説明

輝尽性蛍光体プレート及びCR用カセッテ

【課題】 鉛シートの使用を廃止可能であり、かつ、厚さ方向の設計自由度を向上できる輝尽性蛍光体プレート及びCR用カセッテを提供する。
【解決手段】 この輝尽性蛍光体プレート10は、被写体を透過したX線により画像情報を記録可能な記録媒体であって、輝尽性蛍光体プレートの記録面11aに対し反被写体側に位置する少なくとも1つの部材12,14,16は鉛を除く重金属を1種以上含む複合材料で構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被写体を透過したX線により画像情報を記録可能な輝尽性蛍光体プレート及び輝尽性蛍光体プレートを収容したCR用カセッテに関する。
【背景技術】
【0002】
医用の分野においては、X線や放射線の遮蔽のために従来から鉛箔(シート)が広く用いられている。この鉛という材料は、X線や放射線の遮蔽機能上からは好ましい材料であるが(下記特許文献1参照)、環境影響上は好ましい材料ではなく、一般部品・一般機器等では使用が厳しく制限されており、鉛を有する医療部品・医療機器等においても、「管理された廃棄」が要求されており、鉛代替材料の探索は、特に医療機器関係では急務である。
【0003】
また、上記鉛シートは、一般的に記録媒体周辺の各部材に貼り付けられて使用されており、記録媒体と鉛シート表面との距離は均一になるように構成されている。例えば、医療用のカセッテにおいても、従来から、撮影時の後方散乱線影響を除去するため、シートフィルムや輝尽性蛍光体プレート等の記録媒体とカセッテのバック板との間に鉛シートを配置していた。輝尽性蛍光体プレートは画像情報を記録可能な記録媒体として知られている(下記特許文献2,3参照)。
【0004】
この鉛シートは、カセッテのバック板に両面テープ等で貼り付けられているが、均一に貼付けられずに空気泡が部分的に発生すると、画像へ影響を与えるので、貼付け直しになる。このとき、一旦剥がした鉛シートは、もはや平面状態を維持していないので、再貼り付けには使用できず、新たな鉛シートを使用せねばならなかった。その結果、廃棄すべき鉛シートが生じてしまう。
【0005】
また、輝尽性蛍光体プレートの従来の構成例を図5に示すが、図の輝尽性蛍光体プレートは、支持体101上に塗布や蒸着により輝尽性蛍光体層102が形成され、支持体101と輝尽性蛍光体層102とをPET等の封止フィルム103で封止したものを両面テープ104で鉛シート106に貼り付け、更に、鉛シート106の反対面に両面テープ105でトレー107を貼り付ける。支持体101は、輝尽性蛍光体層102が塗布型の場合は、PET等の樹脂材料からなり、蒸着型の場合は、炭素繊維を混入した樹脂材料やアルミニウム等の金属材料からなる。このように、鉛シート106の両面で両面テープ104,105による貼り付け工程が必要であり、2重の工程となっており、歩留まりの悪化や作業性の低下をきたしていた。また、輝尽性蛍光体プレート全体の厚さが鉛シート106た両面テープ104,105のために厚くなっていた。
【0006】
更に、CR(computed radiography)の撮影モダリティでは、輝尽性蛍光体プレートにX線や放射線の画像情報を記録してから、輝尽性蛍光体プレートに励起光を走査しながら照射して発光させ、その輝尽発光光を検出することで画像情報を得ている。このCR用カセッテの場合、バック板へ鉛シートを貼り付ける場合には、歩留まりの悪化や作業性の低下をきたしていた。また、両面テープ自体が所定の厚さを有しているので、カセッテ外形寸法を同一にするには、バック板や記録媒体自体の厚さで吸収するしかなく、強度的な問題、例えば剛性不足に対する設計的な配慮が必要となっていた。
【特許文献1】特開昭59−17198号公報
【特許文献2】特開平11−223890号公報
【特許文献3】特開平11−295828号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上述のような従来技術の問題に鑑み、鉛シートの使用を廃止可能であり、かつ、厚さ方向の設計自由度を向上できる輝尽性蛍光体プレート及びCR用カセッテを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明による輝尽性蛍光体プレートは、被写体を透過したX線により画像情報を記録可能な輝尽性蛍光体プレートであって、前記輝尽性蛍光体プレートの記録面に対し反被写体側に位置する少なくとも1つの部材は鉛を除く重金属を1種以上含む複合材料で構成されていることを特徴とする。
【0009】
この輝尽性蛍光体プレートによれば、記録面に対し反被写体側に位置する少なくとも1つの部材が鉛を除く重金属を1種以上含む複合材料で構成されているので、従来のような鉛シートや両面テープを使用しなくてもよく、鉛シートの使用を廃止でき、かつ、輝尽性蛍光体プレートの厚さ方向の設計自由度を向上できる。
【0010】
上記輝尽性蛍光体プレートにおいて前記記録面を構成する輝尽性蛍光体層と、前記輝尽性蛍光体層を支持する支持体と、前記輝尽性蛍光体層を封止する封止フィルムと、前記輝尽性蛍光体層と前記支持体と前記封止フィルムとの全体を保持する保持部材と、を備え、前記反被写体側に位置する部材は、前記支持体と前記封止フィルムと前記保持部材の内の少なくともいずれか1つであるように構成できる。これによれば、輝尽性蛍光体プレートを構成する支持体と封止フィルムと保持部材の内の少なくともいずれか1つが鉛を除く重金属を1種以上含む複合材料で構成されることで、輝尽性蛍光体プレートの厚さを薄く構成できる。なお、輝尽性蛍光体層の記録面の前面側に位置する封止フィルムは上記複合材料から構成されない。
【0011】
本発明によるCR用カセッテは、上述の輝尽性蛍光体プレートと、前記輝尽性蛍光体プレートを収容するハウジングと、を備える。上述のように、輝尽性蛍光体プレートの厚さを薄く構成できるので、カセッテの厚さも薄く構成でき、カセッテの厚さ方向の設計自由度を向上できる。
【0012】
本発明による別のCR用カセッテは、被写体を透過したX線により画像情報を記録可能な輝尽性蛍光体プレートと、前記輝尽性蛍光体プレートを収容するハウジングと、を有するCR用カセッテであって、前記輝尽性蛍光体プレートの記録面に対し反被写体側に位置する少なくとも1つの部材は鉛を除く重金属を1種以上含む複合材料で構成され、前記ハウジングは、前記輝尽性蛍光体プレートに対し反被写体側にある少なくとも1つの部材が鉛を除く重金属を1種以上含む複合材料で構成されていることを特徴とする。
【0013】
このCR用カセッテによれば、輝尽性蛍光体プレート及びハウジングが1つの部材が鉛を除く重金属を1種以上含む複合材料で構成されているので、従来のような鉛シートや両面テープを使用しなくてもよく、鉛シートの使用を廃止でき、かつ、カセッテの厚さ方向の設計自由度を向上できる。
【0014】
上記CR用カセッテにおいて前記輝尽性蛍光体プレートは、輝尽性蛍光体層と、前記輝尽性蛍光体層を支持する支持体と、前記輝尽性蛍光体層を封止する封止フィルムと、前記輝尽性蛍光体層と前記支持体と前記封止フィルムとの全体を保持する保持部材と、を備え、前記輝尽性蛍光体プレートの記録面に対し反被写体側に位置する部材は、前記支持体と前記封止フィルムと前記保持部材の内の少なくともいずれか1つであるように構成できる。これによれば、輝尽性蛍光体プレートを構成する支持体と封止フィルムと保持部材の内の少なくともいずれか1つが鉛を除く重金属を1種以上含む複合材料で構成されることで、輝尽性蛍光体プレートの厚さを薄くでき、このためカセッテの厚さを薄く構成できる。なお、輝尽性蛍光体層の記録面の前面側に位置する封止フィルムは上記複合材料から構成されない。
【0015】
また、前記ハウジングは、被写体側に位置するフロント部材と、前記輝尽性蛍光体プレートを挟んで反対側に位置するバック部材と、を備え、前記バック部材が前記複合材料で構成されていることで、カセッテの厚さ方向の設計自由度を向上できる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の輝尽性蛍光体プレートによれば、鉛シートの使用を廃止可能であり、輝尽性蛍光体プレートの厚さ方向の設計自由度を向上できる。また、本発明のCR用カセッテによれば、鉛シートの使用を廃止可能であり、かつ、カセッテの厚さ方向の設計自由度を向上できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。
【0018】
〈第1の実施の形態〉
【0019】
図1は第1の実施の形態による輝尽性蛍光体プレートを概略的に示す断面図である。
【0020】
図1に示す輝尽性蛍光体プレート10は、被写体を透過したX線により記録が行われる記録面11aを有する輝尽性蛍光体層11と、輝尽性蛍光体層11を支持する支持体12と、輝尽性蛍光体層11の記録面11aの全面を覆うように配置されるPET等の封止フィルム13と、支持体12の記録面11aに対し反対側の裏面の全体を覆うように配置される封止フィルム14と、輝尽性蛍光体層11と支持体12の全体の平面性を保持するように両面テープ15で封止フィルム14に貼り付けられ樹脂材料からなる保持部材16と、を備え、全体として矩形状平面体に構成されている。
【0021】
封止フィルム13,14は、封止フィルム13と14の間に輝尽性蛍光体層11と支持体12を挟んだ状態で両端13a、13bが溶着等で接合されることで、内部を封止している。
【0022】
支持体12は、鉛を除くタングステン等の重金属を1種以上樹脂材料に含む複合材料からなる。また、支持体12の裏面側に配置される封止フィルム14及び保持部材16も鉛を除くタングステン等の重金属を1種以上樹脂材料に含む複合材料からなる。
【0023】
輝尽性蛍光体層11は支持体12上に塗布または蒸着により形成される。即ち、輝尽性蛍光体層11は、本発明者の1人が先に他の発明者とともに上記特許文献3で開示した次の輝尽性蛍光体1乃至4から構成できる。
【0024】
1.一般式aBaX・(1-a)BaY : bEu2+(式中、X,Yは、それぞれ、F,Cl,Br,Iの少なくとも1種を表し、X≠Yであり、a,bは、0<a<1、10−5<b<10−1 を満たす数を表す。)で表される蛍光体。
【0025】
2.一般式MX・aMIIX′・bMIIIX″:cA(但し、Mは、Li,Na,K,Rb,Csの少なくとも1種のアルカリ金属を表し、MIIは、Be,Mg,Ca,Sr,Ba,Zn,Cd,Cu,Niの少なくとも1種の2価の金属を表し、MIIIは、Sc,Y,La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu,Al,Ga,Inの少なくとも1種の3価の金属を表し、X,X′,X″は、F,Cl,Br,Iの少なくとも1種のハロゲンを表し、Aは、Eu,Tb,Ce,Tm,Dy,Pr,Ho,Nd,Yb,Er,Gd,Lu,Sm,Y,Tl,Na,Ag,Cu,Mgの少なくとも1種の金属を表し、a,b,cは、0≦a<0.5、0≦b<0.5、0≦c<0.2を満たす数を表す。)で表されるアルカリハライド蛍光体。
【0026】
3.一般式(Ba1−x(M)x)FX:yA(但し、Mは、Mg,Ca,Sr,Zn,Cdの少なくとも1種を表し、Xは、Cl,Br,Iの少なくとも1種を表し、Aは、Eu,Tb,Ce,Tm,Dy,Pr,Ho,Nd,Yb,Erの少なくとも1種を表し、x,yは、0≦x<0.6、0≦y<0.2を満たす数を表す。)で表される蛍光体。
【0027】
4.一般式MFX・xA:yLn(但し、Mは、Mg,Ca,Ba,Sr,Zn,Cdの少なくとも1種を表し、AはBeO,MgO,CaO,SrO,BaO,ZnO,AlO,YO,LaO,InO,SiO,TiO,ZrO,GeO,SnO,NbO,TaO,ThOの少なくとも1種を表し、Lnは、Eu,Tb,Ce,Tm,Dy,Pr,Ho,Nd,Yb,Er,Sm,Gdの少なくとも1種を表し、XはCl,Br,Iの少なくとも1種を表し、x,yは、5×10−5≦x≦0.5、0<y≦0.2を満たす数を表す。)で表される蛍光体。
【0028】
以上のように、図1の輝尽性蛍光体プレート10によれば、輝尽性蛍光体層11の記録面11aに対し反被写体側に位置する支持体12と、封止フィルム14と、保持部材16のそれぞれが鉛を除くタングステン等の重金属を1種以上含む複合材料で構成されているので、鉛シートを用いなくともX線遮蔽効果を得ることができ、後方散乱線の影響を除去でき、また、輝尽性蛍光体プレート10の厚さを薄く構成でき、輝尽性蛍光体プレートの厚さ方向の設計自由度を向上できる。
【0029】
図5の従来例では、鉛シートと、その両面で用いた両面テープとにより輝尽性蛍光体プレートの厚さが増す結果となっていたのに対し、本実施の形態によれば、図5の従来に比べて、鉛シートと、一方の両面シートを省略できるので、輝尽性蛍光体プレート10の厚さを薄く構成できるのである。
【0030】
また、鉛シートの貼り付け工程が必要なくなるので、輝尽性蛍光体プレートの生産作業工数も短縮化され、好ましい。更に、鉛シートを使用しないので、輝尽性蛍光体プレートを廃棄処分するときも、特別な規制がない。
【0031】
また、重金属としては、タングステン以外に、モリブデンや銅を使用してもよく、また、重金属はX線遮蔽ムラが発生しないように数μm大の粉末状態で使用することが好ましく、複合材料を重金属粉末を樹脂材料に分散させて構成できる。
【0032】
次に、本実施の形態による図1の輝尽性蛍光体プレート10の具体的な構成例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0033】
輝尽性蛍光体層11が塗布型の場合、支持体12はPETにタングステン粉末を体積の50%の含有量で分散した複合材料であり、厚さが0.2mmである。または、PETに繊維樹脂を加えタングステン粉末を体積の50%の含有量で分散したものでもよい。封止フィルム14は、PETにタングステン粉末を体積の50%の含有量で分散した複合材料であり、厚さが0.2mmである。保持部材16はエポキシ樹脂にガラス繊維を加えタングステン粉末を体積の10%の含有量で分散した複合材料であり、厚さが1mmである。
【0034】
また、輝尽性蛍光体層11が蒸着型の場合、支持体12は樹脂材料に炭素繊維を加えタングステン粉末を体積の10%の含有量で分散した複合材料であり、厚さが1mmである。封止フィルム14及び保持部材16は上述と同じものでよい。
【0035】
また、封止フィルム14と保持部材16を一体的に形成してもよく、例えば、エポキシ樹脂にガラス繊維を加えタングステン粉末を体積の8.5%の含有量で分散した複合材料とし、厚さが1.2mmである。この場合は、図2の要部断面図に示すように、封止フィルム13を端部13aで保持部材16に直接に溶着等で接合することができる。図2の構成により、図1の両面テープ15を省略でき、両面テープ15の貼り付け工程を省略でき、好ましい。
【0036】
〈第2の実施の形態〉
【0037】
図3は第2の実施の形態によるCRカセッテを模式的に示す断面図である。図3のCR用カセッテ20は、図1または図2の輝尽性蛍光体プレート10を樹脂材料等からなる矩形平面体状のハウジング21内に収容したものである。図3のCR用カセッテ20は、CR(computed radiography)の撮像モダリティに対応し、CR用カセッテ20の図の上方に被写体が位置し、X線照射することで、被写体(患者)の画像情報が輝尽性蛍光体プレート10の輝尽性蛍光体層11に記録される。その後、CR用カセッテ20内から輝尽性蛍光体プレート10を取り出し、その輝尽性蛍光体層11に対し励起光を走査しながら照射して発光させ、その輝尽発光光をフォトマルチプライヤで光電変換することによる画像情報を得ることができる。
【0038】
図3のCR用カセッテ20によれば、図1,図2のように輝尽性蛍光体プレート10の厚さを薄く構成でき、しかも従来のような鉛シートを使用しなくともよいので、カセッテの厚さtも薄く構成でき、またカセッテの厚さ方向の設計自由度を向上できる。
【0039】
図4にCRカセッテの別の構成例を示す。図4のCRカセッテ30は、被写体が位置する側に配置された樹脂材料からなるフロント部材31と、フロント部材31に対向するように配置されたバック部材32とからハウジングを構成し、その内部に、上述と同様に図1または図2の輝尽性蛍光体プレート10を収容したものである。この場合、バック部材32を鉛を除くタングステンやモリブデンや銅等の重金属を1種以上樹脂材料に含む含む複合材料で構成することで、バック部材32の内面に配置する鉛シートを省略できる。また、輝尽性蛍光体プレート10だけでは充分に後方散乱線の影響を除去できないときに、CRカセッテ30を図4のような構成とすることで、後方散乱線の影響を充分に除去できる。
【0040】
図4のCRカセッテ30によれば、従来のような鉛シートや両面テープを使用しなくてもよく、鉛シートの使用を廃止でき、カセッテの厚さtも薄く構成でき、カセッテの厚さ方向の設計自由度を向上できる。
【0041】
また、図3,図4のCR用カセッテ30,40によれば、鉛シートは不使用であるので、廃棄処分のときに、鉛のような制限を受けることはない。
【0042】
以上のように本発明を実施するための最良の形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で各種の変形が可能である。例えば、輝尽性蛍光体プレートやCR用カセッテの各複合材料を得る際に、一般的にはJISで定められる鉛当量0.13mmのX線遮蔽能力を満足するように各複合材料における重金属の含有量を調整することが好ましく、X線遮蔽能力を満足していれば重金属として上述のようにタングステン、モリブデン、銅等の重金属を1種または2種以上用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】第1の実施の形態による輝尽性蛍光体プレートを概略的に示す断面図である。
【図2】第1の実施の形態による輝尽性蛍光体プレートの別の構成例を概略的に示す要部断面図である。
【図3】第2の実施の形態によるCRカセッテを模式的に示す断面図である。
【図4】第2の実施の形態によるCRカセッテの別の構成例を模式的に示す断面図である。
【図5】従来の輝尽性蛍光体プレートを概略的に示す断面図である。
【符号の説明】
【0044】
10 輝尽性蛍光体プレート
11 輝尽性蛍光体層
11a 記録面
12 支持体
13 封止フィルム
14 封止フィルム
15 両面テープ
16 保持部材
20 CR用カセッテ
21 ハウジング
30 CR用カセッテ
31 フロント部材
32 バック部材


【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体を透過したX線により画像情報を記録可能な輝尽性蛍光体プレートであって、
前記輝尽性蛍光体プレートの記録面に対し反被写体側に位置する少なくとも1つの部材は鉛を除く重金属を1種以上含む複合材料で構成されていることを特徴とする輝尽性蛍光体プレート。
【請求項2】
前記記録面を構成する輝尽性蛍光体層と、前記輝尽性蛍光体層を支持する支持体と、前記輝尽性蛍光体層を封止する封止フィルムと、前記輝尽性蛍光体層と前記支持体と前記封止フィルムとの全体を保持する保持部材と、を備え、
前記反被写体側に位置する部材は、前記支持体と前記封止フィルムと前記保持部材の内の少なくともいずれか1つであることを特徴とする請求項1に記載の輝尽性蛍光体プレート。
【請求項3】
請求項1または2に記載の輝尽性蛍光体プレートと、前記輝尽性蛍光体プレートを収容するハウジングと、を備えるCR用カセッテ。
【請求項4】
被写体を透過したX線により画像情報を記録可能な輝尽性蛍光体プレートと、前記輝尽性蛍光体プレートを収容するハウジングと、を有するCR用カセッテであって、
前記輝尽性蛍光体プレートの記録面に対し反被写体側に位置する少なくとも1つの部材は鉛を除く重金属を1種以上含む複合材料で構成され、
前記ハウジングは、前記輝尽性蛍光体プレートに対し反被写体側にある少なくとも1つの部材が鉛を除く重金属を1種以上含む複合材料で構成されていることを特徴とするCR用カセッテ。
【請求項5】
前記輝尽性蛍光体プレートは、輝尽性蛍光体層と、前記輝尽性蛍光体層を支持する支持体と、前記輝尽性蛍光体層を封止する封止フィルムと、前記輝尽性蛍光体層と前記支持体と前記封止フィルムとの全体を保持する保持部材と、を備え、
前記輝尽性蛍光体プレートの記録面に対し反被写体側に位置する部材は、前記支持体と前記封止フィルムと前記保持部材の内の少なくともいずれか1つであることを特徴とする請求項4に記載のCR用カセッテ。
【請求項6】
前記ハウジングは、被写体側に位置するフロント部材と、前記輝尽性蛍光体プレートを挟んで反対側に位置するバック部材と、を備え、前記バック部材が前記複合材料で構成されていることを特徴とする請求項3,4または5に記載のCR用カセッテ。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−38501(P2006−38501A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−215216(P2004−215216)
【出願日】平成16年7月23日(2004.7.23)
【出願人】(303000420)コニカミノルタエムジー株式会社 (2,950)
【Fターム(参考)】