説明

軽金属の押出成形方法

【課題】簡易で材料歩留まりが高い、連続的な軽金属の押出成形方法を提供する。
【解決手段】コンテナ3内に残った残存ビレット14の上に軽金属よりなる金属粉末10を投入し、さらにビレット11と金属粉末10とを、上下一対のビレット11で金属粉末10を挟み込むように順次積み重ねる。そして、最上段のビレット11をダイス2に向けて加圧し、残存ビレット14と金属粉末10とビレット11とを一体化させながら、ダイス2から押出成形品13を押し出す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軽金属の押出成形方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、マグネシウム、マグネシウム合金、アルミニウム、アルミニウム合金、チタン、チタン合金などの軽金属よりなる金属粉末を押し出して形鋼のような押出成形品を得る押出成形方法は知られている。
【0003】
例えば、特許文献1のように、粉末金属を押し出して所定形状の形鋼を得る粉末金属の押出成形方法が知られている。この成形方法では、粉末金属を圧縮して成形体を得た後、この成形体をダミー体を前端に設けたシース内に封入してビレットを成形し、このビレットをコンテナ内に挿入し、ダミーブロックを用いて加圧するようにしている。
【0004】
また、特許文献2では、原材料であるビレットがコンテナ内で少なくなってきたときに、継ぎ足し用ビレットをコンテナ内に投入し、押し出した部材の先端を切断して受け具を設置し、その状態で継ぎ足し用ビレットの上から加圧してビレット同士を一体化するようにしている。
【0005】
なお、特許文献3では、このような軽金属の押出成形方法に使用されるマグネシウム合金粉末の製造方法が開示されている。
【特許文献1】特開平09−323117公報
【特許文献2】特開平05−277549号公報
【特許文献3】特許3884741号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1の粉末金属の押出成形方法では、ビレットを継ぎ足して連続して成形を行うことができず、新しくビレットを交換するごとにダイス内に残留材料が残るので、この残存材料が歩留まり低下の要因となっている。
【0007】
一方、上記特許文献2の軽金属の押出成形方法では、継ぎ足しにより歩留まりが向上するものの、残存ビレットと継ぎ足し用ビレットとを加圧して一体化させるときに、押出時の押出圧力と同等以上の大きな圧力を必要とする。このため、十分に一体化させる前にノズル先端からビレットが押し出されるのを防ぐために受け具で支えなければならず、その操作が面倒であると共に、押し出された材料を一旦切断しないと材料の継ぎ足しを行うことができないため、押出成形品の長さに制限があるという問題があった。
【0008】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、簡易で材料歩留まりが高い、連続的な軽金属の押出成形方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、この発明では、ビレットと金属粉末とを、上下一対のビレットで金属粉末を挟み込むように積み重ねて材料を継ぎ足すようにした。
【0010】
具体的には、第1の発明では、軽金属の押出成形方法を前提とし、
上記軽金属の押出成形方法は、
下端に成形用ダイスが固定されたコンテナと、軽金属よりなる複数のビレットと、該軽金属よりなる金属粉末とを準備する準備工程と、
上記ビレットを上記コンテナに投入する初期投入工程と、
上記初期投入工程の後、上記ビレットを上記ダイスに向けて所定の押出圧力で加圧して該ダイスから押出成形品を押し出す初期押出工程と、
上記初期押出成形の後、上記コンテナ内に残った残存ビレットの上に上記金属粉末を投入し、さらに上記ビレットと該金属粉末とを、上下一対のビレットで該金属粉末を挟み込むように順次積み重ねる充填工程と、
上記充填工程の後、最上段の上記ビレットを上記ダイスに向けて加圧し、上記残存ビレットと上記金属粉末と上記ビレットとを一体化させながら、該ダイスから押出成形品を押し出す充填押出工程とを含む構成とする。
【0011】
上記の構成によると、初期投入工程でコンテナ内に投入されたビレットを初期押出工程において押出圧力で押し出して押出成形品を成形し、コンテナ内にビレットが少なくなると、充填工程において、材料を継ぎ足す。このとき、残存ビレットと、追加する同じ軽金属よりなるビレットとの間に同じ軽金属よりなる金属粉末を挟み込む。そして、充填押出工程において、積層されたこれらの材料を加圧すると、金属粉末が、これを挟み込む上下一対のビレットに食い込んで容易に一体化する。金属粉末が一体化に寄与するため、金属粉末を介さずにビレット同士を直接継ぎ足すときのような大きな圧力を必要とせず、一体化時の圧力が押出時の圧力よりも小さくて済むので、十分に一体化された状態でダイスから継ぎ目のない品質の良い押出成形品が押し出される。また、一体化時にダイスに栓をする必要がないので、押出成形品を切断する必要がなく、押出成形品の長さを好みの長さにすることができる。また、コンテナ内に残存するビレットは、最後に充填をして押し出した後の残存ビレットのみであるので、歩留まりが極めて良い。
【0012】
具体的には、第2の発明では、軽金属の押出成形方法を前提とし、
上記軽金属の押出成形方法は、
下端に成形用ダイスが固定されたコンテナと、軽金属よりなる複数のビレットと、該軽金属よりなる金属粉末とを準備する準備工程と、
上記コンテナに、上記ビレットと上記金属粉末とを、上下一対のビレットで該金属粉末を挟み込むように順次積み重ねる初期投入工程と、
上記初期投入工程の後、最上段の上記ビレットを上記ダイスに向けて加圧し、上記金属粉末と上記ビレットとを一体化させながら該ダイスから押出成形品を押し出す初期押出工程と、
上記初期押出成形の後、上記コンテナ内に残った残存ビレットの上に上記金属粉末を投入し、さらに上記ビレットと該金属粉末とを、上下一対のビレットで該金属粉末を挟み込むように順次積み重ねる充填工程と、
上記充填工程の後、最上段の上記ビレットを上記ダイスに向けて加圧し、上記残存ビレットと上記金属粉末と上記ビレットとを一体化させながら、該ダイスから押出成形品を押し出す充填押出工程とを含む構成とする。
【0013】
上記の構成によると、まず、初期投入工程でコンテナ内にビレットと金属粉末とを、上下一対のビレットで金属粉末を挟み込むように積み重ね、次いで、初期押出工程でこれらを加圧すると、金属粉末がこれを挟み込むビレットに食い込んで容易に一体化する。一体化させながらさらに加圧することにより、ダイスより押出成形品を成形する。そして、コンテナ内にビレットが少なくなると、充填工程において、材料を継ぎ足す。このときも、残存ビレットと追加する同じ軽金属よりなるビレットとの間に同じ軽金属よりなる金属粉末を挟み込み、充填押出工程において積層されたこれらの材料を加圧すると、金属粉末が、これを挟み込む上下一対のビレットに食い込んで容易に一体化する。このように、金属粉末が一体化に寄与するため、金属粉末を介さずにビレット同士を直接継ぎ足すときのような大きな圧力を必要とせず、ダイスに栓をしなくても、接着面で十分に一体化された状態でダイスから継ぎ目のない品質の良い押出成形品が押し出される。また、押出成形品を切断してダイスに栓をする必要がないので、押出成形品の長さを好みの長さにすることができる。さらに、コンテナ内に残存するビレットは、最後に充填をして押し出した後の残存ビレットのみであるので、歩留まりが極めて良い。
【0014】
第3の発明では、第1又は第2の発明において、
上記金属粉末は、平板形状を有している。
【0015】
上記の構成によると、平板形状をした金属粉末が、加圧時にこれら金属粉末を挟むビレットに食い込んで確実に塑性変形するので、継ぎ目なく接着が行われる。
【発明の効果】
【0016】
以上説明したように、上記第1の発明によれば、コンテナ内に残存した残存ビレットと追加するビレットとの間に同じ軽金属よりなる金属粉末を挟み込むようにして充填材料を追加し、これらを加圧して一体化させた後、ダイスより押し出すようにしたことにより、小さな力で充填材料が一体化されるので、ダイスに栓をする必要がなく、簡単な方法で押出成形品の長さを必要なだけ長くすることができると共に、残存ビレットの量が最小限となって歩留まりを格段に向上させることができる。
【0017】
上記第2の発明によれば、上記第1の発明と同一の効果が得られると共に、最初に投入する材料が、大きなビレットではなく小さなビレットと金属粉末とで済むので、コンテナのストロークを小さくすることができ、その分、摩擦力が小さくなって必要な圧力が小さくて済む。このため、簡易な設備で押出成形を行うことができる。
【0018】
上記第3の発明によれば、平板形状の金属粉末を加圧してこれら金属粉末を挟むビレットに食い込ませるようにしたことにより、継ぎ目なく接着された品質の高い押出成形品が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0020】
−押出成形機の構成−
図1〜図3は本発明の実施形態にかかる押出成形機1を示し、この押出成形機1は、下端に成形用ダイス2が固定されたコンテナ3を有する。このコンテナ3は、円筒状のもので上端に上端開口3aが開口され、下端は上端開口3aよりも小さい下端開口3bが形成されている。成形用ダイス2は、この下端開口3bの周縁を上側から覆うように取り付けられている。成形用ダイス2の孔2aの形状としては、通常の押出成形に用いられる種々の形状が考えられる。例えば、ダイスの孔2aの形状を円形とし、その内径を7mmとし、コンテナ3の内径を43mmとする。上端開口3aには、図示しない油圧シリンダー等のアクチュエータにより上下に昇降自在なダミーブロック4が出入可能に構成されている。
【0021】
−軽金属の押出成形方法−
次に、本発明の実施形態にかかる軽金属の押出成形方法について説明する。
【0022】
(1)準備工程
まず、準備工程において、マグネシウム合金などの軽金属よりなる金属粉末10を押し固めた複数の円柱状のビレット11と、金属粉末10とを準備する。ビレット11は、軽金属よりなる鋳塊でも良い。ビレット11のサイズとしては、例えば、コンテナ3の内径43mmに対して直径Dが40mm、厚さhが14mmの円柱状のものを使用する。軽金属としては、マグネシウム、アルミニウム、アルミニウム合金、チタン、チタン合金などでも良い。金属粉末10の形状は、例えば球状や立方体状のものなどに比べ、上下一対のビレット11に食い込みやすい平板形状が適している。平板形状の金属粉末10のサイズとしては、例えば、長さ1mm以上〜5mm以下、幅1.8mm以上〜2.0mm以下及び厚さ0.5mm以上〜0.6mm以下が適しているが、必ずしもこれに限定されない。ビレット11外周とコンテナ3内周との間の隙間cの大きさは、金属粉末10が下方に落下しないように調整されている。このようにすれば、金属粉末10が隙間cに入り込んで摩擦抵抗が増大することはない。
【0023】
金属粉末10の製造法については、詳しく説明しないが、例えば、軽金属よりなる出発原料粉末を一対の回転ロール間に通して圧縮変形させる塑性加工工程と、回転ロール間を通過した圧縮変形粉体を引き続いて破砕して顆粒状粉体とする破砕工程とを繰り返すことにより最適なサイズの金属粉末10が得られる。
【0024】
(2)初期投入工程
次いで、初期投入工程において、図1に示すように、コンテナ3に、まず、1つのビレット11を投入し、その後から金属粉末10を投入し、ビレット11、金属粉末10、ビレット11の順に上下一対のビレット11で金属粉末10を挟み込むように順次積み重ねる。このとき、ビレット11間に投入される金属粉末10を、ならして平らにした後にビレット11を積み重ねるのが望ましい。金属粉末10の厚さhは、ビレット11の外径Dの1/8程度(本実施形態では、h=D/8=5mm)が適している。
【0025】
(3)初期押出工程
次いで、初期押出工程では、ダミーブロック4によって最上段のビレット11をダイス2に向けて加圧する。その圧力は、ダイス2から押出成形品13が押し出される押出圧力(本実施形態では、900MPa程度)まで急激に上昇させるのではなく、徐々に上昇させる。すると、図2に示すように、400MPa程度で、金属粉末10とビレット11とが一体化し、一体化ビレット12が形成される。すなわち、金属粉末10は、平板形状を有しているので、加圧されると上下一対のビレット11に容易に食い込んで確実に塑性変形する。このため、継ぎ目のない一体化ビレット12が得られる。このとき、金属粉末10は、小さすぎると加圧しても上下一対のビレット11に十分に食い込まないので、接着が不十分となり、また、粉塵爆発のおそれがある。一方、大きすぎると、一体化時に必要な圧力が大きくなってダイス2に栓をする必要が出るなど問題が発生する。しかし、上述したような大きさの金属粉末10では、粉塵爆発を防ぎながら継ぎ目のない一体化ビレット12が得られる。また、金属粉末10が一体化に寄与するため、金属粉末10を介さずにビレット11同士を直接継ぎ足すときのような大きな圧力を必要とせず、ダイス2に栓をしなくても、上下一対のビレット11は継ぎ目なく接着される。さらに、ビレット11間に投入される金属粉末10の厚さhをビレット11の外径Dの1/8程度としたことにより、金属粉末10がビレット11をつなぐ役割を確実に果たす。D/8よりも小さくなりすぎると、十分に一体化させることができず、大きくなりすぎると嵩が増えて効率が悪くなる。
【0026】
そして、ダミーブロック4をさらに押し下げて圧力が所定の値(900MPa程度)を越えると、ダイス2から徐々に押出成形品13が押し出される。一体化するときの圧力が押出圧力よりも小さくなるようにダイス2の形状を設定することにより、一体化がさらに確実に行われる。加圧は、コンテナ3内にある程度の厚さの残存ビレット14が残るまで続けられる。なお、押出成形品13は、適宜切断しても良い。
【0027】
(4)充填工程
次いで、充填工程では、図3に示すように、コンテナ3内に残った残存ビレット14の上に、まず金属粉末10を投入する。金属粉末10の厚さは、上記と同様にビレット11の外径Dの1/8程度とする。そして、ビレット11と金属粉末10とを、上下一対のビレット11で金属粉末10を挟み込むように順次積み重ねる。ビレット11間に投入される金属粉末10は、上記と同様にならして平らにした後にビレット11を積み重ねる。
【0028】
(5)充填押出工程
次いで、充填押出工程では、ダミーブロック4によって最上段のビレット11をダイス2に向けて加圧する。すると、上記と同様図2に示すように、400MPa程度で残存ビレット14と金属粉末10とビレット11とが一体化され、一体化ビレット12が形成される。そして、ダミーブロック4によってさらに圧力を増大させると、900MPa当たりでダイス2から押出成形品13が押し出される。コンテナ3内に残存するビレット11は、最後に充填をして押し出した後の残存ビレット14のみであるので、歩留まりが極めて良い。
【0029】
−実施形態の効果−
したがって、本実施形態にかかる軽金属の押出成形方法によると、コンテナ3内に残存した残存ビレット14と追加するビレット11との間に同じ軽金属よりなる金属粉末10を挟み込むようにして充填材料を追加し、これらを加圧して一体化させた後、ダイス2より押し出すようにしたことにより、小さな力で充填材料が一体化されるので、ダイス2に栓をする必要がなく、押出成形品13の長さを必要なだけ長くすることができると共に、残存ビレット14の量が最小限となって歩留まりを格段に向上させることができる。
【0030】
また、最初に投入する材料は、厚さ(高さ)の大きなビレット11ではなく、小さなビレット11と金属粉末10とで済むので、コンテナ3のストロークを小さくすることができ、その分、摩擦力が小さくなって必要な圧力が小さくて済む。このため、簡易な設備で押出成形を行うことができる。
【0031】
−実施形態の変形例−
本実施形態の変形例は、上記(2)初期投入工程において、厚さが大きめのビレット11のみを投入する点で上記実施形態と相違する。
【0032】
続く(3)初期押出工程では、ビレット11そのものを加圧する。ビレット11はすでに一体化されているので一体化は行われない。そして、900MPa程度を越えると、ダイス2から徐々に押出成形品13が押し出される。
【0033】
その後の(4)充填工程、(5)充填押出工程については、上記実施形態と同様である。
【0034】
なお、(2)初期投入工程において、金属粉末10そのものを投入し、(3)初期押出工程で金属粉末10そのものを加圧しても良いが、その場合は、400MPa程度で一体化が開始されるものの、全体の嵩が固体のビレット11に比べて増えるので、ダミーブロック4のストロークが大きくなり、効率的ではない。
【0035】
−押出成形品の引張試験−
次いで、上記実施形態で得られた押出成形品13における接着面の物性値が他の部分と同等であることを確認するために行った引張試験について説明する。
【0036】
(試験片)
上記実施形態に基づいて得られた直径7mmのマグネシウム合金の棒材の表1に示す部分を切り出し、試験片1〜3とした。
【0037】
【表1】

【0038】
試験片3は、金属粉末10とビレット11との継ぎ目が中央に位置するように切り出されたものよりなる。なお、金属粉末10とビレット11との継ぎ目部は目視で確認できないため、ビレット11の体積、金属粉末10の量及び押出量からビレット11の先端から継ぎ目部までの長さを算出し、その箇所を継ぎ目部と推定した。
【0039】
(試験方法)
上記試験片1〜3に対して万能試験機で引張強さ、0.2%耐力及び伸びを測定した。
【0040】
(試験結果)
試験結果を表2に示す。
【0041】
【表2】

【0042】
表2に示すように、試験片1〜3をそれぞれ比較しても物性値に大きな差異はなく、試験片1のビレット部、試験片2の粉末部及び試験片3の継ぎ目部において物性値は同等であることがわかる。つまり、継ぎ目部は、他の部位と物性的に差異がないので、高品質な押出成形品13が得られることがわかった。
【0043】
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物や用途の範囲を制限することを意図するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の実施形態にかかる軽金属の押出成形方法の初期投入工程を示す断面図である。
【図2】軽金属の押出成形方法の初期押出工程及び充填押出工程を示す断面図である。
【図3】軽金属の押出成形方法の充填工程を示す断面図である。
【図4】引張試験に用いられる押出成形品の試験片の位置を示すための説明図である。
【符号の説明】
【0045】
2 ダイス
3 コンテナ
10 金属粉末
11 ビレット
13 押出成形品
14 残存ビレット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軽金属の押出成形方法において、
下端に成形用ダイスが固定されたコンテナと、軽金属よりなる複数のビレットと、該軽金属よりなる金属粉末とを準備する準備工程と、
上記ビレットを上記コンテナに投入する初期投入工程と、
上記初期投入工程の後、上記ビレットを上記ダイスに向けて所定の押出圧力で加圧して該ダイスから押出成形品を押し出す初期押出工程と、
上記初期押出成形の後、上記コンテナ内に残った残存ビレットの上に上記金属粉末を投入し、さらに上記ビレットと該金属粉末とを、上下一対のビレットで該金属粉末を挟み込むように順次積み重ねる充填工程と、
上記充填工程の後、最上段の上記ビレットを上記ダイスに向けて加圧し、上記残存ビレットと上記金属粉末と上記ビレットとを一体化させながら、該ダイスから押出成形品を押し出す充填押出工程とを含む
ことを特徴とする軽金属の押出成形方法。
【請求項2】
軽金属の押出成形方法において、
下端に成形用ダイスが固定されたコンテナと、軽金属よりなる複数のビレットと、該軽金属よりなる金属粉末とを準備する準備工程と、
上記コンテナに、上記ビレットと上記金属粉末とを、上下一対のビレットで該金属粉末を挟み込むように順次積み重ねる初期投入工程と、
上記初期投入工程の後、最上段の上記ビレットを上記ダイスに向けて加圧し、上記金属粉末と上記ビレットとを一体化させながら該ダイスから押出成形品を押し出す初期押出工程と、
上記初期押出成形の後、上記コンテナ内に残った残存ビレットの上に上記金属粉末を投入し、さらに上記ビレットと該金属粉末とを、上下一対のビレットで該金属粉末を挟み込むように順次積み重ねる充填工程と、
上記充填工程の後、最上段の上記ビレットを上記ダイスに向けて加圧し、上記残存ビレットと上記金属粉末と上記ビレットとを一体化させながら、該ダイスから押出成形品を押し出す充填押出工程とを含む
ことを特徴とする軽金属の押出成形方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の軽金属の押出成形方法において、
上記金属粉末は、平板形状を有している
ことを特徴とする軽金属の押出成形方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−36203(P2010−36203A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−200115(P2008−200115)
【出願日】平成20年8月1日(2008.8.1)
【出願人】(504100802)
【出願人】(000142595)株式会社栗本鐵工所 (566)
【Fターム(参考)】