説明

輸送用コンテナと、その利用方法

コンテナの状態を遠隔地から検出するか、あるいは、輸送用コンテナの付近で他の輸送用コンテナの状態を感知するための輸送用コンテナが開示されている。この輸送用コンテナは、このコンテナ内の複数のセンサとやり取りする搭載マイクロサーバーを含むことがある。このマイクロサーバーは、輸送用コンテナ内で感知された状態を、インターネットを介してリモート・コンピューティング装置に伝達できるようにするインターネット・ノードとして役立つことがある。この輸送用コンテナはまた、導電性グリッド(conductive grid)などのいたずら防止機器を組み込んでいて、このコンテナへのどんないたずらも、かならず、導電性グリッドの電気パラメータに影響を及ぼし、次に、この電気パラメータの変化を検出して、警報器(アラーム)、または他の補正処置を講じさせるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2003年1月14日に出願された米国仮特許出願第60/319,868号と、2003年3月12日に出願された米国仮特許出願第60/320,004号のもとに、米国特許法第119(e)の優先的な恩恵を請求する非仮特許出願であって、2001年12月3日に出願された米国仮特許出願第60/337,926号と、2002年5月22日に出願された米国特許出願第10/155,593号(これらはすべて、参照によって、本明細書中に組み入れられている)に関係する。
【0002】
この開示内容は、一般に輸送用コンテナに関し、詳細には、搭載した電子機器を有する輸送用コンテナに関する。
【背景技術】
【0003】
輸送業界では、貨物、または貨物を運ぶコンテナが損害を受けたり、盗まれたり、いたずらされなどして不利益な改変を受けるときに、多大な費用をこうむる。航空機エンジンなどの高価な装置、および/または、食品などの腐りやすい商品を輸送する場合、ただ1つのコンテナの貨物に損害(紛失)があっても、多大な金銭上の損失が発生することもある。このような損失は、故障した冷凍ユニット、盗み、いたずら、事故などから発生することもある。しかしながら、その当時の輸送用のコンテナの位置によっては、何時間も、あるいは、何日もたってから、このような損害に気づく場合がある。例えば、このコンテナは、貨物船または貨物列車に載せられている何百ものコンテナの1つであるかもしれない。このような輸送機関が、一度に何日も、海にいるか、あるいは路線上にいることが多いので、この貨物の状態は、長期間の間、検査しない状態になることがある。貨物がその目的地に着いたときには、遅すぎて、この貨物を保全するか、あるいは、このような災難を効果的に調査することができないかもしれない。
【0004】
前述の用途では、無線アーキテクチャ手法を用いる様々な全地球無線移動資産追跡手法が開示されている。簡単に言えば、この手法は、インターネットへの無線リンクに、搭載した分散形コンピューティング手法を使用して、地球上のどこからでも、双方向の遠隔対話を実現する。この手法は、搭載したインターネット・マイクロサーバー(例えば、この製品データバスに差込み接続された安価なパームサイズのLINUXベースのワークステーションであって、インターネットに無線接続する複数の手段を持つウェブ・サーバーとしてフォーマットされている)およびインターネット・ポータルを中心としている。このような安価なハードウェア・アーキテクチャ手法は、世界中に展開されている移動製品をそれぞれ、インターネット上の完全機能ノードに転換させる。この手法は、設計して新規のOEM機器を作るか、あるいは、旧来の製品上に付け加えることができる。このようなマイクロサーバー手法は、既存のセル、衛星、および有線インターネット通信インフラを大きく活用して、任意のユーザと任意の移動資産とを、いつでも、どこでもリンクする。人々と資産を互いに結び付けるものは、強力で、ユーザフレンドリで、かつ容易に適応できるインターネット・ポータルである。このポータルは、区分化されたコミュニティに細分されて、完成した情報「製品」への知る必要のある(need−to−know)安全なアクセス、および、それぞれの資産に関するツールを、すべてインターネットを介して提供することができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
輸送用コンテナに関連して、いたずらおよび盗みに関して、コンテナの遠隔監視を可能にするシステムを提供するとしたら、都合がよいであろう。このようなシステムが提供されるとしたら、マイクロサーバーは、インターネットを介して、直ちに遠隔地に知らせて、ある種の警報器を作動させるか、あるいは少なくとも、補正処置が取られるように、進行中の侵入をコンテナの輸送車(輸送船)に知らせることになろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この開示内容の一面により、少なくとも1つの製品を収容するための囲い、状態を検出できる上記囲い上のセンサ、このセンサとやり取りする上記囲い上のサーバー、および、サーバーと遠隔地との間でやり取りできるようにする手段を含む輸送用コンテナが開示されている。
【0007】
この開示内容の他の面により、囲い、センサ、サーバー、および、このサーバーと遠隔地との間でやり取りできるようにする手段を持つ輸送用コンテナを提供するステップ、上記センサを介して状態を検出するステップ、および、検出されている状態に応答して、サーバーと遠隔地との間でやり取りするステップを含む、輸送用コンテナを監視する方法が開示されている。このような状態は、出発点と目的地との間の輸送中に、あるいは目的地にて検出されることがある。そこで、次に、この状態を分析すれば、その状態が受け入れられない状態であるかどうか判定できる。
【0008】
この開示内容の他の面により、輸送用コンテナを提供するステップ、輸送用コンテナ内の少なくとも1つの製品に関する情報を輸送用コンテナ上のサーバーに供給するステップ、この情報に応答して、サーバーと遠隔地との間でやり取りするステップ、および、その情報に応答して、輸送用コンテナの取り扱い方を決定するステップを含む、出発点から目的地へのコンテナの輸送を容易ならしめる方法が開示されている。このやり取りするステップは、出発点と目的地との間の輸送中に、あるいは目的地で実行できる。
【0009】
この開示内容の他の面により、囲い、他の輸送用コンテナの状態を検出するための上記囲い上のセンサ、このセンサとやり取りする上記囲い上のサーバー、および、このサーバーと遠隔地との間でやり取りできるようにする手段を含む他の輸送用コンテナの状態を検出するための輸送用コンテナが開示されている。
【0010】
この開示内容の他の面により、少なくとも1つの製品を収容するための囲い、この囲いに動作可能に結合された導電性グリッド、この導電性グリッドに接続されて、かつ、この導電性グリッドを付勢するようにした電源、この導電性グリッドに関連する状態を監視するようにした上記囲い上のセンサ、並びに、このセンサおよび上記囲いから遠く離れた場所とやり取りするようにした上記囲い上のサーバーを含むことがある輸送用コンテナが開示されている。
【0011】
この開示内容のさらに他の面により、囲いの中に設けられた導電性グリッドに電圧を加えるステップ、この導電性グリッドに関連する状態を感知するステップ、この感知された状態を、上記囲いに結合されたサーバーに伝えるステップ、および、この感知された状態を、このサーバーから遠隔地に無線で送るステップを含む、輸送用コンテナを監視する方法が開示されている。
【0012】
この開示内容のさらに他の面により、少なくとも1つの製品を収容するようにした囲い、その囲いに動作可能に結合された導電性グリッド、この導電性グリッドに接続されて、かつ、この導電性グリッドに電圧を加えるようにした電源、この導電性グリッドに関連する状態を監視するようにした上記囲い上のセンサ、このセンサとやり取りし、かつ、上記囲いの周りに無線システム(wireless system)を生成するようにした上記囲い上のサーバー、および、インターネットを介して、サーバーと無線でやり取りするようにしたリモート・コンピューティング装置を含む、輸送用コンテナへの侵入を検出するシステムが開示されている。
【0013】
この開示内容の上記および他の面は、添付図面といっしょに、以下の詳細な説明を読めば、さらに分かりやすくなるであろう。
【0014】
この開示内容は、様々な変更および代替構築ができるが、その一部の例示実施形態が図面に示されており、これが、以下で詳細に説明される。しかしながら、この開示内容を、開示された特定の形態に限定するつもりはなく、それどころか、その目的として、併記の特許請求の範囲で定められるこの開示内容の精神および範囲に入るすべての変更、代替構築、およびそれらと同等なものをカバーするものとする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図1は、本開示の教示により構築された輸送用コンテナ11の一実施形態を示している。好ましくは、ガスタービン・エンジン12用のコンテナであるとはいえ、この輸送用コンテナは、どのようなタイプの製品でも、あるいは、どのような個数の製品でも収容できよう。実際、「輸送用コンテナ」という語は、鉄道有蓋貨車、海運コンテナ、または長距離トレーラを含む任意の貨物コンテナ(ただし、それらには限定されない)をさすこともある。
【0016】
輸送用コンテナ11は、監視システム13を含む。監視システム13は、内部に設けられるものとして図示されているが、コンテナ11上の適切な場所であれば、どこにでも設置できよう。図2は、監視システム13の詳細な図を与えている。
【0017】
監視システム13は、サーバー15を含む。サーバー15は、輸送用コンテナ11内または輸送用コンテナ11付近の状態を監視し、かつ/または、輸送用コンテナ11内の製品に関するデータを集めることがある。このような作業に役立つように、サーバー15は、1つまたは複数のセンサと通信することがある。図2に示されるように、適切なセンサの例として、カメラ17(ビデオカメラまたはスチルカメラ)、環境センサ(例えば、温度センサ、湿度センサ)、化学センサ、放射線センサ、ロケーション(所在)センサ(例えば、GPS)、加速度計、煙探知器、および、コンテナ11へのいたずらを検出するセンサ(例えば、いつコンテナ11が開放されたのかを示すコンタクト・スイッチ19、動き検出器など)がある。これらのセンサは、サーバー15に導線でつながれるか、着脱自在にサーバー15に接続されるか(例えば、USBポートを介して)、あるいは、無線でサーバーに接続されることもある。
【0018】
サーバーは、これらのセンサを監視し、かつ/または、コンテナ11内の製品に関するデータを集めるために、適切な言語であれば、どのような言語でもプログラミングされてもよい。例えば、サーバー15は、コンテナ11に関する情報、またはコンテナ11内の製品に関する情報を提供するウェブ・ページをホストするために使用されてもよい。その情報は、任意の適切なフォーマットまたはやり方で、サーバー15上で編成されることもある。サーバー15はまた、診断ルーチンを可能にし、またソフトウェアの更新/アップグレードを可能にするプログラミングも含むこともある。
【0019】
サーバー15はまた、好ましくは、コンテナ11から遠く離れた場所において個人で使用されるとはいえ、ローカルな個人が、任意の所望の装置(例えば、ラップトップ)を用いて、通信ポート21への直結により、サーバー15と通信することを可能にする。別法として、ローカルな個人は、無線周波数(RF)通信または光学リンクを用いて、間接的にサーバー15と対話するために無線装置(例えば、携帯情報端末(PDA)またはパーソナル・コンピュータ(PC)タブレット)を使用することができる。
【0020】
サーバー15は、公知の任意のコンピュータまたは処理装置であることもある。しかしながら、好ましくは、サーバー15は、Linuxベースのオペレーティングシステムを用いるハンドヘルド・マイクロサーバーである。さらに、サーバー15は、それ自体のウェブ・アドレス、ファイアウォール、セキュリティ・プロトコルを持つことがある。
【0021】
サーバー15は、好ましくは、サーバーと、インターネットまたはworld wide webとの間でやり取りできるようにするために、アンテナ23などの装置を含む。アンテナ23により、サーバー15とインターネットとの間で、セルラー通信、衛星通信、または無線通信が可能となることもある。これにより、サーバー15は、センサから得られた情報に関して、定期的にインターネットとやり取りすることができる。これはまた、図3にもっともよく示されるように、PCワークステーション25、無線装置27、またはネットワーク29などの様々な装置を用いて、インターネットを通じて、サーバー15にアクセスできるようにする。
【0022】
別法として、この開示内容は、ポータル(図示されてない)を使用させて、サーバー15、あるいはサーバー上の或る情報にアクセスできるようにすることもある。外部サーバーは、好ましくは、このポータルをホストすることになろう。この外部サーバーは、サーバー15へのアクセス、またサーバー15によるアクセスを可能にするのに適した通信ギア(communications gear)を持つ任意の適切なタイプのサーバーであることもある。
【0023】
それぞれのサーバー15は、好ましくは、別々にインターネットとやり取りするが、隣り合ったサーバー15(貨物船により輸送されているものなど)は、無線ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)を生成することもある。これにより、サーバー15は、要望があれば、或るサーバー15を通じて、伝達情報を送ることができる。別法として、サーバー15は、コンテナ11を輸送する貨物船の衛星ギア(satellite gear)などの他の使えるアウトレットを利用して、インターネットとやり取りすることもある。
【0024】
本発明の可能な用途の1つが、以下に説明される。ガスタービンエンジン12を輸送用コンテナ11に載せている間、サーバー15は、エンジン12に関する情報を受け取る。この情報は、例えば、輸送物の請求書、顧客の名前、目的地、輸送用事務書類を含むこともある。このような情報は、無線周波数(RF)の使用を通じて、貨物に付けられた識別表示、または貨物に埋め込まれた識別表示として、無線で受け取られることもある。関連センサのスキャニング・ゾーン内でRFIDタグが移動すると、このセンサが、その製品情報を検索することになる。バーコード・リーダ、PDA、PCタブレット、ラップトップなどの他の無線装置も可能となる。検索すべき情報のタイプに応じて、このような情報は、前述のカメラ、温度センサ、湿度センサ、化学センサ、放射線センサ、ロケーション(所在)センサ、加速度計、煙探知器、いたずら証拠センサなどのセンサを介して、サーバー15により受け取られることもある。これらのセンサはすべて、サーバー15に、導線でつながれるか、あるいは無線で接続されることもある。サーバー15は、TCP/IP(Internet protocol上のtransmission cotrol protocol)ネットワークを介して、公知のファイル転送プロトコルを用いて、この情報を受け取ることがある。他のプロトコルには、HTTP、FTP、SMTP、UDP、ECHO、SSH、TELNET、NAMESERVER、BOOT PS、BOOT PC、TFTP、KERBEROS、POP3、NNTP、IMAP、SNMP、BGP、IMAP3、LDAP、HTTPSがあるが、ただし、それらには限定されない。
【0025】
出発点から目的地へのコンテナ11の輸送中に、これらのセンサは、定期的に動作して、状態を検出することもある。例えば、このセンサは、輸送用コンテナ11内の温度を測定することもある。本発明はまた、サーバー15を起動させた状態にあるとして述べられている(すなわち、サーバー15が、クライアント/サーバー関係において、クライアントの働きをする)が、本発明により、遠隔地にいる個人が、サーバー15に、センサを用いて、状態を測定するように命じることができる(すなわち、サーバー15が、クライアント/サーバー関係において、サーバーの働きをする)。例えば、個人は、カメラ17のスイッチを入れて、いつでも輸送用コンテナ11の内部を見ることができよう。
【0026】
サーバー15を起動させると(例えば、定期的に、または、目的地に到着したときに)、あるいは、遠隔地から個人がサーバー15を起動させると、サーバー15は、センサによって得られたどんな情報でもインターネットに提供する。コンテンナ11付近にいる個人は、通信ポート21または無線アクセス(例えば、アンテナ23)を用いて、このような情報を、サーバー15から直接に(インターネットではない)得ることもある。
【0027】
得られるやり方に関係なく、海運業者は、サーバー15によって提供された情報を調べて、輸送用コンテナ11の取り扱い方を決定することができる。一例として、海運業者は、この情報から、コンテナ11内に、不適切な状態(例えば、過度の湿度)があることが示された場合には、エンジンに、詳細な検査を受けさせることもある。同様に、海運業者は、この情報から、何ら不適切な状態が示されなかった場合には、このエンジンに、基本的な目視検査を受けさせることもある。
【0028】
この開示内容の可能な別の用途が、以下に説明される。今度は、輸送用コンテナ11は、どのようなタイプの製品でも、あるいは、どのような個数の製品でも収容できる。出発点において、サーバー15は、コンテナ内の製品に関する情報を受け取る。この情報は、例えば、船荷証券、関税事務書類、および他の輸送文書を含むこともある。このような情報は、無線周波数(RF)の使用を通じて、貨物に付けられた識別表示、または貨物に埋め込まれた識別表示として、無線で受け取られることもある。関連センサのスキャニング・ゾーン内でRFIDタグが移動すると、このセンサが、その製品情報を検索することになる。バーコード・リーダなどの他の無線センサも可能となる。検索すべき情報のタイプに応じて、このような情報は、前述のカメラ、温度センサ、湿度センサ、化学センサ、放射線センサ、ロケーション(所在)センサ、加速度計、煙探知器、いたずら証拠センサなどのセンサを介して、サーバー15により受け取られることもある。これらのセンサはすべて、サーバー15に、導線でつながれるか、あるいは無線で接続されることもある。サーバー15は、TCP/IP(Internet protocol上のtransmission cotrol protocol)ネットワークを介して、公知のファイル転送プロトコルを用いて、この情報を受け取ることがある。他のプロトコルは、HTTP、FTP、SMTP、UDP、ECHO、SSH、TELNET、NAMESERVER、BOOT PS、BOOT PC、TFTP、KERBEROS、POP3、NNTP、IMAP、SNMP、BGP、IMAP3、LDAP、HTTPSを含むが、ただし、それらには限定されない。
【0029】
税関職員などの指名された個人が、出発点において、コンテナ11に検印を施して、サーバー15を装備する。輸送中、これらのセンサは、好ましくは定期的に動作して、状態を検出する。別法として、センサは受動的であることもあり、所与の条件でサーバー15に通知するだけである。例えば、これらのセンサは、コンテナ11へのいたずら(例えば、コンテナのドアを開く)か、あるいは、コンテナ11内の状態(例えば、移動)を検出することもある。この開示内容はまた、サーバー15を起動させた状態にあるとして述べられているが、この開示内容により、遠隔地にいる個人は、サーバー15に、センサを用いて、これらの状態を測定するように命じることができる。例えば、個人は、カメラ17のスイッチを入れて、輸送用コンテナ11の内部を見ることもある。
【0030】
サーバー15を起動させると(例えば、定期的に、または、目的地に到着したときに)、あるいは、遠隔地から個人がサーバー15を起動させると、サーバー15は、センサによって得られたどんな情報でもインターネットに提供する。コンテンナ11付近にいる個人は、通信ポート21または無線アクセス(例えば、アンテナ23)を用いて、このような情報を、サーバー15から直接に得ることもある(インターネットではない)。
【0031】
得られるやり方に関係なく、税関職員は、サーバー15によって提供された情報をよく調べて、輸送用コンテナ11の取り扱い方を決定することができる。一例として、税関職員は、この情報から、コンテナ11に対して、不適切な状態(例えば、いたずら)があることが示された場合には、コンテナ11に、詳細な検査を受けさせることもある。同様に、税関職員は、この情報から、何ら不適切な状態が示されなかった場合には、検査せずに、コンテナ11を合格とすることもある。さらに、税関職員は、輸送用コンテナ11内に収められているものとして、サーバー15が識別した製品のタイプまたは数量に基づいて、検査レベルを決定することもある。サーバー15が、インターネットを介して、遠隔地に接続されているときに、上記のような検査、またはテスト、診断なども、その遠隔地から起動することができる。
【0032】
図4は、輸送用コンテナ50の他の実施形態を示している。輸送用コンテナ50は、どのようなタイプの製品でも、あるいは、どのような個数の製品でも収容できる移動資産である。実際、「輸送用コンテナ」という語は、鉄道有蓋貨車、海運コンテナ、または長距離トレーラなどの貨物コンテナをさすこともある。
【0033】
輸送用コンテナ50は、監視システム52を含む。監視システム52は、内部に設置されるものとして図4に示されているが、コンテナ50上の適切な場所であれば、どこにでも設置できよう。監視システム52は、コンピュータ・サーバー54を含む。サーバー54は、公知の任意のコンピュータまたは処理装置であることもある。しかしながら、好ましくは、サーバー54は、Linuxベースのオペレーティングシステムを用いるハンドヘルド・マイクロサーバーである。さらに、サーバー54は、それ自体のウェブ・アドレス、ファイアウォール、セキュリティ・プロトコルを持つことがある。
【0034】
サーバー54は、輸送用コンテナ50内または輸送用コンテナ50付近の状態を監視し、かつ/または、輸送用コンテナ50内の製品または輸送用コンテナ50付近の製品に関するデータを集めることがある。このような作業を行うために、サーバー54は、1つまたは複数のセンサ56と通信することがある。好ましくは、センサ56は、無線接続を利用して、サーバー54とやり取りする。しかしながら、センサ56は、サーバー54に導線でつながれるか、あるいは、サーバー54に着脱自在に接続されることもある。適切なセンサの例として、カメラ(ビデオカメラまたはスチルカメラ)、環境センサ(例えば、温度センサ、湿度センサ)、化学センサ、放射線センサ、ロケーション(所在)センサ(例えば、GPS)、加速度計、煙探知器、および、コンテナ50へのいたずらを検出するセンサ(例えば、コンテナ50の開放を示すコンタクト・スイッチと、動き検出器)がある。
【0035】
コンテナ50内の製品の価値と創作も、コンテナ内に置かれたセンサの組を決定するのに役立つこともある。例えば、衣類のコンテナは、電子ロック、ドアの開閉記録、温度センサなどの単純な一組のセンサを持つことがある。腐敗しやすい物品のコンテナは、電子ロック、ドアの開閉記録、環境条件を提供する完全な一組のセンサを持つこともある。この一組のセンサはまた、冷凍ユニット60の状態を示すこともある。他のタイプの貨物は、他の様々な専用センサ(例えば、放射線)を必要とすることがある。
【0036】
サーバー54は、2つの方式で、インターネットまたはWorld Wide Webとやり取りすることができる。第1の方式は、セルラー通信、衛星通信、または無線通信を用いて、インターネットまたはWorld Wide Webと直接にやり取りする。好ましくは、コンテナ50が、ただ1つのコンテナ50を輸送する長距離トラックのように、個々別々のユニットであるときに、第1の方式が用いられる。
【0037】
第2の方式は、インターネットまたはWorld Wide Webと間接的にやり取りする。好ましくは、2つ以上のコンテナ(例えば、図5中の船62のような輸送船上のコンテナ50)があるときに、第2の方式が用いられる。第2の方式は、コンテナ間のデータ中継/アクセスを可能にする自動化された無線の小電力ネットワークである(船62上の、もっともアクセスできないコンテナ50でさえ)。次に、1つのコンテナ64上の「シェパード」マイクロサーバー・ユニットは、残りのコンテナ50の「フロック」に対して、マスタ・コーディネータ・ユニットとなろう。「シェパード」マイクロサーバー付きのコンテナ64は、上述の第1の通信方式を使用することになるが、一方、「フロック」マイクロサーバー付きのコンテナ66は、隣り合ったコンテナに到達するのに充分な通信ギアだけを持つ必要がある。それぞれの輸送船は、残りのコンテナ66と総合調整し、また、さらに堅牢なインターネット・アクセス・フィード(Internet access feed)を提供するために、少なくとも1つのシェパードユニット64を持つことになる。別法として、シェパードコンテナ64は、図5に示されるように、輸送船62上の既存の通信ギア68を利用して、衛星70またはそれに類するものを介して、インターネットまたはWorld Wide Web69とやり取りすることもある。シェパードコンテナ64は、この必要な電子機器により、ほんの一部、占有され、したがって、その残りの部分が、その電子機器の保管および偽装に使えるようにしておかれることもある。
【0038】
このように非常に融通の効く手法により、マイクロサーバー装備のコンテナ50は、インターネット上のデータ・パケットのように、それ自体の「意識」を持つことができる。このことから、コンテナ50は、その中身および目的地の「関係者、内容、時間、場所、理由」を知ることができる。さらに重要なことには、コンテナ50は、センサを用いて、搭載ソフトウェアを処理できる。次に、これらのセンサは、個々に、遠隔地に報告をするか、または遠隔地からアクセスされ、あるいは、暗号化情報をユニットからユニットへと次々に移動させて、インターネットおよび適切なポータル場所に至らしめることができる。セキュリティの侵害、ドアの開閉の記録、船荷証券、所有者、発送手順、目的地などのデータには、ローカルでも(すなわち、船上でPDAを用いて)、また、これらのユニットを、インターネット・アクセス用の単一の通信点に無線でリンクすることでリモートでも、アクセスできる。
【0039】
この開示内容の他の面は、監視コンテナ71の利用である。監視コンテナ71は、好ましくは、通常のコンテナ64、66といっしょに輸送される。監視コンテナ71は、近くのコンテナ64、66上で状態を感知できる高性能センサのアレイを含むことになる。好ましくは、監視コンテナ71は、貨物を運ばないで、この行程を通して、上記高性能センサに電力を供給するに足る電源(図示されてない)を持つこともある。別法として、冷凍コンテナの場合には、このようなユニットは、監視用電子機器に電力を供給するのに使用できるユニット自体の電源を含むことが多い。貨物船または他の輸送機関の既存の電源も使用できる。
【0040】
監視コンテナ71はまた、データを中継で送ることで(上述の第2の通信方式に述べられる通り)、「フロック」コンテナ64に、「シェパード」コンテナ641とやり取りし易くすることもある。これは、異常があるかについて、他のコンテナ64、66からのセンサ・データを監視コンテナ71に調査させることができる場合もある。好ましくは、監視コンテナ71の存在は、海運業者にはわかっていない。理想的には、海運業者は、監視コンテナ71が、正規なコンテナ64、66であると信じている。
【0041】
監視コンテナ71は、目的地に到着すると(あるいは、おそらく早めに)、関係職員に、起こり得る危険または異常な状態を通知するか、あるいは、状況が正常であると思われることを通知することもある。監視コンテナ71からの通知に応じて、税関職員は、コンテナ64、66を拘束する(危険/異常な状態の場合)か、あるいは、コンテナ64、66の即座の引渡しを認める(正常な状態の場合)こともある。
【0042】
マイクロサーバーの利用はまた、他の恩恵ももたらす。マイクロサーバーは、供給チェーン(supply chain)をより良く管理させ、輸送中の製品の紛失または損傷を防止し、できる限りコンテナの保険料率を下げ、保険金請求/損害査定に役立てる。マイクロサーバーはまた、コンテナの正確な位置を特定できるように、GPS(全地球位置衛星、global positions satellite)または他の位置探知器(location finder)で用いられるアンテナまたは送信機も含むことがある。
【0043】
次に図6と図7を参照すると、この開示内容の教示により構築された輸送用コンテナの第3の実施形態の全体が参照数字100で示されている。ここで示されるように、コンテナ100は、囲い102から、製品(図示されてない)の挿入、取出しを行わせる開口106を開閉するようにしたドア104を有する囲い102を含む。ドア104は、囲い102にセキュリティ対策を設けるために、ロック(錠)108を備えることがある。
【0044】
前に示された実施形態と同様に、囲い102は、囲い102の中に備えられた複数のセンサ112とやり取りするマイクロサーバー110を含む。上述のように、センサ112は、温度、湿度、化学濃度、放射線、近接、速度、加速度、煙などを含め(ただし、それらには限定されない)、囲い内のどのようなタイプのパラメータでも測定するために、備えられる。さらに、インターネット116とコンピューティング装置118を介して、遠隔地114に画像を送るために、センサ112のうちの1つまたは複数が、ビデオカメラ(静止画または動画)の形式で備えられることがある。
【0045】
通常の当業者であればだれでも、サーバー110とインターネット116とのやり取りは、衛星、ローカル・エリア・ネットワーク、セルラー・ネットワーク(携帯電話網)、もしくは、それらに類するものを介して、無線で達成できることが容易に理解されよう。さらに、通常の当業者であれば、コンピューティング装置118は、デスクトップ・コンピュータ、ラップトップ・コンピュータ、無線PCタブレット、携帯情報端末(PDA)、携帯電話などを含め(ただし、それらには限定されない)、様々な装置をいくつでも使用できる形式で提供できることも理解されよう。前述の実施形態と同様に、マイクロサーバー110は、それ自体のウェブ・ページをホストし、それにより、world wide web上の異なるノードまたはウェブ・アドレスとして役立って、コンピューティング装置118のうちの任意の装置を介して、インターネット上でアクセスすることがある。そうする際には、このシステムのユーザは、製造施設、ウェアハウス、配布センター、または住宅にいるように、世界中のどこにいてもよく、マイクロサーバー110によりホストされるウェブ・ページにアクセスすると、感知されて、マイクロサーバー10に伝えられる情報が直ちに提供される。
【0046】
しかしながら、前述の実施形態に対する違いは、図6に示されるいたずら防止システム120を備えていることである。このシステム120は、導電性グリッド122を含むことがある。導電性グリッド122は、電源124に接続されて、かつ、電気パラメータ・センサ126を備えている。導電性グリッド122は、囲い壁102中にじかに埋め込まれる方法、囲い壁102の内面128に取り付けられる方法、あるいは、内面128上にペイント(塗装)されるなどして内面128に付着される方法を含め(ただし、それらには限定されない)、様々な方法をいくつでも用いて、囲い壁102の中に設けることができる。例えば、図に描かれていないが、床130に溝(図示されてない)を切削して、次に、導電性グリッド122を、その溝に埋め込むことで、囲い壁102の床130の中に導電性グリッド122を設けることができる。木の床130(このようなコンテナ100では代表的なものである)の場合には、もちろん、これらの溝の道筋を定める、すなわち溝の切込みを木中に入れ、次に、導電性グリッド、すなわちワイヤを、これらの溝に埋め込むことができる。同様に、壁132に関しては、壁132は、一般に、冷凍囲い102の場合と同様に、金属材料または断熱材料で作られていて、導電性グリッド122が、その材料中に埋め込められるようにしている。
【0047】
導電性グリッド122が、このように設けられ、かつ、電源124により、すなわち導電性グリッド122に電流を流すことで電圧が加えられると、いくつかの有利な特徴がもたらされる。まず第1に、導電性グリッド122に電流を流すことで、導電性グリッド122は、囲い102の中に、ケージ(しゃへい)(ときには、ファラデー・ケージと呼ばれることがある)を形成する。このようなケージは、囲い102の内部を、外来の無線周波数ノイズから絶縁することで、囲い102の中のセンサ112の信号/ノイズ比を大幅に向上させる。外来の無線周波数信号が、このケースに接触すると、これらの信号は、その内部空間に到達することなく、導電性グリッド122の導電性材料の中に均等に分散される。次に、マイクロサーバー110は、コンテナ102の内部に信号を送り込んで、製品上に備えられた受動RFIDセンサにより反射された信号を、外部の干渉なしに取り込むことができる。
【0048】
第2に、侵入検出の観点から、だれか、侵入などして囲い102をこじ開けるとすれば、導電性グリッド122の電気パラメータに必ず影響が及ぼされる。この電気パラメータは、電気パラメータ・センサ126により識別されて、マイクロサーバー110に伝えられる。マイクロサーバー110および/またはコンピューティング装置118は、通知を受けると、補正処置を講じるために、警報器を作動させるなどして職員に知らせることができる。侵入者の履歴追跡と特定のために、少なくとも、イベント(事象)の経過記録を作成できる。
【0049】
次に図7を参照すると、この開示内容で講じられる可能な一組のステップを描いたサンプルの流れ図が示されている。この示された例では、電気パラメータ・センサ126は、抵抗センサ、またはオーム計(抵抗計)である。だれかが、導電性グリッド122の導線の一本を切断することなどによって、導電性グリッド122をいじくるか、あるいは導電性グリッド122にいたずらをするとしたら、ひとたび電圧が加えられた導電性グリッド122の総合抵抗を知ることにより、導電性グリッド122の総合抵抗が必ず変化することになる。このような抵抗の変化は、マイクロサーバー110および/またはコンピューティング装置118により検出されることになり、そこで、警報器134を作動させることができる。代替実施形態では、この電気パラメータは、電流、電圧などであることもある。
【0050】
その結果、図7に関して、第1のステップは、導電性グリッド122を囲い102の中に取り付けることであることに留意されよう。これは、ステップ136に示されている。導電性グリッド122が取り付けられると、電源124が、導電性グリッド122に接続されて、それにより、ステップ138に示されるように、導電性グリッド122に電圧を加える。導電性グリッド122に電圧が加えられると、導電性グリッド122の総合抵抗が、ステップ140に示されるように測定されて、それにより、ベースラインの抵抗レベルまたは所望の抵抗レベルを提供できる。配置の後で、ステップ142に示されるように、導電性グリッド122の抵抗を、分からナノ秒にわたる任意の所望の間隔で定期的に読み取って、その後で、所望の抵抗レベルと実際の抵抗レベルを知ることができる。次に、ステップ144において、この2つの抵抗レベルを、コンピューティング装置118などで比較し、ステップ145において、いくらかの抵抗差(デルタ)が示されれば、警報器134を、ステップ146で示されるように作動させ、また、イベント(事象)の経過記録(ステップ148)を作成することができる。別法として、ステップ150に示されるように、デルタ(すなわち、抵抗の変化)が検出されなければ、このシステムまたは方法は、導電性グリッドの抵抗の読取り(ステップ142)に戻って、このプロセスを続けることができる。
【0051】
この開示内容は、様々な図の好ましい実施形態に関連して述べられてきた。他の同様な実施形態を使用することができるか、あるいは、記述された実施形態に変更および追加を行って、この開示内容から逸脱することなく、この開示内容と同一の役割を果たすことができるものとする。それゆえ、本発明は、ただ1つの実施形態に限定されてはならず、もっと適切に言えば、併記の特許請求の範囲の列挙に基づく幅および範囲内にあると解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】この開示内容の教示により構築された輸送用コンテナの一実施形態の一部切り開いた斜視図である。
【図2】図1の輸送用コンテナ上で使用される監視システムの一実施形態の斜視図である。
【図3】図1の輸送用コンテナの一部を含め、装置ネットワークの一実施形態の略図である。
【図4】この開示内容の教示により構築された輸送用コンテナの内部の一実施形態の斜視図である。
【図5】インターネットとやり取りする輸送船上に載せられた、この開示内容の教示の一実施形態により構築された複数の輸送用コンテナの斜視図である。
【図6】この開示内容の教示により構築された輸送用コンテナの代替実施形態の内部の斜視図である。
【図7】この開示内容の教示の一実施形態により実施されることがあるサンプルの一連のステップを示す流れ図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの製品を収容するための囲いと、
状態を検出できる前記囲いに設置されたセンサと、
前記センサとやり取りする前記囲い上のサーバーと、
前記サーバーと遠隔地との間でやり取りできるようにする手段と、
を備える輸送用コンテナ。
【請求項2】
前記センサが環境センサである請求項1に記載の輸送用コンテナ。
【請求項3】
前記センサが、前記囲いへのいたずらを検出する請求項1に記載の輸送用コンテナ。
【請求項4】
前記センサがロケーション(所在)センサである請求項1に記載の輸送用コンテナ。
【請求項5】
前記センサがカメラである請求項1に記載の輸送用コンテナ。
【請求項6】
前記囲いがガスタービン・エンジンの囲いである請求項1に記載の輸送用コンテナ。
【請求項7】
前記囲いの内面に動作可能に結合された導電性グリッド(conductive grid)と、前記導電性グリッドの電気パラメータを監視する、前記サーバーにやり取り可能に結合されたグリッド・センサとをさらに含む請求項1に記載の輸送用コンテナ。
【請求項8】
前記グリッド・センサが抵抗センサである請求項7に記載の輸送用コンテナ。
【請求項9】
前記サーバーがウェブ・ページをホストする請求項1に記載の輸送用コンテナ。
【請求項10】
少なくとも1つの製品を収容するための囲い、前記囲い上のセンサ、前記センサとやり取りする前記囲い上のサーバー、および、前記サーバーと遠隔地との間でやり取りできるようにする手段を含む輸送用コンテナを提供するステップと、
出発点と目的地との間の輸送中に、前記センサを用いて状態を検出するステップと、
前記輸送中に、あるいは前記目的地にて、前記状態に応答して、前記サーバーと前記遠隔地との間でやり取りするステップと、
前記状態が受け入れられない状態であるかどうか判定するステップと、
を含む、輸送用コンテンナを監視する方法。
【請求項11】
前記検出するステップが、環境状態を検出するステップを含む請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記検出するステップが、前記囲いへのいたずらを検出する請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記検出するステップが、所在を検出する請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記センサがカメラである請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記コンテナがガスタービン・エンジン・コンテナである請求項10に記載の方法。
【請求項16】
前記サーバーが、前記やり取りするステップを開始させる請求項10に記載の方法。
【請求項17】
前記遠隔地が、前記やり取りするステップを開始させる請求項10に記載の方法。
【請求項18】
出発点から目的地へのコンテナの輸送を容易ならしめる方法であって、
少なくとも1つの製品を収容するための囲い、前記囲い上のサーバー、および、前記サーバーと遠隔地との間でやり取りできるようにする手段を含む輸送用コンテナを提供するステップと、
前記出発点と前記目的地との間の輸送前に、前記少なくとも1つの製品に関する情報を前記サーバーに供給するステップと、
前記出発点と前記目的地との間の輸送中に、あるいは前記目的地にて、前記情報に応答して前記サーバーと前記遠隔地との間でやり取りするステップと、
前記情報に応答して、前記輸送用コンテナの取扱い方を決定するステップと、
を含む方法。
【請求項19】
前記輸送用コンテナがセンサを含み、また、輸送中、前記センサ用いて状態を検出するステップと、前記情報または前記状態に応答して、前記輸送用コンテナの取扱い方を決定する前記決定するステップとをさらに含む請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記サーバーが前記やり取りするステップを開始させる請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記遠隔地が、前記やり取りするステップを開始させる請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記囲いの中に導電性グリッドを設けるステップ、前記導電性グリッドの電気パラメータを監視するステップ、および、前記電気パラメータが変化する場合に、警報器を作動させるステップをさらに含む請求項18に記載の方法。
【請求項23】
前記電気パラメータが抵抗である請求項18に記載の方法。
【請求項24】
他の輸送用コンテナの状態を検出するための輸送用コンテナであって、
囲いと、
前記他の輸送用コンテナの状態を検出するための前記囲い上のセンサと、
前記センサとやり取りする前記囲い上のサーバーと、
前記サーバーと遠隔地との間でやり取りできるようにする手段と、
を備える輸送用コンテナ。
【請求項25】
前記センサが、ビデオ・センサ、環境センサ、化学センサ、放射線センサ、ロケーション(所在)センサ、加速度センサ、煙センサ、および、いたずら探知センサから成るセンサ群から選択される請求項24に記載の輸送用コンテナ。
【請求項26】
前記サーバーがウェブ・ページをホストし、かつ、前記インターネットを介して、前記遠隔地と無線でやり取りする請求項24に記載の輸送用コンテナ。
【請求項27】
前記囲いの内面に動作可能に結合された導電性グリッドと、前記導電性グリッドの前記電気抵抗を測定するようにした、前記サーバーとやり取りするセンサとをさらに含む請求項24に記載の輸送用コンテナ。
【請求項28】
少なくとも1つの製品を収容するための囲いと、
前記囲いに動作可能に結合された導電性グリッドと、
前記導電性グリッドに接続されて、かつ前記導電性グリッドに電圧を加えるようにした電源と、
前記導電性グリッドに関連する状態を監視するようにした前記囲い上のセンサと、
前記センサ、および前記囲いから遠く離れた場所とやり取りするようにした前記囲い上のサーバーと、
を備える輸送用コンテナ。
【請求項29】
前記導電性グリッドが、前記囲いの内面上に取り付けられた金属メッシュである請求項28に記載の輸送用コンテナ。
【請求項30】
前記導電性グリッドが前記囲いの内面中に埋め込まれている請求項28に記載の輸送用コンテナ。
【請求項31】
前記導電性グリッドが前記囲いの内面上にペイントされている請求項28に記載の輸送用コンテナ。
【請求項32】
前記導電性グリッドが、第1の絶縁層、前記第1の絶縁層上の金属ペイント層、および、前記金属ペイント層上の第2の絶縁層を含む請求項28に記載の輸送用コンテナ。
【請求項33】
冷凍ユニットをさらに含む請求項28に記載の輸送用コンテナ。
【請求項34】
前記センサが、前記導電性グリッド中の電気抵抗を監視する請求項28に記載の輸送用コンテナ。
【請求項35】
前記サーバーが、前記センサおよび前記遠隔地と無線でやり取りする請求項28に記載の輸送用コンテナ。
【請求項36】
前記サーバーが、前記インターネットを介して、前記遠隔地とやり取りする請求項28に記載の輸送用コンテナ。
【請求項37】
前記囲い内に第2のセンサをさらに含み、かつ、前記製品に関連するパラメータを監視するようにした請求項28に記載の輸送用コンテナ。
【請求項38】
前記第2のセンサが、前記製品に結び付けられた無線周波数(RF)識別タグと無線でやり取りする請求項28に記載の輸送用コンテナ。
【請求項39】
前記サーバーがウェブ・ページをホストする請求項28に記載の輸送用コンテナ。
【請求項40】
囲い内に設けられた導電性グリッドに電圧を加えるステップと、
前記導電性グリッドに関連する状態を感知するステップと、
前記感知された状態を、前記囲いに結合されたサーバーに伝達するステップと、
前記サーブされた状態を、前記サーバーから遠隔地に送るステップと、
を含む、輸送用コンテナを監視する方法。
【請求項41】
前記感知するステップが、前記導電性グリッド中の電気抵抗を監視する請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記導電性グリッドを、前記囲いの内面に取り付けるステップをさらに含む請求項40に記載の方法。
【請求項43】
前記導電性グリッドを、前記囲いの内面上にペイントするステップをさらに含む請求項40に記載の方法。
【請求項44】
前記導電性グリッドを、前記囲いの内面中に埋め込むステップをさらに含む請求項40に記載の方法。
【請求項45】
前記やり取りするステップが無線で行われる請求項40に記載の方法。
【請求項46】
前記送るステップが無線で行われる請求項40に記載の方法。
【請求項47】
前記送るステップが、前記インターネットを用いて無線で行われる請求項40に記載の方法。
【請求項48】
前記感知された状態が変化するときに、前記囲いへの侵入を検出するステップをさらに含む請求項40に記載の方法。
【請求項49】
侵入が検出されるときに、警報器を作動させるステップをさらに含む請求項40に記載の方法。
【請求項50】
少なくとも1つの製品を収容するようにした囲いと、
前記囲いに動作可能に結合された導電性グリッドと、
前記導電性グリッドに接続されて、かつ前記導電性グリッドに電圧を加えるようにした電源と、
前記導電性グリッドに関連する状態を監視するようにした前記囲い上のセンサと、
前記センサとやり取りして、前記囲いの周りに無線システム(wireless system)を生成するようにした前記囲い上のサーバーと、
前記インターネットを介して、前記サーバーと無線でやり取りするようにしたリモート・コンピューティング装置と、
を備える、輸送用コンテナへの侵入を検出するシステム。
【請求項51】
前記サーバーがウェブ・サイトをホストする請求項50に記載のシステム。
【請求項52】
前記導電性グリッドが、前記囲いの内面に取り付けられている請求項50に記載のシステム。
【請求項53】
前記導電性グリッドが、前記囲いの内面上にペイントされている請求項50に記載のシステム。
【請求項54】
前記導電性グリッドが前記囲いの内面中に埋め込まれている請求項50に記載のシステム。
【請求項55】
前記センサが電気抵抗モニタである請求項50に記載のシステム。
【請求項56】
前記囲い内に第2のセンサをさらに含み、かつ、前記製品に関連するパラメータを監視するようにした請求項50に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2006−517497(P2006−517497A)
【公表日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−518802(P2005−518802)
【出願日】平成16年1月14日(2004.1.14)
【国際出願番号】PCT/US2004/000814
【国際公開番号】WO2004/066236
【国際公開日】平成16年8月5日(2004.8.5)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
Linux
【出願人】(590005449)ユナイテッド テクノロジーズ コーポレイション (581)
【氏名又は名称原語表記】UNITED TECHNOLOGIES CORPORATION
【Fターム(参考)】