説明

輸送容器

【課題】複数の箇所で温度を測定し詳細な温度管理を可能とするとともに、内部の空間が有効に活用され、装置の設置が容易な輸送容器を提供する。
【解決手段】保温機能を有する輸送容器1に、輸送容器1の複数の箇所の温度をそれぞれ測定するための複数の熱電対11と、熱電対11により測定した温度を記録するデータロガー10を設ける。熱電対11は、輸送容器1の凹部8a、8bに配置されるパレット100の位置に応じて配置され、各パレット100の高さ位置での温度を測定する。データロガー10は、データロガー10に着脱可能に取り付けられたSDカード17に、所定の測定間隔で熱電対11により測定した温度を、時間情報とともに記録する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、保温機能を有し、医療検体等を輸送するための輸送容器に関する。
【背景技術】
【0002】
血液等の医療検体を検査機関等に輸送する際には、正確な検査結果を得る等の目的から、厳しい温度管理が求められる。例えば医療検体を輸送する輸送容器内の、輸送時の温度変化を保健所等に提出することが定められている場合もある。
【0003】
医療検体を輸送する輸送容器は断熱材等により形成され、保温機能を有するが、輸送途中の開閉等により、輸送容器内の温度が変化してしまう場合もある。そのため、輸送容器には、デジタル温度計や、温度により色が変化するシール等を取り付けるものがある。温度検出器を設けた輸送容器について、特許文献1にその例が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−246329号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
医療検体は医療検体収容用のパレットに収容されて搬送されるが、輸送容器内には、複数のパレットが配置される場合がある。例えば輸送容器内に複数の凹部があり、それぞれにパレットを収容し、例えば異なる温度で保温を行う場合や、個々の凹部に複数のパレットが積み重ねられる場合がある。
【0006】
このような場合では、1つの温度検出器により1箇所で輸送容器内の温度を測定するよりも、個々のパレットの位置に対応する箇所で温度を測定し、より正確な温度管理を行うことが望ましい。輸送容器内でもその場所により温度が異なるためである。例えば、凹部内では、低い位置の温度はより低くなる。
【0007】
しかし、例えば温度検出器を個々の箇所に設けると、大きなスペースをとることになり輸送容器内の空間を有効に利用することが難しくなる。さらにその設置に手間がかかるなどコストも大きくなる。
【0008】
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたもので、複数の箇所で温度を測定し詳細な温度管理を可能とするとともに、内部の空間が有効に活用され、装置の設置が容易な輸送容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述した目的を達するために第1の発明は、保温機能を有する輸送容器であって、前記輸送容器内の複数の箇所の温度をそれぞれ測定するための複数の熱電対と、前記熱電対により測定した温度を記録する温度記録装置と、を有することを特徴とする輸送容器である。
【0010】
前記輸送容器は、輸送物を配置するための凹部を有し、前記複数の熱電対は、例えば前記凹部内の温度を複数の高さ位置で測定するようにそれぞれ設けられる。また例えば、前記輸送容器は、輸送物を配置するための凹部を複数有し、前記複数の熱電対は、前記複数の凹部内の温度を測定するようにそれぞれ設けられる。
【0011】
前記温度記録装置は、前記温度記録装置に着脱可能に取り付けられた記録媒体に前記温度を記録することが望ましい。
【0012】
例えば、前記輸送容器は、輸送物を配置するための凹部を複数有し、前記温度記録装置は前記凹部の間の仕切部に配置されるようにしてもよい。
【0013】
また、前記温度記録装置は、前記熱電対により測定した温度を表示する表示部を有するものであってもよく、前記熱電対により測定した温度に応じて、警告を表示する警告部を有するものであってもよい。
【0014】
前記温度記録装置は、前記熱電対により所定の時間間隔で測定した温度を時間情報とともに記録することが望ましい。
【0015】
上記構成により、複数の熱電対により複数の位置で温度を測定し、データロガー等の温度記録装置によりこれらのデータを収集、記録する。これにより、医療検体を収容したパレット等の輸送物の配置にあわせて輸送容器内の複数の位置で温度を測定、記録できるので、より詳細な温度管理が可能になる。また、熱電対を使用することにより、複数の位置で温度を測定する場合でもスペースをとらず、輸送容器内の空間を有効に活用することができる。また、熱電対はこれを適当な長さとしその測温点を様々な位置に配置することが容易である。加えて、熱電対を使用することにより、精度の高い温度測定が可能になる。なお、測温抵抗体を用いても精度の高い温度測定が可能であるが、電流を流す必要があるのでバッテリーでの使用には向かず、この点でも熱電対は有利である。さらに、温度記録装置には電波を発するものがあり、このため輸送手段が限られる場合があるが、本温度記録装置は電波を発せず、そのような問題が生じない。
【0016】
例えば、輸送容器の凹部内の温度を複数の高さ位置で測定するように熱電対をそれぞれ設けることで、凹部内に輸送物が積み重ねられて配置された場合にも、各輸送物に対応する位置で温度を測定、管理できる。また、輸送容器の複数の凹部内の温度を測定するように熱電対をそれぞれ設けることで、複数の凹部に輸送物が配置された場合でも、各輸送物に対応する位置で温度を測定、管理できる。勿論、これらは組み合わせて用いてよい。
【0017】
また、温度記録装置に着脱可能に取り付けられた記録媒体に測定した温度を記録することで、フラッシュメモリ等の記録媒体に温度データを保存してこれを持ち運び、別のコンピュータ等でこれを表示等させることが容易になる。
【0018】
また、温度記録装置を、凹部の間の仕切部に設けることで、温度記録装置が輸送物の配置の妨げにならず、輸送容器内のスペースを有効活用し、輸送容器をコンパクトに構成することができる。また、各熱電対の配置長さを短くすることができ、損傷等の危険性を低減できる。
【0019】
また、温度記録装置に、測定した温度を表示する表示部を設けることにより、輸送中にも温度状態を確認することができる。また、温度に応じて警告を表示する警告部を設けることで、温度状態の異常を知ることが容易になる。
【0020】
温度記録装置は、熱電対により所定の時間間隔で測定した温度を時間情報とともに記録することで、温度の時間変化を記録することができ、温度管理に寄与する。
【発明の効果】
【0021】
本発明により、複数の箇所で温度を測定し詳細な温度管理を可能とするとともに、内部の空間が有効に活用され、装置の設置が容易な輸送容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】輸送容器の一例を示す図
【図2】データロガーのハードウェア構成を示す図
【図3】輸送容器の容器本体の上面図
【図4】輸送容器の容器本体の断面図
【図5】データロガーの外観を示す図
【図6】記録する温度データの例を示す図
【図7】輸送容器の別の例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照しながら、本発明の輸送容器の実施形態について説明する。
まず、図1から図5を参照しながら、本実施形態の輸送容器の構成について説明する。
【0024】
図1は、本実施形態の輸送容器1の一例を示す図である。輸送容器1は、保温機能を有し、血液等の医療検体を収容したパレットの輸送を行うものを例として説明するが、これに限らず、輸送時に温度管理を必要とするもの全般に適用することができる。
【0025】
図1に示すように、輸送容器1は、容器本体3、カバー5、間仕切り7(仕切部)、データロガー10(温度記録装置)、熱電対11等により構成される。
【0026】
容器本体3は、例えば発泡スチロール等の断熱性を有する材料で形成され、医療検体を収容するパレットを配置するための凹部8(8a、8b)が2つ並べて形成されている。但し、容器本体3の形状はこれに限ることはなく、例えば4つの凹部8が田字状に形成されたものであってもよい。輸送容器1の内面である凹部8の表面には、例えばアルミ等を蒸着した断熱性のシートが設けられている。凹部8には、例えば蓄冷剤とともに医療検体を収容したパレットが輸送物として配置される。凹部8a、8b内はそれぞれ異なる温度で保温されることもある。
【0027】
カバー5は、容器本体3の上面や側面を閉じるためのものであり、容器本体と同様、断熱性の材料で形成される。
【0028】
間仕切り7は、容器本体3の一部であり、複数の凹部8a、8bの間に設けられる。本実施形態では、間仕切り7に、輸送容器1内の温度を計測、記録するためのデータロガー10と、熱電対11が設けられる。
【0029】
データロガー10は、小型かつ軽量のもので、電池等の電源により動作する。データロガー10は制御部等を有し、所定の時間間隔で熱電対11により温度を測定し、SDカード等の記録媒体に時間情報とともに記録する。
【0030】
熱電対11は、異なる金属による一対の熱電対素線の一端をデータロガー10の端子にそれぞれ接続するとともに、他端部を接続して測温点とするものである。データロガー10の制御部は、熱電対11の端子接続部と測温点との温度差により生じる端子間の電圧差から、予め定めた基準に基づき、測温点の温度を算出する。当該基準は、電圧差に対応する測温点の温度のデータ(端子接続部の温度は適切な一定値に設定される)であり、予めデータロガー10に記憶させておく。熱電対11は、温度を測定する温度測定箇所の数に合わせて複数設けられ、その測温点が各温度測定箇所に位置するようにそれぞれ配置される。
【0031】
図2は、データロガー10のハードウェア構成を示す図である。図2に示すように、データロガー10は、制御部21、タイマ部22、入力部23、出力部24等がバス25を介して接続され構成される。
【0032】
制御部21は、CPU、ROM、RAM等により構成される。CPUは、ROM等に格納されるプログラムをRAM上のワークメモリ領域に呼び出して実行し、バス25を介して接続された各部を駆動制御する。ROMは、各種プログラム、データ等を恒久的に保持する。RAMは、ロードしたプログラムやデータを一時的に保持するとともに、制御部21が各種処理を行うため使用するワークエリアを備える。制御部21は、これらのプログラム、データ、または各種の設定条件等に基づき、所定の時間間隔で前述の温度測定を行い、各温度測定箇所で測定した温度データを温度を測定した時刻等の時間情報とそれぞれ紐付けて記録媒体へ記録する。
【0033】
タイマ部22は、RTC(Real Time Clock)等により構成され、温度を測定した時間を示す時間情報を出力する。時間情報は、例えば温度を測定した実際の時刻とすることができるが、これに限らず、基準時刻からの経過時間等でも構わない。
【0034】
入力部23は、熱電対11と接続する端子や、個々の熱電対11に対応するチャンネル毎に熱電対11による電気信号の増幅、フィルタリング処理等を行うアンプユニットや、これをデジタル信号に変換するA/D変換器を有し、個々の熱電対11について、温度を算出するためのデータとして、上記した電圧差を出力する。
【0035】
出力部24は、例えばSDカードユニット等であり、スロット等の挿入口に挿入されたSDカード等の記録媒体に、各温度測定箇所の温度データが時間情報と紐付けて記録される。バス25は、各装置間の制御信号、データ信号等の授受を媒介する経路である。
【0036】
図3、図4を用いて、データロガー10、熱電対11の配置について説明する。図3は、容器本体3の上面図である。図4(a)は、図3の線A−A’における断面図、図4(b)は図3の線B−B’における断面図である。なお、凹部8a、8bには血液等の医療検体200が収容されたパレット100が3段に積み重ねて配置されているものとする。凹部8a、8b内は、例えば異なる温度により保温、管理される。
【0037】
図3、4に示すように、間仕切り7の上部にデータロガー10が配置され、データロガー10の下部には、熱電対11が、各凹部8a、8bの温度を計測するように間仕切り7の凹部8a側、凹部8b側にそれぞれ設けられている。熱電対11は1組の素線11aと測温点11bを有する。各素線11aの一端はデータロガー10の下部に設けられた端子12に接続され、その他端同士が熱電対11の先端部で接する。この先端部に測温点11bが設けられる。
【0038】
輸送容器1の凹部8a、8bのそれぞれには、血液等の医療検体200を収容したパレット100が3段に積み重ねて配置され、熱電対11は間仕切り7の凹部8a、8b側の面に、各パレット100の中央高さ位置に各測温点11bが位置するように計6つ設けられる。輸送容器1の内面である凹部8a、8bの表面には、アルミ等を蒸着した断熱性シート9が設けられる。熱電対11は、シート13にテープ等で貼り付けて固定された状態で、断熱性シート9の背後に配置される。シート13を間仕切り7に取り付けて、熱電対11の位置を固定することができる。シート13は熱電対11を支持できる程度の適当な強度のものであればよく、特にその材質等を問うものではない。
【0039】
なお、熱電対11はパレット等の輸送物の位置に対応して複数の箇所で温度を計測できるように設ければよく、その配置等は上記したものに限られることはない。例えば輸送物が凹部8内で水平方向に並べて複数配置される場合も考えられるが、その場合、各輸送物に対応する高さ、平面位置で温度を計測できるように熱電対11を設けることもできる。熱電対11はこれを適当な長さとしその測温点11bを様々な位置に配置することが容易である。
【0040】
図5は、データロガー10の外観を示す図である。図5(a)に示すように、データロガー10の上面には、電源スイッチ14が設けられており、これにより電源のON/OFFを行うことができる。また、電池の消耗量を示す電源ランプ15が設けられている。例えば消耗量が少ない場合には緑で表示し、より消耗されれば黄で、電池が更に消耗され、データロガー10の動作に支障をきたす程度になればこれを赤く表示するなど行う。
【0041】
データロガー10の下面には一組の端子12が複数設けられ、熱電対11の1組の素線11aの端部がそれぞれ接続される。また、データロガー10には、記録媒体としてのSDカード17が着脱可能に装着される。このため、SDカード17を挿入するためのスロット(不図示)が下面に設けられる。当該スロットに、輸送前予めSDカード17を図の状態から上方向に挿入しておくことで、SDカード17がデータロガー10に装着される。スロットは、SDカード17が輸送中容易に取りだされないように、または紛失しないようにデータロガー10の下面に設けているが、これに限ることはなく、例えば上面に設けるようにしてもよい。また、記録媒体もSDカードに限ることはなく、種々の記録媒体に応じた挿入口をデータロガー10に設け、これを装着することができる。
【0042】
また、操作部として、温度の測定間隔を定めるための測定間隔設定スイッチ(不図示)をデータロガー10に設け、これにより温度測定の時間間隔を設定することも可能である。当該スイッチは、例えば個別の測定間隔に対応する複数のボタンを有し、ボタン操作により測定間隔を変更、設定可能としておく。測定間隔設定スイッチは、輸送中に測定間隔が変更されることが無いようにデータロガー10の内部の空間に配置して開閉蓋等で当該空間を閉じ、操作時にはこれを開きボタン操作等を行うことが望ましい。
【0043】
加えて、図5(b)に示すように、データロガー10には、制御部21により測定した温度の表示等を行う表示部18を設けたり、制御部21により予め設定した温度を超えると例えばランプを赤く点灯させて警告を表示する警告部19を設けたりしてもよい。
【0044】
そして、データロガー10は、所定の時間間隔で、熱電対11を用いて測定した各温度測定箇所の温度を、タイマ部22から取得した時間情報(温度測定時刻)と紐付けてSDカード17に記録する。図6はSDカード17に記録される温度データの例である。温度測定箇所(熱電対11)ごとにこのような温度データが記録される。図では測定間隔を1時間としているが、これに限ることはなく、予めプログラムにより、または測定間隔設定ボタン等により、適宜設定することが可能である。計測した温度データは、SDカード17により持ち運び、別のコンピュータ等で読み込むなどして、コンピュータにより表示、記録、出力等を行い、輸送容器1内の各箇所について、輸送時の温度状態を確認するために用いることができる。
【0045】
以上説明したように、本実施形態によれば、複数の熱電対11により複数の位置で温度を計測し、データロガー10によりこれらのデータを収集、記録する。これにより、輸送容器1内の複数の位置で温度を測定、記録できるので、パレット等の輸送物の配置にあわせたより詳細な温度管理が可能になる。また、熱電対11を使用することにより、複数の位置で温度を計測する場合でもスペースをとらず、輸送容器1内の空間を有効に活用することができる。また、熱電対11はこれを適当な長さとしその測温点11bを様々な位置に配置することが容易である。加えて、熱電対11を使用することにより、精度の高い温度測定が可能になる。なお、測温抵抗体のように電流を流したりする必要がなく、バッテリーでの使用に向く点でも熱電対11は有利である。さらに、温度記録装置であるデータロガー10は電波を発せず、輸送手段を問うことがない。
【0046】
輸送容器1の凹部8内の温度を複数の高さ位置で測定するように熱電対11をそれぞれ設けることで、凹部8内にパレット100が積み重ねられた場合にも各パレット100に対応する位置で温度を計測、管理でき、輸送容器1の複数の凹部8内の温度を測定するように熱電対11をそれぞれ設けることで、複数の凹部8にパレットが配置された場合でも、各パレット100に対応する位置で温度を測定、管理できる。
【0047】
また、データロガー10に着脱可能に取り付けられた記録媒体に測定した温度を記録することで、SDカード17など、フラッシュメモリ等の記録媒体に測定温度を保存し、別のコンピュータ等でこれを表示等させることが容易になる。
【0048】
また、データロガー10を、凹部8の間の間仕切り7に設けることで、データロガー10がパレット100の配置の妨げにならず、輸送容器1内のスペースを有効活用し、輸送容器1をコンパクトに構成することができる。また、各熱電対11の配置長さを短くすることができ、損傷等の危険性を低減できる。
【0049】
また、データロガー10に、測定した温度を表示する表示部18を設けることもでき、これにより輸送中にも温度状態を確認することができる。また、温度に応じてランプ等の点灯により警告を表示する警告部19を設けることもでき、温度状態の異常を知ることが容易になる。
【0050】
データロガー10は、熱電対11により所定の時間間隔で測定した温度を時間情報とともに記録することで、温度の時間変化を記録することができ、温度管理に寄与する。
【0051】
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係る輸送容器の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、データロガー10の配置は、間仕切り7に設けるものに限らず、図7に示すように、輸送容器30の外部に取り付けるものであってもよい。この場合、熱電対11の配置長さは長くなるが、計測した温度を表示する表示部18を設ける場合などは、輸送容器30のカバー5等の開閉なしにこれを確認できるので便利である。熱電対11の長さや配置は容易に変更できるので、このような位置変更を適宜行うことができる。
【符号の説明】
【0052】
1、30………輸送容器
3………容器本体
7………間仕切り
8(8a、8b)………凹部
9………断熱性シート
10………データロガー
11………熱電対
13………シート
17………SDカード
18………表示部
19………警告部
100………パレット
200………医療検体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
保温機能を有する輸送容器であって、
前記輸送容器内の複数の箇所の温度をそれぞれ測定するための複数の熱電対と、
前記熱電対により測定した温度を記録する温度記録装置と、
を有することを特徴とする輸送容器。
【請求項2】
前記輸送容器は、輸送物を配置するための凹部を有し、前記複数の熱電対は、前記凹部内の温度を、複数の高さ位置で測定するようにそれぞれ設けられることを特徴とする請求項1記載の輸送容器。
【請求項3】
前記輸送容器は、輸送物を配置するための凹部を複数有し、前記複数の熱電対は、前記複数の凹部内の温度を測定するようにそれぞれ設けられることを特徴とする請求項1記載の輸送容器。
【請求項4】
前記温度記録装置は、前記温度記録装置に着脱可能に取り付けられた記録媒体に前記温度を記録することを特徴とする請求項1記載の輸送容器。
【請求項5】
前記輸送容器は、輸送物を配置するための凹部を複数有し、前記温度記録装置は、前記凹部の間の仕切部に配置されることを特徴とする請求項1記載の輸送容器。
【請求項6】
前記温度記録装置は、前記熱電対により測定した温度を表示する表示部を有することを特徴とする請求項1記載の輸送容器。
【請求項7】
前記温度記録装置は、前記熱電対により測定した温度に応じて、警告を表示する警告部を有することを特徴とする請求項1記載の輸送容器。
【請求項8】
前記温度記録装置は、前記熱電対により所定の時間間隔で測定した温度を時間情報とともに記録することを特徴とする請求項1記載の輸送容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−207506(P2011−207506A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−77050(P2010−77050)
【出願日】平成22年3月30日(2010.3.30)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【出願人】(000200091)川惣電機工業株式会社 (9)
【Fターム(参考)】