説明

軸方向スペーサを備えた軸方向一方向クラッチ

【課題】クラッチにおける軸方向に作用する構成部材からのスラスト荷重を逸らせるための機械的経路を備えた軸方向に作用する一方向クラッチを提供する。
【解決手段】半径方向外向きに延びた少なくとも1つのタブ69と、収容部又は軸方向突出部66とを有する、半径方向に配置された第1のプレート60が設けられており、収容部又は軸方向突出部のうちの他方52を有する、半径方向に配置された第2のプレート50が設けられており、周方向で少なくとも1つのタブの間に挿入された少なくとも1つのセグメントを備えたスペーシングエレメント80が設けられており、少なくとも1つのセグメントが、クラッチ10の第1の軸方向端部と第2の軸方向端部との間に機械的経路を形成しており、収容部及び突出部が、第1の方向での第1のプレート及び第2のプレートの相対回動のためにロックするように係合可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願とのクロスリファレンス
本願は、合衆国第35法典第119条(e)に基づいて、2006年12月22日に出願された米国特許仮出願第60/876875号明細書の利益を請求する。
【0002】
発明の分野
本発明は、回転駆動ユニット(例えば、自動車のエンジン)と、回転被駆動ユニット(例えば、自動車における変速トランスミッション)との間で力を伝達するための装置の改良に関する。特に、本発明は、クラッチを通る中実荷重伝達経路を提供するための軸方向スペーサを備えた軸方向に作用する一方向クラッチに関する。
【背景技術】
【0003】
自動車装置における軸方向に作用する一方向クラッチの以前の設計において、クラッチが結合されたトルク伝達エレメントによって生ぜしめられる軸方向に向けられたスラスト力はサイドプレートを介して支持される。あいにく、幾つかのクラッチにおいて、軸方向に積層された構成部材における過剰な応力のために、力の大きさは、この設計を実用的にするためには大きすぎる。この問題の1つのソリューションは、サイドプレートの厚さを増大することである。あいにく、これはクラッチの寸法、重量、慣性及びコストを増大するので望ましくない。別のソリューションは構成部材の直径を変更することである。例えば、軸受の直径又は荷重を伝達するエレメントのその他の回転境界面は、軸方向に積層された構成部材をバイパスするために増大されることができる。あいにく、これは軸受のコストを増大し、クラッチの周囲のその他のエレメントに関連した制限のために不可能である。また、軸方向に積層された構成部材の直径は、荷重経路を回避するために減じられることができる。あいにく、直径を減じると、構成部材のトルクキャパシティが低下する。
【0004】
したがって、スラスト荷重が構成部材にかかるのを阻止しながら、軸方向に積層された構成部材の直径を最大限にする、軸方向に作用する一方向クラッチ設計が長い間必要とされている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の全体的な目的は、クラッチにおける軸方向に作用する構成部材からのスラスト荷重を逸らせるための機械的経路を備えた軸方向に作用する一方向クラッチを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
発明の概要
本発明は、広くは、半径方向外向きに延びた少なくとも1つのタブを有しかつ収容部又は軸方向突出部を有する半径方向に配置された第1のプレートと、収容部又は軸方向突出部の他方を有する半径方向に配置された第2のプレートと、周方向で少なくとも1つのタブの間に挿入された少なくとも1つのセグメントを備えたスペーシングエレメントとを有する一方向クラッチを含む。スペーシングエレメント又は第2のプレートの一方は自動車装置におけるトルク伝達エレメントに結合されるように配置されており、少なくとも1つのセグメントはクラッチの第1の軸方向端部と第2の軸方向端部との間の機械的な経路を形成しており、収容部と突出部とは、第1の方向での第1のプレートと第2のプレートとの相対回動のためにロック係合可能である。
【0007】
幾つかの態様において、スペーシングエレメントは、半径方向に配置されたセグメントから軸方向に延びた少なくとも1つのスペーサタブを備えた半径方向に配置されたセグメントを有しており、少なくとも1つのスペーサタブは、周方向で少なくとも1つのタブの間に挿入された少なくとも1つのセグメントを有している。幾つかの態様において、スペーシングエレメントは、半径方向外向きに延びた少なくとも1つの接続タブを有しており、少なくとも1つの接続タブは、トルク伝達エレメント又はトルク受取りエレメントに結合されるように配置されている。
【0008】
幾つかの態様において、スペーシングエレメントは、環状セグメントの内周に配置された少なくとも1つの切欠きを備えた環状セグメントと、少なくとも1つの切欠きの間の個々の円周セグメントとを有している。少なくとも1つのタブは少なくとも1つの切欠きに配置されており、個々の周方向セグメントは、クラッチの第1の軸方向端部と第2の軸方向端部との間の機械的経路を形成している。幾つかの態様において、環状セグメントは、環状セグメントのための外周の周囲に配置されておりかつトルク伝達エレメント又はトルク受取りエレメントに結合されるように配置された少なくとも1つの取付部を有している。
【0009】
幾つかの態様において、少なくとも1つの回転インターフェースエレメントは、第1の軸方向端部と第2の軸方向端部とに係合させられるように配置されており、軸方向で機械的経路と整合して配置されている。幾つかの態様において、クラッチは、第1のプレート又は第2のプレートのうちの一方を第1のプレート又は第2のプレートのうちの他方に向かって軸方向に付勢するように配置された弾性エレメントを有している。幾つかの態様において、自動車装置はトルクコンバータのためのステータを含み、第2のプレートはステータシャフトに結合されるように配置されたハブを含み、スペーサエレメントはステータのためのブレードアセンブリに結合されるように配置されている。幾つかの態様において、収容部は開口を含む。
【0010】
本発明は、広くは、半径方向外向きに延びた少なくとも1つのタブを有しかつ収容部又は軸方向突出部のうちの一方を有する半径方向に配置された第1のプレートと、収容部又は軸方向突出部のうちの他方を有する半径方向に配置された第2のプレートと、半径方向に配置されたセグメントから軸方向に延びておりかつ第1のプレートとスペーサエレメントとを回転方向で結合するために少なくとも1つのタブの間に挿入された少なくとも1つのスペーサタブを備えた半径方向に配置されたセグメントを備えたスペーシングエレメントとを有する一方向クラッチをも含む。スペーシングエレメント又は第2のプレートの一方は自動車装置におけるトルク伝達エレメントに結合されるように配置されており、少なくとも1つのスペーサタブは、クラッチの第1の軸方向端部と第2の軸方向端部との間の機械的な経路を含み、収容部と突出部とは、第1の方向での第1のプレートと第2のプレートとの相対回動のためにロックするように係合可能である。
【0011】
本発明は、さらに、広くは、半径方向外向きに延びた少なくとも1つのタブを有しておりかつ収容部又は軸方向突出部のうちの一方を有する半径方向に配置された第1のプレートと、収容部又は軸方向突出部のうちの他方を有する半径方向に配置された第2のプレートと、環状セグメントの内周に配置された少なくとも1つの切欠きを備えた環状セグメントを備えたスペーシングエレメントとを含む。少なくとも1つのタブは少なくとも1つの切欠きに配置されており、スペーシングエレメント又は第2のプレートのうちの一方は、自動車装置におけるトルク伝達エレメントに結合されるように配置されており、少なくとも1つの切欠きの間の個々の周方向セグメントは、クラッチの第1の軸方向端部と第2の軸方向端部との間の機械的経路を形成しており、収容部と突出部とは、第1の方向での第1のプレート及び第2のプレートの相対回動のためにロックするように係合可能である。
【0012】
本発明のこれらの目的及び利点並びにその他の目的及び利点は、本発明の好適な実施形態の以下の説明と、添付の図面及び請求項とから容易に認められるであろう。
【0013】
本発明の性質及び態様がここで、添付の図面を参照した発明の以下の詳細な説明により完全に説明される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
まず、異なる図面における同じ参照符号は、発明の同じ又は機能的に類似の構造エレメントを表していることが認識されるべきである。本発明は、現時点で好適な態様であると考えられるものに関して説明されるが、請求項に記載の発明は開示された態様に限定されないと理解されるべきである。
【0015】
さらに、発明は、記載された特定の方法、材料及び変化態様に限定されず、もちろん変更することができる。ここで使用されている用語は、特定の態様だけを説明するためのものであり、本発明の範囲を限定しようとするものではなく、発明の範囲は、添付の請求項によってのみ限定される。
【0016】
特に定義されない限りは、ここで使用される全ての技術的及び科学的用語は、本発明が属する技術分野における当業者にとって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。ここに説明されたものと同じ又は均等のあらゆる方法、装置又は材料が発明の実施又は試験において使用されることができるが、好適な方法、装置及び材料がここでは説明されている。
【0017】
"前"とは、トルクコンバータが結合されたエンジンに面する軸方向向きを指し、"後"とは、トルクコンバータが結合されたトランスミッションに面する軸方向向きを指す。これらの用語の意味は反転されることができることが理解されるべきである。本発明のクラッチは図示された軸方向向きに限定されないことも理解されるべきである。例えば、同じエンジン及びトランスミッション構成に対し、向きは軸方向で反転されることができる。
【0018】
図1Aは、本願において用いられる空間的な用語を示している、円筒座標系の斜視図である。本発明は、少なくとも部分的に円筒座標系に関連して説明される。系10は長手方向軸線11を有しており、この長手方向軸線は、以下の方向及び空間の用語のための基準として使用される。"軸方向"、"半径方向"及び"周方向"という形容詞は、軸線11、半径12(軸線11に対して直交する)及び円周13のそれぞれに対して平行な方向に関する。"軸方向"、"半径方向"及び"周方向"という形容詞は、個々の平面に対して平行な方向にも関する。様々な平面の配置を明らかにするために、物体14,15,16が用いられている。物体14の面17は軸方向平面を形成している。すなわち、軸線11はこの面に沿った線を形成している。物体15の面18は半径方向平面を形成している。すなわち、半径12はこの面に沿った線を形成している。物体16の面19は周面を形成している。すなわち、円周13はこの面に沿った線を形成している。別の例として、軸方向の移動又は配置は軸線11に対して平行であり、半径方向の移動又は配置は半径12に対して平行であり、周方向の移動又は配置は円周13に対して平行である。回転は軸線11に関する。
【0019】
"軸方向"、"半径方向"及び"周方向"という副詞は、軸線11、半径12又は円周13のそれぞれに対して平行な方向に関する。"軸方向"、"半径方向"及び"周方向"という副詞は、個々の平面に対して平行な方向にも関する。
【0020】
図1Bは、本願において用いられた空間的な用語を示している、図1Aの円筒座標系における物体20の斜視図である。円筒状物体20は、円筒座標系における円筒状物体を表しており、本願発明をどのようにも限定しようとするものではない。物体20は、軸方向の面21と、半径方向の面22と、周面23とを有している。面21は軸方向平面の一部であり、面22は半径方向平面の一部であり、面23は周面の一部である。
【0021】
図面及び以下の説明はトルクコンバータにおける本発明の一方向クラッチに関するが、図面及び説明はあらゆる自動車駆動コンポーネントにおける本発明の一方向クラッチに概して適用可能であることが理解されるべきである。コンポーネントは、トランスミッション及び例えば車両における駆動ユニットが停止されている間にエアコンディショナに電力を供給するための補助駆動ユニットを含むがこれらの限定されないあらゆる自動車駆動コンポーネントであることができる。
【0022】
概して、本発明の一方向クラッチは、半径方向に配置された2つのプレートとスペーシングエレメントとを有する。プレートは個々の軸方向で向き合った半径方向の面を有する。一方のプレートは半径方向外向きに延びた少なくとも1つのタブと、半径方向の面における収容部又は突出部とを有している。他方のプレートは収容部又は突出部のうちの他方を有している。幾つかの態様において、収容部はプレートにおける開口を含む。以下の説明において、収容部は開口であるが、収容部は凹所であることもできることが理解されるべきである。スペーシングエレメントは、周方向で少なくとも1つのタブの間に挿入された少なくとも1つのセグメントを有している。すなわち、タブはセグメントの間に配置されている。タブを備えないスペーシングエレメント又はプレートが、自動車装置におけるトルク伝達エレメントへの結合のために配置されている。少なくとも1つのセグメントは、クラッチの第1の軸方向端部と第2の軸方向端部との間の機械的な経路を形成している。すなわち、セグメントは端部の間の中実な材料の経路を形成している。収容部と突出部は、第1の方向での第1のプレートと第2のプレートとの相対回動のためにロックするように係合可能である。すなわち、(直接に又はスペーシングエレメントを介して)トルクを受け取るプレートが他方のプレートに対して第1の方向に回転する場合、プレートは回転方向でロックする。本発明のクラッチにおいて、半径方向に配置されたプレートを使用する技術上知られたあらゆる一方向クラッチ構成が使用されることができる。
【0023】
図2は、本発明の一方向クラッチ10の正面図である。
【0024】
図3は、概して図2における線3−3に沿った、図2に示された一方向クラッチ10の断面図である。
【0025】
図4は、図2に示された一方向クラッチ10の分解された後方斜視図である。
【0026】
図5は、第2の遠近法からの、図2に示された一方向クラッチ10の分解された前方斜視図である。以下の説明は図2から図5までを参照すべきである。クラッチ10は、半径方向に配置されたプレート50及び60と、スペーシングエレメント80とを有している。プレート60は、収容部又は軸方向突出部を有している。幾つかの態様において、プレート60は突出部66を有している。幾つかの態様において、突出部は斜面である。プレート50は、収容部又は軸方向突出部の他方を有している。幾つかの態様において、プレート50は開口52を有している。上の構成は反転されることができる、すなわち、開口はプレート60に配置されることができかつ斜面はプレート50に配置されることができることが理解されるべきである。
【0027】
クラッチ10は、プレート50又は60の一方を他方のプレートに向かって軸方向に押し付けるために配置された付勢エレメント140をも有している。図2から図5において、エレメント140はプレート60をプレート50に向かって軸方向に押し付けている。しかしながら、本発明のクラッチは、プレート50及び60及びエレメント140のあらゆる特定の構成に限定されないことが理解されるべきである。プレート50及び60、付勢エレメント140、開口52及び突出部66の操作は、2006年7月3日に出願されかつ引用したことにより本明細書に記載されたこととされる、共同で譲渡されかつひいては引用不可能な米国特許出願第11/480815号明細書、"Axially Engaging And Disengaging One-way Clutch And A Stator Having An Axially Engaging And Disengaging One-way Clutch"に記載されている。
【0028】
プレート60は、半径方向外向きに延びた少なくとも1つのタブ69を有しており、スペーシングエレメントは、周方向でこれらのタブの間に配置される少なくとも1つのセグメント69を有している。すなわち、タブ96は切欠き68に配置される。タブとセグメントとは、プレート60とスペーシングエレメントとを回転方向で結合する。回転方向で結合又は固定されているとは、2つの構成要素が一緒に回転する、すなわち2つの構成要素が回転に関して固定されているようにプレートとエレメントとが結合されていることを意味する。2つの構成要素を回転方向で結合することは、必ずしも他の方向での相対移動を制限するわけではない。例えば、回転方向で結合された2つの構成要素が、スプライン結合を介して互いに対して軸方向移動を行うことが可能である。しかしながら、回転方向での結合は、他の方向での移動が必ずしも存在することを意味すると理解されるべきではない。例えば、回転方向で結合された2つの構成要素は、軸方向で互いに固定されていることができる。回転方向での結合の前記説明は、以下の説明にも適用可能である。以下の説明では、結合は、そうでないことが明らかにされない限り、回転結合であることが前提とされる。
【0029】
以下にさらに説明されるように、セグメント96は、クラッチの第1の軸方向端部と第2の軸方向端部との間の機械的な経路を形成する。図2から図5において、スペーシングエレメントの半径方向セグメント95と、軸方向ステータブレードセグメントの内側円周セグメント32とが軸方向端部を形成している。スペーシングエレメントは、セグメント95から半径方向に延びた少なくとも1つのタブ92をも有する。タブ92は、以下に説明されるように自動車装置のエレメントに結合されるために配置されている。装置は、トルク伝達エレメント又はトルク受取りエレメントであることができる。受取りエレメントは、回転可能であるか又はグラウンドされている(回転不能)であることができる。
【0030】
スペーシングエレメント又はプレート50はトルク伝達エレメントに結合されるように配置されている。すなわち、スペーシングエレメント又は、スペーシングエレメントに回転結合されていないプレートが、トルク伝達エレメントに結合されている。以下の説明のため及び例示の目的のために、エレメント80は、そうでないことが述べられない限り、トルク伝達装置に結合されている。しかしながら、スペーシングエレメントではなく、プレート50がトルク伝達装置に結合されることができ、以下の説明は概して、プレート50がトルク伝達エレメントに結合されている態様に適用可能であることが理解されるべきである。スペーシングエレメントからのトルクは、タブ69を介して、回転可能なプレート60に伝達される。
【0031】
図2から図5において、プレート50は回転方向で固定されている。しかしながら、クラッチ10は、回転方向で固定されたプレート50及び回転可能なプレート60に限定されない。幾つかの態様において、プレート50が、トルク伝達エレメントに結合されるように配置され、プレート60が固定されている。幾つかの態様において、両方のプレートが回転可能であり、いずれかのプレートであることができるトルク受取り構成部材と、他方の構成部材との間の回転が相対回転である。例えば、ロックアップモードをトリガするために、トルク伝達エレメントに結合されたプレートは、他方のプレートよりも高速でロックアップ方向に回転する。
【0032】
ここで、クラッチ10の動作をさらに詳細に説明する。図2から図5において、クラッチ10はステータ一方向クラッチとして示されている。しかしながら、本発明の一方向クラッチは、ステータと共に使用することに限定されず、本発明の一方向クラッチは、その他の自動車装置、例えばトランスミッションと共に使用されることができる。プレート50は、通常はグラウンドされているステータシャフト(図示せず)に回転結合されるように配置されたハブである。したがって、プレート50は回転しない。プレートとシャフトとを結合するために、技術上知られたあらゆる手段、例えばスプライン51が使用されることができる。
【0033】
スペーシングエレメントは、トルク伝達エレメント、この場合は、軸方向ブレードアセンブリセグメント30及び36に結合されている。セグメントは、技術上知られたあらゆる手段を使用してスペーシングエレメント80に結合されている。幾つかの態様において、セグメントとスペーシングエレメントとはタブ92を介して結合されている。幾つかの態様において、タブに軸方向に配置されたファスナが、軸方向のセグメントを結合するために使用される。例えば、ファスナ94は開口38を介してスペーシングエレメントとセグメント36とを結合している。技術上知られたあらゆるファスナ、例えばリベットが使用されることができる。
【0034】
プレート60はスペーシングエレメント80に回転方向で結合されているので、スペーシングエレメントと一緒に回転する。さらに、プレート60はスペーシングエレメントに対して軸方向に移動可能である。特に、上述の一方向クラッチ動作を可能にするために、タブ69は切欠き68において軸方向に摺動することができる。ブレードアセンブリの回転を可能にするために、回転インターフェースエレメントが使用される。幾つかの態様において、インターフェースエレメントは軸受70及び74である。しかしながら、技術上知られたあらゆる回転インターフェースエレメント、例えばスラスト座金が、本発明の一方向クラッチに関連して使用されることができる。ステータブレードアセンブリが配置されているトルクコンバーター(図示せず)の作動は、軸受にかかる二方向の軸方向スラスト荷重190を生じる。軸受自体はクラッチ10を介してスラスト荷重を伝達する。
【0035】
有利には、軸方向で軸受と整合させられたタブ96は、軸受がクラッチ10と接触する箇所の間においてソリッドな経路を形成する。例えば、軸受70は、タブ96と隣接するセグメント95と接触している。タブ96の遠位端部はセグメント32と接触しており、軸受74は、セグメントの軸方向反対側に配置されている。したがって、例えば、軸受70からのスラスト荷重は、セグメント95、タブ96、セグメント32、軸受74に伝達される。この経路により、荷重は、軸方向に作用する構成部材、プレート50及び60にかかることなくクラッチ10を通過することができる。例えば、タブ96によって支持されたスラスト荷重はプレートを通過するので、プレート60は切欠き68において軸方向に自由に摺動することができる。
【0036】
有利には、スペーシングエレメントによって形成された機械的な経路により、プレート50及び60の半径方向範囲が最大化されることもできる。例えば、プレート60の外周62が、スラスト荷重の経路と軸方向で整合させられているとしても、プレート60に荷重はかからない。したがって、斜面66は、できるだけ半径方向外側に配置されることができる。プレートの半径方向範囲を増大することによって、クラッチ10のトルクキャパシティが増大される。すなわち、プレートの半径方向範囲が大きくなるほど、全ての他の態様が等しいままであるならば、クラッチのトルクキャパシティが大きくなる。
【0037】
幾つかの態様において、プレート144がクラッチ10において使用されている。プレート144の構造及び操作は、2006年7月3日に出願されかつ引用したことにより本明細書に記載されたこととされる、共同で譲渡されかつひいては引用不可能な米国特許出願第11/480815号明細書、"Axially Engaging And Disengaging One-way Clutch And A Stator Having An Axially Engaging And Disengaging One-way Clutch"に記載されている。
【0038】
幾つかの態様において、プレート146がクラッチ10において使用されている。プレート146の構造及び操作は、2006年5月1日に出願された、共同で譲渡されかつひいては引用不能な米国特許仮出願第60/796482号明細書、"One-way Clutch With Dampening"に記載されている。図6は、本発明の一方向クラッチ200の正面図である。
【0039】
図7は、図6に示された一方向クラッチ200の分解された後方斜視図である。
【0040】
図8は、図6に示された一方向クラッチ200の前方斜視図であり、軸受を示している。
【0041】
図9は、概して図8における線9−9に沿った、図8に示された一方向クラッチ200の断面図である。
【0042】
図10は、図9に示された一方向クラッチ200及び軸受の分解された後方斜視図である。以下の説明は図6から図10までを参照すべきである。クラッチ200は、半径方向に配置されたプレート50及び60と、スペーシングエレメント280とを有している。プレート60は、収容部又は軸方向突出部を有している。幾つかの態様において、プレート60は突出部66を有している。幾つかの態様において、突出部は斜面である。プレート50は、収容部又は軸方向突出部の他方を有している。幾つかの態様において、プレート50は開口52を有している。上の構成は反転されることができる、すなわち、開口はプレート60に配置されることができかつ斜面はプレート50に配置されることができることが理解されるべきである。
【0043】
クラッチ200は、プレート50又は60の一方を他方のプレートに向かって軸方向に押し付けるために配置された付勢エレメント240をも有している。図6から図10において、エレメント240はプレート60をプレート50に向かって軸方向に押し付けている。しかしながら、本発明のクラッチは、プレート50及び60及びエレメント240のあらゆる特定の構成に限定されないことが理解されるべきである。プレート50及び60、付勢エレメント240、開口52及び突出部66の操作は、2006年7月3日に出願されかつ引用したことにより本明細書に記載されたこととされる、共同で譲渡されかつひいては引用不可能な米国特許出願第11/480815号明細書、"Axially Engaging And Disengaging One-way Clutch And A Stator Having An Axially Engaging And Disengaging One-way Clutch"に記載されている。
【0044】
プレート60は、半径方向外向きに延びた少なくとも1つのタブ69を有している。スペーシングエレメント280は概して環状の構成部材であり、内周296に配置された少なくとも1つの切欠き226を有している。タブ69は切欠きに配置されている。言い換えれば、スペーシングエレメントは、切欠きの間に配置されておりかつ周方向でタブの間に配置された、個々の周方向セグメント295を有している。タブとセグメントとは、プレート60とスペーシングエレメントとを回転方向で結合する。回転方向で結合又は固定されているとは、2つの構成要素が一緒に回転する、すなわち2つの構成要素が回転に関して固定されているようにプレートとエレメントとが結合されていることを意味する。2つの構成要素を回転方向で結合することは、必ずしも他の方向での相対移動を制限するわけではない。例えば、回転方向で結合された2つの構成要素が、スプライン結合を介して互いに対して軸方向移動を行うことが可能である。しかしながら、回転方向での結合は、他の方向での移動が必ずしも存在することを意味すると理解されるべきではない。例えば、回転方向で結合された2つの構成部材は、軸方向で互いに固定されていることができる。回転方向での結合の前記説明は、以下の説明にも適用可能である。以下の説明では、結合は、そうでないことが明らかにされない限り、回転結合であることが前提とされる。
【0045】
以下にさらに説明されるように、セグメント295は、クラッチの第1の軸方向端部と第2の軸方向端部との間の機械的な経路を形成する。図6から図11までにおいて、プレート210及び212が軸方向端部を形成している。スペーシングエレメントは、エレメント280の外周225の周囲に配置された少なくとも1つの取付部222をも有している。取付部222は、以下に説明されるように自動車装置のエレメントに結合されるために配置されている。装置は、トルク伝達エレメント又はトルク受取りエレメントであることができる。受取りエレメントは、回転可能であるか又はグラウンドされている(回転不能)であることができる。
【0046】
スペーシングエレメント又はプレート50はトルク伝達エレメントに結合されるように配置されている。すなわち、スペーシングエレメント又は、スペーシングエレメントに回転結合されていないプレートが、トルク伝達エレメントに結合されている。以下の説明のため及び例示の目的のために、エレメント280は、そうでないことが述べられない限り、トルク伝達装置に結合されている。しかしながら、スペーシングエレメントではなく、プレート50がトルク伝達装置に結合されることができ、以下の説明は概して、プレート50がトルク伝達エレメントに結合されている態様に適用可能であることが理解されるべきである。スペーシングエレメントからのトルクは、タブ69を介して、回転可能なプレート60に伝達される。
【0047】
図6から図10において、プレート50は回転方向で固定されている。しかしながら、クラッチ200は、回転方向のプレート50及び回転可能なプレート60に限定されないということが理解されるべきである。幾つかの態様において、プレート50が、トルク伝達エレメントに結合されるように配置され、プレート60が固定されている。幾つかの態様において、両方のプレートが回転可能であり、いずれかのプレートであることができるトルク受取り構成部材と、他方の構成部材との間の回転が相対回転である。例えば、ロックアップモードをトリガするために、トルク伝達エレメントに結合されたプレートは、他方のプレートよりも高速でロックアップ方向に回転する。
【0048】
ここで、クラッチ200の動作をさらに詳細に説明する。図6から図10において、クラッチ200はステータ一方向クラッチとして示されている。しかしながら、本発明の一方向クラッチは、ステータと共に使用することに限定されず、本発明の一方向クラッチは、その他の自動車装置、例えばトランスミッションと共に使用されることができる。プレート50は、通常はグラウンドされているステータシャフト(図示せず)に回転結合されるように配置されたハブである。したがって、プレート50は回転しない。
【0049】
スペーシングエレメントはトルク伝達エレメント(図示せず)に結合されている。トルク伝達エレメントは、技術上知られたあらゆる手段を使用してスペーシングエレメント280に結合されている。自動車装置がトルクコンバータである場合には、トルク伝達装置はステータのためのブレードアセンブリである。幾つかの態様において、スペーシングエレメントは、鋳造又は注型成形され、ブレードアセンブリも鋳造される。幾つかの態様において、取付部は、鋳造アセンブリを収容するために配置されたブラケットである。
【0050】
プレート60はスペーシングエレメント280に回転方向で結合されているので、スペーシングエレメントと一緒に回転する。さらに、プレート60はスペーシングエレメントに対して軸方向に移動可能である。特に、上述の一方向クラッチ動作を可能にするために、タブ69は切欠き226において軸方向に摺動することができる。ブレードアセンブリの回転を可能にするために、回転インターフェースエレメントが使用される。幾つかの態様において、インターフェースエレメントは軸受271及び275である。しかしながら、技術上知られたあらゆる回転インターフェースエレメント、例えばスラスト座金が、本発明の一方向クラッチに関連して使用されることができる。ステータブレードアセンブリが配置されているトルクコンバーター(図示せず)の作動は、軸受にかかる二方向の軸方向スラスト荷重290を生じる。軸受自体はクラッチ200を介してスラスト荷重を伝達する。
【0051】
有利には、軸方向で軸受と整合させられたセグメント295は、軸受がクラッチ200と接触する箇所の間において中実な経路を形成する。例えば、軸受271は、スペーシングエレメントと接触したプレート210と接触している。スペーシングエレメントはプレート212と接触しており、軸受275は、セグメントの軸方向で反対の側に設けられている。したがって、例えば、軸受271からのスラスト荷重は、プレート210、スペーシングエレメント、プレート212及び軸受275へ伝達される。この経路により、荷重は、軸方向に作用する構成部材、プレート50及び60にかかることなくクラッチ200を通過することができる。例えば、セグメント295によって支持されたスラスト荷重はプレートを通過するので、プレート60は切欠き226において軸方向に自由に摺動することができる。
【0052】
有利には、スペーシングエレメントによって形成された機械的な経路により、プレート50及び60の半径方向範囲が最大化されることもできる。例えば、プレート60の外周62が、スラスト荷重の経路と軸方向で整合させられているとしても、プレート60に荷重はかからない。したがって、斜面66は、できるだけ半径方向外側に配置されることができる。プレートの半径方向範囲を増大することによって、クラッチ200のトルクキャパシティが増大される。すなわち、プレートの半径方向範囲が大きくなるほど、全ての他の態様が等しいままであるならば、クラッチのトルクキャパシティが大きくなる。
【0053】
クラッチ10及び200は、軸方向に作用するプレート、斜面及び開口の個々の数及び構成に関して示されている。しかしながら、本発明の一方向クラッチは、示された軸方向に作用するプレート、斜面及び開口の数及び構成に限定されないことが理解されるべきである。エレメント80及び280は、切欠き、タブ及びセグメントの特定の数及び構成で示されている。しかしながら、本発明の一方向クラッチは、示された切欠き、タブ及びセグメントの数及び構成に限定されないことが理解されるべきである。例えば、軸方向に作用するプレート、斜面及び開口の数及び構成と、スペーシングエレメントの構成とは、トルク伝達エレメントから予測されるトルクに従って決定されることができる。すなわち、クラッチの所望のトルクキャパシティに従う。
【0054】
幾つかの態様において、プレート50,60,210及び212及びエレメント80はスタンピングによって形成される。
【0055】
したがって、本発明の目的は効率的に達成されるが、発明に対する修正及び変更が当業者に容易に明らかであるべきであり、これらの修正は、請求項に記載された発明の精神及び範囲に含まれるものである。前記説明は、本発明の例を示しており、限定するものと考えられるべきでないことも理解される。したがって、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、本発明のその他の実施形態が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1A】円筒座標系の斜視図である。
【図1B】図1Aに示された円筒座標系における物体の斜視図である。
【図2】本発明の一方向クラッチの正面図である。
【図3】概して図2における線3−3に沿った、図2に示された一方向クラッチの断面図である。
【図4】図2に示された一方向クラッチの分解された後方斜視図である。
【図5】図2に示された一方向クラッチの分解された前方斜視図である。
【図6】本発明の一方向クラッチの正面図である。
【図7】図6に示された一方向クラッチの分解された後方斜視図である。
【図8】図6に示された一方向クラッチの正面図であり、軸受を示している。
【図9】概して図8における線9−9に沿った、図8に示された一方向クラッチの断面図である。
【図10】図9に示された一方向クラッチ及び軸受の分解された後方斜視図である。
【符号の説明】
【0057】
10 クラッチ、 32 内側円周セグメント、 38 開口、 50,60 プレート、 51 スプライン、 52 開口、 60 プレート、 66 突出部、 68 切欠き、 69 セグメント、 70,74 軸受、 80,280 スペーシングエレメント、 92 タブ、 94 ファスナ、 95,295 半径方向セグメント、 96 タブ、 140,240 付勢エレメント、 144,146 プレート、 190,290 スラスト荷重、 200 一方向クラッチ、 210,212 プレート、 222 取付部、 225 外周、 226 切欠き、 271,275 軸受

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方向クラッチにおいて、
半径方向外向きに延びた少なくとも1つのタブと、収容部又は軸方向突出部とを有する、半径方向に配置された第1のプレートが設けられており、
前記収容部又は前記軸方向突出部のうちの他方を有する、半径方向に配置された第2のプレートが設けられており、
周方向で前記少なくとも1つのタブの間に挿入された少なくとも1つのセグメントを備えたスペーシングエレメントが設けられており、該スペーシングエレメント又は前記第2のプレートのうちの一方が、自動車装置におけるトルク伝達エレメントに結合されるために配置されており、前記少なくとも1つのセグメントが、前記クラッチの第1の軸方向端部と第2の軸方向端部との間に機械的経路を形成しており、前記収容部及び突出部が、第1の方向での前記第1のプレート及び第2のプレートの相対回動のためにロックするように係合可能であることを特徴とする、一方向クラッチ。
【請求項2】
前記スペーシングエレメントが、半径方向に配置されたセグメントを有しており、該半径方向に配置されたセグメントから少なくとも1つのスペーサタブが軸方向に延びており、該少なくとも1つのスペーサタブが、周方向で前記少なくとも1つのタブの間に挿入された前記少なくとも1つのセグメントを有している、請求項1記載の一方向クラッチ。
【請求項3】
前記自動車装置が、トルク受取りエレメントを含み、前記スペーシングエレメントが、半径方向外向きに延びた少なくとも1つの結合タブを有しており、該少なくとも1つの結合タブが、前記トルク伝達エレメント及び前記トルク受取りエレメントから成るグループから選択されたエレメントへの結合のために配置されている、請求項2記載の一方向クラッチ。
【請求項4】
前記スペーシングエレメントが、環状セグメントを有しており、該環状セグメントの内周に少なくとも1つの切欠きが設けられており、該少なくとも1つの切欠きの間に個々の周方向セグメントが設けられており、前記少なくとも1つのタブが前記少なくとも1つの切欠きに配置されており、前記個々の周方向セグメントが、前記クラッチの前記第1の軸方向端部と前記第2の軸方向端部との間の前記機械的経路を形成している、請求項1記載の一方向クラッチ。
【請求項5】
前記自動車装置が、トルク受取りエレメントを含み、前記環状セグメントが、前記環状セグメントのための外周に配置された少なくとも1つの取付部を有しており、該取付部が、前記トルク伝達エレメント及び前記トルク受取りエレメントから成るグループから選択されたエレメントへの結合のために配置されている、請求項4記載の一方向クラッチ。
【請求項6】
少なくとも1つの回転インターフェースエレメントが、前記第1の軸方向端部及び第2の軸方向端部に係合されるように配置されておりかつ軸方向で前記機械的な経路と整合させられるように配置されている、請求項1記載の一方向クラッチ。
【請求項7】
前記第1のプレート又は前記第2のプレートのうちの一方を他方に向かって軸方向に付勢するために配置された弾性エレメントが設けられている、請求項1記載の一方向クラッチ。
【請求項8】
前記自動車装置が、トルクコンバータのためのステータを含み、前記第2のプレートが、ステータシャフトへの結合のために配置されたハブを含み、前記スペーサエレメントが、前記ステータのためのブレードアセンブリへの結合のために配置されている、請求項1記載の一方向クラッチ。
【請求項9】
前記収容部が、開口を含む、請求項1記載の一方向クラッチ。
【請求項10】
一方向クラッチにおいて、
半径方向外向きに延びた少なくとも1つのタブと、収容部又は軸方向突出部のうちの一方とを有する、半径方向に配置された第1のプレートが設けられており、
前記収容部又は前記軸方向突出部のうちの他方を有する、半径方向に配置された第2のプレートが設けられており、
半径方向に配置されたセグメントを備えたスペーシングエレメントが設けられており、前記半径方向に配置されたセグメントから少なくとも1つのスペーサタブが軸方向に延びており、該少なくとも1つのスペーサタブが、前記第1のプレートと前記スペーサエレメントとを回転方向で結合するために前記少なくとも1つのタブの間に挿入されており、前記スペーシングエレメント又は前記第2のプレートのうちの一方が、自動車装置におけるトルク伝達エレメントへの結合のために配置されており、前記少なくとも1つのスペーサタブが、前記クラッチの第1の軸方向端部と第2の軸方向端部との間の機械的な経路を含み、前記収容部及び突出部が、第1の方向での前記第1のプレート及び第2のプレートの相対回動のためにロックするように係合可能であることを特徴とする、一方向クラッチ。
【請求項11】
前記自動車装置がトルク受取りエレメントを含み、前記スペーシングエレメントが、半径方向外向きに延びた少なくとも1つの結合タブを含み、前記少なくとも1つの結合タブが、前記トルク伝達エレメント及び前記トルク受取りエレメントから成るグループから選択されたエレメントへの結合のために配置されている、請求項10記載の一方向クラッチ。
【請求項12】
前記自動車装置が、トルクコンバータのためのステータを含み、前記ステータがブレードアセンブリを含み、前記第2のプレートが、ステータシャフトへの結合のために配置されたハブを含み、前記少なくとも1つの結合タブが、前記ブレードアセンブリへの結合のために配置されている、請求項11記載の一方向クラッチ。
【請求項13】
少なくとも1つの回転インターフェースエレメントが、前記第1の軸方向端部及び第2の軸方向端部に係合させられるように配置されておりかつ前記機械的な経路と軸方向で整合されるように配置されている、請求項10記載の一方向クラッチ。
【請求項14】
前記第1のプレート又は前記第2のプレートのうちの一方を他方に向かって軸方向に付勢するように配置された弾性エレメントが設けられている、請求項10記載の一歩行クラッチ。
【請求項15】
一方向クラッチにおいて、
半径方向外向きに延びた少なくとも1つのタブと、収容部又は軸方向突出部のうちの一方を有する、半径方向に配置された第1のプレートが設けられており、
前記収容部又は前記軸方向突出部のうちの他方を有する、半径方向に配置された第2のプレートが設けられており、
環状セグメントを備えたスペーシングエレメントが設けられており、前記環状セグメントの内周に少なくとも1つの切欠きが配置されており、前記少なくとも1つのタブが前記少なくとも1つの切欠きに配置されており、前記スペーシングエレメント又は前記第2のプレートのうちの一方が、自動車装置におけるトルク伝達エレメントへの結合のために配置されており、前記少なくとも1つの切欠きの間の個々の周方向セグメントが、前記クラッチの第1の軸方向端部と第2の軸方向端部との間の機械的な経路を含み、前記収容部及び突出部が、第1の方向での前記第1のプレート及び前記第2のプレートの相対回動のためにロックするように係合可能であることを特徴とする、一方向クラッチ。
【請求項16】
前記自動車装置が、トルク受取りエレメントを含み、前記環状セグメントが、該環状セグメントのための外周に配置された少なくとも1つの取付部を有しており、該取付部が、前記トルク伝達エレメントと前記トルク受取りエレメントとから成るグループから選択されたエレメントへの結合のために配置されている、請求項15記載の一方向クラッチ。
【請求項17】
前記自動車装置が、トルクコンバータのためのステータを含み、該ステータが、ブレードアセンブリを含み、前記第2のプレートが、ステータシャフトへの結合のために配置されたハブを含み、前記少なくとも1つの取付部が、前記ブレードアセンブリへの結合のために配置されている、請求項16記載の一方向クラッチ。
【請求項18】
少なくとも1つの回転インターフェースエレメントが、前記第1の軸方向端部と前記第2の軸方向端部とに係合されるように配置されておりかつ前記機械的経路と軸方向で整合させられるように配置されている、請求項16記載の一方向クラッチ。
【請求項19】
前記第1のプレート又は前記第2のプレートのうちの一方を他方に向かって軸方向に付勢するように配置された弾性エレメントが設けられている、請求項16記載の一方向クラッチ。
【請求項20】
トルクコンバータにおけるステータのための一方向クラッチにおいて、
前記クラッチのための軸線を中心に回転可能な、半径方向に配置されたプレートが設けられており、該プレートが、半径方向外向きに延びた少なくとも1つのタブと、収容部又は軸方向突出部のうちの一方を有しており、
前記収容部又は前記軸方向突出部のうちの他方を有する、ステータシャフトへの結合のために配置されたハブが設けられており、
半径方向に配置されたセグメントを備えたスペーシングエレメントが設けられており、前記半径方向に配置されたセグメントから軸方向に少なくとも1つのスペーサタブが延びており、該スペーサタブが、前記プレートと前記スペーシングエレメントとを回転方向で結合するために前記少なくとも1つのタブの間に挿入されており、前記スペーシングエレメントが、前記ステータのためのブレードアセンブリへの結合のために配置されており、前記少なくとも1つのスペーサタブが、前記クラッチの第1の軸方向端部と第2の軸方向端部との間の機械的経路を形成しており、前記収容部と突出部とが、第1の方向での前記プレートの回転のためにロックするように係合可能であることを特徴とする、一方向クラッチ。
【請求項21】
前記ブレードアセンブリが、第1のサイドプレートと第2のサイドプレートとを含んでおり、前記スペーシングエレメントが、半径方向外向きに延びた少なくとも1つの結合タブを含んでおり、該少なくとも1つの結合タブが、前記第1のサイドプレート及び前記第2のサイドプレートへの結合のために配置されている、請求項20記載の一方向クラッチ。
【請求項22】
少なくとも1つの回転インターフェースエレメントが、前記第1のサイドプレート及び前記第2のサイドプレートに係合されるように配置されておりかつ前記機械的経路と軸方向で整合されるように配置されている、請求項20記載の一方向クラッチ。
【請求項23】
トルクコンバータにおけるステータのための一方向クラッチにおいて、
前記クラッチのための軸線を中心に回転可能な、半径方向に配置されたプレートが設けられており、該プレートが、半径方向外向きに延びた少なくとも1つのタブと、収容部又は軸方向突出部のうちの一方を有しており、
前記収容部又は前記軸方向突出部のうちの他方を有する、ステータシャフトへの結合のために配置されたハブが設けられており、
環状セグメントを備えたスペーシングエレメントが設けられており、前記環状セグメントの内周に少なくとも1つの切欠きが配置されており、前記少なくとも1つのタブが、前記少なくとも1つの切欠きに配置されており、前記スペーシングエレメントがステータのためのブレードアセンブリへの結合のために配置されており、前記少なくとも1つの切欠きの間の個々の周方向セグメントが、前記クラッチの第1の軸方向端部と第2の軸方向端部との間の機械的経路を形成しており、前記収容部及び突出部が、第1の方向での前記プレートの回転のためにロックするように係合可能であることを特徴とする、一方向クラッチ。
【請求項24】
前記環状セグメントが、該環状セグメントのための外周に配置された少なくとも1つの取付部を有しており、該取付部が、前記ブレードアセンブリへの結合のために配置されている、請求項23記載の一方向クラッチ。
【請求項25】
前記スペーシングエレメントを軸方向で支持する第1の端部プレートと第2の端部プレートとが設けられており、少なくとも1つの回転インターフェースエレメントが、前記第1の端部プレート及び第2の端部プレートと係合されるように配置されておりかつ前記機械的経路と軸方向で整合されるように配置されている、請求項23記載の一方向クラッチ。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−157461(P2008−157461A)
【公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−330593(P2007−330593)
【出願日】平成19年12月21日(2007.12.21)
【出願人】(390009070)ルーク ラメレン ウント クツプルングスバウ ベタイリグングス コマンディートゲゼルシャフト (236)
【氏名又は名称原語表記】LuK Lamellen und Kupplungsbau  Beteiligungs KG
【住所又は居所原語表記】Industriestrasse 3, D−77815 Buehl, Baden, Germany