説明

輝度検知装置

【課題】パネル上の任意の領域の輝度を検出するための輝度検知装置を開示する。
【解決手段】基部、第1のシャフト、第1のアクチュエータ、第2のシャフト、第2のアクチュエータおよび少なくとも1個の輝度センサを備える。第1のシャフトが基部に枢着され、および、第2のシャフトが第1のシャフトに枢着される。輝度センサが、第2のシャフト上に配設される。第1のアクチュエータが第1のシャフトを基部に対して回転するように作動させるために使用され、および、第2のアクチュエータが第2のシャフトを第1のシャフトに対して回転するように作動させるために使用され、そうすると、第2のシャフト上の輝度センサがパネル上の任意の領域の輝度を検出することが可能である。したがって、パネル上の輝度が、一様に較正されることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、輝度検知装置に、そして、より詳しくはパネル上の任意の領域の輝度を検出することが可能な輝度検知装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレイ(LCD)製造は、現在の最も重要なかつ最も競争的産業のうちの1つである。さらに、バックライトモジュールはLCDに光源を提供する最も重要な構成要素のうちの1つである。LCDがバックライトモジュールを利用することによって光を発するので、バックライトモジュールの品質はLCDの有効性に直接影響を及ぼす。さらに、輝度および一様性は品質の評価のための2つの重要な指標である。現在、測定のための2つの一般的な方法、―裸眼による、あるいは機器による評価がある。
【0003】
図1を参照されたい。図1は、パネル2上に配設される従来の輝度検知装置1を例示する模式図である。図1にて図示するように、輝度検知装置1がパネル2上の定位置に配設されるので、輝度検知装置1の輝度センサ10はこの定位置の輝度を検出することができるだけである。換言すれば、輝度検知装置1はパネル2上の任意の領域の輝度を検出することができないので、パネル2上の輝度は一様に較正されることができない。
【0004】
図2を参照されたい。図2は、パネル4上に配設される従来の輝度検知装置3を例示する模式図である。図2にて図示するように、輝度検知装置3はパネル4上に配設され、および、輝度検知装置3は回転可能シャフト32およびシャフト32上に配設される輝度センサ30を備える。シャフト32は、両矢印5の方向に沿って回転することができるとはいえ、なお、シャフト32上の輝度センサ30はパネル4上の特定の領域の輝度を検出することができるだけである。換言すれば、輝度検知装置3はパネル4上の任意の領域の輝度を検出することができないので、パネル上の輝度はなお一様に較正されることができない。
【0005】
したがって、本発明の主目的は、前述の課題を解決するための輝度検知装置を提供することである。
【発明の開示】
【0006】
本発明の目的は、パネル上の輝度を一様に較正するために、パネル上の任意の領域の輝度を検出することが可能な輝度検知装置を提供することである。
【0007】
好適な一実施態様に従って、本発明の輝度検知装置はパネル上の任意の領域の輝度を検出するために使用される。この輝度検知装置は、基部、第1のシャフト、第1のアクチュエータ、第2のシャフト、第2のアクチュエータおよび少なくとも1個の輝度センサを備える。
【0008】
第1のシャフトは第1のピボットを介して基部に枢着され、および、第2のシャフトは第2のピボットを介して第1のシャフトに枢着される。輝度センサは、第2のシャフト上の適切な位置に配設される。基部上に配設され、第1のピボットに接続された第1のアクチュエータが、第1のシャフトを基部に対して回転するように作動させるために使用される。第1のシャフト内に配設され、第2のピボットに接続された第2のアクチュエータが、第2のシャフトを第1のシャフトに対して回転するように作動させるために使用され、そうすると、第2のシャフト上の輝度センサがパネル上の任意の領域の輝度を検出することが可能である。したがって、パネル上の輝度は、一様に較正されることができる。
【0009】
本発明の利点および趣旨は、添付の図面と共に以下の説明によって理解されることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図3Aから図4を参照されたい。図3Aは、本発明の一実施態様に従ってパネル7上に配設される輝度検知装置6を例示する模式図である。図3Bは、図3Aに示される輝度検知装置6を例示する側面図である。図4は、図3Bに示される輝度検知装置6を例示する透視図である。
【0011】
輝度検知装置6は、パネル7上のA1からA9までの任意の領域の輝度を検出するために使用される。本実施態様において、領域A1−A9はアレイで配置されているが、これに限られない。換言すれば、パネル7上の領域は実際的用途に従って任意の形に配置されることができる。
【0012】
図3Aから図4にて図示するように、輝度検知装置6は基部60、第1のシャフト61、第1のアクチュエータ62、第2のシャフト63、第2のアクチュエータ64および輝度センサ65を備える。本実施態様において、1個の輝度センサ65だけが第2のシャフト63上の適切な位置に配設されているが、これに限られない。換言すれば、本発明は実際的用途に従って第2のシャフト63上に2個より多くの輝度センサ65を配設することができる。
【0013】
図4にて図示するように、第1のシャフト61は第1のピボット66を介して基部60に枢着され、そして、第2のシャフト63は第2のピボット67を介して第1のシャフト61に枢着される。基部60上に配設され、第1のピボット66に接続された第1のアクチュエータ62が、第1のシャフト61を基部60に対して回転するように作動させるために使用される。第1のシャフト61内に配設され、第2のピボット67に接続された第2のアクチュエータ64が、第2のシャフト63を第1のシャフト61に対して回転するように作動させるために使用され、そうすると、第2のシャフト63上の輝度センサ65がパネル7上のA1からA9までの任意の領域の輝度を検出することが可能である。
【0014】
本実施態様において、第1のアクチュエータ62は第1のモータ620および第1のモータ620と第1のピボット66とを接続する第1のギヤセット622を備える。第2のアクチュエータ64は第2のモータ640および第2のモータ640と第2のピボット67とを接続する第2のギヤセット642を備える。第1のアクチュエータ62は、基部60に対して第1のシャフト61を回転させるように第1のモータ620および第1のギヤセット622を作動させる。同様に、第2のアクチュエータ64は第1のシャフト61に対して第2のシャフト63を回転させるように第2のモータ640および第2のギヤセット642を作動させる。
【0015】
実際的用途において、第1のシャフト61が基部60に対して回転する、および/または第2のシャフト63が第1のシャフト61に対して回転する場合、輝度センサ65はパネル7上のA1からA9までの任意の領域の輝度を検出することが可能である。したがって、パネル7上の輝度は一様に較正されることができる。
【0016】
本実施態様において、第1のモータ620および第2のモータ640は、ステッピングモータあるいはサーボモータとすることができる。
【0017】
図5Aから図6を参照されたい。図5Aは、本発明の別の実施態様に従ってパネル9上に配設される輝度検知装置8を例示する模式図である。図5Bは、図5Aに示される輝度検知装置8を例示する側面図である。図6は、図5Bに示される輝度検知装置8を例示する透視図である。
【0018】
輝度検知装置8は、パネル9上の任意の領域A1−A25の輝度を検出するために使用される。本実施態様において、領域A1−A25はアレイで配置されているが、これに限られない。換言すれば、パネル7上の領域は実際的用途に従って任意の形に配置されることができる。
【0019】
図5Aから図6にて図示するように、輝度検知装置8は基部80、第1のシャフト81、第1のアクチュエータ82、第2のシャフト83、第2のアクチュエータ84、輝度センサ85およびプーリー89を備える。本実施態様において、1個の輝度センサ85だけが第2のシャフト83上の適切な位置に配設されているが、これに限られない。換言すれば、本発明は実際的用途に従って第2のシャフト83上に2個より多くの輝度センサ85を配設することができる。
【0020】
図6にて図示するように、第1のシャフト81は第1のピボット86を介して基部80に枢着され、そして、第2のシャフト83は第2のピボット87を介して第1のシャフト81に枢着される。第3のピボット88が、第1のピボット86内に配設される。第1のシャフト81内に配設されるプーリー89が、第1のピボット86と第3のピボット88とを接続するために使用される。基部80上に配設され、第1のピボット86に接続された第1のアクチュエータ82が、第1のシャフト81を基部80に対して回転するように作動させるために使用される。基部80上に配設され、第3のピボット88に接続された第2のアクチュエータ84が、第2のシャフト83を第1のシャフト81に対して回転するように作動させるようにプーリー89を作動させるために使用され、そうすると、第2のシャフト83上の輝度センサ85がパネル9上のA1からA25までの任意の領域の輝度を検出することが可能である。
【0021】
本実施態様において、第1のアクチュエータ82は第1のモータ820および第1のモータ820と第1のピボット86とを接続する第1のギヤセット822を備える。第2のアクチュエータ84は第2のモータ840および第2のモータ840と第2のピボット87とを接続する第2のギヤセット842を備える。第1のアクチュエータ82は、基部80に対して第1のシャフト81を回転させるように第1のモータ820および第1のギヤセット822を作動させる。同様に、第2のアクチュエータ84は、第1のシャフト81に対して第2のシャフト83を回転させるように第2のモータ840、第2のギヤセット842およびプーリー89を作動させる。
【0022】
実際的用途において、第1のシャフト81が基部80に対して回転する、および/または第2のシャフト83が第1のシャフト81に対して回転する場合、輝度センサ85はパネル9上のA1からA25までの任意の領域の輝度を検出することが可能である。したがって、パネル9上の輝度は、一様に較正されることができる。
【0023】
本実施態様において、第1のモータ820あるいは第2のモータ840はステッピングモータあるいはサーボモータとすることができる。
【0024】
従来技術と比較して、本発明の輝度検知装置は、パネル上の任意の領域の輝度を検出するために、2台のアクチュエータによって回転するようにそれぞれ2本のシャフトを作動させる。したがって、パネル上の輝度は、一様に較正されることができる。
【0025】
上記の具体例および説明によって、本発明の特徴および趣旨が十分に記述されると期待される。当業者は、この装置の数多くの変更および改変が本発明の教示を保持すると共になされることができることに、容易に気づくであろう。したがって、上記の開示は、添付の特許請求の範囲の境界および範囲だけによって限定されるように、解釈されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】パネル上に配設される従来の輝度検知装置を例示する模式図である。
【図2】パネル上に配設される従来の輝度検知装置を例示する模式図である。
【図3A】本発明の一実施態様に従ってパネル上に配設される輝度検知装置を例示する模式図である。
【図3B】図3Aに示される輝度検知装置を例示する側面図である。
【図4】図3Bに示される輝度検知装置6を例示する透視図である。
【図5A】本発明の別の一実施態様に従ってパネル上に配設される輝度検知装置を例示する模式図である。
【図5B】図5Aに示されるパネル上に配設される輝度検知装置を例示する側面図である。
【図6】図5Bに示されるパネル上に配設される輝度検知装置を例示する透視図である。
【符号の説明】
【0027】
1従来の輝度検知装置
2パネル
3従来の輝度検知装置
4パネル
5両矢印
6輝度検知装置
7パネル
8輝度検知装置
9パネル
30輝度センサ
32回転可能シャフト
60基部
61第1のシャフト
62第1のアクチュエータ
63第2のシャフト
64第2のアクチュエータ
65輝度センサ
66第1のピボット
67第2のピボット
80基部
81第1のシャフト
82第1のアクチュエータ
83第2のシャフト
84第2のアクチュエータ
85輝度センサ
86第1のピボット
87第2のピボット
88第3のピボット
89プーリー
620第1のモータ
622第1のギヤセット
640第2のモータ
642第2のギヤセット
820第1のモータ
822第1のギヤセット
840第2のモータ
842第2のギヤセット
A1−A9領域
A1−A25領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パネル上の任意の領域の輝度を検出するための輝度検知装置であって、
基部と、
第1のピボットを介して前記基部に枢着される第1のシャフトと、
前記基部上に配設され、かつ前記第1のピボットに接続され、前記第1のシャフトを前記基部に対して回転するように作動させるための、第1のアクチュエータと、
第2のピボットを介して前記第1のシャフトに枢着される第2のシャフトと、
前記第2のシャフト上の適切な位置に配設される少なくとも1個の輝度センサと、
前記第1のシャフト内に配設され、かつ前記第2のピボットに接続され、前記第2のシャフトを前記第1のシャフトに対して回転するように作動させるための、第2のアクチュエータと、を備え、前記少なくとも1個の輝度センサが前記パネル上の任意の領域の輝度を検出することが可能である、装置。
【請求項2】
請求項1の輝度検知装置であって、前記第1のアクチュエータが、第1のモータ、および前記第1のモータと前記第1のピボットとを接続する第1のギヤセットを備える、ことを特徴とする装置。
【請求項3】
請求項2の輝度検知装置であって、前記第1のモータが、ステッピングモータあるいはサーボモータである、ことを特徴とする装置。
【請求項4】
請求項1の輝度検知装置であって、前記第2のアクチュエータが、第2のモータ、および前記第2のモータと前記第2のピボットとを接続する第2のギヤセットを備える、ことを特徴とする装置。
【請求項5】
請求項4の輝度検知装置であって、前記第2のモータが、ステッピングモータあるいはサーボモータである、ことを特徴とする装置。
【請求項6】
パネル上の任意の領域の輝度を検出するための輝度検知装置であって、
基部と、
第1のピボットを介して前記基部に枢着される第1のシャフトと、
前記基部上に配設され、かつ前記第1のピボットに接続され、前記第1のシャフトを前記基部に対して回転するように作動させるための、第1のアクチュエータと、
第2のピボットを介して前記第1のシャフトに枢着される第2のシャフトと、
前記第1のピボット内に配設される第3のピボットと、
前記第1のシャフト内に配設され、前記第1のピボットと前記第3のピボットとを接続するための、プーリーと、
前記第2のシャフト上の適切な位置に配設される少なくとも1個の輝度センサと、
前記基部上に配設され、かつ前記第3のピボットに接続され、前記第2のシャフトを前記第1のシャフトに対して回転するように作動させるように前記プーリーを作動させるための、第2のアクチュエータと、を備え、前記少なくとも1個の輝度センサが前記パネル上の任意の領域の輝度を検出することが可能である、装置。
【請求項7】
請求項6の輝度検知装置であって、前記第1のアクチュエータが、第1のモータ、および前記第1のモータと前記第1のピボットとを接続する第1のギヤセットを備える、ことを特徴とする装置。
【請求項8】
請求項7の輝度検知装置であって、前記第1のモータが、ステッピングモータあるいはサーボモータである、ことを特徴とする装置。
【請求項9】
請求項6の輝度検知装置であって、前記第2のアクチュエータが、第2のモータ、および前記第2のモータと前記第3のピボットとを接続する第2のギヤセットを備える、ことを特徴とする装置。
【請求項10】
請求項9の輝度検知装置であって、前記第2のモータが、ステッピングモータあるいはサーボモータである、ことを特徴とする装置。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−14699(P2009−14699A)
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−314609(P2007−314609)
【出願日】平成19年12月5日(2007.12.5)
【出願人】(501265744)威達電股▲ふん▼有限公司 (2)
【Fターム(参考)】