマルションによるティッシュペーパーの処理を記載する実施例を含んでいる。これらの化合物は、30℃で固体または半固体であり(EP A1029977のローションFに対応する実施例1)、EP A1029977のローションに対して上述したのと同様の浸透挙動を示す。
【0015】
WO02/056842A2は、
a)ポリオールポリ−12−ヒドロキシステアレート、
b)グリセリド、炭化水素、シリコーン油、ジアルキルエーテルおよび炭酸ジアルキル、またはそれらの混合物から選択される油性成分、および
c)5〜25重量%の水
含有するW/Oエマルションを開示する。
ここには、上記エマルションが柔軟であり、ボディーケア剤ならびに繊布、不繊布および(ティッシュ)ペーパーに対する含浸剤および増白剤としての使用に適当であることが記載されている。
【0016】
WO02/057546A1は、
(A)20〜75重量%の、少なくとも1つの油
(B)3〜40重量%の、少なくとも1つの非イオン性W/O乳化剤、
(C)必要に応じて0.5〜10重量%の、少なくとも1つのワックス、
(D)必要に応じて1〜15重量%の、少なくとも1つの保湿剤、
(E)6〜25重量%の水
を含んでなる液状粘性W/Oエマルションであるローション組成物を浸透させたティッシュペーパーを記載する。
【0017】
具体的なレベルで、20.4重量%のココグリセリド、20.4重量%のジカプリリルエーテル、20.4重量%のポリグリセリンジポリヒドロキシステアリン酸−2(Dehymuls(登録商標)PGPH)、4.8重量%のソルビタンセスキオレエート、3.4重量%のミツロウ、2.0重量%のジココイルペンタエリスリチルジステアリルシトレート、3.4重量%のアルミニウムステアレートおよび7.0重量%のグリセロールを含んでなる、WO02/056842A2と同様のローション組成物を開示している。これらの国際公開公報に記載されたローションは、通常の条件下で優れた安定性を示すが、長期間または高温で保管した場合に安定性の問題を生じ得る。さらに、このローションへの植物抽出物の混入は、該ローションで処理したティッシュペーパーの白色度(明度)を低下させる着色を生じる。さらに、柔軟性の改良の可能性もあると思われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0018】
【特許文献1】米国特許第4764418号明細書
【特許文献2】国際公開第96/24723号パンフレット
【特許文献3】国際公開第95/35411号パンフレット
【特許文献4】国際公開第95/35412号パンフレット
【特許文献5】国際公開第95/16824号パンフレット
【特許文献6】国際公開第97/30216号パンフレット
【特許文献7】欧州特許出願公開第029977号明細書
【特許文献8】独国特許出願公開第19906081号明細書
【特許文献9】国際公開第02/056842号パンフレット
【特許文献10】国際公開第02/057546号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
上記を考慮して、本発明の1つの目的は、先行技術処方の不利な点を克服するローションティッシュペーパーを提供することである。
【0020】
本発明のさらなる1つの目的は、優れた安定性を示すローション組成物により処理されたティッシュペーパーを提供することである。
【0021】
さらなる1つの目的によれば、本発明は、優れた柔軟性(表面および/またはバルク柔軟性)を示すローション組成物により処理したティッシュペーパーを提供することを目的とする。
【0022】
本発明のさらなる1つの目的は、高い白色度(明度)を示すローションティッシュペーパーを提供することにある。
【0023】
本発明のさらなる1つの目的は、比較的低温で適用できるローション組成物により処理されたティッシュペーパーを提供することである。
【0024】
最後に、本発明のさらなる1つの目的は、安定性、柔軟性および/または感覚印象、植物抽出物との相溶性および適用温度を含む重要な特性の適当な、特に向上したバランスを示す上記ローション組成物により処理されたティッシュペーパーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0025】
この技術的課題は、
(A)炭化水素系の油
(B)必要に応じて、少なくとも1つのさらなる油
(C)3〜40重量%の少なくとも1つの非イオン性W/O乳化剤、
(D)0.5〜10重量%の、エチレンオキシド修飾グリセリドに基づく少なくとも1つの共乳化剤、
(E)必要に応じて、1〜15重量%の少なくとも1つの保湿剤、
(F)必要に応じて、10重量%までの金属石鹸、
(G)6〜35重量%の水、
を含んでなる(重量%の値は、ローション組成物の総重量に対する値)ローション組成物により処理したティッシュペーパーにより解決される。このローションは室温(23℃)で液体であり、かつ20℃でポンプ送り可能である。上記必須構成成分および10重量%までの、例えば下記項目1.8.に記載されるような他の添加剤から成ることが好ましい。
【0026】
このローションは優れた柔軟性および感覚印象を示すだけでなく、長期間にわたる室温保管の後、および/または、室温を超える温度での中長期的な保管の後でさえも、驚くほど良好な安定性を示すことがわかった。このローションの他の利点は、植物抽出物との優れた相溶性であり、該ローションで処理されたティッシュペーパーに高い白色度(明度)をもたらすことである。
【0027】
植物抽出物を含有する場合でさえも、このローションにより処理されたティッシュペーパーの、DIN EN 12625−7、項目7.3.2、色(D65/10°)、非ローションティッシュペーパーの白色度を100%として測定した白色度の低下が3.9%未満、好ましくは3.75%未満、特に3.5%未満を示すことが好ましい。
【0028】
非常に低い粘度および良好な浸透挙動は、多層ティッシュペーパーの内部層の処理にも使用し得る。驚くべきことに、本発明に使用するローションは、25〜50℃の、特に30〜45℃、例えば32〜40℃または32〜38℃の好ましい低い適用温度範囲で最低粘度を示すことがわかった。
さらに、該ローションは、必要な場合には、使用者の肌へ活性剤を移送することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】図1は、異なる条件下での、実施例1のローションによる2つのレオロジー測定の結果を示す(tは最低温度から最高温度まで加熱する間の経時的温度を表し、Dは剪断速度である)。D=50(1/s)の低剪断速度により得られる上部曲線は、好ましい適用温度で最小値を明らかに示した。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明のローションティッシュペーパーは、通常、乾燥したティッシュウェブに前述したローション組成物を塗布することにより得られる。好ましくは、ティッシュウェブの残留水分量は10重量%以下である。
【0031】
1.ローション
以下に記載するローション組成物を混合および均一化することにより、典型的な半固形ローションの値である23℃で10,000mPa・s未満の粘度(ブルックフィールド−RVF粘度計、スピンドル5、10rpmにより測定)を好ましくは有する液状油中水性(W/O)エマルションを得る。好ましくは、23℃、上記条件下で測定した粘度が、500〜5,000mPa・s、より好ましくは700〜3,000mPa・s、特に1,000〜2,000mPa・sである。
【0032】
レオメーターにより測定した場合、25〜70℃の温度範囲で、該ローションは1未満の、特に0.8未満の粘度(mPa・s)を示す(剪断速度D=50(1/秒)、CRモード(回転)、25〜70℃まで450秒以上一定加熱、測定ポイントの数200)。測定はHaake RheoStress RS1レオメーター(現在、Thermo Electronで入手可能)により、形状測定について以下の追加条件の下実施した:センサーC35/2°Ti、89090.000Pa/NmのA−因子、28.650(1/s)/(rad/s)のM−因子、慣性モーメント:1.769e−06kgm、減衰(attenuation)30.00およびスリット幅0.105mm。テンパリング(tempering)装置はTCP/P(Peltier/Plate)を使用した。
低粘度にもかかわらず、該ローション組成物は生成中も使用中も非常に安定であり、かつ、室温を超える温度および/または長期保管の後でさえも、水相と油相に分離することはなかった。
【0033】
ローションの低粘度化は、かなり少ない量の固形成分の使用により促進される。以下、用語「固形」または「液状」は、室温(23℃)での物理的状態をいう。好ましくは、ローション組成物の総重量に基づく固形成分の全含有量が、10重量%未満、特に5重量%未満である。
【0034】
該ローションは、柔軟性効果を付与するためにシリコーン油または4級アミン化合物の存在を要求しない。しかし、それらの使用は排除しない。
【0035】
以下、用語「油」は、不水溶性の、有機、天然および合成の美容上使用し得る、好ましくは室温(23℃)で液状(粘性も)粘稠度を有する油に対して用いる。さらに、他に記載がない限り、重量%は、常にローション組成物の総重量に対する値である。
【0036】
1.1.炭化水素系油性成分(A)
ローション組成物中の油性成分の総量は、好ましくは20〜75重量%(例えば30〜70重量%)、特に45〜65重量%である。
【0037】
該ローションは、1つの必須成分として炭化水素系の油性成分(A)を含んでなる。油性成分(A)は、既知の美容上使用される炭化水素系油、例えば環状または非環状の、飽和または不飽和脂肪族油または芳香族油から適当に選択し得る。
【0038】
炭化水素系油は、好ましくは8〜32個の、特に15〜20個の炭素原子を有する。例えば、スクアラン、スクアレン、パラフィンオイル、イソヘキサデカン、イソエイコサン、ポリデセンまたはジアルキシクロヘキサンおよび鉱油が含まれ、鉱油が好ましい。
【0039】
炭化水素系油性成分(A)を唯一の油性成分として使用する場合、低粘度態様のものを使用することが好ましい。1つの好ましい実施態様によれば、炭化水素系油性成分(A)は、好ましくは成分(A)より低い粘度(下記に説明するように、ヘプラー型落球式粘度計で測定)を有する第2油性成分(B)と混合される。この実施態様において、油性成分(A)は、好ましくは20〜40重量%、特に25〜35重量%の量で存在する。油(A)と(B)の間の好ましい粘度差は、少なくとも5mPa・sである。
【0040】
好ましくは、油性成分(A)または油性成分(A)および(B)の混合物は、粘度が1〜230mPa・s、特に2〜200mPa・s、例えば5〜180mPa・sまたは10〜150mPa・sとなるように選択される(20℃でヘプラー型落球式粘度計により測定(方法「Deutsche Gesellschaft Fuer Fettchemie」DGF C−IV 7))。好ましい鉱油は、ホワイトオイルPharma 40(「WeiBoel Pharma 40」)、流動性または液状パラフィンオイル(「Paraffinoel duennfluessig」)、粘性パラフィンオイル(「Paraffinoel dickfluessig」)、流動パラフィン(paraffinum liquidum)、液状流動パラフィン(paraffinum perliquidum)または半液状流動パラフィン(paraffinum subliquidumから選択され得る。
【0041】
1.2.必要に応じて第2油性成分(B)
第2油性成分は、炭化水素系油以外の他の既知の油、例えば植物由来または合成油の中から適当に選択され得る。油性成分(B)が存在する場合には、好ましくは10〜40重量%、特に20〜30重量%の量で使用される。
【0042】
第2油性成分が存在する場合、ティッシュに望ましい浸透挙動をもたらすために、好ましくは低粘性油、例えば20℃、ヘプラー型落球式粘度計により測定(方法「Deutsche Gesellschaft Fuer Fettchemie」DGF C−IV 7)した粘度が1〜100mPa・s、特に1〜50mPa・s(例えば1〜30mPa・s)である油から、適当な方法により選択される。
【0043】
好ましくは、油性成分(B)は、少なくとも1つの以下のタイプから選択される油を含有する:
・グリセロールのモノ−、ジ−および/またはトリエステル(脂肪酸エステル)(特にジ−および/またはトリエステル)である、グリセリド。グリセリドは、先行技術から既知である化学合成によりまたは天然資源(植物または動物)から得ることができる。好ましい脂肪酸成分は6〜24個の、より好ましくは6〜18個の、特に8〜18個の炭素原子を有する。該脂肪酸は、分枝または非分枝のならびに飽和または不飽和であってよい。本発明によれば植物資源由来の液状グリセリドの使用が好ましく、特に主成分としてC8〜C18の脂肪酸に基づくジ−およびトリグリセリドの混合物を含有するヤシ油(INCI名:ココグリセリド、myritol(登録商標)331の商品名のもと、Cognis Deutschland GmbHから入手可能)が好ましい。
・主成分として液状グリセリドを含有し得る天然植物油、例えば大豆油、ピーナッツ油、オリーブ油、ヒマワリ油、マカダミアナッツ油またはホホバ油。
・ゲルベアルコール;6〜18個、好ましくは8〜10個の炭素原子を有する脂肪酸に基づくゲルベアルコール、例えば2−エチルヘキサノールまたは2−オクチルドデカノール。
・脂肪酸エステル、好ましくは12〜60個の炭素原子を有し、
a)直鎖または分枝、飽和または不飽和のC〜C24脂肪酸と直鎖または分枝、飽和または不飽和のC〜C24脂肪アルコールとのエステル(例えばラウリン酸ヘキシル、イソステアリン酸ミリスチル、オレイン酸ミリスチル、イソステアリン酸セチル、オレイン酸セチル、イソステアリン酸ステアリル、オレイン酸ステアリル、ミリスチン酸イソステアリル、パルミチン酸イソステアリル、ステアリン酸イソステアリル、イソステアリン酸イソステアリル、オレイン酸イソステアリル、ミリスチン酸オレイル、イソステアリン酸オレイル、オレイン酸オレイル、エルカ酸オレイル、イソステアリン酸エルシル、オレイン酸エルシル、ココカプリル酸/カプリン酸)
b)C18〜C38のアルキルヒドロキシカルボン酸と直鎖または分枝状、飽和または不飽和C〜C22脂肪アルコールとのエステル
c)直鎖および/または分枝状、飽和または不飽和脂肪酸と多価アルコール(例えばプロピレングリコール、ダイマージオールまたはトリマートリオール)および/またはゲルベアルコールとのエステル、液状トリグリセリドまたはトリグリセリド混合物または液状モノ−/ジ−トリグリセリド混合物
を含む脂肪酸エステル
・芳香族カルボン酸由来のエステル、例えばC〜C22脂肪アルコールおよび/またはゲルベアルコールと芳香族カルボン酸、特に安息香酸(例えばFinsolv(登録商標))とのエステル、
・ジカルボン酸のエステル、特にC〜C12ジカルボン酸と1〜22個の炭素原子を有する直鎖または分枝状の、飽和または不飽和アルコールあるいは2〜10個の炭素原子および2〜6個のヒドロキシ基を有するポリオールとのエステル。
・置換シクロヘキサン
・対称または非対称、直鎖または分枝状の、6〜24個の炭素原子(アルキル(アルケニル)基につき、炭素原子の総数として、好ましくは12〜24個の炭素原子を有する)を有するジアルキル(ジアルケニル)エーテル、例えばジ−n−オクチルエーテル(ジカプリリルエーテル)、ジ−(2−エチルヘキシル)エーテル、ラウリルメチルエーテル、オクチルブチルエーテルまたはジドセチルエーテル(didocecylether)、ジ−n−オクチルエーテル(ジカプリリルエーテル;上述のDGF法による粘度(20℃):2〜5mPa・s)の使用が好ましい。
・好ましくは、C6〜22(好ましいC原子の総数:炭酸塩部分のC原子を含めて45を超えない)のアルキル基またはアルケニル基を有する炭酸ジアルキル(ジアルケニル)。該アルキル基またはアルケニル基は直鎖でも分枝状であってもよい。アルケニル構造は1より多くの二重構造を表し得る。これらは、既知の方法(Chem.Rev96,951(1996)を参照)により、C6〜C22脂肪酸の存在下、炭酸ジメチルまたは炭酸ジエチルのエステル交換により得ることができる。炭酸ジアルキル(ジアルケニル)の典型的な例は、カプロンアルコール、カプリルアルコール、2−エチルヘキサノール、n−デカノール、ラウリルアルコール、イソトリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、パルモレイルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、エライジルアルコール、ペトロセリニルアルコール、リノリルアルコール、リノレニルアルコール、エレオステアリルアルコール、アラキジルアルコール、ガドレイルアルコール、ベヘニルアルコール、エルシルアルコールおよびブラシジルアルコールの(部分)エステル交換生成物、並びにそれらの工業用混合物(例えば、脂肪および油に基づく工業用メチルエステルの高圧水素添加において得られる)との(部分)エステル交換生成物である。これらの20℃での粘度を考慮して、特に好ましくはジヘキシル、ジオクチル、ジ−(2−エチルヘキシル)またはジオレイルカーボネート(ジオクチルカーボネートの上述したDGF法による20℃での粘度:7mPa・s)である。従って、短鎖(C6〜C10)アルキルまたはアルキレンカーボネートのいずれかを使用することが好ましい。
・エポキシ化脂肪酸エステルおよびポリオールの開環生成物、および、
・直鎖または環状構造のシリコーン油、例えばジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、シクロメチコン、ならびにアミノ−、脂肪酸−、アルコール−、ポリエーテル−、エポキシ−、フルオリン−、グリコシドおよび/またはアルキル−修飾シリコーン油。さらに、ジメチコン油を用いることができる。
【0044】
通常、上記化合物タイプの中から、液状態様を選択することが好ましい。
【0045】
さらに、油性成分(B)は、好ましくは極性が5、特に4Debeyを超えないように(先行技術から既知の鎖長またはエステル化度に応じて)選択される。
【0046】
油性成分(B)は、好ましくは、少なくとも250mm/10分の拡散値(U.Zeidler:Ueber das Spreiten von Lipiden auf der Haut,Fette−Seifen−Anstrichmittel Nr.10,403−408,1985による一節にて測定)を有する油から選択される。上記拡散値を有するエステル油、エーテル油、カーボネート油、ゲルベアルコールまたはグリセリドを使用することが、特に好ましい。これらには、例えばアジピン酸ジブチル、パルミチン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、ステアリン酸エチルヘキシル、ジカプリリルエーテル、炭酸ジカプリリル、ステアリン酸ヘキシルデシル、オレイン酸オレイル、エルカ酸オレイルまたは植物油が含まれる。
【0047】
油性成分(B)の重量割合は、好ましくは(A)および(B)の総量に基づいて少なくとも20重量%、特に少なくとも40重量%である。
【0048】
1.3.W/O乳化剤(C)
乳化剤または乳化剤組成物(C)は、非イオン性タイプであり、かつ油中水性エマルションを形成する主な機能を有する。これらは、ティッシュペーパーの柔軟性にも貢献し得る。2.5〜10の、特に2.5〜5のHLB値を有するものが好ましい。
【0049】
これらの含有量は、3〜40重量%、より好ましくは8〜30重量%(例えば10〜25重量%)、特に12〜21重量%である。
【0050】
生成されるローション組成物の粘度が高くなりすぎない限り、少量の固形乳化剤を使用することもできるが、好ましくは液状W/O乳化剤を使用する。
【0051】
成分(C)は、液状ポリオールポリエステル(少なくとも2つのヒドロキシ基を有するポリオールが、6〜30個の炭素原子を有する少なくとも1つのカルボン酸によりエステル化された、)から適当に選択され得る。ポリオールには、単糖、二糖および三糖、糖アルコール、他の糖誘導体、グリセロールおよびポリグリセロール、例えばジグリセロール、トリグリセロールおよび高度グリセロールなどが含まれる。これらのポリオールは、好ましくは3〜12個、特に3〜8個のヒドロキシ基および2〜12個の炭素原子を有する(ポリグリセロールなどの混合物の場合、平均値)。ポリオールは、好ましくはポリグリセロールであり、特にWO95/34528に記載される特異的なオリゴマー分布を有するポリグリセロールが好ましい。
【0052】
ポリオールポリエステルに使用されるカルボン酸は、6〜30個の炭素原子を有する脂肪酸であることが好ましい(以下、他に記載がない限り、用語「脂肪酸」は、天然の、偶数、飽和または不飽和長鎖カルボン酸に限定されず、その奇数の同族体または分枝状誘導体をも含む。また、自然発生的でない位置での二重結合も含む。あわせて、「脂肪酸」は、直鎖または分枝状の、置換されたまたは置換されていない、飽和または不飽和の脂肪族カルボン酸の同義語として使用される。他に記載のない限り、脂肪酸は6〜30個の炭素原子、好ましくは12〜24個の炭素原子を有する)。
【0053】
特に好ましくは、少なくとも1つのヒドロキシ基を含有する脂肪酸、それらの混合物または濃縮生成物(ポリ(ヒドロキシ脂肪酸))である。上述したカルボン酸ならびに脂肪酸またはヒドロキシ脂肪酸に対する好ましい炭素範囲は、12〜24、特に16〜18である。特に好ましいポリ(ヒドロキシ脂肪酸)は、ヒドロキシステアリン酸、特に12−ヒドロキシステアリン酸の濃縮生成物(必要に応じてポリリシノール酸との混合物)であって、前記濃縮生成物はWO95/34528に記載される特性を有している。好ましい乳化剤は、WO95/34528に記載のポリオールポリ(ヒドロキシステアレート)、特に該文献に開示されたポリグリセロールポリ(ヒドロキシステアレート)、例えば(ポリグリセリンジポリヒドロキシステアリン酸−2)を含む。この生成物は、Cognis Deutschland GmbHから、商品名Dehymuls(登録商標)PGPHのもと購入できる。
【0054】
油性成分に対するW/O乳化剤の重量比は、0.2〜2.0の範囲が好ましい。
【0055】
1.4.共乳化剤(D)
本発明に用いられるW/O乳化剤は、0.5〜10重量%、好ましくは2〜8.5重量%、特に4〜7重量%の、少なくとも1つのエチレンオキシド修飾グリセリドに基づく共乳化剤を含んでなる。
【0056】
この共乳化剤のグリセリド成分は、トリグリセリドである。このグルセリドの脂肪酸成分は、好ましくは12〜24個の炭素原子を有する。好ましくは、エチレンオキシドがグリセリドの脂肪酸部分に化学結合する。これは好ましくは、少なくとも1つのプロトン性官能基、例えばヒドロキシ基またはアミノ基(特にヒドロキシ基が好ましい)を有する脂肪酸成分を使用することにより達成する。従って、好ましい実施態様によれば、脂肪酸の比率は、不飽和であってよく、かつ少なくとも1つのヒドロキシ基を脂肪酸鎖上に有するC12〜C24、特にC16〜C20の脂肪酸を表す。このタイプのヒドロキシ脂肪酸の好ましい例は、(R)−(Z)−12ヒドロキシ−9−オクタデセン酸(リシノール酸)であり、より好ましくは、それらの水素化(飽和)誘導体である。さらに、1モルのグリセリドが2〜15モル(平均)のエチレンオキシド、特に5〜9モルのエチレンオキシドにより修飾されていることが好ましい。
共乳化剤(D)として、エチレンオキシド修飾グリセリドを主成分(50重量%以上、特に75重量%以上)として含有する市販の混合物を使用し得ることにも言及すべきである。このタイプの市販生成物の1つの例は、Dehymuls(登録商標)HRE−7(Cognis Deutschland GmbHから入手可能)である。
【0057】
1.5.必要に応じて保湿剤(E)
該ローション組成物は、1〜15重量%、好ましくは2〜7重量%、特に3〜5重量%の(水溶性)保湿剤(例えば3.5〜4.5重量%)を含有し得る。
【0058】
保湿剤は、多機能にはたらく。まず、水と結合し、水の蒸発傾向を弱める。さらに、保湿剤は他のローション成分と相互作用して、ティッシュペーパーの柔軟性、特にバルク柔軟性に貢献し得る。
【0059】
保湿剤は好ましくはポリヒドロキシ化合物であり、それは少なくとも2つのヒドロキシ基を有する有機化合物であると理解され、好ましくは炭素、水素、酸素および窒素のみ、特にC、HおよびOのみから成る。さらに該保湿剤が非イオン性であることが望ましい。
【0060】
親水性界面活性剤(10またはそれ以上のHLB値、例えばUS4764418参照)は保湿特性を有し得るが、本発明によれば、保湿剤は主要な疎水性分子部分、例えば脂肪酸残基または脂肪アルコール残基を含まないものが好ましい。
【0061】
さらに、固体のローション成分の残留割合が低いのであれば、多量の固体、低融点保湿剤の使用も可能であるが、液状粘稠性を有する保湿剤が好ましい。
【0062】
液状保湿剤が用いられる場合、分子量(重量平均)は好ましくは1,000未満、より好ましくは800未満、特に好ましくは600以下である。
適当な保湿剤の例には、グリセロール、ジグリセロール、トリグリセロール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,2,6ヘキサントリオール、ポリアルキレングリコール、例えばポリエチレングリコール(例えば200〜600の重量平均分子量を有するポリエチレングリコール)またはポリプロピレングリコール;ペンタエリスリトールまたはネオペンチルグリコールのようなネオペンチルアルコール;糖アルコール、例えばスレイトール、エリスリトール、アドニトール(リビトール)、アラビトール、キシリトール、ダルシトール、マンニトールおよびソルビトール、炭水化物、例えばD(+)−グルコース、D(+)−フルクトース、D(+)−ガラクトース、D(+)−マンノース、L−グロース、スクロース、ガラクトース、マルトース、ポリグリセロール、グリセロールのポリオキシプロピレン付加物、メトキシポリエチレングリコール、ソルビトールのような糖アルコールのポリエチレングリコールエーテル、グリセロールのポリエチレングリコールエーテルおよびそれらの混合物が含まれる。ヒアルロン酸も保湿剤として使用し得る。
【0063】
1つの好ましい保湿剤は、グリセロールである。
【0064】
1.6.金属石鹸(F)(必要に応じて)
W/Oエマルションの安定化のために、さらに、好ましくは下記式の金属石鹸を(10重量%までの)、好ましくは0.5〜5重量%の、特に3〜4重量%の量で使用し得る。
(RCOO)−X
式中、RCOは、脂肪酸由来アシル基、特に6〜24個の炭素原子および必要に応じてヒドロキシ基を有する直鎖、飽和または不飽和のアシル残基、好ましくは12〜20個の炭素原子を有するアシル基を表し、Xはアルカリ金属(例えばLi)、アルカリ土類金属(例えばCa、Mg)、AlまたはZnであり、nはXの価数である。アルカリ金属の好ましい例には、亜鉛、カルシウム、マグネシウムまたはアルミニウムステアレートが含まれる。
【0065】
1.7.水(G)
該ローション組成物は、6〜35重量%、より好ましくは10〜30重量%、特に15〜25重量%の水を含有する。例えば処理を行ったハンカチで鼻をかむ時に、水は使用者の肌にローション様の好ましい感覚を与える。さらに水は、人肌から水を引き出す純保湿剤の傾向を弱める。一方、処理されたティッシュペーパーの機械的力が弱まり得るため、水分量は35重量%より高くすべきでない。
【0066】
該ローション組成物中の水分含量は、カールフィッシャーによる伝導性水分測定により測定することができる。これは処理されたティッシュペーパーでも行うことができる。無水エタノールのような適当な溶剤により全液体を抽出した後、カールフィッシャー法によるエタノール抽出物の水分測定を行う。必要な場合には、処理されたティッシュペーパーの残留水分量が差し引かれる。
【0067】
1.8.必要に応じて添加剤(H)
必要に応じて、該ローション組成物は10重量%までの、特に0.01〜5重量%の添加剤(例えば0.05〜3重量%)を含有し得る。添加剤としては、例えば以下のようなものがある。
・ローション組成物を安定化させる防腐剤、例えば置換基として塩素を有していてよいメチルイソチアゾリン(メチルイソチアゾリノン)、例えば5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンまたは2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン;フェノキシエタノールまたはPHBエステル、パラベン防腐剤、ペンタンジオール、ソルビン酸または「Kosmetikverordnung(化粧品規制),Anlage4,Teil A und B」に記載される他の化合物。
・殺菌剤、例えばDE19906081Aに記載される殺菌剤。
・美容成分、好ましくは天然資源(植物抽出物)からの美容成分、例えば肌鎮静剤、消炎剤(肌の炎症を低下)、創傷治癒剤、細胞再生剤、抗炎症および/またはかゆみ止め効果、例えばアラントイン;アロエベラ抽出物;アズレンおよびα−ビザボロールを含有するカモミール抽出物;エキナセト;ドラゴサントール;パンテノール;18−グリシルレチン酸を含有する甘草抽出物;ケルセチンおよび/またはグリコ−ルチンを含有するシナノキ抽出物;マリーゴールド(キンセンカ油);ライムの花抽出物;セージ抽出物、メリッサ抽出物;尿素;必要に応じてエトキシル化されたフィトステロール(Henkelから「Generol」の商品名のもと入手可能);キトサン(アセチル化キチン);アントシアニジン;ケルセチンおよびルチンを含有するイチョウ葉抽出物;ケルセチンおよびケンフェロールを含有するマロニエ;プロビタミンB5またはビタミンEのようなビタミンまたはプロビタミン;アボカド油、樺の木抽出物;アルニカ;ムクゲまたはセイヨウオトギリソウ抽出物;お茶の木油;キュウリ、ホップまたはハマメリス抽出物または成分、エトキシル化4級アミン;創傷治癒タンパク質加水分解物;
・香料、例えばDE19906081Aに記載された香料;および/または
・化粧品に使用し得る染料および顔料、例えば「Farbstoffkommission der Deutschen Farbstoffgemeinschaft」より出版されている「Kosmetische Faerbemittel」(化粧品着色剤)、Verlag Chemie,Weinheim,1984,81〜106頁)に記載される染料および顔料。
【0068】
1つの好ましい添加剤のタイプは、しばしば1つまたはそれ以上の創傷治癒/鎮静剤を含有する、すでに前述した植物抽出タイプの添加剤である。典型的なこれらの抽出物は、植物全体を抽出することにより生成される。いくつかの場合においては、もっぱら植物の花および/または葉を使用してもよい。好ましい抽出物はカモミールアロエベラ、ハマメリス、ライムの花、セージおよびメリッサから得られる抽出物である。本発明のさらなる有利点は、該ローションの望ましくない着色反応なしに植物抽出物を使用し得ることである。
【0069】
上記添加剤は、別々にまたは組合わせて使用し得る。
【0070】
1.9.最も好ましいローション
最新技術に基づき本発明を実施するための最良の実施形態を反映する最も好ましいローション組成物は、以下の構成成分を含んでなるものである:
(A)25〜35重量%の鉱油、
(B)液状合成トリグリセリド混合物;植物油;ゲルベアルコール;液状エステル;液状置換シクロヘキサン;アルキル(アルケニル)基に6〜22個のC原子を有する対称または非対称ジアルキル(ジアルケニル)エーテル;C6〜22脂肪アルコールに由来する直鎖または分枝状炭酸ジアルキル(ジアルケニル);エポキシド化脂肪酸エステルおよびポリオールの開環生成物;およびシリコーン油から選択される、20〜30重量%のさらなる油性成分、
(C)少なくとも2つのヒドロキシ基を有する多価アルコールが、6〜30個の炭素原子を有する少なくとも1つの酸によりエステル化された液状ポリオールポリエステルから選択される、12〜21重量%のW/O乳化剤、
(D)2〜15モルのエチレンオキシドにより修飾されたヒドロキシ脂肪酸を含んでなるグリセリドに基づく、4〜7重量%の共乳化剤、
(E)必要に応じて、1〜10重量%の保湿剤、
(F)必要に応じて、0.5〜5重量%の金属石鹸、
(G)10〜30重量%の水、
(H)必要に応じて、0.1〜5重量%の添加剤。
【0071】
2.ローションの作製
該ローション組成物(油中水性エマルション)は、既知の方法により作製し得る。
【0072】
1つの方法は、油相成分、例えば油性成分(A)および(B)、乳化剤(C)および(D)および必要に応じて他の油溶性添加剤を、室温で(通常、約10分間)混合および均一攪拌することを含む。これらの構成成分は、通常高溶解性であり、均一に混合される。水相成分、例えば水、保湿剤および水溶性または水分散性添加剤(例えば香料または防腐剤)は、室温で別々に混合され、油相成分の混合物に攪拌しながらゆっくりと加えられる。攪拌を続けた後(好ましくは約10分)、得られた混合物を、例えばウルトラチュラックスタイプ(Ultraturrax type)のスープラトン(supraton)またはステータローター(stator−rotor)ホモジナイザー(例えばKarlheinz Schrader,Grundlagen und Rezepturen der Kosmetika,Huethig Buch Verlag Heidelberg,第2版、1989年、906〜912頁参照)のような適当な分散装置により均質化(通常、約10分間)する。先行技術から既知であるように、均質化の条件は、得られるエマルションの粘度に影響し得る。粘度が高すぎる場合、それは本発明においては望ましくなく、特にローター/ステータシステムの回転速度を下げることにより均質化時のエネルギー流入を減らすことができる。
さらに、本発明のローション組成物を、高温で油相および水相成分を混合することにより作製することができる。この目的のために、油相および水相成分を別々に約80〜85℃まで加熱することが好ましい。その後、この温度で攪拌しながら、必要に応じて均質化しながら水相成分を油相成分にゆっくりと加える。攪拌を(好ましくは5分間)続けた後、混合物を連続動作の状態で攪拌しながら冷却してもよい。同時に、空気の混入を避けるべきである。その後、混合物を、好ましくは60〜65℃で、安定性および構造を向上させるために、ウルトラチュラックスタイプのスープラトンまたはステータローターホモジナイザーにより均質化する。均一な状態に達した後、該組成物を室温まで冷却してもよい。
【0073】
3.ティッシュペーパーの処理
製造工程(湿潤状態)の基本的な互換性に基づいて、「ティッシュ」生産は製紙技術とみなされる。ティッシュ製品は、通常80g/mまたはそれ以下、特に65g/mまたはそれ以下の極めて低い基本重量および非常に高い引張エネルギー吸収率により紙製品と区別される。引張エネルギー吸収率は、試験前の試験サンプルの容量(引張負荷前の留め具間のサンプルの長さ、幅、厚み)に関連する引張エネルギー吸収から導き出される。紙およびティッシュペーパーは、材料パラメーターとしてこれらの平面製品の応力−歪み特性を特徴付ける弾性率に関して一般的に異なる。
【0074】
ティッシュの高い引張エネルギー吸収率は、外部または内部のクレーピング(creping)に起因する。前者は、乾燥シリンダーに接着するペーパーウェブの圧縮により、クレープドクター(crepe doctor)作用による結果として、または後者の例では2本のワイヤー(織物)の速度の違いの結果として作り出される。しばしば「(湿潤)急速転写(wet rush transfer)」と称される後者の技術においては、例えば抄紙機の形成布は、形成したペーパーウェブが移動する織物、例えば転写繊物またはTAD繊物(through air drying)よりも速い速度で動かされ、それによりペーパーウェブは転写織物に取り込まれる際にいくらか束になる。多くの先行技術文献(例えばEP−A−0617164、WO94/28244、US5607551、EP−A−0677612、WO96/09435)は、急速転写技術による「クレープしていない(uncreped)」ティッシュペーパーの製造を記載する時、これを「インナークレーピング(inner creping)」と称している。内部および外部のクレーピングは、まだ湿って、塑性的に変形し得るペーパーウェブが圧縮および剪断によって内部で分断されることを引き起こし、その結果、荷重下でクレープしていないペーパーよりもより伸縮可能な状態にする。典型的なティッシュおよびティッシュ製品の最も機能的な特性は、高い引張エネルギー吸収率に起因する(DIN EN12625−4およびDIN EN12625−5参照)。
【0075】
ティッシュペーパーの典型的な特性には、引張応力を素早く吸収する能力、ドレープ性(Drapability)、良好な布様の柔軟性、知覚可能な厚みによる特異的体積、できる限り高い液体吸収性、使用に応じて、適当な湿潤および乾燥強度ならびに製品表面の関心をひく視覚的外観が含まれる。
【0076】
本発明によれば、クレープしたまたは「クレープしていない」ティッシュペーパーをローション処理することができ、クレープしたティッシュペーパーを使用することが好ましい。該ティッシュペーパー(またはそれにより得られる最終ティッシュペーパー製品)は、単層または多層(通常2〜6層)であってよい。ローションの浸透挙動は、ローションが外部および内部層を超えてほぼ均一に分散し得るため、多層ティッシュ(またはティッシュ製品)、特にハンカチとして用いられる4層態様が好ましい。ティッシュペーパーは均一または層状、湿潤圧縮またはブロー乾燥(TAD乾燥)であってよい。ティッシュペーパーは、限定されるものでなく、フェルト圧縮ティッシュペーパー、パターン圧縮ティッシュペーパー、非圧縮ティッシュペーパーまたは圧縮ティッシュペーパーを含む。
【0077】
該ティッシュペーパーの製造のための出発原料は、通常繊維状のパルプ系材料であり、特にパルプである。しかしながら、ティッシュペーパーを製造する原料として綿くずや綿を用いる場合、通常パルプ化工程を必要としない。その形態構造のために、セルロースは常に開口状態(open state)で存在している。
【0078】
用いるパルプは、1次繊維材料(原料)または2次繊維材料に関連していてよく、2次繊維原料は再生工程から作られる繊維として定義される。1次繊維原料は、化学的に分解されるパルプおよび、例えばサーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)または高温ケミサーモメカニカルパルプ(HTCTMP)のようなメカニカルパルプのどちらであってもよい。合成セルロースを含有する繊維を使用してもよい。それでもなお、好ましくは植物原料由来パルプ、特に木製形態植物由来のパルプが使用される。例えば、軟材(通常針葉樹を起源とする)、硬材(通常落葉樹を起源とする)または綿くずの繊維を使用し得る。アフリカハネガヤ(アルファ)、バガス(穀物わら、稲わら、竹、麻)、死毛(ケンプ)繊維、亜麻に由来する繊維ならびに他の木製およびセルロース系繊維源を原料として使用してもよい。対応する繊維源は、最終製品に望まれる特性により、先行技術から既知の方法で選択される。例えば、硬材に存在する繊維(これは軟材の繊維よりも短い)は、直径/長さの高い比率のため、最終製品の安定性に役立つ。製品の柔軟性(例えばティッシュペーパーにとって重要な)を促進する場合、繊維源としてはユーカリ材が特に好ましい。
【0079】
製品の柔軟性に関して、化学原料パルプも好ましく、完全に分枝状の、部分的に分枝状の、および非分枝状の繊維を使用することができる。本発明の望ましい化学原料パルプは、とりわけ、亜硫酸パルプ、クラフトパルプ(硫酸塩法)を含む。
【0080】
ティッシュ製造方法において原料パルプを使用する前に、分離工程においてさらなる脱リグニンを生じさせ、または加熱工程(cooking process)の後に漂白工程を取り入れ、リグニンのより多量の除去を達成し、完全に加熱されたパルプを得ることも、有利であり得る。
【0081】
ティッシュペーパーの好ましい製造工程は、
a ヘッドボックスおよびワイヤー部を含んでなる形成部(セルロース繊維原料、一般的なパルプの湿潤状態スラリーに対する)、および、
b 通常、ティッシュに必須のクレープ工程も含む乾燥部(TAD(through air drying)またはヤンキーシリンダー(yankee cylinder)上での従来の乾燥)
を用いる。この後に通常、
c 測定および巻き付け部(winding area)
が続く。
【0082】
ティッシュペーパーは、製紙機の1つのまたは2つの連続回転式ワイヤーで、配向法またはランダム法により繊維を配置し、同時に一方で、乾燥固形分が通常12〜35%になるまで希釈水の主要量を除去することにより形成し得る。向上した湿潤強度または乾燥強度あるいは出来上がったティッシュペーパーの他の特性をペーパー中に与える添加剤を含むことができる。
【0083】
形成した1次繊維ウェブの乾燥は、乾燥固形分が通常93〜97%になるまで、1段階またはそれ以上の段階の機械的または熱的手段により行われる。ティッシュ製造の場合、この段階に続いて、従来法において出来上がったティッシュ製品の特性に重要な影響を与えるクレープ工程を行う。従来の乾燥クレープ工程は、通常4.5〜6mの直径を有する乾燥シリンダー(いわゆるヤンキーシリンダー)上で、前述した最終乾燥固形分のベース(「原料ティッシュ」)ティッシュペーパーにクレープドクターを用いてクレーピングすることを含む(ティッシュ品質への要求が低い場合、湿潤クレーピングを使用してよい)。クレープした、最終乾燥ベースティッシュペーパーは、ペーパー製品または本発明のティッシュペーパー製品のさらなる工程に使用できる。
【0084】
上述した従来のティッシュ製造方法の代わりに、本発明は、特定体積の改良が工程部bでの特別な乾燥により得られる改良技術の使用を優先し、この方法により、得られるティッシュペーパーのバルク柔軟性の改良が達成される。いろいろなサブタイプが存在するこの前乾燥工程は、TAD(through air drying)技術と称される。これはシート作製段階を残す「1次」繊維ウェブ(不繊布様)が、繊維ウェブを通って吹き込む温かい空気によりヤンキーシリンダー上で、最終接触乾燥前の乾燥固形分が約80%になるまで前乾燥されるという事実により特徴付けられる。繊維ウェブは空気透過性ワイヤーまたはベルトにより支えられ、透過する間、空気透過性回転シリンダードラムの表面を超えて誘導される。支持するインプリンティング繊維またはベルトの構造化は、湿った状態における繊維の偏向により得られる圧縮および非圧縮ゾーンの任意のパターンを作製することを可能にし、続いて前乾燥(TAD段階)し、圧力ロールとヤンキーシリンダー表面の間のニップ圧力を介してウェブを導き、それにより平均比体積の増加を生じ、繊維ウェブの強度を決定的に低下させることなくバルク柔軟性の増加をもたらすことができる。
【0085】
ベースティッシュの柔軟性および強度における考え得る他の影響は、形成される1次繊維ウェブが、繊維原料の物理的に異なる層状の形態での、特別構造のヘッドボックスにより組み立てられる層状化の形成にあり、これらの層は形成段階へパルプジェットとして一緒に供給される。
【0086】
製紙機により作られ、通常クレープドクターを用いてヤンキーシリンダー上で乾燥クレープされた軽量ペーパーから作られる単層中間生成物は、一般的に「ティッシュペーパー」またはより正確にはベースティッシュペーパーとして記載される。単層ベースティッシュペーパーは1つのまたは複数の層をそれぞれ構成し得る。
【0087】
ベースティッシュから製造され、最終使用者のニーズに対して仕上げられる(即ち多種多様の要求を考慮して製造される)全ての単層または多層最終製品は、「ティッシュ製品」として既知である。
【0088】
最終ティッシュ製品中に繊維ウェブまたはベースティッシュペーパーを加工する場合、以下の手順は、通常単独または組合わせて用いられる:適切な大きさへの切断(縦方向および/または横方向での切断)、複数の層の作製、機械的および/または化学的な層の接着、体積および構造エンボス加工、折りたたみ、インプリンティング、貫通(perforating)、ローションの塗布、スムージング、スタッキング、ローリングアップ。
【0089】
多層ティッシュペーパー製品、例えばハンカチ、トイレットペーパー、タオルまたはキッチンタオルを製造するため、中間段階は、最終製品の望ましい層の数のベースティッシュを、通常、共通の多重マスターロールに寄せ集めるいわゆる二重張り(doubling)により行う。
【0090】
必要に応じて数層がすでに巻き付けられたベースティッシュから最終ティッシュ製品を製造する工程は加工機により行う。それにはティッシュの連続的なスムージング、エッジエンボス加工を、ある程度、各層(ベースティッシュ)の層接着を形成するための接着剤の全体および/または一部塗布と組み合わせて、ならびに縦方向の切断、折りたたみ、横方向の切断、配置および複数個の個々のティッシュとそれらの包装をまとめること、およびさらに大きな包装または束をとりまとめるような操作を含む。個々のペーパー層ウェブは前エンボス加工してもよく、その後foot−to−footまたはネスト法によりロールギャップに結合してもよい。
【0091】
エンボス加工は、多層ティッシュペーパー中の層接着を作り出すために使用し得る。ローションが層接着を低下させないようにするため、エンボス加工された部分は未処理のままでよい。さらに、ローションティッシュペーパーの層結合を得るために溶解した熱可塑性物質を使用することはUS4867831から既知である。
【0092】
本発明のローションティッシュペーパーを使用する製品は、好ましくは衛生製品(例えばトイレットペーパー)、ペーパーハンカチ、化粧用ワイプ(顔用)または食卓用ナプキン/ナプキンである。ハンカチでの使用が好ましい。
【0093】
本発明によれば、ティッシュペーパーは、好ましくは層あたり基本重量8〜40g/m、より好ましくは10〜30g/m、さらにより好ましくは12〜20g/m、特に13〜17g/mのローションにより処理され、好ましくは通常10〜80g/mの総重量(ローションを除く全層を含む)を有する。
【0094】
4.ティッシュペーパーへのローションの塗布
上述したように、ローション塗布は、一般的にペーパーウェブが乾燥した後に行われる。適当な時点は、例えばウェブを乾燥した直後、ウェブを多層形成のために結合する直前、または最終ティッシュ製品中に多層ウェブが形成される直前である。しかしながら、まず少なくとも2つの単層ウェブが重なり多層ウェブとなり、その後ローションを塗布することが好ましい。2層またはそれ以上の層を有するティッシュペーパーに対して、組成物は各層または1つの層のみあるいはいずれの外層にも塗布してよい。ローション4層ティッシュ(製品)に対する好ましい製造方法において、2つの2層ウェブの片側のみをそれぞれローション化し、続いて未処理の方を上記2層ウェブと結合することにより4層製品が得られる。ローション組成物の有利な浸透挙動は、多層ティッシュペーパーのZ方向(垂直方向)に対してできる限り均一に分散させることにより十分に展開し得るため、一般的にローション組成物を、多層ティッシュウェブの少なくとも1つに、好ましくはいずれの外層にも塗布することが好ましい。個々の層または多層構造は、ローション組成物の塗布の前または後のいずれかにパターン化してよい。適当な塗布技術には、噴霧、グラビア印刷またはフレキソ印刷あるいは滑面を有するロールを用いた塗布が含まれる。好ましくはペーパーウェブに塗布する前に、ローション組成物をわずかに加熱、特に25〜50℃の温度、好ましくは30〜45℃の温度に加熱する。
【0095】
好ましくは、3〜10g/mの量のローションを処理表面に塗布する。即ち、両方の表面をローション化する場合には2倍量により処理されることが好ましい。ローション組成物/ティッシュ(単層または多層)の重量比は、好ましくは10〜40%、より好ましくは21〜35%、特に25〜30%である。4層製品でローション組成物の特に良好で均一な分散は、重量比が22〜30%、特に27〜29%の場合に観察された。
【実施例】
【0096】
下記の2つのローションは、室温で、各構成成分を混合し均一化することにより作製した。比較例1として、WO02/056842A2およびWO02/057546A1に記載されたローションに相当するローションを参照した。両ローションを、安定性、白色度(DIN EN12625−7、項7.3.2、着色(D65/10°))および印象感覚について評価した。白色度測定の基準点は、ローション処理していないティッシュペーパーの白色度を100%とした。本発明によれば、白色度の低下は3.9%未満、好ましくは3.75%未満、特に3.5%未満である。本発明の実施例1は、この要求を満たした。
【0097】
作製したローションの安定性試験サンプルは、表1に示す条件下で保管した。裸眼により相の分離が確認された場合に、ローションを「−」と評価した。
【0098】
感覚試験は、熟練の試験官により実施した。最適な感覚印象を「1」と評価し、乏しい感覚印象を「6」と示した。
【0099】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ローション組成物を含んでなるティッシュペーパーであって、前記ローション組成物が、
(A)炭化水素系油、
(B)必要に応じて少なくとも1つのさらなる油、
(C)3〜40重量%の少なくとも1つの非イオン性W/O乳化剤、
(D)0.5〜10重量%の、エチレンオキシド修飾グリセリドに基づく少なくとも1つの共乳化剤、
(E)必要に応じて、1〜15重量%の少なくとも1つの保湿剤、
(F)必要に応じて、10重量%までの金属石鹸、
(G)6〜35重量%の水、
を含んでなる(重量%の値は、ローション組成物の総重量に対する値)W/Oエマルションであるティッシュペーパー。
【請求項2】
油性成分(A)が鉱油である、請求項1に記載のティッシュペーパー。
【請求項3】
前記ローション組成物が、ヘプラー型落球式粘度計(DGF C−IV7法)によって20℃で測定した粘度が1〜100mPa・sである少なくとも1つの油を含んでなる、請求項1に記載のティッシュペーパー。
【請求項4】
油性成分(B)が、液状合成トリグリセリド混合物;植物油;ゲルベアルコール;液状エステル;液状置換シクロヘキサン;アルキル(アルケニル)基に6〜22個のC原子を有する対称または非対称ジアルキル(ジアルケニル)エーテル;C6〜22脂肪アルコールに由来する直鎖または分枝状ジアルキル(ジアルケニル)炭酸塩;エポキシド化脂肪酸エステルおよびポリオールの開環生成物;およびシリコーン油から選択される、請求項1〜3のいずれかに記載のティッシュペーパー。
【請求項5】
非イオン性界面活性剤(C)が、少なくとも2つのヒドロキシ基を有する多価ルコールが、6〜30個の炭素原子を有する少なくとも1つの酸によりエステル化された液状ポリオールポリエステルを含んでなる、請求項1に記載のティッシュペーパー。
【請求項6】
前記ポリオールポリエステルがポリグリセリンジポリヒドロキシステアリン酸−2である、請求項5に記載のティッシュペーパー。
【請求項7】
共乳化剤(D)のグリセリド成分がヒドロキシ脂肪酸を含んでなる、請求項1に記載のティッシュペーパー。
【請求項8】
エチレンオキシド修飾グリセリドが、1モルのグリセリドと平均2〜15モルのエチレンオキシドとの反応により得られる、請求項1または7に記載のティッシュペーパー。
【請求項9】
共乳化剤(D)がエチレンオキシド修飾水添ヒマシ油である、請求項1、7または8のいずれかに記載のティッシュペーパー。
【請求項10】
保湿剤がグリセロールである、請求項1〜9のいずれかに記載のティッシュペーパー。
【請求項11】
ローション組成物が、
(A)25〜35重量%の鉱油、
(B)液状合成トリグリセリド混合物;植物油;ゲルベアルコール;液状エステル;液状置換シクロヘキサン;アルキル(アルケニル)基に6〜22個のC原子を有する対称または非対称ジアルキル(ジアルケニル)エーテル;C6〜22脂肪アルコールに由来する直鎖または分枝状炭酸ジアルキル(ジアルケニル);エポキシド化脂肪酸エステルおよびポリオールの開環生成物;およびシリコーン油から選択される、20〜30重量%のさらなる油性成分、
(C)少なくとも2つのヒドロキシ基を有する多価アルコールが、6〜30個の炭素原子を有する少なくとも1つの酸によりエステル化された液状ポリオールポリエステルから選択される、12〜21重量%のW/O乳化剤、
(D)2〜15モルのエチレンオキシド付加物により修飾されたヒドロキシ脂肪酸を含んでなるグリセリドに基づく、4〜7重量%の共乳化剤、
(E)必要に応じて、1〜10重量%の保湿剤、
(F)必要に応じて、0.5〜5重量%の金属石鹸、
(G)10〜30重量%の水、
(H)必要に応じて、0.1〜5重量%の添加剤
を含んでなる、請求項1に記載のティッシュペーパー。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれかで定義されたローション組成物をティッシュペーパーウェブに塗布する、請求項1〜11のいずれかに記載のティッシュペーパーの製造方法。
【請求項13】
25〜50℃の温度で、ティッシュペーパーウェブにローション組成物に塗布する、請求項12に記載の製造方法。

【図1】
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【公表番号】特表2010−511804(P2010−511804A)
【公表日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−539643(P2009−539643)
【出願日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際出願番号】PCT/EP2007/010350
【国際公開番号】WO2008/067945
【国際公開日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【出願人】(505066718)コグニス・アイピー・マネージメント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング (191)
【氏名又は名称原語表記】Cognis IP Management GmbH
【Fターム(参考)】