説明

載荷試験装置および当該載荷試験装置を備える杭打機

【課題】重錘のリバウンドに伴う再打撃を排除して、より正確な支持力等を測定することのできる載荷試験装置を提供する。
【解決手段】地盤または前記構造体に対して所定の高さから落下可能な重錘10と、重錘を鉛直方向に移動可能に支持する支持手段(ガイドレール11)と、重錘を所定の高さで保持する保持手段(ブレーキキャリパーB1,B2)と、重錘と地盤または構造体との間に介在される緩衝部材(スプリングユニット50)と、保持手段の解除により所定の高さから落下された重錘により緩衝部材を介して重錘の地盤または構造体に対して加えられる打撃に伴う荷重と、地盤または構造体の動的変位との関係から地盤または構造体の支持力を求める計測手段(計測装置D)と、重錘がリバウンドされた際に、重錘が緩衝部材を再打撃する前に重錘を停止可能な停止手段(ブレーキキャリパーB1,B2)とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、載荷試験装置および当該載荷試験装置を備える杭打機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
土木、建設工事においては、地盤の支持力を強化するために杭打機等を用いて複数本の杭が打設されることが多い。
【0003】
これらの杭は上方に設置される建物等を支持するものであるため、強固で安定した施工を伴うものである必要がある。
【0004】
そこで、杭の支持力や沈下量のデータを得るため、あるいは建物等の設計上のデータを得るために、打設した杭に対して鉛直載荷試験が実施されている。
【0005】
この鉛直載荷試験は、大きく分けて静的な載荷試験と動的な載荷試験がある。
【0006】
静的載荷試験には、押し込み試験と先端載荷試験があり、打設された杭の沈下剛性および支持力について信頼性の高いデータを得ることができるが、大掛かりな載荷装置を必要とし、試験に時間がかかる(例えば、30分〜2時間を複数サイクル行う必要がある)という問題点あり、計測結果を得るまでに時間を要するという難点があった。
【0007】
また、静的載荷試験は、杭頭部に設置するジャッキにより、静的荷重を杭頭部に載荷する方式であり、載荷のための反力が必要でそのための反力装置が大規模になってしまう傾向にある。
【0008】
また、試験に際しては、試験杭と反力杭を設置する関係上、ある程度の広さの土地が必要であり、工期も長くなるという問題もあった。
【0009】
そこで、最近は動的載荷試験が注目されてきている。
【0010】
動的載荷試験は、杭頭部に動的荷重を加える載荷試験であって、大規模な反力装置を必要としないという利点がある。
【0011】
この動的載荷試験には、衝撃載荷試験と急速載荷試験がある。
【0012】
ところが、衝撃載荷試験は、計測所要時間は短い(約5msec)という利点はあるが、波動理論による高度な解析が要求されることから、計測結果を得るまでに比較的時間がかかるという不都合がある。
【0013】
一方、急速載荷法の一つであるスタナミック試験は、ジェット燃料を短時間燃焼させて、錘の加速度を反力として杭に動的な載荷を行うもので、計測所要時間は短く(約100msec)、解析時間も短い(数分程度)ことから、短時間で計測結果を得られるという長所がある。
【0014】
しかしながら、杭に載荷重を与えるためのコストが高く(例えば、1回当り約数百万円)、複数回にわたって杭に載荷重を与え場合には極めて高コストになるという難点がある。
【0015】
これに対して、モンケン(載荷物)を緩衝部材(スプリングユニット等)に落下させる急速載荷法では、スタナミック試験の利点(計測所要時間および解析時間が短いという利点)はそのまま維持しつつ、モンケンを落下させることによる載荷であるため、低コスト(例えば、1回当り数万円から数十万円)で支持力を計測することができるという利点がある。
【0016】
このような利点を有する急速載荷試験装置に関する技術は種々提案されている(例えば、特開2005−68802号公報、特開2006−342579号公報等)。
【0017】
ここで、図10に従来の急速載荷試験装置T10の構成例を示す。
【0018】
図10に示すように、急速載荷試験装置T10は、地盤Eに打設された試験用杭500の杭頭部に装着されるスプリング等の緩衝部材503とロードセル(荷重計測装置)504等を備えた試験部材550と、その試験部材550の鉛直方向に延設されるガイドレール502と、ガイドレール502に沿って上下動可能に支持され所定の高さhから落下されて試験部材550を打撃する重錘(錘体)501と、杭頭部に設置され試験用杭500の歪度を測る抗体歪ゲージ505と、重錘501による打撃時の加速度を計測する加速度計506と、前記ロードセル504、抗体歪ゲージ505、加速度計506と電気的に接続されて入力されるデータに基づいて試験用杭500の支持力を解析する計測解析装置507とから構成されている。なお、図示は省略したが、試験用杭500の変位を計測するレーザー変位計等を設けるようにしてもよい。
【0019】
図11に、急速載荷試験装置T10による試験結果の例を示す。
【0020】
図11の(a)は、杭頭部に対して所定重量の重錘501を3回落下させて打撃を与えた場合の動的載荷試験の結果例(沈下量と荷重の関係)である。
【0021】
この例では、1回目は高さh=0.2m、2回目は高さh=0.4m、3回目は高さh=0.6mから落下させている。
【0022】
図11の(b)は、動的載荷試験による解析結果を静的な載荷試験(沈下量と荷重の関係)に当てはめた(置換した)図であり、例えば沈下量30mmを限界点Kとして導くことができる。
【特許文献1】特開2005−68802号公報
【特許文献2】特開2006−342579号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
ところで、図11の(a)を見ると分かるように、1回目の測定結果と2回目の測定結果の間に沈下A、2回目の測定結果と3回目の測定結果の間に沈下Bを生じていることが分かる。
【0024】
これは、重錘501が緩衝部材503を打撃した後、緩衝部材503の弾撥力により所定の高さまでリバウンドし、さらに再落下して緩衝部材503を再打撃するといった動作を複数回繰り返すことによる影響である。
【0025】
即ち、上述のような重錘501のリバウンドに伴う再打撃により、試験用杭500自体がさらに沈下されてしまう事態が発生しているのである。
【0026】
なお、図11(a)の例では、沈下量:A>Bとなっているが、これは1回目の測定結果と2回目の測定結果の間の再打撃による沈下により試験用杭500下の地盤が圧密となり、2回目の測定結果と3回目の測定結果の間による沈下量が微量に抑えられるためであると考えられる。
【0027】
地盤Eの硬度や性状により、重錘501の再打撃の影響による沈下量は様々に変化するが、何れにしても、動的載荷試験の最中に試験用杭500が僅かとはいえ沈下することは望ましいことではない。
【0028】
即ち、従来の急速載荷試験装置T10では、重錘501のリバウンドに伴う再打撃により、試験開始時、試験途中、試験終了時とでは、試験用杭500自体の状態が変化してしまい、測定されるべき試験用杭500の支持力に実質的な差異が生じてしまうという問題がある。
【0029】
なお、このような問題は、試験用杭500等の構造物について動的載荷試験を行う場合に限らず、地盤表面について直に動的載荷試験を行う場合にも同様に生じる問題である。
【0030】
そこで、本発明は、重錘のリバウンドに伴う再打撃を排除して、より正確な支持力等を測定することのできる載荷試験装置および当該載荷試験装置を備える杭打機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0031】
前記課題を解決するため、請求項1の発明に係る載荷試験装置は、地盤または所定の構造体に荷重を加えて、前記地盤または前記構造体の特性を試験する載荷試験装置であって、前記地盤または前記構造体に対して所定の高さから落下可能な重錘と、該重錘を鉛直方向に移動可能に支持する支持手段と、前記重錘を前記支持手段における所定の高さで保持する保持手段と、前記重錘と前記地盤または前記構造体との間に介在される緩衝部材と、前記保持手段の解除により前記所定の高さから落下された前記重錘により前記緩衝部材を介して前記重錘の前記地盤または前記構造体に対して加えられる打撃に伴う荷重と、当該地盤または当該構造体の動的変位との関係から前記地盤または前記構造体の支持力を求める計測手段と、前記重錘が前記緩衝部材によってリバウンドされた際に、前記重錘が前記緩衝部材を再打撃する前に当該重錘を停止可能な停止手段とを備えることを特徴とする。
【0032】
請求項2の発明に係る載荷試験装置は、請求項1に記載の発明について、前記停止手段は、前記重錘側に設けられる制動部材で構成され、前記制動部材は、所定のタイミングで前記支持手段の一部との間で発生される摩擦力により前記重錘を停止可能なことを特徴とする。
【0033】
請求項3の発明に係る載荷試験装置は、請求項1または請求項2のいずれかに記載の発明について、前記停止手段は、前記支持手段側に設けられる制動部材で構成され、前記制動部材は、所定のタイミングで前記重錘との間で発生される摩擦力により当該重錘を停止可能なことを特徴とする。
【0034】
請求項4の発明に係る載荷試験装置は、請求項1から請求項3の何れかに記載の発明について、前記支持手段は、前記重錘を鉛直方向に移動可能に支持するガイドレールで構成されることを特徴とする。
【0035】
請求項5の発明に係る載荷試験装置は、請求項2から請求項4の何れかに記載の発明について、前記制動部材は、前記重錘と前記支持手段との間において所定のアクチュエータにより前記重錘または前記支持手段に対して圧接・離間可能な制動パッドを備えることを特徴とする。
【0036】
請求項6の発明に係る載荷試験装置は、請求項1から請求項5の何れかに記載の発明について、前記停止手段は、前記保持手段を兼ねることを特徴とする。
【0037】
請求項7の発明に係る載荷試験装置は、請求項5または請求項6の何れかに記載の発明について、前記所定のアクチュエータは、前記制動部材の作動および作動解除を手動で行う操作手段を備えることを特徴とする。
【0038】
請求項8の発明に係る載荷試験装置は、請求項5から請求項7の何れかに記載の発明について、前記重錘が前記緩衝部材によってリバウンドされた状態を検知する検知手段と、前記検知手段の検知結果に基づいて前記制動部材の作動を制御する制御手段とをさらに備えることを特徴とする。
【0039】
請求項9の発明に係る載荷試験装置は、請求項8に記載の発明について、前記検知手段は、前記測定手段で得られる情報に基づいて前記重錘が前記緩衝部材によってリバウンドされた状態を検知することを特徴とする。
【0040】
請求項10の発明に係る載荷試験装置は、請求項1から請求項9の何れかに記載の発明について、前記構造体は、前記地盤に打ち込まれた杭であることを特徴とする。
【0041】
請求項11の発明に係る杭打機は、請求項1から請求項10の何れかに記載の載荷試験装置を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0042】
本発明によれば以下の効果を奏することができる。
【0043】
すなわち、請求項1に記載の発明によれば、重錘が緩衝部材によってリバウンドされた際に重錘が緩衝部材を再打撃する前に当該重錘を停止可能な停止手段を備えているので、リバウンドによる再打撃を有効に防止することができ、地盤または構造体の無用な沈下を抑制して載荷試験の信頼性を向上させることができるという優れた効果を奏することができる。
【0044】
請求項2に記載の発明によれば、停止手段は、重錘側に設けられる制動部材で構成されているので、簡易な構成で重錘を所定のタイミングで的確に停止可能なことができる。
【0045】
請求項3に記載の発明によれば、停止手段は、支持手段側に設けられる制動部材で構成されているので、簡易な構成で重錘を所定のタイミングで的確に停止可能なことができる。
【0046】
請求項4に記載の発明によれば、支持手段は重錘を鉛直方向に移動可能に支持するガイドレールで構成されているので、既存の載荷試験装置の構成等に容易に適用することができ、リバウンドによる再打撃を有効に防止することができる。
【0047】
請求項5に記載の発明によれば、制動部材は、重錘と支持手段との間において所定のアクチュエータにより重錘または支持手段に対して圧接・離間可能な制動パッドを備えているので、重錘を所定のタイミングで的確に停止可能なことができる。
【0048】
請求項6に記載の発明によれば、停止手段は保持手段を兼ねているので、装置の構成を簡易化することができ、部品点数を低減して低コスト化することができる。
【0049】
請求項7に記載の発明によれば、所定のアクチュエータは制動部材の作動および作動解除を手動で行う操作手段を備えているので、低コストかつ簡易な構成で、操作者等による操作手段の操作で重錘を所定のタイミングで的確に停止可能なことができる。
【0050】
請求項8に記載の発明によれば、重錘が前記緩衝部材によってリバウンドされた状態を検知する検知手段と、その検知結果に基づいて制動部材の作動を制御する制御手段とを備えているので、自動的に重錘を所定のタイミングで的確に停止可能なことができるので、載荷試験の信頼性を向上させることができると共に、作業負担を軽減して利便性を高めることができる。
【0051】
請求項9に記載の発明によれば、検知手段は、測定手段で得られる情報に基づいて重錘が緩衝部材によってリバウンドされた状態を検知しているので、比較的簡易かつ安価な構成で重錘の自動停止制御を実現することができる。
【0052】
請求項10に記載の発明によれば、構造体は地盤に打ち込まれた杭であるので、リバウンドによる再打撃の防止により、杭の支持力をより正確に測定することが可能となる。
【0053】
請求項11に記載の発明によれば、打ち込んだ杭の載荷試験を行う際に、リバウンドによる再打撃を有効に防止することができ、杭の無用な沈下を抑制して載荷試験の信頼性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0054】
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照しつつさらに具体的に説明する。ここで、添付図面において同一の部材には同一の符号を付しており、また、重複した説明は省略されている。なお、ここでの説明は本発明が実施される最良の形態であることから、本発明は当該形態に限定されるものではない。
【0055】
(第1の実施の形態)
【0056】
図1から図6を参照して、本発明についての第1の実施の形態に係る載荷試験装置T1について説明する。
【0057】
まず、図1の説明図を参照して、第1の実施の形態に係る載荷試験装置T1の全体構成について説明する。
【0058】
図1に示すように、載荷試験装置T1は、シャーシ1上にエンジン(原動機)2が搭載され、当該エンジン2によって駆動されるクローラ台車3がシャーシ1の下方に配設され、コントローラ4を操作者H1が操作することにより、自走できるようになっている。
【0059】
シャーシ1上には、さらに発電機5が搭載され、後述する電動ウインチ6や各種計測装置等に電源を供給するようになっている。
【0060】
また、シャーシ1上には、減速機付きの電動モータMで駆動される電動ウインチ6と、所定高さのH鋼等で構成される支柱(リーダ)9が載置されている。
【0061】
電動ウインチ6はコントローラ4からの操作により、支柱9の上方に配置される滑車8a、8b等を介してかけ回されるワイヤ7の巻き出しおよび巻き戻しを行うようになっている。
【0062】
ワイヤ7の先端部は、重錘(ハンマー)10の上端部に着脱可能に係合されている。
【0063】
重錘10は、支柱9によって支持されるガイドレール11に沿って上下動可能(自由落下可能)に設けられている。
【0064】
ここで、図2の平面図を参照して、重錘10とガイドレール11の構成についてより詳細に説明する。
【0065】
まず、重錘10は、大きく分けて、重錘本体10Aと、この重錘本体10Aの両側に張り出されたブレーキブラケット10Bとから構成されている。
【0066】
重錘本体10Aは、特には限定されないが、例えば200〜400kg程度の直方体型に鋼鉄等で形成される。
【0067】
この重錘本体10Aに溶接等で固設された両ブレーキブラケット10Bには、制動装置としてのブレーキキャリパーB1,B2がそれぞれ搭載されている。
【0068】
ブレーキキャリパーB1,B2は、特には限定されないが、本実施の形態においては、油圧式のアクチュエータを備えたものが用いられる。
【0069】
即ち、ブレーキキャリパーB1,B2に接続される油圧ホース21を介して、後述する手動式油圧ポンプユニットS1あるいは制動自動制御システムS2(第2の実施の形態を参照)の作動力が伝達され、ブレーキキャリパーB1,B2が備える油圧式ピストン(図示せず)の作用によりブレーキパッド(制動パッド)20を動作(進退)させるようになっている。
【0070】
ガイドレール11は、コ字状の断面形状を有する一対のガイドレール部材11a、11bで構成され、複数のガイドレールブラケット12を介して支柱9に固定されている(図1参照)。
【0071】
そして、重錘10側のブレーキキャリパーB1,B2が備える各一対のブレーキパッド20が、ガイドレール部材11a、11bの端部30を挟み込むようにして、重錘10がガイドレール11に取り付けられている。
【0072】
また、本実施の形態では、図1に示すように、重錘本体10Aの下方にも支持部材40が設けられ、この支持部材40もガイドレール部材11a、11bの端部30を所定の間隙で挟み込むようになされている。
【0073】
特には限定されないが、各一対のブレーキパッド20の表面と、ガイドレール部材11a、11bの端部30の表面とは、例えば1〜2mm程度の間隙に調整されている。
【0074】
これにより、重錘10を電動ウインチ6で吊り上げる際や自由落下される際などには摩擦力は働かず、手動式油圧ポンプユニットS1あるいは制動自動制御システムS2が作動した際には、油圧式ピストンの作用によりブレーキパッド20がガイドレール部材11a、11bの端部30に対して圧接され、その際に発生する摩擦力により重錘10を確実に停止させることができる。
【0075】
したがって、重錘10を所定の高さまで電動ウインチ6で吊り上げて保持する際に、手動式油圧ポンプユニットS1あるいは制動自動制御システムS2を作動させることにより、ブレーキキャリパーB1,B2の制動力で重錘10をその位置で保持(停止)させることができる。
【0076】
また、重錘10のリバウンドによる影響を回避するという本発明の主目的の達成については、重錘10がリバウンドした際に、所定のタイミングで手動式油圧ポンプユニットS1あるいは制動自動制御システムS2を作動させることにより、ブレーキキャリパーB1,B2の制動力で重錘10が再落下する前に、その重錘10を急速停止させることができる(詳細については後述する)。
【0077】
なお、重錘10の重量等に応じて、支持部材40にもブレーキキャリパーを設ける構成とすることも可能である。これにより、制動力を高めることができる。
【0078】
図1に戻って、重錘10の下方には、地盤Eに打設された試験用杭100の杭頭部100a上に、測定装置としての荷重計60と、緩衝部材としてのスプリングユニット50が配設されている。
【0079】
スプリングユニット50は、例えば図3に示すように、上方に向けて開口された円筒状の下部保護カバー126aを備えた下部筐体126bと、下方に向けて開口されて下部保護カバー126aと隙間を持って嵌り合う円筒状の上部保護カバー126cを備えた天板部126dとを有している。
【0080】
そして、下部保護カバー126aと上部保護カバー126cとで構成される内部空間には、重錘10の打撃時における衝撃を吸収する例えば7本のスプリング126fが、上端を天板部126dに、下端を下部筐体126bにそれぞれ固定されて設けられている。
【0081】
なお、内部空間には、スプリング126fの作動を減衰させるダンパをさらに設けてもよい。
【0082】
また、天板部126dの上面の重錘10の落下部分に位置する箇所には、重錘10のスプリングユニット50に対する落下衝撃を緩和するために、例えば天然ゴム製の緩衝部材を載置するようにしてもよい。
【0083】
なお、緩衝部材の材料としては、天然ゴムに限定されるものではなく、重錘10の落下衝撃を緩和し得るものであれば、種々のものを適用することができる。
【0084】
また、試験用杭100の杭頭部100aとスプリングユニット50との間には、杭頭部10aの荷重を計測するロードセル60が配設されている。
【0085】
なお、クローラ台車3において、重錘10等が設けられている位置と反対側には、重量バランスをとるためのカウンターウェイト250が配設されている。
【0086】
ここで、図4の説明図を参照して、杭の支持力を計測する計測装置Dの構成例について説明する。
【0087】
計測装置Dは、図4に示すように、ロードセル60と、試験用杭100に取り付けられて重錘10による打撃時の試験用杭100の加速度を計測する加速度計132と、同じく試験用杭100に取り付けられて重錘10の打撃時の試験用杭100の歪み度を計測する歪みゲージ133と、重錘10の打撃時の試験用杭100の変位量を光学的に計測する変位計134と、ロードセル60、加速度計132、歪みゲージ133および変位計134の計測値がインターフェース135を介して入力され、これらの計測値に基づいて試験用杭100の支持力を算出する情報処理装置136とから構成されている。
【0088】
なお、試験用杭100の支持力は、非線形ダンピング法(修正除荷点法)などの確立された方法により静的な荷重−杭沈下関係を求めることにより、算出することができる。
【0089】
次に、図5の側面図を参照して、手動式油圧ポンプユニットS1の構成例について説明する。
【0090】
図5に示すように、手動式油圧ポンプユニットS1は、台座200上に、前述のブレーキキャリパーB1,B2と接続する油圧ホース21につながれたシリンダー201と、このシリンダー201にホース203を介してブレーキオイルを供給するブレーキオイルタンク202と、シリンダー201内のブレーキオイルを圧送するピストン204と、このピストン204に押圧力を付与するブレーキレバー205と、このブレーキレバー205を揺動可能に支持する支持ピン206と、ブレーキレバー205を定常状態(手で握らない状態)に戻すよう付勢力を付与するスプリング207と、ブレーキレバー205を圧送状態(手で握った状態)で保持するロック部材208とから構成されている。
【0091】
ロック部材208の構成は特には限定されないが、図5に示す例では、矢印G方向に揺動可能な金具を圧送状態のブレーキレバー205の端部205aに引っかけて保持するようになっている。
【0092】
ここで、手動式油圧ポンプユニットS1の動作および作用について説明する。
【0093】
まず、重錘10を所定の高さで保持する際には、電動ウインチ6を動作させて重錘10を所定の高さまで吊り上げる。
【0094】
次いで、手動式油圧ポンプユニットS1のブレーキレバー205を操作員H2(図1参照)が手で握ってブレーキキャリパーB1,B2を作動させる。
【0095】
これにより、ブレーキキャリパーB1,B2のブレーキパッド20がガイドレール部材11a、11bの端部30に対して圧接され、その際に発生する摩擦力により重錘10を停止させることができる。
【0096】
さらに、この状態でロック部材208を操作してブレーキレバー205を圧送状態で保持することができるので、操作員H2がブレーキレバー205を握り続けるという労力を軽減でき、また、誤ってブレーキレバー205が戻って不用意に重錘10が落下する事態を回避することができる。
【0097】
次に、載荷試験を実施する場合には、操作員H2がロック部材208をブレーキレバー205の端部205aから外し、所定のタイミングで、ブレーキレバー205を解放して定常状態に戻す。これにより、ブレーキキャリパーB1,B2のブレーキパッド20がガイドレール部材11a、11bの端部30から離間され、重錘10は自然落下を開始する。
【0098】
そして、所定の高さに応じた速度(加速度)で、スプリングユニット50を打撃し、その打撃力に基づく各種センサからの信号により、計測装置Dで試験用杭100の支持力が算出される。
【0099】
この際に、重錘10は、スプリングユニット50の弾撥力によりリバウンドされ、所定の高さまで上昇する。
【0100】
そこで、操作員H2は、重錘10がスプリングユニット50に再打撃を与える前に、目視および経験に基づいて所定のタイミングで手動式油圧ポンプユニットS1のブレーキレバー205を手で握ってブレーキキャリパーB1,B2を作動させる。
【0101】
これにより、ブレーキキャリパーB1,B2のブレーキパッド20がガイドレール部材11a、11bの端部30に対して再び圧接され、その際に発生する摩擦力により重錘10を急停止させることができる。
【0102】
したがって、スプリングユニット50の再打撃により試験用杭100がさらに沈下される事態を未然に防止することができ、2回目、3回目等の載荷試験の精度をより高めることができ、試験用杭100について結果的により正確な支持力を得ることが可能となる。
【0103】
また、図6に示すように、載荷試験装置T1を用いて、試験用杭100に代えて、地盤E自体についての載荷試験を行うこともできる。
【0104】
この場合には、地盤E上に載荷板280を置き、この載荷板280上にロードセル60を載置して試験を行う。
【0105】
この場合における載荷試験の手順および重錘10の停止手順は、上述の通りである。
【0106】
(第2の実施の形態)
【0107】
図7から図9を参照して、本発明についての第2の実施の形態に係る載荷試験装置T2について説明する。
【0108】
まず、図7の説明図を参照して、第2の実施の形態に係る載荷試験装置T2の全体構成について説明する。
【0109】
なお、載荷試験装置T2の主な構成は第1の実施の形態に係る載荷試験装置T1と同様であるので、同一構成については同一符号を付して説明は省略する。
【0110】
また、重錘10およびブレーキキャリパーB1,B2等の構成も前出の図2に示す通りである。
【0111】
載荷試験装置T1と異なる点は、手動式油圧ポンプユニットS1に代えて、載荷試験装置T2が制動自動制御システムS2を備えている点である。
【0112】
この制動自動制御システムS2は、重錘10の位置、速度、進行方向等を所定のセンサで検出し、その検出結果に基づいて重錘10の所定高さでの保持およびリバウンド時の急停止を自動的に行うことができるようにしたシステムである。
【0113】
これにより、第1の実施の形態におけるブレーキの操作を行う操作者H2は不要となり、一人の操作者H1の操作および監視により、重錘10の所定高さでの保持およびリバウンド時の急停止を容易かつ確実に行うことできる。
【0114】
次に、図8の説明図を参照して、制動自動制御システムS2の構成例について説明する。
【0115】
図8に示すように、制動自動制御システムS2は、ブレーキオイルタンク309に接続される電動油圧ポンプ310と、電動油圧ポンプ310とブレーキオイルホース311を介して接続されて所定の制御により開閉される制御弁313と、制御弁313とブレーキキャリパーB1,B2とを接続するブレーキオイルホース312と、重錘10の動きを検出するセンサ群316と、当該センサ群316からの検出信号を収集してトリガー信号を出力するセンサコントローラ(データ収集装置)315と、そのトリガー信号に基づいて制御弁313の弁の開閉を制御するシーケンサ314とから構成されている。
【0116】
なお、シーケンサ314は、コントローラ4にも接続され、コントローラ4上の所定のスイッチ等の操作により制御弁313を任意に開閉できるようになっている。
【0117】
センサ群316を構成するセンサあるいはスイッチは特には限定されないが、例えば重錘10の動きを検出するための専用のセンサあるいはスイッチとしては、光電管式センサ、レーザー式変位センサ、リミットスイッチ、速度/加速度センサ等を重錘10の近傍の所定位置に配設することが考えられる。
【0118】
また、載荷試験用の信号を転用する場合(測定シグナル転用型)も想定することができ、例えば載荷試験用に設けられる荷重計(ロードセル)、レーザー式変位計、加速度計等からの信号を利用して重錘10の位置を推定することもできる。
【0119】
ここで、上記構成の制動自動制御システムS2の動作および作用について説明する。
【0120】
まず、重錘10を所定の高さで保持する際には、電動ウインチ6を動作させて重錘10を所定の高さまで吊り上げる。
【0121】
次いで、操作者H1はコントローラ4上の所定のスイッチ等を操作して、制動自動制御システムS2のシーケンサ314に対して制御弁313を開くよう指示する。
【0122】
これにより、電動油圧ポンプ310からブレーキオイルがブレーキキャリパーB1,B2側に圧送され、ブレーキパッド20がガイドレール部材11a、11bの端部30に対して圧接され、その際に発生する摩擦力により重錘10を停止させることができる。
【0123】
このように、簡単な操作で重錘10を所望の高さに保持することができ、作業効率を向上させることができる。
【0124】
次に、載荷試験を実施する場合には、操作員H1がコントローラ4上の所定のスイッチ等を操作して、制動自動制御システムS2のシーケンサ314に対して制御弁313を閉じるように指示する。
【0125】
これにより、ブレーキキャリパーB1,B2のブレーキパッド20がガイドレール部材11a、11bの端部30から離間され、重錘10は自然落下を開始する。
【0126】
そして、所定の高さに応じた速度(加速度)で、スプリングユニット50を打撃し、その打撃力に基づく各種センサからの信号により、計測装置Dで試験用杭100の支持力が算出される。
【0127】
この際に、重錘10は、スプリングユニット50の弾撥力によりリバウンドされ、所定の高さまで上昇する。
【0128】
このリバウンドによる重錘10の動きをセンサ群316で検出し、センサコントローラ315はセンサ群316からの信号に基づいて所定のタイミングでトリガー信号を出力する。
【0129】
シーケンサ314は、センサコントローラ315からのトリガー信号に基づいて制御弁313を開くように指示する。
【0130】
これにより、ブレーキキャリパーB1,B2のブレーキパッド20がガイドレール部材11a、11bの端部30に対して再び圧接され、その際に発生する摩擦力により重錘10を急停止させることができる。
【0131】
したがって、スプリングユニット50の再打撃により試験用杭100がさらに沈下される事態を未然に防止することができ、2回目、3回目等の載荷試験の精度をより高めることができ、試験用杭100について結果的により正確な支持力を得ることが可能となる。
【0132】
また、リバウンド時の重錘10の動きを操作者H2の目視や経験によって判断している第1の実施の形態に比して、本実施の形態では、高精度のセンサ群316で重錘10の位置、速度、動作方向等を実測したりあるいは演算処理により予測しているので、リバウンド時の重錘10をより確実に急停止させることが可能である。
【0133】
また、図9に示すように、載荷試験装置T2を用いて、試験用杭100に代えて、地盤E自体についての載荷試験を行うこともできる。
【0134】
この場合には、地盤E上に載荷板280を置き、この載荷板280上にロードセル60を載置して試験を行う。
【0135】
この場合における載荷試験の手順および重錘10の停止手順および制御手順は、上述の通りである。
【0136】
以上本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本明細書で開示された実施の形態はすべての点で例示であって開示された技術に限定されるものではないと考えるべきである。すなわち、本発明の技術的な範囲は、前記の実施の形態における説明に基づいて制限的に解釈されるものでなく、あくまでも特許請求の範囲の記載に従って解釈すべきであり、特許請求の範囲の記載技術と均等な技術および特許請求の範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0137】
例えば、杭を地盤に打設する杭打機に、第1の実施の形態に係る載荷試験装置T1および第2の実施の形態に係る載荷試験装置T2を搭載するようにしてもよい。
【0138】
また、制動装置は、上記実施の形態に示した油圧式のブレーキキャリパーに限らず、ワイヤ式や電動式のブレーキシステムを用いてもよい。
【0139】
また、上記実施の形態では、重錘10側に制動装置を搭載する場合について述べたが、これに限らず、ガイドレール11側に制動装置を設け、その作動によって重錘10の保持や急停止を行うようにしてもよい。
【0140】
また、第1の実施の形態と第2の実施の形態を組み合わせて、使用状況等に応じて手動で制動装置を操作する方式と自動で制動装置を制御する方式とを切り換えて使用できるようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0141】
本発明による載荷試験装置および当該載荷試験装置を備える杭打機は、地盤に打設された杭等の構造物の支持力測定および地盤の支持力の測定に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0142】
【図1】第1の実施の形態に係る載荷試験装置T1の構成および使用状況を示す側面図である。
【図2】載荷試験装置T1の要部に係る重錘および制動装置の構成を示す平面図である。
【図3】載荷試験装置T1の要部に係るスプリングユニットの構成を示す一部断面図である。
【図4】測定装置の構成を示す説明図である。
【図5】載荷試験装置T1の要部に係る手動式油圧ポンプユニットS1の構成を示す側面図である。
【図6】第1の実施の形態に係る載荷試験装置T1の構成および使用状況を示す側面図である。
【図7】第2の実施の形態に係る載荷試験装置T2の構成および使用状況を示す側面図である。
【図8】載荷試験装置T2の要部に係る制動自動制御システムS2の構成を示す側面図である。
【図9】第2の実施の形態に係る載荷試験装置T2の構成および使用状況を示す側面図である。
【図10】従来の急速載荷試験装置T10の構成例を示す説明図である。
【図11】急速載荷試験装置T10による試験結果の例を示すグラフである。
【符号の説明】
【0143】
T1 載荷試験装置
S1 手動式油圧ポンプユニット(操作手段)
T2 載荷試験装置
S2 制動自動制御システム
1 シャーシ
2 エンジン
3 クローラ台車
4 コントローラ
5 発電機
6 電動ウインチ
7 ワイヤ
8a、8b 滑車
9 支柱
10 重錘
10A 重錘本体
10B ブレーキブラケット
10a 杭頭部
11 ガイドレール(支持手段)
11a ガイドレール部材
12 ガイドレールブラケット
20 ブレーキパッド(制動パッド)
21 油圧ホース
30 端部
40 支持部材
50 スプリングユニット(緩衝部材)
60 荷重計(ロードセル:計測手段)
100 試験用杭(構造体)
100a 杭頭部
126a 下部保護カバー
126b 下部筐体
126c 上部保護カバー
126d 上部筐体
126f スプリング
132 加速度計
133 ゲージ
134 変位計
135 インターフェース
136 情報処理装置
200 台座
201 シリンダー
202 ブレーキオイルタンク
203 ホース
204 ピストン
205 ブレーキレバー
205a 端部
206 支持ピン
207 スプリング
208 ロック部材
250 カウンターウェイト
280 載荷板
309 ブレーキオイルタンク
310 電動油圧ポンプ
311 ブレーキオイルホース
312 ブレーキオイルホース
313 制御弁
314 シーケンサ
315 センサコントローラ(制御手段)
316 センサ群(検知手段)
500 試験用杭
501 重錘
502 ガイドレール
503 緩衝部材
504 ロードセル
505 抗体歪ゲージ
506 加速度計
507 計測解析装置
550 試験部材
B1,B2 ブレーキキャリパー(保持手段、停止手段、制動部材)
D 計測装置(計測手段)
E 地盤
H1、H2 操作員
M 電動モータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地盤または所定の構造体に荷重を加えて、前記地盤または前記構造体の特性を試験する載荷試験装置であって、
前記地盤または前記構造体に対して所定の高さから落下可能な重錘と、
該重錘を鉛直方向に移動可能に支持する支持手段と、
前記重錘を前記支持手段における所定の高さで保持する保持手段と、
前記重錘と前記地盤または前記構造体との間に介在される緩衝部材と、
前記保持手段の解除により前記所定の高さから落下された前記重錘により前記緩衝部材を介して前記重錘の前記地盤または前記構造体に対して加えられる打撃に伴う荷重と、当該地盤または当該構造体の動的変位との関係から前記地盤または前記構造体の支持力を求める計測手段と、
前記重錘が前記緩衝部材によってリバウンドされた際に、前記重錘が前記緩衝部材を再打撃する前に当該重錘を停止可能な停止手段と、
を備えることを特徴とする載荷試験装置。
【請求項2】
前記停止手段は、前記重錘側に設けられる制動部材で構成され、
前記制動部材は、所定のタイミングで前記支持手段の一部との間で発生される摩擦力により前記重錘を停止可能なことを特徴とする請求項1に記載の載荷試験装置。
【請求項3】
前記停止手段は、前記支持手段側に設けられる制動部材で構成され、
前記制動部材は、所定のタイミングで前記重錘との間で発生される摩擦力により当該重錘を停止可能なことを特徴とする請求項1に記載の載荷試験装置。
【請求項4】
前記支持手段は、前記重錘を鉛直方向に移動可能に支持するガイドレールで構成されることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の載荷試験装置。
【請求項5】
前記制動部材は、前記重錘と前記支持手段との間において所定のアクチュエータにより前記重錘または前記支持手段に対して圧接・離間可能な制動パッドを備えることを特徴とする請求項2から請求項4の何れかに記載の載荷試験装置。
【請求項6】
前記停止手段は、前記保持手段を兼ねることを特徴とする請求項1から請求項5の何れかに記載の載荷試験装置。
【請求項7】
前記所定のアクチュエータは、前記制動部材の作動および作動解除を手動で行う操作手段を備えることを特徴とする請求項5または請求項6の何れかに記載の載荷試験装置。
【請求項8】
前記重錘が前記緩衝部材によってリバウンドされた状態を検知する検知手段と、
前記検知手段の検知結果に基づいて前記制動部材の作動を制御する制御手段と、
をさらに備えることを特徴とする請求項5から請求項7の何れかに記載の載荷試験装置。
【請求項9】
前記検知手段は、前記測定手段で得られる情報に基づいて前記重錘が前記緩衝部材によってリバウンドされた状態を検知することを特徴とする請求項8に記載の載荷試験装置。
【請求項10】
前記構造体は、前記地盤に打ち込まれた杭であることを特徴とする請求項1から請求項9の何れかに記載の載荷試験装置。
【請求項11】
請求項1から請求項10の何れかに記載の載荷試験装置を備えることを特徴とする杭打機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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